JP2005003436A - 輝尽性蛍光体の製造方法と、それを用いた放射線画像変換パネル及びその製造方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体の製造方法と、それを用いた放射線画像変換パネル及びその製造方法 Download PDF

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英樹 澁谷
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Abstract

【課題】吸湿による性能劣化がなく、長期間良好な状態で使用することが出来る輝尽性蛍光体の製造方法を提供し、これにより画像特性の優れた放射線画像変換パネルとその製造方法を提供する。
【解決手段】輝尽性蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、前記輝尽性蛍光体は、アスペクト比が1以上5以下で、かつ、フッ素を含む化合物で表面処理された輝尽性蛍光体粒子として、層中に含有されていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐湿処理された希土類賦活アルカリ土類金属弗化沃化物系の輝尽性蛍光体の製造方法と、それを用いた放射線画像変換パネル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放射線写真法に代わる有効な診断手段として、特開昭55−12145号公報等に記載の輝尽性蛍光体を用いる放射線画像記録再生方法が知られている。
【0003】
この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線画像変換パネル(蓄積性蛍光体シートとも呼ばれる)を利用するものである。被写体を透過した又は被検体から発せられた放射線を輝尽性蛍光体に吸収させ、可視光線、紫外線などの電磁波(励起光と言う)で時系列的に輝尽性蛍光体を励起して、蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光という)として放射させる。この蛍光を光電的に読みとって電気信号を得、得られた電気信号に基づいて被写体又は被検体の放射線画像を可視画像として再生するものである。読取り後の変換パネルは、残存画像の消去が行われ、次の撮影に供される。
【0004】
この方法によれば、放射線写真フィルムと増感紙とを組み合わせて用いる放射線写真法に比して、遙かに少ない被爆線量で情報量の豊富な放射線画像が得られる利点がある。又、放射線写真法では撮影毎にフィルムを消費するのに対して、放射線画像変換パネルは繰り返し使用されるので、資源保護や経済効率の面からも有利である。
【0005】
放射線画像変換パネルは、支持体とその表面に設けられた輝尽性蛍光体層、又は自己支持性の輝尽性蛍光体層のみから成り、輝尽性蛍光体層は、通常、輝尽性蛍光体と、これを分散支持する結合剤から成るものと、蒸着法や焼結法によって形成される輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるものがある。又、該凝集体の間隙に高分子物質が含浸されているものも知られている。更に、輝尽性蛍光体層の塗設された支持体面とは反対側の支持体面には、通常、樹脂フィルムや無機物の蒸着膜から成る保護膜が設けられている。
【0006】
放射線画像変換パネルを使用した放射線画像変換方式の優劣は、該パネルの輝尽性発光輝度(感度ともいう)および得られる粒状性や鮮鋭度に代表される画質に大きく左右される。また、これらの特性の多くは、用いる輝尽性蛍光体の特性や輝尽性蛍光体層の形態に大きく影響される。詳しくは、放射線画像変換パネルの発光強度や画像の鮮鋭度、粒状度等は、そこに用いられている蛍光体粒子の大小、蛍光体の分散性、蛍光体の均一性、充填率等に左右され、特に蛍光体充填率が大きく影響する。
【0007】
輝尽性蛍光体としては、通常、400〜900nmの範囲にある励起光によって、波長300〜500nmの範囲にある輝尽発光を示すものが一般的に利用される。
【0008】
例えば、特開昭55−12145号、同55−160078号、同56−74175号、同56−116777号、同57−23673号、同57−23675号、同58−206678号、同59−27289号、同59−27980号、同59−56479号、同59−56480号等の公報に記載の希土類元素賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体;特開昭59−75200号、同60−84381号、同60−106752号、同60−166379号、同60−221483号、同60−228592号、同60−228593号、同61−23679号、同61−120882号、同61−120883号、同61−120885号、同61−235486号、同61−235487号の各公報等に記載の2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体;特開昭55−12144号公報に記載の希土類元素賦活オキシハライド蛍光体;特開昭58−69281号公報に記載のセリウム賦活3価金属オキシハライド蛍光体;特開昭60−70484号に記載のビスマス賦活アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体;特開昭60−141783号、同60−157100号等の各公報に記載の2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロ燐酸塩蛍光体;特開昭60−157099号公報に記載の2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロ硝酸塩蛍光体;特開昭60−217354号公報に記載の2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属水素化ハロゲン化物蛍光体;特開昭61−21173号、同61−21182号等の各公報に記載のセリウム賦活希土類複合ハロゲン化物蛍光体;特開昭61−40390号公報に記載のセリウム賦活希土類ハロ燐酸塩蛍光体;特開昭60−78151号公報に記載の2価のユーロピウム賦活ハロゲン化セリウム・ルビジウム蛍光体;特開昭60−78151号公報に記載の2価のユーロピウム賦活複合ハロゲン化物蛍光体等が挙げられ、中でも、沃素を含有する2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体、沃素を含有する希土類元素賦活オキシハロゲン化物蛍光体及び沃素を含有するビスマス賦活アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体は高輝度の輝尽発光を示し、放射線画像記録再生方法に好ましく用いることが出来る。
【0009】
これらの輝尽性蛍光体を使用した放射線画像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光の走査によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後に再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰返し使用が可能である。従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線画像変換方法では放射線画像変換パネルを繰り返し使用するので、資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0010】
それゆえ、放射線画像変換パネルには、得られる放射線画像の画質を劣化させることなく長期間の使用に耐える性能を付与することが望ましい。しかし、放射線画像変換パネルの製造に用いられる輝尽性蛍光体、特に沃素を含有する2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体は吸湿性が大きく、通常の気候条件の室内に放置すると空気中の水分を吸収し、時間の経過と共に著しく性能が劣化する。
【0011】
具体的には、例えば輝尽性蛍光体を高湿度の環境下に置くと、吸収した水分の増大に伴って前記蛍光体の放射線感度が低下する。又、一般には、輝尽性蛍光体に記録された放射線画像の潜像は、放射線照射後の時間の経過に伴って退行するため、再生される放射線画像信号の強度は、放射線照射から励起光による走査までの時間が長いほど小さくなるという性質を有するが、輝尽性蛍光体が吸湿すると前記潜像退行の速さを加速する。そのため、吸湿した輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルを用いると、放射線画像の読取り時に再生信号の再現性が低下する。
【0012】
従来、輝尽性蛍光体の吸湿による劣化現象を防止するには、透湿度の低い防湿性保護層や防湿性樹脂フイルムで輝尽性蛍光体層を被覆することにより、該蛍光体層に到達する水分量を低減させる方法や、特公昭62−177500号公報記載の疎水性微粒子による方法、特開2002−174699号公報、特開2000−144123号公報、特公昭62−209398号公報記載のシランカップリング剤による方法、特公平2−278196号公報記載のチタネート系カップリング剤による方法、特公平5−52919号公報記載のシリコーンオイルによる方法等が考案されている。
【0013】
しかし、いずれの方法も根本的な解決策には至っていない。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−174699号公報
【0015】
【特許文献2】
特開2000−144123号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネル、特に沃素を含有する2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属フッ素化ハロゲン化物系蛍光体を用いた放射線画像変換パネルにおける前述した問題点を基本的に解決するためになされた。
【0017】
本発明の目的は、吸湿による性能劣化がなく、長期間良好な状態で使用することが出来る輝尽性蛍光体の製造方法を提供すること、これにより画像特性の優れた放射線画像変換パネルとその製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討した結果、輝尽性蛍光体の性状と表面処理との関係を調査する中で、特に湿度による劣化の著しい沃素を含有する2価のユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体を使用するに際して、特定形状の輝尽性蛍光体を、フッ素を含む化合物による表面処理を行うことにより、耐湿性の高い輝尽性蛍光体が得られることを見い出し、本発明に至った。
【0019】
本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成されることがわかった。
〔1〕 輝尽性蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、前記輝尽性蛍光体は、アスペクト比が1以上5以下で、かつ、フッ素を含む化合物で表面処理された輝尽性蛍光体粒子として、層中に含有されていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0020】
〔2〕 〔1〕に記載のフッ素を含む化合物は、フッ素を含む重合体であり該重合体を形成するためのモノマーは、フッ素により少なくとも部分的に置換された脂肪族基を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0021】
〔3〕 フッ素を含む重合体を形成するためのモノマーは、フッ素により少なくとも部分的に置換されたアルキル基を有し、且つ、該モノマーは重合可能なエチレン系二重結合を有することを特徴とする〔2〕記載の放射線画像変換パネル。
【0022】
〔4〕 フッ素を含む化合物の含有量が、輝尽性蛍光体に対して0.01〜20質量%であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の放射線画像変換パネル。
【0023】
〔5〕 輝尽性蛍光体が下記一般式(1)で示される希土類賦活アルカリ土類金属フッ素化ハロゲン化物輝尽性蛍光体であることを特徴とする〔1〕記載の放射線画像変換パネル。
一般式(1) Ba(1−x)2(x)FBr(1−y):aM,bLn,cO
:Li、Na、K、Rb、Csからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
:Mg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属
Ln:Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Tm、Dy、Ho、Nd、ErおよびYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
x、y、a、bおよびcは、それぞれ0≦x≦0.3、0≦y≦0.3、0≦a≦0.05、0<b≦0.2、0<c≦0.1
〔6〕 〔1〕に記載の放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体が、液相法によって作製されていることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
【0024】
〔7〕 〔1〕記載の放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体が、前記一般式(1)で示される希土類賦活アルカリ土類金属フッ素化ハロゲン化物輝尽性蛍光体を用い、アスペクト比が1以上5以下である蛍光体粒子として焼成後、フッ素を含む化合物で表面処理して作製されることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
【0025】
〔8〕 フッ素を含む化合物で表面処理したとは、輝尽性蛍光体粒子を、フッ素系重合体をフッ素系溶媒で溶解したコーティング組成物により表面処理することであることを特徴とする〔7〕に記載の輝尽性蛍光体の製造方法。
【0026】
〔9〕 輝尽性蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層を有する放射線画像変換パネルの製造方法において、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法により造られた蛍光体を結合剤中に分散し、蛍光体層として形成することを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
【0027】
〔10〕 〔9〕記載の放射線画像変換パネルの製造方法よって作製されたことを特徴とする放射線画像変換パネル。
【0028】
本発明の如く、特定構造の輝尽性蛍光体の粒子形状を規定し、さらにフッ素を含む化合物で表面処理した輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルについては、公知例等がなく、その特性については無論明らかではなかった。しかし、本発明の目的を達成するには、極めて有効であることが証明された。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより具体的に説明する。
【0030】
〔輝尽性蛍光体粒子の形状〕
本発明者等は、フッ素化合物の表面処理によって得られる耐湿効果は粒子のアスペクト比と相関し、アスペクト比が1以上5以下では耐湿効果も高まることを見い出した。
【0031】
即ち、本発明における輝尽性蛍光体のアスペクト比は1以上5以下であることを特徴とする。
【0032】
蛍光体粒子の形状に依存して、表面処理効果の程度に相違が生じる機構については明らかではないが、低アスペクト比の粒子ほど凝集しにくく、二次凝集体がないことにより、撥水・防湿の保護コーティング剤であるフッ素化合物が各蛍光体粒子の各平面に一様に効率的に被覆され、耐湿効果も高まると考えられる。また、輝尽性蛍光体の充填率が向上し、高い輝度と良好な鮮鋭性、粒状性を達成することができる。
【0033】
輝尽性蛍光体粒子の形状としては、平板、直方体、14面体、球などが知られており、これら粒子の形状を定量的に表す数値の一つとしてアスペクト比が知られている。
【0034】
本発明においてアスペクト比とは、粒子の直径と厚さの比(アスペクト比=直径/厚さ)を言う。
【0035】
粒子の直径とは、平板状粒子の表面を形成する平面の中で最も広い面積を有する面(主平面とも称する)に対して垂直に、その粒子を投影した場合の面積に等しい面積を有する円の直径(投影面積直径とも称する)で表される。粒子の厚さとは、主平面に垂直な方向での粒子の厚さであり、一般に二つの主平面間の距離に一致する。
【0036】
本発明において、粒子の直径と厚さは以下の方法で求められる。支持体上に内部標準となる粒径既知のラテックスボールと主平面が平行に配向するように蛍光体粒子を塗布した試料を作製し、或る角度からカーボン蒸着法によりシャドーイングを施した後、通常の方法によってレプリカ試料を作製する。レプリカ試料の電子顕微鏡写真を撮影し、画像処理装置等を用いて個々の粒子の投影面積直径と厚さを求める。この場合、粒子の厚さは、内部標準と粒子の影(シャドー)の長さから算出することができる。更に、平均アスペクト比は、蛍光体粒子のアスペクト比を任意に300個以上観察することにより算出することができる。
【0037】
つまり、アスペクト比が高いことは粒子がより平板状であることを示し、アスペクト比が低いことは粒子の厚みが増して球状や14面体状に近いことを示す。球や14面体のアスペクト比は1.0に近くなる。
【0038】
〔本発明に用いられる輝尽性蛍光体〕
従来より放射線像変換パネルに用いられてきた輝尽性蛍光体の例としては下記のものが挙げられる。
【0039】
例えば、特開昭55−12145号公報に記載されている(Ba1−X、M+X)FX:yA(ただし、M2+はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdのうちの少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうち少なくとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そしてxは、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2である)の組成式で表わされる希土類元素賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体には以下のような添加物が含まれていてもよい:特開昭56−74175号公報に記載されている、X′、BeX″、MX″′(ただし、X′、X″、およびX″′はそれぞれCl、BrおよびIのうち少なくとも一種であり、Mは三価金属である)。
【0040】
特開昭55−160078号公報に記載されているBeO、BgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al、Y、La、In、SiO、TiO、ZrO、GeO、SnO、Nb、TaおよびThOなどの金属酸化物、特開昭56−116777号公報に記載されているZr、Sc、特開昭57−23673号公報に記載されているB、特開昭57−23675号公報に記載されているAs、Siを含有する化合物がある。
【0041】
また、特開昭58−206678号公報に記載されているM・L(ただし、MはLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、LはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属である)、特開昭59−27980号公報に記載されているテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物、特開昭59−27289号公報に記載されているヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニム酸の一価もしくは二価金属の塩の焼成物、特開昭59−56479号公報に記載されているNaX′(ただし、X′はCl、BrおよびIのうちの少なくとも一種である)、特開昭59−56480号公報に記載されているV、Cr、Mn、Fe、CoおよびNiなどの遷移金属がある。
【0042】
さらに、特開昭59−75200号公報に記載されているMX′、M′X″、MX″′、A(ただし、MはLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、M′はBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり、MはAl、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、Aは金属酸化物であり;X′、X″′およびX″′はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)。また、特開昭60−101173号公報に記載されているMX′(ただし、MはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)。
【0043】
更には、特開昭61−23679号公報に記載されているM′X′・M′X″(ただし、M′はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり、X′およびX″はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX′≠X″である)。および特願昭60−106752号明細書に記載されているLnX″(ただし、LnはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)。
【0044】
本発明では、輝尽性蛍光体の作製方法については特に限定はないが、液相合成法により製造された輝尽性蛍光体前駆体が好ましく使用できる。液相合成法では、反応溶液系の過飽和度を制御することにより、輝尽性蛍光体前駆体の形状や粒径を比較的容易に制御して製造することができるからである。例えば、特開平7−233369号公報に液相法による14面体型輝尽性蛍光体とその製造法が開示されている。本発明における低アスペクト比輝尽性蛍光体粒子も、液相合成法を利用して製造することが好ましい。
【0045】
液相法による輝尽性蛍光体前駆体の製造方法、製造装置については公知のものを用いることが出来る。
【0046】
本発明に用いられる輝尽性蛍光体前駆体とは、前記一般式(I)の物質が600℃以上の高温を経ていない(焼成されていない)状態を示し、輝尽性蛍光体前駆体は輝尽発光性や瞬時発光性を殆ど示さない。
【0047】
本発明では、以下の液相合成法により輝尽性蛍光体前駆体を得ることが好ましい。
【0048】
(前駆体製造法)
BaIとLnのハロゲン化物を含み、一般式(I)のaが0でない場合には、更にMのハロゲン化物を含み、それらが溶解した後、BaI濃度が1.6mol/L以上、好ましくは3.5mol/L以上の水溶液を調製する工程;上記水溶液を50℃以上、好ましくは80℃以上の温度に維持しながら、これらに濃度6mol/L以上、好ましくは8mol/L以上の無機弗化物(弗化アンモニウム又はアルカリ金属の弗化物)の水溶液を添加して、輝尽性蛍光体前駆体結晶の沈澱物を得る工程;そして、上記前駆体結晶沈澱物を水溶液から分離する工程を含むものである。
【0049】
前記輝尽性蛍光体前駆体は、焼成工程を経ることにより、輝尽発光性、瞬時発光性が初めて発現する。蛍光体前駆体から輝尽性蛍光体の製造は、以下に記すような焼成方法により行うことが好ましい。
【0050】
(焼成方法)
前記輝尽性蛍光体前駆体を、100ppm以上の酸素を含まない弱還元性雰囲気に晒しながら600℃以上に加熱する工程;前記工程の後、600℃以上を保持しながら、少なくとも100ppm以上で、多くとも雰囲気全体に対する還元性成分の体積比よりも少ない体積比の酸素を雰囲気中に導入し、少なくとも1分間保持する工程;そして、前記工程の後、600℃以上を保持しながら、雰囲気を1000ppm以上(好ましくは100ppm以上)の酸素を含まない弱還元性雰囲気に戻して少なくとも30分間保った後、1000ppm以上(好ましくは100ppm以上)の酸素を含まない弱還元性雰囲気を保持したまま100℃以下まで冷却する工程である。
【0051】
以下に輝尽性蛍光体の製造法の詳細について説明する。
(前駆体結晶の沈澱物の作製)
最初に、水系媒体中を用いて弗素化合物以外の原料化合物を溶解させる。即ち、BaX(BaBr、BaI)とLnのハロゲン化物、そして必要により更にMのハロゲン化物、そして更にMのハロゲン化物を水系媒体中に入れ、十分に混合し、溶解させて、それらが溶解した水溶液を調製する。
【0052】
ただし、BaX(BaBr、BaI)濃度が0.25mol/L以上になるように、BaX(BaBr、BaI)濃度と水系溶媒との量比を調整しておく。この時、所望により少量の酸、無機ハロゲン化物(アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等)、アンモニア、アルコール、水溶性高分子ポリマー、水不溶性金属酸化物微粒子粉体などを添加してもよい。この水溶液(反応母液)は50℃以上に維持される。
【0053】
次に、この50℃以上に維持され、撹拌されている水溶液に、無機弗化物(弗化アンモニウム、アルカリ金属の弗化物など)の水溶液をポンプ付きのパイプ等を用いて注入する。この注入は、撹拌が特に激しく実施されている領域部分に行うのが好ましい。この無機弗化物水溶液の反応母液への注入によって、前記一般式(I)に該当する蛍光体前駆体結晶が沈殿する。
【0054】
次に、上記前駆体結晶を、濾過、遠心分離などによって溶液から分離し、メタノール等で充分に洗浄し、乾燥する。この乾燥蛍光体前駆体結晶に、アルミナ微粉末、シリカ微粉末などの焼結防止剤を添加、混合し、結晶表面に焼結防止剤微粉末を均一に付着させる。尚、焼成条件を選ぶことによって焼結防止剤の添加を省略することも可能である。
【0055】
(前駆体結晶の焼成)
蛍光体前駆体の結晶粉体を、石英ボート、アルミナ坩堝、石英坩堝などの耐熱性容器に充填し、電気炉の炉芯に入れて焼結を避けながら焼成を行なう。ただし、電気炉の炉芯は、焼成中の雰囲気置換が可能なものに限られる。又、電気炉としては、ロータリーキルン等の移動床式電気炉も好ましく使用できる。
【0056】
蛍光体前駆体を炉芯に充填した後、炉芯内の雰囲気を大気から1000ppm以上(好ましくは100ppm以上)の酸素を含まない弱還元性雰囲気に置換する。弱還元性雰囲気としては、水素濃度が5%以下の水素/窒素混合ガスが好ましく、より好ましくは水素濃度が0.1〜3%である。水素濃度を0.1%以上とすることで還元力が得られ、発光特性を向上させることができ、一方、5%以下とすることで取扱い上好ましく、更に輝尽性蛍光体の結晶自体が還元されてしまうことを防止できる。
【0057】
この雰囲気置換に先立って、炉芯内部の大気を排出して真空にしてもよい。真空吸引には回転式ポンプ等が利用できる。炉芯を真空にした場合、雰囲気の置換効率が高くなるという利点がある。真空を経由せずに雰囲気を置換する、いわゆる追出し置換の場合は、炉芯の容量の少なくとも3倍の体積の雰囲気を注入する必要がある。
【0058】
電気炉の炉芯内部を上記混合雰囲気に置換した後、600℃以上に加熱を行う。このように、600℃以上に加熱することにより、良好な発光特性を得ることができ好ましい。加熱開始以降、輝尽性蛍光体の取出し迄の間、炉芯内の混合雰囲気は、少なくとも0.1L/min以上の流量で流通させることが好ましい。これにより、炉芯内の雰囲気が置換されるので、炉芯内で生成される輝尽性蛍光体以外の反応生成物を排出することができる。特に、前記反応生成物に沃素が含まれる場合に、沃素による輝尽性蛍光体の黄色化、及びそれに伴う輝尽性蛍光体の劣化を防止できる。更に好ましくは1.0〜5.0L/minの流量である。又、昇温の速度は、炉芯の材質や前駆体結晶の充填量、電気炉の仕様等により異なるが、1〜50℃/minが好ましい。
【0059】
600℃以上に到達した後、雰囲気全体に対する還元性成分の体積比よりも少ない体積比の酸素を雰囲気中に導入し、少なくとも1分間保持する。この時の温度は、好ましくは600〜1300℃、より好ましくは700〜1000℃である。600℃以上とすることで良好な輝尽発光特性が得られ、700℃以上で更に放射線画像の診断の実用上好ましい輝尽発光特性を得ることができる。又、1300℃以下であれば、焼結により大粒径化することを防止でき、特に1000℃以下であれば、放射線画像の診断の実用上好ましい粒径の輝尽性蛍光体を得ることができる。更に好ましくは820℃付近である。
【0060】
ここで雰囲気の置換は追出し置換により行い、新たに導入される弱還元性雰囲気としては、水素濃度が5%以下、酸素濃度は水素濃度未満、かつ残りの成分が窒素である混合ガスが好ましい。より好ましくは、水素濃度は0.1〜3%、酸素濃度は水素濃度に対して40〜80%、かつ残りの成分が窒素である混合ガスである。特に、水素1%、酸素0.6%、かつ残りの成分が窒素の混合ガスが好ましい。
【0061】
水素濃度を0.1%以上とすることで還元力を得られ、発光特性を向上させることができ、5%以下とすることで取扱い上好ましく、更に輝尽性蛍光体の結晶自体が還元されてしまうことを防止できる。又、酸素濃度は、水素濃度に対して約60%をピークに輝尽発光強度を著しく向上できる。
【0062】
又、昇温中の雰囲気に酸素を混入させてもよく、この場合は、水素/窒素混合ガスと酸素ガスの流量比を操作することで、雰囲気の混合比を制御できる。又、酸素の代替として大気をそのまま導入することもできる。更に、酸素/窒素混合ガスと水素/窒素混合ガスの流量比を調節して用いることもできる。
【0063】
所望の窒素、水素、酸素の混合比に置換される迄は、炉芯の容量の3倍以上の体積の新たな雰囲気を導入する必要がある。この時から少なくとも1分以上、好ましくは1分〜1時間の間、600℃以上で窒素、水素、酸素の混合雰囲気が保持される。
【0064】
上記操作の後、再び炉芯内部を弱還元性雰囲気に置換する。炉芯内部に残留した酸素を1000ppm未満(好ましくは100ppm未満)まで追い出すためには、昇温の時と同じ弱還元性ガスを用いることが好ましい。置換効率を高めるために弱還元性ガスの流量を一時的に増加させてもよい。炉芯容量の10倍の体積の新たな弱還元性ガスを導入した時点で1000ppm未満(好ましくは100ppm未満)まで酸素が追い出される。この時から少なくとも30分以上、好ましくは30分〜12時間の間、600℃以上で1000ppm以上(好ましくは100ppm以上)の酸素を含まない弱還元性雰囲気が保持される。
【0065】
この保持時間を30分以上とすることにより、良好な輝尽発光特性を示す輝尽性蛍光体を得ることができ、又、12時間以下とすることにより、加熱による輝尽発光特性の低下を防止することができる。冷却は昇温の場合と同様に行われる。
【0066】
上記の焼成によって、目的の酸素導入希土類賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体が得られる。
【0067】
〔フッ素を含む化合物による表面処理〕
本発明者らは、輝尽性蛍光体の吸湿による感度劣化現象について調査する中で、性能劣化は吸湿による蛍光体の潮解と変質によって発生することを発見した。従って、感度劣化を防止するためには、潮解と変質の何れか一方のみを防止しても根本的な解決ではなく、吸湿による潮解と変質の両方を防止する必要がある。
【0068】
上記の潮解とは、蛍光体粒子が空気中の水蒸気を採って自分で水溶液を作る現象を言い、変質とは、潮解はしないが空気中の水蒸気により蛍光体自体の蛍光特性が変化することを言う。変質の機構については明確ではないが、蛍光体粒子内部の変色等が考えられる。
【0069】
蛍光体の吸湿特性は毛管凝集を初めとする多種の原因で発生すると考えられるが、一旦、水蒸気が水滴として蛍光体粒子間に発生すると、潮解により性能劣化が起こる。
【0070】
本発明におけるフッ素を含む化合物による被覆処理は、潮解と変質の両方の防止に効果がある。即ち、本発明の効果は、吸湿した蛍光体の変質や潮解を防止するところにある。
【0071】
本発明者らの検討によると、フッ素を含有する化合物は輝尽性蛍光体の変色を防ぐ効果があり、蛍光体の着色による感度低下を防止する効果もプラスされる。特にフッ素を含有する化合物の変色防止効果が顕著となるのは、蛍光体が構造中にヨウ素を含む場合であり、遊離したヨウ素による蛍光体の黄化を有効に防止する。
【0072】
蛍光体を上記フッ素重合体をフッ素系溶媒で溶解したコーティング組成物を付着させるにあたっては、公知の方法を使用することができる。例えば、ヘンシエルミキサーを用い、蛍光体粒子を撹拌混合しながらフッ素重合体含有コーティング組成物を滴下しながら撹拌し又は噴霧する乾式法、スラリー状の蛍光体にフッ素を有する重合体含有コーティング組成物を滴下しながら撹拌し滴下終了後に蛍光体を沈殿させろ過してから蛍光体を乾燥させ残留溶媒を除去するスラリー法、蛍光体を溶媒に分散させ、ここにフッ素を有する重合体を含有するコーティング組成物を添加して撹拌した後、溶媒を蒸発して付着層を形成する方法又はフッ素を有する重合体含有コーティング組成物を輝尽性蛍光体用塗布分散液に添加しておく方法などである。またフッ素を有する重合体含有コーティング組成物の乾燥は蛍光体との反応を確実なものにするため40〜160℃で10〜200分程度行うことが望ましい。
【0073】
このような処理方法の一例としては、フッ素を有する重合体含有コーティング組成物の分散液中で焼成直後の蛍光体粒子を液中解砕し、フッ素を有する重合体含有コーティング組成物での表面処理を行った後、ろ過乾燥する方法やフッ素を有する重合体含有コーティング組成物を輝尽性蛍光体層用塗布分散液に添加しておく方法などがあげられるがこれらに限られたものではない。
【0074】
本発明においては、フッ素を有する重合体のフッ素濃度が蛍光体に対して20質量%を越えると感度の低下が発生し0.1質量%より少ないと本発明の効果は半減する。より好ましくは0.1〜2質量%である。
【0075】
本発明のフッ素重合体のためのフルオロ脂肪族基含有不飽和エステルモノマーは、得られるコーティングに撥水、撥油、防汚性を付与するように作用する。フルオロ脂肪族基含有不飽和エステルモノマーは、フッ素によって少なくとも部分的に置換された脂肪族基、特にフッ素によって少なくとも部分的に置換されたアルキル基を含有し、かつ、重合可能なエチレン系不飽和の炭素−炭素二重結合を有する化合物である。
【0076】
より詳細には、フルオロ脂肪族基含有不飽和エステルモノマーとしては、
Rf−Q−O−C(=O)−C(−R)=CH
(式中、Rfは直鎖、枝分かれまたは環式の炭素数2〜12の少なくとも部分的にフッ素化された脂肪族基、例えば、少なくとも部分的にフッ素化されたアルキル基であり、好ましくは完全にフッ素化されたアルキル基であり、RはHまたはCHであり、Qは低級アルキレン基、例えば、−CH−、−CHCH−、または、−SONR−低級アルキレン基、−SONR−CH−、−SONR−CHCH−であり、Rは水素または低級アルキル基、例えば、−CHまたは−Cである。)
の一般式を有する化合物が挙げられる。
【0077】
Rfは炭素数が大きく、また、フッ素置換基の数が多いほど、撥水、撥油、防汚性が高くなる。しかしながら、炭素数が大きすぎると、共重合体が生体組織中に蓄積する傾向が高くなり、人体に影響を及ぼす危険がある。従って、Rfは好ましくはC〜Cのフルオロ脂肪族基であり、特に好ましくはC〜Cのフルオロ脂肪族基である。また、Rfの末端基は、完全にフッ素化された−CF基であるときに、高い撥水、撥油および防汚性を示すので好ましい。Qは共重合体の撥水性等が阻害されないように低級アルキル基であり、好ましくは、−CH−または−CHCH−である。より具体的には、F(CFCHOC(=O)C(CH)=CH、C15SON(C)COC(=O)C(CH)=CH、c−C11CHOC(=O)C(CH)=CH、C13OC(=O)CH=CH、(CFCF(CFOC(=O)CH=CH、H(CFCHOC(=O)CH=CH、F(CFOC(=O)CH=CH、F(CFCHOC(=O)CH=CHが挙げられる(但し、上記「c−」はジクロ環を表す)。
【0078】
これらのモノマーは、米国特許第2,803,615号および同第2,841,573号の各明細書に記載される従来の方法により製造することができる。
【0079】
〔放射線画像変換パネルの作製〕
本発明の放射線画像変換パネルに用いられる支持体としては、各種高分子材料、ガラス、金属等が用いられる。特に情報記録材料としての取扱い上、可撓性のあるシート又はウェブに加工できるものが好適であり、この点から言えば、セルロースアセテート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボネート等のプラスチックフィルム;アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート又は該金属酸化物の被覆層を有する金属シート等が好ましい。
【0080】
これら支持体の層厚は用いる支持体の材質等によって異なるが、一般的には80〜1000μmであり、取扱い上の点から更に好ましくは80〜500μmである。
【0081】
これら支持体の表面は滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的でマット面としてもよい。更に、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的で輝尽性蛍光体層が設けられる面に下引層を設けてもよい。
【0082】
輝尽性蛍光体層に用いられる結合剤の例としては、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン等のポリサッカライド、又はアラビアゴムのような天然高分子物質;ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステル等のような合成高分子物質などにより代表される結合剤を挙げることができる。これらの中で特に好ましいものは、ニトロセルロース、線状ポリエステル、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ニトロセルロースと線状ポリエステルとの混合物、ニトロセルロースとポリアルキル(メタ)アクリレートとの混合物及びポリウレタンとポリビニルブチラールとの混合物である。尚、これらの結合剤は、架橋剤によって架橋されたものでよい。
【0083】
輝尽性蛍光体層は、例えば次のような方法により下塗層上に形成することができる。
【0084】
まず、沃素含有輝尽性蛍光体、黄変防止のための亜燐酸エステル等の化合物及び結合剤を適当な溶剤に添加し、これらを充分に混合して結合剤溶液中に蛍光体粒子及び該化合物の粒子が均一に分散した塗布液を調製する。
【0085】
一般に、結着剤は輝尽性蛍光体1質量部に対して0.01〜1質量部の範囲で使用される。しかしながら、得られる放射線画像変換パネルの感度と鮮鋭性の点では結着剤は少ない方が好ましく、塗布の容易さとの兼合いから0.03〜0.2質量部の範囲がより好ましい。
【0086】
塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比(ただし、結合剤全部がエポキシ基含有化合物である場合には、該化合物と蛍光体との比率に等しい)は、目的とする放射線画像変換パネルの特性、蛍光体の種類、エポキシ基含有化合物の添加量などによって異なるが、一般には、結合剤を含有する塗布液調製用の溶剤例として、メタノール、エノタール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール等の低級アルコール;メチレンクロライド、エチレンクロライド等の塩素原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル;トルエン;そして、それらの混合物を挙げることができる。
【0087】
尚、塗布液には、該塗布液中における蛍光体粒子の分散性を向上させる目的で、ステアリン酸、フタル酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などの分散剤を混合してもよい。又、必要に応じて、結着剤に対する可塑剤を添加してもよい。そのような可塑剤の例としては、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル;琥珀酸酸ジイソデシル、アジピン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸エステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリルブチル等のグリコール酸エステル等が挙げられる。
【0088】
上記のようにして調製された塗布液を、下引き層の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、例えばドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーター等を用いて行うことができる。次いで、形成された塗膜を徐々に加熱することにより乾燥し、下引き層上への輝尽性蛍光体層の形成を完了する。
【0089】
輝尽性蛍光体層用塗布液の調製は、ボールミル、サンドミル、アトライター、三本ロールミル、高速インペラー分散機、Kadyミル、及び超音波分散機などの分散装置を用いて行われる。調製された塗布液を、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーター等の塗布装置を用いて支持体上に塗布・乾燥することにより輝尽性蛍光体層が形成される。前記塗布液を保護層上に塗布・乾燥した後に輝尽性蛍光体層と支持体とを接着してもよい。
【0090】
放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層の膜厚は目的とする放射線画像変換パネルの特性、輝尽性蛍光体の種類、結着剤と輝尽性蛍光体との混合比等によって異なるが、10〜1000μmの範囲から選ばれるのが好ましく、10〜500μmの範囲から選ばれるのがより好ましい。
【0091】
支持体上に蛍光体層が塗設された蛍光体シートは、所定の大きさに断裁する。断裁に当たっては、一般のどのような方法でも可能であるが、作業性、精度の面から化粧断裁機、打抜き機等が望ましい。
【0092】
所定の大きさに断裁された蛍光体シートは、一般には、防湿性保護フイルムで封止される。封止方法としては、例えば蛍光体シートを上下の防湿性保護フイルムの間に挟み周縁部をインパルスシーラで加熱・融着する方法や2本の加熱したローラー間で加圧・加熱するラミネート方式等が挙げられる。インパルスシーラで加熱・融着する方法においては、減圧環境下で加熱・融着することが、蛍光体シートの防湿性保護フイルム内での位置ずれ防止や大気中の湿気を排除する意味で、より好ましい。
【0093】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0094】
〔試料の作製〕
《蛍光体P1(14面体BaFI)の合成》
14面体型ユーロピウム賦活弗化ヨウ化バリウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI水溶液(1.6mol/L)2850mlとEuI水溶液(0.07mol/L)90mlと水60mlを反応器に入れた。反応器中の反応母液を撹拌しながら60℃で保温した。HF水溶液(6mol/L)720mlを反応母液中にローラーポンプを用いて12ml/分の添加速度で注入し、沈澱物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続けて沈澱物の熟成を行った。
【0095】
焼成時の焼結により粒子形状の変化、粒子間融着による粒子サイズ分布の変化を防止するために、アルミナの超微粒子粉体を0.1質量%添加し、ミキサーで充分撹拌して、結晶表面にアルミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。
【0096】
前記輝尽性蛍光体前駆体を10Lの炉心容積をもつバッチ式ロータリーキルンの石英製炉心管に充填し、93%窒素/5%水素/2%酸素の混合ガスを10L/minの流量で20分間流通させて雰囲気を置換した。十分に炉心内雰囲気を置換した後、上記混合ガスの流量を2L/minに減じ、2rpmの速度で炉心管を回転させながら10℃/minの昇温速度で830℃まで加熱した。試料温度が830℃に到達した後、試料温度を830℃に保ちながら93%窒素/5%水素の混合ガスを10L/minの流量で20分間流通させ、雰囲気を置換した。その後93%窒素/5%水素の混合ガスの流量を2L/minに減じ、90分間保持した。93%窒素/5%水素の混合ガスの流量を2L/minに保持したまま、10℃/minの降温速度で25℃まで冷却した後、雰囲気を大気に戻し、生成した酸素導入ユーロピウム賦活弗化ヨウ化バリウム蛍光体を取り出した。次に上記蛍光体粒子を篩により分級し、平均粒径6.2μm、アスペクト比1.3の蛍光体P1を得た。
【0097】
《蛍光体P2の合成》
ユーロピウム賦活弗化ヨウ化バリウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI水溶液(3.6mol/L)2780mlとEuI水溶液(0.2mol/L)27mlを反応器に入れた。この反応器中の反応母液を撹拌しながら93℃で保温した。弗化アンモニウム水溶液(8mol/L)322mlを反応母液中に高送給精度シリンダポンプを用いて添加時間130分で注入し、沈澱物を生成させた。注入終了後も保温と撹拌を200分続けて沈澱物の熟成を行なった。次に沈澱物をろ別後、メタノールにより洗浄した後真空乾燥させてユーロピウム賦活弗化ヨウ化バリウムの結晶を得た。
【0098】
以下、蛍光体P1と同様に焼成、分級を行い、平均粒径5.5μm、アスペクト比2.5の蛍光体P2を得た。
【0099】
《蛍光体P3の合成》
蛍光体P2の合成において、BaI水溶液濃度を4.5mol/L、NHF水溶液濃度を10mol/Lとした以外は同条件で作製し、蛍光体P3を得た。平均粒径は4μmであった。蛍光体P3の平均アスペクト比は、4.0であった。
【0100】
《蛍光体P4の合成》
蛍光体P2の合成において、BaI水溶液濃度を5.0mol/L、NHF水溶液濃度を14mol/Lとした以外は同条件で作製し、蛍光体P3を得た。平均粒径は3μmであった。蛍光体P4の平均アスペクト比は、7.0であった。
【0101】
《蛍光体の表面処理》
次に、得られた蛍光体粒子P1〜P4に対し、表1に示すような種類と量のフッ素を含有する化合物により表面処理を施した。なお、フッ素を有する化合物による表面処理は、ヘンシェルミキサーを使用し、メチルパーフルオロイソブチルエーテルとメチルパーフルオロブチルエーテルの混合溶剤(住友スリーエム社製)150mlに蛍光体粒子300gをいれ、撹拌混合しながらフッ素を有する重合体化合物を滴下していく方式で混合し、被覆した。
【0102】
使用したフッ素化合物は、1,2である。
1:F(CFCHOC(=O)C(CH)=CH
2:c−C11CHOC(=O)C(CH)=CH
《放射線像変換パネルの製造》
放射線像変換パネルの蛍光体層の形成材料として、上記で得たユーロピウム賦活弗化ヨウ化バリウム蛍光体427g、ポリウレタン樹脂(住友バイエルウレタン社製、デスモラック4125)15.8g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン−トルエン(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによって分散し、粘度25〜30Pa・sの塗布液を調整した。この塗布液をドクターブレードを用いて下引き層付きポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した後、100℃で15分間乾燥させて、230μmの厚さの蛍光体層を形成した。
【0103】
上記塗布サンプルを10cm×10cmの正方形に断裁することで放射線画像変換パネル試料1〜12を作製した。
【0104】
〔特性評価〕
《輝度(感度)》
各放射線画像変換パネルについて、以下に示す方法に従って輝度の測定を行った。
【0105】
輝度の測定は、各放射線画像変換パネルについて、管電圧80kVpのX線を蛍光体シート支持体の裏面側から照射した後、パネルをHe−Neレーザー光(633nm)で操作して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を受光器(分光感度S−5の光電子像倍管)で受光して、その強度を測定して、これを輝度と定義し、放射線画像変換パネル12の輝度を100とした、相対値で表示した。
【0106】
試料について、以下のように耐湿性を評価した。結果を表1に示す。
《耐湿性》
作製したパネル試料を30℃、80%RH(相対湿度)の環境下に2日間放置し、初期鮮鋭度と劣化後鮮鋭度(いづれも相対値)を算出した。表中の値は各10サンプルの平均値である。初期鮮鋭度と劣化後鮮鋭度の差が小さいほど耐湿性に優れる。
【0107】
(鮮鋭度の測定)
鮮鋭度については、各放射線画像変換パネルに鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を蛍光体シート支持体の裏面側から照射した後、パネルをHe−Neレーザー光で操作して励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を、上記と同じ受光器で受光して電気信号に変換し、これをアナログ/デジタル変換して磁気テープに記録し、磁気テープをコンピューターで分析して磁気テープに記録されているX線像の1サイクル/mmにおける変調伝達関数(MTF)を調べ、これを放射線画像変換パネルの25箇所で測定を行い、その平均値(平均MTF値)を鮮鋭度と定義し、放射線画像変換パネル試料12の初期鮮鋭度を100とした相対値で表1に示した。
【0108】
【表1】
Figure 2005003436
【0109】
表1から判るように、本発明内の実施例(試料1〜6)においては、輝度(感度)が高く、かつ耐湿性がよい(初期と劣化後の鮮鋭度を比較すると差が小さい)放射線画像変換パネルを得ることができる。一方、本発明外の比較例(試料7〜12)においては、特に耐湿性に問題があることがわかる。
【0110】
【発明の効果】
本発明により、吸湿による性能劣化がなく、長期間良好な状態で使用することが出来る輝尽性蛍光体の製造方法を提供することが出来、これにより画像特性の優れた放射線画像変換パネルとその製造方法を提供することが出来る。

Claims (10)

  1. 輝尽性蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、前記輝尽性蛍光体は、アスペクト比が1以上5以下で、かつ、フッ素を含む化合物で表面処理された輝尽性蛍光体粒子として、層中に含有されていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 請求項1に記載のフッ素を含む化合物は、フッ素を含む重合体であり該重合体を形成するためのモノマーは、フッ素により少なくとも部分的に置換された脂肪族基を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
  3. フッ素を含む重合体を形成するためのモノマーは、フッ素により少なくとも部分的に置換されたアルキル基を有し、且つ、該モノマーは重合可能なエチレン系二重結合を有することを特徴とする請求項2記載の放射線画像変換パネル。
  4. フッ素を含む化合物の含有量が、輝尽性蛍光体に対して0.01〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の放射線画像変換パネル。
  5. 輝尽性蛍光体が下記一般式(1)で示される希土類賦活アルカリ土類金属フッ素化ハロゲン化物輝尽性蛍光体であることを特徴とする請求項1記載の放射線画像変換パネル。
    一般式(1) Ba(1−x)2(x)FBr(1−y):aM,bLn,cO
    :Li、Na、K、Rb、Csからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
    :Mg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属
    Ln:Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Tm、Dy、Ho、Nd、ErおよびYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
    x、y、a、bおよびcは、それぞれ0≦x≦0.3、0≦y≦0.3、0≦a≦0.05、0<b≦0.2、0<c≦0.1
  6. 請求項1に記載の放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体が、液相法によって作製されていることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  7. 請求項1記載の放射線画像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体が、前記一般式(1)で示される希土類賦活アルカリ土類金属フッ素化ハロゲン化物輝尽性蛍光体を用い、アスペクト比が1以上5以下である蛍光体粒子として焼成後、フッ素を含む化合物で表面処理して作製されることを特徴とする輝尽性蛍光体の製造方法。
  8. フッ素を含む化合物で表面処理したとは、輝尽性蛍光体粒子を、フッ素系重合体をフッ素系溶媒で溶解したコーティング組成物により表面処理することであることを特徴とする請求項7に記載の輝尽性蛍光体の製造方法。
  9. 輝尽性蛍光体を結合剤中に分散してなる蛍光体層を有する放射線画像変換パネルの製造方法において、請求項6〜8のいずれか1項に記載の製造方法により造られた蛍光体を結合剤中に分散し、蛍光体層として形成することを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
  10. 請求項9記載の放射線画像変換パネルの製造方法よって作製されたことを特徴とする放射線画像変換パネル。
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