JP2000313896A - 水溶性切削液 - Google Patents

水溶性切削液

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JP2000313896A JP12442099A JP12442099A JP2000313896A JP 2000313896 A JP2000313896 A JP 2000313896A JP 12442099 A JP12442099 A JP 12442099A JP 12442099 A JP12442099 A JP 12442099A JP 2000313896 A JP2000313896 A JP 2000313896A
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soluble
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Hiroshi Watanabe
辺 博 渡
Yoko Todo
堂 洋 子 藤
Katsumi Kanehira
平 勝 己 兼
Susumu Kojima
嶋 晋 小
Satoshi Haraguchi
口 智 原
Shigeharu Deguchi
口 重 治 出
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Shibafu Engineering Corp
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Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削性能を低下させることなく添加剤の種類
および添加量が低下された水溶性切削液の提供。 【解決手段】 防錆剤、界面活性剤および極圧添加剤の
少なくとも1種と水溶性アルコールおよび水とからな
り、この水溶性アルコールの含有量が20〜60重量%
である水溶性切削液、ならびに脱脂液、防錆液としての
使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料の加工時
に使用される切削液、およびこの切削液を切削加工され
た金属材料の脱脂液または防錆液として使用する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属材料を切削加工する際に
は、例えば加工材料と切削工具との間の摩擦熱を減じた
り、発生する摩擦熱の除去、切削くずの洗い流しや、加
工工具の寿命を長くしたり、加工精度の向上などを図る
ために、切削液が使用されている。
【0003】従来から、加工すべき金属材料や加工内容
(例えば加工工具、加工条件など)に応じて種々の切削
液が提案されていて、例えば、加工すべき金属材料と加
工工具との焼き付きを防止するために、極圧剤が添加さ
れた切削液が提案されている。ここで、極圧剤とは、主
として摩擦金属面(加工すべき金属材料および加工工具
の両者を含む)と化学反応して無機化合物皮膜を形成す
ることによって境界潤滑作用を行う添加剤を言うもので
ある。
【0004】このような極圧剤には、塩素、硫黄、リン
などを含む化合物が多く、金属に対して腐食性があるも
のが多い。従って、そのような腐食性の極圧剤を含む切
削液には、切削金属および加工工具その他の加工設備の
腐食防止のために防錆剤が添加されることが多い。ま
た、切削剤には、泡立ち防止のための消泡剤や、その他
の多種類の添加剤が添加されることが多い。
【0005】一般に、切削液は、油を主体とした不水溶
性のものと、水を主体とした水溶性のものとに大別する
ことができる。このうち水溶性の切削液は、保管中にカ
ビやバクテリアが発生しやすいため、劣化防止のために
防腐剤や抗菌剤を添加しているものが多い。また、不水
溶性切削液は、危険物に該当するものが多くて取り扱い
に注意が必要であるうえに、かつ切削時に付着した切削
液の洗浄に有機溶剤などを使用することが多い。
【0006】一方、切削加工された金属材料の表面は、
空気に曝された場合には、比較的短時間であっても腐食
してしまうことがある。この問題は、水溶性の切削液、
特に前記のような腐食性の極圧剤を含むもの、を使用し
た場合に顕著である。従って、切削加工された金属材料
を保管する際には、その表面に防錆油を塗布ないし付着
させることが行われている。
【0007】しかし、このような防錆油を付着させた金
属材料は、それをさらなる加工工程に付す場合には、そ
の防錆油を除去する脱脂工程が必要になることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の不水溶性切削液
および水溶性切削液は、切削性の向上のために極圧添加
剤、防錆剤、酸化防止剤、増粘剤、消泡剤等の各種の添
加剤の添加により切削性を向上させているが、切削加工
された金属材料や切削設備に付着して放置されると、そ
れらを腐食させる場合があった。また、不水溶性切削液
の多くは規制対象であって、取り扱い時および廃棄時に
特別の注意が必要である。水溶性切削液の場合は、更に
添加成分が多種にわたっていることから管理には細心の
注意が必要で、かつ廃液処理が難しい。
【0009】また、切削後の金属材料の表面に付着した
切削液を除去するときや、次の工程までの保管のために
塗布した防錆油の除去に使用される洗浄液は、有機溶剤
やアルカリ溶液等の規制物質であることが多い。
【0010】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたものであって、切削性能を低下させることなく腐
食性を改善した切削液、およびこの切削液の脱脂液また
は防錆液としての使用方法を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による水溶性切削液は、防
錆剤、界面活性剤および極圧添加剤の少なくとも1種
と、水溶性アルコールおよび水とからなり、この水溶性
アルコールの含有量が20〜60重量%であること、を
特徴とするものである。
【0012】そして、この水溶性切削液の使用方法に係
る本発明は、防錆剤および界面活性剤を含有してなる上
記の水溶性切削液を切削加工された金属材料の脱脂液と
して使用する方法、および防錆剤を含有してなる上記の
水溶性切削液を切削加工された金属材料の防錆液として
使用する方法に関するものである。
【0013】〔発明の具体的説明〕 <水溶性切削液>本発明による水溶性切削液は、防錆
剤、界面活性剤および極圧添加剤の少なくとも1種と、
水溶性アルコールおよび水とからなるものである。
【0014】<水溶性アルコール>本発明による切削液
においては水溶性アルコールが主成分として用いられ
る。本発明では合目的的な任意のアルコールを使用する
ことができるが、本発明では水に無限大に溶解可能の飽
和1価のアルコール、特に炭素数1〜3の飽和1価アル
コール、が好ましい。好ましいものの具体例としては、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−
ブチルアルコールなどを挙げることができる。このう
ち、エチルアルコールおよびイソプロピルアルコールが
特に好ましい。アルコールは、1種類のみを用いること
も出来るし、2種以上を用いることもできる。
【0015】切削液における水溶性アルコールの含有量
は、20〜60重量%、好ましくは25〜60重量%、
特に好ましくは25〜45重量%、である。水溶性アル
コールの濃度が60重量%超過のものは危険物であるこ
とから好ましくない。
【0016】本発明では、このような水溶性アルコール
を上記範囲で含有させることによって、切削液としての
性能を低下させることなく添加剤の種類およびその含有
量を低下させることができる。これはアルコールの有す
る諸特性、例えば表面張力が低いことによる大きな浸潤
性、防錆性、消泡性、抗菌性、が切削液に付与されたこ
とによるものと考えられている。
【0017】このようなことから、従来の水性切削液に
おいて用いられていたような防腐剤や抗菌剤を使用しな
くてもカビやバクテリアの発生ないし繁殖を抑制するこ
とができ、そしてアルコールによる防錆性および極圧添
加剤の量の低減によって金属材料や加工装置の腐食が有
効に防止され、これにより防錆剤の添加量を低減ないし
その添加を省略することが可能になる。また消泡剤の添
加を省略したとしても切削液の泡立ち抑制されてこれに
よる不都合も実質的に生じない。このようなことから、
切削液としての性能を低下させることなく添加剤の種類
およびその含有量を低下させることができて、廃液処理
の問題が解決ないし低減される。
【0018】なお、泡立ちが抑制されるということは、
単に消泡剤の添加を省略することが可能になるというこ
との他に、泡立ちによる不都合を生じさせないで界面活
性剤の含有量を増加させることについても有効に作用す
る。即ち、本発明によれば、良好な消泡特性を保持しつ
つ界面活性剤の含有量を高くすることができるので、界
面活性剤による浸潤性および脱脂性の向上効果を得るこ
とができる。
【0019】<添加剤成分>本発明においては、防錆
剤、界面活性剤および極圧添加剤の少なくとも1種を使
用する。なお、少なくとも1種であるからこれらの2種
以上の併用を排除しないことはいうまでもない。
【0020】防錆剤 本発明において使用される防錆剤は、この種の水溶性切
削液において従来から用いられてきたものの中から合目
的的なものを使用することができる。具体的化合物は加
工処理する金属材料の種類、加工内容等に応じて決定す
ることができるが、本発明では、ケイ酸塩およびベンゼ
ンジアミド、特にメタケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸
ナトリウムおよびベンゾトリアゾール、が好ましい。な
お、防錆剤は、1複類のみを使用するできるし、複数種
を併用することできる。
【0021】切削液における防錆剤の含有量は、0.5
重量%以下、好ましくは0.02〜0.5重量%、特に
好ましくは0.05〜0.1重量%、である。
【0022】界面活性剤 本発明において使用される界面活性剤も、この種の水溶
性切削液において従来から用いられてきたものの中から
合目的的なものを使用することができ、例えば非イオン
性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤
あるいはこれらの2種以上の混合物を用いることができ
る。本発明において特に好ましい非イオン性界面活性剤
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、特に
好ましい陰イオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩またはアルキル硫酸塩、とりわけこれらのナ
トリウム塩、である。R1O−(CH2CH2O)n−OH
〔ここで、R1は炭素数1〜18のアルキル基、または
アルキルフェニル基、nは5〜30の整数〕で表される
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、およびR 2O−
SO3Na〔ここで、R2は炭素数1〜18のアルキル
基、またはアルキルフェニル基である〕で表されるアル
キル硫酸ナトリウムが特に好ましい。
【0023】界面活性剤も、1種類のみを使用するでき
るし、複数種を併用することできる。切削液における界
面活性剤の含有量は、0.5重量%以下、好ましくは
0.002〜0.5重量%、特に好ましくは0.007
〜0.05重量%、である。
【0024】極圧添加剤 本発明において使用される極圧添加剤も、この種の水溶
性切削液において従来から用いられてきたものの中から
合目的的なものを使用することができる。好ましくは、
例えばイオウ、リン、塩素などを含む有機または無機の
化合物、特に好ましくは二硫化モリブデンまたはリン酸
トリクレジル、あるいはこれらの混合物を用いることが
できる。
【0025】切削液における極圧添加剤の含有量は、
0.3重量%以下、好ましくは0.002〜0.3重量
%、特に好ましくは0.005〜0.05重量%、であ
る。
【0026】<水>本発明では、通常、蒸留水またはイ
オン交換水が用いられる。
【0027】<切削液の使用/用途>本発明による切削
液は、防腐剤や抗菌剤を使用しなくてもカビやバクテリ
アの発生ないし繁殖を抑制することができ、そして金属
材料や加工装置の腐食が有効に防止され、また消泡剤の
添加を省略したとしても切削剤の泡立ちが抑制されてこ
れによる不都合も実質的に生じないこと、および良好な
消泡特性を保持しつつ界面活性剤の含有量を高くするこ
とができることは、前記した通りである。そして、添加
剤の種類およびその含有量を低下させることができ、廃
液処理の問題が解決ないし低減されたものであることも
前記の通りである。
【0028】従って、このような本発明による切削液
は、脱脂液および防錆剤としても好ましく使用可能なも
のである。なお、脱脂液として使用する際には極圧添加
剤の使用は必須ではなく、また、防錆剤として使用する
際には極圧添加剤および界面活性剤の使用は必須とはさ
れない。
【0029】従って、本発明は、防錆剤および界面活性
剤を含有してなる上記水溶性切削液を切削加工された金
属材料の脱脂液として使用する方法、および防錆剤を含
有してなる上記水溶性切削液を、切削加工された金属材
料の防錆液として使用する方法、にも関するものであ
る。
【0030】
【実施例】以下の実施例は、本発明を更に具体的に示す
ものである。 <実施例1>エチルアルコールを25〜60重量%、防
錆剤として式(1)で示される分子式のメタケイ酸ナト
リウムを0.02〜0.5重量%、界面活性剤として非
イオン性界面活性剤である式(2)で示される分子式の
ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.002〜
0.5重量%、極圧添加剤として式(3)で示される分
子式の二流化モリブデンを0.02〜0.3重量%およ
び残部を蒸留水またはイオン交換水とした切削液を調製
した。
【0031】 Na2SiO3 (1) RO−(CH2CH2O)n−OH (2) 〔ここで、RはC1225であり、nは10である〕 MoS2 (3) 調製した液の性状は表1に示される通りである。この切
削液は、満足できる性状のものであった。
【0032】
【表1】
【0033】本切削液は、環境および作業者に有害な成
分を含まず、添加剤成分および添加濃度を切削性および
腐食性に影響がでない範囲にまで低減した水溶性切削液
であった。本切削液によって切削性を評価した結果、工
具および仕上がり精度に有効な性能を有していることが
確認された。
【0034】<実施例2>実施例1において、水溶性ア
ルコール濃度と界面活性剤の濃度は、消泡性が良好な組
合せにした(表2参照)。アルコールには消泡効果があ
るため、アルコール濃度を高くするとそれに比例して界
面活性剤の濃度を高くすることができる。表2に示され
るように、アルコール濃度を高くすると消泡性が良くな
る。
【0035】界面活性剤は、浸潤性向上のために添加さ
れているが、アルコール自体が浸潤性に優れた液体なの
で、界面活性剤の添加濃度を低くする場合は、アルコー
ル濃度を高くすると、浸潤性は十分付与される。
【0036】
【表2】
【0037】<実施例3>実施例1において、添加する
界面活性剤を泡立ちが少なく、泡切れの良い非イオン性
界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル
を採用したが、本実施例では界面活性剤を分散力の優れ
た陰イオン性界面活性剤とした。添加する界面活性剤は
式(5)に示される分子式のアルキルエーテル硫酸エス
テルナトリウムを採用した。 RO−SO3Na (5) 〔ここで、RはC1225である〕 消泡性の評価を実施した結果、表1と同等の消泡性の結
果が得られた。
【0038】<実施例4>実施例1において、水溶性ア
ルコールの種類はエチルルコールの他に、メチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、t−ブチルアルコール等の水に無限大に可溶の飽和
1価の脂肪族アルコールを使用した。
【0039】一般の水溶性切削液は梅雨時や夏期にかけ
てバクテリア等の作用により腐食することがあるために
防腐剤が添加されることがあるが、本発明による切削液
は防腐作用のあるアルコールを主成分としているため、
防腐剤を添加する必要はない。また、エチルアルコール
が酸化して生成するアセトアルデヒドにも抗菌作用があ
ることから、防腐剤の添加は必要ない。
【0040】<実施例5>実施例1において、極圧添加
剤を二硫化モリブデンに換えて、式(6)で示されるリ
ン酸トリクレジルを採用した。 (CH3643PO4 (6) 採用した極圧添加剤による金属の腐食性に及ぼす影響を
調査した結果は、表3に示される通りである。試験切削
液は50重量%エチルアルコール水溶液に、防錆剤とし
てメタケイ酸ナトリウムを0.1重量%、陰イオン性界
面活性剤であるアルキルエーテル硫酸エステルナトリウ
ムを0.02重量%、極圧添加剤として二硫化ベンジル
またはリン酸トリクレジルを添加した液である。本発明
の濃度範囲ではいずれも極圧添加剤を使用しても長時間
金属の腐食は発生しないことを確認した。
【0041】
【表3】
【0042】<実施例6>実施例1において、防錆剤を
メタケイ酸ナトリウムに換えて、式(7)で示されるベ
ンゾトリアゾールを採用した。
【0043】
【化1】
【0044】ベンゾトリアゾールは銅系金属の防錆剤と
して有効である。切削金属が銅系金属であるならば、防
錆剤はベンゾトリアゾールまたはベンゾトリアゾールと
メタケイ酸ナトリウムの混合物を添加すると防錆効果が
向上する。
【0045】実施例5に記載の水溶性切削剤において、
防錆剤をメタケイ酸ナトリウムまたはベンゾトリアゾー
ルを添加した場合の銅に対する腐食性は、表4に示され
る通りであった。
【0046】
【表4】
【0047】<実施例7>エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコールおよびイソプロピルアルコールを任意の
濃度で含有したエチルアルコールから選ばれるアルコー
ルを50重量%、防錆剤としてメタケイ酸ナトリウムを
0.1重量%、界面活性剤として陰イオン性界面活性剤
のアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを1〜3重
量%および残部を蒸留水またはイオン交換水とした切削
液を調製し、金属の脱脂液として使用した。
【0048】不水溶性切削液および一部の水溶性切削液
には鉱油等の油脂成分が含有されており、脱脂する必要
がある。本実施例の液組成は脱脂効率を高めるので、切
削し適用する実施例1〜6の切削液よりも界面活性剤の
濃度を大きくする。
【0049】油脂成分除去率を調査した結果は表5に示
される通りである。市販の不水溶性切削液をステンレス
板上に塗布し、本実施例の水溶性切削液に室温で2時間
浸漬し、浸漬前後の重量変化を測定した。表5に示され
るように、界面活性剤の添加濃度を大きくすると脱脂効
果が高くなる。
【0050】
【表5】
【0051】界面活性剤は陰イオン性界面活性剤の他
に、非イオン性界面活性剤または両性界面活性剤の混合
物でも、同等の脱脂効果がある。
【0052】また、本実施例の水溶性切削液に含有され
るアルコール濃度を60重量%まで大きくすることで、
更に脱脂効率を高めることができる。
【0053】<実施例8>エチルアルコール、イソプリ
ピルアルコールおよびイソプロピルアルコールを任意の
濃度で含有したエチルアルコールを30〜50重量%、
防錆剤としてメタケイ酸ナトリウムを0.1重量%およ
び残部を蒸留水またはイオン交換水とした切削液を調製
し、脱脂後の切削金属の保管液として使用した。表6に
本実施例の切削液に長期間浸漬後、腐食状態を観察した
結果を示す。アルコール濃度を30重量%にしても、防
錆効果が十分であることがわかる。
【0054】
【表6】
【0055】また、実施例1〜7に記載の切削液につい
ても、本実施例と同様の金属の長期浸漬試験を実施した
結果、良好な結果が得られたことから、これらの各実施
例の液も保管液として使用できることが確認された。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水溶性切
削液によれば、アルコール水溶液を主成分としたこと
で、腐食性を改善し、切削性能を低下させることなく、
添加剤の種類および添加量を抑制することができる。ま
た、添加剤の種類を少なくしたことで、液管理および廃
液管理が容易になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤 堂 洋 子 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 兼 平 勝 己 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 小 嶋 晋 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 原 口 智 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 出 口 重 治 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 4H104 AA01C AA19C AA21C BB02A BB02C BB44C BE26C BG06C BH03C CB14C EA17A EA17C EB04 EB08 EB10 FA01 FA06 LA03 LA06 LA11 PA22 PA23 QA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防錆剤、界面活性剤および極圧添加剤の少
    なくとも1種と、水溶性アルコールおよび水とからな
    り、この水溶性アルコールの含有量が20〜60重量%
    であることを特徴とする、水溶性切削液。
  2. 【請求項2】水溶性アルコールが炭素数1〜3の飽和1
    価アルコールである、請求項1に記載の水溶性切削液。
  3. 【請求項3】水溶性アルコールの含有量が25〜60重
    量%である、請求項1または2に記載の水溶性切削液。
  4. 【請求項4】防錆剤の含有量が0.02〜0.5重量%
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水溶性切
    削液。
  5. 【請求項5】防錆剤がメタケイ酸ナトリウム、オルトケ
    イ酸ナトリウムおよびベンゾトリアゾールから選ばれた
    ものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶
    性切削液。
  6. 【請求項6】界面活性剤の含有量が0.002〜0.5
    重量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水
    溶性切削液。
  7. 【請求項7】界面活性剤が非イオン性界面活性剤または
    陰イオン性界面活性剤、あるいはこれらの混合物であ
    る、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水溶性切削
    液。
  8. 【請求項8】非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレ
    ンアルキルエーテルであり、陰イオン性界面活性剤がア
    ルキルベンゼンスルホン酸塩またはアルキル硫酸塩であ
    る、請求項7に記載の水溶性切削液。
  9. 【請求項9】極圧添加剤の含有率が0.02〜0.3重
    量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水溶
    性切削液。
  10. 【請求項10】極圧添加剤が二硫化モリブデンまたはリ
    ン酸トリクレジル、あるいはこれらの混合物である、請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の水溶性切削液。
  11. 【請求項11】防錆剤および界面活性剤を含有してなる
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の水溶性切削液を、
    切削加工された金属材料の脱脂液として使用する方法。
  12. 【請求項12】防錆剤を含有してなる請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の水溶性切削液を、切削加工された金
    属材料の防錆液として使用する方法。
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