JP2000291850A - ステンレス鋼配管とその接合方法 - Google Patents

ステンレス鋼配管とその接合方法

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JP2000291850A JP11097060A JP9706099A JP2000291850A JP 2000291850 A JP2000291850 A JP 2000291850A JP 11097060 A JP11097060 A JP 11097060A JP 9706099 A JP9706099 A JP 9706099A JP 2000291850 A JP2000291850 A JP 2000291850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供給するガスを汚染せしめることなく、高純
度を保持して供給可能で耐食性が優れた、半導体製造用
ガスの供給に好適なステンレス鋼配管の提供。 【解決手段】 突合せ溶接接合されたステンレス鋼配管
の接合部1が、管の突合せ接合部2の外壁面3部側の突
合せ接合部2aを、溶け込み溶接部Wに形成して接合し
てなり、内壁面部側の接合部2bを未溶融の状態の固相
接合部Sに形成して接合してなる、部分溶け込み突合せ
溶接接合されてなるステンレス鋼配管とその接合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流通管の内壁との
接触により同伴される、酸化物等の不純物の混入を極端
に嫌う、半導体製造に係る半導体製造装置や、ガス供給
用配管等に用いられるステンレス鋼製の配管とその接合
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造設備や該製造設備へ半導体
製造用の材料ガスを供給するための配管では、取扱われ
るガスの腐食性が強かったりするため、これらと接触す
る設備や配管は、耐食性が高いステンレス鋼が多く使用
されている。そして、このステンレス鋼配管を所定の長
さに接続して配設する場合等の接合溶接においては、一
般的にティグ溶接が多く使用されている。又、半導体製
造設備やそれに付設するガス等の供給配管においては、
これらガス等が流通する流路配管内にデッドスペースと
称せられる不必要で余分な死角空間が出来るだけ存在し
ていないこと望まれている。
【0003】即ち、配管内にこのデッドスペースが存在
すると、該デッドスペースにパーティクル等の微小な粉
塵が堆積し、この堆積したパーティクルは何等かの衝撃
に誘引されて、流通するガスに同伴され、排出される。
又、腐食性のガスを供給するような配管では、デッドス
ペースが存在すると、該デッドスペースに存在する水分
を除去することは難しく、その水分に腐食性ガスが溶解
し、隙間腐食を誘発せしめ易くなる。隙間腐食が生じる
と、金属腐食生成物が内壁より剥離することとなり、こ
の剥離した腐食生成物は不純物となってガスを汚染する
こととなっていた。
【0004】しかるに、上記したデッドスペースは、多
くは配管や、設備の加工製造時、特に接続溶接加工時に
形成される。例えば、ステンレス鋼配管の接続溶接部
が、溶け込み不足になった場合、その管の溶接部内壁面
には溶接されていない突合せ部が残ってしまい、その微
小隙間がデッドスペースとなる。そのため、溶接用溶融
金属が溶接部内壁面までに達するように完全溶け込み溶
接を行なうことが必要であるとされていた。
【0005】しかしながら、管の溶接部の内壁面まで溶
融金属が達すると、溶融金属からヒュームと称せられる
極微粒の金属粒が管内に発生することとなり、これが流
通するガスを汚染する汚染源となることが、最近明らか
になった。このようなことから、不純物の含有量が少な
い高価なステンレス鋼配管を使用することが望まれてい
るが、いずれにしてもヒュームの発生は防止出来ないの
が実情である。更には、完全な溶け込み溶接がなされた
溶接部は、耐食性の低い溶融金属と熱影響部が存在する
ため、この範囲で腐食が発生する恐れがある問題をも有
していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した如
き事情に鑑みなされたもので、ステンレス鋼配管におけ
る管の溶接接合部の管内壁面にデッドスペースが生じる
ことがなく、しかも溶接接合部の管内が、ヒュームに基
づく金属微粒子による汚染が極めて少ないステンレス鋼
配管を得て、供給するガスが不純物で汚染されること無
く供給し得るとともに、管の接合部の耐食性が極めて良
好なステンレス鋼配管を提供することと、このステンレ
ス鋼配管を得るための接合方法を提供することを、本発
明の課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記不都合、問題点を解
消して、課題を解決するため、請求項1に係る発明で
は、突合せ溶接接合されたステンレス鋼配管であって、
接合部が、管の突合せ接合部の外壁面部側接合部を溶け
込み接合してなり、内壁面部側接合部を未溶融の状態で
固相接合してなる、部分溶け込み突合せ溶接されてなる
ことを特徴とするステンレス鋼配管としたものである。
請求項2に係る発明では、ステンレス鋼配管の肉厚tが
1mm以上であって、そのうち未溶融の固相接合部分の
寸法tSが、接合部の管内壁面を基準にして外壁に向け
て、0<tS≦0.7(mm)であることを特徴とする請
求項1記載のステンレス鋼配管としたものである。そし
て、請求項3に係る発明では、ステンレス鋼配管の肉厚
tが1mm以下であって、そのうち未溶融の固相接合部
分の寸法tSが、接合部の管内壁面を基準にして外壁に
向けて、管の肉厚tに対して、0<tS≦0.7t(m
m)であることを特徴とする請求項1記載のステンレス
鋼配管としたものである。
【0008】又、請求項4に係る発明では、接合すべき
ステンレス鋼配管の突合せ接合部を突合わせて、管内に
バックシールドガス雰囲気下、又は真空環境下で溶接す
るとともに、管の突合せ接合部の内壁面部側接合部を未
溶融部分として残して、管外壁面より溶け込み突合せ溶
接し、前記未溶融部分を固相接合部に形成せしめること
を特徴とするステンレス鋼配管の接合方法としたもので
ある。請求項5に係る発明では、バックシールドガス雰
囲気下、又は真空環境下での酸化性ガスの含有量が10
ppm以下であることを特徴とする請求項4に記載のステ
ンレス鋼配管の接合方法としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のステンレス鋼配管の実施
の形態について、図1及び図2を参照して説明する。図
1は、本発明のステンレス鋼配管の接合部を説明するた
め、接合部の管軸方向に沿って切断した拡大部分断面図
であり、図2は、同じく本発明のステンレス鋼配管の接
合部を説明するため、接合部の管の径方向に沿って切断
した断面模型図である。
【0010】本発明のステンレス鋼配管は、突合せ溶接
接合されたステンレス鋼配管であって、配管のの接合部
1が、管の突合せ接合部2の外壁面部側接合部(溶け込
み突合せ接合部)2aを溶け込み深さtWの溶け込み接
合部Wとせしめてなり、内壁面部側接合部(未溶融突合
せ接合部)2bを未溶融の状態で圧接せしめた未溶融寸
法tSの固相接合部Sとした、いわゆる部分溶け込み突
合せ溶接されてなることを特徴とするステンレス鋼配管
として、配管の内壁面4にデッドスペースの形成や、ヒ
ュームの生成されていない密着して接合されたステンレ
ス配管を得たものである。
【0011】そして、特に、接合する配管の肉厚tが1
mm以上の場合は、外壁面3より内壁面4に向けてアー
クを照射して、配管の突合わせ接合部2を溶融せしめて
溶接するにあたって、前記内壁面部側接合部(未溶融突
合せ接合部)2bの未溶融部の寸法tSを、突合せ接合
部2の管内壁面4を基準にして外壁面3に向けて、0<
S≦0.7(mm)を残して、外壁面部側接合部(溶け
込み突合せ接合部)2aを外壁面3を基準にして内壁面
4に向けての溶け込み深さtWとして、0.3≦tW<1
(mm)にするよう溶け込み溶接することにより、突合
せ接合部2の内壁面4にデッドスペースの形成されず、
しかも管の内壁面部側接合部2bにヒュームの生成がな
い圧接された固相接合部Sが形成されたステンレス鋼配
管が得られる。
【0012】又、接合する配管の肉厚tが1mm以下の
場合には、前記内壁面部側接合部(未溶融突合せ接合
部)2bの未溶融部の寸法tSとして、突合せ接合部2
の管内壁面4を基準にして外壁面3に向けて、管の肉厚
tに対して、0<tS≦0.7×t(mm)を残し、外壁
面部側接合部(溶け込み突合せ接合部)2aを外壁面3
を基準にして内壁面4に向けての溶け込み深さtWとし
て、1×t>tW≧0.3×t(mm)で溶け込み溶接す
ることにより、突合せ接合部2の内壁面4部にデッドス
ペースが形成されず、しかもヒュームの生成がない圧接
された固相接合部Sが形成されたステンレス鋼配管の接
合部1が得られる。
【0013】更に、上記した構造のステンレス鋼配管を
得るための管の接合方法は、ステンレス鋼配管を突合せ
溶接を行なうに当って、接合すべきステンレス鋼配管の
突合せ接合部2を突合せて、配管内にバックシールドガ
ス雰囲気下、又は真空環境下で溶接するとともに、管の
突合せ接合部2の内壁面部側接合部2bを未溶融突合せ
接合部として残して、管の外壁面部側接合部2aを溶け
込み突合せ接合部として溶接をし、前記未溶融部分2b
を密着した固相接合Sせしめるようにして接合するもの
である。なお、接合すべきステンレス鋼配管の突き合わ
せ接合部2の表面粗さを、約30μm以下にすると、よ
り好ましい接合ができる。
【0014】即ち、この固相接合部Sは、溶接金属の溶
融池が凝固する時の収縮に伴い、配管接触方向に働く応
力により、溶融池内方の未溶融な突合せ接合部2b同士
が圧接される。そして更に、溶接金属からの熱伝導によ
り、未溶融な突合せ接合部2bが昇温するため未溶融な
突合せ接合部2bは固相を保持して接合されて、配管の
接合部の内壁面はデッドスペースが生じることなく密着
した状態で接合される。
【0015】配管の溶接は、アーク溶接、電子ビーム溶
接、あるいはレーザ溶接では突合せ接合部2を周壁に沿
って1周又はそれ以上周回して溶接することにより、溶
融される金属部分の溶け込み突合せ接合部2a(W)の
深さ(tW)を一定に保ったまま、投入総熱量を多くし
得て、未溶融による突合せ接合部2bの加熱保持時間を
増加させることとなって、該未溶融突合せ接合部2bを
より一層確実に固相接合部Sを形成せしめることが出来
る。
【0016】更に、前記溶け込み突合せ溶接は、管の肉
厚によって相異するが、その溶接速度を600mm/mi
n以下、好ましくは50〜300mm/minで行なうと良
い。溶接速度が600mm/min以上の速い速度では突
合せ接合部1の温度保持時間が短くなるため、未溶融の
接合部2bの加熱が不充分となり、満足し得る固相接合
部Sが得られない。他方、50mm/min以下の溶接速
度で、所望する未溶融の固相接合部Sを形成せしめる部
分溶け込み突き合わせ溶接を行うためには、極めて低電
流の溶接条件で行う必要が生じるため、溶接を安定して
行うことが極めて困難である。溶接条件の如何によって
は、突合せ接合部2の溶接溶融金属が管内壁面4まで到
達して、一般的な突合せ溶接となって、所望する未溶融
の固相接合部Sを形成せしめる部分溶け込み溶接を達成
出来ない。
【0017】又、接合作業において、溶接されるべきス
テンレス鋼の配管は、バックシールドガス雰囲気中、又
は真空環境下で溶接することが好ましい。配管内に酸素
を含む空気等の酸化性ガスが存在すると、固相接合部S
が形成される未溶融の突合せ接合部2bに厚い酸化皮膜
が形成して良好な固相接合部Sを形成せしめることが出
来ない。酸化性ガスの含有量は10ppm以下にすること
が好ましい。そして、前記バックシールドガスとして
は、アルゴンガス、窒素ガス、及びヘリウムガスのうち
の少なくとも1種類のガスからなるか、これらに水素ガ
スを添加してなるガスが好適に使用することが出来る。
【0018】更に、接合すべきステンレス鋼配管の突合
せ接合部2の表面粗度Ryを30μm以下にして、部分
溶け込み突合せ溶接することが望ましい。この突合せ接
合部2の粗度Ryを30μm以上の粗い粗度にすると、
接合部同士が密着せずに、空隙、空洞等を生じせしめる
原因となることがある。なお、突き合わせ接合部2の粗
度Ryを30μm以下にすると、極めて良好な固相接合
部Sを得ることが出来る。
【0019】本発明は、以上の如き条件にて、部分溶け
込み突合せ溶接を行なうことにより、高温の溶接溶融金
属が配管の内壁面4にまで到達していないため、配管内
にヒュームと称せられる極微粒の金属粒子の発生を大幅
に低減せしめることが出来る。又、突合せ接合部2の内
壁面4側の接合部2bの温度が、完全溶け込み突合せ溶
接よりも低く抑えることが出来るので熱影響による耐食
性の劣化範囲を極めて小さくすることが出来る。又、耐
食性が劣る溶接溶融金属が配管の内壁面4にまで達して
いないので、耐食性の優れたステンレス鋼配管とするこ
とが出来る。更に、入熱量が小さいため、残留応力も低
く抑えることが出来、応力腐食割れを惹起する危険性を
小さくすることが出来、その上、溶接により生じる角変
形も低く抑えることが出来る。
【0020】
【実施例】次に本発明のステンレス鋼配管の特徴である
管の内壁面4側の未溶融な突合わせ接合部2bが固相接
合部S状態に形成されるための溶接条件を確立するた
め、以下の実験を行なった。 (i) 外壁面3からの溶け込み突合せ接合部2aの溶
け込み深さtW(mm)の特定(実験1)。 (ii) 溶接速度の特定(実験2)。 (iii)溶接雰囲気の特定(実験3)。 (iv) 突合せ接合部2の表面粗度Ryの特定(実験
4)。
【0021】実験に使用した共通する溶接機器、溶接条
件及び試験用配管等の仕様諸元は次の通りである。 [溶接機器] ・自動溶接機:アークマシン社製 モデル207 ・溶接ヘッド:アークマシン社製 モデル750 ・電源:パルス発振器付設、パルス発生時間:0.1/
0.1秒 [溶接条件] ・アーク長(電圧目安):0.8mm(8V) ・溶接速度:120mm/min ・溶接スタート位置と運行:時計3時位置スタート、横
向き下進溶接 ・バックシールドガス:アルゴンガス 4L/min ・シールドガス:アルゴンガス 10L/min ・溶接前・後のパージ時間:30秒以上 [試験用配管] ・材質:ステンレス鋼 SUS 316 L ・外径:9.53mm(3/8インチ) ・肉厚:1mm
【0022】[実験1]上記した肉厚1mm、外径9.
53mmのSUS 316 Lのステンレス鋼配管よりな
る試験用の配管としてNo1〜No8の8試料用意して、
それぞれ所望する溶け込み深さtW mmを得るため、溶
接運行の各レベルの溶接電流値を表1に示す値で行なっ
た。
【0023】なお、この溶け込み突合せ溶接に使用され
る溶接手段としては、ティグ(TIG)溶接等のアーク
溶接、レーザ溶接及び電子ビーム溶接等の溶接手段か
ら、適宜適切な溶接手段をな選択して使用することが出
来る。そして、これらの溶接手段による溶接は、図2に
図示する如く、配管の溶接すべき突合せ接合部2の断面
を区分して、その位置に応じて、溶接電流を適宜調節し
て行なう。即ち、管の中心を原点0として、(X−
X’)軸、(Y−Y’)軸により区画して、これにより
区分される第1象限をレベルとし、第2象限をレベル
、第3象限をレベル、そして第4象限をレベルと
して定めて、(X−X’)軸が配管接合部1の断面を横
切る時計時刻3時表示地点をスタート地点として溶接を
開始して、管外壁面3を周面に沿って時計指針の運行と
同一方向に向けて、レベル−レベルーレベル−レ
ベル−レベルの順序に従ってアークやビーム等を照
射せしめながら運行せしめる。そして、その際、前記各
レベルで適宜溶接電流を適切に調整して溶接を行なっ
た。
【0024】
【表1】
【0025】そして、これらで得られた各溶け込み深さ
W の差異による引張り強さTの変化を確認する試験を
行なった。引張り試験は、長さ700mmにした試験片
を、突合せ接合部を中心にして、つかみ部間隔45mm
を保って両端を保持し、心金を20mmの間隔を保って
挿入して、引張り試験機(株式会社島津製作所製 AG
−5000D)により行なった。そして、5トンのロー
ドセルを使用して、20mm/minの引張り速度で行な
った。その結果を、図3に溶け込み深さtW(mm)の
変化に対する引張り強さT(kgf/mm2)の変化を示すグ
ラフで図示した。
【0026】図3のグラフで明らかなように、平均溶け
込み深さが0.3mm(使用配管の肉厚の30%)にな
ると、引張り強さTは50kgf/mm2を超え約54kgf
/mm2の値に達した。そして、0.3mm以上の平均溶
け込み深さtWでは、その引張り強さTはほとんど増加
せず、溶け込み深さtW が1.0mmの完全溶け込み接
合(使用配管の肉厚の100%の溶け込み)と同等の引
張り強さTを示した。しかも、この引張り強さTの値は
JIS G3459「配管用ステンレス鋼管」で規定さ
れている所定の引張り強さ480N/mm2(48.98
kgf/mm2)の値を超えているものである。この結果か
ら、平均溶け込み深さtW が0.3mm(使用配管の肉
厚tの30%)以上の溶け込み突合せ接合部2aが形成
されていれば、完全溶け込み接合と同等の引張り強さT
を有する固相接合配管を得ることが出来ることが確認さ
れた。即ち突合せ接合部2の内壁面部側接合部である未
溶融突合せ接合部2bの寸法tSを0.7mm(使用配管
の肉厚tの70%)以下に形成するように部分溶け込み
溶接すればよいことが確認された。
【0027】[実験2]次に、充分満足し得る固相接合
部Sを得ることが出来る、適切な溶接速度を確認するた
めの実験を行なった。実験は、上記した共通の外径9.
53mm、肉厚1mmの試験用配管を使用し、溶接速度
を15mm/min、120mm/min、600mm/min
の3種に変化せしめ、それぞれ溶け込み深さtW が0.
3mmになるように、表2に表示する如く溶接電流を調
整して、高純度アルゴンガスをバックシールドガスとし
て部分溶け込み溶接を行なった。そして得られた接合部
の引張り強さを試験した。なお、引張り試験は実験1と
同様な方法にて行なった。その結果を表2に表示する。
【0028】
【表2】
【0029】表2で明らかなように、いずれの溶接速度
でも、溶接速度に合わせて溶接電流を適切に調節するこ
とにより、満足し得る適格な引張り強さ480N/mm
2(48.98kgf/mm2)以上の値を有する溶け込み深
さ0.3mmを有し、0.7mmの固相接合よりなる突合
せ接合の配管が得られることが確認できた。ただし、溶
接速度600mm/minの溶接では、他の溶接速度での
溶接で得られた引張り強さより幾分劣っていた。これ
は、溶接速度が速いことによって、固相接合部の温度保
持時間が短くなったことによるものと考えられる。
【0030】[実験3]次に、溶接に当っての雰囲気ガ
スであるバックシールドガスの影響について実験した。
実験は、上記した共通の外径9.53mm、肉厚1mm
の試験用配管を使用し、バックシールドガスとして高純
度アルゴンガスを使用し、この高純度のアルゴンガス中
に酸素ガスを添加して酸素濃度10%〜10ppmに変化
せしめて、それぞれの酸素濃度のアルゴンガス雰囲気
で、溶け込み深さtW が0.3mmとなるように、溶接
速度を120mm/minにして突合せ溶接を行なった。
そして、得られた配管の引張り強さを、実験1と同様な
方法で試験した。その結果を図4にバックシールドガス
中の酸素濃度と引張り強さTとの関係のグラフで図示し
た。
【0031】図4で明らかなように、酸素濃度が10pp
m(0.001%)以上含有していると、引張り強さTは
49kgf/mm2以下の値にしかならず、JISで規定さ
れている値480N/mm2(48.98kgf/mm2)以
上の引張り強さTを確実に得るには酸素濃度を10ppm
(0.001%)以下に抑えることが必要であることが
確認された。又、接合部の断面を検査したところ、酸素
濃度が1%以上含むアルゴンガスをバックシールドガス
として溶接した試験用配管では、破面全体が酸化されて
おり、そして、酸素濃度が10ppm(0.001%)を超
え1%以下のアルゴンガスのバックシールドガスでの溶
接では、部分的に酸化されて接合できていない部分が確
認された。
【0032】なお、前記高純度アルゴンガスに代えて、
還元性ガスである(アルゴンガス+7容量%水素ガ
ス)、又は不活性ガスである窒素ガスをバックシールド
ガスとした場合についても、これらのガスに含有する酸
素濃度による影響を同様に試験した。この結果は、上記
高純度アルゴンガスを使用した場合と同様な結果を得
た。以上のことより、雰囲気ガスであるバックシールド
ガスは、酸素の如き酸化性ガスを10ppm以下の含有量
に抑えることが必要であることが確認された。
【0033】[実験4]更に、望ましい固相接合部Sを
得るため、配管の接合部1における突合せ接合部2の表
面粗度の影響を確認した。実験は、上記した共通の外径
9.53mm、肉厚1mmの試験用配管を使用し、接合
部2の表面粗度Ryを変化せしめ、それぞれ変化せしめ
た表面粗度の管を、高純度アルゴンガスをバックシール
ドガスとして使用し、溶け込み深さtW が0.3mmと
なるように、溶接速度を120mm/minにして突合せ
接合を行なった。そして、これで得られた各表面粗度で
接合した試験用配管の引張り強さを、実験1と同様な方
法で試験した。その結果を表3に表面粗度Ryの差異に
よる引張り強さTの変化を表示した。
【0034】
【表3】
【0035】表3で明らかなように、表面粗度が小さく
なるに従い、引張り強さが大きくなるように変化し、J
ISで規定された所定の引張り強さの値480N/mm
2(48.98kgf/mm2)を得るには、表面粗度Ryを
約30μm以下の平滑面にすることが必要であることが
確認された。
【0036】次に、本発明のステンレス鋼配管の性能を
確認するたため、以上の実験1乃至実験4によって得ら
れた結果に基いて、外径9.53mm(3/8インチ管)、
肉厚1mmのステンレス鋼配管(SUS 316 L)を
使用して、突合せ接合部2を外壁面3より溶け込み深さ
Wを0.3mmにして溶融した溶け込み突合せ接合部
(W)を形成し、未溶融部の寸法tsを0.7mmにした
固相接合部(S)を形成せしめた、本発明のステンレス
鋼配管を実施例として作製した。そして、(イ)溶接部
断面の観察、(ロ)引張り試験、(ハ)曲げ試験、
(ニ)パーティクル発生量の測定、(ホ)腐食試験等を
行なった。又、これらの性能をより明確にするため、比
較例として、実施例と共通するステンレス鋼配管を試験
用配管として使用し、従来の完全溶け込み溶接方法にっ
て接合したステンレス配管を作製した。そして前記した
各試験と外観検査を行ない、これら実施例のステンレス
配管と比較例のステンレス鋼配管との性能試験結果を比
較した。
【0037】[実施例]本発明に基くステンレス鋼配管
を以下の如き溶接条件にて作製した。 (溶接条件) ・アーク長(電圧目安):0.8mm(8V) ・溶接速度:120mm/min ・溶接スタート位置と運行:時計3時位置スタート、横
向き下進溶接 ・バックシールドガス:高純度アルゴンガス 4L/min ・シールドガス:高純度アルゴンガス 10L/min ・溶接前・後のパージ時間:30秒以上 ・突合せ接合部2の表面粗度:平均粗度(Ryav) 0.
29μm、最大粗度(Rymax)0.31μm ・溶接機器:前記実験に使用した機器と同一自動溶接機 ・電源:パルス発振器付設、パルス発生時間:0.1/
0.1秒 溶接は、図2に図示した突合せ接合部2の時計表示3時
位置をスタートして横向き下進溶接で行ない、各レベル
の溶接電流と溶接時間を表4に表示する値に調節して行
なった。
【0038】
【表4】
【0039】[比較例]上記実施例と共通するステンレ
ス鋼配管を試験用配管として使用し、従来より行なわれ
ている完全溶け込み溶接方法により接合されたステンレ
ス鋼配管を作製した。その溶接条件は次の通りである。 (溶接条件)溶接条件は上記実施例での溶接条件と同一
としたが、完全溶け込み溶接によって形成する裏ビード
幅を2mmとなるよう、各レベルの溶接電流と溶接時間
を表5に表示する値に調節して行なった。
【0040】
【表5】
【0041】[性能試験]上記した実施例で得られた、
本発明の部分溶け込み突合せ溶接接合されたステンレス
鋼配管と、比較例で作製した従来より行なわれている完
全溶け込み突合せ溶接接合されたステンレス鋼配管との
性能をそれぞれ以下の如く試験して比較した。 (イ)溶接部断面の観察 本発明の溶け込み深さ0.3mmの部分溶け込み溶接方
法によって得られたステンレス鋼配管を、突合せ接合部
1を管軸に沿って切断し、突合せ接合部1の組織の観察
を行なった。その結果、管内壁面4側の未溶融突合せ接
合部2b(点線の内壁面4側)が結晶粒内を管貫通して
おり、未溶融突合せ接合部2b同士が固相接合されてい
ることが確認できた。
【0042】(ロ)引張り試験 上記した実施例の本発明の部分溶け込み突合せ溶接によ
って接合したステンレス鋼配管と、比較例の従来の完全
溶け込み突合せ溶接によって接合したステンレス鋼配管
との引張り試験を、以下の如き引張り試験要領で行なっ
た。 (引張り試験要領) ・試験片長さ:700mm ・つかみ部分間隔:45mm ・挿入心金の間隔:20mm ・引張り速度:20mm/min ・ロードセル:5トン 引張り試験機として島津製作所社製AG−5000Dを
使用し、試料はそれぞれ3試料作製して試験した。その
結果を表6に母材の引張り強さと共に併記して表示す
る。
【0043】
【表6】
【0044】表6で明らかなように、実施例で作製した
本発明の部分溶け込み突合せ溶接により接合せしめてな
るステンレス鋼配管の引張り強さは、52.1乃至54.
4kgf/mm2であり、母材の引張り強さ54.1乃至5
4.3kgf/mm2よりも、若干劣るものの、比較例であ
る従来の完全溶け込み突合せ溶接により接合したステン
レス鋼配管の引張り強さ53.4乃至54.4kgf/mm
2に匹敵する引張り強さを示した。しかも、その値はJ
ISで規定されている所定の引張り強さ480N/mm
2(48.98kgf/mm2)を超えていて、充分使用し得
る適格な値であることを確認し得た。
【0045】又、上記した引張り試験において、過荷重
して、突き合わせ接合部2を破断せしめて、その破面を
走査電子顕微鏡(SEM)似て観察した。残存開先面
(未溶融突合せ接合部2a)はディンプルで覆われてお
り、溶接時の熱伝導による接合部2の昇温と、この昇温
に伴い接合部2の熱膨張と、溶融池が凝固する際の収縮
応力とが相互に絡み合い、突合せ接合部2の未溶融な突
合せ接合部2bが圧接された固相接合部Sを形成した接
合状態であることが確認された。更に、突合せ接合部2
の未溶融突合せ接合部2bの管切断時の切削跡も消失し
ていて、この未溶融の突合せ接合部2b同士が100%
固相接合Sされていることも確認することができた。な
お、比較例のステンレス配管では、従来と同様な方式の
溶接であるので、検査は、外観が適切に完全溶け込み突
合せ溶接されていることを確認したことのみに留めた。
【0046】(ハ)曲げ試験 更に、実施例で作製した本発明の部分溶け込み突合せ溶
接により接合せしめてなるステンレス鋼配管の接合部の
管壁を、管軸方向に短冊状に切断(約1/4周)し、外
壁面3側の溶け込み突合せ接合部2aを支点として外側
に約180度曲げ、未溶融の突合わせ接合部2bを開口
させるよう外力を加えた。しかし、この試験を行なって
も、未溶融の突合せ接合部2bは剥離することも無く、
又開口することも無く、未溶融突合せ接合部2bは強固
な固相接合部Sを形成していることが確認された。
【0047】(ニ)パーティクル発生量の測定 次に、実施例における本発明の部分溶け込み突合せ溶接
により接合する溶接の場合と、比較例の従来の完全溶け
込み突合せ溶接によって接合する溶接の場合のそれぞれ
について、溶接ヒューム発生量を、各溶接時に管内に流
すバックシールドガス中のパーティクルをパーティクル
カウンターを用いて、表7に表示する試験要領で測定し
た。
【0048】
【表7】
【0049】なお、表示した通常の条件での突合せ溶接
では、管周壁を1周溶接した場合、パーティクルの発生
が多く、パーティクルカウンターはカウントオーバーに
なったため、溶接は管周壁を1/4周で終了させて測定
し、そしてバックシールドガスの流量を27L/minに
増量して行ない、測定後に換算してパーティクル個数の
値を求めた。その結果、実施例での本発明の部分溶け込
み突合せ溶接により接合する溶接の場合には、3回の試
験のパーティクル個数の平均値は、8,128個/cm3
であった。一方、比較例の従来の完全溶け込み突合せ溶
接によって接合する溶接の場合には、3回の試験のパー
ティクル個数の平均値は208,569個 /cm3であ
った。即ち、本発明の部分溶け込み溶接による接合での
パーティクルの発生量は、従来の完全溶け込み溶接によ
る接合でのパーティクル発生量の約4%にまで激減せし
めることができ、本発明の接合法は、この点での効果は
極めて優れていることが確認された。
【0050】(ホ)腐食試験 次に、実施例で作製した本発明のステンレス鋼配管の突
合せ接合部と、比較例での従来の方法で作製したステン
レス鋼配管の突合せ接合部の腐食試験を行なった。その
試験要領は、各接合部を表8に表示する腐食雰囲気に曝
して腐食せしめた後、腐食量の定量評価を行なった。
【0051】
【表8】
【0052】腐食量の定量評価にあたっては、表8に表
示した腐食雰囲気に曝した後、腐食した内部に5%硝酸
を注入し、5分間保持することによって、腐食生成物を
溶出せしめて採取し、そしてこの溶出した金属成分を定
量分析した。なお、バックグランドとしては、腐食試験
を行なっていない(表8に表示した腐食雰囲気に曝して
いない)母材品から同様な溶出方法で溶出成分を採取
し、同一方法で定量分析した。分析した元素は、ステン
レス鋼の主成分であるクロム(Cr)、ニッケル(N
i)、及び鉄(Fe)と、溶融ヒュームの成分であるマン
ガン(Mn)とした。又、分析手段として使用した分析
機器は、分析成分元素Cr、Ni、及びMnについては誘
導結合プラズマ発光分析法(ICP−MS)を用いて行
ない、成分元素Feについては原子吸光分析法(AA
S)を用いて行なった。この結果を、表9に表示する。
【0053】
【表9】
【0054】表9に表示した溶出された金属の量におい
て、母材の溶出量をバックグランドとして、実施例にお
ける本発明の部分溶け込み溶接法による接合によって得
られたステンレス鋼配管の試料片より溶出された各金属
元素の溶出量、及び比較例の従来技術の完全溶け込み溶
接法による接合で得られたステンレス鋼配管の試料片よ
り溶出された各金属元素の溶出量の値が、母材の値より
増大している。これは、実施例及び比較例の試料片が、
溶接により表面が汚染されたものであったり、ヒューム
の発生に依拠するものであったり、更には不安定な金属
表面の形成に依拠するものである。
【0055】表9で明らかなように、実施例における本
発明の部分溶け込み溶接法によって接合されたステンレ
ス鋼配管では、溶接処理されていることから各金属の溶
出量が母材における各金属の溶出量より多いことは当然
であるが、各金属の溶出量には両者それほど大きな差異
が認められなかった。一方、比較例における従来の完全
溶け込み溶接法による接合で得られたステンレス鋼配管
では、各金属の溶出量は母材における各金属の溶出量と
比べて極めて大きな増加が認められる。特にヒュームの
発生量に起因する金属元素Mnの増大、及び不安定な金
属表面の形成に起因する金属元素Feの増大は極めて著
しい。
【0056】以上のことより、本発明の部分溶け込み溶
接法によって接合されたステンレス鋼配管は、母材その
ものには及ばないものの、表面汚染度合、ヒューム発生
度合、更には不安定な金属表面の形成度合等は、従来の
完全溶け込み溶接法による接合で得られたステンレス鋼
配管に比べて、著しく減少し、特にヒュームの発生量の
減少は極めて著しい。従って、これらのことより、本発
明の固相接合部Sを形成せしめた部分溶け込み溶接によ
って接合されたステンレス鋼配管は、従来の完全溶け込
み溶接法で接合したステンレス鋼配管より、耐食性も極
めて著しく向上していることが確認し得た。
【0057】以上の通り、本発明の部分溶け込み溶接方
法で接合されたステンレス鋼配管の性能は、従来の完全
溶け込み溶接法で接合されたステンレス鋼配管と比べ
て、特にパーテイクルの発生の低減、及び耐食性の向上
等の点において格段に優れている。しかも、本発明の部
分溶け込み溶接法で接合されたステンレス鋼配管にあっ
ては、従来の完全溶け込み溶接法によって接合された配
管と同様に、デッドスペースが存在しないため、これに
起因する隙間腐食や供給流通ガスの汚染等の不都合な問
題は生じない。
【0058】なお、上記した実施例では、管の外径9.
53mm(3/8インチ管)で肉厚1mmのステンレス
鋼配管を使用した例を例示して説明したが、本発明はこ
のような薄肉の管に限定されるもので無く、如何なる寸
法の管にも適用され、特にステンレス鋼配管に好適に使
用することができる。例えば、肉厚が厚く1層での溶接
が困難な、配管呼び径が250A(267.4mm)、
スケジュール10S(4mm)の如き管でも、V型、U
型又はレ型の開先となして、溶接するに当って突合せ接
合部のうち未溶融な突合せ接合部を内壁面部より外壁面
に向けて0.7mm以下とするようにして、本発明の部
分溶け込み溶接を行なって接合せしめることにより、固
相接合部を有する本発明のステンレス鋼配管を得ること
ができることは勿論である。なお又、上記説明では、
「配管」の語句を直管、エルボ、及びT字管を含めて使
用したものである。
【0059】
【発明の効果】本発明のステンレス鋼配管とその接合方
法は、上記した形態で実施され、以下のような効果を奏
する。即ちステンレス鋼配管同士を突合せ溶接により接
合するにあたって、管の内壁面部まで溶融せしめること
なく、接合せしめる管の肉厚が1mm以下の場合、管の
内壁面部より外壁面に向けて、0mm以上、0.7mm
以下を未溶融の突合せ接合部として形成せしめるように
し、又、管の肉厚が1mm以上の場合には、管の内壁面
部より外壁面に向けて、管の肉厚の0%以上、70%以
下を未溶融の突合せ接合部として形成せしめるようにし
て、部分溶け込み溶接することにより、前記未溶融な突
合せ接合部は、固相接合部が形成され、配管の内壁面に
溶融部が存在しないとともに、従来の完全溶け込み溶接
法による突合わせ接合部と同様に、デッドスペースが存
在しないため、従来の完全溶け込み溶接法による接合と
同等以上の強固な突合わせ接合部を有する接合配管が得
られる。
【0060】その上、溶融部が管の内壁面部に達してい
ないので、配管内でのヒュームの発生が抑止され、配管
内の不純物による汚染を防止することができる。更に、
加熱による直接の熱影響が管内壁面に達していないの
で、配管内壁面の耐食性が劣化することが抑えられて、
長期にわたって耐食性が保持される。このようなことよ
り、本発明で得られてステンレス鋼配管は、不純物を同
伴したガスの供給を極端に嫌って、常に不純物が混入し
ない高純度のガスの供給が望まれる、半導体製造用のガ
スを供給する配管として、極めて効果的に活用すること
が出来る。特に、益々高性能、高集積化する半導体製造
工業への高純度なガスの供給にあたって欠くことの出来
ない配管として著しい効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明ステンレス鋼配管の接合部の管軸方向
に沿って切断した拡大部分断面図。
【図2】 本発明のステンレス鋼配管の接合部の管の径
方向に沿って切断した断面模型図。
【図3】 溶け込み深さtWの変化に対する引張り強さ
Tの変化を示すグラフ。
【図4】 バックシールドガス中の酸素濃度と引張り強
さTとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…配管の接合部、 2…管の突合せ接合部、 3…管
の外壁面、2a…外壁面部側接合部(溶け込み突合せ接
合部)、 4…管の内壁面、2b…内壁面部側接合部
(未溶融突合せ接合部)、 W…溶け込み接合部、S…
固相接合部、 t…管の肉厚、 tW …溶け込み接合部
の溶け込み深さ、tS …未溶融突合せ接合部(固相接合
部)の寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 9/02 F16L 9/02 // B23K 101:06 103:04 Fターム(参考) 3H013 BA02 3H111 AA01 BA03 CB27 CB29 DA08 DA26 DB27 EA20 4E001 AA03 BB06 CA03 CC03 DD01 DF05 EA09 4E081 AA02 BA03 BA19 BA27 BB15 CA07 DA05 DA11 DA27 DA81

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突合せ溶接接合されたステンレス鋼配管
    であって、接合部が、管の突合せ接合部の外壁面部側接
    合部を溶け込み接合してなり、内壁面部側接合部を未溶
    融の状態で固相接合してなる、部分溶け込み突合せ溶接
    されてなることを特徴とするステンレス鋼配管。
  2. 【請求項2】 ステンレス鋼配管の肉厚tが1mm以上
    であって、そのうち未溶融の固相接合部分の寸法t
    Sが、接合部の管内壁面を基準にして外壁に向けて、0
    <tS≦0.7(mm)であることを特徴とする請求項1
    記載のステンレス鋼配管。
  3. 【請求項3】 ステンレス鋼配管の肉厚tが1mm以下
    であって、そのうち未溶融の固相接合部分の寸法t
    Sが、接合部の管内壁面を基準にして外壁に向けて、管
    の肉厚tに対して、0<tS≦0.7t(mm)であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼配管。
  4. 【請求項4】 接合すべきステンレス鋼配管の突合せ接
    合部を突合わせて、管内にバックシールドガス雰囲気
    下、又は真空環境下で溶接するとともに、管の突合せ接
    合部の内壁面部側接合部を未溶融部分として残して、管
    外壁面より溶け込み突合せ溶接し、前記未溶融部分を固
    相接合部に形成せしめることを特徴とするステンレス鋼
    配管の接合方法。
  5. 【請求項5】 バックシールドガス雰囲気下、又は真空
    環境下での酸化性ガスの含有量が10ppm以下であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のステンレス鋼配管の接
    合方法。
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