JP2000215793A - 電界放出型冷陰極及びその製造方法 - Google Patents

電界放出型冷陰極及びその製造方法

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JP2000215793A
JP2000215793A JP1354599A JP1354599A JP2000215793A JP 2000215793 A JP2000215793 A JP 2000215793A JP 1354599 A JP1354599 A JP 1354599A JP 1354599 A JP1354599 A JP 1354599A JP 2000215793 A JP2000215793 A JP 2000215793A
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cathode
gate electrode
forming
region
field emission
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Hiroshi Oki
博 大木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CMOS等のトランジスタからなる周辺回
路、放出した電子ビームを集束するための集束電極を配
設可能にすると共に、高耐圧なカソード配線を具備した
XYアドレス可能とする。 【解決手段】 シリコン基板1の凸部に電子放出領域を
形成し、凹部に周辺回路領域を形成する。電子放出領域
においては、カソード19の先端部周囲を取り囲むよう
に、シリコン基板1にゲート絶縁層10、ゲート電極1
4が形成され、ゲート電極14の上層には層間絶縁層2
1、集束電極43が形成されている。一方、周辺回路領
域(凹部)においては、MOSトランジスタがロコス6
で素子分離され、ゲート電極17及びソース及びドレイ
ン18に対して、層間絶縁層21上に引き出し配線4
1,40が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の凸部に電子
放出領域、凹部に周辺回路領域を設けると共に、集束電
極及び信頼性の高いカソード配線を配設することによ
り、簡便に、且つ低コストに製造可能な電界放出型冷陰
極及びその製造方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】電子放出源として用いられる電子放出素
子は、超高速マイクロ波素子、平面型画像表示素子など
への応用が進められている。従来、電子放出源として、
熱陰極型の電子放出素子が数多く用いられてきた。しか
し、熱陰極型電子放出素子は、加熱によるエネルギーロ
スが大きいこと、陰極先端の消耗・汚染が激しい等の問
題があった。そこで、近年、冷陰極型の電子放出素子が
提案された。この中でも、鋭利な先端を有する円錐状の
エミッタと、そのエミッタの近傍に形成されたゲート層
からなる電界効果型冷陰極を用いた電子放出素子は、最
近盛んに研究が行われている。
【0003】特許第2728813号公報には上記電界
放出型冷陰極が開示されており、図12はこの電界放出
型冷陰極の製造工程を示す説明図である。この電界放出
型冷陰極は、基板111上に突起状の電子放出部の先端
(カソード先端110)を取り囲むように、ゲート絶縁
膜112及びゲート電極113が順次形成されている。
このようなカソード先端部110の上部にアノード電極
を配置し、カソード110とゲート電極113、カソー
ド110とアノード電極間に電圧を印加する。鋭利な先
端を有するカソード先端部110にカソードとゲート間
の電界が集中し、トンネル現象により電子が真空中に引
き出される。
【0004】しかし、上述の電界効果型冷陰極は、熱酸
化マスク114aで覆うことによる等方性エッチングを
用いるため、横方向の加工精度があまり高くなく、カソ
ード先端の鋭利さとゲート電極に対するカソード先端の
相対位置の制御を同時に行わなければならなかった。ま
た、ゲート電極113の回転斜め蒸着、及びキャップ除
去及びカソード先端110の露出のためのリフトオフは
低スループット、ダスト発生等の問題があった。
【0005】これらの問題を解決するために、本願出願
人は特願平9−252444号を提案した。図13は、
この電界放出型冷陰極の製造工程を示す説明図である。
この電界放出型冷陰極は、シリコン基板120の表面を
熱酸化して、マスク121下方部分以外を酸化シリコン
122とし、前記酸化シリコン122をエッチング除去
して、カソードを形成する凸部123を形成する(図1
3(a)〜(f))。したがって、凸部の水平方向の寸
法をマスク形状で制御し、垂直方向の寸法を熱酸化で制
御することができるので、従来の等方性エッチングに比
較して加工精度を向上できる。また、ゲート電極の回転
斜め蒸着をせず、リフトオフ等の工程を用いずにゲート
絶縁膜124となる酸化シリコン上にゲート電極125
を形成し、シリコンの凸部分以外を被覆する被覆層12
6を形成するので、蒸着時間や蒸着後の冷却時間がかか
らない(図13(g)〜(i))。また、前記被覆層1
26をマスクとして前記露出されたゲート電極125を
エッチング除去し、前記カソード上に存在する酸化シリ
コンを除去して電子放出部を露出するので、蒸着物質の
ダストが付着してカソードとゲート電極がショートする
などの不具合も発生しない(図13(j)〜(l))。
したがって、製造される素子構造の安定性、再現性の点
で有利であると共に、歩留まりが高く、低コストで製造
できる点で利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
9−252444号の電界放出型冷陰極は、上記利点は
有しているものの、冷陰極を駆動するためのCMOS等
のトランジスタを同時に形成することが難しく、別工程
で形成した駆動回路を接続する必要がある。また、集束
電極を形成していないため、放出された電子ビームが発
散しやすい。また、カソードはPN接合で基板と電気的
に絶縁することが可能であるものの、耐圧の点では不十
分であり、配線が交差するXYアドレスを必要とする素
子、例えば平面型画像表示素子の適用に対して不利であ
った。
【0007】本発明の目的は、CMOS等のトランジス
タからなる周辺回路、放出した電子ビームを集束するた
めの集束電極を配設可能にすると共に、高耐圧なカソー
ド配線を具備したXYアドレス可能な電界放出型冷陰極
及びその製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電子
を放出する突起状のカソードと、前記カソードから電子
を引き出すためのゲート電極と、前記カソードと前記ゲ
ート電極とを絶縁するためのゲート絶縁膜とから構成さ
れる電界放出型冷陰極である。そして、凸部及び凹部を
形成した基板を備え、前記凸部に前記カソード、ゲート
電極及びゲート絶縁膜を有する電子放出領域を形成し、
前記凹部に該電子放出領域の各部を駆動するための回路
を有する周辺回路領域を形成し、さらに少なくとも前記
電子放出領域には前記カソード及び前記ゲート電極に駆
動電圧を供給する配線をそれぞれ形成したことを特徴と
する。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の電界放
出型冷陰極であって、前記ゲート電極が不純物を導入し
たシリコンから形成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
電界放出型冷陰極であって、前記ゲート電極の抵抗が局
所的に変化していることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかに記載の電界放出型冷陰極であって、前記カソー
ド配線が不純物を導入したシリコン基板から形成される
ことを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の電界放出型冷陰極であって、前記カソー
ドの基部が絶縁層によって互いに電気的に絶縁された複
数部分に分離され、それぞれの部分がカソード配線を形
成していることを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかに記載の電界放出型冷陰極であって、前記基板の
構造が順に上部シリコンと、酸化シリコンと、下部シリ
コンから形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項1記載の構造を
有する電界放出型冷陰極の製造方法において、基板に対
して凸部と凹部を形成する工程と、第1の熱酸化マスク
となる材料を堆積する工程と、前記凸部のカソード形成
部及び凹部の周辺回路形成部に第1の熱酸化マスクを形
成する工程と、前記カソード形成部にコーン形状のカソ
ード基体を形成し、且つ周辺回路領域に素子分離領域を
形成するために第1の熱酸化マスク下以外の部分を熱酸
化する工程と、前記周辺回路領域にレジストをマスク
し、前記電子放出領域の前記熱酸化物を除去する工程
と、前記レジストマスクを除去する工程と、前記電子放
出領域に第1のゲート絶縁膜を形成し、突起状のカソー
ドを形成するための熱酸化を行う工程と、前記電子放出
領域及び前記周辺回路領域の前記第1の熱酸化マスクを
除去する工程と、前記周辺回路領域に第2のゲート絶縁
膜を形成する工程と、基板表面にゲート電極材料を堆積
する工程と、前記電子放出領域の第1のゲート電極及び
その配線、及び前記周辺回路領域の第2のゲート電極及
びその配線を形成する工程と、第1及び第2のゲート電
極、及び前記周辺回路領域の拡散層に不純物を導入する
工程と、前記第1及び第2のゲート電極、及び前記拡散
層に導入した不純物を活性化する工程と、層間絶縁膜を
堆積する工程と、前記層間絶縁膜を除去して第1のゲー
ト電極及びその配線を露出する工程と、前記電子放出領
域のカソード及び第1のゲート電極、及び前記周辺回路
領域の第2のゲート電極及び拡散層にコンタクトを形成
する工程と、前記コンタクトに配線材料を埋め込む工程
と、基板表面に集束電極、及び前記電子放出領域及び周
辺回路領域の配線を形成する工程と、前記電子放出領域
の突起状のカソード上部のゲート電極材料を除去する工
程と、前記電子放出領域のカソード形成部のみを窓開け
し、前記突起状のカソードを露出する工程と、を含むこ
とを特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項6記載の構造を
有する電界放出型冷陰極の製造方法において、基板に対
して凸部と凹部を形成する工程と、第1の熱酸化マスク
となる材料を堆積する工程と、前記凸部のカソード形成
部及び凹部の周辺回路形成部に第1の熱酸化マスクを形
成する工程と、前記カソード形成部にコーン形状のカソ
ード基体を形成し、且つ周辺回路領域に基板の酸化シリ
コンに到達する素子分離領域を形成するために熱酸化マ
スク下以外の部分を熱酸化する工程と、前記周辺回路領
域に第1のレジストマスクを形成し、前記電子放出領域
の前記熱酸化物を除去する工程と、前記レジストマスク
を除去する工程と、基板表面に第2の熱酸化マスクとな
る材料を堆積する工程と、前記電子放出領域を素子分離
するための第2のレジストマスクを形成する工程と、前
記第2のレジストマスクで覆われていない第2の熱酸化
マスクを選択的に除去する工程と、前記第2のレジスト
マスクと第2の熱酸化マスクを除去する工程と、前記電
子放出領域に第1のゲート絶縁膜を形成し、突起状のカ
ソードを形成するための熱酸化を行う工程と、前記電子
放出領域及び前記周辺回路領域の前記第1の熱酸化マス
クを除去する工程と、前記周辺回路領域に第2のゲート
絶縁膜を形成する工程と、基板表面にゲート電極材料を
堆積する工程と、前記電子放出領域の第1のゲート電極
及びその配線、及び前記周辺回路領域の第2のゲート電
極及びその配線を形成する工程と、第1及び第2のゲー
ト電極、及び前記周辺回路領域の拡散層に不純物を導入
する工程と、前記第1及び第2のゲート電極、及び前記
拡散層に導入した不純物を活性化する工程と、層間絶縁
膜を堆積する工程と、前記層間絶縁膜を除去して第1の
ゲート電極及びその配線を露出する工程と、前記電子放
出領域のカソード及び第1のゲート電極、及び前記周辺
回路領域の第2のゲート電極及び拡散層にコンタクトを
形成する工程と、前記コンタクトに配線材料を埋め込む
工程と、基板表面に集束電極、及び前記電子放出領域及
び周辺回路領域の配線を形成する工程と、前記電子放出
領域の突起状のカソード上部のゲート電極材料を除去す
る工程と、前記電子放出領域のカソード形成部のみを窓
開けし、前記突起状のカソードを露出する工程と、を含
むことを特徴とする。
【0016】請求項9の発明は、請求項7又は8記載の
電界放出型冷陰極の製造方法であって、前記基板として
SOI(Silicon on Insulator)基板を用いることを特徴
とする。
【0017】請求項10の発明は、請求項8記載の電界
型冷陰極の製造方法であって、前記基板に注入マスクを
形成し、酸素とイオン注入する工程と、前記基板をアニ
ールして基板内部に局所的に基板酸化シリコンを形成す
る工程とを含むによってなされることを特徴とする。
【0018】請求項11の発明は、請求項7ないし10
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記第1の熱酸化マスクが窒化シリコンで形成され
ることを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記
載の電界放出型冷陰極の製造方法。
【0019】請求項12の発明は、請求項8記載の電界
放出型冷陰極の製造方法であって、前記第2の熱酸化マ
スクが窒化シリコンで形成されることを特徴とする。
【0020】請求項13の発明は、請求項8又は11記
載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、前記第2の
熱酸化マスクの形成がCVD法で行うことを特徴とす
る。
【0021】請求項14の発明は、請求項7ないし13
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記第1の熱酸化マスクを形成後、さらに熱酸化マ
スクとなる材料を堆積する工程と、該熱酸化マスクをエ
ッチバックする工程と、基板をリセスエッチングする工
程と、さらに含むことを特徴とする。
【0022】請求項15の発明は、請求項7ないし14
記載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、前記突起
状のカソードに不純物を導入する工程をさらに含むこと
を特徴とする。
【0023】請求項16の発明は、請求項7ないし15
記載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、前記突起
状のカソード以外をレジストで覆う工程と、前記突起状
のカソードに低仕事関数材料を被覆する工程と、前記レ
ジストと該レジスト表面に被覆された低仕事関数材料を
除去する工程を含むことを特徴とする。
【0024】請求項17の発明は、請求項7ないし16
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、電子ビームを集束するための集束電極と、カソード
配線と電気的に接続した引き出し配線と、ゲート電極と
電気的に接続した引き出し配線と、前記周辺回路領域の
トランジスタを電気的に接続した引き出し配線を同一工
程で形成することを特徴とする。
【0025】請求項18の発明は、請求項7ないし17
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記ゲート電極の堆積材料が多結晶シリコンである
ことを特徴とする。
【0026】請求項19の発明は、請求項7ないし18
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記ゲート電極の堆積材料が不純物を導入したシリ
コンであることを特徴とする。
【0027】請求項20の発明は、請求項15ないし1
9のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であ
って、前記ゲート電極の堆積後、高融点金属材料のシリ
サイド形成を行うことを特徴とする。
【0028】請求項21の発明は、請求項7ないし20
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記層間絶縁膜堆積工程でBPSGを堆積し、アニ
ール工程でリフローすることを特徴とする。
【0029】請求項22の発明は、請求項7ないし21
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記層間絶縁膜の堆積後、CMP法で研磨すること
を特徴とする。
【0030】請求項23の発明は、請求項7ないし22
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記コンタクトがラウンドエッチング工程を含むこ
とを特徴とする。
【0031】請求項24の発明は、請求項7ないし23
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記コンタクトが金属を埋め込んで形成されるプラ
グ工程を含むことを特徴とする。
【0032】請求項25の発明は、請求項7ないし24
のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法であっ
て、前記電子放出領域のカソード形成部のみを窓開けす
るマスクがフォトレジストであり、前記低仕事関数材料
の被覆がスパッタ法で行われることを特徴とする。
【0033】請求項26の発明は、請求項1ないし6の
いずれかの構造を有する電界放出型冷陰極から電子を放
出するバックプレートと、該電子を受けて発光するフェ
イスプレートとを有することを特徴とする平面型画像表
示装置である。
【0034】請求項27の発明は、請求項7ないし25
のいずれかの製造方法により製造された電界放出型冷陰
極から電子を放出するバックプレートと、該電子を受け
て発光するフェイスプレートとを有することを特徴とす
る平面型画像表示装置である。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて、図面を参照して説明する。
【0036】<第1実施形態>図1は、本発明の第1の
実施形態の電界放出型冷陰極の断面斜視図であり、図2
は断面図である。この電界放出型冷陰極は、半導体であ
るシリコン基板1の上に形成されている。このシリコン
基板1の一部をエッチングして凹部を形成し、他の部分
を凸部とする。この凹部を周辺回路領域として、冷陰極
を駆動するドライバーからなる周辺回路を形成する。ま
た凸部を電子放出領域として、カソードやゲート電極な
どからなる電子放出部分を形成する。このような凸部と
凹部を形成することにより、電子放出領域と周辺回路領
域を同一シリコン基板上に同時に形成することが可能と
なる。この製造工程については、後述する。
【0037】以下に、この電子放出型冷陰極の構造につ
いて説明する。電子放出領域(凸部)においては、シリ
コン基板1にシリコンの突起を形成し、そこに不純物を
導入し、低仕事関数材料35を被覆して、カソード19
が形成されている。このようなカソード19の先端部周
囲を取り囲むように、シリコン基板1にゲート絶縁層1
0、ゲート電極14が形成され、ゲート電極14の上層
には層間絶縁層21、集束電極43が形成されている。
ゲート電極14を多結晶シリコンで形成し、イオン注入
法で不純物導入すれば、局所的に抵抗値を可変でき、ゲ
ート抵抗を挿入した電流制限機構を電界放出型冷陰極に
付与できる。
【0038】さらに電子放出領域においては、カソード
19に駆動電圧を印加するためのカソード配線20が形
成されている。ゲート電極14も周辺回路から駆動電圧
が印加されるよう配線される。このゲート電極14及び
カソード配線20に対して電気的に接続する引き出し配
線42,44が表面に設けられ、外部とのアクセスを可
能としている。
【0039】一方、周辺回路領域(凹部)においては、
用いられる回路設計に対応したMOSトランジスタが配
設されている。このMOSトランジスタはロコス6で素
子分離され、ゲート電極17及びソース及びドレイン1
8に対して、層間絶縁層21上に引き出し配線41,4
0が設けられて、所望のロジック回路、メモリ回路等を
形成することが可能となる。
【0040】図3〜図5の(a)〜(t)の工程断面図
を用いて、このような電界放出型冷陰極の製造方法につ
いて説明する。まず、シリコン基板1の電子放出領域を
レジスト2でマスクし、周辺回路領域のシリコンをエッ
チングし、シリコン基板1に凸部1aと凹部1bを形成
する。このシリコンエッチングは等方性、異方性エッチ
ングのどちらでも構わない。後工程でのゲート電極の段
差部分での被覆性を考慮に入れれば、等方性エッチング
で穏やかな段差を形成することが好ましい。そこで、図
3(a)のように、本実施形態においては、通常条件の
シリコン等方性ドライエッチングを用いて、シリコン基
板1を5000Åエッチングした。
【0041】次に、電子放出領域及び周辺回路領域に熱
酸化マスクを形成する。熱酸化マスクとしては、シリコ
ン半導体プロセスで通常用いられている窒化シリコンが
好ましい。堆積方法としては、この熱酸化マスク形成に
関しては、特に限定するような方法はない。本実施形態
においては、1200Åの窒化シリコンをCVD法で堆
積した。引き続き、通常のフォト工程、エッチング工程
で所望のパターニングを行い、図3(b)のような熱酸
化マスク3,4,5を形成した。電子放出領域において
は、カソード形成部分(熱酸化マスク4の部分)及びカ
ソード電極配線部分(熱酸化マスク5の部分)を残し、
一方、周辺回路部分においては、MOSトランジスタの
拡散層形成部分(熱酸化マスク3の部分)に窒化シリコ
ンを残して熱酸化マスクとした。
【0042】また、上述のように形成した熱酸化マスク
をパッド酸化(200Å)し、更に窒化シリコン(12
00Å)を堆積し、エッチバックすることで、サイドウ
ォール付窒化シリコンの酸化マスクを形成する。このこ
とにより、微細パターンのカソードでアスペクト比の高
いコーン形状が得られる。
【0043】次に、電子放出領域のカソード基体の形成
及び周辺回路領域の素子分離を形成する。まず、図3
(b)の窒化シリコンをマスクとして、さらに熱酸化す
る。図3(c)のように、通常のウエット酸化で500
0Åの熱酸化膜7を設ける。次に、電子放出領域の熱酸
化膜7を除去し、カソード基体となるコーン形状9を形
成した。このとき、図3(d)のように、周辺回路領域
をレジスト8でマスクし、等方性ドライエッチングで熱
酸化膜7を除去した。
【0044】次に、電子放出領域のゲート絶縁層10を
形成すると共に、カソード19の先端を先鋭化する。す
なわち、図3(d)のレジスト8を剥離し、4000Å
熱酸化することにより、図3(e)に示すような第1の
ゲート絶縁層10を形成した。次に、電子放出領域及び
周辺回路領域の熱酸化マスク3,4,5を除去し、シリ
コン表面11,12を露出する。図3(f)のように、
リン酸ボイル(120℃、2時間)することで、表面に
ある窒化シリコンをすべて除去した。
【0045】次に、周辺回路領域の第2のゲート絶縁層
13を形成する。図3(f)に示すように、露出したシ
リコン表面を100Å熱酸化することにより、図3
(g)に示すような第2のゲート絶縁層13を形成し
た。次に、ゲート電極14を堆積する。ゲート電極材料
として、加工性の点で多結晶シリコンが好ましい。多結
晶シリコンをゲート電極14として用いると、後述する
図4(j)で不純物濃度が可変可能になり、ゲート電極
14に抵抗を挿入した電流制限機構が付与できる。ま
た、このような電流制限機構を必要としない場合は、あ
らかじめ不純物を導入したドープドシリコンの堆積を行
う。
【0046】ゲート電極14の堆積法としては、カソー
ド基体のコーン形状を被覆性良く堆積するという点で、
CVD法が好ましい。図3(h)においては、ノンドー
プ多結晶シリコンをCVD法で1500Å堆積し、ゲー
ト電極14を形成した。このようなゲート電極14の配
線が長い場合、堆積した多結晶シリコンに対しTi、C
o、Ni、W等の高融点金属のシリサイドを形成するこ
とが好ましい。このようなシリサイドの形成は、通常の
シリコン半導体プロセスで用いられているサリサイド工
程を利用すれば良い。
【0047】次に、電子放出領域のカソードコンタクト
部分の露出、周辺回路領域のトランジスタのゲート電極
14の形成を行う。図4(i)のように、電子放出領域
のゲート電極部分14及び周辺回路領域のトランジスタ
のゲート電極部分17を、それぞれレジスト15,16
でマスクし、多結晶シリコンエッチングを行った。この
多結晶シリコンエッチングは通常のLSIのエッチング
条件を用いてよい。
【0048】次に、レジスト15,16を除去した後、
図4(j)に示すように、電子放出領域のゲート電極1
4及びカソード配線コンタクト部20への不純物の導
入、及び周辺回路領域のトランジスタのゲート電極17
及び拡散層18への不純物の導入を行う。不純物の導入
法としては、イオン注入法が好ましく、本実施形態にお
いては、注入エネルギー:50KeV、注入量:3×1
15cm-275As+をイオン注入した。イオン種に関
しては、31+でも構わず、そのイオン注入条件は堆積
した多結晶シリコンの膜厚等で決定されるべきである。
イオン注入後、不純物の活性化のための、アニール(炉
アニール、850℃、30分)を行った。シリコン基板
1としてP型シリコン基板を用いれば、電子放出領域の
カソード配線20はPN接合でシリコン基板と電気的に
絶縁でき、周辺回路領域のMOSトランジスタはNチャ
ンネルとなる。PチャンネルのMOSトランジスタの形
成は、Nウェルを高エネルギー注入機(31+イオン注
入)で形成後、Pチャンネル形成領域に対して49BF2 +
を40keV、2×1015cm-2程度のイオン注入で行
う。
【0049】また、上述のイオン注入による不純物の導
入過程において、マスクを用いて電子放出領域のゲート
電極部分14のレジスト16を完全には除去せずに一部
を残して不純物を導入する実験も行った。レジスト16
を残した領域の多結晶シリコン中にはイオン注入が行わ
れず、ゲート電極14に局所的に高抵抗な部分が形成さ
れるため、ゲート電極14に抵抗を挿入した電流制限機
構を付与することのできることが確認された。この実験
においては、多結晶シリコンの一部にイオン注入が行わ
れないようにして高抵抗な部分を形成したが、高抵抗な
部分を形成する方法としてはこれに限らず、多結晶シリ
コン中の不純物に濃度変化を与えることにより、ゲート
電極14の抵抗が局所的に変化するような方法であれ
ば、どのような方法でも用い得ることは言うまでもな
い。
【0050】次に、図4(k)のように、層間絶縁膜2
1を堆積する。層間絶縁膜21としては、O3−TEO
S、P−TEOS等種々の酸化シリコンの堆積が考えら
れる。また、スパッタリングと堆積を交互に行えるEC
R−CVD法も好ましい。一方、BPSG、SOG等の
堆積でも問題はない。本実施形態においては、P−TE
OSを11500Å堆積した。
【0051】次に、図4(l)に示すように、層間絶縁
膜21を除去し、電子放出領域のゲート電極14を露出
する。層間絶縁膜21の除去方法としては、加工精度、
平坦化の点でCMP法による研磨が好ましい。CMP法
で層間絶縁膜21を5000Å研磨し、ゲート電極14
を露出した。一方、層間絶縁膜21として、BPSGを
堆積した場合、リフローのためのアニール(850℃、
30分)を行い、エッチバックすることで、ゲート電極
14を露出しても構わない。しかし、制御性の点で注意
が必要であることと、製造工程トータルでの熱履歴を考
慮したアニール条件の設定が必要である。
【0052】次に、図4(m)のように、電子放出領域
のカソード配線20及びゲート電極14、及び周辺回路
領域のMOSトランジスタの拡散層18及びゲート電極
17に対するコンタクトを形成する。このようなコンタ
クト部分を窓開けしたレジスト23のパターニング後、
ドライエッチングでコンタクトを形成する。電子放出領
域の層間絶縁膜21aは1500Å程度、周辺回路領域
の層間絶縁膜21bは6500Å程度であり、ドライエ
ッチングの際のシリコンに対する選択比は50以上を必
要とする。ドライエッチングでのコンタクト形成後、ウ
エットエッチングでコンタクト上部にラウンドを形成す
ることが好ましい。このようなラウンドを形成したコン
タクトを用いると、次工程での配線材料の埋め込みが容
易になり、簡便で低コストな電界放出型冷陰極の製造が
可能になるからである。
【0053】次に、図4(n)のように、コンタクトを
埋め込むための配線材料29を堆積する。本実施形態に
おいては、Al−Si−Cuをスパッタ法で堆積した。
例えば、コンタクトが0.5μm以下である場合、Al
−Si−Cuをコンタクト埋め込み、及び配線材料とし
て用いることは難しい。この場合、プラグ工程を採用す
ることが好ましい。このプラグ工程は、W等をCVD法
で堆積し、エッチバックすることで、形成可能である。
その後、配線材料を堆積すればよい。プラグ工程を採用
するか、どうかは当業者が電界放出型冷陰極の設計を基
に判断できるものである。
【0054】次に、配線材料29をパターニングする。
図4(o)のように、所望の形状のフォトマスクでレジ
スト30を形成し、配線材料29をドライエッチングし
た。次に、電子放出領域のカソード先端部分のゲート電
極14を除去する。図4(p)のように、図4(o)で
形成したレジスト30をエッチングマスクとし、ドライ
エッチングした。このエッチング量はカソード19の先
端とゲート電極14が同一の高さになるように決定され
るべきであり、本実施形態においては、2000Å相当
のゲート電極14をエッチングした。
【0055】次に、図5(q)のように、カソード19
の先端周辺のゲート絶縁層10を除去し、カソード先端
を露出する。そのために、電子放出領域のカソード部分
のみを窓開けしたレジスト33を形成する。レジスト3
3のカソード側のエッジは図4(p)における集束電極
43に相当する配線材料とその下層に突き出した層間絶
縁層10の間にアライメントすることが好ましい。これ
を考慮に入れ、集束電極43を設計すべきであると共
に、アライメント精度に関しても注意が必要である。カ
ソード先端周辺のゲート絶縁層10の除去は、カソード
19の先端のダメージ低減のため、ウエットエッチング
を採用することが好ましい。本実施形態においては、バ
ファードフッ酸(BHF)で所定量エッチング除去し
た。
【0056】次に、カソード先端に不純物を導入し、低
抵抗化する。不純物の導入は、図5(q)で形成したレ
ジスト33を注入マスクとして行う。このカソード先端
への不純物の導入は、電界放出型冷陰極の所望する特
性、基板種を考慮に入れ決定すべきであり、必要としな
い場合、この工程は省略できる。本実施形態において
は、図5(r)のように、注入エネルギー:120Ke
V、注入量:5×1015cm-231+をイオン注入
し、カソード先端34をN+層にした。
【0057】次に、低仕事関数材料をカソード先端に被
覆する。低仕事関数材料の被覆は、図5(q)で形成し
たレジスト33を注入マスクとして行う。このような低
仕事関数材料としては、高融点金属、高融点金属酸化
物、高融点金属炭化物、高融点金属窒化物等の材料が素
子特性の点で好ましいが、これらの材料に限定するもの
ではない。また、低仕事関数材料の被覆構造としては、
単一の材料だけではなく、2種以上の材料を被覆した多
層構造でも構わない。更に、被覆法に関しては、スパッ
タ法、蒸着法のどちらでも構わないが、高温、高真空下
という厳しい条件を用いないスパッタ法が好ましい。本
実施形態においては、図5(s)のように、HfC/M
o多層膜(低仕事関数材料)35を5nm/10nm、
スパッタ法で被覆した。
【0058】更に、カソード先端36以外に被覆された
低仕事関数材料35をリフトオフする。図5(q)で形
成したレジスト33はレジスト剥離液で剥離し、同時に
不要な低仕事関数材料35をリフトオフした。レジスト
を用いることは、低仕事関数材料のリフトオフを容易に
するだけでなく、カソード19の露出のためのゲート絶
縁層10の除去(図5(q))及びカソード先端への不
純物のイオン注入(図5(r))に対するマスクとして
も有利である。このように低仕事関数材料35をリフト
オフすると、図5(t)のような電界放出型冷陰極が製
造できる。
【0059】本実施形態においては、カソード先端を露
出した後、低印加電圧において電界放出が容易に行われ
るように、カソード先端自体が元々低抵抗であったり、
低仕事関数材料で作成されていたり、あるいは、低電圧
動作が必要でない場合などにおいては省略され得るもの
である。
【0060】<第2実施形態>図6は本発明に係る第2
の実施形態の電界放出型冷陰極の断面斜視図であり、図
7は断面図である。図1及び図2と同一部分には同一符
号を付す。この電界放出型冷陰極は、第1の実施形態で
説明したように、シリコン基板の凸部に電子放出領域、
凹部に周辺回路領域を形成している。このシリコン基板
45は、トップシリコン46、酸化シリコン層(埋め込
み酸化膜)47、ボトムシリコン層48から構成され
る。このようなシリコン基板45を用いると、カソード
配線を電気的に絶縁することが可能となり、電界放出型
冷陰極のXYアドレスを可能にする。
【0061】電子放出領域(凸部)においては、このト
ップシリコン46には、突起状のシリコンのカソードに
低仕事関数材料35が被覆している。このようなカソー
ド19の先端部周囲を取り囲むように、ゲート絶縁層1
0、ゲート電極14が形成され、ゲート電極17の上層
には層間絶縁層21、集束電極43が形成されている。
また、カソード配線55は熱酸化膜54で横方向の電気
的な絶縁を、基板の埋め込み酸化膜47で縦方向の電気
的な絶縁を可能にしている。更に、ゲート電極14及び
カソード配線55に対して電気的に接続する引き出し配
線42,44が設けられている。
【0062】一方、周辺回路領域(凹部)においては、
ゲート電極17及びソース及びドレイン18から構成さ
れるMOSトランジスタが配設され、このMOSトラン
ジスタは基板の埋め込み酸化膜47にまで到達するロコ
ス50で素子分離され、回路形成のための配線41及び
40が設けられている。
【0063】図8〜図9(a)〜(i)の工程断面図を
用いて、第1の実施形態との相違点を中心に、第2の実
施形態の電界放出型冷陰極の製造方法について説明す
る。まず、本実施形態においては、製造コスト、プロセ
スの簡略化の点で、シリコン基板45としてSOI(Si
licon on Insulator)基板を用いて製造した。SOI基
板は、SIMOX、FIPOS等として容易に入手でき
る。使用したSOI基板は、P型基板で、トップシリコ
ン46が3000Å、埋め込み酸化膜47が3700Å
のSIMOX基板を用いた。一方、局所的に埋め込み酸
化膜を形成したいのであれば、酸素のイオン注入、アニ
ールを行うことで局所的に埋め込み酸化膜の形成は可能
である。
【0064】次に、第1実施形態の場合の図3(a)〜
(c)の工程と同様の工程を用いて図8(a)に示すよ
うに、トップシリコン46に凸部と凹部を形成し、所望
の窒化シリコンより成る第1の熱酸化マスク3,4を形
成した。熱酸化で周辺回路領域のロコス50を形成し
た。このロコス50は埋め込み酸化膜47に到達する膜
厚であることが必要であり、本実施形態の場合、500
0Å熱酸化した。熱酸化後、図8(a)に示すように、
周辺回路領域をレジスト8でマスクし、等方性ドライエ
ッチングで電子放出領域の熱酸化膜を除去することによ
り、カソード基体部9を形成した。
【0065】次に、電子放出領域のカソード配線の横方
向の電気的な絶縁を行うための第2の熱酸化マスクを堆
積する。熱酸化マスクとしては、第1の実施形態と同様
に窒化シリコンが好ましい。更に、堆積法は、カソード
形成部のコーン形状を考慮するならば、CVD法で被覆
性良く堆積することが望ましい。本実施形態において
も、図8(b)のように、200Åの酸化シリコン51
をCVD法で堆積した後、1200Åの第2の窒化シリ
コン52をCVD法で堆積した。この際の、200Åの
酸化シリコン51は、第2の熱酸化マスクである窒化シ
リコン52を選択的に除去するために不可欠である。
【0066】次に、第2の熱酸化マスクをパターニング
する。図8(c)のように、電子放出領域のカソード配
線の素子分離領域だけを窓開けしたレジストパターン5
3を形成し、通常条件で窒化シリコン52をドライエッ
チングした。次に、カソード配線を素子分離するための
熱酸化を行う。本実施形態においては、図8(d)のよ
うに、レジスト53を剥離後、5000Åの熱酸化を行
い、埋め込み酸化膜47に到達するロコスト54を形成
した。
【0067】次に、電子放出領域のゲート絶縁層を形成
する。図8(d)に示した第2の窒化シリコン熱酸化マ
スク52を第1の窒化シリコン熱酸化マスク4に対して
選択的に除去する。本実施形態においては、第2の窒化
シリコン熱酸化マスク52をリン酸ボイル(120℃、
2時間)で除去した。リン酸は酸化シリコンに対して高
選択比であり、図8(b)に示す200Åの酸化シリコ
ンで第1の窒化シリコン熱酸化マスク4を保護できる。
図8(e)に示すように、第1の窒化シリコン熱酸化マ
スク4上の酸化シリコン52を除去した後、熱酸化を行
うことにより電子放出領域のゲート絶縁層10を形成し
た。
【0068】次に、周辺回路領域のゲート絶縁層を形成
する。図8(e)の熱酸化マスク4を除去するために、
リン酸ボイル(120℃、2時間)を行った。引き続
き、周辺回路領域のゲート絶縁層13を形成した。図8
(f)のように、100Åの熱酸化を行い、ゲート絶縁
層13を形成した。
【0069】次に、ゲート電極の堆積及びパターニン
グ、ゲート電極及び周辺回路領域の拡散層への不純物導
入を行う。図9(g)のように、多結晶シリコン14を
1500Å堆積し、所望の形状にパターニングし、75
+をイオン注入(注入エネルギー:50KeV、注入
量:3×1015cm-2)することにより、電子放出領域
ではカソード19のゲート電極14を、周辺回路領域で
はMOSトランジスタのゲート電極17及び拡散層18
をそれぞれ形成した。
【0070】次に、図9(h)に示すように、層間絶縁
層21の堆積、ゲート電極14の露出、コンタクトの形
成、配線材料の埋め込み及びパターニングを行う。第1
の実施形態のように、層間絶縁層21としてP−TEO
Sを11500Å堆積し、CMP法で5000Å研磨
し、ゲート電極14を露出した。引き続き、所望のコン
タクトをフォト工程及びエッチング工程で形成し、配線
材料であるAl−Si−Cuをスパッタ法で堆積してコ
ンタクトに埋め込んだ。電子放出領域の集束電極43、
ゲート電極14及びカソード配線55の引き出し電極4
4、及び周辺回路領域のゲート電極17及び拡散層18
の引き出し電極41,42に対応するパターニングをフ
ォト工程とエッチング工程で行うことにより、図9
(h)のような断面構造が得られた。
【0071】次に、ゲート電極14の露出部の除去、カ
ソード先端周辺のゲート絶縁層の除去、低仕事関数材料
の被覆及びリフトオフを行う。図9(h)で配線材料を
パターニングした後、カソード先端とゲート電極が同一
の高さになるようにゲート電極22をドライエッチング
した。この時用いたレジストを剥離し、新たに電子放出
領域のカソード部分のみを窓開けしたレジストを形成し
た。このレジストマスクを用い、カソード先端周辺のゲ
ート絶縁層をBHFでウエットエッチングしてカソード
先端を露出すると共に、5nm/10nmのHfC/M
o多層膜35をスパッタ法で被覆した。カソード先端の
みにHfC/Mo多層膜35を被覆するために、レジス
ト剥離液を用い、不要なHfC/Mo多層膜をリフトオ
フした。
【0072】以上のように製造すると、図9(i)に示
すようなカソード配線とゲート電極でXYアドレス可能
な電界放出型冷陰極が形成できる。即ち、電子放出領域
においては、低仕事関数材料35を被覆したカソード3
6、ゲート絶縁層38、ゲート電極37から構成される
カソード配線がロコス50及び埋め込み酸化膜45で素
子分離される。また、カソード配線及びゲート電極は配
線44及び42で引き出され、集束電極43で放出され
た電子ビームが集束される。一方、周辺回路領域におい
ては、ゲート電極17、ゲート絶縁層13、拡散層18
から構成されるMOSトランジスタがロコス50と埋め
込み酸化膜47で素子分離される。また、MOSトラン
ジスタは配線でロジック回路、メモリー回路が構成さ
れ、周辺回路が形成される。
【0073】<その他実施形態>図10に、上記実施形
態以外の実施形態を示す。基本構造及び製造方法は、上
記2つの実施形態と同じなので、共通部分には同一符号
を付し、詳しい説明は省略する。(a)は、シリコン基
板1において、カソード19に素子分離がなく、(b)
は、SOI基板においてカソード19に素子分離がな
い。(c)は、シリコン基板45において、カソード1
9に素子分離54があり、(d)は、SOI基板におい
て、カソード19に素子分離54がある。
【0074】<平面型画像表示装置>以下に、上記実施
形態に示した電界効果型冷陰極を用いた平面型画像表示
装置を示す。図11は、この平面型画像表示装置の構成
を示す構成斜視図である。この平面型画像表示装置は、
第2実施形態の構成を有する電子放出型冷陰極を形成し
たバックプレート60とRGBの画素を形成したフェイ
スプレート61とからなる構成である。バックプレート
60には、前述のようにゲート電極37とカソード配線
20がXY方向に交差して形成され、ゲート電極37に
は周辺回路領域に形成されたドライバ63が接続されて
いる。カソード配線20の端部には接続端子64が設け
られ、ここから駆動信号が入力される。こうしてXYア
ドレスで所定のカソードを選択し、そこから電子を放出
させる。飛び出した電子は収束電極で収束されてファイ
スプレート61に形成された画素に達し、画素62を発
光させる。こうして、所望の画素62を発光させて表示
を行う。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜27記
載の発明によれば、基板に凸部と凹部を設け、前記凸部
に冷陰極からなる電子放出領域を、凹部に前記冷陰極を
駆動するための周辺回路領域を配設することにより、突
起状のカソードを含む電子放出部分と、周辺回路を同一
製造工程で同一基板上に形成可能となり、生産効率が向
上する。
【0076】請求項2記載の発明によれば、ゲート電極
が不純物を導入したシリコンから形成されているので、
任意の抵抗を有するゲート電極を加工性及び制限性よく
形成できる。
【0077】請求項3記載の発明によれば、ゲート電極
の抵抗が局所的に可変にするので、カソード電流に対す
る電流制限機構を設けることができる。
【0078】請求項4又は15記載の発明によれば、カ
ソード配線が不純物を導入したシリコン基板から形成さ
れるので、抵抗を下げることが簡単にできるようにな
り、ブレークダウンを防止できる。
【0079】請求項5記載の発明によれば、カソード基
部が絶縁層によって互いに電気的に絶縁された複数部分
に分離され、それぞれの部分がカソード配線を形成して
いるので、寄生抵抗を低減してカソード及びその配線同
士の絶縁性を向上させることができる。
【0080】請求項6、8、9又は10記載の発明によ
れば、上部シリコンに電子放出領域と周辺回路領域を形
成し、基板全面を酸化シリコン部分で絶縁することがで
きるので、縦方向の絶縁性も確保でき、電子放出領域だ
けでなく、周辺回路領域も基板と絶縁することができ
る。
【0081】請求項11又は12記載の発明によれば、
熱酸化マスクが窒化シリコンで形成されることにより、
加工性が向上する。
【0082】請求項13記載の発明によれば、第2の熱
酸化マスクの形成をCVD法で行うので、熱酸化マスク
に良好なサイドウォールを形成できる。
【0083】請求項14記載の発明によれば、第1の熱
酸化マスクを形成後、さらに熱酸化マスクとなる材料を
堆積し、該熱酸化マスクをエッチバックし、基板をリセ
スエッチングするので、バーズビークを抑制できる。
【0084】請求項16記載の発明によれば、レジスト
と該レジスト表面に被覆された低仕事関数材料を除去
し、カソードに低仕事関数材料を被覆するので、低仕事
関数材料を一挙に除去でき、低コスト、簡略化された製
造方法を実現できる。
【0085】請求項17記載の発明によれば、電子ビー
ムを集束するための集束電極と、カソード配線と電気的
に接続した引き出し配線と、ゲート電極と電気的に接続
した引き出し配線と、前記周辺回路領域のトランジスタ
を電気的に接続した引き出し配線を同一工程で形成する
ので、製造方法を簡略化できる。
【0086】請求項18記載の発明によれば、ゲート電
極の堆積材料が多結晶シリコンであるので、加工性がよ
く、不純物導入により抵抗値を可変できる。
【0087】請求項19記載の発明によれば、ゲート電
極の堆積材料が不純物を導入したシリコンであるので、
簡単に抵抗を一様に形成できる。
【0088】請求項20記載の発明によれば、ゲート電
極の堆積後、高融点金属材料のシリサイド形成を行うの
で、ゲート電極の抵抗を低減することができる。
【0089】請求項21記載の発明によれば、層間絶縁
膜堆積工程でBPSGを堆積し、アニール工程でリフロ
ーするので、BPSGの段差がアニールによって簡単に
平坦化できる。
【0090】請求項22記載の発明によれば、CMP法
を用いることにより、完全な平坦化が達成できる。
【0091】請求項23記載の発明によれば、コンタク
トがラウンドエッチング工程により角を丸めるので、コ
ンタクト部分に導電材料を埋め込みやすくなる。
【0092】請求項24記載の発明によれば、プラグ工
程により、コンタクトが金属を埋め込んで形成されるの
で、微細なホールにもタングステン等の金属を埋め込む
ことが可能となり、コンタクトが可能となる。
【0093】請求項25記載の発明によれば、電子放出
領域のカソード形成部のみを窓開けするマスクがフォト
レジストであるので、スパッタ法で被覆した低仕事関数
材料のリフトオフが簡単に選択的に行える。また、スパ
ッタ法によりフォトレジストへのダメージも低減でき
る。
【0094】請求項26及び27記載の発明によれば、
請求項1〜25の電界放出型冷陰極を用いているので、
製造しやすくい製造効率が増加する。またカソード及ゲ
ート電極をXYアドレスで特定でき、制御を行いやす
く、表示品質の高い表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の電界放出型冷陰極の
断面斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の電界放出型冷陰極の
断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の電界放出型冷陰極の
工程図である。
【図4】図3に続く電界放出型冷陰極の製造工程図であ
る。
【図5】図4に続く電界放出型冷陰極の製造工程図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施形態の電界放出型冷陰極の
断面斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の電界放出型冷陰極の
断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の電界放出型冷陰極の
製造工程図である。
【図9】図8に続く電界放出型冷陰極の製造工程図であ
る。
【図10】他の実施形態である電界放出型冷陰極の断面
図である。
【図11】本発明の電界放出型冷陰極を利用した平面型
画像表示装置の構成斜視図である。
【図12】従来の電界放出型冷陰極の製造工程図であ
る。
【図13】他の従来の電界放出型冷陰極の製造工程図で
ある。
【符号の説明】
1 シリコン基板 6 ロコス(MOSトランジスタ) 10 ゲート絶縁層(電子放出領域) 13 ゲート絶縁層(周辺回路領域) 14 ゲート電極 17 ゲート電極(MOSトランジスタ) 18 拡散層 19 カソード 20 カソード配線 21 層間絶縁層 35 低仕事関数材料 40 拡散層引き出し電極 41 ゲート電極引き出し電極(MOSトランジスタ) 42 ゲート電極引き出し電極(電子放出領域) 43 集束電極 44 カソード配線引き出し電極

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を放出する突起状のカソードと、前
    記カソードから電子を引き出すためのゲート電極と、前
    記カソードと前記ゲート電極とを絶縁するためのゲート
    絶縁膜とから構成される電界放出型冷陰極において、 凸部及び凹部を形成した基板を備え、前記凸部に前記カ
    ソード、ゲート電極及びゲート絶縁膜を有する電子放出
    領域を形成し、前記凹部に該電子放出領域の各部を駆動
    するための回路を有する周辺回路領域を形成し、さらに
    少なくとも前記電子放出領域には前記カソード及び前記
    ゲート電極に駆動電圧を供給する配線をそれぞれ形成し
    たことを特徴とする電界放出型冷陰極。
  2. 【請求項2】 前記ゲート電極が不純物を導入したシリ
    コンから形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の電界放出型冷陰極。
  3. 【請求項3】 前記ゲート電極の抵抗が局所的に変化し
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の電界放出
    型冷陰極。
  4. 【請求項4】 前記カソード配線が不純物を導入したシ
    リコン基板から形成されることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載の電界放出型冷陰極。
  5. 【請求項5】 前記カソードの基部が絶縁層によって互
    いに電気的に絶縁された複数部分に分離され、それぞれ
    の部分がカソード配線を形成していることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の電界放出型冷陰
    極。
  6. 【請求項6】 前記基板の構造が順に上部シリコンと、
    酸化シリコンと、下部シリコンから形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電界
    放出型冷陰極。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の構造を有する電界放出型
    冷陰極の製造方法において、 基板に対して凸部と凹部を形成する工程と、 第1の熱酸化マスクとなる材料を堆積する工程と、 前記凸部のカソード形成部及び凹部の周辺回路形成部に
    第1の熱酸化マスクを形成する工程と、 前記カソード形成部にコーン形状のカソード基体を形成
    し、且つ周辺回路領域に素子分離領域を形成するために
    第1の熱酸化マスク下以外の部分を熱酸化する工程と、 前記周辺回路領域にレジストをマスクし、前記電子放出
    領域の前記熱酸化物を除去する工程と、 前記レジストマスクを除去する工程と、 前記電子放出領域に第1のゲート絶縁膜を形成し、突起
    状のカソードを形成するための熱酸化を行う工程と、 前記電子放出領域及び前記周辺回路領域の前記第1の熱
    酸化マスクを除去する工程と、 前記周辺回路領域に第2のゲート絶縁膜を形成する工程
    と、 基板表面にゲート電極材料を堆積する工程と、 前記電子放出領域の第1のゲート電極及びその配線、及
    び前記周辺回路領域の第2のゲート電極及びその配線を
    形成する工程と、 第1及び第2のゲート電極、及び前記周辺回路領域の拡
    散層に不純物を導入する工程と、 前記第1及び第2のゲート電極、及び前記拡散層に導入
    した不純物を活性化する工程と、 層間絶縁膜を堆積する工程と、 前記層間絶縁膜を除去して第1のゲート電極及びその配
    線を露出する工程と、 前記電子放出領域のカソード及び第1のゲート電極、及
    び前記周辺回路領域の第2のゲート電極及び拡散層にコ
    ンタクトを形成する工程と、 前記コンタクトに配線材料を埋め込む工程と、 基板表面に集束電極、及び前記電子放出領域及び周辺回
    路領域の配線を形成する工程と、 前記電子放出領域の突起状のカソード上部のゲート電極
    材料を除去する工程と、 前記電子放出領域のカソード形成部のみを窓開けし、前
    記突起状のカソードを露出する工程と、を含むことを特
    徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の構造を有する電界放出型
    冷陰極の製造方法において、 基板に対して凸部と凹部を形成する工程と、 第1の熱酸化マスクとなる材料を堆積する工程と、 前記凸部のカソード形成部及び凹部の周辺回路形成部に
    第1の熱酸化マスクを形成する工程と、 前記カソード形成部にコーン形状のカソード基体を形成
    し、且つ周辺回路領域に基板の酸化シリコンに到達する
    素子分離領域を形成するために熱酸化マスク下以外の部
    分を熱酸化する工程と、 前記周辺回路領域に第1のレジストマスクを形成し、前
    記電子放出領域の前記熱酸化物を除去する工程と、 前記レジストマスクを除去する工程と、 基板表面に第2の熱酸化マスクとなる材料を堆積する工
    程と、 前記電子放出領域を素子分離するための第2のレジスト
    マスクを形成する工程と、 前記第2のレジストマスクで覆われていない第2の熱酸
    化マスクを選択的に除去する工程と、 前記第2のレジストマスクと第2の熱酸化マスクを除去
    する工程と、 前記電子放出領域に第1のゲート絶縁膜を形成し、突起
    状のカソードを形成するための熱酸化を行う工程と、 前記電子放出領域及び前記周辺回路領域の前記第1の熱
    酸化マスクを除去する工程と、 前記周辺回路領域に第2のゲート絶縁膜を形成する工程
    と、 基板表面にゲート電極材料を堆積する工程と、 前記電子放出領域の第1のゲート電極及びその配線、及
    び前記周辺回路領域の第2のゲート電極及びその配線を
    形成する工程と、 第1及び第2のゲート電極、及び前記周辺回路領域の拡
    散層に不純物を導入する工程と、 前記第1及び第2のゲート電極、及び前記拡散層に導入
    した不純物を活性化する工程と、 層間絶縁膜を堆積する工程と、 前記層間絶縁膜を除去して第1のゲート電極及びその配
    線を露出する工程と、 前記電子放出領域のカソード及び第1のゲート電極、及
    び前記周辺回路領域の第2のゲート電極及び拡散層にコ
    ンタクトを形成する工程と、 前記コンタクトに配線材料を埋め込む工程と、 基板表面に集束電極、及び前記電子放出領域及び周辺回
    路領域の配線を形成する工程と、 前記電子放出領域の突起状のカソード上部のゲート電極
    材料を除去する工程と、 前記電子放出領域のカソード形成部のみを窓開けし、前
    記突起状のカソードを露出する工程と、を含むことを特
    徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板としてSOI(Silicon on Insu
    lator)基板を用いることを特徴とする請求項7又は8記
    載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記基板に注入マスクを形成し、酸素
    とイオン注入する工程と、前記基板をアニールして基板
    内部に局所的に基板酸化シリコンを形成する工程とを含
    むによってなされることを特徴とする請求項8記載の電
    界型冷陰極の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の熱酸化マスクが窒化シリコ
    ンで形成されることを特徴とする請求項7ないし10の
    いずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の熱酸化マスクが窒化シリコ
    ンで形成されることを特徴とする請求項8記載の電界放
    出型冷陰極の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の熱酸化マスクの形成がCV
    D法で行うことを特徴とする請求項8又は11記載の電
    界放出型冷陰極の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第1の熱酸化マスクを形成後、さ
    らに熱酸化マスクとなる材料を堆積する工程と、 該熱酸化マスクをエッチバックする工程と、 基板をリセスエッチングする工程と、をさらに含むこと
    を特徴とする請求項7ないし13のいずれかに記載の電
    界放出型冷陰極の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記突起状のカソードに不純物を導入
    する工程をさらに含むことを特徴とする請求項7ないし
    14記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記突起状のカソード以外をレジスト
    で覆う工程と、前記突起状のカソードに低仕事関数材料
    を被覆する工程と、前記レジストと該レジスト表面に被
    覆された低仕事関数材料を除去する工程を含むことを特
    徴とする請求項7ないし15記載の電界放出型冷陰極の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 電子ビームを集束するための集束電極
    と、カソード配線と電気的に接続した引き出し配線と、
    ゲート電極と電気的に接続した引き出し配線と、前記周
    辺回路領域のトランジスタを電気的に接続した引き出し
    配線を同一工程で形成することを特徴とする請求項7な
    いし16のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記ゲート電極の堆積材料が多結晶シ
    リコンであることを特徴とする請求項7ないし17のい
    ずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記ゲート電極の堆積材料が不純物を
    導入したシリコンであることを特徴とする請求項7ない
    し18のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記ゲート電極の堆積後、高融点金属
    材料のシリサイド形成を行うことを特徴とする請求項1
    5ないし19のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 前記層間絶縁膜堆積工程でBPSGを
    堆積し、アニール工程でリフローすることを特徴とする
    請求項7ないし20のいずれかに記載の電界放出型冷陰
    極の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記層間絶縁膜の堆積後、CMP法で
    研磨することを特徴とする請求項7ないし21のいずれ
    かに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記コンタクトがラウンドエッチング
    工程を含むことを特徴とする請求項7ないし22のいず
    れかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記コンタクトが金属を埋め込んで形
    成されるプラグ工程を含むことを特徴とする請求項7な
    いし23のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記電子放出領域のカソード形成部の
    みを窓開けするマスクがフォトレジストであり、前記低
    仕事関数材料の被覆がスパッタ法で行われることを特徴
    とする請求項7ないし24のいずれかに記載の電界放出
    型冷陰極の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし6のいずれかの構造を
    有する電界放出型冷陰極から電子を放出するバックプレ
    ートと、該電子を受けて発光するフェイスプレートとを
    有することを特徴とする平面型画像表示装置。
  27. 【請求項27】 請求項7ないし25のいずれかの製造
    方法により製造された電界放出型冷陰極から電子を放出
    するバックプレートと、該電子を受けて発光するフェイ
    スプレートとを有することを特徴とする平面型画像表示
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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