JP2000071830A - 自動車の車体構造 - Google Patents

自動車の車体構造

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JP2000071830A
JP2000071830A JP10242633A JP24263398A JP2000071830A JP 2000071830 A JP2000071830 A JP 2000071830A JP 10242633 A JP10242633 A JP 10242633A JP 24263398 A JP24263398 A JP 24263398A JP 2000071830 A JP2000071830 A JP 2000071830A
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JP
Japan
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rear panel
seat
vehicle
luggage compartment
compartment
Prior art date
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JP10242633A
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English (en)
Inventor
Masaya Watanabe
雅也 渡辺
Toshifumi Suzuki
俊史 鈴木
Takaoto Kirita
貴乙 切田
Yoshiyuki Chiba
美幸 千葉
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】荷室と車室とを後部パネルで仕切る自動車にお
いて、荷室空間を増加させたり、また停車時における新
たな荷室空間の有効利用などを提案し、レジャー用とし
て使用するニーズを充分に満足させる自動車の車体構造
を提供することを目的とする。 【解決手段】可動後部パネル16Aのロック機構22を
解除し、可動後部パネル16Aを荷室側に回動させた際
には、車室Cと荷室Tが連通すると共に、二点鎖線に示
すように荷台10上に後席用のシートバック2Aが露出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トラック等のよ
うに車室と荷室が後部パネルによって仕切られている自
動車の車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トラック等の貨物自動車にお
いては、車室と荷室とを車室後部に設けた後部パネルで
仕切ることにより、車室空間と荷室空間とを完全分離し
て、走行中などに荷室に積載された荷物が車室内に侵入
してくることを防止していた。
【0003】ところで、近年こうした貨物自動車をレジ
ャー用途で使うニーズが高まり、様々な構造の自動車が
考えられている。例えば特開平8−324457号公報
には、荷室空間を車室空間として使うため、通常時には
後部パネルの車室側に格納されている座席を、乗員が増
加する場合などに荷室側に展開して、新たに荷室に座席
を設けるものが開示されている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た展開式シートを有するものでは、荷物を大量に搭載す
る場合に、車室を荷室空間として使用することができな
いため、荷室を増加させたり、長尺の荷物を積載するこ
となどはできない。また停車時における荷室の新たな使
用方法などは提案されておらず、荷物を満載する場合の
問題点や、荷物を全く積載していない停車時の荷室の有
効利用についてもなんら言及されていない。このため、
貨物自動車をレジャー用途として使用するニーズを充分
に満足するものとはなっていなかった。
【0005】本発明は以上のような問題点に鑑み発明さ
れたもので、荷室と車室とを後部パネルで仕切る自動車
において、荷室空間を増加させたり、また停車時におけ
る新たな荷室の有効利用などを提案し、レジャー用途と
して使用するニーズを充分に満足させる自動車の車体構
造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は以下のように構成される。
【0007】請求項1記載の発明は、車体後部に荷室を
有し、該荷室と車室とを後部パネルで仕切る自動車の車
体構造において、前記後部パネルの車室側に車室内シー
トのシートバックを固定し、該シートバックを荷室でシ
ートクッションとして使用可能なように前記後部パネル
を荷台側に回動自在とする回動手段を設けたものであ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、車体後部に荷室を
有し、該荷室と車室とを後部パネルで仕切る自動車の車
体構造において、前記後部パネルを荷台側に回動自在に
構成し、車室内シートのシートクッションを荷室でシー
トクッションとして使用可能なように荷室側にスライド
自在とするスライド手段を設けたものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載の自
動車の車体構造において、前記後部パネルを車室内シー
トのシートクッション上に折畳み可能とする回動手段を
設けたものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1、2記載
の自動車の車体構造において、前記後部パネルを荷台側
へ回動した際に、前記シートクッションと前記シートバ
ックを水平状態に保持する保持手段を設けたものであ
る。
【0011】請求項5記載の発明は車体後部に荷室を有
し、該荷室と車室とを後部パネルで仕切る自動車の車体
構造において、前記後部パネルを車体に対して脱着自在
に構成すると共に、該後部パネルの車室側に車室内シー
トのシートバックを固定し、前記後部パネルを前記シー
トバックが荷室でシートクッションとなるように荷台上
に固定する固定手段を設けたものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の自動車の車体構造によれば、後
部パネルで車室と荷室とを仕切った状態ではシートバッ
ク(乗員の背中を支える背もたれ部分)は車室内に位置
して、車室内シートを構成し、また回動手段により後部
パネルを荷台側に回動した状態では前記シートバックを
荷室でのシートクッション(乗員のお尻を支える座布団
部分)として構成できる。
【0013】請求項2記載の自動車の車体構造によれ
ば、後部パネルで車室と荷室とを仕切った状態では車室
内のシートクッションは車室内に位置して、車室内シー
トを構成し、後部パネルを荷台側に回動し、スライド手
段により前記シートクッションを荷室側にスライドした
状態では該シートクッションを荷室でのシートクッショ
ンとして構成できる。
【0014】請求項3記載の自動車の車体構造によれ
ば、回動手段により後部パネルをさらに車室側に回動さ
せて、車室内のシートクッション上に折畳むことができ
るので、車室空間と荷室空間とを連通状態にできる。
【0015】請求項4記載の自動車の車体構造によれ
ば、後部パネルを荷台側に回動した場合に、保持手段に
よりシートクッションとシートバックを水平状態に保持
できる。
【0016】請求項5記載の自動車の車体構造によれ
ば、取り外した後部パネルを固定手段により荷台上に固
定するため、車室内シートのシートバックを荷室でのシ
ートクッションとして構成できる。
【0017】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、車室内シー
トのシートバックを固定した後部パネルを回動手段によ
り荷台側に回動させた場合に、車室内シートのシートバ
ックを荷室でのシートクッションとして使用できるた
め、車両停車時などに荷室をくつろぎ空間として有効利
用できる。また、同時に車室と荷室を仕切る後部パネル
を荷室側に回動させた場合には、車室と荷室を連通させ
ることができるため、車室を荷室として使用することが
でき、荷物の搭載量を増加させることができる。特に長
尺の荷物はその仕切り部分を貫通させ、荷室から車室に
渡って搭載できる。
【0018】したがって、レジャー用途として使用する
ニーズを充分に満足させることができる。
【0019】本願の第2の発明によれば、後部パネルを
荷台側に回動した上で、車室内のシートクッションをス
ライド手段により荷室側にスライドさせた場合に、その
シートクッションを荷室でのシートクッションとして使
用できるため、車両停車時などに荷室をくつろぎ空間と
して有効利用できる。また、同時に車室と荷室を仕切る
後部パネルを荷室側に回動させた場合には、荷室と車室
を貫通させることができるため、荷物の搭載量を増加さ
せることができる。特に長尺の荷物はその仕切り部分を
貫通させ、荷室から車室に渡って搭載することができ
る。
【0020】したがって、第1の発明同様、レジャー用
途として使用するニーズを充分に満足させることができ
る。
【0021】また、後部パネルを車室側にも回動自在に
構成した場合には、後部パネルを回動させた状態で荷物
を積載すると、荷物は後部パネルの荷台側の面だけに当
接するだけで、荷物の汚れはシートに付着しないため、
汚れた荷物なども搭載することができる。よって、レジ
ャー用途のニーズをさらに満足させることができる。
【0022】またさらに、後部パネルを回動した際に保
持手段によって、シートクッションとシートバックを水
平状態に保持するように構成した場合には、段差等がな
いため、より広くくつろぎ空間を構成することができ、
また荷物の搭載や搭載作業も容易に行なえる。
【0023】本願の第3の発明によれば、取り外した可
動後部パネルを固定手段によって荷台上に固定した場合
に、車室内シートのシートバックを荷室でのシートクッ
ションとして使用することができる。よって、車両停車
時などに荷室をくつろぎ空間として有効利用できる。ま
た、車室と荷室を仕切る後部パネルを取り外すことによ
り、車室と荷室を連通させることができ荷物の搭載量を
増加させることができる。特に長尺の荷物は仕切り部分
を貫通して、荷室から車室に渡って搭載することが可能
となる。
【0024】したがって、他の発明同様、レジャー用途
として使用するニーズを充分に満足させることができ
る。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を以下、図面に基づいて詳述
する。図1は本発明を採用した自動車の全体側面図であ
る。この自動車Aの車室内Cには少なくとも乗員が4人
座れるように、運転者と助手者が座る前席シート1と、
その後方で2人が座る後席シート2とが設置されてい
る。
【0026】車室Cの後方には上部が開放した荷室Tが
設けられ、車室Cとは車体後部パネル3によって完全に
仕切られている。
【0027】車体前端部のボンネット4は短く設定さ
れ、ドアは前席シート1に対応するフロントドア5のみ
が設定されている。また車体及びドア5には、それぞれ
ウィンドガラスが固定されたフロントウィンド6及び、
ドアウィンド7、サイドウィンド8、バックウィンド9
が開設されている。以上の構成は、全ての実施例につい
て共通であるため、以後の説明では省略する。
【0028】(1)第1実施例 図2は自動車Aの後部を斜め上方から見た後方斜視図で
ある。
【0029】上部が開放した荷室Tは、水平方向に平坦
に形成された荷台10と、その荷台10の左右両側で垂
直方向に立設されたリヤフェンダー11と、車室Cと荷
室Tを垂直方向に仕切る車体後部パネル3とにより構成
されて、様々な大きさの荷物を、高さに制限を与えるこ
となく積載できるように設定されている。
【0030】また車体後部パネル3の上部にはバックウ
ィンド9が設定され、乗員の後方視界を確保している。
【0031】リヤフェンダー11の後端にはリヤコンビ
ランプ12が設けられ、そのリアフェンダー11の下方
にはリヤタイヤ13が配置されている。また荷台10の
後方にはリヤバンパ14が取り付けられ、そのリヤバン
パ14の下方には排気管15が配置されている。
【0032】車体後部パネル3の下部には矩形状の可動
後部パネル16Aが設けられ、必要時には荷台10側
(車体後方)に回動するように構成されている。
【0033】その可動後部パネル16Aの構造及び作動
を、構造断面図である図3により説明する。
【0034】可動後部パネル16Aは下端部が回動ヒン
ジ17を介してフロアパネル18に溶接固定されたクロ
スメンバー19に取り付けられ、上端部がリヤウィンド
ガラス9を固定支持するリアクロスメンバー20にスト
ライカ21及びロック機構22を介して支持されてい
る。
【0035】この可動後部パネル16Aとリアクロスメ
ンバー20の車室側には後席用のシートバック2Aがそ
れぞれ固定され、特に可動後部パネル16側のシートバ
ック2Aはファスナー部材23を介して脱着自在に取り
付けられている。
【0036】また可動後部パネル16Aは車体後部パネ
ル3に対して側端部で連結リンク24によって連結され
ており、この連結リンク24により可動後部パネル16
Aは回動時に2点鎖線で示すように水平状態で規制保持
される。
【0037】クロスメンバー19の前方(車室側)には
後席用のシートクッション2Bが配置され、可動後部パ
ネル16Aの封鎖された通常時には、前記シートバック
2Aと共に後席シート2を構成する。このシートクッシ
ョン2Bもフロアパネル18に対してファスナー部材2
5を介して脱着自在に取り付けられている。
【0038】また可動後部パネル16Aの全周にはシー
ル部材26が設けられ、そのシール部材がリアクロスメ
ンバーの受面20aやクロスメンバーの受面19aなど
に弾接することにより、パネル封鎖時に車室内へ泥水が
浸入するのを防止する。
【0039】次に可動後部パネルの作動を説明する。ま
ず可動後部パネル16Aのロック機構22を解除すると
ストライカー21とロック機構22の係合が外れ、可動
後部パネル16Aの上端部はリアクロスメンバー19の
支持が無くなり自由になる。この状態で可動後部パネル
16Aを、回動ヒンジ17の回転軸を中心として荷台側
に回動させ、連結リンク24で規制保持される2点鎖線
で示す位置まで、可動後部パネル16Aを回動させる。
【0040】図4は可動後部パネル16A回動状態での
後方斜視図であるが、この図に示すように可動後部パネ
ル16Aを荷台側に回動させることにより、車室Cと荷
室Tとを連通させることができ、また、荷台10上に後
席用のシートバック2Aを露出させることができる。こ
れにより、荷室Tのみでは積載できなかったスキー板な
どの長尺の荷物を車室Cも利用して積載することが可能
となり、また車両停車時においては荷台10上に露出し
たシートバック2Aを車室外におけるベンチシートのシ
ートクッションとして利用でき、荷室Tをくつろぎ空間
として有効活用できる。
【0041】よって、従来車室と荷室を仕切っていた車
体後部パネルを可動させることにより、荷室や車室を様
々な用途に使用することができるため、レジャー用途で
使用する場合のニーズを、充分に満足させることができ
る。
【0042】なお野外で汚れた荷物などを搭載する場合
には、シートクッションやシートバックを取り外すこと
により、シートが汚れることもない。
【0043】(2)第2実施例 図5〜図8により第2実施例を説明する。自動車の後部
構造については、図2と同様であるため説明を省略す
る。
【0044】第2実施例では、図5に示すようにシート
バック2Aを可動後部パネル16Bに対してスライド自
在に構成すると共に、シートクッション2Bもフロアパ
ネル18aに対してスライド自在に構成している。
【0045】シートバック2Aのスライド機構は、可動
後部パネル16Bの車室側に上下方向に伸設されたスラ
イドレール30と、シートバック2Aの裏面に設けられ
たスライダー31とにより構成され、スライドレール3
0にスライダー31をスライド嵌合することにより、シ
ートバック2Aをスライド自在としている。
【0046】シートクッション2Bのスライド機構は、
フロアパネル18aの上面に車体前後方向に伸設された
スライドレール32と、シートクッション2Bの裏面に
設けられたスライダー33とにより構成され、シートバ
ック2A同様に、スライドレール32にスライダー33
をスライド嵌合することにより、シートクッション2B
をスライド自在としている。
【0047】フロアパネル18aはシートクッション2
Bに対応する位置で上方に***して成形されており、ま
た回動ヒンジ17の固定位置、及びシール部材26が当
接する位置にはクロスメンバ19aが配置され、フロア
パネル18aの強度を高めるようフロアパネル18aと
共に閉断面を構成している。
【0048】さらに、荷台10の後端部にはエンドクロ
スメンバ34と補強メンバー35が各々接合され、補強
メンバー35が接合された位置には、スライドレール部
36aを上端に備えた荷物係止用フック36が設けられ
ている。以上のように構成された第2実施例の作動につ
いて説明する。
【0049】まず、可動後部パネル16Bを封鎖してい
る通常時には、シートバック2A、シートクッション2
Bはそれぞれスライドレール30、32に対して係止機
構(図示せず)により固定されているため、通常通り後
席シート2を構成する。
【0050】可動後部パネル16Bのロック機構22を
解除すると、可動後部パネル16Bとシートバック2A
は回動ヒンジ17の回転軸を中心として荷台10側に回
動する。このとき、連結リンク24により可動後部パネ
ル16Bの回動量は水平状態を維持するよう規制保持さ
れ、シートクッション2B、シートバック2Aが共に面
一な水平状態が維持できるように設定されている。
【0051】こうして可動後部パネル16Bが回動され
た状態(2点破線で示す)からさらに、シートクッショ
ン2Bの係止を解除して、シートクッション2Bを後方
(荷室側)にスライド移動させる。その後シートクッシ
ョン2Bをシートバック2Aに当接させ、面一に連なる
状態にする。この状態の後方斜視図が図6である。
【0052】このようにシートクッション2Bとシート
バック2Aを面一に連なる状態にすることにより、後席
シートのシートクッション2Aを荷室でのシートクッシ
ョンとしても使用することができ、また、車室Cと荷室
Tを連通する部分に段差が発生しないため、荷物の積載
も容易にできる。
【0053】また、図示はしないが、例えば前席シート
1のシートバックをリクライニングさせ、後席シートの
シートクッション2Bの前方に位置させた場合には、ほ
ぼ車室C及び荷室Tの全面に渡って平坦面を構成でき、
いわゆるフルフラット状態を得ることができる。
【0054】またさらに、図7に示すようにシートバッ
ク2Aを車体後方にスライドさせて荷物係止用フック3
6のスライドレール部36aに嵌合させると共に、シー
トクッション2Bも車体後方にスライドさせて可動後部
パネル16Bの上に位置させることにより、図8に示す
ように後席のシートバック2Aとシートクッション2B
を全て荷室Tに露出させることができる。
【0055】このように荷室Tに後席シート2のシート
バック2Aとシートクッション2Bを全て露出させるこ
とにより、荷台10全面をクッション体で覆うことがで
き、荷室T全てをくつろぎ空間として活用できる。
【0056】(3)第3実施例 図9〜図12により、第3実施例を説明する。図9に示
すように第3実施例では、可動後部パネルが左側パネル
16CLと右側パネル16CRに分割されており、各々
が別々に荷台10側に回動するように構成されている。
その他の構造については全て第1実施例と同様であるた
め、詳細な説明は省略する。
【0057】図10に図9のA−A断面図を示す。この
図に示すように可動後部パネル16CL、16CRと同
様に、シートバックも左側シートバック2ALと右側シ
ートバック2ARに分割されている。右側可動後部パネ
ル16CRの荷室側には段状の受部41が形成され、こ
の受部41によって左側可動後部パネル16CLの封鎖
位置が規定され、その受部41に左側可動後部パネル1
6CLに取り付けられたシール部材42が当接すること
により、シール性能が維持されている。
【0058】図11は左側可動後部パネル16CLを荷
台10側に回動した状態の後方斜視図であり、また図1
2は図11のB部詳細図である。
【0059】図12に示すように、車体固定部材である
リヤクロスメンバー20には封鎖時に可動後部パネル1
6CL、16CRを受ける受面20aが第1、第2実施
例と同様に設定され、また新たに右側可動後部パネル1
6CRには左側可動後部パネル16CLを受ける受部4
1が設けられている。
【0060】こうした構成により、一方の可動後部パネ
ルを回動し、他方の可動後部パネルを封鎖した状態を得
ることができる。
【0061】このように左側可動後部パネル16CLの
みを荷台側に回動することにより、例えば後席シート2
の一方だけを通常通りシートとして機能させ、他方に荷
物を搭載するといった場合にも対応させることができ、
さらに活用ニーズを満足することができる。
【0062】なおこの実施例では、まず左側可動後部パ
ネル16CLを荷台側に回動させ、その後、右側可動後
部パネル16CRを荷台側に回動させるように構成した
が、もちろん左右を逆にした構成でもよい。また運転席
の位置に応じて可動後部パネルの回動順序を決めてもよ
い。
【0063】(4)第4実施例 図13、図14により第4実施例を説明する。図13に
示すように、この実施例では可動後部パネル16Dがさ
らに車室側にも回動するように構成されている。
【0064】この可動後部パネル16Dは第1実施例〜
第3実施例の可動後部パネルとは異なり、荷室T側に
も、車室C側にも回動するように構成されている。すな
わち、可動後部パネル16Dは180度回転する回動ヒ
ンジ50を介してフロアパネル51に取り付けられて、
また可動後部パネル16Dの上端はリアクロスメンバー
52にストライカー53、ロック機構54を介して支持
されるものの、なんら受面が設定されていないため、荷
室T側にも車室C側にも自由に回動するようになってい
る。
【0065】また連結リンク55も他の実施例同様に設
けられ、荷室T側に回動した場合にも、車室C側に回動
した場合にも可動後部パネル16Dの回動量を規制保持
するように設けられている。
【0066】なおシール構造は、可動後部パネル16D
の上端側ではストライカー53を挟んでリアクロスメン
バー52の荷室側、車室側のそれぞれにシール部材56
が取り付けられ、そのシール部材56を可動後部パネル
16Dの上端に弾接させることによりシール構造を構成
している。また可動後部パネルの下端側ではフロアパネ
ル51との間で回動ヒンジ50を挟んで互い違いにシー
ル部材57が取り付けられ、これらシール部材57によ
りラビリンス形のシール構造を構成している。こうした
シール構造を採用することにより、可動後部パネル16
Dを荷室側にも車室側にも自由に回動させつつ、シール
性能を維持することができる。
【0067】次に作動について説明する。まず荷室側に
回動させる場合にはロック機構54を解除し、可動後部
パネル16Dを荷室T側に回動すると、後席のシートバ
ック2Bを荷台上に露出させることができる(二点鎖
線)。よって他の実施例と同様、荷室の拡大と荷室のく
つろぎ空間としての使用が可能であるといった効果を得
ることができる。
【0068】また、車室側に回動させる場合には、まず
シートクッション2B、シートバック2Aをそれぞれフ
ロアパネル51、可動後部パネル16Dから取り外し、
そののちにロック機構54を解除し、可動後部パネル1
6Dを車室側に回動させることにより、可動後部パネル
16Dを車室側に回動することができる(二点鎖線)。
この場合にシートクッション2B、シートバック2Aを
取り外して車室側に回動させるため、可動後部パネル1
6Dの荷室側面16Daを水平で且つより低く位置にま
で車室側に回動させることができる。よって、シートク
ッション2B等の厚みを考慮する必要なく、荷物の積載
容量も増加させることができる。また荷物の汚れがシー
トに付着する恐れもないため、汚れた荷物なども積載す
ることもできる。
【0069】(5)第5実施例 図15により第5実施例を説明する。この実施例は、車
室側のみに可動後部パネル16Eが回動するように構成
されている。
【0070】具体的には可動後部パネル16Eの下端を
クロスメンバー60に回動ヒンジ61を介して取り付
け、上端をリアクロスメンバー62にストライカ63、
ロック機構22を介して支持させるともに、クロスメン
バー60、リアクロスメンバー62の荷室側に可動後部
パネル16Eの受面60a、62aをそれぞれ設け、車
室側に可動後部パネル16Eが回動するように構成され
ている。
【0071】また可動後部パネル16Eには薄めのシー
トバック2Aが固定され、フロアパネル63にも薄めの
シートクッション2Bが固定されている。
【0072】このように構成された実施例の作動を説明
すると、可動後部パネル16Eが封鎖された通常時に
は、シートクッション2Bとシートバック2Aによって
後席シート2が構成される。またロック機構22を解除
し、可動後部パネル16Eを車室側に回動した場合は、
そのままシートバック2Aをシートクッション2Bに重
合させ、可動後部パネル16Eをその上方に位置させる
(2点鎖線)。
【0073】よって、荷室Tと車室Cとが連通され、荷
室空間を拡大することができるため、荷物の積載容量を
増加することができ、またシートの汚れを気にすること
なく様々な荷物を積載することができる。さらに、第4
実施例のようにシートクッション2B、シートバック2
Aも別途取り外す必要がないため、可動後部パネル16
Eの回動作業も容易にできる。
【0074】(6)第6実施例 図16により第6実施例を説明する。この実施例では可
動後部パネルが左側可動後部パネル16FLと右側可動
後部パネル16FRとで構成され、左右各々の可動後部
パネルは左右両端に回動軸を備える、いわゆる観音開き
構造となっている。
【0075】可動後部パネル16FL、16FRが観音
開き構造で構成されることにより、可動後部パネルが回
動されても、荷台10には高さの変化が生じないため、
荷物の積み下ろし作業を常に一定して行なえる。また、
シートバック2AR、2ALを可動後部パネル16F
L、16FRに固定した状態で観音開きした場合には、
荷室Tの側面にクッション体が位置することになるた
め、傷つき易い荷物を積載した場合でも、荷物が傷付く
ことなく搬送することができる。
【0076】なお、こうした観音開き構造のほかに、一
方の可動後部パネルを引き戸のように他方の可動後部パ
ネルの背面にスライド移動させ開閉する構造なども考え
られる。
【0077】(7)第7実施例 図17により第7実施例を説明する。この実施例では、
他の実施例とは異なり回動ヒンジ等の回転手段を採用せ
ずに、単に可動後部パネル16Gを脱着自在に構成し、
脱着自在の可動後部パネル16Gを外した場合に、その
可動後部パネル16Gを荷台10に固定する構造を採用
している。
【0078】脱着構造については図示しないが、可動後
部パネル16Gの下端部で他の実施例で採用している回
動ヒンジの代わりにストライカーとロック機構等からな
る脱着構造を採用し、脱着自在に構成している。
【0079】可動後部パネル16Gを取り外し、その可
動後部パネル16Gを荷台10に固定した状態が図17
だが、外された可動後部パネル16Gは荷台10の後端
部に立設された係止フック71により固定され、シート
バック2Bを荷台で露出させることにより、そのシート
バック2Bを荷室Tでのシートクッションとして使用す
る。
【0080】このように脱着自在の可動後部パネル16
Gを荷台10上に固定することにより、後席シートのシ
ートバック2Aを荷室でのシートクッションとして使用
することができる。よって他の実施例と同様に、停車時
の荷室Tをくつろぎ空間として有効利用できる。
【0081】また単に可動後部パネル16Gを取り外
し、別の場所に保管した場合には、荷室Tに可動後部パ
ネルが存在しない分、より広く荷室を使うことができ、
荷物の積載量もより多くすることができる。
【0082】以上、様々な実施例について記載したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、この
ほか本発明の趣旨を逸脱しない限り、全て包括されるも
のであり、適宜詳細構造を変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した自動車の全体側面図。
【図2】第1実施例の自動車後部の後方斜視図。
【図3】第1実施例の構造断面図。
【図4】第1実施例の可動後部パネル回動時の後方斜視
図。
【図5】第2実施例の構造断面図。
【図6】第2実施例のシートクッションスライド時の後
方斜視図。
【図7】第2実施例のシートクッションスライド時の構
造断面図。
【図8】第2実施例のシートクッション、シートバック
最大スライド時の後方斜視図。
【図9】第3実施例の自動車後部からの後方斜視図。
【図10】図9のA−A断面図。
【図11】第3実施例の右側可動後部パネル回動時の後
方斜視図。
【図12】図11のB部詳細斜視図。
【図13】第4実施例の可動後部パネル車室側回動時の
後方斜視図。
【図14】第4実施例の構造断面図。
【図15】第5実施例の構造断面図。
【図16】第6実施例の可動後部パネル回動時の後方斜
視図。
【図17】第7実施例の可動後部パネル荷台固定時の後
方斜視図。
【符号の説明】
T…荷室 C…車室 2A、2AL、2AR…シートバック(車室内シートバ
ック) 2B…シートクッション(車室内シートクッション) 10…荷台 16A〜16G…可動後部パネル(後部パネル) 17、50、61…回動ヒンジ(回動手段) 30、32…スライドレール(スライド手段) 31、33…スライダー(スライド手段) 71…係止フック(固定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 切田 貴乙 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 千葉 美幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3B087 BD08 CA02 CB17 DE01 3D003 AA14 BB09 CA43 CA47 DA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体後部に荷室を有し、該荷室と車室とを
    後部パネルで仕切る自動車の車体構造において、前記後
    部パネルの車室側に車室内シートのシートバックを固定
    し、該シートバックを荷室でシートクッションとして使
    用可能なように前記後部パネルを荷台側に回動自在とす
    る回動手段を設けた自動車の車体構造。
  2. 【請求項2】車体後部に荷室を有し、該荷室と車室とを
    後部パネルで仕切る自動車の車体構造において、前記後
    部パネルを荷台側に回動自在に構成し、車室内シートの
    シートクッションを荷室でシートクッションとして使用
    可能なように荷室側にスライド自在とするスライド手段
    を設けた自動車の車体構造。
  3. 【請求項3】前記後部パネルを車室内シートのシートク
    ッション上に折畳み可能とする回動手段を設けた請求項
    1記載の自動車の車体構造。
  4. 【請求項4】前記後部パネルを荷台側へ回動した際に、
    前記シートクッションと前記シートバックを水平状態に
    保持する保持手段を設けた請求項1、2記載の自動車の
    車体構造。
  5. 【請求項5】車体後部に荷室を有し、該荷室と車室とを
    後部パネルで仕切る自動車の車体構造において、前記後
    部パネルを車体に対して脱着自在に構成すると共に、該
    後部パネルの車室側に車室内シートのシートバックを固
    定し、前記後部パネルを前記シートバックが荷室でシー
    トクッションとなるように荷台上に固定する固定手段を
    設けた自動車の車体構造。
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