JP2000255436A - 舵取装置 - Google Patents

舵取装置

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JP2000255436A
JP2000255436A JP11062337A JP6233799A JP2000255436A JP 2000255436 A JP2000255436 A JP 2000255436A JP 11062337 A JP11062337 A JP 11062337A JP 6233799 A JP6233799 A JP 6233799A JP 2000255436 A JP2000255436 A JP 2000255436A
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Japan
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rack
steering
shaft
pinion
moving
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JP11062337A
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English (en)
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Shiro Nakano
史郎 中野
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールねじ機構を用いるものに比較して構造
を簡単にでき、コストを低減できるとともに、舵角比の
可変機構の嵩を低くでき、小形化することができるよう
にする。 【解決手段】 舵取り操作に応じて回転するピニオン2
よりも大径の伝動歯車6を前記ピニオン2と同軸的に一
体に形成し、ピニオン2に連動するラック3に伝動アー
ム7の一端部を枢支し、伝動歯車6に噛合し、前記ラッ
クに沿って移動する移動軸5を伝動アーム7の長孔72
に係止し、該長孔72に挿入される突起82を舵取軸4
に移動可能に設け、該突起82を舵取軸4の周方向へ移
動させることによって突起82の伝動アーム7への当接
位置を変え、ラック3の移動量に対する舵取軸4の移動
量を、移動軸5の移動量よりも多くし、舵角比を大きく
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は舵取り操作に応じて
回転するピニオンに連動して車体の左右方向へ移動する
舵取軸を備えた舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】舵取り操作に応じて回転するピニオンを
備えた舵取装置は、車体の左右方向へ延びるハウジング
に、操舵輪(ステアリングホイール)に連結され、ピニ
オンを有するピニオン軸と、両端部が左右の操向輪に連
結され、前記ピニオンに噛合するラック歯を有する舵取
軸とを支持し、舵取り操作力をピニオン軸、ピニオン及
びラック歯を介して舵取軸に伝達し、該舵取軸を軸長方
向へ移動させて、左右の操向輪を操向する構成となって
いる。
【0003】このようなラックピニオン式の舵取装置と
して、舵取軸に設けられるラック歯を、車体が直進する
ときの舵角中点から遠ざかるに従ってリードが大となる
ように形成し、舵取軸の軸長方向にギヤ比を異ならせた
バリアブルレシオに構成したものと、ピニオン及びラッ
ク歯とは別個に操舵輪の操舵角と操向輪の転舵角との割
合を変更可能とした舵角比の可変機構を備え、車速が零
に近い低速のときは舵角比を大きくし、高速走行すると
きは舵角比を小さくするようにしたものとが知られてい
る。
【0004】後者の舵角比の可変機構を備えたものとし
ては、例えば特開平5−105103号公報、又は、特
開平4−321469号公報に記載のものが知られてい
る。
【0005】特開平5−105103号公報に記載され
た舵取装置は、前記ピニオン軸を二分割し、これら分割
ピニオン軸にボールねじ機構を設け、これらボールねじ
機構のナットに、長手方向中央部にセクタギヤを有する
伝動アームの両端部を相対移動が可能として係止し、該
伝動アームの移動による舵角比の変化を検出するセン
サ、及び前記セクタギヤに噛合する歯車を有する舵角比
可変モータを設け、該舵角比可変モータの駆動によって
伝動アームを長手方向に移動させ、舵角比を変えるよう
に構成されている。
【0006】また、特開平4−321469号公報に記
載された舵取装置は、前記舵取軸のラジアル方向に適宜
の間隔を隔てた位置に前記舵取軸の軸長方向への移動を
可能に配置され、一面及び他面にラック歯を有する第1
のラック軸並びに第2のラック軸と、これら第1及び第
2のラック軸の間に転動可能に配置され、各ラック軸の
ラック歯に噛合する転動輪と、前記第2のラック軸を移
動させて前記転動輪の転動量を調節する電動モータとを
備え、前記転動輪にその転動中心に対し偏倚する突起を
設け、該突起に係合する係合凹部を舵取軸に設け、前記
ピニオンを第1のラック軸の一面のラック歯に噛合さ
せ、舵角比を変えるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如く
舵角比の可変機構を備えた舵取装置の前者にあっては、
二つに分割された分割ピニオン軸の夫々に比較的構造が
複雑な一対のボールねじ機構を設けるため、舵取装置の
全体の構造が複雑であり、コスト高になるという問題が
あった。また、舵角比可変機構を備えた舵取装置の後者
にあっては、操舵輪に連動するピニオンと第1のラック
軸と、転動輪と、第2のラック軸とが舵取軸のラジアル
方向に配置されるため、舵角比の可変機構の嵩が高くな
り、大形になるという問題があった。
【0008】本発明は上記問題点を解決することができ
る舵取装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る舵取装置
は、舵取り操作に応じて回転するピニオンに連動して車
体の左右方向へ移動するラックと、該ラックの移動方向
と交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置され、前記ラ
ックに連動して左右方向へ移動する舵取軸とを備えた舵
取装置において、前記ピニオンと同軸的に一体であり、
該ピニオンよりも大径の伝動歯車と、該伝動歯車に噛合
し、前記ラックに沿って移動する移動軸と、一端部が前
記ラックに枢支され、他端部が前記移動軸に相対移動を
自在として係止される伝動アームと、該伝動アームの他
端部に当接して前記舵取軸を前記伝動アームに連動させ
る連動体とを備え、該連動体は、前記舵取軸及び伝動ア
ームと相対移動を可能にしてあることを特徴とする。
【0010】第1発明にあっては、舵取り操作によって
ピニオンが回転し、該ピニオンに連動するラック、及び
ピニオンと同軸的に一体に形成された伝動歯車に噛合す
る移動軸は同じ方向へ移動するが、移動軸はピニオンよ
りも大径に形成された伝動歯車に連動するため、伝動ア
ーム及び連動体を介して移動軸に連動する舵取軸は前記
ラックよりも移動量が多くなり、舵角比を大きくするこ
とができる。
【0011】また、連動体を移動させることによって、
該連動体の伝動アームへの当接位置を変え、ラックの移
動量に対する舵取軸の移動量を、移動軸の移動量よりも
多くすることができるため、前記舵角比をより一層大き
くすることができる。
【0012】第2発明に係る舵取装置は、車速を検出す
るセンサの検出結果に基づいて回転制御され、前記連動
体を移動させる駆動機を備えていることを特徴とする。
【0013】第2発明にあっては、車速を検出するセン
サの検出結果に基づいて連動体の移動量を調節するた
め、舵角比を車速に応じて機械的に変えることができ
る。
【0014】第3発明に係る舵取装置は、舵取り操作に
応じて回転するピニオンに連動して車体の左右方向へ移
動するラックと、該ラックの移動方向と交差する方向へ
適宜の間隔を隔てて配置され、前記ラックに連動して左
右方向へ移動する舵取軸とを備えた舵取装置において、
前記ラック及び舵取軸の一方にその一端部が枢支され、
他方にその他端部が相対移動を自在として係止される伝
動アームと、該伝動アームの揺動角を調節する調節手段
とを備えていることを特徴とする。
【0015】第3発明にあっては、舵取り操作によって
ピニオンが回転し、該ピニオンに噛合するラックが舵取
軸の軸長方向へ移動し、このラックの移動が伝動アーム
を介して舵取軸に伝達され、該舵取軸が前記ラックと同
じ方向へ移動する。このラックが移動するとき、操舵輪
の操舵中立点で揺動角が零となる伝動アームの揺動角を
調節することにより、舵取軸の移動量をラックの移動量
に対し変えることができ、舵角比を調節することができ
る。すなわち、伝動アームの揺動角を小さくすることに
よって舵角比を小さくでき、また、伝動アームの揺動角
を大きくすることによって舵角比を大きくできる。
【0016】第4発明に係る舵取装置は、前記調節手段
は、前記ラック及び舵取軸の一方に前記伝動アームの揺
動方向へ移動可能に設けられ、前記伝動アームに当接す
る突起と、該突起を移動させる駆動機とを備えているこ
とを特徴とする。
【0017】第4発明にあっては、例えば車速を検出す
るセンサの検出結果に基づいて駆動機が駆動されるよう
に構成することによって、高速走行されている状態で操
舵されるとき、突起の移動量が少なくなり、伝動アーム
の揺動角が小さくなるため、舵角比を小さくできる。ま
た、車速が零に近い低速の状態で操舵される場合、突起
の移動量が多くなり、伝動アームの揺動角が大きくなる
ため、舵角比を大きくできる。
【0018】第5発明に係る舵取装置は、舵取り操作に
応じて回転するピニオンに連動して車体の左右方向へ移
動するラックと、該ラックの移動方向と交差する方向へ
適宜の間隔を隔てて配置され、前記ラックに連動して左
右方向へ移動する舵取軸とを備えた舵取装置において、
前記舵取軸はラック歯を備え、前記ラックに噛合する小
径歯車及び該小径歯車と同軸的に一体であり、前記ラッ
ク歯に噛合する大径歯車を有し、前記ラックの移動によ
って転動する転動輪と、前記大径歯車に噛合し、前記ラ
ックに沿う方向への移動を可能とした移動軸とを備えて
いることを特徴とする。
【0019】第5発明にあっては、舵取り操作によって
ピニオンが回転し、該ピニオン及び転動輪の小径歯車に
噛合するラック、及び転動輪の大径歯車に噛合する舵取
軸が相反する方向へ移動するが、舵取軸は小径歯車より
も大径に形成された大径歯車に噛合しているため、該舵
取軸はラックよりも移動量が多くなり、舵角比を大きく
することができる。
【0020】また、転動輪の大径歯車と噛合する移動軸
を移動させることによって、転動輪を転動させながら舵
取軸を移動させることができるので、ピニオンの回転量
に対する舵取軸の移動量を変え、前記舵角比を調節する
ことができる。すなわち、移動軸をラックが移動する方
向へ移動させることによって、転動輪の転動量が少なく
なり、舵取軸の移動量を少なくでき、舵角比を小さくで
きる。また、移動軸をラックが移動する方向と反対の方
向へ移動させることによって、転動輪の転動量が多くな
り、舵取軸の移動量を多くでき、舵角比を大きくでき
る。
【0021】第6発明に係る舵取装置は、車速を検出す
るセンサの検出結果に基づいて回転制御され、前記移動
軸を移動させる駆動機を備えていることを特徴とする。
【0022】第6発明にあっては、車速を検出するセン
サの検出結果に基づいて移動軸の移動量を調節するた
め、舵角比を車速に応じて機械的に変えることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 実施の形態1 図1は本発明に係る舵取装置の実施の形態1の構成を示
す斜視図、図2は舵角比が小さいときの状態を示す正面
図、図3は図2のIII −III 線の断面図、図4は底面図
である。
【0024】図1〜図4に示した舵取装置は、一端部が
操舵軸を介して操舵輪に繋がるピニオン軸1の他端部に
一体に形成されたピニオン2と、該ピニオン2に噛合す
るラック歯3aを備え、ピニオン2に連動して車体の左
右方向へ移動するラック3と、該ラック3の移動方向と
交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置され、左右方向
へ移動する舵取軸4と、これらラック3及び舵取軸4の
間に適宜の間隔を隔てて配置され、ラック歯5aを有す
る移動軸5と、前記ピニオン2と同軸的に一体に形成さ
れ、該ピニオン2よりも大径の伝動歯車6と、一端部が
前記ラック3に枢支され、他端部が前記移動軸5に相対
移動を自在として係止される伝動アーム7と、該伝動ア
ーム7の他端部に当接して前記舵取軸4を前記伝動アー
ム7に連動させる連動体8とを備え、前記伝動歯車6が
前記移動軸5のラック歯5aに噛合している。尚、舵取
軸4の両端部には、アウターボールジョイントを介して
左右の走行車輪が連結される。
【0025】ピニオン軸1は車体に取付けられるハウジ
ング(図示せず)に回転可能に支持されており、ラック
3と、舵取軸4及び移動軸5は前記ハウジングに軸長方
向への移動を可能に支持されている。
【0026】伝動歯車6は、ピニオン2に対し例えば
2:1の歯数比とするのであるが、その比率は特に制限
されない。
【0027】伝動アーム7は、一端部に丸孔71を有
し、他端部に長孔72を有しており、前記丸孔71に挿
通される連結軸73を介して前記ラック3の一端部に、
ラック3の移動方向への揺動を可能に枢支されている。
前記長孔72には、前記移動軸5の一端部にその移動方
向と交差する方向へ突設された伝動軸74が相対移動を
可能に係止されている。
【0028】連動体8は、前記舵取軸4の周りに回転可
能であり、軸長方向へは一体に移動可能に挿嵌される筒
部81、及び該筒部81の周面からラジアル方向へ突出
する一つの突起82を備え、該突起82を前記伝動アー
ム7の長孔72に挿入して該長孔72の内面に相対移動
を可能に当接させ、移動軸5の移動力を、伝動軸74、
伝動アーム7、突起82及び筒部81を介して舵取軸4
に伝達し、該舵取軸4を移動軸5に連動させるように構
成されている。
【0029】連動体8は、車速を検出するセンサの検出
結果に基づいて回転制御される駆動機9によって移動す
る。この駆動機9は、ステッピングモータ等の電動モー
タを用いてなり、その駆動軸に駆動歯車91が設けられ
ている。尚、駆動機9は、操舵輪の操舵角、又は、前記
ピニオン2の回転角を検出するセンサの検出結果に基づ
いてマイクロプロセッサから出力される信号によって起
動され、以後は車速を検出するセンサの検出結果に基づ
いて回転制御されるように構成されている。
【0030】また、前記筒部81の周面には舵取軸4の
軸長方向へ延びる幅の広い歯車83を設け、該歯車83
及び前記駆動歯車91に噛合して回転する中継歯車10
を設け、駆動機9の回転を、駆動歯車91、中継歯車1
0を介して連動体8に伝達し、該連動体8を角回転させ
て突起82の伝動アーム7への当接位置を、高速位置及
び低速位置の間で変えることができるように構成されて
いる。尚、駆動機9及び中継歯車10は前記ハウジング
に支持されている。
【0031】以上の如く構成された舵取装置は、操舵輪
の操舵力がピニオン軸1のピニオン2からラック3に、
また、ピニオン2と一体の伝動歯車6から移動軸5に夫
々伝達され、これらラック3及び移動軸5が同じ方向へ
移動するとともに、移動軸5の移動力が、伝動軸74、
伝動アーム7、突起82及び筒部81を介して舵取軸4
に伝達され、該舵取軸4を軸長方向へ移動させることが
できる。このとき、ピニオン2及び伝動歯車6の歯数比
が例えば1:2であれば、移動軸5に連動する舵取軸4
の移動量を、ラック3の移動量の2倍にすることがで
き、前記舵角比を大きくすることができる。従って、高
速で直進走行する場合の剛性感を高めることができると
ともに、車速が零に近い低速の状態での操舵が行い易い
のである。
【0032】また、操舵輪の操舵に伴って駆動機9が駆
動され、該駆動機9が車速を検出するセンサの検出結果
に基づいて回転制御されるため、例えば、高速走行され
ている状態で操舵されるとき、伝動アーム7の揺動角は
零であり、駆動機9によって連動体8が図2、図3の高
速位置へ移動され、移動軸5及び舵取軸4の移動量は同
じであり、高速で直進走行する場合の剛性感を高めるこ
とができる。
【0033】図5は舵角比が大きいときの状態を示す正
面図、図6は舵角比が大きいときの状態を示す断面図で
ある。車速が零に近い低速の状態で時計方向へ操舵され
る場合、駆動機9によって連動体8が図5、図6の低速
位置へ移動され、突起82の伝動アーム7への当接位置
が図5の如くΔHだけ舵取軸4の軸長方向へ変位し、こ
の変位量ΔHだけ舵取軸4の移動量が移動軸5の移動量
よりもΔHだけ多くなり、ラック3の移動量に対する舵
取軸4の移動量を、移動軸5の移動量よりも多くするこ
とができる。従って、前記舵角比をより一層大きくする
ことができ、車速が零に近い低速の状態での操舵がより
一層行い易いのである。また、車速が零に近い低速の状
態で反時計方向へ操舵される場合は、時計方向へ操舵さ
れる場合の反対の動作となる。
【0034】実施の形態2 図7は本発明に係る舵取装置の実施の形態2の構成を示
す正面図、図8は縦断面図である。この実施の形態2の
舵取装置は、一端部が操舵軸を介して操舵輪に繋がるピ
ニオン軸1の他端部に一体に形成された前記ピニオン2
と、該ピニオン2に連動して車体の左右方向へ移動する
前記ラック3と、該ラック3の移動方向と交差する方向
へ適宜の間隔を隔てて配置され、前記左右方向へ移動す
る前記舵取軸4と、一端部が前記ラック3に枢支され、
他端部が前記舵取軸4に相対移動を自在として係止され
る伝動アーム7と、該伝動アーム7の揺動方向へ移動可
能に設けられ、前記伝動アーム7の中間部に当接する突
起11と、該突起11を移動させる駆動機12とを備
え、該駆動機12をブラケットを介して前記ラック3に
支持したものであり、その他の構成及び作用は実施の形
態1と同じであるため、共通部品については同じ符号を
付し、その詳細な説明及び作用を省略する。
【0035】伝動アーム7は、一端部に丸孔71を有
し、他端部と中間部とに長孔75,76を有しており、
前記丸孔71に挿通される連結軸73を介して前記ラッ
ク3の一端部に、ラック3の移動方向への揺動を可能に
枢支されている。他端部の長孔75には、前記舵取軸4
の中間部にその移動方向と交差する方向へ突出する伝動
軸13が相対移動を可能に係止されており、中間部の長
孔76には、前記突起11を挿入し、相対移動を可能に
当接されている。
【0036】駆動機12は、ステッピングモータ等の電
動モータを用いてなり、その駆動軸に円板14を設け、
該円板14の回転中心に対し偏倚する位置に前記突起1
1を設け、駆動機12の回転によってその回転中心を支
点として前記突起11を伝動アーム7の揺動方向へ移動
させ、伝動アーム7の揺動角を調節することができるよ
うに構成されている。尚、駆動機12は、実施の形態1
と同じく操舵輪の操舵角、又は、前記ピニオン2の回転
角を検出するセンサの検出結果に基づいてマイクロプロ
セッサから出力される信号によって起動され、以後は車
速を検出するセンサの検出結果に基づいて回転制御され
るように構成されている。
【0037】この実施の形態2にあっては、操舵輪の操
舵力がピニオン軸1のピニオン2からラック3に伝達さ
れ、該ラック3が移動するとともに、ラック3の移動力
が、伝動アーム7及び伝動軸13を介して舵取軸4に伝
達され、該舵取軸4を軸長方向へ移動させることができ
る。
【0038】図9、図10は舵角比が大きいときの状態
を示す正面図である。また、操舵輪の操舵に伴って駆動
機12が駆動され、該駆動機12が車速を検出するセン
サの検出結果に基づいて回転制御されるため、例えば、
高速走行されている状態で操舵されるとき、駆動機12
は駆動されず、突起11は高速位置に停止しているた
め、伝動アーム7の揺動角は、例えば図7の如く零であ
り、ラック3及び舵取軸4の移動量が同じであり、前記
舵角比を小さくすることができる。従って、高速で直進
走行する場合の剛性感を高めることができる。
【0039】また、車速が零に近い低速の状態で時計方
向へ操舵される場合、駆動機12が駆動され、該駆動機
12によって突起11が高速位置から低速位置へ移動さ
れ、伝動アーム7の揺動角が図9の如く大きくなり、伝
動軸13の位置が図9の如くΔHだけ舵取軸4の軸長方
向へ変位し、この変位量ΔHだけ舵取軸4の移動量をラ
ック3の移動量よりも多くすることができ、前記舵角比
を大きくすることができる。従って、車速が零に近い低
速の状態での操舵がより一層行い易いのである。
【0040】また、車速が零に近い低速の状態で反時計
方向へ操舵される場合、駆動機12が駆動され、該駆動
機12によって突起11が高速位置から低速位置へ移動
され、伝動アーム7の揺動角が図10の如く大きくな
り、伝動軸13の位置が図10の如くΔHだけ舵取軸4
の軸長方向へ変位し、この変位量ΔHだけ舵取軸4の移
動量をラック3の移動量よりも多くすることができ、前
記舵角比を大きくすることができる。
【0041】尚、実施の形態2において、前記伝動アー
ム7は、その一端部を舵取軸4に枢支し、その他端部を
前記ラック3に相対移動を自在として係止した構成とし
てもよい。また、前記突起11及び該突起11を移動さ
せる駆動機12はブラケットを介して前記舵取軸4に支
持してもよい。
【0042】実施の形態3 図11は本発明に係る舵取装置の実施の形態3の構成を
示す縦断正面図、図12は縦断側面図である。この実施
の形態3の舵取装置は、一端部が操舵軸を介して操舵輪
に繋がるピニオン軸1の他端部に同軸的に一体に形成さ
れた前記ピニオン2と、該ピニオン2に連動して車体の
左右方向へ移動する前記ラック3と、該ラック3の移動
方向と交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置され、左
右方向へ移動する前記舵取軸4と、該舵取軸4に設けら
れるラック歯4aと、前記ラック3に噛合する小径歯車
15及び該小径歯車15と同軸的に一体に形成され、前
記ラック歯4aに噛合する大径歯車16を有し、前記ラ
ック3の移動によって転動する転動輪17と、前記大径
歯車16に噛合するラック歯18aを有し、前記ラック
3に沿う方向への移動を可能とした移動軸18とを備え
たものであり、その他の構成及び作用は実施の形態1と
同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、
その詳細な説明及び作用を省略する。
【0043】転動輪17は、前記ラック3に沿う方向へ
の移動及び転動を可能として前記ハウジングに支持して
あり、また、小径歯車15及び大径歯車16は、その歯
数比を例えば1:2とするのであるが、その歯数比は特
に制限されない。
【0044】移動軸18は車速を検出するセンサの検出
結果に基づいて回転制御される駆動機19によって移動
するのであり、車速が零に近い低速の状態で操舵される
とき、移動軸18を前記ラック3の移動方向と反対の方
向であり、舵取軸4の移動方向と同じ方向へ移動させ、
高速走行されている状態で操舵されるとき、移動軸18
を前記ラック3の移動方向と同じ方向であり、舵取軸4
の移動方向と反対の方向へ移動させるようにしている。
【0045】駆動機19は、ステッピングモータ等の電
動モータを用いてなり、その駆動軸にねじ軸20が連結
され、該ねじ軸20が前記移動軸18の一端部に穿設さ
れたねじ孔18bに螺合され、ねじ軸20の回転によっ
て移動軸18を前記ラック3に沿う方向へ相対移動させ
るように構成されている。尚、駆動機19は、操舵輪の
操舵角、又は、前記ピニオン2の回転角を検出するセン
サの検出結果に基づいてマイクロプロセッサから出力さ
れる信号によって起動され、以後は車速を検出するセン
サの検出結果に基づいて回転制御されるように構成され
ている。
【0046】この実施の形態3にあっては、操舵輪の操
舵力がピニオン軸1のピニオン2からラック3に伝達さ
れ、該ラック3が移動するとともに、ラック3の移動力
が小径歯車15に伝達され、転動輪17が転動し、該転
動輪17の大径歯車16を介して舵取軸4を軸長方向へ
移動させることができる。
【0047】また、操舵輪の操舵に伴って駆動機19が
駆動され、該駆動機19が車速を検出するセンサの検出
結果に基づいて回転制御されるため、例えば、車速が零
に近い低速の状態で図11の時計方向へ操舵されると
き、ラック3を介して転動輪17が図11の時計方向へ
回転し、駆動機19は駆動されないか又は非常に低速で
回転し、移動軸18は停止又は図11の右方向へ若干移
動することになり、ラック3の図11の左方向への移動
による転動輪17の図11の右方向への転動量は最大と
なり、舵取軸4を移動軸18と同じ方向、すなわち、図
11の右方向へ移動させることができる。例えば転動輪
17の小径歯車15及び大径歯車16の歯数比が例えば
1:2であれば、大径歯車16に連動する舵取軸4の図
11の右方向への移動量を、小径歯車15に連動するラ
ック3の図11の左方向への移動量の2倍にすることが
でき、舵角比を大きくすることができる。
【0048】また、高速走行されている状態で図11の
時計方向へ操舵されるとき、駆動機19が駆動され、移
動軸18が図11の左方向へ移動し、該移動軸18に噛
合する大径歯車16は図11の右方向への転動が抑制さ
れ、転動輪17の転動量が少なくなり、大径歯車16か
ら舵取軸4への伝達比が小さくなるため、舵取軸4の移
動量を少なくでき、舵角比を小さくできる。従って、高
速で直進走行する場合の剛性感を高めることができる。
また、図11の反時計方向へ操舵される場合は、時計方
向へ操舵される場合の反対の動作となるため、その動作
の説明を省略する。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明によれば、舵
取り操作に応じて回転するピニオンと同軸的に一体に形
成された伝動歯車と、ピニオンに連動するラック及び伝
動歯車に噛合し、前記ラックに沿って移動する移動軸
と、これらラック及び移動軸の間に設けられる伝動アー
ムと、舵取軸を前記伝動アームに連動させる連動体とを
備えた構造であるため、ボールねじ機構を用いる従来例
に比較して構造を簡単にでき、コストを低減できるので
あり、また、転動輪及びラックを用いる従来例に比較し
て舵角比の可変機構の嵩を低くでき、小形化することが
できる。
【0050】第3発明によれば、舵取り操作に応じて回
転するピニオンに連動するラックと、該ラック及び舵取
軸の間に設けられる伝動アームと、該伝動アームの揺動
角を調節する調節手段とを備えた構造であるため、ボー
ルねじ機構を用いる従来例に比較して構造を簡単にで
き、コストを低減できるのであり、また、転動輪及びラ
ックを用いる従来例に比較して舵角比の可変機構の嵩を
低くでき、小形化することができる。
【0051】第5発明によれば、転動輪は、ピニオンと
連動するラックに噛合する小径歯車及び舵取軸に噛合す
る大径歯車が同軸的に一体に形成された構造であり、し
かも、前記大径歯車に舵取軸及び移動軸が噛合する構造
であるため、転動輪及びラックを用いる従来例に比較し
て舵角比の可変機構の嵩を低くでき、小形化できるので
あり、また、ボールねじ機構を用いる従来例に比較して
構造を簡単にでき、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の構成を
示す斜視図である。
【図2】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の舵角比
が小さいときの状態を示す正面図である。
【図3】図2のIII −III 線の断面図である。
【図4】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の構成を
示す底面図である。
【図5】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の舵角比
が大きいときの状態を示す正面図である。
【図6】本発明に係る舵取装置の実施の形態1の舵角比
が大きいときの状態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る舵取装置の実施の形態2の構成を
示す正面図である。
【図8】本発明に係る舵取装置の実施の形態2の構成を
示す縦断面図である。
【図9】本発明に係る舵取装置の実施の形態2の舵角比
が大きいときの正面図である。
【図10】本発明に係る舵取装置の実施の形態2の舵角
比が大きいときの正面図である。
【図11】本発明に係る舵取装置の実施の形態3の構成
を示す縦断正面図である。
【図12】本発明に係る舵取装置の実施の形態3の構成
を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
2 ピニオン 3 ラック 4 舵取軸 4a ラック歯 5 移動軸 6 伝動歯車 7 伝動アーム 8 連動体 9,12,19 駆動機 11 突起 15 小径歯車 16 大径歯車 17 転動輪 18 移動軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵取り操作に応じて回転するピニオンに
    連動して車体の左右方向へ移動するラックと、該ラック
    の移動方向と交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置さ
    れ、前記ラックに連動して左右方向へ移動する舵取軸と
    を備えた舵取装置において、前記ピニオンと同軸的に一
    体であり、該ピニオンよりも大径の伝動歯車と、該伝動
    歯車に噛合し、前記ラックに沿って移動する移動軸と、
    一端部が前記ラックに枢支され、他端部が前記移動軸に
    相対移動を自在として係止される伝動アームと、該伝動
    アームの他端部に当接して前記舵取軸を前記伝動アーム
    に連動させる連動体とを備え、該連動体は、前記舵取軸
    及び伝動アームと相対移動を可能にしてあることを特徴
    とする舵取装置。
  2. 【請求項2】 車速を検出するセンサの検出結果に基づ
    いて回転制御され、前記連動体を移動させる駆動機を備
    えている請求項1記載の舵取装置。
  3. 【請求項3】 舵取り操作に応じて回転するピニオンに
    連動して車体の左右方向へ移動するラックと、該ラック
    の移動方向と交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置さ
    れ、前記ラックに連動して左右方向へ移動する舵取軸と
    を備えた舵取装置において、前記ラック及び舵取軸の一
    方にその一端部が枢支され、他方にその他端部が相対移
    動を自在として係止される伝動アームと、該伝動アーム
    の揺動角を調節する調節手段とを備えていることを特徴
    とする舵取装置。
  4. 【請求項4】 前記調節手段は、前記ラック及び舵取軸
    の一方に前記伝動アームの揺動方向へ移動可能に設けら
    れ、前記伝動アームに当接する突起と、該突起を移動さ
    せる駆動機とを備えている請求項3記載の舵取装置。
  5. 【請求項5】 舵取り操作に応じて回転するピニオンに
    連動して車体の左右方向へ移動するラックと、該ラック
    の移動方向と交差する方向へ適宜の間隔を隔てて配置さ
    れ、前記ラックに連動して左右方向へ移動する舵取軸と
    を備えた舵取装置において、前記舵取軸はラック歯を備
    え、前記ラックに噛合する小径歯車及び該小径歯車と同
    軸的に一体であり、前記ラック歯に噛合する大径歯車を
    有し、前記ラックの移動によって転動する転動輪と、前
    記大径歯車に噛合し、前記ラックに沿う方向への移動を
    可能とした移動軸とを備えていることを特徴とする舵取
    装置。
  6. 【請求項6】 車速を検出するセンサの検出結果に基づ
    いて回転制御され、前記移動軸を移動させる駆動機を備
    えている請求項5記載の舵取装置。
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