JP2000172010A - トナー用バインダー樹脂およびその製造方法 - Google Patents

トナー用バインダー樹脂およびその製造方法

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JP2000172010A JP31078798A JP31078798A JP2000172010A JP 2000172010 A JP2000172010 A JP 2000172010A JP 31078798 A JP31078798 A JP 31078798A JP 31078798 A JP31078798 A JP 31078798A JP 2000172010 A JP2000172010 A JP 2000172010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気が少なく、帯電安定性に優れたトナ−用
バインダー樹脂およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 スチレン−アクリル系共重合体またはそ
の混合体からなり、揮発成分の総含有量が1500pp
m以下であるトナー用バインダー樹脂、および、スチレ
ン−アクリル系共重合体の重合を行った後、110℃以
上の温度で、加圧下において熱処理を行い、揮発成分を
反応系外へ溜去し、除去するトナー用バインダー樹脂の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において、静電荷像または磁気潜
像の現像に用いられるトナー用バインダー樹脂およびそ
の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、臭気
が少なく、帯電安定性に優れたトナー用バインダー樹脂
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電印刷法による代表的な
画像形成工程は、光電導性絶縁層を一様に帯電させ、そ
の絶縁層を露光させた後、露光された部分上の電荷を消
散させることによって電気的な潜像を形成し、該潜像に
電荷を持った微粉末のトナーを付着させることにより可
視化させる現像工程、得られた可視像を転写紙等の転写
材に転写させる転写工程、加熱あるいは加圧により永久
定着させる定着工程からなる。
【0003】このような電子写真法あるいは静電印刷法
に使用されるトナーおよびトナー用バインダー樹脂とし
ては、上記各工程において様々な性能が要求される。例
えば、現像工程においては、電気的な潜像にトナーを付
着させるために、トナーおよびトナー用バインダー樹脂
は温度、湿度等の周囲の環境に影響されることなくコピ
ー機に適した帯電量を保持しなくてはならない。また、
熱ローラー定着方式による定着工程においては、熱ロー
ラーに付着しない非オフセット性、紙への定着性が良好
でなくてはならない。さらに、コピー機内での保存中に
トナーがブロッキングしない耐ブロッキング性も要求さ
れる。
【0004】また、電子写真法、静電記録法、静電印刷
法等に用いられるコピー機、プリンター、ファクシミリ
等では、通常、100〜230℃程度の温度に加熱され
た加熱ローラーを用いてトナーを紙等に定着している。
このような定着工程では、連続して多数枚の紙等に定着
されることが多く、加熱ローラー上に非オフセット性に
影響のない程度の微量のトナーが蓄積されていく。そし
て、連続回転と紙等の連続供給のために加熱ローラーの
温度が高くなり、加熱ローラー上に蓄積されたトナーが
加熱されることによって、トナー中に残存している残存
モノマーや残存溶剤が揮発し、臭気を発生する。近年、
電子写真法等の応用が進み、コピー機、プリンター、フ
ァクシミリ等が大衆化し、密閉化した一般のオフィスや
家庭でも使用されるようになってきている。このため、
画像形成や画像定着の際の低臭気性が求められ、また、
バインダー樹脂と他の添加剤とをニーダーやルーダー等
により混練するトナー製造時においても、低臭気化が強
く要求されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、トナー用バイン
ダー樹脂としては、スチレン−アクリル系共重合体が多
用されており、このような臭気の問題は、トナー用バイ
ンダー樹脂に含まれる残存モノマーや残存溶剤に起因
し、バインダー樹脂の残存モノマーおよび残存溶剤の低
減が図られている。
【0006】バインダー樹脂の残存モノマーおよび残存
溶剤の低減については、例えば、特開平1−70765
号公報に記載されているように、重合後に得られる樹脂
のガラス転移温度以上の温度で加熱して、所定量の水を
溜去することによって残存モノマーを低減させ低臭気化
を図る方法等が提案されている。また、特開平7−10
4514号公報や特開平8−41123号公報において
も、残存モノマーや残存溶剤等の揮発成分を低減して臭
気を抑える方法が提案されている。さらに、特開平3−
101745号公報や特開平3−101746号公報に
記載されているように、トナー用バインダー樹脂に含ま
れるベンズアルデヒドを低減させ低臭気化を図る方法が
提案されている。
【0007】しかしながら、特開平1−70765号公
報記載の方法では、沸点が150℃未満の揮発成分は効
率的に減少できるものの、沸点の高い揮発成分の除去は
困難であり、十分な低臭気化を図ることはできなかっ
た。また、所定量の水を溜去する方法では、処理の安定
性が極端に悪化する場合があり、得られる樹脂粒子とし
て粒径が1000μmを越えるものが5重量%程度も含
有されるこがあり、このためトナーの帯電性の低下を招
くという問題点をも有していた。この特開平1−707
65号公報や、特開平7−104514号公報、特開平
8−41123号公報においては、重合後に樹脂中に残
存するモノマーや溶剤を減少させるだけであり、臭気の
原因となるその他の揮発成分については特に考慮されて
おらず、十分な低臭気化を図ることができないものであ
った。さらに、特開平3−101745号公報や特開平
3−101746号公報記載の方法においても、ベンズ
アルデヒドの低減は図れるものの、その他の揮発成分を
十分に除去することはできず、十分な低臭気化を図るこ
とはできなかった。そこで、本発明の目的は、臭気が少
なく、トナ−としての帯電安定性に優れたトナ−用バイ
ンダ−樹脂を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、トナー用バインダー樹脂について鋭意検
討した結果、臭気の問題はバインダー樹脂中に含有され
る残存モノマー、残存溶剤やベンズアルデヒドにのみ起
因するものではなく、他の揮発性成分も併せて減少させ
ることによて臭気の少ないトナーが得られ、トナ−とし
ての帯電安定性に優れたトナ−用バインダ−樹脂を得ら
れることを見い出し、本発明に到達したものである。す
なわち、本発明のトナー用バインダー樹脂は、スチレン
−アクリル系共重合体またはその混合体からなり、揮発
成分の総含有量が1500ppm以下であることを特徴
とするものである。また、本発明のトナー用バインダー
樹脂の製造方法は、スチレン−アクリル系共重合体の重
合を行った後、110℃以上の温度で、加圧下において
熱処理を行い、揮発成分を反応系外へ溜去し、除去する
ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のトナー用バインダー樹脂
は、揮発成分の総含有量を1500ppm以下とするこ
とを特徴とするものである。これは、トナー用バインダ
ー樹脂中に含有される揮発成分の総含有量が1500p
pmを越えると、トナー製造において樹脂を種々の添加
剤と混練する際、あるいは、コピー機、プリンター、フ
ァクシミリ等でトナーを使用する際の画像形成時や画像
定着時の低臭気化を図ることができないためであり、好
ましくは1000ppm以下の範囲であり、さらに好ま
しくは800ppm以下の範囲である。
【0010】トナーとしての臭気は、トナー用バインダ
ー樹脂に含まれる揮発成分の中でも、ベンゼン環を有す
る揮発成分が臭気の主な原因であり、揮発成分中でもベ
ンゼン環を有する揮発成分の含有量を1400ppm以
下とすることが、低臭気化の点から好ましく、さらに好
ましくは1000ppm以下の範囲であり、より好まし
くは800ppm以下の範囲である。また、ベンゼン環
を有する揮発成分の中でも、特に臭気の原因となるのは
沸点が200℃未満の揮発成分であり、本発明において
は、沸点が200℃未満のベンゼン環を有する揮発成分
の含有量を500ppm以下とすることが好ましく、さ
らに好ましくは450ppm以下の範囲であり、より好
ましくは400ppm以下の範囲である。なお、本発明
においては、沸点が200℃未満のベンゼン環を有する
揮発成分としては、t−ブトキシベンゼンを含むもので
ある。さらに、最も臭気発現の原因となる沸点が150
℃未満のベンゼン環を有する揮発成分の含有量は、30
0ppm以下の範囲とすることが好ましく、さらに好ま
しくは250ppm以下、より好ましくは200ppm
以下、特に好ましくは100ppm以下の範囲である。
【0011】本発明において、150℃未満のベンゼン
環を有する揮発成分としては、例えば、ベンゼン、トル
エン、エチルベンゼン、p−キシレン、m−キシレン、
o−キシレン、スチレン等が挙げられる。また、沸点が
150℃以上200℃未満のベンゼン環を有する揮発成
分としては、例えば、クメン、n−プロピルベンゼン、
アリルベンゼン、ジエチルベンゼン、α−メチルスチレ
ン、ベンズアルデヒド、スチレンオキサイド、安息香酸
メチル、フェノール等が挙げられる。沸点が200℃以
上のベンゼン環を有する揮発成分としては、例えば、ア
セトフェノン、ナフタレン、α−メチルベンジルアルコ
ール、ジベンジル、安息香酸、安息香酸フェニル、ビフ
ェニル等が挙げられる。さらに、ベンゼン環を有しない
揮発成分としては、アセトン、t−ブタノール、酢酸ブ
チル、プロピオン酸ブチル、n−ブタノール、酢酸2−
エチルヘキシル、2−ヘチルヘキサノール、その他(メ
タ)アクリル系モノマーやその分解物、重合開始剤の分
解物等が挙げられる。
【0012】本発明のトナー用バインダー樹脂は、スチ
レン系単量体および他の共重合可能なビニル系単量体か
らなるスチレン−アクリル系共重合体からなる。本発明
において、高分子量重合体成分および低分子量重合体成
分の重合のために使用されるスチレン系単量体として
は、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドデシルスチレン、p−フェニルスチレン、3,4−
ジシクロシルスチレン等が挙げられ、中でも、スチレン
が好ましい。これらのスチレン系単量体は、単独でまた
は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0013】また、他の共重合可能なビニル系単量体と
しては、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル等の不飽和モノカルボン酸
エステル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、
マレイン酸ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチ
ル、フマル酸ジブチル等の不飽和ジカルボン酸ジエステ
ル等が挙げられる。さらに、アクリル酸、メタクリル
酸、ケイヒ酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モ
ノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、
フマル酸モノブチル等の不飽和モノカルボン酸モノエス
テル等のカルボン酸含基ビニル単量体を併用することも
できる。
【0014】また、本発明のトナー用バインダー樹脂に
おいて、テトラヒドロフラン不溶解成分を形成させるた
めには、架橋性単量体により架橋構造を付与させたり、
金属架橋をさせる等の方法が挙げられるが、架橋性単量
体を用いて高分子量重合体成分に架橋構造を導入させる
ことが好ましい。これは、低分子量重合体成分に架橋構
造を導入した場合には、導入した架橋構造が脆くなるた
めトナーとしての非オフセット性が低下する傾向にある
ためである。
【0015】テトラヒドロフラン不溶解成分を形成させ
るために使用される架橋性単量体としては、例えば、ジ
ビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
【0016】これらの単量体の共重合比率は特に限定さ
れるものではないが、得られるトナー用バインダー樹脂
のガラス転移温度が40℃以上の範囲となるよう選定す
ることが好ましい。これは、トナー用バインダー樹脂の
ガラス転移温度が40℃未満であると、トナーのブロッ
キング発生温度が低下し、保存安定性が極端に低下する
場合があるためである。また、トナー用バインダー樹脂
のガラス転移温度が80℃を超えると軟化温度が高くな
りトナーの定着性が低下する傾向にあり、好ましくは4
5〜80℃の範囲であり、さらに好ましくは50〜65
℃の範囲である。
【0017】本発明のトナー用バインダー樹脂は、テト
ラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)測定によるクロマトグ
ラムにおいて、分子量4000〜50000の領域に少
なくとも1つのピークを有することが、トナーの定着
性、耐オフセット性や帯電特性の点で好ましく、さらに
好ましくは分子量5000〜45000の領域であり、
より好ましくは分子量6000〜40000の領域であ
る。
【0018】さらに、トナーの耐オフセット性の観点か
ら、THF不溶解成分を5〜55重量%の範囲で含有す
るか、GPCにおける分子量80000〜500000
の領域に少なくとも1つのピークを有する高分子量重合
体成分を10〜60重量%の範囲で含有させることが好
ましい。これは、THF不溶解成分の含有量が5重量%
未満であると、トナーの溶融粘度が低くなり十分な耐オ
フセット性を付与することができない傾向にあるためで
あり、逆に55重量%を越えると、トナーの溶融粘度が
高くなり定着性が低下する傾向にあるとともに、トナー
の強度が高くなり粉砕性が低下する傾向にあるためであ
る。一方、高分子量重合体成分の含有量が10重量%未
満であると、分子量を高くしたとしても十分な耐オフセ
ット性を付与することができない傾向にあり、逆に60
重量%を越えると、トナーの定着性が低下する傾向にあ
るためである。
【0019】また、本発明のトナー用バインダー樹脂
は、重量平均分子量が50000〜30000の範囲、
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)が3〜40の範囲、Z平均分子量(M
z)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が1
0〜300の範囲であることが好ましく、さらに好まし
くMwが70000〜200000の範囲、Mw/Mn
が5〜30の範囲、Mz/Mnが15〜250の範囲で
ある。
【0020】本発明のトナー用バインダー樹脂は、上記
の重合性モノマーの混合物を懸濁重合法、溶液重合法、
乳化重合法、塊状重合法等の公知の重合法によって製造
することができる。中でも、懸濁重合法によって重合し
たものが、残存溶剤による臭気の問題がないとともに、
トナーの保存性、感光体ドラムへのフィルミングや定着
ロールへの付着等の原因となる分子量3000未満の超
低分子量成分が少なく、発熱の制御の容易であり、分散
剤の使用量も少なく耐湿性を損なうこともない点で好ま
しい。特に、残存モノマーを低減させる点から、半減期
温度の異なる2種以上の重合開始剤を併用して懸濁重合
を行うことが好ましい。さらに、得られた樹脂中に重合
開始剤が残存すると、トナー製造の際の混練時や保存中
に重合開始剤が分解して揮発成分を生成する場合があ
り、重合後に反応系を加圧状態とし、110℃以上、好
ましくは120℃以上、さらに好ましくは125°以上
の高温加圧下で熱処理を施した後、加圧状態を徐々に開
放しながら残存するモノマーや溶剤等とともに重合開始
剤やその分解物等の揮発成分を反応系外に溜去させ除去
することが好ましい。反応系を加圧状態にするには、反
応系内に外部から圧力を付与してもよいし、オートクレ
ーブ等の反応容器を使用して反応系を密閉状態とし、所
望の温度まで昇温することによって加圧状態としてもよ
い。また、加圧高温下での熱処理は、別途に熱処理工程
を施すことに限らず、例えば、反応系を密閉状態として
所望の温度までの昇温工程等で代替してもよい。
【0021】懸濁重合に使用される重合開始剤として
は、特に限定されるものではなく、通常使用されるラジ
カル重合性を有する過酸化物やアゾ系化合物等が使用で
き、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチル
クミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、アセチル
パーオキシド、イソブチリルパーオキシド、オクタノニ
ルパーオキシド、デカノニルパーオキシド、ラウロイル
パーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、m−トルオイル
パーオキシド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−
ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキ
シピパレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパ
ーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチル
パオキシライレート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカオーボネー
ト、アゾビスイソブチルニトリル、2,2−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパ−オキシシクロヘキシル)
プロパン、シクロヘキサノンパーオキシド、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパ
ーオキシド、p−メタンハイドロパーオキシド、2−
(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2−ア
ゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェ
ニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニト
リル等が挙げられる。これら重合開始剤は、単独または
2種以上を組み合わせて使用することができ、単量体1
00重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用す
ることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10重量
部の範囲である。
【0022】懸濁重合は、単量体に対して好ましくは1
〜10倍、さらに好ましくは2〜4倍程度の水ととも
に、分散剤、重合開始剤、必要に応じて分散助剤あるい
は連鎖移動剤等を添加して、所定の重合温度まで昇温し
て、所定の重合率となるまで加温を続けることによって
行われる。
【0023】懸濁重合で使用される分散剤としては、ポ
リビニルアルコール、(メタ)アクリル酸の単独重合体
あるいは共重合体のアルカリ金属塩、カルボキシチルセ
ルロース、ゼラチン、デンプン、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸
カルシウム等のが挙げられ、中でも、ポリビニルアルコ
ールが好ましく、特に好ましくは、酢酸基と水酸基がブ
ロック的に存在する部分鹸化ポリビニルアルコールであ
る。これら分散剤は、水100重量部に対して、0.0
1〜5重量部の範囲で使用することが好ましい。これ
は、分散剤の使用量が0.01重量部未満であると、懸
濁重合の安定性が低下して生成粒子の凝集によって重合
体が固化する傾向にあり、逆に5重量部を超えるとトナ
ーの環境依存性、特に耐湿性が低下する傾向にあるため
であり、さらに好ましくは0.05〜2重量部の範囲で
ある。また、必要に応じて、これら分散剤とともに、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カ
リウム等の分散助剤を併用することもできる。さらに、
分子量を調整するために、必要に応じて、n−オクチル
メルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシ
ルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘクシ
ル、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を使用
してもよい。
【0024】このようにして得られたスチレン−アクリ
ル系共重合体は、平均粒子径が100〜400μmであ
り、粒子径が1000μm以上の粒子が5重量%以下で
あることが好ましく、さらに好ましくは平均粒子径が1
10〜300μmの範囲であり、粒子径が1000μm
を越える粒子が2重量%以下の範囲である。これは、平
均粒子径が100μm未満であると、トナー製造の際の
予備混合や混練時の流動性が低下して、フィーダー部で
の詰まりが発生しやすくなる傾向にあるとともに、微粒
子の飛散がにより作業環境の悪化の原因となる傾向にあ
るためである。逆に、平均粒子径が400μmを越える
と、トナー製造の際の予備混合時に顔料、荷電制御剤等
の添加剤との混合性が損なわれ、トナーの画像濃度が低
下する傾向にあるためである。また、粒子径が1000
μm以上の粒子が5重量%を越えると、トナー製造の際
の予備混合時の混合性が極端に低下する傾向にあるため
である。
【0025】本発明において、上記のようなバインダー
樹脂は、2成分系トナー、1成分系トナー、磁性トナ
ー、非磁性トナー等の各種トナーのバインダー樹脂とし
て使用することができ、例えば、2成分系トナーとして
は、トナー中に88〜97重量%の範囲で含有されるこ
とが好ましく、さらに好ましくは90〜95重量%の範
囲である。これは、バインダー樹脂の含有量が88重量
%未満であると、トナーとしての非オフセット性が低下
する傾向にあり、逆に97重量%を超えるとトナーの帯
電安定性に劣る傾向にあるためである。
【0026】本発明のバインダー樹脂は、着色剤、顔
料、荷電制御剤、オフセット防止剤、磁性粉等の添加剤
とともに、例えば、二軸押出機やミキサー等の混練機を
用いて、バインダー樹脂の軟化温度よりも15〜30℃
程度高い温度で混練した後、微粉砕、分級を行いトナー
化される。得られたトナー粒子は、平均粒径が5〜20
μm程度、好ましくは8〜15μm程度であり、粒径が
5μm以下の微粒子が3重量%未満であることが好まし
い。使用される着色剤、顔料、荷電制御剤、オフセット
防止剤、磁性粉は、通常使用されているものでよく、例
えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ランプ黒、
スーダンブラックSM、ネーブルイエロー、ミネラルフ
ァーストイエロー、リソールレッド、パーマネントオレ
ンジ4R等の着色剤あるいは顔料、ニグロシン、アルキ
ル基含有アジン系染料、塩基性染料、モノアゾ染料ある
いはその金属錯体、サリチル酸あるいはその金属錯体、
アルキルサルチル酸あるいはその金属錯体、ナフトエ酸
あるいはその金属錯体等の荷電制御剤、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等
のオフセット防止剤、フェライト、マグネタイト等の磁
性粉が挙げられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。ベンゼン以外の揮発成分の定量 :樹脂1gに、3−メト
キシ−3−メチルブタノール0.2gをアセトンで10
0mlに希釈した内部標準液1mlを添加した後、アセ
トン15mlを添加して39時間静置した。次いで、1
時間振とうし、30分間超音波抽出を行った後、6時間
振とうして68時間静置し、上澄み液を測定試料として
ガスクロマトグラフ(島津製作所社製GC−14B型)
を用いて測定した。注入量は0.5μlで、SUPEL
CO社製SPWAX−10(30m×0.53mm×
1.0μm)とSUPELCO社製SPB−5(30m
×0.53mm×1.5μm)をカラムとして並列分流
した。検出器はFID(水素炎イオン検出器)で、キャ
リアガスとしてHeを0.3Kg/cm2 の圧力で用い
た。注入口温度150℃、検出器温度220℃とし、4
0℃で3分間保持した後、40℃から200℃まで6℃
/分の速度で昇温して、200℃で5分間保持した。
【0028】ベンゼンの定量:樹脂1gに、3−メトキ
シ−3−メチルブタノール0.2gをメチルイソブチル
ケトン(MIBK)で100mlに希釈した後、2ml
をMIBKで100mlに希釈した内部標準溶液を10
ml添加した。次いで、MIBKを5ml添加して2時
間振とうし、65時間静置した。その後、30分間超音
波抽出を行い、7時間振とうして41時間静置し、上澄
み液を測定試料として、上記条件と同様にしてガスクロ
マトグラフ(島津製作所社製GC−14B型)を用いて
測定した。
【0029】THF不溶解成分の測定:セライト545
(片山化学品社製)を充填したガラスフィルター(1G
−3または2G−3)の重量(W1)を秤量した。次い
で、ガラスフィルターに0.5g程度の樹脂(W2)に
50mlのTHFを添加して、60℃で3時間加熱処理
したTHF溶液を吸引濾過した。ガラスフィルター上に
残存したTHF不溶解成分をアセトンで完全に洗い流
し、セライトを充填したガラスフィルターを80℃で3
時間以上真空乾燥した。その後、乾燥させたセライトを
充填したガラスフィルターの重量(W3)を秤量し、以
下の式により算出した。
【0030】THF不溶解成分(重量%)={(W3−
W1)/W2}×100ゲルパーミェーションクロマトグラフィーによる分子量
分布 :THFを溶剤とした0.04重量%の樹脂溶液を
PTFE膜(東ソー社製マイショリデイスクH−25−
5)で濾過し、3本のカラム(東ソー社製TSKgel
/GMHXLカラム)から構成されたゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(東ソー社製HCL−8020)
によって温度38℃で測定し、F2000/F700/
F288/F128/F80/F40/F20/F2/
A1000(東ソー社製ポリスチレン)およびスチレン
モノマーを用いた検量線にて、ポリスチレン換算により
求めた。なお、測定温度は38℃、検出器はRIにて行
った。
【0031】ガラス転移温度:サンプルを100℃まで
昇温しメルトクエンチした後、DSC法(昇温速度10
℃/min)により求めた。
【0032】軟化温度:1mmφ×10mmのノズルを
有するフローテスター(島津製作所社製CFT−50
0)を用い、荷重30Kgf、昇温速度3℃/minの
条件下で、サンプルの1/2が流出した時の温度で示し
た。
【0033】定着温度領域:複写機(パナソニック社製
GP−1570)により得られた未定着画像を、ローラ
ー温度可変の定着試験機を用いて、定着速度150mm
/秒でトナー像の定着を行い、定着されたトナー像を砂
消しゴム(JIS512)で9回擦り、その前後の画像
濃度をマクベス濃度計で測定し、濃度の低下が20%未
満となる最低温度(定着下限温度)と、ローラーにトナ
ーが移行する最低温度(定着上限温度)として表示し
た。
【0034】画像カブリ:定着温度領域の評価時に得ら
れた画像の白色部を目視により、次の基準で評価した。 ○:問題ないレベルのもの。 △:やや問題あるが実用レベルのもの。 ×:実用レベルに達していないもの。
【0035】樹脂の臭気:樹脂を10gを200ccの
密閉ガラス容器に入れ、180℃で1時間加熱した後、
加熱下で樹脂の臭気を以下の基準で評価した。 ○:臭気をほとんど感じない。 △:やや臭気が感じられる。 ×:臭気が感じられる。
【0036】トナーの臭気:複写機(パナソニック社製
GP−1570)を32m2 程度の部屋の中央に設置し
て10枚のベタ印刷を行った後、無作為に選んだ10人
で官能試験を行った。官能試験は、全く臭気を感じなか
った場合は0点、やや臭気があるが不快ではない場合は
1点、臭気があり不快であると感じた場合は2点とし
て、10人の合計点により以下の基準で評価を行った。 ○:0〜5点 △:5〜10点 ×:11〜20点樹脂の粒子径 :平均粒子径は、目開きが1000μm、
710μm、500μm、355μm、250μm、1
50μm、75μmの篩をこの順に取り付け、サンプル
500gを振動機を用いて篩い分けし、粒子径分布の累
積50重量%の値で示した。粒子径が1000μm以上
の粒子の量は、目開き1000μmの篩上に残った粒子
の質量を測定し、そのg数を500で割って求めた。
【0037】実施例1 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アク
リル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.31
5重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しなが
らオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉
状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った
後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を
行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデン
サーを介して揮発成分の系外溜去を10分間行った。そ
の後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を
行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られた
スチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化
温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布
ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0038】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0039】実施例2 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アク
リル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.31
5重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しなが
らオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉
状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った
後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を
行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデン
サーを介して揮発成分の系外溜去を30分間行った。そ
の後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を
行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られた
スチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化
温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布
ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0040】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0041】実施例3 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アク
リル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.31
5重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しなが
らオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉
状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った
後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を
行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデン
サーを介して揮発成分の系外溜去を60分間行った。そ
の後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を
行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られた
スチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化
温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布
ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0042】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて140℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0043】実施例4 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン75重量部、アク
リル酸n−ブチル25重量とジビニルベンゼン0.3重
量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾ
イルパーオキシド3.5重量部とt−ブチルパーオキシ
ベンゾエート0.5重量部を溶解して、撹拌しながらオ
ートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態
とし85℃まで昇温して2時間の懸濁重合を行った後、
30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を行
い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサ
ーを介して揮発成分の系外溜去を90分間行った。その
後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行
い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたス
チレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温
度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピ
ーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0044】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて140℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0045】実施例5 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン32.5重量部、
アクリル酸n−ブチル7.5重量部とジビニルベンゼン
0.02重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤と
して2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン(化薬アクゾ社製パーカドッ
クス12)0.024重量部を溶解して、撹拌しながら
オートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状
態として130℃まで昇温して2時間の高分子量重合体
成分の懸濁重合を行った。さらに、40℃まで冷却した
高分子量重合体成分の懸濁液中にスチレン56重量部、
アクリル酸n−ブチル4重量部、ベンゾイルパーオキシ
ド6重量部とt−ブチルパーオキシベンゾエート1重量
部の混合液を添加し、反応系を密閉状態とし130℃ま
で昇温して2時間の低分子量重合体成分の懸濁重合を行
った。次いで、反応系の加圧状態を徐々に開放しながら
コンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を60分間行
った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水し
て、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得
た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転
移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分
の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/
Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)
の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評
価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表
2に示した。
【0046】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0047】実施例6 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン24重量部、アク
リル酸n−ブチル6重量部からなる単量体混合物に、重
合開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチル
パーオキシシクロヘキシル)プロパン(化薬アクゾ社製
パーカドックス12)0.018重量部を溶解して、撹
拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応
系を密閉状態とし130℃まで昇温して2時間の高分子
量重合体成分の懸濁重合を行った。さらに、40℃まで
冷却した高分子量重合体成分の懸濁液中にスチレン65
重量部、アクリル酸n−ブチル5重量部、ベンゾイルパ
ーオキシド6重量部とt−ブチルパーオキシベンゾエー
ト1重量部の混合液を添加し、反応系を密閉状態とし1
30℃まで昇温して2時間の低分子量重合体成分の懸濁
重合を行った。次いで、反応系の加圧状態を徐々に開放
しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を9
0分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、
脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体
を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラ
ス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可
溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(M
w/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(M
n)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気
の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果
を表2に示した。
【0048】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0049】比較例1 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アク
リル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.31
5重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しなが
らオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉
状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った
後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行
い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたス
チレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温
度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピ
ーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0050】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0051】比較例2 4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量
部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業
社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混
合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アク
リル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.31
5重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しなが
らオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉
状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った
後、130℃まで昇温して120分間保持した。その
後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行
い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたス
チレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温
度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピ
ーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平
均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/
Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1
に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0052】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0053】比較例3 4リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水300重
量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工
業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との
混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、ア
クリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.3
15重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤として
ベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しな
がらガラス製フラスコ内に投入した。85℃まで昇温し
て4時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇温して
120分間コンデンサーを介して重合終了時の水量に対
して20重量%の水を系外へ溜去した。その後、室温ま
で冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレ
ン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−ア
クリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF
不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量
平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(M
z)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および
粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。ま
た、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0054】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0055】比較例4 4リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水300重
量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工
業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との
混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、ア
クリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.3
15重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤として
ベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しな
がらガラス製フラスコ内に投入した。85℃まで昇温し
て4時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇温して
480分間コンデンサーを介して重合終了時の水量に対
して50重量%の水を系外へ溜去した。その後、室温ま
で冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレ
ン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−ア
クリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF
不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量
平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(M
z)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および
粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。ま
た、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0056】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0057】比較例5 スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量と
ジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合
物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量
部を溶解してた後、部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日
本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.
2重量部を溶解した脱イオン水270重量部を添加して
懸濁分散液とした。4リットルのガラス製フラスコに、
脱イオン水30重量部を投入し、窒素導入管により窒素
を導入し、40〜45℃の温度で溶存酸素の濃度が1.
3mg/L(日科機社製YSI DOメーターを用いて
測定した。)となるように窒素を流した。この状態で、
ガラス製フラスコに懸濁分散液を添加して、85℃まで
昇温して9時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇
温して480分間コンデンサーを介して重合終了時の水
量に対して50重量%の水を系外へ溜去した。その後、
室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、
スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレ
ン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、
THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピー
ク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分
子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/M
n)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に
示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0058】得られたスチレン−アクリル系共重合体を
バインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック
(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエ
ント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部お
よびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)
2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5
分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用い
て粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得
た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび
臭気の評価結果を表3に示した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【発明の効果】本発明は、バインダー樹脂に含有される
揮発成分の含有量、特にベンゼン環を有する揮発成分の
含有量を減少させることによって、臭気が少なく、帯電
安定性に優れたトナー用バインダー樹脂を提供できると
ともに、このようなトナー用バインダー樹脂を効率的に
製造できる製造方法を提供できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 純也 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AB06 AB09 CA04 CA30 EA03 EA07 4J002 BC071 BC081 BC091 BC111 BG041 BG051 BH011 4J015 AA02 BA03 4J100 AB02P AB03P AB04P AB07P AB16Q AL03Q AL04Q AL05Q AL34Q AL62Q AL63Q AL66Q BA02Q BA08Q BC43P CA04 CA23 DA00 DA58 FA03 GC25 GC29 JA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン−アクリル系共重合体またはそ
    の混合体からなり、揮発成分の総含有量が1500pp
    m以下であることを特徴とするトナー用バインダー樹
    脂。
  2. 【請求項2】 ベンゼン環を有する揮発成分の含有量が
    1400ppm以下であることを特徴とする請求項1記
    載のバインダー樹脂。
  3. 【請求項3】 ベンゼン環を有し、沸点が200℃未満
    である揮発成分の含有量が500ppm以下であること
    を特徴とする請求項1記載のバインダー樹脂。
  4. 【請求項4】 ベンゼン環を有し、沸点が150℃未満
    である揮発成分の含有量が300ppm以下であること
    を特徴とする請求項1記載のバインダー樹脂。
  5. 【請求項5】 スチレン−アクリル系共重合体の重合を
    行った後、110℃以上の温度で、加圧下において熱処
    理を行い、揮発成分を反応系外へ溜去し、除去すること
    を特徴とするトナー用バインダー樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 反応系を密閉した状態で熱処理を行った
    後、加圧状態を徐々に開放しながら揮発成分の反応系外
    への溜去を行うことを特徴とする請求項5記載のトナー
    用バインダー樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 半減期温度の異なる2種以上の重合開始
    剤を併用して重合を行うことを特徴とする請求項5記載
    のトナー用バインダー樹脂の製造方法。
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