JP2000256930A - 毛羽を有するフィラメント縫糸の製造方法 - Google Patents

毛羽を有するフィラメント縫糸の製造方法

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JP2000256930A
JP2000256930A JP11065301A JP6530199A JP2000256930A JP 2000256930 A JP2000256930 A JP 2000256930A JP 11065301 A JP11065301 A JP 11065301A JP 6530199 A JP6530199 A JP 6530199A JP 2000256930 A JP2000256930 A JP 2000256930A
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保 大塚
Toshihiko Kimura
俊彦 木村
Kazuo Umeda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強力を保持しつつ、100m/分以上の高速
で交錯処理可能なスパン糸のような毛羽を有するフィラ
メント縫糸の製造方法を提供する。 【解決手段】下ヨリ工程で下ヨリを与えたマルチフィラ
メント糸を単数または複数本引き揃えてガイドに往復巻
き掛け、その往路側の糸条と復路側の糸条とを互いに交
錯させることにより捩りとしごきを与えて毛羽加工し、
その際、交錯処理直前で糸温度がTg以上、軟化点以下
になるように熱処理し、次いで、上ヨリ工程で上ヨリす
ることを特徴とする毛羽を有するフィラメント縫糸の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパン糸のような毛
羽を有するフィラメント縫糸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スパン糸が有するような毛羽や嵩
高性を合成繊維マルチフィラメント糸条に付与すること
を試み、フィラメント糸を毛羽加工した糸の提案が多数
ある。
【0003】その一つとして、マルチフィラメント糸条
をブレードで擦過しながら、仮撚加工または撚糸する方
法により得られるものがあるが、この方法ではブレード
が経時的に摩耗するため、糸長手方向における毛羽数や
糸強力が経時的に変化して糸筋が不均一になるという欠
点があった。
【0004】この様な不均一性を解決する毛羽糸の製造
方法として特開平3−64546号公報は、下ヨリと上
ヨリを施したマルチフィラメント糸条をガイドに巻き掛
け、このガイドに向かう往路側の糸条と復路側の糸条を
交錯させて、両糸条に捩りとしごきを与えることにより
毛羽加工する方法を提案している。
【0005】しかし、この方法によって得られた縫糸
は、上述した糸長手方向における毛羽数および糸強力の
経時変化を改善できるものの、下ヨリと上ヨリを施した
マルチフィラメント糸条に対して交錯処理を行っている
ため、十分に高い糸強度を得ることができなかった。
【0006】また、フィラメントに流体加工を施しルー
プを付与させたようなフィラメント加工糸とすることに
より可縫性を改良することが、特開平2−104733
号公報、特開平5−106134号公報で提案されてい
る。しかしこれらフィラメント加工糸からなる縫糸はス
パンまたはスパンとフィラメントの混合縫糸に比較し、
均質ではあるが高速可縫性が不十分であり、仕立て映え
が悪いという問題があった。
【0007】また、従来の毛羽加工したフィラメント加
工糸の欠点を改善すべく、糸−糸自己擦過処理を用いた
毛羽加工により、スパン糸のような毛羽を有するフィラ
メント加工糸を提供することを、本出願人は、先に特開
平2−91236号公報、特開平2−216233号公
報、特開平3−27144号公報、特開平4−9124
5号公報、特開平8−337937号公報で提案した。
【0008】しかしこれらの方法では、加工速度が50
m/分以下程度であれば強力は保持できるが、それ以
上、特に100m/分以上になると交錯処理の際、糸条
表面に傷を受け強力の低下を生じる、高生産性を十分に
満たすものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高強
力を保持しつつ、100m/分以上の高速で交錯処理可
能なスパン糸のような毛羽を有するフィラメント縫糸の
製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は次の構成を有する。すなわち、 (1)マルチフィラメント糸を単数または複数本引き揃
えてガイドに往復巻き掛け、その往路側の糸条と復路側
の糸条とを互いに交錯させることにより捩りとしごきを
与えて毛羽加工するに際し、交錯処理直前において糸温
度がTg以上、軟化点以下になるように熱処理し、次い
で、上ヨリを施すことを特徴とする毛羽を有するフィラ
メント縫糸の製造方法。
【0011】(2)加工速度が100m/分以上、10
00m/分以下であることを特徴とする前記(1)に記
載の毛羽を有するフィラメント縫糸の製造方法。
【0012】(3)下ヨリのヨリ係数kが4000以
上、12000以下であることを特徴とする前記(1)
または(2)に記載の毛羽を有するフィラメント縫糸の
製造方法。ここで、ヨリ係数kはT・D 1/2(T:1m
あたりのヨリ数、D:繊度)で表したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明により得られるスパ
ン糸のような毛羽を有するフィラメント加工糸の構成か
ら説明する。
【0014】本発明において用いるマルチフィラメント
糸条としては特に限定されないが、好ましくはポリエス
テル、ナイロンなどの熱可塑性合成フィラメントが使用
される。糸品種としては単繊維フィラメントの本数が多
く、例えば75デニールの単糸であれば24本以上がよ
い。また、単繊維フィラメントのデニールは細い方が、
例えば75デニールの単糸であれば3デニール以下がよ
く、さらに断面形状は丸型より八角形が、八角形より五
角形が、五角形より三角形が、一般的には異形化の大き
いものがそれぞれ多くするために適している。
【0015】また、マルチフィラメント糸の構成として
少なくても2種類以上の単繊維繊度の異なるフィラメン
ト群からなる場合は、単繊維化されるものと単繊維化さ
れないものとの糸強力差または伸度差を設けてもよい。
【0016】図1は本発明に係る毛羽を有するフィラメ
ント縫糸の一例を示す模式図であるが、上記のマルチフ
ィラメント糸条は長手方向に沿ってフィラメント単糸が
ランダムに切断され、それによって図1に示すように糸
条表面に毛羽を有している。
【0017】ここで、毛羽とは、図1に示すA,Bのよ
うに、マルチフィラメント糸条Yの表面から糸端を有す
るように突出したフィラメント単糸のことである。
【0018】本発明においては、上記マルチフィラメン
トに実ヨリが与えられているものであるが、このマルチ
フィラメント糸条に与えられた実ヨリは上記毛羽からな
る突出部に絡んで糸条表面に拘束状態にする作用をもっ
ている。
【0019】このように、実ヨリが突出部を糸条に対し
て拘束することによって、突出部が糸条から素抜けする
ことを防止し、毛羽糸を構造的に安定した状態にするこ
とができる。
【0020】この実ヨリ挿入数を多くすると、毛羽糸の
強力はさらにアップすることができ、特に下ヨリ挿入数
を多くすると、毛羽足を一層短くすることができ、突出
部の素抜けの防止やッピリング防止の効果をより向上さ
せ、また糸長手方向の糸筋均一化や強力変動率の低減化
を図ることができるので好ましい。
【0021】縫糸としての収束性を良好として十分な可
縫性を得るという観点から、下ヨリ数をヨリ係数として
表すならば、ヨリ係数kが4000以上であるように付
与することが好ましく、一方、縫い糸またはミシン糸が
硬くなることを防止するとともに、ヨリ加工費を低減す
る観点から、下ヨリ数はヨリ係数kが12000以下と
なるよう付与することが好ましい。ここで、ヨリ係数k
はT・D 1/2(T:1mあたりのヨリ数、D:繊度)で
表したものである。下ヨリのヨリ係数kは7000〜1
1000の範囲であることはより好ましい。そして、上
ヨリはZ方向に下ヨリ数の60〜90%とすることが好
ましい。通常、縫糸は原糸を施撚後、必要に応じてヨリ
止めセットされ、その後、染色仕上げ加工される。染色
は、一般的には、カセ巻またはチーズ形状で行われる。
【0022】本発明の縫糸は、番手すなわち縫糸の太さ
が限定されるものではないが、衣料用としては、#80
(40デニールの三子ヨリ)、#60(50デニールの
三子ヨリ)、#50(70デニールの三子ヨリ)などが
汎用縫糸として使用できる。縫糸を構成する原糸のフィ
ラメント数は単繊維の太さに応じて適宜設定すればよ
い。
【0023】次に本発明の毛羽を有するフィラメント加
工糸を製造する方法について説明する。前述したよう
に、下ヨリ工程で下ヨリを与えたマルチフィラメント糸
を単数または複数本引き揃えてガイドに往復巻き掛け、
その往路側の糸条と復路側の糸条とを互いに交錯させる
ことにより捩りとしごきを与えて毛羽加工し、その際、
交錯処理直前で糸温度がTg以上、軟化点以下になるよ
うにで熱処理するようにする。
【0024】この製造方法において、交錯処理を施す直
前で熱処理し、その糸温度をTg以上、軟化点以下とす
ることが非常に重要である。このように交錯処理直前に
熱処理することにより、糸条表面が延伸され、糸条の剛
性が向上する効果があり、そのため交錯処理により、糸
条表面に毛羽を発生させやすくし、糸強力の低下を防止
することができる。
【0025】また、熱処理を行う際の加熱体としては、
プレートヒータ、ホットピン、チューブヒータ、高温シ
ョートヒータ湿熱ヒータなどで実施できる。
【0026】下ヨリ工程で下ヨリを与えるための撚糸機
として、アップツイスタ、カバーリング機、イタリ式撚
糸、ダウンツイスタ、ダブルツイスタなどと呼ばれる撚
糸機を使用することができる。
【0027】図2は本発明の毛羽糸の製造方法に用いら
れる糸−糸自己擦過装置の一例を示す外観図である。Y
0 は往路側糸条を、Y0 ’は復路側の糸条を、Pは糸条
の交錯点を示す。
【0028】この毛羽加工は、図2に示すように、マル
チフィラメント糸条Ya,Yb,Ycをガイドローラ5
に往復巻き掛けるに当たり、そのガイドローラ5に向か
うY0 と戻る復路側の糸条Y0 ’とをピン10において
交錯せしめ、その交錯点Pで両糸条Y0 ,Y0 ’に強い
捩りとしごきを与えるとき、マルチフィラメント糸条Y
a,Yb,Ycを構成する単フィラメント群の一部を短
繊維化して毛羽を発生させるようにしている。
【0029】このようにして毛羽を発生したマルチフィ
ラメント糸条Ya,Yb,Ycはフィードローラー8か
らテイクアップローラ9を介してチーズ10に巻き上げ
られる(図3参照)。また、収縮を抑える意味でも、巻
き上げる前に熱処理することもでき、緊張下で熱処理す
ることが好ましいで。このチーズ10は、次いで上ヨリ
機に掛けられ上ヨリを施される。
【0030】毛羽加工は図2に示すように、糸自身が自
ら擦過されるものである。図2に示す例では、往路側の
糸条Y0 は復路側の糸条Y0 ’と交錯することにより約
90゜の捩りが与えられ、また復路側の糸条Y0 ’にも
往路側の糸条Y0 と交錯することにより約90゜の捩り
が与えられる。したがって、マルチフィラメント糸条が
交錯点Pを往復して通過することにより、合計して約1
80゜の捩りが与えられることになる。
【0031】また、この毛羽加工において、交錯点Pで
の捩りとしごき作用を安定化させるには、交錯点Pの内
側に図2に示すピン12またはローラーを配置すること
が好ましく採用できる。
【0032】さらに好ましくは、交錯点Pの供給側に図
2に示すような案内用のローラ11またはピン、および
出側に案内用のローラ13またはピンを糸道を横切るよ
うに矢印方向に移動させて、糸の入り側と出側とのなす
入出角θを調節するようにすれば、捩りとしごきの程度
を変えることができ、それによって毛羽数を調節するこ
とができる。
【0033】この交錯による擦過処理をするときの張力
としては、復路側、往路側とも0.3g/d以上である
ことが好ましい。また、交錯によって付与する捩りは、
θが180゜以上、好ましくは360゜以上にすること
である。θが180゜以上の捩りを与えることによっ
て、糸条外周の半周以上の相手側の糸条と接触させて擦
過処理することができる。
【0034】交錯の捩り方向はS,Zいずれの方向であ
ってもよいが、毛羽数を多くする観点から、下ヨリ方向
と同じ方向に捩りながら交錯することが好ましい。ま
た、毛羽長は下ヨリ数を多く挿入すると短くなり、少な
く挿入すると長くすることができる。
【0035】本発明の製造方法において、上ヨリを与え
る前の下ヨリ工程で引き揃えられる本数は2本以上であ
ればよいが、2〜7本とすることが好ましく、バランス
よくする観点から、3本あるいは7本とすることがさら
に好ましい。
【0036】また、引き揃えられるマルチフィラメント
糸条の下ヨリ数は互いに異なっていてもよく、下ヨリ方
向が互いに異なっていても良い。
【0037】上ヨリ数としたヨリ数との関係は、本発明
のスパン糸のような毛羽を有するフィラメント加工糸に
したときのヨリトルクのバランスを保つようにヨリ方向
とヨリ数を設定することが好ましく、下ヨリ方向と上ヨ
リ方向とは互いに相反する方向であって、上ヨリ数は下
ヨリ数の60〜90%にすることが好ましい。
【0038】本発明の製造方法において、加工速度は1
00m/分以上であるが、3m/分以上、100m/分
以下であっても問題ない。加工速度を上げると、加工糸
の強力は低下するが、熱延伸されているため、強力の低
下は低減される。糸加工性を考慮すると、1000m/
分以下であることが好ましく、加工糸の強力保持の観点
から800m/分以下であることがさらに好ましい。
【0039】
【実施例】実施例1 下ヨリ工程で、7.5g/dを有する高強力タイプのポ
リエステルマルチフィラメント糸(70デニール−48
フィラメント、単繊維度1.46デニール)にS方向9
00T/mの下ヨリを施し、糸走行速度300m/分
で、3.4%の引張りを与え、高張力下でガイドローラ
5に巻き掛け、その往路側の糸条と復路側の糸条とを下
ヨリと同じ方向のS方向に互いに交錯させることにより
捩りとしごきを与えて毛羽加工し、交錯処理直前にヒー
ター長2mのホットプレートでヒーター温度を50℃、
80℃、120℃、180℃で熱処理を施し、最後に、
上ヨリ工程で上ヨリをZ方向に597T/m挿入し、フ
ィラメント縫糸を作製した。このフィラメント縫糸の加
工条件及び特性は表1に示す。ヒータ温度が80度の
時、糸温度ははぼ、Tgであり、このとき糸強力は高く
維持され、ヒータが180℃の時、糸温度が軟化点付近
であり、強力維持の効果は少なかった。また、糸温度が
Tg以下の温度であると、強力維持の効果は確認できる
ものの、その効果は、さらに少なかった。なお、糸温度
が軟化点以上であると、糸切れが発生し、安定して加工
することはできない。 実施例2 糸加工速度と糸強力の関係について、実施例1と同様の
フィラメント糸を用いて、下ヨリ数、ヒータ温度、およ
び毛羽数がほぼ一定となるように、交錯処理張力を変更
して糸加工速度のみ50,100,300,500m/
分に変更して毛羽加工を行い、最後に、上ヨリ工程で上
ヨリをZ方向に597T/m挿入し、フィラメント縫糸
を作製した。このフィラメント縫糸の加工条件及び特性
は表2に示す。この結果、加工速度が速くなると、糸強
力は低下した。 実施例3 糸加工速度と糸強力の関係について、8.5g/dを有
する超高強力タイプのポリエステルマルチフィラメント
糸(70デニール−48フィラメント、単繊維度1.4
6デニール)を用いて、下ヨリ数、ヒータ温度、および
毛羽数がほぼ一定となるように、交錯処理張力を変更し
て糸加工速度のみ50,100,300,500m/分
に変更して毛羽加工を行い、最後に、上ヨリ工程で上ヨ
リをZ方向に597T/m挿入し、フィラメント縫糸を
作製した。このフィラメント縫糸の加工条件及び特性は
表3に示す。この結果、加工速度が速くなると、糸強力
は低下した。 比較例1 下ヨリ工程で、7.5g/dを有する高強力タイプのポ
リエステルマルチフィラメント糸(70デニール−48
フィラメント、単繊維度1.46デニール)にS方向9
00T/mの下ヨリを施し、糸走行速度300m/分
で、3.4%の引張りを与え、高張力下でガイドローラ
に巻き掛け、その往路側の糸条と復路側の糸条とを下ヨ
リと同じ方向のS方向に互いに交錯させることにより捩
りとしごきを与えて毛羽加工し、その際、ヒーターを介
さず加工した。最後に、上ヨリ工程で上ヨリをZ方向に
597T/m挿入し、フィラメント縫糸を作製した。こ
のフィラメント縫糸の加工条件及び特性は表1の通り
で、ヒータ無しでは、糸強力の低下はヒータで糸温度が
Tg以上、軟化点以下で熱処理した場合に比べ強力の低
下が大きかった。
【0040】ここで、毛羽数は東レエンジニアリング社
製HAIRINESS COUNTER MODEL DT-104 を用いて糸走行
速度60m/分で毛羽長が0.35mm以上の毛羽数を
測定して得たものである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明の毛羽を有するフィラメント縫糸
の製造方法は、糸−糸自己擦過処理することによる糸強
力の低下を飛躍的に抑え、さらに柔らかく、可縫性良好
なスパン糸のような毛羽を有するフィラメント縫糸を安
定に100m/分以上の高速で加工することを可能にす
る。本発明では、特に、交錯処理直前で熱処理を行うた
め、糸条が熱延伸され、高強力を保持し、均染性にも富
む。さらに、高強力にすることにより、糸加工時の糸切
れが減少し、高速加工できるので、加工コストも大幅に
削減できる。また、交錯後熱処理することにより、収縮
を抑え、パッカリング防止の効果がある。
【0045】さらに、本発明のスパン糸のような毛羽を
有するフィラメント縫糸で、縫製した場合、高強力であ
ることから、縫製中の糸切れも減少する。本発明による
スパン糸のような毛羽を有するフィラメント縫糸は可縫
性が良好で、高速自動機に対応可能であり、縫いあがり
も美しく、高級衣料用として用いることができ、縫いあ
がり製品で縫う前に比べ縫糸の強力の低下も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスパン糸のような毛羽を有するフ
ィラメント縫糸の一例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る製造方法において、糸−糸自己擦
過装置を用いた場合の一例を示す工程図である。
【図3】本発明に係る製造方法において、一例を示す工
程図である。
【符号の説明】
Yk:スパン糸のような毛羽を有するフィラメント加工
糸 Y,Ya,Yb,Yc:下ヨリを施されたマルチフィラ
メント糸条 A,B:毛羽 1a,1b,1c:ボビン 2:フィードローラ 3:フィードローラ 4:ヒータ 5:ガイドローラ 6:フィードローラ 7:ヒータ 8:フィードローラ 9:テイクアップローラ 10:チーズ 11:ガイドローラ 12:ピン 13:ガイドローラ 14:糸−糸擦過装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マルチフィラメント糸を単数または複数本
    引き揃えてガイドに往復巻き掛け、その往路側の糸条と
    復路側の糸条とを互いに交錯させることにより捩りとし
    ごきを与えて毛羽加工するに際し、交錯処理直前におい
    て糸温度がTg以上、軟化点以下になるように熱処理
    し、次いで、上ヨリを施すことを特徴とする毛羽を有す
    るフィラメント縫糸の製造方法。
  2. 【請求項2】加工速度が100m/分以上、1000m
    /分以下であることを特徴とする請求項1に記載の毛羽
    を有するフィラメント縫糸の製造方法。
  3. 【請求項3】下ヨリのヨリ係数kが4000以上、12
    000以下であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の毛羽を有するフィラメント縫糸の製造方法。ここ
    で、ヨリ係数kはT・D 1/2(T:1mあたりのヨリ
    数、D:繊度)で表したものである。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112626897A (zh) * 2020-11-27 2021-04-09 山东海工科技有限公司 单丝断线起毛纤维捻绳及其制作方法
CN115233354A (zh) * 2022-08-25 2022-10-25 常熟市伟成非织造成套设备有限公司 复新纱线的加工方法

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