JP2000186242A - インク、それを用いるインクジェット記録方法及び光重合開始剤 - Google Patents

インク、それを用いるインクジェット記録方法及び光重合開始剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光硬化性インクに必須の成分である光硬化性
オリゴマー及び光重合開始剤が、画像に与える影響を軽
減したインクを提供する。 【解決手段】 色材、重合性オリゴマー、水に対する溶
解度が3重量%以上の光重合開始剤及び水を含有させ
て、或いは色材、2以上のアクリロイル基を有し、水に
対する溶解度が10重量%以上である重合性オリゴマ
ー、光重合開始剤及び水を含有させてインクジェット記
録用インクを調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
に好適に用いられる紫外線硬化性のインク、及び画像品
位を向上させることのできるインクジェット記録方法、
及び水に対する溶解性に優れた新規光重合開始剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット用の水性インクとして
は、例えば水性媒体に水溶性の黒色染料を溶解させた組
成を有する黒色水性染料インク、水性媒体にカーボンブ
ラック等の顔料を分散させた組成を有する黒色水性顔料
インク等が使用されている。
【0003】黒色水性染料インクを用いた記録では、初
期定着時間が短く、画像濃度も良好で、カラーインクと
のブリードの発生についても問題がない場合が多い。し
かしながら、得られる記録画像における耐水性、耐擦過
性、耐光性等が十分でない場合があり、マーカー等でな
ぞった場合における記録した文字等が不鮮明になるとい
った問題を生じる場合がある。
【0004】更に、文字と画像を含む文書では、黒色の
文字とカラー画像を隣接して記録するときに、相互のに
じみを抑制できず、鮮明性に欠ける場合があり、これを
解消しようとすると印刷速度を遅くする等の特別な配慮
が必要となる。
【0005】黒色水性顔料インクでは初期の定着時間が
長くなる傾向にあり、このような場合には印刷速度をよ
り高くするには限界がある。また、印字濃度を高めると
耐擦過性が低下して、インクの転移による汚染、印字部
をカラーマーカー等でなぞった時に印字が不鮮明になる
場合がある。またこれまでに実用されている黒色水性顔
料インクは、カラーインクとのブリードを起こし易い場
合があり、文字とカラー画像が混在する文書ではその使
用が制限される場合があった。
【0006】こうした技術課題に対しては種々の提案が
なされている。例えば、水性顔料インクにおける耐擦過
性の向上に関する改良手段としては、インクへのバイン
ダー樹脂としての水溶性樹脂の添加、架橋性樹脂の添
加、マイクロエマルジョン粒子の添加などの方法を挙げ
ることができる。また定着時間の短縮に関しては、浸透
速度を上げながら印字濃度の低下や、黒とカラー間のに
じみを抑制する溶剤を用いる方法などがある。カラーブ
リードの解消に関しては、カチオン性高分子及びカーボ
ンブラックを含む黒色インクを使用してアニオン性カラ
ーインクとの間のインク間の相互拡散を防止する方法が
ある。
【0007】しかしながらこれらの方法は個々の性能を
改善するには有効であるが、これらの課題を総合的に且
つ統一的に改善するにはなお不十分である場合が多い。
【0008】また水性インクで得られる印刷画像の耐擦
過性を向上させる手段としては、例えば、紫外線硬化性
のインクを用いる方法も知られている。
【0009】この紫外線硬化性インクをインクジェット
記録に応用するマーキング装置は古くから知られている
が、それらはケトン系溶剤を用いるなど非水系のインク
である。更に、特公平5―64667号公報、特開昭6
3―23582号公報、特開平5―186725号公
報、特開平7―224241号公報、USP4,978,969号な
どにも紫外線硬化性のインクが開示されている。
【0010】特公平5―64667号公報に開示された
インクは、顔料が必須に含有され、且つ重合性材料とし
て三官能以上のポリアクリレートが必須とされており、
且つケトン、アルコールを主溶剤とするいわゆる非水系
インクである。特開昭63―23582号公報に開示の
インクは、エポキシアクリレート類を使用するものであ
る。特開平5―186725号公報に開示のインクは水
を用い光硬化型樹脂プレポリマーを使用するインクジェ
ットプリンタインクである。特開平7―224241号
公報には、バブルジェット方式を用いた紫外線硬化型水
性顔料インクが開示されている。このインクは、顔料、
顔料を水系媒体に分散する水溶性高分子化合物、水溶性
モノマー、水性媒体、重合開始剤を含有し、粘度が10
cps以下である。USP4,978,969号には、紫外線硬化接着
剤を含有するインクを熱インクジェット方式で吐出し、
画像を形成する方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者は、光硬化
性インクを用いたインクジェット記録技術が、上記した
ような種々の技術課題を総合的に、且つ高度なレベルで
解決し得る有力な方法の内の1つであるとの知見に鑑
み、従来のインクジェット記録用光硬化性インクについ
て更なる検討を加えた。その結果、従来の光硬化性イン
クは、重合性オリゴマーや光重合開始剤が非水溶性であ
ったり、水溶性が不十分なものが主として用いられてお
り、これをインクジェット記録装置で安定に吐出させる
為に種々の水溶性有機溶剤等が添加されていた。そして
このような有機溶剤の添加は、該インクの記録媒体への
浸透性に影響を与え、その結果として画像品質にも影響
を与えていた。そして本発明者は、このことが、従来の
光硬化性インクが前記したような技術課題の総合的な解
決を図ることができていない原因の一つであるとの結論
に達した。そこで本発明の目的は、光硬化性インクに必
須の材料である重合性オリゴマー及び光重合開始剤のイ
ンクへの添加が、インクジェット記録性能に影響を与え
ることがない、若しくは与える影響が少ない光硬化性イ
ンクを提供する点にある。
【0012】また本発明は、光硬化性インクを用いて形
成される画像のより一層の高品質化を達成することので
きるインクジェット記録方法を提供することを他の目的
とする。
【0013】更に本発明は、光硬化性インクを用いて形
成されるマルチカラー画像のより一層の高品質化を達成
することのできるインクジェット記録方法を提供するこ
とを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】本発明の一実施態様にかか
るインクは、色材、重合性オリゴマー、光重合開始剤及
び水を含むインクジェット記録に用いるインクであっ
て、該光重合開始剤が、水に対する溶解度が3重量%以
上の光重合開始剤であることを特徴とするものである。
【0015】また本発明の他の実施態様にかかるインク
は、色材、重合性オリゴマー、光重合開始剤及び水を含
むインクジェット記録に用いるインクであって、該重合
性オリゴマーが2以上のアクリロイル基を有し、水に対
する溶解度が10重量%以上である重合性オリゴマーで
あることを特徴とする。
【0016】また本発明の一実施態様にかかる画像記録
方法は、記録媒体にインクを付与して画像を形成する方
法であって、(i)色材、重合性オリゴマー、水に対す
る溶解度が3重量%以上の光重合開始剤及び水を含むイ
ンクを記録媒体表面に付与する工程;及び(ii)該記録
媒体上に付与した該インクに対して光を照射する工程、
を含むことを特徴とするものである。
【0017】また、本発明の他の実施態様にかかる画像
記録方法は、記録媒体にインクを付与して画像を形成す
る方法であって、(i)色材、2以上のアクリロイル基
を有し、水に対する溶解度が10重量%以上である重合
性オリゴマー、光重合開始剤、及び水、を含むインクを
記録媒体表面に付与する工程;及び(ii)該記録媒体上
に付与した該インクに対して光を照射する工程、を含む
ことを特徴とする。
【0018】すなわち、このような実施態様の採用によ
って、光硬化性インク中のオリゴマー成分や光重合開始
剤成分が高い水溶性を有する為、これらをインク中に溶
解させる為の有機溶剤の添加が不要、若しくは実質的に
不要となる。その結果、従来有機溶剤の添加によって影
響を受けることのあった画像の品質を、より高いレベル
で実現することが可能となるものである。
【0019】また本発明の一実施態様にかかる光重合開
始剤は、下記式(I)で示されることを特徴とするもの
である。
【0020】
【化33】 (上記式中、nは1以上、m は0以上であって、nとmの
合計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1
〜8の整数である。) そしてこのような、紫外線によって効率的にラジカルを
発生し得る光重合開始剤は、従来のノニオン系光重合開
始剤と比較して高い水溶性を有し、光硬化性インクジェ
ット用インクを初め、水溶性であることが要求され、或
いは水溶性であることが好ましい光硬化性の塗料等に好
適に適用することができる。
【0021】更にまた本発明の一実施態様にかかるマル
チカラー画像の形成方法は、イエローインク、マゼンタ
インク及びシアンインクから選ばれる少なくとも1つの
カラーインクと黒インクとを各々インクジェット法によ
り記録媒体に付与して黒画像を含むカラー画像を形成す
るマルチカラー画像の形成方法において、 a)黒インクとして下記(i)〜(iv)から選ばれる1
つの黒インクをインクジェット法で記録媒体に付与する
工程 (i)・色材として黒色顔料及びそれを水に分散させる
為のカチオン性水溶性高分子化合物、カチオン性黒色染
料、及びカチオン性自己分散型カーボンブラックから選
ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性若しくはカチオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性または
カチオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (ii)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
のカチオン性水溶性高分子化合物、カチオン性黒色染
料、及びカチオン性自己分散型カーボンブラックから選
ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
10重量%以上であるカチオン性またはノニオン性の重
合性オリゴマー、 ・カチオン性またはノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (iii)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
のアニオン性水溶性高分子化合物、アニオン性黒色染
料、及びアニオン性自己分散型カーボンブラックから選
ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性の光重
合開始剤、及び ・水を含むインク; (iv)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
のアニオン性水溶性高分子化合物、アニオン性黒色染
料、及びアニオン性自己分散型カーボンブラックから選
ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
10重量%以上であるノニオン性の重合性オリゴマー、 ・ノニオン系の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; b)下記(v)〜(viii)から選ばれるカラーインクを
インクジェット法で記録媒体に付与する工程 (v)・色材としてカラー顔料及びそれを水に分散させ
る為のカチオン性水溶性高分子化合物、及びカチオン性
カラー染料から選ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性若しくはカチオン性の重合性オリゴマー ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性または
カチオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (vi)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させる
為のカチオン性水溶性高分子化合物、及びカチオン性カ
ラー染料から選ばれる少なくと1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
10重量%以上であるカチオン性またはノニオン性の重
合性オリゴマー、 ・カチオン性またはノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (vii)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させる
為のアニオン性水溶性高分子及びアニオン性カラー染料
から選ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性の光重
合開始剤、及び ・水を含むインク; (viii)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させ
る為のアニオン性水溶性高分子化合物及びアニオン性カ
ラー染料から選ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
10重量%以上であるノニオン性の重合性オリゴマー、 ・ノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; 及びc)該記録媒体に付与された該黒インク及び該カラ
ーインクとに光照射して各々のインクを光硬化させる工
程;を有し、該黒インクと該カラーインクとは、その色
材及び水溶性高分子を有する極性が互いに逆になる様に
選択することを特徴とする。
【0022】そしてこのような態様を採用することによ
って、記録媒体上において異なる色の画像が隣接して形
成されたときに、インクが光硬化する迄のわずかな間に
生じる可能性がある記録媒体上で隣接したインク間での
ブリーディングを極めて有効に抑制することができる。
その結果極めて高品位の画像を形成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様にかかるイン
クジェット記録用のインクは、光硬化性を有し、具体的
には色材、重合性オリゴマー、水に対する溶解度が3重
量%以上の光重合開始剤及び水を含むものであり、また
他の実施態様では、色材、2以上のアクリロイル基を有
し、水に対する溶解度が10重量%以上である重合性オ
リゴマー、光重合開始剤及び水を含むものである。 [インク成分の説明] (色材)このようなインクにおいて、色材としてはイン
クジェット用インクに用いられる種々の色材を用いるこ
とができ、例えば、顔料、アニオン性染料、そしてカチ
オン性染料等が挙げられる。そして顔料としては例えば
表面にカチオン性基が結合した自己分散型の顔料、表面
にアニオン性基が結合した自己分散性の顔料が挙げられ
る。また単独では水系溶媒中には分散せず、例えばカチ
オン性水溶性高分子化合物やアニオン性水溶性高分子化
合物の作用によって安定に水系溶媒に分散させることの
できる顔料もまた上記水溶性高分子化合物とともに用い
ることで色材として使用することができる。そしてその
色材を選択することで本発明にかかるインクは黒色イン
クとすることもでき、またカラーインクとすることもで
きる。
【0024】黒色インク 黒色インクに用い得る色材について順次説明する。 黒色顔料 (カチオン性自己分散型黒色顔料)黒色顔料自体がカチ
オン基を有するものであっても良いし、黒色顔料をカチ
オン基を有する水溶性高分子によって分散状態としたも
のでも良い。後者の場合のカチオン性の水溶性高分子
は、黒色顔料粒子の分散剤として作用するとともに、水
性カラーインク側のアニオン性の染料または分散剤と反
応して隣接するドット間の相互拡散、いわゆる多色印刷
時のカラーブリードの解消の効果を得るものである。
【0025】カチオン性の自己分散型黒色顔料とは、例
えば顔料表面に共有結合によってカチオン基が結合し、
分散処理無しで単独でインク中において分散状態をとり
得る黒色顔料である。黒色顔料分散体にカチオン性を付
与する為のカチオン基としては、例えば、第4級アンモ
ニウム、第4級アルキルアミンの塩、ピリジニウム、ホ
スフォニウム等の各カチオン基を用いることができ、こ
れらを表面に有する分散体を好適に利用できる。なお、
この分散体表面におけるカチオン基は単一でも、2種以
上が混在するものでもよく、黒色インクのpH が酸性か
ら中性領域付近において、所望の特性を本発明の水性黒
色インクに得ることができる。 (黒色顔料としてのカーボンブラック) (カチオン性自己分散カーボンブラック)このような黒
色顔料としては、例えば文献J. E. Johonson (Cabot C
o.), The50th I.magI.ng SC.I..ence & TechnologI.es
p310 及びUSP5,554,739 (CabotCo.) に開示されている
方法によって得られるカーボンブラックを好ましいもの
として挙げることができる。このカチオン性カーボンブ
ラックは、共有結合によってその表面に第4級アンモニ
ウム(R4+)、或いは第4級フォスフォニウム(R4
+)、N―メチルピリジニウム、N―フェニルピリジニ
ウムなどのカチオン基が結合されている表面修飾顔料で
ある。また、同様の方法で合成されるところの第3級ア
ミンの塩酸塩、すなわちカーボンブラック等の顔料の不
飽和二重結合に、その末端に第3級アミノ基を有し、別
の末端が芳香族ジアゾニウム塩であるような化合物を反
応させて、顔料表面に第3級の窒素原子を持つ原子団を
結合し、それを酸で中和した顔料でも、同様の性能を得
ることができ、本発明に利用することができる。更に、
カーボンブラック等の黒色顔料の表面をカチオン性にす
る方法としては、黒色顔料表面にグラフト重合法によっ
て、カチオン基を側鎖に有するアクリルモノマーの低重
合体を結合する方法も利用でき、この方法によって得ら
れるカチオン性の黒色顔料も同様に使用できる。
【0026】表面にカチオン基が結合しているカーボン
ブラックなどの黒色顔料の粒子としては、例えば平均粒
径が70nm〜250nmの範囲にあるものを利用できる。
【0027】顔料は、その表面がカチオン性を有してい
ることが、アニオン性インクとの相互拡散を抑制する為
に非常に有利である。
【0028】(カーボンブラック+カチオン性水溶性高
分子化合物)一方、特開平8―80665公報に開示さ
れるような分散剤としてのカチオン性水溶性高分子化合
物をインク中に添加することを前提として、通常のカー
ボンブラックを用いることもまた可能である。すなわ
ち、カチオン性水溶性高分子化合物によって分散された
黒色顔料粒子の分散体を使用することも本発明にとって
好適である。このカチオン性高分子化合物としては、N,
N―ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N ―ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N―ジメチルアミノ
プロピルメタクリレート、N,N―ジメチルアミノプロピ
ルアクリレート、N,N ―ジメチルアクリルアミド、N,N
―ジメチルメタクリルアミド、N,N―ジメチルアミノエ
チルアクリルアミド、N,N ―ジメチルエチルメタクリル
アミド、N,N―ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、N,N―ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドを
単量体の重量比率で10〜50%で含有する共重合体を
挙げることができる。この共重合体の他のモノマー成分
としては、例えば、アクリルアミド類のような水溶性モ
ノマー、アクリロニトリル、アクリル酸アルキルエステ
ル等を挙げることができる。
【0029】カチオン性黒色顔料分散体が、カチオン性
高分子化合物によって分散された黒色顔料粒子の場合、
例えば平均径が70nm〜250nmの範囲にある黒色顔料
粒子を利用できる。
【0030】以上の様に、カチオン基としては第4級ア
ンモニウム、第3級アミンの塩等を用いることができ、
このカチオン基の対イオンとして、酢酸、乳酸、塩酸、
硫酸、こはく酸等の酸を用いても良く、対イオンの存在
によってより安定な解離状態の水中分散性を得ることが
できる。
【0031】黒色顔料に付与するカチオン基の量、或い
は水溶性高分子に付与するカチオン基の量は、インク中
での良好な分散状態を与え、且つ本発明の目的とする効
果が得られる様に設定すれば良い。
【0032】顔料分散体のインク中への添加量は、イン
ク100重量部に対して黒色顔料が0.5〜10重量部
とされる。また、インクのpHとしては、2.5〜8.0の
範囲から選択することができる。上記したような粒径及
びpHを選択することで、分散体のより好適な安定分散状
態を得ることができるので好ましい。
【0033】(アニオン性自己分散カーボンブラック)
アニオン性基が表面に結合した自己分散性のカーボンブ
ラックとしては、例えばアニオン性官能基を共有結合で
結合せしめて、表面改質したものが挙げられる。アニオ
ン性官能基としては、例えば―COOM、―SO3M、―PO3H
M、―PO3M2(ただしMは水素原子、アルカリ金属、アンモ
ニウムまたはアルキルアンモニウムを表す)からなる群
から選ばれる少なくとも1つである。
【0034】これらの中で特に―COOMや―SO3Mをカーボ
ンブラック表面に直接に若しくは間接的に結合してアニ
オン性に帯電せしめたカーボンブラックはインクにおけ
る分散性に優れ、好適に用いることができる。上記Mと
して挙げたアルカリ金属としては例えばリチウム、ナト
リウム、カリウム等が挙げられる。有機アンモニウムと
しては例えばモノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃
至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールア
ンモニウム等が挙げられる。アニオン性に帯電している
自己分散型カーボンブラックの製造方法としては、例え
ばカーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する
方法が挙げられる。これによってカーボンブラック表面
に―COONa基を結合させることができる。
【0035】ところで上記した様な種々の親水性基は、
カーボンブラックの表面に直接結合させても良い。或い
は他の原子団をカーボンブラック表面と該親水性基との
間に介在させ、該親水性基をカーボンブラック表面に間
接的に結合させても良い。ここで、他の原子団の具体例
としては例えば炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分
岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレ
ン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられ
る。ここでフェニレン基及びナフチレン基の置換基とし
ては例えば炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアル
キル基が挙げられる。また他の原子団と親水性基の組み
合わせの具体例としては、例えば―C2H4―COOM、―Ph―
SO3M、―Ph―COOM (ただし、Phはフェニル基を表す)
等が挙げられる。
【0036】(カーボンブラック+アニオン性水溶性高
分子化合物)アニオン性の水溶性高分子化合物として、
例えばアルカリ性で水に溶解する水溶性高分子化合物、
具体的には例えば、スチレン―アクリル酸共重合体、ス
チレン―アクリル酸―アクリル酸アルキルエステル共重
合体、スチレン―マレイン酸共重合体、スチレン―マレ
イン酸―アクリル酸共重合体等を分散剤に用いて通常の
カーボンブラックを色材として用いることもできる。 (黒色染料)黒色の色材としては、上記したような顔料
だけでなく染料を用いても良い。但し、本実施態様にか
かるインクは記録媒体に付与した後に紫外線等を照射し
て硬化処理を行うことを考慮すると、耐光性に優れた染
料を選択することが好ましい。その様なアニオン性の黒
色染料としては例えばCr, Cu, Mn, Al, Zn, Fe 等の多
価金属が配位したモノアゾ錯体、ジスアゾ錯体や、非錯
体系アゾブラック染料として、C.I. Direct Black 17、
C.I. Direct Black 19、C.I. Direct Black 51、C.I...
Direct Black 154、C.I. Direct Black 174、C.I. Dir
ect Black 195等を好適に用いることができる。
【0037】更にまた黒色のカチオン染料を色材として
用いることもできる。黒色カチオン染料の例は、Aizen
Cationic Black SBH, Aizen Cationic Black BXH, Aize
n Cationic Black SH, Aizen Cationic Black ACH, Aiz
en Cationic Black MH, Aizen Cationic Black TH(保
土谷化学社製);Sumiacryl Black B, Sumiacryl Black
R, Sumiacryl Black AP, Sumiacryl Black BP, Sumiac
ryl Black CP, Sumiacryl Black PPP(住友化学社
製);Diacryl Supra Black GSL, Diacryl Supra Black
RSL, Diacryl Supra Black ESL(三菱化学社製)等を
含む。 (カラーインク)次にカラー記録に用いる場合のカラー
インクについて説明する。
【0038】(水性カラーインク)水性カラーインクと
しては、アニオン性の水溶性染料を水性媒体に溶解した
もの、或いはアニオン性の有機顔料を分散剤によって水
性媒体に分散させたもの等いずれの構成のものも利用で
きる。水性カラーインクも紫外線硬化性とすることがで
きる。水性カラーインクを紫外線硬化性とする場合に
は、色材としては紫外線等の光に対して安定な染料また
は顔料が好ましい。しかしながら、実用上の紫外線硬化
処理で使用される光エネルギー量は用いられる染料や顔
料の退色に対して通常無視できる程度に収めることが可
能である。このような低エネルギーを用いる場合には、
特別な紫外線に対する耐性を有する染料や顔料を用いる
必要なく、従来公知の直接染料、酸性染料、反応染料、
及びそれらの金属錯体、多価金属塩などを利用すること
も可能である。
【0039】(顔料)カラーインクに使用されるプロセ
スカラーとしての色相を有する有機顔料としては、 イエロー顔料としては、ピグメントイエロー1、2、
3、12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロ
ー14、ピグメントイエロー16、ピグメントイエロー
17、ピグメントイエロー55、ピグメントイエロー7
3、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー7
5、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー9
3、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー9
7、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー10
9、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー1
14、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー
138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロ
ー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエ
ロー154、ピグメントイエロー180等などを、 マゼンタ顔料としては、ピグメントレッド5、ピグメ
ントレッド7、ピグメントレッド12、ピグメントレッ
ド48(Ca)、ピグメントレッド48(Mn)、ピグメン
トレッド57:1、ピグメントレッド57(Sr)、ピグ
メントレッド57:2、ピグメントレッド122、ピグ
メントレッド123、ピグメントレッド168、ピグメ
ントレッド184、ピグメントレッド202などを、 シアン顔料としては、ピグメントブルー1、ピグメン
トブルー2、ピグメントブルー3、ピグメントブルー1
6、ピグメントブルー22、ピグメントプルー60、ピ
グメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、
バットブルー4、バットブルー60などを挙げることが
できる。
【0040】(カラー用アニオン性染料)染料は顔料と
比較すると一般的に耐光性は劣るが、硬化に用いる光の
波長と強度を適宜選択することによって、その退色を最
小限に抑え、実質的に適用可能な場合も多い。適用可能
な染料は用途によって異なるので、所望の用途に応じて
選択することができる。利用できる各カラーのアニオン
性染料としては、例えば下記のようなものが挙げられ
る。
【0041】イエロー染料としては、アシッドイエロ
ー11、アシッドイエロー17、アシッドイエロー2
3、アシッドイエロー25、アシッドイエロー29、ア
シッドイエロー42、アシッドイエロー49、アシッド
イエロー61、アシッドイエロー71、ダイレクトイエ
ロー12、ダイレクトイエロー24、ダイレクトイエロ
ー26、 ダイレクトイエロー44、ダイレクトイエロ
ー86、ダイレクトイエロー87、ダイレクトイエロー
98、ダイレクトイエロー100、ダイレクトイエロー
130、ダイレクトイエロー132、ダイレクトイエロ
ー142
【0042】
【化34】
【0043】
【化35】 などを、 マゼンタ・レッド染料としては、アシッドレッド1、
アシッドレッド6、アシッドレッド8、アシッドレッド
32、アシッドレッド35、アシッドレッド37、アシ
ッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド
80、アシッドレッド85、アシッドレッド87、アシ
ッドレッド92、アシッドレッド94、アシッドレッド
115、アシッドレッド180、アシッドレッド25
4、アシッドレッド256、アシッドレッド289、ア
シッドレッド315、アシッドレッド317、ダイレク
トレッド1、ダイレクトレッド4、ダイレクトレッド1
3、ダイレクトレッド17、ダイレクトレッド23、ダ
イレクトレッド28、ダイレクトレッド31、ダイレク
トレッド62、ダイレクトレッド79、ダイレクトレッ
ド81、ダイレクトレッド83、ダイレクトレッド8
9、ダイレクトレッド227、ダイレクトレッド24
0、ダイレクトレッド242、ダイレクトレッド243
【0044】
【化36】 などを、 シアン染料としては、アシッドブルー9、アシッドブ
ルー22、アシッドブルー40、アシッドブルー59、
アシッドブルー93、アシッドブルー102、アシッド
ブルー104、アシッドブルー113、アシッドブルー
117、アシッドブルー120、アシッドブルー16
7、アシッドブルー229、アシッドブルー234、ア
シッドブルー254、ダイレクトブルー6、ダイレクト
ブルー22、ダイレクトブルー25、ダイレクトブルー
71、ダイレクトブルー78、ダイレクトブルー86、
ダイレクトブルー90、ダイレクトブルー106、ダイ
レクトブルー199
【0045】
【化37】 などを挙げることができる。
【0046】これらの既存の色材だけではなく、新規に
開発された化合物の中でも色相、耐光性、溶解性を満足
するものであれば、大きな困難無く本発明の構成におい
て適用可能である。
【0047】(カラー用カチオン性染料)カチオン性の
染料は一般に色相が鮮やかで着色力に優れているが、顔
料と比較すると耐光性が劣る傾向にあるが、光照射に用
いる光の種類や光照射の時間を適宜調整することによっ
て用いることができる。カチオン染料は主にシアニン、
アゾ、アゾメチン、キサンテン、トリフェニルメタン、
メチン、ポリメチン、フタロシアニン等の基本骨格を有
する。そしてカチオン性カラー染料の例は、C.I.ベーシ
ックイエロー(Basic Yellow)1、C.I. Basic Yellow 1
1、C.I. Basic Yellow 13、C.I. Basic Yellow 19、C.
I. Basic Yellow 21、C.I. Basic Yellow 25、C.I.ベー
シックイエロー Basic Yellow 33、C.I. Basic Yellow
36、C.I. Basic Red 1、C.I. Basic Red 2、C.I. Basic
Red 9、C.I. Basic Red 12、C.I. Basic Red 13、C.I.
Basic Red 38、C.I. Basic Red 39、C.I. Basic Red 9
2、C.I. Basic Blue 1、C.I. Basic Blue 3、C.I. Basi
c Blue 5、C.I. Basic Blue 9、C.I. Basic Blue 19、
C.I. Basic Blue 24、C.I. Basic Blue 25、C.I. Basic
Blue 26、C.I. Basic Blue 28、C.I. Basic Blue 45、
C.I. Basic Blue 54及びC.I. Basic Blue 65等を含む。
なおこれらの染料を組み合わせてカチオン性の黒色イン
クを製造することも可能である。
【0048】(重合性オリゴマー)重合性オリゴマー
は、上記のとおり、1分子中に2以上のアクリロイル基
を有し、水に対する溶解度が10重量%以上の重合性の
オリゴマーを用いることが好ましい。この重合性オリゴ
マーは一般的に液状を呈し、親水性で吸湿性が高く、不
揮発性なので、水性インクジェットインクの溶剤成分と
しての基本的な性能も具備している。そして重要なこと
は、重合性を持ち、印刷後に紫外線を照射する硬化処理
を通してより速やかに重合して固体化し色材を紙等の記
録媒体に固着できることである。この重合速度が高いこ
とは、他の色のインクとの所望としない混色や記録媒体
の排紙時の汚れを効果的に防止できるので印刷速度を高
める為にも有益である。本発明で用い得る重合性オリゴ
マーとしては、例えば以下に例示する多価アルコールの
(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールから誘導
されるグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸エステ
ルを例示することができる。このような手法で得られる
多価アルコールはエチレンオキシドの付加によって内部
にエチレンオキシド鎖で鎖延長されたものでも良い。こ
れらのノニオン性(解離基を持たない)水溶性の重合性
オリゴマーは、カチオン性インクのみならず、アニオン
性のインクの調製にも利用できるものである。
【0049】
【化38】 これらの水に対する溶解度を表1に示す。
【0050】
【表1】 また上記1〜4のみでなく、ノニオン性に属する範囲で
調製される多水酸基化合物から誘導される1分子中に2
以上のアクリロイル基を有するアクリル酸エステルは同
様に本発明に用いることができる。そうした多水酸基化
合物は、グリコール類の縮合物、オリゴエーテル、オリ
ゴエステル類等である。
【0051】更に、ノニオン性の水溶性の重合性オリゴ
マーとしては、単糖類、2糖類などの2以上の水酸基を
有するポリオールのアクリル酸エステルまたはメタクリ
ル酸エステル;トリエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリスヒドロキシアミノメタン、トリスヒドロキ
シアミノエタン等との(メタ)アクリル酸エステルも水
溶性で重合性という本発明における水性インクの成分と
しての基本的な要素を有しているので好適に用いること
ができる。
【0052】カチオン性の水性インクの重合性オリゴマ
ーとしては、上記したノニオン性オリゴマーの他に1種
以上のカチオン基を更に有するものが好ましく用いられ
る。カチオン基を有することで、水性インクの溶剤の少
なくとも一部をこのオリゴマーで代替して、溶剤の使用
を省略したり、溶剤の使用量を低減させることが可能と
なる。更に、重合性オリゴマーがカチオン基を有するこ
とで水性黒色インクのカチオン性を更に強め、アニオン
性のインクとの接触時における混色を更に効果的に防止
することが可能となる。
【0053】カチオン基を更に有する重合性オリゴマー
としては、以下の基本構造を有するものを挙げることが
できる。なお、以下に例示する重合性オリゴマーがいず
れも水への溶解度が10%を越えるものであることはい
うまでもない。
【0054】
【化39】
【0055】
【化40】 上記式中においてRはポリオールの残基を表す。また、
XはHまたはCH3を示し、またA-はCl-、HSO3 -またはCH
3COO-を示す。このポリオールを導入する為の化合物と
しては、例えば、グリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサント
リオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールメ
タン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、
ビスフェノールA、脂環型ビスフェノールA及びこれらの
縮合物等を挙げることができる。カチオン基を有する重
合性オリゴマーの具体例としては、以下の化合物を挙げ
ることができる。
【0056】
【化41】
【0057】
【化42】
【0058】
【化43】
【0059】
【化44】 以上例示した重合性オリゴマーを用いることで、速い重
合速度による記録媒体への良好な付着力、インクとの共
溶性から来るところによるインク層と画像の透明性が達
成される。更に、先に述べた通り、カチオン基を有する
ものを用いることで、より強い吸湿性による更に高い水
溶性、水性カラーインク側のアニオン性の染料や分散剤
との造塩なし凝集によるカラーブリードの制御、速い重
合性により記録媒体への付着性によって更に良好な印刷
を可能とするものである。
【0060】以上例示した重合性オリゴマーは、黒色水
性インク、水性カラーインクのいずれにも利用できる。
なお、カラーインク用としては上記のものの他に、ナガ
セ化成工業製のデナコールアクリレート類(商品名:DE
NACOL)、DENACOL EX 512、DENACOL DA 931のような水
溶性エポキシ樹脂のアクリル酸エステル類の多くは親水
性であり、カラーインクにおける重合性物質として好ま
しいものである。
【0061】重合性オリゴマーのインク中への添加量
は、色材が顔料であるか染料であるか、或いはインクが
カチオン性であるかアニオン性であるかによらず、イン
ク100重量部に対して、1〜30重量部の範囲で用い
ることができる。より好ましい範囲としては、重合性オ
リゴマーの粘度と色材量の関係で決まるものの、概ね5
〜20重量部とすることができる。これらの範囲からそ
の添加量を選択することで、色材の記録媒体への付着
力、印刷後の画像の耐水性、重合体自体の透明性、重合
時の硬化性、インク中の保存安定性、重合後の硬化物の
物性等をより良好なものとすることができる。
【0062】インク中にカチオン性黒色顔料分散体と共
存させることのできる2以上のアクリロイル基を有する
もので、水に対する溶解度が10重量%以上の水溶性を
有するカチオン性の水溶性重合性オリゴマーはカチオン
基を有するので、オリゴマーでありながら高い水溶性と
保湿性を有することができる。
【0063】(光重合開始剤)本発明における光重合開
始剤は、水に対する溶解度が3重量%以上であり、印刷
直後において速やかにインク中の成分である重合性のオ
リゴマーから、色材成分(黒色顔料)を取り込んだ重合
体を形成させて色材成分を記録紙に固着させる為の重合
を開始させる為の成分である。
【0064】重合開始剤としては、光の照射によってラ
ジカルを発生し、水に対する溶解度が3%以上のもので
あって、インク中の他の成分、例えば色材等と反応する
ことのないものであれば特に限定されることなく用いる
ことができる。
【0065】(ノニオン系光重合開始剤)ノニオン系光
重合開始剤は、アニオン性染料やカチオン性染料を含む
インクや、色材としての顔料をアニオン性の分散剤やカ
チオン性の分散剤で分散させたインク、更にはアニオン
性基を表面に結合させた自己分散性カーボンブラックや
カチオン性基を表面に結合させた自己分散性カーボンブ
ラックを色材として含むインクに用いることができる。
そして水に対する溶解度が3%以上のノニオン系光重合
開始剤としては、既存のノニオン系光重合開始剤の中か
ら適宜選択して用いたり、既存のものに変性を加えて溶
解度を向上させたものを用いることができる。例えば1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:
イルガキュア184;チバスペシャルティー社製)、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−オン
(商品名:ダイロキュア1173;チバスペシャルティ
ー社製)、1−[4−(2−フィードロキシエチル)−
フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル]−1−プロ
パン−1−オン(商品名:イルガキュア2959:チバ
スペシャルティー社製)のような分子内に水酸基を持つ
化合物若しくはこれらに変性を加えて水溶性を向上させ
たものが例に含まれる。特にイルガキュア2959に変
性を加え、エチレンオキサイドを付加した下記式(I)
で示されるような化合物は、水への溶解性が3%以上、
実質的に20%を越え、またグリセリンの50%水溶液
に対しても同様の優れた溶解性を示し、本発明に極めて
好適に用い得る光重合開始剤である。
【0066】
【化45】 ( 上記式中、nは1以上、mは0以上であって、nとmの
合計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1
〜8の整数である)。
【0067】この化合物は、例えば以下に示す方法によ
って合成することができる。
【0068】第1の方法:エチレングリコール基を付
与する方法
【0069】
【化46】 第2の方法:水酸基を付与する方法
【0070】
【化47】 上記式(1)の化合物におけるnは2〜6のいずれかの
整数を表す。nが0では水に対する溶解性がわずかであ
り、nが1では溶解性が増加するものの保存安定性、吐
出持続性といった実質的な適性は不十分であった。x が
7以上であると光重合開始剤としての機能自体の低下は
ないが、分子サイズが大きくなり、必要な分子数をイン
ク中に確保する為のインクへの添加重量自体が大きくな
るという点で経済的な効率が低下する。
【0071】紫外線硬化の為のラジカル解裂を起こす為
に必須な構造は、α位に水酸基或いは水酸基等価な原子
団を有するものである。そうした意味においては、上記
の合成方法のうちでは、n 及びmの数に分布ができ易い
第1の方法よりも、そうした分布が生じ難い第2の方法
の方が好ましい。
【0072】本発明において、上記構造の様にα位水酸
基をエーテルに変化させてもラジカル生成に障害になら
ないことが明らかとなった。上記構造においてエチレン
オキシドの付加モル数は合計で8モルまでが実用的に妥
当な範囲である。
【0073】上記式(1)の化合物は、イオン解離する
基を持たないので、通常アニオン性の解離基を有する水
溶性染料或いは顔料の水性分散体との共溶性において特
別に好ましい光重合開始剤である。
【0074】このような光重合開始剤の具体例として
は、例えば下記式で示されるような化合物が挙げられ
る。
【0075】
【化48】 これらの水、及び水とグリセリンの混合物に対する溶解
度を表2に示す。
【0076】
【表2】 また、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなど
のベンゾインエーテル類、アクリロキシムエステル類、
p−ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
アセトフェノンなどのジアルコキシアセトフェノン類、
2−クロロチオキサントンなどの塩素化アセトフェノン
類、ベンジルメチルケタールなどのベンジルケタール
類、ベンゾフェノン及びそれらと水素供与性芳香族アミ
ン類との混合物などは、水性インクの媒体として、水と
これらの化合物を十分に溶解し得るところの水溶性溶剤
とを併用したものを使用する場合に有効である。
【0077】更に、先に挙げたイルガキュア184、ダ
イロキュア1173などの分子内に水酸基を1個有する
化合物にエチレンオキシドを2〜10個付加させて水溶
性をより一層向上させたような化合物も使用することが
できる。
【0078】(カチオン系光重合開始剤)カチオン性染
料、カチオン性分散剤で分散された顔料及びカチオン性
基を表面に結合してなる自己分散性カーボンブラック等
を色材として含む場合には、上記したノニオン系界面活
性剤の他に、カチオン系光重合開始剤を用いることもで
きる。そして水に対する溶解度が3%以上のものとして
は、例えばインクがカチオン性の顔料或いはカチオン性
の染料を使用している場合には、カチオン性で、水への
溶解度が20wt%以上である光重合開始剤を使用するこ
とができる。そのような化合物としては例えば、下記の
化合物を挙げることができる。
【0079】・4―ベンゾイル―N,N,N―トリメチルベ
ンゼンメタンアンモニウムクロリド
【0080】
【化49】 ・2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイル−フェノキ
シ)−N,N,N−トリメチル 1−プロパン アンモニウ
ムクロリド
【0081】
【化50】 ・4―ベンゾイル―N,N―ジメチルN―[2―(1―オキ
ソ―2―プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタンア
ンモニウムプロミド
【0082】
【化51】 上記化合物以外にも文献1(“A versatile α-hydroxy
ketone photoinitiator ”Manfred Kohler, (Ciba Spec
ialty Co,)、 European Coatings Journal 12/97 page
1118-120)に開示される親水性重合触媒類は水溶性が高
く、本発明におけるインクに好適に利用できると推測さ
れる。
【0083】光重合開始剤のインク中での含有量は、例
えば、良好な硬化速度を得る上では、インク100重量
部に対して、0.3〜10重量部、好ましくは1〜5重
量部とすることができる。
【0084】(溶剤)水性黒色またはカラーインクの溶
媒としては、水性溶媒が利用される。この水性溶媒とし
ては、水に、必要に応じて水溶性有機溶媒を配合したも
のを用いることができる。この水性有機溶媒としては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6ヘ
キサントリオール、1,2,5ペンタントリオール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、ジメチルスルホキシド、ダイアセトンア
ルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール300、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロ
リドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ネオペ
ンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリ
コールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、β―ジヒドロキエチルウレア、
ウレア、アセトニルアセトン、ペンタエリスリトール、
1,4―シクロヘキサンジオール等を挙げることがで
き、これらの1種以上を用いることができる。
【0085】更に、へキシレングリコール、エチレング
リコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラ
エチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレン
グリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン
モノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリン
トリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、シクロヘキサノール、1,2−シクロヘ
キサンジオール、1−ブタノール、3−メチル−1,5
ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、
2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール等
である。エタノール、n−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルア
ルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、等の1
価アルコールも浸透、濡れの調節などの為に利用するこ
とができる。
【0086】水溶性溶媒の総量は概ねインク全体に対し
て5〜40重量%の範囲から選択することができる。
【0087】なお、本発明で用いる水性インクでは、重
合性オリゴマーが、水の蒸発防止機能を有しており、溶
剤成分としても機能できるもので、これらが高い含有量
で添加されている場合にはインク中の溶剤として上記の
水溶性有機溶剤を使用しないが最小限にする構成をとる
ことが好ましい。
【0088】(インク中の材料構成)次に本発明におけ
るインクの各成分の含有量を示す。インク中での染料濃
度は、0.5〜7.0重量%の範囲から選択することがで
きる。また、顔料濃度は、0.5〜10重量%の範囲か
ら選択することができる。ハーフトーンの再現性を高め
る為に、色材濃度の低いインク、いわゆる淡インクを使
用することが多く、そのような場合には、0.1〜1.0
重量%のような濃度でも使用できる。
【0089】(インクの作成方法)インクの作成におい
ては、使用する原材料をいかなる順序で混合しても良
い。各成分の混合は、速やかに不均一な状態を長く保持
することなく行うことが好ましい。また、顔料分散体を
使用する場合には、均一性を損なわない様に更によく撹
拌を行うことは好ましい。
【0090】(インク特性)上記したようなインクは、
インクに力学的エネルギーを作用させ、液滴を吐出する
記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの
発泡により液滴を吐出する記録方法等に好適に用いられ
る。そしてかかるインクをインクジェット記録用に用い
る場合には、該インクはインクジェットヘッドから正確
に吐出可能な特性を有することが好ましい。またこのイ
ンクを記録媒体に付与したときに、インクが記録媒体上
で適度なサイズのドット形状を維持する様にその特性を
調整することが高品位な画像を形成する上で好ましい。
そしてインクジェットヘッドからの吐出性や記録媒体に
付与直後のインク挙動という観点からは、該液体の特性
としては、例えばその粘度を1〜15cps、表面張力が
25dyn/cm以上、特には粘度を1〜5cps、表面張力が
25〜50dyn/cmとすることが好ましい。
【0091】本発明の最大の利点の一つは、オリゴマー
成分や光重合開始剤成分として水溶性の高い材料を用い
たことにより、インクにオリゴマーや光重合開始剤を溶
解させる為の有機溶剤を添加する必要がない為、オリゴ
マーや光重合開始剤といった成分の添加にも拘らず、上
記したインクジェット特性をインクに担持させることが
容易であることが挙げられる。
【0092】(インクセット(アニオン+カチオンの組
み合わせ)また上記した黒インクとカラーインクとを組
み合わせてマルチカラーの画像を形成するインクセット
を構成する場合、黒インクとカラーインクとを、各々の
極性が逆になる様に組み合わせることが好ましい。すな
わち、記録媒体上にて黒インクとカラーインクが隣接し
た境界部において、アニオンとカチオンの反応が生じる
為、各々のインクが光硬化するまでの間に互いのインク
間でブリーディングが生じてしまうことを有効に防止す
ることができ、光硬化との相乗効果により、極めて高品
位なマルチカラー画像を形成することができる。
【0093】(プリンタシステム)本発明を実施するプ
リンタシステムとしては、図1に例示されるような従来
のインクジェットプリンタ機構2に光照射手段5、例え
ば紫外線照射装置を付加した構成の装置が好適に用いら
れる。紫外線照射装置は、記録紙3がプリントステーシ
ョン1を通過し排出されたところで、排出された記録紙
4に対して上部から照射される。プリントから照射への
時間間隔は、インクが完全に記録紙に浸透してしまう前
の、インク成分が均一にある状態を保っている時間域で
行われるのが最良である。しかし記録紙の種類は多く、
その浸透に関わる特性は幅広いものである。従って、紫
外線照射ランプは可能な限り、プリントヘッドに接近さ
せることが好ましい。紫外線照射ランプは、水銀の蒸気
圧が、点灯中で1〜10Paであるような、低圧水銀ラン
プあるいは希ガスを封入したランプ等が好ましい。こう
したランプの紫外線領域の発光スペクトルは、184nm
から450nmの範囲であり、黒色或いは、着色されたイ
ンク中の重合性の物質を効率的に反応させるのに適して
いる。また電源をプリンタに搭載する上でも小型の電源
を使用できるので、その意味でも適している。水銀ラン
プには、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水
銀灯、希土類元素を用いたランプ、クセノンフラッシュ
ランプ、デイープUVランプなどが実用されており、発光
波長領域としては上記範囲を含むので、電源サイズ、入
力強度、ランプ形状などが許されれば基本的には適用可
能である。光源は用いる光重合開始剤の感度に合わせて
適宜選択すれば良いが、目安としては紫外線強度は、1
0〜50mW/cm2の程度が重合速度の意味から望まし
い。積算照射量が不足していると固着したインクの記録
紙への付着力が十分に出ない、またカラー記録では耐水
性が十分に出ない、等の本発明の目的である印刷インク
の堅牢性において不足が生じることとなる。インクを紫
外線で固着させることによって、良好な定着、耐擦過
性、耐水性などが得られる。それと共に用紙自体のカー
ル、コックルなどの変形が抑制され、取り扱い、保存に
とっても好ましいものとなる。
【0094】(インクジェット記録装置)図2及び図3
は、図1のインクジェット記録装置の、インクの吐出に
熱エネルギーを利用する装置の主要部であるヘッド構成
例の概略図である。
【0095】図2は、インク流路に沿ったヘッド13の
断面図であり、図3は図2のA−B線での切断面図であ
る。ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有
するガラス、セラミック、シリコンまたはプラスチック
板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素
子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコ
ン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、アル
ミニウム−銅合金等で形成される電極17−1、17−
2、MfB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発
熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等
で形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウム、窒
化アルミニウム等の放熱性の良い材料で形成される基板
20より成り立っている。
【0096】上記ヘッドの電極17−1及び17−2に
パルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15
のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接して
いるインクに気泡が発生し、その発生する圧力でメニス
カス23が突出し、インクがヘッドのノズル14を通し
て吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24とな
り、記録媒体25に向且つて飛翔する。
【0097】図4には図2に示したヘッドを多数並べた
マルチヘッドの外観図を示す。このマルチヘッドはマル
チノズル26を有するガラス板27と、図2に説明した
ものと同じ様な発熱ヘッド28を接着して作られてい
る。
【0098】図5に、このヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図5において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持固定されており、カンチレバ
ーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による
記録領域に隣接した位置に配置され、また、本例の場
合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持
される。
【0099】62は記録ヘッド65の突出口面のキャッ
プであり、ブレード61に隣接するホームポジションに
配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移
動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う
構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設
けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記
録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持され
る。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61
及びインク吸収体63によって吐出口面での水分、塵埃
等の除去が行われる。
【0100】65は、吐出エネルギー発生手段を有し、
吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを
吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリッジ
である。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係
合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆
動されるベルト69と接続(不図示)している。これに
よりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能
となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接し
た領域の移動が可能となる。51は記録媒体を挿入する
為の紙給部、52は不図示のモーターにより駆動される
紙送りローラーである。
【0101】これらの構成により記録ヘッド65の吐出
口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行
につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙され
る。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了して
ホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ
62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、
ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、
記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。なお、キ
ャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッ
ピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経
路中に突出する様に移動する。記録ヘッド65がホーム
ポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ
62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置
と同一の位置にある。この結果、この移動においても記
録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
【0102】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で
記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移
動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0103】(インクカートリッジ)図6は、記録ヘッ
ドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給さ
れるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を
示す図である。ここで40は供給用インクを収容したイ
ンク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴ
ム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図
示)を挿入することにより、インク袋40中のインクを
ヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するイ
ンク吸収体である。インク吸収部としてはインクとの接
液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されて
いるものが好ましい。
【0104】(記録ユニット)本発明で使用されるイン
クジェット記録装置としては、上述の様にヘッドとイン
クカートリッジとが別体となったものに限らず、図7に
示すようなそれらが一体になったものにも好適に用いら
れる。図7において、70は記録ユニットであり、この
中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク
吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のイン
クが複数オリフィスを有するヘッド部71からインク滴
として吐出される構成になっている。インク吸収体の材
料としてはポリウレタンを用いることが本発明にとって
好ましい。
【0105】また、インク吸収体を用いず、インク収容
部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるような構造
でも良い。72はカートリッジ内部を大気に連通させる
為の大気連通口である。この記録ユニット70は図4に
示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、
キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
【0106】次に、第二の力学的エネルギーを利用した
インクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを
有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される
圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力
発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により
圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから
吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙
げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘ
ッドの構成例を図8に示す。
【0107】ヘッドは、インク室(不図示)に連通した
インク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出する為
のオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作用
させる振動板82と、この振動板82に接合され、電気
信号により変位する圧電素子83と、オリフィスプレー
ト81、振動板等を指示固定する為の基板84とから構
成されている。
【0108】図8において、インク流路80は、感光性
樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステン
レス、ニッケル等の金属を電鋳やプレス加工による穴あ
け等により吐出口85が形成され、振動板82はステン
レス、ニッケル、チタン等の金属フィルム及び高弾性樹
脂フィルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸バ
リウム、PTZ等の誘電体材料で形成される。
【0109】以上のような構成の記録ヘッドは、圧電素
子83にパルス状の電圧を与え、ひずみ応力を発生さ
せ、そのエネルギーが圧電素子83に接合された振動板
を変形させ、インク流路80内のインクを垂直に加圧し
インク滴(不図示)をオリフィスプレートの吐出口85
より吐出して記録を行う様に動作する。このような記録
ヘッドは図5に示したものと同様な記録装置に組み込ん
で使用される。記録装置の細部の動作は先述と同様に行
うもので差し支えない。
【0110】次に、上記したインクセットを用いてカラ
ー画像を記録する場合には、例えば前記図4に示した記
録ヘッドを4つのキャリッジ上に並べた記録装置を用い
ることができる。図10はその一実施例であり、90、
91、92及び93は各々イエロー、マゼンタ、シアン
及びブラックのインクを吐出する為の記録ユニットであ
る。該記録ユニットは前記した記録装置のキャリッジ上
に配置され、記録信号に応じて各色のインクを吐出す
る。また図10では記録ユニットを4つ使用した例を示
したが、これに限定されず例えば図9に示した様に1つ
の記録ヘッドで上記の4色のインクを各々含むインクカ
ートリッジ86〜89から供給される各色のインクを各
々個別に吐出させることができる様にインク流路を分け
て構成した記録ヘッド94に取り付けて記録を行う態様
も挙げられる。
【0111】
【実施例】以下実施例等により本発明を更に詳細に説明
する。
【0112】(光重合開始剤の合成例)下記の方法によ
って下記式(I)に示す光重合開始剤を合成した。まず
十分乾燥させた粉末状の下記構造式で示される化合物
(商品名:イルガキュア2959;チバスペシャルティ
社製)5モル(1121.5g)を圧力釜に装填した。触
媒としてカセイソーダを加え、釜の温度を105℃に上
昇させた。
【0113】(イルガキュア2959の構造式)
【0114】
【化52】 ここで釜の内容物を撹拌しつつ、10モル(440g)
のエチレンオキシド5ml/分の速度で釜内に導入し、釜
の温度を105℃に維持して5時間反応させた。反応終
了後、釜内の液体を塩酸水溶液で中和した。次いで透析
膜で塩を除去し、脱水して目的物を得た。
【0115】図11に原料であるイルガキュア2959
の液体クロマトグラフィーのチャートを、また図12に
反応物の液体クロマトグラフィーのチャートを示す。図
11から原料のピークが11分の位置(ピーク位置A)
に観察される。一方図12の11分の位置にはピークは
認められず、イルガキュア2959が残留していないこ
とがわかる。そして図12のチャートから、イルガキュ
ア2959のエチレンオキサイド2モル置換体(式
(I)においてn+m=2、ピーク位置B:12.6分)、
4モル置換体(ピーク位置C:14.5分)、多モル置換
体(ピーク位置D:16―17分)が得られたことがわ
かる。そして各々の置換体は液体クロマトグラフィーに
よって分取し、互いに単離した。
【0116】(実施例1)以下の各成分を混合して各色
のインクを調製した。 [例1:カチオン性ブラック顔料インク(BK−1インク)]
【0117】
【表3】 [例2:カチオン性ブラック顔料インク(BK−2インク)]
【0118】
【表4】 [例3:アニオン性有機顔料インセット]
【0119】
【表5】 注1:顔料:分散剤高分子=10:2(重量比率) 分散剤;スチレン/アクリル酸/アクリル酸エチル共重合体、数平均分子量9 800、酸価190を使用。
【0120】
【表6】 注2:顔料:分散剤高分子=10:3(重量比率) 分散剤;スチレン/アクリル酸/アクリル酸エチル共重合体 数平均分子量9 800 酸価190
【0121】
【表7】 注2:顔料:分散剤=10:3.5(重量比率) 分散剤;スチレン/アクリル酸/アクリル酸エチル共重合体、数平均分子量9 800、酸価190である。 [例4:カチオン性ブラック顔料インク(BK―4インク)]
【0122】
【表8】 注4:アクリロニトリル/トリメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルメタク リレート/アクリルアミド共重合体;モノマー重量比=20:60:20、数平 均分子量4500を分散剤として用いたカーボンブラック分散体、平均粒子径1 15nm、顔料:分散剤=10:2.5(重量比率) (実施例2)図1に示した構成のバブルジェットプリン
タBJC ―430(キャノン製)に紫外線照射ランプを搭
載した装置を用いて普通紙(商品名:電子写真コピー用
普通紙NSK;キャノン社)上に上記実施例1で調製した各
インクによる画像を記録した。なお該装置に搭載したラ
ンプは、ウシオ電気製低圧水銀ランプUL1―5DQ(入力
50W、90V、0.6A) である。インクが付与されてか
ら紫外線照射領域に入るまでの時間は、おおよそ7秒、
紫外線照射を受けている時間はおおよそ5秒である。各
インクを各々使用し、ブラックの文字とベタのパターン
が混在する文書を印刷し、且つ紫外線照射を行った。得
られた印刷物について目視でブラックの文字とベタのパ
ターンとの間でのブリーディングの有無を観察した。そ
の結果、ブラックの文字は鮮明で、またカラーのベタ部
分へのにじみも認められなかった。また得られた印刷物
に対して下記の基準に基づき各種評価を行った。その結
果を表9に示す。なお比較として紫外線照射を行わなか
ったサンプルを用いた。
【0123】
【表9】 なお、表7における評価試験は以下の方法によって行っ
たものである。
【0124】試験方法(いずれの試験も◎は:非常に良
好) (1)ウエット耐擦過性:濡れたテイッシュペーパーに
て文字を擦り、滲みの発生を以下の基準で判定した。
【0125】◎:滲みの発生が全くない。
【0126】△:周辺部が汚れる。
【0127】×:周辺部が大きく汚れる。
【0128】(2)乾燥耐擦過性:消しゴムにて文字を
消す様に擦り、以下の基準で評価した。
【0129】◎:濃度の低下が起こらない。
【0130】△:薄くなり、消しゴムが汚れる。
【0131】×:かなり薄くなる。
【0132】(3)耐水性:スポイトで水滴を滴下し、
用紙を傾けて滲みの発生を調べ、以下の基準で評価し
た。
【0133】◎:非印字部への滲みはまったくない。
【0134】△:非印字部への滲みが周辺部で発生す
る。
【0135】×:文字が不鮮明になり、流れた白紙部分
が汚れる。
【0136】(4)マーカー性:黄色のマーカーにて文
字を2回なぞり、以下の基準で評価した。
【0137】◎:前方に滲みが付かず、且つマーカーに
も汚れが付かない。
【0138】△:前方に滲みが発生し、マーカーにも汚
れが移る。
【0139】×:かなり滲み、且つマーカーも黒く汚れ
る。
【0140】(実施例3)以下の各成分を混合したアニ
オン性染料インクセットを調製した。
【0141】
【表10】 *)下記構造を有するマゼンタ染料:
【0142】
【化53】
【0143】
【表11】
【0144】
【表12】 (実施例4)実施例2と同様にして、図1に示した構成
のバブルジェットプリンタBJC ―430(キャノン製)
に紫外線照射ランプを接続した装置を用いて実施例1に
おけるBK−1インクに実施例3の各インクを組み合わ
せて用いて印刷試験を行った。用いた用紙は、キャノン
製電子写真コピア用普通紙NSK、ノイジドラー紙、富士
ゼロックス製4024紙、ギルバートボンド紙である。
これらのインクをカラーのパターと文字が混在するカラ
ー文書を印刷し、且つ紫外線照射を行った。得られた印
刷物について実施例2と同様にブリーディングの有無を
観察した結果、ブラックの文字は鮮明で、またブラック
インクのカラーインクによるベタ画像部分へのにじみも
認められなかった。更に得られた印刷物に対して下記の
基準に基づき各種評価を行い、その結果を表13に示し
た。なお耐擦過性は実施例2と同様にして評価し、比較
として紫外線照射を行わなかったサンプルを用いた。
【0145】試験方法:(5)耐水性:記録紙を水道水
に1分浸せきして反射濃度を測定する。試験しない記録
紙と比較した残存率を計算する。
【0146】 ◎:OD残存率が80%〜120%の範囲 △:OD残存率が50%〜80%の範囲 ×:OD残存率が30%〜50%の範囲 (6)退色測定:紫外線照射しないサンプルとの間で反
射濃度を比較する。
【0147】退色率:(紫外線照射サンプルの反射濃度
/紫外線を照射しないサンプルの反射濃度)×100
【0148】
【表13】 注:表中のスコアは、4紙平均の評価である。
【0149】(実施例5)
【0150】
【表14】 上記の成分を良く混合して水性黒色インクとした。この
インクは、水溶性有機溶剤を全く含まない組成を有す
る。このインクをインクジェットプリンタに装填し、印
刷試験に用いた。その結果、特段の不吐出などの不具合
を生ずることなく連続の印字、休止後の印刷再開が可能
であった。これはオリゴマーが保湿剤としての機能も有
していることを現わしたものと考えられる。
【0151】(実施例6)
【0152】
【表15】 上記の成分を良く混合してアニオン性の水性黒色インク
を調製した。
【0153】次いで、黒インクとしてBK−1、カラー
インクとしてM−5、C−5、Y−5のインクセットを用
いて、実施例2と同様にして各カラーインクのベタ画像
を背景としてブラックの文字が印字された画像を形成し
た。
【0154】同様に黒インクとしてBK−5、カラーイ
ンクとしてM−5、C−5、Y−5のインクセットを用
いて、実施例2と同様にして各カラーインクのベタ画像
を背景としてブラックの文字が印字された画像を形成し
た。
【0155】そして各々の画像のブラックの文字とカラ
ーのベタ画像間のブリーディングについて目視で評価し
た。その結果を表14に示す。
【0156】
【表16】 上記表16の結果から明らかな様に、黒インクとカラー
インクとの極性を互いに逆にすることによって、普通紙
上でのブリーディングが良好に防止できた。
【0157】
【発明の効果】本発明によれば、顔料分散型の黒色水性
インクにおける課題を総合的に達成し得る顔料分散型の
黒色インクを提供することができ、この黒色水性インク
を用いることで、画像濃度、耐水性、耐光性、そしてと
りわけ、初期の浸透定着性、インクの記録媒体への最終
的な付着力、が良好であり、カラーインクとのカラーブ
リードの発生も防止できるインクジェット記録方法を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用い得るインクジェットプリンタの構
造の一例を模式的に示す図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッドの一実施態様
を示す縦断面ずである。
【図3】図1のAA線断面図である。
【図4】マルチヘッドの概略説明図である。
【図5】インクジェット記録装置の一実施態様を示す概
略斜視図である。
【図6】インクカートリッジの一実施態様を示す縦断面
図である。
【図7】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【図8】インクジェット記録ヘッドの別の構成例を示す
概略斜視図である。
【図9】4つのインクカートリッジが取り付けられた記
録ヘッドの概略説明図である。
【図10】4つの記録ヘッドがキャリッジ上に並べられ
ている構成を示す概略説明図である。
【図11】イルガキュア2959の液体クロマトグラフ
ィーのチャートである。
【図12】イルガキュア2959とエチレンオキシドと
の反応物の液体クロマトグラフィーのチャートである。
【符号の説明】
1 プリントステーション 2 インクジェットプリンタ機構2 3 記録紙 4 記録紙 5 光照射手段 13 ヘッド 14 流路(ノズル) 15 発熱素子基板15 16 保護層 17−1、17−2 電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 22 吐出オリフィス 23 メニスカス 24 インク小滴 25 記録媒体 26 マルチノズル26 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク収容部(インク袋) 42 栓 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 51 紙給部 52 紙送りローラー 53 排紙ローラー53 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 ガイド軸 68 モーター 69 ベルト 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通口 80 インク流路 81 オリフィスプレート 82 振動板 83 圧電素子 84 基板 85 吐出口 86〜89 インクカートリッジ 90〜93 記録ユニット 94 記録ヘッド

Claims (73)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材、重合性オリゴマー、光重合開始剤
    及び水を含むインクジェット記録に用いるインクであっ
    て、該光重合開始剤が、水に対する溶解度が3重量%以
    上の光重合開始剤であることを特徴とするインクジェッ
    ト記録に用いるインク。
  2. 【請求項2】 色材、重合性オリゴマー、光重合開始剤
    及び水を含むインクジェット記録に用いるインクであっ
    て、該重合性オリゴマーが2以上のアクリロイル基を有
    し、水に対する溶解度が10重量%以上である重合性オ
    リゴマーであることを特徴とするインクジェット記録に
    用いるインク。
  3. 【請求項3】 該光重合開始剤が水に対する溶解度が3
    重量%以上の光重合開始剤である請求項2に記載のイン
    ク。
  4. 【請求項4】 該色材が顔料である請求項1〜3のいず
    れかに記載のインク。
  5. 【請求項5】 該顔料が表面にカチオン性基が結合され
    た、自己分散型のカーボンブラックである請求項4に記
    載のインク。
  6. 【請求項6】該カチオン性基が第4級アンモニウム或い
    は第3級アミンの塩である請求項5に記載のインク。
  7. 【請求項7】 該インクが更に該顔料を水に分散させる
    為の分散剤としてカチオン性基を有する高分子化合物を
    含む請求項4に記載のインク。
  8. 【請求項8】該色材がカチオン性染料である請求項1〜
    3のいずれかに記載のインク。
  9. 【請求項9】 該カチオン性染料が、C.I.ベーシックイ
    エロー(Basic Yellow)1、C.I.ベーシックイエロー(B
    asic Yellow)11、C.I.ベーシックイエロー(Basic Yel
    low)13、C.I.ベーシックイエロー(Basic Yellow)1
    9、C.I.ベーシックイエロー(Basic Yellow)21、C.I.
    ベーシックイエロー(Basic Yellow)25、C.I.ベーシッ
    クイエロー(Basic Yellow)33、C.I.ベーシックイエロ
    ー(Basic Yellow)36、C.I.ベーシックイエロー(Basi
    c Red)1、C.I.ベーシックレッド(Basic Red)2、C.I.
    ベーシックレッド(Basic Red)9、C.I.ベーシックレッ
    ド(Basic Red)12、C.I.ベーシックレッド(Basic Re
    d)13、C.I.ベーシックレッド(Basic Red)38、C.I.ベ
    ーシックレッド(Basic Red)39、C.I.ベーシックレッ
    ド(Basic Red)92、C.I.ベーシックブルー(Basic Blu
    e)1、C.I.ベーシックブルー(Basic Blue)3、C.I.ベ
    ーシックブルー(Basic Blue)5、C.I.ベーシックブル
    ー(Basic Blue)9、C.I.ベーシックブルー(Basic Blu
    e)19、C.I.ベーシックブルー(Basic Blue)24、C.I.
    ベーシックブルー(Basic Blue)25、C.I.ベーシックブ
    ルー(Basic Blue)26、C.I.ベーシックブルー(Basic
    Blue)28、C.I.ベーシックブルー(Basic Blue)45、C.
    I.ベーシックブルー(Basic Blue)54及びC.I.ベーシッ
    クブルー(Basic Blue)65から選ばれる少なくとも1つ
    である請求項8に記載のインク。
  10. 【請求項10】 該顔料が表面にアニオン性基が結合さ
    れた、自己分散性のカーボンブラックである請求項4に
    記載のインク。
  11. 【請求項11】 該アニオン性基が、―COOM、―SO3M、
    ―PO3HM、―PO3M2(ただしMは水素原子、アルカリ金属、
    アンモニウムまたは有機アンモニウムを表す)からなる
    群から選ばれる少なくとも1つである請求項10に記載
    のインク。
  12. 【請求項12】 該インクが更に該顔料を水に分散させ
    る為の分散剤としてアニオン性基を有する高分子化合物
    を含む請求項4に記載のインク。
  13. 【請求項13】 該色材がアニオン性染料である請求項
    1〜3のいずれかに記載のインク。
  14. 【請求項14】 該アニオン性染料が、アシッドイエロ
    ー11、アシッドイエロー17、アシッドイエロー2
    3、アシッドイエロー25、アシッドイエロー29、ア
    シッドイエロー42、アシッドイエロー49、アシッド
    イエロー61、アシッドイエロー71、ダイレクトイエ
    ロー12、ダイレクトイエロー24、ダイレクトイエロ
    ー26、 ダイレクトイエロー44、ダイレクトイエロ
    ー86、ダイレクトイエロー87、ダイレクトイエロー
    98、ダイレクトイエロー100、ダイレクトイエロー
    130、ダイレクトイエロー132、ダイレクトイエロ
    ー142、及下記の構造式(34)、(35)で示され
    る色素から選ばれる少なくとも1つのイエロー染料であ
    る請求項13に記載のインク。 【化1】 【化2】
  15. 【請求項15】 該アニオン性染料が、アシッドレッド
    1、アシッドレッド6、アシッドレッド8、アシッドレ
    ッド32、アシッドレッド35、アシッドレッド37、
    アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレ
    ッド80、アシッドレッド85、アシッドレッド87、
    アシッドレッド92、アシッドレッド94、アシッドレ
    ッド115、アシッドレッド180、アシッドレッド2
    54、アシッドレッド256、アシッドレッド289、
    アシッドレッド315、アシッドレッド317、ダイレ
    クトレッド1、ダイレクトレッド4、ダイレクトレッド
    13、ダイレクトレッド17、ダイレクトレッド23、
    ダイレクトレッド28、ダイレクトレッド31、ダイレ
    クトレッド62、ダイレクトレッド79、ダイレクトレ
    ッド81、ダイレクトレッド83、ダイレクトレッド8
    9、ダイレクトレッド227、ダイレクトレッド24
    0、ダイレクトレッド242、ダイレクトレッド24
    3、及び下記構造式(36)〜(38)で示される色素
    から選ばれる少なくとも1つのマゼンタ染料である請求
    項13に記載のインク。 【化3】
  16. 【請求項16】 該アニオン性染料が、アシッドブルー
    9、アシッドブルー22、アシッドブルー40、アシッ
    ドブルー59、アシッドブルー93、アシッドブルー1
    02、アシッドブルー104、アシッドブルー113、
    アシッドブルー117、アシッドブルー120、アシッ
    ドブルー167、アシッドブルー229、アシッドブル
    ー234、アシッドブルー254、ダイレクトブルー
    6、ダイレクトブルー22、ダイレクトブルー25、ダ
    イレクトブルー71、ダイレクトブルー78、ダイレク
    トブルー86、ダイレクトブルー90、ダイレクトブル
    ー106、ダイレクトブルー199、及び下記式(3
    9、(40)で示される色素から選ばれる少なくとも1
    つのシアン染料である請求項13に記載のインク。 【化4】
  17. 【請求項17】 該光重合開始剤がノニオン性の光重合
    開始剤である請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
  18. 【請求項18】 該ノニオン性の光重合開始剤が、下記
    構造式(I)で示される化合物である請求項17に記載
    のインク。 【化5】 (上記式中、nは1以上、mは0以上であって、nとmの合
    計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1〜
    8の整数である。)
  19. 【請求項19】 該化合物が下記構造式(29)〜(3
    3)に示される少なくとも1つである請求項18に記載
    のインク。 【化6】
  20. 【請求項20】 該光重合開始剤がカチオン性の光重合
    開始剤である請求項5、7または8に記載のインク。
  21. 【請求項21】 該重合性オリゴマーがノニオン性オリ
    ゴマーである請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
  22. 【請求項22】 該ノニオン性オリゴマーが下記構造式
    (2)〜(5)のいずれかである請求項21に記載のイ
    ンク。 【化7】
  23. 【請求項23】 該重合性オリゴマーがカチオン性オリ
    ゴマーである請求項5、7または8のいずれかに記載の
    インク。
  24. 【請求項24】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (6)〜(17)(各構造式中のRはポリオールの残基
    を表わす)のいずれかである請求項23に記載のイン
    ク。 【化8】 【化9】
  25. 【請求項25】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (18)〜(28)のいずれかである請求項24に記載
    のインク。 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】
  26. 【請求項26】 記録媒体にインクを付与して画像を形
    成する方法であって、 (i)色材、重合性オリゴマー、水に対する溶解度が3
    重量%以上の光重合開始剤及び水を含むインクを記録媒
    体表面に付与する工程;及び (ii)該記録媒体上に付与した該インクに対して光を照
    射する工程、を含むことを特徴とする画像形成方法。
  27. 【請求項27】 該色材が顔料である請求項26に記載
    の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 該顔料が表面にカチオン性基が結合さ
    れた、自己分散性のカーボンブラックである請求項27
    に記載の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 該カチオン性基が第4級アンモニウム
    或いは第3級アミンの塩である請求項28に記載の画像
    形成方法。
  30. 【請求項30】 該インクが更に該顔料を水に分散させ
    る為の分散剤としてカチオン性基を有する高分子化合物
    を含む請求項27に記載の画像形成方法。
  31. 【請求項31】 該色材がカチオン性染料である請求項
    26に記載の画像形成方法。
  32. 【請求項32】 該顔料が表面にアニオン性基が結合さ
    れた、自己分散性のカーボンブラックである請求項26
    に記載の画像形成方法。
  33. 【請求項33】 該アニオン性基が―COOM、―SO3M、―
    PO3HM、―PO3M2(ただしMは水素原子、アルカリ金属、ア
    ンモニウムまたは有機アンモニウムを表す)からなる群
    から選ばれる少なくとも1つである請求項28に記載の
    画像形成方法。
  34. 【請求項34】 該インクが更に該顔料を水に分散させ
    る為の分散剤としてアニオン性基を有する高分子化合物
    を含む請求項26に記載の画像形成方法。
  35. 【請求項35】 該色材がアニオン性染料である請求項
    26に記載の画像形成方法。
  36. 【請求項36】 該光重合開始剤がノニオン性の光重合
    開始剤である請求項26に記載の画像形成方法。
  37. 【請求項37】 該ノニオン性の光重合開始剤が、下記
    構造式(I)で示される化合物である請求項36に記載
    の画像形成方法。 【化14】 (上記式中、nは1以上、mは0以上であって、nとmの合
    計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1〜
    8の整数である。)
  38. 【請求項38】 該化合物が下記構造式(29)〜(3
    3)に示される少なくとも1つである請求項37に記載
    の画像形成方法。 【化15】
  39. 【請求項39】 該光重合開始剤がカチオン性の光重合
    開始剤である請求項28、30または31のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  40. 【請求項40】 該重合性オリゴマーがノニオン性オリ
    ゴマーである請求項26に記載の画像形成方法。
  41. 【請求項41】 該ノニオン性オリゴマーが下記構造式
    (2)〜(5)のいずれかである請求項40に記載の画
    像形成方法。 【化16】
  42. 【請求項42】 該重合性オリゴマーがカチオン性オリ
    ゴマーである請求項28、30または31のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  43. 【請求項43】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (6)〜(17)(各式中、Rはポリオールの残基を表
    す。)のいずれかである請求項42に記載の画像形成方
    法。 【化17】 【化18】
  44. 【請求項44】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (18)〜(28)のいずれかである請求項42に記載
    の画像形成方法。 【化19】 【化20】 【化21】 【化22】
  45. 【請求項45】 該工程(i)をインクジェット法を用
    いて行う請求項に26記載の画像形成方法。
  46. 【請求項46】 該インクジェット法が該インクに熱エ
    ネルギーを付与してインクをオリフィスから吐出させる
    工程を含むものである請求項26に記載の画像形成方
    法。
  47. 【請求項47】 該インクジェット法が該インクに機械
    的エネルギーを付与してインクをオリフィスから吐出さ
    せる工程を含むものである請求項26に記載の画像形成
    方法。
  48. 【請求項48】 該光が紫外線である請求項26に記載
    の画像形成方法。
  49. 【請求項49】 記録媒体にインクを付与して画像を形
    成する方法であって、(i)色材、2以上のアクリロイ
    ル基を有し、水に対する溶解度が10重量%以上である
    重合性オリゴマー、光重合開始剤、及び水を含むインク
    を記録媒体表面に付与する工程;及び(ii)該記録媒体
    上に付与した該インクに対して光を照射する工程、を含
    むことを特徴とする画像形成方法。
  50. 【請求項50】 該色材が顔料である請求項49に記載
    の画像形成方法。
  51. 【請求項51】 該顔料が表面にカチオン性基が結合さ
    れた、自己分散性のカーボンブラックである請求項49
    に記載の画像形成方法。
  52. 【請求項52】 該カチオン性基が第4級アンモニウム
    或いは第3級アミンの塩である請求項51に記載の画像
    形成方法。
  53. 【請求項53】 該インクが更に該顔料を水に分散させ
    る為の分散剤としてカチオン性基を有する高分子化合物
    を含む請求項50に記載の画像形成方法。
  54. 【請求項54】 該色材がカチオン性染料である請求項
    49に記載の画像形成方法。
  55. 【請求項55】 該顔料が表面にアニオン性基が結合さ
    れた、自己分散性のカーボンブラックである請求項50
    に記載の画像形成方法。
  56. 【請求項56】 該アニオン性基が―COOM、―SO3M、―
    PO3HM、―PO3M2(ただしMは水素原子、アルカリ金属、ア
    ンモニウムまたは有機アンモニウムを表す)からなる群
    から選ばれる少なくとも1つである請求項55に記載の
    画像形成方法。
  57. 【請求項57】 該インクが更に該顔料を水に分散させ
    る為の分散剤としてアニオン性基を有する高分子化合物
    を含む請求項50に記載の画像形成方法。
  58. 【請求項58】 該色材がアニオン性染料である請求項
    49に記載の画像形成方法。
  59. 【請求項59】 該光重合開始剤がノニオン性の光重合
    開始剤である請求項49に記載の画像形成方法。
  60. 【請求項60】 該ノニオン性の光重合開始剤が、下記
    構造式(I)で示される化合物である請求項59に記載
    の画像形成方法。 【化23】 (上記式中、nは1以上、mは0以上であって、nとmの合
    計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1〜
    8の整数である。)
  61. 【請求項61】 該化合物が下記構造式(29)〜(3
    3)に示される少なくとも1つである請求項59に記載
    の画像形成方法。 【化24】
  62. 【請求項62】 該光重合開始剤がカチオン性の光重合
    開始剤である請求項51、53または54のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  63. 【請求項63】 該重合性オリゴマーがノニオン性オリ
    ゴマーである請求項49に記載の画像形成方法。
  64. 【請求項64】 該ノニオン性オリゴマーが下記構造式
    (2)〜(5)のいずれかである請求項63に記載の画
    像形成方法。 【化25】
  65. 【請求項65】 該重合性オリゴマーがカチオン性オリ
    ゴマーである請求項51、53または54に記載の画像
    形成方法。
  66. 【請求項66】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (6)〜(17)(各式中Rはポリオールの残基を示
    す)のいずれかである請求項65に記載の画像形成方
    法。 【化26】 【化27】
  67. 【請求項67】 該カチオン性オリゴマーが下記構造式
    (18)〜(28)のいずれかである請求項65に記載
    の画像形成方法。 【化28】 【化29】 【化30】 【化31】
  68. 【請求項68】 該工程(i)をインクジェット法を用
    いて行う請求項49に記載の画像形成方法。
  69. 【請求項69】 該インクジェット法が該インクに熱エ
    ネルギーを付与してインクをオリフィスから吐出させる
    工程を含むものである請求項68に記載の画像形成方
    法。
  70. 【請求項70】 該インクジェット法が該インクに機械
    的エネルギーを付与してインクをオリフィスから吐出さ
    せる工程を含むものである請求項68に記載の画像形成
    方法。
  71. 【請求項71】 該光が紫外線である請求項49に記載
    の画像形成方法。
  72. 【請求項72】 下記式(I)で示されることを特徴と
    する光重合開始剤。 【化32】 (上記式中、nは1以上、mは0以上であって、nとmの合
    計は1〜8の整数であり、またmが0のときにはnは1〜
    8の整数である。)
  73. 【請求項73】 イエローインク、マゼンタインク及び
    シアンインクから選ばれる少なくとも1つのカラーイン
    クと黒インクとを各々インクジェット法により記録媒体
    に付与して黒画像を含むカラー画像を形成するマルチカ
    ラー画像の形成方法において、 a)黒インクとして下記(i)〜(iv)から選ばれる1
    つの黒インクをインクジェット法で記録媒体に付与する
    工程 (i)・色材として黒色顔料及びそれを水に分散させる
    為のカチオン性水溶性高分子化合物、カチオン性黒色染
    料、及びカチオン性自己分散型カーボンブラックから選
    ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性若しくはカチオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性または
    カチオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (ii)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
    のカチオン性水溶性高分子化合物、カチオン性黒色染
    料、及びカチオン性自己分散型カーボンブラックから選
    ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
    10重量%以上であるカチオン性またはノニオン性の重
    合性オリゴマー、 ・カチオン性またはノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (iii)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
    のアニオン性水溶性高分子化合物、アニオン性黒色染
    料、及びアニオン性自己分散型カーボンブラックから選
    ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性の光重
    合開始剤、及び ・水を含むインク; (iv)・色材として黒色顔料とそれを水に分散させる為
    のアニオン性水溶性高分子化合物、アニオン性黒色染
    料、及びアニオン性自己分散型カーボンブラックから選
    ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
    10重量%以上であるノニオン性の重合性オリゴマー、 ・ノニオン系の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; b)下記(v)〜(viii)から選ばれるカラーインクを
    インクジェット法で記録媒体に付与する工程 (v)・色材としてカラー顔料及びそれを水に分散させ
    る為のカチオン性水溶性高分子化合物、及びカチオン性
    カラー染料から選ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性若しくはカチオン性の重合性オリゴマー ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性または
    カチオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (vi)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させる
    為のカチオン性水溶性高分子化合物、及びカチオン性カ
    ラー染料から選ばれる少なくと1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
    10重量%以上であるカチオン性またはノニオン性の重
    合性オリゴマー、 ・カチオン性またはノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; (vii)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させる
    為のアニオン性水溶性高分子及びアニオン性カラー染料
    から選ばれる少なくとも1つ、 ・ノニオン性の重合性オリゴマー、 ・水に対する溶解度が3重量%以上のノニオン性の光重
    合開始剤、及び ・水を含むインク; (viii)・色材としてカラー顔料とそれを水に分散させ
    る為のアニオン性水溶性高分子化合物及びアニオン性カ
    ラー染料から選ばれる少なくとも1つ、 ・2以上のアクリロイル基を有し、水に対する溶解度が
    10重量%以上であるノニオン性の重合性オリゴマー、 ・ノニオン性の光重合開始剤、及び ・水を含むインク; 及びc)該記録媒体に付与された該黒インク及び該カラ
    ーインクとに光照射して各々のインクを光硬化させる工
    程;を有し、該黒インクと該カラーインクとは、その色
    材及び水溶性高分子を有する極性が互いに逆になる様に
    選択することを特徴とするマルチカラー画像の形成方
    法。
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