JP2000316977A - カテーテルチューブ及びその製造方法 - Google Patents
カテーテルチューブ及びその製造方法Info
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L29/00—Materials for catheters, medical tubing, cannulae, or endoscopes or for coating catheters
- A61L29/04—Macromolecular materials
- A61L29/041—Macromolecular materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カテーテルチューブの操作・使用による内腔
面の摩耗が防止され、これによって操作性の低下が防止
されたカテーテルチューブ及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 架橋ＰＴＦＥ樹脂を含有するＰＴＦＥ樹
脂によって、内層樹脂層を構成し、その上にポリアミド
系樹脂等から成る外層樹脂層を設ける。これによって、
内腔面の耐久的な潤滑性が実現し、課題が解決される。
面の摩耗が防止され、これによって操作性の低下が防止
されたカテーテルチューブ及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 架橋ＰＴＦＥ樹脂を含有するＰＴＦＥ樹
脂によって、内層樹脂層を構成し、その上にポリアミド
系樹脂等から成る外層樹脂層を設ける。これによって、
内腔面の耐久的な潤滑性が実現し、課題が解決される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は医療用のカテーテル
チューブ及びその製造に関するものである。
チューブ及びその製造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、患者の肉体的・時間的負担を軽減
するために診察・治療方法にカテーテルを用いる例が増
えている。一般に、カテーテルは、血管、尿管、等を通
して生体内に挿入し、血管壁や生体器官等を傷つけるこ
となく正確に所定の生体部位に到達させるための医療器
具としての高い操作性と安全性についての構造的な要求
に加えて、その内層樹脂が形成するチューブ内腔を通じ
て患者の生体内の所定部位に、外部から薬剤等を注入し
たり、生体内の体液等を排出したり、他の治療器具を通
過させるための内腔直径の維持、拡大と内腔表面（内層
樹脂層のチューブ内表面）とその中を通過する薬剤ある
いは治療器具等との潤滑性の付与が大きな課題となって
いる。
するために診察・治療方法にカテーテルを用いる例が増
えている。一般に、カテーテルは、血管、尿管、等を通
して生体内に挿入し、血管壁や生体器官等を傷つけるこ
となく正確に所定の生体部位に到達させるための医療器
具としての高い操作性と安全性についての構造的な要求
に加えて、その内層樹脂が形成するチューブ内腔を通じ
て患者の生体内の所定部位に、外部から薬剤等を注入し
たり、生体内の体液等を排出したり、他の治療器具を通
過させるための内腔直径の維持、拡大と内腔表面（内層
樹脂層のチューブ内表面）とその中を通過する薬剤ある
いは治療器具等との潤滑性の付与が大きな課題となって
いる。
【０００３】従来のカテーテルは、上記の如き構造的な
要求に対応して、例えば、血管、生体器官を傷付けずに
挿入するための曲げやすく弾力性に富んだ先端部と、こ
の先端部と連続し、先端部を所定の箇所まで確実に到達
させるためのトルク伝達性を保持したトルク伝達部（本
体部）を有せしめられている。また、トルク伝達部（本
体部）は、トルク伝達性を高めるために、金属素線を用
いた補強層が内層チューブ上に設けられたり、硬い材料
で構成されたりしている。また先端部は、曲げやすく弾
力性に富んだものとするため、柔らかい材料で構成され
たり、本体部（トルク伝達部）に先端部として金属線を
含む補強層がないチューブを接続して構成されたりして
いる。
要求に対応して、例えば、血管、生体器官を傷付けずに
挿入するための曲げやすく弾力性に富んだ先端部と、こ
の先端部と連続し、先端部を所定の箇所まで確実に到達
させるためのトルク伝達性を保持したトルク伝達部（本
体部）を有せしめられている。また、トルク伝達部（本
体部）は、トルク伝達性を高めるために、金属素線を用
いた補強層が内層チューブ上に設けられたり、硬い材料
で構成されたりしている。また先端部は、曲げやすく弾
力性に富んだものとするため、柔らかい材料で構成され
たり、本体部（トルク伝達部）に先端部として金属線を
含む補強層がないチューブを接続して構成されたりして
いる。
【０００４】そして、従来のカテーテルの製造方法とし
ては、先ず金属線（心線）上に内層樹脂層を設け、得ら
れる金属線（心線）を挿入された内層樹脂層チューブの
外周上に必要に応じて耐食性の金属線（補強材）によっ
て補強を施し、内層樹脂層チューブあるいはこれと補強
を覆うように外層樹脂層を設け、得られる多層チューブ
体から金属線（心線）を引抜く製造方法が知られてい
る。
ては、先ず金属線（心線）上に内層樹脂層を設け、得ら
れる金属線（心線）を挿入された内層樹脂層チューブの
外周上に必要に応じて耐食性の金属線（補強材）によっ
て補強を施し、内層樹脂層チューブあるいはこれと補強
を覆うように外層樹脂層を設け、得られる多層チューブ
体から金属線（心線）を引抜く製造方法が知られてい
る。
【０００５】さらに、カテーテルの内層樹脂層、殊に内
腔表面に関する上記の如き課題に対応するために、多種
多様なカテーテルチューブの開発が試みられているが、
内層樹脂層の構成材料として、ふっ素樹脂特にＰＴＦＥ
樹脂を用いる例が多い。内層樹脂層にＰＴＦＥ樹脂を用
いたカテーテルチューブは、治療あるいは診療に用いる
器具や薬品等の内腔通過が、使用開始後の短時間におい
ては容易になる点で効果がもたらされる。この場合、造
影剤を配合したり、強度や先端の加工性を維持するため
に、外層樹脂層の構成材料としては、ポリアミドやポリ
ウレタン樹脂等が用いられ、又、カテーテルの外径を小
さくし、且つ内層樹脂層の内腔内径を大きくするために
は、ＰＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層を極めて薄く形成
することが要求される。
腔表面に関する上記の如き課題に対応するために、多種
多様なカテーテルチューブの開発が試みられているが、
内層樹脂層の構成材料として、ふっ素樹脂特にＰＴＦＥ
樹脂を用いる例が多い。内層樹脂層にＰＴＦＥ樹脂を用
いたカテーテルチューブは、治療あるいは診療に用いる
器具や薬品等の内腔通過が、使用開始後の短時間におい
ては容易になる点で効果がもたらされる。この場合、造
影剤を配合したり、強度や先端の加工性を維持するため
に、外層樹脂層の構成材料としては、ポリアミドやポリ
ウレタン樹脂等が用いられ、又、カテーテルの外径を小
さくし、且つ内層樹脂層の内腔内径を大きくするために
は、ＰＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層を極めて薄く形成
することが要求される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来Ｐ
ＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層を有するカテーテルチュ
ーブにおいては、その使用中の磨耗が、殊にガイドワイ
ヤの使用・操作に際する磨耗が原因となって、内層樹脂
層内面（チューブ内腔表面）の潤滑性が低下して来てし
まう。これによって、カテーテルチューブの操作性が低
下してしまう問題があった。
ＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層を有するカテーテルチュ
ーブにおいては、その使用中の磨耗が、殊にガイドワイ
ヤの使用・操作に際する磨耗が原因となって、内層樹脂
層内面（チューブ内腔表面）の潤滑性が低下して来てし
まう。これによって、カテーテルチューブの操作性が低
下してしまう問題があった。
【０００７】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るために案出されたものである。
るために案出されたものである。
【０００８】本発明の目的は、使用による摩耗が防止さ
れ、摩耗による操作性の低下が防止された内層樹脂層を
有するカテーテルチューブ及びその製造方法を提供する
ことにある。
れ、摩耗による操作性の低下が防止された内層樹脂層を
有するカテーテルチューブ及びその製造方法を提供する
ことにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、内層樹脂層及び上記内層樹脂層上の外層樹
脂層を有するカテーテルチューブにおいて、上記内層樹
脂層を架橋ＰＴＦＥ樹脂が含有されたＰＴＦＥ樹脂によ
って構成する。
に本発明は、内層樹脂層及び上記内層樹脂層上の外層樹
脂層を有するカテーテルチューブにおいて、上記内層樹
脂層を架橋ＰＴＦＥ樹脂が含有されたＰＴＦＥ樹脂によ
って構成する。
【００１０】なお、上記内層樹脂層と上記外層樹脂層の
間に、単独あるいは複数の金属線又は非金属線によって
構成された線状体を施すのが好ましい。
間に、単独あるいは複数の金属線又は非金属線によって
構成された線状体を施すのが好ましい。
【００１１】同様に、本発明のカテーテルチューブの製
造方法は、長尺の連続した金属線から成る心線上に、Ｐ
ＴＦＥ樹脂分散体から成るＰＴＦＥ樹脂塗料を塗布し、
次いで焼付けることによって、上記心線上に内層樹脂層
としてのＰＴＦＥ樹脂層を施して長尺で連続した被覆体
を形成し、上記内層樹脂層上に外層樹脂層を形成し、得
られた長尺で連続した多層被覆体を所望の長さに切断
し、次いで上記心線を除去するカテーテルチューブの製
造方法において、上記ＰＴＦＥ樹脂塗料に架橋ＰＴＦＥ
樹脂粒子を含有せしめることを特徴とする。
造方法は、長尺の連続した金属線から成る心線上に、Ｐ
ＴＦＥ樹脂分散体から成るＰＴＦＥ樹脂塗料を塗布し、
次いで焼付けることによって、上記心線上に内層樹脂層
としてのＰＴＦＥ樹脂層を施して長尺で連続した被覆体
を形成し、上記内層樹脂層上に外層樹脂層を形成し、得
られた長尺で連続した多層被覆体を所望の長さに切断
し、次いで上記心線を除去するカテーテルチューブの製
造方法において、上記ＰＴＦＥ樹脂塗料に架橋ＰＴＦＥ
樹脂粒子を含有せしめることを特徴とする。
【００１２】なお、必要に応じて上記内層樹脂層と上記
外層樹脂層の間に単独あるいは複数の金属線又は非金属
線を用いて補強のための線状体を施してもよい。
外層樹脂層の間に単独あるいは複数の金属線又は非金属
線を用いて補強のための線状体を施してもよい。
【００１３】金属線（心線）上に、架橋ＰＴＦＥ樹脂パ
ウダを配合したＰＴＦＥ樹脂分散液の塗布、焼付けを行
うことによって、従来になく耐磨耗性、耐久性に優れ
た、肉薄の含架橋ＰＴＦＥ樹脂ＰＴＦＥ樹脂から成る内
層樹脂層を有するカテーテルチューブ及びその製造方法
が可能となる。
ウダを配合したＰＴＦＥ樹脂分散液の塗布、焼付けを行
うことによって、従来になく耐磨耗性、耐久性に優れ
た、肉薄の含架橋ＰＴＦＥ樹脂ＰＴＦＥ樹脂から成る内
層樹脂層を有するカテーテルチューブ及びその製造方法
が可能となる。
【００１４】本発明における上記金属線（心線）として
は、銅、アルミニウム、鉄、銀、白金、金等のいずれで
もよく、又、これ等の合金、さらに又、これ等に錫、亜
鉛等を加えた合金であってもよい。又、金属線（金属導
体、心線）はチューブ内面の平滑性の観点から単線が好
ましいが、必要に応じて撚線でもよく、素線ごと、ある
いは一括メッキした物でも良い。
は、銅、アルミニウム、鉄、銀、白金、金等のいずれで
もよく、又、これ等の合金、さらに又、これ等に錫、亜
鉛等を加えた合金であってもよい。又、金属線（金属導
体、心線）はチューブ内面の平滑性の観点から単線が好
ましいが、必要に応じて撚線でもよく、素線ごと、ある
いは一括メッキした物でも良い。
【００１５】本発明において用いられる、上記の架橋Ｐ
ＴＦＥ樹脂（粒子、パウダ）を含むＰＴＦＥ樹分散体
（分散液）から成るＰＴＦＥ樹脂塗料は、ＰＴＦＥ樹脂
粒子（粒子、パウダ）及び架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウ
ダ、粉体）から成る分散質と分散媒から構成されるが、
特に制限されるものではない。ここに、分散媒として
は、水であっても、又有機溶剤であっても良く、特に規
定するものではない。特に、ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウ
ダ、粉体）及び架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、粉体）
の粒径と濃度は、用いられる金属線（心線）の直径、所
望の内層樹脂層の厚さ及び所望の内層樹脂層内面（チュ
ーブ内腔表面）の仕上がりを勘案し、これ等に対応して
選定される。かかるＰＴＦＥ樹脂塗料は、分散体（分散
液）配合成分として、分散安定剤、粘度調整剤、防黴
剤、着色剤等を単独、あるいは２以上組合せて含有せし
められても良く、さらに、分散媒として水を使用した場
合においては、ｐＨ調整剤を含有せしめても良い。
ＴＦＥ樹脂（粒子、パウダ）を含むＰＴＦＥ樹分散体
（分散液）から成るＰＴＦＥ樹脂塗料は、ＰＴＦＥ樹脂
粒子（粒子、パウダ）及び架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウ
ダ、粉体）から成る分散質と分散媒から構成されるが、
特に制限されるものではない。ここに、分散媒として
は、水であっても、又有機溶剤であっても良く、特に規
定するものではない。特に、ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウ
ダ、粉体）及び架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、粉体）
の粒径と濃度は、用いられる金属線（心線）の直径、所
望の内層樹脂層の厚さ及び所望の内層樹脂層内面（チュ
ーブ内腔表面）の仕上がりを勘案し、これ等に対応して
選定される。かかるＰＴＦＥ樹脂塗料は、分散体（分散
液）配合成分として、分散安定剤、粘度調整剤、防黴
剤、着色剤等を単独、あるいは２以上組合せて含有せし
められても良く、さらに、分散媒として水を使用した場
合においては、ｐＨ調整剤を含有せしめても良い。
【００１６】本発明における、架橋ＰＴＦＥ樹脂（粒
子、パウダ、粉体）としては、ＰＴＦＥ樹脂を放射線照
射して架橋した架橋ＰＴＦＥ樹脂を用いることが出来る
が、ここに、放射線の種類及び照射の際の条件は、特に
これを規定しない。架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、粉
体）の粒径は、皮膜形成性の点から、粒径０．１μｍ〜
５０μｍのものが好ましい。
子、パウダ、粉体）としては、ＰＴＦＥ樹脂を放射線照
射して架橋した架橋ＰＴＦＥ樹脂を用いることが出来る
が、ここに、放射線の種類及び照射の際の条件は、特に
これを規定しない。架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、粉
体）の粒径は、皮膜形成性の点から、粒径０．１μｍ〜
５０μｍのものが好ましい。
【００１７】
【発明の実施の形態】本発明のカテーテルチューブの一
群の物は、所望の直径を有する金属線（心線）、例えば
銀メッキ銅線の上に、架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、
粉体）を含むＰＴＦＥ樹脂分散体（分散液）から成るＰ
ＴＦＥ樹脂塗料を塗布し、次いで焼付けるステップを繰
返して所望の厚さの内層樹脂層を被覆・形成し、必要に
応じて１本又は２本以上の金属線（補強材）あるいは
（及び）非金属線（補強材）で構成された線状体から成
る補強（補強体、補強層）を施し、あるいは施すことな
く、所望の厚さで樹脂被覆を施して、例えばポリアミド
系樹脂を押出し被覆を施して外層樹脂層を形成し、所望
の長さに切断し次いで金属線（心線）を引抜いて、架橋
ＰＴＦＥ樹脂含有ＰＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層（チ
ューブ）、その上の外層樹脂層及び場合によって施され
る内層樹脂層及び外層樹脂層の間の補強を有するチュー
ブ体とすることによって得られる。
群の物は、所望の直径を有する金属線（心線）、例えば
銀メッキ銅線の上に、架橋ＰＴＦＥ樹脂粒子（パウダ、
粉体）を含むＰＴＦＥ樹脂分散体（分散液）から成るＰ
ＴＦＥ樹脂塗料を塗布し、次いで焼付けるステップを繰
返して所望の厚さの内層樹脂層を被覆・形成し、必要に
応じて１本又は２本以上の金属線（補強材）あるいは
（及び）非金属線（補強材）で構成された線状体から成
る補強（補強体、補強層）を施し、あるいは施すことな
く、所望の厚さで樹脂被覆を施して、例えばポリアミド
系樹脂を押出し被覆を施して外層樹脂層を形成し、所望
の長さに切断し次いで金属線（心線）を引抜いて、架橋
ＰＴＦＥ樹脂含有ＰＴＦＥ樹脂から成る内層樹脂層（チ
ューブ）、その上の外層樹脂層及び場合によって施され
る内層樹脂層及び外層樹脂層の間の補強を有するチュー
ブ体とすることによって得られる。
【００１８】なお、上記の如き外層樹脂層の構成樹脂と
してのポリアミド系樹脂としては、ポリアミド樹脂（ナ
イロン１２、ナイロン１１、ナイロン６１０、ナイロン
６１２、ナイロン６等）、ポリアミドエラストマ（ポリ
エーテルブロックアミド、ナイロンエラストマ等）、あ
るいは、これ等の混合物から選択することが出来る。
してのポリアミド系樹脂としては、ポリアミド樹脂（ナ
イロン１２、ナイロン１１、ナイロン６１０、ナイロン
６１２、ナイロン６等）、ポリアミドエラストマ（ポリ
エーテルブロックアミド、ナイロンエラストマ等）、あ
るいは、これ等の混合物から選択することが出来る。
【００１９】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を、比較例と対
比して説明し、さらに得られたチューブの評価試験につ
いて説明する。なお、実施例、比較例共に効果を端的に
示すためあえてブレードを設けず、ＰＴＦＥ樹脂面の潤
滑性を測定した。
比して説明し、さらに得られたチューブの評価試験につ
いて説明する。なお、実施例、比較例共に効果を端的に
示すためあえてブレードを設けず、ＰＴＦＥ樹脂面の潤
滑性を測定した。
【００２０】（実施例１）直径０．５７ｍｍの銅線に銀
メッキを施したものを心線とし、ＰＴＦＥ樹脂１００重
量部に対し架橋ＰＴＦＥ樹脂（パウダ）２０重量部の割
合で、架橋ＰＴＦＥ樹脂（パウダ）を配合したＰＴＦＥ
樹脂分散体（分散液）の塗布及び焼付を３回繰返して行
うことによって、上記心線上に厚さ３０μｍの内層樹脂
層を被覆し、さらにその上に３００μｍ厚さのポリアミ
ドエラストマ（Ａｔｏｃｈｅｍ社、ペバックス）を押出
被覆し、得られた複層被覆体より上記心線を引抜いて外
径１．２３ｍｍのチューブを得た。
メッキを施したものを心線とし、ＰＴＦＥ樹脂１００重
量部に対し架橋ＰＴＦＥ樹脂（パウダ）２０重量部の割
合で、架橋ＰＴＦＥ樹脂（パウダ）を配合したＰＴＦＥ
樹脂分散体（分散液）の塗布及び焼付を３回繰返して行
うことによって、上記心線上に厚さ３０μｍの内層樹脂
層を被覆し、さらにその上に３００μｍ厚さのポリアミ
ドエラストマ（Ａｔｏｃｈｅｍ社、ペバックス）を押出
被覆し、得られた複層被覆体より上記心線を引抜いて外
径１．２３ｍｍのチューブを得た。
【００２１】（比較例１）直径０．５７ｍｍの銅線に銀
メッキを施したものを心線とし、ＰＴＦＥ樹脂分散体
（分散液）の塗布及び焼付を３回繰返して行うことによ
って、上記心線上に厚さ３０μｍの内層樹脂層を被覆
し、さらにその上に３００μｍ厚さのポリアミドエラス
トマ（Ａｔｏｃｈｅｍ社、ペバックス）を押出被覆し、
次いで心線を引抜いて外径１．２３ｍｍのチューブを得
た。
メッキを施したものを心線とし、ＰＴＦＥ樹脂分散体
（分散液）の塗布及び焼付を３回繰返して行うことによ
って、上記心線上に厚さ３０μｍの内層樹脂層を被覆
し、さらにその上に３００μｍ厚さのポリアミドエラス
トマ（Ａｔｏｃｈｅｍ社、ペバックス）を押出被覆し、
次いで心線を引抜いて外径１．２３ｍｍのチューブを得
た。
【００２２】（潤滑性評価試験及びその結果）実施例１
及び比較例１で得られたチューブの内面（内腔表面）の
ガイドワイヤに対する潤滑性評価試験を行った。
及び比較例１で得られたチューブの内面（内腔表面）の
ガイドワイヤに対する潤滑性評価試験を行った。
【００２３】図１は、潤滑性評価試験の模式説明図であ
る。
る。
【００２４】試料とするカテーテルチューブ３の内腔に
注射器を用いて水を注入し、次いでその内腔にガイトワ
イヤ２を通して、直径１６．５ｍｍのガラスビン４に３
回巻付ける。その際、ガラスビン４から下側の余ったカ
テーテルチューブの下端部からの長さが２５ｍｍとなる
如くにする。この時に、注射器を用いてカテーテルチュ
ーブ３の内腔に水を補充する。引張試験のためのロード
セル１のストロークを５０ｍｍに設定し、ストロークの
中心でカテーテルチューブ３の先端とガイドワイヤ２の
先端の位置が一致する如くにセットする。なお、ストロ
ークの速度は、５００ｍｍ／ｍｉｎとする。１００回ガ
イトワイヤ２を出し入れして、この際に必要な力を測定
し、目的とする内面潤滑性評価の指標とする。
注射器を用いて水を注入し、次いでその内腔にガイトワ
イヤ２を通して、直径１６．５ｍｍのガラスビン４に３
回巻付ける。その際、ガラスビン４から下側の余ったカ
テーテルチューブの下端部からの長さが２５ｍｍとなる
如くにする。この時に、注射器を用いてカテーテルチュ
ーブ３の内腔に水を補充する。引張試験のためのロード
セル１のストロークを５０ｍｍに設定し、ストロークの
中心でカテーテルチューブ３の先端とガイドワイヤ２の
先端の位置が一致する如くにセットする。なお、ストロ
ークの速度は、５００ｍｍ／ｍｉｎとする。１００回ガ
イトワイヤ２を出し入れして、この際に必要な力を測定
し、目的とする内面潤滑性評価の指標とする。
【００２５】図２は、押込荷重とガイトワイヤ抜差回数
の関係を示すチャートの模式図である。
の関係を示すチャートの模式図である。
【００２６】図２に模式的に示される如き、ガイトワイ
ヤ２の出入に要する力の測定における鋸型の波形の振巾
を測定値として用いる。即ち、（１）初期の潤滑性値と
しては、３往復目から５往復目の平均値、（２）耐久性
を見るための潤滑性値としては、１００往復目の値を用
いた。
ヤ２の出入に要する力の測定における鋸型の波形の振巾
を測定値として用いる。即ち、（１）初期の潤滑性値と
しては、３往復目から５往復目の平均値、（２）耐久性
を見るための潤滑性値としては、１００往復目の値を用
いた。
【００２７】以上の如き評価試験の結果、実施例１のカ
テーテルチューブの場合は、（１）初期潤滑性：３０
ｇ、（２）耐久潤滑性：３０ｇであったのに対し、比較
例１のカテーテルチューブの場合は、（１）初期潤滑
性：３０ｇ、（２）耐久潤滑性：５０ｇであった。
テーテルチューブの場合は、（１）初期潤滑性：３０
ｇ、（２）耐久潤滑性：３０ｇであったのに対し、比較
例１のカテーテルチューブの場合は、（１）初期潤滑
性：３０ｇ、（２）耐久潤滑性：５０ｇであった。
【００２８】以上の結果から、実施例のカテーテルチュ
ーブは、１００回にわたる抜差しの間に、これに必要な
力の増加が認められず、摩耗が防止されることが確認さ
れたが、比較例のカテーテルチューブにおいては、抜差
に要する力の増加が顕著であって、摩耗による操作性の
低下が大きいことが確認された。
ーブは、１００回にわたる抜差しの間に、これに必要な
力の増加が認められず、摩耗が防止されることが確認さ
れたが、比較例のカテーテルチューブにおいては、抜差
に要する力の増加が顕著であって、摩耗による操作性の
低下が大きいことが確認された。
【００２９】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、使用・操
作による摩耗が防止され、操作性の低下が生じないカテ
ーテルチューブ及びその製造方法が可能となる。
作による摩耗が防止され、操作性の低下が生じないカテ
ーテルチューブ及びその製造方法が可能となる。
【図１】潤滑性評価試験法の模式説明図である。
【図２】押込荷重とガイトワイヤ抜差回数の関係を示す
チャートの模式図である。
チャートの模式図である。
１ ロードセル ２ ガイドワイヤ ３ カテーテルチューブ ４ ガラスビン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 康彰 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 草野 広男 茨城県日立市日高町５丁目１番１号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 内層樹脂層及び上記内層樹脂層上の外層
樹脂層を有するカテーテルチューブにおいて、上記内層
樹脂層が架橋ＰＴＦＥ樹脂を含有するＰＴＦＥ樹脂によ
って構成されていることを特徴とするカテーテルチュー
ブ。 - 【請求項２】 長尺の連続した金属線から成る心線上
に、ＰＴＦＥ樹脂分散体から成るＰＴＦＥ樹脂塗料を塗
布し、次いで焼付けることによって、上記心線上に内層
樹脂層としてのＰＴＦＥ樹脂を施して長尺で連続した被
覆体を形成し、上記内層樹脂層上に外層樹脂層を形成
し、得られた長尺で連続した多層被覆体を所望の長さに
切断し、次いで上記心線を除去するカテーテルチューブ
の製造方法において、上記ＰＴＦＥ樹脂塗料が架橋ＰＴ
ＦＥ樹脂粒子を含有することを特徴とするカテーテルチ
ューブの製造方法。
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