JP2000153084A - へッドレスト用表皮の縫製片 - Google Patents

へッドレスト用表皮の縫製片

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JP2000153084A JP10347926A JP34792698A JP2000153084A JP 2000153084 A JP2000153084 A JP 2000153084A JP 10347926 A JP10347926 A JP 10347926A JP 34792698 A JP34792698 A JP 34792698A JP 2000153084 A JP2000153084 A JP 2000153084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡原料を注入するための注入治具やシール
パッキンなしで発泡原料の漏れ対策を講じて低コスト化
を図り、更に生産性にも優れるへッドレスト用表皮の縫
製片を提供する。 【解決手段】 所定形状にした一の表皮片10がステー
用の一対の挿入孔11とこれら両挿入孔11を結ぶ線上
の中間位置にスリット12を備えて、前記線13A上で
意匠面側が対向するようにして折り畳まれた前記表皮片
10の二枚重ね部分1γ1で且つ両挿入孔11の外側に
折り畳み線13と直交する所定長さの縫目ライン15a
が形成され、該縫目ライン15aから表皮片10の周縁
に向けてさらに縫目ライン15bが延設された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等のシートバ
ック上端に装備される表皮一体成形タイプのへッドレス
トに係るへッドレスト用表皮の縫製片に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などのシートバック上端に装備さ
れるへッドレストについては、複数の表皮片を縫合して
袋状の表皮とし、該表皮にインサートを挿着後、これら
を発泡型内に配置し表皮内に発泡原料を注入して表皮一
体成形を図る製法がある。この製法では、従来、図16
のごとく、底面になる表皮片を形成する二つの表皮片
a,bを重ね合わせ、その一部を発泡原料gの注入口c
として開口させて残りを縫合する一方、ステー91の挿
入孔dに関しては一の表皮片bに前もって形成する袋状
表皮が一般的に用いられてきた。そして、発泡成形時
は、注入口cに注入治具fを差し入れ、注入口周りの表
皮を注入口cの長手方向(図16の白抜き方向)に突っ
張らせてその口を閉じ、発泡成形段階で注入口cから発
泡原料gが表皮外へ漏出するのを防いできた(例えば特
開平7−31759号公報,特開平9−299185号
公報)。また、挿入孔周りにリング状のシールパッキン
jを裏当てすることで、挿入孔dから発泡原料gが漏れ
ないような対策を採ってきた(特開平8−66572号
公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述のよう
な袋状表皮を使用した場合には、注入治具fが必要であ
り、また、発泡成形時において発泡原料gが発泡固化す
るまで注入治具fを注入口cに入れっぱなしにしなけれ
ばならず、生産性が悪かった。さらに、挿入孔dを表皮
片bに別途形成しておく必要があり、加えて、発泡原料
gの漏れ対策としてシールパッキンjを準備しなけらば
ならないなど、いろいろとコスト高になっていた。
【0004】また、注入口があるへッドレスト用表皮の
底面部は、通常、2枚の表皮片を縫い合わせて形成して
いるため作業工数が大になった。そして、これら2枚の
表皮片の縫合にバラツキがあると、発泡成形で発泡原料
の漏れを誘発した。
【0005】本発明は上記問題点を解決するもので、発
泡原料を注入するための注入治具やシールパッキンなし
で発泡原料の漏れ対策を講じて低コスト化を図り、更に
生産性にも優れるへッドレスト用表皮の縫製片を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1記載の本発明の要旨は、所定形状にした一の表
皮片がステー用の一対の挿入孔とこれら両挿入孔を結ぶ
線上の中間位置にスリットを備えて、前記線上で意匠面
側が対向するようにして折り畳まれた前記表皮片の二枚
重ね部分で且つ両挿入孔の外側に折り畳み線と直交する
所定長さの縫目ラインが形成され、該縫目ラインから表
皮片の周縁に向けてさらに縫目ラインが延設されたこと
を特徴とするへッドレスト用表皮の縫製片にある。請求
項2記載の本発明に係るへッドレスト用表皮の縫製片
は、請求項1で、両挿入孔の内側にも折り畳み線に直交
する所定長さの縫目ラインが縫合されるようにしたこと
を特徴とする。
【0007】
【実施形態】以下、本発明に係るへッドレスト用表皮の
縫製片の実施形態について詳述する。(1)実施形態1 図1〜図6は本発明に係るへッドレスト用表皮の縫製片
の一形態で、図1はその縫製片をつくる一の表皮片の平
面図、図2は縫製片の平面図、図3はへッドレスト用表
皮を構成する縫製片と各表皮片の平面図、図4は縫製片
を組込んだへッドレスト用表皮が裏返し状態にある斜視
図、図5はへッドレスト用表皮を表返しに反転させた斜
視図、図6はへッドレスト用表皮内に発泡原料を注入す
る状態を示す発泡型の縦断面図である。尚、図3で表す
縫糸6及び縫目ライン62〜68は、この平面図では実
在しない仮想のものである。ただ、袋状表皮Aに縫合さ
れる時に縫製片1,各表皮片3〜5が縫われる位置を表
しやすいため、説明用として便宜的に図示している。
【0008】本へッドレスト用表皮の縫製片1(以下、
単に「縫製片」という。)は、図5のような枕形状した
へッドレスト用で、所定形状にした一の表皮片10を縫
製加工したものである。表皮片10は、図1のごとく、
底面部分1αと乗員の頭部が当る正面部分1βと底面部
分1αの中央で二枚重ねになって表皮内に折り込まれる
重ね合せ部分1γとを含めた形で裁断されている。重ね
合せ部分1γについては、その部分を表皮内に収納し易
くするために、コ字形に切欠く切欠部Kを両サイドに設
ける。表皮片10は裁断工程でその外形と一緒に一対の
挿入孔11とスリット12も同時に打抜き形成される。
一対の円形の挿入孔11はステー91を挿着するための
ものであり、図1において、両挿入孔11は重ね合せ部
分1γを上下に二分するライン13A上で中央から等距
離の位置に設けられる。そして、細長の切り目にしたス
リット12が両挿入孔11を結ぶ線上で両挿入孔11の
中間に形成される。該スリット12は発泡原料gを注入
するための注入口となる。二つの挿入孔11の距離は、
これに挿着されるステー間距離より若干短めに設定され
る。ステー91を挿入孔11に挿着した時、重ね合せ部
分1γによる二枚重ね部分1γ1でできた発泡原料の注
入口用袋が長手方向(図5の矢印方向)に引っ張られ、
その反作用として二枚重ね部分1γ1が板状となり、且
つ二枚重ね部分1γ1が密着してスリット12を閉ざ
し、発泡成形時に発泡原料gの表皮外への漏れを抑える
ことができるからである。前記注入口用袋については、
縫目ライン14,15aの形成によって二枚重ね部分1
γ1が互いに密着してスリット口が閉じ易くなってい
る。
【0009】縫製片1は、前記表皮片10を用い、その
両挿入孔11及びスリット12を通る線上で意匠面側を
対向させて二つ折りに折り畳み、重ね合わさった所を縫
合することによって形成される(図2)。図中、網目模
様は意匠面Eを示す。折り畳み線13は重ね合せ部分1
γを上下に二分する前記ライン13Aに一致する。表皮
10片が折り畳まれ、その重ね合せ部分1γの縫合箇所
は両挿入孔11の両側で、折り畳み線13に直交する位
置となる。その位置でステー91を挿着できるようにし
て、所定長さ分が縫合される。該縫合による縫目ライン
14,15aの形成によって二枚重ね部分1γ1に筒部
1γ2ができる。そして、外側の縫合はへッドレストの
底面部分が完成するようその縫目ライン15aの先端で
さらにL字形に曲がり表皮片10の周縁に向けて延設さ
れる(図2)。縫目ライン15bはその延設部分を示
す。縫目ライン15a,15bが形成される表皮片10
の周縁には周縁同士を重ね合わせて縫合できるよう縫い
代が設けられる。表皮片10の二つ折りによって出来た
二枚重ね部分1γ1の折り畳み線13上に平面視半円の
挿入孔11とスリット12が現われる。折り畳み線13
に直交させた縫目ライン14,15aの長さは、二つ折
りした重ね合せ部分1γが開かぬようその両側寄りを閉
じる長さになっている。また、内側の縫目ライン14と
外側の縫目ライン15aとの間隔はステー91の太さに
対応しており、挿入孔11に挿着されるステー91との
隙間をできる限りなくして発泡成形時に表皮外へ発泡原
料gが漏れ出さぬようにしている。こうして出来た縫製
片1は、へッドレスト表皮の底面部分Sと乗員頭部が当
る前面部とを担当する。
【0010】縫製片1(表皮片)には、へッドレストを
形成する他の表皮片3〜5と同質の素材が用いられ、例
えば、ファブリック表皮にウレタン発泡シート、ポリウ
レタンフィルムを一体的に重ね合わせた三層構造のもの
や、ファブリック表皮にソリッドのポリウレタンフィル
ムを裏打ちしたもの、或いは、アクリル,ポリアミド等
の合成繊維をパイル糸とし、綿,レーヨン等を地経にし
たカットパイル織物などの素材を用いることができる。
縫製片1の周縁には他の各表皮片3〜5の周縁同士と重
ね合わせて縫合できるよう縫い代1aが設けられてい
る。
【0011】上記縫製片1は、所定形状に裁断された他
の表皮片3〜5と縫合されてへッドレスト用表皮とな
る。図3で、表皮片3が背面部を、また表皮片4,5が
へッドレストの両側面部分を担う。縫製片1及び各表皮
片3〜5を裏返し状態にして、これらを縫合すれば、図
4のような裏返し状態の袋状表皮Aとなる。各表皮片3
〜5の周縁にも周縁同士を重ね合わせて縫合できるよう
縫い代3a〜5aが設けられている。隣接する表皮片3
〜5或いは縫製片1の周縁同士を意匠面Eが対向するよ
う重ね合せ、その周縁に沿って縫合することにより、最
終的に袋状表皮が仕上げられる。具体的には、縫製片1
と表皮片3とを縫合し縫目ライン62,63を形成し、
表皮片4と縫製片1とを縫合し縫目ライン65を形成
し、表皮片5と縫製片1とを縫合し縫目ライン66を形
成し、表皮片4と表皮片3とを縫合し縫目ライン67を
形成し、表皮片5と表皮片3とを縫合し縫目ライン68
を形成することで、スリット12,挿入孔11のある袋
状へッドレスト用表皮Aを完成させることができる(図
4)。その後、スリット12を使って表皮を表返しにす
ると、図5のごとく意匠面Eが外に現われる正規の枕形
へッドレスト用表皮Aとなる。
【0012】上記へッドレスト用表皮Aを用いて、最終
製品たるへッドレスト製品を作るには、まず、表返しに
した前記へッドレスト用表皮A内にコ字状のインサート
9を挿着する。インサート9はステー間距離が挿入孔間
距離よりも若干長めにしてあるので、ステー91を挿入
孔11に挿着すると、縫製片1がステー91のところで
外方へ向けてむりやり引っ張られ(図5の矢印)、二枚
重ね部分1γ1がピンと張る状態になる。従って、二枚
重ね部分1γ1がスリット12の開口をピタッと閉ざ
す。次いで、インサート9を挿着した表皮Aを発泡型T
にセットする(図6)。続いて、注入機RのノズルR1
をスリット12の口へ押し込んで表皮A内へ突っ込み、
そして、該表皮内へ発泡原料gを所定量注ぎ込む。その
後、発泡原料gを発泡硬化させることにより表皮一体成
形のへッドレストに仕上げていく。発泡原料gが発泡硬
化する過程においては、二枚重ね部分1γ1がスリット
12の口を固く口を閉ざしシールしているので、発泡成
形段階で発泡原料gがスリット12から表皮外へ漏れ出
す虞れはない。また、挿入孔11についても、縫目ライ
ン14,15aの形成によって二枚重ね部分1γ1のう
ちの筒部1γ2がステー91に巻き付いてシールしてい
るので、挿入孔11をつたって発泡原料gが表皮外へ漏
れ出すことはない。発泡硬化を終え、脱型を行えば、表
皮自体がもつシール作用で発泡原料gの表皮外へのリー
クが抑えられた所望のへッドレスト製品が完成してい
る。
【0013】本実施形態では図2のような縫製片1とし
たが、これに代え、図7〜図9のようにすることもでき
る。図7は図2の縫目ライン14a,15に加え、内側
に縫目ライン14b,14cを付加したものである。図
8は、図7と略同様であるが、両挿入孔11の外側に縫
目ライン15a,15d,15e,15fを設ける。図
9は図7と同様であるが、切欠部Kを設けず、二枚重ね
部分1γ1のうちの耳部Yが残っている。
【0014】このように構成したへッドレスト用表皮A
は、スリット12がステー用挿入孔11と一直線状にな
らんで且つその中間に配されているので、挿入孔間距離
よりステー間距離の方が多少長めのインサート9を用い
ると、挿入孔間の表皮部分すなわち二枚重ね部分1γ1
を弛みなく強く張らせスリット12の口を閉じさせるこ
とができる。従って、従来のような注入治具を使って注
入口たるスリット12をわざわざ閉じさせることなく、
発泡成形時の発泡原料gの表皮外へのリークを防止でき
る。また、ステー91には縫目ライン14,15aによ
って形成された二枚重ねのうちの筒部1γ2がステー長
手方向に所定長さでもってステー91に密着して巻き付
くので、シールパッキンがなくとも、挿入孔11からの
発泡原料gの漏れをうまく抑えることができる。しか
も、スリット12,挿入孔11は、重ね合せ部分1γの
真中で挿入孔11とスリット12を結ぶ線13A上で折
り畳まれることによって、表皮の底面部分から一番奥ま
った表皮内部に配されるので、発泡原料の注入工程で万
一スリット12や挿入孔11の外へ発泡原料gが漏れ出
るようなことがあっても意匠面側に現われず有益とな
る。
【0015】ここで、本出願人は図10のようなへッド
レスト用表皮を先に出願しているが(特願平10−64
659号)、該特願では一の表皮片10に対応する表皮
片1A,2Aが2枚構成であり、その分、表皮片の数が
増え、表皮片の製作コストやへッドレスト用表皮を造る
縫製コストが高くなっていた。さらに、該特願では、縫
製のバラツキがあるために、表皮が発泡原料の発泡圧で
型壁に押しつけられる際、ステー91と表皮との間に隙
間ができ、発泡原料漏れが発生するケースがあった。ま
た、発泡圧も常に一定というわけにはいかず、発泡圧に
より隙間の出来具合が違ってきて、ステー91とステー
91を取巻く縫製部分の位置調整をたえず考えねばなら
なくなっていた。これに対し、本発明では、1工程で表
皮片10の外形と共にスリット12,挿入孔11を打抜
き裁断ができ、製作コストを安くできるばかりか、打抜
きであるために挿入孔11周りの精度が良く、前述のよ
うな縫製バラツキといった問題も発生しない。そして、
筒部1γ2の形成でステー91が挿入孔11へ押し込み
易く挿着に手間取らない。加えて、ステー91が挿入孔
11に挿着されたとき、ステー91を取巻く筒部1γ2
(二枚重ね部分1γ1の一部)は平らになろうとする剛
性が働く。その結果、筒部1γ2がステー91に寄って
いって被る作用を生み、ステー91と筒部1γ2との密
着力が高まりシール性良好となるメリット等を有する。
【0016】こうして、本発明のへッドレスト用表皮の
縫製片1は、底面部分Bが一枚ものからなるため従来品
より安くなり、さらに図4のような枕形の袋状表皮にな
ったとき、注入治具及びシールパッキンも不要になり、
コスト低減に大いに貢献する。勿論、注入治具を使わな
いため、発泡成形時において発泡原料gが発泡硬化する
まで注入治具をスリット12に入れっぱなしにしなけれ
ばならなかった従前の煩わしさからも開放される。
【0017】(2)実施形態2 本実施形態は、図15のような穴開きへッドレスト用表
皮(特開平9−299185号公報)の縫製片1で、図
11の表皮片10を縫製して図12のごとくにしたもの
である。ここでの縫製片1は穴開きへッドレスト用表皮
の底面部分1α及び重ね合せ部分1γのみ担う。ステー
用の一対の挿入孔11とこれら両挿入孔11を結ぶ線1
3A上の中間位置にスリット12が形成された重ね合せ
部分1γと、穴開きへッドレスト用表皮の底面部分1α
と、を備えた表皮片10を打抜き形成する。そして、前
記線13A上で意匠面側が対向するようにして折り畳ま
れた前記表皮片の二枚重ね部分1γ1で且つ両挿入孔1
1の外側に折り畳み線13と直交する所定長さの縫目ラ
イン15aを形成し、該縫目ライン15aから表皮片の
周縁に向けてさらに縫目ライン15bが延設された縫製
片1とする。両挿入孔11の内側にも折り畳み線13に
直交する所定長さの縫目ライン14を縫合し、縫目ライ
ン14,15aで挿入孔11を囲んだ筒部1γ2を形成
する。他の構成は実施形態1と同様でその説明を省く。
実施形態1と同一符号は同一または相当部分を示す。
【0018】上記縫製片1を使って穴開きへッドレスト
用表皮を造る作業は、まず、表皮片71〜76を縫合し
て、穴開きへッドレスト用表皮から底面部分の縫製片1
だけがない表皮主要部Gを造る(特開平9−29918
5号公報参照)。そして、表皮主要部Gの意匠面を包み
込むようにして表皮裏面Rを出す(図13)。下面開口
周縁gをめくりあげることによって一定高さHが確保さ
れる。次いで、この一定高さHが確保された上面開口皿
状体Tに図13の白抜き矢印で示すごとく、手などで表
皮主要部Gの上半部を押し込む。しかる後、縫製片1の
裏面を図13のように外側(上側)に向けて、該縫製片
1の周縁と前記表皮主要部Gの下面開口周縁gとの意匠
面同士を重ね合わせて、この重ね合わせた周縁部分を縫
合する(図14)。ここで、縫製片1を周回する縫目S
8 の形成時点では、ヘッドレスト下面形状になるよう縫
製片1の底面部分1αを拡げるため、フラット面が確保
される。かくして、表皮主要部Gへの縫製片1の縫合
で、ヘッドレスト用表皮が出来上がる。しかし、この段
階ではヘッドレスト用表皮がまだ裏返し状態になってい
る。そこで、最後に、スリット12へ手を突っ込み、中
に在る意匠面側の表皮主要部Gを引き出して表返しにす
る(図14の中黒矢印)。斯る表返し作業を終えると、
図15に示すような穴開きヘッドレスト用表皮が得られ
る。
【0019】このように構成したへッドレスト用表皮の
縫製片1も、実施形態1と同様の構成であり、同様の作
用,効果を得る。底面部分1α及び二枚重ね部分1γ1
を一枚ものの表皮片10で形成でき、コスト低減を図る
だけでなく発泡成形時にステー91を挿着した挿入孔1
1やスリット12からの発泡原料のリーク抑え、品質向
上させることができる。
【0020】尚、本発明においては前記実施形態に示す
ものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種
々変更できる。表皮片10,スリット12,挿入孔11
の形状,大きさ,材質,個数等は用途にあわせて適宜選
択できる。実施形態ではファブリック表皮片を縫合して
表皮Aを形成したが、ブロー成形品や射出成形品等から
なる樹脂シート状体を組み合わせて造ることもできる。
【0021】
【発明の効果】以上のごとく、本発明のへッドレスト用
表皮の縫製片は、底面部分を一枚ものにしてコスト低
減,生産性向上を図り、さらに注入治具やシールパッキ
ンをなくして発泡成形時における発泡原料の漏出を防止
でき、低コスト化,品質向上,生産性向上に優れた効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係るへッドレスト用表皮の縫製片
で、その縫製片をつくる一の表皮片の平面図である。
【図2】縫製片の平面図である。
【図3】へッドレスト用表皮を構成する縫製片と各表皮
片の平面図である。
【図4】縫製片を組込んだへッドレスト用表皮が裏返し
状態にある斜視図である。
【図5】へッドレスト用表皮を表返しに反転させた斜視
図である。
【図6】へッドレスト用表皮内に発泡原料を注入する状
態を示す発泡型の縦断面図である。
【図7】図1と異なる他形態の縫製片の平面図である。
【図8】図1と異なる他形態の縫製片の平面図である。
【図9】図1と異なる他形態の縫製片の平面図である。
【図10】図3と異なるへッドレスト用表皮を構成する
各表皮片の平面図である。
【図11】実施形態2に係るへッドレスト用表皮の縫製
片で、その縫製片をつくる一の表皮片の平面図である。
【図12】縫製片の平面図である。
【図13】穴開きへッドレストを造る説明斜視図であ
る。
【図14】穴開きへッドレストを造る説明斜視図であ
る。
【図15】穴開きへッドレストの斜視図である。
【図16】従来技術の説明斜視図である。
【符号の説明】
1 縫製片 10 一の表皮片 11 挿入孔 12 スリット 13 折り畳み線 14,14a 縫目ライン 15,15a,15b 縫目ライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状にした一の表皮片がステー用の
    一対の挿入孔とこれら両挿入孔を結ぶ線上の中間位置に
    スリットを備えて、 前記線上で意匠面側が対向するようにして折り畳まれた
    前記表皮片の二枚重ね部分で且つ両挿入孔の外側に折り
    畳み線と直交する所定長さの縫目ラインが形成され、該
    縫目ラインから表皮片の周縁に向けてさらに縫目ライン
    が延設されたことを特徴とするへッドレスト用表皮の縫
    製片。
  2. 【請求項2】 前記両挿入孔の内側にも折り畳み線に直
    交する所定長さの縫目ラインが縫合されるようにした請
    求項1記載のへッドレスト用表皮の縫製片。
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Cited By (3)

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