JP2000100315A - 冷陰極電界電子放出素子及び冷陰極電界電子放出表示装置 - Google Patents

冷陰極電界電子放出素子及び冷陰極電界電子放出表示装置

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JP2000100315A JP12863499A JP12863499A JP2000100315A JP 2000100315 A JP2000100315 A JP 2000100315A JP 12863499 A JP12863499 A JP 12863499A JP 12863499 A JP12863499 A JP 12863499A JP 2000100315 A JP2000100315 A JP 2000100315A
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field emission
electron emission
cold cathode
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Yuichi Iwase
祐一 岩瀬
Masami Okita
昌海 沖田
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子放出特性の経時変化を抑制すると共に、複
数、形成された場合であっても均一な電子放出特性を示
す冷陰極電界電子放出素子を提供する。 【解決手段】冷陰極電界電子放出素子は、ゲート電極1
2,16と電子放出層14とが絶縁層13,15を介し
て積層されると共に、少なくとも電子放出層14及び絶
縁層13,15を貫通する開口部17が形成されて成
り、開口部17の壁面から突出した電子放出層14の端
部14Aから電子が放出され、電子放出層14は抵抗体
層23を介して電源20に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極電界電子放
出素子、及び、かかる冷陰極電界電子放出素子が組み込
まれた冷陰極電界電子放出表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在主流の陰極線管(CRT)に代わる
画像表示装置として、平面型(フラットパネル形式)の
表示装置が種々検討されている。このような平面型の表
示装置として、液晶表示装置(LCD)、エレクトロル
ミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマ表示装置
(PDP)を例示することができる。また、熱的励起に
よらず固体から真空中に電子を放出することが可能な冷
陰極電界電子放出表示装置、所謂フィールド・エミッシ
ョン・ディスプレイ(FED)も提案されており、画面
の明るさ及び低消費電力の観点から注目を集めている。
【0003】冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単
に、表示装置と称する場合がある)は、一般に、2次元
マトリクス状に配列された各画素に対応して電子放出部
を有するカソード・パネルと、電子放出部から放出され
た電子との衝突により励起されて発光する蛍光体層を有
するアノード・パネルとが、真空層を介して対向配置さ
れた構成を有する。カソード・パネル上の各画素におい
ては、通常、複数の電子放出部が形成され、更に、電子
放出部から電子を放出させるためのゲート電極が形成さ
れている。かかる電子放出部とゲート電極とから構成さ
れた素子を、冷陰極電界電子放出素子、あるいは、電界
放出素子と称することにする。
【0004】かかる表示装置において、低い駆動電圧で
大きな放出電子電流を得るためには、電子放出部の先端
形状を鋭く尖らせた形状とすること、個々の電子放出部
を微細化して、一画素に対応する区画内における電子放
出部の存在密度を高めること、電子放出部の先端とゲー
ト電極との距離を短縮することが必要である。従って、
これらを実現するために、従来より様々な構成を有する
冷陰極電界電子放出素子が提案されている。
【0005】従来の電界放出素子の代表例の1つとし
て、電子放出部を円錐形の導電体で構成した、所謂スピ
ント(Spindt)型電界放出素子が知られている。
スピント型電界放出素子が組み込まれた表示装置のカソ
ード・パネル側においては、支持体上にカソード電極、
絶縁層及びゲート電極が順次形成されている。そして、
ゲート電極及び絶縁層を貫通するように、直径1μm程
度の微細な開口部が2次元マトリクス状に多数形成さ
れ、各開口部の底面に露出したカソード電極上に電子放
出部が1つずつ形成されている。開口部の開口端部を構
成するゲート電極に電圧が印加されると、これによって
生ずる電界の強度に応じて、電子放出部の先端部から電
子が放出される。放出された電子は開口部の外へ引き出
され、アノード・パネル側の蛍光体層に衝突してこの蛍
光体層を励起・発光させ、所望の画像の形成に寄与す
る。円錐形の電子放出部は、導電材料を垂直蒸着する過
程で開口部の開口端付近に形成されるこの導電材料のオ
ーバーハング状の堆積物による遮蔽効果を利用して、開
口部の内部に入射可能な蒸着粒子の量を経時的に減少さ
せることで自己整合的に形成される。
【0006】ところで、スピント型電界放出素子の電子
放出特性は、開口部の開口端部を構成するゲート電極の
縁部から電子放出部の先端部までの距離に大きく依存す
る。しかしながら、大面積の支持体の全体に亙って電子
放出部の形状と寸法を均一に揃えることは、実際には極
めて困難であり、何らかの面内バラツキやロット間バラ
ツキは避けられない。このバラツキは、表示装置の画像
表示特性、例えば画像の明るさにバラツキを発生させる
原因となる。
【0007】そこで、スピント型電界放出素子のこれら
の欠点を解消し得る表示装置として、所謂エッジ型電界
放出素子が提案されている。このエッジ型電界放出素子
の一例においては、スピント型電界放出素子における円
錐形の電子放出部の代わりに、支持体である絶縁性基板
の上に第1絶縁層、電子放出層、第2絶縁層、ゲート電
極を順次積層し、この積層体に開口部を設け、この開口
部の壁面に露出した電子放出層の端部(エッジ)を何ら
かの方法で開口部の壁面から突出させ、電子放出部とし
て利用する。
【0008】電子放出層の端部を開口部の壁面から突出
させる方法としては、通常、異方性エッチングと等方性
エッチングを組み合わせて上記積層体を加工する方法が
採られる。即ち、ゲート電極は異方的条件下、ゲート電
極の直下の第2絶縁層は等方的条件下、第2絶縁層の直
下の電子放出層は異方的条件下、電子放出層の直下の第
1絶縁層は等方的条件下でそれぞれエッチングすること
により、第1絶縁層及び第2絶縁層の壁面をゲート電極
の開口端面や電子放出層の端部に比べて後退させる。か
かる構成によれば、ゲート電極の開口端部から電子放出
部の端部までの距離は、主として第2絶縁層の厚さに依
存することになり、この距離の制御はスピント型電界放
出素子の場合に比べて遥かに容易である。従って、大面
積の支持体上でも電子放出部の電子放出特性を均一化す
ることが容易となり、表示装置の画像の明るさも均一化
され得る。
【0009】米国特許第5214317号公報には、電
子放出層の上側のみならず、下側にもゲート電極を設
け、電子放出層に一層強い電界を与えることが可能な構
造が開示されている。即ち、図18に示すように、基板
100上に導電層101、第1絶縁層102、下部ゲー
ト電極103、第2絶縁層104、電子放出層105、
第3絶縁層106、及び上部ゲート電極107を順次積
層した積層体に、導電層101を除く層を貫通し、底面
に導電層101が露出した開口部108が設けられてい
る。そして、下部ゲート電極103、電子放出層105
及び上部ゲート電極107に所定の電圧を印加すること
により生じた電界によって、開口部108の壁面から突
出した電子放出層105の先端部から電子eが放出さ
れ、かかる電子eが開口部108の外部へ導出される。
電子放出層105の先端部は、等方性エッチングで膜厚
を減ずることにより曲率半径が減少されており、これに
より電子放出密度が高められている。
【0010】尚、上部ゲート電極107、電子放出層1
05及び下部ゲート電極103に対面配置されている導
電膜109は、電子放出層105から放出された電子を
引き付けるための電極を構成し、開口部108の底面に
露出している導電層101は、表面保護、電位の安定
化、絶縁破壊やノイズの防止を目的として設けられてい
る。
【0011】米国特許第5214317号に開示された
エッジ型電界放出素子では、電子を放出する電子放出部
である電子放出層105を略平板状(層状)に形成すれ
ばよく、上述したスピント型電界放出素子のように電子
放出部を3次元的に先鋭化させる必要がないため、スピ
ント型電界放出素子と比較して容易に製造することがで
きる。
【0012】また、かかるエッジ型電界放出素子では、
ゲート電極103,107の縁部から電子放出層105
の端部までの距離は絶縁層104,106の厚さでほぼ
決定することができるため、この距離の制御はスピント
型電界放出素子に比べて遥かに容易であり、この意味に
おいて、スピント型電界放出素子の欠点はかなり解消さ
れている。従って、大面積の支持体上でも電子放出部の
電子放出特性を均一化することが容易となり、表示装置
の画像の明るさも均一化され得る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】電界放出素子に関する
問題として、電子放出部の電子放出特性のバラツキが挙
げられる。ゲート電極に印加される電圧と電子放出層に
印加される電圧の電位差ΔVが或る閾値電位以上になる
と、電子放出層の端部から電子が放出され始める。そし
て、例えばゲート電極に印加される電圧の増加(即ち、
電位差ΔVの増加)に伴い、電子放出層の端部からの電
子の放出によって生成する放出電子電流Iが急激に増加
する。また、放出電子電流Iが限界値IMAXを越える
と、電子放出層の端部に破壊が生じる。
【0014】電子放出部は、カソード・パネル上に数十
万個から数億個もの単位で同一プロセスにより形成され
るが、個々の電界放出素子は電子顕微鏡下で一見同じよ
うに観察されても、電界放出素子の閾値電位にはバラツ
キが存在する。このような状態にあっては、図19の
(B)のV−I曲線に示すように、特性D1,D2を示す
電界放出素子には過電流によって破壊が生じる。一方、
特性D3,D4を示す電界放出素子においては、電子が放
出される。然るに、特性D5,D6を示す電界放出素子に
おいては、閾値電位以下であるが故に、電子放出層の端
部からの電子の放出が開始しない。尚、図19におい
て、横軸は電位差ΔVであり、縦軸は放出電子電流Iで
ある。このように、電界放出素子の閾値電位にバラツキ
があると、たとえ同一電位差ΔV0であっても、端部か
ら電子が放出される電界放出素子と、端部から電子が放
出されない電界放出素子とが存在することになる。ま
た、実際には隣接ライン間でも数ボルトの電位バラツキ
が発生していることがあり、ひいてはライン間の輝度バ
ラツキの原因となっている。この電位バラツキや閾値電
位バラツキは、電子放出部の微視的な表面状態の差異に
起因すると考えられているが、原因は必ずしも明らかで
はなく、現行の製造技術ではほぼ不可避的に発生してい
る。また、時間経過に伴って、電子放出部の電子放出特
性が不均一になってしまうという問題もある。以上の結
果として、従来の電界放出素子を用いた表示装置では、
画像を鮮明に表示することができず、あるいは又、安定
して画像を表示することができないといった問題点があ
る。
【0015】従って、本発明の目的は、電子放出特性の
経時変化を抑制すると共に、複数、形成された場合であ
っても均一な電子放出特性を示す冷陰極電界電子放出素
子、及び、かかる冷陰極電界電子放出素子が組み込まれ
た冷陰極電界電子放出表示装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子
(以下、単に、本発明の第1の態様に係る電界放出素子
と呼ぶ場合がある)は、ゲート電極と電子放出層とが絶
縁層を介して積層されると共に、少なくとも電子放出層
及び絶縁層を貫通する開口部が形成されて成り、開口部
の壁面から突出した電子放出層の端部から電子が放出さ
れる冷陰極電界電子放出素子であって、電子放出層は、
抵抗体層を介して電源に接続されることを特徴とする。
【0017】本発明の第1の態様に係る電界放出素子に
おいては、ゲート電極は、第1ゲート電極と第2ゲート
電極とから成り、電子放出層は、第1絶縁層及び第2絶
縁層を介して第1ゲート電極及び第2ゲート電極に挟み
込まれるように配されている構成とすることが好まし
く、これによって、第1ゲート電極、第2ゲート電極及
び電子放出層による電界強度を高めることができ、高い
電子放出効率を達成することができる。また、抵抗体層
は、ゲート電極と電子放出層とが重複する重複領域以外
の領域に設けられている構成とすることが好ましく、こ
れによって、電界が発生する領域に、高い誘電率を有す
る抵抗体層が配されることがなくなり、配線容量(浮遊
容量)を小さくすることができる。
【0018】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子(以下、単に、本
発明の第2の態様に係る電界放出素子と呼ぶ場合があ
る)は、(イ)支持体上に形成された第1ゲート電極、
(ロ)該第1ゲート電極上を含む支持体上に形成された
第1絶縁層、(ハ)該第1絶縁層上に形成された電子放
出層、(ニ)該第1絶縁層上に形成された配線、(ホ)
該電子放出層上及び配線上を含む第1絶縁層上に形成さ
れた第2絶縁層、(ヘ)該第2絶縁層上に形成された第
2ゲート電極、並びに、(ト)第2ゲート電極、第2絶
縁層、電子放出層及び第1絶縁層を貫通し、底部に第1
ゲート電極の表面が露出した開口部、を備え、開口部の
壁面から突出した電子放出層の端部から電子が放出され
る冷陰極電界電子放出素子であって、配線と電子放出層
とは抵抗体層によって電気的に接続されていることを特
徴とする。
【0019】本明細書中における「突出」とは、開口部
によって形成される空間へ向かう方向、「後退」とは、
開口部によって形成される空間から離れる方向を表す用
語として、それぞれ使用する。
【0020】本発明の第2の態様に係る電界放出素子に
おいては、第1ゲート電極は、第1ゲート電極延在部を
介して隣接する電界放出素子を構成する第1ゲート電極
と繋がっており、第1ゲート電極延在部を含む第1ゲー
ト電極の平面形状は帯状であり、第2ゲート電極は、第
2ゲート電極延在部を介して隣接する電界放出素子を構
成する第2ゲート電極と繋がっており、第2ゲート電極
延在部を含む第2ゲート電極の平面形状は帯状であり、
配線の平面外形形状は略帯状であり、第1ゲート電極及
び第1ゲート電極延在部、配線、第2ゲート電極及び第
2ゲート電極延在部の内、二者は共に第1方向に延び、
残りは第1方向と異なる第2方向に延び、支持体の法線
方向から見たときに、第1ゲート電極と電子放出層と第
2ゲート電極とが重複する重複領域以外の領域に抵抗体
層が形成されている構成とすることが好ましく、これに
よって、電界が発生する領域に、高い誘電率を有する抵
抗体層が配されることがなくなり、配線容量(浮遊容
量)を小さくすることができる。
【0021】ここで、第1ゲート電極延在部を含む第1
ゲート電極(これらを総称してストライプ状の第1ゲー
ト電極と呼ぶ場合がある)、配線、第2ゲート電極延在
部を含む第2ゲート電極(これらを総称してストライプ
状の第2ゲート電極と呼ぶ場合がある)の内、二者が共
に第1方向に延び、残りは第1方向と異なる第2方向に
延びる形態には、 ストライプ状の第1ゲート電極とストライプ状の第
2ゲート電極とが共に第1方向に延び、配線が第1方向
と異なる第2方向延びる形態 ストライプ状の第1ゲート電極と配線とが共に第1
方向に延び、ストライプ状の第2ゲート電極は第1方向
と異なる第2方向に延びる形態 配線とストライプ状の第2ゲート電極とが共に第1
方向に延び、ストライプ状の第1ゲート電極は第1方向
と異なる第2方向に延びる形態 の3形態を挙げることができる。第1方向と第2方向と
は、効率よく重複領域を形成し得る限りにおいて互いに
如何なる角度を成していてもよいが、電界放出素子の集
積密度を考慮すると、直交することが最も望ましい。
【0022】この場合、電子放出層の平面形状は島状で
あり、配線は電子放出層を囲んでいる構成とすることが
できる。更には、抵抗体層は、電子放出層上、配線上、
及び第1絶縁層上に形成されている構成とすることが好
ましい。
【0023】本発明の第2の態様に係る電界放出素子に
おいては、(チ)第2ゲート電極上を含む第2絶縁層上
に形成された第3絶縁層、並びに、(リ)第3絶縁層上
に形成されたフォーカス電極を更に備え、第3絶縁層に
は前記開口部に連通する第2開口部が設けられている構
成とすることもできる。この場合、フォーカス電極と電
子放出層とは電気的に接続されていることが好ましい。
【0024】フォーカス電極は、本発明の電界放出素子
が冷陰極電界電子放出表示装置に組み込まれた場合に、
アノード電極へ向かう電子の軌道を収束させ、以て、輝
度の向上や隣接画素間の色濁りの防止を可能とするため
の電極であり、カソード・パネルとアノード・パネルと
の間の距離が比較的長い表示装置を想定した場合に、特
に有効な電極である。フォーカス電極は、必ずしも電界
放出素子毎に設ける必要はなく、例えば、電界放出素子
の所定の配列方向に沿って配設することにより、複数の
電界放出素子に共通の収束効果を及ぼすこともできる。
従って、第3絶縁層に設けられる第2開口部は、必ずし
もフォーカス電極を構成する材料層に設けられている必
要はない。尚、フォーカス電極の電位は、通常、電子放
出層の電位と近似あるいは同一であるため、フォーカス
電極の開口端部が開口部や第2開口部の内部に向けて突
出していると、フォーカス電極から第1ゲート電極や第
2ゲート電極へ向かって電子放出が生ずる虞がある。従
って、フォーカス電極は第2開口部内へ突出しないよう
に設けられていることが特に望ましい。また、第2ゲー
ト電極の先端部を第3絶縁層から突出させることが、電
界強度を高める観点から特に好ましい。第2開口部の平
面形状は、フォーカス電極の構成に依り、開口部の平面
形状と合同又は相似としてもよいし、異なっていてもよ
い。
【0025】抵抗体層は、各電界放出素子の電子放出特
性のバラツキを顕在化させ難くする役割を果たす。本発
明の第1若しくは第2の態様に係る電界放出素子におい
ては、抵抗体層の電気抵抗値は、1×105〜5×107
Ω、好ましくは1×105〜1×107Ω、一層好ましく
は1MΩ〜数MΩであることが望ましい。これは、1μ
Aの電流に対して、例えば1ボルト〜数ボルトの電圧降
下が望める値である。抵抗体層を構成する材料として、
アモルファスシリコン等の半導体材料、酸化タンタル等
の酸化物、窒化タンタル等の窒化物を挙げることができ
る。また、本発明の第1若しくは第2の態様に係る電界
放出素子においては、電気抵抗率が熱変化による影響を
受け難く、電気抵抗率の温度変化が小さい材料から抵抗
体層を構成することが望ましく、具体的には、抵抗体層
の電気抵抗率温度係数αは±100ppm/゜C以下で
あることが望ましい。かかる抵抗体層を構成する材料と
して窒化タンタル(TaN)、炭化珪素(SiC)等の
炭化物を例示することができる。抵抗体層は、単層から
構成しても、複数層から構成してもよい。適切な電気抵
抗率温度係数αを有する材料を組み合わせて複数層から
抵抗体層を構成すれば、所望の電気抵抗値を有し、しか
も、所望の電気抵抗率温度係数αを有する抵抗体層を容
易に形成することができる。尚、T0゜C(例えば0゜
C)における電気抵抗率をρ0、T゜Cにおける電気抵
抗率をρとしたとき、電気抵抗率温度係数αは、以下の
式で表すことができる。ここで、電界放出素子を製造す
るときに抵抗体層が晒される最高温度(例えば550゜
C)をT゜Cとする。
【0026】 α=(ρ−ρ0)/{ρ0(T−T0)}×106ppm/゜C
【0027】例えば、本発明の第2の態様に係る電界放
出素子において、抵抗体層と電子放出層及び配線との接
続は、半導体装置の製造分野における一般的な多層配線
の接続と同様に、電子放出層上及び配線上を含む第1絶
縁層上に絶縁膜を製膜し、かかる絶縁膜に形成された接
続孔を介して行うことも勿論可能であるが、電子放出層
の表面から第1絶縁層の表面を経て配線の表面に至るよ
うに行うこともできる。第1絶縁層の表面を経て電子放
出層と配線とを抵抗体層によって直接的に接続する構成
とすれば、電子放出層の上に新たに絶縁膜を設ける必要
も、接続孔形成用の孔部を形成する必要もない。従っ
て、電界放出素子の製造プロセスを大幅に簡略化するこ
とができるだけでなく、接続に要するスペースも少なく
て済み、集積度を高める観点からも好ましい。
【0028】このように抵抗体層が配線の表面から第1
絶縁層の表面を経て電子放出層の表面に至るように形成
されていることは、即ち、抵抗体層を、電子放出層上、
配線上、及び第1絶縁層上に形成するということは、製
造プロセスの観点からみると、配線と電子放出層と第1
絶縁層の上で抵抗体層を直にパターニングしなければな
らないことを意味する。かかるパターニングを例えばエ
ッチング法にて行うためには、抵抗体層の構成材料とし
て、特定のエッチング種に対するエッチング速度が電子
放出層や配線、第1絶縁層よりも大きい材料から成る材
料を選択することが必要である。ここで、「特定のエッ
チング種」とは、抵抗体層をエッチングするためのエッ
チング種を意味する。例えば、第1絶縁層の構成材料と
して酸化シリコン(SiO2)、電子放出層及び配線の
構成材料としてタングステン(W)、抵抗体層の構成材
料としてアモルファスシリコンをそれぞれ選択した場
合、ドライエッチングのエッチング種としてフッ素系エ
ッチング種や塩素系エッチング種を使用すれば、下地で
ある電子放出層や配線、第1絶縁層に対して十分に高い
選択比を維持しながら抵抗体層をエッチングし、所望の
形状にパターニングすることができる。その他、抵抗ペ
ーストを用い、スクリーン印刷法により抵抗体層を形成
することも可能であるし、蒸着法、スパッタ法、CVD
法、イオン・プレーティング法等、通常の薄膜作製プロ
セスを利用して形成することもできる。
【0029】上記の目的を達成するための本発明の冷陰
極電界電子放出表示装置(以下、単に、本発明の表示装
置と呼ぶ場合がある)は、複数の画素から構成され、各
画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子放
出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及び
蛍光体層とから構成された冷陰極電界電子放出表示装置
であって、各冷陰極電界電子放出素子は、(イ)支持体
上に形成された第1ゲート電極、(ロ)該第1ゲート電
極上を含む支持体上に形成された第1絶縁層、(ハ)該
第1絶縁層上に形成された電子放出層、(ニ)該第1絶
縁層上に形成された配線、(ホ)該電子放出層上及び配
線上を含む第1絶縁層上に形成された第2絶縁層、
(ヘ)該第2絶縁層上に形成された第2ゲート電極、並
びに、(ト)第2ゲート電極、第2絶縁層、電子放出層
及び第1絶縁層を貫通し、底部に第1ゲート電極の表面
が露出した開口部、を備え、開口部の壁面から突出した
電子放出層の端部から電子が放出され、配線と電子放出
層とは抵抗体層によって電気的に接続されていることを
特徴とする。
【0030】本発明の表示装置における冷陰極電界電子
放出素子としては、上述の本発明の第2の態様に係る電
界放出素子の各種の形態の全てを含み得る。
【0031】本発明の表示装置においては、1つの電界
放出素子によって1画素を構成してもよいし、複数の電
界放出素子によって1画素を構成してもよい。
【0032】本発明においては、従来のスピント型電界
放出素子のように開口部の平面形状を円形としてもよい
が、開口部の壁面に沿って電子放出層(即ち、開口部の
壁面から突出した電子放出層の端部)を配置できるエッ
ジ型電界放出素子の構造上、開口部の平面形状を、円形
以外にも、楕円、n角形(但し、nは3以上の整数)
等、如何なる形状とすることもできる。n角形は、正n
角形でなくてもよく、又、その頂点は丸みを帯びていて
もよい。一例として、開口部の形状を縦横比の大きい矩
形あるいは溝形とし、矩形の長手方向に沿って、開口部
の壁面から端部が突出した電子放出層を配置することが
できる。
【0033】尚、本発明の第2の態様に係る電界放出素
子において、開口部の壁面から電子放出層の端部を突出
させるためには、開口部を形成した後、第1絶縁層及び
第2絶縁層を等方的にエッチングすればよい。あるいは
又、第2絶縁層を貫通する開口部を形成した後、第2絶
縁層を等方的にエッチングし、第1絶縁層を貫通する開
口部を形成した後、第1絶縁層を等方的にエッチングす
ればよい。こうして、電子放出層の端部が第1絶縁層の
開口部形成面及び第2絶縁層の開口部形成面から突出す
ることになり、第1ゲート電極及び第2ゲート電極によ
って開口部内に形成される電界を電子放出層の端部に集
中させて効率良く電子放出を行わせることが可能とな
る。等方的なエッチングは、典型的には、ウェットエッ
チング、あるいはラジカルが主エッチング種となるドラ
イエッチング条件下で行うことができる。このときの電
子放出層端部の長さ、即ち、第1絶縁層及び第2絶縁層
の開口部形成面の後退量は、エッチング時間の長短によ
り制御することができる。
【0034】本発明においては、ゲート電極(若しく
は、第1ゲート電極及び第2ゲート電極)、あるいはフ
ォーカス電極を構成する材料として、タングステン
(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデ
ン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、
銅(Cu)等の金属、これらの金属元素を含む合金層、
あるいはシリコン(Si)等の半導体を例示することが
できる。尚、第これらの電極を構成する材料を、同一の
材料としてもよいし、同種の材料としてもよいし、異種
の材料としてもよい。これらの電極の形成方法として、
蒸着法、スパッタ法、CVD法、イオン・プレーティン
グ法、印刷法、メッキ法等、通常の薄膜作製プロセスを
利用できる。
【0035】電子放出層は、典型的には、タングステン
(W)やタンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデ
ン(Mo)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、あるい
はこれらの化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi
2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイ
ド)、あるいはダイヤモンド等の半導体から構成するこ
とができる。電子放出層の形成方法として、蒸着法、ス
パッタ法、CVD法、イオン・プレーティング法、印刷
法、メッキ法等、通常の薄膜作製プロセスを利用でき
る。電子放出層の厚さは、おおよそ0.05〜0.5μ
m、好ましくは0.1〜0.3μmの範囲とすることが
望ましいが、かかる範囲に限定するものではない。
【0036】本発明においては、支持体あるいは基板
は、少なくとも表面が絶縁性を有する材料から構成され
ていればよく、ガラス基板、表面に絶縁膜が形成された
ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英
基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を挙げるこ
とができる。冷陰極電界電子放出表示装置の構成に依存
して、基板には透明性を要求される場合がある。
【0037】絶縁層、第1絶縁層、第2絶縁層あるいは
第3絶縁層の構成材料としては、SiO2、SiN、S
iON、ガラス・ペースト硬化物を単独あるいは適宜積
層して使用することができる。絶縁層の製膜には、CV
D法、塗布法、スパッタ法、印刷法等の公知のプロセス
が利用できる。
【0038】本発明においては、電子放出層は抵抗体層
を介して電源に接続され、あるいは又、配線と電子放出
層とが抵抗体層によって電気的に接続されている。従っ
て、抵抗体層が無い場合と比較して、図19の(A)の
V−I曲線に示すように、V−I曲線の直線部の傾斜が
緩やかになる。即ち、特性D1〜D6を示す電界放出素子
の全てにおいて、電位差ΔV0にて電子が放出され、し
かも、過電流によって破壊が生じることがない。このよ
うに、電界放出素子の閾値電位にバラツキがあっても、
同一電位差ΔV0にて全ての電界放出素子の端部から電
子を放出させることができる。
【0039】また、或る電界放出素子から放出される電
子が多くなると、抵抗体層における電圧降下が大きくな
る。その結果、ゲート電極と電子放出層との間の電位差
が小さくなり、電子放出層の端部から放出される電子の
数が抑制される。一方、或る電界放出素子から放出され
る電子が少なくなると、抵抗体層における電圧降下が小
さくなる。その結果、ゲート電極と電子放出層との間の
電位差が大きくなり、電子放出層の端部から放出される
電子の数が増加する。
【0040】以上のとおり、抵抗体層を設けることによ
って、抵抗体層は、各電界放出素子の電子放出特性のバ
ラツキを顕在化させ難くすることができる。また、電界
放出素子の電子放出層に一定の電圧を印加している場合
であっても、電子放出層を流れる電流に変動が生じる場
合がある。このような場合においても、抵抗体層を設け
ることによって、電子放出層を流れる電流の変動を抑制
することができる。
【0041】尚、電気抵抗率が熱変化による影響を受け
難く、電気抵抗率の温度変化が小さい材料、例えば、電
気抵抗率温度係数αが±100ppm/゜C以下である
材料から抵抗体層を構成すれば、一層優れた電子放出特
性を有する冷陰極電界電子放出素子あるいは冷陰極電界
電子放出表示装置を得ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき、本
発明の電界放出素子の典型的な構成例について説明す
る。
【0043】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様及び第2の態様に係る電界放出素子、並び
に表示装置に関する。実施の形態1の表示装置の模式的
な一部端面図を図1に示し、概念図を図2に示す。ま
た、開口部の近傍における電界放出素子の分解斜視図を
図3に示し、開口部の近傍における電界放出素子の各構
成要素の配置を模式的に図4に示し、図4の線A−A及
び線B−Bに沿った電界放出素子の模式的な一部端面図
を図5の(A)及び(B)に示す。尚、図3及び図4に
おいては、図示の都合上、支持体及び全ての絶縁層を省
略している。
【0044】実施の形態1の電界放出素子は、例えばガ
ラス基板から成る支持体11、第1ゲート電極12、第
1絶縁層13、電子放出層14、配線20、第2絶縁層
15、第2ゲート電極16、並びに、開口部17を備え
ている。第1ゲート電極12は支持体11上に形成され
ており、第1絶縁層13は第1ゲート電極12上を含む
支持体11上に形成されている。また、電子放出層14
及び配線20は、第1絶縁層13上に形成されている。
更に、第2絶縁層15は、電子放出層14上及び配線2
0上を含む第1絶縁層13上に形成されており、第2ゲ
ート電極16は、第2絶縁層15上に形成されている。
開口部17は、第2ゲート電極16、第2絶縁層15、
電子放出層14及び第1絶縁層13を貫通しており、そ
の底部には第1ゲート電極12の表面が露出している。
そして、開口部17の壁面から突出した電子放出層14
の端部14Aから電子が放出される。開口部17の平面
形状は略矩形状である。
【0045】あるいは又、実施の形態1の電界放出素子
は、ゲート電極と電子放出層14とが絶縁層を介して積
層されると共に、少なくとも電子放出層14及び絶縁層
を貫通する開口部17が形成されて成り、開口部17の
壁面から突出した電子放出層14の端部14Aから電子
が放出される。そして、実施の形態1においては、電子
放出層14は、抵抗体層23を介して電源(例えば、走
査回路)に接続されている。尚、ゲート電極は、第1ゲ
ート電極12と第2ゲート電極16とから成り、電子放
出層14は、第1絶縁層13及び第2絶縁層15を介し
て第1ゲート電極12及び第2ゲート電極16に挟み込
まれるように配されている。
【0046】電子放出層14の端部14Aは電子放出部
として機能する部位であり、先鋭化されている。具体的
には、開口部17の壁面から突出した電子放出層14の
端部14Aの厚さは、先端に向かって、しかも、開口部
17の上端側から下端側に向かって減少している。ま
た、第2ゲート電極16の先端部は、第2絶縁層15か
ら突出している。即ち、第1絶縁層13に設けられた開
口部17の上端部は電子放出層14の端部14Aよりも
後退している。また、第2絶縁層15に設けられた開口
部17の下端部は電子放出層14の端部14Aよりも後
退しており、第2絶縁層15に設けられた開口部17の
上端部は第2ゲート電極16の先端部よりも後退してい
る。言い換えれば、電子放出層14に形成された開口部
は、第1絶縁層13に形成された開口部及び第2絶縁層
15に形成された開口部よりも小さな開口寸法を有し、
第2ゲート電極16に形成された開口部は、第2絶縁層
15に形成された開口部よりも小さな開口寸法を有す
る。
【0047】第1ゲート電極12及び第2ゲート電極1
6は、図5の紙面垂直方向(表示装置の行方向)に帯状
に延びており、隣接する電界放出素子の第1ゲート電極
12及び第2ゲート電極16と共通である。即ち、複数
個の電界放出素子の第1ゲート電極12は、第1ゲート
電極延在部12Aによって相互に電気的に接続され、一
方、複数個の電界放出素子の第2ゲート電極16は、第
2ゲート電極延在部16Aによって相互に電気的に接続
されている。また、配線20は、図5の紙面左右方向
(表示装置の列方向)に帯状に延びており、隣接する電
界放出素子の電子放出層14を接続している。即ち、複
数個の電界放出素子の電子放出層14は相互に電気的に
配線20によって接続されている。ストライプ状の第1
ゲート電極12及びストライプ状の第2ゲート電極16
は同じ第1方向(図では、Y方向で示す)に平行に延び
ており、配線20は第2方向(図では、X方向で示す)
に延びている。即ち、ストライプ状の第1ゲート電極1
2及び第2ゲート電極16と、配線20とは、相互に直
交する方向に延びている。尚、図4においては、ストラ
イプ状の第2ゲート電極16の下方に形成されているス
トライプ状の第1ゲート電極12の図示を省略した。
【0048】電子放出層14は、上下を第1ゲート電極
12と第2ゲート電極16とで挟まれている。電子放出
層14と第1ゲート電極12と第2ゲート電極16の三
者の平面配置が重なる部分が重複領域であり、図3では
矢印で示すX方向幅とY方向幅とが交差する矩形の領域
が重複領域となる。
【0049】電気抵抗値が105〜107Ωとなるように
不純物が含有されたアモルファスシリコンから成る抵抗
体層23によって、配線20と電子放出層14とは電気
的に接続されている。尚、このアモルファスシリコンの
電気抵抗率温度係数αは約30ppm/゜Cである。そ
して、支持体11の法線方向から見たときに、第1ゲー
ト電極12と電子放出層14と第2ゲート電極16とが
重複する重複領域以外の領域に抵抗体層23が形成され
ている。尚、重複領域以外の領域を、以下、便宜上、外
領域と呼ぶ。それ故、第1ゲート電極12及び第2ゲー
ト電極16と配線20との間の配線容量(浮遊容量)が
増大することがない。その結果、電界放出素子を比較的
に小さな配線容量で駆動することが可能となり、電界放
出素子において、駆動信号の遅延といった配線容量の増
大に起因する不都合を確実に防止することができ、表示
装置の電気回路の負担が増加することもなく、表示装置
の面内の均一性及び画質が劣化するといった問題もな
い。
【0050】電子放出層14は、重複領域に位置する島
状の矩形形状を有し、開口部17を取り囲んでいる。更
には、配線20は電子放出層14を囲んでいる。実施の
形態1の電界放出素子においては、並列された3つの電
子放出層14が一組として配線20によって囲まれてい
るが、配線20によって囲まれた電子放出層14の形状
や数はこれに限定されない。図5の(A)に示すよう
に、電子放出層14の上及び配線20の上、より具体的
には、電子放出層14上、配線20上、及び第1絶縁層
13上に絶縁膜21が設けられている。また、絶縁膜2
1の上には抵抗体層23が形成されている。電子放出層
14及び配線20の上方の絶縁膜21には孔部22が開
口され、この孔部22に抵抗体層23が埋め込まれてい
る。尚、絶縁膜21の構成材料は、第1絶縁層13や第
2絶縁層15と同じ構成材料、例えばSiO2であって
もよいが、耐湿性等の特性を考慮して、例えばSiNを
用いることが好ましい。但し、SiNのようにSiO2
とはエッチング特性の異なる材料を使用する場合には、
図示するように、開口部17の形成予定領域を避けたパ
ターニングを行い、開口部17の壁面の後退や電子放出
層14の端部の先鋭化を所望通りに行えるようにする必
要がある。外領域においては、図5の(B)に示すよう
に、絶縁膜21を特にパターニングする必要はない。
【0051】実施の形態1の表示装置は、図1に示すよ
うに、複数の画素から構成されている。各画素は、上述
の1つあるいは複数の電界放出素子と、電界放出素子に
対向配置して基板31上に設けられたアノード電極34
及び蛍光体層33R,33G,33Bから成る。アノー
ド電極34はアルミニウムから成り、ガラスから成る透
明な基板31の上に所定のストライプ状のパターンをも
って、交互に形成された蛍光体層33R,33G,33
Bを被覆するように形成されている。尚、蛍光体層33
Rは赤色を発光する蛍光体層であり、蛍光体層33Gは
緑色を発光する蛍光体層であり、蛍光体層33Bは青色
を発光する蛍光体層である。これらの蛍光体層33R,
33G,33Bの間は、カーボン等の光吸収性材料から
成るブラック・マトリクス32で埋め込まれており、表
示画像の色濁りが防止されている。尚、以下において
は、説明の簡素化のために、これらの蛍光体層33R,
33G,33Bを総称して、単に、蛍光体層33と呼
ぶ。電界放出素子を構成する開口部17は蛍光体層33
に対向して、マトリクス状に設けられている。基板31
上における蛍光体層33とアノード電極34の積層順を
上記と逆にしても構わないが、この場合には、表示装置
の観察面側から見てアノード電極34が蛍光体層33の
手前に来るため、アノード電極34をITO(インジウ
ム・錫酸化物)等の透明導電材料にて構成する必要があ
る。また、一画素は、開口部17が1つあるいは複数個
集合して構成されている。尚、参照番号35(図2参
照)はピラーであり、カソード・パネル10とアノード
・パネル30との間を所定の間隔に維持する。
【0052】実際の表示装置の構成においては、電界放
出素子はカソード・パネル10の構成要素であり、アノ
ード電極34及び蛍光体層33はアノード・パネル30
の構成要素である。そして、これらのカソード・パネル
10とアノード・パネル30とが枠体(図示せず)及び
フリット・ガラスを介して接合され、両パネルと枠体と
に囲まれた空間が高真空に排気されている。第1ゲート
電極12と第2ゲート電極16とは、外部で、具体的に
は、第1ゲート電極延在部12Aと第2ゲート電極延在
部16Aとは、それぞれ、表示装置の行方向の端部で、
制御回路53A,53Bに接続されている。一方、配線
20は、表示装置の列方向の端部で走査回路52(電源
に相当する)に接続されている。
【0053】電子放出層14には走査回路52から配線
20及び抵抗体層23を介して相対的に負電圧(例えば
0ボルト)が印加される。また、第1ゲート電極12に
は制御回路53Aから相対的に正電圧(例えば、50〜
80ボルト程度のパルス状の信号電位)が印加され、第
2ゲート電極16には制御回路53Bから正電圧(例え
ば、30ボルト)が印加され、アノード電極34には第
1ゲート電極及び第2ゲート電極16よりも更に高い正
電圧(例えば、0.3〜10kボルト)が加速電源51
から印加される。表示装置において表示を行う場合、制
御回路53A,53Bにはビデオ信号、走査回路52に
は走査信号が入力される。第1ゲート電極12、第2ゲ
ート電極16と電子放出層14とに電圧を印加した際に
生ずる電界により、電子放出層14の端部14Aから電
子が放出される。放出された電子は、第1ゲート電極1
2や第2ゲート電極16に印加する電圧に依存して、直
接、アノード電極34に引きつけられる。あるいは又、
放出された電子は、第1ゲート電極12に引きつけら
れ、第1ゲート電極12と衝突し、第1ゲート電極12
において反射電子及び/又は2次電子が生成する。かか
る反射電子及び/又は2次電子が、アノード電極34に
引きつけられる。こうして、マトリックス状に配された
電界放出素子を順次駆動することによって、画素を構成
する蛍光体層33を順次発光させることができ、所望の
画像を表示することができる。
【0054】以上のように、電界放出素子において、電
子放出層14は抵抗体層23を介して電源に接続され、
あるいは又、配線20と電子放出層14とは抵抗体層2
3によって電気的に接続されているので、電界放出素子
は、常に、安定した電子放出特性を示す。従って、電界
放出素子の電子放出特性が経時的に変化することを抑制
することができ、常に、所望量の電子を放出することが
可能となる。
【0055】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1の変形である。実施の形態2の電界放出素子及び
表示装置が実施の形態1と相違する点は、絶縁膜21が
省略され、抵抗体層23が、絶縁膜21上に形成されて
いるのではなく、電子放出層14上、配線20上、及び
第1絶縁層13上に形成されている点にある。図6の
(A)及び(B)に、図4の線A−A及び線B−Bに沿
ったと同様の電界放出素子の模式的な一部端面図を示
す。
【0056】抵抗体層23は、図6からも明らかなよう
に、電子放出層14と配線20の上で、直接、パターニ
ングされている。電子放出層14と配線20との間に
は、第1絶縁層13が露出しており(図6の(A)を参
照)、抵抗体層23は、第1絶縁層13の表面上、並び
に電子放出層14と配線20の上に形成されている。こ
のような形態による接続は、絶縁膜21に開口された接
続孔を介する接続に比べて少ない工程数で達成できる上
に、接続長を短縮して電界放出素子の微細化や高集積化
に貢献できること等の利点をもたらす。尚、その他の構
成は、実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は省
略する。
【0057】実施の形態2の電界放出素子の製造方法
を、図7〜図10を参照して、以下、説明する。尚、こ
れらの図面では、重複領域を含む断面のみを代表して示
す。
【0058】[工程−100]先ず、図7の(A)に示
すように、例えばガラス基板から成る支持体11上に、
スパッタリング法によって厚さ0.05〜0.3μm程
度のタングステン膜を成膜し、従来のリソグラフィ技術
及びドライエッチング技術に基づきタングステン膜をパ
ターニングし、第1ゲート電極12及び第1ゲート電極
延在部12A(図7の(A)には図示せず)を形成す
る。第1ゲート電極延在部12Aを含む第1ゲート電極
12はY方向に延びている。
【0059】[工程−110]次に、図7の(B)に示
すように、全面に第1絶縁層13を形成する。ここでは
一例として、SiO2膜を約0.2〜1μm程度の厚さ
に形成する。更に、この第1絶縁層13の上にタングス
テンから成る導電膜を0.05〜0.3μm程度の厚さ
に形成した後、パターニングし、X方向に延びる配線2
0、及び矩形形状の電子放出層14を形成する。
【0060】[工程−120]次に、図8の(A)に示
すように、電子放出層14と配線20とを電気的に接続
する抵抗体層23を形成する。この抵抗体層23は、例
えばプラズマCVD法により全面に形成された厚さ0.
05〜0.2μm程度のアモルファスシリコン膜を、通
常の手順に従ってリソグラフィ技術及びドライエッチン
グ技術によりパターニングすることによって形成され
る。ドライエッチングには、プラズマ中にフッ素系エッ
チング種を生成し得るフッ素系ガスを用いる。電子放出
層14や配線20を構成するタングステン並びに第1絶
縁層13を構成するSiO2は、いずれもフッ素系エッ
チング種により高速にエッチングされる材料の代表例で
あるが、フッ素系エッチング種によるエッチング速度は
アモルファスシリコンよりも遥かに遅い。このため、絶
縁膜を介在させることなく、下地の電子放出層14や配
線20、第1絶縁層13の上で、直接、抵抗体層23を
パターニングすることができる。
【0061】尚、実施の形態1の電界放出素子を作製す
る場合には、[工程−110]に引き続き、全面に厚さ
0.05〜0.1μm程度の絶縁膜21を形成し、リソ
グラフィ技術及びドライエッチング技術に基づき配線2
0及び電子放出層14の上方の絶縁膜21に孔部22を
形成し、同時に、絶縁膜21を所望の形状にパターニン
グした後、[工程−120]を実行すればよい。
【0062】[工程−130]次に、図8の(B)に示
すように、全面に例えばSiO2から成る第2絶縁層1
5を0.2〜1μm程度の厚さに形成する。更に、この
第2絶縁層15の上に厚さ0.05〜0.3μm程度の
タングステン膜を形成し、所定のパターニングを行うこ
とによって、第2ゲート電極16及び第2ゲート電極延
在部16A(図8の(B)には図示せず)を得る。第2
ゲート電極延在部16Aを含む第2ゲート電極16は、
重複領域を含む断面を示す図8の(B)では、第1ゲー
ト電極12と縦方向位置が揃った配置をとる。尚、第2
ゲート電極16の構成材料や厚さは、第1ゲート電極1
2と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0063】[工程−140]次に、全面をレジスト材
料膜で被覆し、通常の手順によるリソグラフィ技術及び
現像処理を経て、レジスト・パターン18を形成する。
このレジスト・パターン18は、矩形形状の電子放出層
14のほぼ中央部の上方が露出したレジスト開口部18
Aを有する。レジスト開口部18Aの平面形状は矩形で
あり、図9の(A)にはその短辺方向の断面が示されて
いる。矩形の短辺は1μm〜100μm程度である。続
いて、レジスト開口部18Aの底面に露出した第2ゲー
ト電極16を例えばRIE(反応性イオン・エッチン
グ)法により異方的にエッチングし、開口部の一部17
Aを形成する(図9の(A)参照)。ここでは第2ゲー
ト電極16をタングステンを用いて構成しているので、
SF6ガスを用いたエッチングにより垂直壁を有する開
口部の一部17Aを形成することができる。
【0064】[工程−150]次に、図9の(B)に示
すように、開口部の一部17Aの底面に露出した第2絶
縁層15を等方的にエッチングし、開口部の一部17B
を形成する。ここでは第2絶縁層15をSiO2を用い
て形成しているので、緩衝化フッ酸水溶液を用いたウェ
ットエッチングを行う。このとき、第2絶縁層15の開
口部形成面は、第2ゲート電極16の開口端面よりも後
退するが、このときの後退量はエッチング時間の長短に
より制御することができる。ここでは、第2絶縁層15
に設けられた開口部の下端部が第2ゲート電極16の開
口端面よりも後退するまで、第2絶縁層15のウェット
エッチングを行う。
【0065】[工程−160]次に、図10の(A)に
示すように、開口部の一部17Bの底面に露出した電子
放出層14を、イオンを主エッチング種とする条件によ
りドライエッチングする。イオンを主エッチング種とす
るドライエッチングでは、被エッチング物へのバイアス
電圧の印加やプラズマと磁界との相互作用を利用して荷
電粒子であるイオンを加速することができるため、一般
には異方性エッチングが進行し、被エッチング物の加工
面は垂直壁となる。しかし、この[工程−160]で
は、プラズマ中の主エッチング種の中にも垂直以外の角
度を有する入射成分が若干存在すること、及び第2ゲー
ト電極16の開口端部における散乱によってもこの斜め
入射成分が生ずることにより、電子放出層14の露出面
の中で、本来であれば第2ゲート電極16によって遮蔽
されてイオンが到達しないはずの領域にも、ある程度の
確率で主エッチング種が入射する。このとき、支持体1
1の法線に対する入射角の小さい主エッチング種ほど入
射確率は高く、入射角が大きい主エッチング種ほど入射
確率は低い。
【0066】従って、電子放出層14に形成された開口
部の一部17Cの上端部の位置は第2絶縁層15の下端
部とほぼ揃っているものの、開口部の一部17Cの下端
部はその上端部よりも突出した状態となる。つまり、電
子放出層14の端部14Aの厚さが、突出方向の先端部
に向けて薄くなり、端部が先鋭化される。ここでは、エ
ッチング・ガスとしてSF6を用いると、電子放出層1
4を上述のような形状に加工し、開口部の一部17Cを
形成することができる。
【0067】[工程−170]続いて、開口部の一部1
7Cの底面に露出した第1絶縁層13を等方的にエッチ
ングし、開口部17を完成させる(図10の(B)参
照)。ここでは、前述の第2絶縁層15の場合と同様
に、緩衝化フッ酸水溶液を用いたウェットエッチングを
行う。第1絶縁層13の開口部形成面は、電子放出層1
4に形成された開口部の一部17Cの下端部よりも後退
する。このときの後退量はエッチング時間の長短により
制御可能である。このとき、先に形成された第2絶縁層
15の開口部形成面は更に後退する。尚、開口部17の
完成後にレジスト・パターン18を除去すると、図6に
示した構成を得ることができる。
【0068】以上のようにして作製された電界放出素子
を有するカソード・パネル10を、スペーサを介してア
ノード・パネル30と接合し、両パネルの間の空間を高
真空に排気し、外部電源回路を接続すると、エッジ型電
界放出素子を備えた表示装置が完成される。アノード・
パネル30には、所定のパターンに形成された蛍光体層
33とアノード電極34が設けられている。外部電源回
路には第1ゲート電極用の電源(制御回路53A)、第
2ゲート電極用の電源(制御回路53B)、電子放出層
用の電源(走査回路52)、アノード用電源(加速電源
51)が含まれ、第1ゲート電極12及び第2ゲート電
極16に正電圧、アノード・パネル30のアノード電極
34にこれより大きな正電圧が印加される。また、電子
放出素子を動作させる場合には、電子放出層14には負
電圧が印加され、あるいは又、電子放出層14は接地さ
れる。一方、電子放出素子を動作させない場合には、電
子放出層14には第2ゲート電極16に印加される電圧
と略等しい電圧を印加する。
【0069】かかる電子放出素子の構成においては、開
口部17の壁面に露出した電子放出層14の端部14A
に強い電界が加わり、量子トンネル効果により端部から
電子が放出される。放出された電子の一部は、そのまま
開口部17からアノード・パネル30に設けられた蛍光
体層33に向かい、あるいは又、第1ゲート電極12の
表面で反跳された後に蛍光体層33に向かう。更に、電
子放出層14から放出された電子の衝突により第1ゲー
ト電極12の表面から2次電子放出が生ずることもあ
り、かかる2次電子も蛍光体層33に向かう。これらい
ずれの電子も、最終的には蛍光体層33を励起させこれ
を発光させることに寄与する。
【0070】(実施の形態3)実施の形態3は、実施の
形態1あるいは実施の形態2の変形である。実施の形態
3においては、抵抗体層23を、アモルファスシリコン
から構成する代わりに、窒化タンタル(TaN)から構
成する。スパッタリング法にて窒化タンタルを製膜する
場合、スパッタリング装置、スパッタリング条件によっ
て、窒化タンタルの電気抵抗値を所望の値(例えば、6
MΩ)に制御することができる。しかも、窒化タンタル
の電気抵抗率温度係数αは約−60ppm/゜Cであ
る。従って、電界放出素子を製造するときに抵抗体層が
晒される最高温度(例えば550゜Cであり、カソード
・パネル10とアノード・パネル30と枠体とをフリッ
ト・ガラスを用いて接合するときのフリット・ガラスの
焼成温度)においても、抵抗体層の電気抵抗率が熱変化
による影響を受け難く、電気抵抗率の温度変化が小さい
ので、一層優れた電子放出特性を有する冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置を得るこ
とができる。尚、電界放出素子の製造プロセスにも依る
が、最高温度300゜C乃至600゜Cの熱工程を経る
場合もあり、この場合には、室温からかかる最高温度に
おいて、抵抗体層の電気抵抗率温度係数αが±100p
pm/゜C以下であることが望ましい。
【0071】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。電界放出素子の構造の細部、製造方法における加工
条件や使用した材料等の詳細事項に関しては、適宜変
更、選択、組合せが可能である。
【0072】発明の実施の形態においては、ストライプ
状の第1ゲート電極12及びストライプ状の第2ゲート
電極16は同じ第1方向(Y方向で示す)に平行に延び
ており、配線20は第2方向(X方向で示す)に延びて
いる形態を説明したが、ストライプ状の第1ゲート電極
12及び第2ゲート電極16と、配線20の延びる方向
は、これに限定されない。
【0073】開口部の近傍における電界放出素子の各構
成要素の配置を模式的に図11に示し、開口部の近傍に
おける電界放出素子の分解斜視図を図12に示すよう
に、配線20とストライプ状の第2ゲート電極16とが
共に第1方向(X方向)に延び、ストライプ状の第1ゲ
ート電極12は第1方向と異なる第2方向(Y方向)に
延びる形態とすることもできる。あるいは又、開口部の
近傍における電界放出素子の分解斜視図を図13に示す
ように、配線20とストライプ状の第1ゲート電極12
とが共に第1方向(X方向)に延び、ストライプ状の第
2ゲート電極16は第1方向と異なる第2方向(Y方
向)に延びる形態とすることもできる。尚、図11〜図
13においては、図示の都合上、支持体及び全ての絶縁
層を省略している。第1方向と第2方向とは、効率よく
重複領域を形成し得る限りにおいて互いに如何なる角度
を成していてもよいが、電界放出素子の集積密度を考慮
して、直交する方向とした。尚、実施の形態1〜実施の
形態3にて説明した電界放出素子の構成を、図11〜図
13に示した構成に適用することができる。
【0074】また、配線20は必ずしも電子放出層14
を囲んでいる必要はなく、実施の形態1にて説明した電
界放出素子を、図14に示すように変形することができ
る。尚、図14は、開口部の近傍における電界放出素子
の分解斜視図である。図14に示す電界放出素子におい
ては、配線20に囲まれていない電界放出素子が存在す
る。尚、このような形態を本発明の他の電界放出素子に
も適用することができる。
【0075】図15に示す電界放出素子は、実施の形態
1にて説明した電界放出素子の変形であり、第2ゲート
電極16上を含む第2絶縁層15上に形成された第3絶
縁層40、並びに、第3絶縁層40上に形成されたフォ
ーカス電極42を更に備え、第3絶縁層40には開口部
17に連通する第2開口部41が設けられている。ここ
で、図15は、図4の線A−Aに沿ったと同様の電界放
出素子の変形例の模式的な一部端面図である。尚、フォ
ーカス電極42と電子放出層14とは電気的に接続され
ていることが好ましい。尚、このような形態を本発明の
他の電界放出素子にも適用することができる。
【0076】本発明の第1の態様に係る電界放出素子に
おいて、ゲート電極と電子放出層とが絶縁層を介して積
層された構成には、図4の線A−A及び線B−Bに沿っ
たと同様の模式的な一部端面図を図16の(A)及び
(B)に示すように、ゲート電極62と電子放出層64
とが絶縁層63を介して積層されると共に、電子放出層
64及び絶縁層63を貫通する開口部67が形成されて
成り、開口部67の壁面から突出した電子放出層64の
端部64Aから電子が放出され、電子放出層64は抵抗
体層23を介して電源(例えば、走査回路)に接続され
る構成を含むこともできる。具体的には、この電界放出
素子は、支持体61上に形成されたゲート電極62と、
ゲート電極62上を含む支持体61上に形成された絶縁
層63と、絶縁層63上に形成された電子放出層64及
び配線20と、電子放出層64及び絶縁層63を貫通
し、底部にゲート電極62の表面が露出した開口部67
を備え、開口部67の壁面から突出した電子放出層64
の端部64Aから電子が放出され、配線20と電子放出
層64とは抵抗体層23によって電気的に接続されてい
る。尚、かかる電界放出素子を実施の形態1にて説明し
たアノード・パネルと組み合わせれば、冷陰極電界電子
放出表示装置を得ることができる。
【0077】あるいは又、本発明の第1の態様に係る電
界放出素子において、ゲート電極と電子放出層とが絶縁
層を介して積層された構成には、図4の線A−A及び線
B−Bに沿ったと同様の模式的な一部端面図を図17の
(A)及び(B)に示すように、ゲート電極76と電子
放出層74とが絶縁層75を介して積層されると共に、
少なくとも電子放出層74及び絶縁層75を貫通する開
口部77が形成されて成り、開口部77の壁面から突出
した電子放出層74の端部74Aから電子が放出され、
電子放出層74は抵抗体層23を介して電源(例えば、
走査回路)に接続される構成を含むこともできる。具体
的には、この電界放出素子は、支持体71上に形成され
た下層絶縁層73と、下層絶縁層73上に形成された電
子放出層74及び配線20と、電子放出層74上及び配
線20上を含む下層絶縁層73上に形成された絶縁層7
5と、絶縁層75上に形成されたゲート電極76と、ゲ
ート電極76、絶縁層75及び電子放出層74を貫通し
た開口部77を備え、開口部77の壁面から突出した電
子放出層74の端部74Aから電子が放出され、配線2
0と電子放出層74とは抵抗体層23によって電気的に
接続されている。尚、開口部77は、図17の(A)に
示すように、下層絶縁層73を貫通し、底部に支持体7
1が露出した状態となっていてもよいし、下層絶縁層7
3の一部分にのみ形成され、開口部77の底部は下層絶
縁層73に止まっている状態とされてもよい。尚、かか
る電界放出素子を実施の形態1にて説明したアノード・
パネルと組み合わせれば、冷陰極電界電子放出表示装置
を得ることができる。
【0078】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置において
は、抵抗体層を設けることによって、各電界放出素子の
電子放出特性のバラツキを顕在化させ難くすることがで
きるし、電子放出層を流れる電流の変動を抑制すること
ができる。また、各電界放出素子の電子放出特性の経時
変化を抑制することができ、安定した電子放出特性を得
ることができる。更には、電気抵抗率が熱変化による影
響を受け難く、電気抵抗率の温度変化が小さい材料、例
えば、電気抵抗率温度係数αが±100ppm/゜C以
下である材料から抵抗体層を構成すれば、一層優れた電
子放出特性を有する冷陰極電界電子放出素子あるいは冷
陰極電界電子放出表示装置を得ることができる。従っ
て、本発明の冷陰極電界電子放出表示装置においては、
常に良好な画像を表示することができる。また、抵抗体
層を平面配置上、重複領域外に置けば、電界放出素子を
比較的に小さな配線容量で駆動することが可能となり、
しかも、電界放出素子において、駆動信号の遅延といっ
た配線容量の増大に起因する不都合を確実に防止するこ
とができるし、表示装置の電気回路の負担が増加するこ
ともなく、表示装置の面内の均一性及び画質が劣化する
といった問題も生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置の模式的な一部端面図である。
【図2】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置の概念図である。
【図3】開口部の近傍における発明の実施の形態1の冷
陰極電界電子放出素子の分解斜視図である。
【図4】開口部の近傍における発明の実施の形態1の冷
陰極電界電子放出素子の各構成要素の配置を模式的に示
す図である。
【図5】図4の線A−A及び線B−Bに沿った発明の実
施の形態1の冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端
面図である。
【図6】図4の線A−A及び線B−Bに沿ったと同様
の、発明の実施の形態2の冷陰極電界電子放出素子の模
式的な一部端面図である。
【図7】発明の実施の形態2の冷陰極電界電子放出素子
の製造プロセスを説明するための支持体等の模式的な一
部端面である。
【図8】図8に引き続き、発明の実施の形態2の冷陰極
電界電子放出素子の製造プロセスを説明するための支持
体等の模式的な一部端面である。
【図9】図9に引き続き、発明の実施の形態2の冷陰極
電界電子放出素子の製造プロセスを説明するための支持
体等の模式的な一部端面である。
【図10】図9に引き続き、発明の実施の形態2の冷陰
極電界電子放出素子の製造プロセスを説明するための支
持体等の模式的な一部端面である。
【図11】開口部の近傍における、本発明の冷陰極電界
電子放出素子の変形例における各構成要素の配置を模式
的に示す図である。
【図12】開口部の近傍における、図11に示す本発明
の冷陰極電界電子放出素子の変形例の分解斜視図であ
る。
【図13】開口部の近傍における、本発明の冷陰極電界
電子放出素子の別の変形例の分解斜視図である。
【図14】開口部の近傍における、発明の実施の形態1
の冷陰極電界電子放出素子の変形例の分解斜視図であ
る。
【図15】図4の線A−Aに沿ったと同様の、発明の実
施の形態1の冷陰極電界電子放出素子の変形例の模式的
な一部端面図である。
【図16】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の変形例の模式的な一部端面図である。
【図17】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の変形例の模式的な一部端面図である。
【図18】従来のエッジ型の電界放出素子の一構成例を
示す模式的な一部端面図である。
【図19】本発明及び従来例の冷陰極電界電子放出素子
のV−I曲線を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10・・・カソードパネル、11・・・支持体、12・
・・第1ゲート電極、13・・・第1絶縁層、14・・
・電子放出層、14A・・・電子放出層の端部、15・
・・第2絶縁層、16・・・第2ゲート電極、17・・
・開口部、17A,17B,17C・・・開口部の一
部、18・・・レジスト・パターン、18A・・・レジ
スト開口部、20・・・配線、21・・・絶縁膜、22
・・・孔部、23・・・抵抗体層、30・・・アノード
・パネル、31・・・基板、32・・・ブラック・マト
リクス、33,33R,33G,33B・・・蛍光体
層、34・・・アノード電極、35・・・ピラー、40
・・・第3絶縁層、41・・・第2開口部、42・・・
フォーカス電極、51・・・加速電源、52・・・走査
回路、53A,53B・・・制御回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲート電極と電子放出層とが絶縁層を介し
    て積層されると共に、少なくとも電子放出層及び絶縁層
    を貫通する開口部が形成されて成り、開口部の壁面から
    突出した電子放出層の端部から電子が放出される冷陰極
    電界電子放出素子であって、 電子放出層は、抵抗体層を介して電源に接続されること
    を特徴とする冷陰極電界電子放出素子。
  2. 【請求項2】ゲート電極は、第1ゲート電極と第2ゲー
    ト電極とから成り、 電子放出層は、第1絶縁層及び第2絶縁層を介して第1
    ゲート電極及び第2ゲート電極に挟み込まれるように配
    されていることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電
    界電子放出素子。
  3. 【請求項3】抵抗体層の電気抵抗値は、1×105〜5
    ×107Ωであることを特徴とする請求項1に記載の冷
    陰極電界電子放出素子。
  4. 【請求項4】抵抗体層は、ゲート電極と電子放出層とが
    重複する重複領域以外の領域に設けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  5. 【請求項5】(イ)支持体上に形成された第1ゲート電
    極、 (ロ)該第1ゲート電極上を含む支持体上に形成された
    第1絶縁層、 (ハ)該第1絶縁層上に形成された電子放出層、 (ニ)該第1絶縁層上に形成された配線、 (ホ)該電子放出層上及び配線上を含む第1絶縁層上に
    形成された第2絶縁層、 (ヘ)該第2絶縁層上に形成された第2ゲート電極、並
    びに、 (ト)第2ゲート電極、第2絶縁層、電子放出層及び第
    1絶縁層を貫通し、底部に第1ゲート電極の表面が露出
    した開口部、を備え、 開口部の壁面から突出した電子放出層の端部から電子が
    放出される冷陰極電界電子放出素子であって、 配線と電子放出層とは抵抗体層によって電気的に接続さ
    れていることを特徴とする冷陰極電界電子放出素子。
  6. 【請求項6】抵抗体層の電気抵抗値は、1×105〜5
    ×107Ωであることを特徴とする請求項5に記載の冷
    陰極電界電子放出素子。
  7. 【請求項7】抵抗体層の電気抵抗率温度係数は、±10
    0ppm/゜C以下であることを特徴とする請求項5に
    記載の冷陰極電界電子放出素子。
  8. 【請求項8】抵抗体層は窒化タンタルから成ることを特
    徴とする請求項7に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  9. 【請求項9】第1ゲート電極は、第1ゲート電極延在部
    を介して隣接する電界放出素子を構成する第1ゲート電
    極と繋がっており、第1ゲート電極延在部を含む第1ゲ
    ート電極の平面形状は帯状であり、 第2ゲート電極は、第2ゲート電極延在部を介して隣接
    する電界放出素子を構成する第2ゲート電極と繋がって
    おり、第2ゲート電極延在部を含む第2ゲート電極の平
    面形状は帯状であり、 配線の平面外形形状は略帯状であり、 第1ゲート電極及び第1ゲート電極延在部、配線、第2
    ゲート電極及び第2ゲート電極延在部の内、二者は共に
    第1方向に延び、残りは第1方向と異なる第2方向に延
    び、 支持体の法線方向から見たときに、第1ゲート電極と電
    子放出層と第2ゲート電極とが重複する重複領域以外の
    領域に抵抗体層が形成されていることを特徴とする請求
    項5に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  10. 【請求項10】配線は電子放出層を囲んでいることを特
    徴とする請求項9に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  11. 【請求項11】抵抗体層は、電子放出層上、配線上、及
    び第1絶縁層上に形成されていることを特徴とする請求
    項10に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  12. 【請求項12】抵抗体層は、特定のエッチング種に対す
    るエッチング速度が電子放出層及び第1絶縁層よりも大
    きい材料から構成されていることを特徴とする請求項1
    1に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  13. 【請求項13】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層とから構成された冷陰極電界電子放出表示装
    置であって、 各冷陰極電界電子放出素子は、 (イ)支持体上に形成された第1ゲート電極、 (ロ)該第1ゲート電極上を含む支持体上に形成された
    第1絶縁層、 (ハ)該第1絶縁層上に形成された電子放出層、 (ニ)該第1絶縁層上に形成された配線、 (ホ)該電子放出層上及び配線上を含む第1絶縁層上に
    形成された第2絶縁層、 (ヘ)該第2絶縁層上に形成された第2ゲート電極、並
    びに、 (ト)第2ゲート電極、第2絶縁層、電子放出層及び第
    1絶縁層を貫通し、底部に第1ゲート電極の表面が露出
    した開口部、を備え、 開口部の壁面から突出した電子放出層の端部から電子が
    放出され、 配線と電子放出層とは抵抗体層によって電気的に接続さ
    れていることを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装
    置。
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