JP2000114609A - 断熱槽、恒温槽およびクライオスタット - Google Patents

断熱槽、恒温槽およびクライオスタット

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JP2000114609A JP28548998A JP28548998A JP2000114609A JP 2000114609 A JP2000114609 A JP 2000114609A JP 28548998 A JP28548998 A JP 28548998A JP 28548998 A JP28548998 A JP 28548998A JP 2000114609 A JP2000114609 A JP 2000114609A
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housing
electronic component
chamber
heat insulating
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Kazuhiko Kobayashi
一彦 小林
Kazunori Yamanaka
一典 山中
Akihiko Akasegawa
章彦 赤瀬川
Yoshiharu Tozawa
義春 戸澤
Fumihiko Kobayashi
文彦 小林
Ichiro Abeno
一郎 阿部野
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Fujitsu Ltd
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    • F16L59/00Thermal insulation in general
    • F16L59/14Arrangements for the insulation of pipes or pipe systems
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    • F17CVESSELS FOR CONTAINING OR STORING COMPRESSED, LIQUEFIED OR SOLIDIFIED GASES; FIXED-CAPACITY GAS-HOLDERS; FILLING VESSELS WITH, OR DISCHARGING FROM VESSELS, COMPRESSED, LIQUEFIED, OR SOLIDIFIED GASES
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    • F17C2203/0687Special properties of materials for vessel walls superconducting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、断熱材からなり、かつ電子部品が
収納されるべき室を形成する断熱槽と、その断熱槽が適
用されてなる恒温槽とクライオスタットとに関し、動作
温度が効率的に維持されると共に、外部に配置された回
路との結合が安定に維持されることを目的とする。 【解決手段】 既知の温度で動作する電子部品11を収
納され、かつ断熱材からなる室を形成する筐体12と、
室あるいは筐体12の内部に配置され、かつ電子部品1
1に接続されると共に、その筐体12の外部に配置され
たアンテナ13との間に無線伝送路を形成する結合手段
14とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱材からなり、
かつ電子部品が収納されるべき室を形成する断熱槽と、
その断熱槽が適用されてなる恒温槽とクライオスタット
とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高い性能および信頼性が要求され
る多くの電子機器には、動作環境を安定に確度高く得る
ために、適用された素子が収納され、かつ外部に対する
熱的な結合が粗であってその素子の動作温度を所望の範
囲に維持する恒温槽が搭載されている。
【0003】また、近年、電気通信技術は著しく進展
し、かつ通信システムを構成する通信機器の主要な部分
には、挿入損失の微少化や雑音指数の向上が厳しく要求
されている。しかし、このような挿入損失の微少化や雑
音指数の向上は極低温において作動する超伝導フィルタ
や低雑音増幅器(LNA)が適用されることによって達
成されるために、通信機器の多くには、これらの超伝導
フィルタや低雑音増幅器の動作温度を安定に維持するク
ライオスタットが搭載されている。なお、これらの電子
部品は、例えば、HEMT等で構成される。
【0004】図16は、従来のクライオスタットの構成
例を示す図である。図において、断熱材からなる箱状の
筐体141の底部にはコールドヘッド142が取り付け
られ、そのコールドヘッド142の頂部には極低温で動
作すべき電子部品143が装着される。筐体141が有
する側面の内、その電子部品143の入力端子と出力端
子とに対向する側面には、それぞれ連通孔144-1、1
44-2が形成される。これらの入力端子と出力端子とに
は、同軸ケーブル145-1、145-2の一端がそれぞれ
接続される。これらの同軸ケーブル145-1、145-2
はそれぞれ上述した連通孔144-1、144-2を介して
筐体141の外部に導かれ、これらの連通孔144-1、
144-2は筐体141の内部が真空状態に保たれた状態
で密閉される。コールドヘッド142は、パイプ146
を介して冷凍機147に連結される。
【0005】このような構成のクライオスタットでは、
コールドヘッド142は、パイプ146を介して冷凍機
147との間に伝熱媒体として循環する液体ヘリウムに
よって、電子部品143と筐体141の内壁との間で挟
まれてなる室(以下、符号「141A」を付与して示
す。)との温度をこの電子部品143が作動すべき極低
温に維持する。
【0006】また、電子部品143は、同軸ケーブル1
45-1を介して筐体141の外部に配置された回路から
与えられる入力信号を取り込み、その入力信号に所定の
処理(例えば、既述の超伝導フィルタとして行うべき濾
波処理、低雑音増幅器として行うべき増幅)を行うこと
によって出力信号を生成すると共に、その出力信号を同
軸ケーブル145-2を介して接続された回路に与える。
【0007】すなわち、電子部品143は、冷凍機14
7、パイプ146およびコールドヘッド142によって
行われる温度制御の下で動作温度が所望の極低温に保た
れるので、その動作温度の下で所定の特性や性能を発揮
し、かつ上述したように筐体141の外部に配置された
回路と連係して動作する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例では、同軸ケーブル145-1、145-2は導体であ
ると共に、熱の伝導体でもある。したがって、冷凍機1
47は、筐体141の外部からこれらの同軸ケーブル1
45-1、145-2を介して電子部品143の入力端子お
よび出力端子に流入する熱を吸収することによって、そ
の電子部品143の動作温度の上昇を抑圧するために、
無用に多くの電力を消費していた。
【0009】なお、このようにして外部から流入する熱
の熱量を削減する技術としては、例えば、同軸ケーブル
145-1、145-2の芯線や外導体を熱伝導度が小さい
導体で構成する技術、あるいはこれらの芯線や外導体の
断面積を小さな値に設定する技術があるが、これらの技
術は、何れも同軸ケーブル145-1、145-2の挿入損
失が許容されない程度に増加するために、実際には適用
されなかった。
【0010】また、同軸ケーブル145-1、145-2を
介して外部から流入する熱の熱量が大きい場合には、電
子部品143の動作温度が確保されず、あるいはその冷
凍機器147としてより性能が高い冷凍機が適用されな
ければならなかった。さらに、同軸ケーブル145-1、
145-2と電子部品143の入力端子および出力端子と
の間の接続については、一般に、両者が直接半田付けさ
れ、あるいはその電子部品143に予め半田付けされた
接栓座に、これらの同軸ケーブル145-1、145-2に
予め取り付けられた接栓が嵌合することによって達成さ
れる。
【0011】しかし、電子部品143の入力端子および
出力端子と、上述した接栓座あるいは同軸ケーブル14
5-1、145-2との熱膨張率は、一般に、大きく異な
る。したがって、同軸ケーブル145-1、145-2と電
子部品143の入力端子および出力端子との間について
は、始動時や停止時のように室141Aの温度が大幅に
変化する過程で接続が絶たれ、あるいは無用に挿入損失
が増加する可能性があった。
【0012】本発明は、動作温度が効率的に維持され、
かつ外部に配置された回路との結合が安定に維持される
断熱槽、恒温槽およびクライオスタットを提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1、5〜
7、9〜11に記載の発明の原理ブロック図である。
【0014】請求項1に記載の発明は、既知の温度で動
作する電子部品11が収納される室を形成し、かつ断熱
材からなる筐体12と、室あるいは筐体12の内部に配
置され、かつ電子部品11に接続されると共に、その筐
体12の外部に配置されたアンテナ13との間に無線伝
送路を形成する結合手段14とを備えたことを特徴とす
る。
【0015】図2は、請求項2、5、7、9〜11に記
載の発明の原理ブロック図である。請求項2に記載の発
明は、既知の温度で動作する電子部品11が収納される
室を形成し、かつ断熱材からなる筐体12と、室あるい
は筐体12の内部に配置されたアンテナ21と、アンテ
ナ21の給電端を筐体12の外部に導く給電線22と、
室あるいは筐体12の内部に配置され、かつ給電端が電
子部品11に接続されると共に、アンテナ21との間に
無線伝送路を形成する結合手段23とを備えたことを特
徴とする。
【0016】図3は、請求項3、5〜7、9〜11に記
載の発明の原理ブロック図である。請求項3に記載の発
明は、既知の温度で動作する電子部品11が収納される
室を形成し、かつ断熱材からなる筐体12と、室あるい
は筐体12の内部に配置され、かつ電子部品11に接続
されると共に、その筐体12の外部に配置された素子3
1との間に静電結合と電磁結合との双方あるいは何れか
一方による結合路を形成する結合手段32とを備えたこ
とを特徴とする。
【0017】図4は、請求項4、5、7、9〜11に記
載の発明の原理ブロック図である。請求項4に記載の発
明は、既知の温度で動作する電子部品11が収納される
室を形成し、かつ断熱材からなる筐体12と、室あるい
は筐体12の内部に配置された素子41と、素子41の
端子を筐体12の外部に導く導体42と、室あるいは筐
体12の内部に配置され、かつ電子部品11に接続され
ると共に、素子41との間に静電結合と電磁結合との双
方あるいは何れか一方による結合路を形成する結合手段
43とを備えたことを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
請求項4に記載の断熱槽において、筐体12は、外部と
電子部品11が収納される室との間に隔壁51-1〜51
-Nを形成し、結合手段14、23、32、43は、室に
電子部品11と共に配置されたことを特徴とする。請求
項6に記載の発明は、請求項1または請求項3に記載の
断熱槽において、筐体12は、外部と電子部品11が収
納される室との間に隔壁51-1〜51-Nを形成し、結合
手段14、23、32、43は、筐体12の外壁と室の
内壁とで挟まれた領域に配置されたことを特徴とする。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
請求項6の何れか1項に記載の断熱槽において、室は、
電子部品11が位置すべき領域が区分されてなる部分領
域を個別に含む複数nの小室12A-1〜12A-nの集合
として形成されたことを特徴とする。図5は、請求項8
〜11に記載の発明の原理ブロック図である。
【0020】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
請求項6の何れか1項に記載の断熱槽において、結合手
段14、23、32、43は、電子部品11が有する複
数Kの端子61-1〜61-Kに個別に接続され、かつ室の
内部に配置された複数Kの結合手段14-1、23-1、3
2-1、43-1、…、14-K、23-K、32-K、43-Kの
集合として構成され、室は、複数Kの端子61-1〜61
-Kと、複数Kの結合手段14-1、23-1、32-1、43
-1、…、14-K、23-K、32-K、43-Kとの対が個別
に配置され、かつ外部で接地された導体で区分された複
数Kの小室62-1〜62-Kの集合として形成されたこと
を特徴とする。
【0021】請求項9に記載の発明は、請求項1ないし
請求項8の何れか1項の断熱槽において、室は、電子部
品11の本体が収納された外筐11Aが内設可能な形状
および寸法で形成されたことを特徴とする。請求項10
に記載の発明は、請求項1ないし請求項9の何れか1項
に記載の断熱槽において、結合手段14、23、32、
43は、電子部品11とその結合手段14、23、3
2、43を介して外部との間で伝達されるべき信号の占
有帯域に通過域を有する濾波特性を有することを特徴と
する。
【0022】請求項11に記載の発明は、請求項1ない
し請求項10の何れか1項に記載の断熱槽において、筐
体12の外部と室との間の熱伝導度は、電子部品11が
動作すべき温度がその筐体12の外部の温度の分布の下
で維持される値に設定されたことを特徴とする。図6
は、請求項12、13に記載の発明の原理ブロック図で
ある。
【0023】請求項12に記載の発明は、請求項1ない
し請求項10の何れか1項に記載の断熱槽71と、断熱
槽71を構成する筐体12に収納された電子部品11の
動作温度を維持する温度調整装置72の配下で、その筐
体12に形成された室との熱交換を行う熱交換手段73
とを備えたことを特徴とする。請求項13に記載の発明
は、請求項12に記載の恒温槽において、熱交換手段7
3は、温度調節装置72の配下で電子部品11が作動す
べき極低温に室の温度を維持することを特徴とする。
【0024】請求項1に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、電子部品11は、断熱材からなる筐体12によって
形成された室に収納される。さらに、電子部品11は、
結合手段14が筐体12の外部に配置されたアンテナ1
3との間に形成する無線伝送路を介して、そのアンテナ
13の給電端が接続された機器や回路と対向して所望の
無線周波信号の送信と受信との双方あるいは何れか一方
を行う。
【0025】このような無線伝送路の熱伝導度は一般に
導体の熱伝導度に比べて大幅に小さいので、室に対して
外部から流入し、あるいは反対に流出する熱は、上述し
た無線周波信号が線材を介して伝達される従来例に比べ
て抑圧される。したがって、電子部品11は、動作温度
が安定に保たれつつ上述した無線周波信号を出力し、あ
るいはその無線周波信号に所望の処理を施すことができ
る。
【0026】また、筐体12によって形成される室につ
いては、アンテナ13が配置されないので、小型化が可
能であり、かつ内部におけるレイアウトの自由度が高く
維持される。請求項2に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、電子部品11は、断熱材からなる筐体12によって
形成された室に収納される。さらに、結合手段23は、
その室あるいは筐体12の内部に配置され、かつ給電端
が給電線22を介してその筐体12の外部に導かれたア
ンテナ21との間に無線伝送路を形成する。電子部品1
1は、その無線伝送路を介して筐体12の外部において
給電線22に接続された機器や回路と対向して所望の無
線周波信号の送信と受信との双方あるいは何れか一方を
行う。
【0027】このような無線伝送路の熱伝導度は一般に
導体の熱伝導度に比べて大幅に小さいので、室に対して
外部から流入し、あるいは反対に流出する熱は、上述し
た無線周波信号が線材を介して伝達される従来例に比べ
て抑圧される。したがって、電子部品11は、動作温度
が安定に保たれつつ上述した無線周波信号を出力し、あ
るいはその無線周波信号に所望の処理を施すことができ
る。
【0028】また、筐体12によって形成される室には
アンテナ21と結合手段23との双方が配置されるの
で、上述した無線伝送路の伝達特性は、筐体12の外部
の環境が変化しても急激に、あるいは大幅には変化し難
い。したがって、電子部品11の動作環境は、請求項1
に記載の断熱槽に比べて安定に維持される。
【0029】請求項3に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、電子部品11は、断熱材からなる筐体12によって
形成された室に収納される。さらに、電子部品11は、
結合手段32が筐体12の外部に配置された素子31と
の間に静電結合と電磁結合との双方あるいは何れか一方
によって形成する結合路を介して、その素子31に接続
された機器や回路と対向して所望の信号の送信と受信と
の双方あるいは何れか一方を行う。
【0030】このような結合路の熱伝導度は一般に導体
の熱伝導度に比べて大幅に小さいので、室に対して外部
から流入し、あるいは反対に流出する熱の熱量は、上述
した信号が線材を介して伝達される従来例に比べて抑圧
される。したがって、電子部品11は、動作温度が安定
に保たれつつ上述した信号を出力し、あるいはその信号
に所望の処理を施すことができる。
【0031】また、筐体12によって形成される室につ
いては、素子31が配置されないので、小型化が可能で
あり、かつ内部におけるレイアウトの自由度が高く維持
される。請求項4に記載の発明にかかわる断熱槽では、
電子部品11は、断熱材からなる筐体12によって形成
された室に収納される。また、結合手段43は、その室
あるいは筐体12の内部に配置され、かつ導体42を介
してその筐体12の外部に導かれた素子41との間に静
電結合と電磁結合との双方あるいは何れか一方による結
合路を形成する。
【0032】さらに、電子部品11は、筐体12の外部
において導体41に接続された機器や回路と対向して所
望の無線周波信号の送信と受信との双方あるいは何れか
一方をこの結合路を介して行う。このような結合路の熱
伝導度は一般に導体の熱伝導度に比べて大幅に小さいの
で、室に対して外部から流入し、あるいは反対に流出す
る熱は、上述した信号が線材を介して伝達される従来例
に比べて抑圧される。
【0033】したがって、電子部品11は、動作温度が
安定に保たれつつ上述した信号を出力し、あるいはその
信号に所望の処理を施すことができる。また、筐体12
によって形成される室には素子41と結合手段43との
双方が配置されるので、上述した結合路の伝達特性は、
筐体12の外部の環境が変化しても急激に、あるいは大
幅には変化し難い。
【0034】したがって、電子部品11の動作環境は、
請求項3に記載の断熱槽に比べて安定に維持される。請
求項5に記載の発明にかかわる断熱槽では、請求項1な
いし請求項4の何れか1項に記載の断熱槽において、筐
体12の外部と電子部品11が収納されるべき室との間
に隔壁51-1〜51-Nが形成されるので、その室と筐体
12の外部との間には、隔壁51-1〜51-Nによって単
一または複数の室が階層的に形成される。
【0035】したがって、電子部品11の動作温度は、
重量の増加が抑えられつつ請求項1ないし請求項4に記
載の断熱槽に比べて安定に維持される。また、結合手段
14、23、32、43は上述した室に電子部品11と
共に配置されるので、その結合手段14、23、32、
43が上述したように隔壁51-1〜51-Nによって形成
された室の何れかに配置される場合に比べて、機械的な
構造が簡略化され、かつ電子部品11との密な結合が可
能となる。
【0036】請求項6に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、請求項1または請求項3に記載の断熱槽において、
筐体12の外部と電子部品11が収納されるべき室との
間に隔壁51-1〜51-Nが形成されるので、その室と筐
体12の外部との間には、隔壁51-1〜51-Nによって
単一または複数の室が階層的に形成される。したがっ
て、電子部品11の動作温度は、重量の増加が抑えられ
つつ請求項1または請求項3に記載の断熱槽に比べて安
定に維持される。
【0037】また、結合手段14、23、32、43は
筐体12の外壁より内側の内、上述した室以外の領域に
配置されるので、電子部品11とこの筐体12の外部と
の間には、その電子部品11が配置されるべき室の媒質
や環境によって伝送特性や伝達特性が顕著に、あるいは
急激に変化することなく、無線伝送路あるいは結合路が
安定に形成される。
【0038】請求項7に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の断熱
槽において、電子部品11が収納されるべき室は、その
電子部品11が位置すべき領域が区分されてなる部分領
域を個別に含む複数nの小室12A-1〜12A-nの集合
として形成される。これらの小室12A-1〜12A-nの
間における熱的な結合は粗となるので、室に外部から流
入し、あるいは反対に流出した熱に応じて電子部品11
の各部の温度は個別に変化し、その温度の変化に起因す
る特性の変化は局所化される。
【0039】請求項8に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の断熱
槽において、電子部品11が収納されるべき室は、その
電子部品11が有する複数Kの端子61-1〜61-Kと、
これらの端子61-1〜61-Kにそれぞれ接続された結合
手段14-1、23-1、32-1、43-1、…、14-K、2
3-K、32-K、43-Kとの対が個別に配置され、かつ外
部で接地された導体で区分された複数Kの小室62-1〜
62-Kの集合として形成される。
【0040】すなわち、小室62-1〜62-Kは相互に電
気的に遮蔽され、かつこれらの小室62-1〜62-Kに
は、結合手段14-1、23-1、32-1、43-1、…、1
4-K、23-K、32-K、43-Kと、これらの結合手段1
4-1、23-1、32-1、43-1、…、14-K、23-K、
32-K、43-Kに個別に接続された電子部品11の端子
61-1〜61-Kとの対がそれぞれ配置されるので、室の
内部において生じ得る電気的な無用の結合が抑圧され、
あるいは回避される。
【0041】請求項9に記載の発明にかかわる断熱槽で
は、請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の断熱
槽において、電子部品11は固有の外筐11Aに収納さ
れ、その電子部品11が収納されるべき室はこの外筐1
1Aが内設可能な形状および寸法で形成される。すなわ
ち、電子部品11は上述した外筐11Aが取り外される
ことなく室に収納されるので、その電子部品11の動作
温度は、これらの外筐11Aの内部と室とによって二重
に形成される断熱構造の下で、請求項1ないし請求項6
に記載の断熱槽に比べて安定に維持される。
【0042】請求項10に記載の発明にかかわる断熱槽
では、請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の断
熱槽において、結合手段14、23、32、43は、電
子部品11とその結合手段14、23、32、43を介
して外部との間で伝達が行われる信号の占有帯域に通過
域を有する濾波特性を有する。すなわち、電子部品11
の端子と筐体12の外部に配置された機器や回路との間
で伝達されるべき信号の帯域がその信号の占有帯域に制
限されるので、これらの機器や回路を介して与えられ、
あるいはこの電子部品11によって生成された雑音が抑
圧される。
【0043】請求項11に記載の発明にかかわる断熱槽
では、請求項1ないし請求項10に記載の断熱槽におい
て、筐体12の外部と室との間の熱伝導度は、電子部品
11が動作する温度がその筐体12の外部の温度の分布
の下で維持される値に設定される。したがって、電子部
品11は、筐体12の外部の温度が上述した熱伝導度の
設定に際して適用された分布の範囲で推移する限り、室
の温度を増減する手段が備えられることなく安定に動作
する。
【0044】請求項12に記載の発明にかかわる恒温槽
では、断熱槽71の構成は請求項1ないし請求項10の
何れか1項に記載された通りであり、かつ熱交換手段7
3はその断熱槽71を構成する筐体12に収納された電
子部品11について動作温度を維持する温度調整装置7
2の配下で、その筐体12に形成された室と熱交換を行
う。また、電子部品11と筐体12の外部に配置された
機器や回路との間において信号が伝達される無線伝送路
や結合路の熱伝導率は、その伝達路が導体を介して形成
される従来例に比べて大幅に小さい。
【0045】したがって、室の温度は、上述した熱交換
が何ら行われない請求項1ないし請求項10に記載の発
明に比べて、始動時にはその熱交換の下で電子部品11
が動作すべき温度に速やかに設定され、このようにして
設定された温度は筐体12の外部の温度が大幅に変化す
る環境の下でも確度高く維持される。請求項13に記載
の発明にかかわるクライオスタットでは、請求項12に
記載の恒温層において、熱交換手段73は、電子部品1
1が作動すべき極低温に温度調節装置72の配下で室の
温度を維持する。また、電子部品11と筐体12の外部
に配置された機器や回路との間において信号が伝達され
る無線伝送路や結合路の熱伝導率は、その無線伝送路や
結合路が導体を介して形成される従来例に比べて小さ
い。
【0046】すなわち、筐体12の外部から室に流入す
る熱の熱量が従来例より減少するので、熱交換手段73
によって行われる熱交換に要するエネルギーが削減され
る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【0048】図7は、請求項1、2、10〜13に記載
の発明に対応した第一の実施形態を示す図である。図に
おいて、図16に示すものと機能および構成が同じもの
については、同じ符号を付与して示し、ここではその説
明を省略する。本実施形態と図16に示す従来例との構
成の相違点は、筐体141の側壁に連通孔144-1、1
44-2が形成されず、かつ図8に示すように、その筐体
141の内壁の内、電子部品143の入力端子および出
力端子に最も近い2つの対向する内壁にパッチアンテナ
81-1、81-2が配置され、これらのパッチアンテナ8
1-1、81-2の給電端に同軸ケーブル145-1の他端が
接続され、筐体14の外側壁の内、パッチアンテナ81
-1、81-2に対向する2つの外側壁にそれぞれパッチア
ンテナ82-1、82-2が配置され、これらのパッチアン
テナ82-1、82-2の給電端にそれぞれ同軸ケーブル8
3-1、83-2の一端が接続された点にある。
【0049】なお、本実施形態と図1、図2および図6
に示すブロック図との対応関係については、電子部品1
43は電子部品11に対応し、筐体141は筐体12に
対応し、アンテナ82-1、82-2はアンテナ13、21
に対応し、パッチアンテナ81-1、81-2および同軸ケ
ーブル83-1、83-2 は結合手段14、23に対応
し、筐体141、同軸ケーブル145-1、145-2、8
3-1、83-2およびパッチアンテナ81-1、81-2、8
2-1、82-2は断熱槽71に対応し、冷凍器147およ
びパイプ146は温度調整装置72に対応し、コールド
ヘッド142は熱交換手段73に対応する。
【0050】以下、図7および図8を参照して請求項
1、2、12、13に記載の発明に対応した本実施形態
の動作を説明する。コールドヘッド142の頂部に取り
付けられ、そのコールドヘッド142およびパイプ14
6を介して冷凍機147によって動作温度が所望の極低
温に維持される電子部品143の入力端子には、外部に
配置された回路から同軸ケーブル83-1と、パッチアン
テナ82-1、81-1の間に形成される無線伝送路と、同
軸ケーブル145-1とを介して所望の無線周波信号が与
えられる。
【0051】また、電子部品143がこのような無線周
波信号に応じて出力する無線周波信号は、同軸ケーブル
145-2と、パッチアンテナ81-2、82-2の間に形成
される無線伝送路と、同軸ケーブル83-2とを介して外
部の所定の回路に与えられる。これらの無線伝送路は同
軸ケーブル145-1、145-2の芯線や外部導体のよう
に「熱伝導度が高い媒体」が介在することなく形成され
るので、パッチアンテナ82-1とパッチアンテナ81-1
との間にそれぞれ介在する媒体と、パッチアンテナ81
-2とパッチアンテナ82-2との間に介在する媒体との熱
伝導度が小さく、かつ無線伝送路としての損失が許容さ
れる程度に小さい限り、冷凍機147の主導の下でコー
ルドヘッド142を介して熱交換されるべき熱量が削減
されると共に、所望の性能が安定に維持される。
【0052】なお、本実施形態では、筐体141の側壁
の内、パッチアンテナ82-1、81-1が対向する領域
と、パッチアンテナ81-2、82-2が対向する領域とが
非導電体であって上述した無線周波信号の伝搬損失が許
容される程度に小さい素材で形成されているが、このよ
うな伝搬損失が軽減されるべき場合には、例えば、図9
に網掛けをして示すように、パッチアンテナ82-1、8
1-1が対向する空間と、パッチアンテナ81-2、82-2
が対向する空間とにそれぞれ誘電体91-1、91-2が装
荷されてもよい。
【0053】また、本実施形態では、パッチアンテナ8
2-1、82-2が筐体141の側壁を介してパッチアンテ
ナ81-1、81-2にそれぞれ対向する位置に配置されて
いるが、例えば、その筐体141の側壁に既述の連通孔
144-1、144-2が形成され、かつパッチアンテナ8
2-1、82-2がパッチアンテナ81-1、81-2と共に室
141Aの内部に配置されると共に、同軸ケーブル83
-1、83-2の一端がこれらの連通孔144-1、144-2
を介して筐体141の外部に引き出されることによっ
て、パッチアンテナ81-1、81-2の給電端から電子部
品143の入力端子および出力端子に至る同軸ケーブル
145-1、145-2の長さが短縮され、この電子部品1
43の総合的な入出力特性が高められ、あるいは、室1
41Aの内部における配置の自由度が高められてもよ
い。
【0054】さらに、本実施形態では、筐体141の外
側壁にパッチアンテナ82-1、82-2が配置されている
が、例えば、これらのパッチアンテナ82-1、82-2が
その筐体141の外部に配置されるべき回路の一部とし
て組み込まれることによって、この筐体141を含む電
子部品143の着脱が可能となり、あるいは上述した無
線伝送路の損失が許容される範囲において部品配置の柔
軟性が確保されてもよい。
【0055】図10は、請求項3、4に記載の発明に対
応した実施形態を示す図である。図において、図7に示
すものと機能および構成が同じものについては、同じ符
号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。本
実施形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、既
述の連通孔144-1、144-2が形成され、筐体141
の内壁の内、これらの連通孔144-1、144-2が形成
された領域の周辺に、パッチアンテナ81-1、81-2に
代えて結合モジュール101-1、101-2が配置される
と共に、同軸ケーブル83-1、83-2が連通孔144-
1、144-2を介して筐体141の外部に引き出され、
同軸ケーブル83-1、83-2がそれぞれ挿通された状態
でこれらの連通孔144-1、144-2が密閉された点に
ある。
【0056】図11は、結合モジュールの構成を示す図
である。図において、結合モジュール101-1(101-
2)は、図11(a) に示され、かつ後述する通りに回路基
板102-1(102-2)に形成された受動回路を構成す
る。回路基板102-1(102-2)には、連通孔144-1
(144-2)に連通すべき連通孔103-1(103-2)が
形成される。回路基板102-1(102-2)が有するパタ
ーン面の内、筐体141の内壁に貼着される一方のパタ
ーン面には、プレーン状のアースパターン104-1(1
04-2)が形成される。また、回路基板102-1(10
2-2)の他方のパターン面には、連通孔103-1(10
3-2)の近傍に配置されたランド105-1(105-2)
と、そのランド105-1(105-2)に連なる第一のスト
リップ線路106-1(106-2)と、この第一のストリッ
プ線路106-1(106-2)に平行に配置された第二のス
トリップ線路107-1(107-2)と、その第二のストリ
ップ線路107-1(107-2)の一端に接続されたランド
108-1(108-2)と、これらのランド105-1(10
5-2)、108-1(108-2)の近傍に位置し、かつアー
スパターン104-1(104-2)に図示されないスルーホ
ールを介して接続されたプレーン状のアースパターン1
09-1(109-2)とが形成される。
【0057】なお、同軸ケーブル83-1(83-2)の一端
は連通孔144-1(144-2)、103-1(103-2)を介
して室141Aの内部に導かれ、その同軸ケーブル83
-1(83-2)の芯線と外導体とはそれぞれランド105
-1(105-2)と、アースパターン109-1(109-2)の
内、そのランド105-1(105-2)に直近の領域とに半
田付けされる。さらに、同軸ケーブル145-1(145-
2)の他端の芯線と外導体とはそれぞれランド108-1
(108-2)と、アースパターン109-1(109-2)の
内、そのランド108-1(108-2)に直近の領域とに半
田付けされる。
【0058】なお、本実施形態と図3および図5に示す
ブロック図との対応関係については、結合モジュール1
01-1、101-2が結合手段32,43に対応し、同軸
ケーブル83-1、83-2が導体42に対応し、ランド1
05-1(105-2)および第一のストリップ線路106
-1(106-2)が素子31,41に対応する点を除い
て、図7に示す実施形態における対応関係と同じであ
る。
【0059】以下、図10および図11を参照して請求
項3、4に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説
明する。本実施形態では、同軸ケーブル83-1と同軸ケ
ーブル145-1とは、その同軸ケーブル83-1の芯線に
ランド105-1を介して接続された第一のストリップ線
路106-1と、同軸ケーブル145-1の芯線にランド1
08-1を介して接続された第二のストリップ線路107
-2との間に形成されるストレーキャパシタを介して静電
結合する。
【0060】また、同軸ケーブル83-2と同軸ケーブル
145-2とは、その同軸ケーブル83-2の芯線にランド
105-2を介して接続された第一のストリップ線路10
6-2と、同軸ケーブル145-2の芯線にランド108-2
を介して接続された第二のストリップ線路107-2との
間に形成されるストレーキャパシタを介して静電結合す
る。
【0061】これらのストレーキャパシタは、図7に示
す実施形態における無線伝送路と同様にして、何れも同
軸ケーブル145-1、145-2の芯線や外部導体のよう
に「熱伝導度が高い媒体」が介在することなく形成され
るので、回路基板102に固有の熱伝導度および誘電体
損失が許容される程度に小さい限り、冷凍器147の主
導の下でコールドヘッド142によって熱交換されるべ
き熱量が削減され、かつ所望の性能が安定に維持され
る。
【0062】また、本実施形態では、筐体141の外部
に配置された回路と電子部品143との間における信号
の伝達が静電結合によって達成される。したがって、請
求項3、4に記載の発明は、このような信号の占有帯域
が無線周波帯より低い周波数帯域のみに分布し、あるい
はこのような低い周波数帯域を含む場合であっても適用
が可能である。
【0063】さらに、本実施形態では、回路基板102
-1(102-2)に形成された第一のストリップ線路106
-1(106-2)と第二のストリップ線路107-1(10
7-2)との間に形成されるストレーキャパシタが適用さ
れているが、所望の帯域において許容される程度に小さ
な損失で静電結合が行われるならば、これらのストレー
キャパシタに代わるコンデンサとしてディスクリート部
品が適用されてもよい。
【0064】また、本実施形態では、筐体141の外部
に配置された回路と電子部品143との間における信号
の伝達路が熱的な結合が粗である静電結合路を介して達
成されているが、このような静電結合に限定されず、こ
れらの信号の占有帯域における所望の伝達特性が得られ
るならば、例えば、図11(b) に示すように、第一のス
トリップ線路106-1(106-2)と第二のストリップ
線路107-1(107-2)とが、互いに密に電磁結合す
るインダクタとして形成されてもよい。
【0065】さらに、本実施形態では、第一のストリッ
プ線路106-1(106-2)が第二のストリップ線路1
07-1(107-2)と共に回路基板102に形成され、
かつ室141Aの内部に配置されているが、このような
第一のストリップ線路106-1(106-2)に相当する
素子については、上述した静電結合と電磁結合との双方
あるいは何れか一方による信号の伝達が確実に達成され
るならば、筐体141の外部に配置されてもよい。
【0066】図12は、請求項5に記載の発明に対応し
た実施形態を示す図である。図において、図7に示すも
のと機能および構成が同じものについては、同じ符号を
付与して示し、ここでは、その説明を省略する。本実施
形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、筐体1
41に代えて筐体111が適用され、その筐体111に
よってこの筐体111の外部と室141Aとの間に中間
室111Aが形成されると共に、その中間室111Aに
パッチアンテナ82-1、82-2が配置された点にある。
【0067】なお、本実施形態と図1および図2に示す
ブロック図との対応関係については、室141Aと中間
室111Aとの間に筐体111によって形成される隔壁
が隔壁51-1〜51-Nに対応する点を除いて、図7ある
いは図10に示す実施形態における対応関係と同様であ
る。以下、図12を参照して本実施形態の動作を説明す
る。
【0068】本実施形態では、室141Aと筐体111
の外部との間に中間室111Aが介在するので、この筐
体111を構成する素材の熱伝導度に比べてその中間室
111Aの熱伝導度が高いほど、冷凍機147の主導の
下でコールドヘッド142を介して熱交換されるべき熱
量の削減と軽量化とがはかられる。さらに、本実施形態
では、室141Aの断熱層として形成された中間室11
1Aにパッチアンテナ82-1、82-2が配置される。
【0069】したがって、パッチアンテナ82-1、82
-2とパッチアンテナ81-1、81-2との間に装荷される
べき誘電体その他の部材については、室141Aと中間
室111Aとの何れかの環境条件(媒質を含む。)に適
合した多様な部材の適用が可能となる。なお、本実施形
態では、パッチアンテナ82-1、82-2が中間室111
Aに配置されているが、これらのパッチアンテナ82-
1、82-2がパッチアンテナ81-1、81-2と共に室1
41Aに配置されることによって、図10に示す実施形
態と同様にして、パッチアンテナ81-1、81-2の給電
端から電子部品143の入力端子および出力端子に至る
同軸ケーブル145-1、145-2の長さが短縮され、こ
の電子部品143の総合的な入出力特性、あるいは室1
41Aの内部における配置の自由度が高められてもよ
い。
【0070】また、本実施形態では、室141Aと筐体
111の外部との間に単一の中間室111Aが形成され
ているが、その筐体111の体積の増加が許容され、か
つ機械的強度が確保されるならば、この室141Aの外
層として複数の中間室が形成されることによって、電子
部品143の動作温度の安定化と、その動作温度を維持
するために熱交換されるべき熱量の削減とがはかられて
もよい。
【0071】図13は、請求項6に記載の発明に対応し
た実施形態を示す図である。図において、図12に示す
ものと機能および構成が同じものについては、同じ符号
を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。本実
施形態と図12に示す実施形態との構成の相違点は、パ
ッチアンテナ81-1、81-2がパッチアンテナ82-1、
82-2と共に中間室111Aに配置され、その中間室1
11Aと室141Aとの間に連通孔112-1、112-2
が形成され、同軸ケーブル145-1、145-2がそれぞ
れこれらの連通孔112-1、112-2を介してパッチア
ンテナ81-1、81-2の給電端に接続された点にある。
【0072】なお、本実施形態と図1および図2に示す
ブロック図との対応関係については、図7に示す実施形
態における対応関係と同じである。以下、図13を参照
して本実施形態の動作を説明する。本実施形態では、パ
ッチアンテナ81-1、81-2、82-1、82-2が何れも
中間室111Aに配置されるので、これらのパッチアン
テナ81-1、81-2、82-1、82-2を構成する部材
(取り付けに供されるべき機構および素材を含む。)
と、パッチアンテナ81-1、81-2の間とパッチアンテ
ナ82-1、82-2の間とにそれぞれ装荷されるべき誘電
体その他の部材とについては、室141の環境条件(媒
質を含む。)との適合性を満たすために課される制約が
緩和される。したがって、低廉化および小型化に併せ
て、性能および信頼性の向上が可能となる。
【0073】図14は、請求項7、8に記載の発明に対
応した実施形態を示す図である。図において、図7に示
すものと機能および構成が同じものについては、同じ符
号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。本
実施形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、導
電体からなり、かつ外部において接地された隔壁121
が室141Aに設けられ、その隔壁121によってこの
室141Aが電子部品143の入力端子と出力端子とを
それぞれ含む2つの小室141A-i、141A-Oに区分
された点にある。
【0074】なお、本実施形態と図1および図2に示す
ブロック図との対応関係については、隔壁121が隔壁
51-1〜51-Nに対応し、小室141A-i、141A-O
が小室12A-1〜12A-n、62-1〜62-Kに対応し、
電子部品143の入力端子および出力端子が端子61-1
〜61-Kに対応する。以下、図14を参照して請求項
7、8に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明
する。
【0075】電子部品143が配置された室141A
は、隔壁121によってその電子部品143の入力端子
と出力端子とがそれぞれ位置する小室141A-iと小室
141-Oとに二分され、その隔壁121は筐体141の
外部において接地される。すなわち、小室141A-i、
141A-Oの間の結合は、隔壁121によって粗に設定
される。
【0076】したがって、本実施形態によれば、例え
ば、 ・ 同軸ケーブル145-1、145-2の内、一方を介し
て伝達される信号のレベルと他方を介して伝送される信
号のレベルとの比、 ・ これらの同軸145-1、145-2の外導体や芯線か
ら放射される無線周波信号のレベル、 ・ パッチアンテナ82-1、81-2から放射された無線
周波信号の内、それぞれ対向するパッチアンテナ81-
1、82-2で再放射され、あるいは反射し、さらに、こ
れらのパッチアンテナ81-1、82−2以外の方向に放射
された無線周波信号のレベルの何れが大きい場合であっ
ても、上述した結合度が高いことに起因する性能の低下
が緩和され、あるいは回避される。
【0077】なお、本実施形態では、室141Aの内壁
が非導電性の断熱材で形成され、かつ何ら接地されてい
ないが、小室141A-iと小室141A-Oとの間におけ
るアイソレーションがさらに高められるべき場合には、
例えば、その内壁にスパッタリング等によって導電性の
膜が形成されると共に、隔壁121と共に接地されても
よい。
【0078】また、本実施形態では、隔壁121が導電
体から構成され、かつ筐体141の外部において接地さ
れている。しかし、例えば、電子部品143がコールド
ヘッド14の頂部(ここでは、簡単のため、平面として
形成されると仮定する。)に平行な方向に二次元的に配
置され、かつ所定の機能や負荷を分担する複数の部分か
らなる場合には、これらの部分に個別に対応した複数の
小室に室141Aを区分する格子状の仕切り部材によっ
て隔壁121が形成され、かつこれらの小室の間におけ
る熱的な結合が粗に設定されることによって、始動時、
停止時および冷凍機147の障害時に負荷分散や機能分
散が達成されると共に、所望の性能や信頼性が確保され
てもよい。
【0079】図15は、請求項9に記載の発明に対応し
た実施形態を示す図である。図において、図7に示すも
のと機能および構成が同じものについては、同じ符号を
付与して示し、ここでは、その説明を省略する。本実施
形態と図7に示す実施形態との構成の相違点は、電子部
品143にはその外壁面を被う外筐131が備えられ、
その外筐131にこの電子部品143の入力端子と出力
端子とにそれぞれ接続された同軸ケーブル145-1、1
45-2が挿通する点にある。
【0080】なお、本実施形態と図1〜図5に示すブロ
ック図との対応関係については、外筐131が外筐11
Aに対応する点を除いて、図7に示す実施形態における
対応関係と同じである。以下、図15を参照して請求項
9に記載の発明に対応して本実施形態の動作を説明す
る。
【0081】本実施形態では、室141Aの内部にはそ
の外筐131によってこの電子部品143を被う小室1
31Aが断熱層として形成される。また、電子部品14
3は、その電子部品143の入力端子および出力端子に
同軸ケーブル145-1、145-2の一端がそれぞれ接続
され、かつ外筐131の外部に引き出される限り、筐体
141の外部に対して二重に形成された室141Aおよ
び小室131Aによって達成される断熱構造の下で、コ
ールドヘッド142を介して熱交換されるべき熱量が削
減されつつ安定に動作温度が維持される。
【0082】さらに、本実施形態では、電子部品143
は、同軸ケーブル145-1、145-2が予め外筐131
の外側に引き出され、あるいはその外筐131に形成さ
れた連通孔や切欠部を介してこれらのケーブル145-
1、145-2の一端が対応する入力端子および出力端子
に接続される限り、この外筐131の内部から取り外さ
れることなく簡便に取り付けられ、かつ、このようにし
て取り外されることに起因して特性や性能が無用に劣化
することなく安定に動作する。
【0083】したがって、本実施形態によれば、電子部
品143に固有の外筐131が有効に活用されることに
よって、その電子部品143の動作温度および性能が安
価に高く維持される。以下、図7を参照して請求項10
に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
【0084】パッチアンテナ81-1、81-2は、それぞ
れ電子部品143の入力端子に与えられるべき信号と、
この電子部品の出力端子を介して出力されるべき信号と
の占有帯域において利得が最大となるマイクロストリッ
プアンテナ(MSA)として構成される。また、同軸ケ
ーブル145、145-2は、それぞれ長さや特性インピ
ーダンスが予め設定されることによって、電子部品14
3の入力インピーダンスと出力インピーダンスとの組み
合わせの下で上述した占有帯域における総合的な利得が
最大となるリアクタンス素子を構成する。
【0085】すなわち、電子部品143の前段と後段と
には、同軸ケーブル83、パッチアンテナ82-1、81
-2および同軸ケーブル145-1の組み合わせと、同軸ケ
ーブル145-2、パッチアンテナ81-2、82-2および
同軸ケーブル83-2の組み合わせとして構成され、それ
ぞれ入力信号と出力信号との帯域をこれらの信号の占有
帯域に制限するフィルタが配置される。
【0086】したがって、本実施形態によれば、電子部
品143によって無用に処理が施され得る入力信号の成
分と、出力信号の成分の内、スプリアスその他の不要な
成分とが抑圧され、SN比および性能が高められる。な
お、上述した各実施形態では、パイプ146を介して連
結された冷凍機147の主導の下で電子部品143の動
作温度を極低温に保つクライオスタットが構成されてい
るが、本願発明は、このようなクライオスタットに限定
されず、例えば、筐体141の外部の温度が変動し得る
環境においてもその電子部品143の動作温度を所望の
温度に保つ恒温層にも適用可能である。
【0087】また、上述した各実施形態では、冷凍機1
47の主導の下でパイプ146を循環する液体ヘリウム
と、コールドヘッド142の頂部に取り付けられた電子
部品143および室141Aとの間で熱交換が行われて
いる。しかし、筐体111、141の材質、形状および
寸法の下でこれらの筐体111、141の外部と室14
1Aとの間に、「この外部の温度の分布の下で電子部品
143の動作温度が所望の範囲に維持される熱伝導度」
が得られるならば、このような熱交換は何ら行われず、
かつコールドヘッド142に代えて単なる支柱が備えら
れると共に、パイプ146および冷凍機147が備えら
れなくてもよい。
【0088】さらに、上述した各実施形態では、室14
1Aの内部における露結を回避するためにその室141
Aの内部が真空状態に保たれているが、電子部品143
に適応した動作温度と筐体141の外部の温度との大小
関係あるいは差に対して適切であるならば、この室14
1Aの内部は、真空状態に保たれなくてもよく、あるい
はガスその他の媒体で満たされてもよい。
【0089】また、上述した各実施形態では、筐体11
1、141が非導電性の断熱材で構成されているが、こ
れらの筐体111、141は、所望の熱伝導度が確保さ
れつつ室141Aあるいは電子部品143に対する外部
との電磁的な遮蔽が要求される場合には、導体で構成さ
れてもよい。さらに、上述した各実施形態では、筐体1
11、141は略直方体状の箱体として形成されている
が、外部に対して電磁的な遮蔽が要求されない場合、あ
るいはこのような遮蔽が要求されても、ラック、シェル
フその他のシャビネットに収納されることによって開口
部が導体によって閉塞された状態で動作する場合には、
筐体111、141は所望の面に開口部を有する多面体
や筒体に成形された導体や断熱材として構成されてもよ
い。
【0090】また、上述した各実施形態では、電子部品
143の入力端子および出力端子には不平衡伝送に適応
した単芯の同軸ケーブル145-1、145-2が接続され
ているが、その入力端子や出力端子の双方あるいは何れ
か一方が平衡伝送に適応する場合には、二芯同軸ケーブ
ルが用いられてもよく、さらに、低インピーダンスのデ
ィジタル信号線のように、室141Aに対する放射やそ
の室141Aにおける電磁的あるいは静電的な結合が許
容される場合には、単芯のケーブルが適用されてもよ
い。
【0091】
【発明の効果】上述したように請求項1、3に記載の発
明では、外部と電子部品が収納された内部との間の熱伝
導度が従来例に比べて減少し、その内部におけるレイア
ウトの自由度が高められると共に、適用された機器の小
型化が可能となる。また、請求項2、4に記載の発明で
は、請求項1、3に記載の発明に比べて、内部に収納さ
れた電子部品の動作環境が安定に維持される。
【0092】さらに、請求項5に記載の発明では、機械
的な構造が簡略化され、結合手段と電子部品との間の電
気的な結合が密となる。また、請求項6に記載の発明で
は、重量の増加が抑えられつつ請求項1または請求項3
に記載の発明に比べて電子部品の動作温度が安定に維持
され、その電子部品と筐体の外部との間には、所望の信
号の伝達路がこの電子部品が配置されるべき室の媒質や
環境によって顕著に、あるいは急激に変化することなく
安定に形成される。
【0093】さらに、請求項7に記載の発明では、室に
外部から流入し、あるいは反対に流入した熱に応じた電
子部品の各部の温度の変化と、その変化に応じた特性の
劣化とが局所化される。また、請求項8に記載の発明で
は、室の内部において生じ得る電気的な無用の結合が抑
圧される。
【0094】さらに、請求項9に記載の発明では、電子
部品の動作温度は、その電子部品に固有の外筐の内部と
室とによって二重に形成される断熱構造の下で、請求項
1ないし請求項6に記載の発明に比べて安定に維持され
る。また、請求項10に記載の発明では、筐体の外部に
配置された機器や回路を介して与えられ、あるいは室に
収納された電子部品によって生成された雑音が抑圧され
る。
【0095】さらに、請求項11に記載の発明では、電
子部品は、筐体の外部の温度がその筐体の熱伝導度の設
定に際して適用された分布の範囲で推移する限り、室の
温度を増減する手段が備えられることなく、安定に作動
する。また、請求項12に記載の発明では、室の温度
は、熱交換が何ら行われない請求項1ないし請求項10
に記載の発明に比べて、始動時にはその熱交換の下で電
子部品が動作すべき温度に速やかに設定され、この温度
は筐体12の外部の温度が大幅に変化する環境の下でも
確度高く維持される。
【0096】さらに、請求項13に記載の発明では、室
と熱交換手段との間で行われるべき熱交換に要するエネ
ルギーが削減される。したがって、これらの発明が適用
された電子機器では、機械的なサイズの増加が軽微に抑
えられつつ低廉化がはかられ、かつ性能および信頼性が
高められると共に、ランニングコストが削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、5〜7、9〜11に記載の発明の原
理ブロック図である。
【図2】請求項2、5、7、9〜11に記載の発明の原
理ブロック図である。
【図3】請求項3、5〜7、9〜11に記載の発明の原
理ブロック図である。
【図4】請求項4、5、7、9〜11に記載の発明の原
理ブロック図である。
【図5】請求項8〜11に記載の発明の原理ブロック図
である。
【図6】請求項12、13に記載の発明の原理ブロック
図である。
【図7】請求項1、2、10〜13に記載の発明に対応
した第一の実施形態を示す図である。
【図8】本実施形態における結合部の構成を示す図であ
る。
【図9】請求項1、2、10〜13に記載の発明に対応
した第二の実施形態を示す図である。
【図10】請求項3、4に記載の発明に対応した実施形
態を示す図である。
【図11】結合モジュールの構成を示す図である。
【図12】請求項5に記載の発明に対応した実施形態を
示す図である。
【図13】請求項6に記載の発明に対応した実施形態を
示す図である。
【図14】請求項7、8に記載の発明に対応した実施形
態を示す図である。
【図15】請求項9に記載の発明に対応した実施形態を
示す図である。
【図16】従来のクライオスタットの構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
11,143 電子部品 11A,131 外筐 12,111,141 筐体 12A,62,131A,141A-i,141A-O 小
室 13,21 アンテナ 14,23,32,43 結合手段 22 給電線 31,41 素子 42 導体 51 隔壁 61 端子 71 断熱槽 72 温度調節装置 73 熱交換手段 81,82 パッチアンテナ 83,145 同軸ケーブル 91 誘電体 101 結合モジュール 102 回路基板 103,112,144 連通孔 104,109 アースパターン 105,108 ランド 106 第一のストリップ線路 107 第二のストリップ線路 111A 中間室 121 隔壁 141A 室 142 コールドヘッド 143 電子部品 146 パイプ 147 冷凍機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤瀬川 章彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 戸澤 義春 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小林 文彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 阿部野 一郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4M114 AA02 AA18 AA25 AA27 CC07 CC11 CC13 DA08 DA12 DA17 DA18 DB09 5K012 AA01 AB05 AC08 AC10 AE01 BA02 BA05 BA18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既知の温度で動作する電子部品が収納さ
    れる室を形成し、かつ断熱材からなる筐体と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置され、かつ前記電
    子部品に接続されると共に、その筐体の外部に配置され
    たアンテナとの間に無線伝送路を形成する結合手段とを
    備えたことを特徴とする断熱槽。
  2. 【請求項2】 既知の温度で動作する電子部品が収納さ
    れる室を形成し、かつ断熱材からなる筐体と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置されたアンテナ
    と、 前記アンテナの給電端を前記筐体の外部に導く給電線
    と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置され、かつ給電端
    が前記電子部品に接続されると共に、前記アンテナとの
    間に無線伝送路を形成する結合手段とを備えたことを特
    徴とする断熱槽。
  3. 【請求項3】 既知の温度で動作する電子部品が収納さ
    れる室を形成し、かつ断熱材からなる筐体と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置され、かつ前記電
    子部品に接続されると共に、その筐体の外部に配置され
    た素子との間に静電結合と電磁結合との双方あるいは何
    れか一方による結合路を形成する結合手段とを備えたこ
    とを特徴とする断熱槽。
  4. 【請求項4】 既知の温度で動作する電子部品が収納さ
    れる室を形成し、かつ断熱材からなる筐体と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置された素子と、 前記素子の端子を前記筐体の外部に導く導体と、 前記室あるいは前記筐体の内部に配置され、かつ前記電
    子部品に接続されると共に、前記素子との間に静電結合
    と電磁結合との双方あるいは何れか一方による結合路を
    形成する結合手段とを備えたことを特徴とする断熱槽。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4に記載の断熱槽
    において、 筐体は、 外部と電子部品が収納される室との間に隔壁を形成し、 結合手段は、 前記室に前記電子部品と共に配置されたことを特徴とす
    る断熱槽。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項3に記載の断熱槽
    において、 筐体は、 外部と電子部品が収納される室との間に隔壁を形成し、 結合手段は、 前記筐体の外壁と前記室の内壁とで挟まれた領域に配置
    されたことを特徴とする断熱槽。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6の何れか1項に
    記載の断熱槽において、 室は、 電子部品が位置すべき領域が区分されてなる部分領域を
    個別に含む複数nの小室の集合として形成されたことを
    特徴とする断熱槽。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項6の何れか1項に
    記載の断熱槽において、 結合手段は、 電子部品が有する複数Kの端子に個別に接続され、かつ
    室の内部に配置された複数Kの結合手段の集合として構
    成され、 前記室は、 前記複数Kの端子と、前記複数Kの結合手段との対が個
    別に配置され、かつ外部で接地された導体で区分された
    複数Kの小室の集合として形成されたことを特徴とする
    断熱槽。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8の何れか1項の
    断熱槽において、 室は、 電子部品の本体が収納された外筐が内設可能な形状およ
    び寸法で形成されたことを特徴とする断熱槽。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9の何れか1項
    に記載の断熱槽において、 結合手段は、 電子部品とその結合手段を介して外部との間で伝達され
    るべき信号の占有帯域に通過域を有する濾波特性を有す
    ることを特徴とする断熱槽。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10の何れか1
    項に記載の断熱槽において、 筐体の外部と室との間の熱伝導度は、 電子部品が動作すべき温度がその筐体の外部の温度の分
    布の下で維持される値に設定されたことを特徴とする断
    熱槽。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項10の何れか1
    項に記載の断熱槽と、 前記断熱槽を構成する筐体に収納された電子部品の動作
    温度を維持する温度調整装置の配下で、その筐体に形成
    された室との熱交換を行う熱交換手段とを備えたことを
    特徴とする恒温槽。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の恒温槽において、 熱交換手段は、 温度調節装置の配下で電子部品が作動すべき極低温に室
    の温度を維持することを特徴とするクライオスタット。
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