JP2000114143A - 光学ユニット、光学ユニットの製造方法、光学ユニットを用いた光学系、光学ユニットを用いた露光装置及びこの露光装置を用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

光学ユニット、光学ユニットの製造方法、光学ユニットを用いた光学系、光学ユニットを用いた露光装置及びこの露光装置を用いたデバイスの製造方法

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JP2000114143A JP10281295A JP28129598A JP2000114143A JP 2000114143 A JP2000114143 A JP 2000114143A JP 10281295 A JP10281295 A JP 10281295A JP 28129598 A JP28129598 A JP 28129598A JP 2000114143 A JP2000114143 A JP 2000114143A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2つの回折光学素子が精度良く位置決めされた
光学ユニットを提供する。 【解決手段】第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26を張り合わせて光学ユニットを構成する際、第
1の回折光学素子25の凹部25aと第2の回折光学素
子26の凸部26aを嵌合させる。これにより、光軸と
垂直な方向の位置精度を高めることが可能となり、光学
ユニット22の性能を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折光学素子など
の光学素子を備えた光学ユニットに関し、特に、ICや
LSI等を製作する際に好適な光学ユニットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体素子の製造技術の進展は目
覚ましく、それに伴う微細加工技術の進展も著しい。特
に、近年はサブミクロンの解像力を有する微小投影露光
装置、通称ステッパーを用いて微細加工を行うことが主
流であり、さらなる解像力向上にむけて光学系の開口数
(NA)の拡大や、露光波長の短波長化、また新しい光
学素子の導入も盛んに研究されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の露光装置におい
ては、例えば色収差の補正に用いる回折光学素子のよう
な光学素子を用いた場合、光学素子の回折格子面にゴ
ミ、有機物等が付着して光学性能が劣化するという問題
が生じていた。
【0004】また、光学素子同士を接合する場合、接合
する回折光学素子同士の位置決めを精度良く行うことが
できないため、光学性能が劣化する場合があった。
【0005】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたものであり、光学素子同士の相対位置を高精
度に保った状態で接合して、所望の光学性能を有する光
学ユニットを構成することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学ユニット
は、第1の光学素子と、第2の光学素子とが接合された
光学ユニットであって、前記第1及び第2の光学素子の
いずれか一方に凸部が形成され、他方に凹部が形成され
ており、前記凸部と前記凹部が嵌合することにより、前
記第1の光学素子と前記第2の光学素子の相対的な位置
決めが成されていることを特徴とする光学ユニット。
【0007】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記第1及び第2の光学素子は、入射する光線を所
望の偏向角に回折させる回折光学素子である。
【0008】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記回折光学素子は、光軸方向に階段状に形成され
た回折パターンを有する。
【0009】本発明の光学ユニットは、第1の光学素子
と、第2の光学素子とが接合された光学ユニットであっ
て、前記第1及び第2の光学素子のいずれか一方に凸部
が形成され、他方に凹部が形成されており、前記凸部と
前記凹部が嵌合することにより、前記第1の光学素子と
前記第2の光学素子の相対的な位置決めが成されてお
り、前記第1及び第2の光学素子は、光軸方向に階段状
に形成され入射する光線を所望の偏向角に回折させる回
折パターンを有する回折光学素子である。
【0010】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第2の光学素
子の回折格子面に形成されている。
【0011】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第2の光学素
子の回折格子面の外側に形成されている。
【0012】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び前記第2の光
学素子を透過する光線の光軸位置に形成されている。
【0013】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記凸部は複数箇所に形成されており、前記凸部の
位置に対応して前記凹部が複数箇所に形成されている。
【0014】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子は所定の
間隔をおいて接合されており、前記間隔に対して、光線
が前記凸部を透過したときの光路長と前記凸部以外を透
過したときの光路長との差が該光線の波長の整数倍とさ
れている。
【0015】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子は異なる
媒質からなり、前記凸部の先端と前記凹部の底の間に空
間が形成されており、該空間と前記凸部、前記凹部の構
造で与えられる光路長が透過する光線の波長の整数倍と
されている。
【0016】本発明の光学ユニットの製造方法は、第1
の基板上の所定領域を選択的に除去することにより、表
面を階段状に加工するとともに、該表面に少なくとも1
つの凹部を形成する工程と、第2の基板上の所定領域を
選択的に除去することにより、表面を階段状に加工する
とともに、該表面に凸部を形成する工程と、前記凹部に
対して前記凸部を嵌合させることにより、前記第1の基
板と前記第2の基板を相対的に位置決めし、前記第1の
基板と前記第2の基板を接合する。
【0017】本発明の光学ユニットの製造方法の一態様
例において、前記第1の基板と前記第2の基板は異なる
媒質からなり、前記凸部の突出量を前記凹部の深さより
も小さく形成する。
【0018】本発明の光学系は、上記光学ユニットと、
光学レンズを鏡筒内に備えている。
【0019】本発明の露光装置は、上記光学系を照明光
学系あるいは投影光学系として備え、被照射面に所定パ
ターンを投影し露光を行う。
【0020】本発明のデバイスの製造方法は、被照射面
に感光材料を塗布するステップと、上記露光装置を用い
て、前記感光材料が塗布された前記被照射面に所定パタ
ーンの露光を行うステップと、前記所定パターンの露光
が行われた前記感光材料を現像するステップとを備え
る。
【0021】本発明のデバイスの製造方法の一態様例に
おいては、前記被照射面はウェハ面上に形成され、当該
ウェハ面に半導体素子を形成する。
【0022】
【作用】本発明においては、第1の光学素子の凹部と第
2の光学素子の凸部が嵌合しているため、光軸と垂直方
向の相対位置を高精度に位置決めすることができる。ま
た、凸部の先端と凹部の底の間に光線の波長の整数倍に
相当する光路長の空間を設けることにより、第1の光学
素子と第2の光学素子の媒質が異なり、屈折率が異なる
場合でも、凹部、凸部が光学ユニット全体に与える光学
性能への影響を抑制することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は第
1の実施形態に係る光学ユニットを用いたステッパー
(縮小投影露光装置)の全体構成を示す側面図である。
図2は、図1に示すステッパーにおける投影光学系の一
部を示す概略断面図である。また、図3は図2の光学系
における光学ユニットを示す分解斜視図である。そし
て、図4は光学ユニットの光軸に垂直な方向の断面を示
す概略断面図である。
【0024】先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態のステッパーの主要構成を示す
模式図である。このステッパーは、所望のパターンが描
かれたレチクル11に照明光を照射するための照明光学
系10と、レチクル11を通過した照明光が入射して当
該レチクル11のパターンをウェハ13の表面に縮小投
影するための投影光学系12と、ウェハ13が載置固定
されるウェハチャック14と、ウェハチャック14が固
定されるウェハステージ15とを有している。
【0025】前記光学系は、紫外線や遠紫外線等の短波
長光、ここでは照明光としての高輝度のArFエキシマ
レーザー光を発する光源1と、光源1からの照明光を所
望の光束形状に変換するビーム形状変換手段2と、複数
のシリンドリカルレンズや微小レンズを2次元的に配置
されてなるオプティカルインテグレータ3と、不図示の
切替手段により任意の絞りに切替可能とされ、オプティ
カルインテグレータ3により形成された2次光源の位置
近傍に配置された絞り部材4と、絞り部材4を通過した
照明光を集光するコンデンサーレンズ5と、例えば4枚
の可変ブレードにより構成され、レチクル11の共役面
に配置されてレチクル11の表面での照明範囲を任意に
決定するブラインド7と、ブラインド7で所定形状に決
定された照明光をレチクル11の表面に投影するための
結像レンズ8と、結像レンズ8からの照明光をレチクル
11の方向へ反射させる折り曲げミラー9とを有してい
る。
【0026】以上のように構成されたステッパーを用
い、レチクル11のパターンをウェハ13の表面に縮小
投影する動作について説明する。
【0027】先ず、光源1から発した照明光は、ビーム
形状変換手段2で所定形状に変換された後、オプティカ
ルインテグレータ3に指向される。このとき、その射出
面近傍に複数の2次光源が形成される。この2次光源か
らの照明光が、絞り部材4を介してコンデンサーレンズ
5で集光され、ブラインド7で所定形状に決定された後
に結像レンズ8を介して折り曲げミラー9で反射し、レ
チクル11のパターンを通過して投影光学系12に入射
する。そして、投影光学系12を通過して前記パターン
が所定寸法に縮小されてウェハ13の表面に投影され、
露光が施される。
【0028】次に、第1の実施形態における光学ユニッ
ト22を備えた投影光学系12の構成を説明する。図2
は、図1における投影光学系12の一部を示す断面図で
ある。鏡筒21の内部に光学ユニット22が固定されて
おり、光学ユニット22の上側と下側に光学レンズ2
3,24が固定されている。
【0029】光学ユニット22は、単体で光学レンズを
複数枚重ねたものと同等の効果を有するユニットであ
り、投影光学系12における収差、特に色収差を抑える
ことが可能である。
【0030】すなわち、投影光学系12に光学ユニット
22を挿入することにより、投影光学系12の光学レン
ズの枚数を少なくして、収差の発生を最小限に抑えるこ
とが可能である。
【0031】図3は光学ユニット22を分解した状態で
の斜視図を示している。光学ユニット22は、第1の回
折光学素子25と第2の回折光学素子26から構成され
ている。第1及び第2の回折光学素子25,26の片面
には回折格子面25b,26bが形成されている。これ
らの回折格子面25a,26aは互いに向き合うように
配置される。
【0032】第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26は、主に石英からなる素材に微小な段差を形成
することにより回折格子面25b,26bを形成したバ
イナリー型光学素子であって、この微小な段差により入
射する光線を所望の偏向角に屈折させることができる。
【0033】第1の回折光学素子25及び第2の回折光
学素子26は、上述した石英を主とする素材を半導体製
造プロセスにおいて使用されるフォトリソグラフィー及
びドライエッチング技術によって微細加工したものであ
り、図6に一点鎖線で示す理想の素子形状(ブレーズド
形状)を階段状に近似した形状に形成されている。ここ
で、階段状断面の1段の高さは40nm〜60nm程度
である。
【0034】回折格子面25b,26bの回折パターン
を形成するには、円盤状の基板の表面にフォトリソグラ
フィー及びドライエッチングを施すことによりパターニ
ングして形成するが、図6に示すように回折パターンを
階段状に形成するには、その段数に応じた回数のパター
ニングが必要である。図6に示す如く、回折パターンを
4段状に形成する場合には、2回のパターニングが必要
となる。ここで、第1及び第2の回折光学素子25,2
6の素材となる円盤状基板が比較的大きい場合には、1
回の露光で全範囲を露光することができないため、素子
面を同心円状に分割してそれぞれの領域毎に2回のパタ
ーニングを行うことになる。
【0035】図4は第1及び第2の回折光学素子25,
26の光軸に沿った方向の断面を示している。第1の実
施形態に係る光学ユニットは、図4(a)に示す第1の
回折光学素子25と第2の回折光学素子26を、図4
(b)に示すように回折格子面25a,26aを向かい
合わせた状態で張り合わせることによって構成される。
【0036】このように、回折格子面25b,26bを
向かい合わせて張り合わせることにより、回折格子面2
5b,26bにキズ等が生じることを抑止することがで
き、また、回折格子面25b,26bへのゴミ、有機物
が付着することを防止することが可能である。
【0037】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を張り合わせて一体とすることにより、
光学ユニット22の機能を第1、第2の回折光学素子2
5,26の回折格子面25b,26bのそれぞれに分割
することができる。すなわち、回折格子面25b及び回
折格子面26bのそれぞれのピッチを粗くすることが可
能となる。従って、回折格子面25b,26bの形状を
単純化することができ、例えばエッチングの回数を減ら
すことにより製造工程を簡略化することができる。
【0038】図3及び図4に示すように、第1の回折光
学素子25の回折格子面25bの光軸位置には凹部25
aが、第2の回折光学素子26の回折格子面26bの光
軸位置には凸部26aが形成されている。凹部25a、
凸部26aの幅(あるいは直径)は10μm程度に形成
されている。ここで、凹部25aの深さと凸部26aの
突出量は等しくなるように両者を形成しておく。
【0039】図4(b)に示すように、第1の回折光学
素子25と第2の回折光学素子26を接合することによ
り、凹部25aと凸部26aが嵌合する。図5は、これ
らの凹部25aと凸部26aの嵌合状態を拡大して示す
断面図である。このように、凹部25aと凸部26aを
嵌合させることによって、第1の回折光学素子25と第
2の回折光学素子26の光軸と垂直な方向の相対的な位
置決めを確実に行うことができる。
【0040】第1及び第2の回折光学素子25,26の
回折格子面25b,26bは、ともに光軸を中心として
回転対称に形成されている。従って、凹部25aと凸部
26aは光軸位置にそれぞれ1ケ所設けることにより、
光軸と垂直方向の位置決めをすることが可能である。
【0041】第1及び第2の回折光学素子25,26は
同一媒質からなり、屈折率が等しいもの同士で構成され
ている。凹部25aの深さと凸部26aの突出量を等し
くすることにより、図5に示すように、凹部25aに凸
部26aを嵌合させると、凹部25aの底25cと凸部
26aの上面26cが当接することになる。これによ
り、凹部25aと凸部25aを同一の媒質として完全に
一体化することができ、また、凹部25a、凸部26a
は幅が10μm程度の微小形状であるため、この部位に
おいて透過する光線に及ぼす悪影響はない。
【0042】上述したように、第1及び第2の回折光学
素子25,26の回折格子面25b,25bはフォトリ
ソグラフィー及びドライエッチングにより形成されるた
め、凹部25a及び凸部25aも回折格子面25b,2
6bの形成と同時に形成することができ、回折格子面2
5b,26bの回折パターンと、凹部25aあるいは凸
部26aの相対的位置は高い精度で形成することができ
る。また、回折格子面25b,26bと同時に形成する
ことができるため、凹部25a及び凸部26aを形成す
るために特に工程を増やす必要はない。なお、凸部25
aはデポジットにより形成することも可能であり、例え
ば半導体製造工程における通常のCVD(Chemical Vap
or Deposition)法により形成してもよい。
【0043】第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26は、凹部25aと凸部25aによって位置合わ
せした後、例えば周縁部25d,26dに接着剤を塗布
してを接着することにより、両者を固定して一体化す
る。また、第1の回折光学素子25と第2の回折光学素
子26の周縁部25d,26dの表面の面精度を高めた
状態で両者を密着させて、オプティカルコンタクトによ
り接合してもよい。
【0044】なお、凹部25a、凸部26aは、上述し
たように第1及び第2の回折光学素子25,26の光軸
中心位置に形成しているため、第1及び第2の回折光学
素子25,26に回折格子面25b,26bを形成する
際、あるいは他の工程において、装置に対する位置合わ
せの基準としても使用することができる。この場合、凹
部25aの深さを光学ユニット22を透過する光線の波
長λの整数倍としておくことにより、位置合わせの際、
凹部25a、凸部26aの形状に起因する光学的な影響
を抑えることができる。
【0045】以上説明したように、本発明の第1の実施
形態においては、光学ユニット22を第1及び第2の回
折光学素子25,26から構成し、両者を接合する際に
第1の回折光学素子25に形成した凹部25aと、第2
の回折光学素子26に形成した凸部26aを嵌合させて
位置決めをするため、光軸と垂直な方向への第1の回折
光学素子25と第2の回折光学素子26の相対的な位置
ズレの発生を抑止することができる。これにより、両者
を張り合わせて一体の光学ユニット22を構成した際の
光学性能の劣化を最小限に抑えることができ、所望の性
能を有する光学ユニットを構成することが可能となる。
【0046】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を張り合わせて一体とすることにより、
光学ユニット22の機能を第1、第2の回折光学素子2
5,26の回折格子面25b,26bのそれぞれに分割
することができる。従って、回折格子面25b及び回折
格子面26bのそれぞれのピッチを粗くすることが可能
となり、回折格子面25b,26bの形状を単純化する
ことができるため、例えばエッチングの回数を減らすこ
とにより製造工程を簡略化することができる。
【0047】そして、回折格子面25b,26bを向か
い合わせて接合することにより、回折格子面25b,2
6bを確実に保護することができ、回折格子面25b,
26bへのゴミ、有機物の付着を抑止することができ
る。
【0048】しかも、凹部25a及び凸部26aは、回
折格子面25b,26bを形成する工程において同時に
形成することができるため、工程を煩雑化させることな
く回折格子面25b,26bの回折パターンとともに形
成することができる。
【0049】また、上述した第1及び第2の実施形態に
おいて、第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子
26の間の空間に積極的に気体を封入してもよい。この
場合には、ステッパーの光源の波長と空間27に封入さ
れた気体の種類、圧力を適当に設定することによって、
効果的に光線を回折させることが可能である。この場
合、ネオン(Ne)等の不活性ガス、窒素(N2 )等を
光源1の光線の波長に応じて選択することができる。
【0050】なお、第1の実施形態において、より確実
な位置合わせを行うために、図7に示すように、第1の
回折光学素子25と第2の回折光学素子26の周縁部に
凹部25A、凸部26Aを設けてもよい。これにより、
光学ユニット22の性能に悪影響を与えることなく、凹
部、凸部を形成することができる。
【0051】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図面に基づいて説明する。第2の実施形態に
おいても本発明に係る光学ユニットを用いた装置として
ステッパーを例示する。第2の実施形態におけるステッ
パーの主要構成は、第1の実施形態におけるステッパー
の主要構成と同一であるため、説明は省略する。なお、
第2の実施形態を説明する図8〜図10において、第1
の実施形態と実質的に同一の構成部材等については第1
の実施形態と同一の符号を記す。
【0052】第2の実施形態における光学ユニット22
は、第1の実施形態と同様に2つの回折光学素子の張り
合わせによって構成されている。第2の実施形態は、こ
れらの2つの回折光学素子を異なる媒質により構成し、
且つ位置決めのための凹部、凸部を複数箇所設けている
点が第1の実施形態と異なっている。
【0053】図8は光学ユニット22を分解した状態で
の斜視図を示している。第1の実施形態と同様、光学ユ
ニット22は第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26から構成されている。そして、第1及び第2の
回折光学素子25,26の片面には回折格子面25b,
26bが形成されている。これらの回折格子面25a,
26aは互いに向き合うように配置される。
【0054】図9は、第2の実施形態における第1及び
第2の回折光学素子25,26の光軸に沿った方向の断
面を示している。第1の実施形態と同様に、光学ユニッ
ト22は、図9(a)に示す第1の回折光学素子25と
第2の回折光学素子26を、図9(b)に示すように回
折格子面25a,26aを向かい合わせた状態で張り合
わせることによって構成される。
【0055】第2の実施形態に係る第1及び第2の回折
光学素子25,26は、第1の実施形態の回折光学素子
とは異なり、光軸に対して非対称に形成されている。た
だし、平面座標のX方向、Y方向に関しては、それぞれ
X軸、Y軸に対して対称な回折パターンに形成されてい
る。従って、第2の実施形態における第1の回折光学素
子25には、複数の凹部25a,25a’,25a”が
設けられている。そして、凹部25a,25a’,25
a”の位置に対応して第2の回折光学素子26の所定位
置に凸部26a,26a’,26a”が設けられてい
る。そして、図9(b)に示すように、第1の回折光学
素子25と第2の回折光学素子26を張り合わせると、
これらの凹部25a,25a’,25a”と凸部26
a,26a’,26a”が嵌合する。このように、少な
くとも2ケ所の凹部、凸部をそれぞれの回折光学素子に
設けることによって、回折格子面25b,26bの回折
パターンが光軸に対して回転対称に形成されていない場
合であっても、確実に位置合わせを行うことができる。
【0056】また、第2の実施形態における第1及び第
2の回折光学素子25,26をバイナリー型回折光学素
子で構成した場合、回折格子面25b,26bの一部は
平坦に形成されることになる。従って、この平坦面を利
用して凹部25a,25a’,25a”あるいは凸部2
6a,26a’,26a”を光軸位置以外の回折格子面
25b,26b上に形成することができる。これによ
り、凹部25a,25a’,25a”と凸部26a,2
6a’,26a”を形成する位置範囲を拡大することが
できる。また、平坦面に凹部25a,25a’,25
a”と凸部26a,26a’,26a”を形成すること
により、両者の密着性を高めて、より確実に位置決めを
行うことができる。
【0057】凹部25a,25a’,25a”と凸部2
6a,26a’,26a”の数、形成する位置について
は、光学ユニット22に要求される光学性能に応じて適
宜設定することができる。
【0058】第2の実施形態における第2の回折光学素
子26は、第1の回折光学素子25とは異なる媒質によ
って形成されている。従って、第1の回折光学素子25
と第2の回折光学素子26のそれぞれに光線を透過させ
た場合、それぞれの屈折率が異なることとなる。
【0059】光学ユニット22を構成する際、このよう
に第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26の
屈折率が異なるように両者の材質を変えることにより、
光学ユニット22の機能を、より効果的に第1の回折光
学素子25と第2の回折光学素子26に分散させること
ができる。これにより、光学ユニット22としての光学
性能の許容範囲を拡大することができ、光学ユニット2
2の光学性能をより向上させることができる。
【0060】図10は、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26を接合した際の、凹部25aと凸部
26aの嵌合状態を拡大して示す断面図である。通常、
凸部26aと凹部25aは10μm程度、あるいはそれ
以下の微小形状であるので、この部位を透過する光線へ
の影響は充分小さく、無視することも可能であるが、第
2の実施形態のように、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26の媒質が異なる場合には、凹部25
aの底25cと凸部26aの上面26cに隙間が生じる
ように凹部25aの深さと凸部の突出量を設定する。
【0061】この場合、凹部25aと凸部26aの嵌合
部において以下の関係式が成立するようにする。 n1 ×d1 −{n2 ×d2 +n3 ×(d1 −d2 )}=
mλ ここで、n1 は第1の回折光学素子25の屈折率、n2
は第2の回折光学素子26の屈折率、n3 は凹部25a
と凸部26aの間隙を満たす媒質の屈折率、d 1 は凹部
25aの深さ、d2 は凸部26aの突出量、λは使用中
心波長、mは整数である。この内、n3 については、通
常n3 =1と考えてよい。
【0062】このように凹部25aの深さ、凸部26a
の突出量を設定することによって、嵌合部位に光線が通
過した際の凹部25aと凸部26aによる光路長のズレ
の発生を抑えることができ、嵌合部位以外を透過する光
線に対する照度低下を抑止することができる。なお、こ
のことは凹部25a’,25a”、凸部26a’,26
a”の嵌合量についても同様である。
【0063】以上説明したように、本発明の第2の実施
形態においては、第1及び第2の回折光学素子25,2
6を接合して一体の光学ユニット22とするに際し、位
置決めのための凹部25a,25a’,25a”と凸部
26a,26a’,26a”をそれぞれ複数箇所に設け
ている。これにより、回折格子面25b,26bが光軸
に対して回転対称に形成されていない場合における、第
1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26の位置
合わせを確実に行うとができ、所望の光学性能を有する
光学ユニット22を構成することができる。
【0064】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を異なる媒質とし、光学ユニット22を
構成することにより、光学ユニット22の光学的な機能
をより効果的に第1の回折光学素子25と第2の回折光
学素子26に分散させることができ、光学ユニット22
の光学性能を向上させることができる。
【0065】なお、第2の実施形態においても、図7に
おいて説明したように、複数形成された凹部と凸部のう
ちのいくつかを回折格子面25b,26bの外側に形成
してもよい。これにより、凹部、凸部が光学ユニット2
2の性能に与える影響を更に低減させることができる。
【0066】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を図面に基づいて説明する。第3の実施形態に
おいても本発明に係る光学ユニットを用いた装置として
ステッパーを例示する。第3の実施形態におけるステッ
パーの主要構成も、第1の実施形態におけるステッパー
の主要構成と同一であるため、説明は省略する。なお、
第3の実施形態を説明する図において、第1の実施形態
と実質的に同一の構成部材等については第1の実施形態
と同一の符号を記す。
【0067】第3の実施形態における光学ユニット22
は、第1の実施形態と同様に第1の回折光学素子25と
第2の回折光学素子26の2つの回折光学素子から構成
されている。図11は、第2の実施形態における第1及
び第2の回折光学素子25,26の光軸に沿った方向の
断面を示している。このように第3の実施形態は、第1
の回折光学素子25と第2の回折光学素子26が所定距
離だけ離間して光学ユニット22を構成している点が特
徴である。
【0068】このとき、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26の位置決めは、第1の回折光学素子
25に形成された凹部25a,25a’,25a”と、
第2の回折光学素子26と一体に形成された軸26e,
26f,26gの先端が嵌合することによって行われ
る。
【0069】軸26e,26f,26gは第2の回折光
学素子26と同一の素材を加工することにより形成して
もよいし、別部材として形成して第2の回折光学素子2
6と固定して一体化してもよい。
【0070】そして、第1の回折光学素子25と第2の
回折光学素子26の間隔は、図11に示すように、光路
長差が透過する光の波長の整数倍(mλ)となるのが望
ましい。すなわち、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26の屈折率をn、両者の間を満たしている
媒質の屈折率をn’とした場合、間隔をmλ/(n−
n’)に設定しておく。このように第1の回折光学素子
25と第2の回折光学素子26の間隔を設定することに
より、光学ユニット22を光線が通過した際、嵌合部位
において光路長が変わることによる性能への影響を防ぐ
ことができるとともに、確実な位置合わせを行うことが
できる。
【0071】このように、第3の実施形態においては、
第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26を所
定の距離だけ離間させることにより、光学ユニット22
の光学性能の選択範囲を広げ、所望の性能を有する光学
ユニット22を構成することができる。
【0072】なお、上述した第1〜第3の実施形態にお
いては、光軸位置に凹部25a、凸部26aを形成した
例を示したが、他の部位に形成した凹部、凸部のよって
確実に位置決めすることができれば、必ずしも光軸位置
に形成しなくてもよい。
【0073】また、上述した第1〜第3の実施形態にお
ける第1及び第2の回折光学素子25,26は、それぞ
れ片面に回折格子面25b,26bが形成されている態
様を示したが、両面に回折格子面を形成してもよい。
【0074】次に、図1を用いて説明したステッパーを
利用した半導体装置(半導体デバイス)の製造方法の一
例を説明する。
【0075】図12は、半導体デバイス(ICやLSI
等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の
製造工程のフローを示す。先ず、ステップ1(回路設
計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ
2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成した
マスクを製作する。一方、ステップ3(ウェハ製造)で
はシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。ステッ
プ4(ウェハプロセス)は前工程と称され、上記の如く
用意したマスクとウェハを用いて、フォトリソグラフィ
ー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次の
ステップ5(組み立て)は後工程と称され、ステップ4
によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンプリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージンク工程(チップ封入)等の工程を
含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された
半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検
査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0076】図13は上記ウェハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウェハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明したステッパーによっ
てマスクの回路パターンをウェハに焼付露光する。ステ
ップ17(現像)では露光したウェハを現像する。ステ
ップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の
部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエ
ッチングが終了して不要となったレジストを除去する。
これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウェ
ハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0077】この製造方法を用いれば、ステップ16に
おいて本実施形態のステッパーを用いてその使用形態を
限定されず自由度の高い状態で、ウェハ面に各種光学的
収差の補正された均一な照明光が照射されるので、従来
は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易且
つ確実に製造することができる。なお、この製造方法に
よって、半導体デバイスのみならず回折光学素子25自
身を製造してもよい。
【0078】なお、上述した第1〜第3の実施形態にお
いては、光学ユニット22を用いた光学装置としてステ
ッパーを例示したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。例えば、図14に示すように、テレビカメラを
構成するレンズの一部として光学ユニットを用いてもよ
い。
【0079】図14に示すテレビカメラにおいては、光
電変換素子(CCD)101の前側、すなわち被写体側
にレンズ群102〜105が構成されている。ここで1
02はフォーカシングレンズ群であり、103はバリエ
ーターレンズ群である。また、104はコンペンセータ
レンズ群、105はリレーレンズ群である。
【0080】フォーカシングレンズ群102はフォーカ
シングレンズ鏡筒によって保持され、光軸方向に移動す
るように構成されており、フォーカシングレンズ群10
2が移動することにより、合焦動作が行われる。バリエ
ーターレンズ群103とコンペンセータレンズ群104
が移動することにより、ズーミングが行われる。そし
て、被写体の像がリレーレンズ群105の後方の光電変
換素子101に結像されることにより、画像が形成され
る。
【0081】このような構成のテレビカメラにおいて、
本発明に係る光学ユニット22は例えばコンペンセータ
レンズ群104の最前部に固定されている。これによ
り、収差の発生を抑えるために必要とされたレンズ群の
一部を光学ユニット22によって置き換えることができ
る。そして、光学ユニット22をテレビカメラの光学系
の中に構成することによって、光学系全体としてのレン
ズ枚数を削減することができ、近時の要請である小型化
を実現でき、簡易な構成でテレビカメラを構成するとと
もに、製造コストを大幅に削減することができる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、光学ユニットを複数の
回折光学素子から構成することによって光学ユニットの
性能を向上させることができる。従って、所望の光学性
能を有する光学ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るステッパーの全
体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る縮小光学系の一
部を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
構成する回折光学素子の嵌合部を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る回折光学素子の
詳細を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の変形例に係る光学ユ
ニットを示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニットを
示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニットを
示す概略断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニット
を構成する回折光学素子の嵌合部を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る光学ユニット
を示す概略断面図である。
【図12】本発明に係るステッパーを用いた半導体デバ
イスの製造工程を示すフローチャートである。
【図13】図12の工程中のウェハプロセスを更に詳細
に示すフローチャートである。
【図14】本発明に係るテレビカメラを示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 光源 2 ビーム形状変換手段 3 オプティカルインテグレータ 4 絞り部材 5 コンデンサーレンズ 7 ブラインド 8 結像レンズ 9 折り曲げミラー 10 照明光学系 11 レチクル 12 投影光学系 13 ウェハ 14 ウェハチャック 15 ウェハステージ 21 鏡筒 22 光学ユニット 23,24 光学レンズ 25 第1の回折光学素子 25a,25a’,25a”,25A 凹部 25b,26b 回折格子面 25c 底 25d,26d 周縁部 26 第2の回折光学素子 26a,26a’,26a”,26A 凸部 26c 上面 26e,26f,26g 軸 27 空間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月9日(1999.11.
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光学ユニット、光学ユニットの製造方
法、光学ユニットを用いた光学系、光学ユニットを用い
た露光装置及びこの露光装置を用いたデバイスの製造方
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折光学素子など
の光学素子を備えた光学ユニットに関し、特に、ICや
LSI等を製作する際に好適な光学ユニットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体素子の製造技術の進展は目
覚ましく、それに伴う微細加工技術の進展も著しい。特
に、近年はサブミクロンの解像力を有する微小投影露光
装置、通称ステッパーを用いて微細加工を行うことが主
流であり、さらなる解像力向上にむけて光学系の開口数
(NA)の拡大や、露光波長の短波長化、また新しい光
学素子の導入も盛んに研究されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、露光装置におい
て、例えば色収差の補正に用いる回折素子(回折光学素
子)のような光学素子を複数用いることが提案されてい
る。
【0004】しかし、回折素子同士を接合する場合、接
合する回折素子同士の位置決めを精度良く行うことがで
きないと、装置の光学性能が劣化する。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みて成され
たものであり、光学素子同士の位置決めが精度良く行わ
れて、当該光学素子同士が接合された所望の光学性能を
有する光学ユニットを構成することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学ユニット
は、第1の光学素子と、第2の光学素子とを有する光学
ユニットであって、前記第1の光学素子に凸部が形成さ
れ、前記第2の光学素子に凹部が形成されており、前記
凸部と前記凹部が嵌合しており、これによって前記第1
の光学素子と前記第2の光学素子の相対的な位置決めが
成されている。
【0007】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記第1及び第2の光学素子は、入射する光線を回
折させる回折光学素子である。
【0008】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記回折光学素子は、階段状の回折格子(Binary g
rating)又はキノフォーム形状(ブレーズド形状)の回
折格子を有する。
【0009】本発明の光学ユニットは、第1の回折素子
と、第2の回折素子とを有する光学ユニットであって、
前記第1の回折素子に凸部が形成され、前記第2の回折
素子に凹部が形成されており、前記凸部と前記凹部が嵌
合しており、前記第1、第2の回折素子は、例えば上記
の、それぞれ階段状の回折格子又はキノフォーム形状の
回折格子である。
【0010】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第2の素子の
回折格子面に形成されている。
【0011】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第2の素子の
回折格子面の外側に形成されている。
【0012】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記凸部と前記凹部が、前記第1及び前記第2の素
子の中心に形成されている。
【0013】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記凸部は複数箇所に形成されており、前記凸部の
位置に対応して前記凹部が複数箇所に形成されている。
【0014】本発明の光学ユニットの一態様例において
は、前記第1の素子と前記第2の素子は所定の間隔をお
いて接合されており、前記間隔に対して、光線が前記凸
部を透過したときの光路長と前記凸部以外を透過したと
きの光路長との差が該光線の波長の整数倍とされてい
る。
【0015】本発明の光学ユニットの一態様例におい
て、前記第1の素子と前記第2の素子は異なる媒質から
なり、前記凸部の先端と前記凹部の底の間に空間が形成
されており、該空間と前記凸部、前記凹部の構造で与え
られる光路長が透過する光線の波長の整数倍とされてい
る。
【0016】本発明の光学ユニットの製造方法は、第1
の基板上の所定領域を選択的に除去することにより、表
面を階段状に加工するとともに、該表面に少なくとも1
つの凹部を形成する工程と、第2の基板上の所定領域を
選択的に除去することにより、表面を階段状に加工する
とともに、当該表面に凸部を形成する工程と、前記凹部
と前記凸部を嵌合させることにより、前記第1の基板と
前記第2の基板を相対的に位置決めし、前記第1の基板
と前記第2の基板を接合する。
【0017】本発明の光学ユニットの製造方法の一態様
例において、前記第1の基板と前記第2の基板は異なる
媒質からなり、前記凸部の突出量を前記凹部の深さより
も小さく形成する。
【0018】本発明の光学系は、上記光学ユニットと光
学レンズを備えている。
【0019】本発明の露光装置は、上記光学系を備え、
被露光面にマスクパターンを投影し露光を行う。
【0020】本発明のデバイスの製造方法は、上記露光
装置を用いて、前記感光材料が塗布された被露光体をデ
バイスパターンで露光するステップと、前記露光が行わ
れた前記被露光体を現像するステップとを備える。
【0021】
【作用】本発明においては、第1の素子の凸部と第2の
素子の凹部が嵌合しているため、光軸と垂直方向の相対
位置を高精度に位置決めすることができる。また、本発
明の一形態によれば、凸部の先端と凹部の底の間に光線
の波長の整数倍に相当する光路長の空間を設けることに
より、第1の素子と第2の素子の媒質が異なり、屈折率
が異なる場合でも、凹部、凸部が光学ユニット全体に与
える光学性能への影響を抑制することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は第
1の実施形態に係る光学ユニットを用いたステッパー
(縮小投影露光装置)の全体構成を示す図である。図2
は、図1に示すステッパーにおける投影光学系の一部を
示す概略断面図である。また、図3は図2の光学系にお
ける光学ユニットを示す分解斜視図である。そして、図
4は図2の光学系における光学ユニットの、光軸を含む
断面を示す概略断面図である。
【0023】先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態のステッパーの主要構成を示す
模式図である。このステッパーは、回路パターンが描か
れたレチクル11に照明光を照射するための照明光学系
10と、レチクル11を通過した光を用いて当該レチク
ル11のパターンをウェハ13の表面に縮小投影するた
めの投影光学系12と、ウェハ13が載置固定されるウ
ェハチャック14と、ウェハチャック14が固定される
ウェハステージ15とを有している。
【0024】前記光学系は、紫外線や遠紫外線等の短波
長光、ここでは照明光としての高輝度のArFエキシマ
レーザー光を発する光源1と、光源1からの照明光を所
望の光束形状に変換するビーム形状変換手段2と、複数
のシリンドリカルレンズや微小レンズを2次元的に配置
されてなるオプティカルインテグレータ3と、不図示の
切替手段により任意の絞りに切替可能とされ、オプティ
カルインテグレータ3により形成された2次光源の位置
近傍に配置された絞り部材4と、絞り部材4を通過した
照明光を集光するコンデンサーレンズ5と、例えば4枚
の可変ブレードにより構成され、レチクル11の共役面
に配置されてレチクル11の表面での照明範囲を任意に
決定するブラインド7と、ブラインド7で所定形状に決
定された照明光をレチクル11の表面に投影するための
結像レンズ8と、結像レンズ8からの照明光をレチクル
11の方向へ反射させる折り曲げミラー9とを有してい
る。
【0025】以上のように構成されたステッパーを用
い、レチクル11のパターンをウェハ13の表面に縮小
投影する動作について説明する。
【0026】先ず、光源1から発した照明光は、ビーム
形状変換手段2で所定形状に変換された後、オプティカ
ルインテグレータ3に指向される。このとき、その射出
面近傍に複数の2次光源が形成される。この2次光源か
らの照明光が、絞り部材4を介してコンデンサーレンズ
5で集光され、ブラインド7で所定形状に決定された後
に結像レンズ8を介して折り曲げミラー9で反射し、レ
チクル11のパターンを通過して投影光学系12に入射
する。そして、投影光学系12を通過して前記パターン
が所定寸法に縮小されてウェハ13の表面に投影され、
露光が施される。
【0027】次に、第1の実施形態における光学ユニッ
ト22を備えた投影光学系12の構成を説明する。図2
は、図1における投影光学系12の一部を示す断面図で
ある。鏡筒21の内部に光学ユニット22が固定されて
おり、光学ユニット22の上側と下側にレンズ23,2
4が固定されている。
【0028】光学ユニット22は、単体でレンズを複数
枚重ねたものと同等の効果を有するユニットであり、投
影光学系12における収差、特に色収差を抑えることが
可能である。
【0029】すなわち、投影光学系12に光学ユニット
22を挿入することにより、投影光学系12の光学レン
ズの枚数を少なくして、収差の発生を最小限に抑えるこ
とが可能である。
【0030】図3は光学ユニット22を分解した状態で
の斜視図を示している。光学ユニット22は、第1の回
折光学素子25と第2の回折光学素子26から構成され
ている。第1及び第2の回折光学素子25,26の片面
には回折格子面25b,26bが形成されている。これ
らの回折格子面25a,26aは互いに向き合うように
配置される。
【0031】第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26は、主に石英からなる素材に微小な段差を形成
することにより回折格子面25b,26bを形成したバ
イナリー型光学素子であって、この微小な段差により入
射する光線を所望の偏向角で回折させることができる。
【0032】第1の回折光学素子25及び第2の回折光
学素子26は、上述した石英を主とする素材を半導体製
造プロセスにおいて使用されるフォトリソグラフィー及
びドライエッチング技術によって微細加工したものであ
り、図6に一点鎖線で示す理想の素子形状(ブレーズド
形状、即ちキノフォーム(kinoform))を階段状に近似
した形状に形成されている。ここで、階段状断面の1段
の高さは40nm〜60nm程度である。
【0033】回折格子面25b,26bの回折パターン
を形成するには、円盤状の基板の表面にフォトリソグラ
フィー及びドライエッチングを施すことによりパターニ
ングして形成するが、図6に示すように回折パターンを
階段状に形成するには、その段数に応じた回数のパター
ニングが必要である。図6に示す如く、回折パターンを
4段状に形成する場合には、2回のパターニングが必要
となる。ここで、第1及び第2の回折光学素子25,2
6の素材となる円盤状基板が比較的大きい場合には、1
回の露光で全範囲を露光することができないため、素子
面を同心円状に分割してそれぞれの領域毎に2回のパタ
ーニングを行うことになる。
【0034】図4は第1及び第2の回折光学素子25,
26の、光軸を含む断面を示している。第1の実施形態
に係る光学ユニットは、図4(a)に示す第1の回折光
学素子25と第2の回折光学素子26を、図4(b)に
示すように回折格子面25a,26aを向かい合わせた
状態で張り合わせることによって構成される。
【0035】このように、回折格子面25b,26bを
向かい合わせて張り合わせることにより、回折格子面2
5b,26bにキズ等が生じることを抑止することがで
き、また、回折格子面25b,26bへのゴミ、有機物
が付着することを防止することが可能である。
【0036】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を張り合わせて一体とすることにより、
光学ユニット22の機能を第1、第2の回折光学素子2
5,26の回折格子面25b,26bのそれぞれに分割
することができる。すなわち、回折格子面25b及び回
折格子面26bのそれぞれのピッチを粗くすることが可
能となる。従って、回折格子面25b,26bの形状を
単純化することができ、例えばエッチングの回数を減ら
すことにより製造工程を簡略化することができる。
【0037】図3及び図4に示すように、第1の回折光
学素子25の回折格子面25bの中心の光軸位置には凹
部25aが、第2の回折光学素子26の回折格子面26
bの中心の光軸位置には凸部26aが形成されている。
凹部25a、凸部26aの幅(あるいは直径)は10μ
m程度に形成されている。ここで、凹部25aの深さ
と、凸部26aの突出量とは等しくなるように両者を形
成しておく。
【0038】図4(b)に示すように、第1の回折光学
素子25と第2の回折光学素子26を接合することによ
り、凹部25aと凸部26aが嵌合する。図5は、これ
らの凹部25aと凸部26aの嵌合状態を拡大して示す
断面図である。このように、凹部25aと凸部26aを
嵌合させることによって、第1の回折光学素子25と第
2の回折光学素子26の光軸と垂直な方向の相対的な位
置決めを確実に行うことができる。
【0039】第1及び第2の回折光学素子25,26の
回折格子面25b,26bは、ともに光軸を中心として
回転対称に形成されている。従って、凹部25aと凸部
26aは光軸位置にそれぞれ1ケ所設けることにより、
光軸と垂直方向の位置決めをすることが可能である。
【0040】第1及び第2の回折光学素子25,26は
同一媒質からなり、屈折率が等しいもの同士で構成され
ている。凹部25aの深さと凸部26aの突出量を等し
くすることにより、図5に示すように、凹部25aに凸
部26aを嵌合させると、凹部25aの底25cと凸部
26aの上面26cが当接することになる。これによ
り、凹部25aと凸部25aを同一の媒質として完全に
一体化することができ、また、凹部25a、凸部26a
は幅が10μm程度の微小形状であるため、この部位に
おいて透過する光線に及ぼす悪影響はない。
【0041】上述したように、第1及び第2の回折光学
素子25,26の回折格子面25b,25bはフォトリ
ソグラフィー及びドライエッチングにより形成されるた
め、凹部25a及び凸部25aも回折格子面25b,2
6bの形成と同時に形成することができ、回折格子面2
5b,26bの回折パターンと、凹部25aあるいは凸
部26aの相対的位置は高い精度で形成することができ
る。また、回折格子面25b,26bと同時に形成する
ことができるため、凹部25a及び凸部26aを形成す
るために特に工程を増やす必要はない。なお、凸部25
aはデポジットにより形成することも可能であり、例え
ば半導体製造工程における通常のCVD(Chemical Vap
or Deposition)法により形成してもよい。
【0042】第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26は、凹部25aと凸部25aによって位置合わ
せした後、例えば周縁部25d,26dに接着剤を塗布
してを接着することにより、両者を固定して一体化す
る。また、第1の回折光学素子25と第2の回折光学素
子26の周縁部25d,26dの表面の面精度を高めた
状態で両者を密着させて、オプティカルコンタクトによ
り接合してもよい。
【0043】なお、凹部25a、凸部26aは、上述し
たように第1及び第2の回折光学素子25,26の光軸
(中心)位置に形成しているため、第1及び第2の回折
光学素子25,26に回折格子面25b,26bを形成
する際、あるいは他の工程において、装置に対する位置
合わせの基準としても使用することができる。この場
合、凹部25aの深さを光学ユニット22を透過する光
線の波長λの整数倍としておくことにより、位置合わせ
の際、凹部25a、凸部26aの形状に起因する光学的
な影響を抑えることができる。
【0044】以上説明したように、本発明の第1の実施
形態においては、光学ユニット22を第1及び第2の回
折光学素子25,26から構成し、両者を接合する際に
第1の回折光学素子25に形成した凹部25aと、第2
の回折光学素子26に形成した凸部26aを嵌合させて
位置決めをするため、光軸と垂直な方向への第1の回折
光学素子25と第2の回折光学素子26の相対的な位置
ズレの発生を抑止することができる。これにより、両者
を張り合わせて一体の光学ユニット22を構成した際の
光学性能の劣化を最小限に抑えることができ、所望の性
能を有する光学ユニットを構成することが可能となる。
【0045】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を張り合わせて一体とすることにより、
光学ユニット22の機能を第1、第2の回折光学素子2
5,26の回折格子面25b,26bのそれぞれに分割
することができる。従って、回折格子面25b及び回折
格子面26bのそれぞれのピッチを粗くすることが可能
となり、回折格子面25b,26bの形状を単純化する
ことができるため、例えばエッチングの回数を減らすこ
とにより製造工程を簡略化することができる。
【0046】そして、回折格子面25b,26bを向か
い合わせて接合することにより、回折格子面25b,2
6bを確実に保護することができ、回折格子面25b,
26bへのゴミ、有機物の付着を抑止することができ
る。
【0047】しかも、凹部25a及び凸部26aは、回
折格子面25b,26bを形成する工程において同時に
形成することができるため、工程を煩雑化させることな
く回折格子面25b,26bの回折パターンとともに形
成することができる。
【0048】また、上述した第1及び第2の実施形態に
おいて、第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子
26の間の空間に積極的に気体を封入してもよい。この
場合には、ステッパーの光源の波長と空間27に封入さ
れた気体の種類、圧力を適当に設定することによって、
効果的に光線を回折させることが可能である。この場
合、ネオン(Ne)、窒素(N2 )等の不活性ガスを光
源1の光線の波長に応じて選択することができる。
【0049】なお、第1の実施形態において、より確実
な位置合わせを行うために、図7に示すように、第1の
回折光学素子25と第2の回折光学素子26の周縁部に
凹部25A、凸部26Aを設けてもよい。これにより、
光学ユニット22の性能に悪影響を与えることなく、凹
部、凸部を形成することができる。
【0050】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図面に基づいて説明する。第2の実施形態に
おいても本発明に係る光学ユニットを用いた装置として
ステッパーを例示する。第2の実施形態におけるステッ
パーの主要構成は、第1の実施形態におけるステッパー
の主要構成と同一であるため、説明は省略する。なお、
第2の実施形態を説明する図8〜図10において、第1
の実施形態と実質的に同一の構成部材等については第1
の実施形態と同一の符号を記す。
【0051】第2の実施形態における光学ユニット22
は、第1の実施形態と同様に2つの回折光学素子の張り
合わせによって構成されている。第2の実施形態は、こ
れらの2つの回折光学素子を異なる媒質により構成し、
且つ位置決めのための凹部、凸部を複数箇所設けている
点が第1の実施形態と異なっている。
【0052】図8は光学ユニット22を分解した状態で
の斜視図を示している。第1の実施形態と同様、光学ユ
ニット22は第1の回折光学素子25と第2の回折光学
素子26から構成されている。そして、第1及び第2の
回折光学素子25,26の片面には回折格子面25b,
26bが形成されている。これらの回折格子面25a,
26aは互いに向き合うように配置される。
【0053】図9は、第2の実施形態における第1及び
第2の回折光学素子25,26の光軸を含む断面を示し
ている。第1の実施形態と同様に、光学ユニット22
は、図9(a)に示す第1の回折光学素子25と第2の
回折光学素子26を、図9(b)に示すように回折格子
面25a,26aを向かい合わせた状態で張り合わせる
ことによって構成される。
【0054】第2の実施形態に係る第1及び第2の回折
光学素子25,26は、第1の実施形態の回折光学素子
とは異なり、光軸に対して非回転対称に形成されてい
る。ただし、光軸に直交する平面座標のX方向、Y方向
に関しては、それぞれX軸、Y軸に対して対称な回折パ
ターンに形成されている。従って、第2の実施形態にお
ける第1の回折光学素子25には、複数の凹部25a,
25a’,25a”が設けられている。そして、凹部2
5a,25a’,25a”の位置に対応して第2の回折
光学素子26の所定位置に凸部26a,26a’,26
a”が設けられている。そして、図9(b)に示すよう
に、第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26
を張り合わせると、これらの凹部25a,25a’,2
5a”と凸部26a,26a’,26a”が嵌合する。
このように、少なくとも2ケ所の凹部、凸部をそれぞれ
の回折光学素子に設けることによって、回折格子面25
b,26bの回折パターンが光軸に対して回転対称に形
成されていない場合であっても、確実に位置合わせを行
うことができる。
【0055】また、第2の実施形態における第1及び第
2の回折光学素子25,26をバイナリー型回折光学素
子で構成した場合、回折格子面25b,26bの一部は
平坦に形成されることになる。従って、この平坦面を利
用して凹部25a,25a’,25a”あるいは凸部2
6a,26a’,26a”を光軸位置以外の回折格子面
25b,26b上に形成することができる。これによ
り、凹部25a,25a’,25a”と凸部26a,2
6a’,26a”を形成する位置範囲を拡大することが
できる。また、平坦面に凹部25a,25a’,25
a”と凸部26a,26a’,26a”を形成すること
により、両者の密着性を高めて、より確実に位置決めを
行うことができる。
【0056】凹部25a,25a’,25a”と凸部2
6a,26a’,26a”の数、形成する位置について
は、光学ユニット22に要求される光学性能に応じて適
宜設定することができる。
【0057】第2の実施形態における第2の回折光学素
子26は、第1の回折光学素子25とは異なる媒質によ
って形成されている。従って、第1の回折光学素子25
と第2の回折光学素子26のそれぞれに光線を透過させ
た場合、それぞれの屈折率が異なることとなる。
【0058】光学ユニット22を構成する際、このよう
に第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26の
屈折率が異なるように両者の材質を変えることにより、
光学ユニット22の機能を、より効果的に第1の回折光
学素子25と第2の回折光学素子26に分散させること
ができる。これにより、光学ユニット22としての光学
性能の許容範囲を拡大することができ、光学ユニット2
2の光学性能をより向上させることができる。
【0059】図10は、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26を接合した際の、凹部25aと凸部
26aの嵌合状態を拡大して示す断面図である。通常、
凸部26aと凹部25aは10μm程度、あるいはそれ
以下の微小形状であるので、この部位を透過する光線へ
の影響は充分小さく、無視することも可能であるが、第
2の実施形態のように、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26の媒質が異なる場合には、凹部25
aの底25cと凸部26aの上面26cに隙間が生じる
ように凹部25aの深さと凸部の突出量を設定する。
【0060】この場合、凹部25aと凸部26aの嵌合
部において以下の関係式が成立するようにする。 n1 ×d1 −{n2 ×d2 +n3 ×(d1 −d2 )}=
mλ ここで、n1 は第1の回折光学素子25の屈折率、n2
は第2の回折光学素子26の屈折率、n3 は凹部25a
と凸部26aの間隙を満たす媒質の屈折率、d 1 は凹部
25aの深さ、d2 は凸部26aの突出量、λは使用中
心波長、mは整数である。この内、n3 については、通
常n3 =1と考えてよい。
【0061】このように凹部25aの深さ、凸部26a
の突出量を設定することによって、嵌合部位に光線が通
過した際の凹部25aと凸部26aによる光路長のズレ
の発生を抑えることができ、嵌合部位以外を透過する光
線に対する照度低下を抑止することができる。なお、こ
のことは凹部25a’,25a”、凸部26a’,26
a”の嵌合量についても同様である。
【0062】以上説明したように、本発明の第2の実施
形態においては、第1及び第2の回折光学素子25,2
6を接合して一体の光学ユニット22とするに際し、位
置決めのための凹部25a,25a’,25a”と凸部
26a,26a’,26a”をそれぞれ複数箇所に設け
ている。これにより、回折格子面25b,26bが光軸
に対して回転対称に形成されていない場合における、第
1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26の位置
合わせを確実に行うとができ、所望の光学性能を有する
光学ユニット22を構成することができる。
【0063】また、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26を異なる媒質とし、光学ユニット22を
構成することにより、光学ユニット22の光学的な機能
をより効果的に第1の回折光学素子25と第2の回折光
学素子26に分散させることができ、光学ユニット22
の光学性能を向上させることができる。
【0064】なお、第2の実施形態においても、図7に
おいて説明したように、複数形成された凹部と凸部のう
ちのいくつかを回折格子面25b,26bの外側に形成
してもよい。これにより、凹部、凸部が光学ユニット2
2の性能に与える影響を更に低減させることができる。
【0065】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を図面に基づいて説明する。第3の実施形態に
おいても本発明に係る光学ユニットを用いた装置として
ステッパーを例示する。第3の実施形態におけるステッ
パーの主要構成も、第1の実施形態におけるステッパー
の主要構成と同一であるため、説明は省略する。なお、
第3の実施形態を説明する図において、第1の実施形態
と実質的に同一の構成部材等については第1の実施形態
と同一の符号を記す。
【0066】第3の実施形態における光学ユニット22
は、第1の実施形態と同様に第1の回折光学素子25と
第2の回折光学素子26の2つの回折光学素子から構成
されている。図11は、第2の実施形態における第1及
び第2の回折光学素子25,26の、光軸を含む断面を
示している。このように第3の実施形態は、第1の回折
光学素子25と第2の回折光学素子26が所定距離だけ
離間して光学ユニット22を構成している点が特徴であ
る。
【0067】このとき、第1の回折光学素子25と第2
の回折光学素子26の位置決めは、第1の回折光学素子
25に形成された凹部25a,25a’,25a”と、
第2の回折光学素子26と一体に形成された軸26e,
26f,26gの先端が嵌合することによって行われ
る。
【0068】軸26e,26f,26gは第2の回折光
学素子26と同一の素材を加工することにより形成して
もよいし、別部材として形成して第2の回折光学素子2
6と固定して一体化してもよい。
【0069】そして、第1の回折光学素子25と第2の
回折光学素子26の間隔は、図11に示すように、光路
長差が透過する光の波長の整数倍(mλ)となるのが望
ましい。すなわち、第1の回折光学素子25と第2の回
折光学素子26の屈折率をn、両者の間を満たしている
媒質の屈折率をn’とした場合、間隔をmλ/(n−
n’)に設定しておく。このように第1の回折光学素子
25と第2の回折光学素子26の間隔を設定することに
より、光学ユニット22を光線が通過した際、嵌合部位
において光路長が変わることによる性能への影響を防ぐ
ことができるとともに、確実な位置合わせを行うことが
できる。
【0070】このように、第3の実施形態においては、
第1の回折光学素子25と第2の回折光学素子26を所
定の距離だけ離間させることにより、光学ユニット22
の光学性能の選択範囲を広げ、所望の性能を有する光学
ユニット22を構成することができる。
【0071】なお、上述した第1〜第3の実施形態にお
いては、光軸位置に凹部25a、凸部26aを形成した
例を示したが、他の部位に形成した凹部、凸部のよって
確実に位置決めすることができれば、必ずしも光軸位置
に形成しなくてもよい。
【0072】また、上述した第1〜第3の実施形態にお
ける第1及び第2の回折光学素子25,26は、それぞ
れ片面に回折格子面25b,26bが形成されている態
様を示したが、両面に回折格子面を形成してもよい。
【0073】次に、以上説明したステッパーを利用した
半導体装置(半導体デバイス)の製造方法の一例を説明
する。
【0074】図12は、半導体デバイス(ICやLSI
等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の
製造工程のフローを示す。先ず、ステップ1(回路設
計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ
2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成した
マスクを製作する。一方、ステップ3(ウェハ製造)で
はシリコン等の材料を用いてウェハを製造する。ステッ
プ4(ウェハプロセス)は前工程と称され、上記の如く
用意したマスクとウェハを用いて、フォトリソグラフィ
ー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次の
ステップ5(組み立て)は後工程と称され、ステップ4
によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンプリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージンク工程(チップ封入)等の工程を
含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された
半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検
査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0075】図13は上記ウェハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウェハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明したステッパーによっ
てマスクの回路パターンをウェハに焼付露光する。ステ
ップ17(現像)では露光したウェハを現像する。ステ
ップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の
部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエ
ッチングが終了して不要となったレジストを除去する。
これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウェ
ハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0076】この製造方法を用いれば、ステップ16に
おいて本実施形態のステッパーを用いてその使用形態を
限定されず自由度の高い状態で、ウェハ面に各種光学的
収差の補正された均一な照明光が照射されるので、従来
は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易且
つ確実に製造することができる。なお、この製造方法に
よって、半導体デバイスのみならず回折光学素子25自
身を製造してもよい。
【0077】なお、上述した第1〜第3の実施形態にお
いては、光学ユニット22を用いた光学装置としてステ
ッパーを例示したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。例えば、図14に示すように、テレビカメラを
構成するレンズの一部として光学ユニットを用いてもよ
い。
【0078】図14に示すテレビカメラにおいては、光
電変換素子(CCD)101の前側、すなわち被写体側
にレンズ群102〜105が構成されている。ここで1
02はフォーカシングレンズ群であり、103はバリエ
ーターレンズ群である。また、104はコンペンセータ
レンズ群、105はリレーレンズ群である。
【0079】フォーカシングレンズ群102はフォーカ
シングレンズ鏡筒によって保持され、光軸方向に移動す
るように構成されており、フォーカシングレンズ群10
2が移動することにより、合焦動作が行われる。バリエ
ーターレンズ群103とコンペンセータレンズ群104
が移動することにより、ズーミングが行われる。そし
て、被写体の像がリレーレンズ群105の後方の光電変
換素子101に結像されることにより、画像が形成され
る。
【0080】このような構成のテレビカメラにおいて、
本発明に係る光学ユニット22は例えばコンペンセータ
レンズ群104の最前部に固定されている。これによ
り、収差の発生を抑えるために必要とされたレンズ群の
一部を光学ユニット22によって置き換えることができ
る。そして、光学ユニット22をテレビカメラの光学系
の中に構成することによって、光学系全体としてのレン
ズ枚数を削減することができ、近時の要請である小型化
を実現でき、簡易な構成でテレビカメラを構成するとと
もに、製造コストを大幅に削減することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、光学ユニットの複数の
光学素子間の位置合わせが正しく成されるので、光学ユ
ニットの性能を向上させることができる。従って、所望
の光学性能を有する光学ユニットを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るステッパーの全
体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る縮小光学系の一
部を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを
構成する回折光学素子の嵌合部を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る回折光学素子の
詳細を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の変形例に係る光学ユ
ニットを示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニットを
示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニットを
示す概略断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る光学ユニット
を構成する回折光学素子の嵌合部を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る光学ユニット
を示す概略断面図である。
【図12】本発明に係るステッパーを用いた半導体デバ
イスの製造工程を示すフローチャートである。
【図13】図12の工程中のウェハプロセスを更に詳細
に示すフローチャートである。
【図14】本発明に係るテレビカメラを示す概略断面図
である。
【符号の説明】 1 光源 2 ビーム形状変換手段 3 オプティカルインテグレータ 4 絞り部材 5 コンデンサーレンズ 7 ブラインド 8 結像レンズ 9 折り曲げミラー 10 照明光学系 11 レチクル 12 投影光学系 13 ウェハ 14 ウェハチャック 15 ウェハステージ 21 鏡筒 22 光学ユニット 23,24 光学レンズ 25 第1の回折光学素子 25a,25a’,25a”,25A 凹部 25b,26b 回折格子面 25c 底 25d,26d 周縁部 26 第2の回折光学素子 26a,26a’,26a”,26A 凸部 26c 上面 26e,26f,26g 軸 27 空間

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光学素子と、第2の光学素子とが
    接合された光学ユニットであって、 前記第1及び第2の光学素子のいずれか一方に凸部が形
    成され、他方に凹部が形成されており、 前記凸部と前記凹部が嵌合することにより、前記第1の
    光学素子と前記第2の光学素子の相対的な位置決めが成
    されていることを特徴とする光学ユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の光学素子は、入射す
    る光線を所望の偏向角に回折させる回折光学素子である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子は、光軸方向に階段状
    に形成された回折パターンを有することを特徴とする請
    求項2に記載の光学ユニット。
  4. 【請求項4】 第1の光学素子と、第2の光学素子とが
    接合された光学ユニットであって、 前記第1及び第2の光学素子のいずれか一方に凸部が形
    成され、他方に凹部が形成されており、 前記凸部と前記凹部が嵌合することにより、前記第1の
    光学素子と前記第2の光学素子の相対的な位置決めが成
    されており、 前記第1及び第2の光学素子は、光軸方向に階段状に形
    成され入射する光線を所望の偏向角に回折させる回折パ
    ターンを有する回折光学素子であることを特徴とする光
    学ユニット。
  5. 【請求項5】 前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第
    2の光学素子の回折格子面に形成されていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学ユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】 前記凸部と前記凹部が、前記第1及び第
    2の光学素子の回折格子面の外側に形成されていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学
    ユニット。
  7. 【請求項7】 前記凸部と前記凹部が、前記第1及び前
    記第2の光学素子を透過する光線の光軸位置に形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に
    記載の光学ユニット。
  8. 【請求項8】 前記凸部は複数箇所に形成されており、
    前記凸部の位置に対応して前記凹部が複数箇所に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の光学ユニット。
  9. 【請求項9】 前記第1の光学素子と前記第2の光学素
    子は所定の間隔をおいて接合されており、 前記間隔に対して、光線が前記凸部を透過したときの光
    路長と前記凸部以外を透過したときの光路長との差が該
    光線の波長の整数倍となることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  10. 【請求項10】 前記第1の光学素子と前記第2の光学
    素子は異なる媒質からなり、前記凸部の先端と前記凹部
    の底の間に空間が形成されており、該空間と前記凸部、
    前記凹部の構造で与えられる光路長が透過する光線の波
    長の整数倍とされていることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  11. 【請求項11】 第1の基板上の所定領域を選択的に除
    去することにより、表面を階段状に加工するとともに、
    該表面に少なくとも1つの凹部を形成する工程と、 第2の基板上の所定領域を選択的に除去することによ
    り、表面を階段状に加工するとともに、該表面に凸部を
    形成する工程と、 前記凹部に対して前記凸部を嵌合させることにより、前
    記第1の基板と前記第2の基板を相対的に位置決めし、
    前記第1の基板と前記第2の基板を接合することを特徴
    とする光学ユニットの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の基板と前記第2の基板は異
    なる媒質からなり、前記凸部の突出量を前記凹部の深さ
    よりも小さく形成することを特徴とする請求項11に記
    載の光学ユニットの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の光学ユニットと、光学レンズを鏡筒内に備えたことを
    特徴とする光学系。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の光学系を照明光学
    系あるいは投影光学系として備え、被照射面に所定パタ
    ーンを投影し露光を行うことを特徴とする露光装置。
  15. 【請求項15】 被照射面に感光材料を塗布するステッ
    プと、 請求項13に記載の露光装置を用いて、前記感光材料が
    塗布された前記被照射面に所定パターンの露光を行うス
    テップと、 前記所定パターンの露光が行われた前記感光材料を現像
    するステップとを備えることを特徴とするデバイスの製
    造方法。
  16. 【請求項16】 前記被照射面はウェハ面上に形成さ
    れ、当該ウェハ面に半導体素子を形成することを特徴と
    する請求項15に記載のデバイスの製造方法。
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