JP2000267631A - 階調発生方法および液晶表示装置の駆動装置 - Google Patents

階調発生方法および液晶表示装置の駆動装置

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JP2000267631A
JP2000267631A JP11067862A JP6786299A JP2000267631A JP 2000267631 A JP2000267631 A JP 2000267631A JP 11067862 A JP11067862 A JP 11067862A JP 6786299 A JP6786299 A JP 6786299A JP 2000267631 A JP2000267631 A JP 2000267631A
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Makoto Nagai
真 永井
Kazuyoshi Kawaguchi
和義 河口
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Kyocera Display Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Kyocera Display Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】輝度レベルを調整することなく各種の映像を良
好に表示させる。 【解決手段】複数の表示フレームでの選択期間を4:
3:2の期間に分割し、各分割選択期間にオン表示とオ
フ表示に対応した二値を混在させて複数の電圧レベルを
生成し、階調表示の最大レベルおよび最小レベルの近傍
では少数のレベルを選択し、中間のレベル範囲では多数
のレベルを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単純マトリクス方
式の表示装置における階調発生方法に関し、特に高速応
答可能なSTN液晶表示装置において高コントラストで
表示を行うことができる階調発生方法および液晶表示装
置の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マンマシンインタフェースとして表示媒
体は様々な商品に用いられている。その中で、CRTな
どと比較して軽量、薄型、低消費電力を特徴とする液晶
表示装置はその優位性を生かした製品を生みだしてき
た。その一例として、携帯電話、ポケットベル(登録商
標)、カーナビゲーション装置などがある。
【0003】ドット表示を実現するための液晶パネルの
駆動方式には、主に2つの方式がある。ガラス基板上下
に、互いに直交するように配置されたストライプ状電極
に直接電圧を印加する方式である単純マトリクス方式、
および、画素毎にTFTが搭載されたアクティブマトリ
クス方式である。現在、表示画素数の大きいSTN液晶
表示装置も用いられている。しかし、STN液晶素子に
おいて応答速度を速くするとコントラストが低下する。
【0004】STN液晶素子をより高速に駆動する駆動
方式として複数ライン同時選択法(マルチラインアドレ
ッシング法:MLA法)が提案されている。複数ライン
同時選択法は、複数の走査電極(行電極)を一括して選
択して駆動する方法である。複数ライン同時選択法で
は、データ電極(列電極)に供給される列表示パターン
を独立に制御するために、同時に駆動される各行電極に
は、所定の電圧パルス列が印加される。
【0005】各行電極に印加される電圧パルス電圧群
(選択パルス群)は、L行K列の行列で表すことができ
る。以下この行列を選択行列(A)という。Lは同時選
択数である。電圧パルス電圧群は、互いに直交するベク
トル群として表される。従って、それらのベクトルを要
素として含む行列は直交行列となる。各行列内の各行ベ
クトルは互いに直交である。
【0006】直交行列において、各行は液晶表示装置の
各ラインに対応する。例えば、L本の選択ライン中の第
1番目のラインに対して、選択行列(A)の第1行目の
要素が適用される。すなわち1列目の要素、2列目の要
素の順に選択パルスが、第1番目の行電極に印加され
る。
【0007】図15〜図17は、列電極に印加される電
圧波形のシーケンスの決め方を示す説明図である。ここ
では画素として図15に示す8行2列、選択行列として
図16に示す4行4列のアダマール行列を例にとる。図
16に示す選択行列において、「1」は正の選択パル
ス、「−1」は負の選択パルスを意味する。以下、同時
選択される4ラインをサブグループと呼ぶ。図15にお
いて、SG1はサブグループ1を示し、SG2はサブグ
ループ2を示す。
【0008】列電極1,列電極2において表示されるべ
き表示データが図15に示すようになっているとする。
図15において、白丸は点灯であること、黒丸は消灯で
あることを示す。すると、サブグループ1、サブグルー
プ2の列表示パターンは、図17に示すようなベクトル
(d)で表される。図17に示すベクトル(d)では、
「−1」はオン表示に対応し、「1」はオフ表示に対応
する。
【0009】列電極1,2のサブグループ1、サブグル
ープ2に順次印加されるべき電圧レベルは、図17に示
すベクトル(v)のようになる。このベクトルは、列表
示パターン(画像表示パターン)とそれに対応する行選
択パターンとについてビットごとに積をとり、それらの
結果の和をとったものに対応する。
【0010】図18は、図17に示したベクトル(v)
に対応した列電極1,2の電圧波形を示すタイミング図
である。図18において、縦軸は列電極に印加される電
圧を示し、横軸は時間を示している。sg1、sg2は
それぞれサブグループ1とサブグループ2の選択期間、
sf1〜sf4は、サブフレーム1からサブフレーム4
の期間を示す。L行4列の選択行列を用いた場合、サブ
フレーム1からサブフレーム4の4サブフレーム期間が
1フレームを構成する。
【0011】このようなMLA法によれば、液晶のフレ
ーム応答を抑制し、その結果、高速応答(r+d<20
0ms:rは液晶分子の立上がり時間、dは立下がり時
間)と高コントラスト(40:1以上)とを達成でき
る。すなわち、STNなど単純マトリックス表示装置に
おいて従来駆動表示では困難とされていた高品位の画像
提供が可能になる。
【0012】近年、単純マトリクス液晶表示装置用の液
晶材料の改善や階調法の検討によって、コントラストや
色数を改善することによって、単純マトリクス方式によ
っても自然画像等の表示も可能になる考えられてきた。
また、上述したMLA法によっても、コントラストや色
数が改善される。
【0013】ここで、単純マトリクス方式による各種階
調方式について説明する。 (1)フレーム間引き(フレーム変調) 全表示画素にオンまたはオフに相当する電圧レベルが印
加される最短期間を1フレームとし、複数のフレームを
1単位としてオンとオフのパターンを周期的に繰り返す
ことによって中間調を表示する方法である。階調数は1
単位中のフレーム数を増やことによって増大する。しか
し、フレーム数を増やすと、1単位の周期が長くなるの
で、オンとオフの繰り返しに対する液晶の応答が人間に
ちらつきとして認識される。
【0014】(2)パルス幅変調 行ラインが一度選択される期間を複数の時間領域に分
け、それらにオンに相当する電圧レベルとオフに相当す
る電圧レベルを割り当てて、オンとオフの組み合わせに
よって中間調を表示する方法である。時間領域数に応じ
て中間調は増大する。しかし、階調数を増加させると、
時間あたりの印加電圧の変位回数が増大する。印加電圧
の変位部分には電圧歪みが生じ、波形歪みは印加電圧実
効値の損失を引き起こすので表示上尾引き現象が生じ
る。以下、この現象をクロストークと呼ぶ。
【0015】(3)振幅変調 単純マトリクス方式では、行ラインに電圧パルスが印加
されたときに、それに同期して列電極側にも交差する部
分に所定の電圧が印加される。階調表示を行わない場合
には、オン時にはオンに相当する電圧レベルが印加さ
れ、オフ時にはオフに相当する電圧レベルが印加され
る。振幅変調では、それらの中間の電圧を印加すること
によって中間電圧を発生し中間調を実現する。振幅変調
では、電圧平均化法を満足させるために、列電圧に補正
電圧を印加する必要がある。そのために、列ドライバの
出力レベル数が増大する。従って、階調を増やすと中間
電圧レベルと補正電圧レベルが増大する。
【0016】さらに、MLA法と併用した場合には、よ
り多くの電圧レベルが必要となり、列ドライバの出力レ
ベル数が増大してコスト増となる。なお、MLA法に階
調表示方式を適用した例として、特開平6−4049号
公報、EP0522510A1、US5262881等
に開示された発明がある。
【0017】以上のように、いずれの方式も階調数を増
やすと表示の劣化やコスト増を生じさせるので、8〜1
6階調程度を実現するのが限界である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】映像信号から取り込ん
だ表示データを液晶表示装置で表示する場合には、表示
画像によって暗かったり明るすぎたりするという問題が
ある。そのような場合、ユーザは、液晶パネルに印加さ
れる電圧を調整することによって自分の目に合うように
輝度を調節することができる。しかし、そのような電圧
調整が運転中においてカーナビゲーション装置などにお
いて行われるのは危険である。また、一般的な商品でも
電圧調整を行うことは面倒な作業である。
【0019】その問題に対応するために、アクティブマ
トリクス方式では、表示できる輝度レベルが多数準備さ
れ、その中から、例えばCRTの輝度分布と同様の割り
振りを選択するための補正回路が内蔵される。補正回路
は、例えばCRTの輝度分布と同様の輝度レベル割り振
りを実現し、その結果、ユーザによる輝度調節を不要に
する。
【0020】しかし、単純マトリクス方式の液晶表示装
置では、上述した各階調方式によっても、多数の輝度レ
ベル発生させることは難しい。従って、アクティブマト
リクス方式において採用されるような補正回路によって
ユーザによる輝度調節を不要にすることは困難である。
また、STN液晶素子では、電圧変化に対する輝度変化
が、TFT液晶素子に比べてよりはるかに大きくなる部
分があり、同様の輝度分布を実現するには、さらに多く
の階調数が必要となる。
【0021】そこで、本発明は、単純マトリクス方式の
液晶表示装置等において、輝度レベルを調整することな
く良好な表示品質で各種の映像を表示させることが可能
になる階調発生方法および液晶表示装置の駆動装置を提
供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る階調発生方法は、連続する複数の表示フレームのうち
少なくとも1つのフレーム期間の時間を他のフレーム期
間の時間と異なるようにし、複数の表示フレームのうち
の1つ以上のフレームの選択期間を分割して分割選択期
間を設け、分割をしないフレーム期間の選択期間と分割
選択期間とにオンデータとオフデータを与えて複数の電
圧レベルを生成し、複数の電圧レベルのうち最大レベル
近傍および最小レベル近傍の両方で電圧レベルを間引き
して使用することを特徴とする。
【0023】請求項2記載の発明に係る階調発生方法
は、複数の電圧レベルのうち最大レベル近傍および最小
レベル近傍では相対的に少数の電圧レベルを選択して使
用し、中間レベルでは相対的に多数の電圧レベルを選択
して使用することを特徴とする。
【0024】請求項3記載の発明に係る階調発生方法
は、複数の電圧レベルのうちの最大電圧レベルに相当す
る値をA、最小電圧レベルに相当する値をBとすると、
AとBの間にm個の中間電圧が存在する場合に、式
(1),(2)で決まるL以上U未満の範囲において選
定された階調数qが式(3)の関係を満足することを特
徴とする。 L=(A−B)×0.25+B ・・・(1) U=(A−B)×0.75+B ・・・(2) 0.55<q/m<0.75 ・・・(3)
【0025】請求項4記載の発明に係る階調発生方法
は、上記の工程が複数ライン同時選択法によって液晶表
示装置を駆動する際に適用される方法である。
【0026】請求項5記載の発明に係る液晶表示装置の
駆動装置は、行電極と列電極とがマトリクス状に配置さ
れた液晶表示装置の行電極を複数本一括して選択し、選
択された各行電極に選択期間の間に所定の電圧を印加す
る液晶表示装置の駆動装置であって、列電極を駆動する
列ドライバに対して、連続する複数の表示フレームのう
ち少なくとも1つのフレームのフレーム期間を他のフレ
ームのフレーム期間と異なるようにし、複数の表示フレ
ームのうちの少なくとも1つのフレームの選択期間を分
割するようにタイミング信号を与えるタイミングコント
ロール手段と、入力される画像データから階調データを
生成してフレームメモリに書き込む回路であって階調に
応じた複数の電圧レベルのうちの最大電圧レベルに相当
する値をA、最小電圧レベルに相当する値をBとする
と、AとBの間にm個の中間電圧が存在する場合に、上
記の式(1),(2)で決まるL以上U未満の範囲にお
いて階調数qが式(3)の関係を満足するように階調デ
ータを発生する階調処理手段と、複数のフレーム期間の
うちの各フレーム期間に対する選択期間およびサブフレ
ーム期間に対する選択期間にフレームメモリに格納され
た階調データを順次読み出して列データを生成し生成し
た列データを列ドライバに供給する列データ生成手段と
を備えたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1は、この発明による複数ラ
イン同時選択駆動を行う液晶駆動装置の一構成例を示す
ブロック図である。図1において、液晶駆動装置10
は、画像データ100および制御信号101を入力し、
列ドライバに対して列データ信号104を出力し、列ド
ライバと行ドライバに対して必要な制御信号108を出
力する。制御信号101には、ドットクロック信号、垂
直同期信号、水平同期信号、画像データの有効期間を示
すデータ・イネーブル信号等が含まれる。
【0028】なお、液晶駆動装置10には、図16に例
示したような直交行列にもとづく行選択パターン信号を
行ドライバに供給する行選択パターン発生器も設けられ
ているが、図1では図示を省略した。
【0029】液晶駆動装置10に入力される階調信号を
持った画像データ100は、階調処理回路11に入力さ
れる。階調処理回路11は、入力した画像データ100
を各表示フレームごとの階調レベルを示す階調データ1
02に変換してフレームメモリ12に書き込む。フレー
ムメモリ12は、複数ライン同時選択駆動(MLA駆
動)するために複数回読み出されるまで、書き込まれた
階調データを保持する。
【0030】MLA演算回路13は、フレームメモリ1
2から階調データ103を読み出して、図16,図17
に例示したような複数ライン同時選択演算処理を行って
列電極に印加される電圧パターンを生成する。そして、
電圧パターンを列データ信号104として列ドライバに
出力する。また、行選択パターン発生器からの行選択パ
ターン信号が行ドライバに出力される。タイミングコン
トロール回路15は、各回路ブロックに対して必要な制
御信号105,106,107と列ドライバおよび行ド
ライバに対する制御信号108を生成する。
【0031】なお、列ドライバは、列データ信号104
に応じて液晶パネルの列電極に液晶駆動用電圧を印加す
る。また、行ドライバは、行選択パターン信号に応じて
液晶パネルの行電極に所定の電圧を印加する。次に、図
1に示した液晶駆動装置の動作について説明する。
【0032】[例1]図2は、2フレームの期間で8階
調表示を行う例1を示す説明図である。図2(a)は第
1のフレーム期間の選択時間を示す。図2(b)は第2
のフレーム期間の選択期間を示す。1フレーム期間と続
くフレーム期間との時間の比を4:5とする。すると、
各フレームの選択期間は4:5となる。
【0033】さらに、第2のフレームの1選択期間を
3:2で分割する。よって、図2に示すように、第1の
選択期間がT1、第2の選択期間の第1の分割期間がT
2、第2の分割期間がT3となる。そして、T1,T
2,T3の時間の比を4:3:2にする。従って、第1
フレームでの選択期間の長さと第2フレームでの選択期
間の期間の長さとは異なっている。なお、時間比を異な
るように設定する場合、例えば、フレーム期間の最大の
ものと最小のものとの時間比を51〜90%で設定可能
である。さらに、各種の表示性能を同時に達成する駆動
条件としては55〜80%が好ましい。また、フレーム
毎のちらつきを低減し、見やすい表示を達成するには6
0〜75%の範囲から選択して設定することが好まし
い。
【0034】各階調レベルに従ってT1,T2,T3期
間にオン、オフデータが与えられ、「1」をオン表示、
「0」をオフ表示に対応させると、T1,T2,T3の
期間ですべて「0」が選択されると最小の中間調表示
(オフ)となり、T1,T2,T3の期間ですべて
「1」が選択されると最大の中間調表示(オン)とな
る。また、中間の階調レベルは、T1,T2,T3期間
でオン表示とオフ表示の組み合わせによって行われる。
【0035】例えば、行ライン数が120ラインである
ドットマトリクスの液晶表示素子において、MLA法で
4×4の直交行列を用いて順次4本の行ラインを選択す
る場合を考える。各画素にオンまたはオフに相当する実
効電圧が印加される最小周期を1フレーム期間とする
と、1フレーム期間に一つの行ラインが選択される回数
を4回なので1フレーム期間は120選択期間となる。
【0036】以上のように、第1のフレームの選択期間
では期間の分割は行われず、第2のフレームの選択期間
でのみ期間の分割が行われる。従って、第1および第2
のフレームの選択期間中の印加電圧レベルの変化は、第
2のフレームのT2とT3の切り替わり点でのみ生ず
る。よって、変化点が少ないために印加電圧の波形歪み
は少なく、その結果、表示むらも低下する。
【0037】図3は、本例の各選択期間T1〜T3にお
けるオンオフの状態を示す説明図である。1つの中間調
は、T1〜T3の期間での表示データを「オン」のとき
を1とし「オフ」のときを0とすると、0と1の組み合
わせで表現することができる。
【0038】T1期間の値には4、T2期間の値には
3、T3期間の値には2と重み付けをして和すと、それ
ぞれの中間調の電圧レベルが得られる。図3に示すよう
に、最大の中間調表示(オン)の場合は9で、最小の中
間調表示(オフ)の場合は0となる。また、各中間調の
電圧レベル値は、最大の中間調表示(オン)に隣接する
電圧レベル値と最小の中間調表示(オフ)に隣接する電
圧レベル値を除き、ほぼ均等になっている8階調レベル
を実現することができる。
【0039】図3には、最大の電圧レベルに対応した実
効電圧値で規格化された各実効電圧値も示されている。
図3において電圧レベル値として示した0〜9の値は画
素に実際に印加される実効電圧値とは等しくないが、目
安として用いることができる。
【0040】各階調レベルに対する第1フレームと第2
フレームのT1,T2,T3期間のオン、オフの関係は
図4に示すようになる。ここで、「1」はオン表示、
「0」はオフ表示に対応する。最下位の階調レベル0/
9は、T1,T2,T3の期間でオフ表示となり、最上
位の階調レベル9/9は、T1,T2,T3の期間でオ
ン表示となる。また中間の階調レベルは、図に示すよう
にT1,T2,T3期間でオン表示とオフ表示が行われ
る。
【0041】以上のような中間調を実現するために、液
晶駆動装置10における階調処理回路11は、入力され
る階調信号を持った画像データ100から3ビットの階
調データ[b1,b2,b3]を生成してフレームメモ
リ12に書き込む。8階調を0/9〜7/9という階調
レベルで表現すると、階調データと階調レベルの関係
は、図4に示すように、[b1,b2,b3]=[00
0]が階調レベル0/9を示し、[b1,b2,b3]
=[111]が階調レベル9/9を示す。
【0042】MLA演算回路13は、フレームメモリ1
2に格納された[b1,b2,b3]の階調データから
第1のフレームの期間にb1、第2のフレームのT2の
期間ではb2、T3の期間ではb3を読み出し、列ドラ
イバに出力する列データ信号104([c1,c2,c
3])を生成する。また、タイミングコントロール回路
15は、第1のフレームと第2のフレームの時間比が
4:5になるように、かつ、第2のフレームにおける選
択期間の分割の時間比が3:2になるように列ドライバ
へのラッチ信号を制御する。
【0043】図5は、タイミングコントロール回路15
が出力するラッチ信号のタイミングを示すタイミング図
である。図に示すように、タイミングコントロール回路
15は、第1のフレームについては、第1サブグループ
(sg1)用の列データ信号(カラムデータ)c1がM
LA演算回路13から列ドライバに出力されると、デー
タを列ドライバに取り込ませるためのラッチ信号を出力
する。列ドライバは、ラッチ信号を受け取ると、入力し
たデータに対応した液晶駆動用電圧を列電極に印加す
る。
【0044】同様に、第2サブグループ(sg2)用の
カラムデータc1がMLA演算回路13から列ドライバ
に出力され、タイミングコントロール回路15から列ド
ライバに対してラッチ信号が出力されると、列電極に所
定の電圧が印加される。従って、ラッチ信号と次のラッ
チ信号の期間が1サブグループの選択期間であるT1を
示す。
【0045】また、第2のフレームでは、第1サブグル
ープ(sg1)用のカラムデータc2がMLA演算回路
13から列ドライバに出力され、タイミングコントロー
ル回路15から列ドライバに対してラッチ信号が出力さ
れると、列電極に所定の電圧が印加される。そして、カ
ラムデータc3がMLA演算回路13から列ドライバに
出力され、タイミングコントロール回路15から列ドラ
イバに対してラッチ信号が出力されると、列電極に所定
の電圧が印加される。以下、同様の手順で列電極に電圧
印加される。
【0046】従って、図5に示すように、各ラッチ信号
の期間がT2期間とT3期間を表す。このように、タイ
ミングコントロール回路15は、ラッチ信号の出力タイ
ミングを変えることによってT1,T2,T3の期間が
4:3:2の時間比になるように制御する。
【0047】[比較例1]比較例として、第1のフレー
ム期間とそれに続く第2のフレーム期間とを等しくした
場合を説明する。図6は、比較例1の各選択期間T1,
T2におけるオンオフの状態を示す説明図である。図に
示すように、第1のフレームの選択期間をT1とし、第
2のフレーム期間の選択期間を2:3に分割し、第2の
フレームの第1分割期間をT2とし第2分割期間をT3
とする。そして、各期間T1〜T3に、オンまたはオフ
のデータを割り付けて中間調を得る。
【0048】例1の場合と同様に、T1期間の値には
5、T2期間の値には3、T3期間の値には2と重み付
けをして和すと、それぞれの中間調の電圧レベルが得ら
れる。このとき得られる電圧レベルでは、不均等な4階
調が得られるのみである。
【0049】比較例1は、例1と比較すると、第1のフ
レームの選択期間と第2のフレームの選択期間とが等し
いことが異なっているのであるが、T1におけるオンオ
フとT2におけるオンオフとの複数の組み合わせで重複
する電圧レベルが存在する。よって、実質的に得られる
階調数が例1に比べて少なくなっている。すなわち、第
1のフレーム期間の長さと第2のフレーム期間の長さを
均等にすると、実用的な多階調を得ることはできない。
【0050】[比較例2]次に、第1のフレームにおけ
る選択期間の長さと第2のフレームにおける選択期間の
長さとが不均等であるが、それぞれのフレームにおける
選択期間を分割した場合について説明する。比較例2で
は、それぞれのフレームでの選択期間が2:3に分割さ
れる。分割されて得られた選択期間をT1,T2する。
そして、各フレーム期間での選択期間T1,T2に、オ
ンまたはオフのデータを割り付けて中間調を得る。
【0051】図7は、比較例2の各選択期間T1,T2
におけるオンオフの状態を示す説明図である。例1の場
合と同様に、期間T1には2、期間T2には3とと重み
付けを付けて和すと、それぞれの中間調の電圧レベルが
得られる。この場合には、電圧レベルがほぼ均等に分か
れた9階調が得られている。
【0052】従って、例1の場合に比べてに比べ階調数
が1上回る。しかし、第1のフレームでも第2のフレー
ムでも選択期間が分割されることから、時間あたりの印
加電圧レベルの変位数が例1の場合に比べ増大する。従
って、クロストークが発生し表示品質が低下する。
【0053】以上のように、例1のように、第1のフレ
ームとそれに続く第2のフレーム期間が異なるように
し、また一方のフレームでのみ選択期間を時間分割した
場合には、比較例1,2の場合に比べて、電圧レベル数
を増やしながら、表示品位悪化の原因となるクロストー
クを抑制することができる。
【0054】[例2]図8は、例2の各選択期間T1,
T2におけるオンオフの状態を示す説明図である。本例
では、第1のフレーム期間とつぎに続く第2のフレーム
期間の比を6:5として、各フレームでの選択期間を
6:5とする。そして、第2のフレームでの選択期間を
3:2で分割する。
【0055】第1のフレームにおける選択期間をT1、
第2のフレームにおける選択期間の第1分割期間をT
2、第2分割期間をT3とする。そして、第1および第
2のフレーム期間を1組とした場合の2組について、期
間T1〜T3にオンまたはオフの表示データを割り当て
ることによって中間調を得る。
【0056】図8に示したようにオン,オフを割り当
て、期間T1には6、期間T2には3、期間T3には2
を重み付けをして和すと、それぞれの電圧レベルが得ら
れる。図8に示すように、最大の中間調表示(オン)の
場合は22、最小の中間調表示(オフ)の場合は0とな
る。また、各中間調の電圧レベル値は、最大の中間調表
示(オン)に隣接する電圧レベルと最小の中間調表示
(オフ)に隣接する電圧レベルを除き、ほぼ均等になっ
ている21電圧レベルとなる。
【0057】入力される表示データが4ビット16階調
の表示のデータである場合には、得られる21階調のう
ちから16階調を選択する必要がある。ここで、21階
調のうちから16階調を選択する方法ついて図9を用い
て説明する。
【0058】図9(a)に示した各値は、上記の方法に
よって得られる電圧レベル値を示している。また、図9
(b)に示した各値は左に図9(a)に示した電圧レベ
ル値から、実際に表示される16個の電圧レベル値が選
択されたものである。図9(b)に示すように、最大の
中間調表示(オン)と最小の中間調表示(オフ)付近で
は、その中間に比べて、実際の表示に用いられない電圧
レベル値が多い。そして、オンとオフの中間付近では、
多くの電圧レベル値が、実際に表示される電圧レベルと
して採用される。
【0059】このとき、最大の中間調表示(オン)の際
に印加される実効電圧値を示す電圧レベル値をA、最小
の中間調表示(オフ)の際に印加される実効電圧値を示
す電圧レベル値をBし、上記の式(1),(2)を満足
するL以上U未満の領域に含まれる電圧レベル値は16
個である。
【0060】本例では、A=22、B=0である。よっ
て、L以上U未満の領域に含まれる電圧レベル値は、図
9(a)より、6〜16である。そのうち、7〜16の
電圧レベル値が図9(b)に示すように採用されてい
る。従って、実際に表示に用いられる16個の電圧レベ
ルのうち63%がL以上U未満の領域に含まれている。
【0061】実際に表示に用いられる電圧分布を以上に
説明したような電圧分布にして、コンピュータグラフィ
ック等の様々な画面を表示したところ、輝度を調節する
ための電圧調整の必要もなく良好な表示画面が得られ
た。
【0062】なお、上記のような階調表示を実現するた
めに、液晶駆動装置10における階調処理回路11は、
入力される階調信号を持った画像データ100から3ビ
ットの階調データ[b1,b2,b3]を生成してフレ
ームメモリ12に書き込む。このとき、階調レベルに応
じて図8および図9(b)に示した関係にもとづいて階
調データ[b1,b2,b3]を生成する。
【0063】[比較例3]例2に対する比較例として、
1選択期間を1:2:4:8になるように時間分割し、
それら4分割された時間領域にオンまたはオフのデ−タ
を割り当てて得られる均等な16個の電圧レベル用い
た。すると、コンピュータグラフィック等の様々な画面
を表示したところ、表示画面が変わる度に違和感を感じ
輝度を調節するための電圧調整の必要があった。
【0064】このとき、例2の場合と同様に、Aを1
5、Bを0として、(1)式および(2)式を適用す
る。すると、L以上U未満の領域に、含まれる電圧レベ
ル値の数は、16個のレベルのうちの50%である。
【0065】実際に視認試験を行った結果を図10に示
す。すなわち、例2で用いた方式と比較例3で用いた方
式で液晶パネルを駆動し、6種類のパターンを表示させ
た。そして、それぞれ視認して許容される電圧範囲を特
定した。
【0066】ここで、パターンとして以下のような6種
類を用いた。
【表1】 画像No.の1〜6が、図10の横軸の番号1〜6に対
応する。
【0067】また、図10に示した電圧(%)は、ある
実効電圧値を基準として、各表示パターンが見やすいと
判定される範囲(許容範囲)の電圧割合である。すなわ
ち、図10に示した範囲外に電圧調整が行われると、表
示パターンは見にくくなる。
【0068】図10に示すように、比較例3で用いた方
式は表示パターンによって許容される電圧範囲が変化
し、また上限と下限の電圧値そのものも変動し、各パタ
ーンに対して電圧調整の必要のない電圧領域はわずかで
あった。一方、例2で用いた方式を用いると、パターン
によって許容される電圧範囲がほとんど変化していな
い。また、上限下限の電圧値そのものも変動が少ない。
従って、各種パターンを表示させた場合に、電圧調整の
必要のない電圧領域は比較例3で実施した方式に比べ広
がっている。
【0069】この原因として、次のことが挙げられる。
比較的明るい画像や暗い画像などでは、人間は、明るさ
あるいは暗さの中にコントラストのある表示を求めよう
とする。この場合、明るい画像では、表示する階調デー
タのうち比較的低い電圧レベルが暗くなるまで電圧値を
十分さげることによって、コントラストのある表示にす
る。一方、暗い画像の場合、表示する階調データのうち
比較的高い電圧レベルが暗くなるまで電圧値を十分さげ
ることによって、コントラストのある表示にする。
【0070】よって、オンとオフの中間付近に電圧レベ
ルが集中していれば、明るい画像においては比較的低い
電圧レベルの数が増え、暗い画像においては比較的高い
電圧レベルの数が増え、相対的に電圧調整の幅を少なく
できる。すなわち、様々な表示パターンに対して、電圧
調整がなくても視認にたえる表示画像がえられる。な
お、このことは液晶表示装置だけでなく表示素子全般に
当てはまる。
【0071】[例3]図11は、例3の各選択期間T
1,T2におけるオンオフの状態を示す説明図である。
本例では、第1のフレーム期間とつぎに続く第2のフレ
ーム期間の比を12:11として各フレームの選択期間
を12:11とする。第2のフレームの選択期間を6:
3:2となるように3分割する。また、第1の選択期間
をT1、第2の選択期間の第1分割期間をT2、第2の
分割期間をT3、第3の分割期間をT4とする。
【0072】そして、第1および第2のフレーム期間を
1組とした場合の2組について、T1〜T4にオンある
いはオフの表示データを割り当てることによって中間調
を得る。図11に示したようにオン,オフを割り当て、
例1の場合と同様に、期間T1には12、期間T2には
6、期間T3には3、期間T4には2と重み付けを付け
て和すと、それぞれの電圧レベル値が得られる。
【0073】図12における(a)に示すように、最大
の中間調表示(オン)の場合は46、最小の中間調表示
(オフ)の場合は0となる。また、各中間調の電圧レベ
ル値は、最大の中間調表示(オン)に隣接する電圧レベ
ルと最小の中間調表示(オフ)に隣接する電圧レベルを
除き、ほぼ均等になっている45電圧レベルとなる。
【0074】入力される表示データが5ビット32階調
の表示のデータである場合には、得られる45階調のう
ちから32階調を選択する必要がある。ここで、45階
調のうちから32階調を選択する方法ついて説明する。
【0075】図12(a)に示した各値は、上記の方法
によって得られる電圧レベル値である。また、図12
(b)に示した各値は、(a)に示した各電圧レベル値
から、実際に表示される32個の電圧レベル値が選択さ
れたものである。図12(b)に示すように、最大の中
間調表示(オン)と最小の中間調表示(オフ)付近で
は、その中間に比べて、実際の表示に用いられない電圧
レベル値が多い。そして、オンとオフの中間付近では、
多くの電圧レベル値が、実際に表示される電圧レベルと
して採用される。
【0076】上述した(1),(2)式を適用すると、
本例では、A=46、B=0であるから、L以上U未満
の領域に含まれる電圧レベル値は、図12(a)より、
12〜34である。そのうち、13〜34の電圧レベル
値が図12(b)に示すように採用されている。従っ
て、実際に表示に用いられる32個の電圧レベルのうち
69%がL以上U未満の領域に含まれている。
【0077】実際に表示に用いられる電圧分布を以上に
説明したような電圧分布にして、自然画等の様々な画面
を表示したところ、輝度を調節するための電圧調整の必
要もなく良好な表示画面が得られた。
【0078】[比較例4]例3に対する比較例として、
比較例3と同様に1選択期間を1:2:4:8になるよ
うに時間分割し、それら4分割された時間領域にオンま
たはオフのデ−タを割り当て、かつ、4フレームを1単
位として得られる均等な64個の電圧レベル用いた例を
示す。図13は、比較例4の各分割期間におけるオンオ
フの状態を示す説明図である。
【0079】図13(a)に示すように、1フレームで
実現できる階調数は0〜15の16レベルである。よっ
て、4フレームでは64階調を実現できる。そして、図
13(b)に示すように、最大レベルおよび最小レベル
の近傍ではほとんど電圧レベル値を選択せず、中間のレ
ベル範囲では多数の電圧レベル値を選択してみた。
【0080】このとき、例3の場合と同様に、Aを6
3、Bを0として、(1)式および(2)式を適用す
る。すると、L以上U未満の領域に、含まれる電圧レベ
ル値の数は、32個のレベルのうちの84%である。
【0081】しかし、以上のように選択された階調レベ
ルを用いて、自然画等の表示を行ったところ、クロスト
ークが多くしかもCRT画像に比べ色の再現性が悪く、
電圧をどのように調節しても違和感のない画像は得られ
なかった。
【0082】[例4]比較例4の場合と同様に、1選択
期間を1:2:4:8になるように時間分割し、それら
4分割された時間領域にオンまたはオフのデ−タを割り
当て、かつ、4フレームを1単位として得られる均等な
64個の電圧レベル用いた場合でも、電圧レベルの選択
が適正であれば、良好な表示品質の表示画面を得ること
ができる。
【0083】例4では、図14に示すように、Aを6
3、Bを0とし、L以上U未満の領域に含まれる電圧レ
ベルの数を22個とした。それらは、実際に表示に用い
られる32個のレベルのうちの63%である。このよう
に選択された電圧レベルを用いて、自然画等の表示を行
ったところ、クロストークは多かったが、輝度を調節す
るための電圧調整の必要もなく違和感のない良好な表示
画面が得られた。
【0084】以上のように、上記の各例で示したよう
に、2つの表示フレームの1つ以上の組み合わせにおけ
る分割後の各期間にオンデータとオフデータとを混在さ
せて複数の電圧レベルを生成し、生成された各電圧レベ
ルから、最大レベルおよび最小レベルの近傍では相対的
に少数のレベルを選択し中間のレベル範囲では相対的に
多数のレベルを選択して階調表示に用いられる電圧レベ
ルとする場合には、輝度を調節するための電圧調整の必
要もなく良好な表示画面を得ることができる。
【0085】また、上記の各例で示したように、選定さ
れる電圧レベルは、オン表示の場合に印加される実効電
圧値を指定する値をA、オフ表示の場合に印加される実
効電圧値を指定する値をBとし、最大レベルと最小レベ
ルの実効電圧値間にm個の中間電圧値を発生させるとき
に、上記の(1),(2)式を満たすL以上U未満の領
域に含まれる階調数をq個とすると、qは、 0.55<q/m<0.75 ・・・(3) 程度であることが好ましい。
【0086】なお、上記の例1〜例3では、第1のフレ
ーム期間とつぎに続く第2のフレーム期間の時間比を所
定比とし、一方または双方のフレームでの選択期間を所
定比で分割したが、3フレーム期間以上の複数のフレー
ム期間で1中間調表示シーケンスを構成し、そのうちの
少なくとも1つのフレーム期間の時間を他のフレーム期
間の時間と異ならせ、さらに1つ以上のフレームでの選
択期間を複数の期間に分割した場合にも本発明を適用す
ることができる。その場合にも、分割によってできた各
期間と分割されない選択期間とにオン表示とオフ表示を
適切に混在させることによって中間調が実現される。
【0087】また、上記の各例では、オンに相当する画
素に印加される実効電圧値をVon、オフに相当する画
素に印加される実効電圧値をVoffとしたとき、オン
とオフの実効電圧値の最大が、 Von/Voff=√((√N)+1)/(√N)−
1)) となる電圧平均化法に従うMLA法を用いた場合につい
て説明したが、線順次駆動法においても本発明を適用で
きる。
【0088】線順次駆動法を用いた場合に、(1),
(2)式を満たすような中間電圧を発生させて液晶パネ
ルを駆動したところ、多階調を要する複数種類の自然画
等の表示を行っても、電圧調整の必要もなく違和感のな
い表示画像が得られた。
【0089】さらに、電圧平均化法に従わない非実効電
圧応答のマトリクス状表示素子において、オンに相当す
る輝度または反射率をA、オフに相当する輝度または反
射率をBとしたときに、(1),(2)式を満たすよう
な輝度レベルまたは反射率を発生させた場合にも、電圧
調整の必要もなく違和感のない表示画像を得ることがで
きる。
【0090】例えば、有機EL素子などの自発光型素子
を用いて、オン時の発光輝度をA、オフ時の発光輝度を
Bとし、(1),(2)式を満たすような輝度レベルを
発生させると、電圧調整の必要もなく違和感のない表示
画像を得ることができる。
【0091】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
階調発生方法が、連続する複数の表示フレームのうち少
なくとも1つのフレーム期間の時間を他のフレーム期間
の時間と異なるようにし、複数の表示フレームのうちの
1つ以上のフレームの選択期間を分割して分割選択期間
を設け、分割をしないフレーム期間の選択期間と分割選
択期間とにオンデータとオフデータを与えて複数の電圧
レベルを生成し、複数の電圧レベルのうち最大レベル近
傍および最小レベル近傍の両方で電圧レベルを間引きし
て使用するように構成され、階調の低い側と階調の高い
側において電圧レベルの間引きが行われるので、階調表
示の駆動が容易であり、かつ、各種の表示態様に対応で
きる。
【0092】特に、最大レベル近傍および最小レベル近
傍では相対的に少数の電圧レベルを選択し、中間レベル
では相対的に多数の電圧レベルを選択することによっ
て、電圧調整等の輝度レベルの調整を行うことなく良好
な表示品質で各種の映像を表示素子に表示させることが
可能になる。
【0093】また、本発明によれば、MLA法で駆動さ
れる液晶表示装置の駆動装置を、複数の電圧レベルのう
ちの最大電圧レベルを指定する値をA、最小電圧レベル
を指定する値をBとした場合、AとBの間にm個の中間
電圧が存在するときに、上記の式(1),(2)で決ま
るL以上U未満の範囲内において式(3)の関係を満足
するq個の階調データを選定するように構成したので、
電圧調整を行うことなく良好な表示品質で各種の映像を
液晶表示装置に表示させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における液晶駆動装置の一構成例を
示すブロック図。
【図2】 2フレームの期間で8階調表示を行う例1を
示す説明図。
【図3】 例1における各選択期間T1〜T3における
オンオフの状態を示す説明図。
【図4】 例1の各選択期間T1,T2,T3における
オンオフの状態を示す説明図。
【図5】 タイミングコントロール回路が出力するラッ
チ信号のタイミングを示すタイミング図。
【図6】 比較例1の各選択期間T1,T2におけるオ
ンオフの状態を示す説明図。
【図7】 比較例2の各選択期間T1,T2におけるオ
ンオフの状態を示す説明図。
【図8】 例2の各選択期間T1,T2におけるオンオ
フの状態を示す説明図。
【図9】 21階調のうちから16階調を選択する方法
を説明するための説明図。
【図10】 例2と比較例3とにおける許容される電圧
範囲を示す説明図。
【図11】 例3の各選択期間T1,T2におけるオン
オフの状態を示す説明図。
【図12】 46階調のうちから32階調を選択する方
法を説明するための説明図。
【図13】 比較例4の各分割期間におけるオンオフの
状態を示す説明図。
【図14】 64階調のうちから32階調を選択する方
法を説明するための説明図。
【図15】 8行2列の画素の例を示す説明図。
【図16】 4行4列のアダマール行列の例を示す説明
図。
【図17】 列電極データの例を示す説明図。
【図18】 列電極電圧波形の例を示すタイミング図。
【符号の説明】
10 液晶駆動装置 11 階調処理回路 12 フレームメモリ 13 MLA演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河口 和義 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H093 NA18 NA22 NA47 NA53 NA55 NB30 NC03 NC26 NC37 ND49 NH18 5C006 AA14 AA16 AA17 AC13 AC24 AF11 BB12 FA54 FA56 GA02 5C080 AA10 BB05 DD01 EE29 FF10 JJ02 JJ04 JJ05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリクス表示素子を有する表示装置の階
    調表示に用いられる電圧レベルを発生する階調発生方法
    において、 連続する複数の表示フレームのうち少なくとも1つのフ
    レーム期間の時間を他のフレーム期間の時間と異なるよ
    うにし、 前記複数の表示フレームのうちの1つ以上のフレームの
    選択期間を分割して分割選択期間を設け、 分割をしないフレーム期間の選択期間と前記分割選択期
    間とにオンデータとオフデータを与えて複数の電圧レベ
    ルを生成し、 前記複数の電圧レベルのうち、最大レベル近傍および最
    小レベル近傍の両方で電圧レベルを間引きして使用する
    ことを特徴とする階調発生方法。
  2. 【請求項2】前記複数の電圧レベルのうち最大レベル近
    傍および最小レベル近傍では相対的に少数の電圧レベル
    を選択して使用し、中間レベルでは相対的に多数の電圧
    レベルを選択して使用する請求項1に記載の階調発生方
    法。
  3. 【請求項3】前記複数の電圧レベルのうちの最大電圧レ
    ベルをA、最小電圧レベルをBとし、AとBの間にm個
    の中間電圧を発生させる際に、式(1),(2)で決ま
    るL以上U未満の範囲において選定された階調数qが式
    (3)の関係を満足する請求項1または2に記載の階調
    発生方法。 L=(A−B)×0.25+B ・・・(1) U=(A−B)×0.75+B ・・・(2) 0.55<q/m<0.75 ・・・(3)
  4. 【請求項4】液晶表示装置を駆動する際に用いられ、駆
    動法が複数ライン同時選択法である請求項1、2または
    3に記載の階調発生方法。
  5. 【請求項5】行電極と列電極とがマトリクス状に配置さ
    れた液晶表示装置の行電極を複数本一括して選択し、選
    択された各行電極に選択期間の間に所定の電圧を印加す
    る液晶表示装置の駆動装置において、 列電極を駆動する列ドライバに対して、連続する複数の
    表示フレームのうち少なくとも1つのフレームのフレー
    ム期間を他のフレームのフレーム期間と異なるように
    し、前記複数の表示フレームのうちの少なくとも1つの
    フレームの選択期間を分割するようにタイミング信号を
    与えるタイミングコントロール手段と、 入力される画像データから階調データを生成してフレー
    ムメモリに書き込む回路であって、階調に応じた複数の
    電圧レベルのうちの最大電圧レベルをA、最小電圧レベ
    ルをBとし、AとBの間にm個の中間電圧を発生させる
    際に、式(1),(2)で決まるL以上U未満の範囲に
    おいて選定された階調数qが式(3)の関係を満足する
    階調データを発生する階調処理手段と、 前記複数のフレーム期間のうちの各フレーム期間に対す
    る選択期間およびサブフレーム期間に対する選択期間に
    前記フレームメモリに格納された階調データを順次読み
    出して列データを生成し、生成した列データを前記列ド
    ライバに供給する列データ生成手段とを備えたことを特
    徴とする液晶表示装置の駆動装置。 L=(A−B)×0.25+B ・・・(1) U=(A−B)×0.75+B ・・・(2) 0.55<q/m<0.75 ・・・(3)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057657A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Optrex Corp 液晶表示装置

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