JP2000249056A - クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置 - Google Patents

クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置

Info

Publication number
JP2000249056A
JP2000249056A JP11049821A JP4982199A JP2000249056A JP 2000249056 A JP2000249056 A JP 2000249056A JP 11049821 A JP11049821 A JP 11049821A JP 4982199 A JP4982199 A JP 4982199A JP 2000249056 A JP2000249056 A JP 2000249056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
cryopump
temperature
cryopumps
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11049821A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Hirezaki
有 鰭崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Shokan Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Shokan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Shokan Co Ltd filed Critical Suzuki Shokan Co Ltd
Priority to JP11049821A priority Critical patent/JP2000249056A/ja
Publication of JP2000249056A publication Critical patent/JP2000249056A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒ガスの消費量を削減できて省エネルギー
化を図ることができ、運転コストも低減できるクライオ
ポンプの運転制御方法を提供すること。 【解決手段】 クライオポンプ10の運転制御方法は、
第1段の冷却部に、第1のヒータおよび第1の温度セン
サを設け、第2段の冷却部に、第2のヒータおよび第2
の温度センサを設け、第1段および第2段の冷却部の温
度を各温度センサで測定し、クライオポンプコントロー
ラ32やコントロールボックス31で、前記測定温度
と、クライオポンプ10に供給される供給ガスの種類に
応じて設定される設定温度との差に基づいて前記各ヒー
タを作動して各冷却部の温度を制御する。各冷却部が必
要以上に冷却されないため、冷媒ガスの消費量を削減で
きて省エネルギー化を図ることができ、運転コストも低
減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クライオポンプの
運転制御方法および運転制御装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、G−Mサイクル冷凍機や、スタ
ーリングサイクル冷凍機等の極低温冷凍機を利用したク
ライオポンプが知られている。このようなクライオポン
プとして、特開平1−305173号公報に記載された
ものが知られている。
【0003】この従来のクライオポンプでは、オーバー
ハングアップを防止するために、50〜160Kに制御
される第1段の冷却部に温度センサおよび加熱装置を設
け、第1段の冷却部の温度を制御していた。なお、極低
温に冷却される第2段の冷却部には、温度センサは設け
られず、クライオポンプの再生時に、第2段の冷却部を
加熱して再生時間を短縮するための加熱装置のみが設け
られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のクラ
イオポンプでは、運転動作時には、第2段の冷却部の加
熱装置は作動されず、無負荷状態で運転されていた。こ
のため、第2段の冷却部は、必要な温度以下(例えば2
0K以下)には冷却されるものの、その温度は具体的に
制御されていなかった。
【0005】このため、メンテナンス直後であるか、あ
るいは使用時間がある程度経過した後である等のクライ
オポンプの状態等によって、第2段の冷却部は10〜2
0K程度にばらついていた。
【0006】しかしながら、本出願人は、第2段の冷却
部の温度が10〜20K程度でばらつくだけでも、使用
する冷媒ガスの消費量に大きな差が生じるという問題点
を見いだした。
【0007】本発明の目的は、冷媒ガスの消費量を削減
できて省エネルギー化を図ることができ、運転コストも
低減できるクライオポンプの運転制御方法および運転制
御装置を提供することにある。
【0008】さらに、近年では、プラントの装置などに
複数のクライオポンプを組み込んで使用する場合もあっ
た。この際、複数のクライオポンプに対してヘリウム等
の冷媒ガスを供給するコンプレッサは、通常、1台のク
ライオポンプに対して1台設けられるが、本出願人は、
コンプレッサの能力を高めて複数台、例えば2〜3台の
クライオポンプに対して1台のコンプレッサを接続する
ことで、省スペース化や低コスト化を実現したシステム
を開発した。
【0009】しかしながら、このような1台のコンプレ
ッサに複数のクライオポンプを接続した場合、各クライ
オポンプの状態によっては性能上問題が生じる場合があ
った。すなわち、クライオポンプに使用される冷凍機
(例えばG−Mサイクル冷凍機)は、一般に低温の冷却
部(第2段の冷却部)の温度が下がれば下がるほど、作
動ガスであるヘリウムガスの必要流量が増加する。例え
ば、口径200mmのクライオポンプにおけるヘリウム
ガス流量は、第1段の冷却部の温度が50Kで、第2段
の冷却部の温度が9Kの場合には、730NL/min
になり、第1段の冷却部の温度が65Kで、第2段の冷
却部の温度が15Kの場合には、480NL/minで
あった。
【0010】従って、4台のクライオポンプが65K/
15K(第2段冷却部温度/第1段冷却部温度)で運転
されている場合は、流量が合計1920NL/minと
なり、50K/9Kで運転されている場合は、流量が合
計2920NL/minとなる。
【0011】ところで、冷凍機の冷凍性能は、作動ガス
の供給圧力(高圧)と戻り圧力(低圧)の差圧に比例
し、差圧が小さいと十分な冷凍性能が得られない。図5
に示すコンプレッサの流量特性によると、流量が192
0NL/minの場合の低圧圧力は0.81MPaであ
り、流量が2920NL/minの場合は1.25MP
aである。従って、高圧側の圧力が2.1MPaの場合
には、流量1920NL/minでは差圧は1.29M
Paとなり4台のクライオポンプを十分な冷凍性能で運
転できる値となる。一方、流量2920NL/minで
の差圧は0.85MPaと小さくなり、十分な冷凍性能
を発揮することができない。
【0012】差圧が小さいと冷凍性能が下がり、各冷却
部の温度が上昇して作動ガスの流量が低下して差圧が大
きくなり、結果的には適当な温度で安定するため、第2
段の冷却部の温度制御をしないために9K程度に低下し
ても、システム運転上は問題とはならなかった。
【0013】しかしながら、次のような場合には問題が
生じていた。すなわち、各クライオポンプによって装置
からの熱負荷が異なる場合には、第2段の冷却部が9K
程度に低下し、作動ガス流量が増えて冷凍性能が低下し
た場合に、より熱負荷の大きいクライオポンプの能力が
不足し、使用できなくなるという問題があった。
【0014】また、3台のクライオポンプが運転中で1
台を室温からクールダウンする場合にも、冷凍性能が低
下することによってクールダウン時間が長くなるという
問題があった。例えば、3台のクライオポンプが65K
/15Kおよび50K/9Kで動作していると、合計流
量はそれぞれ1440NL/min、2190NL/m
inとなり、差圧から換算すると50K/9Kと低温で
動作している場合には、65K/15Kの場合に比べて
クールダウン時間が約25%増加し、実際にはもっと大
きな差がでてしまうという問題があった。
【0015】本発明の第2の目的は、1つのコンプレッ
サに複数台のクライオポンプを接続した際に、各クライ
オポンプの冷却性能の低下を抑えることができるクライ
オポンプの運転制御方法および運転制御装置を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1段および
第2段のクライオパネル面と、これらの第1段および第
2段のクライオパネル面を冷却する第1段および第2段
の冷却部とを備えるクライオポンプの運転制御方法であ
って、前記第1段の冷却部に、第1の加熱装置および第
1の温度センサを設け、前記第2段の冷却部に、第2の
加熱装置および第2の温度センサを設け、前記第1段お
よび第2段の冷却部の温度を前記各温度センサで測定
し、その測定温度と、クライオポンプに供給される供給
ガスの種類に応じて設定される設定温度との差に基づい
て前記各加熱装置を運転して各冷却部の温度を制御する
ことを特徴とするものである。
【0017】このような運転制御方法によれば、第1段
および第2段の各冷却部の温度を測定して各冷却部の温
度を所定温度に制御しているので、各冷却部が必要以上
に冷却されることを防止でき、冷媒ガス(作動ガス)の
消費量を削減できて省エネルギー化を図ることができ、
運転コストも低減できる。
【0018】また、本発明の第2の発明は、第1段およ
び第2段のクライオパネル面と、これらの第1段および
第2段のクライオパネル面を冷却する第1段および第2
段の冷却部とを備えるクライオポンプの運転制御方法で
あって、前記クライオポンプを複数台設け、かつこれら
の複数台のクライオポンプの前記第1段および第2段の
冷却部に、第1および第2の加熱装置と、第1および第
2の温度センサとをそれぞれ設けるとともに、前記複数
台のクライオポンプに1台のガス供給装置から冷媒ガス
を供給し、前記各クライオポンプの前記第1段および第
2段の冷却部の温度を前記温度センサで測定し、その測
定温度と、クライオポンプに供給される供給ガスの種類
に応じて設定される設定温度との差に基づいて前記各加
熱装置を運転し、各冷却部の温度を制御することを特徴
とするものである。
【0019】このような運転制御方法によれば、各クラ
イオポンプの各冷却部の温度をそれぞれ制御しているの
で、冷却部の温度が必要以上に低下されることを防止で
き、冷媒ガス(作動ガス)の消費量を削減できて省エネ
ルギー化を図ることができ、運転コストも低減できる。
さらに、冷媒ガスの流量を抑えることができるため、1
台のガス供給装置(コンプレッサ)に複数台のクライオ
ポンプを接続していても、各クライオポンプで十分な冷
却性能が得られる。
【0020】このため、各クライオポンプでの熱負荷が
異なる場合でも、熱負荷が小さいクライオポンプの冷却
部の温度が一方的に低下することがないため、各クライ
オポンプで十分な冷却性能を発揮することができる。ま
た、クールダウン中のクライオポンプが存在している場
合でも、他の作動中のクライオポンプの温度が低下しす
ぎることがないため、冷凍性能の低下を抑えることがで
き、クールダウン時間も短縮できる。
【0021】なお、複数台のクライオポンプが1台のコ
ンプレッサに接続されている際には、前記各クライオポ
ンプの第1段冷却部の温度を同じ温度に制御するととも
に、前記各クライオポンプの第2段冷却部の温度を同じ
温度に制御することが好ましい。このようにすれば、各
クライオポンプでのガス消費量の差が無くなるため、制
御が容易に行える。
【0022】また、前記第2段の冷却部の温度は、14
〜18Kに維持して運転することが好ましい。より好ま
しくは、第2段の冷却部の温度は15〜16Kである。
第2段の冷却部の温度が13K以下と低くなると、冷媒
ガスの消費量が増えて運転コストが高くなる。一方で、
第2段の冷却部の温度が19K以上と高くなると、必要
な冷凍性能が得られない。これに対し、14〜18Kに
維持すれば、ガスの消費量を抑えつつ、必要な冷凍性能
を得ることができ、コストパフォーマンスを良好にでき
る。
【0023】また、本発明は、第1段および第2段のク
ライオパネル面と、これらの第1段および第2段のクラ
イオパネル面を冷却する第1段および第2段の冷却部と
を備えるクライオポンプの運転制御装置であって、前記
第1段および第2段の冷却部にそれぞれ設けられた第1
および第2の加熱装置と、前記第1段および第2段の冷
却部にそれぞれ設けられた第1および第2の温度センサ
と、前記第1段および第2段の冷却部の温度を前記温度
センサで測定し、その測定温度と、クライオポンプに供
給される供給ガスの種類に応じて設定される設定温度と
の差に基づいて前記各加熱装置を運転して各冷却部の温
度を制御する制御部と、を備えることを特徴とするもの
である。
【0024】このような本発明によれば、第1段および
第2段の各冷却部の温度を温度センサで測定して加熱装
置を制御することで、各冷却部の温度を所定温度に制御
できる。このため、各冷却部が必要以上に冷却されるこ
とを防止でき、冷媒ガス(作動ガス)の消費量を削減で
きて省エネルギー化を図ることができ、運転コストも低
減できる。
【0025】また、本発明は、第1段および第2段のク
ライオパネル面と、これらの第1段および第2段のクラ
イオパネル面を冷却する第1段および第2段の冷却部と
を備えるクライオポンプの運転制御装置であって、前記
クライオポンプは複数台設けられるとともに、前記複数
台のクライオポンプに冷媒ガスを供給する1台のガス供
給装置が設けられ、前記各クライオポンプの前記第1段
および第2段の冷却部にそれぞれ設けられた第1および
第2の加熱装置と、前記第1段および第2段の冷却部に
それぞれ設けられた第1および第2の温度センサと、前
記各クライオポンプの第1段冷却部の温度を制御すると
ともに、前記各クライオポンプの第2段冷却部の温度を
制御する制御部と、を備えることを特徴とするものであ
る。
【0026】このような運転制御装置によれば、各クラ
イオポンプの各冷却部の温度をそれぞれ制御しているの
で、冷却部の温度が必要以上に低下されることを防止で
き、冷媒ガス(作動ガス)の消費量を削減できて省エネ
ルギー化を図ることができ、運転コストも低減できる。
さらに、冷媒ガスの流量を抑えることができるため、1
台のコンプレッサに複数台のクライオポンプを接続して
いても、各クライオポンプで十分な冷却性能が得られ
る。
【0027】このため、各クライオポンプでの熱負荷が
異なる場合でも、熱負荷が小さいクライオポンプの冷却
部の温度が一方的に低下することがないため、各クライ
オポンプで十分に冷却性能を発揮することができる。ま
た、クールダウン中のクライオポンプが存在している場
合でも、他の作動中のクライオポンプの温度が低下しす
ぎることがないため、冷凍性能の低下を抑えることがで
き、クールダウン時間も短縮できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係るク
ライオポンプ10の運転制御装置30の概略構成図が示
されている。運転制御装置30は、クライオポンプ10
およびコンプレッサ20の運転を制御するものである。
本実施形態では、6台のクライオポンプ10と、2台の
コンプレッサ(ガス供給装置)20とが設けられてお
り、1台のコンプレッサ20に対して3台のクライオポ
ンプ10が接続されている。
【0029】運転制御装置30は、制御部として、各ク
ライオポンプ10に対応してそれぞれ設けられた計6台
のコントロールボックス31と、これらのコントロール
ボックス31に接続された1台のクライオポンプコント
ローラ32とを備えて構成されている。
【0030】クライオポンプ10は、図2および図3に
も示すようにG−M(Gifford−McMahon)サイクル冷凍
機からなる冷凍ユニット51を備えている。そして、こ
の各冷凍ユニット51に対してコンプレッサ20から作
動ガス(冷媒ガス)であるヘリウムガスを供給し、また
コンプレッサ20に戻すための配管21,22が設けら
れている。
【0031】また、クライオポンプ10には、図2にも
示すように、パージガスの供給用および排気用の配管1
1,12が接続されるとともに、粗引き排気用の配管1
3が接続されている。これらの各配管11〜13は、各
クライオポンプ10に対して分岐して設けられており、
各分岐配管部分には、流路を開閉するバルブ14〜16
が各クライオポンプ10に対応して設けられている。
【0032】具体的には、各配管11,12には、コン
トロールボックス31で制御される電磁弁14,15が
設けられ、配管13には、コントロールボックス31で
制御される電磁弁17によって供給される駆動用圧縮ガ
スで作動される空気式弁16が設けられている。また、
配管13には空気式弁16を挟んで第1および第2の圧
力計18,19が設けられ、この圧力計18,19から
の信号はコントロールボックス31を介してクライオポ
ンプコントローラ32に伝達されている。
【0033】また、各コンプレッサ20も、コントロー
ルボックス31を介してクライオポンプコントローラ3
2で制御されている。
【0034】各クライオポンプ10に設けられた冷凍ユ
ニット51は、図3,4に示すように、第1段冷却部
(ファーストヒートステーション)52と、この第1段
冷却部52の上部に設けられ、かつ第1段冷却部52よ
りも低温となる第2段冷却部(セカンドヒートステーシ
ョン)53とを備えている。
【0035】第1段冷却部52の上端外周部には、ニッ
ケルメッキで表面処理された放熱遮蔽部材である有底筒
状のラジエーションシールド60が取り付けられてお
り、このラジエーションシールド60の上方の開口部に
は、70〜100K程度に冷却されるバッフル61が取
り付けられ、このラジエーションシールド60で第2段
冷却部53が囲まれている。
【0036】一方、第2段冷却部53には、10〜20
K程度に冷却されるコールドパネル62が取り付けら
れ、コールドパネル62には、10〜20K程度では十
分に凝結されない気体を吸収排気するための粒状のチャ
コール63が貼設されている。そして、各冷却部(ヒー
トステーション)52,53、およびラジエーションシ
ールド60等の各部材全体は、ステンレス製の真空チャ
ンバ64内に納められている。
【0037】第1段冷却部52および第2段冷却部53
には、図4に示すように、それぞれ第1および第2の温
度センサ35,36と、第1および第2の加熱装置であ
るヒータ37,38とが取り付けられている。温度セン
サ35,36としては、例えば熱電対やシリコンダイオ
ードセンサなどからなる極低温用温度センサが用いら
れ、その測定データは、各コントロールボックス31を
介してクライオポンプコントローラ32に伝達されてい
る。
【0038】また、ヒータ37,38は、パイプ等で被
覆された電線などからなるシース型ヒータなどが用いら
れ、前記各コントロールボックス31を介してクライオ
ポンプコントローラ32で制御されている。
【0039】なお、前記クライオポンプ10および各配
管11〜13のバルブ14〜17等でクライオポンプユ
ニット1が構成されている。また、クライオポンプコン
トローラ32は、ホストコンピュータ33に接続されて
いてもよい。例えば、工場のラインにおいて、クライオ
ポンプコントローラ32で制御される1セット(6台の
クライオポンプ10)を、複数セット配置している場合
つまり複数のクライオポンプコントローラ32が設けら
れている場合に、これらの各セットをそれぞれ統括して
制御する場合等に、ホストコンピュータ33を設ければ
よい。
【0040】このような本実施形態においては、ホスト
コンピュータ33あるいはクライオポンプコントローラ
32を作動させ、各コントロールボックス31を介して
各コンプレッサ20およびクライオポンプユニット1を
駆動させる。クライオポンプコントローラ32は、クラ
イオポンプ10内に吸着するガスの種類に応じて各冷却
部52,53の温度をコントロールする。具体的には、
各コントロールボックス31に設定温度が入力され、前
記各温度センサ35,36で測定された温度と前記設定
温度とを比較し、適宜ヒータ37,38を作動させた
り、作動を停止することで、各冷却部52,53の温度
をコントロールする。
【0041】なお、各クライオポンプ10によって冷凍
ユニット51への熱負荷が異なる場合や、再生状態(室
温)からクールダウンしているクライオポンプ10が存
在する場合もあるため、各冷却部52,53の温度は各
クライオポンプ10毎に制御できるように各コントロー
ルボックス31が個別に設けられている。
【0042】このような本実施形態によれば以下のよう
な効果がある。 1)各クライオポンプ10における第1段および第2段
の各冷却部52,53の温度を第1,2の温度センサ3
5,36で測定し、その測定温度に基づいて第1,2の
ヒータ37,38を制御することで冷却部52,53の
温度を所定温度に制御しているので、冷却部52,53
が必要以上に冷却されることを防止でき、冷凍ユニット
51の冷媒ガス(作動ガス)であるヘリウムガスの消費
量を削減できて省エネルギー化を図ることができ、運転
コストも低減できる。
【0043】2)また、各クライオポンプ10の各冷却
部52,53の温度をそれぞれ制御することでヘリウム
ガスの消費量(流量)を抑えることができるため、1台
のコンプレッサ20に複数台(例えば3台)のクライオ
ポンプ10を接続していても、各クライオポンプ10に
必要最小限のヘリウムガスを供給することができる。こ
れにより、ヘリウムガスの流量を減少できてコンプレッ
サ20の高圧側および低圧側の差圧を十分に確保でき、
1台のコンプレッサ20に複数台のクライオポンプ10
を接続しても、各クライオポンプ10で十分な冷却性能
を得ることができる。
【0044】3)各クライオポンプ10の各冷却部5
2,53の温度をヒータ37,38を用いて制御してい
るので、各クライオポンプ10での熱負荷が異なる場合
でも、熱負荷が小さいクライオポンプ10の冷却部5
2,53の温度が一方的に低下することを防止でき、各
クライオポンプ10で十分に冷却性能を発揮することが
できる。
【0045】4)クールダウン中のクライオポンプ10
が存在している場合でも、他の作動中のクライオポンプ
10の温度が低下しすぎることがないため、冷凍性能の
低下を抑えることができ、クールダウン時間も短縮でき
る。
【0046】5)各クライオポンプ10に対応して各コ
ントロールボックス31を設けたので、各クライオポン
プ10の種類が異なる場合でも、コントロールボックス
31をそのクライオポンプ10に対応させることで制御
でき、クライオポンプコントローラ32は共通のものが
利用できるため、拡張性の高いシステムにすることがで
きる。
【0047】6)さらに、クライオポンプコントローラ
32をホストコンピュータ33に接続して制御できるた
め、工場内に複数のクライオポンプコントローラ32を
配置した場合にこれらをまとめて監視制御することもで
きる。さらに、各地の工場と管理部門とが離れて配置さ
れている場合や、管理業務を外部のメンテナンス会社等
に依頼する場合でも、通信回線などを介してクライオポ
ンプコントローラ32とホストコンピュータ33とを接
続することなどで、遠隔管理制御を行うことができる。
【0048】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、1台のコンプレッサ20に
対して3台のクライオポンプ10を接続していたが、1
台のコンプレッサ20に対して1台あるいは2台、さら
には4台以上のクライオポンプ10を接続してもよく、
これらはコンプレッサ20の能力などを考慮して適宜設
定すればよい。
【0049】また、コントロールボックス31を設けず
に、各クライオポンプ10に直接クライオポンプコント
ローラ32を接続して制御してもよい。さらに、1台の
クライオポンプコントローラ32が制御するクライオポ
ンプ10の数も、前記実施形態の6台に限らず、1〜5
台あるいは7台以上でもよい。この制御対象台数は、ク
ライオポンプコントローラ32の能力やクライオポンプ
10の配置状態等に応じて適宜設定すればよい。
【0050】さらに、前記実施形態では、冷凍ユニット
51がG−Mサイクル冷凍機であったが、本発明は、変
形ソルベイサイクル冷凍機やパルス管式冷凍機を採用し
たクライオポンプにも適用できる。
【0051】
【発明の効果】このような本発明のクライオポンプの運
転制御方法および運転制御装置によれば、第1段および
第2段の各冷却部の温度を測定して各冷却部の温度を所
定温度に制御しているので、各冷却部が必要以上に冷却
されることを防止でき、冷媒ガス(作動ガス)の消費量
を削減できて省エネルギー化を図ることができ、運転コ
ストも低減できる。
【0052】また、各クライオポンプの各冷却部の温度
をそれぞれ制御して冷却部の温度が必要以上に低下され
ることを防止することで、冷媒ガス(作動ガス)の流量
を抑えることができるため、1台のコンプレッサに複数
台のクライオポンプを接続していても、各クライオポン
プで十分な冷却性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るクライオポンプの
運転制御装置を示す概略構成図である。
【図2】前記実施形態のクライオポンプの運転制御装置
の詳細を示す図である。
【図3】前記実施形態のクライオポンプを示す一部破断
の全体斜視図である。
【図4】前記実施形態のクライオポンプの要部を示す断
面図である。
【図5】クライオポンプにおけるコンプレッサの流量特
性を示す図である。
【符号の説明】
1 クライオポンプユニット 10 クライオポンプ 11〜13 配管 14〜17 バルブ 18,19 圧力計 20 コンプレッサ 21,22 配管 30 運転制御装置 31 コントロールボックス 32 クライオポンプコントローラ 33 ホストコンピュータ 35 第1の温度センサ 36 第2の温度センサ 37 第1の加熱装置であるヒータ 38 第2の加熱装置であるヒータ 51 冷凍ユニット 52 第1段冷却部 53 第2段冷却部 60 ラジエーションシールド 61 バッフル 62 コールドパネル 64 真空チャンバ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1段および第2段のクライオパネル面
    と、これらの第1段および第2段のクライオパネル面を
    冷却する第1段および第2段の冷却部とを備えるクライ
    オポンプの運転制御方法であって、 前記第1段の冷却部に、第1の加熱装置および第1の温
    度センサを設け、 前記第2段の冷却部に、第2の加熱装置および第2の温
    度センサを設け、 前記第1段および第2段の冷却部の温度を前記各温度セ
    ンサで測定し、その測定温度と、クライオポンプに供給
    される供給ガスの種類に応じて設定される設定温度との
    差に基づいて前記各加熱装置を運転して各冷却部の温度
    を制御することを特徴とするクライオポンプの運転制御
    方法。
  2. 【請求項2】 第1段および第2段のクライオパネル面
    と、これらの第1段および第2段のクライオパネル面を
    冷却する第1段および第2段の冷却部とを備えるクライ
    オポンプの運転制御方法であって、 前記クライオポンプを複数台設け、かつこれらの複数台
    のクライオポンプの前記第1段および第2段の冷却部
    に、第1および第2の加熱装置と、第1および第2の温
    度センサとをそれぞれ設けるとともに、 前記複数台のクライオポンプに1台のガス供給装置から
    冷媒ガスを供給し、 前記各クライオポンプの前記第1段および第2段の冷却
    部の温度を前記温度センサで測定し、その測定温度と、
    クライオポンプに供給される供給ガスの種類に応じて設
    定される設定温度との差に基づいて前記各加熱装置を運
    転し、各冷却部の温度を制御することを特徴とするクラ
    イオポンプの運転制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のクライオポンプの運転
    制御方法において、 前記各クライオポンプの第1段冷却部の温度を互いに同
    じ温度に制御するとともに、前記各クライオポンプの第
    2段冷却部の温度を互いに同じ温度に制御することを特
    徴とするクライオポンプの運転制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のクライ
    オポンプの運転制御方法において、前記第2段の冷却部
    を14〜18Kに維持して運転することを特徴とするク
    ライオポンプの運転制御方法。
  5. 【請求項5】 第1段および第2段のクライオパネル面
    と、これらの第1段および第2段のクライオパネル面を
    冷却する第1段および第2段の冷却部とを備えるクライ
    オポンプの運転制御装置であって、 前記第1段および第2段の冷却部にそれぞれ設けられた
    第1および第2の加熱装置と、 前記第1段および第2段の冷却部にそれぞれ設けられた
    第1および第2の温度センサと、 前記第1段および第2段の冷却部の温度を前記温度セン
    サで測定し、その測定温度と、クライオポンプに供給さ
    れる供給ガスの種類に応じて設定される設定温度との差
    に基づいて前記各加熱装置を運転して各冷却部の温度を
    制御する制御部と、を備えることを特徴とするクライオ
    ポンプの運転制御装置。
  6. 【請求項6】 第1段および第2段のクライオパネル面
    と、これらの第1段および第2段のクライオパネル面を
    冷却する第1段および第2段の冷却部とを備えるクライ
    オポンプの運転制御装置であって、 前記クライオポンプは複数台設けられるとともに、前記
    複数台のクライオポンプに冷媒ガスを供給する1台のガ
    ス供給装置が設けられ、 前記各クライオポンプの前記第1段および第2段の冷却
    部にそれぞれ設けられた第1および第2の加熱装置と、 前記第1段および第2段の冷却部にそれぞれ設けられた
    第1および第2の温度センサと、 前記各クライオポンプの第1段冷却部の温度を制御する
    とともに、前記各クライオポンプの第2段冷却部の温度
    を制御する制御部と、を備えることを特徴とするクライ
    オポンプの運転制御装置。
JP11049821A 1999-02-26 1999-02-26 クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置 Pending JP2000249056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11049821A JP2000249056A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11049821A JP2000249056A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000249056A true JP2000249056A (ja) 2000-09-12

Family

ID=12841782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11049821A Pending JP2000249056A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000249056A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7555911B2 (en) 2002-08-20 2009-07-07 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryogenic refrigerator
JP2009275579A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ、及びクライオポンプの診断方法
US7788942B2 (en) 2001-07-20 2010-09-07 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
JP2011043164A (ja) * 2008-09-30 2011-03-03 Canon Anelva Corp 真空排気システム
JP2012219810A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ及び真空排気方法
JP2015098844A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
JP2017214936A (ja) * 2017-09-11 2017-12-07 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
JP2021063508A (ja) * 2021-01-20 2021-04-22 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、クライオポンプシステムの運転方法、冷凍機システム、および冷凍機システムの運転方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9334859B2 (en) 2001-07-20 2016-05-10 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
US7788942B2 (en) 2001-07-20 2010-09-07 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
US8261562B2 (en) 2001-07-20 2012-09-11 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
US8869552B2 (en) 2001-07-20 2014-10-28 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
US10288052B2 (en) 2001-07-20 2019-05-14 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
US7555911B2 (en) 2002-08-20 2009-07-07 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryogenic refrigerator
JP2009275579A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ、及びクライオポンプの診断方法
JP4686572B2 (ja) * 2008-05-14 2011-05-25 住友重機械工業株式会社 クライオポンプ、真空排気システム、及びその診断方法
JP2011043164A (ja) * 2008-09-30 2011-03-03 Canon Anelva Corp 真空排気システム
JP2012219810A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ及び真空排気方法
US8875523B2 (en) 2011-04-14 2014-11-04 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryopump and evacuation method
JP2015098844A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
US10815982B2 (en) 2013-11-20 2020-10-27 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryopump system and method of operating cryopump system
JP2017214936A (ja) * 2017-09-11 2017-12-07 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
JP2021063508A (ja) * 2021-01-20 2021-04-22 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、クライオポンプシステムの運転方法、冷凍機システム、および冷凍機システムの運転方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7555911B2 (en) Cryogenic refrigerator
JP4686572B2 (ja) クライオポンプ、真空排気システム、及びその診断方法
TWI646264B (zh) 低溫冷凍系統以及用於控制氦氣冷凍劑之供給的方法
US10054114B2 (en) Cryopump and method of monitoring cryopump
US9470436B2 (en) Cryogenic refrigeration apparatus and method of controlling cryogenic refrigeration apparatus
JP5943865B2 (ja) クライオポンプシステム、クライオポンプシステムの運転方法、及び圧縮機ユニット
JP6410589B2 (ja) クライオポンプ、クライオポンプの制御方法、及び冷凍機
JP4909260B2 (ja) クライオポンプ用バルブ・アセンブリ
JP2000249056A (ja) クライオポンプの運転制御方法および運転制御装置
US5775109A (en) Enhanced cooldown of multiple cryogenic refrigerators supplied by a common compressor
EP2729705B1 (en) Gas balanced brayton cycle cold water vapor cryopump
JP4445187B2 (ja) 極低温冷凍機
JP2019505710A (ja) デュアル・ヘリウムコンプレッサ
US9068564B2 (en) Cryopump and method of monitoring cryopump
US11428216B2 (en) Cryopump and method for controlling cryopump
WO2020013031A1 (ja) クライオポンプシステムおよびクライオポンプシステムの運転方法
JP2000249057A (ja) クライオポンプの評価方法および評価装置
WO2010097888A1 (ja) 二段式冷凍機の運転制御方法、二段式冷凍機を有するクライオポンプの運転制御方法、二段式冷凍機、クライオポンプ及び真空基板処理装置
CN111023652A (zh) 氦气循环冷却***和设计方法、设备及存储介质
KR20230071991A (ko) 크라이오펌프시스템 및 크라이오펌프시스템의 운전방법
JPH01127861A (ja) 極低温冷凍装置
JPH0268460A (ja) 極低温冷凍装置
JPH02252981A (ja) クライオポンプ
JP2003035463A (ja) パルス管冷凍機
JP2003075023A (ja) 恒温装置および恒温方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301