JP2000160155A - 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体、その防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性蛍光体の製造方法 - Google Patents

希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体、その防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性蛍光体の製造方法

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JP2000160155A
JP2000160155A JP11270155A JP27015599A JP2000160155A JP 2000160155 A JP2000160155 A JP 2000160155A JP 11270155 A JP11270155 A JP 11270155A JP 27015599 A JP27015599 A JP 27015599A JP 2000160155 A JP2000160155 A JP 2000160155A
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stimulable phosphor
metal
metal oxide
particles
precursor
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JP11270155A
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English (en)
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Takehiko Shoji
武彦 庄子
Yasushi Nakano
寧 中野
Satoru Honda
哲 本田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿による性能劣化がなく、長期間良好な状
態で使用することのできる放射線像変換パネルのための
蛍光体粒子およびその防湿処理方法並びに放射線像変換
パネルを提供することを課題とする。 【解決手段】 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物系輝尽性蛍光体として、平均粒径1〜10μmであ
り、液相法によって作成され、下記一般式(1)で表され
るものを用いる。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿による性能劣
化が少なく、長期間良好な状態で使用できる希土類付活
アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体、そ
の防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性蛍光
体の製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線像は、病気診断
用に多く用いられている。このX線画像を得るために被
写体を通過したX線を蛍光体層(蛍光スクリーン)に照射
し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を通常の
写真をとるときと同じように銀塩を塗布したフィルムに
照射し、現像した放射線写真が利用されている。
【0003】また、近年、銀塩を塗布したフィルムを使
用しないで、蛍光体層から直接画像を取り出す方法が行
なわれている。この方法としては、被写体を通過した放
射線を蛍光体へ吸収せしめ、しかる後この蛍光体を例え
ば光または熱エネルギーで励起することにより、この蛍
光体が吸収により蓄積している放射線エネルギー蛍光と
して放射せしめ、この蛍光を画像化する方法がある。具
体的には、米国特許第3,859,527号や、特開昭55-12144
号公報等に記載されているような輝尽性蛍光体を用いる
放射線像変換方法が知られている。
【0004】これらの方法は、輝尽性蛍光体を緒含有す
る放射線像変換パネルを使用するもので、この放射線像
変換パネルの輝尽性蛍光体層に被写体を透過した放射線
を当てて被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線
エネルギーを蓄積させて、その後に輝尽性蛍光体を可視
光線,赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起す
ることにより、輝尽性蛍光体層中に蓄積されている放射
線エネルギーを輝尽性発光として放出させ、この光の強
弱による信号を例えば光電変換し、電気信号を得て、こ
の信号を感光フィルムなどの記録材料、CRTなどの表示
装置上に可視像として再生するものである。
【0005】このような放射線像記録再生方法によれ
ば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組み合わせ
を用いる放射線写真方法による場合に比較して、はるか
に少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線像を得ること
ができる利点がある。
【0006】この方法に用いられる輝尽性蛍光体は、放
射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す
蛍光体であるが、実用上では、波長が400〜900nmの範囲
にある励起光によって、300〜500nmの波長範囲の輝尽発
光を示す蛍光体が一般的に利用されている。
【0007】従来より、放射線像変換パネルに用いられ
てきた輝尽性蛍光体の例としては、下記のものが一例と
して挙げられる。 (1) 特開昭55-12145号公報に記載されている(Ba1-X,M2+
X)FX:yA(但し、M2+はMg,Ca,Sr,ZnおよびCdのうちの少な
くとも一つ、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一
つ、AはEu,Tb,Ce,T m,Dy,Pr,Ho,Nd,YbおよびErのうちの
少なくとも一つ、そして、0≦x≦0.6、0≦y≦0.2)の組
成式で表される希土類元素付活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物蛍光体。
【0008】また、この蛍光体には、以下のような添加
物が含まれてもよい。特開昭56-74175号公報に記載され
ているX′,BeX″,M3X″′3(但し、X′,X″,X″′はそれ
ぞれCl,BrおよびIのうち少なくとも一種であり、M3は三
値金属である)。
【0009】特開昭55-160078号公報に記載されているB
eo,Bg O,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La2O3,In2O3,SiO
3,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,BrおよびThO2等の金属酸
化物。
【0010】特開昭56-116777号公報に記載されているZ
r,Sc。特開昭57-23673号公報に記載されているB。特開
昭58-206678号公報に記載されているM・L(但し、MはLi,
Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ金属であり、LはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,InおよびTlからなる
群より選ばれる少なくとも一種の三値金属である)。
【0011】特開昭59-27980号公報に記載されているテ
トラフルオロホウ参加化合物の焼成物。特開昭59-27289
号公報に記載されているヘキサフルオロケイ酸,ヘキサ
フルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸
の一価もしくは二価金属の塩の焼成物。
【0012】特開昭59-56479号公報に記載されているNa
X′(但し、X′はCl,BrおよびIの内の少なくとも一種で
ある)。特開昭59-56480号公報に記載されているV,Cr,M
n,Fe,CoおよびNiなとの遷移金属。
【0013】特開昭59-75200号公報に記載されているM1
X′,M′2X″,M3X″′,A(但し、M1はLi,Na,K,RbおよびCs
からなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であ
り、M′2はBeおよびMgの群より選ばれる少なくとも一種
の二価金属であり、M3はAl,Ga,InおよびTlからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の3価金属である、Aは金属
酸化物であり、X′,X″およびX″′はそれぞれF,Cl,Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲンである)。
【0014】特開昭60-101173号公報に記載されているM
1X′(但し、M1はRbおよびCsからなる群より選ばれる少
なくとも一種のアルカリ金属であり、X′はF,Cl,Brおよ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
である)。
【0015】特開昭61-23679号公報に記載されている
M2′X′2・M2′X″2(但し、M2′はBa,Sr,およびCaから
なる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属
であり、X′およびX″はそれぞれCl,BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、
X′≠X″である)。
【0016】特願昭60-106752号明細書に記載されてい
るLnX″3(但し、LnはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,YbおよびLuからなる群より選ばれる少なく
とも一種の希土類元素であり、X″はF,Cl,BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
る)。
【0017】(2) 特開昭60-84381号公報に記載されてい
るM2X2・aM2X′2:xEu2+(但し、M2はBa,SrおよびCaから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであっ
て、X≠X′であり、0.1≦a≦0.2、0<x≦0.2である)の
組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金
属ハロゲン化蛍光体。
【0018】また、この蛍光体には、以下のような添加
物が含まれていてもよい。特開昭60-166379号公報に記
載されているM1X″(但し、M1はRbおよびCsからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X″
はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンである)。
【0019】特開昭60-221483号公報に記載されているK
X″,MgX″′2,M3X″″3(但し、M3はSc,Y,La,GdおよびLu
からなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であ
り、X″,X″′およびX″″はいずれもF,Cl,BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
る)。
【0020】特開昭60-228592号公報に記載されている
B。特開昭60-228593号公報に記載されているSiO2,P2O5
等の酸化物。特開昭61-120882号公報に記載されているL
iX″,NaX″(但し、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)。
【0021】特開昭61-120883号公報に記載されているS
iO。特開昭61-120885号公報に記載されているSnX″2(但
し、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲン)。
【0022】特開昭61-235486号公報に記載されているC
sX″,SnX″′2(但し、X″およびX″′はそれぞれF,Cl,B
rおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲンであり、LnはSc,Y,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の
希土類元素である)。
【0023】(3) 特開昭55-12144号公報に記載されてい
るLnOX:xA(但し、LnはLa,Y,GdおよびLuのうち少なくと
も一つ、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一つ、Aは
CeおよびTeのうち少なくとも一つ、0<x<0.1)の組成式
で表される希土類元素付活希土類オキシハライド蛍光
体。
【0024】(4) 特開昭58-69281号公報に記載されてい
るM3OX:xCe(但し、M3はPr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,TbおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の
酸化金属であり、XはCl,BrおよびIのうち少なくとも一
つであり、0<x<0.1)の組成式で表されるセリウム付活
三価金属オキシハイライド蛍光体。
【0025】(5) 特願昭60-70484号明細書に記載されて
いるM1X:xBi(但し、M1はRbおよびCsからなる群より選ば
れる少なくとも一種のアルカリ金属であり、XはCl,Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり、0<x≦0.2)の組成式で表されるビスマス付活
アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体。
【0026】(6) 特開昭60-141783号公報に記載されて
いるM2 5(PO4)3x:xEu2+(但し、M2はCa,SrおよびBaからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属で
あり、XはF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり、0<0≦0.2)の組成式で表
される二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリン
酸塩蛍光体。
【0027】(7) 特開昭60-157099号公報に記載されて
いるM2 2BO3X:xEu2+(但し、M2はCa,SrおよびBaからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、0<x
≦0.2)の組成式で表される二価ユーロピウム付活アルカ
リ土類金属ハロホウ酸塩蛍光体。
【0028】(8) 特開昭60-157100号公報に記載されて
いるM2 2PO4X:xEu2+(但し、M2はCa,SrおよびBaからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であ
り、XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンであり、0<x≦0.2)の組成式で表され
る二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリン酸塩
蛍光体。
【0029】(9) 特開昭60-217354号公報に記載されて
いるM2HX:xEu2+(但し、M2はCa,SrおよびBaからなる群よ
り選ばれる一種のアルカリ土類金属であり、XはCl,Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり、0<x≦0.2)の組成式で表される二価ユーロピ
ウム付活アルカリ土類金属水素化貼りゲン化物蛍光体。
【0030】(10) 特開昭61-21173号公報に記載されて
いるLnX3・aLn′X′3:Ce3+(但し、LnおよびLn′はそれ
ぞれY,La,GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくと
も一種の希土類元素であり、XおよびX′はそれぞれF,C
l,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり、X≠X′であり、0.1<a≦10.、0<x≦
0.2)の組成式で表されるセリウム不活希土類複合ハロゲ
ン化物蛍光体。
【0031】(11) 特開昭61-21182号公報に記載されて
いるLnX3・aM1X′:xCe3+(但し、LnおよびLn′はそれぞ
れY,La,GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも
一種の希土類元素であり、M1はLi,Na,K,CsおよびRbから
なる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り、XおよびX′はそれぞれCl,BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、0<a≦0.2)
の組成式で表されるセリウム付活希土類複合ハロゲン化
物系蛍光体。
【0032】(12) 特開昭61-40390号公報に記載されて
いるLnPO4・aLnX3:Ce3+(但し、LnはY,La,GdおよびLuか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であ
り、XはF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンであり、0.1≦a≦10.0、0<x≦0.2)
の組成式で表されるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩蛍光
体。
【0033】(13) 特願昭60-78151号明細書に記載され
ているCsX:aRbX′:xEu2+(但し、XおよびX′はそれぞれC
l,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり、0<a≦10.0、0<x≦0.2)の組成式で表
される二価ユーロピウム付活ハロゲン化セシウム・ルビ
ジウム蛍光体。
【0034】(14) 特願昭60-78153号明細書に記載され
ているM2X2・aM1X′:xEu2+(但し、M2はBa,SrおよびCaか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金
属であり、M1はLi,RbおよびCsからなる群より選ばれる
少なくとも一種のアルカリ金属であり、XおよびX′はそ
れぞれCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンであり、0.1≦a≦20.0、0<x≦0.2)の組
成式で表される二価ユーロピウム付活複合ハロゲン化物
蛍光体。
【0035】上記輝尽性蛍光体のうちで、ヨウ素を含有
する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム付
活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含
有する希土類元素付活希土類オキシハロゲン化物系蛍光
体、およびヨウ素を含有するビスマス付活アルカリ金属
ハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽蛍光を示す。
【0036】これら輝尽性蛍光体を使用した放射線像変
換パネルは、放射線像情報を蓄積した後、励起光の走査
によって蓄積エネルギーを放出するので、操作後の再度
放射線画像の蓄積を行なうことができ、繰返し使用が可
能である。つまり、従来の照射線写真法では、一回の撮
影毎に放射線フィルムを消費するのに対して、この放射
線像変換方法では放射線像変換パネルを繰返し使用する
ので、資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0037】そこで、放射線像変換パネルには得られる
放射線像を劣化させることなく長期間の使用に耐える性
能を付与することが望ましい。しかし、放射線像変換パ
ネルの製造に用いられる輝尽性蛍光体は、一般に吸湿性
が大であり、通常の気象条件の室内に放置すると空気中
の水分を吸収し、時間の経過と共に著しく劣化する。
【0038】具体的には、例えば、輝尽性蛍光体を高湿
度のもとに置くと、吸収した水分の増大に伴って蛍光体
の放射線感度が低下する。また、一般には輝尽性蛍光体
に記録された放射線像の潜像は、放射線照射後の時間の
経過に伴って退行するため、再生される放射線像信号の
強度は放射線照射から励起光により走査までの時間が長
いほど小さくなるという性質を有するが、輝尽性蛍光体
が吸湿すると潜像退行の速さが速くなる。
【0039】そのため、吸湿した輝尽性蛍光体を有する
放射線像変換パネルを用いると、放射線像の読み取り再
生信号の再現性が低下する。輝尽性蛍光体の粒子は、一
般的にはその輝尽性は、粒子径に依存することが知られ
ており、特開昭55-163500号公報には、平均粒子径1〜30
μmのものが好ましいとされている。また、蛍光体粒子
サイズと感度,粒状性,鮮鋭性等の特性値の関係が特公平
3-79680号に開示されている。
【0040】これらの輝尽性蛍光体の粒子のサイズおよ
び形状を制御する試みが液相法で、特開平7-233369号に
は、従来法として希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系輝尽性蛍光体の製造法は、原料化合物のアル
カリ土類金属弗化物、弗化物以外のアルカリ土類金属ハ
ロゲン化物、希土類元素のハロゲン化物、弗化アンモニ
ウム等を一緒に乾式混合するか、あるいは水系媒体中に
懸濁させて混合した後、焼成し粉砕するのに対し、水溶
液中希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝
尽性蛍光体を沈殿させる方法が開示されている。
【0041】上記水溶液中で希土類付活アルカリ土類金
属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体を沈殿させる液相法
により、粉砕による性能の劣化なしに、小粒径のそろっ
た蛍光体粒子が得られるようになった。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】しかし、感度が高く、
小粒径化することによって水分による劣化が従来以上に
問題となってきた。この劣化は焼成後蛍光体粒子が大気
中にさらされた瞬間から始まっており、これを防止する
ためには焼成後蛍光体粒子を大気から遮断した環境に保
存する方法等が考えられるが、蛍光プレートの作成にお
けるすべての工程をこのような環境下で行なうことは実
際上困難である。
【0043】従来、輝尽性蛍光体粒子の吸湿による劣化
現象を防止するには、特公平2-278196号記載のチタネー
ト系カップリング剤による方法、特公平5-52919号記載
のシリコーンオイルによる方法等が考案されているが、
どれも根本的な解決に至っていない。
【0044】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、吸湿による性能劣化がなく、長期間良
好な状態で使用することのできる放射線像変換パネルの
ための蛍光体、その防湿処理方法、放射線像変換パネル
および輝尽性蛍光体の製造方法を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の(1)
〜(5)により解決される。 (1) 輝尽性蛍光体を金属酸化物と金属アルコキシドと
で被覆する。 (2) 第1の金属の存在下で輝尽性蛍光体の前駆体を焼
成後、金属アルコキシで被覆する。または、第1の金属
の存在下で輝尽性蛍光体の前駆体を焼成後、金属アルコ
キシドと第2の金属酸化物とで被覆する。 (3) 金属アルコキシドの存在下で前駆体を焼成後、金
属アルコキシドまたはシランカップリング剤と第2の金
属化合物とで被覆する。 (4) 金属アルコキシドおよび第1の金属酸化物の存在
下で前駆体を焼成後金属アルコキシドまたはシランカッ
プリング剤で被覆する。 (5) 金属アルコキシドおよび第1の金属酸化物の存在
下で前駆体を焼成後、金属アルコキシドまたはシランカ
ップリング剤と第2の金属酸化物とで被覆する。
【0046】上記課題を解決する請求項1記載の発明
は、希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝
尽性蛍光体の防湿処理方法において、希土類金属弗化ヨ
ウ化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子を粒径2〜50nmの少な
くとも一種類以上の第一の金属酸化物粒子の存在下で焼
成した後に、アルミニウム,ジルコニウム,チタン,ケ
イ素,バリウムの内の元素の少なくとも一種類以上の金
属アルコキシドで表面を被覆することまたは、前記希土
類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光
体前駆体粒子を粒径2〜50nmの少なくとも一種類以上の
第一の金属酸化物粒子の存在下で焼成した後に、更に、
粒径2〜50nmの少なくとも一種類以上の第二の金属酸化
物粒子と、アルミニウム,ジルコニウム,チタン,ケイ
素,バリウムの内の元素の少なくとも一種類以上の金属
アルコキシドとで表面を被覆することを特徴とする希土
類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光
体粒子の防湿処理方法である。
【0047】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物
系輝尽性蛍光体は、平均粒径1〜10μmであり、液相法に
よって作成され、下記一般式(1)で表されることを特徴
とする請求項1記載の希土類付活アルカリ土類金属弗化
ハロゲン化物系輝尽性蛍光体粒子の防湿処理方法であ
る。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ金属 X:Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy,Ho,Nd,ErおよびYbからな
る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2 請求項3記載の発明は、前記一般式(1)で表される平均
粒径1〜10μmの希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物系輝尽性蛍光体において、希土類付活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子と、
該希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽
性蛍光体前駆体粒子の表面に被覆された第一の金属酸化
物と、焼成後に前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系輝尽性蛍光体上に被覆されたアルミニウ
ム,ジルコニウム,チタン,ケイ素,バリウムの内の元
素の少なくとも一種類以上の金属アルキシドまたは前記
金属アルキシドと第二の金属酸化物粒子とからなること
を特徴とする希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物系輝尽性蛍光体である。
【0048】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明の前記第一の金属酸化物粒子および第二の金属酸化物
粒子の総量が、前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子に対して、0.01重
量%以上10重量%以下であり、前記金属アルキシドの量
が、前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物
系輝尽性蛍光体前駆体粒子に対して、0.1重量%以上5重
量%以下であることを特徴とする希土類付活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である。
【0049】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の発明の前記金属アルキシドは、アルミニウムアル
コキシドであることを特徴とする希土類付活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である。
【0050】請求項6記載の発明は、請求項3または4
記載の発明の前記第一の金属酸化物粒子が、アルミナで
あることを特徴とする希土類付活アルカリ土類金属弗化
ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である。
【0051】請求項7記載の発明は、請求項3または4
記載の発明の前記第二の金属酸化物粒子が、シリカであ
ることを特徴とする希土類付活アルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系輝尽性蛍光体である。
【0052】請求項8記載の発明は、請求項3乃至7の
いずれかに記載の希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系輝尽性蛍光体を含むことを特徴とする放射線
像変換パネルである。
【0053】請求項9記載の発明は、輝尽性蛍光体を生
成する工程と、前記輝尽性蛍光体を金属酸化物、及び金
属アルコキシドで被覆する工程と、を有することを特徴
とする輝尽性蛍光体の製造方法である。
【0054】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
発明の前記被覆する工程は、前記輝尽性蛍光体粒子に対
して0.05重量%以上10重量%以下の金属酸化物、及び前
記輝尽性蛍光体粒子に対して0.1重量%以上5重量%以下
の金属アルコキシドで被覆する工程であることを特徴と
する輝尽性蛍光体の製造方法である。請求項11記載の
発明は、請求項9記載の発明の前記金属酸化物は、疎水
処理化されていることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造
方法である。請求項12記載の発明は、請求項9記載の
発明の前記金属酸化物は、シリカ又はアルミナ又は酸化
チタンから選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
する輝尽性蛍光体の製造方法である。
【0055】請求項13記載の発明は、請求項9記載の
発明の前記輝尽性蛍光体は、少なくともBa原子、F原
子、X原子及びLn原子を有することを特徴とする輝尽性
蛍光体の製造方法である。
【0056】ただし、Xは、F、Cl、Br、I、At、Yb及びN
oのうちの少なくとも一つであり、Lnは、Ce、Pr、Sm、E
u、Gd、Tb、Tm、Dy、Ho、Nd、Er、及びYbのうちの少な
くとも一つである。
【0057】請求項14記載の発明は、請求項9乃至1
3のいずれかに記載の発明の前記輝尽性蛍光体は、次の
一般式で表されることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造
方法である。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ金属 X: Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy,Ho,Nd,ErおよびYbからな
る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2 請求項15記載の発明は、輝尽性蛍光体の前駆体を生成
する工程と、前記前駆体を第1の金属酸化物粒子の存在
下で焼成する工程と、前記焼成された前駆体を金属アル
コキシドで被覆する工程とを有することを特徴とする輝
尽性蛍光体の製造方法である。
【0058】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の発明の前記被覆する工程は、前記輝尽性蛍光体粒子に
対して0.1重量%以上5重量%以下の金属アルコキシドで被
覆する工程であることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造
方法である。
【0059】請求項17記載の発明は、請求項15記載
の発明の前記金属酸化物粒子が疎水処理されていること
を特徴とする輝尽瀬蛍光体の製造方法である。請求項1
8記載の発明は、請求項15記載の発明の 前記金属酸
化物がシリカ又はアルミナ又は酸化チタンから選ばれた
少なくも1種であることを特徴とする輝尽性蛍光体の製
造方法である。
【0060】請求項19記載の発明は、請求項15乃至
18のいずれかに記載の発明の前記被覆する工程は、前
記焼成された前駆体を金属アルコキシド及び第2の金属
酸化物で被覆するステップであることを特徴とする輝尽
性蛍光体の製造方法である。
【0061】請求項20記載の発明は、請求項15乃至
19のいずれかに記載の発明の前記金属酸化物は、前記
アルミナであり、前記第2の金属酸化物はシリカである
ことを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法である。
【0062】請求項21記載の発明は、請求項15乃至
20のいずれかに記載の発明の前記輝尽性蛍光体は、少
なくともBa原子、F原子、X原子及びLn原子を有すること
を特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法である。
【0063】請求項22記載の発明は、請求項15記載
の発明の前記輝尽性蛍光体は、次の一般式で表されるこ
とを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法である。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ金属 X:Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy,Ho,Nd,ErおよびYbからな
る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2 請求項23記載の発明は、輝尽性蛍光体の前駆体を生成
する工程と、前記前駆体を金属アルコキシドの存在下で
焼成する工程と、前記焼成された前駆体を金属酸化物又
はシランカップリング剤、及び金属酸化物で被覆する工
程と、を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方
法である。
【0064】請求項24記載の発明は、輝尽性蛍光体の
前駆体を生成する工程と、前記前駆体を第1の金属アル
コキシド及び第1の金属酸化物の存在下で焼成する工程
と、前記焼成された前駆体を金属アルコキシド又はシラ
ンカップリング剤で被覆する工程と、を有することを特
徴とする輝尽性蛍光体の製造方法である。
【0065】請求項25記載の発明は、輝尽性蛍光体の
前駆体を生成する工程と、前記前駆体を第1の金属アル
コキシド及び第1の金属酸化物の存在下で焼成する工程
と、前記焼成された前駆体を金属アルコキシド又はシラ
ンカップリングと第2の金属酸化物とで被覆する工程
と、を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法
である。
【0066】尚、本発明での「輝尽性蛍光体の前駆体」
とは、輝尽性発光光や瞬時発光性をほとんど示さない物
質をいう。例えば、一般式(1)の物質が600℃以上の高温
を経てない状態をいう。
【0067】又、固相方における輝尽性蛍光体の前駆体
は、輝尽性蛍光体そのもの、または輝尽性蛍光材料を混
合したもの、またはこれらの物質が600℃以上の高音を
経てない状態をいう。
【0068】本発明で使用する金属アルコキシドとは、
アルコールの水酸基の水素を金属Mで置換した化合物で
あり、本発明では、金属原子として、アルミニウム、ジ
ルコニウム、チタン、ケイ素、バリウム等が使用できる
が、特に、蛍光体の変色防止および潮解防止効果の面で
アルミニウムアルコキシドが好ましく、更に、取り扱い
性が容易で、加水分解性が高く、比較的低温で反応性が
高いことから、エチル、プロピル、ブチル、2-メトキシ
エチル等の置換または非置換の低級アルキル基を有する
金属アルコキシドが望ましい。
【0069】アルミニウムアルコキシド及びその誘導体
としては、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウム
トリ-n-プロホキシド、アルミニウムトリイソプロホキ
シド、アルミニウムトリ-n-ブトキシド、アルミニウム
トリイソブトキシド、アルミニウムトリ-sec-ブトキシ
ド、アルミニウムトリ-tert-ブトキシド、アルミニウム
トリス(ヘキシルオキシド)、アルミニウムトリス(2-エ
チルヘキシルオキシド)、アルミニウムトリス(2-メトキ
シエトキシド)、アルミニウムトリス(2-エトキシエトキ
シド)、アルミニウムトリス(2-ブトキシエトキシド)、
のような置換または非置換のアルミニウムアルコキシド
類があげられるが、前述の理由から特に、アルミニウム
トリエトキシド((C2H5O)3Al)、アルミニウムトリイソプ
ロキシド([(CH3)2CHO ]3Al)等の低級アルキル基を有す
るアルミニウムアルコキシドが望ましい。
【0070】更に、本発明に使用する金属酸化物粒子は
シリカ、アルミナ、酸化チタンの1種又は2種以上からな
り粒径は2〜50nmのものが好ましい。粒径が2nm以下のも
のは工業的に入手が困難であり、50nmをこえると蛍光体
粒子の表面を良好に被覆することが難しい。
【0071】このような金属酸化物粒子としては、火炎
加水分解法やアーク法によるシリカ、アルミナ、二酸化
チタンのような乾式法金属酸化物のほか、ケイ酸ナトリ
ウムのような塩の酸による分解で得られる湿式金属酸化
物、オルガノゲルの加水分解によるものなど各種の製造
方法によって得られるものが用いられる。
【0072】金属酸化物粒子の疎水化処理方法として
は、例えばジメチルクロルシラン、へキサメチルジシラ
ン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリン
グ剤による処理やシリコーンオイルでの処理がある。
【0073】またすでに疎水化処理済みの金属酸化物粒
子も工業的に入手が可能である。本発明で言う疎水化さ
れた金属酸化物粒子とはメタノールウエッタビリティー
法による疎水化度(MW値)が20より大である粒子のことを
言う。
【0074】平均粒径が数μm~数十μmの蛍光体粒子に
対して適当量の金属酸化物を混合するには通常のどのよ
うな方法も使用可能であるが、ターブラシェーカーミキ
サー(シンマルエンタープライゼス社製)のような混合翠
置を使用し金属酸化物全量に対して蛍光体粒子を徐々に
添加していく方式で混合する方法や0.5~10.0wt%の濃度
の金属酸化物分散液中で蛍光体粒子を攪拌した後に濾過
し乾燥する方注等が粒子の均一被覆の点で好ましい。
【0075】本発明で使用されるシランカップリング剤
とは一般式
【0076】
【化1】
【0077】で表される化合物である。式中Rは脂肪族
或いは芳香族の炭化水素基を表し、不飽和基(例えばど
こル基)を介在していてもよいし、ROR′-、RCOOR′-RNH
R′-(Rはアルキル基、アリール基、R′はアルキレン
基、アリーレン基)その他の置換基で置換されていても
よい。
【0078】またX1、X2、X3は脂肪族もしくは芳香族の
炭化水素、アシル基、アミド基、アルコキシ基、アルキ
ルカルポニルオキシ基、エポキシ基、メノカプト基或い
はハロゲン原子を表し、X1、X2、X3は同じであっても互
いに異なっていてもよい。但し少なくとも1つは炭化水
素以外の基である。
【0079】尚、X1、X2、X3は加水分牌を受ける基であ
ることが望ましい。シランカップリング剤の具体例とし
てはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルルトリクロ
ロシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ-クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジ
クロロシラン、γ-クロロプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ-クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ-
アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(β-アミノエチ
ル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-ア
ミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ-イソシアネート
プロピルトリエトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アニリノプ
ロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノ
プロピルトリメトキ シシラン・塩酸塩汲びアミノシラ
ン配合物などが挙げられる。なかでも特にビニル系、メ
ルカプト系、グリシドキシ系、メタクリロキシ系が好ま
しく、特にメルカプト系がより好ましい。
【0080】
【発明の実施の形態】本願発明者らは一般式(1)の(Ba
1-xM1)FX:yM2,zLnで表される輝尽性蛍光体の吸湿による
感度劣化現象について調査するなかで、性能劣化は吸湿
による蛍光体の潮解と蛍光体の変質によって発生するこ
とを発見した。
【0081】上記潮解とは、蛍光体粒子が空気中の水蒸
気をとって自分で水溶液を作る現象を言い、変質とは潮
解はしないが空気中の水蒸気により蛍光体自体の蛍光特
性が変化することを言う。変質の機構については明解で
はないが、蛍光体粒子内部の構造変化等が考えられる。
【0082】蛍光体の吸湿特性は、毛管凝集をはじめと
する多種の原因で発生すると考えられるが、一旦水蒸気
が水滴として蛍光体粒子間に発生すると潮解により性能
劣化が起こる。
【0083】本願発明者らはこれらの劣化現象を防止す
べく鋭意検討するなかで金属酸化物粒子で蛍光体を被覆
処理した後に、金属アルコキシドで処理することにより
蛍光体の潮解や変質を防止できることを見いだした。特
に、アルミニウムイソプロキシドを使用した場合にこの
効果は大きい。
【0084】一般に、無機粉末を金属アルコキシドで処
理することで耐水性を付与する方法が知られているが、
本願発明者らの試験によると、一般式(1) (Ba1-xM1)FX:
yM2, zLnで表される輝尽性蛍光体粒子表面に直接金属ア
ルコキシドによる酸化皮膜を形成することは困難であっ
た。
【0085】課題を解決するための手段の欄での(1)の
方法である金属酸化物の被覆処理後に、金属アルコキシ
ドによる表面処理を行なう。これにより金属アルコキシ
ドによる酸化皮膜が蛍光体粒子上に分散する金属酸化物
粒子の周囲を埋めるように連続相を形成するため、金属
アルコキシドが有効に機能する。
【0086】蛍光体粒子と金属酸化物粒子とは電気的な
力で結合していると考えられるが、分散,調液,塗布工程
でこの電気力以上の力が作用すると、金属酸化物の蛍光
体粒子からの剥離が発生すると考えられる。つまり、
(2)の方法で、金属アルコキシドを用いれば、この剥離
を抑制でき、塗布後も耐湿効果を得られる。
【0087】また、前駆体粒子を第一の金属酸化物粒子
での被覆処理した後に焼成し、その後金属アルコキシド
で表面処理すると耐湿性の大きい蛍光体粒子が得られ、
分散,調液,塗布工程を経て支持体上に塗布されても蛍光
体粒子の耐湿性向上の効果は保持される。
【0088】特に、焼成効率を損なわない範囲で第一の
金属酸化物量を決定し、焼成後に不足分の第二の金属酸
化物粒子で蛍光体粒子を被覆処理した後、金属アルコキ
シドでの表面処理を行なうことで、焼成効率の低下によ
る発光特性の低下を抑制できるという効果を得ることが
できる。
【0089】何故第一の金属酸化物粒子が、分散,調液,
塗布工程で蛍光体粒子から剥離しないかは不明であるが
焼成において蛍光体粒子と金属酸化物粒子との間になん
らかの結合が生じるためと推測される。
【0090】本発明の第一の金属酸化物量としては、蛍
光体粒子の焼結防止の点でアルミナが好ましく、焼成効
率の点で蛍光体前駆体量に対して0.01〜2.0wt%が好ま
しい。
【0091】また、第一の金属酸化物としてアルミナを
使用した場合は、第二の金属酸化物として特にシリカを
使用すると、蛍光体粒子の耐湿性がより向上する。何故
シリカでより耐湿性が向上するかは明確でないが、アル
ミナと帯電特性が異なるため蛍光体表面に固定化された
アルミナ粒子と強い電気的な力が働くためと推測され
る。
【0092】尚、(2)の方法で、用いられる金属酸化物
としては、上記(1)の方法で用いられる金属酸化物と同
様である。また、第1の金属酸化物と第2の金属酸化物
は、同じ物質であってもよいし、異なる物質であっても
よい。
【0093】本発明に使用される金属酸化物の粒子は、
2〜50nmのものが好ましい。粒径が2nmのものは工業的に
入手が困難であり、50nmを越えると蛍光体粒子の表面を
良好に被覆することが難しくなる。
【0094】本発明においては、金属酸化物粒子の総量
が蛍光体に対して10%以下であると感度の低下を低減で
き、0.01%より多ければ、本発明の効果をより向上でき
る。また、金属アルコキシドの量も蛍光体量に対して5
%以下であると感度の低下を低減でき、塗膜も硬質化し
にくく塗膜面にひび割れ等が発生することを低減でき
る。また0.1%より多いと本発明の効果をより向上でき
る。
【0095】平均粒径が数μm〜数十μの蛍光体粒子に
対して、適当量の金属酸化物を混合するには、通常どの
ような方法も使用可能であるが、ターブラシェーカーミ
キサー(シンマルエンタープライゼス社製)のような混合
装置を使用し金属酸化物全量に対して蛍光体粒子を徐々
に添加していく方法で混合する方法や0.5〜10.0wt%の濃
度の金属酸化物分散液中で蛍光体粒子を攪拌した後に濾
過し、巻装する方法が粒子の均一被膜の点で好ましい。
【0096】蛍光体前駆体粒子及び焼成後の蛍光体粒子
への金属アルコキシド付着の方法としては、アルコキシ
ド有機溶媒溶液中への前記粒子の浸せきやアルコキシド
有機溶媒溶液の噴霧があげられるが、粒子表面への均一
性から、粒子の浸せき方法がより好ましい。
【0097】アルコキシド有機溶媒溶液中へ蛍光体粒子
を浸漬する場合には、蛍光体粒子に対して0.01〜5wt%の
金属アルコキシドを含むアルコキシド有機溶媒溶液中に
蛍光体粒子を浸漬した後、1〜10時間程度攪拌した後、
濾過することでアルキシドが付着した蛍光体粒子を得る
ことができる。アルコキシドが付着した前駆体粒子を焼
成して得られた蛍光体は、この段階では、ほとんど耐湿
性の向上は見れないが、焼成後の蛍光体をさらに、金属
酸化物粒子と金属アルコキシドまたはシランカップリン
グ剤で処理することで、金属アルコキシドの付着なしで
焼成した蛍光体粒子を金属酸化物粒子と金属アルコキシ
ドまたはシランカップリング剤で処理したものより、分
散、調液、塗布等での表面処理剤の離脱による耐湿性の
減退の少ない蛍光体粒子が得られる。
【0098】何故、金属アルコキシドの存在下で焼成し
た蛍光体粒子が、表面処理剤の離脱による耐湿性の減退
が少ないかは定かではないが、蛍光体表面に点在する酸
化物皮膜が、焼成後の金属酸化物粒子と金属アルコキシ
ドまたはシランカップリング剤による処理をより強固な
ものとするためと考えられる。
【0099】さらに蛍光体前駆体粒子へ第1の金属酸化
物粒子と金属アルコキシドの両方を付着させた後、焼成
し、金属アルコキシドまたはシランカップリング剤で処
理することで、殆ど分散、調液、塗布等での表面処理剤
の離脱による耐湿性の減退のない蛍光体粒子が得られ
る。
【0100】これは、蛍光体前駆体粒子に、金属酸化物
粒子と金属アルコキシドの両方を付着させると、金属ア
ルコキシドの酸化物皮膜が蛍光体前駆体粒子に点在する
金属酸化物粒子の周囲を埋めるように連続相を形成する
ために金属アルコキシドによる酸化物披膜がより有効に
機能するためと、焼成によって金属酸化物粒子が蛍光体
粒子に固定化され、より外的力に対して表面処理剤がよ
り離脱しづらいくなるためと考えられる。
【0101】蛍光体前駆体に付着させる金属酸化物粒子
や金属アルコキシドの添加量を増量すと焼成効率の低
下、得られた蛍光件の感度低下を招く場合がある。この
場合、焼成効率や感度低下を起こさない範囲で、前駆体
粒子に付与する金属アルコキシドや第一の金属酸化物粒
子の量を決定し、焼成後に必要とされる耐湿性に見合っ
た量の第2の金属酸化物粒子と金属アルコキシドまたは
シランカップリング剤で処理することで耐湿性と感度が
両立した蛍光体を得ることができる。
【0102】蛍光体前駆体粒子へ付着させる金属アルコ
キシドとしては、蛍光体の感度及び焼結防止の観点から
アルミニウムアルコキシドが望ましく、焼成効率の点で
蛍光体前駆体量に対して、0.01〜2.0wt%が好ましい。蛍
光体前駆体に付着させる第一金属酸化物粒子としては、
同様の観点からアルミナが望ましく、蛍光体前駆体量に
対して金属アルコキシドと第一金属酸化物粒子の総量は
0.01〜2.0wt%が好ましい。
【0103】蛍光体前駆体に付着する第一の金属酸化物
粒子及び焼成後の第二の金属酸化物粒子の総量は、蛍光
体重量に対して10%を越えると塗膜としたときの蛍光体
粒子充填率低下により感度が低下し、また総量で0.01%
以下だと本発明の効果は半減する。
【0104】第二の金属酸化物粒子としては、蛍光体粒
子の潮解を防止する観点から、特に疎水化処理された金
属酸化物粒子を使用することが望ましい。金属酸化物粒
子の疎水化処理方法としては例えば、ビニルトリエトキ
シシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキ
シシラン、ジメチルクロルシラン、ヘキサメチルジシラ
ン、オクチルトリメトキシシラン等の撥水化傾向の強い
シランカップリング剤による処理やシリコーンオイルで
の処理がある。
【0105】またすでに疎水化処理済みの金属酸化物粒
子も工業的に入手可能である。但し、金属酸化物で蛍光
体を被覆処理した後に上記の撥水性の高いシランカップ
リング剤で処理することで疎水化処理された金属酸化物
粒子を使用したのと同様の効果を得ることが出来る。
【0106】特に好ましくは第二の金属酸化物粒子とし
て、予め撥水化傾向の強いジメチルクロルシラン、ヘキ
サメチルジシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎
水化処理された金属酸化物粒子を使用し、焼成後の処理
に蛍光体の変色防止効果のあるメルカプト系シランカッ
プリング剤を用いることである,メルカプト系シラン処
理剤としては、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、3-メルカブトプロビルメチルジメトキシシラン、
メルカブトプロピルトリエトキシシラン等があげられ
る。
【0107】次に、本発明における「液相によって作成
された一般式(1)で表される希土類付活アルカリ土類金
属弗化ヨウ化(ハロゲン化)物系輝尽性蛍光体」について
説明する。
【0108】本発明の希土類付活アルカリ土類金属弗化
ハロゲン化物系輝尽性蛍光体の製造は、粒子形状の制御
が難しい個相法ではなく、粒径の制御が容易である液相
法により行なうことが好ましい。特に、下記の二つの液
相合成法により輝尽性蛍光体を得ることが好ましい。
尚、下記には、代表として希土類付活土類金属弗化ヨウ
化物系輝尽性蛍光体の製造について説明する。
【0109】製造法1:BaX2(弗化物以外のBaI2,BaBr2)と
Lnのハロゲン化物を含み、一般式(1)のxが0でない場合
には更に、M1のハロゲン化物を、そしてyが0でない場合
には更にM2のハロゲン化物を含み、それらが溶解したの
ち、Ba X2(弗化物以外のBaI2,BaBr2)濃度が1mol/l以
上、好ましくは、1.35mol/l以上、さらに好ましくは3.0
〜4.5mol/lの水溶液を調整する工程;上記の水溶液を50
℃以上溶解度未満、好ましくは80℃以上の温度に維持し
ながら、これに濃度5mol/l以上、好ましくは、8mol/l以
上、特に、好ましくは、10〜13mol/l以上の無機弗化物
(弗化アンモニウムもしくはアルカリ金属の弗化物)の水
溶液を添加して希土類付活アルカリ土類金属弗化ヨウ化
物系輝尽性蛍光体前駆体結晶の沈殿物を得る工程;上記
の前駆体結晶の沈殿物を水溶液から分離する工程;そし
て、分離した前駆体結晶の沈殿物を焼結を避けながら焼
成する工程を含む製造方法である。
【0110】製造法2:母液がBaX2(弗化物以外でBaI2,Ba
Br2)とLnのハロゲン化物を含み、一般式(1)のxが0でな
い場合には更に、M1のハロゲン化物を、そしてyが0でな
い場合には更にM2のハロゲン化物を含み、それらが溶解
したのち、ハロゲン化アンモニウム濃度が3mol/l以上、
好ましくは4mol/l以上の水溶液を調整する工程;上記の
水溶液を50℃以上溶解度未満、好ましくは80℃以上の温
度に維持しながら、これに濃度4mol/l以上、好ましくは
8mol/l以上の無機弗化物(弗化アンモニウムもしくはア
ルカリ金属の弗化物)の水溶液とBaX2(弗化物以外でBa
I2,BaBr2)の水溶液とを前者の弗素と後者のBaとの比率
を一定に維持しながら連続的もしくは間欠的に添加して
希土類付活アルカリ土類金属弗化ヨウ化物系輝尽性蛍光
体前駆体結晶の沈殿物を得る工程;上記の前駆体結晶の
沈殿物を水溶液から分離する工程;そして、分離した前
駆体結晶の沈殿物を焼結を避けながら焼成する工程を含
む製造方法である。
【0111】尚、Lnのハロゲン化物の添加時期は問わ
ず、添加開始時にあらかじめ反応母液等中にあってもよ
く、また無機弗化物(弗化アンモニウムもしくはアルカ
リ金属の弗化物)の水溶液の添加時、及び無機弗化物(弗
化アンモニウムもしくはアルカリ金属の弗化物)の水溶
液とBaX2(弗化物以外でBaI2,BaBr2)の水溶液の添加時に
同時又は後で添加してもよい。
【0112】本発明における平均粒径とは、粒子(結晶)
の電子顕微鏡写真より無作為に粒子1000個を選び、球換
算の体積粒子径で平均を求めたものである。尚、本発明
に係る粒子(結晶)は単分散性のものが好ましく、平均粒
径の分布(%)が20%以下のものが好ましく、特に15%以
下のものが良い。
【0113】以下に輝尽性蛍光体の製造法の詳細につい
て説明する。 (前駆体結晶の沈殿物の作成、輝尽性蛍光体作成)最初
に、水系媒体中を用いて弗素化合物以外の原料化合物を
溶解させる。すなわち、BaX2(BaI2,BaBr2)とLnのハロゲ
ン化物、そして必要により更にM2のハロゲン化物、そし
て更にM1のハロゲン化物を水系媒体中に入れ充分に混合
し、溶解させて、それらが溶解した水溶液を調整する。
ただし、BaX2(BaI2,BaBr2)濃度が1mol/l以上となるよう
に、BaX2(BaI2,BaBr2)濃度と水系媒体との量比を調整し
ておく。このとき、所望により、少量の酸、無機ハロゲ
ン化物(アンモニウム塩、K塩、Na塩等)、アンモニア、
アルコール、水溶性高分子ポリマー、水不溶性金属酸化
物微粒子粉体などを添加してもよい。この水溶液(反応
母液)は50℃以上に維持される。
【0114】次に、この50℃以上に維持され、撹拌され
ている水溶液に、無機弗化物(弗化アンモニウム、アル
カリ金属の弗化物など)の水溶液をポンプ付きのパイプ
などを用いて注入する。この注入は、撹拌が特に激しく
実施されている領域部分に行うのが好ましい。この無機
弗化物水溶液の反応母液への注入によって、前記の一般
式(1)に該当する輝土類賦活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系蛍光体前駆体結晶が沈殿する。
【0115】次に、上記の蛍光体前駆体結晶を、濾過、
遠心分離などによって溶液から分離し、メタノールなど
によって充分に洗浄する。次に、蛍光体前駆体の結晶
を、石英ポート、アルミナルツボ、石英ルツボなどの耐
熱性容器に充填し、電気炉の炉心に入れて焼結を避けな
がら焼成を行う。焼成温度は400〜1300℃の範囲が適当
であって、500〜1000℃の範囲が好ましい。焼成時間は
蛍光体原料混合物の充填量、焼成温度および炉からの取
出し温度などによっても異なるが、一般には0.5〜12時
間が適当である。
【0116】焼成雰囲気としては、窒素ガス雰囲気、ア
ルゴンガス雰囲気等の中性雰囲気、あるいは少量の水素
ガスを含有する窒素ガス雰囲気、一酸化炭素を含有する
二酸化炭素雰囲気などの弱還元性雰囲気、あるいは微量
酸素導入雰囲気が利用される。
【0117】上記の焼成によって目的の希土類付活アル
カリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体が得られ
る。
【0118】次に、製造法2を詳しく説明する。まず、
水系媒体中を用いてBaX2と弗素化合物とを除く原料化合
物を溶解させる。すなわち、BaX2(BaI2,BaBr2)とLaのハ
ロゲン化物、そして必要により更にM2のハロゲン化物、
そして更にM1のハロゲン化物を水系媒体中に入れ充分に
混合し、溶解させて、それらが溶解した水溶液を調整す
る。ただし、BaX2の濃度が1mol/l以上の範囲に入るよう
に、BaX2と水との量比を調整しておく。このとき、所望
により、少量の酸、無機ハロゲン化物(アンモニウム
塩、K塩、Na塩等)、アンモニア、アルコール、水溶性高
分子ポリマー、水不溶性金属酸化物微粒子粉体などを添
加してもよい。この水溶液(反応母液)は50℃以上に維持
される。
【0119】次に、この50℃以上に維持され撹拌されて
いる水溶液に、無機弗化物(弗化アンモニウム、アルカ
リ金属の弗化物など)の水溶液とBaX2の水溶液とを同時
に、無機弗化物の弗素と後者のBaX2との比率を一定に維
持するように調整しながら連続的もしくは間欠的に、ポ
ンプ付きのパイプなどを用いて注入する。この注入は、
撹拌が特に激しく実施されている領域部分に行うのが好
ましい。このように、蛍光体結晶生成中にBaイオンが過
剰にならないように配慮して反応を進行させることによ
って、前記の基本組成式(1)に該当する希土類付活アル
カリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体前駆体結晶が沈
殿する。
【0120】次に、蛍光体前駆体結晶を、製造法1の場
合と同様に、溶媒から分離し、乾燥し、次いで焼成を行
うことによって、目的の希土類付活アルカリ土類金属弗
化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体が得られる。
【0121】(パネル作製,蛍光体層、塗布工程、保護
層)本発明の放射線画像変換パネルにおいて用いられる
支持体としては、各種高分子材料,ガラス,金属等が用い
られる。特に、情報記録材料としての取り扱い上、可撓
性のあるシートあるいはウェブ加工できるのが好適であ
り、この点からいえばセルロースアセテートフィルム,
ポリエステルフィルム,ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム,ポリイミドフィルム,トリアセテートフィルム,
ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、
アルミニウム,鉄,銅,クロム等の金属シートあるいは該
金属酸化物の被覆層を有する金属シートが好ましい。
【0122】また、これら支持体の表面は滑面であって
もよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的
でマット面としてもよい。更に、これら支持体は、輝尽
性蛍光体層との接着性を向上させる目的で輝尽性蛍光体
層が設けられる面に下引層を設けてもよい。
【0123】本発明において輝尽性蛍光体層に用いられ
る結合材の例としては、ゼラチンの蛋白質,デキストラ
ン等のポリサッカライド,またはアラビアゴムのような
天然高分子物質、および、ポリビニルブチラール,ポリ
酢酸ビニル,ニトロセルロース,エチルセルロース,塩化
ビニリデン・塩化ビニルコポリマー,ポリアルキル(メ
タ)アクリレート,塩化ビニル・酢酸ビニルポリマー,ポ
リウレタン,セルロースアセテートブチレート,ポリビニ
ルアルコール,線状ポリエステルなどのような高分子物
質などにより代表される結合剤を挙げることができる。
【0124】このような結合剤の中で好ましい物は、ニ
トロセルロース,線状ポリエステル,ポリアルキル(メタ)
アクリレート,ニトロセルロースと線状ポリエステルと
の混合物,ニトロセルロースとポリアルキル(メタ)アク
リレートとの混合物およびポリウレタンとポリビニルブ
チラールとの混合物である。なお、これらの結合剤は架
橋剤によって架橋されたものであってもよい。輝尽性蛍
光体層は、例えば、次のような方法により下塗り層上に
形成することができる。
【0125】まず、輝尽性蛍光体、黄色防止のための亜
燐酸エステル等の化合物および結合剤を適当な溶剤に添
加し、これらを充分に混合して結合剤溶液中に蛍光体粒
子および該化合物の粒子が均一に分散した塗布液を調整
する。
【0126】本発明に用いられる結着剤としては、例え
ば、ゼラチンの如き蛋白質,デキストランの如きポリサ
ッカライドまたはアラビアゴム,ポリビニルブチラール,
ポリ酢酸ビニル,ニトロセルロース,エチルセルロース,
塩化ビニルデン・塩化ビニルコポリマー,ポリメチルメ
タクリレート,塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー,ポリ
ウレタン,セルロースアセテートブチレート,ポリビニル
アルコール等のような通常層構成に用いられる造膜性の
結着剤が使用される。一般に結着剤は、輝尽性蛍光体1
重量部に対して0.01乃至1重量部の範囲で使用される。
しかしながら得られる放射線画像変換パネルの感度と鮮
鋭性との点では、結着剤は少ない方が好ましく、塗布の
容易さとの兼ね合いから0.03乃至0.2重量部の範囲がよ
り好ましい。
【0127】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との
混合比(但し、結合剤前部がエポキシ基含有化合物であ
る場合には、該化合物と蛍光体との比に等しい)は、目
的とする放射線画像変換パネルの特性,蛍光体の種類,エ
ポキシ基含有化合物の添加量によって異なるが、一般に
は、結合塗布液調整用の溶剤の例としては、メタノー
ル,エタノール,1-プロパノール,2-プロパノール,n-ブタ
ノールなどの低級アルコールやメチレンクロライド,エ
チレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素やアセト
ン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトンなどの
ケトンや酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチルなどの低級
脂肪酸と低級アルコールとのエステルやジオキサン,エ
チレングリコール,エチレングリコールモノメチルエー
テルなどのエーテルやトルエンやそれらの混合物を挙げ
ることができる。
【0128】輝尽性蛍光体層用塗布液に用いられる溶剤
の例としては、メタノール,エタノール,イソプロパノー
ル,n-ブタノール等の低級アルコール,アセトン,メチル
エチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノ
ン等のケトン,酢酸メチル,酢酸n-ブチル等の低級脂肪酸
と低級アルコールとのエステル,ジオキサン,エチレング
リコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノ
メチルエーテルなどのエーテル,トリオール,キシロール
などの芳香族化合物、メチレンクロライド,エチレンク
ロライドなどのハロゲン化炭化水素およびそれらの混合
物などが挙げられる。
【0129】なお、塗布液には、該塗布液中における蛍
光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後
の輝尽性蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結
合力を向上させるための可塑剤などの種修の添加剤が混
合されていてもよい。そのような目的に用いられる分散
剤の例としては、フタル酸,ステアリン酸,カプロン酸,
親油性界面活性剤などを挙げることができる。そして、
可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル,燐酸トリクレ
ジル,燐酸ジフェニルなどの燐酸エステルやフタル酸ジ
エチル,フタル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エステ
ルやグリコール酸エチルフタリルエチル,グリコール酸
ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステルやト
リエチレングリコールとアジピン酸とのポリエステル,
ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエステルなど
のポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエ
ステルなどを挙げることができる。
【0130】輝尽性蛍光体層用塗布液中に、輝尽性蛍光
体層蛍光体粒子の分散性を向上させる目的で、ステアリ
ン酸,フタル酸,カプロン酸,親油性界面活性剤などの分
散剤を混合してもよい。また、必要に応じて結着剤に対
する可塑剤を添加してもよい。可塑剤の例としては、フ
タル酸ジエチル,フタル酸ジブチルなどのフタル酸エス
テル,コハク三ジイソデシル,アジピン酸ジオクチル等の
脂肪族二塩基酸エステル、グリコール酸エチルフタリル
エチル,グリコール酸ブチルフタリルブチルなどのグリ
コール酸エステル等が挙げられる。
【0131】上記のようにして調整された塗布液を、次
に下塗層の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗
膜を形成する。この塗布作業は、通常の塗布手段、例え
ば、ドクターブレード,ロールコーター,ナイフコーター
等を用いることにより行なうことができる。
【0132】次いで、形成された塗膜を徐々に加熱する
ことにより乾燥して、下塗層上への輝尽性蛍光体層の形
成を完了する。輝尽性蛍光体層の層厚は、目的とする放
射線像変換パネルの特性,輝尽性蛍光体の種類,結合剤と
蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は20μm
乃至1mmとする。但し、この層厚は50乃至500μmとする
のが好ましい。
【0133】輝尽性蛍光体層用塗布液の調整は、ボール
ミル,サンドミル,アトライター,三本ロールミル,高速イ
ンペラー分散機,Kadyミルおよび超音波分散機などの分
散装置を用いて行なわれる。調整された塗布液をドクタ
ーブレード,ロールコーター,ナイフコーターなどの塗布
液を用いて支持体上に塗布し、乾燥することにより輝尽
性蛍光体層が形成される。前記塗布液を保護層上に塗布
し、乾燥した後に輝尽性蛍光体層と支持体とを接着して
もよい。
【0134】本発明の放射線像変換パネルの輝尽性蛍光
体層の層厚は目的とする放射線画像変換パネルの特性,
輝尽性蛍光体の種類,結着剤と輝尽性蛍光体との混合比
等によって異なるが、10μm〜1000μmの範囲から選ばれ
るのが好ましく、10μm〜500μmの範囲から選ばれるの
が好ましい。
【0135】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を例証する。 (放射線パネルの作製1)ユーロピウム付活弗化ヨウ化バ
リウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI2
溶液(3.5N)2500mlとEuI3水溶液(0.2N)125mlを反応器に
入れた。この反応器中の反応母液を撹拌しながら83℃で
保温した。弗化アンモニウム水溶液(8N)250mlを反応母
液中にローラーポンプを用いて注入し、沈殿物を生成さ
せた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続けて沈殿物の
熟成を行なった。次に、沈殿物をろ別後、メタノールに
より洗浄した後真空乾燥させてユーロピウム付活弗化ヨ
ウ化バリウムの結晶を得た。つぎに第一の金属酸化物の
超微粒子粉体を表1に示した重量%添加し、ミキサーで
充分撹拌して、結晶表面に金属酸化物の超微粒子粉体を
均一に付着させた。これを石英ボートに充填して、チュ
ーブ炉を用いて水素ガスを用いて水素ガス雰囲気中、85
0℃2時間焼成して平均粒径3μmのユーロピウム付活弗化
ヨウ化バリウム蛍光体粒子を得た。
【0136】第二の金属酸化物と金属アルコキシドによ
る処理は、上記で得られた蛍光体粒子を金属アルコキシ
ドに合わせて選択した各種アルコールで分散した第二の
金属酸化物粒子と金属アルコキシドの分散液中で撹拌し
た後乾燥させることで行なった。
【0137】尚、使用した第二の金属酸化物粒子と、金
属アルコキシドの重量%は表1に示した。また乾燥温度
は80℃とし、約24時間乾燥させた。使用した金属酸化物
粒子および金属アルコキシドは以下のとおりである。
【0138】A1:アルミナ粒子粒径13nm A2: シリカ粒子粒径12nm A3: 疎水化処理済みシリカ粒子(ジメチルクロルシラン
処理) 粒径7nm B1: アルミニウムイソプロキシド(イソプロパノールに
分散) B2: アルミニウムトリブトキシド(ブタノールに分散) B3: ジルコニウムテトラプロキシド(プロパノールに分
散) B4: チタンテトライソプロポキシド(エタノールに分散) B5: テトラエトキシシラン(エタノールに分散) B6: バリウムイソプロキシド(イソプロパノールに分散) 次に、放射線像変換パネルの製造例を示す。
【0139】蛍光体層形成材料として、上記で得た金属
アルコキシドで表面処理済みのユーロピウム付活弗化ヨ
ウ化パリウム蛍光体427g,ポリウレタン樹脂(住友バイエ
ルウレタン社製、デスモラック4125)15.8,ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン-トルエン
(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによって分
散し、粘度25〜30PSの塗布液を調整した。この塗布液を
ドクターブレードを用いて下塗付きポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に塗布した後、100℃で15分間乾燥
させて、厚さ230μmの蛍光体層を形成した。
【0140】上記塗布サンプルを10cm×10cmの正方形に
断裁することで輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パ
ネルを得た。 実施例1 上記放射線像変換パネルの作製1〜2で得られたサンプル
を30℃80%の環境下に10日間放置し、初期の感度と後の
感度との比を算出し、表1中に感度劣化として示した。
この場合、値が1に近い程感度の劣化が少ないことを示
す。
【0141】
【表1】
【0142】尚、感度の測定は放射線像変換パネルに管
電圧80KVpのX線を放射した後、パネルをHe-Neレーザー
光(633nm)で操作して励起し、蛍光体層から放射される
輝尽発光を受光器(分光感度S-5の高電子像倍管)で受光
してその強度を測定することで行なった。表中の初期感
度は、蛍光体粒子に金属酸化物粒子や金属アルコキシド
による処理をしていない状態の感度を1とした場合の相
対感度である。
【0143】金属酸化物で被覆することで初期感度が向
上する傾向があるのは、金属酸化物粒子が蛍光体粒子を
分散,塗布等のダメージから保護するためと考えられ
る。尚この傾向は第二の金属酸化物粒子としておよび金
属アルコキシドで被覆処理することで、感度が高く防湿
性の高い蛍光体粒子が得られる。
【0144】(放射線パネルの作成2) 仕較例1 ユーロビウム付活弗化ヨウ化バリウムの輝尽性蛍光体前
駆毎を合成するために、BaI2水溶液(4.0mol/l)2500mlと
EuI3水溶液(0 .2mol/l)26.5mlを反応器に入れた。この
反応器中の反応母液を撹拝しながら83℃で保温した。
【0145】弗化アンモニウム水溶液(8mol/l)322mlを
反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈澱物を
生成させた。注入終了後も保温と撹拝を2時間続けて沈
殿物の熟成を行なった。
【0146】次に沈澱物をろ別後、メタノールにより洗
浄した後、真空乾燥させてユーロピウム付活弗化ヨウ化
バリウムの結晶を得た。得られた輝尽性蛍光体前駆体
を、石英ボードに充填してチューブ炉を用いて水素ガス
雰囲気中820℃で2時間焼成し、得られた輝尽性蛍光体粒
子をその後、分級し粗大粒子を取り除き平均粒径2μmの
輝尽性蛍光体粒子を得た。
【0147】(放射線換変換パネルの製造)蛍光体層形成
材料として、上記で得たユーロピウム付活弗化ヨウ化バ
リウム蛍光体427g、ポリウレタン樹脂(住友バイエルウ
レタン社製、デスモラック4125)15.8g、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン-トルエン
(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによって分
散し、粘度25~30PSの塗布液を調製した。
【0148】この塗布液をDr.ブレードを用いて下塗付
きポリエチレンテレフタレートフイルム上に塗布したの
ち、100℃で15分間乾燥させて、270μmの厚さの蛍光体
層を (蛍光体プレートの封止)上記塗布サンプルを5cmx5cmの
正方形に断裁し、下記(A)で示したアルミナ蒸着PET樹脂
層を含む積層保護フィルムを使用し、減圧下で周縁部を
インパルスシーラて融著することで封止した。
【0149】尚、融着部から蛍光体シート周縁部までの
距離は1mmとなるように融著した。融着に使用したイン
パルスシーラーのヒータは3mm幅のものを使用した。蛍
光体シートの支持体面側の保護フィルムは キャスティ
ングポリプロピレン(CPP)30μm/アルミフィルム箔9μ/
ポリエチレンテレフタレート(PET)188μmの構成のドラ
イラミネートフィルムとした。
【0150】(A)の中のVMPETはアルミナ蒸着PET(市販
品:東洋メタライジング社製)を示している。 (A)NY15/VMPET12/VMPET/PET12/m-CPP20 PET(ポリエチレンテレフタレート) NY(ナイロン) CPP(キャスティングポリプロピレン) 上記「/」はドライラミネーション接着層で接着剤層の
厚みは3.0μmである。
【0151】CPPの先頭の「m-」は樹脂層内に5wt%のシ
リカ粒子を含むことを意味する。また各樹脂層の後ろの
数字は樹脂層の膜厚(μm)を示す。 実施例1 比較例と同様にして得られた蛍光体前駆体粒子に第一金
属酸化物を添加し、ミキサーで充分攪拌して、金属酸化
物を均一に付着させた後、同様にして焼成し、蛍光体粒
子を得た。
【0152】更に、45℃に保持されたイソプロパノール
に金属アルコキシドを添加し分散した後、分散液中に上
記の蛍光体粒子を浸し、充分攪拌し、5時間放置した
後、濾過して得られた粒子を80℃12時間乾燥し、更に12
0℃で3時間熱処理した後、分級し、平均粒径2μmの輝尽
性蛍光体粒子を得た。以下は比較例と同様にして封止済
みの蛍光体プレートを作成した。
【0153】尚、使用したイソプロパノール量は蛍光体
量に対し、75wt%であり、第一の金属酸化物粒子及び金
属アルコキシドの種類及び蛍光体に対する添加量は以下
の通りである。
【0154】(第一の金属酸化物粒子) A1:アルミナ粒子(ニホンアエロジル社製)粒径13mm
1.0wt% (金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬) 1
wt% 実施例2 45℃に保持されたイソプロパノールに第一の金属アルコ
キシドを添加し分散した後、分散液中に比較例と同様に
して作成した蛍光体前駆体を浸し、さらに十分撹拝し1
時間放置した後、濾過した後、真空乾燥し比較例と同様
に焼成し蛍光体粒子を得た。
【0155】焼成後 さらに45℃に保持されたイソプロ
パノールに金属酸化物粒子と第二の金属アルコキシドを
添加し分散した後、分散液中に上記の蛍光体粒子を浸
し、さらに十分に攪拌し、5時間放置した後、濾過して
得られた蛍光体粒子を80℃で12時間乾換し、さらに120
℃で3時間熱処理した後、分級し、平均拉往2μmの輝尽
性蛍光体粒子を得た。
【0156】以下は比較例と同様にして封止済みの蛍光
体プレートを作成した。尚、使用した第一の金属アルコ
キシド、第二の金属アルコキシド及び金属酸化物粒子の
種類及び蛍光体に対する添加量は以下の通りである。
【0157】(第一の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
2.0wt% (第二の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
1.0wt% (金属酸化物粒子) A0:疎水化処理済みシリカ(日本アユロジル社製:ジメチ
ルジクロルシラン処理済み品)粒径7nm 1.0wt% 実施例3 イソプロパノールをエタノールに変え、金属アルコキシ
ドを下記のものに変更した以外は実施例2と同様にして
封止済みの蛍光体プレートを作成した。
【0158】(第一の金属アルコキシド) C2:アルミニウムトリエトキシド(関東化学社製試薬)
0.2wt% (第二の金属アルコキシド) C2:アルミニウムトリエトキシド(関東化学社製試薬)
1.0wt% 実施例4 蛍光体前駆体を浸すアルコールをエタノールに変え、第
一の金属アルコキシドを下記のものに変向した以外は、
実施例2と同様にして封止済みの蛍光体プレートを作成
した。
【0159】(第一の金属アルコキシド) C2:アルミニウムトリエトキシド(関東化学社製試薬)
0.2wt% 実施例5 焼成後の蛍光体を浸すアルコールをエタノールに変え、
第二の金属アルコキシドを下記のシランカップリング剤
に変えた以外は実施例2と同様にして封止済みの蛍光体
プレートを作成した。
【0160】(シランカップリング剤) B1:γ-メルカブトプロピルトリメトキシシラン(東レ・
ダウ・コーニング社製)1wt% 実施例6 第二の金属アルコキシドを下記のシランカップリング剤
に変えた以外は実施例3と同様にして封止済みの蛍光体
プレートを作成した。
【0161】(シランカップリング剤) B1:γ-メルカブトプロピルトリメトキシシラン(東レ・
ダウ・コーニング社製)1wt% 実施例7 45℃に保持されたイソプロパノールに第一の金属酸化物
粒子と第一の金属アルコキシドを添加し分散した後、分
散液中に比較例と同様にして作成した蛍光体前駆体を浸
し、さら充分攪拌し、1時間放置した後、濾過した後、
真空鞋燥し仕較例と同様に焼成し蛍光体粒子を得た。
【0162】焼成後、さらに45℃に保持されたイソプロ
パノールに第二の金属アルコキシドを添加し分散した
後、分散液中に上記の蛍光体粒子を浸し、さらに十分攪
拌し、5時間放置した後、濾過して得られた蛍光体粒子
を80℃で12時間乾燥し、さらに120℃で3時間熱処理した
後、分級し、平均粒径2μmの輝尽性蛍光体粒子を得た。
【0163】以下は比較例と同様にして封止済みの蛍光
体プレートを作成した。尚、使用した計の金属アルコキ
シド、第二の金属アルコキシド及び第一の金属酸化物粒
子の種類及び蛍光体に対する添加量は以下の通りであ
る。
【0164】(第一の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
0. 2wt% (第二の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
1.0wt% (第一の金属敢化物粒子) A1:アルミナ粒子(日本アエロジル社製)粒径13nm 1.0wt
% 実施例8 焼成後の蛍光体を潰すアルコールをエタノールに変え、
第二の金属アルコキシドを下記のものに変えた以外は実
施例7と同様にして封止済みの蛍光体プレートを作成し
た。
【0165】(第二の金属アルコキシド) C2:アルミニウムトリエトキシド(関東化学社製試薬)
1.0wt% 実施例9 第二の金属アルコキシドを下記のシランカップリンク剤
に変えた以外は実施例8と同様にして封止済みの蛍光体
プレートを作成した。
【0166】(シランカップリング剤) B1:γ-メルカブトプロピルトリメトキシシラン(東レ・
ダウ・コーニング社製)1.0wt% 実施例10 45℃に保持されたイソプロパノールに第一の金属酸化物
粒子と第一の金属アルコキシドを添加し分散した後、分
散液中に仕較例と同様にして作成した蛍光体前駆体を浸
し、さらに十分攪拌し、1時間放置した後、濾過した
後、真空乾燥し比較例と同様に焼成し蛍光体粒子を得
た。
【0167】焼成後、さらに45℃に保持されたイソプロ
ハノールに第一の金属酸化物粒子と第二の金属アルコキ
シドを添加し分散した後、分散液中に上記の蛍光体粒子
を浸し、さらに十分攪拌し、5時間放置した後、濾過し
て得られた蛍光体粒子を80℃で12時間乾操し、さらに12
0℃で3時間熱処理した後、分級し、平均粒径2μmの輝尽
性蛍光体粒子を得た。
【0168】以下は比較例と同様にして封止済みの蛍光
体プレートを作成した。尚、使用した第一の金属アルコ
キシド、第二の金属アルコキシド及び第一の金属酸化物
粒子の種類及び蛍光体に対する添加量は以下の通りであ
る。
【0169】(第一の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
0.2wt% (第二の金属アルコキシド) C1:アルミニウムイソプロキシド(関東化学社製試薬)
1.Owt% (第一の金属酸化物粒子) A1:アルミナ粒子(日本アエロジル社製)粒径13nm O.1wt
% (第二の金属酸化物粒子) A0:疎水化処理済みシリカ(日本アユロジル社製:ジメチ
ルジクロルシラン処理済み品)粒径7mm l.Owt% 実施例11 、焼成後の蛍光体を浸すアルコールをエタノールに変
え、第二の金属アルコキシドを下記のシランカップリン
グ剤に変えた以外は実施例10と同様にして封止済みの蛍
光体プレートを作成した。
【0170】(シランカップリング剤) B1:γ-メルカブトプロピルトリメトキシシラン(東レ・
ダウ・コーニング社製)1wt% 耐湿性の評価 作成したサンプルを40℃95%の環境下に3ケ月間放置し、
初期の感度と後の感度の比を算出し、その結果を表2に
示す。
【0171】この場合値が1に近い転感度の劣化が少な
いことを示す。表2中の値は各10サンプルの平均値であ
る。尚、感度の測定は放射線像変換パネルに管電圧80KV
pのX線を照射した後、パネルをHe-Neレーザー光(633nm)
で操作して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を
受光学(分光感度S-5の光電子像倍管)で受光してその強
度を測定することで行った。
【0172】表2中の初期感度は、比較例の感度を1とし
た場合の相対感度である。
【0173】
【表2】
【0174】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、吸湿
による性能劣化がなく長期間良好な状態で使用すること
のできる放射線像変換パネルのための蛍光体粒子、その
防湿処理方法、放射線像変換パネルおよび輝尽性螢光体
の製造方法を実現できる。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲ
    ン化物系輝尽性蛍光体の防湿処理方法において、 希土類金属弗化ヨウ化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子を粒
    径2〜50nmの少なくとも一種類以上の第一の金属酸化物
    粒子の存在下で焼成した後に、アルミニウム,ジルコニ
    ウム,チタン,ケイ素,バリウムの内の元素の少なくと
    も一種類以上の金属アルコキシドで表面を被覆すること
    または、 前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝
    尽性蛍光体前駆体粒子を粒径2〜50nmの少なくとも一種
    類以上の第一の金属酸化物粒子の存在下で焼成した後
    に、更に、粒径2〜50nmの少なくとも一種類以上の第二
    の金属酸化物粒子と、アルミニウム,ジルコニウム,チ
    タン,ケイ素,バリウムの内の元素の少なくとも一種類
    以上の金属アルコキシドとで表面を被覆することを特徴
    とする希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系
    輝尽性蛍光体粒子の防湿処理方法。
  2. 【請求項2】 前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハ
    ロゲン化物系輝尽性蛍光体は、 平均粒径1〜10μmであり、 液相法によって作成され、 下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1記
    載の希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝
    尽性蛍光体粒子の防湿処理方法。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
    とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
    くとも一種のアルカリ金属 X:Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
    のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy, Ho,Nd,ErおよびYbからな
    る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)で表される平均粒径1〜10
    μmの希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系
    輝尽性蛍光体において、 希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性
    蛍光体前駆体粒子と、 該希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽
    性蛍光体前駆体粒子の表面に被覆された第一の金属酸化
    物と、 焼成後に前記希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
    化物系輝尽性蛍光体上に被覆されたアルミニウム,ジル
    コニウム,チタン,ケイ素,バリウムの内の元素の少な
    くとも一種類以上の金属アルキシドまたは前記金属アル
    キシドと第二の金属酸化物粒子と、 からなることを特徴とする希土類付活アルカリ土類金属
    弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体。
  4. 【請求項4】 前記第一の金属酸化物粒子および第二の
    金属酸化物粒子の総量が、前記希土類付活アルカリ土類
    金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子に対し
    て、0.01重量%以上10重量%以下であり、 前記金属アルキシドの量が、前記希土類付活アルカリ土
    類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体前駆体粒子に対
    して、0.1重量%以上5重量%以下であることを特徴とす
    る請求項3記載の希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロ
    ゲン化物系輝尽性蛍光体。
  5. 【請求項5】 前記金属アルキシドは、アルミニウムア
    ルコキシドであることを特徴とする請求項3または4記
    載の希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝
    尽性蛍光体。
  6. 【請求項6】 前記第一の金属酸化物粒子が、アルミナ
    であることを特徴とする請求項3または4記載の希土類
    付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光
    体。
  7. 【請求項7】 前記第二の金属酸化物粒子が、シリカで
    あることを特徴とする請求項3または4記載の希土類付
    活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至7のいずれかに記載の希土
    類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光
    体を含むことを特徴とする放射線像変換パネル。
  9. 【請求項9】 輝尽性蛍光体を生成する工程と、 前記輝尽性蛍光体を金属酸化物、及び金属アルコキシド
    で被覆する工程と、 を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記被覆する工程は、前記輝尽性蛍光
    体粒子に対して0.05重量%以上10重量%以下の金属酸化
    物、及び前記輝尽性蛍光体粒子に対して0.1重量%以上5
    重量%以下の金属アルコキシドで被覆する工程であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の輝尽性蛍光体の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記金属酸化物は、疎水処理化されて
    いることを特徴とする請求項9記載の輝尽性蛍光体の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記金属酸化物は、シリカ又はアルミ
    ナ又は酸化チタンから選ばれた少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の輝尽性蛍光体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記輝尽性蛍光体は、少なくともBa原
    子、F原子、X原子及びLn原子を有することを特徴とする
    請求項9記載の輝尽性蛍光体の製造方法。ただし、X
    は、F、Cl、Br、I、At、Yb及びNoのうちの少なくとも一
    つであり、Lnは、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Tm、Dy、H
    o、Nd、Er、及びYbのうちの少なくとも一つである。
  14. 【請求項14】 前記輝尽性蛍光体は、次の一般式で表
    されることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに
    記載の輝尽性蛍光体の製造方法。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
    とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
    くとも一種のアルカリ金属 X:Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
    のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy,Ho,Nd,ErおよびYbからな
    る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2
  15. 【請求項15】 輝尽性蛍光体の前駆体を生成する工程
    と、 前記前駆体を第1の金属酸化物粒子の存在下で焼成する
    工程と、 前記焼成された前駆体を金属アルコキシドで被覆する工
    程と、 を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記被覆する工程は、前記輝尽性蛍光
    体粒子に対して0.1重量%以上5重量%以下の金属アルコキ
    シドで被覆する工程であることを特徴とする請求項15
    記載の輝尽性蛍光体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記金属酸化物粒子が疎水処理されて
    いることを特徴とする請求項15記載の輝尽瀬蛍光体の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 前記金属酸化物がシリカ又はアルミナ
    又は酸化チタンから選ばれた少なくも1種であることを
    特徴とする請求項15記載の輝尽性蛍光体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記被覆する工程は、前記焼成された
    前駆体を金属アルコキシド及び第2の金属酸化物で被覆
    するステップであることを特徴とする請求項15乃至の
    18いずれかに記載の輝尽性蛍光体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記金属酸化物は、前記アルミナであ
    り、前記第2の金属酸化物はシリカであることを特徴と
    する請求項15乃至19のいずれかに記載の輝尽性蛍光
    体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記輝尽性蛍光体は、少なくともBa原
    子、F原子、X原子及びLn原子を有することを特徴とする
    請求項15乃至20のいずれかに記載の輝尽性蛍光体の
    製造方法。
  22. 【請求項22】 前記輝尽性蛍光体は、次の一般式で表
    されることを特徴とする請求項15記載の輝尽性蛍光体
    の製造方法。 一般式(1) (Ba1-xM1)FX:yM2,zLn 但し、 M1:Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なく
    とも一種のアルカリ金属 M2:Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少な
    くとも一種のアルカリ金属 X:Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
    のハロゲン Ln:Ce,Pr,Sm,Eu,Gd,Tb,Tm,Dy,Ho,Nd,ErおよびYbからな
    る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素 0≦x≦0.6 0≦y≦0.05 0≦z≦0.2
  23. 【請求項23】 輝尽性蛍光体の前駆体を生成する工程
    と、 前記前駆体を金属アルコキシドの存在下で焼成する工程
    と、 前記焼成された前駆体を金属酸化物又はシランカップリ
    ング剤、及び金属酸化物で被覆する工程と、 を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  24. 【請求項24】 輝尽性蛍光体の前駆体を生成する工程
    と、 前記前駆体を第1の金属アルコキシド及び第1の金属酸
    化物の存在下で焼成する工程と、 前記焼成された前駆体を金属アルコキシド又はシランカ
    ップリング剤で被覆する工程と、 を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  25. 【請求項25】 輝尽性蛍光体の前駆体を生成する工程
    と、 前記前駆体を第1の金属アルコキシド及び第1の金属酸
    化物の存在下で焼成する工程と、 前記焼成された前駆体を金属アルコキシド又はシランカ
    ップリングと第2の金属酸化物とで被覆する工程と、 を有することを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
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