JP2000274288A - メカニカルガバナ付き電子燃料噴射エンジン - Google Patents

メカニカルガバナ付き電子燃料噴射エンジン

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JP2000274288A
JP2000274288A JP11075498A JP7549899A JP2000274288A JP 2000274288 A JP2000274288 A JP 2000274288A JP 11075498 A JP11075498 A JP 11075498A JP 7549899 A JP7549899 A JP 7549899A JP 2000274288 A JP2000274288 A JP 2000274288A
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Japan
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throttle valve
fuel injection
governor
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Hiroyuki Tsuda
裕之 津田
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Kubota Corp
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メカニカルガバナを使用した電子燃料噴射エ
ンジンにおいて、確実な始動を確保する。 【解決手段】 ガバナフォースとガバナスプリング16
の張力との不釣り合いで絞り弁5の開度を調整するメカ
ニカルガバナ6を備えた電子燃料噴射エンジンであり、
エンジンの始動時には絞り弁5を始動適性開度に設定す
る始動時絞り弁開度設定部22と、スタータスイッチ2
1の操作時を始期として所定期間だけ燃料噴射装置4に
始動増量された燃料を噴射させる制御部10とを備え
る。始動時絞り弁開度設定部22を設けることにより、
エンジンの始動時には絞り弁5を始動適性開度に設定す
るので、スタータスイッチ21の起動によって燃焼室1
に吸入される空気量を始動に適した量に設定でき、確実
な始動を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子燃料噴射エンジ
ンに関し、さらに詳しくは始動性を向上させた電子燃料
噴射エンジンに関する。
【0002】
【従来技術】一般に電子燃料噴射エンジンは、燃料噴射
装置における燃料噴射弁の噴射時間を設定することによ
り噴射量を制御している。このようなエンジンでは、始
動時に冷却水温度を検出し、冷却水温度が低い場合には
燃料噴射時間を長く設定して燃料噴射量を増加し、始動
性を良くすることがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、本出願人は特願
平9−255864号等において、供給される空気量を
制御する絞り弁の開度をメカニカルガバナで調整するよ
うにした電子燃料噴射エンジンを提案している。この電
子燃料噴射エンジンのメカニカルガバナは、絞り弁とガ
バナレバーを連動連結し、そのガバナレバーにフライウ
ェイトによって発生するガバナフォースをかけて絞り弁
を閉弁方向に付勢するとともに、ガバナレバーに連結さ
れたガバナスプリングの張力により絞り弁を開弁方向に
付勢するようにし、ガバナフォースとガバナスプリング
張力との不釣り合いで絞り弁の開度を調整するように構
成してある。
【0004】上記メカニカルガバナを採用した構成で
は、始動時はガバナフォースは発生していないので、絞
り弁はガバナスプリングの張力により全開状態になって
しまうことになる。よって電子燃料噴射エンジンの制御
部により、始動時に燃料増量を行っても吸入空気量が多
くなりすぎ始動性が悪く、エンジンがうまく起動できな
いという問題がある。
【0005】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は上記課題を解決できる電子燃料
噴射エンジンを提供することにある。具体的な目的の一
例を示すと、以下の通りである。 (a)メカニカルガバナを使用した電子燃料噴射エンジン
において、確実な始動を確保する。 (b)メカニカルガバナを使用した電子燃料噴射エンジン
においてエンジン始動開始時から定常運転時へと移行し
ていく過程においてエンジンの運転が不安定にならず、
滑らかに安定して定常運転時に移行できるようにする。 (c)上記メカニカルガバナを使用してもエンジンの作業
者が行う余分な作業をできる限り減らすようにする。な
お、上記に記載した以外の発明の課題及びその解決手段
は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明を、例えば、本発
明の実施の形態を示す図1に基づいて説明すると、次の
ように構成したものである。第1発明は、燃料噴射装置
4と、エンジンの燃焼室1への空気量の流入量を調整す
る絞り弁5と、ガバナフォースとガバナスプリング16
の張力との不釣り合いで絞り弁5の開度を調整するメカ
ニカルガバナ6と、エンジンの始動時には絞り弁5を始
動適性開度49に設定する始動時絞り弁開度設定手段2
2と、スタータスイッチ21の操作時を始期として所定
期間だけ前記燃料噴射装置4に始動増量された燃料を噴
射させる制御手段10とを備えることを特徴とする。第
2発明は、前記始動増量される燃料の量をエンジンに関
する液温に基づいて決定することを特徴とする。第3発
明は、上記所定期間の終期をエンジンの初爆を検出した
時にすることを特徴とする。第4発明は、エンジン初爆
の検出を、エンジン回転数とエンジン回転数変化率の少
なくとも一方に基づいて検出することを特徴とする。
【0007】上記第1発明〜第4発明についてさらに説
明する。第1発明における始動時絞り弁開度設定手段2
2は手動式、自動式を問わない。前記所定期間は予め一
定時間を制御手段の記憶手段内に記憶しておく方法でも
良く、また、エンジンに関する温度、例えば、エンジン
の液温や吸気温度に基づいてその所定期間の長さを変化
させるようにすることもできる。この場合は、エンジン
に関する温度が低ければ、所定時間を長くするようにす
ればよい。
【0008】第2発明における設定の例としては、液温
が低いときには、燃料噴射量を増やし、液温が高いとき
は燃料噴射量を少なくする。そのために、始動開始時の
基本噴射時間をTs0、エンジンの冷却水温に基づいた始
動開始時燃料増量の補正係数Ks0としたときに、始動開
始時の噴射時間Tsを少なくとも Ts=Ts0・Ks0 の式を含んだ形で求める方法がある。
【0009】
【作用及び効果】第1発明であれば、メカニカルガバナ
を使用した電子燃料噴射エンジンであっても、始動時絞
り弁開度設定手段により、エンジンの始動時には絞り弁
を始動適性開度に設定するので、スタータの起動によっ
て燃焼室に吸入される空気量を始動に適した少量に設定
できる。さらに、制御手段がスタータスイッチの操作時
を始期として所定期間だけ燃料噴射装置に始動増量され
た燃料を噴射させるので、少ない空気量に増量された燃
料が噴射され、始動性が良くなり、起動に失敗すること
を低減できる。つまりこの第1発明であれば、前記課題
を解決できる。また、前記所定時間を起動に必要な期間
だけ増量された燃料を噴射させることで、不必要な燃料
の噴射をなくすことができる。
【0010】第2発明であれば、前記始動増量される燃
料の量をエンジンに関する液温に基づいて決定するの
で、エンジンの温度に基づいて始動増量される燃料の量
を始動において好適な量に設定することができる。第3
発明であれば、エンジンが初爆した後は、前記始動増量
された燃料が供給されない。したがって、初爆のために
設定した多めの燃料を初爆後も供給してしまうことによ
り、点火プラグがかぶったり、排ガスの有害成分が増え
たり、スモークが発生することを防止することができ
る。なお、この発明は、エンジンの始動開始時に要する
燃料の噴射量は、始動過渡時の噴射量或いは定常運転時
の噴射量に設定される燃料の噴射量に比べて格段に多い
ことによる。
【0011】第4発明であれば、エンジンが初爆する
と、エンジンの回転が増加してエンジン回転数変化率が
大きくなるので、エンジン回転数変化率を検出すること
によりエンジンの初爆を確認できる。さらに、エンジン
回転数変化率を検出することにより、エンジン回転数検
出において時間遅れが少ない利点がある。また、エンジ
ン回転数も通常設けられるクランク角度センサにより検
出できるので、簡単かつ安価に構成できる。
【0012】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1は本発明の汎用電子燃料噴射エンジン
の第1実施形態を示す概略構成図である。この汎用電子
燃料噴射エンジンEは、エンジンの燃焼室1に臨んで設
けられた燃料点火プラグ2と、吸気管3内に設けられた
燃料噴射装置4と、燃焼室1への空気量の流入量を制御
する絞り弁5と、絞り弁5の開度を制御するメカニカル
ガバナ6と、吸気管3内の圧力pを検出する圧力センサ
7と、クランク角度信号を一定期間検出することにより
エンジンの回転数nを検出する回転数センサ9と、吸気
管3の吸気温度を検出する吸気温センサ18と、エンジ
ン冷却液の温度tを検出するエンジン液温センサ19
と、絞り弁5の開度を検出する弁開度センサ8を備えて
いる。また、絞り弁5に連設して始動時絞り弁開度設定
部22、始動時絞り弁開度解除部28が設けられてい
る。始動時絞り弁開度設定手段22、始動時絞り弁開度
解除部28を自動とする場合には、絞り弁5に付設して
アクチュエータ23(図6参照)を設け、スタータスイ
ッチ21のオン状態を検出したことに応答して、アクチ
ュエータ23が絞り弁5を始動適性開度49(図6参
照)に設定し、エンジンの初爆を検出したことに応答し
て、アクチュエータ23が絞り弁5を始動解除姿勢に設
定するように構成する。
【0013】図1において、排気通路の所定位置には、
3元触媒11が設けられ、その上流位置或いは下流位置
に排気ガス中の酸素濃度に基づいてエンジンの空燃比λ
を検出する空燃比検出センサ20が設けてある。図1に
おいては下流側位置に空燃比検出センサ20を設けた構
成が示してある。燃料噴射装置4は図1では噴射弁のみ
を図示しているが、実際には燃料タンク、噴射弁に燃料
を圧送する燃料ホンプなどを備えている。
【0014】また、汎用電子燃料噴射エンジンEには、
全般的な制御を行うマイクロコンピュータで構成された
制御部10が設けられ、その制御部10には圧力センサ
7の検出圧力p、回転数センサ9からのエンジン回転数
n、吸気温センサからの吸気温度t、エンジン液温セン
サ19からのエンジン冷却液の温度t、空燃比検出セン
サ20からの空燃比λ、弁開度センサからの弁開度θ、
スタータスイッチ21のスタータ操作信号が入力される
ようにしてある。制御部10の噴射パルス信号は燃料噴
射装置4に出力されて開弁され、制御部10の演算に基
づいて噴射量を噴射時間の長短で設定するように構成し
てある。
【0015】なお、多気筒エンジンの場合はサージタン
ク室12を介して各気筒へ各吸気管を連通し、それら吸
気管毎に各燃料噴射装置4を備えるように構成するのが
一般的である。メカニカルガバナ6は、例えば、ガバナ
軸13に揺動自在に支持されたガバナレバー14と、オ
ペレータがエンジンの回転速度を設定する調速レバー1
5と、ガバナスプリング16を含んで構成してあり、ガ
バナレバー14の一端に絞り弁5の操作棒17を連結
し、ガバナレバー14の他端にガバナスプリング16を
連結し、そのガバナスプリング16を調速レバー15に
連動連結してある。そして、ガバナレバー14にガバナ
フォース(GF)をかけることにより絞り弁5を閉まる
方向に駆動させ、ガバナスプリング16の張力により絞
り弁5を開く方向に駆動させるようにしてある。つま
り、ガバナフォース(GF)とガバナスプリング16の
張力との不釣り合いで絞り弁5の開度を制御するように
構成してある。
【0016】弁開度センサ8はガバナ軸13の回転を検
出するように構成してあり、このよに構成することによ
り、弁開度センサ8を安定に支持できるとともに、ガバ
ナレバー14と絞り弁5との連結棒17などの動作遅れ
の影響を少なくすることができる。但し、絞り弁5の位
置に弁開度センサ8を設けることも可能である。
【0017】図2は、この実施形態において制御部10
が行う制御フローチャートである。図1を参照しつつ、
図2のフローを説明する。まず、ステップSP1におい
てスタータスイッチ21がオンであるか否かを判別し、
スタータスイッチ21がオンであると判別された場合
は、ステップSP2において、吸気負圧p,エンジン回
転数n,エンジンの液温t等を検出し、ステップ3にお
いて少なくともエンジンの液温tに基づいて始動開始時
燃料噴射時間Tsを算出して噴射し、ステップSP4に
おいて初爆したか否かをエンジンの回転数がスタータモ
ータの回転数を超える値になったか否か又はエンジンの
回転数変化率(dn/dt)が所定値を超えたか否かによって
判別し、初爆したと判別された場合は、ステップSP5
において始動過渡時噴射量マップにより始動過渡時噴射
時間Tkを設定してアイドル回転数に達するまでその噴
射量の設定により噴射を行う。一方、ステップSP4に
おいてエンジンの初爆が検出されないときは、ステップ
SP2に戻り、ステップSP3の液温補正を少なくとも
含む始動過渡時噴射時間Tkで噴射する処理を続行す
る。そして、ステップSP6においてエンジンの回転数
がアイドル回転数に達したか否かを判別し、アイドル回
転数に達していないと判別された場合は、ステップSP
5の始動過渡時噴射量マップによる噴射を続行し、アイ
ドル回転数に達したと判別された場合は、通常運転マッ
プにより定常運転噴射時間Tcにより噴射を行う。
【0018】この実施形態の動作についてさらに説明す
る。図3(A)は冷寒時の始動開始時、始動過渡時、定
常運転時におけるエンジン回転数の変化を横軸に時間、
縦軸に回転数を取って示した図、図3(B)は同じ時間
軸において空燃比の値を横軸に取った図、図3(C)は
前記アクチュエータとしてのソレノイドの駆動信号を示
した図である。なお、本明細書において、始動開始時2
4とはスタータスイッチがオンになった時(t0)から
初爆(t1)までの期間、始動過渡時25とは初爆(t
1)からアイドル回転数naに達する時(t2)までの
期間、定常運転時26とはアイドル回転na以後の安定
した運転状態の期間を示す言葉として使用している。図
3(A)において、スタータスイッチがt0においてオ
ンされてスタータモータの回転により、エンジン回転数
は徐々に増加して所定のスタータモータの回転数ns
回転し、その間にエンジンの初爆が行われる。
【0019】また、この実施形態では、ステップSP3
で示す始動開始時24の噴射時間T sを Ts=Ts0・Ks0・Kv0 の式を含んで求めている。ここでTs0は始動開始時にお
いてスタータスイッチのオンを始期として始動増量され
る時の基本噴射量である。このTs0は吸気負圧pとエン
ジン回転数nから吸入空気量Qを算出して、 Ts0=a・Q/n で求めてもよい。但し、aは定数である。また、後述す
る吸気負圧pとエンジン回転数nとからなる基本噴射量
マップで設定してもよい。Ks0は図4に示すようなスタ
ータスイッチ操作時においてエンジンの冷却水温に基づ
いて燃料増量を補正する係数である。水温が低いと増量
の比率が高く、水温が高い場合は減量の比率が低い。
【0020】Kv0はスタータのバッテリ電圧の補正係数
であり、低温ほど補正係数が大きくなるように補正す
る。なお、これらの補正係数以外に吸気温度による補正
係数K aなどを乗算して、最終的な始動開始時24の噴
射時間Tsを算出する。ステップSP4の初爆の検出
は、スタータモータの回転数を超えたか否かをしきい値
を比較器で比較することにより検出してもよいし、回転
数変化率、即ち図3(A)における回転数変化曲線の立
ち上がりの傾き27が予め設定された所定のしきい値を
超えた時に初爆したと検出してもよい。前記初爆検出手
段は前記比較器などによって構成される。
【0021】ステップSP5の始動過渡時噴射時間Tk
は、 Tk=Tk0・Kk0・Kv0 の式を含んで算出される。ここで、始動過渡時25にお
ける基本噴射量Tk0の設定は、図5に示すような吸気負
圧pと回転数nの値に基づいて基本噴射量Tk0を定めた
始動過渡時噴射量マップで行われる。始動過渡時噴射量
マップは、少なくともスタータモータの回転数nsから
アイドル回転数naまでの回転数と、吸気負圧pをパラ
メータとして、格子点状に基本噴射量のデータを有して
いる。なお、図5では0回転からアイドル回転数na
での回転数と、吸気負圧pをパラメータとして基本噴射
量データを有したマップが示してある。各格子点の間の
データは近接する格子点間の補間により算出する。な
お、初爆後はKv0はほぼ1になる。
【0022】初爆後からアイドル回転数naまでの始動
過渡時噴射量マップを新たに設ける理由は以下の通りで
ある。メカニカルガバナを設けた構成であれば、少なく
ともエンジンの初爆が行えたら、ガバナフォースとガバ
ナスプリングの不釣り合いでエンジンの回転数を安定す
るように制御できる。この状態から、初爆時の回転数か
らアイドル回転数に移行するときに、安定して移行動作
が行え、かつアイドル回転数に達した後の変動を極力抑
えるように燃料噴射量を設定するものが、前記した始動
過渡時噴射量マップである。このようにメカニカルガバ
ナの存在を前提として始動過渡時噴射量マップの値が設
定されている。なお、図5に示す始動過渡時噴射量マッ
プの値は、手動により絞り弁5の始動姿勢(始動適性開
度を実現する姿勢)を解除した場合に、通常に想定され
る負圧と回転数の範囲を超えて、過渡現象によりオーバ
ーランする量を見込んで、広範囲に設定してある。ま
た、前記Kk0は初爆後、アイドル回転数までのエンジン
の冷却水温に基づく燃料増量の補正係数である。水温が
低いと増量され、水温が高い場合は減量されることは、
前記Ks0と同様である。なお、これらの補正係数以外に
吸気温度による補正係数Kaなどを乗算して、最終的な
始動過渡時25の噴射時間Tkを算出する。
【0023】ステップSP7における定常運転噴射時間
cの設定は、アイドル回転から定格回転までの通常行
われる噴射量制御と同じである。通常は、吸気負圧pと
エンジン回転数n(アイドル回転から最大回転数まで)
に基づいて基本噴射量をマップデータにより設定する方
法(MAP)が採用される。他には、絞り弁開度θとエ
ンジン回転数nに基づいて基本噴射量をマップデータに
より設定する方法(TAP)により設定する方法もあ
る。なお、空燃比によるフィードバック制御を採用する
場合は、検出された空燃比に基づいてフィードバック補
正係数を基本噴射量に乗算してエンジンの状態に応じた
噴射量を求める。これに対して、図3に示す始動開始時
24、始動過渡時25の状態では応答性を確保するため
に、フィードバック制御ではなく、オープン制御で行う
ことが好ましい。
【0024】次に、自動式の始動時絞り弁開度設定部、
始動時絞り弁開度解除部の一例を説明する。この実施形
態では、始動時絞り弁開度設定部22及び始動時絞り弁
開度解除部28を、絞り弁5に設けられた一つのアクチ
ュエータ23を含んだ機構で構成してある。図6(A)
に示すように、吸気通路40内に絞り弁5を設け、絞り
弁5の弁軸42に絞り弁入力レバー43を固定してい
る。絞り弁入力レバー43は弁軸42の外端部に固定し
てある。
【0025】始動時絞り弁開度設定部22、始動時絞り
弁開度解除部28では、エンジンの冷始動をスムーズに
行うことができるようにするため、基体44の外側に弁
開度設定レバー45を設け、この弁開度設定レバー45
に受け止め部46を設けるとともに、図6(A),
(B)に示すように、弁開度設定レバー45を始動設定
姿勢47と始動解除姿勢48とに切り替え操作できるよ
うにし、図6(A)に示すように、弁開度設定レバー4
5を始動設定姿勢47に切り替えて、受け止め部46で
絞り弁入力レバー43を受け止めると、絞り弁5が始動
適性開度49の始動設定姿勢47となり、図6(B)に
示すように、弁開度設定レバー45を始動解除姿勢48
に切り替えると、受け止め部46が絞り弁入力レバー4
3と干渉しない位置まで退くようにしてある。
【0026】受け止め部46は弁開度設定レバー45の
先端側に形成し、弁開度設定レバー45の基端側は入力
部50となっている。弁開度設定レバー45を切り替え
操作するため、弁開度設定レバー45の入力部50はプ
ッシュプルワイヤ51を介してプッシュプルロッド52
に連動連結してある。プッシュプルロッド52はソレノ
イド53の可動鉄片54に一体化してある。そして、図
6(A)に示すように、図1に示すスタータスイッチ2
1がオンされると、連動してソノレイド53の駆動スイ
ッチ55がオンになり、プッシュプルロッド52を引く
状態になり、弁開度設定レバー45が始動設定姿勢47
に切り替わるようにしてある。
【0027】弁開度設定レバー45には舌片56を設
け、この舌片56が基体44のストッパー57に接当し
て、回動が止まった姿勢が弁開度設定レバー45の始動
設定姿勢47である。絞り弁入力レバー43には舌片5
8を設け、図6(A)に示すように、弁開度設定レバー
45が始動設定姿勢47にある時に、その受け止め部4
6に舌片58が接当して、回動が止まった時に、絞り弁
5が始動適性開度49となる。
【0028】絞り弁4の始動適性開度49は、各電子燃
料噴射エンジンの仕様に応じて設定する。また、弁開度
設定レバー45は図示しない戻しスプリングで付勢され
ており、図6(B)に示すように、ソレノイド駆動スイ
ッチ55のオフ動作により、プッシュプルロッド52が
を押し戻されると、弁開度設定レバー45が始動解除姿
勢48に復帰するようにしてある。弁開度設定レバー4
5が始動解除姿勢48にあるときは、絞り弁入力レバー
43と受け止め部46とを干渉させることなく、絞り弁
5を全範囲59にわたって、開閉連動できる。
【0029】絞り弁4を開閉連動するため、絞り弁入力
レバー43の入力部60は連結棒17とメカニカルガバ
ナ6を順に介して調速レバー15に連動連結してある。
メカニカルガバナ16はガバナレバー14とガバナスプ
リング16とを備え、調速レバー15とガバナレバー1
4との間にガバナスプリング17を介設し、ガバナスプ
リング17の付勢力18は絞り弁4の全開方向に絞り弁
入力レバー6を回動させようとする。このような自動式
の始動時絞り弁開度設定部22、始動時絞り弁開度解除
部28を設けることにより、手動でプッシュプルロッド
52を引く構成よりも、作業者の負担が少なくなる。但
し、必要に応じて手動によりプッシュプルロッド52を
引く構成も採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の電子燃料噴射エンジンの第1実
施形態を示す概略構成図である。
【図2】図2は制御部が行う基本的な処理の概略を示し
たフローチャートである。
【図3】図3(A)は冷寒時における始動開始時、始動
過渡時、定常運転時の回転数変化を示す図、図3(B)
はそのときの空燃比を示した図、図3(C)は前記アク
チュエータとしてのソレノイドの動作信号を示した図で
ある。
【図4】図4は冷却水温と始動開始時燃料増量補正係数
s0の関係を示す図である。
【図5】図5は基本噴射量をエンジン回転数と吸気負圧
からなるマップデータで保持した例を示す図である。
【図6】図6(A)(B)はそれぞれ自動式の始動時絞
り弁開度設定部、始動時絞り弁開度解除部の構成を示す
図である。
【符号の説明】
1…燃焼室、4…燃料噴射装置、5…絞り弁、6…メカ
ニカルガバナ、10…制御部、16…ガバナスプリン
グ、21…スタータスイッチ、22…始動時絞り弁開度
設定部、49…始動適性開度。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 31/00 301 F02D 31/00 301A 310 310C Fターム(参考) 3G065 CA00 CA22 DA07 DA08 EA01 FA07 GA09 GA10 GA27 GA41 HA21 HA22 KA05 3G301 HA01 JA00 JA23 JA24 KA01 KA11 LA03 LB02 LC01 LC09 MA13 MA14 NC02 ND14 NE01 NE06 NE23 PA07Z PA10Z PA11A PA11Z PD02Z PE01A PE01Z PE02Z PE03Z PE08Z PF16Z PG01Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射装置(4)と、エンジンの燃焼室
    1への空気量の流入量を調整する絞り弁(5)と、ガバナ
    フォースとガバナスプリング(16)の張力との不釣り合
    いで絞り弁(5)の開度を調整するメカニカルガバナ(6)
    と、エンジンの始動時には絞り弁(5)を始動適性開度
    (49)に設定する始動時絞り弁開度設定手段(22)と、
    スタータスイッチ(21)の操作時を始期として所定期間
    だけ前記燃料噴射装置(4)に始動増量された燃料を噴射
    させる制御手段(10)とを備えることを特徴とする、メ
    カニカルガバナ付き電子燃料噴射エンジン。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のメカニカルガバナ
    付き電子燃料噴射エンジンにおいて、前記始動増量され
    る燃料の量をエンジンに関する液温に基づいて決定する
    ことを特徴とする、メカニカルガバナ付き電子燃料噴射
    エンジン。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載のメカニカルガバナ
    付き電子燃料噴射エンジンにおいて、上記所定期間の終
    期をエンジンの初爆を検出した時にすることを特徴とす
    る、メカニカルガバナ付き電子燃料噴射エンジン。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載のメカニカルガバナ
    付き電子燃料噴射エンジンにおいて、エンジン初爆の検
    出を、エンジン回転数とエンジン回転数変化率の少なく
    とも一方に基づいて検出することを特徴とする、メカニ
    カルガバナ付き電子燃料噴射エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010151124A (ja) * 2008-11-20 2010-07-08 Oppama Kogyo Kk 内燃エンジンを備えた作業機

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