JP2000090732A - 導電性組成物及びコンデンサの製造方法 - Google Patents

導電性組成物及びコンデンサの製造方法

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JP2000090732A JP10261149A JP26114998A JP2000090732A JP 2000090732 A JP2000090732 A JP 2000090732A JP 10261149 A JP10261149 A JP 10261149A JP 26114998 A JP26114998 A JP 26114998A JP 2000090732 A JP2000090732 A JP 2000090732A
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チオフェン誘導体を繰り返し単位として含む
広範囲にわたって電気伝導度の調節された共役二重結合
導電性組成物、耐電圧特性及び耐熱・耐湿性の優れたコ
ンデンサを容易に得ることを目的とする。 【解決手段】 モノマーと酸化剤の配合比率を変化させ
た溶液を用い、溶媒揮散と重合を同時に行わしせめ、前
記配合比率に応じて電気伝導度の調節された環境安定性
の高い導電性組成物が得られるようにした。また、本導
電性組成物をコンデンサの導電層として用いることによ
り、耐電圧特性が向上しかつ信頼性の優れたコンデンサ
が容易に実現できるようにした。さらに、フェノール誘
導体もしくはニトロベンゼン誘導体を添加することによ
り、調節可能な電気伝導度のレベルを向上させ、かつま
たコンデンサ特性の向上を実現する、導電性組成物及び
コンデンサの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性組成物の製
造方法に関し、特にポリ(3、4ーアルキレンジオキシ
チオフェン)を骨格に持つ、環境安定性に優れ、さらに
電気伝導度を広範囲にわたって調節可能な導電性組成物
の製造方法に関するものである。
【0002】本発明はまた、上述の導電性組成物を誘電
体層の少なくても一方の表面に形成することにより、耐
電圧に優れかつ環境安定性の高いコンデンサを容易に実
現する製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】一般的に、ポリアニリン、ポリピロール
やポリチオフェンに代表される共役二重結合導電性高分
子は、化学的酸化重合及び電解重合で作製することがで
きる。
【0004】電解重合を利用した場合には、導電性高分
子が電極上にフィルム状に形成されるため大量に製造す
ることに困難が伴うのに対し、化学的酸化重合を利用し
た場合には、そのような制約がなく、原理的に重合性モ
ノマーと適当な酸化剤の反応によって大量の導電性高分
子を比較的容易に得ることができる。
【0005】係る導電性高分子では、高い環境安定性を
付与するとともに、電気伝導度を任意に制御することが
実際の応用を考える上で重要である。
【0006】ドーパントの選択または重合性モノマーに
適当な置換基を導入することにより、環境安定性の向上
を図る試みがなされている。
【0007】特に、β、β’位(3、4位)にエチレン
ジオキシ基を導入したチオフェンをモノマーとして用い
ることにより、高い環境安定性を有する導電性組成物を
得ようとする研究が盛んに行われている。
【0008】さらにまた、近年導電性組成物を電解コン
デンサの固体電解質及びフィルムコンデンサの電極とし
て応用する研究が盛んに行われている。
【0009】その際、特に固体電解コンデンサにおいて
は、導電性組成物は高い耐電圧を付与可能であることが
望まれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学重
合ポリピロール(PPy)に十分高い環境安定性、特に
空気中における高い耐熱性を付与させることは、ドーパ
ントを最適化しない限り困難であった。
【0011】ポリ(3、4ーエチレンジオキシチオフェ
ン)(PEDOT)の場合、攻撃されやすいβ位が置換
基でブロックされているため、高い環境安定性の導電性
組成物が容易に得られる。
【0012】さらに、従来知られている導電性組成物作
製技術では、高い環境安定性を保持したまま電気伝導度
のみ広範囲に制御することは不可能であった。
【0013】例えば、ポリ(Nーメチルピロール)の場
合、電気伝導度を低くすることが可能であるが、実用化
可能な環境安定性を付与することは困難であった。
【0014】また、PPyを用いた場合も、ドーパント
の選択またはドープ率の制御により、電気伝導度のコン
トロールは可能であるが、やはりそれに伴い、環境安定
性も大きく変化する場合が多く、実用的でないという課
題があった。
【0015】特に電解コンデンサの固体電解質として、
これらの導電性組成物を用いるための研究が多くなされ
ているが、そうしたコンデンサの耐電圧は使用された導
電性組成物の電気伝導度に依存することが指摘されてい
る。(例えば、ニューキャパシタ,Vol.3(No
3),1996年55〜63頁)主として信頼性向上の
観点から、高い耐電圧を保持できる導電性組成物を電解
質として用いたいという強い要求がある。
【0016】そのため導電性組成物の電気伝導度を下げ
ることが必要であるが、そうすることにより環境安定性
も同時に低下することがほとんどで、結局、耐電圧に優
れた高い耐熱性を有する導電性組成物を用いたコンデン
サを得ることができないという課題を抱えていた。
【0017】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、環境安定性を高いレベルに保持したまま電気伝
導度を高範囲にわたって制御できる、共役二重結合導電
性高分子を含む導電性組成物の製造方法を提供すること
を目的としたものである。
【0018】さらに、本発明は、上記導電性高分子の特
長を生かして高耐圧でかつ耐熱性、耐湿性の優れた固体
電解コンデンサを容易に得るための製造方法を提供する
ことをも目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に係る導電性組成物及びその導電性組成物を用いたコン
デンサの課題を解決するものであり、3、4ーエチレン
ジオキシチオフェン(EDOT)と酸化剤を溶解した溶
媒中で化学重合により導電性組成物を製造するに際し
て、前記モノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させか
つ前記溶媒と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進
行させることにより導電性組成物の電気伝導度を調節す
る導電性組成物の製造方法を基本とする。
【0020】この方法によれば、本発明者らにより初め
て見出されたもので、重合中に溶媒が実質的に揮散しな
い溶液重合においては観察されなかった現象である。
【0021】この製造方法により、環境安定性に優れ電
気伝導度が広範囲にわたって制御された導電性組成物が
実現できた。
【0022】これは、従来試みられてきたドーパントの
選択もしくはドープ率の調節により、電気電気伝導度を
制御する方法とは異なるもので、高い環境安定性を保持
したまま電気伝導度を高範囲に制御することができる。
【0023】図1は0.01モルのpートルエンスルホ
ン酸第二鉄を用い、添加するEDOTモル比を変化させ
て得られた導電性組成物の電気伝導度と収量の関係を示
す。
【0024】化学量論量より過剰のEDOTを添加する
ことにより、その量に依存して図1に示すように、得ら
れる導電性組成物の電気伝導度を制御することができ
る。
【0025】また、得られた導電性組成物の環境安定性
を図2に示す。図2には、高い環境安定性を有するPP
yの例も示したが、本発明に係る導電性組成物はいずれ
もそれより高い環境安定性を有することが分かる。
【0026】図1には、一定量の酸化剤を用いて得られ
た導電性組成物の収量を示しており、その変化から酸化
剤に対するEDOTの量が増加するにつれて、重合度の
低い、いわばオリゴマーともいうべき導電性組成物が形
成されていることが考えられる。 この繰り返し単位数
の小さいすなわち共役長の短いオリゴマーほど電気伝導
度が小さくなるが、環境安定性はこの共役長に依存しな
いことが、本発明のような特長ある導電性組成物が得ら
れる理由と見られる。
【0027】重合反応を溶媒揮散と同時に進行させるこ
とは、前述したように本発明の効果を引き出すために不
可欠であり、溶媒が重合収量時点まで共存する系では、
このような効果は見られない。
【0028】なお、アルコール類がEDOTの重合媒体
として、適しており、中でもエタノールがコスト、労働
衛生面から最適と考えられ。
【0029】本発明には、遷移金属塩、とりわけスルホ
ン酸第二鉄塩が、好適に用いられるが、例えば第二銅
塩、モリブデン(VI)塩のような他の遷移金属を用いる
こともできる。
【0030】また、アニオン酸として、塩の大きな解離
度が期待でき、さらにドーパントといて脱ドープしにく
いスルホン酸がとりわけ、芳香環を有するスルホン酸が
嵩高な分子構造を有することから、ドープされた場合脱
ドープしにくく好適である。
【0031】また重合性モノマーとして、EDOTのほ
か、他の3、4ーアルキレンジオキシチオフェン類を用
いた場合も、前述のような理由から同様の効果が挙げら
れる。
【0032】本発明はまた、3、4ーエチレンジオキシ
チオフェン(EDOT)と酸化剤とフェノール誘導体も
しくはニトロベンゼン誘導体からなる添加剤を溶解した
溶媒中で化学重合により導電性組成物を製造するに際し
て、前記モノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させか
つ前記溶媒と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進
行させることにより導電性組成物の電気伝導度を調節す
る導電性組成物の製造方法に関する。
【0033】上述の添加剤の共存系で重合することによ
り、環境安定性を低下させることなく、広い範囲で電気
伝導度のコントロールされた、しかもその電気伝導度は
添加剤を添加しない場合に比べて全域で高くなることが
認められた。
【0034】この理由は明確ではないが、発明者らによ
り初めて見出されたもので、添加剤に含まれる電子吸引
性置換基が重合反応過程で何らかの作用を及ぼし、結果
として電気伝導度が増加するものと考えられる。
【0035】本発明は、さらに上記従来技術に係るコン
デンサの課題を解決するものであり、上記の導電性組成
物を対向して設けられたコンデンサ電極の少なくても一
方に設けるコンデンサの製造方法を基本とする。
【0036】使用される導電性組成物の環境安定性が高
いため、これを電極として形成することにより、信頼性
の優れたコンデンサが実現される。
【0037】さらに、極めて薄い誘電体を有するコンデ
ンサ、特に電解コンデンサの場合、耐電圧は電解質、こ
れは真の電極として機能を持つものであるが、この電気
伝導度に依存することが、発明が解決しようとしている
課題の項でも述べたように知られている。
【0038】すなわち、高い耐電圧を得ようとする場合
には、その電気伝導度を小さくすることが望まれたが、
上述の共役二重結合を有する導電性組成物の場合、環境
安定性を低下させることなく、電気伝導度を制御するこ
とが可能なため、これを用いて高い耐電圧を有する固体
電解コンデンサが実現できた。
【0039】また、フェノール誘導体もしくはニトロベ
ンゼン誘導体からなる添加剤を添加することにより、得
られる導電性組成物の電気伝導度が増加するため、無添
加のものに比べてコンデンサの損失係数の低減が実現で
きた。
【0040】上述の添加剤の効果のメカニズムは明確で
はないが、重合過程で何らかの影響をを及ぼし、得られ
る導電性組成物の電気伝導度を向上させるものと考えら
れる。
【0041】また、弁金属の酸化皮膜の替わりに高分子
薄膜を誘電体として形成したフィルムコンデンサにおい
ても、電極として用いる導電性組成物の電気伝導度を変
えることにより、コンデンサの耐電圧を変化させること
ができた。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
EDOTと酸化剤を溶解した溶媒中で化学重合により導
電性組成物を製造するに際して、前記モノマーと前記酸
化剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマー
の揮散と重合反応を同時に進行させることにより導電性
組成物の電気伝導度を調節する導電性組成物の製造方法
である。
【0043】ここで請求項2記載のように、酸化剤に遷
移金属スルホン酸塩が用いうる。また請求項3記載のよ
うに、遷移金属として3価の鉄が好適に用いられる。
【0044】溶媒としては、請求項4記載のように、ア
ルコール系溶媒を用いることができる。
【0045】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項5記載のように芳香環を有するスルホン酸イオンを
含むものを用いられる。
【0046】本発明の請求項6記載の発明は、EDOT
と酸化剤とフェノール誘導体を溶解した溶媒中で化学重
合により導電性組成物を製造するに際して、前記モノマ
ーと前記酸化剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒と前
記モノマーの揮散と重合反応を同時に進行させることに
より導電性組成物の電気伝導度を調節する導電性組成物
の製造方法である。
【0047】ここで請求項7記載のように、酸化剤に遷
移金属スルホン酸塩が用いうる。また請求項8記載のよ
うに、遷移金属として3価の鉄が好適に用いられる。
【0048】溶媒としては、請求項9記載のように、ア
ルコール系溶媒を用いることができる。
【0049】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項10記載のように芳香環を有するスルホン酸イオン
を含むものを用いられる。
【0050】またここで、フェノール誘導体としては、
電子吸引性置換基を有するものが望ましく、請求11記
載のように、ニトロベンゼン、シアノフェノール、ニト
ロ安息香酸、ヒドロキシフェノールを用いうる。
【0051】本発明の請求項12記載の発明は、EDO
Tと酸化剤とニトロベンゼンもしくはニトロベンゼン誘
導体を溶解した溶媒中で化学重合により導電性組成物を
製造するに際して、前記モノマーと前記酸化剤の配合比
率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマーの揮散と重合
反応を同時に進行させることにより導電性組成物の電気
伝導度を調節する導電性組成物の製造方法である。
【0052】ここで請求項13記載のように、酸化剤に
遷移金属スルホン酸塩が用いうる。また請求項14記載
のように、遷移金属として3価の鉄が好適に用いられ
る。
【0053】溶媒としては、請求項15記載のように、
アルコール系溶媒を用いることができる。
【0054】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項16記載のように芳香環を有するスルホン酸イオン
を含むものを用いられる。
【0055】またここで、ニトロベンゼン誘導体として
は、請求17記載のように、ニトロ安息香酸、ニトロベ
ンジルアルコールを用いうる。
【0056】本発明の請求項18記載の発明は、誘電体
層を用意する工程と、3、4ーアルキレンジオキシチオ
フェンモノマーと遷移金属塩酸化剤を溶解した溶液を用
意する工程と、前記誘電体層の少なくても一方に導電性
組成物からなる導電層を形成する工程を有するコンデン
サの製造方法において、前記モノマーと前記酸化剤の配
合比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマーの揮散と
重合反応を同時に進行させることによりコンデンサの耐
圧を調節するコンデンサの製造方法である。
【0057】ここで、請求項19記載のように、誘電体
層として弁金属の酸化物が用いうる。 またここで、請
求項20記載のように、弁金属としてアルミニウムもし
くはタンタルが好適に使用される。
【0058】またここで、請求項21記載のように、誘
電体として高分子箔膜が用いうる。さらにここで、請求
項22記載のように、高分子箔膜をポリイミドで形成す
ることができる。ここで請求項23記載のように、酸化
剤に遷移金属スルホン酸塩が用いうる。
【0059】また請求項24記載のように、遷移金属と
して3価の鉄が好適に用いられる。溶媒としては、請求
項25記載のように、アルコール系溶媒を用いることが
できる。
【0060】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項26記載のように芳香環を有するスルホン酸イオン
を含むものを用いられる。
【0061】本発明の請求項27記載の発明は、誘電体
層を用意する工程と、EDOTと酸化剤とフェノール誘
導体を溶解した溶液を用意する工程と、前記誘電体層の
少なくても一方に導電性組成物からなる導電層を形成す
る工程を有するコンデンサの製造方法において、前記モ
ノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒
と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進行させるこ
とによりコンデンサの耐圧を調節するコンデンサの製造
方法である。
【0062】ここで、請求項28記載のように、誘電体
層として弁金属の酸化物が用いうる。 またここで、請
求項29記載のように、弁金属としてアルミニウムもし
くはタンタルが好適に使用される。
【0063】またここで、請求項30記載のように、誘
電体として高分子箔膜が用いうる。さらにここで、請求
項31記載のように、高分子箔膜をポリイミドで形成す
ることができる。ここで請求項32記載のように、酸化
剤に遷移金属スルホン酸塩が用いうる。
【0064】また請求項33記載のように、遷移金属と
して3価の鉄が好適に用いられる。溶媒としては、請求
項34記載のように、アルコール系溶媒を用いることが
できる。
【0065】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項35記載のように芳香環を有するスルホン酸イオン
を含むものを用いられる。
【0066】またここで、フェノール誘導体としては、
電子吸引性置換基を有するものが望ましく、請求36記
載のように、ニトロベンゼン、シアノフェノール、ニト
ロ安息香酸、ヒドロキシフェノールを用いうる。
【0067】本発明の請求項37記載の発明は、誘電体
層を用意する工程と、EDOTと酸化剤とニトロベンゼ
ンもしくはニトロベンゼン誘導体を溶解した溶液を用意
する工程と、前記誘電体層の少なくても一方に導電性組
成物からなる導電層を形成する工程を有するコンデンサ
の製造方法において、前記モノマーと前記酸化剤の配合
比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマーの揮散と重
合反応を同時に進行させることによりコンデンサの耐圧
を調節するコンデンサの製造方法である。
【0068】ここで、請求項38記載のように、誘電体
層として弁金属の酸化物が用いうる。 またここで、請
求項39記載のように、弁金属としてアルミニウムもし
くはタンタルが好適に使用される。
【0069】またここで、請求項40記載のように、誘
電体として高分子箔膜が用いうる。さらにここで、請求
項41記載のように、高分子箔膜をポリイミドで形成す
ることができる。ここで請求項42記載のように、酸化
剤に遷移金属スルホン酸塩が用いうる。
【0070】また請求項43記載のように、遷移金属と
して3価の鉄が好適に用いられる。溶媒としては、請求
項44記載のように、アルコール系溶媒を用いることが
できる。
【0071】ここで、酸化剤を構成するアニオンは、請
求項45記載のように芳香環を有するスルホン酸イオン
を含むものを用いられる。
【0072】またここで、ニトロベンゼン誘導体として
は、請求46記載のように、ニトロ安息香酸、ニトロベ
ンジルアルコールを用いうる。
【0073】(実施の形態1)最初に、本発明の第1の
実施の形態について図1、図2を参照しながら説明す
る。
【0074】まず、本実施の形態では、0.01モルの
pートルエンスルホン酸第二鉄(FepTS)を6gの
エタノールに溶解させ、さらにEDOTを0.005モ
ル、0.01モル、0.02モル及び0.03モルをそ
れぞれ添加した重合溶液を作製した。
【0075】ついで、これらのの溶液を蒸発皿に取り、
これを45℃にコントロールされた熱風乾燥機中に20
時間放置して、溶媒とEDOTを揮散させつつ重合させ
た。
【0076】得られた沈殿を濾別し、エタノールで洗浄
後、さらにソックスレー抽出器とアセトンを用いて12
時間抽出を行った。
【0077】その後約40℃で数時間減圧下で乾燥し
て、導電性組成物を得た。そして、この導電性組成物の
収量を計量後、その一部を乳鉢で粉砕し、約30MPの
圧力で直径13mmのディスク状ペレットを作製して、
電気伝導度の測定に供した。
【0078】なお、電気伝導度の測定には三菱油化
(株)製抵抗率測定器ロレスタSP、MCP−T400
を用いた。
【0079】得られたEDOTの酸化剤に対するモル比
と導電性組成物の初期電気伝導度の関係を図1に示す。
【0080】また得られた導電性組成物の125℃空気
中及び85℃/85%RH中における電気伝導度の経時
変化を図2及び図6に示す。
【0081】これらの図から、本実施例で得られた導電
性組成物は、EDOTの酸化剤に対する添加比率を増加
させることにより、その比率に依存して電気伝導度が低
下するが、一方環境安定性は比較的高く保持されている
ことが明らかである。
【0082】また比較のため、密閉容器を用いた以外同
様の条件で重合(溶液重合)を行ったところ得られた導
電性組成物の収量は、いずれの場合も本発明によるもの
より低く、また電気伝導度も極めて低いものであった。
【0083】溶媒を揮散させながら重合することによ
り、本発明の効果が得られ留ことが明らかになった。
【0084】本発明によれば、酸化剤にFepTSを用
い、EDOTの配合比率を変化させ、溶媒並びにEDO
Tを揮散させながら重合させることにより、環境安定性
の高い、電気伝導度を高範囲にわたって制御された導電
性組成物が高収率で得られることが明らかになった。
【0085】(実施の形態2)ついで、本発明の第2の
実施の形態について図とともに説明する。
【0086】本実施の形態では、実施の形態1で用いた
FepTSに替えて2ーナフタレンスルホン酸第二鉄
(FeNS)を用いた以外同様にして導電性組成物を作
製して同様の評価を行った。
【0087】本実施の形態でも、図3に示すようにED
OTの酸化剤に対する配合比の変化によって実施の形態
1と同様の電気伝導度の変化傾向が見られた。
【0088】ただし、その変化幅は、FepTSを酸化
剤として用いた場合よりさらに大きくなることが図3か
ら分かる。
【0089】またFeNSを用いた溶液重合では、ED
OTの配合比率に関わらず、10ー2S/cmと極めて
低い電気伝導度の導電性組成物しか得られなかった。
【0090】なお、電気伝導度の環境安定性も実施の形
態1の場合と同様、いずれの配合の場合も、PPyより
優れていた。
【0091】本発明によれば、酸化剤にFeNSを用
い、EDOTの配合比率を変化させ、溶媒並びにEDO
Tを揮散させながら重合させることにより、環境安定性
の高い、電気伝導度を高範囲にわたって制御された導電
性組成物が高収率で得られることが明らかになった。
【0092】(実施の形態3)ついで、本発明の第3の
実施の形態について図とともに説明する。
【0093】本実施例では、実施の形態1で用いた重要
溶液にさらに0.005モルのpーニトロフェノール
(pNPh)を添加した以外、実施の形態1と同様にし
て、EDOTの酸化剤に対する添加量を変化させて導電
性組成物を作製し、実施の形態1と同様の評価を行っ
た。
【0094】本実施の形態でも、図4に示すようにED
OTの酸化剤に対する配合比に依存した電気伝導度の変
化が見られた。
【0095】ただし、電気伝導度は全域おいてpNPh
無添加の場合より高いことが、図1との比較から明らか
である。
【0096】環境安定性は、pNPh無添加の場合とほ
ぼ同程度の変化ゾーンに入ることが示され、PPyより
も高いことが分かった。
【0097】本発明によれば、酸化剤にFepTS、ま
た添加剤にpNPhをそぜぞれ用い、EDOTの配合比
率を変化させ、溶媒並びにEDOTを揮散させながら重
合させることにより、環境安定性の高い、電気伝導度を
高範囲にわたって制御された導電性組成物が高収率で得
られることが明らかになった。
【0098】(実施の形態4)ついで、本発明の第4の
実施の形態について説明する。
【0099】本実施の形態では、pNPhに替えて、
(A)pーシアノフェノール、(B)mーヒドロキシフ
ェノール、(C)mーヒドロキシ安息香酸をそれぞれ
0.05モル添加した以外、実施の形態1と同様にし
て、EDOTの酸化剤に対する添加量を変化させて導電
性組成物を作製し、実施の形態1と同様の評価を行っ
た。
【0100】本実施のの形態でも、EDOTの酸化剤に
対する配合比の変化によって実施の形態1とほぼ同様の
電気伝導度の変化が見られた。
【0101】ちなみに電気伝導度は、(A)の場合22
S/cmから0.016S/cmまで、(B)の場合2
0.2S/cmから0.015S/cmまで、(C)の
場合19S/cmから0.013S/cmまで変化し
た。
【0102】また環境安定性の関しては、添加剤を使用
しない場合とほぼ同等の変化挙動を示し、PPyよりも
優れていることが明らかになった。
【0103】本発明によれば、酸化剤にFepTS、ま
た添加剤にフェノール誘導体をそれぞれ用い、EDOT
の配合比率を変化させ、溶媒並びにEDOTを揮散させ
ながら重合させることにより、電気伝導度が高範囲にわ
たって制御された導電性組成物が高収率で得られること
が明らかである。
【0104】(実施の形態5)ついで、本発明の第5の
実施の形態について説明する。
【0105】本実施の形態では、pNPhに替えて、
(A)ニトロベンゼン、(B)mーニトロ安息香酸、
(C)pニトロベンジルアルコールをそれぞれ0.05
モル添加した以外、実施の形態1と同様にして、EDO
Tの酸化剤に対する添加量を変化させて導電性組成物を
作製し、実施の形態1と同様の評価を行った。
【0106】本実施のの形態でも、EDOTの酸化剤に
対する配合比の変化によって実施の形態1とほぼ同様の
電気伝導度の変化が見られた。
【0107】ちなみに電気伝導度は、(A)の場合24
S/cmから0.017S/cmまで、(B)の場合1
9S/cmから0.011S/cmまで、(C)の場合
21S/cmから0.014S/cmまで変化した。
【0108】なお、本実施の形態による導電性組成物の
環境安定性はいずれも実施の形態1の場合の導電性組成
物とほぼ同等であり、PPyより高いことが示された。
本発明によれば、酸化剤にFepTS、また添加剤にニ
トロベンゼン及びその誘導体を用い、EDOTの配合比
率を変化させ、溶媒並びにEDOTを揮散させながら重
合させることにより、電気伝導度が広範囲にわたって制
御された導電性組成物が高収率で得られることが明らか
になった。
【0109】(実施の形態6)以下、本発明の第1の実
施例について、図を参照しながら説明する。
【0110】本発明の一実施の形態を示すコンデンサの
断面図を図5に示す。4×10mm2のアルミニウムエ
ッチド箔1を、3mmと6mmの部分に仕切るように、
両面に渡って、幅1mmのポリイミドテープ2を貼付け
る。
【0111】次に、アルミニウムエッチド箔の4×3m
mの部分に陽極リード3を取り付け、アルミニウムエッ
チド箔の4×6mmの部分を、3%アジピン酸アンモニ
ウム水溶液を用い、約70℃で50V印加して陽極酸化
により酸化皮膜誘電体層4を形成した。
【0112】この構成をコンデンサと見立て、化成液中
の容量を測定したところ、4.7μFであった。
【0113】さらに、この構成を用いて、FepTSを
1.6M、EDOTをモル比で(A)1:0.5、
(B)1:1、(C)1:2、(D)1:3それぞれ含
むように変化させたエタノール溶液を浸漬し、その後空
気中で溶媒を揮散させながら重合させて導電性組成物層
5を形成した。
【0114】この処理をアルミニウムエッチド箔が完全
に導電性組成物が被覆されるまで繰り返した。
【0115】導電性組成物が形成されたエッチドアルミ
ニウム箔上に、カーボン層6と銀ペイント層7で陰極を
形成すると共に、その上に陰極リード8を取り付け、合
計で20個のコンデンサ素子を得た。
【0116】さらにその素子をエポキシ樹脂9を用いて
外装して、さらに125℃で13Vを印加したエ−ジン
グ処理を行い、コンデンサを完成させた。
【0117】これら20個の素子について、120kH
zにおける容量、損失係数を測定しさらに、10個につ
いて耐電圧を各々測定した。
【0118】さらに、それぞれ5個ずつを用い125℃
空気中及び85℃/85%で1000時間の無負荷寿命
試験後を行い、容量変化率、損失係数を測定した。
【0119】それらの平均値を(表1)に示した。
【0120】
【表1】
【0121】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、FepTSに対するEDOTの添加比率を
増加させることにより、耐電圧を向上させたコンデンサ
が得られることが分かる。
【0122】また、その場合でも、コンデンサの環境安
定性の劣化はほとんど見られないことも明らかであり、
本発明により作製されたコンデンサは優れた特性を有す
ることが証明された (実施の形態7)実施の形態6のアルミニウム箔電極に
替えて、下記のタンタル焼結体電極を用いた以外、実施
の形態2と同様の条件でそれぞれ10個のコンデンサを
完成させ、実施の形態と同様の特性評価を行い、その結
果を(表1)に示した。
【0123】具体的なタンタル焼結体電極の作製法は次
の通りである。まず、2×1.4×0.9mmのタンタ
ル焼結体を、燐酸5mlを1000mlの水に溶解した
溶液を用い、約90℃で40V印加して陽極酸化により
酸化皮膜誘電体層を形成した。
【0124】この構成をコンデンサと見立て、化成液中
の容量を測定したところ、17.0μFであった。
【0125】この構成を用いて、実施の形態6と同様に
して、それぞれ20個のコンデンサ素子を完成させた。
【0126】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、FepTSに対するEDOTの添加比率を
増加させることにより、耐電圧を向上させたコンデンサ
が得られることが分かる。
【0127】また、その場合でも、コンデンサの環境安
定性の劣化はほとんど見られないことも明らかであり、
本発明により作製されたコンデンサは優れた特性を有す
ることが証明された (実施の形態8)実施の形態6と同様の条件で誘電体被
膜を形成した20mmx20mmのアルミニウム平滑箔
に、実施の形態6のように、酸化皮膜誘電体を形成する
のではなく、スピンコートにより、ポリイミド薄膜から
なるポリイミド誘電体層を形成した電極を用いた以外、
実施の形態2と実質的に同様の条件で、計20個のコン
デンサを作製した。
【0128】これらについて実施の形態6と同様の評価
を行った。その結果を(表1)に示した。
【0129】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、FepTSに対するEDOTの添加比率を
増加させることにより、耐電圧を向上させたコンデンサ
が得られることが分かる。
【0130】また、その場合でも、コンデンサの環境安
定性の劣化はほとんど見られないことも明らかであり、
本発明により作製されたコンデンサは優れた特性を有す
ることが証明された (実施の形態9)実施の形態6の構成において、Fep
TSの替えて2ーナフタレンスルホン酸第二鉄(FeN
S)を用いた以外、実施の形態6と実質的に同様の条件
で、計20個のコンデンサを作製した。
【0131】これらについて実施の形態6と同様の評価
を行った。それらの平均値を(表1)に示した。
【0132】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、FeNSに対するEDOTの添加比率を増
加させることにより、耐電圧の向上したコンデンサが得
られることが分かる。
【0133】また、その場合でも、コンデンサの環境安
定性の劣化はほとんど見られないことも明らかであり、
本発明により作製されたコンデンサは優れた特性を有す
ることが証明された。
【0134】(実施の形態10)実施の形態6の構成に
おいて、さらにpNPhをそれぞれ0.8M添加した以
外、実施の形態6と同様の特性評価を行い、実施の形態
6と実質的に同様の条件で、それぞれ20個のコンデン
サを作製した。
【0135】これらについて実施の形態6と同様の評価
を行った。それらの平均値を(表1)に示した。
【0136】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、FepTSに対するEDOTの添加比率を
増加させることにより、耐電圧の向上したコンデンサが
得られることが分かる。
【0137】さらに加えて、pNPhの添加効果によ
り、導電性組成物層の電気伝導度が向上するため、無添
加のそれぞれの場合に比較して損失係数が小さくでき
た。
【0138】(実施の形態11)実施の形態10の構成
において、EDOTとFepTSのモル比を1:2に固
定しpNPhに替えて(A)pーシアノフェノール、
(B)mーヒドロキシフェノール、(C)mーヒドロキ
シ安息香酸をそれぞれ用いた以外、実施の形態6と実質
的に同様の条件で、それぞれ20個のコンデンサを作製
した。
【0139】これらについて実施の形態6と同様の評価
を行った。実施の形態6と同様の特性評価を行い、それ
らの平均値を(表1)に示した。
【0140】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、電子吸引性置換基を有する各種フェノール
誘導体添加によっても、pNPhの場合とほぼ同等の効
果が得られることが分かる。
【0141】(実施の形態12)実施の形態10の構成
において、EDOTとFepTSのモル比を1:2に固
定しpNPhに替えて(A)ニトロベンゼン、(B)m
ーニトロ安息香酸、(C)pニトロベンジルアルコール
をそれぞれ用いた以外、実施の形態6と実質的に同様の
条件で、計20個のコンデンサを作製した。
【0142】これらについて実施の形態6と同様の評価
を行った。それらの平均値を(表1)に示した。
【0143】(表1)から明らかなように、本実施の形
態によれば、ニトロベンゼン及びその誘導体誘導体添加
によっても、pNPhの場合とほぼ同等の効果が得られ
ることが分かる。なお、実施の形態では、溶媒としてエ
タノールを用いた場合についてのみ述べたが、メタノー
ル、プロパノール等他のアルコールを用いてもよく、本
発明はこれらアルコールに種類によらない。
【0144】
【発明の効果】本発明の構成により、広範囲にわたって
電気伝導度が調節された、環境安定性の高い導電性組成
物を効率的に製造できる。
【0145】さらに、本発明で得られた導電性高分子を
誘電体被膜表面に形成することにより、コンデンサの耐
電圧を向上させることができる。すなわち、形成される
導電性組成物の電気伝導度を低くすることにより、耐電
圧を増すことができ、しかもその場合でも導電性組成物
の環境安定性が高い状態に保持されるため、耐熱・耐湿
性の優れたコンデンサが実現可能である。
【0146】さらに、フェノール誘導体、ニトロベンゼ
ンまたはその誘導体を添加することにより、得られる導
電性組成物の電気伝導度が向上するため、損失係数の小
さいコンデンサを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における、エチレンジオ
キシチオフェン/酸化剤モル比と得られた導電性組成物
の電気伝導度の関係を示す図
【図2】実施の形態1における、エチレンジオキシチオ
フェン/酸化剤モル比と得られた導電性組成物の環境安
定性の関係をポリピロールとの比較を含めて示す図
【図3】実施の形態2における、エチレンジオキシチオ
フェン/酸化剤モル比と得られた導電性組成物の電気伝
導度の関係を示す図
【図4】実施の形態3における、エチレンジオキシチオ
フェン/酸化剤モル比と得られた導電性組成物の電気伝
導度の関係を示す図
【図5】実施の形態6における、コンデンサの1実施の
形態を示す図
【図6】実施の形態1における、エチレンジオキシチオ
フェン/酸化剤モル比と得られた導電性組成物の環境安
定性の関係をポリピロールとの比較を含めて示す図
【符号の説明】
1 アルミニウムエッチド箔 2 ポリイミドテープ 3 陽極リード 4 陽極酸化被膜 5 導電性組成物導電層 6 カーボン層 7 銀ペイント層 8 陰極リード 9 エポキシ樹脂外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松家 安恵 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 4J032 BA04 BB01 BC03 BC13 CE03 CE16 CE24 CG01

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3、4ーエチレンジオキシチオフェンと
    酸化剤を溶解した溶液を備え、前記モノマーと前記酸化
    剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマーの
    揮散と重合反応を同時に進行させることにより導電性組
    成物の電気伝導度を調節する導電性組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である請
    求項1記載の導電性組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 遷移金属が3価の鉄である請求項1また
    は2記載の導電性組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項1
    から3記載の導導電性組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 スルホン酸イオンが芳香環を有するスル
    ホン酸イオンである請求項1から4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 3、4ーエチレンジオキシチオフェンモ
    ノマーと酸化剤とフェノール誘導体を溶解した溶液を備
    え、前記モノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させか
    つ前記溶媒と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進
    行させることにより導電性組成物の電気伝導度を調節す
    る導電性組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である請
    求項6記載の導電性組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 遷移金属が3価の鉄である請求項6また
    は7のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項6
    から8のいずれか記載の導導電性組成物。
  10. 【請求項10】 スルホン酸イオンが芳香環を有するス
    ルホン酸イオンである請求項6から9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 フェノール誘導体がニトロフェノー
    ル、シアノフェノール、ニトロ安息香酸、ヒドロキシフ
    ェノールである請求項6から10記載の導電性組成物の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 3、4ーアルキレンジオキシチオフェ
    ンモノマーと酸化剤とニトロベンゼンもしくはニトロベ
    ンゼン誘導体を溶解した溶液を備え、前記モノマーと前
    記酸化剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノ
    マーの揮散と重合反応を同時に進行させることにより導
    電性組成物の電気伝導度を調節する導電性組成物の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である
    請求項12記載の導電性組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 遷移金属が3価の鉄である請求項12
    または13記載の導電性組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項
    12から14記載の導導電性組成物。
  16. 【請求項16】 スルホン酸イオンが芳香環を有するス
    ルホン酸イオンである請求項12から15記載の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 ニトロベンゼン誘導体がニトロベンゼ
    ン、ニトロ安息香酸、ニトロベンジルアルコールである
    請求項12から16記載の導電性組成物の製造方法。
  18. 【請求項18】 誘電体層を用意する工程と、3、4ー
    アルキレンジオキシチオフェンモノマーと遷移金属塩酸
    化剤を溶解した溶液を用意する工程と、前記誘電体層の
    少なくても一方に導電性組成物からなる導電層を形成す
    る工程を有するコンデンサの製造方法において、前記モ
    ノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒
    と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進行させるこ
    とによりコンデンサの耐圧を調節するコンデンサの製造
    方法。
  19. 【請求項19】 誘電体層が、弁金属の酸化物である請
    求項18記載のコンデンサの製造方法。
  20. 【請求項20】 弁金属が、アルミニウムもしくはタン
    タルである請求項18または19記載のコンデンサの製
    造方法。
  21. 【請求項21】 誘電体層が、高分子膜である請求項1
    8記載のコンデンサの製造方法。
  22. 【請求項22】 高分子膜がポリイミド膜である請求項
    21記載のコンデンサの製造法。
  23. 【請求項23】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である
    請求項18から22記載の導電性組成物の製造方法。
  24. 【請求項24】 遷移金属が3価の鉄である請求項18
    から23のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  25. 【請求項25】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項
    18から24のいずれか記載の導導電性組成物の製造方
    法。
  26. 【請求項26】 スルホン酸イオンが芳香環を有するス
    ルホン酸イオンである請求項18から25記載の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 誘電体層を用意する工程と、3、4ー
    エチレンジオキシチオフェンモノマーと酸化剤とフェノ
    ール誘導体を溶解した溶液を用意する工程と、前記誘電
    体層の少なくても一方に導電性組成物からなる導電層を
    形成する工程を有するコンデンサの製造方法において、
    前記モノマーと前記酸化剤の配合比率を変化させかつ前
    記溶媒と前記モノマーの揮散と重合反応を同時に進行さ
    せることによりコンデンサの耐圧を調節するコンデンサ
    の製造方法。
  28. 【請求項28】 誘電体層が、弁金属の酸化物である請
    求項27記載のコンデンサの製造方法。
  29. 【請求項29】 弁金属が、アルミニウムもしくはタン
    タルである請求項27または28記載のコンデンサの製
    造方法。
  30. 【請求項30】 誘電体層が、高分子膜である請求項2
    7記載のコンデンサの製造方法。
  31. 【請求項31】 高分子膜がポリイミド膜である請求項
    30記載のコンデンサの製造法。
  32. 【請求項32】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である
    請求項27から31記載の導電性組成物の製造方法。
  33. 【請求項33】 遷移金属が3価の鉄である請求項27
    から32のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  34. 【請求項34】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項
    27から33のいずれか記載の導導電性組成物の製造方
    法。
  35. 【請求項35】 スルホン酸イオンが芳香環を有するス
    ルホン酸イオンである請求項27から34記載の製造方
    法。
  36. 【請求項36】 フェノール誘導体が、ニトロフェノー
    ル、シアノフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキ
    シフェノールである請求項27から35記載のコンデン
    サの製造方法。
  37. 【請求項37】 誘電体層を用意する工程と、3、4ー
    アルキレンジオキシチオフェンモノマーと酸化剤とニト
    ロベンゼンもしくはニトロベンゼン誘導体を溶解した溶
    液を用意する工程と、前記誘電体層の少なくても一方に
    導電性組成物からなる導電層を形成する工程を有するコ
    ンデンサの製造方法において、前記モノマーと前記酸化
    剤の配合比率を変化させかつ前記溶媒と前記モノマーの
    揮散と重合反応を同時に進行させることによりコンデン
    サの耐圧を調節するコンデンサの製造方法。
  38. 【請求項38】 誘電体層が、弁金属の酸化物である請
    求項37記載のコンデンサの製造方法。
  39. 【請求項39】 弁金属が、アルミニウムもしくはタン
    タルである請求項37または38記載のコンデンサの製
    造方法。
  40. 【請求項40】 誘電体層が、高分子膜である請求項3
    7記載のコンデンサの製造方法。
  41. 【請求項41】 高分子膜がポリイミド膜である請求項
    40記載のコンデンサの製造法。
  42. 【請求項42】 酸化剤が遷移金属スルホン酸塩である
    請求項37から41記載の導電性組成物の製造方法。
  43. 【請求項43】 遷移金属が3価の鉄である請求項37
    から42のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  44. 【請求項44】 溶媒がアルコール系溶媒である請求項
    37から43のいずれか記載の導導電性組成物の製造方
    法。
  45. 【請求項45】 スルホン酸イオンが芳香環を有するス
    ルホン酸イオンである請求項37から44記載の製造方
    法。
  46. 【請求項46】 ニトロベンゼン誘導体がニトロベンゼ
    ン、ニトロ安息香酸、ニトロベンジルアルコールである
    請求項37から45記載の導電性組成物の製造方法。
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