JP2000202180A

JP2000202180A - 縫製デ―タ作成装置及び縫製デ―タ作成プログラムを記録した記録媒体

Info

Publication number: JP2000202180A
Application number: JP11007633A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Taguchi; 彰一田口
Original assignee: Brother Industries Ltd
Current assignee: Brother Industries Ltd
Priority date: 1999-01-14
Filing date: 1999-01-14
Publication date: 2000-07-25
Also published as: US6430460B1

Abstract

(57)【要約】【課題】作成した縫製データの実用模様や刺繍模様を
実際に縫製した場合と略同様の風合いやイメージに則し
て表示できること、また設定した表示倍率に応じた糸の
太さで模様の縫目を表示できること、変更した糸の太さ
や表示倍率を容易にデフォルト値に復帰できること。【解決手段】縫製データ作成画面において、マウスで
オプションキーを指示することでオプションメニュー画
面が表示されているときに、糸の太さ設定キーを指示し
て（Ｓ５：Yes ）、表示された糸太さ設定画面を介して
縫製に用いる糸の太さが糸番号により設定され（Ｓ1
0）、また表示倍率設定キーを指示して（Ｓ６：Yes
）、表示された表示倍率設定画面を介して作成された
模様の模様サイズの表示倍率が設定され（Ｓ11）、イメ
ージキーを指示したときに（Ｓ７：Yes ）、リアルイメ
ージ表示処理により、表示する糸の太さが演算され、模
様の縫目がこの糸の太さのデータを用いて表示される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、縫製データ作成装
置及び縫製データ作成プログラムを記録した記録媒体に
関し、特に、作成した縫製データを表示するに際して、
縫製に供する糸の太さに応じて、また表示する拡大倍率
に応じて、縫目を表す糸を実際に縫製したのと略同様に
イメージ表示するようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータなどから
なる縫製データ作成装置においては、所謂マウス（座標
入力装置）を操作することで、所望の実用模様や刺繍模
様の縫製データをディスプレイを介して作成するように
なっている。即ち、縫製データ作成画面において、マー
カーをマウスで移動させながら針落ち位置を順次指示す
ることで、「動物」や「花」などの種々の模様や図形を
描くことができ、この模様や図形から縫製データを作成
できるようになっている。一方、イメージリーダーなど
の画像読込み装置により図形を読込み、この図形を縫製
データ作成画面で編集してから縫製データを作成するこ
とも可能である。

【０００３】ところで、縫製データ作成画面において、
作成した縫製データの模様を拡大表示するようにして、
縫目の糸密度を確認することも可能であり、この場合に
は、マウスで模様を指示して拡大操作することにより、
この指示した模様を、例えば「１２０％」や「１８０
％」などのように、所望の大きさに拡大して表示するこ
とができるようになっている。ここで、この模様の拡大
表示においては、縫製データの縫製エリア又は模様サイ
ズを拡大して表示するだけなので、拡大倍率が何れの倍
率であっても、模様の縫目を表す糸は、例えば細線を用
いるなどして一定の太さで表示される。そこで、最近、
表示した模様の縫目を表す糸の太さを適宜、所望の太さ
に変更できるようにしたものが実用に供されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述したように、縫製
データ作成画面において、マウスを用いて拡大操作する
ことにより、表示中の模様を、「１２０％」や「１８０
％」に拡大表示する場合、指示した倍率に基づいて縫製
エリア又は模様サイズを拡大して表示されるだけで、縫
目を表す線は、例えば細線により一定の太さで表示され
るので、実際に縫製した場合の実用模様や刺繍模様につ
いての、糸の太さや糸密度による模様の風合いやイメー
ジが分かりにくいという問題がある。特に、使用する糸
の太さと糸密度との状態を確認したい場合でも、実際の
縫製状態が分からないという問題がある。

【０００５】更に、縫目を表す糸の太さを適宜変更して
表示できる場合には、使用する糸の太さとは無関係に、
単に糸を太くして表示できるだけで、刺繍模様の風合い
やイメージを表示するようにはなっていない。本発明の
目的は、作成した縫製データの実用模様や刺繍模様を実
際に縫製した場合と略同様の風合いやイメージに則して
表示できること、また設定した表示倍率に応じた糸の太
さで模様の縫目を表示できること、変更した糸の太さや
表示倍率を容易にデフォルト値に復帰できること、等で
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の縫製データ作
成装置は、ミシンで縫製する模様の縫製データを作成可
能な縫製データ作成装置において、縫製に用いる糸の太
さを設定する糸太さ設定手段と、糸と作成された模様の
模様サイズと縫製エリアの少なくとも１つの表示倍率を
設定する倍率設定手段と、糸太さ設定手段で設定された
糸の太さと倍率設定手段で設定された表示倍率とに基づ
いて、表示する糸の太さを演算する演算手段とを備えた
ものである。

【０００７】糸太さ設定手段により、糸番号や糸の直径
を入力するなどして縫製に用いる糸の太さが設定され、
倍率設定手段により、糸と作成された模様の模様サイズ
と縫製エリアの少なくとも１つの表示倍率を、例えば、
「１２０％」や「１５０％」などで設定するので、演算
手段は、糸太さ設定手段で設定された糸の太さと倍率設
定手段で設定された表示倍率とに基づいて、表示する糸
の太さを演算する。即ち、作成された縫製データを画面
表示する際に、模様の縫目をこの演算で求められた糸の
太さのデータを用いて表示することができ、実用模様や
刺繍模様を実際に縫製した場合と略同様の風合いやイメ
ージに則して表示することができる。

【０００８】請求項２の縫製データ作成装置は、請求項
１の発明において、糸の太さのデフォルト値と表示倍率
のデフォルト値とを記憶するデフォルト値記憶手段と、
これら糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォルト
値との少なくとも一方を指定する為のデフォルト値指定
手段とを設けたことを特徴とするものである。この場
合、デフォルト値記憶手段には、糸の太さのデフォルト
値と表示倍率のデフォルト値とが記憶されているので、
糸太さ設定手段により糸の太さを任意に変更したり、倍
率設定手段により表示倍率を任意に変更した場合でも、
デフォルト値指定手段により、糸の太さとしてデフォル
ト値を容易に指定することができ、また表示倍率として
デフォルト値を容易に指定することができる。その他請
求項１と同様の作用を奏する。

【０００９】請求項３の縫製データ作成装置は、請求項
２の発明において、縫製対象としての模様が決定された
ときに、糸太さ設定手段と倍率設定手段との少なくとも
一方がデフォルト値設定手段に記憶されているデフォル
ト値に基づいて糸太さと表示倍率の少なくとも一方のデ
フォルト値を設定することを特徴とするものである。こ
の場合には、縫製対象としての模様の縫目を表示するに
際して、デフォルト値設定手段に記憶されているデフォ
ルト値に基づいて、糸の太さと表示倍率の少なくとも一
方がデフォルト値に設定され、これら糸の太さと表示倍
率の少なくとも一方の初期値の設定処理が簡単化する。
その他請求項２と同様の作用を奏する。

【００１０】請求項４の縫製データ作成プログラムを記
録した記録媒体は、ミシンで縫製する模様の縫製データ
を作成可能な縫製データ作成プログラムを記録した記録
媒体であって、縫製に用いる糸の太さを設定する糸太さ
設定ルーチンと、糸と作成された模様の模様サイズと縫
製エリアの少なくとも１つの表示倍率を設定する倍率設
定ルーチンと、糸太さ設定手段で設定された糸の太さと
倍率設定手段で設定された表示倍率とに基づいて、表示
する糸の太さを演算する演算ルーチンとを備えたもので
ある。

【００１１】この縫製データ作成プログラムを記録した
記録媒体には、糸太さ設定ルーチンと、倍率設定ルーチ
ンと、演算ルーチンとが記録されているので、これら糸
太さ設定ルーチンと倍率設定ルーチンと演算ルーチンと
を含む縫製データ作成プログラムを記録した記録媒体を
縫製データ作成装置に装着することで、これらのルーチ
ンを含む縫製データ作成プログラムにより、請求項１と
同様に作用する。

【００１２】請求項５の縫製データ作成プログラムを記
録した記録媒体は、請求項４の発明において、糸の太さ
のデフォルト値と表示倍率のデフォルト値とを記憶する
デフォルト値メモリと、これら糸の太さのデフォルト値
と表示倍率のデフォルト値との少なくとも一方を指定す
る為のデフォルト値指定ルーチンとを設けたことを特徴
とするものである。

【００１３】この場合、記録媒体には、デフォルト値メ
モリと、デフォルト値指定ルーチンとを含む縫製データ
作成プログラムが記録されているので、これらデフォル
ト値メモリとデフォルト値指定ルーチンとを含む縫製デ
ータ作成プログラムを記録した記録媒体を縫製データ作
成装置に装着することで、これらメモリやルーチンを含
む縫製データ作成プログラムにより、請求項２と同様に
作用する。その他請求項４と同様の作用を奏する。

【００１４】請求項６の縫製データ作成プログラムを記
録した記録媒体は、請求項５の発明において、縫製対象
としての模様が決定されたときに、糸太さ設定ルーチン
と倍率設定ルーチンとの少なくとも一方がデフォルト値
メモリに記憶されているデフォルト値に基づいて糸の太
さと表示倍率の少なくとも一方のデフォルト値を設定す
ることを特徴とするものである。

【００１５】この場合、縫製データ作成プログラムを記
録した記録媒体を縫製データ作成装置に装着すること
で、縫製対象としての模様が決定されたときに、糸太さ
設定ルーチンと倍率設定ルーチンとの少なくとも一方が
デフォルト値メモリに記憶されているデフォルト値に基
づいて、糸の太さと表示倍率の少なくとも一方のデフォ
ルト値が設定され、これら糸の太さと表示倍率の少なく
とも一方の初期値の設定処理が簡単化する。その他請求
項５と同様の作用を奏する。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施形態は、刺繍模様の
縫製データ（刺繍データ）を作成可能な、パーソナルコ
ンピュータ等からなる縫製データ作成装置に本発明を適
用した場合のものである。図１に示すように、縫製デー
タ作成装置１は、制御装置１０を内蔵した制御本体２
と、テンキーや各種の機能キーが設けられたキーボード
３と、座標入力装置（所謂、マウス）４と、ＣＲＴディ
スプレイ５等が設けられている。

【００１７】縫製データ作成装置１の制御系について、
図２を参照して説明する。制御本体２に内蔵された制御
装置１０には、データバス等のバス１１を介して接続さ
れたＣＰＵ１２と、ＲＯＭ１３と、ＲＡＭ１４と、ハー
ドディスクコントローラ（ＨＤＣ）１５と、このＨＤＣ
１５に接続されハードディスク（ＨＤ）１７が装着され
たハードディスクドライブ（ＨＤＤ）１６と、フロッピ
ーディスクドライブ（ＦＤＤ）１９を制御するフロッピ
ーディスクコントローラ（ＦＤＣ）１８と、コンパクト
ディスクドライブ（ＣＤＤ）２１を制御するコンパクト
ディスクコントローラ（ＣＤＣ）２０と、ＣＲＴディス
プレイ５の為のディスプレイコントローラ（ＣＲＴＣ）
２２と、入出力インターフェース（入出力Ｉ／Ｆ）２３
等が設けられている。

【００１８】入出力Ｉ／Ｆ２３にはキーボード３とマウ
ス４とが夫々接続され、バス１１には、更に通信用Ｉ／
Ｆ２４が接続されている。この通信用Ｉ／Ｆ２４には、
図示外の刺繍ミシンや縫製データ作成装置、インターネ
ット等の外部通信網に接続することが可能になってい
る。ここで、前記ＦＤＤ１９にフロッピーディスクＦＤ
を着脱可能に装着でき、またＣＤＤ２１にコンパクトデ
ィスクＣＤを着脱可能に装着でき、作成した刺繍模様の
縫製データをこのフロッピーＦＤや書き込み可能なコン
パクトディスクＣＤに書込むことができる。

【００１９】ＲＯＭ１３には、電源投入時に縫製データ
作成装置１を立ち上げる為の起動制御プログラム（ブー
トプログラム）が格納されている。更に、ＲＯＭ１３の
デフォルト値メモリ１３ａ（これがデフォルト値記憶手
段に相当する）には、図３に示すように、表示する糸の
太さのデフォルト値（５０番）と、表示倍率のデフォル
ト値（100%) とが記憶され、基準表示太さメモリ１３ｂ
には、糸の太さがデフォルト値で且つ表示倍率がデフォ
ルト値のときの基準表示太さデータ（ドット数）が記憶
されている。

【００２０】ＨＤ１７には、縫製データ作成装置１を制
御する為に、ＭＳ−ＤＯＳやウインドウズシステム等の
各種ＯＳ（オペレーティング・システム）、同システム
上でキーボード３とマウス４とＣＲＴディスプレイ５等
を使用可能とする為の各種ドライバ・ソフトの他、外部
の電子機器に対してデータ通信する為の通信制御プログ
ラム、刺繍模様等の各種の模様の縫製データを作成する
本願特有の縫製データ作成制御の制御プログラム、その
縫製データを拡大や縮小する等の各種の編集処理の為の
編集制御プログラム等が格納されている。

【００２１】一方、ＲＡＭ１４の糸太さメモリ１４ａに
は設定される糸太さデータが格納され、表示倍率メモリ
１４ｂには設定される表示倍率データが格納され、また
縫製データメモリ１４ｃには作成された縫製データが格
納される。次に、前記制御装置１０で実行される縫製デ
ータ作成制御のルーチンについて、図４〜図５のフロー
チャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Ｓｉ
（ｉ＝１、２、３・・・）は各ステップを示す。

【００２２】縫製データ作成装置１に電源が投入され、
最初に表示されたメニュー画面から「縫製データ作成」
の項目が選択されて実行されると、この縫製データ作成
制御が実行され、先ず縫製データ作成画面を用いて、マ
ウス４を移動操作してマーカーＭを移動させながら所望
の模様の縫製データが作成され、縫製データメモリ１４
ｃに格納される（Ｓ１）。例えば、図６に示すように、
マウス４を用いて縫製データ作成画面上に複数の針落ち
点Ａ〜Ｌをプロットし、これらの針落ち点Ａ〜Ｌからな
る模様Ｐの縫製データを作成する。この作成画面には、
刺繍枠の大きさに対応する縫製エリアＷが表示されてい
る。

【００２３】このとき、デフォルト値メモリ１３ａから
糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォルト値（10
0%) とが読み込まれ、糸の太さのデフォルト値（50番）
が糸太さメモリ１４ａにセットされ、表示倍率のデフォ
ルト値（100%) が表示倍率メモリ１４ｂにセットされる
（Ｓ２）。次に、その作成画面に表示されたツールバー
から、マーカーＭによりオプションキー（オプションボ
タン）ｋ１が指示されたときには（Ｓ３：Yes ）、オプ
ションメニューが表示される（Ｓ４）。例えば、図７に
示すように、「糸の太さ設定」、「表示倍率設定」、
「その他（糸色、布色、糸材質）」・・などの複数のオ
プション設定項目が表示される。

【００２４】そして、「糸の太さ設定」のキーがマーカ
ーＭで指示されたときには（Ｓ５：Yes ）、糸太さ設定
処理制御が実行される（Ｓ10）。この糸太さ設定処理制
御について説明すると、図８に示すように、先ず、糸太
さ設定画面が窓型式で表示される。この糸太さ設定画面
には、糸太さとして、デフォルト値である「５０番」が
表示されるとともに、数値減少キーｋ２、数値増大キー
ｋ３、確定キーｋ４、中止キーｋ５、デフォルト値キー
ｋ６が同時に表示される。ここで、糸の太さとして、
「２０番」から「８０番」までの任意の糸番号を設定可
能であり、「２０番」の方が太く、「８０番」の方が細
くなっている。

【００２５】そこで、図９に示すように、マーカーＭに
より数値減少キーｋ２を繰り返して操作して「２０番」
の糸太さを設定し、確定キーｋ４を指示することで、糸
太さメモリ１４ａに糸太さのデータとして「２０番」が
記憶され、この糸太さ設定画面が消去される。但し、糸
の太さとして「２０番」を設定したときに、デフォルト
値キーｋ６を指示したときには、糸太さメモリ１４ａに
デフォルト値である「５０番」のデータが記憶される。

【００２６】次に、「表示倍率設定」のキーがマーカー
Ｍで指示されたときには（Ｓ５：No、Ｓ６：Yes ）、表
示倍率設定処理制御が実行される（Ｓ11）。この表示倍
率設定処理制御について説明すると、図１０に示すよう
に、先ず、表示倍率設定画面が窓型式で表示される。こ
の表示倍率設定画面には、表示倍率として、デフォルト
値である「100 ％」が表示されるとともに、数値減少キ
ーｋ２、数値増大キーｋ３、確定キーｋ４、中止キーｋ
５、デフォルト値キーｋ６が同時に表示される。ここ
で、表示倍率として、「５０％」から「250 ％」までの
任意の表示倍率を１％単位で設定可能になっている。

【００２７】そこで、図１１に示すように、マーカーＭ
により数値増大キーｋ３を繰り返して操作して「180
％」の表示倍率を設定し、確定キーｋ４を指示すること
で、表示倍率メモリ１４ｂに表示倍率のデータとして
「180 ％」が記憶され、この表示倍率設定画面が消去さ
れる。但し、表示倍率として「180 ％」を設定したとき
に、デフォルト値キーｋ６を指示したときには、表示倍
率メモリ１４ｂにデフォルト値である「100 ％」のデー
タが記憶される。

【００２８】そして、最終的に、ツールバーから、イメ
ージキーｋ７がマーカーＭで指示されたときには（Ｓ５
〜Ｓ６：No、Ｓ７：Yes ）、リアルイメージ表示処理制
御（図５参照）が実行される（Ｓ12）。この制御が開始
されると、先ず表示する糸の太さを求める演算処理が実
行される（Ｓ20）。

【００２９】即ち、糸太さメモリ１４ａの番号データ
と、表示倍率メモリ１４ｂの表示倍率データと、基準表
示太さメモリ１３ｂの基準表示太さデータ（ドット数）
とに基づいて、基準表示太さデータＸに、表示倍率デー
タＹと、糸の太さが「１番」異なるときの糸太さを求め
る糸太さ係数αとを夫々掛け算して演算結果を求め、更
にその演算結果を四捨五入処理することにより、表示す
る糸の太さがドット数で求められる。例えば、糸の太さ
が「５０番」で、表示倍率が「180 ％」のときには、表
示する糸の太さ＝Ｘ×1.8 ×（α×30) の演算式で求め
られた演算結果が四捨五入され、例えば「５ドット」が
求められる。

【００３０】次に、縫製データメモリ１４ｃの縫製デー
タに基づいて、最初の針落ち位置及び次の針落ち位置の
針落ちデータが読み込まれ（Ｓ21）、１つ前の針落ち位
置に対する次の針落ち位置である１針分の縫目を表す糸
が、演算で求められた表示用糸太さデータに基づいて表
示される（Ｓ22）。例えば、図１２に示すように、模様
Ｐの最初の針落ち点Ａから次の針落ち点Ｂまでの縫目を
表す糸は、縫製データ作成画面において針落ち点Ａから
針落ち点Ｂを表示していた最初の表示用１ドット列に対
して、その右側と左側とに２ドット列分が夫々追加され
て、５ドット列の糸の太さで表示される。

【００３１】次に、縫製データが終了でないときには
（Ｓ23：No）、Ｓ21〜Ｓ23が繰り返されて、最終の針落
ち点までの各針落ち点毎の縫目を表す糸表示が順次実行
される。そして、最終の縫目を表す糸が表示されたとき
には（Ｓ23：Yes ）、この制御を終了して、縫製データ
作成制御のＳ５にリターンする。即ち、糸の太さ「２０
番」を設定し且つ表示倍率「180 ％」を設定した場合、
模様Ｐのリアルイメージ表示画面には、図１３に示すよ
うに、糸の太さを「５ドット」とした模様Ｐが表示され
るので、糸密度の善し悪しが分かるとともに、この模様
Ｐを「２０番」の糸を用いて実際に縫製した場合と略同
様の風合いやイメージに則して表示することができる。

【００３２】一方、糸の太さ「２０番」だけを変更して
設定し、表示倍率を変更せずにデフォルト値に設定した
場合には、模様Ｐのリアルイメージ表示画面には、図１
４に示すように、拡大表示はしていないが、糸の太さを
「３ドット」とした模様Ｐが表示されるので、この模様
Ｐを「２０番」の糸を用いて実際に縫製した場合と略同
様の風合いやイメージに則して表示することができる。

【００３３】ところで、縫製データ作成制御において、
ツールバーの記録キーがマーカーＭで指示されたときに
は（Ｓ５〜Ｓ７：No、Ｓ８：Yes ）、作成されて縫製デ
ータメモリ１４ｃの縫製データを、ＦＤＤ１９に装着し
たフロッピーディスクＦＤ又はＣＤＤ２１に装着したコ
ンパクトディスクＣＤに書込む記録処理が実行される
（Ｓ13）。また、オプションメニューの表示中に、これ
ら糸の太さ設定キーや表示倍率設定キー、イメージキー
ｋ７、記録キー、終了キー以外のキーが指示されたとき
には（Ｓ５〜Ｓ９：No）、その指示された機能キーに対
応する処理が実行される（Ｓ15）。

【００３４】ところで、ツールバーの終了キーがマーカ
ーＭで指示されたときには（Ｓ５〜Ｓ８：No、Ｓ９：Ye
s ）、オプションメニュー画面を消去するなどの終了処
理が実行され（Ｓ14）、Ｓ１にリターンする。一方、縫
製データ作成画面に表示されたツールバーから、オプシ
ョンキーｋ１以外のキーがマーカーＭで指示されたとき
には（Ｓ３：No）、その指示された機能キーに対応する
処理が実行される（Ｓ16）。

【００３５】このように、縫製に用いる糸の太さが糸太
さ設定画面を介して糸番号により設定され、また表示倍
率設定画面を介して作成された模様の模様サイズの表示
倍率が設定されることにより、これら設定された糸の太
さと表示倍率とに基づいて、表示する糸の太さが演算さ
れ、リアルイメージ表示画面に、模様の縫目がこの演算
で求められた糸の太さのデータを用いて表示されるの
で、実用模様や刺繍模様を実際に縫製した場合と略同様
の風合いやイメージに則して表示することができる。

【００３６】また、ＲＯＭ１３のデフォルト値メモリ１
３ａに、表示する糸の太さのデフォルト値（５０番）と
表示倍率のデフォルト値（100%) とが記憶され、糸太さ
設定画面や表示倍率設定画面にデフォルト値キーｋ６を
夫々設けたので、糸の太さを任意に変更したり、表示倍
率を任意に変更した場合でも、このデフォルト値キーｋ
６を指示することにより、糸の太さとしてデフォルト値
を容易に指定することができ、また表示倍率としてデフ
ォルト値を容易に指定することができる。

【００３７】更に、縫製データ設定画面を介して縫製対
象としての模様Ｐが決定されたときに、糸の太さのデフ
ォルト値（50番）が糸太さメモリ１４ａにセットされ、
表示倍率のデフォルト値（100%) が表示倍率メモリ１４
ｂにセットされるので、縫製対象としての模様Ｐの縫目
を表示するに際して、糸の太さと表示倍率の何れもがデ
フォルト値に設定され、これら糸の太さと表示倍率のデ
フォルト値設定が簡単化する。

【００３８】ここで、縫製データ作成制御の特にＳ10
（糸太さ設定画面を介して糸番号により糸の太さを設定
する糸太さ設定処理制御）やマウス４や糸太さ設定キー
や制御装置１０などが糸太さ設定手段や糸太さ設定ルー
チンに相当し、縫製データ作成制御の特にＳ11（表示倍
率設定画面を介してパーセント（％）により表示倍率を
設定する表示倍率設定処理制御）やマウス４や倍率設定
キーや制御装置１０などが倍率設定手段や倍率設定ルー
チンに相当し、リアルイメージ表示制御の特にＳ20（表
示する糸の太さ演算処理）や制御装置１０などが演算手
段や演算ルーチンに相当する。

【００３９】ところで、前記フロッピーＦＤやコンパク
トディスクＣＤに、ＨＤ１７に格納した縫製データ作成
プログラムを追加的に記録し、この縫製データ作成プロ
グラムを記録したフロッピーＦＤやコンパクトディスク
ＣＤを種々の縫製データ作成装置に装着し、その縫製デ
ータ作成装置で縫製データ作成プログラムを実行させる
ことができ、この場合、これらフロッピーＦＤやコンパ
クトディスクＣＤが本発明の縫製データ作成プログラム
を記録した記録媒体に相当する。また、記録媒体は、そ
の他、ＲＡＭカード、ＣＤ−ＲＯＭ、ＲＯＭカードやレ
ーザディスク等の種々の媒体であってもよい。

【００４０】尚、糸の太さ設定において、縫い糸の直径
を入力設定するようにしてもよく、また表示倍率設定に
おいて、「1.5 倍」、「２倍」のように、倍率そのもの
を直接に設定するようにしてもよく、糸又は模様サイズ
を拡大する表示倍率を設定するようにしてもよい。更
に、これら糸の太さや表示倍率を設定するその都度、設
定された糸の太さや表示倍率に応じた糸の太さで模様の
縫目を表示するようにしてもよい。本発明に係る縫製デ
ータ作成装置は、前記実施形態の縫製データ作成装置に
限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の
変更を付加し、種々の縫製ミシンに組込まれた縫製デー
タ作成装置を含めて、種々の縫製データ作成装置にも適
用することができる。

【００４１】ところで、上述した実施の形態において
は、１点１点を入力する作業によって縫製作業を画定し
縫製データを作成しているが、領域から縫製データを作
成しても良い（特開平7-334691参照) 。そして、その入
力作業中において糸を実際に合わせて表示するリアルイ
メージ表示を行えるように構成しているが、全縫製デー
タ作成後にも、その機能を作動できるようにしても良い
し、全縫製データ作成後のみ、その機能を作動させるよ
うにしても良い。そのように、全縫製データ作成後のみ
その機能を作動させる場合には、データの入力に伴い逐
次縫製データを展開（縫製模様を示すデータから布と針
との相対移動データへの変換）しないので、処理が高速
化する。この構成では、糸の太さ、表示倍率のデフォル
ト値をその縫製データ展開の直前に読み込むようにして
も良い。

【００４２】また、縫製データ作成画面での縫製模様の
大きさを拡大縮小表示（縫製データ自体は変わらない）
できるようにしても良い。例えば、縫製データ作成画面
において図６の縫製模様の大きさを１８０％に拡大表示
（縫製データ自体は変わらない）した後に、デフォルト
値（１００％）の倍率でリアルイメージ表示に切り換え
れば、図１３のような表示になる。もちろん、リアルイ
メージ表示でそのリアルイメージ状態の模様を拡大縮小
表示（縫製データ自体は変わらない）できるように構成
しても良く、その場合、本発明の趣旨に合致した形で、
糸の表示は実際の糸の太さに対応して太さが変化して表
示される。

【００４３】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、ミシンで縫製
する模様の縫製データを作成可能な縫製データ作成装置
において、糸太さ設定手段と、倍率設定手段と、演算手
段とを設けたので、作成された縫製データを画面表示す
る際に、模様の縫目をこの演算で求められた糸の太さの
データを用いて表示することができ、実用模様や刺繍模
様を実際に縫製した場合と略同様の風合いやイメージに
則して表示することができる。

【００４４】ここで、糸の太さのデフォルト値と表示倍
率のデフォルト値とを記憶するデフォルト値記憶手段
と、これら糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォ
ルト値との少なくとも一方を指定する為のデフォルト値
指定手段とを設ける場合には、糸太さ設定手段により糸
の太さを任意に変更したり、倍率設定手段により表示倍
率を任意に変更した場合でも、デフォルト値指定手段に
より、糸の太さとしてデフォルト値を容易に指定するこ
とができ、また表示倍率としてデフォルト値を容易に指
定することができる（請求項２）。

【００４５】ここで、縫製対象としての模様が決定され
たときに、糸太さ設定手段と倍率設定手段との少なくと
も一方がデフォルト値設定手段に記憶されているデフォ
ルト値に基づいて糸の太さと表示倍率の少なくとも一方
のデフォルト値を設定する場合には、縫製対象としての
模様の縫目を表示するに際して、糸の太さと表示倍率の
少なくとも一方がデフォルト値に設定され、これら糸の
太さと表示倍率の少なくとも一方の設定処理が簡単化す
る（請求項３）。

【００４６】請求項４の発明によれば、ミシンで縫製す
る模様の縫製データを作成可能な縫製データ作成プログ
ラムを記録した記録媒体であって、糸太さ設定ルーチン
と、倍率設定ルーチンと、演算ルーチンとを設けたの
で、これら糸太さ設定ルーチンと倍率設定ルーチンと演
算ルーチンとを記録した記録媒体を縫製データ作成装置
に装着することで、これらのルーチンを含む縫製データ
作成プログラムにより、請求項１と同様の効果を奏す
る。

【００４７】ここで、糸の太さのデフォルト値と表示倍
率のデフォルト値とを記憶するデフォルト値メモリと、
これら糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォルト
値との少なくとも一方を指定する為のデフォルト値指定
ルーチンとを設ける場合には、これらデフォルト値メモ
リとデフォルト値指定ルーチンとを含む縫製データ作成
プログラムを記録した記録媒体を縫製データ作成装置に
装着することで、これらメモリやルーチンを含む縫製デ
ータ作成プログラムにより、請求項２と同様の効果を奏
する（請求項５）。

【００４８】ここで、縫製対象としての模様が決定され
たときに、糸太さ設定ルーチンと倍率設定ルーチンとの
少なくとも一方がデフォルト値メモリに記憶されている
デフォルト値に基づいて糸の太さと表示倍率の少なくと
も一方のデフォルト値を設定する場合には、糸の太さと
表示倍率の少なくとも一方をデフォルト値に設定するこ
とができ、これら糸の太さと表示倍率の少なくとも一方
の初期値の設定処理が簡単化する（請求項６）。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る縫製データ作成装置
の斜視図である。

【図２】縫製データ作成装置の制御系のブロック図であ
る。

【図３】ＲＯＭのデフォルト値メモリと基準表示太さメ
モリのデータ構成を説明する図表である。

【図４】縫製データ処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。

【図５】リアルイメージ表示制御のルーチンの概略フロ
ーチャートである。

【図６】縫製データ作成画面に模様を表示した表示例を
示す図である。

【図７】縫製データ作成画面におけるオプションメニュ
ーの表示例を示す図である。

【図８】窓型式で表示された糸太さ設定画面の表示例を
示す図である。

【図９】糸太さが設定された図８相当図である。

【図１０】窓型式で表示された表示倍率設定画面の表示
例を示す図である。

【図１１】表示倍率が設定された図１０相当図である。

【図１２】表示用糸太さのデータに基づく糸表示を説明
する説明図である。

【図１３】設定変更された糸太さと表示倍率による模様
の表示例を示す図である。

【図１４】糸太さだけを設定変更したときの模様の表示
例を示す図である。

【符号の説明】

１縫製データ作成装置４座標入力装置（マウス）１０制御装置１２ＣＰＵ１３ＲＯＭ１３ａデフォルト値メモリ１４ＲＡＭ２０ハードディスクディスクＣＤコンパクトディスクＦＤフロッピーディスク

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ミシンで縫製する模様の縫製データを作
成可能な縫製データ作成装置において、縫製に用いる糸の太さを設定する糸太さ設定手段と、前記糸と作成された模様の模様サイズと縫製エリアの少
なくとも１つの表示倍率を設定する倍率設定手段と、前記糸太さ設定手段で設定された糸の太さと倍率設定手
段で設定された表示倍率とに基づいて、表示する糸の太
さを演算する演算手段と、を備えたことを特徴とする縫製データ作成装置。
【請求項２】糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデ
フォルト値とを記憶するデフォルト値記憶手段と、これ
ら糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォルト値と
の少なくとも一方を指定する為のデフォルト値指定手段
とを設けたことを特徴とする請求項１に記載の縫製デー
タ作成装置。
【請求項３】縫製対象としての模様が決定されたとき
に、糸太さ設定手段と倍率設定手段との少なくとも一方
がデフォルト値設定手段に記憶されているデフォルト値
に基づいて糸の太さと表示倍率の少なくとも一方のデフ
ォルト値を設定することを特徴とする請求項２に記載の
縫製データ作成装置。
【請求項４】ミシンで縫製する模様の縫製データを作
成可能な縫製データ作成プログラムを記録した記録媒体
であって、縫製に用いる糸の太さを設定する糸太さ設定ルーチン
と、前記糸と作成された模様の模様サイズと縫製エリアの少
なくとも１つの表示倍率を設定する倍率設定ルーチン
と、前記糸太さ設定手段で設定された糸の太さと倍率設定手
段で設定された表示倍率とに基づいて、表示する糸の太
さを演算する演算ルーチンと、を備えたことを特徴とする縫製データ作成プログラムを
記録した記録媒体。
【請求項５】糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデ
フォルト値とを記憶するデフォルト値メモリと、これら
糸の太さのデフォルト値と表示倍率のデフォルト値との
少なくとも一方を指定する為のデフォルト値指定ルーチ
ンとを設けたことを特徴とする請求項４に記載の縫製デ
ータ作成プログラムを記録した記録媒体。
【請求項６】縫製対象としての模様が決定されたとき
に、糸太さ設定ルーチンと倍率設定ルーチンとの少なく
とも一方がデフォルト値メモリに記憶されているデフォ
ルト値に基づいて糸の太さと表示倍率の少なくとも一方
のデフォルト値を設定することを特徴とする請求項５に
記載の縫製データ作成プログラムを記録した記録媒体。