JP5212714B2 - 車両用衝撃吸収操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用衝撃吸収操舵装置に関する。
車両用操舵装置は、ステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラムとを有している。ステアリングコラムは、互いに嵌合されたアウターチューブおよびインナーチューブとを有している。車両の衝突のときに、アウターチューブおよびインナーチューブを、互いに相対移動させて衝撃を吸収する車両用衝撃吸収操舵装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
通例、車両用操舵装置は、防犯用のステアリングロック装置を有している。ステアリングロック装置は、ステアリングシャフトに固定された筒状のキーロックカラーと、ステアリングコラムに進退可能に保持されたロックピンとを有している。ロックピンとキーロックカラーとが互いに係合することにより、ステアリングシャフトの回転が規制される。
特開2006−264424号公報 実開平6−79689号公報
特許文献1では、衝撃吸収ストローク量を大きく確保するために、車両の衝突のときに、インナーチューブが、キーロックカラーの外周とアウターチューブの内周との間の隙間に入るようになっている。しかし、インナーチューブがキーロックカラーの外側を通るので、アウターチューブが大型化する。
一方で、ステアリングコラムの小型化が要請されている。小型化するために、アウターチューブの外径を小さくすると、キーロックカラーの外周とアウターチューブの内周との間の隙間が狭くなるので、この隙間をインナーチューブが通れなくなる。その結果、衝撃吸収ストローク量が小さくなる。
そこで、本発明の目的は、衝撃吸収ストローク量を大きくできて小型の車両用衝撃吸収操舵装置を提供することである。
本発明の車両用衝撃吸収操舵装置(1)は、操舵部材(2)に連結されたステアリングシャフト(3)と、上記ステアリングシャフトを軸受(36,37,38,39)を介して回転可能に支持するステアリングコラム(35)と、上記ステアリングシャフトの外周(117)に固定され、ステアリングロック用のロックピン(42)を係合させるためのキーロック孔(116)を有する円筒状のキーロックカラー(44)と、を備え、上記ステアリングコラムは、上記ステアリングシャフトの軸方向(A1)に相対移動可能に互いに嵌合されたアウタージャケット(55)およびインナージャケット(54)を含み、上記アウタージャケットは、上記キーロックカラーを取り囲むアウターチューブ(56,56A)を含み、上記アウターチューブの断面は、互いに直交する第1および第2の方向(C1,C2)のうち上記第1の方向(C1)に相対的に長く、上記第2の方向(C2)に相対的に短い形状をなし、上記インナージャケットは、上記アウターチューブとは嵌合しないインナーチューブ(58)と、上記インナーチューブの一端(133)から上記軸方向の上方へ延び、上記アウターチューブの内周(119)に嵌合した溝形または断面U字状の一対の嵌合板(59,59A)とを含み、上記一対の嵌合板は、上記インナーチューブの中心軸線(132)を挟んで上記第1の方向に互いに対向し、車両の衝突のときに、上記軸方向に沿う上記アウタージャケットおよび上記インナージャケットの相対移動に伴って、上記一対の嵌合板が、上記アウターチューブの上記内周と上記キーロックカラーの外周(114)との間の挿入空間(120)に挿入されるようにしてあることを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、車両の衝突のときに、一対の嵌合板とアウターチューブとが軸方向に相対移動し、一対の嵌合板を挿入空間に挿入できるので、相対移動量を大きくできる。その結果、ステアリングコラムの収縮量を大きくできる。従って、衝撃吸収ストローク量を大きくできる。
しかも、インナージャケットの上部が、第1の方向に対向する一対の嵌合板により構成されるので、第2の方向に関して、アウタージャケットが、ひいてはステアリングコラムが小型化される。また、互いに対向する一対の嵌合板がアウターチューブに嵌合しており、且つ各嵌合板は溝形または断面U字状をなしている。その結果、ステアリングコラムの剛性(特に、曲げ剛性)を高くできる。
また、本発明において、上記アウターチューブ(56)は、断面矩形をなし、上記一対の嵌合板(59)のそれぞれは、ウェブ(136)および一対のフランジ(137)を含む溝形をなし、上記ウェブおよび一対の上記フランジのそれぞれが、上記アウターチューブの上記内周の対応する平坦な面要素(124,125)に嵌合している場合がある(請求項2)。この場合、アウターチューブおよび各嵌合板が互いに、少なくとも3つの面要素で嵌合でき、アウターチューブおよび各嵌合板の連結剛性および連結強度を向上できる。
また、本発明において、上記アウターチューブの断面の角部に、面取り部(126)が設けられており、上記ウェブと各上記フランジとの間に、上記アウターチューブの上記面取り部に嵌合する面取り部(138)が設けられている場合がある(請求項3)。この場合、アウターチューブおよび各嵌合板が互いに嵌合する面要素の数を増加させることができ、アウターチューブおよび各嵌合板の連結剛性および連結強度を向上することができる。また、アウターチューブの面取り部により、アウタージャケットをより一層小型化できる。
また、本発明において、上記軸受は、上記アウタージャケットに保持された軸受(36)を含み、上記インナーチューブと上記キーロックカラーとが、上記軸方向に第1の所定距離(L1)離隔して対向しており、上記アウタージャケットに保持された上記軸受と上記各嵌合板とが、上記軸方向に第2の所定距離(L2)離隔して対向しており、上記第1の所定距離と上記第2の所定距離とは互いに等しくされており、車両の衝突のときのステアリングコラムの収縮量(L3)を規制する場合がある。この場合には、アウタージャケットとインナージャケットとの嵌合長さを確保しつつ、車両の衝突のときのステアリングコラムの収縮量を、ひいては衝撃吸収ストローク量を確保できる。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。本実施の形態では、車両用衝撃吸収操舵装置が電動パワーステアリング装置(EPS :Electric Power Steering System)である場合に則して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の車両用衝撃吸収操舵装置の概略構成の模式図である。図1を参照して、車両用衝撃吸収操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に第1の自在継手4を介して連結された中間シャフト5と、中間シャフト5に第2の自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯8に噛み合うラック歯9を有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー10とを有している。
ピニオンシャフト7およびラックバー10によりラックアンドピニオン機構からなるステアリングギヤ11が構成されている。ラックバー10は、車体12に固定されるラックハウジング13内に図示しない複数の軸受を介して直線往復可能に支持されている。ラックバー10には、一対のタイロッド14が結合されている。各タイロッド14は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪16に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯8およびラック歯9によって、自動車の左右方向(図1での紙面垂直方向に相当する。)に沿ってのラックバー10の直線運動に変換される。これにより、転舵輪16の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、後述するように、アッパーシャフト51と、ロアーシャフト52と、入力軸17と、トーションバー19と、出力軸18とを有している。アッパーシャフト51と、ロアーシャフト52と、入力軸17と、トーションバー19と、出力軸18とが、ステアリングシャフト3の軸方向A1(以下、単に軸方向A1ともいう。)に沿って、操舵部材2側から順に連結されている。
入力軸17は、アッパーシャフト51およびロアーシャフト52を介して操舵部材2に連なっている。入力軸17および出力軸18はトーションバー19を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸17に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー19が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸17および出力軸18が相対回転するようになっている。
トーションバー19を介する入力軸17および出力軸18の間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ20が設けられている。また、車速を検出するための車速センサ21が設けられている。また、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)22が設けられている。また、操舵補助力を発生させるための電動モータ23と、この電動モータ23の出力回転を減速する減速機構24とが設けられている。
トルクセンサ20および車速センサ21からの検出信号が、ECU22に入力されるようになっている。ECU22は、トルク検出結果や車速検出結果等に基づいて、操舵補助用の電動モータ23を制御する。電動モータ23の出力回転が減速機構24を介して減速されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー10の直線運動に変換されて、操舵が補助されるようになっている。
減速機構24は、駆動ギヤとしてのウォーム26と、このウォーム26に噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール27とを備える。ウォーム26は、電動モータ23の出力軸(図示せず)と同心に配置されており、電動モータ23により回転駆動される。ウォームホイール27は、出力軸18に同行回転し且つ軸方向移動不能に連結されている。
また、車両用衝撃吸収操舵装置1は、ステアリングシャフト3を回転可能に支持するステアリングコラム35を有している。ステアリングコラム35は、第1の軸受36、第2の軸受37、第3の軸受38、および第4の軸受39を介して、ステアリングシャフト3を支持している。
また、車両用衝撃吸収操舵装置1は、車両の盗難を防止するために、ステアリングシャフト3の回転を解除可能に規制するためのロックピン42と、ロックピン42を進退可能に保持しステアリングコラム35に固定されたロック装置本体43と、ロックピン42と離脱可能に係合するキーロックカラー44とを有している。
キーロックカラー44は、ステアリングシャフト3の周方向にステアリングシャフト3に同行移動可能に取り付けられている。ロックピン42がキーロックカラー44に係合することにより、ロックピン42がキーロックカラー44を介してステアリングシャフト3の回転を規制することができる。ロックピン42と、キーロックカラー44とが、ステアリングロック装置の少なくとも一部を構成している。
また、ステアリングコラム35は、上部支持構造47および下部支持構造48により、車体12に支持されている。ステアリングコラム35は、軸方向A1に平行に延びており、また、車両の前後方向X1に対して傾斜する方向に延びている。例えば、操舵部材2が上側となるように、ステアリングシャフト3の中心軸線が、車両の前後方向X1に対して斜めに配置されている。なお、図1には、上下方向Z1を図示してある。
また、車両用衝撃吸収操舵装置1は、車両の衝突時に運転者が操舵部材2に衝突するとき(二次衝突)の衝撃を吸収するための衝撃吸収機能を有している。
衝撃吸収機能は、上部支持構造47と、下部支持構造48と、後述するように収縮可能なステアリングシャフト3と、後述するように収縮可能なステアリングコラム35とにより実現されている。
図2は、図1の要部の断面図であり、ステアリングコラム35およびステアリングシャフト3の軸方向上部を主に示す。図1および図2を参照して、ステアリングシャフト3は、筒状をなす外軸としてのアッパーシャフト51と、内軸としてのロアーシャフト52と、上述の入力軸17と、上述の出力軸18と、上述のトーションバー19とを有している。
アッパーシャフト51の軸方向上端に操舵部材2が連結されている。アッパーシャフト51の軸方向下端とロアーシャフト52の軸方向上端とは、互いに嵌合されている。アッパーシャフト51とロアーシャフト52とは、軸方向A1に沿って互いに相対移動可能に且つ同行回転するように、スプライン構造等の継手構造により互いに連結されている。
ロアーシャフト52の軸方向下端部と、入力軸17の軸方向上端部とは、同行回転できるように、互いに連結されている。
ステアリングコラム35は、ステアリングシャフト3の一部を収容するコラムジャケット53と、減速機構24を収容するハウジング78とを有している。また、ハウジング78には、トルクセンサ20および電動モータ23が配置されている。
コラムジャケット53は、軸方向A1に関するステアリングコラム35の上部および中間部を構成している。
コラムジャケット53は、インナージャケット54と、アウタージャケット55とを有している。インナージャケット54と、アウタージャケット55とは、この順で軸方向下方から軸方向A1に順に並んでいる。インナージャケット54の軸方向上端の外周が、アウタージャケット55の軸方向下端の内周に、軸方向A1に相対移動可能に嵌合している。
アウタージャケット55は、キーロックカラー44を取り囲むアウターチューブ56と、第1の軸受36を保持する円筒状の軸受保持部57とを含んでいる。アウターチューブ56と軸受保持部57とは、単一材料により一体に形成されている。
アウターチューブ56は、軸受保持部57よりも軸方向下方に配置されている。アウターチューブ56は、軸方向A1に延びている。アウターチューブ56の軸方向下端部は、インナージャケット54と嵌合している。また、アウターチューブ56は、車両の衝突のときにインナージャケット54と互いに相対摺動できる部分、例えば、軸方向A1に関する全域を有している。
図3は、図2に示すコラムジャケット53の分解斜視図であり、部分的に断面表示している。図2および図3を参照して、インナージャケット54は、アウターチューブ56とは嵌合しないインナーチューブ58と、溝形の一対の嵌合板59とを含んでいる。インナーチューブ58と一対の嵌合板59とは、互いに別体で形成されており、互いに固定されている。例えば、インナーチューブ58と各嵌合板59とは、互いに溶接されている。また、インナーチューブ58と一対の嵌合板59とは、単一材料により一体に形成されていてもよい。
図4は、図2の要部の断面図であり、アウタージャケット55とアッパーシャフト51の軸方向上部を主に示す。図4を参照して、アウタージャケット55の軸受保持部57は、第1の軸受36を保持し、この第1の軸受36を介して、アッパーシャフト51を回転可能に支持している。また、アウタージャケット55とアッパーシャフト51との軸方向相対移動が規制されている。
具体的には、第1の軸受36は、転がり軸受としての玉軸受である。第1の軸受36は、内輪61と、外輪62と、内輪61および外輪62の間に転動可能に介在する転動体としての複数のボール63とを有している。
アッパーシャフト51には、内輪61が嵌合する外周面からなる嵌合部64と、段部65と、周溝66とが形成されている。段部65と周溝66とは、嵌合部64を挟んで、軸方向A1の互いに反対側に配置されている。周溝66に、内輪61を固定するための固定部材としての止め輪67が係止されている。第1の軸受36の内輪61は、アッパーシャフト51の段部65と、止め輪67との間に配置されている。これにより、第1の軸受36の内輪61の軸方向移動が規制されている。
アウタージャケット55の軸受保持部57は、第1の軸受36の外輪62が嵌合する内周面からなる嵌合部68と、嵌合部68の端縁から径方向内方に延びる環状の端壁69とを有している。また、軸受保持部57の外周には、円筒状のカバー70が取り付けられている。カバー70は、径方向内方に延びるフランジ部71を有している。フランジ部71と端壁69とが、外輪62を挟んで、軸方向A1に対向している。第1の軸受36の外輪62は、軸受保持部57の端壁69と、カバー70のフランジ部71との間に配置されている。これにより、第1の軸受36の外輪62の軸方向移動が規制されている。
図1および図2を参照して、上部支持構造47が、アウタージャケット55の軸方向下端部を支持している。上部支持構造47は、車体12に連結部材74を介して固定状態で支持された上部固定ブラケット75を有している。上部固定ブラケット75は、軸方向A1に関するアウタージャケット55の下側の端部を支持しており、また、軸方向A1に関するアウタージャケット55の相対移動を規制している。
連結部材74は、上部固定ブラケット75を所定の保持力で車体12に保持している。これにより、通常時に上部固定ブラケット75と車体12との相対移動が規制されている。また、所定の保持力を上回る衝撃力が作用する車両の衝突時には、上部固定ブラケット75と車体12との相対移動が許容される。
図1を参照して、ハウジング78は、インナージャケット54のインナーチューブ58の軸方向下端部に連結されている。ハウジング78は、第2の軸受37を保持している。第2の軸受37は、転がり軸受としての玉軸受である。ハウジング78は、第2の軸受37を介して、入力軸17を回転可能に支持している。
図5は、図1の要部の断面図であり、ハウジング78とその内部を主に示す。図1および図5を参照して、ハウジング78は、第3の軸受38、および第4の軸受39を保持している。第3の軸受38は、転がり軸受としての玉軸受である。第4の軸受39は、転がり軸受としての玉軸受である。ハウジング78は、第3の軸受38および第4の軸受39を介して、出力軸18を回転可能に支持している。
また、ハウジング78は、第4の軸受39を介して、出力軸18の軸方向移動を規制しており、ひいては、入力軸17およびロアーシャフト52の軸方向移動を規制している。具体的には、第4の軸受39は、内輪85と、外輪86と、内輪85および外輪86の間に転動可能に介在する転動体としての複数のボール87とを有している。
出力軸18は、第4の軸受39の内輪85が嵌合する外周面からなる嵌合部88と、この嵌合部88の縁部から径方向外方に延設された環状の段部89と、雄ねじ部90とを有している。雄ねじ部90と段部89とは、嵌合部88を挟んで、軸方向A1に関して互いに反対側に配置されている。雄ねじ部90に、内輪85を固定するための固定部材としての環状の雌ねじ部材91が係止されている。第4の軸受39の内輪85は、段部89と、雌ねじ部材91との間に配置されている。これにより、第4の軸受39の内輪85の軸方向移動が規制されている。
ハウジング78は、第4の軸受39の外輪86が嵌合する内周面からなる嵌合部92と、嵌合部92の端縁から径方向内方に延びる環状の端壁93と、周溝94とを有している。周溝94と端壁93とは、嵌合部92を挟んで、軸方向A1に関して互いに反対側に配置されている。周溝94に、外輪86を固定するための固定部材としての止め輪95が係止されている。第4の軸受39の外輪86は、ハウジング78の端壁93と、止め輪95との間に配置されている。これにより、第4の軸受39の外輪86の軸方向移動が規制されている。
また、ハウジング78は、軸方向A1に関するステアリングコラム35の下部を構成している。ハウジング78は、車体12に下部支持構造48により支持されている。
下部支持構造48は、車体12に固定状態で支持された下部固定ブラケット98と、下部固定ブラケット98に支持された被支持部材99と、下部固定ブラケット98および被支持部材99の間に介在しこれらを互いに連結する支軸100とを有している。被支持部材99は、支軸100を介して、下部固定ブラケット98に支持されている。また、被支持部材99は、ステアリングコラム35の下部としてのハウジング78に固定されている。具体的には、被支持部材99とハウジング78とは、単一材料により一体に形成されている。ハウジング78は、被支持部材99、支軸100および下部固定ブラケット98を介して、車体12に支持されている。
図6は、図2に示すVI-VI 断面の断面図であり、部分的に断面表示している。図2および図6を参照して、ロック装置本体43は、アウターチューブ56の外周121に固定されている。ロック装置本体43には、ロックピン42をキーロックカラー44に係脱させるためにロックピン42を駆動するための機構部(図示せず)が設けられている。機構部は、例えば、手動操作に連動してカム機構によりロックピン42を駆動できるようになっている。または、機構部は、アクチュエータの駆動によりカム機構を介してロックピン42を駆動できるようになっていてもよい。
また、アウターチューブ56は、通孔112を有している。ロックピン42は、ロック装置本体43から進出するときに、通孔112を通ることができ、これにより、キーロックカラー44に係合することができる。
キーロックカラー44は、断面円形の筒状をなしている。キーロックカラー44は、外周114および内周115を有している。キーロックカラー44の外周114には、周方向の複数か所にキーロック孔116が形成されている。
キーロック孔116は、軸方向A1に平行に延びる溝からなる。なお、キーロック孔116は、少なくとも一つがあればよい。また、キーロック孔116は、キーロックカラー44をその径方向に貫通するものでもよいし、貫通しないものでもよい。
キーロックカラー44と、ロックピン42とは、ステアリングシャフト3の径方向に互いに対向して配置されている。軸方向A1に関して、キーロック孔116の中央位置と、ロックピン42の中央位置とが、合わせられている。また、キーロックカラー44は、ステアリングシャフト3のアッパーシャフト51の外周117に、例えば、圧入状態で固定されている。
なお、キーロックカラー44は、アッパーシャフト51に相対移動不能に固定されていてもよいし、アッパーシャフト51に所定の保持トルクを超えるトルクが作用したときに相対移動可能となるように、所定の保持力で固定されていてもよい。
ステアリングロック状態では、ロックピン42の先端が、ロック装置本体43からステアリングコラム35内に進出し、キーロックカラー44のキーロック孔116の縁部に係合する。その結果、ステアリングロックが達成される。また、ステアリングロックが解除された状態では、ロックピン42は、ロック装置本体43内に退く。これにより、ロックピン42とキーロックカラー44との係合は解除される。
図7は、図1の車両用衝撃吸収操舵装置1の要部の概略構成の模式図であり、衝撃吸収したときの状態を示す。また、衝撃吸収前の状態を、図1に示す。図1と図7を参照して、車両の衝突のときに、インナージャケット54とアウタージャケット55とは、軸方向A1に相対移動できるようになっている。具体的には、アウタージャケット55が車両の前方に向けてインナージャケット54に対して相対移動する。
また、本実施形態では、アウターチューブ56の内周119とキーロックカラー44の外周114との間には、環状の挿入空間120が区画されている。挿入空間120には、車両の衝突のときに、インナージャケット54の嵌合板59が挿入されるようになっている。
図3および図6を参照して、アウターチューブ56の軸直角断面は、互いに直交する第1の方向C1および第2の方向C2のうち第1の方向C1に相対的に長く、第2の方向C2に相対的に短い形状をなしている。ここで、アウターチューブ56の軸直角断面は、ステアリングシャフト3の軸方向A1に垂直な断面に相当する。また、本実施形態では、アウターチューブ56の軸直角断面は、上下方向Z1に長くなるようにされている。
アウターチューブ56は、内周119と、外周121とを有している。アウターチューブ56の肉厚は、周方向に一定である。
アウターチューブ56の内周119は、平坦な複数の面要素124,125,126を有している。すなわち、内周119は、第1の方向C1に互いに対向する面要素としての一対の第1の平坦面124と、第2の方向C2に互いに対向する面要素としての一対の第2の平坦面125と、面要素としての4つの面取り部126とを有している。各面取り部126は、対応する第1の平坦面124と、対応する第2の平坦面125とを、互いに接続している。各面取り部126は、平坦面をなしている。
アウターチューブ56の内周119は、断面矩形をなしている。すなわち、一対の第1の平坦面124と、一対の第2の平坦面125とが、矩形をなしている。矩形の角部に、面取り部126が設けられている。
アウターチューブ56の外周121は、平坦な複数の面要素128,129,130を有している。すなわち、外周121は、第1の方向C1に互いに対向する面要素としての一対の第1の平坦面128と、第2の方向C2に互いに対向する面要素としての一対の第2の平坦面129と、面要素としての4つの面取り部130とを有している。各面取り部130は、対応する第1の平坦面128と、対応する第2の平坦面129とを、互いに接続している。各面取り部130は、平坦面をなしている。
アウターチューブ56の外周121は、断面矩形をなしている。すなわち、一対の第1の平坦面128と、一対の第2の平坦面129とが、矩形をなしている。矩形の角部に、面取り部130が設けられている。
なお、内周119の面取り部126は、凹湾曲面をなしてもよい。また、外周121の面取り部130は、凸湾曲面をなしてもよい。本実施形態では、各面取り部126,130が平坦面の場合に則して説明する。
図2と図3を参照して、インナーチューブ58は、断面円形をなしている。
一対の嵌合板59は、インナーチューブ58の中心軸線132を挟んで第1の方向C1に互いに対向している。
各嵌合板59は、インナーチューブ58の一端133から軸方向A1の上方へ延びている。各嵌合板59は、アウターチューブ56の内周119に嵌合している。
各嵌合板59は、溝形をなしている。各嵌合板59は、ウェブ136および一対のフランジ137を有している。ウェブ136および一対のフランジ137のそれぞれの軸方向端部が、インナーチューブ58に接続されている。
また、各嵌合板59は、ウェブ136および各フランジ137の間に設けられた一対の面取り部138を有している。
一方の面取り部138は、ウェブ136のなす平坦面140と、一方のフランジ137のなす平坦面141とを、互いに接続している。他方の面取り部138は、ウェブ136のなす平坦面140と、他方のフランジ137のなす平坦面141とを、互いに接続している。各面取り部138は、平坦面をなしている。各面取り部138は、アウターチューブ56の内周119の対応する面取り部126に嵌合している。
ウェブ136のなす平坦面140、一対のフランジ137のそれぞれの平坦面141、および一対の面取り部138のそれぞれが、アウターチューブ56の内周119の対応する平坦な面要素124,125,126に嵌合している。
具体的には、ウェブ136のなす平坦面140と第1の平坦面124とが当接している。フランジ137のなす平坦面141と第2の平坦面125とが互いに当接している。嵌合板59の面取り部138とアウターチューブ56の内周119の面取り部126とが互いに当接している。
また、第1の方向C1に対する嵌合板59の各面取り部138の角度と、第1の方向C1に対するアウターチューブ56の内周119の各面取り部126に対する角度とは、互いに等しくされている。
また、第1の方向C1に関するアウターチューブ56の内周119の第1の平坦面124同士の間隔と、第1の方向C1に関する一対の嵌合板59のウェブ136のなす平坦面140間の距離とは、互いに等しくされている。
また、第2の方向C2に関するアウターチューブ56の内周119の第2の平坦面125同士の間隔と、第2の方向C2に関する各嵌合板59のフランジ137のなす平坦面141間の距離とは、互いに等しくされている。
図1を参照して、本実施形態では、衝突前の状態で、インナーチューブ58とキーロックカラー44とが、軸方向A1に第1の所定距離L1で離隔している。これとともに、各嵌合板59と第1の軸受36とは、軸方向A1に第2の所定距離L2で離隔している。なお、第1の所定距離L1および第2の所定距離L2は、互いに異っていてもよいし、互いに等しくてもよい。本実施形態では、第1の所定距離L1および第2の所定距離L2が互いに等しい場合に則して説明する。
図7を参照して、車両の衝突のときには、操舵部材2は、衝撃吸収ストローク量L3で軸方向下方に向けて移動できるようになっている。このとき、インナーチューブ58の各嵌合板59は、挿入空間120を通ってアウタージャケット55の端部、例えば、第1の軸受36に到達可能とされている。また、インナーチューブ58の端面は、軸方向A1に関するキーロックカラー44の軸方向下側の端面に到達可能とされている。
図1および図7を参照して、本実施形態では、車両の衝突のときのステアリングコラム35の収縮量と衝撃吸収ストローク量L3とが互いに等しい場合に則して説明する。
車両の衝突のときのステアリングコラム35の収縮量、ひいては、衝撃吸収ストローク量L3は、第1の所定距離L1および第2の所定距離L2のうちの小さい方の値で決まる。従って、本実施形態では、衝撃吸収ストローク量L3は、第1の所定距離L1と等しく、また、第2の所定距離L2とも等しい。
第1の所定距離L1および第2の所定距離L2を互いに等しくすると、インナージャケット54およびアウタージャケット55の嵌合長さL4を長く確保して、ステアリングコラム35の剛性を確保しつつ、衝撃吸収ストローク量L3を確保することもできる。ここで、上述の嵌合長さL4は、軸方向A1に関するアウターチューブ56の内周119と嵌合板59との接触長さに相当する。
なお、車両の衝突のときには、インナーチューブ58が、キーロックカラー44までは到達しない場合もある。このとき、各嵌合板59も、第1の軸受36に到達しないことになる。
衝撃吸収前の通常時には、インナージャケット54およびアウタージャケット55は相対移動しないようになっている。
車両が衝突したときには、ドライバ(運転者)が操舵部材2にぶつかる。これに伴い、連結部材74の所定の保持力を超える衝撃力が作用する。一方で、ロアーシャフト52およびインナージャケット54は、軸方向A1に移動を規制されている。
その結果、ステアリングロック解除状態で衝撃吸収するときには、操舵部材2と、ステアリングシャフト3のアッパーシャフト51と、第1の軸受36と、アウタージャケット55とが、車体前方に向けて軸方向A1に同行移動する。また、これら各部材2、51、36、56は、インナージャケット54に対して相対移動する。これにより、ステアリングコラム35およびステアリングシャフト3が収縮する。衝撃エネルギが吸収される。
ステアリングコラム35が収縮するときに、各嵌合板59は、キーロックカラー44と接触しないようになっている。例えば、軸方向A1に見たときに、各嵌合板59とキーロックカラー44の外周114との間には、隙間が開けられている。また、一対の嵌合板59のフランジ137同士の間は、切り欠かれている。
また、本実施形態では、アウターチューブ56の断面は、第1の方向C1に比べて、第2の方向C2に小さくできる。その結果、ステアリングコラム35を第2の方向C2に小型化できる。
例えば、ステアリングコラム35には、周辺装置が取り付けられるので、ステアリングコラム35の周囲のスペースが制約を受け易い傾向にある。特に、スペースが、第2の方向C2(例えば、横方向)に制約を受けるが、第1の方向C1(例えば、上下方向)には制約を受けない場合がある。一方で、ステアリングロック用のキーロックカラー44の外径は、一般的にあまり小さくできない。このような事情があっても、本実施形態では、衝撃吸収ストローク量を大きく確保できる。
なお、上述の周辺装置は、上述のステアリングロック装置の他、電装品(例えば、ウインカー、ワイパー等)を操作するためのコンビネーションスイッチを例示できる。
本実施形態では、周辺装置を取り付けるために要するステアリングコラム35の外径寸法を所要の値で実現できて、しかも高い衝撃吸収機能を達成できる。従って、多種多様な車両に本車両用衝撃吸収操舵装置1を適用することが可能となる。
図1および図7を参照して、以上説明したように、本実施形態の車両用衝撃吸収操舵装置1は、操舵部材2に連結されたステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3を第1、第2、第3および第4の軸受36、37、38、39を介して回転可能に支持するステアリングコラム35と、ステアリングシャフト3の外周117に固定され、ステアリングロック用のロックピン42を係合させるためのキーロック孔116を有する円筒状のキーロックカラー44と、を備えている。ステアリングコラム35は、ステアリングシャフト3の軸方向A1に相対移動可能に互いに嵌合されたアウタージャケット55およびインナージャケット54を含んでいる。アウタージャケット55は、キーロックカラー44を取り囲むアウターチューブ56を含んでいる。アウターチューブ56の断面は、互いに直交する第1および第2の方向C1,C2のうち第1の方向C1に相対的に長く、第2の方向C2に相対的に短い形状をなしている。インナージャケット54は、アウターチューブ56とは嵌合しないインナーチューブ58と、インナーチューブ58の一端133から軸方向A1の上方へ延び、アウターチューブ56の内周119に嵌合した溝形の一対の嵌合板59とを含んでいる。一対の嵌合板59は、インナーチューブ58の中心軸線132を挟んで第1の方向C1に互いに対向している。車両の衝突のときに、軸方向A1に沿うアウタージャケット55およびインナージャケット54の相対移動に伴って、一対の嵌合板59が、アウターチューブ56の内周119とキーロックカラー44の外周114との間の挿入空間120に挿入されるようにしてある。
本実施形態によれば、車両の衝突のときに、一対の嵌合板59とアウターチューブ56とが軸方向A1に相対移動し、一対の嵌合板59を挿入空間120に挿入できるので、相対移動量を大きくできる。その結果、ステアリングコラム35の収縮量を大きくできる。従って、衝撃吸収ストローク量を大きくできる。
しかも、インナージャケット54の軸方向上部が、第1の方向C1に対向する一対の嵌合板59により構成されるので、第2の方向C2に、アウタージャケット55が、ひいてはステアリングコラム35が小型化される。
また、互いに対向する一対の嵌合板59がアウターチューブ56に嵌合しており、且つ、各嵌合板59は溝形をなしている。その結果、ステアリングコラム35の剛性(特に、曲げ剛性)を高くできる。
アウターチューブ56の断面が、第1の方向C1に相対的に長いので、第1の方向C1に平行な軸線に関するアウターチューブ56の断面係数が大きくなる。その結果、アウターチューブ56は、例えば、本実施形態では第1の方向C1に平行な上下方向に曲がり難くなる。
図6を参照して、本実施形態では、アウターチューブ56は、断面矩形をなしている。一対の嵌合板59のそれぞれは、ウェブ136および一対のフランジ137を含む溝形をなしている。ウェブ136および一対のフランジ137のそれぞれが、アウターチューブ56の内周119の対応する平坦な面要素としての第1および第2の平坦面124,125に嵌合している。
この場合、アウターチューブ56および各嵌合板59が互いに、少なくとも3つの面要素で嵌合でき、アウターチューブ56および各嵌合板59の連結剛性および連結強度を向上することができる。これにより、例えば、インナージャケット54とアウタージャケット55との組立品の剛性および強度を高めることができる。
また、本実施形態では、アウターチューブ56の断面の角部に、面取り部126が設けられている。ウェブ136と各フランジ137との間に、アウターチューブ56の面取り部126に嵌合する面取り部138が設けられている。
この場合、アウターチューブ56および各嵌合板59が互いに嵌合する面要素の数を、面取り部がない場合と比較して、増加させることができる。その結果、アウターチューブ56および各嵌合板59の連結剛性および連結強度を向上することができる。また、アウターチューブ56の面取り部126により、アウタージャケット55をより一層小型化できる。
図1および図7を参照して、本実施形態では、インナーチューブ58とキーロックカラー44とが、軸方向A1に第1の所定距離L1で離隔して対向している。アウタージャケット55に保持された第1の軸受36と各嵌合板59とが、軸方向A1に第2の所定距離L2で離隔して対向している。第1の所定距離L1と第2の所定距離L2とは互いに等しくされている。第1の所定距離L1と第2の所定距離L2とは、車両の衝突のときのステアリングコラム35の収縮量を規制する。この場合、アウタージャケット55とインナージャケット54との嵌合長さを確保しつつ、車両の衝突のときのステアリングコラム35の収縮量を、ひいては衝撃吸収ストローク量L3を長く確保できる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に図示して、この点を主に説明する。他の構成については、説明を省略するが、上述の実施形態と同様であり、同一符号を付してある。
例えば、図8は、本発明の第2の実施形態の車両用衝撃吸収操舵装置1の要部の軸直角断面図であり、部分的に断面表示してあり、図6の断面の軸方向位置と同じ軸方向位置の断面に相当する。図8に示す第2の実施形態のインナージャケット54の嵌合板59Aおよびアウタージャケット55のアウターチューブ56Aは、図6に示す上述のインナージャケット54の嵌合板59およびアウタージャケット55のアウターチューブ56に代えて用いられる。
図8を参照して、本実施形態では、アウターチューブ56Aは、断面長円形をなしている。アウターチューブ56Aの内周119は、第1の方向C1に互いに対向する面要素としての一対の凹湾曲面144と、第2の方向C2に互いに対向する面要素としての一対の平坦面145とを有している。
各嵌合板59Aは、断面U字形をなしている。各嵌合板59Aは、ウェブ136Aと、一対のフランジ137とを有している。ウェブ136Aは、湾曲している。ウェブ136Aのなす凸湾曲面146が、アウターチューブ56Aの内周119の対応する面要素としての凹湾曲面144に嵌合している。各フランジ137のなす平坦面141が、アウターチューブ56Aの内周119の対応する面要素としての平坦面145に嵌合している。
また、凹湾曲面144の曲率半径と凸湾曲面146との曲率半径は互いに等しくされている。
また、第1の方向C1に関するアウターチューブ56Aの内周119の寸法と、第1の方向C1に関する一対の嵌合板59Aのウェブ136Aのなす凸湾曲面146間の距離とは、互いに等しくされている。
また、第2の方向C2に関するアウターチューブ56Aの内周119の寸法と、第2の方向C2に関する各嵌合板59Aのフランジ137のなす平坦面141間の距離とは、互いに等しくされている。
各嵌合板59Aが断面U字形形状をなす場合にも、上述した各嵌合板59が溝形をなす第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図示しないが、第1の実施形態において、アウタージャケット55の面取り部126および各嵌合板59の面取り部138を廃止することも考えられる。この場合には、アウターチューブ56および各嵌合板59は、互いに3つの面要素で嵌合できる。その結果、アウターチューブ56および各嵌合板59の連結剛性および連結強度を向上することができる。
また、図示しないが、第2の実施形態において、アウターチューブ56Aの内周119において、第2の方向C2に対向する平坦面145に代えて、第2の方向C2に対向する凹湾曲面を設けてもよい。この場合、アウターチューブ56Aの断面は、楕円形、または、楕円形に近似した形状になる。
また、上述の各実施形態においてステアリングコラム35を、軸方向A1に見たときに、90度回転させて配置してもよい。この場合、例えば、アウターチューブ56,56Aは、上下方向に相対的に短くなる。
また、上述の各実施形態においては、いわゆるコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明が適用された例について説明したが、これに限らず、いわゆるピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置や、いわゆるラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に、本発明を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、本発明が、電動モータの出力を操舵補助力として出力する電動パワーステアリング装置に適用された例について説明したが、これに限らない。例えば、操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解除され、転舵輪を電動モータの出力で操向するステア・バイ・ワイヤ式の車両用衝撃吸収操舵装置等に、本発明を適用してもよい。また、操舵補助力を生じないマニュアル操舵の車両用衝撃吸収操舵装置に本発明を適用してもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更を施すことができる。
本発明の第1の実施形態の車両用衝撃吸収操舵装置の概略構成の模式図であり、衝撃吸収する前の状態を示す。 図1の要部の断面図であり、コラムジャケットとステアリングシャフトの上部とを主に示す。 図2に示すコラムジャケットの分解斜視図であり、部分的に断面表示している。 図2の要部の断面図であり、アウタージャケットとアッパーシャフトを主に示す。 図1の要部の断面図であり、ハウジングとその内部を主に示す。 図2に示すVI-VI 断面の断面図であり、部分的に断面表示している。 図1の車両用衝撃吸収操舵装置の要部の概略構成の模式図であり、衝撃吸収したときの状態を示す。 本発明の第2の実施形態の車両用衝撃吸収操舵装置の要部の軸直角断面図であり、部分的に断面表示してある。
符号の説明
1…車両用衝撃吸収操舵装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、35…ステアリングコラム、36…第1の軸受、37…第2の軸受、38…第3の軸受、39…第4の軸受、42…ロックピン、44…キーロックカラー、54…インナージャケット、55…アウタージャケット、56,56A…アウターチューブ、58…インナーチューブ、59,59A…嵌合板、114…キーロックカラーの外周、116…キーロック孔、117…外周(ステアリングシャフトの外周)、119…アウターチューブの内周、120…挿入空間、124…第1の平坦面(アウターチューブの内周の対応する平坦な面要素)、125…第2の平坦面(アウターチューブの内周の対応する平坦な面要素)、126…面取り部(アウターチューブの面取り部)、132…インナーチューブの中心軸線、133…インナーチューブの一端、136…ウェブ、137…フランジ、138…面取り部(嵌合板の面取り部)、A1…ステアリングシャフトの軸方向、C1…第1の方向、C2…第2の方向、L1…第1の所定距離、L2…第2の所定距離、L3…衝撃吸収ストローク量(収縮量)。

Claims (4)

  1. 操舵部材に連結されたステアリングシャフトと、
    上記ステアリングシャフトを軸受を介して回転可能に支持するステアリングコラムと、 上記ステアリングシャフトの外周に固定され、ステアリングロック用のロックピンを係合させるためのキーロック孔を有する円筒状のキーロックカラーと、を備え、
    上記ステアリングコラムは、上記ステアリングシャフトの軸方向に相対移動可能に互いに嵌合されたアウタージャケットおよびインナージャケットを含み、
    上記アウタージャケットは、上記キーロックカラーを取り囲むアウターチューブを含み、
    上記アウターチューブの断面は、互いに直交する第1および第2の方向のうち上記第1の方向に相対的に長く、上記第2の方向に相対的に短い形状をなし、
    上記インナージャケットは、上記アウターチューブとは嵌合しないインナーチューブと、上記インナーチューブの一端から上記軸方向の上方へ延び、上記アウターチューブの内周に嵌合した溝形または断面U字状の一対の嵌合板とを含み、
    上記一対の嵌合板は、上記インナーチューブの中心軸線を挟んで上記第1の方向に互いに対向し、
    車両の衝突のときに、上記軸方向に沿う上記アウタージャケットおよび上記インナージャケットの相対移動に伴って、上記一対の嵌合板が、上記アウターチューブの上記内周と上記キーロックカラーの外周との間の挿入空間に挿入されるようにしてあることを特徴とする車両用衝撃吸収操舵装置。
  2. 請求項1において、
    上記アウターチューブは、断面矩形をなし、
    上記一対の嵌合板のそれぞれは、ウェブおよび一対のフランジを含む溝形をなし、上記ウェブおよび一対の上記フランジのそれぞれが、上記アウターチューブの上記内周の対応する平坦な面要素に嵌合していることを特徴とする車両用衝撃吸収操舵装置。
  3. 請求項2において、
    上記アウターチューブの断面の角部に、面取り部が設けられており、
    上記ウェブと各上記フランジとの間に、上記アウターチューブの上記面取り部に嵌合する面取り部が設けられていることを特徴とする車両用衝撃吸収操舵装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、
    上記軸受は、上記アウタージャケットに保持された軸受を含み、
    上記インナーチューブと上記キーロックカラーとが、上記軸方向に第1の所定距離離隔して対向しており、
    上記アウタージャケットに保持された上記軸受と上記各嵌合板とが、上記軸方向に第2の所定距離離隔して対向しており、
    上記第1の所定距離と上記第2の所定距離とは、互いに等しくされており、車両の衝突のときのステアリングコラムの収縮量を規制することを特徴とする車両用衝撃吸収操舵装置。
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