JP2000185184A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP2000185184A
JP2000185184A JP10366612A JP36661298A JP2000185184A JP 2000185184 A JP2000185184 A JP 2000185184A JP 10366612 A JP10366612 A JP 10366612A JP 36661298 A JP36661298 A JP 36661298A JP 2000185184 A JP2000185184 A JP 2000185184A
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sewing
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Shintaro Tomita
信太郎 冨田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミシンに固有の情報をデータで外部の記憶手
段に出力しておくこと、外部の記憶手段に記憶した設定
固有情報を正確に情報記憶手段に書き込むこと、これに
よりミシンを修理したときの設定固有情報の復旧作業の
簡単化且つ迅速化が図れること。 【解決手段】 制御装置に設けたフラッシュメモリの固
有情報メモリに、このミシンMを組付けて試運転する際
に、布厚情報、タッチパネルの調整情報、糸調子補正情
報、布送り量補正情報、ディスプレイ表示調整情報、運
転状況情報などの複数項目からなる設定固有情報が格納
されており、模様選択制御の実行に際して、外部出力キ
ーを操作することで、固有情報メモリに記憶した複数項
目の設定固有情報が読み出されてフロッピーディスクF
Dに書込みして保管しておくことができる(S36〜S3
8)。それ故、制御装置を設けた制御基板を修理の為に
交換するような場合、フロッピーディスクFDに書込ま
れている設定固有情報を読出して固有情報メモリに書込
むことができ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オペレータが縫製
に供した組合せ模様の模様情報、表示手段や縫製手段の
補正情報などからなりミシン内部の固有情報メモリに記
憶した設定固有情報を予め外部の記憶手段に記憶して保
管しておくことで、その設定固有情報の固有情報メモリ
への復帰処理の迅速化を図るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用の電子制御ミシンにおいて
は、刺繍枠を直交する2方向へ独立に移動駆動する刺繍
枠駆動機構を備え、ディスプレイに表示した模様選択画
面を介して、直線縫目やジグザグ縫目などの実用模様だ
けでなく、「動物」や「花」などの刺繍模様を選択で
き、その選択した実用模様を加工布に縫製でき、また刺
繍枠に取付けられた加工布に刺繍模様を複数色でカラフ
ルに縫製できるようになっている。
【0003】ところで、この種の電子制御ミシンにおい
ては、液晶ディスプレイへの表示に関する設定値や縫製
機構による糸調子や送り量などが、部品の仕上げ精度や
組付け精度によりミシン毎に異なることから、電源を投
入して使用するときに、ディスプレイの明るさやコント
ラストを基準値に自動設定できるように、また縫製に際
しては、糸駒から供給する上糸を糸繰出し用モータを用
いた糸繰出し機構により強制的に繰出す糸繰出し量を補
正したり、送り歯による加工布の送り量や刺繍枠による
加工布の移動量を補正できるように、制御装置に設けた
ROM等の不揮発性メモリである固有情報メモリに、表
示装置の為の基準値や縫製機構の為の複数種類の補正情
報を含む設定固有情報を記憶するようにしている。
【0004】また、ディスプレイの前面にタッチキーを
有するアナログ式タッチパネルを設けている場合には、
そのタッチパネルに関する表示位置と対応付ける為の設
定情報を固有情報メモリに記憶するようにしている。更
に、高級機種のミシンにおいては、名前などの為の複数
の文字を組合せた文字列を縫製したときの各模様の模様
名やその配置関係などからなる組合せ模様の模様情報、
複数の刺繍模様を組合せた組合せ模様を縫製したときの
各模様の模様名やその配置関係などからなる組合せ模様
の模様情報なども設定固有情報として、固有情報メモリ
に自動的に記憶するようにしたものもある。ここで、こ
の制御装置は、CPUやROM及びRAM、入出力イン
ターフェース、各種のモータを駆動する複数の駆動回路
などからなり、通常、制御基板に設けられている。
【0005】即ち、ミシンメーカーにおいて、電子制御
ミシンの組付けが完了する毎に、作業者は試運転を兼ね
て、表示関係の設定値として、ディスプレイが基準明る
さとなるように明るさやコントラストを指示する明度情
報を求め、また実際の送り量が送り量データで送り歯を
駆動したときの送り量となるように送り量補正情報を求
め、また刺繍枠の前後方向と左右方向との実際の移動量
が移動量データで指示された移動量となるように移動量
補正情報を求め、更には、ディスプレイの4つの角部に
対応する4つの基準位置におけるアナログ式タッチキー
の出力電圧を求めるようにし、これら求められた設定値
や設定情報などからなる複数項目の設定固有情報を、サ
ービスモードである設定固有情報登録モードにより、固
有情報メモリに順次記憶させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の電子制御ミシンにおいては、その制御装置内の不揮発
性メモリである固有情報メモリに、ディスプレイの表示
の為の基準値や縫製機構の為の複数種類の補正情報を含
む設定固有情報を記憶するようにしているので、この制
御装置を搭載した制御基板が万が一故障した場合、技術
者は先ずミシンをテストモードの1つである固有情報出
力モードに切換え、固有情報メモリに記憶している複数
項目の設定固有情報が読み出せるときには、画面に表示
されたこれら複数項目の設定固有情報の各々をメモ書き
してから、制御基板を新品に交換する。
【0007】一方、固有情報出力モードに切換えても、
設定固有情報を読み出せないときに、制御基板を直ぐに
新品に交換する。そして、新品の制御基板に交換したと
きには、固有情報メモリをクリアしてから、ミシンを設
定固有情報登録モードに切換え、メモ書きした複数項目
の設定固有情報を固有情報メモリに順々に登録するよう
にしているので、この登録作業に時間を要すことから、
ミシンの復旧作業に多大の労力を要すること、設定固有
情報の登録内容に間違えが発生し易いこと、などの問題
がある。
【0008】一方、設定固有情報を読み出せなかったと
きには、新品の制御基板に交換してから、複数項目の各
々について、試運転を兼ねて複数項目の設定固有情報を
求めてから固有情報メモリに順々に登録することにな
り、ミシンの復旧作業の為に多大の時間と労力を要する
という問題がある。本発明の目的は、ミシンに固有の情
報をデータで外部の記憶手段に出力しておくこと、外部
の記憶手段に記憶した設定固有情報を情報記憶手段に正
確に書き込むこと、これによりミシンを修理したときの
設定固有情報の復旧作業の簡単化且つ迅速化が図れるこ
と、等である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンは、デ
ィスプレイを含む表示手段と加工布に縫製する縫製手段
とを備えたミシンにおいて、ミシンに設定された複数項
目の設定固有情報を記憶する情報記憶手段と、情報記憶
手段に記憶されている設定固有情報を読出して外部通信
網を介して外部の記憶手段に出力する出力手段とを備え
たものである。
【0010】ミシンに設けられた情報記憶手段には、表
示手段に関するディスプレイの明るさやコントラスト等
の設定情報、縫製手段に関する送り歯や刺繍枠による布
送り量補正情報や糸調子補正情報等、ミシンに設定され
た複数項目の設定固有情報が記憶されており、出力手段
は情報記憶手段に記憶されているこれら複数項目の設定
固有情報の全てを読出し、インターネットや通信回線等
の外部通信網を介して外部の記憶手段に出力する。それ
故、ミシンに設定された複数項目の設定固有情報は外部
の記憶手段に保管されているので、情報記憶手段を設け
た制御基板を修理の為に交換したような場合、外部の記
憶手段から設定固有情報を迅速に読み込んで復旧させる
ことができる。
【0011】請求項2のミシンは、ディスプレイを含む
表示手段と加工布に縫製する縫製手段とを備えたミシン
において、ミシンに設定された複数項目の設定固有情報
を記憶する情報記憶手段と、情報記憶手段に記憶されて
いる設定固有情報を読出してミシンの装着部に装着され
た外部記憶手段に出力する出力手段とを備えたものであ
る。
【0012】ミシンに設けられた情報記憶手段には、デ
ィスプレイの明るさやコントラスト等の設定情報、縫製
手段に関する送り歯や刺繍枠による布送り量補正情報や
糸調子補正情報等、ミシンに設定された複数項目の設定
固有情報が記憶されており、出力手段は情報記憶手段に
記憶されているこれら複数項目の設定固有情報の全てを
読出し、ミシンの装着部に装着されたROMカードやフ
ロッピーディスク等の外部記憶手段に出力する。それ
故、請求項1と同様に作用する。
【0013】請求項3のミシンは、請求項1又は2の発
明において、前記情報記憶手段は書き換え可能な不揮発
性メモリからなり、外部記憶手段に書込まれている設定
固有情報を読出して情報記憶手段に書込む内部書込み手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0014】この場合、情報記憶手段は書き換え可能な
不揮発性メモリなので、情報記憶手段を含む制御装置を
設けた制御基板を修理の為に交換したような場合、内部
書込み手段は外部記憶手段に書込まれている設定固有情
報を読出して情報記憶手段に書込むので、ミシンの復旧
作業を簡単化且つ迅速化することができる。また、情報
記憶手段に書込む設定固有情報の正確さを保障すること
ができる。その他請求項1又は2と同様の作用を奏す
る。
【0015】請求項4のミシンは、請求項1〜3の何れ
かの発明において、前記出力手段に対して設定固有情報
の出力を指令する出力指令手段を設けたことを特徴とす
るものである。この場合には、設定固有情報を出力させ
たい任意の時点で出力指令手段を作動させることで、出
力手段による設定固有情報の出力を容易に指令すること
ができる。その他請求項1〜3の何れかと同様の作用を
奏する。
【0016】請求項5のミシンは、請求項1〜4の何れ
かの発明において、前記内部書込み手段に対して設定固
有情報の書込みを指令する内部書込み指令手段を設けた
ことを特徴とするものである。この場合には、設定固有
情報を書込みさせたい任意の時点で内部書込み指令手段
を作動させることで、内部書込み手段による設定固有情
報の書込みを容易に指令することができる。その他請求
項1〜4の何れかと同様の作用を奏する。
【0017】請求項6のミシンは、請求項2〜5の何れ
かの発明において、前記ミシンの装着部に外部記憶手段
が装着されているか否かを検出する検出手段と、出力手
段又は内部書込み手段の作動に際して検出手段が外部記
憶手段の装着なしを検出したときに警告する警告手段と
を設けたことを特徴とするものである。この場合、出力
手段又は内部書込み手段を作動させて、設定固有情報を
外部記憶手段に出力するとき又は外部記憶手段から読み
出すときに、検出手段により外部記憶手段が装着されて
いないことを検出したときには、警告手段は外部記憶手
段の装着なしを警告するので、設定固有情報の出力ミス
や書込みミスを確実に防止することができる。その他請
求項1〜5の何れかと同様の作用を奏する。
【0018】請求項7のミシンは、請求項6の発明にお
いて、前記警告手段は、表示手段のディスプレイに警告
メッセージを表示することを特徴とするものである。こ
の場合、表示手段のディスプレイに、「外部記憶手段を
装着して下さい」等の警告メッセージが表示されるの
で、その表示により外部記憶手段の装着なしを確実に認
識することができる。その他請求項6と同様の作用を奏
する。
【0019】請求項8のミシンは、請求項1〜7の何れ
かの発明において、前記出力手段は、外部記憶手段に書
込む設定固有情報に関する誤り検査情報を追加して書込
むことを特徴とするものである。この場合には、外部記
憶手段に書込む設定固有情報に関して、CRCデータ
(周期冗長検査データ)などの誤り検査情報が追加して
書き込まれるので、その誤り検査情報に基づいて誤りの
無い正確な設定固有情報だけを書き込むことができる。
その他請求項1〜7の何れかと同様の作用を奏する。
【0020】請求項9のミシンは、請求項8の発明にお
いて、前記内部書込み手段は、外部記憶手段から設定固
有情報を読出して情報記憶手段に書込むときに誤り検査
情報と照合し、設定固有情報にエラーを検出したときに
は、その設定固有情報の情報記憶手段への書込みを禁止
する書込み禁止手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0021】この場合、内部書込み手段により、外部記
憶手段から設定固有情報が読出されて情報記憶手段に書
込むまれる際に、設定固有情報が誤り検査情報と照合さ
れる。その結果、設定固有情報にエラーが検出されたと
きには、書込み禁止手段により、その設定固有情報の情
報記憶手段への書込みが禁止される。その他請求項8と
同様の作用を奏する。
【0022】請求項10のミシンは、請求項1〜9の何
れかの発明において、前記設定固有情報は、縫製に供し
た2つ以上の模様を組合せた組合せ模様の模様情報と、
加工布の送り補正情報と、ディスプレイに貼着されたタ
ッチパネルの調整情報と、布厚情報と、糸調子補正情報
との少なくとも1つを含んでいることを特徴とするもの
である。
【0023】この場合、設定固有情報は、縫製に供した
2つ以上の模様を組合せた組合せ模様の模様情報と、加
工布の送り補正情報と、ディスプレイに貼着されたタッ
チパネルの調整情報と、布厚情報と、糸調子補正情報と
の少なくとも1つを含んでいるので、これらを設定固有
情報として外部の記憶手段に出力できるとともに、ミシ
ンに設けた情報記憶手段に書き込むことができる。その
他請求項1〜9の何れかと同様の作用を奏する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、刺繍枠駆動装
置(所謂、刺繍ユニット)を着脱可能に装着すること
で、実用模様に加えて種々の刺繍模様の縫製が可能な電
子制御ミシンに本発明を適用した場合の例である。電子
制御ミシンMは、図1に示すように、ミシンベッド部1
と、ベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、脚
柱部2の上端からベッド部1に対向するように左方へ延
びるアーム部3を有する。
【0025】アーム部3には、ミシンモータ54で駆動
される主軸5が配設され、この主軸5の回転で針棒6を
上下動させる針棒上下動機構8と、振り幅データに基づ
いて制御される針揺動用パルスモータ53で針棒6を揺
動させる針振り機構9が設けられている。更に、図示を
省略するが、天秤を針棒6の上下動に調時して上下動さ
せる天秤駆動機構等が設けられている。更に、針棒6に
接近させて設けられた押え棒10の下端に押え足11が
取付けられている。ここで、アーム部3の頭部4には、
縫製作業の起動と停止を指令する起動停止スイッチ12
が設けられている。
【0026】アーム部3には大型でカラーの液晶ディス
プレイ(以下、単にカラーディスプレイと言う)13が
設けられ、このカラーディスプレイ13には、実用模様
や刺繍模様等の種々の縫目模様や各種の機能名、更には
種々のメッセージ等が表示される。このカラーディスプ
レイ13の前面には、複数の刺繍模様や模様名や機能を
示す機能名の表示位置の各々に対応させて、透明電極か
らなる複数のタッチキー14をマトリックス状に設けた
アナログ式のタッチパネル(図示略)が矩形状に設けら
れている。即ち、所望の刺繍模様の選択や機能の指示
を、これら刺繍模様や模様名や機能名に対応するタッチ
キー14を押圧操作することで実現することができる。
【0027】アーム部3には、図示を省略するが、更
に、糸駒から上糸を強制的に繰出す上糸繰出し機構16
と、この上糸繰出し機構16を駆動する上糸繰出し用パ
ルスモータ56とが設けられ、縫製に必要な上糸がこの
パルスモータ56の駆動により上糸繰出し機構16を介
して繰出されるようになっている。ところで、前記押え
棒10には、加工布を針板上に押圧する通常の押え足1
1が取付けられ、前記押え棒10の近傍部には、押え棒
10の高さ位置を検出するポテンショメータからなる位
置検出センサ18が設けられており、この位置検出セン
サ18からは、加工布の布厚に応じた種々の高さに対応
する高さ信号を出力するようになっている。
【0028】次に、ベッド部1の上面には、針板が設け
られ、その針板の下側には、加工布を布送りする送り歯
20が設けられるとともに、下糸ボビンを収容し縫針7
と協働する糸輪捕捉器(例えば、水平釜)等が設けられ
ている。そして、その送り歯20は、アーム部3内に配
設された主軸5の回転により駆動される送り歯前後動機
構22により前後駆動されるとともに、送り歯上下動機
構23により上下駆動される。脚柱部2には、オプショ
ン的に追加される多数の刺繍模様の模様データ(縫製デ
ータと模様表示データ)を記録したROMカード30
を、内部のカード用コネクタ50(図2参照)に接続す
る為のカード用スロット2aが形成されるとともに、そ
の下側において、フロッピーディスクドライブ49(こ
れがミシンの装着部に相当する)が配置されている。
【0029】ところで、前記ベッド部1には、その一部
のベッドテーブルを取外し、別体である刺繍ユニット2
5が着脱可能に装着されている。この刺繍ユニット25
は、その本体ケース25aと、加工布を着脱自在に装着
する刺繍枠26と、刺繍枠26をY方向(前後方向)へ
駆動するY方向駆動機構を内蔵したY方向駆動部27
と、このY方向駆動部27をX方向(左右方向)へ駆動
するX方向駆動機構であって本体ケース25a内に収容
されたX方向駆動機構とを備えており、X方向駆動機構
はX方向駆動モータ28で駆動され、Y方向駆動機構は
Y方向駆動モータ29で駆動され(図2参照)、刺繍枠
26をX方向とY方向とに独立に移動駆動しつつ刺繍縫
製できるようになっている。
【0030】次に、電子制御ミシンMの制御系について
説明する。図2に示すように、制御装置40は、入力イ
ンターフェース41と、CPU42とROM43及びR
AM44と電気的に書換え可能な不揮発性のフラッシュ
メモリ45(書き換え可能な不揮発性メモリに相当す
る)とを含むコンピュータと、出力インターフェース4
6と、これらを接続するデータバスなどのバス47とを
有する。入力インターフェース41には、起動停止スイ
ッチ12と、アナログ式タッチパネルに設けられたタッ
チキー14と、位置検出センサ18と、主軸5の複数の
回転位相を検出するタイミング信号発生器51などが接
続されている。但し、入力インターフェース41には、
A/D変換器などが設けられている。
【0031】出力インターフェース46には、送り調節
器を含む送り量調整機構52を駆動する送り量調整用パ
ルスモータ53と、ミシンモータ54と、針揺動用パル
スモータ55と、上糸繰出し用パルスモータ56と、カ
ラーディスプレイ(LCD)13の為のディスプレイコ
ントローラ(LCDC)57と、刺繍ユニット25の駆
動モータ28,29が夫々接続されている。また、バス
47には、コネクタ50を介してROMカード30が接
続されるとともに、フロッピーディスクドライブ(FD
D)49を駆動制御するフロッピーディスクコントロー
ラ(FDC)28が接続されている。ここで、FDD4
9には、フロッピーディスクFDの装着状態を検出する
装着検出スイッチ49aが設けられている。
【0032】前記ROM43には、実用模様を縫製する
縫製制御や表示制御の一般的な制御プログラムに加え
て、選択した刺繍模様に対してカラーディスプレイ13
を介して拡大や縮小や回転等の編集処理を施す編集処理
と、選択された刺繍模様を刺繍縫製する刺繍縫製処理と
を含む編集縫製制御の制御プログラム、本願特有の後述
の模様選択制御の制御プログラム等が予め格納されてい
る。
【0033】更に、ROM43には、刺繍模様の模様名
やこれに付随する「針数」や「色数」等の付随データを
表示する為に、縦寸法が10pt(約3.6mm)であるアル
ファベット表示用フォントデータと、縦寸法が15pt
(約5.4mm)であるアルファベット表示用フォントデータ
と、縦寸法が27pt(約10mm) であるアルファベット
表示用フォントデータとが、アルファベット文字のコー
ドデータと対応付けて格納されている。
【0034】更に、ROM43の模様データメモリ43
aには、図3に示すように、数字やアルファベットの文
字模様の各々に関する表示データとその縫製データとか
らなる文字模様データ、複数の実用模様の各々に関する
表示データとその縫製データとからなる実用模様デー
タ、比較的使用頻度の高い多数の刺繍模様(第1刺繍模
様、第2刺繍模様、第3刺繍模様・・・・・)の模様デ
ータが格納され、多数の刺繍模様の模様データは、刺繍
模様の種類別にグループ分けし模様番号を付して格納さ
れている。
【0035】即ち、各刺繍模様の模様データは同様の構
成なので、第1刺繍模様の模様データについて説明する
と、図3に示すように、模様データには、刺繍模様と刺
繍模様に含まれる複数の色別模様部を表示する為の模様
表示データと、刺繍縫製の為の縫製データと、図10、
図13に示す模様選択に関連する画面表示の為の表示情
報を始め、図14に示すように、選択された刺繍模様や
その色別模様部以外のテキスト(文字列)や数値及び機
能キー名を所定の表示位置に表示するように指示する表
示指示情報を含む付随情報表示データとが区別して格納
されている。
【0036】第1刺繍模様の模様表示データとしては、
例えば図14に示す「象」の刺繍模様の場合、刺繍模様
「象」と第1〜第3色別模様部とを表示する為に、
「象」のドットデータと、第1〜第3色別模様部のドッ
トデータとが格納されている。また、縫製データとし
て、第1〜第3色別模様部の3色分の部分縫製データが
格納されている。また、付随情報の表示データとして
は、種々の画面表示の際に表示する文字や機能名の為の
表示データが格納されている。ここで、各色別模様部毎
の縫製データには、糸替えの為の停止コードSCと縫製
時間のデータとが夫々格納され、最終の縫製データには
終了コードECが追加的に格納されている。
【0037】ところで、ROMカード30としては、模
様種類毎に複数枚分準備されており、これらROMカー
ド30のROM31にはROM43と同様に、比較的使
用頻度の低い多数の刺繍模様(第1刺繍模様、第2刺繍
模様、第3刺繍模様・・・・・)の模様データが格納さ
れ、多数の刺繍模様の模様データは、刺繍模様の種類別
にグループ分けし模様番号を付して格納されている(図
3参照)。
【0038】前記RAM44の模様名メモリ44aに
は、刺繍模様用のフロッピーディスクFD1から読み込
まれた複数の模様名のデータが格納される。縫製データ
メモリ44bには、選択された刺繍模様の縫製データが
格納される。更に、RAM44には、前述した各種の制
御に必要なメモリ類(フラグやポインタやカウンタ等の
メモリ、レジスタやバッファ等)が設けられている。
【0039】前記フラッシュメモリ45の固有情報メモ
リに45a(これが情報記憶手段に相当する)には、図
4に示すように、縫製に供する加工布の布厚を精度良く
検出できるように、位置検出センサ18から出力される
布厚「0mm」のときの高さ信号V1と布厚「3mm」のと
きの高さ信号V2とからなる布厚情報、タッチパネルの
4角に対応する4つの基準点の電圧値Va〜Vdからな
るタッチパネルの調整情報、糸調子補正情報、布送り量
補正情報、ディスプレイ表示調整情報、運転状況情報、
組合せ模様の模様情報などが格納されている。
【0040】即ち、ミシンメーカーにおいて、電子制御
ミシンMの組付けが完了する毎に、検査技術者は試運転
を兼ねて、ディスプレイへの表示制御に関する設定情報
や縫製制御に関する補正情報や調整情報などを測定して
求め、これら複数項目の設定固有情報を、サービスモー
ドである設定固有情報登録モードにより、固有情報とし
てフラッシュメモリ45の固有情報メモリに45aに登
録する。それ故、部品の仕上げ精度や組付け精度によ
り、表示制御や縫製制御の制御量がミシン毎に異なる場
合でも、これらの補正情報や調整情報を用いることで、
表示制御や縫製制御の作動状態をミシン毎に調整するこ
とができる。
【0041】ここで、これらの設定固有情報について簡
単に説明しておくと、布厚情報は押え棒10の高さ位置
に基づいて加工布の布厚を精度良く求める為のものであ
り、タッチパネルの調整情報はカラーディスプレイ13
上の複数のタッチキーのうちの4角の基準キーを表示位
置に対応付けて設定する為のものであり、糸調子補正情
報は上糸繰出し用パルスモータ56の駆動量を補正して
実際の糸繰出し量が糸繰出しデータに合致させる為のも
のである。
【0042】また、布送り量補正情報は、送り調整用パ
ルスモータ53の駆動量を補正して直線模様やジグザグ
模様等の実用模様を縫製するときの実際の布送り量を送
りピッチデータに合致させる補正データと、刺繍ユニッ
ト25を用いて刺繍模様を縫製するときに、両駆動モー
タ28,29の駆動量を補正して刺繍枠26を移動させ
る移動量を送りピッチデータに合致させる補正データと
を有している。ディスプレイ表示調整情報はディスプレ
イ表示調整情報はカラーディスプレイ13の明るさやコ
ントラストを基準値に自動設定する為のものであり、運
転状況情報はミシンMの稼働時間や縫製時間である。
【0043】更に、組合せ模様の模様情報は、複数の文
字模様を組合せて名前などを縫製した組合せ模様の模様
情報組合せ模様の模様情報は、名前などの為の複数の文
字を組合せた文字列を縫製したときの各模様の模様名や
その配置関係などからなる組合せ模様の模様情報、複数
の刺繍模様を組合せた組合せ模様を縫製したときの各模
様の模様名やその配置関係などからなる組合せ模様の模
様情報であり、図示外の組合せ模様登録制御により自動
的に登録されるようになっている。
【0044】ここで、刺繍模様用のフロッピーディスク
FD1には、図5に示すように、縫目模様の為の縫製デ
ータ以外に、各種のデータが格納されている。即ち、シ
ステム領域には、各種のデータを記録する記録型式を規
定する「2DD」や「2HD」などのデータ、ボリュー
ムラベル「FLOWER」、収容模様数「22」などの管理デ
ータに加えて、刺繍模様毎に、「模様名」とこれに付随
する「拡張子」に関する模様名データと、これに対応さ
せた記録日時、データ領域における縫製データ格納アド
レス、ファイル長及び縫目形成に関連する付随データと
が格納されている。ここで、拡張子は「.HUS」のよう
に、模様名やその他のファイル名に付随させて、模様名
やファイル名の種類を表している。
【0045】また、付随データには、縫目数に対応する
「針数」のデータ、使用する刺繍糸の「色数」のデー
タ、その「色数」に対応する「色名」のデータが格納さ
れている。一方、データ領域には、刺繍模様毎に、縫製
データ格納アドレスで指示される先頭アドレスから、刺
繍模様を形成する為の縫製データ、つまりステッチデー
タが格納されている。ここで、この縫製データが複数の
異なる糸色で縫製するような場合には、糸替えの為の停
止コードが適宜設けられている。
【0046】次に、制御装置40で実行される模様選択
制御のルーチンについて、図6〜図9のフローチャート
に基づいて説明する。但し、図中符号Si(i=1、
2、3・・・)は各ステップを示すものである。電源の
投入によりこの制御が開始されると、先ず、RAM44
の各メモリをクリアする等の初期化処理が実行され(S
1)、模様の種類(分類)を指定する為のメニュー画面
がカラーディスプレイ10に表示される(S2)。
【0047】例えば、図10に示すように、かな文字や
アルファベットの文字模様を書体に応じて選択する文字
指定キー14a〜14d、実用模様を選択する実用指定
キー14e、具象模様を選択する具象指定キー14f〜
14h、更には、装着されているROMカード30に記
録されている刺繍模様のデータを読み込んで選択するカ
ード指定キー14i、装着されている刺繍模様用のフロ
ッピーディスクFD1に記録されている刺繍模様のデー
タを読み込んで選択するフロッピー指定キー14jを含
むメニュー画面が表示される。
【0048】そこで、FDD49に装着されたフロッピ
ーディスクFD1に記録されている刺繍模様を選択する
為に、フロッピー指定キー14jを操作したときには
(S3:Yes 、S4:No、S5:Yes )、フロッピーデ
ィスクFD1から模様名のデータと、これに対応する付
随データとが読み込まれ、模様名メモリ44aに書込ま
れる(S11)。
【0049】次に、模様名メモリ44aの複数の模様名
について、アルファベットの配列に基づく模様名の順に
並べる模様名順ソート処理が実行され、そのソート処理
後の模様名がファイル名メモリ44aに更新して格納さ
れ(S12)、カラーディスプレイ10には、そのソート
処理された模様名が一覧表により表示され(S13)、更
に模様名毎に付随データが表示される(S14)。例え
ば、図11に示すように、カラーディスプレイ13に
は、フロッピーディスクFD1に記録されている複数の
模様名のうちの先頭部分の模様名「AAA 」、「AAB 」、
「BBB 」・・・が、例えば、15ptの表示用フォントによ
り、横方向に2列に並べた表形式で表示される。
【0050】また、各模様名毎に、「針数」と「色数」
とが、夫々行方向に接近させて表示される。更に、「名
前順」や「針数順」などでソート処理するソート用機能
名、「戻る」や「確定」などの機能名が表示される。こ
のとき、右下がり斜線で示す模様名「.AAA」、「.CA
C」、「.DEA」・・の表示領域が、例えば「青」でカラ
ー表示されるとともに、左下がり斜線で示す模様名「.A
AB」、「.BBB」、「.EEB」・・の表示領域が、例えば
「緑」でカラー表示される。次に、所望の模様名に対応
する模様名キー14kを押圧操作したときには(S18:
Yes )、その操作された模様名キー14に対応する模様
名が反転により識別表示される(S22)。
【0051】例えば、図12に示すように、模様名キー
14kにより模様名「BBB 」を選択したときには、「針
数」や「色数」の表示を含む模様名「BBB 」の表示領域
において、模様名を白抜きにする反転表示により識別表
示される。ここで、この反転表示以外に、別の表示色と
して、例えば「赤」などの刺激的な色により識別表示さ
せたり、点滅表示させるようにしてもよい。ところで、
「名前順ソート」や「針数順ソート」などのソートキー
14mが操作されたときには(S18:No、S19:Yes
)、操作されたソートキー14mに対応するソート処
理が実行され(S23)、そのソート処理後の模様名が表
形式でカラーディスプレイ13に表示される(S24)。
【0052】一方、「戻る」キー14nが操作されたと
きには(S18〜S19:No、S20:Yes )、S2以降が実
行される。ところで、「確定」キー14oが操作された
ときには(S18〜S20:No、S21:Yes )、識別表示さ
れている模様名の模様選択が確定され、その確定した刺
繍模様の縫製データがフロッピーディスクFD1から読
み込まれ、縫製データメモリ44bに格納され(S2
5)、その縫製データに基づいて演算で求めた縫目模様
がカラーディスプレイ13に表示される(S26)。ここ
で、「前ページ」キーや「次ページ」キーなどのその他
の機能キーが操作されたときには(S18〜S21:No)、
その操作された機能キーに対応する処理が実行される
(S32)。
【0053】次に、起動停止スイッチ12の操作により
縫製処理が開始されたときには(S27:Yes )、縫製処
理を開始するように指令される(S28)。その結果、縫
製制御により、縫製データメモリ44bから1針分ずつ
のステッチデータを読み込むことで縫製処理が実行され
る(S28、S29・S31:No)。そして、縫製途中におい
て、糸切れが発生したり、起動停止スイッチ12の操作
で縫製を停止するとき、又は糸替えの為の停止コードS
C等により一時的に縫製が停止されたときには(S29:
Yes )、次の糸色による縫製に関する情報がカラーディ
スプレイ13に表示される(S30)。この情報として
は、例えば、メッセージ「2色目を縫製します」とか、
「3色目を縫製します」が表示される。
【0054】そして、全ての刺繍領域の縫製処理が完了
して、縫製終了したときには(S29:No、S31:Yes
)、S2以降が繰り返して実行される。一方、メニュ
ー画面表示中に、所望の模様分類「動物や乗り物」の具
象指定キー14fを操作して選択したときには(S3・
S4:Yes )、図13に示すように、多数の「動物」や
「乗り物」に関する模様群がマトリックス状に一覧表と
して表示されるので(S8)、例えば、模様キー14p
を操作して刺繍模様「像」を選択したときには(S
9)、図14に示すように、刺繍模様「像」と、その
「像」に含まれる3つの色別模様部などを有する模様確
認画面がカラーディスプレイ13に表示される(S1
0)。
【0055】但し、この模様確認画面の表示中に、「戻
る」キーが操作されたときには、S8に戻る。そして、
S27〜S31が実行されて、前述したように、刺繍模様
「像」が3色の刺繍糸により縫製処理される。この場
合、S30においては、糸色毎の刺繍縫製が終了して一時
的に停止する毎に(S29:Yes )、第2色別模様部や第
3色別模様部が順次先頭位置に移動して表示される。と
ころで、図10に示すメニュー画面において、固有情報
メモリに45aに記憶されている複数項目からなる設定
固有情報をFDD49に装着したフロッピーディスクF
D2(これが外部記憶手段に相当する)に出力する為
に、外部出力キー14qを操作したときには(S3:Ye
s 、S4〜S5:No、S6:Yes )、外部出力処理制御
(図8参照)が実行される(S15)。
【0056】この処理制御が開始されたときに、装着検
出スイッチ49aからの検出信号に基づいて、FDD4
9に何れのフロッピーディスクFDも装着されていない
ときには(S35:No)、警告メッセージ「フロッピーデ
ィスクを装着して下さい」がカラーディスプレイ13に
表示され(S39)、この制御を終了して模様選択制御の
S3にリターンする。しかし、FDD49にフロッピー
ディスクFD2が装着されているときには(S35:Yes
)、固有情報メモリに45aに記憶されている複数項
目からなる設定固有情報の全てが読み出されてそのフロ
ッピーディスクFD2に書き込まれるとともに、その設
定固有情報に基づく誤り検査情報が作成され、フロッピ
ーディスクFD2に追加的に書き込まれる(S36)。
【0057】ここで、この誤り検査情報は、例えばCR
Cデータ(周期冗長検査データ)であり、設定固有情報
の誤りを効果的に訂正することができるようになってい
る。次に、フロッピーディスクFD2に書き込まれた設
定固有情報について、その誤り検査情報と照合され(S
37)、誤りが有れば(S38:Yes )、S36〜S38が再度
実行される。しかし、誤りが無ければ(S38:No)、そ
の書き込まれた設定固有情報に誤りが存在しないことか
ら、この制御を終了して、前記S3にリターンする。
【0058】例えば、図15に示すように、フロッピー
ディスクFD2には、そのシステム領域に、各種のデー
タを記録する記録型式を規定するデータ、ボリュームラ
ベル「設定固有情報」などの管理データが記憶されると
ともに、そのデータ領域に、固有情報メモリ45aに記
憶されていた複数項目からなる設定固有情報と、誤り検
査情報とが記憶されている。即ち、固有情報メモリに4
5aに記憶されているこのミシンMに固有の設定固有情
報を、外部記憶手段であるフロッピーディスクFD2に
予め出力して保管しておくことができる。
【0059】ところで、前記制御装置40を搭載した制
御基板が故障した場合、技術者はその故障した制御基板
を新品と交換することで、ミシンMを修理して復旧させ
る。即ち、この制御基板の交換により、フラッシュメモ
リ45に設けられた固有情報メモリ45aには何れのデ
ータも存在していない。この場合、図10のメニュー画
面において、内部書込みキー14rを操作したときには
(S3:Yes 、S4〜S6:No、S7:Yes )、内部書
込み処理制御(図9参照)が実行される(S16)。
【0060】この処理制御が開始されたときに、装着検
出スイッチ49aからの検出信号に基づいて、FDD4
9に何れのフロッピーディスクFDも装着されていない
とき(S40:No)、又はFDD49に装着されているフ
ロッピーディスクFDのボリュームラベルに「設定固有
情報」のデータが記憶されていないときには(S41:N
o)、警告メッセージ「設定固有情報を記憶したフロッ
ピーを装着して下さい」が表示され(S45)、前記S3
にリターンする。しかし、ボリュームラベルが「設定固
有情報」であって、正規のフロッピーディスクFD2が
FDD49に装着されているときには(S40・S41:Ye
s )、そのフロッピーディスクFD2から設定固有情報
と誤り検査情報とが読み出される(S42)。
【0061】次に、その誤り検査情報を用いて設定固有
情報と照合され(S43)、誤りが無ければ(S44:N
o)、その設定固有情報がフラッシュメモリ45の固有
情報メモリ45aに書き込まれ(S45)、前記S3にリ
ターンする。しかし、誤りが有れば(S44:Yes )、メ
ッセージ「設定固有情報に誤りが有り、書き込みしませ
ん」が表示され(S47)、設定固有情報の固有情報メモ
リ45aへの書き込みが禁止され(S48)、前記S3に
リターンする。その結果、固有情報メモリ45aには、
図4に示すように、制御基板の交換前と同様の設定固有
情報が正確に記憶されている。
【0062】ここで、カラーディスプレイ13とLCD
C57と表示制御などで表示手段が構成され、針棒6や
送り歯20を駆動する駆動機構8〜9、22〜23やモ
ータ54〜56などで縫製手段が構成され、外部出力制
御や制御装置40などで出力手段が構成され、内部書込
み制御や制御装置40などで内部書き込み手段が構成さ
れ、外部出力キー14qや制御装置40などで出力指令
手段が構成され、内部書込みキー14rや制御装置40
などで内部書込み指令手段が構成され、装着検出スイッ
チ49aや制御装置40などで検出手段が構成され、外
部出力制御の特にS39及び内部書込み制御の特にS46や
制御装置40などで警告手段が構成され、内部書込み制
御の特にS44及びS47〜S48や制御装置40などで書込
み禁止手段が構成されている。
【0063】このように、ミシンMの制御装置40に設
けたフラッシュメモリ45の固有情報メモリ45aに、
布厚情報、タッチパネルの調整情報、糸調子補正情報、
布送り量補正情報、ディスプレイ表示調整情報、運転状
況情報、組合せ模様の模様情報などの複数項目からなる
設定固有情報が格納されており、模様選択制御の実行に
際して、外部出力キー14qを操作することで、固有情
報メモリ45aに記憶した複数項目の設定固有情報が読
み出されてFDD49に装着されたフロッピーディスク
FDに書込みして保管しておくことができ、制御装置4
0を設けた制御基板を修理の為に交換した場合でも、フ
ロッピーディスクFDに書込まれている設定固有情報を
読出して固有情報メモリ45aに書込むことができ、ミ
シンMの復旧作業を簡単化且つ迅速化することができ
る。
【0064】また、固有情報メモリ45aの設定固有情
報をフロッピーディスクFD2に書込むときに、その設
定固有情報に関する誤り検査情報を記憶するようにし、
そのフロッピーディスクFD2から設定固有情報を読出
して固有情報メモリ45aに書込むときに誤り検査情報
と照合し、設定固有情報にエラーを検出したときには、
その設定固有情報の固有情報メモリ45aへの書込みを
禁止するので、エラーを有する間違った設定固有情報の
書込みを確実に防止することができ、エラーの無い正確
な設定固有情報を確実に固有情報メモリ45aに書き込
んで復旧することができる。
【0065】尚、固有情報メモリ45aの設定固有情報
をROMカードに記憶するようにしてもよい。また、R
OMカードとフロッピーディスクFDとの何れか1つの
外部記憶手段を装着可能に構成したものでもよい。ま
た、ミシンMをインターネット等の外部通信網に接続す
るとともに、固有情報メモリ45aに相当する外部記憶
メモリも外部通信網に接続するようにし、ミシンM側で
読み出した設定固有情報をその外部通信網を介して外部
記憶メモリに書き込むようにしてもよい。
【0066】また、本発明は前記実施形態に限定して解
釈されるべきではなく、前記ROM43に記憶している
各種の制御プログラムを、フラッシュメモリ45に記憶
するようにしてROM43を省略する等、本発明の技術
的思想を逸脱しない範囲において、前記実施形態の各部
の制御に、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種
々の変更を加えることもあり得る。更に、刺繍ミシン以
外の本縫いミシンなどの各種のミシンに本発明を適用し
得ることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ディスプレイ
を含む表示手段と加工布に縫製する縫製手段とを備えた
ミシンにおいて、情報記憶手段と、出力手段とを設けた
ので、ミシンに設定された複数項目の設定固有情報は外
部の記憶手段に保管することができ、情報記憶手段を設
けた制御基板を修理の為に交換したような場合、外部の
記憶手段から設定固有情報を読み込むんで迅速に復旧す
ることができる。請求項2の発明によれば、ディスプレ
イを含む表示手段と加工布に縫製する縫製手段とを備え
たミシンにおいて、情報記憶手段と、出力手段とを設け
たので、請求項1と同様の効果が得られる。
【0068】ここで、前記情報記憶手段は書き換え可能
な不揮発性メモリからなり、外部記憶手段に書込まれて
いる設定固有情報を読出して前記情報記憶手段に書込む
内部書込み手段を設けた場合には、情報記憶手段を設け
た制御基板を修理の為に交換したような場合、外部記憶
手段に書込まれている設定固有情報を読出して情報記憶
手段に書込むことができ、ミシンの復旧作業を簡単化且
つ迅速化することができる。また、情報記憶手段に書込
む設定固有情報の正確さを保障することができる(請求
項3)。
【0069】ここで、前記出力手段に対して前記設定固
有情報の出力を指令する出力指令手段を設けた場合に
は、定固有情報を出力させたい任意の時点で出力指令手
段を作動させることで、出力手段による設定固有情報の
出力を容易に指令することができる(請求項4)。ここ
で、前記内部書込み手段に対して設定固有情報の書込み
を指令する内部書込み指令手段を設けた場合には、設定
固有情報を書込みさせたい任意の時点で内部書込み指令
手段を作動させることで、内部書込み手段による設定固
有情報の書込みを容易に指令することができる(請求項
5)。
【0070】ここで、前記ミシンの装着部に外部記憶手
段が装着されているか否かを検出する検出手段と、前記
出力手段又は内部書込み手段の作動に際して検出手段が
外部記憶手段の装着なしを検出したときに警告する警告
手段とを設けた場合には、(請求項6)。この場合、出
力手段又は内部書込み手段を作動させて、設定固有情報
を外部記憶手段に出力するとき又は外部記憶手段から読
み出すときに、外部記憶手段が装着の有無を確実に認識
することができ、しかも設定固有情報の出力ミスや書込
みミスを確実に防止することができる。
【0071】ここで、前記警告手段は、前記表示手段の
ディスプレイに警告メッセージを表示する場合には、そ
の表示により外部記憶手段の装着なしを表示を介して確
実に認識することができる(請求項7)。ここで、前記
出力手段は、外部記憶手段に書込む設定固有情報に関す
る誤り検査情報を追加して書込む場合には、CRCデー
タ(周期冗長検査データ)などの誤り検査情報に基づい
て、誤りの無い正確な設定固有情報だけを書き込むこと
ができる。
【0072】ここで、前記内部書込み手段は、外部記憶
手段から設定固有情報を読出して情報記憶手段に書込む
ときに誤り検査情報と照合し、設定固有情報にエラーを
検出したときには、その設定固有情報の情報記憶手段へ
の書込みを禁止する書込み禁止手段を設けた場合には、
外部記憶手段から設定固有情報が読出されて情報記憶手
段に書込むまれる際に、エラーを有する間違った設定固
有情報の書込みを確実に防止することができる(請求項
9)。
【0073】ここで、前記設定固有情報は、縫製に供し
た2つ以上の模様を組合せた組合せ模様の模様情報と、
加工布の送り補正情報と、ディスプレイに貼着されたタ
ッチパネルの調整情報と、布厚情報と、糸調子補正情報
との少なくとも1つを含んでいる場合には、これらを設
定固有情報として外部の記憶手段に出力できるととも
に、ミシンに設けた情報記憶手段に書き込むことができ
る(請求項10)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子制御ミシンの斜視
図である。
【図2】電子制御ミシンの制御系のブロック図である。
【図3】模様データメモリのデータ構成を説明する図表
である。
【図4】固有情報メモリのデータ構成を説明する図表で
ある。
【図5】刺繍模様用のフロッピーディスクに記録された
データ構成を説明する図表である。
【図6】模様選択制御のフローチャートの一部である。
【図7】模様選択制御のフローチャートの残部である。
【図8】外部出力制御のフローチャートである。
【図9】内部書込み制御のフローチャートである。
【図10】メニュー選択画面の表示例を示す図である。
【図11】模様名表示画面の表示例を示す図である。
【図12】選択模様を確定したときの図11相当図であ
る。
【図13】刺繍模様群の表示画面の表示例を示す図であ
る。
【図14】選択した刺繍模様とその色別模様部の表示例
を示す図である。
【図15】複数項目の設定固有情報が記録されたフロッ
ピーディスクのデータ構成を説明する図表である。
【符号の説明】
M 電子制御ミシン 8 針棒上下動機構 9 針振り機構 13 カラー液晶ディスプレイ 22 送り歯前後動機構 23 送り歯上下動機構 42 CPU 43 ROM 44 RAM 45 フラッシュメモリ 45a 固有情報メモリ 49 フロッピーディスクドライブ(FDD) 54 ミシンモータ C 制御装置 FD フロッピーディスク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスプレイを含む表示手段と加工布に
    縫製する縫製手段とを備えたミシンにおいて、 ミシンに設定された複数項目の設定固有情報を記憶する
    情報記憶手段と、 前記情報記憶手段に記憶されている設定固有情報を読出
    して外部通信網を介して外部の記憶手段に出力する出力
    手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 ディスプレイを含む表示手段と加工布に
    縫製する縫製手段とを備えたミシンにおいて、 ミシンに設定された複数項目の設定固有情報を記憶する
    情報記憶手段と、 前記情報記憶手段に記憶されている設定固有情報を読出
    してミシンの装着部に装着された外部記憶手段に出力す
    る出力手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
  3. 【請求項3】 前記情報記憶手段は書き換え可能な不揮
    発性メモリからなり、外部記憶手段に書込まれている設
    定固有情報を読出して前記情報記憶手段に書込む内部書
    込み手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のミシン。
  4. 【請求項4】 前記出力手段に対して前記設定固有情報
    の出力を指令する出力指令手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1〜3の何れかに記載のミシン。
  5. 【請求項5】 前記内部書込み手段に対して前記設定固
    有情報の書込みを指令する内部書込み指令手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のミシ
    ン。
  6. 【請求項6】 前記ミシンの装着部に外部記憶手段が装
    着されているか否かを検出する検出手段と、前記出力手
    段又は内部書込み手段の作動に際して検出手段が外部記
    憶手段の装着なしを検出したときに警告する警告手段と
    を設けたことを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載
    のミシン。
  7. 【請求項7】 前記警告手段は、前記表示手段のディス
    プレイに警告メッセージを表示することを特徴とする請
    求項6に記載のミシン。
  8. 【請求項8】 前記出力手段は、外部記憶手段に書込む
    設定固有情報に関する誤り検査情報を追加して書込むこ
    とを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のミシン。
  9. 【請求項9】 前記内部書込み手段は、外部記憶手段か
    ら設定固有情報を読出して情報記憶手段に書込むときに
    誤り検査情報と照合し、設定固有情報にエラーを検出し
    たときには、その設定固有情報の情報記憶手段への書込
    みを禁止する書込み禁止手段を設けたことを特徴とする
    請求項8に記載のミシン。
  10. 【請求項10】 前記設定固有情報は、縫製に供した2
    つ以上の模様を組合せた組合せ模様の模様情報と、加工
    布の送り補正情報と、ディスプレイに貼着されたタッチ
    パネルの調整情報と、布厚情報と、糸調子補正情報との
    少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請求項1
    〜9の何れかに記載のミシン。
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