JP2000303940A - 内燃機関の燃焼状態検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出装置

Info

Publication number
JP2000303940A
JP2000303940A JP11113767A JP11376799A JP2000303940A JP 2000303940 A JP2000303940 A JP 2000303940A JP 11113767 A JP11113767 A JP 11113767A JP 11376799 A JP11376799 A JP 11376799A JP 2000303940 A JP2000303940 A JP 2000303940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spark discharge
current
ignition
capacitor
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11113767A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Inagaki
浩 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP11113767A priority Critical patent/JP2000303940A/ja
Publication of JP2000303940A publication Critical patent/JP2000303940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧減衰振動によらず、イオン電流を精度よ
く正確に検出でき、それに基づく燃焼状態を検出可能な
内燃機関の燃焼状態検出装置を提供する。 【解決手段】 火花放電発生回路20にて点火コイル4
の二次コイルL2に点火用高電圧を発生させ、点火プラ
グ3に火花放電を発生させる。この時、イオン電流検出
部10の充電用ダイオード13、コンデンサ11、ダイ
オード12に火花放電電流i2が流れ、これらと並列接
続されたツェナーダイオード16のツェナー電圧からコ
ンデンサ11が充電される。そして火花放電開始後、内
燃機関の運転状態に基づき算出される火花放電継続時間
が経過した時点で、火花放電遮断回路40にて火花放電
を強制的に遮断し、さらに所定の待機時間が経過した時
点で、充電用ダイオード13の両端を放電用スイッチ1
4にて短絡し、コンデンサ11から高電圧を点火プラグ
3に印加して、流れるイオン電流i3をダイオード12
に並列に接続された電流検出用抵抗器15において両端
電圧Vioとして検出回路8に出力し、燃焼状態を検出
するための信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の内燃機
関に用いられる燃焼状態検出装置に関するものであっ
て、詳細には、内燃機関に装着された点火プラグによる
火花放電終了後に流れるイオン電流に基づいて、内燃機
関の燃焼状態を検出することができる燃焼状態検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、内燃機関に発生するノッキング
やプレイグニッション等の異常燃焼や失火等といった燃
焼状態を検出する方法として、内燃機関に装着された点
火プラグを利用することにより、具体的にはその点火プ
ラグの電極間にて発生する火花放電終了後に、その電極
近傍に存在するイオンによって流れるイオン電流を検出
して行う手法が知られている。
【0003】即ち、内燃機関のシリンダー内では、混合
気の燃焼(火炎伝播)時にイオンが発生するものであっ
て、このイオンの発生量に応じて点火プラグの電極間に
おける抵抗値が変化する。尚、このイオンの発生量は、
内燃機関の燃焼状態、ひいては内燃機関の運転状態に応
じて様々に異なる。このため、点火コイル等による点火
プラグへの点火用高電圧印加後(即ち、点火プラグの火
花放電終了後)に、その点火プラグに対して外部から電
圧を印加して、それによって流れるイオン電流を検出す
ることにより、点火プラグの電極間における抵抗値の変
化(即ち、燃焼状態の変化)を検出することができるの
である。
【0004】ここで、このようなイオン電流を検出する
手段を用いた内燃機関の燃焼状態検出装置として、例え
ば、同出願人により特開平10−159700号公報等
が開示されている。この公報技術では、まず、点火コイ
ルの一次コイルに一定時間通電した後に、その通電電流
を遮断することにより二次コイルに点火用高電圧を発生
させて、内燃機関に装着された点火プラグの電極間に火
花放電を発生させる。ついで、火花放電が開始されてか
ら所定時間経過後に、前記一次コイルに再通電すること
により強制的に火花放電を遮断する。そして、火花放電
を強制的に遮断した後に、火花放電を発生させるのに必
要な点火用高電圧よりも低くかつ逆極性の検出用高電圧
を前記二次コイルを介して前記点火プラグに印加し、そ
の電極間にイオン電流を発生させるとともにそのイオン
電流を検出することによって得られる検出情報を処理
し、内燃機関のノッキング発生の有無を判別する、とい
ったものである。
【0005】この公報技術では、混合気を燃焼させるの
に必要十分な所定時間のみ火花放電を持続させ、その火
花放電の途中に火花放電を強制的に遮断することによ
り、混合気への燃焼を支障なく行いつつも火花放電継続
時間を短くすることができるので、特に内燃機関の高回
転高負荷時のように、火花放電中にノッキングが発生し
てしまい、このノッキングをイオン電流により検出でき
ないといった確率を低くすることができる。即ち、火花
放電継続時間が不必要に長くなりがちな高回転高負荷時
においても、イオン電流によって確実にノッキングの検
出を行うことができるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記公報技術
等の内燃機関の燃焼状態検出装置にあっては、点火プラ
グの電極間におけるイオン電流を検出するイオン電流検
出部として、例えば、特開平4−191465号公報等
により広く知られた、コンデンサをイオン電流検出用電
源として利用するものが適用されることが一般的に多
い。以下に、この特開平4−191465号公報につい
て、図6を参照しつつ説明する。尚、このイオン電流検
出部を説明するにあたり、適用される点火装置として
は、内燃機関の各気筒(図では1気筒のみを表す)毎に
装着される点火プラグと、点火プラグに点火用高電圧を
印加する点火コイルと、点火信号をオン・オフするトラ
ンジスタから構成されているものとして説明するものと
する。
【0007】まず、この点火装置101側において、点
火信号IGによりトランジスタ104がオンして点火コ
イル103の一次コイルL1にバッテリ電圧Vbにより
電流が流れ、点火信号IGによりトランジスタ104が
オフするとその電流が遮断され、二次コイルL2に点火
用高電圧が発生し、点火プラグ102の電極間に火花放
電が発生する。その際、火花放電により流れる火花放電
電流Ispが、二次コイルL2を介して、イオン電流検
出部100側のコンデンサ105及びダイオード107
を含む電流経路を流れると共に、これらに並列に接続さ
れたツェナーダイオード108にツェナー電圧を発生さ
せる。このため、コンデンサ105にそのツェナー電圧
に相当する電圧が充電されることになる。その後、二次
コイルL2に誘起された電圧(点火用高電圧)が低下
し、ツェナー電圧より低下すると、コンデンサ105に
充電された電荷に応じた検出用高電圧が、二次コイルL
2を介して点火プラグ102に印加され、その電極間に
発生したイオンの発生量に応じて、イオン電流Iioが
流れる。そして、イオン電流Iioが抵抗器106を流
れることで、抵抗器106の両端電圧にイオン電流Ii
oに応じた検出値Vioが出力される。
【0008】ところで、このような特開平4−1914
65号公報等により広く知られているコンデンサをイオ
ン電流検出用電源として利用するイオン電流検出部10
0にあっては、そのイオン電流検出部100に組合わさ
れる点火装置101側の二次コイル側回路において、点
火コイル103の二次コイルL2のインダクタンス分と
点火プラグ102の電極間の容量分とで共振回路が形成
されるものであるために、点火プラグ102の火花放電
終了後に電圧減衰振動が発生するものである。
【0009】そして、この電圧減衰振動時に流れる電流
は、内燃機関の運転条件によって、イオン電流の数倍〜
数十倍という非常に大きなレベルに達することがあり、
しかもその振動は、数msという長い時間続くことがあ
る。このため、図7に示すように、この振動成分がイオ
ン電流に重畳されてしまうことがある。即ち、前記特開
平10−159700号公報等に、前記特開平4−19
1465号公報等のイオン電流検出部を適用した際に
は、ノッキングが火花放電中に終了してしまうことを防
ぐべく、点火プラグの火花放電を強制的に遮断したとし
ても、その遮断直後にイオン電流を流すと、イオン電流
に電流減衰振動によるノイズ成分が重畳してしまうこと
があり、イオン電流を正確に検出することができないお
それがある。それにより、ノイズ成分が重畳された状態
でイオン電流を検出してしまい、イオン電流を用いてノ
ッキングや失火等の内燃機関の燃焼状態を誤って検出し
てしまうおそれがある。
【0010】これに対して、火花放電を強制的に遮断し
た後に発生する電圧減衰振動が収束した時点で検出する
ことが考えられるが、その振動の発生時間によってはコ
ンデンサに充電された電荷が消費されてしまうことがあ
り、その振動が収束する頃にイオン電流検出に必要な検
出用高電圧が得られずに、イオン電流を検出できないと
いった問題を招いてしまう。
【0011】また、コンデンサの静電容量を大きくし、
点火プラグにおける火花放電時に、より多くの電荷をコ
ンデンサに充電しておくことも考えられる。しかしなが
ら、この場合には、イオン電流によって消費される電荷
が少ない時に、コンデンサに残存する電荷によって、点
火プラグに不必要な電圧が印加されて放電してしまい、
中心電極の電極消耗が早まってしまうといった新たな問
題を招いてしまう。まして、点火プラグの絶縁体部表面
にカーボンデポジット粒子及び液状燃料が存在(付着)
している場合には、この電圧印加による点火プラグの電
極間に生じる電界によって、その電極間に粒子が移動、
整列し易いことから点火プラグの汚損を早めて(絶縁抵
抗を低下させて)しまい、点火プラグの寿命をより早め
てしまう。
【0012】そこで本発明は、前記問題点を解決するた
めに、点火プラグによる火花放電を強制的に遮断した後
に発生する電圧減衰振動に対しても影響されることな
く、イオン電流を精度よく正確に検出でき、そのイオン
電流の検出に基づいて内燃機関にて発生するノッキング
やプレイグニッション等の異常燃焼や失火等の燃焼状態
を検出することを可能とし、さらには点火プラグの長寿
命化を実現することができる内燃機関の燃焼状態検出装
置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】前記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の内燃機関の
燃焼状態検出装置の発明にあっては、点火コイルの一次
コイルに一定時間通電し、該通電電流の遮断により前記
点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を発生させて、
点火プラグの電極間に火花放電を開始させる火花放電発
生手段と、前記点火プラグの火花放電開始後、内燃機関
の運転状態に基づき、その火花放電によって混合気を燃
焼させるのに要する火花放電継続時間を算出し、所定の
火花放電継続時間が経過したタイミングに応じて火花放
電を強制的に遮断する火花放電遮断手段と、前記点火プ
ラグと前記二次コイルとを含む電流経路に直列に挿入さ
れたコンデンサと、前記点火プラグの火花放電時に流れ
る火花放電電流により、前記コンデンサを予め決められ
た前記点火用高電圧よりも低くかつ逆極性の検出用高電
圧まで充電する充電手段と、前記火花放電遮断手段によ
り火花放電を強制的に遮断した後、前記充電手段により
充電された前記コンデンサによって、前記検出用高電圧
が前記二次コイル及び前記点火プラグに印加された時
に、前記電流経路に流れるイオン電流を検出する電流検
出用抵抗器と、前記電流検出用抵抗により検出されたイ
オン電流に基づき、内燃機関の燃焼状態を検出する燃焼
状態検出手段と、を備えると共に、前記火花放電電流の
流れる方向を順方向として前記コンデンサに直列に接続
され、前記充電手段により前記コンデンサに充電された
電荷の放電を阻止するための充電用ダイオードと、その
充電用ダイオードの両端を短絡して前記コンデンサに充
電された電荷を放電する放電用スイッチと、前記イオン
電流を検出すべきタイミングにて、前記放電用スイッチ
を作動させるスイッチング制御手段と、を備えることを
特徴とするものである。
【0014】本発明の内燃機関の燃焼状態検出装置で
は、まず、点火コイルの一次コイルに流れる電流(一次
電流)の遮断により二次コイルに発生する点火用高電圧
が、内燃機関の気筒に装着される点火プラグに印加さ
れ、その電極間にて火花放電が発生すると、点火コイル
の二次コイル側回路にて火花放電電流(二次電流)が、
点火プラグ及び二次コイルと共にコンデンサにより形成
される電流経路を流れる。
【0015】この時、充電手段が、この火花放電電流の
発生により、コンデンサを予め決められた(点火用高電
圧よりも低くかつ逆極性にある)検出用高電圧まで充電
する。尚、火花放電電流は、充電用ダイオードを介して
コンデンサに供給されるため、点火用高電圧がコンデン
サの充電電圧(検出用高電圧)より低下しても放電され
ることがない。即ち、点火用高電圧が火花放電の遮断後
に電圧減衰振動を起こしても、この振動の影響によりコ
ンデンサに充電された電荷が点火プラグに漏出してしま
うことがないのである。
【0016】そして、スイッチング制御手段が、イオン
電流を検出すべきタイミングにて、コンデンサの両端を
短絡する放電用スイッチを作動させることによって、検
出用高電圧が充電されたコンデンサから、検出用高電圧
が点火コイルの二次コイルを介して点火プラグに印加さ
れる。それにより、点火コイル及び点火プラグと共に、
コンデンサ、電流検出用抵抗器により形成される電流経
路に、点火プラグの電極間の抵抗値(イオンの発生量)
に応じたイオン電流が流れることになる。そして、この
イオン電流が流れることにより、電流検出用抵抗器にお
ける両端電圧が燃焼状態検出手段に出力され、燃焼状態
検出手段にてその両端電圧(即ち、イオン電流)に基づ
く燃焼状態検出を行うための信号として変換される。
【0017】即ち、本発明の内燃機関の燃焼状態検出装
置において注目すべき点は、イオン電流を検出すべきタ
イミングにおいてのみ、コンデンサに充電された電荷を
放出させて、検出用高電圧を点火プラグに印加するよう
にされている点である。このことから、点火プラグによ
る火花放電を強制的に遮断した直後に、点火コイルの二
次コイル側回路において電圧減衰振動を起こしたとして
も、コンデンサの充電電荷が無駄に消費されてしまうこ
とがなく、それによりコンデンサの静電容量についても
必要十分な大きさに設定することができるのである。
【0018】そして、このような電圧減衰振動の大きい
期間を避けて、それがある程度収束した段階で、イオン
電流の検出を行なうことを可能とし得ることから、電圧
減衰振動によりイオン電流に重畳されるノイズ成分が減
少した段階でイオン電流を検出することができるのであ
る。即ち、イオン電流検出部から出力される検出値は略
イオン電流のみに応じた検出値となり、それにより得ら
れる検出値からノイズ成分を除去するためのフィルタ等
を省略または簡略化することもできる。
【0019】さらには、内燃機関の失火等により、点火
プラグの電極間における火花放電後に流れるイオン電流
が小さく、コンデンサに電荷が残されてしまったとして
も、放電用スイッチが開放されれば、点火プラグに不必
要な電圧が印加されてしまうことがない。それにより、
点火プラグの電極の消耗を抑制でき、さらには点火プラ
グの汚損(即ち、絶縁抵抗の低下)を防止することがで
きることになり、点火プラグの長寿命化を図ることが可
能となる。
【0020】加えて、本発明の内燃機関の燃焼状態検出
装置によれば、点火プラグによる火花放電が発生する
と、内燃機関の運転状態に基づき、その火花放電によっ
て混合気を燃焼させるのに要する火花放電継続時間を算
出し、所定の火花放電継続時間に応じて点火プラグによ
る火花放電を強制的に遮断する手段を備えてなるもので
ある。即ち、本発明では、火花放電を強制的に遮断する
手段(火花放電遮断手段)にあたり、点火コイルの一次
コイルへの通電時間を単に制御して行うものではなく、
火花放電する火花放電継続時間を算出した上で制御する
ことで、点火プラグへの不必要な火花エネルギーの供給
を防止するものである。
【0021】このために、一次コイルへの通電時間を十
分に確保することにより、二次コイルに発生する点火用
高電圧を、内燃機関のあらゆる運転状況下で確実に火花
放電できる点火用高電圧とした状態で、点火プラグに供
給される火花エネルギーをコントロールすることが可能
となる。特に、内燃機関の高回転高負荷時のように、火
花エネルギーが少なくてよい運転状況下では、火花放電
継続時間を短くすることにより、高い点火用高電圧にて
点火プラグを確実に火花放電させつつ、点火プラグへの
火花エネルギーの過剰な供給を抑えることができる。逆
に、アイドリング時といった低回転時のように混合気が
着火しにくい運転状況下では、火花放電継続時間を長く
して、混合気を確実に燃焼させることができる。即ち、
本発明では、火花放電継続時間を最適に制御することに
より、点火プラグの電極間への過剰な火花エネルギの供
給を抑制し、その結果、点火プラグの電極消耗を抑制す
ることができ、前述したイオン電流検出部の構成と相乗
して、さらなる点火プラグの長寿命化を図ることが可能
となる。
【0022】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置において、前記放
電用スイッチが作動することにより、前記充電用ダイオ
ードの両端を短絡して前記コンデンサに充電された電荷
が放電される際に形成される電流経路の内、前記コンデ
ンサから前記二次コイルまでに到る前記電流経路間に、
少なくとも1つ以上の抵抗器が備えられていることを特
徴とするものである。
【0023】かかる構成の内燃機関の燃焼状態検出装置
によれば、前記点火プラグに前記コンデンサに充電され
た検出用高電圧が放電された際に形成される電流経路の
内、前記コンデンサと前記二次コイルとの電流経路間に
備えられた抵抗器が、電流経路に流れるイオン電流の大
きさを律速させるように機能する。それにより、イオン
電流検出時において、電圧減衰振動により重畳されるノ
イズ成分を減少させることが可能となる。尚、あまりに
大きい抵抗値を有する抵抗器を用いた場合には、点火プ
ラグの電極間に発生する数十〜数百μA程度の大きさを
もったイオン電流自体までもが律速されてしまうことが
あるため、本発明の抵抗器としては1MΩ程度までが適
当な抵抗値といえる。
【0024】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2のいずれかに記載の内燃機関の燃焼状態
検出装置において、ツェナーダイオードが、接地側をカ
ソードとして前記電流検出用抵抗器に並列に接続されて
いることを特徴とする。
【0025】かかる構成のイオン電流検出部を備えた内
燃機関用点火装置によれば、ツェナーダイオードが、イ
オン電流検出時(イオン電流が流れている時)におい
て、電流検出用抵抗器から得られる検出値(両端電圧)
に対しツェナーダイオード自体が有するツェナー電圧以
上の電圧値の発生を抑制するように機能する。それによ
り、イオン電流検出時に、電圧減衰振動に重畳されるノ
イズ成分をより減少させることが可能となる。尚、ツェ
ナーオードのツェナー電圧を、点火プラグの電極間にて
正常に発生するイオン電流の最大値近傍(即ち、そのイ
オン電流の最大値から算出される電流検出用抵抗器から
の両端電圧の最大値近傍)に設定することにより、その
ツェナーダイオードは、正常に発生するイオン電流の最
大値を超えるようなノイズ成分の発生を全て抑制するよ
うに機能し得ることから、よりノイズ成分を減少させた
形でのイオン電流の検出が可能となる。
【0026】ところで、前記火花放電遮断手段として
は、例えば、点火プラグに対して並列にスイッチング素
子と電流制御用の抵抗素子を設け、点火プラグによる火
花放電時に、このスイッチング素子をオンして、点火コ
イルの二次コイルに流れる火花放電電流の迂回経路を形
成し、点火プラグの電極間に加わる電圧を、点火プラグ
が火花放電しない程度の電圧に制御するようにしてもよ
い。しかし、このようにするには、スイッチング素子及
び抵抗素子に高耐圧のものを使用することが余儀なくさ
れ、現実的に好ましくない。
【0027】そのため、このような問題を生じることな
く火花放電を強制的に遮断するためには、請求項4に記
載のように、火花放電遮断手段を、前記火花放電発生手
段が前記点火コイルの一次コイルへの通電電流を遮断し
た後、前記火花放電が開始されてから所定の火花放電継
続時間が経過したタイミングに応じて、前記一次コイル
への通電を再開することにより、前記点火プラグの火花
放電を強制的に遮断するように構成することが考えられ
る。
【0028】尚、火花放電遮断手段を、かかる構成のよ
うに動作させるには、例えば、一般的なフルトランジス
タ型の点火装置において点火コイルの一次コイルへの通
電・非通電を切り換えるために設けられているパワート
ランジスタ等の半導体素子からなるスイッチング素子を
オンするようにすれば実現することができる。また、フ
ルトランジスタ型の点火装置に限らず、点火装置には、
点火コイルの一次コイルへの通電・非通電を切り換える
ために電気式或いは機械式のスイッチング手段が設けら
れることから、こうしたスイッチング手段を、またはそ
のスイッチング手段に対して並列にスイッチング素子を
設け、導通させるようにしてもよい。
【0029】次に、前述の請求項1から請求項4のいず
れかに記載の内燃機関の燃焼状態検出装置にあっては、
請求項5に記載のように、燃料として気体燃料を用いる
ガスエンジンである内燃機関に使用することで、より効
果を発揮する。
【0030】気体燃料は、液体燃料であるガソリンに比
べて絶縁性が高いため、相対的に火花放電電圧が高くな
る。従って、気体燃料を用いるガスエンジン向けの点火
コイルでは、その最大点火用高電圧発生能力をガソリン
エンジン向けのそれよりも高く設定する必要がある(例
えば、ガソリンエンジン向けの点火コイルの最大点火用
高電圧発生能力が30kV以上とすれば、ガスエンジン
向けのそれは40kV以上に設定する)。そこで、点火
コイルの設計としては、一次コイル及び二次コイルの巻
数を増やすことが必要となる。しかしながら、点火コイ
ルにおける一次コイル及び二次コイルの巻数を増やす
と、点火コイルのインダクタンスを増加させてしまうこ
とになり、それにより点火プラグによる火花放電を強制
的に遮断した際に発生する電圧減衰振動が、ガソリンエ
ンジンと比較して大きくなってしまう。即ち、ガスエン
ジンにおいてイオン電流の検出を行う際には、ガソリン
エンジンと比較しても、得られるイオン電流にノイズ成
分が多く重畳してしまうことが考えられる。このことか
ら、気体燃料を用いるガスエンジン(内燃機関)に対し
て、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の内燃機
関の燃焼状態検出装置を適用すれば、前述の効果をより
発揮することができるのである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一例たる、内
燃機関の燃焼状態検出装置1に関する全体構成図を電気
的な構成をブロック図として示している。
【0032】まず、図1を参照しつつ、本実施形態の内
燃機関の燃焼状態検出装置1における点火装置2側につ
いて説明する。本実施形態の点火装置2は、放電用の電
気エネルギ(例えば電圧12V)を供給するバッテリ7
と、内燃機関に装着された点火プラグ3と、一次コイル
L1と二次コイルL2とからなる点火コイル4と、一次
コイルL1と直列に接続されたnpn型のトランジスタ
5と、点火プラグ3の電極3a−3b間に火花放電を発
生させるようトランジスタ5を駆動する火花放電発生回
路20と、火花放電を強制的に遮断する火花放電遮断回
路40と、を備えている。尚、点火プラグ3への火花放
電の制御のために、火花放電発生回路20及び火花放電
遮断回路40は、第1指令信号Sa及び第2指令信号S
bを各々出力する電子制御装置(以下、単に「ECU」
という)6に接続されている。
【0033】これらのうち、トランジスタ5は、点火コ
イル4の一次コイルL1への通電・非通電を切り換える
半導体素子から構成されるスイッチング素子であり、本
実施形態の点火装置2はフルトランジスタ型のものであ
る。また、本実施形態における火花放電発生回路20及
び火花放電遮断回路40は、それぞれ特許請求の範囲に
記載の火花放電発生手段及び火花放電遮断手段に相当す
るものである。
【0034】ここで、一次コイルL1の一端は、バッテ
リ7の正極に接続され、他端は、トランジスタ5のコレ
クタに接続されている。また、二次コイルL2の一端
は、点火プラグ3の中心電極3aに接続され、他端は、
後述するようにイオン電流発生用電源となるコンデンサ
11に接続されている。そして、点火プラグ3の接地電
極3bは、バッテリ7の負極と同電位のグランドに接地
され、トランジスタ5のベースは火花放電発生回路20
及び火花放電遮断回路40と接続されて、エミッタがグ
ランドに接地されている。
【0035】また、火花放電発生回路20は、エミッタ
が図示しない定電圧電源からの出力Vcが供給される電
源ラインLvに接続されて、エミッタベース間が抵抗器
21にて互いに接続されている。そして、ベースが抵抗
器22を介してECU6に接続されて、コレクタが抵抗
器23を介してトランジスタ5のベースに接続されたp
np型のトランジスタ24から構成されている。
【0036】この結果、ECU6から出力される第1指
令信号Saがローレベルである場合に、火花放電発生回
路20内のトランジスタ24がオン状態となり、電源ラ
インLvから抵抗器23を通ってトランジスタ5のベー
スに到る電流経路に電流を流す。すると、トランジスタ
5はオン状態となり、バッテリ7の正極側から点火コイ
ル4の一次コイルL1を通ってバッテリ7の負極側に到
る一次コイルL1の経路に、一次コイルL1に電流(一
次電流)i1を流す。
【0037】また、一次コイルL1に一次電流i1が流
れている状態で、第1指令信号Saがハイレベルになる
と、火花放電発生回路20内のトランジスタ24がター
ンオフし、トランジスタ5のベースに到る電流経路は遮
断される。この結果、トランジスタ5はオフ状態とな
り、一次コイルL1への一次電流i1の通電が遮断され
る。そして、二次コイルL2にて点火用高電圧が発生
し、その点火用高電圧が点火プラグ3の中心電極3aに
印加されることにより、点火プラグ3の電極3a−3b
間に火花放電が発生する。尚、点火コイル4は、一次コ
イルL1への通電の遮断により、点火プラグ3の中心電
極3a側にグランド電位よりも低い負極性の点火用高電
圧を発生させるように構成されており、点火プラグ3に
おける火花放電の発生に伴い、二次コイルL2に流れる
火花放電電流(二次電流)i2が、点火プラグ3の中心
電極3aから二次コイルL2を介して、イオン電流検出
部10側に流れることになる。
【0038】ついで、火花放電遮断回路40は、npn
型トランジスタ41と、npn型のトランジスタ42
と、pnp型のトランジスタ43とを備える。そして、
トランジスタ41のベースは、ECU6に接続され、エ
ミッタは、グランドに接地され、コレクタは、抵抗器4
4を介して電源ラインLVに接続されると共に、コンデ
ンサ45及び抵抗器46の直列回路を介して、トランジ
スタ42のベースに接続されている。
【0039】また、トランジスタ42のベースは抵抗器
47を介してグランドに接地され、エミッタはグランド
に直接接地され、コレクタは抵抗器48及び抵抗器49
の直列回路を介してトランジスタ43のベースに接続さ
れている。そして、トランジスタ42のコレクタとトラ
ンジスタ43のベースとを接続する抵抗器48及び抵抗
器49の接続点には、一端がグランドに接地されたコン
デンサ51の他端が接続されている。
【0040】また、トランジスタ43のエミッタは電源
ラインLvに接続されると共に、抵抗器52を介して、
自己のベースに接続されている。そして、トランジスタ
43のコレクタはグランドに接地されると共に、ダイオ
ード53及び前述した抵抗器23との直列回路を介し
て、トランジスタ5のベースに接続されている。尚、ダ
イオード53は、トランジスタ43のコレクタ側をアノ
ード、抵抗器23側をカソードとして、トランジスタ4
3のコレクタと抵抗器23との間に接続されている。
【0041】このように構成された火花放電遮断回路4
0は、ECU6から出力される第2指令信号Sbがハイ
レベルであれば、トランジスタ41がオン状態となり、
コンデンサ45のトランジスタ41側を接地する。そし
て、この状態では、コンデンサ45を介してトランジス
タ42のベース側に信号が入力されないことから、トラ
ンジスタ42のベース電位は、抵抗器47を介してグラ
ンド電位に保持され、トランジスタ42はオフ状態とな
る。この結果、トランジスタ42のコレクタ側に設けら
れたコンデンサ51には、電源ラインLVから抵抗器5
2及び抵抗器49を介して電源電圧Vcが印加され、コ
ンデンサ51に、その容量と電源電圧Vcとで決まる所
定量の電荷が蓄積され、電流は流れないため、トランジ
スタ43はオフ状態に保持される。
【0042】次に、第2指令信号Sbがハイからローレ
ベルに変化すると、トランジスタ41がオフ状態とな
り、コンデンサ45のトランジスタ41側には、抵抗器
44を介して電源電圧Vcが印加されることになるた
め、コンデンサ45には、抵抗器44、コンデンサ4
5、抵抗器46、抵抗器47の経路で電流が流れ、トラ
ンジスタ42のベース電位が上昇して、トランジスタ4
2がオン状態となる。尚、コンデンサ45は、抵抗器4
4、抵抗器46、抵抗器47と共にハイパスフィルタ
(微分回路)を構成するものであり、トランジスタ41
がターンオフした直後に一時的に電流を流し、トランジ
スタ42をオンさせるが、コンデンサ45に所定の電荷
が蓄積されると電流が流れなくなるため、トランジスタ
42は再びオフ状態となる。
【0043】そして、このようにトランジスタ42が一
時的にオン状態となると、トランジスタ42を介して、
コンデンサ51に蓄積された電荷が放電されると共に、
電源ラインLVから抵抗器52、抵抗器49、抵抗器4
8及びトランジスタ42による電流経路に電流が流れ、
トランジスタ43のベース電位が低下して、トランジス
タ43がオン状態になる。
【0044】また、このようにトランジスタ43がオン
状態になると、電源ラインLvから、トランジスタ4
3、ダイオード53及び抵抗器23を介して、トランジ
スタ5がオンする。従って、火花放電遮断回路40にお
いては、第2指令信号Sbがハイからローレベルに変化
した際に、点火コイル4の一次コイルL1に電流(一次
電流)i1を流すことになる。これにより、点火コイル
4の一次コイルL1への通電が再開され、点火プラグ3
による火花放電が強制的に遮断されることになる。そし
て、火花放電遮断回路40においては、第2指令信号S
bがハイからローレベルに変化した際に、トランジスタ
42がオフ状態となり、コンデンサ51に、コンデンサ
51の容量と抵抗器52及び抵抗器49の抵抗値とで決
まる一定の時定数にて、所定量の電荷が蓄積されると、
トランジスタ43がオフ状態となる。
【0045】次に、本実施形態の内燃機関の燃焼状態検
出装置1におけるイオン電流検出部10側について説明
する。本実施形態のイオン電流検出部10は、前記火花
放電電流i2の流れる経路(火花放電電流経路)にコン
デンサ11及びダイオード12が形成されている。そし
て、コンデンサ11と点火コイル4の二次コイルL2と
の間に、火花放電電流i2の流れる方向を順方向として
充電用ダイオード13が直列に接続されており、この充
電用ダイオード13の両端に、外部から入力される検出
信号Sdに従って短絡する放電用スイッチ14が、充電
用ダイオード13に対して並列に接続されている。さら
に、コンデンサ11とダイオード12との間には、ダイ
オード12に対して電流検出用抵抗器15が並列に接続
されている。そして、コンデンサ11、電流検出用抵抗
器15、ダイオード12、充電用ダイオード13、放電
用スイッチ14から構成される閉回路に対して、ツェナ
ーダイオード16が並列に接続されている。また、イオ
ン電流検出部10では、点火コイル4の二次コイルL2
との接続端にコレクタが接続されると共にエミッタが接
地されており、外部からベースに入力される接地信号S
gに従って、二次コイルL2との接続端を接地するトラ
ンジスタ17が設けられている。尚、本実施形態では、
ツェナーダイオード16が、特許請求の範囲に記載の充
電手段に相当する。
【0046】このように構成されたイオン電流検出部1
0は、放電用スイッチ14が開放されている時に、点火
コイル4の二次コイルL2との接続端から接地端に向け
てのみ電流(火花放電電流i2)を流すことが可能とな
る。この時、コンデンサ11、ダイオード12、さらに
は充電用ダイオード13からなる火花放電電流経路を通
過するように電流(火花放電電流i2)が流れ、同時
に、ツェナーダイオード13にはツェナー電圧Vzを発
生させる方向に電流が流れることになる。これにより、
コンデンサ11には、ツェナーダイオード13のツェナ
ー電圧Vzから充電用ダイオード13及びダイオード1
2の各順方向の電圧Vfだけ小さい電圧Vc(=Vz−
2×Vf)で充電される。
【0047】そして、後述するように、点火プラグ3の
電極3a−3b間における火花放電が火花放電遮断回路
40により強制的に遮断されると、ECU6からの検出
信号Sdによって放電用スイッチ14が閉じられる。そ
れにより、充電用ダイオード13の両端が短絡され、こ
の時、接地端側から二次コイルL2との接続端に向けて
電流を流すことが可能となり、具体的には電流検出用抵
抗器15、コンデンサ11、放電用スイッチ14からな
る経路を通過するように電流i3が流れ、電流検出用抵
抗15における両端電圧が、この際に流れる電流i3の
大きさに応じたものとなる。
【0048】このように電流i3が流れると、点火コイ
ル4の二次コイルL2を介して、点火プラグ3に電圧
(即ち、検出用高電圧)が印加され、イオン電流が流れ
ることになる。この時、点火プラグ3への印加電圧Vp
は、コンデンサ11の充電電圧Vcから電流検出用抵抗
器15での電圧降下分だけ差し引いたもの(Vp=Vc
−R×i3;但し、Rは電流検出用抵抗器15の抵抗
値)となる。ここで、この印加電圧Vpは、点火プラグ
3が再度火花放電しない程度(例えば約1kV)に設定
する必要があり、即ち、ツェナーダイオード16のツェ
ナー電圧Vzは、この印加電圧Vpに基づいて設定する
必要がある。また、このツェナー電圧Vzを、点火プラ
グ3の電極3a−3b間にて発生するイオン電流の最大
値近傍に設定することにより、ツェナーダイオード16
によって、イオン電流の最大値を超えてしまうようなノ
イズを抑制することが可能となる。
【0049】そして、点火プラグ3の電極3a−3b間
にイオン電流が流れることにより、電流検出用抵抗器1
5から得られる両端電圧がVioとして検出回路8に出
力される。その検出回路8においては、その両端電圧V
ioをAD変換して読み込み、内燃機関の燃焼状態を検
出すべくECU6への入力に適した検出信号Dioに変
換してECU6へ出力される。尚、本実施形態では、検
出回路8が、特許請求の範囲に記載の燃焼状態検出手段
に相当する。
【0050】図2は、本実施形態の内燃機関の燃焼状態
検出装置1における、第1指令信号Sa、第2指令信号
Sb、点火プラグ3の中心電極3aの電位Vp、電流検
出用高電圧15の両端電圧Vio(即ち、点火プラグ3
の電極3a−3b間に流れるイオン電流i3)、放電用
スイッチ14により充電用ダイオードの両端を短絡する
ための検出信号Sd、接地信号Sgの各状態をタイムチ
ャートにより示す。
【0051】まず、時刻t1にて、第1指令信号Saを
ハイからローレベルに切り換え、火花放電発生手段20
により点火コイル4の一次コイルL1に電流(一次電
流)i1を流し、その後、予め設定された通電時間が経
過した時刻t2にて、第1指令信号Saをローからハイ
レベルに切り換え、点火コイル4の一次コイルL1への
一次電流i1の通電を遮断すると、点火プラグ3の中心
電極3aに負極性の点火用高電圧が印加され、その電位
Vpが急峻に低下すると共に点火プラグ3の電極3a−
3b間に火花放電が発生する。この時、火花放電電流i
2が発生し、点火コイル4の二次コイルL2を介して、
イオン電流検出部10側にその電流i2が流れる。尚、
この火花放電時に流れる火花放電電流i2については、
前述したようにツェナーダイオード16にツェナー電圧
Vzを発生させると共に、充電用ダイオード13を介し
てコンデンサ11に供給されて、コンデンサ11に充電
されることになる。
【0052】そして、時刻t2にて、第1指令信号Sa
をローからハイレベルに反転させて、点火プラグ3に火
花放電を発生させると同時に、第2指令信号Sbをロー
からハイレベルに切り換える。この時、内燃機関の運転
状態に基づき火花放電継続時間を算出し、その後、その
火花放電継続時間の算出値による所定時間が経過した時
刻t3において、第2指令信号Sbをハイからローレベ
ルに反転させて、火花放電遮断回路40により点火コイ
ル4の一次コイルL1に通電を再開させ、火花放電を強
制的に遮断する。
【0053】この時刻t3において、点火プラグ3によ
る火花放電を強制的に遮断すると、点火コイル4の二次
コイルL2に誘起された点火用高電圧(点火プラグの中
心電極の電位Vp)が、電圧減衰振動を開始する。そし
て、この振動がある程度収束するための所定時間が経過
した時刻t4にて、検出信号Sdをローからハイレベル
に切り換える。この時、充電用ダイオード13の両端が
短絡されるように放電用スイッチ14が作動して、コン
デンサ11に充電された電荷の放電が許容され、点火プ
ラグ3の電極3a−3b間にイオン電流i3を発生させ
る。尚、この検出期間は、イオン電流i3が正常に流れ
た場合において、コンデンサ11に充電された電荷の全
てが放電されるような長さに設定することが望ましい。
【0054】そして、イオン電流i3の検出期間が終了
すると、時刻t5において、検出信号Sdがハイからロ
ーレベルに切り換わり、充電用ダイオード13によっ
て、コンデンサ11からの放電が阻止される。また、そ
れと同時に、接地信号Sgがローからハイレベルに切り
換わり、トランジスタ17によりイオン電流検出部10
側の二次コイルL2との接続端が接地され、例えば、失
火等が発生し十分なイオン電流i3が流れないことか
ら、点火プラグ3の電極に残存してしまった電荷が確実
に放電される(時刻t5〜t6)。このため、点火プラ
グ3の電極3a−3b間に不必要な電圧がかかることが
なく点火プラグ3の電極消耗を抑制することが可能とな
る。尚、トランジスタ17の導通(これにより、点火プ
ラグ3の残存電荷が放電される)及び非導通への切り換
えは、検出信号Sdがローレベルに切り換わった後であ
って、次の火花放電が行われる(第1指令信号Saがハ
イレベルからローレベルに切り換わる)までの間の任意
時点に行えばよい。
【0055】ついで、内燃機関の燃焼状態検出装置1に
備えられているECU6において実行される一連のイオ
ン電流の検出処理について、図3に示すフローチャート
に沿って説明する。尚、ECU6は、内燃機関の火花放
電発生時期、燃料噴射量、アイドル回転数等を総合的に
制御するためのものであり、以下に説明するイオン電流
の検出処理以外に、そのイオン電流の検出に基づく失火
等(燃焼状態)の検出や、内燃機関の吸気管圧力(又は
吸入空気量)、回転速度、スロットル開度、冷却水温な
どの各種運転状態を検出する状態検出処理、さらには検
出された運転状態に応じて火花放電させるための第1指
令信号Sa等、機関制御のための各種信号を出力する信
号出力処理等を行なっている。
【0056】また、図3に示す点火制御のための制御処
理にあたっては、例えば、内燃機関の回転角度(クラン
ク角)を検出するクランク角センサからの信号に基づ
き、内燃機関が、吸気、圧縮、燃焼、排気行程を行う1
サイクルに1回の割合で実行されるものである。
【0057】図3に示すように、まず本処理が起動され
ると、まずS110(Sはステップの略)にて、別途実
行される運転状態検出処理にて検出された機関の運転状
態を読み込み、S120にて、その読み込んだ運転状態
に基づき、火花放電発生時期ts及び火花放電継続時間
Tt及び放電用スイッチ作動の待機時間Twを算出す
る。尚、火花放電発生時期tsは、例えば、内燃機関の
吸入空気量と回転速度をパラメータとするマップもしく
は計算式を用いて制御基準値を求め、これを冷却水温、
吸気温等に基づき補正する、といった手順により算出さ
れる。また、火花放電継続時間Ttは、例えば、内燃機
関の回転速度と機関負荷を表すスロットル開度とに基づ
き、混合気を燃焼させるのに要する火花エネルギーが大
きい運転状況下(内燃機関の低回転時等)には長く、火
花エネルギーが小さくてよい運転状況下(高回転高負荷
時等)には短くなるように、予め設定されたマップもし
くは計算式を用いて算出される。さらに、放電用スイッ
チ作動の待機時間Twは、イオン電流の検出が可能な期
間内であり、かつ火花放電を強制的に遮断した後に点火
コイル4の二次コイル側回路に発生する電圧減衰振動が
ある程度収束するような長さに設定される。尚、この待
機時間Twは、前述した火花放電継続時間に基づいて予
め設定されたマップもしくは計算式を用いることで算出
することができる。
【0058】次に、S130では、S120にて算出し
た火花放電発生時期tsに基づき、火花放電発生時期t
sに対して、予め設定された一次コイルL1の通電時間
だけ早い一次コイルL1の通電開始時期を求め、通電開
始時期に達した時点(図2に示す時刻t1)にて、第1
指令信号Saをハイからローレベルに変化させる。尚、
S130の処理により、第1指令信号Saをハイからロ
ーレベルに切り換えると、火花放電発生回路20が、ト
ランジスタ5をオンさせるため、点火コイル4の一次コ
イルL1に一次電流i1が流れる。また、火花放電発生
時期tsまでの一次コイルL1の通電時間は、一次コイ
ルL1への通電によって、内燃機関のあらゆる運転条件
下で混合気を燃焼させるのに要する最大の火花エネルギ
ーを点火コイル4に蓄積させるのに要する時間であっ
て、予め設定されている。
【0059】そして、続くS140では、クランク角セ
ンサからの検出信号に基づき、S120で算出した火花
放電発生時期tsに達したか否かを判断し、否定判定さ
れた場合には、同ステップを繰り返し実行することによ
り、火花放電発生時期tsが経過するのを待つ。そし
て、S140にて火花放電発生時期tsに達したと判断
されると、S150に移行する。
【0060】S150では、図2に示したように、第1
指令信号Saをローからハイレベルに反転させると同時
に、第2指令信号Sbをローからハイレベルに反転させ
る。この結果、火花放電発生回路20の動作により、ト
ランジスタ5がターンオフして、一次電流i1が遮断さ
れ、点火コイル4の二次コイルL2に点火用高電圧が発
生し、点火プラグ3において火花放電が発生する。ま
た、火花放電遮断回路40側では、トランジスタ41が
オン状態となり、一次電流i1を再通電可能な待機状態
となる。尚、このS150では、点火プラグ3において
火花放電されることにより、その火花放電時に流れる火
花放電電流i2が、ツェナーダイオード16にツェナー
電圧Vzを発生させるとともに、充電用ダイオード13
を介してコンデンサ11に供給されて所定の検出用高電
圧にまで充電を開始する。
【0061】次に、S160では、S140にて火花放
電発生時期tsとなった後、S120で求めた火花放電
継続時間Ttが経過したか否かを判断し、否定判定され
た場合には、同ステップを繰り返し実行することによ
り、火花放電継続時間Ttが経過するのを待つ。そし
て、S160にて、火花放電継続時間Ttが経過したと
判断される(図2に示す時刻t3)と、S170に移行
して、第2指令信号Sbがハイからローレベルに変化さ
れて、火花放電を強制的に遮断する。
【0062】そして、火花放電が強制的に遮断される
と、S180に移行する。このS180では、S120
にて設定した待機時間Twが経過したか否かを判断す
る。具体的には、ECU16に内蔵されたタイマーにて
火花放電(強制的に火花放電を遮断した)後の所定経過
時間を計時することにより判断すればよい。そして、待
機時間Twが経過した(図2に示す時刻t4)と判断さ
れると、S190に移行して、予め決められた検出期間
の間だけ、検出信号Sdをローからハイレベルに反転さ
せて、放電用スイッチ14を作動させる。このようにし
て、放電用スイッチ14が作動することにより、コンデ
ンサ11からの放電が許容され、点火プラグ3に、点火
コイル4の二次コイルL2を介して検出用高電圧が印加
され、点火プラグ3の電極3a−3b間でのイオンの発
生量に応じたイオン電流i3が流れることになる。尚、
この待機時間Twの間は、検出信号Sdがローレベルに
保持され放電用スイッチ14が開放されたままであるた
め、コンデンサ11に充電された電荷が放電されること
はない。
【0063】続いてS200に移行し、この検出期間
(検出信号Sdがハイレベル)の間に、電流検出用抵抗
器15の両端電圧Vioを検出回路8に出力し、検出回
路8にて両端電圧VioをAD変換し、検出値Dioと
してECU6に出力される。そして、検出期間が終了す
る(図2に示す時刻t5)と、S210にて、接地信号
Sgを出力してトランジスタ17を導通させることによ
り、点火プラグ3に残存する電荷を放電させて、本処理
を終了する。尚、ECU6に取り込んだイオン電流i3
に基づく検出値Dioは、例えば、内燃機関のノッキン
グやプレイグニッション等の異常燃焼や失火といった燃
焼状態を検出するため等に用いられることになる。
【0064】以上説明したように、本実施形態の内燃機
関の燃焼状態検出装置1においては、イオン電流i3を
検出すべき検出期間においてのみコンデンサ11に充電
された電荷の放電を許容し、点火プラグ10に検出用高
電圧を印加するようにされているものである。それによ
り、点火プラグ3における火花放電を強制的に遮断した
後に点火コイル4の二次コイル側回路で電圧減衰振動を
起こしたとしても、コンデンサ11の充電電荷が無駄に
消費されてしまうことはなく、それによりコンデンサ1
1の静電容量を必要十分な大きさに設定することが可能
となる。また、本実施形態によれば、二次コイル側回路
の電圧減衰振動がある程度収束した状態で、イオン電流
i3の検出を行なうことができ、イオン電流i3の検出
精度を向上させると共に、イオン電流i3に応じて電流
検出用抵抗器15から検出される検出値Vio(Di
o)から、減衰振動に基づくノイズ成分を除去するため
のフィルタ回路等を、省略又は簡略化することができ
る。
【0065】さらに、内燃機関の失火等により、火花放
電後に流れるイオン電流i3が小さく、コンデンサ11
及び点火プラグ3に電荷が残存したとしても、放電用ス
イッチ14を開放すると共に、トランジスタ17を導通
しさえすれば、点火プラグ3の電極に不要な電圧が印加
されることを確実に防止でき、ひいては、点火プラグ3
の電極の消耗、さらには点火プラグ3の汚損(絶縁抵抗
の低下)を抑制することができる。
【0066】加えて、火花放電遮断回路40を用いた点
火コイル4の一次コイルL1への通電を、図2に示すよ
うに、点火プラグ3の中心電極3aの電位Vpが十分低
く、電極3a−3b間で火花放電が生じているときに行
うようにすれば、点火プラグ3の中心電極3aの電位V
pを上昇させて、火花放電を強制的に遮断させることが
できる。このことから、本実施形態では、ECU6が、
第1指令信号Saの切換タイミングを制御することによ
り、点火プラグ3の火花放電タイミングを制御するだけ
でなく、第2指令信号Sbの切換タイミングを制御する
ことによって、点火プラグ3による火花放電の終了時期
を制御することで、混合気を燃焼させるために点火プラ
グ3に供給する火花エネルギを必要最小限に抑え、点火
プラグ3の電極の消耗を抑制することができるため、前
述したイオン電流検出部10の構成と相乗してさらなる
長寿命化を図ることができる。
【0067】また、前述の実施形態においては、種々の
態様を採ることができるものであり、前述の実施形態
(図1参照)の別形態の内燃機関の燃焼状態検出装置
を、図4及び図5を参照しつつ説明する。
【0068】まず、図4に示した第1の別形態の内燃機
関の燃焼状態検出装置は、前述の実施形態で説明した内
燃機関の燃焼状態検出装置1において(図1参照)、点
火プラグ3にコンデンサ11に充電された電荷が放電さ
れた際に形成されるイオン電流i3の電流経路の内、コ
ンデンサ11と点火コイル4の二次コイルL2との電流
経路間に抵抗器18を備えてなるものである。このよう
に抵抗器18を備えることにより、放電用スイッチ14
が作動して充電用ダイオード13の両端が短絡された際
に形成される電流経路にイオン電流i3が流れる際に、
そのイオン電流i3の大きさを律速させるようにして機
能することから、イオン電流i3の検出時において、イ
オン電流に重畳されるノイズ成分を減少させた形で検出
することが可能となる。尚、図4に示した抵抗器18の
抵抗値は、点火プラグ3の電極間に発生する数十〜数百
μA程度の大きさをもったイオン電流i3自体を律速さ
せないような大きさの抵抗値をもった抵抗器18を配す
る必要がある。
【0069】ついで、図5に示した第2の別形態の内燃
機関の燃焼状態検出装置は、前述の実施形態で説明した
内燃機関の燃焼状態検出装置1において(図1参照)、
ダイオード12に変わりツェナーダイオード19が、接
地側をカソードとして電流検出用抵抗15に並列に接続
されているものである。このようにしてツェナーダイオ
ード19を設けることにより、放電スイッチ14が充電
用ダイオード13の両端を短絡されて形成される電流経
路にイオン電流i3が流れる時に、電流検出用抵抗器1
5から得られる両端電圧Vioは、ツェナーダイオード
19自体が有するツェナー電圧以上の電圧値の発生を抑
制した形で検出される。それにより、ツェナーオード1
9のツェナー電圧を、点火プラグ3の電極間にて正常に
発生するイオン電流の最大値近傍(即ち、そのイオン電
流i3の最大値から算出される電流検出用抵抗器15か
らの検出値Vioの最大値近傍)に設定することによ
り、ツェナーダイオード19がイオン電流の最大値を超
えるようなノイズ成分の発生を全て抑制するように機能
するので、ノイズ成分が減少した形でのイオン電流の検
出が可能となる。尚、点火プラグ3における火花放電時
であって放電用スイッチ14が開放されている時には、
点火コイル4の二次コイルL2との接続端から接地端に
向けて火花放電電流i2が流れるようにツェナーダイオ
ード19が機能することは言うまでもない。
【0070】また、本実施形態にあっては、検出回路8
が燃焼状態検出手段を構成するものであるが、この検出
回路8をECU6とは別体に設けずにECU6内に組み
込むことで構成を図ったり、ECU6において直接両端
電圧Vioを読み込めるようにして燃焼状態の検出を行
うといった構成を図ることで、燃焼状態検出手段を構成
しても何等構わない。
【0071】さらに、以上説明した実施形態(図4及び
図5に示した別形態含む)の内燃機関の燃焼状態検出装
置は、メタンガス等といった気体燃料を燃料とするガス
エンジンに適用されることで、より効果を発揮する。
【0072】気体燃料は、通常、液体燃料であるガソリ
ンに比べて絶縁性が高いため、相対的に火花放電電圧が
高くなる関係上、点火コイルの最大点火用高電圧発生能
力は、ガソリンエンジン向けのそれよりも高く設定しな
ければならず、このため一次コイル及び二次コイルの巻
数を増やすことが必要となるが、このように一次コイル
及び二次コイルの巻数を増やすことは、点火コイルのイ
ンダクタンスを増加させてしまうことになり、それによ
り点火プラグにおける火花放電を強制的に遮断した際に
発生する電圧減衰振動がより大きくなってしまう。即
ち、ガスエンジンにおいてイオン電流による検出を行う
際に、ガソリンエンジンと比較して、得られるイオン電
流にノイズ成分が多く重畳してしまうことが考えられ
る。そこで、気体燃料を用いるガスエンジン(内燃機
関)に対して、前述した実施形態(図4及び図5に示し
た別形態含む)の内燃機関の燃焼状態検出装置を適用す
ることで、点火プラグによる火花放電を強制的に遮断し
た後に発生する電圧減衰振動に対しても影響されること
なく、イオン電流を精度よく正確に検出できることを可
能とし得ることから、非常に効果的となる。
【0073】しかも、ガスエンジンは燃料として気体燃
料を使用することから、点火プラグに燻り(絶縁体への
カーボン付着のこと)がほとんど生じることがないため
に、前述したように点火プラグの電極消耗を抑制する効
果を有する本実施形態の内燃機関の燃焼状態検出装置
を、ガスエンジンに適用することにより、さらに点火プ
ラグの長寿命化を図ることができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の内燃機関の燃焼状態検出装置の実施
形態を示した全体構成図である。
【図2】 本発明の実施形態における各部の信号を表す
波形図である。
【図3】 ECUにて実行されるイオン電流検出処理を
表すフローチャートである。
【図4】 本発明の第1の別実施形態を示した全体構成
図である。
【図5】 本発明の第2の別実施形態を示した全体構成
図である。
【図6】 従来からのイオン電流検出部を示した全体構
成図である。
【図7】 従来からのイオン電流検出部を示した各部の
信号を表す波形図である。
【符号の説明】
1 内燃機関の燃焼状態検出装置 2 点火装置 3 点火プラグ 4 点火コイル 6 電子制御装置(ECU) 8 検出回路(燃焼状態検出手段) 10 イオン電流検出部 11 コンデンサ 13 充電用ダイオード 14 放電用スイッチ 15 電流検出用抵抗器 16 ツェナーダイオード(充電手段) 18 抵抗器 19 ツェナーダイオード 20 火花放電発生回路(火花放電発生手段) 40 火花放電遮断回路(火花放電遮断手段) L1 一次コイル L2 二次コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルの一次コイルに一定時間通電
    し、該通電電流の遮断により前記点火コイルの二次コイ
    ルに点火用高電圧を発生させて、点火プラグの電極間に
    火花放電を開始させる火花放電発生手段と、 前記点火プラグの火花放電開始後、内燃機関の運転状態
    に基づき、その火花放電によって混合気を燃焼させるの
    に要する火花放電継続時間を算出し、所定の火花放電継
    続時間が経過したタイミングに応じて火花放電を強制的
    に遮断する火花放電遮断手段と、 前記点火プラグと前記二次コイルとを含む電流経路に直
    列に挿入されたコンデンサと、 前記点火プラグの火花放電時に流れる火花放電電流によ
    り、前記コンデンサを予め決められた前記点火用高電圧
    よりも低くかつ逆極性の検出用高電圧まで充電する充電
    手段と、 前記火花放電遮断手段により火花放電を強制的に遮断し
    た後、前記充電手段により充電された前記コンデンサに
    よって、前記検出用高電圧が前記二次コイル及び前記点
    火プラグに印加された時に、前記電流経路に流れるイオ
    ン電流を検出する電流検出用抵抗器と、 前記電流検出用抵抗により検出されたイオン電流に基づ
    き、内燃機関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段
    と、を備えると共に、 前記火花放電電流の流れる方向を順方向として前記コン
    デンサに直列に接続され、前記充電手段により前記コン
    デンサに充電された電荷の放電を阻止するための充電用
    ダイオードと、 その充電用ダイオードの両端を短絡して前記コンデンサ
    に充電された電荷を放電する放電用スイッチと、 前記イオン電流を検出すべきタイミングにて、前記放電
    用スイッチを作動させるスイッチング制御手段と、を備
    えることを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検
    出装置であって、 前記放電用スイッチが作動することにより、前記充電用
    ダイオードの両端を短絡して前記コンデンサに充電され
    た電荷が放電される際の電流経路の内、前記コンデンサ
    から前記二次コイルまでに到る前記電流経路間に少なく
    とも1つ以上の抵抗器が備えられていることを特徴とす
    る内燃機関の燃焼状態検出装置装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の内燃機
    関の燃焼状態検出装置であって、 ツェナーダイオードが、接地側をカソードとして前記電
    流検出用抵抗器に並列に接続されていることを特徴とす
    る内燃機関の燃焼状態検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の内燃機関の燃焼状態検出装置であって、 前記火花放電遮断手段は、前記火花放電発生手段が前記
    点火コイルの一次コイルへの通電電流を遮断した後、前
    記火花放電が開始されてから所定の火花放電継続時間が
    経過したタイミングに応じて、前記一次コイルへの通電
    を再開することにより、前記点火プラグの火花放電を強
    制的に遮断することを特徴とする内燃機関の燃焼状態検
    出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の内燃機関の燃焼状態検出装置であって、 前記内燃機関は、燃料として気体燃料を用いるガスエン
    ジンであることを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装
    置。
JP11113767A 1999-04-21 1999-04-21 内燃機関の燃焼状態検出装置 Pending JP2000303940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113767A JP2000303940A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 内燃機関の燃焼状態検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113767A JP2000303940A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 内燃機関の燃焼状態検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000303940A true JP2000303940A (ja) 2000-10-31

Family

ID=14620634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11113767A Pending JP2000303940A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 内燃機関の燃焼状態検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000303940A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002250267A (ja) * 2000-12-21 2002-09-06 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用点火装置
JP2007315297A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Denso Corp 内燃機関の燃焼状態判定装置
JP2008545920A (ja) * 2005-06-13 2008-12-18 シユテイーベル・エルトロン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト 燃焼関連変数を検出するための回路
US10619616B2 (en) 2014-04-10 2020-04-14 Denso Corporation Ignition apparatus for internal combustion engine

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002250267A (ja) * 2000-12-21 2002-09-06 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用点火装置
JP4528469B2 (ja) * 2000-12-21 2010-08-18 日本特殊陶業株式会社 内燃機関用点火装置
JP2008545920A (ja) * 2005-06-13 2008-12-18 シユテイーベル・エルトロン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト 燃焼関連変数を検出するための回路
JP2007315297A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Denso Corp 内燃機関の燃焼状態判定装置
US10619616B2 (en) 2014-04-10 2020-04-14 Denso Corporation Ignition apparatus for internal combustion engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6222368B1 (en) Ion current detection apparatus
US6779517B2 (en) Ignition device for internal combustion engine
JP4528469B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2001032758A (ja) 内燃機関用点火装置
JP2000303940A (ja) 内燃機関の燃焼状態検出装置
JP2008291721A (ja) 内燃機関用点火装置
JP4005815B2 (ja) 失火検出装置
JP4791424B2 (ja) 点火装置
JP4180298B2 (ja) 失火検出装置
JP4230041B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3577217B2 (ja) 内燃機関の点火プラグくすぶり検出装置
JP4521502B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2688672B2 (ja) 内燃機関の失火検出装置
JP4536219B2 (ja) イオン電流検出装置
JP3940622B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2000345951A (ja) 内燃機関用点火装置
JP4494264B2 (ja) 内燃機関点火装置
JP2003286933A (ja) 内燃機関用点火装置
JP4169266B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP4567878B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JPH1137031A (ja) イオン電流検出装置
JPH1018952A (ja) 内燃機関の点火装置
JPH0526097A (ja) ガソリン機関の失火検出装置付き点火装置
JP2000074953A (ja) 電流検出用抵抗回路及びプラグ電流検出装置
JP3342304B2 (ja) 内燃機関の点火装置