JP2000257278A - 住宅建物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】まとまった人数で宿泊したり食事をしたりする
ことができる狭小間口の敷地に好適な住宅建物を提供す
る。 【解決手段】狭小間口２１の敷地２に立設するようにな
された間口Ｗが狭く奥行きＤが長く形成されてなる住宅
建物１であって、住宅建物１の間口Ｗの幅で、二つの和
室１２ａ、１２ｂが隣接して設けられるとともに、これ
ら二つの和室１２ａ、１２ｂの間が襖１２ｈによって開
閉可能に間仕切りされてなるものである。また、これら
二つの和室１２ａ、１２ｂの片開戸１２ｉ、仕切戸１２
ｊから連続する空間に居間１２ｄが設けられたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、狭小間口の敷地に
立設するのに好適な住宅建物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、狭小間口の敷地に立設される住
宅建物は、敷地形状に合わせて間口が狭く奥行きが長く
形成されている。

【０００３】従来より、この種の住宅建物においては、
間口方向に横並びで部屋を設けることが困難なことか
ら、奥行き方向に沿って部屋を設けることが行われてい
た。また、これらの部屋に隣接して廊下を設け、この廊
下から各部屋に入るように構成されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の住
宅建物のように、廊下、階段といった生活動線と、各室
内空間とを分断してしまうと、間口が狭いので充分な室
内空間を確保するのが困難となり、各室内が個々に独立
してしまう。したがって、家族連れの訪問客があるよう
な場合、まとまって泊まってもらったり、食事をしても
らったりする場所を確保することができないといった不
都合を生じていた。

【０００５】そのため、居間、食堂、厨房などを連続す
る空間にして廊下を無くすことで、住宅建物内にまとま
った広い空間を形成することが行われている。この場
合、家族連れのまとまった訪問客があっても、食事はで
きるが、宿泊してもらうには、オープンな空間になりす
ぎるため、くつろぐことができないといった不都合を生
じることとなる。

【０００６】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
であって、まとまった人数で宿泊したり食事をしたりす
ることができる狭小間口の敷地に好適な住宅建物を提供
することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の住宅建物は、狭小間口の敷地に立設するよう
になされた間口が狭く奥行きが長く形成されてなる住宅
建物であって、住宅建物の間口の幅で、二つの和室が隣
接して設けられるとともに、これら二つの和室の間が襖
によって開閉可能に間仕切りされてなるものである。

【０００８】また、これら二つの和室の出入口から連続
する空間に居間が設けられたものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【００１０】図１は、住宅建物１の間取りの全体構成の
概略を示している。すなわち、この住宅建物１は、狭小
間口２１の敷地２に立設するように間口Ｗが狭く、奥行
きＤが長く形成されてなり、二階１２に、間口Ｗの幅
で、二つの和室１２ａ、１２ｂが隣接して設けられてい
る。

【００１１】一階１１は、玄関ポーチ１１ａから玄関口
１１ｂを入って玄関ホール１１ｃが設けられている。玄
関ホール１１ｃから間口Ｗに沿って隣接した位置には、
食堂１１ｄが設けられている。食堂１１ｄから住宅建物
１の奥行きＤに沿った正面方向には、居間１１ｅが設け
られている。また、食堂１１ｄから住宅建物１の奥行き
Ｄに沿った裏方向には、厨房１１ｆ、主寝室１１ｇが設
けられている。

【００１２】また、玄関ホール１１ｃから住宅建物１の
奥行きＤに沿った裏方向には、階段室１１ｈ、トイレ１
１ｉ、洗面所１１ｊ、浴室１１ｋが設けられている。

【００１３】二階１２は、階段室１１ｈを上がった所
が、ホール１２ｃとなされている。また、階段室１１ｈ
から住宅建物１の奥行きＤに沿った表方向には、ホール
１２ｃと連続する空間となされたリビングルーム１２ｄ
が設けられている。このリビングルーム１２ｄには水の
場カウンター１２ｅが設けられている。リビングルーム
１２ｄから間口Ｗに沿って隣接した位置には、洋室１２
ｆが設けられている。ホール１２ｃを挟んで階段室１１
ｈと間口Ｗ方向に対向する位置にトイレ１２ｇが設けら
れている。

【００１４】また、ホール１２ｃから住宅建物１の奥行
きＤに沿った裏方向には、間口Ｗの幅で、二つの和室１
２ａ、１２ｂが隣接して設けられている。これら二つの
和室１２ａ、１２ｂの間は、襖１２ｈで仕切られてお
り、襖１２ｈを開けることで、これら二つの和室１２
ａ、１２ｂを一つの空間として使用できるようになされ
ている。また、一方の和室１２ａは、片開戸１２ｉによ
って出入りするようになされており、他方の和室１２ｂ
は、スライド式の仕切戸１２ｊによって出入りするよう
になされている。

【００１５】このようにして構成される住宅建物１によ
ると、二階１２に、間口Ｗの幅で、二つの和室１２ａ、
１２ｂを連続して設けているので、家族連れの訪問客が
あるような場合でも、これら二つの和室１２ａ、１２ｂ
の襖１２ｈを開けて二間続きの一つの空間にすること
で、訪問客とともに食事をすることができるまとまった
空間を形成することができる。特に、このような和室１
２ａ、１２ｂの場合、畳の間であるため、座席数などが
決まっておらず、人数を気にしなくて良いので、訪問客
の人数にも柔軟に対応することができる。

【００１６】また、訪問客に宿泊してもらう場合も、人
数を気にすることなく柔軟に対応することができる。こ
のように訪問客に宿泊してもらう場合、二つの和室１２
ａ、１２ｂの間の襖１２ｈを閉めることで、大人と子
供、男女別といった具合に、都合に応じて二つの和室１
２ａ、１２ｂに仕切ることができる。

【００１７】さらに、これら二つの和室１２ａ、１２ｂ
からホール１２ｃに出た場合、ホール１２ｃと連続する
空間でリビングルーム１２ｄを設けているので、これら
ホール１２ｃおよびリビングルーム１２ｄの空間を、訪
問客のくつろぎの場とすることができる。したがって、
早く寝たい人と、遅くまで起きておきたい人とがいるよ
うな場合、遅くまで起きておきたい人は、早く寝たい人
に気兼ねすることなく、ホール１２ｃおよびリビングル
ーム１２ｄの空間でくつろぐことができる。

【００１８】このような和室１２ａ、１２ｂの場合、食
事をしたり、寝たりする空間を兼ねることができる便利
さの反面、その都度、これら和室１２ａ、１２ｂの空間
内を食事できるようにしたり、就寝できるようにして片
付けなければならない。しかし、上記したように、これ
ら和室１２ａ、１２ｂを出た所に、ホール１２ｃおよび
リビングルーム１２ｄによるくつろげる空間を形成して
いるので、これら和室１２ａ、１２ｂを片付けるまでの
間、この空間でくつろいでもらうことができる。

【００１９】なお、本実施の形態では、リビングルーム
１２ｄは、ホール１２ｃを介して、和室１２ａの片開戸
１２ｉ、および和室１２ｂの仕切戸１２ｊから連続する
空間となれているが、ホール１２ｃを介さずに、片開戸
１２ｉおよび仕切戸１２ｊを出た所が直接リビングルー
ム１２ｄとなされたものであっても良い。

【００２０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、住
宅建物の間口の幅で、二つの和室を隣接して設けるとと
もに、これら二つの和室の間を襖によって開閉可能に間
仕切りしているので、襖を開けることで、二部屋続きの
まとまった空間が得られる。このようにして得られる空
間は、畳敷きの和室であるため、寝たり、食事をしたり
するのに人数を気にすることなく利用することができ
る。

【００２１】また、寝たりする場合、襖を閉めること
で、大人と子供、男女別といった具合に、都合に応じて
自由に仕切ることができる。

【００２２】また、これら二つの和室の出入口から連続
する空間に居間を設けているので、和室内での食事の後
片付けや、寝床の用意をしている間に、和室内で訪問客
に慌ただしい思いをさせることなく、和室外の居間でく
つろいでもらうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）および（ｂ）は、本発明に係る住宅建物
の一階および二階の間取りを示すプラン図である。

【符号の説明】

１ 住宅建物 １２ａ 和室 １２ｂ 和室 １２ｄ リビングルーム（居間） １２ｈ 襖 １２ｉ 片開戸 １２ｊ 仕切戸 ２ 敷地 ２１ 間口（敷地の間口） Ｗ 間口（住宅建物の間口） Ｄ 奥行き（住宅建物の奥行き）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 狭小間口の敷地に立設するようになされ
   た間口が狭く奥行きが長く形成されてなる住宅建物であ
   って、 住宅建物の間口の幅で、二つの和室が隣接して設けられ
   るとともに、これら二つの和室の間が襖によって開閉可
   能に間仕切りされてなることを特徴とする住宅建物。
2. 【請求項２】 これら二つの和室の出入口から連続する
   空間に居間が設けられた請求項１記載の住宅建物。