JP2000168912A - 自動倉庫におけるスタッカークレーンの移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動倉庫におけるスタッカークレーンの移
載装置の移動方向の寸法を小さくしてスタッカークレー
ンの通路幅を小さくし、また、キャレッジの両端間を移
動する移載装置への給電を無くし、移載装置をコンパク
ト化して保管ラックの最下段寸法を小さく抑えて保管ラ
ックの全高さを低くできる、自動倉庫におけるスタッカ
ークレーンの移載装置の提供。 【解決手段】立体倉庫のスタッカークレーンの上下方向
に移動自在のキャレッジ１に搭載され、且つキャレッジ
１に沿って長手方向に移動自在の移載装置２ａ、２ｂで
あって、移載装置２ａ、２ｂはパレットＰに係合する回
動自在のパレット係合アーム４を備え、パレット係合ア
ーム４と、キャレッジ１に固定した、パレット係合アー
ム４の駆動装置１７とがパレット係合アーム４を回動す
る手段で結合されている移載装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、長尺材をパレット
に積載しそのパレットを保管ラックに押し込み又は引き
出す方式の立体自動倉庫において、パレットの出し入れ
を行う自動倉庫におけるスタッカークレーンの移載装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平９−２５５１０８号公報等に記載
されているように、鋼材等の長尺材の収納・保管に、立
体自動倉庫を利用して長尺材をパレットに積載し、その
パレットをラックに収納する方式がある。

【０００３】図８は立体倉庫を示す斜視図で、立体自動
倉庫３０は、前後方向に移動可能のスタッカークレーン
３１の両側に前後方向及び上下方向に多数の棚を有する
保管ラック３２を配置し、スタッカークレーン３１には
上下方向に移動自在のキャレッジ１にパレットＰの出し
入れを行う移載装置２が設けられ、移載装置２にはパレ
ットＰと係台するキャッチャーを駆動させる手段を搭載
している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記立
体自動倉庫では、パレットを引き出し・収納するための
移載装置は、パレットと係合するキャッチャーとキャッ
チャーを駆動させる駆動手段とで構成したキャッチャー
本体がキャレッジの左右両端間を移動するため、スタッ
カークレーンの通路幅が大きくなる問題点があった。ま
た、キャッチャー本体のキャッチャー駆動手段に対して
アクチュエータへの給電若しくはエアホース等を配設す
るためのケーブルベアが必要なため、移載装置の高さが
大きくなって、ラックに収納する最下段のパレット収納
高さが高くなる問題点があった。

【０００５】本発明は、前記従来の欠点を解決するため
のものであって、その目的はパレット収容効率の高い立
体自動倉庫におけるスタッカークレーンの移載装置を提
供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、保管ラックに
沿って走行可能なフレームと該フレームに昇降可能なキ
ャレッジ（１）とを備え、パレット（Ｐ）を前記保管ラ
ックに対して出し入れ可能とした立体自動倉庫のスタッ
カークレーン（３１）において、前記キャレッジ（１）
の左右両端間を水平方向に自在に移動可能な移載装置
（２）であって、移載装置（２）はパレット（Ｐ）に係
合する回動自在に軸支したパレット係合アーム（４）と
ギア（６）、中間ギア（７）及び前記中間ギア（７）の
軸端にローラ（１０）を軸支したアーム（９）とで構成
し．一方該移載装置（２）のパレット係合アーム（４）
の回動手段はキャレッジ（１）の長手方向に直交する方
向へスライドする直動ベアリング（１３）で支持され上
面に前記ローラ（１０）に係合する案内溝（１２）と下
面にカム溝（１４）とを設けた案内溝付きカム板（１
１）と前記カム溝（１４）に係合するローラ（１６）を
キャレッジ（１）長手方向に押し引きするアクチュエー
タ（１７）で構成し、前記パレット係合アーム（４）の
回動手段をキャレッジ（１）の両端部に固定配設したこ
とを特徴としている。

【０００７】本発明のスタッカークレーンの移載装置で
は、移載装置とパレットとの係合を行うための回動手段
を移載装置に搭載していないため、移載装置の移動方向
の寸法をコンパクト化することができ、スタッカークレ
ーンの通路福を小さくできる。

【０００８】また、前記移載装置の回動手段はキャレッ
ジの両端部に固定配設されているため、移載装置への給
電若しくはエアホース等を配設するケーブルベアが不要
なため、移載装置の高さ寸法を小さくできる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は本発明の移載装置を備えた
キャレッジを示し、左半分側は平面図及び右半分側は正
面図、図２は本発明の移載装置を備えたキャレッジの正
面図、図３は本発明の移載装置を備えたキャレッジの要
部側面図、図４（ａ）は移動板、（ｂ）は案内溝付きカ
ム板を下方より見た図である。

【００１０】スタッカクレーンの上下方向に移動自在の
キャレッジ１の両側には、一対の移載装置２ａ，２ｂが
支持されている。左側の移載装置２ａと右側の移載装置
２ｂとは、同速度で同距離それぞれ反対側の端に向かっ
てキャレッジ１のガイドレール３に沿って移動できるよ
うに、ガイドローラ３ａでキャレッジ１に支持されてい
る。移動機構としては、キャレッジの長手方向に環状に
巻回されたエンドレスチェーンに配置固定し、チェーン
の回転により移動させる周知の移動機構が採用でき、エ
ンドレスチェーンは各々に設置するか、１本のエンドレ
スチェーンでもよい。

【００１１】左側の移載装置２ａには、パレットＰに係
合するパレット係合孔４ａを有するパレット係合アーム
４が軸５を中心に回動自在に枢着されている。パレット
係合アーム４の軸５の下部にはギヤ６が設けられ、この
ギア６に中間ギヤ７が噛み合っており、中間ギヤ７の軸
８の下部に固定されたアーム９を介してローラ１０が設
けられている。ローラ１０は案内溝付きカム板１１の案
内溝１２に移動自在に係合している。

【００１２】案内溝付きカム板１１は、直動ベアリング
１３でキャレッジ１の長手方向に直行する方向に移動自
在に設けられている。案内溝付きカム板１１の下面に
は、図４（ｂ）に示すように中央に変曲点を有するカム
溝１４がキャレッジ１の長手方向に沿って設けられてい
る。

【００１３】カム溝１４には、移動板１５に設けたロー
ラ１６が移動自在に係合しており、移動板１５は、キャ
レッジ１に固定したアクチュエータ１７によりガイドに
沿ってキャレッジ１の長手方向に移動自在となってい
る。

【００１４】右側の移載装置２ｂについても左側の移載
装置２ｂと同じ前述の構造を備えている。

【００１５】次ぎに、移載装置がパレットを係合させる
動作について説明する。

【００１６】キャレッジ１に固定したアクチュエータ１
７により移動板１５を移動させると、移動板１５に設け
たローラ１６が案内溝付きカム板１１のカム溝１４に倣
って移動する。

【００１７】ローラ１６の移動に伴って、案内溝付きカ
ム板１１はキャレッジ１の長手方向に直行する方向に移
動し、案内溝付きカム板１１の案内溝１２に係合してい
るローラ１０も案内溝付きカム板１１と同じ方向に移動
する。

【００１８】ローラ１０の移動により、ローラ１０が設
けられているアーム９が回動し、アーム９が固定された
軸８の中間ギヤ７が回転し、この中間ギヤ７に噛み合っ
たギヤ６が回転する。

【００１９】ギヤ６の回転によりパレット係合アーム４
が軸５を中心に回動し、回動方向により、パレット係合
アーム４のパレット係合孔４ａがパレットに係合した
り、離れたりする。

【００２０】次ぎに、パレットの出し入れについて説明
する。図５は本発明の移載装置を搭載したキャレッジの
全体を示す平面図、図６は同正面図、図７は移載装置の
動作の状態の説明図である。

【００２１】図５及び図６において、キャレッジ１の両
端には一対の移載装置２ａ，２ｂがガイドレール３を挟
んで対象に設けられている。キャレッジ１の中央下部に
は、移載装置２ａ，２ｂを往復動させるため、移載装置
２ａ，２ｂが固定されたチェーン１８を駆動する駆動装
置１９が設けられている。

【００２２】キャレッジ１の全長にわたって、間隔をお
いて、パレット支持ローラ２０及びパレット側面ガイド
ローラ２１が配置されている。

【００２３】図７において、左側の保管ラックからキャ
レッジにパレットを引き込み、右側の保管ラックへ収納
する場合について説明する。図７（ａ）に示す初期状態
から移載装置２ａのパレット係合アーム４を前述のパレ
ット係合アーム４の回動操作により回動させて、図７
（ｂ）に示すように、パレット係合アーム４のパレット
係合孔にパレットを係合させる。この操作により案内溝
付きカム板１１の案内溝１２は、ローラ１０がガイドレ
ール３の内側をガイドされる位置に移動する。

【００２４】次いで、図７（ｃ）に示すように、移載装
置２ａをローラ１０をガイドレール３の内側に沿って右
側に移動させると、この移動に伴って、移載装置２ｂが
ローラ１０をガイドレール３の外側に沿って左側に移動
する。

【００２５】次ぎに、図７（ｄ）に示すように、右側に
移動した移載装置２ａのパレット係合アーム４を回動さ
せてパレット係合孔をパレットから外す。この操作で、
ローラ１０の案内溝１２は、ローラ１０がガイドレール
３の外側をガイドされる位置に移動する。一方、左側に
移動した移載装置２ｂのパレット係合アーム４の回動操
作により回動させて、パレット係合アーム４のパレット
係合孔にパレットを係合させる。この操作で、移載装置
２ｂのローラ１０の案内溝１２は、ローラ１０がガイド
レール３の内側をガイドされる位置に移動する。その
後、移載装置２ｂを右側に移動させ、パレットを右側の
保管ラックへ押し込んで収納する。

【００２６】移載装置２ｂの移動に伴って、移載装置２
ａが左側に移動する。そして、図７（ｅ）に示すよう
に、右側に移動した移載装置２ｂのパレット係合アーム
４を回動させてパレット係合孔をパレットから外し、図
７（ａ）の初期状態に戻る。

【００２７】次ぎに、左側の保管ラックからキャレッジ
にパレットを引き込み、同じく左側側の別の保管ラック
へ収納する場合は、図７（ａ）〜（ｃ）に示す前述の操
作でパレットをキャレッジ１上への引き込み、キャレッ
ジを左側の所定の保管ラックに移動させた後、右側に移
動した移載装置２ａをそのままの状態で左側に移動させ
て、パレットを左側の保管ラックへ押し込んで収納す
る。

【００２８】

【発明の効果】本発明は、パレット係合アームが回動
し、パレット係合アームの駆動装置をキャレッジに固定
配設したので、キャレッジの両端間を移動する移載装置
を小型化できるため、スタッカークレーンの通路幅が小
さくなり、立体自動倉庫の占有スペースを小さくでき
る。

【００２９】また、パレット係合アームの駆動装置をキ
ャレッジに固定配設したので、ケーブルベア等の給電部
分がないため、移載装置の高さ寸法を短縮でき、保管ラ
ックの最下段寸法を小さくして保管ラック全高を低くで
きるため、保管物の収納効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の移載装置を備えたキャレッジを示し、
左半分側は平面図及び右半分側は正面図。

【図２】本発明の移載装置を備えたキャレッジの正面
図。

【図３】本発明の移載装置を備えたキャレッジの要部側
面図。

【図４】（ａ）は移動板、（ｂ）は案内溝付きカム板を
下方より見た図。

【図５】本発明の移載装置を搭載したキャレッジの全体
を示す平面図。

【図６】本発明の移載装置を搭載したキャレッジの全体
を示す正面図。

【図７】本発明の移載装置の動作の状態の説明図。

【図８】立体倉庫を示す斜視図。

【符号の説明】

１ キャレッジ、 ２，２ａ，２ｂ 移載装置、 ３
ガイドレール、３ａ ガイドロール、 ４ パレット係
合アーム、 ４ａ パレット係合孔５ 軸、 ６ ギ
ヤ、 ７ 中間ギヤ、 ８ 軸、 ９ アーム、１０
ローラ、 １１ 案内溝付きカム板、 １２ 案内溝、
１３ 直動ベアリング、 １４ カム溝、 １５ 移動
板、 １６ ローラ、１７ アクチュエータ、 １８
チェーン、 １９ 駆動装置、２０ パレット支持ロー
ラ、 ２１ パレット側面ガイドローラ、３０ 立体自
動倉庫、 ３１ スタッカークレーン、 Ｐ パレッ
ト、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 保管ラックに沿って走行可能なフレーム
   と該フレームに昇降可能なキャレッジ（１）とを備え、
   パレット（Ｐ）を前記保管ラックに対して出し入れ可能
   とした立体自動倉庫のスタッカークレーン（３１）にお
   いて、前記キャレッジ（１）の左右両端間を水平方向に
   自在に移動可能な移載装置（２）であって、移載装置
   （２）はパレット（Ｐ）に係合する回動自在に軸支した
   パレット係合アーム（４）とギア（６）、中間ギア
   （７）及び前記中間ギア（７）の軸端にローラ（１０）
   を軸支したアーム（９）とで構成し、一方該移載装置
   （２）のパレット係合アーム（４）の回動手段はキャレ
   ッジ（１）の長手方向に直交する方向へスライドする直
   動ベアリング（１３）で支持され上面に前記ローラ（１
   ０）に係合する案内溝（１２）と下面にカム溝（１４）
   とを設けた案内溝付きカム板（１１）と前記カム溝（１
   ４）に係合するローラ（１６）をキャレッジ（１）長手
   方向に押し引きするアクチュエータ（１７）で構成し、
   前記パレット係合アーム（４）の回動手段をキャレッジ
   （１）の両端部に固定配設したことを特徴とする自動倉
   庫におけるスタッカークレーンの移載装置。