JP2000270510A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2000270510A
JP2000270510A JP11068063A JP6806399A JP2000270510A JP 2000270510 A JP2000270510 A JP 2000270510A JP 11068063 A JP11068063 A JP 11068063A JP 6806399 A JP6806399 A JP 6806399A JP 2000270510 A JP2000270510 A JP 2000270510A
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hole
motor
rotating member
locking member
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JP11068063A
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Masanobu Chuda
昌信 忠田
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Nidec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転部材の部品精度を低下させることなく、容
易に回転部材の抜けを防止できるようにする。 【解決手段】ロータフレーム20の本体部20aに軸心
周囲にほぼ等間隔に複数個の貫通孔30を形成し、基部
31aと第1の延出片31bと第2の延出片31cと小
爪31dとから成る樹脂製の係止部材31を設け、この
基部31a及び小爪31dが貫通孔30周縁のロータフ
レーム20の本体部20aに係合することによって、係
止部材31を貫通孔30に装着する。係止部材31の第
1の延出片31bの先端には係止爪32を一体形成し、
係止部34の鉤状体34bと係止爪32とが係止するこ
とで、ロータフレーム20等の回転部材の軸方向である
上方への抜けを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固定部材に対し
て回転部材が滑り軸受により回転可能に支持される構造
のモータに関し、特に回転部材の抜け止めを施したもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、滑り軸受(例えば動圧軸受、含
油性の多孔質材から成るスリーブ軸受を含む)により回
転部材が固定部材に回転可能に支持される構造のモータ
は、回転軸方向に回転部材が抜けないように抜け止め対
策が必要になる。
【0003】従来の抜け止め対策として、例えば特開平
10−210699号公報に記載のようなものがあり、
この場合の抜け止めは、図6に示すように構成されてい
る。
【0004】即ち、回転部材であるロータフレーム1に
プレス加工によって回転抜け止め部2が一体的に形成さ
れ、固定部材であるステータコア3には、上端が鉤状に
湾曲した固定抜け止め部4が固定される。そして、回転
抜け止め部2の下端に形成された爪が固定抜け止め部4
の上端よりも下方に位置するように両抜け止め部2、4
が配置され、回転抜け止め部2の下端が固定抜け止め部
4の上端に係止することで、ロータフレーム1の上方へ
の抜けが防止されている。
【0005】この場合、回転抜け止め部2をプレスによ
り簡単に成形加工できるため、部品点数が多くなること
もなく、安価でかつ作業性もよいという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このと
きのプレス加工は、単に孔を穿設するだけではなく、切
り起こしにより先端に爪を有する回転抜け止め部2を形
成するため、切り起こし部分1カ所当りの面積をかなり
大きくする必要があり、その分プレス時の押圧力が大き
くなり、切り起こしの付け根部分が引っ張られて周辺に
撓みが生じる。
【0007】その結果、例えばロータフレーム1の中央
における円形透孔1aの真円度やロータフレーム1の平
面度の低下といった部品精度の低下を招き、ひいてはロ
ータフレーム1と環状部材1bとの取り付け精度の悪化
や、更にはシャフト10の軸心とロータフレーム1の中
心とのずれによるモータの回転精度の悪化を招来するお
それがあり、高速回転や高精度の回転が要求される場合
には不向きである。
【0008】一方、特開平10−23702号公報に記
載のように、抜け止め用の係合部を有する部材(脱落防
止手段)を別途設け、これをロータ部に取り付けること
も考えられており、例えばリベットやねじにより取り付
けると、上記したようなプレス加工に伴う不都合を回避
することができる。
【0009】また、これと同様のことが図7に示すよう
なフロッピディスクを駆動させるモータの場合にも見ら
れ、ロータフレーム1の下端を外方に屈曲して係合部5
を形成し、この係合部5の外側に位置して係合部5に係
合する複数個の部材6を、リベット(或いはねじ)7に
より固定部材8に固定することも考えられている。
【0010】ところが、特開平10−23702号公報
に記載の場合には脱落防止手段の取り付け時のリベット
の塑性変形時やねじ止め時の圧力により、ロータ部に多
少の負担がかかって部品精度の低下を招くおそれや取付
作業性がよくないといった問題がある。また、図7に示
す構造の場合も含めて、部材を取り付けるためのリベッ
トやねじが必要であるため、部品点数が増えるといった
問題もある。
【0011】この発明が解決しようとする課題は、回転
部材の部品精度を低下させることなく、容易に回転部材
の抜けを防止できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、前記回転部材の軸心周囲に形成され
た貫通孔と、前記各貫通孔にそれぞれ装着される係止部
材と、前記各係止部材の先端に形成された係止爪と、前
記固定部材に形成され前記係止爪が係止して前記回転部
材の軸方向への抜けを防止する係止部とを備えているこ
とを特徴としている。
【0013】このような構成によれば、係止部材を貫通
孔にそれぞれ装着することで、係止爪と係止部とが係止
可能な抜止め構造を構成し、回転部材の軸方向への抜け
が防止される。
【0014】このとき、貫通孔は、回転部材に形成部材
を装着できる程度の小さな面積の孔でよいため、高精度
かつ用意に形成できる。例えば、プレス加工により形成
できるが、従来のように大きな面積を切り起こす必要が
なく、係止部材を装着できる程度の小さい面積を打ち抜
く加工でよいため、プレス時の押圧力は小さくて済み、
回転部材の周辺の撓みが生じることもない。或いは、ド
リル等による切削によっても形成できるが、この場合も
係止部材を装着できる程度の小さな面積の加工でよいた
め、切削時の押圧力は小さくて済み、回転部材の周辺の
撓みが生じることがない。
【0015】そのため、回転部材のそのような加工によ
り貫通孔を形成しても、回転部材の部品精度の低下を招
くことがなく、回転部材の軸心と固定部材の中心とのず
れが防止されてモータの回転精度の悪化が防止され、高
速回転や高精度の回転に適したモータの提供が可能にな
る。
【0016】また、本発明は、前記固定部材の軸心周囲
に形成された貫通孔と、前記各貫通孔にそれぞれ装着さ
れる係止部材と、前記各係止部材の先端に形成された係
止爪と、前記回転部材に形成され前記係止爪が係止して
前記回転部材の軸方向への抜けを防止する係止部とを備
えていることを特徴としている。
【0017】このような構成によっても、固定部材に係
止部材を取り付けることによって、係止部材の係止爪と
回転部材の係止部とが係止可能な抜止め構造を構成し、
回転部材の軸方向への抜けが防止される。
【0018】このとき、貫通孔は固定部材に形成される
ので、この貫通孔を係止するのに、或いは係止部材を装
着するのに作用する押圧力は、固定部材にのみ作用し回
転部材の部品精度を悪化させることはない。そのため、
抜止め構造を構成するのに伴うモータの回転精度の悪化
が防止され、高速回転や高精度の回転に適したモータの
提供が可能になる。
【0019】また、本発明は、前記係止部材が、前記貫
通孔より大寸の基部と、この基部に一体形成されて前記
貫通孔に挿通され先端に前記係止爪が形成された第1の
延出片と、前記基部に一体形成されて前記貫通孔に挿通
される第2の延出片と、前記第2の延出片の先端に形成
され前記貫通孔の周縁に係合する小爪とから成り、前記
第1の延出片と第2の延出片は弾性を有し、前記第2の
延出片が前記貫通孔に係合して固定されることを特徴と
している。
【0020】このとき、前記係止部材が、前記貫通孔よ
り大寸の基部と、この基部に一体形成されて前記貫通孔
に挿通される柱部と、この柱部の先端に前記係止爪が形
成された第1の延出片と、前記柱部の外周に形成され前
記貫通孔に前記柱部の挿通をこの挿通方向のみ許容する
ように前記貫通孔の周縁に係合する第2の延出片とから
成るようにしてもよい。
【0021】こうすれば、係止部材の装着は、係止部材
を貫通孔に長手方向に差し込むだけで強固な固定が完了
するので取付作業性がきわめて良好である。特に前者
は、第2の延出片を解除することで係止部材を被装着部
(回転部材または固定部材における貫通孔)から外すこ
ともできる。一方後者は、前者に比べて係止部材をより
強固に固定でき、装着後は外れる可能性がきわめて低く
なる。
【0022】ここで、貫通孔の形状や係止部材の基部の
形状は、係止部材の基部が貫通孔を通り抜けできないも
のであれば、円形、矩形その他どのような形状であって
もよい。
【0023】また、本発明は、少なくとも前記第1、第
2の延出片が、樹脂またはばね鋼から成ることを特徴と
している。即ち、係止部材の全てをそれらの材料にて一
体形成してもよいし、第1、第2の延出片のみをそれら
の材料を使用してそれら延出片以外は別の材料にて形成
するといった、係止部材を複数の材料により形成しても
構わない。
【0024】こうすることにより、係止部材の第1、第
2の延出片に弾性を容易に持たせることができる。
【0025】このように係止部材は、被装着部(回転部
材または固定部材における貫通孔)に対して固定される
こと、抜止め構造を構成する係止爪を有すること、係止
爪が被係止部(固定部材または回転部材における係止
部)に係止されること、第1、第2の延出片が弾性を有
すること、係止部材の装着が容易であること、を満たす
ものであれば、それらの形状や材料は特に限定されるも
のではない。
【0026】また、本発明は、前記係止部材が、前記貫
通孔に挿通され先端に前記係止爪が形成された延出片を
有して樹脂から成り、前記貫通孔の周縁に熱溶着により
装着されていることを特徴としている。
【0027】この係止部材は、熱溶着により容易に固定
できることに加えて、上記した第2の延出片を省略でき
るため、形状の簡略化を図ることができる。
【0028】また、本発明は、前記回転部材に前記係止
部材を装着する場合に、前記回転部材が、シャフト及び
これに嵌着されたロータフレームから成り、前記ロータ
フレームの前記シャフトへの嵌着部がボス状に形成され
ていることを特徴としている。
【0029】このようにすると、ロータフレームの嵌着
部の剛性が向上するので、貫通孔を形成するのに、或い
は係止部材を装着するのに作用する押圧力がロータフレ
ームに影響しにくくなり、部品精度の低下をいっそう防
止することができる。
【0030】尚、上記した滑り軸受とは、回転部材側の
円柱体を固定部材側の円筒体に回転自在に嵌合して両部
材間に形成される軸受にて互いに軸方向の移動を規制す
る構成を有していない軸受であり、例えば含油性の多孔
質材料から成るスリーブ軸受や動圧軸受等がある。
【0031】また、上記した係止部は、先端が鉤状に湾
曲した突起部を所定部位に一体に形成したり、或いは先
端が鉤状に湾曲した突起体を別に形成してこれを所定部
位に取り付ける等により、容易に実現することができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)この発明をC
D−ROM等の記録ディスク駆動用モータに適用した場
合を例にその第1の実施形態について図1ないし図3を
参照して説明する。但し、図1は切断正面図、図2は一
部の底面図、図3は異なる一部の斜視図である。
【0033】図1において、11は平板状の基盤、12
は基盤11に形成された開口、13は鉄から成る固定部
材である軸受保持部材で、ほぼ円筒状を成し、下端部が
開口12に嵌入されている。14は軸受保持部材13の
底面開口部を閉塞した閉塞板、15は閉塞板14上に載
置されて軸受保持部材13内の底部に配設されたスラス
ト受、16は含油性の多孔質材料から成る滑り軸受であ
り、軸受保持部材13の中心部に形成された貫通孔の内
側に嵌着されている。
【0034】18はステータで、軸受保持部材13に外
嵌された固定部材であるコア18aと、このコア18a
に巻装された巻線18bとから成る。19は回転部材と
してのシャフトで、下半部が滑り軸受16に回転可能に
嵌入され、その下端はスラスト受け15に当接してお
り、上端部は軸受保持部材13の上方に突出して配設さ
れている。
【0035】20は回転部材であるロータフレームで、
鉄等の磁性材から成り、円板状の本体部20aと、この
本体部20aの周縁に下方に垂下して一体形成された垂
下部20bと、本体部20aの中央に形成された円形孔
20cの周縁に形成されたボス状部20dとにより構成
され、プレスによって成形加工される。そして、ボス状
部20dがシャフト19に外嵌され、シャフト19と一
体的にロータフレーム20が回転するようになってい
る。また、ターンテーブル部24の下面中央部に環状凹
部があり、ロータフレーム20とで環状空間25が形成
され、後述する係止部材の装着時の逃がしとなる。
【0036】このように、ロータフレーム20のシャフ
ト19への嵌着部分に、ボス状部20dを形成すること
で、その部分の剛性を高くできることと、装着面積を大
きくできることから、その結果ロータフレーム20の部
品精度の悪化防止が可能になる。
【0037】更に、22はロータフレーム20の垂下部
20bの内側に嵌入されステータ18に相対向する位置
に配設された駆動用マグネット、23はシャフト19の
上端部に嵌着された真鍮等の非磁性材から成る回転部材
としてのロータハブ、24はロータハブ23の外側に一
体的に形成された円盤状のターンテーブル部である。
【0038】そして、このターンテーブル部24の上面
に、緩衝材26を介してCD−ROM等の記録ディスク
Dが載置され、ロータハブ23の上面に埋設されたクラ
ンプマグネット27により、図示しない駆動装置側のデ
ィスク押圧手段が磁気吸引されて記録ディスクDが固定
されるようになっている。
【0039】30は複数個のほぼ矩形状の貫通孔で、ロ
ータフレーム20を底面側から見た図2に示すように、
ロータフレーム20の本体部20aに軸心周囲にほぼ等
間隔に各貫通孔30が形成されている。
【0040】31は各貫通孔30に装着される樹脂製の
係止部材で、図3に示すように、貫通孔30より大寸の
ほぼ矩形状の基部31aと、この基部31aの下面中央
部に一体形成されて貫通孔30に上方から挿通される第
1の延出片31bと、基部31aの下面端部に一体形成
されて貫通孔30に上方から挿通される第1の延出片3
1bより短い第2の延出片31cと、第2の延出片31
cの先端に外方に向かうように形成された小爪31dと
により構成されている。
【0041】そして、第1の延出片31bの先端には、
内方に向かうように係止爪32が一体形成され、係止部
材31の基部31a及び小爪31dが、貫通孔30周縁
のロータフレーム20の本体部20aに係合することに
よって、係止部材31が貫通孔30それぞれに装着され
ている。このとき、係止部材31が樹脂から成り、両延
出片31b、31cが弾性を有するため、両延出片31
b、31cを貫通孔30に容易に挿通することができ、
しかもその弾性力によって基部31a及び小爪31dが
効果的に貫通孔30周縁の本体部20aに係合する。
【0042】このように、係止部材31は、両延出片3
1b、31cが延びる長手方向に貫通孔30に差し込む
だけで強固な固定が完了するので、取付作業性がきわめ
て良好である。尚、第2の延出片31cの小爪31dの
係止を解除することで、容易に係止部材31を外すこと
もできる。
【0043】34は係止部であり、固定部材である軸受
保持部材13の上面に形成された短い円筒状突起34a
と、この突起34aの上端に外向きに形成された鉤状体
34bとにより構成されている。この鉤状体34bは、
各貫通孔30に装着された係止部材31の係止爪32よ
りも上方に位置し、鉤状体34bと係止爪32とが係止
可能な状態に配置され、鉤状体34bと係止爪32とが
係止することで抜止め構造を構成し、ロータフレーム2
0等の回転部材の軸方向である上方への抜けが防止され
ている。
【0044】ところで、図1に示されるように、係止爪
32の先端下面及び鉤状体34bの先端上面がそれぞれ
傾斜加工され、しかも係止爪32が弾性力を有している
ため、モータ組み立て時に、シャフト19に外嵌された
ロータフレーム20の各貫通孔30に係止部材31を装
着する際、第1の延出片31bを貫通孔30に挿通する
と係止爪32の下面が係止部34の鉤状体34bの上面
に当接し、第1の延出片31bがその弾性によって変形
しつつ、傾斜した係止爪32の先端下面が同じように傾
斜した鉤状体34bの先端上面を摺接し、係止爪32が
鉤状体34bを乗り越えるようにしてその下方に達し、
係止部材31が貫通孔30に装着されるのである。
【0045】このように、ロータフレーム20には従来
のような切り起こしを形成する必要がなく、係止部材3
1を装着できる程度の小さい面積を打ち抜いて貫通孔3
0を形成するだけでよいため、プレス時の押圧力は小さ
くて済み、ロータフレーム20の周辺の撓みが生じるこ
とを防止できる。そのため、ロータフレーム20のプレ
ス加工により貫通孔30を形成しても、ロータフレーム
20の部品精度の低下を招くことがなく、ロータフレー
ム20の軸心と軸受保持部材13等の固定部材の中心と
のずれを防止できる。
【0046】従って、第1の実施形態によれば、ロータ
フレーム20の部品精度の低下によるモータの回転精度
の悪化を防止することが可能になり、高速回転や高精度
の回転が可能なモータを得ることができ、しかも各貫通
孔30にそれぞれ装着した係止部材31の係止爪32と
係止部34との係止により、ロータフレーム20等の回
転部材の軸方向への抜けを防止することができる。この
とき、係止部材31の取付作業は、極めて容易に行うこ
とができる。
【0047】また、ロータフレーム20のシャフト19
への嵌着部分に、ボス状部20dを形成することで、そ
の部分のロータフレーム20の肉厚を実質的に厚くして
剛性を高くし、ロータフレーム20の部品精度のいっそ
う低下を防止することができる。
【0048】(第2の実施形態)この発明をフロッピデ
ィスク等の記録ディスク駆動用モータに適用した場合の
第2の実施形態について図4及び図5を参照して説明す
る。但し、図4は切断正面図、図5は一部の斜視図であ
る。
【0049】図4において、41は固定部材である平板
状の基盤、42はほぼ円筒状を成し基盤41に形成され
た開口43に下端部が嵌入された軸受保持部材、44は
軸受保持部材42の底面開口部を閉塞した閉塞板、45
は閉塞板44上に載置されて軸受保持部材42内の底部
に配設されたスラスト受、46は含油性多孔質材から成
る滑り軸受であり、軸受保持部材42の中心部に形成さ
れた貫通孔の内側に嵌着されている。
【0050】48はステータで、軸受保持部材42に外
嵌された固定部材であるコア48aと、このコア48a
に巻装された巻線48bとから成る。49は回転部材と
してのシャフトで、下半部が滑り軸受46に回転可能に
嵌入され、その下端はスラスト受け45に当接してお
り、上端部は軸受保持部材42の上方に突出して配設さ
れている。
【0051】50はシャフト49の上端部に嵌着され上
面にフロッピディスク等の記録ディスクDが載置される
真鍮等の非磁性材から成る回転部材としてのロータハ
ブ、51は回転部材であるロータフレームで、鉄等の磁
性材から成り、円板状の本体部51aと、この本体部5
1aの周縁に下方に垂下して一体形成された垂下部51
bとにより構成され、プレスによって成形加工される。
【0052】そして、本体部51aの中央に形成された
円形孔51cにロータハブ50の下面のボス部が嵌着さ
れてロータハブ50の下面に取り付けられ、シャフト4
9及びロータハブ50と一体的にロータフレーム51が
回転するようになっている。
【0053】ところで、ロータフレーム51の垂下部5
1bの下端には、外方に屈曲されて成る係止部53が形
成されている。一方、固定部材である基盤41には、例
えば開口43の中心周囲にほぼ等間隔に複数個の貫通孔
54が形成され、これらの貫通孔54にはそれぞれ樹脂
製の係止部材55が装着されている。
【0054】この係止部材55は、図5に示すように、
上記した第1の実施形態における係止部材31とは異な
る構成を有し、貫通孔54より大寸の基部55aと、こ
の基部55aの一方面中央部から一体形成され貫通孔5
4に下方から挿通される柱部55eと、この柱部55e
の先端に延出する第1の延出片55bと、基部55aか
ら基盤41の肉厚だけ離れた柱部55eの外周に複数の
部品に延出し第1の延出片55bに向けてテーパを成す
第2の延出片55cと、第1の延出片55bの先端に内
方に向かうように形成された係止爪55dとにより構成
されている。ここで、第2の延出片55cは、貫通孔5
4への挿通方向のみ挿通を許容する。
【0055】このとき、係止部材55が樹脂から成り、
両延出片55b、55cが弾性を有するため、両延出片
55b、55cを貫通孔54に容易に挿通することがで
き、しかもその弾性力によって基部55a及び係止爪5
5dが効果的に貫通孔54周縁の基盤41に係合し、こ
れにより係止部材55が基盤41に取り付けられ、外れ
る可能性は第1の実施形態における係止部材31よりも
低い。
【0056】そして、ロータフレーム51の下端の係止
部53は、各貫通孔54に装着された係止部材55の係
止爪55dよりも下方に位置し、係止部53と係止爪5
5dとが係止可能な状態に配置され、係止部53と係止
爪55dとが係止することで抜止め構造を構成し、ロー
タフレーム51等の回転部材の軸方向である上方への抜
けが防止されている。
【0057】ところで、モータ組み立て時に、基盤41
の各貫通孔54に係止部材55を装着する際、係止部材
55が樹脂から成るために第1の延出片55bがその弾
性によって変形しつつ、係止爪55dの先端上面が係止
部53の下面を摺接し、係止爪55dが係止部53を乗
り越えるようにしてその上方に達し、係止部材55の貫
通孔54への装着が行われる。
【0058】このように、回転部材側には、抜止め構造
に伴う孔や切り起こしの加工が一切不要であるため、ロ
ータフレーム51のプレス時の押圧力はいっそう小さく
て済み、回転部材の周辺の撓み等による回転部材の部品
精度の低下もなく、モータの回転精度の悪化が防止され
る。
【0059】従って、上記した第2の実施形態によれ
ば、モータの外周部において係止部材55の係止爪55
dと係止部53とによる抜け止め構造を形成できるた
め、モータの内側に抜け止め構造のスペースを確保する
必要がなくなり、モータの薄型化に非常に好適である。
【0060】また、上記したように抜止め構造に伴うロ
ータフレーム51のプレス時の押圧力が小さくて済むた
め、ロータフレーム51の部品精度の低下もなく、モー
タの回転精度の悪化を防止でき、高速回転や高精度の回
転に適した薄型モータを提供することが可能になる。
【0061】なお、上記した各実施形態では、係止部材
31、55を樹脂により形成した場合について説明した
が、使用する材質は特に樹脂に限定されるものではな
く、要するに装着に寄与する部位に弾性を有する材質を
使用することが望ましい。例えば、ばね鋼等の金属材料
により係止部材を構成しても構わない。この場合には、
樹脂に比べて摩耗が少なく耐久性に優れた係止部材を得
ることができる。また、第1、第2の延出片のみを樹脂
で形成し、それ以外は金属材料により形成してもよい。
【0062】更に、係止部材は上記した構成に限定され
るものではなく、弾性的に貫通孔に係合することで、装
着が完了し容易に取付作業等ができ、係止部34、53
に係止して回転部材の軸方向への抜けを防止できるもの
であれば、その詳細形状の変更及び装着する個数の変更
は自由である。
【0063】また、上記した第1の実施形態では、係止
部34を軸受保持部材13に形成しているが、固定部材
であるステータコア18aに係止部34を形成してもよ
いのはいうまでもない。
【0064】(第3の実施形態)この発明の第3の実施
形態は、上記した第1及び第2の実施形態にて説明した
係止部材31、55の装着方法を改良し、係止部材を樹
脂から成り熱溶着により装着したものであるので、第1
及び第2の実施形態に対しても適用可能であり、要部の
みの説明にとどめ、図面は省略することにする。
【0065】即ち、その係止部材は、貫通孔に挿通する
柱部と、この柱部の一端に一体形成された係止爪とから
成り、柱部の他端を貫通孔から突出させておき、公知の
熱溶着手段にてその柱部を熱溶着により貫通孔の孔径よ
りも大きく変形させて固定させる。
【0066】従って、第3の実施形態によれば、係止部
材の装着に伴い、被装着部であるロータフレームまたは
基盤への押圧力は実質的に作用しないので、それらの部
品精度の低下を防止できる。しかも、取付作業性も良好
である。このとき、係止部材の熱溶着前の仮止めを成す
突起等を設けると、熱溶着の作業性が良好となる。
【0067】また、係止部材に熱溶着できる部位と係止
爪を有すれば、その他詳細形状の変更は自由であり、上
記した第1及び第2の実施形態の係止部材31、55よ
りも単純な形状の係止部材とすることもできる。
【0068】更に、上記した各実施形態では、貫通孔及
び係止部材を複数個設けた場合について説明したが、こ
れら貫通孔及び係止部材は1個であってもよい。
【0069】更に、上記した各実施形態では、シャフト
19、49が回転するタイプのモータにこの発明を適用
した場合について説明したが、その他にインナーロータ
タイプのモータやシャフトが固定されたタイプのモータ
にもこの発明を適用することができるのは勿論である。
【0070】また、上記した各実施形態では、CD−R
OM等の記録ディスクDの駆動用モータに適用した場合
について説明したが、その他ファンモータ等の滑り軸受
(動圧軸受を含む)により回転部材が支持されたモータ
にも本発明を適用することができるのは勿論である。
【0071】更に、本発明は上記した各実施形態に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおい
て上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0072】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、回転部材の部品精度の低下を招くことがなく、
回転部材の軸心と固定部材の中心とのずれを防止できる
ため、モータの回転精度の悪化を防止することができ、
しかも回転部材の軸方向への抜けを防止することがで
き、高速回転や高精度の回転に適した信頼性の優れたモ
ータの提供が可能になる。
【0073】また、請求項2に記載の発明によれば、貫
通孔は固定部材に形成されるので、この貫通孔を係止す
るのに、或いは係止部材を装着するのに作用する押圧力
は、固定部材にのみ作用し回転部材の部品精度を悪化さ
せることはないため、抜止め構造を構成するのに伴うモ
ータの回転精度の悪化を防止でき、高速回転や高精度の
回転に適したモータの提供が可能になる。
【0074】また、請求項3または4に記載の発明によ
れば、係止部材の装着は、係止部材を貫通孔に長手方向
に差し込むだけで強固な固定が完了するので取付作業性
がきわめて良好である。特に前者は、第2の延出片を解
除することで係止部材を被装着部(回転部材または固定
部材における貫通孔)から外すこともできる。一方後者
は、前者に比べて係止部材をより強固に固定でき、装着
後は外れる可能性がきわめて低くなる。
【0075】また、請求項5または6に記載の発明によ
れば、係止部材の第1、第2の延出片に弾性を容易に持
たせることができる。特に、第1、第2の延出片が樹脂
であれば加工が非常に容易であり、第1、第2の延出片
がばね鋼であれば、樹脂に比べて摩耗が少なく耐久性に
優れる。
【0076】また、請求項7に記載の発明によれば、熱
溶着により容易に固定できることに加えて、上記した第
2の延出片を省略できるため、形状の簡略化を図ること
ができる。
【0077】また、請求項8に記載の発明によれば、ロ
ータフレームの嵌着部の剛性が向上するので、貫通孔を
形成するのに、或いは係止部材を装着するのに作用する
押圧力がロータフレームに影響しにくくなり、部品精度
の低下をいっそう防止することができ、回転精度の良好
なモータの提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の切断正面図であ
る。
【図2】この発明の第1の実施形態の一部の底面図であ
る。
【図3】この発明の第1の実施形態の異なる一部の斜視
図である。
【図4】この発明の第2の実施形態の切断正面図であ
る。
【図5】この発明の第2の実施形態の一部の斜視図であ
る。
【図6】従来例の切断正面図である。
【図7】他の従来例の切断正面図である。
【符号の説明】
13 軸受保持部材(固定部材) 20、51 ロータフレーム(回転部材) 20a、51a 本体部 20b、51b 垂下部 20d ボス状部 30、54 貫通孔 31、55 係止部材 31a、55a 基部 31b、55b 第1の延出片 31c、55c 第2の延出片 31d 小爪 32、55d 係止爪 34、53 係止部 34a 突起 34b 鉤状部 41 基盤(固定部材) 55e 柱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H605 AA00 BB05 BB19 CC02 CC03 CC09 DD09 EA01 EB03 EB06 EB13 GG05 GG06 5H607 AA00 BB01 BB09 BB17 CC01 CC05 DD02 FF01 GG03 GG10 JJ05 JJ07 5H621 GA01 GB10 HH01 JK07 JK15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材に対して回転部材が滑り軸受に
    より回転可能に支持される構造のモータにおいて、 前記回転部材の軸心周囲に形成された貫通孔と、 前記各貫通孔にそれぞれ装着される係止部材と、 前記各係止部材の先端に形成された係止爪と、 前記固定部材に形成され前記係止爪が係止して前記回転
    部材の軸方向への抜けを防止する係止部とを備えている
    ことを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 固定部材に対して回転部材が滑り軸受に
    より回転可能に支持される構造のモータにおいて、 前記固定部材の軸心周囲に形成された貫通孔と、 前記各貫通孔にそれぞれ装着される係止部材と、 前記各係止部材の先端に形成された係止爪と、 前記回転部材に形成され前記係止爪が係止して前記回転
    部材の軸方向への抜けを防止する係止部とを備えている
    ことを特徴とするモータ。
  3. 【請求項3】 前記係止部材が、前記貫通孔より大寸の
    基部と、この基部に一体形成されて前記貫通孔に挿通さ
    れ先端に前記係止爪が形成された第1の延出片と、前記
    基部に一体形成されて前記貫通孔に挿通される第2の延
    出片と、前記第2の延出片の先端に形成され前記貫通孔
    の周縁に係合する小爪とから成り、前記第1の延出片と
    第2の延出片は弾性を有し、前記第2の延出片が前記貫
    通孔に係合して固定されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のモータ。
  4. 【請求項4】 前記係止部材が、前記貫通孔より大寸の
    基部と、この基部に一体形成されて前記貫通孔に挿通さ
    れる柱部と、この柱部の先端に前記係止爪が形成された
    第1の延出片と、前記柱部の外周に形成され前記貫通孔
    に前記柱部の挿通をこの挿通方向のみ許容するように前
    記貫通孔の周縁に係合する第2の延出片とから成ること
    を特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記第1、第2の延出片が、
    樹脂から成ることを特徴とする請求項3または4に記載
    のモータ。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記第1、第2の延出片が、
    ばね鋼から成ることを特徴とする請求項3または4に記
    載のモータ。
  7. 【請求項7】 前記係止部材が、前記貫通孔に挿通され
    先端に前記係止爪が形成された延出片を有して樹脂から
    成り、前記貫通孔の周縁に熱溶着により装着されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
  8. 【請求項8】 前記回転部材が、シャフト及びこれに嵌
    着されたロータフレームから成り、前記ロータフレーム
    の前記シャフトへの嵌着部がボス状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のモ
    ータ。
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