JPH0895290A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法

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JPH0895290A
JPH0895290A JP6228352A JP22835294A JPH0895290A JP H0895290 A JPH0895290 A JP H0895290A JP 6228352 A JP6228352 A JP 6228352A JP 22835294 A JP22835294 A JP 22835294A JP H0895290 A JPH0895290 A JP H0895290A
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JP
Japan
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toner
liq
kneading
resin
supplied
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JP6228352A
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Inventor
Mikio Unno
幹夫 海野
Takashi Shintaku
隆 新卓
Takatsugu Takehara
隆次 竹原
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の第1の目的はトナー製造工程に由来
する揮発成分を低減できるトナー製造方法を提供するこ
とにある。第2の目的はトナー中添加物の分散性がよく
均一な組成のトナーの製造方法を提供することにある。
第3の目的は環境依存性が少なく、貯蔵安定性に優れた
トナーを提供することにある。第4の目的は連続コピー
した場合でも、画像特性、画像品質、帯電特性等が安定
していて、耐久性能に優れたトナーを提供することにあ
る。 【構成】 少なくとも樹脂及び着色剤を配合、混合した
後、混練、粉砕、分級する静電荷像現像用トナーの製造
方法において、混練工程の途中に液体を供給することを
特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電記録等
において使用される静電荷像現像用トナーの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機等で使用される現像剤は、そ
の現像工程において、例えば静電荷像が形成されている
感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程にお
いて感光体から転写紙に転写された後、定着工程におい
てコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形
成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャ
リアとトナーから成る二成分系現像剤及びキャリアを必
要としない一成分系像剤(磁性トナー、非磁性トナー)
が知られている。
【0003】該現像剤に含有されるトナーは、非磁性ト
ナーの場合はバインダー樹脂を、磁性トナーの場合はバ
インダー樹脂と磁性粉とを主成分とし、着色剤や帯電制
御剤、離型剤等を分散含有している。バインダー樹脂に
はスチレン−アクリル系樹脂やポリエステル系樹脂が多
く用いられ、それらの合成工程に用いられる原料モノマ
ーや重合開始剤・合成用溶剤等が残存していることが多
い。また、帯電制御剤中に不純物などとしてアミン類が
含まれている場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、複写機やプリン
タの定着方法としては、熱ロール定着法、オーブン定着
法、フラッシュ定着法等の熱によってトナー中のバイン
ダー樹脂を溶融状態として定着させる熱定着法が一般的
である。その温度は、例えば熱ロール定着法の場合には
100〜200℃程度である。その際、トナー中に前記
のような原料モノマー、溶剤、不純物などが残存してい
るとそれらが揮発し、特有の臭気が電子写真装置から発
生する問題があった。近年、複写機やプリンタの小型化
によって、オフィス等では人の近くで動作することが多
くなったため、かかる臭気の問題が注目されるに至って
いる。
【0005】また、トナー中の添加剤である帯電制御
剤、着色剤、離型剤などの分散を均一化することが、ト
ナー粒子の帯電性を均一にし、ひいてはコピー画質の向
上、耐久性能の向上、環境依存性の改善になり、例えば
特開平4−313762号公報にはトナー材料と一緒に
水を添加して溶融混練するトナー製造方法が提案されて
いる。しかしながら、近年トナーの生産性を考慮して混
練工程で使用される混練機としては連続式押出機が多く
用いられ、この様な押出機で前記特許公報の製造方法を
採用しても添加剤の分散が十分でなく、トナー性能とし
ても満足のいくものではなかった。
【0006】従って、本発明の第1の目的はトナー製造
工程に由来する揮発成分を低減できるトナー製造方法を
提供することにある。第2の目的はトナー中添加物の分
散性がよく均一な組成のトナーの製造方法を提供するこ
とにある。第3の目的は環境依存性が少なく、貯蔵安定
性に優れたトナーを提供することにある。第4の目的は
連続コピーした場合でも、画像特性、画像品質、帯電特
性等が安定していて、耐久性能に優れたトナーを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが種々鋭意検
討した結果、トナーの混練工程の途中に液体を添加する
ことでトナー性能が改善できることを見い出して、本発
明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、少なくとも
樹脂及び着色剤を配合、混合した後、混練、粉砕、分級
する静電荷像現像用トナーの製造方法において、混練工
程の途中に液体を供給することを特徴とする静電荷像現
像用トナーの製造方法に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる樹脂としてはトナーに適した公知の種類のものが
使用できる。例えば、ポリスチレン、ポリクロロスチレ
ン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチ
レン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合
体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共
重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸
オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共
重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体
(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−
メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
ブチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共
重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共
重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはス
チレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビ
ニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂(飽和、不飽和を
含む)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイ
オノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケ
トン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、並びにポリ
カーボネート樹脂等があるが、本発明に用いるのに好ま
しい樹脂としてはスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂及
びエポキシ樹脂等を挙げることができる。また、上記樹
脂は単独に使用するに限らず、2種以上併用することも
できる。
【0009】樹脂のフロー軟化温度(Tm)としては8
0〜150℃程度がよく、更には90〜140℃程度が
好ましい。80℃未満では紙への定着温度は低くて良好
であるが、ホットオフセットが発生しやすく、またトナ
ーが現像槽内部で破砕されやすくなりキャリア表面、ド
クターブレードにトナーが固着するスペント現象が発生
し、帯電特性の悪化を引き起こし、ひいては現像剤の耐
久性能の悪化を招き問題がある。また、150℃より高
いと定着温度紙への定着温度が高く、またトナー粉砕性
が悪い等の問題がある。
【0010】樹脂のガラス転移温度は45℃程度以上が
好ましく、45℃未満では40℃の高温で長時間トナー
を放置した場合にトナーの固い凝集或いは固着を招くな
ど保存安定性が悪く、また、外添工程でトナー凝集物を
生成し易い、更に篩別装置のスクリーン、側壁等に付着
し凝集物を生成し易いなど使用上問題がある。
【0011】また、樹脂の製造は公知の溶液重合、懸濁
重合、塊状重合、乳化重合等により行えばよく、必要に
応じ低分子量体と高分子量体の重合方法は違えてもよ
い。更に、トナー臭気面より樹脂中の残存モノマー及び
残存溶剤量等の軽沸物成分の総量は2,000ppm以
下、好ましくは1,000ppm以下がよい。
【0012】本明細書で使用する樹脂の各試験方法を以
下に説明する。 [フロー軟化温度(Tm)]フローテスター((株)島
津製作所社製CFT−500)において、試料1gをノ
ズル1mm×10mmのダイ、荷重30kg、予熱時間
50℃で5分、昇温速度3℃/分の条件下で測定を行
い、フロー開始から終了までの距離の中間点の温度を軟
化温度とする。
【0013】[ガラス転移温度(Tg)]示差熱分析計
((株)島津製作所社製DTA−40)において、昇温
速度10℃/分の条件で測定した曲線の転移(変曲)開
始部に接線を引き、その交点温度をガラス転移温度とす
る。本発明で用いる着色剤としては、公知の顔料、染料
を用いればよい。例えば、カーボンブラック、酸化チタ
ン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群
青、紺青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン、ハンザイエローG、ローダミン系染料、クロムイ
エロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベ
ンガル、トリアリルメタン系染料、アントラキノン染
料、モノアゾ及びジアゾ系染顔料などの着色剤を単独ま
たは2種以上混合して使用できる。着色剤の含有量は、
現像により可視像を形成することができるようトナーを
着色するに十分な量あればよく、例えば樹脂100重量
部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部
が好適である。
【0014】更に、公知の正荷電性または負荷電性の帯
電制御剤を単独または併用してトナーに使用してもよ
く、その使用量は所望する帯電量見合いで選定すればよ
く、例えば樹脂100重量部に対して0.05〜10重
量部程度が好ましい。正荷電性帯電制御剤としては、例
えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、
トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、
ポリアミン樹脂などがある。負荷電性帯電制御剤として
は、Cr、Co、Al、Fe等の金属含有アゾ系染料、
サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合
物、カーリックスアレーン化合物などがある。
【0015】更に、必要に応じてその他内添剤を助剤と
して単独または併用して使用してもよく、例えば公知の
離型剤の低分子量オレフィン重合体、フィラー等を挙げ
ることができる。まず、本発明のトナー製造フローにつ
いて図1に従い一例を説明するが、その要旨を超えない
限り以下の説明に何等制限されるものではない。
【0016】トナー内添剤として、少なくとも樹脂、着
色剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一
例としては、ダブルコーン・ミキサー、V型ミキサー、
ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキ
サー、ナウターミキサー等がある。次に、混練工程で
は、バッチ式(例えば、加圧ニーダー、バンバリィミキ
サー等)または連続式の練り機を用いるが、連続生産で
きる等の優位性から近年は1軸または2軸押出機が主流
であり、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、
東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社
製2軸押出機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出機、栗山
製作所社製2軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等がよ
い。
【0017】混練後、トナーは2本ロール等で圧延さ
れ、空冷・水冷等で冷却する冷却工程を経る。次いで、
粉砕工程では、クラッシャー、ハンマーミル、フェザー
ミル等で粗粉砕し、ジェットミル、高速ローター回転式
ミル等で細粉砕し、一般的には段階的に所定トナー粒度
まで粉砕する。
【0018】粉砕後、慣性分級方式のエルボジェット、
遠心力分級方式のミクロプレックス、DSセパレーター
等でトナーを分級し、平均粒子径3〜15μmのトナー
を得る。分級工程で発生したトナー粗粉は粉砕工程に戻
し、また発生した微粉はトナー原料の配合工程に戻して
再利用してもよい。
【0019】更に、トナーに外添処理する場合には、分
級トナーと公知の各種外添剤を所定量配合して、ヘンシ
ェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体にせん断力を
与える高速攪拌機などで攪拌・混合するのがよい。この
際、外添機内部で発熱があり、凝集物を生成し易くなる
ので外添機の容器部周囲を水で冷却するなどの手段で温
度調整をする方が好ましく、更には外添機容器内部の材
料温度は樹脂のガラス転移温度より約10℃低めの管理
温度以下が好適である。
【0020】外添剤としては公知の無機または有機の各
種外添剤を使用することができるが、特にトナーの流動
性向上、凝集性抑制を図る為にチタニア、シリカ、アル
ミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の無機微粉末が好
適である。外添剤の混合量は、使用する外添剤及びトナ
ー粒子の平均粒径、粒度分布などにより異なるが、所望
するトナー流動性を得る量がよく、例えばトナー粒子1
00重量部に対して0.05〜10重量部、更には0.
1〜8重量部が好適である。混合量が0.01重量部未
満では流動性改善効果が少なく、高温での貯蔵安定性能
が悪く、また混合量が10重量部より多いと一部遊離し
た外添剤により感光体にフイルミングを発生したり、現
像槽内部に堆積し現像剤の帯電機能の劣化等の障害を引
き起こし好ましくない。また、外添剤は高湿環境下での
安定性面より、無機微粉末の場合には公知のシランカッ
プリングなどの処理剤で疎水化処理されたものがより好
ましく、更に、帯電性を考慮する場合には負荷電性を付
与する処理剤としてはジメチルジクロルシラン、モノオ
クチルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、シ
リコーンオイルなど、正荷電性を付与する処理剤として
はアミノシランなどを使用すればよい。
【0021】この他、トナー外添剤として抵抗調整、研
磨剤などの目的で、流動性改善用以外の公知のマグネタ
イト、ファライト、導電性チタン、酸化アンチモン、酸
化錫、酸化セリウム、ハイドロタルサイト類化合物、ア
クリルビーズ、シリコーンビーズ、ポリエチレンビーズ
などの微粉末を適量混合してもよく、その混合量はトナ
ー100重量部に対して0.005〜10重量部が好ま
しい。
【0022】得られたトナーは、キャリアを使用しない
1成分系現像剤(マグネタイト等の磁性物を含有した磁
性1成分トナー、または磁性物を含有しない非磁性1成
分トナー)、或いは、鉄粉、フェライト、マグネタイ
ト、磁性樹脂キャリア等の磁性キャリアと混合した2成
分系現像剤として用いることができる。
【0023】本発明のトナー製造方法では、連続式押出
機の途中に液体、特に不活性で連続式押出機中において
揮発性を示す液体を供給することに特徴があり、該液体
としては混練時に熱的安定性があるものであればよく、
例えば工業用水、蒸留水などの水がよい。液体を添加す
る押出機の位置は混練物が溶融状態にある溶融層部がよ
く、例えば第一のニーディング部において混練物が固体
状態から溶融状態に変化する場合には、第一ニーディン
グ部より後に液体を供給すればよい。溶融状態より前の
位置である固体状態に液体を供給した場合には、徐々に
混練物の温度が上がり液体が気化し、混練物中に気泡が
でき、樹脂への着色剤、帯電制御剤等の分散が向上せず
好ましくない。液体の供給量は混練物の押出量100重
量部に対して0.01〜5重量部程度がよく、更には
0.03〜4重量部が好適である。液体の供給量が少な
い場合には所望する効果が得にくく、また多い場合には
混練物の分散が適度になりにくく好ましくない。液体の
供給はプランジャーポンプ、ギヤポンプなどの市販の供
給装置を使用して、水滴状にして添加・供給するのがよ
い。
【0024】混練物の溶融状態に液体を供給した位置よ
り後部に複数のベント口を設けガス抜きする等して供給
した液体を蒸気として混練物より除去することがよく、
ベント口の全部または一部を真空ポンプなどで真空吸引
すれば混練物の充填状態がよくなり、揮発成分の除去効
率が良くなり好ましい。更に、ベント口とベント口の間
のスクリュの構成は、ガスを遮断するシール効率の高い
スクリュ構成とすればトナー中の揮発成分がより除去し
やすくなり好ましい。
【0025】混練物は押出機の前部のニーディング部で
自己発熱により固体状態または半溶融状態から溶融状態
にすることでトナー添加物の分散を向上することがで
き、後部にニーディング部を設けたり、スクリュ形状・
構成を変えて、混練物が十分に溶融する高温状態にする
ことで着色剤等との濡れ性を向上することができる。
尚、混練条件は使用する材料と所望するトナー性能によ
りスクリュ構成、スクリュ回転数、押出量、バレル温
度、ベント数などを調整・制御することで適時選択する
ことができる。
【0026】また、連続式押出機の軸数としては1軸ま
たは2軸がよい。スクリュ条数は2条、3条または4条
などから分散性、生産性、混練温度等を考慮して適時選
択すればよい。連続式押出機の大きさは、混練物のスク
リュ送り部・ニーディング部と液体供給部及び複数のベ
ント口を十分に配置できるものがよく、バレル内径をD
(mm)とし、材料供給部からバレル先端までの長さを
L(mm)とした場合のL/Dは30以上、更には35
以上が好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方
法を用いることにより、トナー定着時の臭気の少ないも
のが得られ、樹脂中の着色剤、帯電制御剤等の分散性の
よいトナーが得られ、連続使用時でも画像・画質特性が
安定しており、耐久性能の優れたトナーを与えるなど多
大な工業的利益を提供するものである。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。下記実施例中、単に「部」とあるのはいずれも
「重量部」を意味するものとする。
【0029】
【表1】 ・スチレン/n−ブチルアクリレートの共重合樹脂 100部 (Tm=130℃、Tg=60℃) ・着色剤 カーボンブラックMA−100S(三菱化成(株)) 6部 ・帯電制御剤 ボントロンP−51(オリエント化学工業(株)) 2部 ・低分子量ポリプロピレン(蒸気圧浸透圧法の数平均分子量=7,500) 2部 ・低分子量ポリエチレン PE130(ヘキスト(株)) 1部
【0030】の主原料を配合し、ナウターミキサーで混
合し、連続式押出機((株)池貝製PCM−30、L/
D=41)で混練し、冷却し、粗粉砕後にジェットミル
粉砕、風力分級して平均粒径9μmの黒色トナーを得
た。この黒色トナー100重量部に対してシリカ粉末
(日本アエロジル(株)R972)0.35部とマグネ
タイト微粉末(戸田工業(株)EPT−1000)0.
2部をヘンシェルミキサーにて外添処理し、外添トナー
を得た。このトナー4部とメチルシリコーン含有樹脂で
表面をコートされたCu−Zu−フェライトキャリア
(平均粒径=100μm)96部をV型混合機で攪拌、
混合し現像剤を作製した。
【0031】本現像剤をスタート用現像剤とし、外添ト
ナーを補給トナーとして、負荷電性有機光半導体の感光
体を装着した複写速度60枚/分の複写機30,000
枚の実写テストを実施した。トナー熱ロール定着時の臭
気判定については特願平5−197430号明細書、特
願平5−197431号明細書で記載している官能検査
とよく相関するヘッドスペース法で測定して行った。ヘ
ッドスペース法とは、トナーを密閉容器中に封入し、複
写機等の熱定着時の温度程度に加温し、容器中に揮発成
分が充満した状態で速やかに容器中のガスをガスクロマ
トグラフに注入し、揮発成分量を測定するものである。
さらに、ヘッドスペース法の測定を詳細に説明する。
【0032】●測定方法 1.試料の採取 ヘッドスペース用バイアルに1gの試料を採取する。試
料は0.01gまで秤量する(単位重量当たりの面積を
算出するのに必要)。専用クリンパーを用いてバイアル
をセプタムを用いてシールする。
【0033】2.試料の加温 130℃の恒温槽に試料を立てた状態で入れ、30分間
加温する。
【0034】3.クロマトグラフィ分離状態の設定 重量比で15%になるようにシリコンオイルSE−30
でコーティングした担体(chromosorf w:
AWCS)を内径3mm,長さ3mのカラムに充填した
ものを分離カラムとして用いる。該分離カラムをガスク
ロマトグラフに装着し、Heをキャリアとして50ml
/分で流す。分離カラムの温度を60℃にし、10℃/
分で200℃まで昇温させながら測定する。200℃到
達後5分間保持する。
【0035】4.試料の導入 サンプルビンを恒温槽から取り出し、直ちにガスタイト
シリンジで1mlを注入する。
【0036】5.基準試料の導入 1000ppmに調整したスチレンのヘキサン溶液を基
準試料とし、2μlを注入する。
【0037】●計 算 1000ppmのスチレン溶液を2μl注入するとスチ
レンが2μg注入されたことになり、常温常圧で容積換
算すると0.43μlになる。従って、次式により揮発
成分量を算出できる。
【0038】
【数1】
【0039】●機 材
【0040】
【表2】 ガスクロマトグラフ 島津製GC−9APF 加熱炉 島津製GC−4BPTF サンプルビン 島津製バイアル(内容量 20ml) セプタム 同上バイアル用セプタム(耐熱温度 150℃) ガスタイトシリンジ DYNATECH PRECISION SAMPLING Corp.製 ガスタイトシリンジ(内容積 2ml)
【0041】<実施例1> ○混練条件 連続式押出機(株)池貝製PCM−30の概略図を図2
〜4に示し、混練条件は次の通りとした。
【0042】
【表3】 ・L(長さ)/D(内径)=41 ・スクリュ軸数:2軸(同方向回転) ・スクリュ条数:2条 ・混練物押出量:15kg/Hr(材料供給口4よりス
クリュフィーダーを使用し自然落下で供給した) ・ベント真空吸引:ベント口7を真空ポンプで吸引し
た。(ベント口5と6は開放状態とした) ・液体供給:水をプランジャーポンプ13を介して液体
供給口8より混練物押出量100部に対して4部で供給
した。
【0043】○結 果 ヘッドスペース法測定値:樹脂が900ppmに対して
トナーが380ppmであり、実写時のトナー臭気も少
なかった。 トナー分散性:混練物のカーボン分散を光学顕微鏡で観
察したが、凝集物がなく分散性が良好であった。 実写テスト:初期から最後まで画像濃度が1.35以上
で、カブリが1.0以下で安定して良好であり、30,
000枚後の現像槽底部のトナー飛散量も7mgと少な
く良好であった。
【0044】<実施例2> ○混練条件 実施例1のベント真空吸引のみ次の通り変更した。 ・ベント真空吸引:ベント口6と7を真空ポンプで吸引
した。(ベント口5は開放状態とした)
【0045】○結 果 ヘッドスペース法測定値:トナーが310ppmであ
り、実写時のトナー臭気も少なかった。 トナー分散性:実施例1と同様良好であった。 実写テスト:初期から最後まで画像濃度が1.35以上
で、カブリが1.0以下で安定して良好であり、30,
000枚後の現像槽底部のトナー飛散量も5mgと少な
く良好であった。
【0046】<比較例1> ○混練条件 液体供給をなしとした以外は実施例1に同様とした。 ○結 果 ヘッドスペース法測定値:トナーが570ppmであ
り、やや実写時のトナー臭気があった。
【0047】トナー分散性:実施例1と同様にカーボン
ブラックを観察したが、凝集物が点在して多く見られ
た。 実写テスト:初期のカブリが1.7と高く、約10,0
00枚以降でカブリが1.0以下であった。画像濃度は
ほぼ良好であった。30,000枚後の現像槽底部のト
ナー飛散量も52mgと多めで悪かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常トナー製造フローの一例
【図2】連続式押出機の概略図
【図3】図2のA−A′断面図
【図4】ニーディング部スクリュ(41)と送り部スク
リュ(43、44)の一例
【図5】送り部スクリュのパドルの一例を示す概略図
【図6】ニーディング部スクリュのパドルの一例を示す
概略図
【図7】ニーディング部スクリュのパドルの一例を示す
概略図
【図8】ニーディング部スクリュのパドルの一例を示す
概略図
【符号の説明】
1 押出機本体 2 駆動部 3 スクリュ本体 4 材料供給口 5 ベント口 6 ベント口 7 ベント口 8 液体供給口 9 混練物出口 10 フィーダー駆動部 11 材料貯蔵部 12 スクリュフィーダー 13 液体供給装置 14 液体貯蔵部 15 真空ポンプ 20 バレルC0 21 バレルC1 22 バレルC2 23 バレルC3 24 バレルC4 25 バレルC5 26 バレルC6 27 バレルC7 28 バレルC8 29 バレルC9 30 バレルC10 31 バレルC11 32 バレルダイ 41 ニーディング部スクリュ 42 ニーディング部スクリュ 43 送り部スクリュ 44 送り部スクリュ 45 送り部スクリュ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂及び着色剤を配合、混合
    した後、混練、粉砕、分級する静電荷像現像用トナーの
    製造方法において、混練工程の途中に液体を供給するこ
    とを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 混練工程で使用される装置が連続式押出
    機であって、該連続押出機の途中に液体を供給すること
    を特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 液体を連続式押出機の溶融層部に供給す
    ることを特徴とする請求項2に記載の静電荷像現像用ト
    ナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 供給した液体を更に蒸気として混練物よ
    り除去することを特徴とする請求項1乃至3に記載の静
    電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 液体が水であることを特徴とする請求項
    1乃至4に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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