JP2000119537A - 熱可塑性エラストマー組成物および該組成物を使用した複層ガラス - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物および該組成物を使用した複層ガラス

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JP2000119537A JP29893998A JP29893998A JP2000119537A JP 2000119537 A JP2000119537 A JP 2000119537A JP 29893998 A JP29893998 A JP 29893998A JP 29893998 A JP29893998 A JP 29893998A JP 2000119537 A JP2000119537 A JP 2000119537A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水蒸気透過性に優れ、耐熱変形性に優れる熱
可塑性エラストマー組成物、および、該組成物をシーリ
ング材且つスペーサーとして使用した、製造が簡便で、
耐水分透過性に優れ、高温下でもガラス板がずれること
のない複層ガラスの提供。 【解決手段】水蒸気透過率が100g/m2 ・24h以
下(30μm厚)の熱可塑性樹脂と、架橋した場合には
水蒸気透過率が300g/m2 ・24h以下(30μm
厚)となるゴムを原料とし、熱可塑性樹脂連続相中に少
なくとも一部が動的に架橋されたゴム組成物からなる分
散相を有する熱可塑性エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水蒸気透過性、
耐熱変形性に優れる熱可塑性エラストマー組成物、およ
び、該組成物をシーリング材且つスペーサーとして使用
した複層ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】現在の複層ガラスの多くは、最低2枚の
ガラス板をアルミニウム製等の金属スペーサーを介して
対向させ、ガラス板の間に中空層(空気層)を形成し、
スペーサーとガラス板の間に一次シールを介在させて空
気層を外気から遮断し、さらにスペーサー、一次シール
と、対向するガラス板とで囲む空隙に、ポリサルファイ
ド系あるいはシリコーン系で代表される2液混合型で常
温硬化型の二次シールを打設して形成される。これま
で、複層ガラスの製造方法は、まず、乾燥剤を中空を有
するスペーサーの中空部分に充填してスペーサーを組み
立て、ガラス板間にスペーサーを配設してガラス板間の
幅を所定間隔にセットし、その後、シーリング材を打設
するという方法がとられている。このように作業工程は
煩雑であり、さらに、常温硬化型のシーリング材を用い
る複層ガラスでは、シーリング材が硬化するまで長時間
かかり、製品がすぐ出荷できなかった。特に冬季では、
養生のために加温室に入れる必要があった。このため、
複層ガラスの製造工程を簡略化し、養生時間を短縮し
て、生産性を改善することが求められている。これに対
し、アルミニウム製スペーサーの代わりに必要に応じて
乾燥剤を練りこんだ樹脂をスペーサー兼シーリング材と
して用いる発明が、特開平10−110072号、特開
平10−114551号、特開平10−114552号
各公報で提案されている。この樹脂スペーサーは、ブチ
ル系ゴムと結晶性ポリオレフィンとを含み、好ましくは
高温下で混合されてなる組成物である。この組成物を用
いた複層ガラスでは、組成物が樹脂スペーサーと共にシ
ーリング材としての役割も果たし、組成物を対向配置さ
れた複層ガラス材料の端部に打設して、スペーサーを有
し対向するガラス板端部がシールされた複層ガラスを製
造でき、製造工程が簡略化される。しかし、この複層ガ
ラスは、常温ではガラス板に荷重をかけてもガラス板が
ずれるといったことはないが、シーリング材兼樹脂スペ
ーサーである組成物が、ゴム中に少量の樹脂を含む組成
物であるため高温下で熱変形しやすく、特に複層ガラス
製造時に、高温のシーリング材を打設しシーリング材を
硬化させている間にガラス板がずれてしまう、あるい
は、建築材等に施工後に複層ガラスが夏季や日光をうけ
て外気温が上がった際、ガラス板がずれてしまうという
問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐水
蒸気透過性、耐熱変形性に優れる熱可塑性エラストマー
組成物、および、該組成物をシーリング材且つスペーサ
ーとして使用した、製造が簡便で、耐水蒸気透過性に優
れ、シーリング材且つスペーサー打設後放冷時、あるい
は施工後、夏季等の高温下でもガラス板がずれて全体の
形状が変形することのない複層ガラスを提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、鋭意研究したところ、所定値以下の水
蒸気透過率を有する熱可塑性樹脂からなる連続相と、架
橋後には所定値以下の水蒸気透過率を有するゴム成分を
動的に架橋した分散相とを含む熱可塑性エラストマー組
成物、および、該組成物をシーリング材且つスペーサー
として使用する複層ガラスが上記目的を達成できること
を知見し、本発明を完成させた。
【0005】すなわち、本発明は、水蒸気透過率が10
0g/m2 ・24h以下(30μm厚)の熱可塑性樹脂
と、架橋した場合には水蒸気透過率が300g/m2
24h以下(30μm厚)となるゴムを原料とし、熱可
塑性樹脂連続相中に少なくとも一部が動的に架橋された
ゴム組成物からなる分散相を有する熱可塑性エラストマ
ー組成物を提供する。
【0006】上記熱可塑性エラストマー組成物は、さら
に吸湿剤を含むのが好ましい。
【0007】上記熱可塑性樹脂の熱変形温度が50℃以
上であるのが好ましい。
【0008】上記熱可塑性エラストマー組成物は、さら
に、水蒸気透過バリア樹脂を含むのが好ましい。
【0009】さらに、本発明は、上記熱可塑性エラスト
マー組成物のいずれかをシーリング材且つスペーサーと
して用いた複層ガラスを提供する。
【0010】上記複層ガラスは、シーリング材且つスペ
ーサーである熱可塑性エラストマー組成と、ガラスとの
間に、接着層を有するのが好ましい。
【0011】上記接着層が、オレフィン/酢酸ビニル共
重合体であるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物(以下、本発明の
組成物と記す)は、熱可塑性樹脂からなる連続相と、少
なくとも一部が動的に架橋されたゴム組成物からなる分
散相とを有するものであり、連続相中に分散相が均一に
分散された形態をなすものである。
【0013】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、熱可塑性樹脂のみで膜厚30μmのシートとした場
合の水蒸気透過率が100g/m2 ・24h以下の熱可
塑性樹脂を用いる。このような熱可塑性樹脂としては、
例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば高密度ポリエチ
レン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、アイソタク
チックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピ
レン、エチレンプロピレン共重合体樹脂);ポリアミド
系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N
66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N1
1)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N6
10)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/6
6共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610
共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6
(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合
体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PP
S共重合体);ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)などの芳香族ポリエステル);ポリエー
テル系樹脂(例えばポリフェニレンオキシド(PP
O)、変性ポリフェニレンオキシド(変性PPO)、ポ
リサルフォン(PSF)、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK));ポリメタクリレート系樹脂(例えばポ
リメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸
エチル);ポリビニル系樹脂(例えばビニルアルコール
/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン
(PVDC)、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共
重合体);フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTF
E))、ポリアクリロニトリル樹脂(PAN)などを挙
げることができる。これらの中でも、得られる本発明の
組成物の成形加工性が良好で、かつ、本発明の組成物を
後述する複層ガラスのシーリング材且つスペーサーとし
て用いた場合に外気温等に対する耐熱変形性が良好であ
り、水蒸気透過性の吸水による低下を最小化できるなど
の理由から、熱変形温度が50℃以上のポリオレフィン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、フ
ッ素系樹脂が好適に使用できる。
【0014】本発明の組成物において、連続相中に分散
している分散相は、少なくとも一部が動的に架橋された
ゴム組成物からなるものである。この分散相の主要構成
成分であるゴム成分としては、ゴム成分のみで架橋した
場合、膜厚30μmのシートとした場合の水蒸気透過率
が300g/m2 ・24h以下のゴムを用いる。例え
ば、還化NR、エチレンプロピレンゴム(EPDM、E
PM)、ポリイソブチレン、IIR、Br−IIR、C
I−IIR、パラメチルスチレンとポリイソブチレンの
共重合体のハロゲン化物(X−IPMS)、エチレン・
酢酸ビニルゴム(EVA)、塩素化ポリエチレン、クロ
ロスルフォン化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジ
エンゴムおよびその水添物、ヒドリンゴムなどが挙げら
れる。これらの中でも、樹脂との混練時の耐熱性、低水
蒸気透過性、架橋反応性の観点から、エチレンプロピレ
ンゴム、IIR、Br−IIR、X−IPMSが好まし
い。
【0015】さらに、分散層を構成するゴム組成物中に
は、ゴム組成物の分散性、耐熱性等の改善、およびその
他の目的のために、一般的に配合される補強材、充填
材、軟化剤、架橋剤、老化防止剤、加工助剤等を、必要
に応じて適宜配合することができる。
【0016】本発明の組成物の連続相を構成する熱可塑
性樹脂と分散相の主要構成成分であるゴムとの組み合わ
せは、特に限定されず、上記の各熱可塑性樹脂から選ば
れる1種以上の熱可塑性樹脂と、上記の各ゴムから選ば
れる1種以上のゴムのそれぞれとを組み合わせて用いる
ことができる。
【0017】本発明の組成物を構成する熱可塑性樹脂組
成物とゴム組成物との割合には特に制限はないが、好ま
しくは重量比で熱可塑性樹脂組成物/ゴム組成物=85
/15〜15/85であり、より好ましくは、50/5
0〜30/70である。この割合の臨界は熱可塑性樹脂
組成物とゴム組成物の体積比率と粘度比率とによる。本
発明の組成物では、ゴム組成物を分散相とし、熱可塑性
樹脂組成物を連続相とするが、単純に両成分を溶融状態
で混練しても、必ずしも目的とする分散構造の熱可塑性
エラストマー組成物を得られない。両成分の体積比の配
合比率を制御して、熱可塑性樹脂組成物と、ゴム組成物
のそれぞれの混練温度における溶融粘度との関係が、下
記式で求められるα1 の値が1未満であるように調整す
る。 α1 =(φR /φP )×(ηP /ηR ) (式中、 φR :ゴム組成物の体積分率 φP :熱可塑性樹脂組成物の体積分率 ηR :熱可塑性樹脂組成物とゴム組成物の混練時の温度
および剪断速度条件におけるゴム組成物の溶融粘度(po
ise) ηP :熱可塑性樹脂組成物とゴム組成物の混練時の温度
および剪断速度条件における熱可塑性樹脂組成物の溶融
粘度(poise) このα1 の値が1以上であると、本発明の組成物の分散
構造は逆転し、ゴム組成物が連続相となってしまうおそ
れがある。また、0.5≦ηR /ηP ≦3.0であるの
が好ましい。この範囲であると、ゴム組成物が、熱可塑
性樹脂中に、0.1μm〜数10μm程度の大きさの粒
子として分散される。
【0018】本発明において、溶融粘度とは、混練加工
時の任意の温度における各成分の溶融粘度をいう。重合
体成分の溶融粘度は、温度、剪断速度(sec-1)およ
び剪断応力に依存して変化するため、一般には、溶融状
態にある任意の温度、特に、混練時の温度領域におい
て、細管中に溶融状態の重合体成分を流し、応力と剪断
速度を測定して、下記式にしたがって求められる値であ
る。
【0019】
【数1】
【0020】なお、溶融粘度の測定には、例えば、東洋
精機社製キャピラリーレオメーターキャピログラフ1C
を使用することができる。
【0021】本発明の組成物は、吸湿剤を含有しても良
い。本発明の組成物を、複層ガラスのシーリング材、あ
るいはスペーサー、特にシーリング材且つスペーサーと
して用いる場合、吸湿剤を含有するのが好ましい。ここ
で、シーリング材且つスペーサーとは、本発明の組成物
を、複層ガラスの対向するガラス板周端部間に、複層ガ
ラスの空気層の厚みを取るために配置されるスペーサー
として用い、該スペーサーとガラス板の間にはシーリン
グ材を打設することなく、該スペーサーをガラス板に圧
着して、本発明の組成物を空気層を外気から遮断するシ
ール材としても用いることをいう。すなわち、シーリン
グ材且つスペーサーとして用いる場合には、本発明の組
成物は、スペーサーとしての役割と、シーリング材とし
ての役割とを同時に果たしている。なお、本発明の組成
物は、複層ガラスのシーリング材としても、また、スペ
ーサーとしてシーリング材と併用してもよい。本発明の
組成物に吸湿剤を含有することで、本発明の組成物を複
層ガラスのシーリング材且つスペーサーとして用いる
と、複層ガラス構造内の空気層に含まれる湿気を吸着
し、空気層内を乾燥し、また、複層ガラス外部から侵入
する水分を吸収し、空気層に封入される空気の露点の上
昇を防止することができる。なお、複層ガラスにおける
露点とは、複層ガラスの内面に、目視で結露が認められ
る最高温度である。複層ガラスの吸湿剤としては、一般
に複層ガラスの金属製スペーサー等に充填される吸湿剤
を使用することができ、例えば、合成ゼオライト、シリ
カゲル、アルミナ等が挙げられる。吸湿剤の配合量は、
熱可塑性エラスマー組成物のポリマー成分(熱可塑性樹
脂とゴムとの総和)100重量部に対し、10〜70重
量部が好ましい。この範囲であれば、得られる本発明の
組成物が吸湿性に優れるからである。
【0022】本発明の組成物は、さらに水蒸気透過バリ
ア樹脂(以下、バリア樹脂と記す)を含有するのが好ま
しい。本発明の組成物は、連続相である熱可塑性樹脂と
分散相の主要構成成分であるゴムとの水蒸気透過率が各
々所定値以下であるので、耐水蒸気透過性が良好である
が、さらに本発明の組成物にバリア樹脂を含有すると、
得られる本発明の組成物の耐水蒸気透過性がより優れた
ものとなる。ここで、バリア樹脂とは、連続相である熱
可塑性樹脂よりも水蒸気透過率の小さい樹脂で、連続相
の熱可塑性樹脂と同一種類の樹脂であっても、高結晶化
等することによりバリアとなりうる樹脂であり、本発明
の熱可塑性エラストマー組成物に混練された状態で好ま
しくは形状が層形状をなして混練される樹脂をいい、層
形状がアスペクト比10〜500(長軸長さa、短軸長
さbのとき、アスペクト比:a/b)であることが望ま
しい。後述する、本発明の組成物をシーリング材且つス
ペーサーとして使用する複層ガラスにおいて、上述のバ
リア樹脂は、本発明の組成物の連続相中に存在し、耐水
蒸気透過性の観点から、複層ガラスの周縁面に平行な板
状の層状物として分散しているのが好ましい。層状に分
散することにより水蒸気の透過を妨げ水蒸気透過率を小
さくする。
【0023】バリア樹脂を構成する樹脂成分として、例
えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポ
リエチレン(UHMWPE)等のポリオレフィン、ナイ
ロン6、ナイロン66、芳香族ナイロン(MXD6)等
のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のポリエステル樹脂、エチレン−ビニルアルコー
ル(EVOH)等のポリビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC))樹脂などが挙げ
られる。本発明において、バリア樹脂は、これらの1種
のみからなるものでもよいし、複数種の組み合わせから
なるものでもよい。
【0024】本発明の組成物がバリア樹脂を含む場合、
このバリア樹脂の含有量は、本発明の組成物からバリア
樹脂を除いた部分からなる熱可塑性エラストマー組成
物、および、バリア樹脂の溶融粘度および体積分率が、
下記の式(1)および(2)を満足するように適宜決定
される。通常、前記熱可塑性エラストマー組成物とバリ
ア樹脂の重量比は、90/10〜50/50の割合、特
に90/10〜70/30の割合が好ましい。 ηd /ηm ≧2.0 (1) α2 =Φd /Φm ×ηm /ηd <1.0 (2) (ただし、 ηd :バリア樹脂の溶融粘度(poise) ηm :熱可塑性エラストマー組成物の溶融粘度(poise) Φd :バリア樹脂の体積分率 Φm :熱可塑性エラストマー組成物の体積分率 式(1)において、ηd /ηm の値が2未満であると、
バリア樹脂は、溶融混練中に熱可塑性エラストマー組成
物中に細かく分散してしまい、バリアとしての機能が小
さくなってしまう。ηd /ηm の値は、好ましくは3以
上である。また、式(2)において、α2 が1未満であ
れば、バリア樹脂は熱可塑性エラストマー組成物からな
る連続相中、詳しくは、熱可塑性エラストマー組成物の
連続相を構成する熱可塑性樹脂組成物中に、分散相とし
て存在することができる。
【0025】本発明の組成物には、流動性や耐熱性、物
理的強度、コスト等の改善のため、本発明の目的を損な
わない範囲で、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、カー
ボンブラック等の充填剤;ロジンエステル、クマロン樹
脂等の粘着付与剤、老化防止剤、熱安定剤、酸化防止
剤、軟化剤、加工助剤等の添加剤を加えることもでき
る。さらに、熱可塑性樹脂組成物には、着色等を目的と
して、無機顔料、有機顔料を加えることもできる。さら
に本発明の組成物には、ガラスとの接着性を向上させる
ために、接着付与剤を添加することができる。接着付与
剤としては、ビニルシラン、メタクリルシラン、アミノ
シラン、エポキシシラン、メルカプトシラン等のシラン
カップリング剤、または、マレイン酸基、カルボン酸
基、水酸基、エポキシ基等を有するポリマーを用いるこ
とができる。例えば、マレイン酸変性ポリエチレン、マ
レイン酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性エチレン
エチルアクリレート、エポキシ変性スチレンブタジエン
共重合体、エポキシ変性エチレン酢酸ビニル共重合体、
エチレン酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物等であ
る。
【0026】上述の特定の熱可塑性樹脂組成物とゴム組
成物との化学的相溶性が異なる場合には、第3成分とし
て適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好ま
しい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹
脂組成物とゴム組成物との界面張力が低下し、その結
果、分散相を形成しているゴム組成物の粒子径が微細に
なることから両組成物の特性はより有効に発現されるこ
とになる。この相溶化剤としては、一般的に樹脂成分、
ゴム成分の両方または片方の構造を有する共重合体、あ
るいは樹脂成分またはゴム成分と反応可能なエポキシ
基、カルボキシル基、カルボニル基、ハロゲン基、アミ
ノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構
造を有するものが挙げられる。これらは混合される樹脂
成分とゴム成分の種類によって選定することができる。
汎用のものとして、スチレン・エチレン・ブチレン・ス
チレン系ブロック共重合体(SEBS)およびそのマレ
イン酸変性物、EPDM、EPMおよびそれらのマレイ
ン酸変性物、EPDM/スチレンまたはEPDM/アク
リロニトリルグラフト共重合体およびそのマレイン酸変
性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキ
シン等を挙げることができる。熱可塑性エラストマー組
成物に相溶化剤を配合する場合、その配合量には特に限
定はなく、好ましくはポリマー成分(熱可塑性樹脂とゴ
ムとの総和)100重量部に対して0.5〜20重量部
の割合となる量である。
【0027】本発明において、ゴム組成物の動的架橋に
用いられる加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)
等は、使用するゴム組成物の組成に応じて適宜決定すれ
ばよく、特に限定されない。加硫剤としては、一般的な
ゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。
【0028】ゴム加硫剤として用いられるイオウ系加硫
剤の具体例としては、粉末イオウ、沈降性イオウ、高分
散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフ
ォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファ
イド等が例示される。このイオウ系加硫剤を用いる場合
には、その使用量は、例えば、0.5〜4phr(ゴム
成分100重量部当りの重量部、以下、同じ)の割合と
なる量が好ましい。
【0029】また、有機過酸化物系の加硫剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示される。この有
機過酸化物系の加硫剤を用いる場合には、その使用量
は、例えば、1〜15phrの割合となる量が好まし
い。
【0030】さらに、フェノール樹脂系の加硫剤として
は、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、
クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール
樹脂とを含有する混合架橋系等が例示される。このフェ
ノール樹脂系の加硫剤を用いる場合には、その使用量
は、例えば、1〜20phrの割合となる量が好まし
い。
【0031】また、その他の加硫剤として、亜鉛華(5
phr程度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リ
サージ(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシ
ム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ
−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン
(2〜10phr程度)、メチリンジアニリン(0.2
〜10phr程度)等が例示される。
【0032】また、熱可塑性エラストマー組成物には、
必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよい。用いられ
る加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グ
アニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウ
ラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫
促進剤を、例えば、0.5〜2phr程度用いればよ
い。
【0033】具体例として、アルデヒド・アンモニア系
加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;
グアニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジ
ン等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチ
アジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾ
チアゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩
等が;スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロ
ヘキシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)
ベンゾチアゾール等が;チウラム系加硫促進剤として
は、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMT
D)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメ
チルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジベンタ
メチレンチウラムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩
系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメ
ート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−
n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニル
ジチオカーバメート、Tc−ジエチルジチオカーバメー
ト、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチ
ルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカ
ーバメート等が;チオウレア系加硫促進剤としては、エ
チレンチオウレア、ジエチルチオウレア等が;それぞれ
開示される。また、加硫促進剤として、一般的なゴム用
助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5p
hr程度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこれらの
Zn塩(2〜4phr程度)等を用いることができる。
【0034】熱可塑性エラストマー組成物の調製は、予
め熱可塑性樹脂成分と、未加硫のゴム組成物とを、2軸
混練機等の混練機に供給して溶融混練し、連続相(マト
リックス相)を形成する熱可塑性樹脂組成物中にゴム組
成物を分散相(ドメイン)として分散させることによっ
て行う。次に、混練下に加硫剤を添加して、ゴム組成物
を動的に架橋させることによって熱可塑性エラストマー
組成物の製造を行うことができる。また、熱可塑性樹脂
組成物またはゴム組成物への各種配合剤の添加は、上記
の混練操作中に行ってもよいが、混練の前に予め混合し
ておくことが好ましい。このとき、加硫剤も予めゴム組
成物中に混合しておき、熱可塑性樹脂組成物とゴム組成
物を混練中に、ゴム組成物の架橋を同時に行うこともで
きる。
【0035】熱可塑性樹脂組成物とゴム組成物の混練に
使用する混練機は、特に限定されず、例えば、スクリュ
ー押出機、ニーダ、バンバリーミキサー、2軸混練押出
機等を用いることができる。特に、熱可塑性樹脂組成物
とゴム組成物の混練、およびゴム組成物の動的架橋に
は、2軸混練押出機を用いるのが好ましい。また、2種
類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。
【0036】溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹
脂が溶融する温度以上であればよい。バリア樹脂を含有
する場合は、熱可塑性樹脂の溶融温度以上で且つバリア
樹脂の熱変形温度未満であればよい。また、混練時の剪
断速度は500〜7500sec-1であるのが好まし
い。混練の合計時間は30秒〜10分、また、添加後の
加硫時間は15秒〜5分であるのが好ましい。次に、調
製された熱可塑性エラストマー組成物は、混練押出機か
ら、ストランド状に押し出して、水等で冷却後、樹脂用
ペレタイザーでペレット状とし、その後、成形を行うこ
ともできる。また、調整された高温の熱可塑性エラスト
マー組成物を、複層ガラスのシーリング材として直接、
複層ガラスのガラス板周縁端部間とすでに配置されたス
ペーサーとにより囲まれた空隙に打設、充填してもよ
い。あるいは、調整された熱可塑性エラストマー組成物
を押出成形、射出成形等によってスペーサーの形状に成
形しても良い。この場合、成形機から出た高温の熱可塑
性エラストマー組成物を用いると、ガラス板とスペーサ
ーとの間の接着性が高くなるので好ましい。
【0037】また、本発明の組成物にバリア樹脂を含む
場合は、上記のように調製された熱可塑性エラストマー
組成物を成形してえられるペレットと、上記のバリア樹
脂のペレットを、所定の割合で混合ブレンドする。両ペ
レットの混合は、常用のブレンダー等を使用してドライ
ブレンドする方法、各ペレットを、それぞれ独立のフィ
ーダーより混練機に、所定の割合となるように供給する
方法等のいずれの方法にしたがって行ってもよい。
【0038】次に、この両ペレットの混合物を、低速
(例えば、30sec-1以上、300sec-1未満)の
剪断速度で、例えば、単軸押出機中で熱可塑性エラスト
マー組成物とバリア樹脂とを溶融混練させ、押出機の先
端から押し出し、または射出成形し、直接、成形機に溶
融混練物を供給してシーリング材且つスペーサーの製造
に供してもよいし、また、押出機の先端からストランド
状に押し出し、ペレット化して、成形に供してもよい。
本発明の組成物を複層ガラスのシーリング材、あるいは
スペーサー、あるいはシーリング材且つスペーサーとし
て用いる場合、バリア樹脂は、複層ガラスの周縁面に平
行な板状の層状物として配向しているのが望ましい。こ
のようにバリア樹脂を配向させる方法としては、本発明
の組成物を押し出す際のノズルの形状を扁平状にして射
出、または押出機出口においても30〜300s-1のせ
ん断速度がかかるようにすることが有効である。
【0039】上述の構成をとり上述の好ましい製造方法
により製造される本発明の熱可塑性エラストマー組成物
は、連続相を構成する熱可塑性樹脂組成物中に、動的に
架橋されたゴム組成物が分散相を構成しているものであ
る。すなわち、前記の製造工程において、熱可塑性樹脂
組成物とゴム組成物とを混練しながらゴム組成物の架橋
が進行し、得られた組成物は、連続相となる樹脂組成物
中に分散相として架橋ゴムが微細に分散した状態で存在
するものである。熱可塑性樹脂とゴムとを単に混練した
だけのものは、混練して強いせん断力を与えた直後は、
ゴムは微細な粒子状に分散しているが、混練をやめると
ゴムが大きなかたまりに戻り、ゴムが連続相となり熱可
塑性樹脂がゴム中に分散した状態になってしまう可能性
がある。このような構造をとる組成物では、ゴムが連続
相であるため、耐熱変形性が低い。
【0040】上述の構成をとる本発明の熱可塑性エラス
トマー組成物は、耐水蒸気透過性に優れる。また、上述
のようにゴムが熱可塑性樹脂中に微細に分散した状態で
存在する本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、耐熱
変形性に優れる。吸湿剤を含有する本発明の組成物は、
さらに吸湿性に優れる。熱可塑性エラストマー組成物の
連続相として、熱変形温度が70℃以上の熱可塑性樹脂
を用いる本発明の組成物では、耐熱変形性に優れると共
に、本発明の組成物をシーリング材等として施工する際
の施工性が良好である。さらに、水蒸気透過バリア樹脂
を含有する本発明の組成物では、耐水蒸気透過性がさら
に優れる。
【0041】次に、本発明の組成物を、シーリング材且
つスペーサーとして使用した複層ガラスについて説明す
る。図1(a)および(b)は、本発明の複層ガラスの
ガラス板に垂直な方向での概略断面図である。図1
(a)および(b)に示す複層ガラス10は、対向する
2枚のガラス板1が、間に所定の体積を有する空気層2
を形成するよう、2枚のガラス板1間の間隔を決めるス
ペーサー3を、2枚のガラス板1間に有する。このスペ
ーサー3はアルミ等の金属を用いて別にシーリング材と
して本発明の熱可塑性エラストマー組成物を設けても良
いが、好ましくは、上述の本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物によりなっている。本発明の組成物よりなるス
ペーサーの硬度は、JIS A硬度で、25〜90であ
るのが好ましい。この範囲であれば、空気層2の温度が
上昇してガラス板とスペーサーの接着面に応力がかかる
場合でも、接着力が強固な場合にガラスが破損したり、
接着力が不充分な場合に、ガラス板とスペーサーとが剥
離することを回避できる。また、この範囲であれば、ガ
ラス板の自重により複層ガラスが変形することもない。
ガラス板1の間隔は、通常約6mm、あるいは約12m
mである。図1では、ガラス板1は2枚であるが、2枚
に限らず、2枚以上であっても良く、必要に応じて決め
ることができる。図1(a)および(b)に示す本発明
の複層ガラスの例では、スペーサー3が同時にシーリン
グ材として2枚のガラス板1を外気からシールして保持
している。ここで、スペーサー3は、一次シール材、二
次シール材等を用いずとも、外部からの水分の浸入を防
ぐと共に、2枚のガラス板1を所定の間隔に保持するス
ペーサーとシーリング材としての役割を果たしている。
本発明の複層ガラスは、図1(b)のようにシーリング
材を兼ねるスペーサー3とガラス板1の間に接着層4を
有しても良い。接着層4を有することで、スペーサー3
とガラス板1の間の接着性が向上し、複層ガラスの外部
からの水分の浸入が防止され、空気層2の露点が上がる
のを抑えることができる。
【0042】本発明の複層ガラスのガラス板1として
は、建材、車両等に用いられるガラス板を使用すること
ができ、例えば、通常窓等に使用されるガラス、強化ガ
ラス、金属網入りガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガ
ラス、有機ガラス等を用いることができる。また、その
厚みは、適宜決められる。接着層4に接着剤として用い
る接着剤としては、ビニルシラン、メタクリルシラン、
アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン等の
シランカップリング剤、または、マレイン酸基、カルボ
ン酸基、水酸基、エポキシ基等を有するポリマーを用い
ることができる。例えば、マレイン酸変性ポリエチレ
ン、マレイン酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性エ
チレンエチルアクリレート、エポキシ変性スチレンブタ
ジエン共重合体、エポキシ変性エチレン酢酸ビニル共重
合体、エチレン酢酸ビニル共重合体およびそのケン化物
等が挙げられる。これらの中でも、オレフィン/酢酸ビ
ニル共重合体が好ましい。オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン等が挙げられる。これらの中で
も、エチレン酢酸ビニル共重合体が、ガラスとの接着
性、耐水性の観点から特に好ましい。また、上述のオレ
フィン/酢酸ビニル共重合体は、ケン化されているのが
好ましい。反応性が高くなり接着性が向上するからであ
る。
【0043】本発明の複層ガラスは、基本的には、機械
と固定された2枚の平行なガラス板1の間に、押出機に
連結したノズル等で本発明の組成物を押出しながら接着
を行うことにより作製していく。この際、ガラス板1の
スペーサー3が接着される部分に、必要に応じてプライ
マーを塗布し、さらに必要に応じて接着剤を塗布するこ
ともできる。場合によっては、一方のガラス板面に本発
明の組成物を押し出しておき、冷却しないうちにもう一
方のガラス板を圧着して作製することもできる。プライ
マー、接着剤の塗布方法は、アプリケータ等により手作
業で塗布してもよく、自動でプライマーや接着剤を押し
出すロボットによって塗布してもよい。特に、本発明の
組成物と接着剤とを押出機により共押出しし、外層が接
着剤、外層の内側が本発明の組成物という構造をとるよ
う押し出し、スペーサーの所定の形状に成形してもよい
し、押し出しした本発明の組成物と接着剤とを直接ガラ
ス板周縁端部間に吐出しても良い。なお、スペーサーを
形成する本発明の組成物は、スペーサーとして成形して
ガラス板に配設される場合でも、押出機から直接ガラス
板間に吐出される場合でも、混練後の高温の状態である
ものを用いるのが好ましい。スペーサーとガラス板との
間により強固な接着性が得られるからである。このよう
な構成をとる本発明の複層ガラスは、従来の金属製スペ
ーサーとシーリング材とを用いて製造される複層ガラス
と比べて、製造工程が大幅に削減されるため、製造が非
常に簡便である。また、本発明の熱可塑性エラストマー
組成物をシーリング材且つスペーサーとして使用するの
で、従来の2液型のシーリング材のように硬化までに長
時間を要することがなく生産性が高い。本発明の組成物
は、上述したように耐水蒸気透過性に優れるので、本発
明の複層ガラスは、露点が低い。さらに、本発明の組成
物は耐熱変形性に優れるので、ガラス板が外気温等によ
り高温になっても、ガラス板がずれて複層ガラスが変形
することがない。また、吸湿材や、バリア樹脂を配合し
た本発明の組成物を使用する複層ガラスでは、空気層が
乾燥したまま保持され、また、外部からの水分の浸入が
防止され、露点が十分に低く保たれる。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の熱可塑性エラ
ストマー組成物についてさらに詳細に説明する。
【0045】(実施例1〜10、および比較例1〜2)
まず表1に示すゴムをゴム用ペレタイザーで約100℃
にてペレット化し、その後、実施例1〜10、比較例1〜
2の各配合比率で、ゴムとマトリックス樹脂、老化防止
剤、充填剤、粘着付与剤をドライブレンドし、2軸混練
機に投入し、溶融混練した後、中間の投入口から加硫系
を添加し、動的加硫を行った。このときの2軸混練機
は、温度230℃で、剪断速度1000s-1に設定し
た。さらに、2軸混練機の最終投入口より吸湿剤、接着
付与剤を投入した。2軸混練機よりストランド状に押し
出された熱可塑性エラストマー組成物は水冷し、冷却し
た後、樹脂用ペレタイザーでペレット化した。次に、一
辺が300mmの角ガラス2枚を6mmの間隔をもたせ
て平行に固定し、その間の周縁部に上記材料をノズルで
押出し成形しながら配設し、複層ガラスを作成した。ま
た、ペレットは、プレス成形にて30μmのフィルム状
に成形し、水蒸気透過率の測定に供するサンプルとし
た。実施例5、6については、上記方法にて調整してお
いた熱可塑性エラストマー組成物を複層ガラスを作る際
の押出成形直前で、バリア樹脂とドライブレンドさせて
上記と同様の方法で複層ガラスを作成した。
【0046】(比較例3)ゴム用加硫剤を配合中に投入
しなかったこと以外は、上記実施例、比較例とまったく
同様の方法で複層ガラスを作製した。
【0047】(1)水蒸気透過率 図2に示されるようなステンレス製のカップ20に、カ
ップ容量の半分の水22を入れる。カップ20の上部開
口を、実施例1〜10、比較例1〜3で得られた試料シ
ートを切断して得られた試料シート24(30μm厚)
で覆い、その上部に燒結金属板26をのせ、固定部材2
8を介して、ボルト30とナット32で締める。このカ
ップを25℃の雰囲気下に放置し、1ヶ月後に全体の重
量を測定し、その減少量を24時間当たりに換算して算
出し、下記式で水蒸気透過率を算出した。 水蒸気透過率[(g/24hr・m2 )]=M/(T・
A) 式中、A=透過面積[m2 ] T=試験時間[day] M=減少重量[g] (2)JIS K 7207に従って、連続相として使
用する熱可塑性樹脂の熱変形温度(荷重たわみ温度)を
0.45MPaの条件で測定した。 (3)露点測定 JIS R 3209に記載の「加速耐久性による区
分」のI〜III 類の試験水準に準拠して、下記の試験を
終了後露点を測定した。 I類:耐湿耐光試験7日+冷熱繰り返し試験12サイク
ル II類:耐湿耐光試験14日+冷熱繰り返し試験24サイク
ル III類:耐湿耐光試験42日+冷熱繰り返し試験72サイ
クル 表中、○は露点が−35℃以下であったことを、△は−
35℃超−30℃未満であったことを、×は−30℃以
上であったことを示す。 (4)施工時のずれ 実施例、比較例で作成した複層ガラスの一方のガラスを
固定し、もう一方のガラスに 8kgの荷重をかけ、50
℃の温度条件で被荷重側にガラス板の下降移動量を測定
した。その移動量が1日で、0.5mm以下のものを○
で表し、0.5mm超であるものを×で表した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】(実施例11、12)実施例1の熱可塑性
エラストマー組成物を内層に、マレイン酸変性EEAま
たはエチレン・酢酸ビニル・ケン化物を外層にして、約
200℃で2層共押出ししながらスペーサーを成形し、
実施例1と同様にして複層ガラスを作成した。この際、
接着層の厚みは約20μmであった。実施例1と同様に
して、複層ガラスの特性を測定評価した。結果を表2に
示す。
【0051】(実施例13)エチレン・酢酸ビニル・ケ
ン化物を固形分10%でトルエンに溶解し、プライマー
を作成した。これをガラス板にハケで塗布し15分間放
置後、実施例1と同様にして複層ガラスを作製した。そ
の後、実施例1と同様にして、複層ガラスの特性を評価
した。結果を表2に示す。
【0052】
【表3】
【0053】<表中の各成分> PET:J125、三井ペット社製 HDPE(マトリックス):ハイゼックス2100J、三井
化学社製 PS:スタイロン666 R、旭化成社製 変性ブチルゴム:Exxpro89-4、エクソン社製 EPDM:EPT3045、三井化学社製 IR:ニポール2200、日本ゼオン社製 HDPE(バリア樹脂):リュブマー5000、三井化学社
製 ZnO:亜鉛華3号、正同化学社製 ステアリン酸亜鉛:ステアリン酸亜鉛、正同化学社製 ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日本油脂社製 イオウ:粉末イオウ、軽井沢精錬所製 NS:ノクセラーNS、大内新興化学(株)製 臭素化フェノール:タッキロール250-1 、田岡化学社製 RD:アンチゲン- RD- F、住友化学工業(株)製 ゼオライト1:ゼオラム4A、東ソー社製 ゼオライト2:ゼオラム3、東ソー社製 タルク:タルクF、日本タルク社製 ロジンエステル:ペンセルAD、荒川化学社製 シランカップリング剤:A-174、日本ユニカー社製 マレイン酸変性EEA:AR-201、三井・デュポン ポ
リケミカル社製 エチレン・酢酸ビニル・ケン化物:デュミランC1550、
武田薬品社製
【0054】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマー組成物
は、低水蒸気透過率の熱可塑性樹脂とゴムを用い、かつ
熱可塑性樹脂を連続相として配することによって、耐水
蒸気透過性、耐熱変形性に優れる。複層ガラスのシーリ
ング材やスペーサー兼シーリング材として、水蒸気透過
性の大きいゴム、樹脂を使用した場合には、水蒸気が複
層ガラス中に浸入して結露が発生し、また、水蒸気透過
性の小さいゴム、樹脂を使用した場合でも、ゴムが連続
相となると、施工時のずれが発生することから好ましく
ない。本発明の熱可塑性エラストマー組成物をシーリン
グ材且つスペーサーとして使用する本発明の複層ガラス
は、耐熱変形性に優れ、空気層の露点が十分に低い。さ
らに、本発明の複層ガラスは、製造工程が、従来の複層
ガラスに比べ、大幅に削減されているので非常に簡便に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)は本発明の複層ガラスの
1実施例の概略断面図である。
【図2】 水蒸気透過率を測定するためのカップの断面
図である。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 空気層 3 スペーサー 4 接着層 10 複層ガラス 20 カップ 22 水 24 試料シート 26 燒結金属板 28 固定部材 30 ボルト 32 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 C (72)発明者 武山 秀一 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 山内 茂 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 (72)発明者 芹澤 徹 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4G061 AA10 AA25 BA01 BA02 BA07 BA10 CB02 CB04 CB16 CD02 CD21 CD22 CD25 4H017 AA03 AB07 AB10 AC01 AC02 AD03 AD05 AE03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水蒸気透過率が100g/m2 ・24h以
    下(30μm厚)の熱可塑性樹脂と、架橋した場合には
    水蒸気透過率が300g/m2 ・24h(30μm厚)
    以下となるゴムを原料とし、熱可塑性樹脂連続相中に少
    なくとも一部が動的に架橋されたゴム組成物からなる分
    散相を有する熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】さらに吸湿剤を含む請求項1に記載の熱可
    塑性エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性樹脂の熱変形温度が50℃以
    上である請求項 1または2に記載の熱可塑性エラストマ
    ー組成物。
  4. 【請求項4】さらに、水蒸気透過バリア樹脂を含む請求
    項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成
    物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性
    エラストマー組成物をシーリング材且つスペーサーとし
    て用いた複層ガラス。
  6. 【請求項6】前記シーリング材且つスペーサーである熱
    可塑性エラストマー組成物と、ガラス板との間に、接着
    層を有する請求項5に記載の複層ガラス。
  7. 【請求項7】前記接着層が、オレフィン/酢酸ビニル共
    重合体である請求項6に記載の複層ガラス。
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