JP2000140531A - 寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布及びその製造方法 - Google Patents

寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布及びその製造方法

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JP2000140531A
JP2000140531A JP31500898A JP31500898A JP2000140531A JP 2000140531 A JP2000140531 A JP 2000140531A JP 31500898 A JP31500898 A JP 31500898A JP 31500898 A JP31500898 A JP 31500898A JP 2000140531 A JP2000140531 A JP 2000140531A
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Hirobumi Sugiyama
博文 杉山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フッ素系繊維支持体からなるバグフィルター用
ろ布において、高温・荷重下で長期にわたり寸法安定性
に優れるバグフィルター用ろ布を提供することである。 【解決手段】支持体の少なくとも片面にろ過層が積層さ
れたバグフィルター用ろ布において、前記支持体はフッ
素系繊維からなる織編物であり、前記ろ過層はTgが2
00℃以上の短繊維を含有する230℃×720時間、
1(kgf/5cm) の荷重下における、タテ方向の伸び率が2
%以下である寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ
布、及びフッ素系繊維からなる支持体とTgが200℃
以上の短繊維を含有するろ過層を積層一体化後、200
〜350℃の熱風処理あるいは,加熱スチーム処理する
寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリムがポリテ
トラフルオロエチレン繊維からなるバグフィルター用ろ
布に関するものである。詳しくは、実使用の高温度下で
かかると推測される荷重下において、長期間にわたり寸
法安定性に優れるバグフィルター用ろ布及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭炊きボイラー、都市ゴミ焼却炉、産
業廃棄物焼却炉等から排出される排ガス中には煤塵のみ
ならずダイオキシン等の有害物質等も含まれており、大
気汚染防止として各種排ガス集塵は非常に重要である。
かかる排ガスからのダストの分離捕集には集塵装置が用
いられ、集塵機内でのダイオキシンの再合成の抑制や、
捕集効率の面からもバグフィルターの使用が有望視され
ている。バグフィルターに用いられるろ布としては、一
般に織物やフェルトが用いられており、高捕集効率やろ
過速度の面からもフェルトろ布の使用が望ましい。
【0003】各種焼却設備の排ガス集塵において、バグ
フィルターの使用条件は多岐に渡る。例えば、一般都市
ゴミ焼却炉においては、24時間運転を行う全連、間欠
運転を行う准連、機械バッチ式等あり、使用温度も各設
備・条件によって異なる。また、排ガス中の有害ガスの
種類や濃度、およびこれら有害ガスを除去するための消
石灰や触媒を用いた還元剤の使用もあり、耐熱性のみな
らづず、高い耐薬品性も要求される。准連や機械バッチ
式では、繰り返し運転停止することによる結露の影響に
も耐えうる耐久性が要求される。また、ダスト分離・捕
集においても、パルスジェット式や逆洗式の違いがあ
り、ろ過速度やダストの濃度・粒径によっても条件は種
々異なる。
【0004】このように、バグフィルターの使用条件が
多岐に渡るため、バグフィルター用ろ布も各種条件に適
合したものが選択され使用される。中でも織物に比べて
ダスト捕集効率の高いフェルトろ布が適切であり、その
素材としては、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリテトラフルオ
ロエチレン等が使用される。これらろ布は、フィラメン
ト糸や紡績糸からなる織物をスクリムとし、この上下に
各種短繊維からなるウエブを積層・絡み合わせることに
よりフェルトとし、ろ過特性のみならず物理的強度にも
優れるバグフィルター用ろ布を得ている。
【0005】これらろ布は使用条件やろ布がもつ各種耐
久性によって適時選択されるが、200℃以上での連続
使用及び運転ピーク値が200℃以上の運転が可能なも
のとしては、ポリイミド繊維、ポリテトラフルオロエチ
レン繊維(PTFE)、ガラス繊維が挙げられ、汎用素
材として使用されている。中でもポリテトラフルオロエ
チレン繊維は耐薬品性が優れることから、有害ガスの発
生等、最も条件の厳しいところに使用され、ポリテトラ
フルオロエチレン繊維100%のバグフィルター用ろ布
や、スクリムにポリテトラフルオロエチレン繊維を使用
し、ろ過層の短繊維はポリテトラフルオロエチレン繊維
とガラス繊維を混綿したものを使用したバグフィルター
用ろ布が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにスクリムにポリテトラフルオロエチレン繊維を使
用したバグフィルター用ろ布は、バグフィルター自体が
伸び易く、ひいてはろ布が目詰まりを起こし長期にわた
るダスト分離・捕集ができないという問題が実用面で生
じている。これは、バグフィルター用ろ布でより大きな
負荷のかかる逆洗式のダスト払い落とし方法ではもちろ
ん、パルスジェット払い落としにおいても発生している
現象であり改善が望まれている。この現象は、ろ過層が
ポリテトラフルオロエチレン繊維とガラス繊維が混綿さ
れたろ布においても同様であり、ポリテトラフルオロエ
チレン繊維自体が持つ繊維特性によるものと推測され
る。同じ200℃以上の連続使用が可能なポリイミド繊
維においては、融点がなく、ガラス転移温度が315℃
であるのに対し、ポリテトラフルオロエチレン繊維は、
融点327℃、ガラス転移温度が126℃(文献値、高
分子化学序論、化学同人)と熱的性質が比較的低いレベ
ルにある。短繊維の絡みつきの効果においても、ガラス
繊維は全く収縮しないため、単なる物理的な絡みによる
効果しかない。ポリテトラフルオロエチレンの短繊維の
絡みによる効果は、ガラス転移温度が実使用よりも小さ
いため、高温・実荷重下ではその絡みは小さくなってし
まう。ゆえに、支持体がポリテトラフルオロエチレン繊
維からなり、ろ過層がポリテトラフルオロエチレン繊維
やガラス繊維からなるバグフィルター用ろ布は、ガラス
転移温度よりも高い温度の使用においては、ろ布の自重
やリテーナーの重量、さらにダスト重量等の荷重によっ
てでさえもろ布が伸びが生じ、その結果、ろ布の目開き
が起こりダストが侵入して目詰まりを起こすものと推測
される。
【0007】本発明は、上記従来技術のバグフィルター
用ろ布の持つ問題点に対し、特に、ポリテトラフルオロ
エチレン繊維を支持体に使用したろ布においても、20
0℃前後の実使用において、ろ布の伸びやダストの目詰
まりがなく、長期にわたり寸法安定性に優れるバグフィ
ルター用ろ布を提案する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、支持体
の少なくとも片面にろ過層が積層されたバグフィルター
用ろ布において、前記支持体はフッ素系繊維からなる織
編物であり、前記ろ過層はTgが200℃以上の短繊維
を含有する230℃×720時間、1(kgf/5cm) の荷重
下における、タテ方向の伸び率が2%以下であることを
特徴とする寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布で
ある。具体的にはろ過層に15〜100重量%の割合で
Tgが200℃以上の繊維の短繊維が含有されているこ
とを特徴とする上記記載の寸法安定性に優れたバグフィ
ルター用ろ布、230℃×3時間、1(kg/5cm)の荷重下
におけるタテ方向の伸び率が1%以下であることを特徴
とする上記記載の寸法安定性に優れたバグフィルター用
ろ布、及びフッ素系繊維がポリテトラフルオロエチレン
であることを特徴とする上記記載の寸法安定性に優れた
バ グフィルター用ろ布である。
【0009】更に、本発明はフッ素系繊維からなる支持
体とTgが200℃以上の短繊維を含有するろ過層を積
層一体化後、200〜350℃の熱風処理あるいは,加
熱スチーム処理することを特徴とする寸法安定性に優れ
たバグフィルター用ろ布の製造方法である。具体的には
積層一体化処理が、ニードルパンチ、あるいは、ウオー
ターパンチによることを特徴とする上記記載の寸法安定
性に優れたバグフィルター用ろ布の製造方法、積層一体
化処理後に、加熱ロールによるろ過面の溶融プレスを施
すことを特徴とする上記記載の寸法安定性に優れたバグ
フィルター用ろ布の製造方法、及び積層一体化処理後
に、ろ過面の毛焼き処理を施すことを特徴とする上記記
載の寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布の製造方
法である。
【0010】ポリテトラフルオロエチレン繊維はガラス
転移温度が126℃と低いため、200℃付近の実使用
の荷重下では伸びてしまう。一方、Tgが200℃の例
としてポリイミド繊維があげられる。ポリイミド繊維は
融点が無く、ガラス転移温度が315℃と耐熱性が高
く、200℃以下では無荷重でもほとんど収縮しない。
しかし、ガラス転移温度付近の熱処理で大きく収縮し最
大の収縮応力を生ずる。この性質を利用し、ポリテトラ
フルオロエチレン繊維支持体からなり、ろ過層にTgが
200℃以上の短繊維を含有し、支持体と一体化させ、
熱処理することにより、200℃前後の実使用におい
て、自重やリテーナー、ダスト負荷によっても、ろ布の
伸びがなく、ダスト目詰まりもない、長期にわたり優れ
た寸法安定性を示すことができる。
【0011】以下本発明を詳述する。支持体がフッ素系
繊維からなるバグフィルター用ろ布で、高温下で長期に
わたり寸法安定性が優れるバグフィルター用ろ布を得る
には、ろ過層が少なくともTgが200℃以上の短繊維
を含有し、支持体とろ過層の積層一体化後に熱処理する
必要がある。本発明では、バグフィルターの実使用温度
よりもTgが高く、さらに高温処理により収縮するポリ
イミド繊維をろ過層に使用し、ポリテトラフルオロエチ
レン繊維からなる支持体と積層一体化し熱処理すること
により、ろ過層の短繊維の絡みが大きくなりスクリムに
よる伸びを抑制することができる。その結果、高温下で
寸法安定性に優れるバグフィルター用ろ布を得ることが
できる。
【0012】本発明の支持体を構成するフッ素系繊維と
しては、好ましくは90%以上がフッ素原子を主鎖また
は側鎖に1個以上有する繊維であればよいが、フッ素原
子数の比率の高いものほど好ましい。なかでもポリテト
ラフルオロエチレンが好ましい。
【0013】支持体に用いるフッ素系繊維は、マルチフ
ィラメント糸、紡績糸、あるいはモノフィラメント糸な
どで構成された織物が使用され、織り組織としては、平
織り、綾織り、朱子織り等があげられ適時使用すること
ができる。
【0014】本発明に用いる、ろ過層形成用短繊維は、
Tgが200℃以上ののポリイミド繊維が最も好まし
い。該短繊維のろ過層繊維に占める割合が15〜100
重量%であることが好ましい。さらに好ましくは、30
〜100重量%である。Tgが200℃以上の繊維と混
綿しろ過層を形成する短繊維としては、ポリテトラフル
オロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド、ポリベンゾイミダゾール、ガラ
ス等があげられる。
【0015】また、ろ過層を形成するポリイミドおよび
その他短繊維の繊維径はろ過の面から、0.1〜100
μmが好ましく、さらに好ましくは1〜50μmが好ま
しい。さらに繊維断面形状については、丸形、三角、ト
ライローバル、ランダム等種々あるが、特に限定された
ものではない。微粒子の捕捉という面から考えると比表
面積が大きいものが好ましく、ランダムな異形断面をし
たポリイミド繊維は伸びの抑制のみならず、排気濃度が
小さいというろ過においても最適である。
【0016】本発明に用いる熱処理としては、熱風処理
温度が200〜350℃、好ましくは、280〜340
℃である。ポリイミド繊維のガラス転移温度付近での熱
処理をすることにより、短時間に十分なポリイミド繊維
の収縮を与えることができる。それ以外に加熱スチーム
や熱カレンダーによる熱処理も行うことができる。熱処
理後は、ろ過特性の向上を目的とした加熱ロールによる
プレスやろ過面の毛焼き等を行うことができる。
【0017】本発明では、230℃、3時間、1(kg/5c
m)荷重下でのろ布タテ方向の伸び率が1%以下であるこ
とが好ましい。従来この種の伸び率測定としてホットス
トレッチ率というものがあり、230℃、3時間、1ポ
ンド(453g)荷重下での評価である。しかし、一般
的にバグは約5mあり、それに相応するリテーナーの自
重、およびダスト自体の荷重がかかるため、5(cm)あた
り少なくとも1(kg/5cm)の荷重がかかると推定され、1
ポンドの荷重下でしかも3時間では適切な評価ができて
いない。少なくともバグタテ方向の5(cm)巾あたりでは
1(kgf/5cm) かかると推定され、短時間でのより適切な
評価として、1(kgf/5cm) でのホットストレッチ評価を
行った。
【0018】また、実使用では200℃前後で通常3〜
5年はバグフィルター用ろ布を使用するため、高温・荷
重下での長期にわたる評価が必要である。そこで、本発
明では、約1ヶ月に相当する720時間での高温・荷重
下でのホットストレッチ評価を行った。本発明では、2
30℃、720時間、1(kgf/5cm) 荷重下でのろ布タテ
方向の伸び率は2%以下、好ましくは1%以下であるこ
とが肝要である。
【0019】本発明に用いるバグフィルター用ろ布は、
ポリテトラフルオロエチレン繊維からなる支持体と、T
gが200℃以上のポリイミド短繊維を含むろ過層から
構成され、該ろ布の形成方法としては、ニードルパンチ
ング法やウオーターパンチング法があげられる。
【実施例】
【0020】以下本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。実施例、比較例に記載した各物性値は
次のような測定法に従って測定した。
【0021】(1) 230℃、3時間におけるろ布タテ方
向の伸び率(%)測定。 タテ方向に長さ25(cm)、巾5(cm)のバグフィルター用
ろ布サンプルの中央部に、タテ方向に20(cm)のマーク
を入れ、1ポンド、1(kgf/5cm) の荷重をかけ230℃
で3時間処理した後の長さを測定し、伸び率を測定し
た。なお、熱処理オーブンとしては、送風定温恒温器
(ヤマト科学株式会社製)を用いた。
【0022】(2) 230℃、720時間におけるろ布タ
テ方向の伸び率測定。 (1) の3時間評価と同様に、サンプルにマークを入れ、
1ポンド、1(kgf/5cm)の荷重をかけ230℃で720
時間処理した後の長さをで測定し、伸び率を測定した。
(1) と同様に送風定温恒温器(ヤマト科学株式会社製)
を用いて評価した。
【0023】(3) 引張強力 JIS L 1096に従い、カットストリップ法にて
ろ布の、タテ方向の引張強力を測定した。
【0024】(4) 通気度 JIS L 1096に従い、フラジール法にてろ布の
通気度を測定した。
【0025】(実施例1)バグフィルター用ろ布は、下
記のようなスクリムを製織し、短繊維からなるろ過層
と、一般的なニードルパンチ法によって一体化させた。
支持体は、平均繊度400デニールのポリテトラフルオ
ロエチレン繊維(レンチング社製PTFE繊維、PROFIL
EN)を平織りにし、タテ/ヨコ、25本/25本/inch
にて製職した。目付は90(g/m2)であり、バグフィルタ
ー用ろ布のスクリムとした。
【0026】実施例1で用いたろ過層用短繊維は、ポリ
イミド繊維(東洋紡績社製、P84)100%であり、
2デニール、60mmであった。ろ過層用ポリイミド短繊
維は、まず予備開繊を行った後、ローラーカードに供し
細かな開繊・繊維配列を行った。そして、クロスレイヤ
ーによりウエブを積層し、プレニーパン、仕上げニーパ
ンを経てろ過層を得た。その後、ポリテトラフルオロエ
チレンからなるスクリムの上下に該ろ過層を積層し、同
じくプレニーパン、仕上げニーパンを行った熱カレンダ
ーロール処理を行った。その後、320℃×30秒の熱
風処理を行い、さらにバーナーによりろ過面を毛焼きし
た。目付は521(g/m2)、厚み2.1(mm)、通気度16
(cc/cm2 ・ s)であり、PTFE支持体からなりろ過層が
ポリイミド繊維からなるバグフィルター用ろ布を得た。
【0027】(実施例2)実施例1と同様なポリテトラ
フルオロエチレン繊維を用いた支持体を用い、ろ過層を
形成する短繊維は、実施例1と同様なポリイミド繊維と
ポリテトラフルオロエチレン短繊維(レンチング社製P
TFE繊維、PROFILEN)をP84/PROFILEN=70/3
0の重量比で用いた。PROFILEN短繊維は2.5デニー
ル、53(mm)のものを用いた。ろ過層を形成するP84
短繊維とPTFE短繊維は、実施例1と同様に予備開繊
を経てローラーカードに供し、細かな開繊、繊維配列を
行った後、クロスレイヤーによりウエブを積層しプレニ
ーパン、仕上げニーパンを経てろ過層を得た。実施例1
と同様に支持体上下に該ろ過層を積層し、プレニーパ
ン、仕上げニーパンを行った。そして、実施例1と同様
に熱カレンダー加工、毛焼き処理を行った。その後、実
施例1と同様に320℃×30秒の熱風処理を行い、P
TFE支持体からなりろ過層がポリイミド繊維とPTF
E繊維からなるバグフィルター用ろ布を得た。目付は、
542(g/m2)、厚み2.2(mm)、通気度17(cc/cm2・s)
であった。
【0028】(実施例3)実施例1と同様なPTFE繊
維よりなる支持体を用い、ろ過層には実施例1,2と同
様なポリイミド繊維とPTFE繊維を用い、さらに、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)短繊維(東洋紡績
社製、PROCON)2デニール、60(mm)の3種類を用い
た。ろ過層を形成する短繊維の混率はポリイミド/PT
FE/PPS=40/30/30で用いた。実施例1,
2と同様な方法によりニードルパンチ加工を行い、熱カ
レンダー加工、毛焼き処理を行い、熱処理も行った。目
付551(g/m2)、厚み2.2(mm)、通気度14(cc/cm2
s)の支持体がPTFE繊維からなりろ過層がP84、P
TFE、PPSからなるバグフィルター用ろ布を得た。
【0029】(比較例1)実施例1と同様なPTFE繊
維からなる支持体を用い、ろ過層はPTFE繊維100
%にて形成した。実施例1と同様にニードルパンチ加
工、熱カレンダー加工、熱処理を行い、PTFE繊維1
00%からなるバグフィルター用ろ布を得た。目付は6
71(g/m2)、厚み1.6(mm) 、通気度13(cc/cm2 ・ s)
のバグフィルター用ろ布を得た。
【0030】(比較例2)実施例1と同様なPTFE繊
維からなる支持体を用い、ろ過層はPTFE繊維85%
とガラス繊維15%にて、実施例2と同様にニードルパ
ンチ、熱カレンダー加工、熱処理を行いバグフィルター
用ろ布を得た。目付は660(g/m2)、厚みは1.5(m
m)、通気度は12(cc/cm2 ・ s)であった。
【0031】上記実施例1〜3、および、比較例1,2
について、230℃×3時間や230℃×720時間で
の伸び率、およびその他物性値を表1に示す。
【0032】以上のように、測定結果を見ると、荷重を
かけることにより実機で問題が起こったように、ろ布が
伸びる傾向があるものがある。ホットストレッチと称す
る230℃×3時間、1ポンド荷重下では、いずれのろ
布もその伸び率が1%以内にあり良好であるが、短時間
でも実使用でかかると想定される1(kgf/5cm) の荷重を
かけると、ポリイミド繊維を含まない比較例1、2の伸
び率は1%を越えてしまい、実使用で伸びの問題が起こ
る可能性があるばかりでなく、評価としても適切出ない
ことが分かる。さらに、720時間の長期評価になると
比較例1,2の伸び率はさらに大きくなり、1(kgf/5c
m) の荷重下では2%以上の伸び率を示し、ダスト目詰
まりの原因になっていると推測される。
【0033】一方、ろ過層にポリイミド繊維を含有した
実施例1〜3は、230℃×3時間の1ポンドはもちろ
ん1(kgf/5cm) でも非常に小さい伸び率を示している。
720時間の長期評価でも1ポンド、1(kgf/5cm) とも
にその伸び率は1%以下にあり、比較例と比べても非常
に小さいレベルにあることが分かり、高温・荷重下で高
い寸法安定性を示している。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ポリテトラフルオロエ
チレン繊維支持体からなるバグフィルター用ろ布におい
て、ろ過層に実使用よりもガラス転移温度の高いポリイ
ミド繊維を含有させ、熱処理することにより、高温・荷
重下で長期にわたり優れた寸法安定性を示すバグフィル
ター用ろ布を提供することを可能とした。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも片面にろ過層が積層さ
    れたバグフィルター用ろ布において、前記支持体はフッ
    素系繊維からなる織編物であり、前記ろ過層はTgが2
    00℃以上の短繊維を含有する230℃×720時間、
    1(kgf/5cm)の荷重下における、タテ方向の伸び率が2
    %以下であることを特徴とする寸法安定性に優れたバグ
    フィルター用ろ布。
  2. 【請求項2】ろ過層に15〜100重量%の割合でTg
    が200℃以上の繊維の短繊維が含有されていることを
    特徴とする請求項1記載の寸法安定性に優れたバグフィ
    ルター用ろ布。
  3. 【請求項3】230℃×3時間、1(kg/5cm)の荷重下に
    おけるタテ方向の伸び率が1%以下であることを特徴と
    する請求項1記載の寸法安定性に優れたバグフィルター
    用ろ布。
  4. 【請求項4】フッ素系繊維がポリテトラフルオロエチレ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の寸法安定性に
    優れたバグフィルター用ろ布。
  5. 【請求項5】フッ素系繊維からなる支持体とTgが20
    0℃以上の短繊維を含有するろ過層を積層一体化後、2
    00〜350℃の熱風処理あるいは,加熱スチーム処理
    することを特徴とする寸法安定性に優れたバグフィルタ
    ー用ろ布の製造方法。
  6. 【請求項6】積層一体化処理が、ニードルパンチ、ある
    いは、ウオーターパンチによることを特徴とする請求項
    5記載の寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布の製
    造方法。
  7. 【請求項7】積層一体化処理後に、加熱ロールによるろ
    過面の溶融プレスを施すことを特徴とする請求項5記載
    の寸法安定性に優れたバグフィルター用ろ布の製造方
    法。
  8. 【請求項8】積層一体化処理後に、ろ過面の毛焼き処理
    を施すことを特徴とする請求項5記載の寸法安定性に優
    れたバグフィルター用ろ布の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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