JP7418079B2 - 回折光学素子、光学機器、撮像装置 - Google Patents

回折光学素子、光学機器、撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7418079B2
JP7418079B2 JP2019180973A JP2019180973A JP7418079B2 JP 7418079 B2 JP7418079 B2 JP 7418079B2 JP 2019180973 A JP2019180973 A JP 2019180973A JP 2019180973 A JP2019180973 A JP 2019180973A JP 7418079 B2 JP7418079 B2 JP 7418079B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
optical element
diffractive optical
base material
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019180973A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021056426A (ja
Inventor
英生 源田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2019180973A priority Critical patent/JP7418079B2/ja
Publication of JP2021056426A publication Critical patent/JP2021056426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7418079B2 publication Critical patent/JP7418079B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Description

本発明は、撮像装置や光学機器に使用される回折光学素子に関する。
レンズなどに用いられる光学素子として、2つの基材の間に光学特性が異なる2種の樹脂を設け、その2種の樹脂の界面に回折格子が形成された回折光学素子が知られている。この回折光学素子は、レンズなどに用いられ、密着2層型の回折光学素子と呼ばれている。密着2層型の回折光学素子を高温環境下で長期に使用した場合、基材と樹脂との界面で剥がれが発生することが知られている。特許文献1には、回折光学素子の樹脂の外周部分の厚みと幅を所定の範囲にすることにより、基材と樹脂との界面における剥がれを抑制することが開示されている。
特開2016-067196号公報
しかしながら、特許文献1に開示された手段では、樹脂の形状によっては、基材と樹脂との界面で剥がれが生じることがあった。
上記課題を解決するための回折光学素子は、第1基材と第2基材との間に、第1樹脂層と第2樹脂層とが密着して積層された回折光学素子であって、前記第1樹脂層は回折格子形状を有する格子部と、前記格子部の外周に隣接し回折格子形状を有しない外周部と、を有し、前記外周部は前記第1基材または前記第2基材と接する下面と、前記下面の反対側に上面を有し、前記上面と前記下面の距離である前記外周部の厚みteは、折格子の高さをd、前記格子部の前記回折格子の高さを除いた厚さをt1としたときに下記式(1) t1+0.3d≦te≦t1+0.9d (1) を満たし、前記上面の径方向の長さである前記外周部の径方向の長さweは、下記式(2) 30d≦we (2) を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、基材と樹脂との界面で剥がれが発生しにくい回折光学素子を提供することができる。
第1実施形態に係る回折光学素子を示した模式的断面図である。 第2実施形態に係る回折光学素子を示した模式的断面図である。 実施形態に係る回折光学素子の製造方法を示す工程図である。 実施形態に係る撮像装置を示した概略図である。 比較例の回折光学素子を示した模式的断面図である。
[回折光学素子]
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る回折光学素子を示した模式的断面図である。図1(a)は全体図であり、図1(b)は図1(a)の破線で囲んだ領域の拡大図である。図1(b)において、回折光学素子10の中心は図の左側に位置し、回折光学素子10の端部は図の右側に位置している。図1(a)と(b)に示すように、回折光学素子10は、第1基材2と第2基材7との間に、第1樹脂層3と第2樹脂層8とが密着して積層されている。
(基材)
第1基材2および第2基材7は、透明な樹脂や、透明なガラスを用いることができる。第1基材2および第2基材7は、ガラスを用いることが好ましく、例えば、珪酸ガラスや硼珪酸ガラス、リン酸ガラスに代表される一般的な光学ガラスや、石英ガラス、ガラスセラミックスを用いることができる。
第1基材2および第2基材7の形状は特に限定されず、樹脂と接する面の形状は、凹球面、凸球面、軸対称非球面、平面などから選択できる。ただし、第1基材2の第1樹脂層3と接する面の形状と第2基材7の第2樹脂層8と接する面の形状は、略同じ形状であることが好ましい。また、基材の外形は円形が好ましい。
(樹脂層)
第1樹脂層3は、回折格子形状を有する格子部31と、格子部31の外周に外周部32と、を有する。回折格子形状とは、複数の回折格子が連続して形成されている形状である。格子形状は、素子の中心から外周に向かって径方向に緩やかに傾斜する傾斜面31Aと、所定の距離を進んだところで急激に傾斜の逆方向に変化する壁面31Bの繰り返しパターンである。繰り返しパターンの間隔は中心から外周に向かって連続的に小さくなり、段差はほぼ等しい。格子部31と外周部32は隣接していればよく、必ずしも連続的に形成されている必要はない。格子部31と外周部32の距離はd(回折格子の高さ)の50倍以下であることが好ましい。図1において、外周部32は回折格子形状を有していないが、後述する式(1)および(2)を満たせば、回折格子形状を有していても構わない。
格子部31において回折格子の高さはdである。また、格子部31の回折格子の高さを除いた厚さ(第1基材2の第1樹脂層3が形成される面の法線方向の長さ)はt1である。
外周部32の厚み(第1基材2の第1樹脂層3が形成される面の法線方向の長さ)はteであり、teは下記式(1)を満たす。
t1+0.3d≦te≦t1+0.9d (1)
ここで、d、t1およびteは少なくとも5か所以上の平均値である。また、外周部32の径方向(素子の中心から外周に向かう方向)の長さ(第1基材2の第1樹脂層3が形成される面と平行な方向の長さ)はweであり、weは下記式(2)を満たす。
30d≦we (2)
本発明の回折光学素子は、式(1)および式(2)を満たすことにより、第1基材7と第1樹脂層3との界面で剥がれが生じにくくなる。以下に、比較例の回折光学素子の形態を説明しながら、そのメカニズムについて説明する。
図5は比較例の回折光学素子10Xを示した模式的断面図である。図5(a)は全体図であり、図5(b)は図5(a)の破線で囲んだ領域の拡大図である。回折光学素子10Xは、第1基材2Xと第2基材7Xとの間に、第1樹脂層3Xと第2樹脂層8Xとが密着して積層されている。
第1樹脂層3Xは、回折格子形状を有する格子部31Xと、格子部31Xの外周に隣接して設けられた回折格子形状を有しない外周部32Xと、を有する。また、外周部32Xの厚みteはt1+d以上であり、第1樹脂層3Xの厚み以上である。このような形状を、第1樹脂層3X、第2樹脂層8Xの順に未硬化の樹脂を硬化させて形成すると、格子部31Xの最も厚みが薄い部分には、第1基材2Xから第1樹脂層3Xが離れようとする方向に引っ張り応力が残留する。この引っ張り応力は、格子高さに依存する引っ張り応力と、外周部の厚みに依存する引っ張り応力と、が足し合わされたものである。格子高さに依存する応力は、格子部31Xの最も厚みが薄い部分と、格子部31Xの最も厚みが厚い部分とで、それらの上に形成される第2樹脂層の樹脂の硬化収縮量が異なるために発生する。外周部の厚みに依存する応力は、格子部31Xの厚みが薄い部分と、外周部32Xの最も厚みが厚い部分とで、それらの上に形成される第2樹脂層の樹脂の硬化収縮量が異なるために発生する。回折光学素子10Xを長期間使用すると、空気中からの水分の侵入により第1樹脂層3Xと第1基材2の密着力は徐々に低下していく。そのため、この格子部31に残留した引っ張り応力が、第1樹脂層3Xと第1基材2の密着力を上回ると剥がれが発生する。
そこで本発明の回折光学素子は、外周部32の厚みが下記式(1)を満たす構成とした。
t1+0.3d≦te≦t1+0.9d (1)
外周部32の厚みをt1+0.9d(t1とdの0.9倍の和)以下とすることで、外周部32の厚みは第1樹脂層3の厚みより薄くなるため、格子部31に残留する引っ張り応力は、格子高さに依存する応力のみとなる。そのため、比較例の回折光学素子より格子部31に残留する引っ張り応力が小さいため、第1基材2と第1樹脂層3の界面で剥がれが発生しにくくなる。一方、外周部32の厚みを薄くしすぎると、製造時にヒケが発生して、回折格子の形状が歪み、回折効率が低下する。そのため、外周部32の厚みはt1+0.3d(t1とdの0.3倍の和)以上である。なお、図1(b)において、外周部32の厚みは中心から外周に向かって一定の厚みであるが、外周部32の厚みは一定である必要はない。また、回折格子の高さの最大値をdmaxとしたときに、前記teはt1+dmax(t1とdmaxの和)未満である。
また、式(1)を満たすと同時に、外周部32の径方向の長さweが下記式(2)を満たす。
30d≦we (2)
外周部32の径方向の長さがdの30倍以上であることにより、製造時にヒケが発生しにくくすることができる。樹脂を型で成形する際に、樹脂だまりの部分を多くすることができるためである。また、径方向の長さが長いため、第2樹脂層8の形成時に外周部32に対して応力が局所的に集中されることがなく、格子部以外の箇所からの剥がれの発生を抑制することができる。一方、外周部32の径方向の長さがdの30倍未満であると、樹脂だまりの部分が少なく、製造時にヒケが発生し、回折格子の形状が歪み、回折効率が低下する。また、また、径方向の長さが短いため、第2樹脂層8の形成時に外周部32に対して応力が局所的に集中し、格子部以外の箇所からの剥がれの発生することがある。
また、外周部32の径方向の長さweは下記式(3)を満たすことが好ましい。
50d≦we≦100d (3)
外周部32の径方向の長さがdの50倍以上であることにより、製造時にヒケが発生する可能性をさらに低減することができる。また、外周部32の径方向の長さが100d以下であることにより、非光学有効部が大きくならないため、回折光学素子の光学有効部を広く確保することができる。
第2樹脂層8の格子部31と対向する部分における回折格子の高さdを除いた厚さ(第2基材7の第2樹脂層8が形成される面の法線方向の長さ)をt2としたときに,t2は下記式(4)を満たすことが好ましい。
1.5d≦t2≦3d (4)
t2がこの範囲であると、良好な回折効率を得ることができる。t2がdの1.5倍未満であると、第2樹脂層8の格子部31と対向する部分において、厚みが厚い箇所と薄い箇所で屈折率に差が生じ、回折効率が劣化するおそれがある。t2がdの3倍より大きくなると、第2樹脂層8の体積が増えるため、温度変動による体積変化による屈折率変動が生じやすくなり、回折効率が変動するおそれがある。
回折格子の高さdは8μm以上25μm以下の範囲であることが好ましい。回折格子の高さがこの範囲であると、良好な回折効率と、格子部31に発生する引っ張り応力の低減と、を両立することができる。8μm未満であると、第1樹脂層3と第2樹脂層8との屈折率差と回折格子の高さdとの積で決定される回折効率が十分に高くならないおそれがある。また、25μmを超えると、格子部31に残留する格子高さに依存する引っ張り応力が大きくなってしまうおそれがある。
格子部31の回折格子の高さdを除いた厚さt1が、1μm以上50μm以下の範囲であることが好ましい。t1がこの範囲であると、格子部31の形状が安定して得られ、良好な回折効率を得ることができる。t1が1μm未満であると、格子部31の先端に応力が集中し、形状不良が発生しやすくなるおそれがある。t1が50μmを超えると、樹脂の体積が増えるため、温度変動による体積変化による屈折率変動が生じやすくなり、回折効率が変動するおそれがある。
外周部32の外周面32Aは、第2樹脂層8と接していることが好ましい。外周面32Aが第2樹脂層8と接することにより、格子部31に空気中からの水が到達する時間が長くなるため、長期間使用しても第1基材2と第1樹脂層3の界面で剥がれが発生しにくくなる。
第1樹脂層3および第2樹脂層8は、無色透明な樹脂から構成され、回折光学素子が所望の光学特性となるように屈折率やアッベ数を設計することができる。広い波長帯域で高い回折効率を得るために、第1樹脂層3と第2樹脂層8は低屈折率高分散樹脂と高屈折率低分散樹脂で形成することが好ましい。ここで、低屈折率および高屈折率とは第1樹脂層3および第2樹脂層8の屈折率(d線の屈折率nd)の相対的な関係を意味する。同様に、高分散および低分散とは第1樹脂層3および第2樹脂層8の分散特性(アッベ数νd)の相対的な関係を意味する。つまり、第1樹脂層3が低屈折率高分散、第2樹脂層8が高屈折率低分散であるとは、第1樹脂層3の屈折率をnd1、アッベ数をν1、第2樹脂層8の屈折率をnd2、アッベ数をν2としたときに、nd1<nd2及びν1<ν2を満たすことを意味する。なお、所望の光学特性によっては、第1樹脂層3を高屈折率低分散に、第2樹脂層8は低屈折率高分散としても構わない。
第1樹脂層3および第2樹脂層8を形成する樹脂は、エネルギー硬化型樹脂を用いることが好ましい。なかでも、紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましく、紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等を用いることができる。また、第1樹脂層3および第2樹脂層8を形成する樹脂は、光学物性や機械物性を調整するために、エネルギー硬化型樹脂以外の他の有機物や無機物を含有していても良い。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態に係る回折光学素子を示した模式的断面図である。図2(a)は全体図であり、図2(b)は図2(a)の破線で囲んだ領域の拡大図である。図2(a)と(b)に示すように、回折光学素子100は、第1実施形態と同様に第1基材20と第2基材70との間に、第1樹脂層30と第2樹脂層80とが密着して積層されている。第1樹脂層30は、回折格子形状を有する格子部310と、格子部310の外周に隣接する外周部320と、を有する。
第2実施形態については、第1実施形態と異なる箇所についてのみ説明する。
第2実施形態は、第1基材20と第2基材70の形状が第1実施形態の基材の形状と異なる。第1基材20と第2基材70は平面ガラスを用いている。
また、第2実施形態は、第1樹脂層の格子部310の形状が第1実施形態の格子部の形状と異なる。第1実施形態の格子部31の形状が、凸型形状であったが、第2実施形態の格子部310の形状は凹型形状である。
そのほかの箇所については第1実施形態と同様の構成であり、第2実施形態も第1基材20と第1樹脂層30との界面で剥がれが発生しにくい回折光学素子を提供することができる。
[回折光学素子の製造方法]
本発明における回折光学素子の製造方法は、特に限定されないが、以下に2枚のガラス基材の間に紫外線硬化性樹脂を用いて2つの樹脂層を形成する回折光学素子の製造工程の一例を説明する。回折光学素子の形状は第1実施形態と同じであるため、以下、第1実施形態に用いた符号を用いて説明する。
ガラス基材は、樹脂層との密着性を向上させるため、樹脂層と密着する面に前処理をしておくことが好ましい。ガラス表面の前処理は、樹脂層との親和性が良いシランカップリング剤を用いてカップリング処理をすることが好ましい。具体的なカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等が挙げられる。
初めに、第1樹脂層3を形成する。まず、図3(a)に示すように金型1の上に第1樹脂層の前駆体である未硬化の紫外線硬化性樹脂3aを滴下する。また、第1基材2をイジェクタ4に乗せて金型1に対向するよう配置する。ここで用いる金型1は、表面に所望の回折格子形状の反転形状を有し、例えば、ステンレス材や鋼材などの金属母材上にNiPメッキや無酸素銅メッキしたものを精密加工機で切削することで作製できる。
次に、図3(b)に示すように、イジェクタ4を降下させて金型1と第1基材2の間に未硬化の紫外線硬化樹脂3aを充填させたのちに、紫外線光源5を用いて第1基材2側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂3aを硬化させる。
その後、図3(c)に示すように、硬化した紫外線硬化樹脂3を金型1から離型することにより、第1基材2上に回折格子形状を有する第1樹脂層3を形成する。なお第1樹脂層3を形成した後に、大気中もしくは無酸素雰囲気で紫外線の追加照射や熱処理を行っても構わない。
次いで、第2樹脂層8を形成する。まず、図3(d)に示すように、第1樹脂層3の上に第2樹脂層8の前駆体である未硬化の紫外線硬化樹脂8aを滴下する。また、第2基材7をイジェクタ9に乗せて第1基材2に対向するよう配置する。なお、紫外線硬化樹脂8aは、紫外線硬化樹脂3aと光学特性(屈折率およびアッベ数)が異なる別の樹脂である。
次に、図3(e)に示すように、イジェクタ9を降下させて第1基材2および第1樹脂層3と第2基材7の間に、未硬化の紫外線硬化樹脂8aを充填させる。その後、紫外線光源5を用いて第2基材7側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂8aを硬化させて第2樹脂層8を形成することにより、回折光学素子10が得られる。なお、第2樹脂層8を形成した後に、大気中もしくは無酸素雰囲気で紫外線の追加照射や熱処理を行っても構わない。
[光学機器]
本発明の回折光学素子の具体的な適用例としては、カメラやビデオカメラ用の光学機器(撮影光学系)を構成するレンズや液晶プロジェクター用の光学機器(投影光学系)を構成するレンズ等が挙げられる。また、DVDレコーダー等のピックアップレンズに用いることもできる。これらの光学系は、筐体と、該筐体内に配置された複数のレンズからなり、それらの複数のレンズの少なくとも1つを本発明の回折光学素子とすることができる。
[撮像装置]
図4は、本発明の回折光学素子を用いた撮像装置の好適な実施形態の一例である、一眼レフデジタルカメラ600の構成を示している。図4において、カメラ本体602と光学機器であるレンズ鏡筒601とが結合されているが、レンズ鏡筒601はカメラ本体602に対して着脱可能ないわゆる交換レンズである。
被写体からの光は、レンズ鏡筒601の筐体620内の撮影光学系の光軸上に配置された複数のレンズ603、605などからなる光学系を介して撮影される。本発明の回折光学素子は例えば、レンズ603、605に用いることができる。ここで、レンズ605は内筒604によって支持されて、フォーカシングやズーミングのためにレンズ鏡筒601の外筒に対して可動支持されている。
撮影前の観察期間では、被写体からの光は、カメラ本体の筐体621内の主ミラー607により反射され、プリズム611を透過後、ファインダレンズ612を通して撮影者に撮影画像が映し出される。主ミラー607は例えばハーフミラーとなっており、主ミラーを透過した光はサブミラー608によりAF(オートフォーカス)ユニット613の方向に反射され、例えばこの反射光は測距に使用される。また、主ミラー607は主ミラーホルダ640に接着などによって装着、支持されている。不図示の駆動機構を介して、撮影時には主ミラー607とサブミラー608を光路外に移動させ、シャッタ609を開き、撮像素子610がレンズ鏡筒601から入射して撮影光学系を通過した光を受光して撮影光像を結像するようにする。また、絞り606は、開口面積を変更することにより撮影時の明るさや焦点深度を変更できるよう構成される。
なお、ここでは、一眼レフデジタルカメラを用いて本発明の回折光学素子を用いた撮像装置を説明したが、本発明の回折光学素子はスマートフォンやコンパクトデジタルカメラなどにも同様に用いることができる。
まず、実施例で作成した回折光学素子の評価方法を説明する。
(格子高さd、樹脂厚みt1,t2,te、樹脂長さweの測定方法)
回折光学素子の積層方向に対し、光軸中心を通る面で切断した。その切断面を、金属顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE ME600P)で倍率1000倍(接眼レンズ:10倍、対物レンズ:100倍)で観察した。XYステージの送り量から、格子高さd、樹脂厚みt1,t2,te、樹脂長さweをそれぞれ測定した。格子高さdは、格子の頂部から、格子の頂部に隣り合う2つの底部を結んだ直線に対して、第1基材の第1樹脂層が形成された面の法線方向の長さを測定した。測定対象は、8の倍数輪帯(第8輪帯、第16輪帯、・・・第40輪帯)とし、その平均値から算出した。
樹脂厚みは、第1基材面の法線方向の長さを測定した。第1樹脂層の格子部の格子高さdを除いた厚みt1は、格子形状の部分の樹脂幅(第1基材の第1樹脂層が形成された面の接線方向)を10等分に分割し、各分割領域の中央を測定対象として、その平均値から算出した。第2樹脂層の第1樹脂層の格子部と対向する部分における格子高さdを除いた平均厚みt2も同様に、格子形状の部分の樹脂幅(第2基材の第2樹脂層が形成された面の接線方向)を10等分に分割し、各分割領域の中央を測定対象として、その平均値から算出した。外周部の厚みteは最大値を測定した。
樹脂長さweは、第1基材の第1樹脂層が形成された面の接線方向の長さの最大値を測定した。
(樹脂剥がれの評価)
作製した回折光学素子を高温高湿環境(温度60℃、湿度85RH%)に設定した恒温槽に1000時間放置し、1000時間経過後に恒温槽から取り出し、23℃の温度環境にいて樹脂剥がれの有無を目視および光学顕微鏡で観察した。樹脂剥がれが確認されなかったものをA、樹脂剥がれが確認されたものをCとして、Aを合格、Cを不合格とした。
(回折効率の評価)
回折効率は、格子形状の外周部に直径約2mmで波長400nm~700nmの測定光を入射し、回折光学素子から出射される一次回折光の強度を分光光度計で検出することで回折効率を測定した。測定は、温度23±0.5℃、湿度50±10RH%の環境下で実施した。この測定で、45輪帯ある第一の格子形状のおおよそ第35輪帯から第40輪帯の格子形状の形状精度を評価した。回折効率が95%以上をA、93%以上95%未満のものをB、93%未満をCとした。
(総合評価)
樹脂剥がれの評価および回折効率の評価のうち、両方ともAだったものをAとした。一方がAで他方がBのものはB、一方がAで他方がCのものはCとした。
(実施例1)
図3に示した製造方法で実施例1の回折光学素子を製造した。第1基材2は、直径60mmの光学ガラス(オハラ社製、晶種:S-TIM8)を用いた。形状は、一方の面が平面で、他方の面がR190mmの凹球面形状であった。第2基材7は、直径58mmの光学ガラス(オハラ社製、晶種:S-FSL5)を用いた。形状は、一方の面がR70mmの凸球面形状、他方の面がR190mmの凸球面形状であった。金型1は、金属母材上にメッキしたNiP層を精密加工機で切削加工し、第1樹脂層の回折格子形状を反転した形状を形成したものを用いた。
金型1と第1基材2の間に、第1樹脂層3の前駆体である未硬化の紫外線硬化型のアクリル樹脂3aを充填した。その後、アクリル樹脂3aを硬化させるために、波長365nmの強度が10mW/cmの紫外線を200秒全面に照射した。金型1を離型した後に、80℃で24時間加熱することにより、第1基材2上に第1樹脂層3を形成した。
その後、第1樹脂層3と第2基材7の間に、第2樹脂層8の前駆体である未硬化の紫外線硬化型のアクリル樹脂8aを充填した。その後、アクリル樹脂8aを硬化させるために、波長365nmの強度が30mW/cmの紫外線を全面に1000秒間照射した。最後に、80℃で72時間加熱することにより、回折光学素子10を得た。
実施例1の回折光学素子の第1樹脂層3の屈折率は1.62、アッベ数は40.0、第2樹脂層8の屈折率は1.59、アッベ数は29.0であった。
実施例1の回折光学素子の格子形状は、第1基材2のR190mmの凹球面に対して緩やかな凸形状の傾斜を有していた。また、第1輪帯の輪帯幅が3.5mmであり、第2輪帯の輪帯幅が1.5mmであり、以下輪帯幅が連続的に狭くなり、最外周の輪帯である第40輪帯の輪帯幅は0.30mmであった。
回折格子形状の格子高さdは、20.0μmであった。また、第1樹脂層の格子部の格子高さdを除いた厚みt1は30.0μmであった。また、第2樹脂層の第1樹脂層の格子部と対向する部分における回折格子高さdを除いた厚みt2は50.0μmであった。すなわち、2枚のガラス基材の間隔は100μmであった。
外周部の厚みteは41.5μm、径方向の長さweは1.2mm(1200μm)であった。
実施例1の回折光学素子の形状を表1にまとめた。
次いで、実施例1の回折光学素子の回折効率および樹脂剥がれを評価した。回折効率は95.8%であったため、評価はAとした。また、樹脂剥がれが確認されなかったので、評価はAとした。両方の評価がAであったので、総合評価はAとした。これらの評価結果は表2にまとめた。
(実施例2~8および比較例1~3)
実施例2~8および比較例1~3では、実施例1の回折光学素子と樹脂層の形状が異なるように金型5の形状または、第2樹脂層の厚みが異なるようにイジェクタ9の動きを制御した点以外は実施例1と同様の方法で、回折光学素子を作製した。
実施例2~8および比較例1~3の回折光学素子の形状を表1にまとめた。
また、実施例2~8および比較例1~3の評価結果を表2にまとめた。
Figure 0007418079000001
Figure 0007418079000002
式(1)および式(2)を満たす実施例1~8は、樹脂剥がれが生じなかった。また回折効率は93%以上であったため、いずれも総合評価がAもしくはBであった。なかでも、式(3)および式(4)も満たした実施例1~3および実施例7、8は回折効率が95%以上であったため、総合評価はAであった。なお、実施例1~8のteは、回折格子の高さの最大値dmaxとt1の和未満であった(te<t1+dmax)。
一方、比較例1は回折効率が高かったものの、teの厚みがt1とdの和に等しく、(1)式を満たさなかったため、樹脂剥がれが生じてしまった。また、比較例2はteの厚みがt1+0.24dであり、(1)式を満たさなかった。同様に、比較例3はweの長さが25dであり、(2)式を満たさなかった。比較例2および3は、第1樹脂層形成時にヒケが発生したために、回折効率が低くなったと考えられる。
以上の結果より、t1+0.3d≦te≦t1+0.9d (1)を満たし、 30d≦we (2)を満たすことにより、基材と樹脂との界面で剥がれが発生しにくい回折光学素子を提供することができるが分かった。
1 金型
2、2X、20 第1基材
3、3X、30 第1樹脂層
3a 紫外線硬化樹脂
4 イジェクタ
5 紫外線光源
7、7X、70 第2基材
8、8X、80 第2樹脂層
9 イジェクタ
10、100 回折光学素子
31、31X、310 格子部
32、32X、320 外周部
600 一眼レフデジタルカメラ(撮像装置)
601 レンズ鏡筒(交換レンズ、光学機器)
602 カメラ本体
603、605 レンズ
604 内筒
606 絞り
607 主ミラー
608 サブミラー
609 シャッタ
610 撮像素子
611 プリズム
621 筐体

Claims (9)

  1. 第1基材と第2基材との間に、第1樹脂層と第2樹脂層とが密着して積層された回折光学素子であって、
    前記第1樹脂層は回折格子形状を有する格子部と、前記格子部の外周に隣接し回折格子形状を有しない外周部と、を有し、
    前記外周部は前記第1基材または前記第2基材と接する下面と、前記下面の反対側に上面を有し、
    前記上面と前記下面の距離である前記外周部の厚みteは、折格子の高さをd、前記格子部の前記回折格子の高さを除いた厚さをt1としたときに下記式(1)
    t1+0.3d≦te≦t1+0.9d (1)
    を満たし、
    前記上面の径方向の長さである前記外周部の径方向の長さweは、下記式(2)
    30d≦we (2)
    を満たすことを特徴とする回折光学素子。
  2. 前記外周部の径方向の長さweが、下記式(3)
    50d≦we≦100d (3)
    を満たす請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 前記第2樹脂層の前記第1樹脂層の格子部と対向する部分における前記回折格子の高さを除いた厚さをt2としたときに、前記t2が下記式(4)
    1.5d≦t2≦3d (4)
    を満たす請求項1または2に記載の回折光学素子。
  4. 前記回折格子の高さdが、8μm以上25μm以下の範囲である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回折光学素子。
  5. 前記格子部の前記回折格子の高さを除いた厚さt1が、1μm以上50μm以下の範囲である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回折光学素子。
  6. 前記外周部の外周面が、前記第2樹脂層と接している請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回折光学素子。
  7. 筐体と、該筐体内に配置された複数のレンズを有する光学系と、を有する光学機器であって、前記レンズの少なくとも1つが請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回折光学素子であることを特徴とする光学機器。
  8. 筐体と、該筐体内に配置された複数のレンズを有する光学系と、該光学系を通過した光を受光する撮像素子と、を有する撮像装置であって、
    前記レンズの少なくとも1つが請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回折光学素子であることを特徴とする撮像装置。
  9. 前記撮像装置がカメラであることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
JP2019180973A 2019-09-30 2019-09-30 回折光学素子、光学機器、撮像装置 Active JP7418079B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180973A JP7418079B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 回折光学素子、光学機器、撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180973A JP7418079B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 回折光学素子、光学機器、撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021056426A JP2021056426A (ja) 2021-04-08
JP7418079B2 true JP7418079B2 (ja) 2024-01-19

Family

ID=75270658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019180973A Active JP7418079B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 回折光学素子、光学機器、撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7418079B2 (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000114143A (ja) 1998-10-02 2000-04-21 Canon Inc 光学ユニット、光学ユニットの製造方法、光学ユニットを用いた光学系、光学ユニットを用いた露光装置及びこの露光装置を用いたデバイスの製造方法
WO2006090614A1 (ja) 2005-02-22 2006-08-31 Nikon Corporation 回折光学素子
JP2008058907A (ja) 2006-09-04 2008-03-13 Canon Inc 回折光学素子及びこれを有する光学系
JP2012018309A (ja) 2010-07-08 2012-01-26 Canon Inc 光学素子の成形方法
JP2012218394A (ja) 2011-04-13 2012-11-12 Nikon Corp 光学素子の製造方法および光学素子
JP2012252307A (ja) 2011-06-07 2012-12-20 Canon Inc 複合光学素子および撮像光学系
JP2013254200A (ja) 2012-05-11 2013-12-19 Canon Inc 複合型光学素子およびその製造方法
JP2015011293A (ja) 2013-07-02 2015-01-19 キヤノン株式会社 回折光学素子の製造方法
JP2016061796A (ja) 2014-09-12 2016-04-25 キヤノン株式会社 積層型の回折光学素子
JP2016206688A (ja) 2016-08-31 2016-12-08 キヤノン株式会社 回折光学素子の製造方法および回折光学素子
US20170168301A1 (en) 2015-12-14 2017-06-15 Oculus Vr, Llc Display with multilayer diffractive optical elements
JP2018045238A (ja) 2016-09-13 2018-03-22 キヤノン株式会社 回折光学素子およびその製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000114143A (ja) 1998-10-02 2000-04-21 Canon Inc 光学ユニット、光学ユニットの製造方法、光学ユニットを用いた光学系、光学ユニットを用いた露光装置及びこの露光装置を用いたデバイスの製造方法
WO2006090614A1 (ja) 2005-02-22 2006-08-31 Nikon Corporation 回折光学素子
JP2008058907A (ja) 2006-09-04 2008-03-13 Canon Inc 回折光学素子及びこれを有する光学系
JP2012018309A (ja) 2010-07-08 2012-01-26 Canon Inc 光学素子の成形方法
JP2012218394A (ja) 2011-04-13 2012-11-12 Nikon Corp 光学素子の製造方法および光学素子
JP2012252307A (ja) 2011-06-07 2012-12-20 Canon Inc 複合光学素子および撮像光学系
JP2013254200A (ja) 2012-05-11 2013-12-19 Canon Inc 複合型光学素子およびその製造方法
JP2015011293A (ja) 2013-07-02 2015-01-19 キヤノン株式会社 回折光学素子の製造方法
JP2016061796A (ja) 2014-09-12 2016-04-25 キヤノン株式会社 積層型の回折光学素子
US20170168301A1 (en) 2015-12-14 2017-06-15 Oculus Vr, Llc Display with multilayer diffractive optical elements
JP2016206688A (ja) 2016-08-31 2016-12-08 キヤノン株式会社 回折光学素子の製造方法および回折光学素子
JP2018045238A (ja) 2016-09-13 2018-03-22 キヤノン株式会社 回折光学素子およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021056426A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101174180B1 (ko) 회절 광학 소자
KR101439564B1 (ko) 광학계 및 접안 렌즈
JP2008242186A (ja) 回折光学素子及びそれを用いた光学系
JP2012103543A (ja) 回折光学素子及び撮像光学系
JP4411026B2 (ja) 光学材料及び、光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子、光学系
JP4227442B2 (ja) 光学材料、光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子、光学系及び光学素子の成形方法
JP7418079B2 (ja) 回折光学素子、光学機器、撮像装置
JP7106279B2 (ja) 回折光学素子及び光学機器
JP7346262B2 (ja) 回折光学素子、回折光学素子の製造方法、光学機器および撮像装置
JP7451299B2 (ja) 回折光学素子、光学機器および撮像装置
JP7353962B2 (ja) 光学素子、光学機器および撮像装置
JP7346278B2 (ja) 回折光学素子、光学機器および撮像装置
CN110109225B (zh) 光学元件、光学装置和成像装置
JP7451298B2 (ja) 回折光学素子、光学機器および撮像装置
JP7277268B2 (ja) 光学素子、光学機器、撮像装置および光学素子の製造方法
US11237300B2 (en) Optical element and optical apparatus
JP4115165B2 (ja) 光学部品の成形方法
JP7418096B2 (ja) 光学素子、光学機器および撮像装置
US20220239809A1 (en) Polymerizable composition, optical element and method for producing the same, optical device, and image capturing apparatus
JP2023055538A (ja) 光学素子、光学素子の製造方法、樹脂組成物、光学機器及び撮像装置
JP2023014556A (ja) 回折光学素子、光学機器、撮像装置および回折光学素子の製造方法
JP2001324674A (ja) 光学系及び光学機器
JP2021009199A (ja) 回折光学素子、回折光学素子の製造方法および撮像装置
US20220003901A1 (en) Optical element manufacturing method, optical element, optical apparatus, and image capturing apparatus
JP7467095B2 (ja) 複合型光学素子、光学機器、撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20231213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7418079

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151