JP2000318626A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
電動式パワーステアリング装置Info
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Abstract
ーロックカラーなどを備えたインプットシャフトを容易
に組み付け可能なステアリング装置を提供する。 【解決手段】センサシャフト23に設けられた雄セレー
ション部23aと、インプットシャフト20に設けられ
た雌セレーション部20aとを係合する際に、すり割2
0bがかかる係合を容易にすると共に、リテーナリング
25の弾性力を変更して押し込み荷重を調整することが
できる。
Description
アリング装置に関する。
ら、特に小排気量の車両には、エンジンから直接動力を
取り出すことなく、補助操舵力を発生することができる
電動式パワーステアリング装置が装着されるようになっ
てきている。このような電動式パワーステアリング装置
の1タイプとして、コラムチューブの下部に補助操舵力
出力部を設け、かかる補助操舵力出力部に、コラムチュ
ーブ内を下方に向かって延在するインプットシャフトを
直接連結したものがある。
装置の従来例を示す図である。図5において、かかる構
成においては、不図示のステアリングホイールから操舵
力を受けるインプットシャフト102と、車輪に操舵力
を伝達する出力軸103との間をトーションバー105
で連結し、かかるトーションバー105のネジレを検出
することによって、補助操舵力出力制御に必要な操舵ト
ルクを検出できるようになっている。
たとえば特開平9−101212号に開示されており、
コラムチューブ101下方のセンサハウジング101a
内に配置され、インプットシャフト102に付与された
操舵トルクに応じて、コイル106cのインピーダンス
を変化させ、それに基づき操舵トルクを検出するように
なっている。
チューブ101cがセンサハウジング101aに固定さ
れ、更に検出装置106のコイル106cが組み付けら
れた後、センサハウジング101a側からコラムチュー
ブ101c内へと挿通されることによって組み付けられ
るようになっている。
を防止するため、車両には通常盗難防止機構が設けられ
ている。かかる盗難防止機構によれば、運転者がキーを
抜くと、インプットシャフトがコラムチューブに対して
回転固定されて、ステアリングホイールを回転できない
ようにしたり、あるいはインプットシャフトの回転に抵
抗を与えて、操舵するのに大きな力を必要とするように
している。
ャフトの中央に設けた、いわゆるキーロックカラーと呼
ばれる円筒部材を備えている。キーロックカラーの外周
面には、孔が形成されており、運転者がキーを抜くと、
コラムチューブ側から半径方向に延在するシャフトが、
キーロックカラーの孔に嵌合して、インプットシャフト
の回転制限を行っている。
トシャフト102の中央にキーロックカラー110を取
り付けた場合、これをコラムチューブ101c内へと挿
入するためには、センサハウジング101aに既に組み
付けられている検出装置106のコイル106c内を通
過させなくてはならない。従って、キーロックカラー外
径φBは、コイル106cの外径φAに対して小さく
(φB<φA)する必要がある。
制限という機能を確保するためには、その外径は大きい
方が好ましい。また、キーロックカラー110とインプ
ットシャフト102との間に、抵抗力を付与するための
抵抗リングなどを設けることもあるが、かかる場合、キ
ーロックカラー110の外径はより大きくなることが多
い。従って、このように大径化したキーロックカラー1
10を、小径のコイル106cの内側に配置するための
何らかの方策が必要となる。
のコイル106cの内径を増大させれば良いという考え
もあるが、コイルを新設計するとなると相当の手間がか
かり、電動式パワーステアリング装置のコストが増大す
るという新たな問題が生じる。一方、インプットシャフ
ト102を2分割しておき、互い対向する方向に挿通
し、ハウジング内でボルトなどの締結手段を用いて結合
させればよいという考えもあるが、部品点数が増加する
ばかりでなく、軸同士をハウジング内で結合させること
には相当に手間がかかるという問題がある。
ることなく、大径のキーロックカラーなどを備えたイン
プットシャフトを容易に組み付け可能なステアリング装
置を提供することを目的とする。
く、本発明のステアリング装置は、センサハウジングと
コラムチューブとからなるハウジング手段と、前記セン
サハウジング内に設けられ、開口部を有する検出装置
と、一端側が前記検出装置の開口部に挿通可能である第
1の軸と、第2の軸と、前記第1の軸の前記一端側と、
前記第2の軸とを一体的に回転できるように前記コラム
チューブ内で連結する連結手段とからなり、前記連結手
段が、前記第1の軸と前記第2の軸との一方に設けられ
た凸部と、他方に設けられ、前記第1の軸と前記第2の
軸とを連結するときに前記凸部に対して摺動しつつ係合
する凹部と、前記凸部と前記凹部との間に生じる摺動抵
抗を調整する調節手段とを有するものである。
ば、前記連結手段が、前記第1の軸と前記第2の軸との
一方に設けられた凸部と、他方に設けられ、前記第1の
軸と前記第2の軸とを連結するときに前記凸部に対して
摺動しつつ係合する凹部と、前記凸部と前記凹部との間
に生じる摺動抵抗を調整する調節手段とを有するので、
前記第1の軸を前記検出装置の開口部に挿通した後に、
前記連結手段によって前記第1の軸と前記第2の軸とを
容易に連結することができ、それにより、前記第1の軸
と前記第2の軸とが一体であるならば、前記開口部を通
過できないため取り付け不能であったような例えば大型
のキーロックカラーなども、前記第2の軸の外周に取り
付けることができる。尚、前記調節手段としては、例え
ばリテーナリングや、樹脂コーティングされたセレーシ
ョンなどが考えられる。
図面を参照して以下に詳細に説明する。図1は、本発明
による第1の実施の形態である電動式のパワーステアリ
ング装置を示す軸線方向断面図である。
ウジング1aと蓋部材1bとからなる下部ハウジング1
内を、上下方向に出力軸3が延在している。下部ハウジ
ング1の上端と、細長円筒形のコラムチューブ1cの下
端とは、ボルト24によって連結されており、そのコラ
ムチューブ1c内を、後述するようにして直列的に連結
されたインプットシャフト20とセンサシャフト23と
が延在している。下部ハウジング1とコラムチューブ1
cとで、ハウジング手段を形成する。
には、不図示のステアリングホイールが取り付けられる
ようになっている。下部ハウジング1とコラムチューブ
1cは不図示のブラケットを介して、不図示の車台に取
り付けられるようになっている。
り、コラムチューブ1cに対して回転自在に支持されて
おり、出力軸3は、軸受14,15により下部ハウジン
グ1に対して回転自在に支持されている。中空である出
力軸3内を延在しているトーションバー5の上端は、セ
ンサシャフト23の下端に連結され、トーションバー5
の下端は、出力軸3の下端に連結されている。
クに比例して弾性変形部材であるトーションバー5がね
じれることに基づき、操舵トルクを検出する検出装置す
なわちトルクセンサ6が設けられている。このトルクセ
ンサ6は、ロータリー式非接触トルクセンサであって、
コイルが巻き付けられる2つのコイルボビン6aと、コ
イルボビン6aを内側に収容する円筒状の2つのコイル
ヨーク6bと、コイル内に発生した電流を検出する回路
基板6cと、出力軸3に取り付けられたスリーブ6eと
から構成されている。
凹部1dが形成されており、かかる凹部1dにコイルヨ
ーク6bが嵌め込まれている。トルクセンサ6は、トー
ションバー5のねじれに基づくセンサシャフト23と出
力軸3との相対角度変位を、所定の磁気回路におけるイ
ンピーダンスの変化としてコイルにより検出し、電気信
号として不図示の制御回路へ出力するものであり、たと
えば特開平9−101212号に開示されているので、
以下に詳細は記載しない。
ール13が圧入等により固定的に取り付けられている。
ウォームホイール13は、不図示の電動モータの回転軸
30に連結されたウォーム30aと噛合している。この
電動モータは、不図示の制御回路に連結されているが、
かかる制御回路は、トルクセンサ6の出力や車速等の情
報を入力し、所定の電力を電動モータに供給して適切な
補助トルクを発生させるものである。
上側には、上方軸受14が嵌合し、更に、ウオームホイ
ール13の下側には下方軸受15が嵌合している。下方
軸受15の内輪は、ロックナット17を出力軸3に対し
てねじ込むことにより、出力軸3に対して取り付けられ
るようになっている。出力軸3の下方端は、ラックアン
ドピニオン機構など不図示の操舵装置に接続されてい
る。
して矢印方向に見た図である。中空のインプットシャフ
ト20は、図1における下端から軸線に対して平行に延
在する、4本の細長い切欠であるすり割20bが形成さ
れている。更に、インプットシャフト20の下端内周に
は、凹部としての雌セレーション部20aが形成されて
いる。一方、センサシャフト23の図1における上端外
周には、凸部としての雄セレーション部23aが形成さ
れている。雌セレーション部20aに雄セレーション部
23aを係合させることによって、インプットシャフト
20とセンサシャフト23とは相対回転不能に連結され
ている。
は、周方向の一部を切り欠いたリング状をなしており、
ばね鋼などから形成されるリテーナリング25が配置さ
れている。リテーナリング25は、その弾性力により、
インプットシャフト20の雌セレーション部20aを、
センサシャフト23の雄セレーション部23aに向かっ
て押圧するようになっている。
シャフト20の中央外周に、円筒形状を有する車両盗難
防止用のキーロックカラー26が一体的に取り付けられ
ており、その外径はφDとなっている。
き、図1を参照して以下に説明する。車両が直進状態に
あり、図示しないステアリングホイールおよびステアリ
ングシャフト20を介して、インプットシャフト20に
操舵力が入力されていないとすると、トルクセンサ6は
出力信号を発生せず、従って電動モータは補助操舵力を
発生しない。
者が不図示のステアリングホイールを操舵すると、イン
プットシャフト20を介して伝達された操舵力に応じて
トーションバー5がねじれ、センサシャフト20と出力
軸3との間で相対回動が発生する。トルクセンサ6は、
この相対回動の方向および量に応じて信号を出力する。
この信号に基づき、電動モータは回転して補助操舵力を
発生する。かかる電動モータの回転は、ウォームギヤ機
構30a、13により減速されて出力軸3に伝達され、
不図示の操舵機構の動作を支援することとなる。
ステアリング装置の組立態様について説明する。まず、
図1を参照して、コラムチューブ1cと結合される前の
下部ハウジング1内の凹部1dに、トルクセンサ6を組
み込む。ここで、本実施の形態のトルクセンサ6のコイ
ル内径はφCであり、上述したキーロックカラー26の
外径φDとの関係は、φC<φDとなっている。従っ
て、かかる寸法関係によれば、キーロックカラー26が
取り付けられたインプットシャフト20を、センサシャ
フト23に結合した状態で、トルクセンサ6が組み込ま
れた下部ハウジング1側から挿通することはできない。
軸としてのセンサシャフト23を、第2の軸としてのイ
ンプットシャフト20に結合させる前に、単独で下部ハ
ウジング1に挿通させるようにしている。センサシャフ
ト23の最大外径は、トルクセンサ6のコイル内径φC
より小さいため、かかる挿通は容易に行われる。これに
より、センサシャフト23の上端は、下部ハウジング1
内から上方へと突出することとなる。
ト20の中央にキーロックカラー26を取り付け、その
下端にリテーナリング25をはめ込み、その後、インプ
ットシャフト20を、コラムチューブ1c内に挿通す
る。このようにして形成された組立体を、上方から下部
ハウジング1に向かって一体的に下降させ、上方に突出
しているセンサシャフト23の雄セレーション部23a
を、インプットシャフト20の雌セレーション部20a
に嵌合させ、そのまま相対滑動させる。
り割20bが形成されているので、インプットシャフト
20の下端は半径方向外方に開きやすくなっており、た
とえ挿入時にインプットシャフト20とセンサシャフト
23とに傾きや芯ズレなどがあっても、雄セレーション
部23aと雌セレーション部20aとの嵌合を容易に行
うことができる。
レーション部20aとの嵌合が行われた後には、リテー
ナリング25の弾性力によって、雄セレーション部23
aと雌セレーション部20aとが近接する方向に押され
て、その間のガタが排除されるようになっている。
ることによって、その弾性力を変更できるため、インプ
ットシャフト20をセンサシャフト23に嵌合させると
きの押し込み荷重は、かかる弾性力を変更することによ
って調整できる。すなわち、リテーナリング25が調整
手段を構成する。
ーブ1cを下部ハウジング1に連結し、その他の部品を
組み付けることにより、電動式パワーステアリング装置
の組み付けが終了する。
技術では不可能であった、コイル内径φCより大きい外
径φDのキーロックカラー26を取り付けたインプット
シャフト20を、容易にコラムチューブ1c内に組み込
むことができる。
と同様な断面図である。図3の変形例が、図1の実施の
形態と異なる点は、コラムチューブの形状にある。すな
わち、図3に示すステアリング装置は、いわゆるコラプ
シブルステアリング装置と呼ばれるものであり、車両の
衝突時にコラムチューブが縮長することによって、運転
者に対する衝撃を緩和するように機能するものである。
ムチューブ1cと上部コラムチューブ1eとを入れ子式
に連結した形状となっている。車両の衝突などによっ
て、上下方向に大荷重を受けると、下部コラムチューブ
1cと上部コラムチューブ1eとの連結がはずれ、コラ
ムチューブは縮長するようになっている。
かかる電動式パワーステアリング装置は、コラムチュー
ブを変更することによって、例えば図1に示すタイプに
も、又は図3に示すタイプにも作り替えることができ、
それにより異なる車種間における部品の共通化を図れ、
コスト低減に寄与することとなる。尚、他の変形例とし
て、テレスコピック機構を設けたコラムチューブに交換
すれば、テレスコピック式ステリング装置とすることも
できる。
様な断面図である。第2の実施の形態が、図1の実施の
形態と異なる点は、リテーナリングおよびすり割を設け
る代わりに、セレーション部に調整手段としての樹脂コ
ーティングを施している点である。
と雌セレーション部20aとの双方(一方のみでも可)
に、表面の摩擦係数を低下させることができる樹脂を全
体的にコーティングしている。本実施の形態によれば、
雄セレーション部23aと雌セレーション部20aとの
嵌合時における摺動抵抗を、コーティングされた樹脂が
低減させるので、すり割などを設けることなく容易に組
み付けができる。
細に説明してきたが、本願発明は上記実施の形態に限定
して解釈されるべきでなく、その趣旨を損ねない範囲で
適宜変更、改良可能であることはもちろんである。たと
えば、従来技術によれば、インプットシャフトを回転自
在に支持する軸受は、インプットシャフトに対してスキ
マ嵌めの状態にあったが、インプットシャフトは予めコ
ラムチューブ及び軸受に対して組み込んでおけるので、
インプットシャフトに対し軸受を締まり嵌めとすること
ができる。また、インプットシャフトに雄セレーション
部を形成し、中空としたセンサシャフトに雌セレーショ
ン部を設けても良い。いずれの組み合わせにおいても、
コラム側ベアリング内輪と、インプットシャフトを締ま
り嵌めとすることができるため、ステアリングホイール
のガタ感を減少させることができる。
によれば、連結手段が、第1の軸と第2の軸との一方に
設けられた凸部と、他方に設けられ、前記第1の軸と前
記第2の軸とを連結するときに前記凸部に対して摺動し
つつ係合する凹部と、前記凸部と前記凹部との間に生じ
る摺動抵抗を調整する調節手段とを有するので、前記第
1の軸を前記検出装置の開口部に挿通した後に、前記連
結手段によって前記第1の軸と前記第2の軸とを容易に
連結することができ、それにより、前記第1の軸と前記
第2の軸とが一体であるならば、前記開口部を通過でき
ないため取り付け不能であったような例えば大型のキー
ロックカラーなども、前記第2の軸の外周に取り付ける
ことができる。
パワーステアリング装置を示す軸線方向断面図である。
に見た図である。
図である。
ある。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 センサハウジングとコラムチューブとか
らなるハウジング手段と、 前記センサハウジング内に設けられ、開口部を有する検
出装置と、 一端側が前記検出装置の開口部に挿通可能である第1の
軸と、 第2の軸と、 前記第1の軸の前記一端側と、前記第2の軸とを一体的
に回転できるように前記コラムチューブ内で連結する連
結手段とからなり、 前記連結手段が、前記第1の軸と前記第2の軸との一方
に設けられた凸部と、他方に設けられ、前記第1の軸と
前記第2の軸とを連結するときに前記凸部に対して摺動
しつつ係合する凹部と、前記凸部と前記凹部との間に生
じる摺動抵抗を調整する調節手段とを有する電動式パワ
ーステアリング装置。
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