JP2000105947A - 可逆表示機能を有する光情報記憶媒体および表示記録方法 - Google Patents

可逆表示機能を有する光情報記憶媒体および表示記録方法

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JP2000105947A
JP2000105947A JP10351227A JP35122798A JP2000105947A JP 2000105947 A JP2000105947 A JP 2000105947A JP 10351227 A JP10351227 A JP 10351227A JP 35122798 A JP35122798 A JP 35122798A JP 2000105947 A JP2000105947 A JP 2000105947A
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JP10351227A
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English (en)
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Hiroko Iwasaki
博子 岩崎
Kenichi Aihara
謙一 相原
Takashi Hattori
恭士 服部
Akihiko Okamoto
明彦 岡本
Yoshihiko Hotta
吉彦 堀田
Naoshi Mishima
直志 三島
Tetsuo Watanabe
哲夫 渡辺
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記憶された情報を可逆表示できるようにした
光情報記憶媒体を提供する。 【解決手段】 基体上に光情報記憶層、可逆表示記録層
が順次積層された光情報記憶媒体であって、該光情報記
録層に記憶された情報の少なくとも一部を、該可逆表示
記録層に視覚的に記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記憶された情報の
少なくとも一部を可逆表示できる光情報記憶媒体と表示
記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】膨大な情報を保存、記録、書き換えする
ための電子情報記憶媒体はオフィス、家庭などの使用環
境を問わず、コンピュータ周辺機器としての重要度が近
年ますます高まっている。それらには磁気テープ:フロ
ッピィディスク、光磁気ディスク、CD−DA、CD−
ROM、CD−R、CD−RWなどに代表されるコンパ
クトディスク(CD)系媒体:DVD−ROM、DVD
−R、DVD−RAMなどに代表されるDVD系媒体:
その他ICカードや光カード、可搬性ハードディスクな
どさまざまな種類の電子情報記憶媒体がある。加えて近
年は、記憶容量が大幅に増加し、一つの媒体に記憶され
る内容の種類も数も急激に増加している。特にこれらの
中でも、レーザを用い情報の記憶、読み出しなどを行う
光情報記憶媒体が注目されてきている。
【0003】ところで、電子情報記憶媒体に記録された
内容やボリューム名を記録し、容易に目視で確認するた
めのインデックス記録がなされるが、この方法として
は、従来ステッカータイプのインデックスラベルをディ
スクカートリッジ上に貼付する方法がとられている。特
開平9−282836号公報には、このインデックスラ
ベルとして液晶/高分子複合膜を用い、表示を書き換え
ることが提案されている。しかしながら、CD系ディス
クの場合には、カートリッジが使用されず媒体が単体で
使用されるため、ディスク表面に液晶/高分子複合膜な
どを設けるとディスク全体の厚みが増えすぎディスクの
回転に不具合が生じ、レーザ光による情報を読み取るこ
とや書き込むことができなくなるという不具合が発生す
る。
【0004】CD−ROMは、製造されたときは、既に
データが記録されており、再生専用の光情報媒体として
使用される。このCD−ROMは、それに記憶された内
容を示すインデックス表示や各種のデザインを紫外線硬
化性インクや油性インクによって保護層の表面に印刷し
てある。これらの印刷は、通常、スクリーン印刷やオフ
セット印刷といった印刷手段により行なわれている。こ
れらの印刷手段は、同一パターンを同時に多数印刷す
る、いわゆる多量印刷に適する印刷手段である。
【0005】また、レーザを用いて1回だけ記録するこ
とができ、その記録内容をCDプレーヤーで再生でき
る、ライトワンス型の光情報記憶媒体(CD−R)が開
発されるに至り、ユーザが音楽やコンピュータ用データ
などの独自の情報をCD−Rに記憶することも行われる
ようになっている。このCD−Rは、その表面には何も
記載されていないか、或は紫外線硬化性インクや油性イ
ンクによって共通の文字や図柄が印刷されているだけで
あり、パーソナルな情報を光情報記憶媒体に記録する前
あるいは後に、インデックス表示やその他のデザインと
して保護層上に油性のフェルトペン等を用いて書き込む
方法や、薄いラベル等を貼って表示を施す方法を施した
り、媒体表面にインク受容層を設けインクジェット記録
方法で表示記録(特開平5−238005号公報)する
方法や、媒体表面に染料受容層を設け昇華型熱転写記録
方法で表示記録(特開平8−48080号公報)する方
法が提案されている。
【0006】さらに最近になって、レーザを用いて記憶
した情報を書き換えることが可能な光情報記憶媒体(C
D−RW)が開発され使われ始めているが、CD−Rの
ようにフェルトペンやインクジェット、熱転写記録法で
インデックスなどを表示記録すると記憶内容を変更した
場合に表示を変更することができず、記憶内容と表示が
異なってしまい表示を見ただけでは記憶された内容がわ
かりづらいという不具合があった。また、表示を変更す
るためにCD−Rに使用するような薄いラベルを用い記
憶内容の変更に応じてラベルを貼り替えたりすると媒体
に傷が付いたりする不具合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の不具合を解消し、媒体の記憶内容を目視で確
認でき、しかも媒体にダメージを与えることなく簡便、
かつ体裁良く表示を記録・消去・書き換えを行うことが
できる可逆表示機能を備えた光情報記憶媒体および表示
記録方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、基体と光情報記憶層と可逆表示記録層とをこの順に
一体的に設けてなり、該光情報記憶層に記憶された情報
の少なくとも一部を、該可逆表示記録層に記録して視覚
的に認識し得るようにしたことを特徴とする光情報記憶
媒体が提供される。
【0009】第二に、可逆表示記録層が熱により透明度
もしくは色調が変化する熱可逆表示記録層であることを
特徴とする上記第一に記載の光情報記憶媒体が提供され
る。
【0010】第三に、基体が樹脂であり、その樹脂のガ
ラス転移温度(Tg)と熱可逆表示記録層の記録温度
(Tr)とが下記の関係にあることを特徴とする上記第
二に記載の光情報記憶媒体が提供される。 Tr ≦ 1.6 × Tg (式1) [Tr:熱可逆表示記録層の記録温度(℃)、Tg:基
体のガラス転移温度(℃)]
【0011】第四に、基体のガラス転移温度(Tg)と
熱可逆表示記録層の記録温度(Tr)とが下記の関係に
あることを特徴とする上記第二又は三に記載の光情報記
憶媒体が提供される。 Tr≦1.3×Tg×{(Lr+Ld)/(Lr+0.8×Ld)}(式2) [Tr:熱可逆表示記録層の記録温度(℃)、Tg:基
体のガラス転移温度(℃)、Lr:熱可逆表示記録層の
膜厚(μm)、Ld:基体の熱可逆表示記録部側の面か
ら熱可逆表示記録層の基体側の面までの距離(μm)]
【0012】第五に、熱可逆表示記録層の記録温度(T
r)が120℃以上であることを特徴とする上記第二、
三又は四に記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0013】第六に、熱可逆表示記録層として、樹脂母
材および該樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主
成分とし、熱により透明度が可逆的に変化する熱可逆表
示記録層を用いることを特徴とする上記第二〜五のいず
れかに記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0014】第七に、有機低分子物質の少なくとも一部
として、融点が100℃以上でかつ基体のガラス転移温
度の1.6倍の温度以下の有機低分子物質を使用するこ
とを特徴とする上記第六に記載の光情報記憶媒体が提供
される。
【0015】第八に、有機低分子物質として、二種以上
の有機低分子物質を用い、その二種以上の有機低分子物
質のそれぞれの融点の温度の差が30℃以上あることを
特徴とする上記第六又は七に記載の光情報記憶媒体が提
供される。
【0016】第九に、熱可逆表示記録層として、電子供
与性呈色性化合物および電子受容性化合物を主成分と
し、発色反応を利用した熱可逆表示記録層を用いること
を特徴とする上記第二〜五のいずれかに記載の光情報記
録媒体が提供される。
【0017】第十に、電子受容性化合物の少なくとも一
部として、融点が120℃でかつ基体のガラス転移温度
(Tg)の1.6倍の温度以下の電子受容性化合物を使
用することを特徴とする上記第九に記載の光情報記憶媒
体が提供される。
【0018】第十一に、基体のガラス転移温度(Tg)
が100〜180℃であることを特徴とする上記第一〜
十のいずれかに記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0019】第十二に、反り角が±0.6deg以下で
あり、かつ反り量が0.4mm以下であることを特徴と
する上記第一〜十一のいずれかに記載の光情報記憶媒体
が提供される。
【0020】第十三に、可逆表示記録層と支持体と接着
剤層もしくは粘着層とをこの順で設けた可逆表示記録ラ
ベルを、基体および光情報記憶層を有する光情報記憶体
に貼り付けて一体化したことを特徴とする上記第一〜十
二のいずれかに記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0021】第十四に、可逆表示記録層に記録され視覚
的に認識できる情報の少なくとも一部が、バーコードで
表示されることを特徴とする上記第一〜十三のいずれか
に記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0022】第十五に、可逆表示記録層の背面に光反射
層を設けることを特徴とする上記第一〜十四のいずれか
に記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0023】第十六に、光情報記憶層と可逆表示記録層
との間であって該光情報記憶層近傍にレーザ光の反射の
機能及び該光情報記憶層の加熱防止の機能を有する反射
放熱層を設け、該反射放熱層が表示コントラストを向上
させるために可逆表示記録層の背面に設けられる光反射
層を兼ねることを特徴とする上記第十五に記載の光情報
記憶媒体が提供される。
【0024】第十七に、可逆表示記録層を形成した側の
光情報記憶媒体の表面の十点平均粗さ(Rz)が0.3
〜3.0μmである(JIS B0601)ことを特徴
とする上記第一〜十六のいずれかに記載の光情報記憶媒
体が提供される。
【0025】第十八に、可逆表示記録層を形成した側の
光情報記憶媒体の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.
05〜1.0μmである(JIS B0601)ことを
特徴とする上記第一〜十六のいずれかに記載の光情報記
憶媒体が提供される。
【0026】第十九に、基体の光情報記憶層形成面側の
少なくとも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一
面側の一部に不可逆表示記録領域を設けることを特徴と
する上記第一〜十八に記載の光情報記憶媒体が提供され
る。
【0027】第二十に、不可逆表示記録領域が、水性イ
ンクが定着可能な親水性表面であることを特徴とする上
記第十九に記載の光情報記憶媒体が提供される。
【0028】第二十一に、不可逆表示記録領域が、熱転
写記録方法により画像を形成し定着できる受容層を有す
ることを特徴とする上記第十九又は二十に記載の光情報
記憶媒体が提供される。
【0029】第二十二に、基体と光情報記憶層と可逆表
示記録層とをこの順に一体的に設けてなる光情報記憶媒
体を用い、レーザ光を照射し光学的に読み取り可能な情
報を記憶および/または書き換えし、該記憶および/ま
たは書き換えた情報の少なくとも一部を該可逆表示記録
層に記録および/または書き換えして視覚的に認識し得
るようにすることを特徴とする光情報記憶媒体の表示記
録方法が提供される。
【0030】第二十三に、可逆表示記録層が熱により透
明度もしくは色調が変化する熱可逆表示記録層であり、
光情報記憶層に記憶された情報の少なくとも一部を加熱
により該熱可逆表示記録層に記録および/または書き換
えして視覚的に認識し得るようにすることを特徴とする
上記第二十二に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法が
提供される。
【0031】第二十四に、基体のガラス転移温度の1.
6倍の温度以下で、熱可逆表示記録層を記録および/ま
たは書き換えして視覚的に認識し得るようにすることを
特徴とする上記二十三に記載の光情報記憶媒体の表示記
録方法が提供される。
【0032】第二十五に、基体のガラス転移温度の 1.3 ×(Lr + Ld)/(Lr + 0.8 × L
d) [Lr:熱可逆表示記録層の膜厚(μm)、Ld:基体
の熱可逆表示記録層側の面から熱可逆表示記録層の基体
側の面までの距離(μm)]倍の温度以下で、熱可逆表
示記録層を記録および/または書き換えして視覚的に認
識し得るようにすることを特徴とする上記第二十三又は
二十四に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法が提供さ
れる。
【0033】第二十六に、基体の光情報記憶層形成面側
の少なくとも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同
一面側の一部に不可逆表示記録領域を設けてなる光情報
記憶媒体を用い、該不可逆表示記録領域に画像状に少な
くとも染料または顔料を含む材料を付着させ画像を形成
することを特徴とする上記第二十二〜二十五のいずれか
に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法が提供される。
【0034】第二十七に、基体の光情報記憶層形成面側
の少なくとも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同
一面側の一部に水性インクが定着可能な親水性表面であ
る不可逆表示記録領域を設けてなる光情報記憶媒体を用
い、インクジェット記録方法により水性インクを該不可
逆表示記録領域に付着させ画像を形成することを特徴と
する上記第二十六に記載の光情報記憶媒体の表示記録方
法が提供される。
【0035】第二十八に、基体の光情報記憶層形成面側
の少なくとも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同
一面側の一部に熱転写画像が定着可能な不可逆表示記録
領域を設けてなる光情報記憶媒体を用い、熱転写記録方
法により少なくとも顔料もしくは染料を含む材料を該不
可逆表示記録領域に付着させ画像を形成することを特徴
とする上記第二十六に記載の光情報記憶媒体の表示記録
方法が提供される。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の光情報記憶層は、レーザ光を照射し光学
的に読み取り可能な情報を記憶できるものならば何でも
良く、さらに該情報が書き換えできることが好ましい。
光情報記憶層の具体的な材料としては相変化型記憶材料
や光磁気記憶材料などが挙げられる。好ましくは相変化
型記憶材料が使用され、例としては所謂カルコゲン系合
金材料が挙げられる。より詳しい具体例としては、Fe
TbCo系の光磁気記録材料、GeSbTe、AgIn
SbTe系の相変化形記録材料等が使用できる。なかで
も、AgInSbTe系の相変化形記録材料が記録感
度、高い消去比等の点で好適である。
【0037】図1は、本発明におけるAgInSbTe
系の相変化形記録材料を用いた光情報記憶媒体の代表例
である。基本的な構成は、案内溝を有する基体1上に第
一誘電体層2、光情報記憶層3、第二誘電体層4、反射
放熱層5、可逆表示記録層7が設けられている。さら
に、好ましくは、反射放熱層5と可逆表示記録層7の間
に中間層6、および基体1の裏面にハードコート層8を
有する。誘電体層2、4は必ずしも光情報記憶層の両側
に設ける必要はないが、基体1がポリカーボネート樹脂
のように耐熱性が低い材料の場合には第一誘電体層2を
設けることが望ましい。
【0038】光情報記憶層3の膜厚は、5〜100nm
が好ましく、さらに好ましくは10〜50nm、特に好
ましくは15〜25nmである。光情報記憶層3は、ス
パッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、プラ
ズマCVD法等によって作製できる。
【0039】基体1の材料は、通常、ガラス、セラミッ
クス、あるいは樹脂であり、なかでも樹脂基体が成形
性、コスト、軽量といった点で好適である。樹脂の代表
例として、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチ
レン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタ
ン樹脂などがあげられるが、加工性、光学特性、耐熱特
性等から、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が好
ましい。基体1の形状は、通常ディスク状であるが、カ
ード状あるいはシート状であってもよい。基体1の厚さ
は1.2mm、0.6mm、0.3mm等の任意のもの
が使用できるが、クロストークの基体チルト依存性の観
点から、厚さの小さいものが望まれる。しかし、製膜上
の困難や歩留り等を考慮すると1.2mm、0.6mm
くらいが好ましい。
【0040】樹脂基体の場合、該樹脂のガラス転移温度
Tgは、100℃以上が好ましく、120℃以上が更に
好ましく、そして200℃以下が好ましく、180℃以
下が更に好ましい。基体の樹脂のガラス転移温度Tg
が、この温度より低くなると基体が変形しやすくなると
いう不具合があり、この温度より高くなると成形しにく
くなるという不具合がある。基体の樹脂のガラス転移温
度Tgは、通常の方法で測定される。通常は動的粘弾性
測定やDSCで測定され、動的粘弾性測定ではtanδ
もしくはE’’のピーク温度がTgにあたるとされる。
【0041】本発明で使用する第一誘電体層2および第
二誘電体層4は、SiO、SiO2、ZnO、SnO2
Al23、TiO2、In23、MgO、ZrO2などの
酸化物、Si34、AlN、TiN、BN、ZrNなど
の窒化物、ZnS、In23、TaS4などの硫化物、
SiC、TaC、B4C、WC、TiC、ZrCなどの
炭化物やダイヤモンド状炭素、あるいは、それらの混合
物が好ましい。これら第一誘電体層2および第二誘電体
層4の膜厚は、スパッタリング、イオンプレーティン
グ、真空状着、プラズマCVD等によって作製できる。
第一誘電体層2の膜厚は、50〜500nm、好ましく
は100〜300nm、更に好ましくは150〜250
nmである。第二誘電体層4の膜厚は、5〜200n
m、好ましくは10〜50nmである。
【0042】本発明で使用する反射放熱層5は、Al、
Ag、Auなどの金属材料、およびそれらにTi、C
r、Si、Taなどを添加したものが使用できる。反射
放熱層は、スパッタリング、イオンプレーティング、真
空状着、プラズマCVD等によって作製できる。その膜
厚は、好ましくは30〜300nm、更に好ましくは5
0〜250nm、特に好ましくは70〜200nmであ
る。
【0043】中間層6は、必要に応じて設けられ、好ま
しくは樹脂を主体とした材料で構成される。具体的には
アクリル系やメタクリル系モノマーを主体とした紫外線
硬化性樹脂が好ましく用いられる。中間層6は、スピン
コートなどの塗工方法により形成され、光情報記憶層3
や反射放熱層5を保護する機能および可逆表示記録層7
と反射放熱層5以下とを接着する機能を有する。その膜
厚は、0.5〜20μmが好ましく、さらに好ましくは
1.0〜15μmである。
【0044】可逆表示記録層7の材料としては、エレク
トロクロミック材料、フォトクロミック材料、サーモク
ロミック材料、磁気記録材料、双方向安定性(Bist
able)液晶材料、熱可逆記録材料などが挙げられる
が、エネルギーを印加することにより第一の透明度もし
くは色調となり、再度同一もしくは異なるエネルギーを
印加することにより第二の透明度もしくは色調となり、
前述の第一および第二の透明度もしくは色調はエネルギ
ーを印可することなしに保持できるものが好ましい。印
加されるエネルギーとしては、光、熱、電界、磁気など
が挙げられるが、安定性とコストの面から熱エネルギー
が好適に用いられる。可逆表示記録層7の膜厚は、それ
ぞれの材料によっても異なるが、0.5〜300μmが
好ましく、さらに好ましくは1.0〜100μmであ
り、特に好ましくは2.0〜30μmである。
【0045】従って、熱可逆表示記録層は、熱により透
明度や色調が可逆的に変化するものならばどのようなも
のでもよいが、エネルギーの印加なしに常温で色調及び
/又は透明度が異なる2以上の形態を保持できるもので
あることが好ましい。例としてポリマーを2種以上混合
して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するもの
(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子の相
変化を利用したもの(特開昭62−66990号公報、
P2右上3行目〜P4左上17行目)、常温より高い第
1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定温度
よりも高い第2の特定温度で加熱し、その後冷却するこ
とにより第2の色の状態となるもの、等が挙げられる。
【0046】特に、第1の特定温度に加熱した後と第1
の特定温度より高い第2の特定温度に加熱した後で透明
度や濁度、色調などの色の状態が変化するものは、温度
を制御しやすいため好適に用いられる。これらの具体例
としては、樹脂中に脂肪酸などの長鎖低分子を分散し第
1の特定温度で透明状態となり、第2の特定温度で白濁
状態となるもの(特開昭55−154198号公報)、
特定の樹脂と脂肪酸等を用い第1の特定温度で白濁状態
となり、第2の特定温度で透明状態となるもの(特開平
3−169590号公報)、ロイコ染料と長鎖アルキル
顕色剤を用い第2の特定温度に加熱後、黒、赤、青等に
発色し、第1の特定温度で消色するもの(特開平5−1
24360号公報、特開平5−294063号公報、特
開平6−171225号公報)、ロイコ染料と両性顕色
剤を用い第1の特定温度で発色し、第2の特定温度で消
色するもの(特開平2−188293号公報、特開平2
−188294号公報)等が挙げられる。
【0047】これらの中でも、ロイコ染料を用いた黒、
赤、青等に発色するものはコントラストがよいため好適
に用いられ、ロイコ染料を用いたタイプの中でも長鎖ア
ルキル顕色剤を用いたものは発色と消色の温度を制御し
やすいため、好ましく用いられる。一方、脂肪酸などの
有機低分子物質を樹脂中に分散したもので第1の特定温
度で透明状態となり第2の特定温度に加熱後、白濁状態
となるものは、ロイコ染料を用いたタイプが化学的変化
であるのに対し物理的変化であるため、保存安定性が良
く、感度及び耐久性もよいという利点があり、更に好ま
しく用いられる。
【0048】この樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質を主成分とし第1の特定温度で透明
状態となり第2の特定温度に加熱後、白濁状態となる熱
可逆表示記録材料を具体的に説明する。この熱可逆表示
記録材料は、透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)
を利用しており、この透明状態と白濁不透明状態との違
いは次のように推測される。すなわち、(I)透明の場
合には樹脂母材中に分散された有機低分子物質の粒子は
有機低分子物質と樹脂母材は隙間なく密着しており、ま
た粒子内部にも空隙はなく、片側から入射した光は散乱
されること無く反対側に透過するため透明に見えるこ
と、また、(II)白濁の場合には有機低分子物質の粒子
は有機低分子物質の微細な結晶で構成されており、結晶
の界面若しくは粒子と樹脂母材の界面に隙間ができ片側
から入射した光は空隙と結晶、空隙と樹脂の界面で屈折
し、散乱されるため白く見えること、等に由来してい
る。
【0049】図2(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された
有機低分子物質とを主成分とする熱可逆表示記録材料
は、例えばT0以下の常温では白濁不透明状態にある。
これを加熱していくと温度T1から徐々に透明になり始
め、温度T2〜T3に加熱すると透明となり、この状態で
再びT0以下の常温に戻しても透明のままである。これ
は温度T1付近から樹脂が軟化し始め、軟化が進むにつ
れ、樹脂が収縮し樹脂と有機低分子物質粒子との界面若
しくは粒子内の空隙を減少させるため、徐々に透明度が
上がり、温度T2〜T3では有機低分子物質が半溶融状態
となり、残った空隙を溶融した有機低分子物質が埋める
ことにより透明となり、種結晶が残ったまま冷却される
比較的高温で結晶化し、その際樹脂がまだ軟化状態のた
め、結晶化にともなう粒子の体積変化に樹脂が追随し、
空隙が出来ず透明状態が維持されるためと考えられる。
更にT4以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁
不透明状態に戻る。これは温度T4以上で有機低分子物
質が完全に溶融した後、過冷却状態となりT0より少し
高い温度で結晶化し、その際、樹脂が結晶化にともなう
体積変化に追随できず、空隙が発生するためであると思
われる。ただし図2に示した温度−透明度変化曲線は代
表的な例を示しただけであり、材料をかえることにより
各状態の透明度等にその材料に応じて変化が生じること
がある。
【0050】この熱可逆表示記録材料に用いられる樹脂
としては、ガラス転移温度が60℃以上が好ましく、7
0℃以上が更に好ましく、そして120℃以下が好まし
く、100℃以下が更に好ましい。ガラス転移温度が低
すぎると画像耐熱性が低下し、高すぎると消去性が低下
するという不具合が生じる。具体的には、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレ
ート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニ
リデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデ
ン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリ
レート又はポリメタクリレート或いはアクリレート、メ
タクリレート共重合体;シリコーン樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、ポリビニルアル
コール、ポリアクロレイン、ポリカーボネート等が挙げ
られる。これらの樹脂は少なくとも一種で或いは二種以
上混合して用いてもよい。
【0051】上記樹脂の中ではポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合
体等の塩化ビニル系共重合体が好ましく用いられる。さ
らに繰り返し耐久性を向上させるには、樹脂を架橋する
ことが好ましく、架橋する方法としては熱、紫外線、電
子線によるのが好ましい。樹脂を架橋させる際には、各
種の架橋剤を用いても良い。例えば、熱架橋の場合には
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体な
どのヒドロキシル基を有する樹脂にイソシアネート基を
有する材料を組み合わせて架橋する方法があり、紫外線
架橋、電子線架橋の場合にはアクリル系またはメタクリ
レート系のモノマーやオリゴマーを樹脂とともに用いて
架橋する方法などがあるが、これらに限定されるもので
はない。
【0052】これらの樹脂、架橋剤および架橋方法は、
特開昭64−62368号、特開平3−227688
号、特開平7−96679号、特開平7−172072
号などの公報に記載されている公知の材料、公知の組み
合わせおよび公知の架橋方法は全て使用可能である。
【0053】一方、有機低分子物質としては熱可逆表示
記録層中で粒子状になるものであればよく、一般に融点
30〜200℃、好ましくは50〜200℃程度のもの
が使用される。このような有機低分子物質としては、長
鎖炭化水素を有する長鎖炭化水素含有化合物が好まし
い。長鎖炭化水素の炭素数は、6以上が好ましく、8以
上が更に好ましく、10以上が特に好ましく、50以下
が好ましく、40以下が更に好ましく、30以下が特に
好ましい。この炭素数は、一つの分子の中で2カ所以上
に分割されていてもよく、一つの分子内の炭化水素鎖の
合計の炭素数を表している。
【0054】有機低分子物質は、低融点の材料と高融点
の材料を組み合わせて用いることが好ましい。低融点有
機低分子物質と高融点低分子物質の融点の温度差は30
℃以上が好ましく、40℃以上が更に好ましく、50℃
以上が特に好ましい。融点の異なる有機低分子物質を組
み合わせて用いることにより、透明になる温度の範囲を
拡大することができる。
【0055】低融点有機低分子物質の融点は、50℃以
上が好ましく、70℃以上が更に好ましく、80℃以上
が特に好ましく、そして100℃未満であるのが好まし
い。低融点有機低分子物質の融点が上がると画像耐熱性
が向上する。高融点有機低分子物質の融点は、100℃
以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、130
℃以上が特に好ましく、140℃以上がより好ましく、
200℃以下が好ましく、180℃以下がさらに好まし
く、170℃以下が特に好ましい。高融点有機低分子物
質の融点が上がると、低融点有機低分子物質の融点との
温度差が拡大し、透明化温度幅が広くなり処理速度が上
がっても透明化しやすくなり、高融点有機低分子物質の
融点が下がると画像形成の感度が向上する。
【0056】低融点有機低分子物質の具体例としては、
脂肪酸エステル、二塩基酸エステル、多価アルコールジ
脂肪酸エステル、高級アルキル基を有するケトン、脂肪
酸、アルキルアミド、アルキル尿素が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは少なくとも1
種あるいは2種以上混合して用いられる。
【0057】高融点有機低分子物質の具体例としては、
脂肪族飽和ジカルボン酸、高級アルキル基を有するケト
ンから誘導されるセミカルバゾン、αーホスホノ脂肪
酸、脂肪酸アミド、脂肪族ビスアミド、脂環式ジカルボ
ン酸、ステロイド骨格を有する脂肪酸などが挙げられ、
下記のものが好ましいが、これらに限定されるものでは
ない。これらは、一種又は二種以上混合して用いられ
る。
【0058】これらの有機低分子物質は、特開平2−1
363、特開平3−2089、特開平5−77549、
特開平5−96850、特開平5−124343、特開
平5−294062、特開平6−48024、特開平8
−20167などに記載されている公知の材料および公
知の組み合わせは全て使用可能である。
【0059】これらの低融点有機低分子物質と高融点有
機低分子物質の混合重量比は95:5〜5:95が好ま
しく、90:10〜10:90が更に好ましく、80:
20〜20:80が特に好ましい。
【0060】なお、熱可逆表示記録層中の有機低分子物
質と樹脂との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が
好ましく、1:2〜1:8が更に好ましく、1:2〜
1:4が特に好ましい。樹脂の比率がこれ以下になる
と、有機低分子物質を樹脂中に保持した膜に形成するこ
とが困難となり、またこれ以上になると、有機低分子物
質の量が少ないため、不透明化が困難になる。
【0061】熱可逆表示記録層には以上の成分の他に、
透明画像の形成を容易にするために、界面活性剤、可塑
剤等の添加剤を添加することができる。これらは例えば
特開昭63−104879号公報、特開昭63−178
079号公報などの公報に開示されている。しかしなが
ら本発明において使用できる添加剤はこれらに限定され
るものではない。
【0062】次に、ロイコ染料と長鎖アルキル顕色剤と
を用い、発色と消色が可能な熱可逆表示記録材料の詳細
を説明する。熱可逆表示記録材料は樹脂バインダー中に
ロイコ染料および顕色剤を分散させることによって形成
される。ここで用いられるロイコ染料は、例えばトリフ
ェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、
フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物、
インドリノフタリド系化合物などから選択できる。
【0063】顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させ
る顕色能をもつ構造、例えばフェノール性水酸基、カル
ボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する
構造、例えば長鎖炭化水素基が連結した構造とをもつ化
合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基を
介していても良く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ原
子を含む2価の基または芳香族基が含まれていても良
い。具体的には特開平5−124360号公報などに記
載されている公知の顕色剤が使用できる。この顕色剤の
融点は120℃以上が好ましく、140℃以上が更に好
ましく、そして200℃以下が好ましく、180℃以下
が更に好ましい。顕色剤の融点が低すぎると消去性が低
下し、高すぎると画像形成に要するエネルギーが高くな
り、感度が低下するという不具合が生じる。
【0064】図3は、この組成物の発色濃度と温度との
関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある
組成物を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色
が起こり溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態
(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げること
ができ、固まった発色状態(C)となる。この発色状態
が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依
存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめ
と同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より
相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色
状態(C)を再び昇温していくと発色温度より低い温度
2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとは
じめと同じ消色状態(A)に戻る。
【0065】可逆表示記録層を円盤状の基体と光情報記
憶層に一体的に設ける方法は、例えば、支持体上に可逆
表示記録層を設けかつ支持体の可逆表示記録層とは逆側
に接着層もしくは粘着層を設けて可逆表示記録が可能な
ラベル(可逆表示記録転写ラベル)を作成し、該ラベル
を貼る方法(図4)、支持体上に可逆表示記録層を設け
必要に応じてその上に接着層もしくは粘着層を設け、そ
の接着層もしくは粘着層とディスクを接着もしくは粘着
した後、支持体を剥がして可逆表示記録層を転写する方
法(図5)、直接、可逆表示記録層形成溶液を塗布する
方法などが挙げられる。ここで、図5(a)は可逆表示
記録転写ラベル20を用い可逆表示記録層を転写する前
を示し、図5(b)は可逆表示記録層を転写した後、支
持体を除いた様子を示す。
【0066】ラベルを貼る方法は、ラベルの支持体が断
熱層の役割を果たし可逆表示記録層に到達した熱を基体
に伝わりにくくすることやラベル自体は大面積で塗工で
きるためコストが安くできるという利点がある。この
際、ラベルの接着力はJISK−6854,180度剥
離の方法で測定した引張り荷重の平均値で表した場合、
0.5kgf/25mm以上であることがさらに好まし
い。この接着力が小さいと繰り返し使用中にラベルが剥
がれてしまうという不具合が生じる。また、可逆表示記
録層を転写する方法や可逆表示記録層形成溶液を塗布す
る方法は、光情報記憶媒体の全体の厚みを薄くでき、基
体が円盤状の場合、ディスクの回転のムラが発生しにく
いという利点がある。
【0067】基体が円盤状の場合の例を図6に示す。図
6(a)では、可逆表示記録層はドーナッツ状に設けら
れている。可逆表示記録層の形成位置は、ディスクの外
周部より内側にあることが好ましく、その差d1は、
0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上が好まし
い。また、可逆表示記録層の形成位置は、ディスクの内
周部より外側にあることが好ましく、その差d2は、
0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上が好まし
い。ディスクの外周部や内周部の位置と可逆表示記録層
の位置のズレが少ないと可逆表示記録層が剥がれやすく
なる。
【0068】なお、基体が円盤状の場合には、上記のよ
うに必ずしも可逆表示記録層をドーナッツ状に設ける必
要はなく、図6(b)のように部分的に設けても良い
が、円盤の中心点に対し点対称であることが好ましい。
【0069】可逆表示記録層が透明状態と白濁状態が可
逆的に変化する材料の場合、特にコントラストの向上を
はかるために可逆表示記録層の背面に光を反射する層を
設けることが好ましい。光を反射する層は、誘電体層を
兼ねた反射誘電体層であっても良い。これにより、構造
が簡略化でき作成の手間を低減できる。また、図4の可
逆表示記録層7と支持体10との間や支持体10と接着
層もしくは粘着層9との間、図5の可逆表示記録層7と
接着層もしくは粘着層9との間や接着層もしくは粘着層
9と中間層6との間に光反射層を設けても良い。光反射
層は例えばAl、Ni、Snなどの金属を蒸着して形成
される。
【0070】接着剤層または粘着剤層9の材料の例とし
ては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹
脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポ
リオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ア
クリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系
共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリ
コン系樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。接着剤層または粘着剤層9の材料はホット
メルトタイプでも良い。ラベルの場合は剥離紙を用いて
も良いし、無剥離紙タイプでもよい。
【0071】可逆表示記録転写ラベルに用いられる支持
体の例としては、ポリイミドフィルム、アラミドフィル
ム、ポリフェニルサルファイドフィルム、ポリエステル
フィルムなどが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。支持体の厚みは、3μm以上が好ましく、1
0μm以上が更に好ましく、20μm以上が特に好まし
く、そして250μm以下が好ましく、150μm以下
が更に好ましく、100μm以下が特に好ましい。支持
体が薄すぎると可逆表示記録層などの塗工乾燥時や、ラ
ベルを貼る際にシワが発生するなどの不具合が生じ、支
持体が厚すぎるとディスクドライブで情報の記憶もしく
は読み取りに不具合が生じる。
【0072】可逆表示記録層の上には、可逆表示記録層
を機械的なストレスから保護するために保護層を設ける
ことが好ましい。サーマルヘッドなどを接触させ加熱す
る場合には、熱と機械的ストレスの両方から表面に傷が
付かないように保護するため特に必要とされる。保護層
の厚みは、0.1〜20μmが好ましく、更に0.5〜
10μmが好ましい。保護層の材料は、樹脂が好まし
く、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹
脂などの硬化性樹脂がさらに好ましい。具体的には、シ
リコーン系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221
087号公報)、ポリシロキサングラフトポリマー(特
願昭63−317385号明細書に記載)や紫外線硬化
樹脂又は電子線硬化樹脂(特願平2−566号明細書に
記載)等が挙げられる。
【0073】保護層は通常、印刷もしくは塗布により形
成される。塗布時に溶剤を用いる場合には、その溶剤
は、記録層の樹脂ならびに有機低分子物質を溶解しにく
いほうが望ましい。保護層中には表面の摩擦係数を下げ
るために滑剤を入れても良い。さらに表面を粗面化する
ために有機もしくは無機のフィラーを入れても良い。保
護層の接着性を向上させるために保護層と可逆表示記録
層の間に、樹脂を主体とした層を設けても良い。
【0074】また、本発明はDVDなどのように基体を
二枚貼り合わせても良い。図7に構成を示す。この場合
には、第一の基体1’と光情報記憶層3と第二の基体1
1と可逆表示記録層7をこの順で一体的に設けることに
なる。可逆表示記録層7を一体的に設けるには、前述の
方法や材料が適用可能である。
【0075】前述したように可逆表示記録層は、熱エネ
ルギーで透明度もしくは色調が変化する熱可逆表示記録
タイプのものであるのが好ましい。基体は樹脂であるこ
とが好ましく、基体のガラス転移温度(Tg)と熱可逆
表示記録層の記録温度(Tr)が下記式1の関係にある
ことが好ましい。 Tr ≦ 1.6 × Tg (式1) 上記の関係は、下記式3がさらに好ましく、式4が特に
好ましい。 Tr ≦ 1.5 × Tg (式3) Tr ≦ 1.4 × Tg (式4)
【0076】この熱可逆表示記録層の記録温度が高すぎ
ると基体が変形し、基体を円盤状としディスクとした際
にディスクの変形によりレーザービームの入射および反
射に影響を及ぼし記憶情報の読み取りや書き込みできな
いという不具合があり、該記録温度が低すぎると画像の
耐熱性が劣るという不具合がある。
【0077】ここで、熱可逆表示記録層の記録温度と
は、画像を形成または消去する温度のうち、どちらか高
い温度を示す。具体的には下記のような加熱方法で記録
温度(Tr)を決定する。加熱には熱傾斜試験機(東洋
精機製、HG−100)を用いる。この熱傾斜試験機は
5つの加熱ブロックを持ち、各加熱ブロックは個別に温
度を設定でき、加熱時間、圧力をコントロールすること
も可能であり、設定された条件で、一度に5つの異なる
温度で加熱することが出来る。加熱の条件は加熱時間は
1秒とし、加熱温度は加熱しても透明度または色調が変
化しない低温から1〜5℃の等間隔で充分に変化する温
度まで加熱する。加熱ブロックとの粘着を防ぐため、耐
熱性の良いポリイミドやポリアミドなどでできた10μ
m以下の薄いフィルムを介して加熱しても良い。光情報
記憶媒体上に熱可逆表示記録層が設けられたままでは加
熱ブロックとの当たりが悪い場合には、熱可逆表示記録
層を剥がして加熱しても良い。加熱後急冷する必要があ
る場合は、加熱ブロックで加熱後、金属に接触させる方
法や冷水、液体窒素に浸ける方法により急冷しても良
い。
【0078】そのように加熱した後、常温に冷却し、マ
クベス反射濃度計RD−914を用い、各温度で加熱し
た部位の濃度を測定し図8のように横軸を熱傾斜試験機
の設定温度、縦軸を反射濃度としたグラフを作成する。
透明状態と白濁状態とに変化する熱可逆表示記録層の場
合、その熱可逆表示記録層の背面に光反射層があればそ
のまま測定すればよいが、熱可逆表示記録層だけ剥がし
たり透明な支持体だけを有する場合は背面に光を吸収す
るシートか光を正反射するシートを背面に敷いて濃度を
測定する。グラフは各温度毎の濃度値をプロットした
後、プロットした隣接点同士を直線で結ぶことにより完
成される。記録温度(Tr)は、このグラフから読み取
る。
【0079】図8(a)は、透明状態と白濁状態に変化
し高温で白濁状態となる熱可逆表示記録層を上記の方法
で加熱したグラフを示している。図8aで示すように、
記録温度(Tr)は、飽和記録濃度Dsから地肌濃度D
bとDsの差の十分の一だけDbに近づけた濃度値とグ
ラフとの交点の温度である。高温で発色するタイプの場
合は、図8(b)で示すように図8(a)とは上下が逆
になるが、Trの定義は同じである。また、温度の変化
によって透明度や色調が変わる場合を図8(c)に示
す。図8(c)は、図2で示した常温より高い温度で透
明状態となり、その温度より高い温度で白濁状態となる
熱可逆表示記録層を、最初に全体を白濁状態にしてお
き、指定の温度まで加熱後常温に冷却した後のグラフを
示している。この場合は前述したように、高温で変化す
る白濁になる温度を記録温度(Tr)とする。図では示
していないが、低温で消色し高温で発色するタイプの熱
可逆表示記録層でも同様である。記録層の記録温度(T
r)は、120℃以上が好ましく、130℃以上が更に
好ましく、そして200℃以下が好ましく、180℃以
下が更に好ましい。Trが低すぎると消去性が低下し、
Trが高すぎると印字感度の低下や繰り返し耐久性の低
下などの不具合が生じる。
【0080】基体のガラス転移温度(Tg)と熱可逆表
示記録層の記録温度(Tr)とは下記の関係にあること
が好ましい。 Tr≦1.3×Tg×{(Lr+Ld)/(Lr+0.8×Ld)}(式2) [Tr:熱可逆表示記録層の記録温度(℃)、Tg:基
体のガラス転移温度(℃)、Lr:熱可逆表示記録層の
膜厚(μm)、Ld:基体の熱可逆表示記録部側の面か
ら熱可逆表示記録層の基体側の面までの距離(μm)]
【0081】熱可逆表示記録層を短時間で加熱すると、
この基体の熱可逆表示記録層側の面から熱可逆表示記録
層の基体側の面までの距離Ldの影響が大きくなる。す
なわち、加熱時間が長い場合は、熱は基体側に伝達され
基体の温度は表面と同じように上昇することになるのに
対し、加熱時間が短いと高温となるのは表面近傍だけと
なり表面から離れるに従い温度の上昇は少なくなる。こ
の現象は、レーザ光照射による加熱の場合が顕著であ
り、その時の加熱時間は500μs以下もしくは100
μs以下である。また、サーマルヘッドでの加熱でもレ
ーザ加熱ほど顕著ではないが影響がある場合があり、加
熱時間が2ms以下もしくは1ms以下の場合には距離
Ldの影響を受けることがある。
【0082】上記の関係は、下記の式5がさらに好まし
く、式6が特に好ましい。 Tr≦1.2×Tg×{(Lr+Ld)}/{(Lr+0.8×Ld)} (式5) Tr≦1.15×Tg×{(Lr+Ld)}/{(Lr+0.8×Ld)} (式6)
【0083】この熱可逆表示記録層の記録温度Trが高
すぎると基体が変形し、基体を円盤状としディスクとし
た際にディスクの変形によりレーザービームの入射およ
び反射に影響を及ぼし記憶情報の読み取りや書き込みで
きないという不具合があり、該記録温度が低すぎると画
像の耐熱性が劣るという不具合がある。熱可逆表示記録
層の記録温度Trを上記に示したような条件にするに
は、熱可逆表示記録材料が下記のようになることが好ま
しい。すなわち、熱可逆表示記録材料として、樹脂母材
及びこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成
分とし第1の特定温度で透明状態となり、第2の特定温
度に加熱後、白濁状態となる熱可逆表示記録材料を用い
た場合には、該有機低分子物質の少なくとも一部として
融点が基体のガラス転移温度の1.6倍の温度以下の有
機低分子物質を使用することが好ましい。さらに、該有
機低分子物質として、二種以上の有機低分子物質を用
い、その二種の有機低分子物質の融点の温度の差が30
℃以上あることが好ましい。
【0084】電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合
物との発色反応を利用した熱可逆表示記録材料を用いる
場合には、該電子受容性化合物の少なくとも一部として
融点が120℃以上かつ基体のガラス転移温度の1.6
倍の温度以下の電子受容性化合物を使用することが好ま
しい。
【0085】基体の熱可逆表示記録層側の面から熱可逆
表示記録層の基体側の面までの距離Ldとは、図1の例
では基体1と第1誘電体層2との界面から可逆表示記録
層7と中間層6との界面間での距離であり、図4の例で
は基体1と第一誘電体層2との界面から可逆表示記録層
7と支持体10の界面間での距離であり、図5(b)で
は基体1’と第一誘電体層2との界面から可逆表示記録
層7と接着剤層もしくは粘着剤層9との界面間での距離
であり、図7では第二の基体11と接着剤層もしくは粘
着剤層9の界面から可逆表示記録層7と支持体10との
界面間での距離である。
【0086】本発明の光情報記憶媒体は、反り角が±
0.6deg以下であることが好ましい。さらに本発明
の光情報記憶媒体は、反り量が0.4mm以下であるこ
とが好ましい。反り角とは、完全に平らなディスクをク
ランプした時のディスク面を基準面とし、測定するディ
スクの全ての面に接線を引いた場合に接線と基準面が作
る角度の中の最大角と定義される。反り量とは、測定す
るディスクの基準面から最大に離れた部位と基準面との
距離である。反り角や反り量が、これ以上になると、入
射した光がディスクに反射された後、ピックアップに戻
ることができないため、記憶情報が読みとれなくなると
いう不具合が発生する。また、書き込む際には、ビーム
スポットが変形し、形の良いピットが形成できないた
め、記憶情報が読みとれなくなるという不具合が発生す
る。
【0087】本発明の光情報記憶媒体は、基体が円盤状
であり、重心は2.5g・mm未満であることが好まし
い。重心の値は、ディスクの重量(g)にディスクの中
心から重心までの距離(mm)をかけたもので、重心が
この値より大きくなると、高速再生の際、ぶれが大きく
なり再生ができなくなるという不具合が発生する。
【0088】本発明の光情報記録媒体の光情報記憶層に
記憶され可逆表示記録層に記録された視覚的に認識でき
得る情報の少なくとも一部が、バーコードで表示される
ことが好ましい。
【0089】さらに、可逆表示記録材料として、樹脂母
材及びこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主
成分とし第1の特定温度で透明状態となり第2の特定温
度に加熱後、白濁状態となる熱可逆表示記録材料を用い
た場合には、バーコードを読み取る関係から、有機低分
子物質の粒子の平均粒子径がバーコードを読み取る際の
光源の波長の1/8から2倍までの範囲にあるとき、バ
ーコードの読み取り時のコントラストがさらに向上す
る。こうした現象が何故生じるかはいまだに明らかにさ
れていないが、大よそ次のように推察されている。即
ち、白濁度つまり光の散乱度は有機低分子物質粒子中の
結晶の大きさと内部空隙の量で決まると考えられ、さら
にこの結晶の大きさと内部空隙の量は有機低分子物質粒
子の大きさで決まってくると考えられる。これは、有機
低分子物質粒子の大きさにより、樹脂母材とその樹脂母
材中に分散されている有機低分子物質との界面の面積が
決まり、この界面の面積から樹脂母材と有機低分子物質
との相互作用の強さが決まり、その相互作用の強さが粒
子中の結晶の大きさに影響を与えるためと推測されてい
る。
【0090】また、ある波長の光を一番散乱しやすい結
晶の大きさがあり、これは個々の材料によって異なる
が、光の波長より小さい結晶がその波長の光を散乱しや
すい。つまり、有機低分子物質の平均粒子径がバーコー
ドを読み取る光の波長の1/8から2倍までの範囲にあ
るとき白濁状態の有機低分子物質粒子中の多結晶の個々
の結晶の大きさがその波長の光を最も散乱しやすい大き
さになっているものと考えられている。前記の平均粒子
径が読み取り光源の波長の1/8未満となると、散乱効
果が減少し、白濁度が下がり、コントラストが減少し、
逆に、2倍を越えると樹脂母材と有機低分子物質との界
面の表面積が減少し、樹脂母材と有機低分子物質との相
互作用が減少し、有機低分子物質粒子中の結晶の制御が
しにくくなると考えられており、白濁度が下がり、コン
トラストが減少する。なお、有機低分子物質の粒径を制
御する方法としては貧溶媒の混入、記録層形成液塗工時
の加熱乾燥の制御、分散性を制御するための界面活性剤
の添加等が考えられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0091】ところで、従来バーコードを読み取るため
の光源の波長は600nm以上と規定され(JIS B
9550)、通常600nmから1000nmの範囲の
波長の光源が用いられている。具体的にはLED(66
0nm及び940nmの波長のものが良く用いられ
る)、レーザ(He−Neレーザで600nm、半導体
レーザで680nm、780nm、及び960nmが良
く用いられる)が挙げられる。
【0092】本発明の可逆表示記録層に表示されたバー
コードによれば、上記したような660nm以上の波長
の光源を用いてバーコードを読み取ることは勿論可能で
あるが、より短い波長の光源を用いることもでき、むし
ろ短い波長の光源を用いた方がより高いコントラストが
得られる。例えば、400〜600nmの光を用いれ
ば、600nm〜10000nmの光に比べ、コントラ
ストは最大で2倍近くになる。これは波長の短い光の方
が有機低分子物質に対する屈折率が大きくなり、光の散
乱が増え、そのため白濁度が向上るためであると考えら
れる。
【0093】なお、ここでいう「バーコード」とは、光
の強弱や波長の変化等の光学的変化を可視光の波長域で
あってもなくても情報として認識しうるものであればよ
く、従って、二次元バーコード、OCR、カルラコード
に代表される他の光学的認識パターン表示体をも包含す
る。
【0094】前記のように、本発明の光情報記憶媒体の
可逆表示記録層として、透明状態と白濁状態に変化する
熱可逆表示記録層を用いる場合には、熱可逆表示記録層
の背面に光反射層を設けることが好ましい。この光反射
層は、図1、4、5、6に記載した反射放熱層5が兼ね
ても良い。この場合の透明状態に於ける熱可逆表示記録
層側の表面から測定した光沢度は、ASTM D523
(60°グロスによる)の測定法で150%以上が好ま
しく、200%以上がさらに好ましく、250%以上が
特に好ましい。光沢度が高いほど表示コントラストが向
上する。また、光沢度は、700%以下であることが好
ましく、600%以下が更に好ましい。光沢度が高いと
コントラストは向上するものの、高すぎると見る角度に
よっては光が正反射し見づらいことがある。光沢度は、
光反射層の面の平面度を調整することや表面の凹凸を制
御することで調整可能である。
【0095】このため、本発明の光情報記憶媒体の可逆
表示記録層側の表面は、JIS B0601の十点平均
粗さ(Rz)が0.3〜3.0μmであることが好まし
く、同じくJIS B0601の中心線平均粗さ(R
a)が0.05〜1.0μmであることが好ましい。表
面を粗すことでサーマルヘッドが表面に接触し加熱した
際に、サーマルヘッドと記憶媒体の表面が粘着すること
がなくなり、サーマルヘッドと記憶媒体の間の走行がス
ムーズになり画像の均一性が向上するという利点があ
る。表面が粗くなりすぎると表面の光沢度が低下しすぎ
るため、画像コントラストが低下するという不具合が発
生する。
【0096】本発明の光情報記憶媒体は、基体の光情報
記憶層形成面側の少なくとも一部に可逆表示記録領域を
設け、さらに同一面側の一部に不可逆表示記録領域を設
けてもよい。こうすることにより、例えば光情報記憶部
の記憶情報の中で、最後に情報を書き替えた日時や書き
替えたファイルのタイトルなどのよく書き替える情報を
可逆表示記録部に表示記録し、媒体の通し番号や所有者
の名前など書き替える必要のない情報を不可逆表示記録
領域に表示記録することができ、利用者の利便性が向上
する。
【0097】不可逆表示記録領域への記録の方法は、イ
ンクジェット記録、熱転写記録、電子写真記録などの方
法があるが、これらに限定されるものではない。これら
の中では、装置の小型化が可能であるため、インクジェ
ット記録と熱転写記録が好ましい。インクジェット記録
は、インクを飛翔させ非接触で記録するため光記憶媒体
に歪みを与えることがないという利点がある。熱転写記
録は、熱可逆表示記録層への記録に同じサーマルヘッド
を用いることができるためさらに装置の小型化、軽量化
が可能となるという利点がある。不可逆表示記録領域へ
の記録の方法がインクジェットの場合には不可逆表示記
録領域が水性インクが定着可能な親水性表面であること
が好ましい。このため、不可逆表示記録領域は、親水性
樹脂を用いた材料により形成されることが好ましい。さ
らに、より水性インクがしみ込むことができるように有
機もしくは無機のフィラーを用いてもよい。
【0098】水性インクが定着可能な親水性表面は、例
えば印刷、塗布、親水性表面を有するラベルを貼るなど
の方法で形成される。
【0099】インクの塗れ性や親水性等の印刷性を良好
にするための親水性樹脂膜として、ポリエチレンオキサ
イド、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリビニルホルマール、カルボキシビニルポリマ
ー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、モルホリ
ンのうちの少なくとも1つを含む樹脂により成膜されて
いるものがあげられる。親水性材料中に、別に添加剤を
配合することもできる。例えば、吸水性顔料、湿潤剤、
消泡剤、表面張力調整剤等を配合することも望ましい。
【0100】熱転写記録方法は、顔料や染料とワックス
や樹脂を主体とした溶融型熱転写記録方法と昇華染料を
主体とした昇華型熱転写記録方法がある。溶融型熱転写
記録の場合には、転写される表面はあまり限定されず、
例えば熱可逆表示記録層やその上に形成された保護層の
上に画像を形成することも可能である。昇華型熱転写記
録の場合は、中間層上もしくは保護層上に昇華染料が受
容される受容層があったほうがよい。受容層と中間層も
しくは保護層との間に密着剤層を設けても良い。
【0101】この受容層は、通常の昇華型熱転写記録の
印画紙の染料受容層に使用されている、ポリエステル、
セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ルなどの染着性樹脂から形成してもよいが、カチオン染
料をイオン交換反応により定着保持することのできる層
間化合物と樹脂バインダーとから形成し、昇華型熱転写
記録時には、染料としてカチオン染料を使用することが
好ましい。受容層を層間化合物を用いて形成し、カチオ
ン染料を用いて熱転写記録を行うと、熱転写されたカチ
オン染料は染料受容層の層間化合物の層間に取り込まれ
ることとなるので、定着性や耐久性に優れた染料画像を
得ることが可能となる。
【0102】ここで、受容層に使用する層間化合物とし
ては、特開平4−299183号公報の段落0013〜
0017に記載されているような化合物を例示すること
ができる。代表的には、イオン交換能を有する粘土系層
間化合物、例えばモンモリロナイト群鉱物を好ましく使
用することができる。
【0103】可逆表示記録領域と不可逆表示記録領域の
位置は、基体が円盤状の場合には、図9に示すように円
盤の中心点に対し点対称であることが好ましい。
【0104】光情報記憶媒体の表示記録方法は、基体と
光情報記憶層と可逆表示記録層とをこの順に一体的に設
けてなる光情報記憶媒体を用い、レーザ光を照射し光学
的に読み取り可能な情報を記憶および/または書き換え
し、該記憶および/または書き換えた情報の少なくとも
一部を該可逆表示記録層に記録および/または書き換え
して視覚的に認識し得るようにするものである。
【0105】書き換え表示記録する内容は、タイトル、
ファイル名、使用メモリ容量、残メモリ容量、ファイル
の作成日、ファイルの更新日や時刻、ファイル形式、任
意の画像などであるが、これらに限定されるものではな
い。
【0106】可逆表示記録層は熱により透明度もしくは
色調が変化する熱熱可逆表示記録層を用いた場合は、加
熱により光情報記憶層に記憶された情報の少なくとも一
部を該熱可逆表示記録層に記録および/または書き換え
して視覚的に認識し得るようにする。この表示記録方法
は、基体のガラス転移温度の1.6倍の温度以下で、熱
可逆表示記録層を記録および/または書き換えして視覚
的に認識し得るようにすることが好ましい。
【0107】また、この表示記録方法は、基体のガラス
転移温度の 1.3 ×(Lr + Ld)/(Lr + 0.8 × L
d) 倍の温度以下で、熱可逆表示記録層を記録および/また
は書き換えして視覚的に認識し得るようにすることが好
ましい。ここで、Lrは熱可逆表示記録層の膜厚(μ
m)であり、Ldは基体の熱可逆表示記録層側の面から
熱可逆表示記録層の基体側の面までの距離(μm)であ
る。
【0108】熱可逆表示記録層に可逆表示記録する方法
としては、画像を形成する手段と画像を消去する手段を
別にする方法と画像の形成と消去を同一の加熱手段で行
う方法がある。画像を形成する手段と画像を消去する手
段を別にする場合には、画像を形成する手段としては例
えばサーマルヘッドやレーザなどが用いられ、画像を消
去する手段としては例えばホットスタンプ、セラミック
ヒータ、画像形成手段とは別のサーマルヘッドやレーザ
などが用いられる。
【0109】画像の形成と消去を同一の加熱手段で行う
場合には、例えばサーマルヘッドやレーザなどが用いら
れる。画像の形成と消去を同一の加熱手段で行うことに
より、装置の小型化が可能となる。また、サーマルヘッ
ドのそれぞれの発熱体ごとに温度を制御し、全体に消去
できる温度に加熱し新たな画像を形成する場合に画像を
形成できる温度に加熱し、一度に前の画像を消去し新た
な画像を形成する、いわゆるオーバーライト記録方法も
可能である。
【0110】基体の光情報記憶層形成面側の少なくとも
一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一面側の一部
に不可逆表示記録領域を設けてなる光情報記憶媒体を用
いる場合の表示記録方法は、該不可逆表示記録領域に画
像状に少なくとも染料または顔料を含む材料を付着させ
画像を形成するものである。不可逆記録される情報は、
例えば媒体の通し番号や可逆表示記録では形成できにく
い写真や絵画などの多色画像などであるが、これらに限
定されるものではない。
【0111】この不可逆表示記録領域への記録方法は、
インクジェット記録方法により水性インクを該不可逆表
示記録領域に付着させ画像を形成することが好ましい。
また、この不可逆表示記録領域への記録方法は、熱転写
記録方法により少なくとも顔料もしくは染料を含む材料
を該不可逆表示記録領域に付着させ画像を形成すること
が好ましい。不可逆表示記録が熱転写記録であり可逆表
示記録が熱可逆表示記録領域への記録の場合には、画像
形成に同一のサーマルヘッドを用い、熱転写記録には熱
転写リボンを設置し記録し、熱可逆表示記録にはリボン
を外しサーマルヘッドを直接、光情報記憶媒体の熱可逆
表示記録層側の表面に押しつけ記録することが好まし
い。
【0112】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。なお、実施例中の「部」は重量部を表す。
【0113】[実施例1]幅0.5μm、深さ35nm
のグルーブを有する1.2mm厚のポリカーボネート基
体に、第一誘電体層、光情報記憶層、第二誘電体層、反
射放熱層を枚葉形スパッタ装置によって、10秒タクト
で連続製膜した。第一誘電体層はZn、S、Si、Oを
主成分としたもので、膜厚120nmになるように調整
した。光情報記憶層はAg、In、Sb、Teを主成分
とし添加元素としてN、Oをそれぞれ1wt%添加し、
膜厚30nmになるように調整した。第二誘電体層は第
一誘電体層と同様にZn、S、Si、Oを主成分とし、
膜厚40nmになるように調整した。そして反射放熱層
はAl合金を膜厚100nmになるように調整した。次
いで、紫外線硬化樹脂のスピンコートによる基板面側ハ
ードコートを形成し、さらに、紫外線硬化樹脂のスピン
コートによりスパッタ膜面側の中間層(約5μm)を形
成して、相変化型光ディスクを形成した。このディスク
を大口径LDを有する初期化装置によってディスクの光
情報記憶層の結晶化処理をおこなった。初期化条件は飽
和反射率の95%以上を確保できる条件で行った。
【0114】続いて、次のように加熱により透明状態と
白濁状態が変化する熱可逆表示記録層を有するラベルを
作成した。透明な50μm厚のポリアラミドフィルム
(旭化成社製、アラミカ50R)からなる支持体上にA
lを約600Åとなるように真空蒸着して光反射層設け
た。さらに塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共
重合体(電気化学工業社製、デンカビニル#1000
P)をMEKとトルエンの1:1の混合溶剤に溶解し、
加熱乾燥後約1μmとなるようにして接着層を光反射層
上に設けた。さらにその上に、 ベヘン酸(シグマ社製試薬、純度99%) 9部 1,4−シスシクロヘキシルジカルボン酸 0.5部 (東京化成社製、試薬) 1,4−トランスシクロヘキシルジカルボン酸 0.5部 (東京化成社製、試薬) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 27部 (ユニオンカーバイト社製、VAGH) イソシアネート化合物 3部 (日本ポリウレタン社製、コロネートHL) テトラヒドロフラン(THF) 250部 トルエン 20部 よりなる液を塗布し、加熱乾燥して約10μm厚の層を
形成した後、60℃の環境下に24時間放置し樹脂を架
橋し熱可逆表示記録層を設けた。
【0115】さらにその上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル 10部 溶液(大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) 炭酸カルシウム(白石工業社製、Brilliant15) 1部 トルエン 10部 よりなる塗液を均一に分散し、分散溶液をワイヤーバー
で塗布し、80W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約
3μm厚の保護層を設けた。この熱可逆表示記録層の記
録温度(白濁化温度)は、150℃であった。支持体の
熱可逆表示記録層面の裏面に、約5μmのアクリル系の
接着剤層を設け、可逆表示記録ラベルを作成した。
【0116】このラベルを図6(a)のようにドーナッ
ツ上にして上記のディスク上に張り合わせて、本発明の
可逆表示機能付きの光情報記憶媒体を作成した。
【0117】[実施例2]熱可逆表示記録層の塗工液を
下記の通り変更する以外は、実施例1と同様にして可逆
表示機能付き光情報記憶媒体を作成した。この熱可逆表
示記録層の記録温度(白濁化温度)は、175℃であっ
た。 リグノセリン酸メチル(東京化成社製、試薬) 7.5部 デオキシコール酸(東京化成社製、試薬) 2.5部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 27部 (ユニオンカーバイト社製、VAGH) イソシアネート化合物 3部 (日本ポリウレタン社製、コロネートHL) テトラヒドロフラン(THF) 250部 トルエン 20部
【0118】[実施例3]熱可逆表示記録層の塗工液を
下記の通り変更する以外は、実施例1と同様にして可逆
表示機能付き光情報記憶媒体を作成した。この熱可逆表
示記録層の記録温度(白濁化温度)は、132℃であっ
た。 ベヘン酸(シグマ社製試薬、純度99%) 5部 エイコサン2酸(岡村製油社製、SL−20−90) 5部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 27部 (ユニオンカーバイト社製、VAGH) イソシアネート化合物 3部 (日本ポリウレタン社製、コロネートHL) テトラヒドロフラン(THF) 250部 トルエン 20部
【0119】[実施例4]可逆表示記録ラベルの支持体
を25μm厚のポリアラミドフィルム(旭化成社製、ア
ラミカ25R)とする以外は、実施例1と同様にして可
逆表示機能付き光情報記憶媒体を作成した。
【0120】[実施例5]可逆表示記録ラベルの光反射
層上の接着層と保護層と裏面の接着剤層とをなくす以外
は、実施例1と同様にして支持体上に可逆表示記録層を
作成し、その上に実施例1と同様に接着剤層を設けた。
図5に示したように、この接着剤層とディスクの光情報
記憶層側の面とを重ねディスクに可逆表示記録層を転写
し、さらにその上に実施例1と同様に保護層を設けて、
可逆表示機能付き光情報記憶媒体を作成した。
【0121】[実施例6]ディスクの中間層の上に直
接、実施例1の熱可逆表示記録層塗液をダイヘッドを用
いて塗工し加熱乾燥して約10μm厚の層を形成した
後、60℃の環境下に24時間放置し樹脂を架橋して熱
可逆表示記録層を設けた。その上に実施例1と同様にし
て保護層を設け、可逆表示機能付き光情報記憶媒体を作
成した。
【0122】[実施例7]基体の材質をアクリル系樹脂
とする以外は、実施例1と同様にして、可逆表示機能付
き光情報記憶媒体を作成した。
【0123】[比較例1]可逆表示機能を付与しない以
外は実施例1と同様の処理を行ない、相変化型光ディス
クを形成した後、結晶化処理を行なった。
【0124】上記のように作成した実施例1〜7および
比較例1の光情報記憶媒体を用い、CD−RWドライブ
(リコー社製、MP6200S)で記憶した情報(年月
日、時刻など)を、記録手段(サーマルヘッド)と消去
手段(セラミックヒーター)を有する記録装置を用い
て、サーマルヘッドの記録エネルギーをそれぞれの媒体
の記録温度の変化に合わせて調整して可逆表示記録層へ
表示記録し、可視化した。また、該ドライブを用い、光
情報記憶媒体の光情報記憶層の情報を書き換え、記録装
置により消去手段を用い、先の記録を消去し新たにサー
マルヘッドで、書き換えた情報を熱可逆表示記録層に書
き換え、表示記録した。さらに、この表示記録の書き換
えを100回繰り返した。
【0125】このように表示記録を繰り返し書き換えた
ディスクの反り角は、機械特性測定装置(小野測機社
製、LM−100)で測定した。ディスクの読み取り
は、信号評価装置(オーディオデベロップメント製 C
D−CATS)を用い、3T Pit Jitterで
評価した。Jitter値は、35ns以下であること
が好ましい。Jitterとはピットのエッジの不確定
量のことである。CDの信号はそのピット長から3Tか
ら11Tまで9種類の長さがある。そのパルス長は理想
的にはそれぞれの基準の長さに一致するはずであるが、
実際には各パルスの長さが不規則であり、そのためエッ
ジの位置はなんらかの分布をとる。この分布が正規分布
とみなした時の基準の位置と実際の位置の中心との差が
deviationと呼ばれるものであり、エッジの位
置の正規分布の分散(σ)がJitterである。CD
系の再生においてデータを識別するクロックは再生信号
から作られるが、信号処理回路の入力でのクロックと処
理回路を通った信号の位置関係において、0から1、ま
たは1から0への遷移点はJitterによりばらつ
く。このばらついた遷移点がクロックの立ち上がりのと
ころに発生すればエラーになる。つまりJitterが
大きくなるとエラーを発生する確率が高くなる。
【0126】反り角が大きくなると、書き込みの際ビー
ムがディスクに対して垂直に入射しないので、適正な光
量を光情報記憶層に対してかけることができず、適正な
ピットが形成しずらくなる。また読み取りの際も反射し
たビームがピックアップに戻り難くなり、双方とも、J
itterの増加につながる。
【0127】上記の光情報記憶媒体の反り角と3T P
it Jitterの測定結果および基体のガラス転移
温度Tg、記録温度Tr、基体の熱可逆表示記録層側の
面から熱可逆表示記録層の基体側の面までの距離Ldを
表1に示す。
【0128】なお、比較例1として、可逆表示記録層を
設けず、中間層まで形成した光情報記憶媒体の反り角と
3T Pit Jitterの測定結果および基体のガ
ラス転移温度Tgを表1に示す。この媒体は可逆表示記
録層を有さないため、記憶情報の表示は出来ておらず、
記録のための加熱は当然行っていない。
【0129】
【表1】
【0130】[実施例8]保護層中の炭酸カルシウム1
部を2部とする以外は実施例1と同様にして、可逆表示
機能付きの光情報記憶媒体を作成した。
【0131】[実施例9]保護層中の炭酸カルシウム1
部をシリカ(富士デビソン社製、S−64)1.5部と
する以外は実施例1と同様にして、可逆表示機能付きの
光情報記憶媒体を作成した。
【0132】[実施例10]保護層中の炭酸カルシウム
1部をシリカ(富士デビソン社製、S−244)2部と
する以外は実施例1と同様にして、可逆表示機能付きの
光情報記憶媒体を作成した。
【0133】[実施例11]保護層中の炭酸カルシウム
をなくす以外は実施例1と同様にして、可逆表示機能付
きの光情報記憶媒体を作成した。
【0134】実施例1と実施例8〜11の光情報記憶媒
体を用い、前述の記録手段(サーマルヘッド)と消去手
段(セラミックヒーター)を有する記録装置を用いて、
年月日、時刻などの文字画像情報を可逆表示記録層へ表
示記録し、可視化した。これらの媒体の表面の中心線平
均粗さ(Ra)と十点平均粗さ(Rz)、および形成し
た画像を目視で判定した画像均一性と、反射濃度計(マ
クベスRD914)で測定した白濁画像濃度と透明地肌
濃度および画像コントラストを表2に示す。
【0135】
【表2】 ○:良好、△:やや劣る 画像コントラスト=透明地肌濃度/白濁画像濃度
【00136】実施例10と11は画像均一性と画像コ
ントラストが劣る。これは、実施例10では表面の凹凸
が大きいためサーマルヘッドと光情報記憶媒体が均一に
接触できないためであり、実施例11では画像を記録す
る際、光情報記憶媒体の表面が平滑なためサーマルヘッ
ドと媒体の相対移動がスムーズに行きにくいことと、光
情報記憶媒体上のゴミや埃の影響を受けやすいことが原
因であると思われる。
【0137】[実施例12]実施例1で作成した可逆表
示機能付きの光情報記憶媒体の可逆表示記録層側の保護
層上の一部に、 ポリビニルピロリドン 20部 ポリビニルブチラール 10部 シリカ(富士デビソン社製、S−244) 10部 エタノール 60部 よりなる塗液を均一に分散し、この分散液を図9に示し
た不可逆表示記録領域のようにディスクの中心に対して
点対称になるように、スクリーン印刷により塗布し、5
0℃で1時間乾燥させることにより、厚さ10μmの親
水性樹脂膜の不可逆表示記録領域を形成し、不可逆表示
記録領域と可逆記録領域を有する可逆表示機能付きの光
情報記憶媒体を作成した。
【0138】この媒体の不可逆表示記録領域上に、FA
RGO社製インクジェット方式CDカラープリンタ「S
ignature」を用い、カラーの画像を形成した。
次にこの媒体の親水性樹脂膜を設けなかった可逆表示記
録領域に、前述の記録手段(サーマルヘッド)と消去手
段(セラミックヒーター)を有する記録装置を用いて、
CD−RWドライブ(リコー社製、MP6200S)で
記憶した情報(ファイルのタイトル、記憶した年月日と
時刻、残りの記憶容量など)を、熱可逆表示記録層へ白
濁画像として表示記録し、可視化した。また、該ドライ
ブを用い、光情報記憶媒体の光情報記憶層の情報を書き
換え、記録装置により消去手段を用い、先の記録を消去
(透明化)し新たにサーマルヘッドで、書き換えた情報
を熱可逆表示記録層に書き換え、表示記録した。このよ
うに記憶情報の書換に対応して表示記録情報を書き換え
ることにより、現在、ディスクの表面に表示記録されて
いる情報を見るだけで、そのディスクが何を記憶したデ
ィスクであるか明確にできるという利点がある。
【0139】この実施例12では、可逆表示記録層の上
部に不可逆表示記録層を設けたが、実施例5のように可
逆表示記録層を転写する方式を用い、中間層の上に図9
のようにディスクの一部に可逆表示記録領域を設け、残
りの一部に不可逆表示記録領域を設けても良いことは言
うまでもない。
【0140】このように不可逆表示記録領域と可逆表示
記録領域の両方を設けることにより、不可逆表示記録領
域にディスク自体のタイトルや任意の絵柄などユーザー
自身のオリジナルなディスクのデザインが可能となり、
さらに可逆表示記録領域にはディスクの記憶情報の書換
に応じて表示情報を書き換えることにより、前述したと
おりディスクの中に何が記憶されているか明確にできる
という利点がある。
【0141】[実施例13]実施例1で作成した可逆表
示機能付きの光情報記憶媒体の可逆表示記録層側の保護
層上の一部に、Rimage社製の熱転写記録方式CD
カラープリンタ「Perfect Image CD
Printer」を用い、カラーの画像を形成した。
【0142】[実施例14]実施例1で作成した可逆表
示機能付きの光情報記憶媒体の可逆表示記録層側の保護
層上の一部に、 ポリアミド樹脂 5.0部 トルエン 47.5部 エタノール 47.5部 からなる溶液をスピンコート法(条件:高速振り切り3
50rpm、60秒)により、乾燥膜厚1〜2μmの接
着剤層を形成した。更にその上に、 親油化クレイ 4部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 4部 トルエン 46部 メチルエチルケトン 46部 からなる溶液をスピンコート法(条件:高速振り切り3
50rpm、60秒)により、乾燥膜厚2〜3μmの染
料受容層を形成し、可逆表示機能付きの光情報記憶媒体
を作成した。次に、この光情報記憶媒体の染料受容層の
一部に疎水化カチオン染料を用いたインクリボンを使用
して昇華型熱転写記録により、カラーの画像を形成し
た。
【0143】次に実施例13および14で作成された媒
体を用い、実施例12と同様に、この媒体のカラー画像
を形成しなかった可逆表示記録領域に、前述の記録手段
(サーマルヘッド)と消去手段(セラミックヒーター)
を有する記録装置を用いて、CD−RWドライブ(リコ
ー社製、MP6200S)で記憶した情報(ファイルの
タイトル、記憶した年月日と時刻、残りの記憶容量な
ど)を、可逆表示記録層へ白濁画像として表示記録し、
可視化した。また、該ドライブを用い、光情報記憶媒体
の光情報記憶層の情報を書き換え、記録装置により消去
手段を用い、先の記録を消去(透明化)し新たにサーマ
ルヘッドで、書き換えた情報を可逆表示記録層に書き換
えた。これらの表示記録は十分可能であった。
【0144】さらに、実施例14では、可逆表示記録層
形成面のほぼ全体の上部に染料受容層が形成されている
が、実施例12で説明したように実施例5のような可逆
表示記録層を転写する方式を用い、中間層の上に図9の
ようにディスクの一部に可逆表示記録層を設け、残りの
一部に不可逆表示記録層を設けても良いことは言うまで
もない。
【0145】
【発明の効果】本発明の光情報記憶媒体は基体上に光情
報記憶層、可逆表示記録層が積層されたものであって、
該光情報記憶層の記憶内容が変っても、その都度その内
容を該可逆表示記録層に視覚による書き換え表示が行な
えるため、記憶内容が容易にわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記情報記憶媒体の一例の層構成を表
わした図である。
【図2】熱可逆表示記録層が熱により透明度が変化する
様子を説明するための図である。
【図3】熱可逆表示記録層が熱により色調が変化する様
子を説明するための図である。
【図4】本発明の光記情報記憶媒体の一例の層構成を表
わした図である。
【図5】図5(a)及び(b)は本発明の光記情報記憶
媒体の一例を作成する様子。
【図6】基板と可逆表示記録部との位置関係を説明する
ための図である。
【図7】本発明の光記情報記憶媒体の一例の層構成を表
わした図である。
【図8】図8(a)は透明状態と白濁状態に変化し高温
で白濁状態となる熱可逆表示記録層の記録温度を説明す
るための図、図8(b)は高温で発生する熱可逆表示記
録層の記録温度を説明するための図、図8(c)は温度
の変化によって透明度が変わる熱可逆表示記録層の記録
温度を説明するための図である。
【図9】表面に可逆表示記録領域および不可逆表示記録
領域を形成した光情報記憶媒体の図である。
【符号の説明】
1 基体(1’第一の基体、11第二の基体) 2 第一誘電体層 3 光情報記憶層 4 第二誘電体層 5 反射放熱層 6 中間層 7 可逆表示記録層 8 ハードコート層 9 接着剤層又は粘着剤層 10 支持体 20 可逆表示記録層転写ラベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 恭士 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岡本 明彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 堀田 吉彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 三島 直志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 渡辺 哲夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 3E036 AA20 5D029 HA06 JB08 JB42 PA01

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と光情報記憶層と可逆表示記録層と
    をこの順に一体的に設けてなり、該光情報記憶層に記憶
    された情報の少なくとも一部を、該可逆表示記録層に記
    録して視覚的に認識し得るようにしたことを特徴とする
    光情報記憶媒体。
  2. 【請求項2】 可逆表示記録層が熱により透明度もしく
    は色調が変化する熱可逆表示記録層であることを特徴と
    する請求項1に記載の光情報記憶媒体。
  3. 【請求項3】 基体が樹脂であり、その樹脂のガラス転
    移温度(Tg)と熱可逆表示記録層の記録温度(Tr)
    とが下記の関係にあることを特徴とする請求項2に記載
    の光情報記憶媒体。 Tr ≦ 1.6 × Tg (式1) [Tr:熱可逆表示記録層の記録温度(℃)、Tg:基
    体のガラス転移温度(℃)]
  4. 【請求項4】 基体のガラス転移温度(Tg)と熱可逆
    表示記録層の記録温度(Tr)とが下記の関係にあるこ
    とを特徴とする請求項2又は3に記載の光情報記憶媒
    体。 Tr≦1.3×Tg×{(Lr+Ld)/(Lr+0.8×Ld)}(式2) [Tr:熱可逆表示記録層の記録温度(℃)、Tg:基
    体のガラス転移温度(℃)、Lr:熱可逆表示記録層の
    膜厚(μm)、Ld:基体の熱可逆表示記録部側の面か
    ら熱可逆表示記録層の基体側の面までの距離(μm)]
  5. 【請求項5】 熱可逆表示記録層の記録温度(Tr)が
    120℃以上であることを特徴とする請求項2、3又は
    4に記載の光情報記憶媒体。
  6. 【請求項6】 熱可逆表示記録層として、樹脂母材およ
    び該樹脂母材中に分散された有機低分子物質を主成分と
    し熱により透明度が可逆的に変化する熱可逆表示記録層
    を用いることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記
    載の光情報記憶媒体。
  7. 【請求項7】 有機低分子物質の少なくとも一部とし
    て、融点が100℃以上でかつ基体のガラス転移温度の
    1.6倍の温度以下の有機低分子物質を使用することを
    特徴とする請求項6に記載の光情報記憶媒体。
  8. 【請求項8】 有機低分子物質として、二種以上の有機
    低分子物質を用い、その二種以上の有機低分子物質のそ
    れぞれの融点の温度の差が30℃以上あることを特徴と
    する請求項6又は7に記載の光情報記憶媒体。
  9. 【請求項9】 熱可逆表示記録層として、電子供与性呈
    色性化合物および電子受容性化合物を主成分とし発色反
    応を利用した熱可逆表示記録層を用いることを特徴とす
    る請求項2〜5のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 電子受容性化合物の少なくとも一部と
    して、融点が120℃でかつ基体のガラス転移温度の
    1.6倍の温度以下の電子受容性化合物を使用すること
    を特徴とする請求項9に記載の光情報記憶媒体。
  11. 【請求項11】 基体のガラス転移温度(Tg)が10
    0〜180℃であることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれかに記載の光情報記憶媒体。
  12. 【請求項12】 反り角が±0.6deg以下であり、
    かつ反り量が0.4mm以下であることを特徴とする請
    求項1〜11のいずれかに記載の光情報記憶媒体。
  13. 【請求項13】 可逆表示記録層と支持体と接着剤層も
    しくは粘着層とをこの順で設けた可逆表示記録ラベル
    を、基体および光情報記憶層を有する光情報記憶体に貼
    り付けて一体化したことを特徴とする請求項1〜12の
    いずれかに記載の光情報記憶媒体。
  14. 【請求項14】 可逆表示記録層に記録され視覚的に認
    識できる情報の少なくとも一部が、バーコードで表示さ
    れることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載
    の光情報記憶媒体。
  15. 【請求項15】 可逆表示記録層の背面に光反射層を設
    けることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載
    の光情報記憶媒体。
  16. 【請求項16】 光情報記憶層と可逆表示記録層との間
    であって該光情報記憶層近傍にレーザ光の反射の機能及
    び該光情報記憶層の加熱防止の機能を有する反射放熱層
    を設け、該反射放熱層が表示コントラストを向上させる
    ために可逆表示記録層の背面に設けられる光反射層を兼
    ねることを特徴とする請求項15に記載の光情報記憶媒
    体。
  17. 【請求項17】 可逆表示記録層を形成した側の光情報
    記憶媒体の表面の十点平均粗さ(Rz)が0.3〜3.
    0μmである(JIS B0601)ことを特徴とする
    請求項1〜16のいずれかに記載の光情報記憶媒体。
  18. 【請求項18】 可逆表示記録層を形成した側の光情報
    記憶媒体の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.05〜
    1.0μmである(JIS B0601)ことを特徴と
    する請求項1〜16のいずれかに記載の光情報記憶媒
    体。
  19. 【請求項19】 基体の光情報記憶層形成面側の少なく
    とも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一面側の
    一部に不可逆表示記録領域を設けることを特徴とする請
    求項1〜18に記載の光情報記憶媒体。
  20. 【請求項20】 不可逆表示記録領域が、水性インクが
    定着可能な親水性表面であることを特徴とする請求項1
    9に記載の光情報記憶媒体。
  21. 【請求項21】 不可逆表示記録領域が、熱転写記録方
    法により画像を形成し定着できる受容層を有することを
    特徴とする請求項19又は20に記載の光情報記憶媒
    体。
  22. 【請求項22】 基体と光情報記憶層と可逆表示記録層
    とをこの順に一体的に設けてなる光情報記憶媒体を用
    い、レーザ光を照射し光学的に読み取り可能な情報を記
    憶および/または書き換えし、該記憶および/または書
    き換えた情報の少なくとも一部を該可逆表示記録層に記
    録および/または書き換えして視覚的に認識し得るよう
    にすることを特徴とする光情報記憶媒体の表示記録方
    法。
  23. 【請求項23】 可逆表示記録層が熱により透明度もし
    くは色調が変化する熱可逆表示記録層であり、光情報記
    憶層に記憶された情報の少なくとも一部を加熱により該
    熱可逆表示記録層に記録および/または書き換えして視
    覚的に認識し得るようにすることを特徴とする請求項2
    2に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法。
  24. 【請求項24】 基体のガラス転移温度の1.6倍の温
    度以下で、熱可逆表示記録層を記録および/または書き
    換えして視覚的に認識し得るようにすることを特徴とす
    る請求項23に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法。
  25. 【請求項25】 基体のガラス転移温度の 1.3 ×(Lr + Ld)/(Lr + 0.8 × L
    d) [Lr:熱可逆表示記録層の膜厚(μm)、Ld:基体
    の熱可逆表示記録層側の面から熱可逆表示記録層の基体
    側の面までの距離(μm)]倍の温度以下で、熱可逆表
    示記録層を記録および/または書き換えして視覚的に認
    識し得るようにすることを特徴とする請求項23又は2
    4に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法。
  26. 【請求項26】 基体の光情報記憶層形成面側の少なく
    とも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一面側の
    一部に不可逆表示記録領域を設けてなる光情報記憶媒体
    を用い、該不可逆表示記録領域に画像状に少なくとも染
    料または顔料を含む材料を付着させ画像を形成すること
    を特徴とする請求項22〜25のいずれかに記載の光情
    報記憶媒体の表示記録方法。
  27. 【請求項27】 基体の光情報記憶層形成面側の少なく
    とも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一面側の
    一部に水性インクが定着可能な親水性表面である不可逆
    表示記録領域を設けてなる光情報記憶媒体を用い、イン
    クジェット記録方法により水性インクを該不可逆表示記
    録領域に付着させ画像を形成することを特徴とする請求
    項26に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法。
  28. 【請求項28】 基体の光情報記憶層形成面側の少なく
    とも一部に可逆表示記録領域を設け、さらに同一面側の
    一部に熱転写画像が定着可能な不可逆表示記録領域を設
    けてなる光情報記憶媒体を用い、熱転写記録方法により
    少なくとも顔料もしくは染料を含む材料を該不可逆表示
    記録領域に付着させ画像を形成することを特徴とする請
    求項26に記載の光情報記憶媒体の表示記録方法。
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