JP2000136206A - アクリルアミド系重合体分散液の製造方法 - Google Patents

アクリルアミド系重合体分散液の製造方法

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JP2000136206A
JP2000136206A JP10327455A JP32745598A JP2000136206A JP 2000136206 A JP2000136206 A JP 2000136206A JP 10327455 A JP10327455 A JP 10327455A JP 32745598 A JP32745598 A JP 32745598A JP 2000136206 A JP2000136206 A JP 2000136206A
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butene
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English (en)
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Masato Fujikake
正人 藤掛
Shigeo Hamamoto
茂生 浜本
Nobutaka Fujimoto
信貴 藤本
Osamu Yagyu
理 柳生
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Taki Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Taki Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、流動性がよく、取り扱い易い高
濃度のアクリルアミド系重合体水性分散液の製造方法を
提供する。 【解決手段】 無機塩の水溶液中において、ブテンと無
水マレイン酸との共重合体のアミド化物の存在下に、ア
クリルアミド系単量体を含む水溶性単量体を重合させる
アクリルアミド系重合体分散液の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリルアミド系
重合体分散液の新規な製造方法に関する。更に詳しく
は、排水処理用の凝集剤、脱水剤、製紙工程に用いる製
紙用薬剤、懸濁溶液の分散安定剤、土壌改良剤等に広く
使用されている、水溶性アクリルアミド系重合体水性分
散液の新規な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりアクリルアミド系重合体分散液
は水溶性ポリアクリルアミド類を無機塩水溶液中で分散
させたり(例えば、特開平2-99574号)、アクリルアミ
ド系単量体を、主に水溶液重合することにより製造され
ている。水溶液重合による方法では、単量体濃度が高く
なるに従って重合体が含水したゲル状となり、そのまま
では溶解等の取り扱いが著しく困難となる。そのため、
希釈して流動性のある低濃度溶液として提供されるか又
は乾燥して粉末化して使用されている。しかし、低濃度
で取り扱う場合には輸送費が高くなり不経済であり、乾
燥粉末化する場合には乾燥のために膨大な熱エネルギー
が必要となるうえ、加熱により熱的三次元架橋が生じ、
重合体の不溶化が起こる等の問題点を抱えている。
【0003】また、油中水滴型のエマルジョン重合や疎
水性溶媒中での懸濁重合によるアクリルアミド系重合体
の製造方法も知られているが(例えば、特開平5-194613
号)、これら有機溶剤を含有した製品では可燃性溶剤使
用に関する設備対応が必要となる。また、製造の際にお
いても有機溶剤の引火性及び強い臭気等のため、作業環
境の問題から重合装置等の各製造設備に多額の費用が必
要となる。
【0004】有機溶剤を用いない塩水溶液中での沈殿重
合は注目される製造方法であり、設備の面では低コスト
である。しかし、この重合では生成した重合体が互いに
付着して大きな塊となり取り扱いが非常に困難になる欠
点を有している。
【0005】また、グリセリン等の多価アルコール又は
塩水溶液に可溶性のポリアクリル酸ナトリウム等の高分
子電解質を保護コロイドとして少量添加した塩水溶液中
での沈殿重合も知られている(例えば、特公平4-39481
号、特公平6-72170号等)。この方法では、析出した重
合体どうしの付着をある程度防ぐことができるものの、
原料である水溶性単量体濃度を低くしなければならず、
また、塩水溶液に対する溶解性の問題でアニオン化度又
はカチオン化度を低く抑える必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状に鑑み、本
発明は、低コストで、流動性がよく、取り扱い易い高濃
度のアクリルアミド系重合体水性分散液の製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アクリルアミ
ド系単量体を含む水溶性単量体を、無機塩の水溶液中に
おいてブテンと無水マレイン酸との共重合体のアミド化
物の存在下に重合させることにより、低コストで、流動
性がよく、取り扱い易い高濃度のアクリルアミド系重合
体の水性分散液を製造することができることを見い出し
本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、無機塩の水溶液中に
おいて、ブテンと無水マレイン酸との共重合体のアミド
化物の存在下に、アクリルアミド系単量体を含む水溶性
単量体を、重合体微粒子を析出させながら重合すること
を特徴とする、アクリルアミド系重合体分散液の製造方
法に関するものである。以下、本発明について詳細に説
明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるアクリ
ルアミド系単量体を含む水溶性単量体としては、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド(以下、前記2種の化合物
を(メタ)アクリルアミドと略記する)、(メタ)アク
リルアミドとそれらと共重合が可能なアニオン性単量体
の混合物、(メタ)アクリルアミドとそれらと共重合が
可能なカチオン性単量体の混合物等が挙げられる。
【0010】上記アニオン性単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロ
パンスルホン酸、フマル酸、クロトン酸、マレイン酸、
スチレンスルホン酸等のアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩及びアンモニウム塩、それらの混合物等が挙げら
れる。なかでも、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、
(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩が好ましい。上
記(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、(メタ)アクリ
ル酸アルカリ土類金属塩としては、例えば、(メタ)ア
クリル酸リチウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、
(メタ)アクリル酸カリウム、(メタ)アクリル酸マグ
ネシウム、(メタ)アクリル酸カルシウム等が挙げられ
る。この中、アクリル酸ナトリウムが入手しやすく経済
的であり、最も好ましい。上記カチオン性単量体として
は、例えば、(メタ)アクリルアミドエチルトリメチル
アンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられ
る。
【0011】アクリルアミド系単量体を含む水溶性単量
体として、(メタ)アクリルアミドとアニオン性単量体
又はカチオン性単量体との混合物を用いる場合、アニオ
ン性単量体又はカチオン性単量体の含有量は、上記アク
リルアミド系単量体を含む水溶性単量体全体の40モル
%以下が好ましい。40モル%を越えると生成する重合
体が無機塩の水溶液に溶解するため好ましくない。
【0012】上記アクリルアミド系単量体を含む水溶性
単量体の量は、本発明の製造方法に用いられる無機塩、
ブテンと無水マレイン酸との共重合体のアミド化物及び
アクリルアミド系単量体を含む水溶性単量体の全合計量
に対して、1〜70重量%であることが好ましい。1重
量%未満では経済的に不利であり、70重量%を越える
と系内の粘度が高くなり、操業が困難となる。
【0013】本発明で使用される無機塩としては、硫酸
アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウ
ム、リン酸一水素二アンモニウム等の無機酸のアンモニ
ウム塩;硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、
塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸一水素二カリ
ウム、リン酸二水素一ナトリウム等の無機酸のアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、及び硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム等が挙げられる。
【0014】これらは単独で又は適宜混合してもよい。
なかでも無機酸のアンモニウム塩、無機酸のナトリウム
塩が好ましく、更に好ましくは、硫酸アンモニウム、硫
酸ナトリウムである。これらの塩以外であっても、その
水溶液が重合体を溶解させないものならば本発明の範囲
である。
【0015】上記無機塩の塩水溶液の濃度は特に限定さ
れないが、生成する重合体を容易に析出させるため、重
合反応においても、常に飽和状態を保つことが好まし
い。本発明で使用されるブテンと無水マレイン酸との共
重合体のアミド化物の製造方法について云えば、公知の
方法に従って製造すれば良い。例えばイソブテンと無水
マレイン酸とをベンゼンあるいはアセトン等の単独溶媒
中で、あるいは酢酸エチルとターシャリーブタノールと
の混合溶媒、酢酸メチルとn−ヘキサンとの混合溶媒、
酢酸エチルとシクロヘキサンとの混合溶媒中で過酸化物
あるいはアゾ化合物等のラジカル重合触媒を用いて重合
し、濾過、乾燥することにより容易に共重合体を得るこ
とができる。(特公昭49-6832号、特開昭48-19683号
等)
【0016】このようにして得られたブテンと無水マレ
イン酸との共重合体は次いでアミド化される。アミド化
する方法も公知の方法に従えば良い。例えば、微粉砕し
たブテンと無水マレイン酸との重合体を無水のベンゼ
ン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の有機溶媒中に懸
濁分散させ、攪拌、加熱下において、アンモニアまたは
アミンと反応させることにより、重合体の酸無水物基を
アミド基とカルボキシル基にすることにより容易に製造
することができる。なお、本発明で、ブテンと無水マレ
イン酸との共重合体のアミド化物とは無水マレイン酸の
酸無水物基の100〜10モル%がアミド化(以下、モ
ル反応率という)されたものを言う。
【0017】次いで本発明で使用されるブテンと無水マ
レイン酸との共重合体のアミド化物の組成について云え
ば、ブテン1モルに対し無水マレイン酸0.8〜1.2
モルの範囲が良い。また分子量は通常200万以下であ
り、好ましくは50万以下、更に好ましくは10万以下
である。前記共重合体のアミド化合物は市販されている
のでそれを使用することもできる。尚、本発明に於いて
ブテンとは1-ブテン、2-ブテン(シス及びトランス)及
びイソブチレンを云う。
【0018】本発明で使用されるブテンと無水マレイン
酸との共重合体のアミド化物の使用量は、その組成、分
子量、その他の条件により異なるが、アクリルアミド系
単量体を含む水溶性単量体100重量部に対して0.1
〜100重量部の範囲が好ましく、より好ましくは5〜
20重量部である。0.1重量部未満では分散安定化効
果が発現せず生成物が塊となり何ら使用しない場合と同
じであり、100重量部を越えるとアクリルアミド系重
合体の持つ凝集作用が期待できなくなる。
【0019】次に、本発明の(メタ)アクリルアミド系
重合体分散液の製造方法の一例について示せば次の通り
である。すなわち、攪拌機、温度計、窒素の吹き込み
管、及び冷却管を備えた反応器に、所定のアクリルアミ
ド系単量体を含む水溶性単量体、並びに、ブテンと無水
マレイン酸との共重合体のアミド化物を含有した塩水溶
液を仕込み、窒素ガスにより脱酸素した後、重合開始剤
を添加し、攪拌下重合を開始させる。重合開始後生成物
微粒子が析出し、重合反応が完結した状態では重合体微
粒子の析出した流動性のある分散液が得られる。
【0020】本発明のアクリルアミド系重合体分散液の
製造方法は、上記ブテンと無水マレイン酸との共重合体
のアミド化物を含有した塩水溶液中に、上記所定のアク
リルアミド系単量体を含む水溶液単量体を、逐次的に添
加することによっても実施することができる。上記重合
反応は、温浴等により、0〜100℃、好ましくは20
〜60℃に加温することにより開始される。重合時間は
重合温度により異なるが、2〜10時間である。
【0021】上記重合開始剤としては特に限定されず、
例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキシド、
クメンハイドロパーオキシド、第三級ブチルハイドロパ
ーオキシド、過硫酸カリウム等の過酸化物系重合開始
剤;α、α’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’
−アゾビス−2,4-ジメチルバレロニトリル、ジメチ
ル−2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系重合
開始剤;硫酸第一鉄アンモニウム/過硫酸アンモニウ
ム、エタノールアミン/過硫酸カリウム、臭素酸ナトリ
ウム/二酸化硫黄等のレドックス系重合開始剤等が挙げ
られる。
【0022】上記重合開始剤の添加量は、その種類や重
合温度によって異なるが、通常、アクリルアミド系単量
体を含む水溶性単量体に対して0.005〜5重量%が用いら
れる。重合に際してその他必要に応じてイソプロピルア
ルコール等の連鎖移動剤、ドデシルベンゼンスルホン酸
等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノラウレート等のノニオン性界面活性剤等の添加
剤を加えることができる。このようにして得られたアク
リルアミド系重合体の粘度平均分子量は、通常、500
万〜1,000万である。
【0023】本発明により、分散性、流動性に富むアク
リルアミド系重合体の水性分散液を高濃度で得ることが
できる。本発明の方法により得られたアクリルアミド系
重合体は、機構は定かではないが、疎水基を有する塩不
溶解性のブテンと無水マレイン酸との共重合体のアミド
化物の使用が必須であることから、当該共重合体のアミ
ド化物が塩水溶液中での重合で析出・沈殿している重合
体の微粒子の間に入り流動性を高めると共に、酸無水基
および特にこの開環反応により生じたアミド基及びカル
ボキシル基が析出重合体を適度に三次元化するため、塊
状化を防ぎ分散安定化を招来しているものと推定され
る。この高分子相互作用を利用してアクリルアミド系重
合体の高アニオン又は高カチオン重合体が製造可能とな
り、アニオン又はカチオン化度の広い範囲でアクリルア
ミド系重合体の水性分散液を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。尚、特に断らない限り%は全て重量%を示
す。
【0025】(実施例1)攪拌機、窒素導入管、温度
計、環流冷却管を備えた500ml4ツ口フラスコに、
アクリルアミド80.0g、重量平均分子量(Mw)6
万のブテンと無水マレイン酸の共重合体のアミド化物
(イソブチレン/無水マレイン酸(モル比)=1 (モ
ル反応率100%) (株)クラレ製 商品名「イソバン
−104」)6.0gを仕込み、純水197.0gに溶
解させ均一な溶液を得た。この溶液に硫酸アンモニウム
115.0g、硫酸ナトリウム2.0gを加え、25℃
に保ちながら窒素ガスを通じて反応系中の酸素を除去し
た後、重合開始剤として過硫酸カリウム30mgを加え
て、攪拌下、25℃で8時間重合させた。その結果、微
粒子状のアクリルアミド重合体が均一に分散したアクリ
ルアミド重合体分散液が得られた。この分散液の粘度
は、25℃で22,000cpsであった。また、生成
したアクリルアミド重合体をアセトン中で析出させ、精
製し、その粘度平均分子量を測定したところ、約800
万であった。
【0026】(実施例2)実施例1と同様に、アクリル
アミド52.3g、アクリル酸ナトリウム7.7g、実
施例1で使用した「イソバン−104」6.0gを純水
219.0gに溶解させた。硫酸アンモニウム115.
0g、硫酸ナトリウム2.0gを加えた後、窒素通気に
より酸素を除去し、過硫酸カリウム30mgを加えて、
攪拌下、25℃で8時間重合させた。その結果、アニオ
ン化度10モル%の微粒子状のアクリルアミド重合体が
均一に分散したアクリルアミド重合体分散液が得られ
た。この分散液の粘度は、25℃で700cpsであっ
た。また、生成したアクリルアミド重合体の粘度平均分
子量は、約780万であった。
【0027】(実施例3)実施例1と同様に、アクリル
アミド52.3g、アクリル酸ナトリウム7.7g、2
−ブテン(シス)と無水マレイン酸の共重合体(Mw=
6,000、2−ブテン(シス)/無水マレイン酸(モ
ル比)=1)を無水下でアンモニアガスと反応させたア
ミド化物(モル反応率50%)7.0gを純水217.
0gに溶解させた。硫酸アンモニウム115.0g、硫
酸ナトリウム2.0gを加えた後、窒素通気により酸素
を除去し、過硫酸カリウム30mgを加えて、攪拌下、
25℃で8時間重合させた。その結果、アニオン化度1
0モル%の重合体の分散液を得た。この分散液の粘度
は、25℃で2,500cpsであった。また、生成し
たアクリルアミド重合体の粘度平均分子量は、750万
であった。
【0028】(実施例4)実施例1と同様に、アクリル
アミド45.1g、アクリル酸ナトリウム14.9g、
実施例1で使用した「イソバン−104」9.0gを純
水255.2gに溶解させた。硫酸アンモニウム16
8.4g、硫酸ナトリウム10.4gを加えた後、窒素
通気により酸素を除去し、過硫酸カリウム30mgを加
えて、攪拌下、25℃で8時間重合させた。その結果、
アニオン化度20モル%の微粒子状のアクリルアミド重
合体が均一に分散したアクリルアミド重合体分散液が得
られた。この分散液の粘度は、25℃で5,800cp
sであった。また、生成したアクリルアミド重合体の粘
度平均分子量は約630万であった。
【0029】(実施例5)実施例1と同様に、アクリル
アミド45.1g、アクリル酸ナトリウム14.9g、
ブテンと無水マレイン酸の共重合体のアミド化物(Mw
=170,000、イソブチレン/無水マレイン酸(モル比)
=1 (モル反応率100%) (株)クラレ製 商品名
「イソバン−110」)12.0gを純水311.0gに溶
解させた。硫酸アンモニウム207.3g、硫酸ナトリウム1
2.7gを加えた後、窒素通気により酸素を除去し、過硫
酸カリウム30mgを加えて、攪拌下、25℃で8時間重
合させた。その結果、アニオン化度20モル%の微粒子
状のアクリルアミド重合体が均一に分散したアクリルア
ミド重合体分散液が得られた。この分散液の粘度は、2
5℃で8,000cpsであった。また、生成したアクリル
アミド重合体の粘度平均分子量は約600万であった。
【0030】(実施例6)実施例1と同様に、アクリル
アミド27.8g、アクリル酸ナトリウム12.2g、実施例1
で使用した「イソバン−104」25.0gを純水195.6g
に溶解させた。硫酸アンモニウム132.6g、硫酸ナトリ
ウム6.8gを加えた後、窒素通気により酸素を除去し、
過硫酸カリウム30mgを加えて、攪拌下、25℃で8時
間重合させた。その結果、アニオン化度25モル%の重
合体の分散液を得た。この分散液の粘度は、25℃で8
2,000cpsであった。また、生成したアクリルアミド
重合体の粘度平均分子量は約580万であった。
【0031】(実施例7)実施例1と同様に、アクリル
アミド52.3g、アクリル酸ナトリウム7.7g、ブテンと
無水マレイン酸の共重合体(Mw=60,000、イソブチレ
ン/無水マレイン酸(モル比)=1 (株)クラレ製 商
品名「イソバン−304」)を無水下でアンモニアガス
と反応させたアミド化物(モル反応率30%)6.0g
を純水217.0gに溶解させた。硫酸アンモニウム115.0
g、硫酸ナトリウム2.0gを加えた後、窒素通気によ
り酸素を除去し、過硫酸カリウム30mgを加えて、攪
拌下、25℃で8時間重合させた。その結果、アニオン
化度10モル%の微粒子状のアクリルアミド重合体が均
一に分散したアクリルアミド重合体分散液が得られた。
この分散液の粘度は、25℃で4,000cpsであった。
また、生成したアクリルアミド重合体の粘度平均分子量
は約750万であった。
【0032】(実施例8)実施例1と同様に、アクリル
アミド45.1g、アクリル酸ナトリウム14.9g、
ブテンと無水マレイン酸の共重合体(Mw=90,000、1
−ブテン/無水マレイン酸(モル比)=1.3)を無水
下でアンモニアガスと反応させたアミド化物(モル反応
率50%)9.0gを純水252.2gに溶解させた。
硫酸アンモニウム168.4g、硫酸ナトリウム10.
4gを加えた後、窒素通気により酸素を除去し、過硫酸
カリウム30mgを加えて、攪拌下、25℃で8時間重
合させた。その結果、アニオン化度20モル%の微粒子
状のアクリルアミド重合体が均一に分散したアクリルア
ミド重合体分散液が得られた。この分散液の粘度は、2
5℃で14,000cpsであった。また、生成したアクリル
アミド重合体の平均分子量は約610万であった。
【0033】(実施例9)実施例1と同様に、アクリル
アミド45.1g、アクリル酸ナトリウム14.9g、
ブテンと無水マレイン酸の共重合体(Mw=30,000、1
−ブテン/無水マレイン酸(モル比)=0.67)を無
水下でアンモニアガスと反応させたアミド化物(モル反
応率30%)9.0gを純水252.2gに溶解させ
た。硫酸アンモニウム168.4g、硫酸ナトリウム1
0.4gを加えた後、窒素通気により酸素を除去し、過
硫酸カリウム30mgを加えて、攪拌下、25℃で8時
間重合させた。その結果、アニオン化度20モル%の微
粒子状のアクリルアミド重合体が均一に分散したアクリ
ルアミド重合体分散液が得られた。この分散液の粘度
は、25℃で20,000cpsであった。また、生成したア
クリルアミド重合体の平均分子量は約600万であっ
た。
【0034】(比較例1)実施例2において、「イソバ
ン−104」を用いないこと以外は、同様な条件で重合
を行った。即ち、アクリルアミド52.3g、アクリル酸ナ
トリウム7.7gを純水219.0gに溶解させ、硫酸アンモニ
ウム115.0g、硫酸ナトリウム2.0gを加えた後、窒
素通気により酸素を除去し、過硫酸カリウム30mgを
加えて、攪拌下、重合を開始させた。重合の進行に伴っ
て重合系の粘度が増し、攪拌が不可能となり重合系は塊
状化した。
【0035】(比較例2)実施例4において、「イソバ
ン−104」を用いないこと以外は、同様な条件で重合
を行った。即ち、アクリルアミド45.1g、アクリル
酸ナトリウム14.9gを純水255.2gに溶解させ、硫
酸アンモニウム168.4g、硫酸ナトリウム10.4gを加え
た後、窒素通気により酸素を除去し、過硫酸カリウム3
0mgを加えて、攪拌下、重合を開始させた。重合の進
行に伴って重合系の粘度が増し、攪拌が不可能となり重
合系は塊状化した。
【0036】(比較例3)実施例4において、「イソバ
ン−104」の代わりにポリアクリル酸ナトリウムを用
いること以外は同様にして重合を行った。即ち、アクリ
ルアミド45.1g、アクリル酸ナトリウム14.9g、ポリア
クリル酸ナトリウム(Mw=10,000)9.0gを純水25
5.2gに溶解させた。硫酸アンモニウム168.4g、硫酸ナ
トリウム10.4gを加えた後、窒素通気により酸素を除去
し、過硫酸カリウム30mgを加えて、攪拌下、重合を開
始させた。重合の進行に伴って重合系の粘度が増し、攪
拌が不可能となり重合系は塊状化した。
【0037】
【発明の効果】本発明は無機塩水溶液中でのアクリルア
ミド系重合体分散液の新規な製造方法であり、得られた
重合体の水中での分散性が優れているため、流動性に富
む高濃度の水性分散液を取得することができる。また、
経時的にそれらの特性を良好に保つことができる。その
他、以下のような特徴がある。
【0038】1.有機溶媒を用いていないため環境保護
の観点から好ましい。 2.高濃度であるため輸送費が安くなり経済的に優れて
いる。 3.微粒子が分散した分散液であり、水で希釈すること
により容易に重合体が膨潤・溶解してアクリルアミド系
重合体水溶液が得られ作業性が非常に良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 信貴 兵庫県姫路市飾磨区入船1番地住友精化株 式会社第2研究所内 (72)発明者 柳生 理 兵庫県加古川市神野町石守462−120 Fターム(参考) 4J011 AA01 JA02 JA06 PA06 PA08 PA09 PA10 PA64 PA70 PB40 PC07 4J100 AK07Q AM15P AM21Q BA33Q CA01 FA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機塩の水溶液中において、ブテンと無
    水マレイン酸との共重合体のアミド化物の存在下に、ア
    クリルアミド系単量体を含む水溶性単量体を重合させる
    ことを特徴とするアクリルアミド系重合体分散液の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 無機塩が、無機酸のアンモニウム塩であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 無機塩が、無機酸のアルカリ金属塩であ
    る請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 アクリルアミド系単量体を含む水溶性単
    量体が、アクリルアミドである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 アクリルアミド系単量体を含む水溶性単
    量体が、アクリルアミドとアクリル酸ナトリウムとの混
    合物である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 アクリル酸ナトリウムの含有量が、アク
    リルアミドとアクリル酸ナトリウムの合計量に対して4
    0モル%以下である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 アクリルアミド系単量体を含む水溶性単
    量体の量が、無機塩、ブテンと無水マレイン酸との共重
    合体のアミド化物及びアクリルアミド系単量体を含む水
    溶性単量体の全合計量に対して、1〜70重量%である
    請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 ブテンと無水マレイン酸との共重合体の
    アミド化物の量がアクリルアミド系単量体を含む水溶性
    単量体100重量部に対して0.1〜100重量部であ
    る請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103572605A (zh) * 2012-08-11 2014-02-12 嘉兴瀚天纺织新材料有限公司 一种废pet制备的用于长丝纺织的混合浆料及制备方法

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CN103572605A (zh) * 2012-08-11 2014-02-12 嘉兴瀚天纺织新材料有限公司 一种废pet制备的用于长丝纺织的混合浆料及制备方法

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