JP2000226107A - 物品保管設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品を極力安定した姿勢状態に支持して、物
品の入出庫、搬送及び収容動作を適切に行うことができ
るようにする。 【解決手段】 上下方向複数段に設けられた物品収納部
２において、複数個の収容部１が水平方向に沿って環状
に並べられた並び方向の特定箇所に設定された物品移載
位置Ｂｉに収容部１が択一的に位置し、物品を載置支持
する入出庫部３と上記物品移載位置Ｂｉの収容部１との
間で物品を搬送する搬送手段Ｈに、少なくとも昇降を含
む移動により、入出庫部３に対して隣接位置する入出庫
部用移載位置ＮＩと前記物品移載位置ｂｉの収容部１に
対して隣接位置する収容部用移載位置Ｓｉとに移動自在
に備えられた移載装置５が、入出庫部３及び収容部１に
対して隣接位置された状態において物品Ａを平行姿勢で
移動させて移載する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、物品を各別に収容
する複数個の収容部を水平方向に沿って環状に並べた状
態で備え、且つ、その並び方向の特定箇所に設定した物
品移載位置に前記収容部を択一的に位置させるように、
前記複数個の収容部の全体を前記並び方向に沿って移動
自在に構成した物品収納部が、上下方向複数段に設けら
れ、外部に対する物品入出庫部と前記物品移載位置の収
容部との間で物品を搬送する搬送手段が設けられた物品
保管設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記物品保管設備は、例えば下方側の入
出庫部から入庫される物品（例えば自転車）を昇降搬送
装置（いわゆるリフター）等からなる搬送手段によって
昇降搬送して、各段の物品収納棚の各収容部に対して収
容させるものであるが、従来では、例えば特開平２−４
９８７２号公報に示されるように、下降したリフターに
設けた車輪ガイドに沿って自転車の前輪を斜め上方位置
まで押し上げた状態で前輪をクランプさせ、次に、リフ
ターを上昇させて自転車を吊り下げた状態で各層の物品
収納棚の各収容部に移載させるようにしたり、あるい
は、例えば特開昭５７−３３６７４号公報に示されるよ
うに、各層の物品収納棚の各収容部に、自転車のハンド
ルを引っ掛けるフックを先端に備え且つ回転ドラムによ
って巻き上げ及び巻き降し駆動されるロープが設けら
れ、巻き降されたロープのフックに自転車のハンドルを
引っ掛けてロープを巻き上げることにより、自転車を吊
り下げた状態で各収容部に収容するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、入出庫部において自転車を斜め姿勢にして
入出庫させたり、自転車を吊り下げて昇降搬送したり、
自転車を吊り下げた状態で各収容部に収容させていたの
で、斜め姿勢や吊り下げ姿勢の自転車が横揺れ等して不
安定な姿勢状態になり、そのため、自転車の入出庫、搬
送及び収容の各動作を適切に行うことができないという
不具合があった。

【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消さ
せるべく、物品を極力安定した姿勢状態に支持して、物
品の入出庫、搬送及び収容動作を適切に行うことができ
るようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１では、物品を各
別に収容する複数個の収容部を水平方向に沿って環状に
並べた状態で備え、且つ、その並び方向の特定箇所に設
定した物品移載位置に前記収容部を択一的に位置させる
ように、前記複数個の収容部の全体を前記並び方向に沿
って移動自在に構成した物品収納部が、上下方向複数段
に設けられ、外部に対する物品入出庫部と前記物品移載
位置の収容部との間で物品を搬送する搬送手段が設けら
れた物品保管設備であって、前記複数個の収容部の夫々
及び前記物品入出庫部が、物品を載置支持するように構
成され、前記搬送手段が、前記入出庫部及び前記物品移
載位置の収容部に対して隣接位置された状態において、
それらの夫々と自己との間で物品を平行姿勢で移動させ
ることによって物品を移載する移載装置を、少なくとも
昇降を含む移動により、前記入出庫部に対して隣接位置
する入出庫部用移載位置と前記物品移載位置の収容部に
対して隣接位置する収容部用移載位置とに移動自在に備
えている。

【０００６】つまり、上下方向複数段に設けられた物品
収納部の夫々において、物品を各別に載置支持して収容
する複数個の収容部が水平方向に沿って環状に並べられ
るとともに、その並び方向の特定箇所に設定された物品
移載位置に上記収容部が択一的に位置するように、複数
個の収容部の全体が移動自在に構成され、外部に対する
物品入出庫部が物品を載置支持するとともに、その入出
庫部と上記各物品収納部における物品移載位置の収容部
との間で物品を搬送する搬送手段に、少なくとも昇降を
含む移動により、上記入出庫部に対して隣接位置する入
出庫部用移載位置と前記物品移載位置の収容部に対して
隣接位置する収容部用移載位置とに移動自在に備えられ
た移載装置が、前記入出庫部及び前記物品移載位置の収
容部に対して隣接位置された状態において、それらの入
出庫部及び収容部との間で物品を平行姿勢で移動させる
ことによって物品を移載する。従って、入庫又は出庫さ
れる物品を平行姿勢に維持しながら移動させて、入出庫
部と搬送手段との間での物品の移載、及び、搬送手段と
各段の物品収納部の収容部との間での物品の移載を行う
ので、従来のように、入出庫部において自転車を斜め姿
勢にして入出庫させたり、自転車を吊り下げて昇降搬送
したり、自転車を吊り下げた状態で各収容部に収容させ
るようにしたものに比べて、物品を極力安定した姿勢状
態に支持して、物品の入出庫、搬送及び収容動作を適切
に行うようにすることができる。

【０００７】請求項２では、請求項１において、前記移
載装置は、前記入出庫部用移載位置において、物品にお
けるその移載方向で移載装置側端部に相当する部分を保
持して水平方向に押し引きすることにより、前記入出庫
部と自己との間で物品を移載し、且つ、前記収容部用移
載位置において、物品におけるその移載方向で収容部側
端部に相当する部分を保持して水平方向に押し引きする
ことにより、前記収容部と自己との間で物品を移載す
る。従って、前記移載装置は、移載対象の物品における
移載方向での移載装置側又は収容部側端部に相当する部
分を保持して水平方向に押し引きして、前記入出庫部又
は収容部との間で物品を移載操作するので、例えば、出
し入れ操作自在なフォークを備えて、そのフォークの上
に物品を載せて入出庫部３又は収容部１に対して移載操
作するようなものでは、フォークの出退操作や昇降操作
のために装置構成が複雑化するのに比べて、押し引き操
作するだけの極力簡素な構成にすることができ、もっ
て、請求項１の好適な手段が得られる。

【０００８】請求項３では、請求項１又は２において、
前記物品収納部が、前記複数個の収容部を長円状に並べ
て構成されるとともに、前記移載装置の収容部用移載位
置が、平面視における前記長円の２つの直線部分で挟ま
れた長円内側に設定され、前記物品移載位置が、前記収
容用移載位置に位置した前記移載装置の側方に位置する
前記２つの直線部分夫々に、互いに対向する状態で２箇
所設定され、前記移載装置が、前記収容部用移載位置に
おいて、前記２箇所の物品移載位置の収容部との間で物
品を移載するために、旋回操作自在に構成されている。
従って、出庫対象の物品を収容した収容部又は入庫対象
の物品を収容すべき収容部を、上記複数個の収容部が並
ぶ長円内側の収容部用移載位置に位置した移載装置の側
方に、互いに対向する状態で位置する２箇所の物品移載
位置のうちで移動距離が近い方の物品移載位置に位置さ
せるようにして、収容部の移動時間を極力短くすること
ができるので、例えば、収容部用移載位置を上記長円の
外側の１箇所に設定したものでは、出庫対象の物品を収
容した収容部又は入庫対象の物品を収容すべき収容部の
位置と、収容部用移載位置とが上記長円の反対側に位置
するような場合に、収容部の移動時間が長くなるのに比
べて、処理能率を高くすることができ、もって、請求項
１又は２の好適な手段が得られる。

【０００９】請求項４では、請求項１〜３のいずれか１
項において、前記入出庫部が、前記入出庫部用移載位置
に位置する前記移載装置の周囲に複数設けられ、前記移
載装置が、前記入出庫部用移載位置において、複数の前
記入出庫部との間で物品を移載するために、旋回操作自
在に構成されている。従って、例えば、入出庫部が１つ
だけの場合には、１人の利用者の入出庫操作が終わるま
で次の人は入出庫操作できないのに比べて、複数の利用
者が各入出庫部から同時に入出庫操作するようにして、
極力待ち時間を少なくしながら迅速に入出庫操作させる
ことができ、もって、請求項１〜３のいずれか１項の好
適な手段が得られる。

【００１０】請求項５では、請求項１〜４のいずれか１
項において、前記入出庫部に外部との間を仕切る開閉式
の扉が設けられ、この開閉式の扉は、前記移載装置が前
記入出庫部に位置していないときに閉作動し、且つ、前
記移載装置が前記入出庫部に位置しているときに開作動
するように構成されている。従って、入出庫部に対して
外部から物品を入出庫しないために、前記移載装置が入
出庫部に位置していないときには、扉を閉めて外部との
間を確実に仕切るようにする一方、入出庫部に対して外
部から物品を入出庫するために、前記移載装置が入出庫
部に位置しているときには、扉を開けて物品の入出庫を
行うことができ、もって、請求項１〜４のいずれか１項
の好適な手段が得られる。

【００１１】請求項６では、請求項１〜５のいずれか１
項において、前記各収容部及び前記入出庫部が、前記物
品としての二輪車を起立姿勢で載置支持するように構成
され、前記移載装置は、起立姿勢の前記二輪車の前輪を
固定保持する保持状態と、前記二輪車の前輪の保持を解
除する保持解除状態とに切換え自在で、且つ前記物品の
移載方向に沿って移動自在な保持部を備えている。従っ
て、移載装置に備えた保持部が、起立姿勢の二輪車（自
転車等）の前輪を保持した状態で各収容部及び入出庫部
に移動して、二輪車を各収容部及び入出庫部に起立姿勢
で載置支持させ、且つ、上記移動後、保持部が、上記前
輪の保持を解除して移載装置側に移動するようにして、
各収容部及び入出庫部に起立姿勢の自転車を移載させる
ので、例えば前輪やハンドル等を保持して自転車等を逆
向きに吊り下げて移載操作し、且つ、吊り下げた状態で
各収容部に収容させるようなものに比べて、自転車等の
二輪車を安定した姿勢状態で移載操作等させることがで
き、もって、請求項１〜５のいずれか１項の好適な手段
が得られる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の物品保管設備の実
施形態について、物品としての自転車Ａを保管する場合
を例として図面に基づいて説明する。図１〜図４に示す
ように、自転車Ａを載置支持して各別に収容する複数個
の収容部１を水平方向に沿って環状に並べた状態で備
え、且つ、その並び方向の設定箇所に設定した物品移載
位置Ｂｉに収容部１を択一的に位置させるように、複数
個の収容部１の全体を前記並び方向に沿って移動自在に
構成した物品収納部としての回転ラック２が、上下方向
複数段に設けられている。図では、５段の回転ラック２
が設けられ、各段の回転ラック２は、複数個の収容部１
を長円状に並べて構成されている。

【００１３】前記各収容部１は、自転車Ａを載置させる
底板部１ａと、この底板部１ａ上に載置させた自転車Ａ
が倒れないように前輪を保持する車輪保持枠１ｂと、後
述の移載装置５に備えた走行部５ａの走行を案内するた
めの一対のガイドレール１ｃとを備えて、自転車Ａを起
立姿勢で載置支持するように構成されている。

【００１４】外部に対する物品入出庫部３と前記物品移
載位置Ｂｉの収容部１との間で自転車Ａを搬送する搬送
手段Ｈが設けられ、この搬送手段Ｈは、前記入出庫部３
及び前記物品移載位置Ｂｉの収容部１に対して隣接位置
された状態において、それらの夫々と自己との間で自転
車Ａを平行姿勢で移動させることによって自転車Ａを移
載する移載装置５を、少なくとも昇降を含む移動によ
り、前記入出庫部３に対して隣接位置する入出庫部用移
載位置Ｎｉと前記物品移載位置Ｂｉの収容部１に対して
隣接位置する収容部用移載位置Ｓｉとに移動自在に備え
ている。

【００１５】ここで、入出庫部用移載位置Ｎｉは、最下
段の回転ラック２の高さよりも下側に設定され、上記移
載装置５を上方側の収容部用移載位置Ｓｉと下方側の入
出庫部用移載位置Ｎｉとの間で昇降させるためのリフタ
ー４が設けられている。そして、移載装置５の収容部用
移載位置Ｓｉが、平面視における前記長円の２つの直線
部分で挟まれた長円内側に設定されるとともに、前記物
品移載位置Ｂｉが、収容用移載位置Ｓｉに位置した移載
装置５の側方に位置する前記２つの直線部分夫々に、互
いに対向する状態で２箇所設定されている。

【００１６】前記入出庫部３は、自転車Ａを起立姿勢で
載置支持するように構成されて、前記入出庫部用移載位
置Ｎｉに位置する移載装置５の周囲に複数（図では、２
つ）設けられている。つまり、２つの入出庫部３が、リ
フター４の位置に対して、平面視において異なる位置
（９０度回転対称の位置）から自転車Ａを入出庫できる
ように配置されている。各入出庫部３に外部との間を仕
切る開閉式の扉６が設けられ、この開閉式の扉６は、前
記移載装置５が入出庫部３に位置していない（いない）
ときに閉作動し、且つ、移載装置５が入出庫部３に位置
している（リフター４が下降している）ときに開作動す
るように構成されている。尚、入出庫部３の床には、自
転車Ａを入出庫するときに、車輪を案内する走行案内溝
３ａが形成され、又、各扉６の横脇には、入出庫すると
きに指令情報を入力するためのカードリーダー７ａ等を
備えた操作盤７が備えられている。

【００１７】上記リフター４には、鉛直方向に沿って立
設されたガイド棒４ａと、このガイド棒４ａに摺動案内
されて昇降自在で且つ旋回自在に構成された昇降台４ｂ
とが備えられ、この昇降台４ｂの上に、前記移載装置５
が設置されている。上記移載装置５には、図９に示すよ
うに、前記昇降台４ｂに固定された固定部５１と、この
固定部５１によってスライド移動自在に支持された移動
部５２とが、移動部５２に形成されたラックギア５２ａ
に、固定部５１に備えたピニオンギア５１ａが螺合する
状態で設けられ、さらに、自転車Ａの前輪を左右から挟
持して保持することができるように構成された車輪保持
具５０ａを備えた走行部５０が、前後左右に備えた４個
の案内車輪５４を移動部５２に立設した一対のガイドレ
ール５２ｂに案内させる状態で、前後左右に備えた４個
の走行輪５３によって移動部５２の上面を走行するよう
に構成されている。

【００１８】以上の構造において、後述の伸縮モータ２
５にて上記ピニオンギア５１ａを正逆方向に回転させる
と、図９に２点鎖線で示すように、移動部５２が固定部
５１に対してスライド移動して移載装置５が前記入出庫
部３又は前記物品移載位置Ｂｉの収容部１に対して近接
するように伸びたり、逆に、それから離れるように収縮
動作し、又、後述の移動モータ２７にて上記走行輪５３
を正逆方向に回転させると、走行部５０が上記移動部５
２及び前記各収容部１上を走行し、又、後述の保持モー
タ２６を作動させると、前記車輪保持具５０ａにて自転
車Ａの前輪を左右から挟持させて保持し又はその保持を
解除させるように構成されている。

【００１９】具体的に説明すると、入庫動作において
は、図５（イ）〜（ロ）に示すように、リフター４が下
降して前記入出庫部用移載位置Ｎｉに位置した移載装置
５の移動部５２が入出庫部３側に伸長し、且つ、走行部
５０が入出庫部３側の端部に位置した状態で、入出庫部
３から自転車Ａが前進状態で入庫されて自転車Ａの前輪
が前記走行部５０に位置すると、自転車Ａの前輪が前記
車輪保持具５０ａにて左右から挟持され、次に、移動部
５２が収縮動作するとともに、走行部５０が走行して自
転車Ａを移載装置５側に移動させる。次に、移載装置５
を前記収容部用移載位置Ｓｉに移動させるために、昇降
台４ｂが上昇するとともに昇降台４ｂが旋回し、図５
（ハ）に示すように、前記移載装置５の移載方向が前記
２箇所の物品移載位置Ｂｉのうちの１つの収容部１に向
く状態にする。ここで、入出庫部３での移載装置５の移
載方向が上記物品移載位置Ｂｉでの収容部１に対する移
載方向と同じである場合には、昇降台４ｂの旋回動作は
行わない。次に、図６（ニ）〜（ホ）に示すように、前
記収容部用移載位置Ｓｉに位置した移載装置５の移動部
５２が収容部１側に伸長した後、自転車Ａの前輪を車輪
保持具５０ａにて挟持保持した走行部５０が、移動部５
２の端部から収容部１側に乗り移って収容部１の奥側ま
で走行し、そこで、図６（ヘ）に示すように、自転車Ａ
の前輪に対する保持を解除して走行部５０だけが、移載
装置５の移動部５２側に戻るとともに、移動部５２が収
縮動作して収容部１側から離れる。

【００２０】出庫においては、上記入庫動作と逆の手順
で動作することになる。先ず、図７（イ）〜（ロ）に示
すように、リフター４が上昇して収容部用移載位置Ｓｉ
に位置した移載装置５の移動部５２が収容部１側に伸長
した後、走行部５０が収容部１側に乗り移って奥側まで
走行し、その位置で、収容されている自転車Ａの前輪を
前記車輪保持具５０ａにて左右から挟持して保持する。
次に、図７（ハ）〜図８（ニ）に示すように、走行部５
０が移動部５２側に走行して自転車Ａを移載装置５側に
移動させるとともに、移動部５２が収縮動作して収容部
１から離れる。次に、図８（ホ）に示すように、移載装
置５を前記入出庫部用移載位置Ｎｉに移動させるため
に、昇降台４ｂが下降するとともに昇降台４ｂが旋回
し、前記移載装置５の移載方向が前記入出庫部３に向く
状態にする。ここで、入出庫部３に対する移載装置５の
移載方向が上記物品移載位置Ｂｉでの収容部１に対する
移載方向と同じである場合には、昇降台４ｂの旋回動作
は行わない。次に、図８（ヘ）に示すように、前記入出
庫部用移載位置Ｎｉに位置した移載装置５の移動部５２
が入出庫部３側に伸長した状態で、自転車Ａの前輪に対
する車輪保持具５０ａによる保持を解除してから、移動
部５２が収縮動作して入出庫部３側から離れる。

【００２１】以上より、前記移載装置５は、前記入出庫
部用移載位置Ｎｉにおいて、自転車Ａにおけるその移載
方向で移載装置側端部に相当する部分（前輪）を保持し
て水平方向に押し引きすることにより、入出庫部３と自
己との間で自転車Ａを移載し、且つ、前記収容部用移載
位置Ｓｉにおいて、自転車Ａにおけるその移載方向で収
容部側端部に相当する部分（前輪）を保持して水平方向
に押し引きすることにより、収容部１と自己との間で自
転車Ａを移載するように構成され、さらに、前記移載装
置５は、起立姿勢の自転車Ａの前輪を固定保持する保持
状態と、自転車Ａの前輪の保持を解除する保持解除状態
とに切換え自在で、且つ自転車Ａの移載方向に沿って移
動自在な保持部としての前記車輪保持具５０ａを備えて
いる。又、前記移載装置５は、前記収容部用移載位置Ｓ
ｉにおいて、前記２箇所の物品移載位置Ｂｉの収容部１
との間で自転車Ａを移載するために、旋回操作自在に構
成されるとともに、前記入出庫部用移載位置Ｎｉにおい
て、複数の前記入出庫部３との間で物品を移載するため
に、旋回操作自在に構成されている。

【００２２】図１０に示すように、物品保管設備の全体
の動作を制御する制御装置２０が設けられ、この制御装
置２０に対して、各段の回転ラック２の動作を制御する
ラックコントローラ２１と、前記リフター４及び移載装
置５の動作を制御するリフターコントローラ２２とが接
続されて設けられ、又、上記制御装置２０には、前記操
作盤７が接続されてカードリーダー７ａからの読み込み
情報が入力され、前記扉６を開閉作動させる扉開閉装置
２９に対する駆動信号が出力されている。上記リフター
コントローラ２２には、前記昇降台４ｂを昇降させる昇
降モータ２３、前記昇降台４ｂを旋回させる旋回モータ
２４、前記ピニオンギア５１ａを回転駆動する伸縮モー
タ２５、前記車輪保持具５ａを保持作動及び保持解除作
動させる保持モータ２６、及び、前記走行輪５３を回転
駆動する移動モータ２７に対する各駆動信号が出力され
ている。

【００２３】次に、入庫動作の操作について説明する
と、先ず、利用者がカードを操作盤７のカードリーダー
７ａに読み込ませて、入庫指令を制御装置２０に入力す
ると、制御装置２０が、ラックコントローラ２１とリフ
ターコントローラ２２に対して作動指令を出力して入庫
作動を行わせる。具体的には、所定段の回転ラック２が
自転車Ａを収容すべき収容部１を前記物品移載位置Ｂｉ
に位置させると共に、リフター４が入出庫部３に下降さ
れ、入出庫部３から入庫された自転車を移載装置５側に
移載する。そして、リフター４が上昇して前記回転ラッ
ク２の物品移載位置Ｂｉに位置している収容部１に対し
て自転車Ａを移載させる。

【００２４】出庫動作では、先ず、利用者がカードを操
作盤７のカードリーダー７ａに読み込ませて、出庫指令
を制御装置２０に入力すると、制御装置２０が、ラック
コントローラ２１とリフターコントローラ２２に対して
作動指令を出力して、出庫作動を行わせる。具体的に
は、上記自転車Ａを収容している収容部１を備えた回転
ラック２が上記収容部１を前記物品移載位置Ｂｉに位置
させるように移動するとともに、リフター４が前記回転
ラック２の収容部用移載位置Ｓｉまで上昇し、そこに位
置している収容部１から自転車Ａを移載装置５側に移載
する。そして、リフター４が入出庫部３まで下降して停
止し、移載装置５が自転車Ａを入出庫部３に対して押し
出して出庫させる。

【００２５】〔別実施形態〕上記実施形態では、入出庫
部３を２つ設けるようにしたが、図１１に例示するよう
に、４つの入出庫部３を前記リフター４に対して９０度
回転対称の状態で設けるようにしてもよい。この場合
に、前記リフター４は各入出庫部３に向くように旋回し
て、移載装置５が物品を順次入出庫することになる。
又、上記実施形態では、移載装置５を１つ設けるように
したが、図１２に例示するように、２つの移載装置５を
両方の移載方向が平行な状態で前記リフター４上に設け
るようにしてもよい。この場合に、例えば、前記入出庫
部３を前記リフター４に対して９０度回転対称の状態で
４つ設けると、２つの移載装置５の夫々が、対向する２
つの入出庫部３に向くように位置させて、各移載装置５
が同時に物品を入出庫することにより、１つの移載装置
５によって物品を移載させる場合に比べて、入出庫部３
に対する入出庫処理を迅速に行うことができる。

【００２６】上記実施形態では、搬送手段Ｈが、移載装
置５をリフター４によって昇降させて、上方側の収容部
用移載位置Ｓｉと下方側の入出庫部用移載位置Ｎｉとに
昇降移動させるように構成したが、これ以外に、例え
ば、入出庫部用移載位置Ｎｉが上記リフター４の下降位
置から横方向に所定距離離れた箇所に設定され、搬送手
段Ｈが、上記リフター４、及び、そのリフター４の下降
位置と入出庫部用移載位置Ｎｉとの間で横搬送する横搬
送装置とを備えて、移載装置５を昇降と横移動とにより
入出庫部用移載位置Ｎｉと収容部用移載位置Ｓｉとに移
動自在に構成するようにしてもよい。

【００２７】上記実施形態では、移載装置５が、物品の
移載装置側又は収容部側端部を保持して水平方向に押し
引きすることにより、物品を入出庫部３又は収容部１に
対して移載するように構成したが、これ以外に、例え
ば、出し入れ操作自在なフォークを備えて、そのフォー
クの上に物品を載せて入出庫部３又は収容部１に対して
移載操作するようにしてもよい。

【００２８】上記実施形態では、物品収納部２が複数個
の収容部１を環状に並べる場合に、長円状に並べたもの
を示したが、長円状以外に、通常の円状や、例えば矩形
の角部を曲線状に滑らかに形成した変形の環状等に並べ
るようにしてもよい。

【００２９】上記実施形態では、物品として、二輪車と
しての自転車を保管する場合を示したが、これ以外の各
種物品を保管する場合にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】物品保管設備の全体構成を示す概略斜視図

【図２】物品保管設備の側面図

【図３】物品保管設備の一部透視平面図

【図４】物品保管設備の平面図

【図５】物品の入庫動作を示す説明図

【図６】物品の入庫動作を示す説明図

【図７】物品の出庫動作を示す説明図

【図８】物品の出庫動作を示す説明図

【図９】移載装置の構造及び動作を示す側面図

【図１０】制御構成のブロック図

【図１１】別実施形態の要部を示す平面図

【図１２】別実施形態の要部を示す平面図

【符号の説明】

１ 収容部 ２ 物品収納部 ３ 入出庫部 ５ 移載装置 ５０ａ 保持部 ６ 扉 Ａ 物品 Ｂｉ 物品移載位置 Ｈ 搬送手段 Ｎｉ 入出庫部用移載位置 Ｓｉ 収容部用移載位置

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品を各別に収容する複数個の収容部を
   水平方向に沿って環状に並べた状態で備え、且つ、その
   並び方向の特定箇所に設定した物品移載位置に前記収容
   部を択一的に位置させるように、前記複数個の収容部の
   全体を前記並び方向に沿って移動自在に構成した物品収
   納部が、上下方向複数段に設けられ、 外部に対する物品入出庫部と前記物品移載位置の収容部
   との間で物品を搬送する搬送手段が設けられた物品保管
   設備であって、 前記複数個の収容部の夫々及び前記物品入出庫部が、物
   品を載置支持するように構成され、 前記搬送手段が、前記入出庫部及び前記物品移載位置の
   収容部に対して隣接位置された状態において、それらの
   夫々と自己との間で物品を平行姿勢で移動させることに
   よって物品を移載する移載装置を、少なくとも昇降を含
   む移動により、前記入出庫部に対して隣接位置する入出
   庫部用移載位置と前記物品移載位置の収容部に対して隣
   接位置する収容部用移載位置とに移動自在に備えている
   物品保管設備。
2. 【請求項２】 前記移載装置は、前記入出庫部用移載位
   置において、物品におけるその移載方向で移載装置側端
   部に相当する部分を保持して水平方向に押し引きするこ
   とにより、前記入出庫部と自己との間で物品を移載し、
   且つ、前記収容部用移載位置において、物品におけるそ
   の移載方向で収容部側端部に相当する部分を保持して水
   平方向に押し引きすることにより、前記収容部と自己と
   の間で物品を移載するように構成されている請求項１記
   載の物品保管設備。
3. 【請求項３】 前記物品収納部が、前記複数個の収容部
   を長円状に並べて構成されるとともに、前記移載装置の
   収容部用移載位置が、平面視における前記長円の２つの
   直線部分で挟まれた長円内側に設定され、 前記物品移載位置が、前記収容用移載位置に位置した前
   記移載装置の側方に位置する前記２つの直線部分夫々
   に、互いに対向する状態で２箇所設定され、 前記移載装置が、前記収容部用移載位置において、前記
   ２箇所の物品移載位置の収容部との間で物品を移載する
   ために、旋回操作自在に構成されている請求項１又は２
   記載の物品保管設備。
4. 【請求項４】 前記入出庫部が、前記入出庫部用移載位
   置に位置する前記移載装置の周囲に複数設けられ、 前記移載装置が、前記入出庫部用移載位置において、複
   数の前記入出庫部との間で物品を移載するために、旋回
   操作自在に構成されている請求項１〜３のいずれか１項
   に記載の物品保管設備。
5. 【請求項５】 前記入出庫部に外部との間を仕切る開閉
   式の扉が設けられ、この開閉式の扉は、前記移載装置が
   前記入出庫部に位置していないときに閉作動し、且つ、
   前記移載装置が前記入出庫部に位置しているときに開作
   動するように構成されている請求項１〜４のいずれか１
   項に記載の物品保管設備。
6. 【請求項６】 前記各収容部及び前記入出庫部が、前記
   物品としての二輪車を起立姿勢で載置支持するように構
   成され、 前記移載装置は、起立姿勢の前記二輪車の前輪を固定保
   持する保持状態と、前記二輪車の前輪の保持を解除する
   保持解除状態とに切換え自在で、且つ前記物品の移載方
   向に沿って移動自在な保持部を備えている請求項１〜５
   のいずれか１項に記載の物品保管設備。