JP2000144133A - ネマチック型液晶組成物、光学素子及びその製造方法 - Google Patents

ネマチック型液晶組成物、光学素子及びその製造方法

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JP2000144133A
JP2000144133A JP10375349A JP37534998A JP2000144133A JP 2000144133 A JP2000144133 A JP 2000144133A JP 10375349 A JP10375349 A JP 10375349A JP 37534998 A JP37534998 A JP 37534998A JP 2000144133 A JP2000144133 A JP 2000144133A
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crystal composition
nematic liquid
optical element
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Inventor
Kiyouko Izumi
今日子 泉
Shusaku Nakano
秀作 中野
Masahiro Yoshioka
昌宏 吉岡
Shu Mochizuki
周 望月
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ポリマー溶液の塗布方式を適用でき、従
って大面積体も容易に効率よく製造できて、しかも実用
的な手段で架橋処理できてモノドメイン配向性に優れ、
かつ耐熱性に優れるネマチック配向の光学素子を形成し
うる液晶ポリマーの開発。 【解決手段】 一般式(I): (ただし、R1は水素又はメチル基で、Qは架橋基を有
する有機基であり、1≦n≦100である。)で表され
るセグメントSRを繰返し単位として有する側鎖型ネマ
チック液晶ポリマーに、架橋基を1個又は2個以上有す
る低分子化合物を配合してなり、架橋処理が可能なネマ
チック型液晶組成物、その液晶組成物の架橋処理物から
なる光学素子及び前記の液晶組成物を配向させた後、そ
れを電磁波照射及び加熱の一方又は両方により架橋処理
する光学素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ネマチック配向の維持下
に架橋処理して耐熱性に優れる光学素子を形成しうるネ
マチック型液晶組成物、及びその光学素子の製造方法に
関する。
【0002】
【発明の背景】ネマチック液晶ポリマーを配向処理して
なる種々の光学素子が提案されており、例えば位相差補
償用の位相差板などとして液晶表示装置等への適用が期
待されている。しかしながら、かかる光学素子は、液晶
ポリマーの溶液を配向膜上に塗布して乾燥後、ガラス転
移温度以上に加熱して冷却することで形成されたもので
あり、その耐熱性がガラス転移温度に依存して耐熱性に
乏しい問題点があった。
【0003】すなわち前記の光学素子は、応力が作用し
ない場合には等方相転移温度以下でそのネマチック配向
状態を維持するが、応力が作用した場合にはガラス転移
温度付近で当該配向が崩れて光学特性が変化する。光学
素子における応力は、例えば液晶セル等に粘着層を介し
偏光板等と共に接着した場合の如く、実用形態における
使用条件下での温度変化等による寸法変化等で発生し、
実用形態ではむしろ応力の発生が常態である。ちなみに
偏光板の温度変化による寸法変化の場合、それに粘着層
を介し接着した光学素子には収縮応力が発生する。
【0004】前記した光学素子の耐熱性向上対策とし
て、ガラス転移温度の高い液晶ポリマーを用いる方式で
は、配向処理温度の上昇で光学素子の形成温度も高くな
り、配向膜やその支持基材に要求される耐熱温度も高く
なって使用基材の制約等の実用的制約が大きいことか
ら、液晶ポリマーの架橋処理による耐熱性向上対策が検
討されている。
【0005】従来、前記の架橋物としては、側鎖末端に
アクリロイル基等の架橋基を有する液晶ポリマーを光重
合開始剤にて紫外線等を介し架橋処理したものが知られ
ていた(特開平4−12322号公報)。これは、架橋
基を有しない液晶ポリマーを低分子量の架橋剤で架橋処
理しても、その低分子化合物の配合で耐熱性の低下を招
き、架橋処理による耐熱性の向上を相殺して全体として
の耐熱性の向上に乏しいことによる。また低分子の重合
性液晶化合物からなる流動層を2枚の基板間に介在させ
て光照射等により重合処理する方式にては、製造効率に
乏しくて大面積体を得にくいことなどによる。
【0006】しかしながら、前記の公知方式では架橋処
理を、高温加熱下に液晶ポリマーの流動性を高めつつ多
量の光を照射して行う必要があり、その架橋処理条件の
制御が困難で実用性に乏しい難点があった。
【0007】液晶配向性をもたないセグメントの側鎖末
端に架橋基を有する液晶ポリマーに、多官能型の架橋剤
を配合して光照射により架橋処理する方式も提案させて
いるが(特開平7−261137号公報)、得られる配
向層がマルチドメインのもので、モノドメイン配向によ
る光学特性の均一性が要求される光学素子の形成には不
向きな問題点があった。
【0008】
【発明の技術的課題】本発明は、液晶ポリマー溶液の塗
布方式を適用でき、従って大面積体も容易に効率よく製
造できて、しかも実用的な手段で架橋処理できてモノド
メイン配向性に優れ、かつ耐熱性に優れるネマチック配
向の光学素子を形成しうる液晶ポリマーの開発を課題と
する。
【0009】
【課題の解決手段】本発明は、下記の一般式(I)で表
されるセグメントSRを繰返し単位として有する側鎖型
ネマチック液晶ポリマーに、架橋基を1個又は2個以上
有する低分子化合物を配合してなり、架橋処理が可能な
ことを特徴とするネマチック型液晶組成物を提供するも
のである。 一般式(I): (ただし、R1は水素又はメチル基で、Qは架橋基を有
する有機基であり、1≦n≦100である。)
【0010】また本発明は、前記ネマチック型液晶組成
物の架橋処理物からなることを特徴とする光学素子、及
び前記のネマチック型液晶組成物を配向させた後、それ
を電磁波照射及び加熱の一方又は両方により架橋処理す
ることを特徴とする光学素子の製造方法を提供するもの
である。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、上記の液晶組成物を溶
液化してそれを塗布乾燥し、ガラス転移温度以上に加熱
後冷却する方式にて配向処理でき、かつその配向処理層
を配向の乱れを生じることなく架橋基含有の低分子化合
物を介し実用的条件の手段で架橋処理して耐熱性を向上
させることができる。従って従来の液晶ポリマーに準じ
た低温配向処理が可能で、耐熱性に優れモノドメイン配
向性に優れるネマチック配向の光学素子の大面積体も容
易に効率よく製造することができる。また本発明にて配
合する低分子化合物は、それによる着色を殆ど生じない
特長も有している。
【0012】
【発明の実施形態】本発明によるネマチック型液晶組成
物は、下記の一般式(I)で表されるセグメントSRを
繰返し単位として有する側鎖型ネマチック液晶ポリマー
に、架橋基を1個又は2個以上有する低分子化合物を配
合してなり、架橋処理が可能なものである。 一般式(I): (ただし、R1は水素又はメチル基で、Qは架橋基を有
する有機基であり、1≦n≦100である。)
【0013】前記の一般式(I)で表されるセグメント
SRは、架橋基を有する有機基Qを介して液晶ポリマー
の架橋に関与するものである。従ってそのセグメントS
Rとしては、架橋に関与しうる架橋基を1個又は2個以
上有する適宜なものであってよい。
【0014】実用的な条件による架橋処理性の点などよ
り好ましい有機基Qは、例えばアクリロイル基やメタク
リロイル基、シンナモイル基やビニルエーテル基の如き
架橋性のC=C結合を有するものである。
【0015】ちなみに前記した好ましい有機基Qの例と
しては、下記の一般式(II)で表されるものなどがあげ
られる。従ってセグメントSRとしては、一般式(VI
I)で表されるものなどがあげられる。 (ただし、R1,R2は水素又はメチル基で、A、B、D
は有機基である。)
【0016】前記の一般式(II)において、Aは、一般
式(III):Z1(CH2)mR32で表されるものからな
ると共に、Bは、パラ置換環状構造物型化合物からな
り、Dは、一般式(V):Z3(CH2)xZ4で表される
ものからなるものである。
【0017】前記一般式(III):Z1(CH2)mR32
において、Z1、Z2は−COO−、−O−、−OCO
−、又は−(CH2)g−(gは0〜6の整数)であり、
mは0〜12の整数で、R3は下記の一般式(IV)で表
されるものである。なおZ1とZ2は、同じものであって
もよいし、相違するものであってもよい。 (ただし、hは一般式(III)のm=0ときは0で、1
≦m≦12のときは1であり、fは1又は2である。)
【0018】一方、上記一般式(II)におけるBのパラ
置換環状構造物型化合物としては、下記のものなどがあ
げられる。
【0019】就中、次のパラ置換環状構造物型化合物が
前記のBとして好ましい。
【0020】他方、上記一般式(II)のDを形成する一
般式(V):Z3(CH2)xZ4において、Z3はx=0
のとき−(CH2)j−(jは0〜6の整数)、1≦x≦
10のとき−COO−、−O−、−OCO−、又は−
(CH2)k−(kは0〜6の整数)であり、Z4は−C
OO−、−O−、−OCO−、又は−(CH2)p−(p
は0〜6の整数)である。なおZ3とZ4は、同じもので
あってもよいし、相違するものであってもよい。
【0021】側鎖型ネマチック液晶ポリマーとしては、
上記したセグメントSRを有すると共に、サーモトロピ
ックな性質を有して液晶化温度範囲で配向膜等を介しネ
マチック配向状態を形成してモノドメイン化する適宜な
ものを用いることができ、その種類について特に限定は
ない。ちなみにその例としては、セグメントSRと共
に、ネマチック配向性を付与する共役性の直線状原子団
(メソゲン)を有するセグメントSNを繰返し単位とし
て有するものなどがあげられる。
【0022】すなわちセグメントSRと共に、例えば必
要に応じてスペーサ部を介しパラ置換環状化合物等から
なるメソゲンを有するネマチック配向性の単位を、ポリ
アクリレートやポリメタクリレート等のビニル系連鎖か
らなる主鎖骨格中に側鎖として導入してなるセグメント
SNを有するものなどがあげられる。
【0023】なお前記のパラ置換環状化合物としては、
例えばアゾメチン型やアゾ型、アゾキシ型やエステル
型、トラン型やフェニル型、ビフェニル型やフェニルシ
クロヘキシル型、ビシクロヘキシル型の如きパラ置換芳
香族単位やパラ置換シクロヘキシル環単位などを有する
ものなどがあげられる。パラ置換環状化合物におけるパ
ラ位における末端置換基は、例えばシアノ基やアルキル
基、アルコキシ基やハロゲン基などの適宜なものであっ
てよい。
【0024】またスペーサ部は、屈曲性を示す適宜なも
のであってよく、その例としてはポリメチレン鎖−(C
2)v−やポリオキシメチレン鎖−(CH2CH2O)w
−などがあげられる。スペーサ部を形成する構造単位の
繰返し数は、メソゲン部の化学構造等により適宜に決定
され、一般にはポリメチレン鎖の場合にはvが0〜2
0、就中2〜12、ポリオキシメチレン鎖の場合にはw
が0〜10、就中1〜3とされる。
【0025】上記のセグメントSRやセグメントSNを
有する側鎖型ネマチック液晶ポリマーの調製は、例えば
(メタ)アクリル酸エステルの如きビニル系主鎖形成用
モノマーに、上記一般式(I)に準じたQ成分を導入し
たセグメントSR形成用モノマー又は必要に応じスペー
サ基を介してメソゲン基を導入したセグメントSN形成
用モノマーの1種又は2種以上をポリマー化する共重合
方式や、ヒドロキシル基やカルボキシル基やハロゲン等
の官能基を有する主鎖形成用のプレポリマーを予め合成
して、その官能基を介しセグメントSRやセグメントS
Nを形成するための化合物を高分子反応により導入する
方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0026】前記のプレポリマー方式は、モノマーの共
重合方式にては例えばセグメントSR形成用モノマーが
含有する残存させるべき架橋基が主鎖の重合に関与して
有効に残せない場合に、当該官能基を末端に有するプレ
ポリマーを用いて、その官能基を介し架橋基を導入して
目的の側鎖型ネマチック液晶ポリマーを調製する方式な
どとして特に有効である。なおそのプレポリマー方式に
て、セグメントSN形成用モノマー等の変質の恐れのな
いモノマーは、予めプレポリマー中に共重合させておく
こともできる。
【0027】前記の共重合方式やプレポリマー方式にて
は、例えばラジカル重合方式やカチオン重合方式、アニ
オン重合方式等のビニル系モノマーの重合方式などに準
じた適宜な方式にて側鎖型ネマチック液晶ポリマーや主
鎖形成用のプレポリマーの調製を行うことができる。な
おラジカル重合方式を適用する場合、各種の重合開始剤
を用いうるが、就中アゾビスイソブチロニトリルや過酸
化ベンゾイルの如く分解温度が高くも低くもない中間的
温度で分解するものが好ましい。
【0028】ちなみにかかるプレポリマー方式の具体例
を以下に示す。すなわち下記に示した反応工程の如く、
先ず工程1で4,4'−ビフェノールをTHF(テトラヒ
ドロフラン)中でTsOH(トシル酸:触媒)の存在
下、DHP(3,4−ジヒドロ−2H−ピラン)を加え
室温にて撹拌して片側をTHPで保護したビフェノール
とした後、それを塩化メチレン中でDMAP(ジメチル
アミノピリジン:触媒)の存在下に4−(2−プロペノ
イルオキシエトキシ)安息香酸と共にDCC(ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド)にてエステル化し、次いでT
HF中で塩酸を用いてTHPエーテルを切断し、末端に
ヒドロキシル基を有するモノマーSR1を得る。
【0029】次に工程2にて、前記で得たセグメントS
Rを形成するためのモノマーSR1とセグメントSNを
形成するための別途に調製したモノマーSN1を共重合
させてプレポリマーを得た後、それに塩化アクリロイル
を反応させて、末端にアクリロイル基を導入するもので
ある。
【0030】
【0031】なお前記した4−(2−プロペノイルオキ
シエトキシ)安息香酸の調製は、例えばエチレンクロロ
ヒドリンと4−ヒドロキシ安息香酸をヨウ化カリウム
(触媒)の存在下にアルカリ水溶液中で加熱還流させて
ヒドロキシカルボン酸を得た後、それをアクリル酸と脱
水反応させる方式などにより行うことができる。
【0032】また前記の末端にシアノ基を有するモノマ
ーSN1は、例えば4−(2−プロペノイルオキシエト
キシ)安息香酸と4−シアノ−4'−ヒドロキシビフェ
ニルをDMAP(触媒)の存在下にDCCにてエステル
化する方法などにより得ることができる。
【0033】従って、本発明において用いる側鎖型ネマ
チック液晶ポリマーは、例えば上記に準じた方式にて1
種又は2種以上の適宜なセグメント形成用のモノマー等
を用いて種々のものを得ることができる。側鎖型ネマチ
ック液晶ポリマーにおけるセグメントSRとセグメント
SNの含有割合は、架橋性やそれによる耐熱性の向上
性、ネマチック配向性などにより適宜に決定しうるが、
一般にはセグメントSRを3モル%以上、就中5〜70
モル%、特に10〜50モル%含有することが好まし
い。
【0034】また側鎖型ネマチック液晶ポリマーの分子
量も適宜に決定しうるが、一般には製膜性や膜強度、配
向性やその均一性、特にラビング配向膜によるモノドメ
イン配向の達成性などの点より、重量平均分子量に基づ
いて2千〜10万、就中2.2千〜8万、特に2.5千
〜5万のものが好ましい。
【0035】液晶ポリマーの架橋処理を目的に配合する
低分子化合物としては、架橋基を1個又は2個以上有す
る適宜なものを用いることができ、液晶ポリマーの配向
を乱さないものが好ましく用いうる。低分子化合物は、
それ自体が液晶性であってもよいし、なくてもよいが、
液晶ポリマーの配向を乱さない点よりは液晶性のものが
好ましい。
【0036】また低分子化合物の構造や分子量について
も特に限定はないが、実用的な条件による架橋処理性な
どの点よりは、例えばアクリロイル基やメタクリロイル
基、シンナモイル基やビニルエーテル基の如き架橋性の
C=C結合を有するものが好ましい。就中、アクリロイ
ル基又は/及びメタクリロイル基を有するものが好まし
く、特に下記の一般式(VI)の如く末端に架橋基を有す
るものが好ましい。
【0037】 (ただし、R4は水素又はメチル基で、0≦t≦20で
ある。) なお当該架橋部分を支持するコア部は、適宜な有機基で
あってよいが、好ましくは芳香環等の液晶性を乱しにく
いものである。
【0038】液晶ポリマーに対する低分子化合物の使用
量は、過少による耐熱性の向上不足(架橋不足)、過多
による配向処理中の析出やそれによる配向阻害などを防
止する点より、側鎖型ネマチック液晶ポリマー100重
量部あたり、100重量部以下、就中1〜70重量部、
特に5〜40重量部が好ましい。
【0039】ネマチック型液晶組成物の調製は、例えば
側鎖型ネマチック液晶ポリマーと低分子化合物を必要に
応じ溶媒を介して混合する方式などにより行うことがで
きる。その溶媒には側鎖型ネマチック液晶ポリマーと低
分子化合物を溶解しうる適宜なものを用いることがで
き、特に限定はない。その例としては、1,1,2,2
−テトラクロロエタンやシクロヘキサノン、塩化メチレ
ンやクロロホルム、テトラヒドロフラン等の単独溶媒や
混合溶媒などがあげられる。
【0040】本発明による光学素子は、ネマチック型液
晶組成物の架橋処理物からなる。その製造は、従来の配
向処理に準じた適宜な方法にて行うことができる。ちな
みにその例としては、ネマチック型液晶組成物の溶液を
配向処理面上に展開して乾燥後、加熱処理してネマチッ
ク配向層を形成し、それを架橋処理する方法などにより
行うことができる。その光学素子の形成に際しては、1
種又は2種以上の側鎖型ネマチック液晶ポリマー及び低
分子化合物を用いうる。
【0041】配向処理面としては、例えば低分子液晶化
合物の配向処理に公知のものを用いることができる。そ
の例としては、基材上にポリイミドやポリビニルアルコ
ール等の薄膜を形成してその表面をレーヨン布等にてラ
ビング処理したものや、酸化珪素等を斜方蒸着したも
の、あるいは延伸フィルムなどがあげられる。なお前記
の基材には、配向処理時の加熱温度に耐える適宜なもの
を用いうる。
【0042】また液晶組成物溶液の展開は、例えばその
溶液をスピンコート法やロールコート法、フローコート
法やプリント法、ディップコート法や流延成膜法等の適
宜な方法で薄層展開し、それを乾燥処理して溶媒を除去
する方法などにより行うことができる。
【0043】液晶組成物の展開層を配向させるための加
熱処理は、液晶ポリマーのガラス転移点から等方相を呈
する溶融状態までの温度範囲に加熱することにより行う
ことができる。なお配向状態を固定化するための冷却条
件については特に限定はなく、通例前記の加熱処理を3
00℃以下の温度で行いうることから、自然冷却方式が
一般に採られる。
【0044】配向処理を終えた展開層は、それを架橋処
理することにより配向架橋物とされるが、その架橋処理
は電磁波照射及び加熱の一方又は両方にて行うことがで
きる。電磁波照射には紫外線や電子線等の適宜な放射線
を用いうる。電磁波の波長や照射量は適宜に決定しうる
が、紫外線の場合には液晶ポリマーによる吸収が少な
い、300nmより長波長の紫外線が好ましい。また電子
線の場合には、液晶ポリマーの崩壊防止等の点より系に
よる相違もあるが一般的には1〜200Mradが好まし
い。
【0045】前記において架橋処理には、必要に応じて
適宜な量の開始剤を用いうる。その開始剤には、架橋方
式に応じた適宜なものを用いうるが、得られる光学素子
を可及的に着色させないものが好ましく用いうる。ちな
みに加熱架橋方式では、配向処理時の加熱温度で分解し
ない高温型の開始剤を用いる必要がある。
【0046】一方、紫外線による架橋方式では、紫外線
照射のみ及び加熱処理併用のいずれの場合にも配向処理
時の加熱温度で分解しない高温型の開始剤を用いること
が好ましい。また液晶ポリマーによる吸収が少ない、3
00nmより長波長の紫外線で分解するものが好ましい。
ちなみにその例としては、2−ベンジル−2−ジメチル
アミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン
−1や、オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン〕な
どがあげられる。
【0047】なお電磁波照射による架橋処理に際して
は、酸素阻害による影響を回避するため減圧下や無酸素
下等にて行うことが好ましい。加熱処理による架橋処理
の場合には、液晶ポリマーのガラス転移温度と等方相転
移温度との間の適宜な温度にて行うことができる。
【0048】本発明による光学素子は、適宜な基材上に
ネマチック配向した液晶層を有する形態や、配向液晶層
の単独層からなるフィルム形態などの適宜な形態を有す
るものであってよい。液晶の単独層からなるフィルム
は、配向処理面よりの剥離物などとして得ることができ
るが、その剥離回収には、長鎖アルキル基等からなる離
型性側鎖を有するラビング膜形成材を用いる方式や、炭
素数8〜18のアルキル鎖を有するシラン化合物を表面
に結合修飾させたガラス板に配向処理面を形成する方式
などの適宜な方式を必要に応じて適用することができ
る。
【0049】一方、基材との重畳物からなる光学素子と
する場合、その基材としては、プラスチックフィルムや
ガラス板、ポリマーシートあるいは位相差板等の延伸フ
ィルムや偏光板の如き光学素材などの適宜なものを用い
うる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリ
メチルメタクリレートやポリカーボネート、ポリビニル
アルコールやポリアリレート、ポリプロピレンやその他
のポリオレフィン、ポリスチレンなどの延伸フィルムを
形成することもある光学的に透明な適宜なプラスチック
からなるものを用いうる。なお基材としては、ガラス板
やトリアセチルセルロースフィルムの如く複屈折による
位相差が可及的に小さいものが特に好ましく用いうる。
【0050】なお配向架橋処理した液晶層の厚さは、使
用目的に応じた光学特性などにより適宜に決定しうる
が、一般には柔軟性等の点より100μm以下、就中5
0μm以下、特に1〜30μmとされる。
【0051】
【実施例】参考例1 水酸化カリウム300gをエタノール700ml/水30
0mlの混合液に溶解させ、それに4−ヒドロキシ安息香
酸276gと触媒量のヨウ化カリウムを溶解させて加温
状態でエチレンクロロヒドリン177gを徐々に加えて
約15時間還流させた後、その反応液よりエタノールを
留去して水2Lを加え、その水溶液をジエチルエーテル
で2回洗浄し塩酸の添加で酸性液としてその沈殿物を濾
別乾燥してエタノールで再結晶させ、4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)安息香酸298gを得、その18.2g
をTHF(テトラヒドロフラン)300mlに溶解させて
それにアクリル酸ビニル19.5gとリパーゼPS18
gと少量のp−メトキシフェノールを加え、40℃で3
時間撹拌した。得られた反応液よりリパーゼPSを濾別
しその濾液を減圧留去し、生成の固体を2−ブタノン/
ヘキサン:2/1混合液で再結晶させて、4−(2−プ
ロペノイルオキシエトキシ)安息香酸17.5gを得
た。
【0052】前記の4−(2−プロペノイルオキシエト
キシ)安息香酸9.44g、ヒドロキシキノン2.2
g、触媒量のDMAP(ジメチルアミノピリジン)及び
少量のBHT(ブチルヒドロキシトルエン)を塩化メチ
レン100mlに溶解させ、室温にて撹拌下、それに塩化
メチレン10mlに溶解させたDCC9.89gを徐々に
加えて5時間反応させた後、析出したDCCウレアを濾
別しその濾液を順次各150mlの0.5N−HClと飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水にて2回洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濾別して溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマト(塩化メチレン/ジエチ
ルエーテル:25/1)を行い、純度97%以上のジア
クリル体4.8gを得た。
【0053】参考例2 4−(2−プロペノイルオキシエトキシ)安息香酸に代
えて、4−(2−ビニルオキシエトキシ)安息香酸を用
いたほかは、参考例1に準じて純度97%以上のジビニ
ルエーテル体4.67gを得た。
【0054】参考例3 エチレンクロロヒドリン50gとトシル酸一水和物5g
をTHF700mlに溶解させて室温で撹拌下に、THF
50mlで希釈したDHP54.8g(652mモル)を
30分間かけて滴下して終夜撹拌を続けた後、その反応
液からTHFを約3/4留去し、それに塩化メチレン8
00mlを添加して順次各800mlの飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液と飽和食塩水にて2回洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロ
マト(塩化メチレン)で精製して、THP保護エチレン
クロロヒドリン85.7mlを得た。
【0055】次に、水酸化カリウム80gを溶解させた
エタノール/水:300ml/50mlの溶液にハイドロキ
ノン56.4g(512mモル)と触媒量のヨウ化カリ
ウムを加えて還流させつつ、それに前記のTHP保護エ
チレンクロロヒドリンを1時間かけて滴下し終夜撹拌を
続けた後、析出した塩化カリウムを濾別し、その濾液よ
りエタノールを留去しその濃縮物に水800mlを加えて
ジエチルエーテルで洗浄し、氷浴で冷却しながら酢酸に
てpH4に調整してエーテル500mlにて抽出し、その
有機層を順次各500mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液と飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去し、それに塩化メチレン150mlを添加
して未反応のハイドロキノンを析出させて濾別し、その
濾液より溶媒を留去して塩化メチレン600mlで再溶解
させ、500mlの水で2回洗浄してハイドロキノンを除
去し、その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマト(塩化メチレン/ジ
エチルエーテル:6/1)で精製して、片側置換フェノ
ール14.3gを得た。
【0056】次いで前記の片側置換フェノール14.2
g、参考例1の4−(2−プロペノイルオキシエトキ
シ)安息香酸14.8g、DMAP0.36g及び少量
のBHTを塩化メチレン280ml中に加えて室温にて撹
拌下、塩化メチレン20mlに溶解させたDCC13.5
gを徐々に加えて終夜撹拌を続けた後、DCCウレアを
濾別し、その濾液を塩化メチレン700mlで希釈して、
順次各600mlの0.5N−HCl、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液と飽和食塩水にて2回洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を留去して、末端THPモノマー
32.8gを得、それを少量のBHTと共にTHF30
0ml中で還流しつつトシル酸一水和物3gを加え、さら
に12N−HCl:15mlを加えて還流させた後、その
反応液よりTHFを約4/5留去し、塩化メチレン70
0mlを添加し、順次各600mlの飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液と飽和食塩水にて2回洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
(塩化メチレン/ジエチルエーテル:5/1)で精製し
て、末端ヒドロキシモノマー7.78gを得た。
【0057】末端シアノビフェニルモノマー4gと前記
の末端ヒドロキシモノマー2.4gを窒素気流下、TH
F150ml中で還流して溶解させ、それにTHF5mlに
溶解させたアゾビスイソブチロニトリル0.264gを
加えて4時間還流させ、室温に冷却後メタノール700
ml中に重合溶液を加えてポリマーを析出させ、濾別後そ
れをメタノール/THF:3/2混合液で洗浄し、濾別
乾燥させてプレポリマー3.59gを得た。このプレポ
リマーは、ガラス転移温度85℃、等方相転移温度22
5℃であった。
【0058】前記のプレポリマー1.5g、TEA(ト
リエチルアミン)421μl、触媒量のDMAP及び少
量のBHTを乾燥THF30ml中に室温で撹拌して溶解
させ、それに塩化アクリロイル245μlを水浴で冷却
しながら滴下し、滴下終了後その水浴を除去して室温に
戻しながら終夜撹拌を続け、得られた反応液をジエチル
エーテル500ml中に加えてポリマーを析出濾別し、そ
の濾物を水300mlで洗浄してTEA塩酸塩を除去し、
そのポリマーのみを濾別してTHFに溶解させ、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、再度ジエチルエーテル500ml中
に滴下してポリマーを析出させ、濾別乾燥して、末端に
アクリロイル基を有する液晶ポリマー1gを得た。この
ポリマーは、ガラス転移温度77℃、等方相転移温度1
90℃であった。
【0059】なお上記参考例3の反応工程を下記に示し
た。
【0060】参考例4
【0061】前記した反応工程の如く、参考例1で得た
4−(2−プロペノイルオキシエトキシ)安息香酸2
8.3gをTHF560ml中で窒素気流下に撹拌還流さ
せ、それにTHF20mlに溶解させたアゾビスイソブチ
ロニトリル1.97gを加えて4時間反応させてジエチ
ルエーテル1.8L中に注ぎ、ポリマーを沈殿させて濾
別し、乾燥させて末端カルボン酸ポリマー20.9gを
得た。
【0062】次に前記の末端カルボン酸ポリマー9.6
3gとジメチルホルムアミド5滴を乾燥クロロホルム1
00ml中に懸濁し、塩化チオニル8.95mlを滴下して
約40℃の水浴中で加熱しながら溶液が透明になるまで
撹拌した後、未反応の塩化チオニルと溶媒を留去し、乾
燥THFで洗浄して再度溶媒を留去し、それを乾燥TH
F145mlに溶解させた。
【0063】次いで前記溶液に、4−シアノ−4'−ヒ
ドロキシビフェニル7g、4−アクリロイル−ヒドロキ
シビフェニル1.96g、TEA4.45ml、触媒量の
DMAP及び少量のBHTを乾燥THF90ml中に溶解
させた溶液を滴下し終夜撹拌を続けて、析出したTEA
塩酸塩を濾別し、その濾液にクロロホルム750mlを加
えて1Lの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、それをTHF
300mlに溶解させてメタノール4L中に滴下しポリマ
ーを析出させて濾別乾燥し、メタノール/THF:3/
2混合溶媒で洗浄し、濾別乾燥して、末端にアクリロイ
ル基を有する液晶ポリマー12.3gを得た。このポリ
マーは、ガラス転移温度95℃であった。
【0064】参考例5 4−アクリロイル−ヒドロキシビフェニルに代えて、4
−(2−ビニルオキシエトキシ)フェノールを用いたほ
かは、参考例4に準じて末端にビニルエーテル基を有す
るガラス転移温度が75℃の液晶ポリマー12.0gを
得た。
【0065】実施例1 参考例3で得た末端にアクリロイル基を有する液晶ポリ
マーを1,1,2,2,−テトラクロロエタンに溶解さ
せて20重量%の溶液とし、それに参考例1で得たジア
クリ体を液晶ポリマーに対して15重量%加え、さらに
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)ブタノン−1(以下、開始剤)を5重
量%加えてその溶液をガラス板の配向処理面上にスピン
コートして乾燥させ、140℃で5分間加熱して配向処
理し室温にて放冷した後、120℃に加熱しながら超高
圧水銀ランプ(ウシオ社製、UIV−1120)にて、
かつ色ガラスフィルター(東芝ガラス社製、UV−3
3)を介し波長300nm以下の光をカットしながら紫外
線を650mJ/cm2照射して、架橋処理されたネマチッ
ク配向の光学素子を得た。なお前記の配向処理面は、厚
さ約0.1μmのポリビニルアルコール層をレーヨン布
でラビング処理したものからなる(以下同じ)。
【0066】実施例2 ジアクリル体の配合量を20重量%とし、紫外線の照射
量を200mJ/cm2としたほかは実施例1に準じて、架
橋処理されたネマチック配向の光学素子を得た。
【0067】実施例3 ジアクリル体の配合量を20重量%とし、紫外線の照射
量を330mJ/cm2としたほかは実施例1に準じて、架
橋処理されたネマチック配向の光学素子を得た。
【0068】実施例4 参考例4で得た末端にアクリロイル基を有する液晶ポリ
マーを1,1,2,2,−テトラクロロエタンに溶解さ
せて20重量%の溶液とし、それに参考例1で得たジア
クリル体を液晶ポリマーに対して20重量%加え、さら
に開始剤を2重量%加えてその溶液をガラス板の配向処
理面上にスピンコートして乾燥させ、140℃で5分間
加熱して配向処理し室温にて放冷した後、160℃に加
熱しながら超高圧水銀ランプにて、かつ色ガラスフィル
ターを介し波長300nm以下の光をカットしながら紫外
線を600mJ/cm2照射して、架橋処理されたネマチッ
ク配向の光学素子を得た。
【0069】実施例5 参考例4で得た末端にアクリロイル基を有する液晶ポリ
マーを1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解させ
て20重量%の溶液とし、それに参考例1で得たジアク
リル体を液晶ポリマーに対して20重量%加え、さらに
開始剤を5重量%加えてその溶液を用いたほかは実施例
4に準じて、架橋処理されたネマチック配向の光学素子
を得た。
【0070】実施例6 開始剤の液晶ポリマーに対する配合量を5重量%とし
て、180℃の加熱下に紫外線を照射したほかは、実施
例4に準じて、架橋処理されたネマチック配向の光学素
子を得た。
【0071】実施例7 架橋処理を室温下に電子線を40Mrad照射することに
より行ったほかは、実施例5に準じて、架橋処理された
ネマチック配向の光学素子を得た。
【0072】実施例8 参考例5で得た末端にビニルエーテル基を有する液晶ポ
リマーをテトラクロロエタンに溶解させて20重量%の
溶液とし、それに参考例2で得たジビニルエーテル体を
液晶ポリマーに対して20重量%加え、さらに開始剤を
5重量%加えてその溶液をガラス板の配向処理面上にス
ピンコートして乾燥させ、140℃で5分間加熱して配
向処理し室温にて放冷した後、140℃に加熱しながら
超高圧水銀ランプにて、かつ色ガラスフィルターを介し
波長300nm以下の光をカットしながら紫外線を650
mJ/cm2照射して、架橋処理されたネマチック配向の光
学素子を得た。
【0073】比較例1 液晶ポリマーとして下記のものを用いたほかは、実施例
1に準じてネマチック配向の光学素子を得た。
【0074】比較例2 ジアクリル体及び開始剤を配合せず、かつ紫外線による
架橋処理を施さないほかは実施例5に準じてネマチック
配向の光学素子を得た。
【0075】比較例3 ジアクリル体を配合しないほかは実施例5に準じてネマ
チック配向の光学素子を得た。
【0076】比較例4 紫外線による架橋処理を施さないほかは実施例5に準じ
てネマチック配向の光学素子を得た。
【0077】評価試験 実施例、比較例で得た光学素子と偏光板(日東電工社
製、G1220DU)を厚さ20μmのアクリル系粘着
層を介して接着し、それを種々の温度で1時間加熱して
外観の変化を目視観察し、変化が認められない最高温度
を耐熱温度として評価した。その結果を次表に示した。
【0078】
【0079】表より、実施例の光学素子では架橋処理に
より耐熱温度が25℃以上向上していることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 昌宏 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 望月 周 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4H027 BA01 BA13 BD01 BD12 BD24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): (ただし、R1は水素又はメチル基で、Qは架橋基を有
    する有機基であり、1≦n≦100である。)で表され
    るセグメントSRを繰返し単位として有する側鎖型ネマ
    チック液晶ポリマーに、架橋基を1個又は2個以上有す
    る低分子化合物を配合してなり、架橋処理が可能なこと
    を特徴とするネマチック型液晶組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、側鎖型ネマチック液
    晶ポリマーがネマチック配向性を付与するセグメントS
    Nを繰返し単位として有すると共に、セグメントSRを
    形成する一般式(I)におけるQが下記の一般式(II)
    で表されるものであるネマチック型液晶組成物。 (ただし、R2は水素又はメチル基で、A、B、Dは有
    機基である。)
  3. 【請求項3】 請求項2において、一般式(II)におけ
    るAが一般式(III):Z1(CH2)mR32(ただし、
    1、Z2は同一又は相違の−COO−、−O−、−OC
    O−、又は−(CH2)g−(gは0〜6の整数)であ
    り、mは0〜12の整数で、R3は下記の一般式(IV)
    で表されるものである。) (ただし、hは一般式(III)のm=0ときは0で、1
    ≦m≦12のときは1であり、fは1又は2である。)
    で表されるものであり、Bがパラ置換環状構造物型化合
    物で、Dが一般式(V):Z3(CH2)xZ4(ただし、
    3はx=0のとき−(CH2)j−(jは0〜6の整
    数)、1≦x≦10のとき−COO−、−O−、−OC
    O−、又は−(CH2)k−(kは0〜6の整数)で、Z
    4はZ3と同一又は相違の−COO−、−O−、−OCO
    −、又は−(CH2)p−(pは0〜6の整数)で表され
    るものである。)であるネマチック型液晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、低分子化合物の
    有する架橋基がC=C結合を含むものであるネマチック
    型液晶組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4において、低分子化合物が下記
    の一般式(VI)で表される架橋基を有するものであるネ
    マチック型液晶組成物。 (ただし、R4は水素又はメチル基で、0≦t≦20で
    ある。)
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、側鎖型ネマチッ
    ク液晶ポリマー100重量部あたり、低分子化合物を1
    〜70重量部配合してなるネマチック型液晶組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載のネマチック型液晶
    組成物の架橋処理物からなることを特徴とする光学素
    子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6に記載のネマチック型液晶
    組成物を配向させた後、それを電磁波照射及び加熱の一
    方又は両方により架橋処理することを特徴とする光学素
    子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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