JP2000041992A - 電気外科手術装置 - Google Patents

電気外科手術装置

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JP2000041992A
JP2000041992A JP10215415A JP21541598A JP2000041992A JP 2000041992 A JP2000041992 A JP 2000041992A JP 10215415 A JP10215415 A JP 10215415A JP 21541598 A JP21541598 A JP 21541598A JP 2000041992 A JP2000041992 A JP 2000041992A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】処置具の体積や表面積の異なる電極を使用して
も、容易に且つ確実に、切開、凝固作用が現れるまでの
立ち上がりを早くして、切れ味の向上、処置時間の短縮
及び安全性を向上させること。 【解決手段】モノポーラ処置具13aのモノポーラ電極
13bが生体と接触したことが電圧センサ28または電
流センサ29で検出される。そして、この検出された信
号に基いて、高周波焼灼装置11により所定の値で高周
波出力が供給され、立ち上がり時の初期期間に上記所定
の値より高い初期設定値で高周波出力が供給される。そ
して、上記初期期間及び上記初期設定値のうち、少なく
とも1つは、設定変更することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気外科手術装置
に関し、より詳細には、生体組織に高周波電流を流して
この高周波電流により生じる発熱により生体組織の切
除、凝固等の処置を行う電気外科手術装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電気外科手術装置は、生体組織に高周波
電流を流して生体組織の切除、凝固等の処置を行うもの
で、一般外科手術等に用いられている。このような電気
外科手術装置は、電気外科装置本体と、アクティブ電極
を有した処置具と、患者の体表面に接触させる帰還電極
より構成されている。
【0003】そして、電気外科手術装置本体によって高
周波電力を発生し、アクティブ電極を処置部位に接触さ
せて生体組織に集中的に高周波電流を流入し、帰還電極
より高周波電流を分散して回収することによって、生体
組織の切除、凝固等の処置を行えるようになっている。
【0004】このような電気外科手術装置に於いては、
出力スイツチをオンしてから実際に切開、凝固作用が現
れるまでの時間(以下、立ち上がりという)を早くし
て、切れ味の向上、処置時間の短縮及び安全性を向上さ
せている。すなわち、従来は、この立ち上がりを早くす
るために、図9に示されるように、出力スイッチをオン
された時刻から固定の遅延時間経過後の時刻t0 まで
に、設定値(例えぱ30W)より所定時間大きな電力、
例えばP0 を供給し、時刻t0 以降に設定値の電力を供
給するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気外科手
術装置に於いては、その用途に応じて処置具先端に設け
られているアクティブ電極が、各種用意されている。図
10は、こうしたアクティブ電極の例を示した図で、
(a)はループ電極1、(b)はバンド電極2、(c)
は溝付きローラ電極3である。
【0006】こうした電極は、その形状によって体積が
異なっているもので、したがって電気外科手術装置本体
から同じ高周波電力を得ても、電極によって処置部の電
流密度が異なる。すなわち、高周波電力を同一とした場
合に、体積の小さいループ電極1が最も電流密度が高く
(発熱しやすく)、次いでバンド電極2、そして溝付き
ローラ電極3の順になる。
【0007】すると、図11に示されるように、高周波
電力を同一とした場合、組織抵抗は図示aのループ電
極、図示bのバンド電極、図示cの溝付きローラ電極
と、電極の形状によって上昇の仕方が異なり、差が生じ
てしまう。このことは、上述したように、出力スイッチ
をオンした後の所定時間、設定値より大きな電力を供給
して、立ち上がりを早くしようとしても、例えばループ
電極1は十分に発熱して性能(組織変成等)が得られて
も、例えば溝付きローラ電極3では発熱しきらず、不十
分な性能(組織変成等)になってしまう虞れがあった。
【0008】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
であり、処置具の体積や表面積の異なる電極を使用して
も、容易に且つ確実に、切開、凝固作用が現れるまでの
立ち上がりを早くして、切れ味の向上、処置時間の短縮
及び安全性を向上させることのできる電気外科手術装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、生
体と接触して処置を施す処置手段と、この処置手段が上
記生体と接触したことを検出する検出手段と、この検出
手段で検出された信号に基いて所定の値で高周波出力を
供給する第1の出力手段と、立ち上がり時の初期期間に
上記所定の値より高い初期設定値で高周波出力を供給す
る第2の出力手段とを備える電気外科手術装置に於い
て、上記第2の出力手段は、上記初期期間及び上記初期
設定値のうち、少なくとも1つを設定変更可能なことを
特徴とする。
【0010】またこの発明は、生体と接触して処置を施
すもので交換可能な処置手段と、この処置手段が上記生
体と接触したことを検出する検出手段と、この検出手段
で検出された信号に基いて所定の値で高周波出力を供給
する第1の出力手段と、立ち上がり時の初期期間に上記
所定の値より高い初期設定値で高周波出力を供給する第
2の出力手段とを備える電気外科手術装置に於いて、上
記第2の出力手段は、上記交換可能な処置手段の種別に
応じて、上記初期期間及び/または上記初期設定値を選
択可能であることを特徴とする。
【0011】更にこの発明は、処置具の電極が生体の組
織と接触したかを判別する第1の手段と、この第1の手
段で上記処置具の電極が生体の組織と接触したと判別さ
れた場合に立ち上がり時の規定時間、所定の設定出力よ
り大きい初期出力を設定する第2の手段と、上記生体の
組織の情報を取込む第3の手段と、この第3の手段で取
込まれた組織の情報が規定値以上であるかを判別する第
4の手段と、この第4の手段により上記組織の情報が上
記規定値以上であると判別された場合に上記初期出力を
上記所定の設定出力に変更する第5の手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0012】この発明の電気外科手術装置は、処置手段
により生体と接触して処置が施され、この処置手段が上
記生体と接触したことが検出手段で検出される。そし
て、この検出手段で検出された信号に基いて、第1の出
力手段により所定の値で高周波出力が供給され、第2の
出力手段で、立ち上がり時の初期期間に上記所定の値よ
り高い初期設定値で高周波出力が供給される。更に、第
2の出力手段は、上記初期期間及び上記初期設定値のう
ち、少なくとも1つを設定変更することが可能である。
【0013】また、この電気外科手術装置は、交換可能
な処置手段によって生体と接触して処置が施される。そ
して、この処置手段が上記生体と接触したことが検出手
段で検出され、この検出手段で検出された信号に基い
て、第1の出力手段で所定の値で高周波出力が供給され
る。また、第2の出力手段によって、立ち上がり時の初
期期間に上記所定の値より高い初期設定値で高周波出力
が供給される。そして、この第2の出力手段は、上記交
換可能な処置手段の種別に応じて、上記初期期間及び/
または上記初期設定値を選択可能である。
【0014】更にこの発明の電気外科手術装置にあって
は、第1の手段で処置具の電極が生体の組織と接触した
かが判別され、上記処置具の電極が生体の組織と接触し
たと判別された場合に、第2の手段によって立ち上がり
時の規定時間、所定の設定出力より大きい初期出力が設
定される。また、上記生体の組織の情報か゜第3の手段
により取込まれ、この第3の手段で取込まれた組織の情
報が規定値以上であるかが第4の手段で判別される。そ
して、この第4の手段により上記組織の情報が上記規定
値以上であると判別された場合に、第5の手段によって
上記初期出力が上記所定の設定出力に変更される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。図2は、この発明の第1の実施
の形態に係る電気外科手術装置の概略構成を示した図で
ある。
【0016】図2に於いて、この電気外科手術装置10
は、高周波電力を発生する高周波焼灼電源装置11と、
アクティブラインのコード12を介して接続されて患者
14の処置部位に処置を施す処置用のアクティブ電極を
有したモノポーラ処置具13と、患者14の体表面上に
接触させるもので帰還用のコード16に接続された帰還
電極15と、フットスイッチ17とにより構成される。
【0017】このような構成に於いて、フットスイッチ
17のオンによって高周波焼灼電源装置11が起動され
る。そして、高周波焼灼電源装置11によってエネルギ
ー源である高周波電力が発生され、モノポーラ処置具1
3のアクティブ電極を患者14の処置部位に接触させて
生体組織に集中的に高周波電流が流入される。そして、
帰還電極15より高周波電流が分散して回収されること
によって、上記処置部位の切除、凝固等の処置が行われ
るようになっている。
【0018】尚、ここでは図示されていないが、フット
スイッチ17の代わりにモノポーラ処置具13に同様の
スイッチを設けても良い。図1(a)は、上記高周波焼
灼電源装置11の内部構成を示した図である。
【0019】図1(a)に於いて、商用電源21には、
所望の供給電圧を供給するための電源回路22が接続さ
れている。そして、この電源回路22には、操作内容に
よる出力モードに対応した波形を発生させるための波形
発生回路23と、高周波焼灼電源装置11の装置全体を
制御するCPU24とが接続されている。これら波形発
生回路23及びCPU24には、CPU24からのデジ
タル信号をアナログ信号に変換してアンプ26を制御す
るためのD/Aコンバータ25と、波形発生回路23に
より得られた微小な信号を増幅するためのアンプ26と
が接続される。
【0020】出力トランス27は、その1次側がコンデ
ンサを介してアンプ26に接続され、2次側がコンデン
サと、電圧センサ28及び電流センサ29を介して端子
11a、11bに接続される。上記電圧センサ28及び
電流センサ29で検知された信号は、A/Dコンバータ
30によってデジタル信号に変換されてCPU24に出
力される。また、上記CPU24には、表示部31が接
続されている。
【0021】端子11aには、アクティブラインを介し
てモノポーラ処置具13a、そしてモノポーラ電極13
bが接続されている。一方、端子11bには帰還用のラ
インを介して帰還電極15が接続される。
【0022】尚、図1(a)では、処置具としてモノポ
ーラ処置具を示しているが、図1(b)に示されるよう
なバイポーラ処置具32a及びバイポーラ電極32bを
用いても良い。この場合、帰還電極15は不要となる。
【0023】ここで、従来の技術でも述べたように、処
置具の電極は、その形状によって同じ高周波電力を得て
も電流密度が異なる。したがって、それぞれの電極で十
分な性能を得るためには、例えば、体積の小さいループ
電極に対して、体積の大きい、すなわち発熱し難いバン
ド電極や溝付きローラ電極を十分に発熱するようにすれ
ば良い。
【0024】このような性能を得るためには、電極の形
状によらず、処置具の発熱量を一定にする必要がある。
つまり、出力スイッチをオンして、生体の組織と上記電
極との接触を検知してから規定時間、規定出力だけ設定
出力より大きな高周波出力(以下、初期出力と記す)を
得るにあたり、ループ電極に対してバンド電極、更には
溝付きローラ電極の初期出力を高めに設定する。或い
は、上記初期出力の継続時間を、ループ電極に対してバ
ンド電極、更には溝付きローラ電極の場合、長めに設定
する。
【0025】例えば、初期出力を設定する場合、ループ
電極の初期出力は設定出力の1.5倍、バンド電極の初
期出力は設定出力の2倍、溝付きローラ電極の初期出力
は設定出力の3倍に設定する。また、初期出力の継続時
間を設定する場合は、ループ電極の継続時間は10m
s、バンド電極の継続時間は20ms、そして溝付きロ
ーラ電極の継続時間は30msに設定する。
【0026】次に、こうした処置具の熱容量設定の具体
例について説明する。図3は、高周波焼灼電源装置11
のフロントパネルに設けられた表示部の例を示した図で
ある。
【0027】図3に於いて、高周波焼灼電源装置11の
フロントパネルには、立ち上がり時の設定出力より高い
出力値、すなわち初期出力の数値を示す出力表示部41
aと、この初期出力を継続する時間を表す時間表示部4
1bが設けられている。また、これら出力表示部41
a、時間表示部41bの下方には、予め使用者が出力
値、時間を設定するための設定釦42a、42bが設け
られている。
【0028】使用者は、モノポーラ電極として使用する
電極の形状に応じて、設定釦42a、42bを操作し
て、初期出力の数値、若しくは初期出力の継続時間を設
定する。例えば、ループ電極に比べて、バンド電極、溝
付きローラ電極の出力値を高く設定する。或いはループ
電極に比べて、バンド電極、溝付きローラ電極の出力す
る時間を長く設定する。
【0029】このように設定することにより、処置具に
どの形状の電極を使用しても、十分に発熱して良好な性
能を得ることができる。図4は、高周波焼灼電源装置1
1のフロントパネルに設けられた表示部の別の例を示し
た図である。
【0030】図4に於いて、高周波焼灼電源装置11の
フロントパネルには、ループ電極選択釦45、バンド電
極選択釦46、溝付きローラ電極選択釦47が設けられ
ている。これらの選択釦45、46、47は、それぞれ
の電極の形状に応じた立ち上がり時の出力、または立ち
上がり時の出力継続時間が選択可能になっている。
【0031】すなわち、使用者は、モノポーラ電極とし
て使用する電極の形状に応じて、ループ電極選択釦4
5、バンド電極選択釦46、溝付きローラ電極選択釦4
7の何れかの選択釦を押下する。これにより、例えば、
ループ電極選択釦45が操作される場合に比べて、バン
ド電極選択釦46、溝付きローラ電極選択釦47が操作
されたときの方が、立ち上がり時の初期出力の値が高く
設定される、或いは初期出力の継続時間が長く設定され
る。
【0032】このように設定することにより、処置具に
どの形状の電極を使用しても、十分に発熱して良好な性
能を得ることができる。尚、出力値と時間の設定を組合
わせ、出力値を高く、且つ出力する時間を長く設定する
ようにしても良い。
【0033】また、図3及び図4の例では、使用者が操
作パネルを操作して初期出力または初期出力の継続時間
を設定するようにしていたが、これに限られるものでは
ない。例えば、処置具のコネクタに電極を自動判別する
ための手段を設けるようにしても良い。
【0034】図5は、モノポーラ電極の形状を検知する
ためのコネクタの構造例を示した図である。図5に於い
て、このコネクタ35は、アクティブライン36と、抵
抗により互いに接続された識別ピン37a及び37bよ
り成る。このコネクタ35を、例えば高周波焼灼電源装
置11の本体に接続すると、本体から識別ピン37a及
び37bに検知電流が流れる。そして、識別ピン37
a、37bの両端に発生する電圧によって、接続されて
いる処置具の電極がループ電極か、バンド電極か、或い
は溝付きローラ電極であるかが判別される。
【0035】このように構成することにより、処置具の
電極の種別を自動的に判別して、各電極に最適の初期出
力の値、継続時間を自動設定することができ、何れの電
極を使用しても良好な性能を得ることができる。
【0036】図6は、上述した第1の実施の形態の動作
を説明するフローチャートである。先ず、ステップS1
に於いて、高周波出力のスイッチ、すなわちフットスイ
ッチ17がオンされたか否かが判別される。ここで、フ
ットスイッチ17がオンされていれば、続くステップS
2にて、処置具の電極が生体の組織と接触したか否かが
判別される。ここでは、電圧センサ28または電流セン
サ29によって、上記電極が組織と接触しているか否か
が判別される。
【0037】ここで、電極が組織と接触している場合
は、ステップS3に進んで初期出力が設定される。この
初期出力は、立ち上がり時に規定時間、設定出力より大
きく出力される高周波出力である。次いで、ステップS
4にて、組織情報が取込まれる。この組織情報とは、負
荷にかかっている電圧や組織のインピーダンス、組織に
流れている電流等であり、電圧センサ28、電流センサ
29等によって取込まれる。
【0038】そして、ステップS5に於いて、上記取込
まれた組織情報が規定値以上であるか否かが判別され
る。ここで、規定値に達しない場合は上記ステップS3
に戻り、以降の処理が繰り返される。一方、ステップS
5にて規定値以上になったならば、ステップS6に進ん
で設定出力に減少される。
【0039】次に、この発明の第2の実施の形態を説明
する。図7(a)は組織抵抗若しくは電圧の経時変化を
表した特性図、(b)は処置具の実際の出力の経時変化
を表した特性図である。
【0040】いま、出力スイッチがオンされて高周波出
力が上昇し、予め設定された初期出力値P1 に到達する
と、組織抵抗及び電圧が上昇する。そして、電圧センサ
28のモニタにより、予め設定された抵抗値Z1 及び電
圧値V1 になったことが検知されると、その時点(時刻
1 )で処置具は安定した切除が可能になる。この切除
可能時刻t1 を経過したならば、処置具の出力は初期出
力値P1 から通常の設定値に減少される。
【0041】このように、出力スイッチのオンから予め
設定された抵抗値Z1 及び電圧値V1 に至る時刻t1
での時間を判断することにより、処置具の電極を判別す
ることができる。すなわち、発熱しにくい電極の場合
は、上記設定された抵抗値Z1及び電圧値V1 に到達す
るのに時間を要する。したがって、上記Z1 、V1 に到
達する切除可能時間t1 を比較すれば、電極の種別がわ
かる。例えば、この時間t1 の早い順に、ループ電極、
バンド電極、溝付きローラ電極となる。
【0042】次に、この発明の第3の実施の形態を説明
する。上述した第2の実施の形態は、切除可能時間を予
め設定された組織抵抗値及び電圧値という絶対値で検知
していた。これに対し、第3の実施の形態は組織抵抗及
び電圧の変化率を検知するようにする。
【0043】図8(a)は組織抵抗若しくは電圧の変化
率を表した特性図、(b)は処置具の実際の出力の経時
変化を表した特性図である。いま、出力スイッチがオン
されて高周波出力が上昇し、予め設定された初期出力値
1 に到達すると、組織抵抗及び電圧が上昇する。そし
て、予め設定された抵抗及び電圧の変化率ΔV1 及びΔ
1 になったことが検知されると、その時点(時刻t
1 )で処置具は安定した切除が可能になる。この切除可
能時刻t1 を経過したならば、処置具の出力は初期出力
値P1 から通常の設定値に減少される。
【0044】このように第3の実施の形態によれば、第
2の実施の形態と同様に、出力スイッチのオンから予め
設定された抵抗及び電圧の変化率ΔZ1 及びΔV1 に至
る時刻t1 までの時間を判断することにより、処置具の
電極を判別することができる。
【0045】尚、この発明の上記実施態様によれば、以
下の如き構成を得ることができる。 (1) 生体と接触して処置を施す処置手段と、この処
置手段が上記生体と接触したことを検出する検出手段
と、この検出手段で検出された信号に基いて所定の値で
高周波出力を供給する第1の出力手段と、立ち上がり時
の初期期間に上記所定の値より高い初期設定値で高周波
出力を供給する第2の出力手段とを備える電気外科手術
装置に於いて、上記第2の出力手段は、上記初期期間及
び上記初期設定値のうち、少なくとも1つを設定変更可
能なことを特徴とする電気外科手術装置。
【0046】(2) 上記検出手段は、出力電流、電圧
のうち少なくとも1つ以上のパラメータの演算を基に検
出を行うことを特徴とする上記(1)に記載の電気外科
手術装置。
【0047】(3) 生体と接触して処置を施すもので
交換可能な処置手段と、この処置手段が上記生体と接触
したことを検出する検出手段と、この検出手段で検出さ
れた信号に基いて所定の値で高周波出力を供給する第1
の出力手段と、立ち上がり時の初期期間に上記所定の値
より高い初期設定値で高周波出力を供給する第2の出力
手段とを備える電気外科手術装置に於いて、上記第2の
出力手段は、上記交換可能な処置手段の種別に応じて、
上記初期期間及び/または上記初期設定値を選択可能で
あることを特徴とする電気外科手術装置。
【0048】(4) 上記検出手段は、出力電流、電圧
のうち少なくとも1つ以上のパラメータの演算を基に検
出を行うことを特徴とする上記(3)に記載の電気外科
手術装置。
【0049】(5) 上記検出手段は、上記生体の組織
インピーダンス、抵抗のうち少なくとも1つ以上のパラ
メータの演算を基に検出を行うことを特徴とする上記
(3)に記載の電気外科手術装置。
【0050】(6) 交換可能な処置具の電極が生体の
組織と接触したかを判別する第1の手段と、この第1の
手段で上記処置具の電極が生体の組織と接触したと判別
された場合に立ち上がり時の規定時間、所定の設定出力
より大きい初期出力を設定する第2の手段と、上記生体
の組織の情報を取込む第3の手段と、この第3の手段で
取込まれた組織の情報が規定値以上であるかを判別する
第4の手段と、この第4の手段により上記組織の情報が
上記規定値以上であると判別された場合に上記初期出力
を上記所定の設定出力に変更する第5の手段とを具備す
ることを特徴とする電気外科手術装置。
【0051】(7) 上記交換可能な処置具電極の種別
を判別する第5の手段を更に具備し、上記第4の手段は
この第5の手段の判別結果に基いて上記規定値を変更す
ることを特徴とする上記(6)に記載の電気外科手術装
置。
【0052】(8) 上記第5の手段は、出力電流、電
圧のうち少なくとも1つ以上のパラメータの演算を基に
判別を行うことを特徴とする上記(7)に記載の電気外
科手術装置。
【0053】(9) 上記第5の手段は、上記生体の組
織インピーダンス、抵抗のうち少なくとも1つ以上のパ
ラメータの演算を基に判別を行うことを特徴とする上記
(7)に記載の電気外科手術装置。
【0054】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、処置具
の体積や表面積の異なる電極を使用しても、容易に且つ
確実に、切開、凝固作用が現れるまでの立ち上がりを早
くして、切れ味の向上、処置時間の短縮及び安全性を向
上させることのできる電気外科手術装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は高周波焼灼電源装置の内部構成を示し
た図、(b)はバイポーラ処置具の構成を示した図であ
る。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る電気外科手
術装置の概略構成を示した図である。
【図3】高周波焼灼電源装置11のフロントパネルに設
けられた表示部の例を示した図である。
【図4】高周波焼灼電源装置11のフロントパネルに設
けられた表示部の別の例を示した図である。
【図5】モノポーラ電極の形状を検知するためのコネク
タの構造例を示した図である。
【図6】第1の実施の形態の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図7】この発明の第2の実施の形態を説明するもの
で、(a)は組織抵抗若しくは電圧の経時変化を表した
特性図、(b)は処置具の実際の出力の経時変化を表し
た特性図である。
【図8】この発明の第3の実施の形態を説明するもの
で、(a)は組織抵抗若しくは電圧の変化率を表した特
性図、(b)は処置具の実際の出力の経時変化を表した
特性図である。
【図9】従来の電気外科手術装置の作用を説明する図で
ある。
【図10】アクティブ電極の例を示したもので、(a)
はループ電極、(b)はバンド電極、(c)は溝付きロ
ーラ電極の構造を示した図である。
【図11】電気外科手術装置の電極の形状と組織抵抗と
の関係を示した図である。
【符号の説明】
1 ループ電極、 2 バンド電極、 3 溝付きローラ電極、 10 電気外科手術装置、 11 高周波焼灼電源装置、 12 アクティブラインのコード、 13、13a モノポーラ処置具、 13b モノポーラ電極、 14 患者、 15 帰還電極、 16 帰還用のコード、 17 フットスイッチ、 21 商用電源、 22 電源回路、 23 波形発生回路、 24 CPU、 25 D/Aコンバータ、 26 アンプ、 27 出力トランス、 28 電圧センサ、 28 電流センサ、 30 A/Dコンバータ、 31 表示部、 35 コネクタ、 36 アクティブライン、 37a、37b 識別ピン、 41a 出力表示部、 41b 時間表示部、 42a、42b 設定釦、 45 ループ電極選択釦、 46 バンド電極選択釦、 47 溝付きローラ電極選択釦。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 雅英 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 原野 健二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 KK03 KK04 KK09 KK12 KK16 KK25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体と接触して処置を施す処置手段と、
    この処置手段が上記生体と接触したことを検出する検出
    手段と、この検出手段で検出された信号に基いて所定の
    値で高周波出力を供給する第1の出力手段と、立ち上が
    り時の初期期間に上記所定の値より高い初期設定値で高
    周波出力を供給する第2の出力手段とを備える電気外科
    手術装置に於いて、 上記第2の出力手段は、上記初期期間及び上記初期設定
    値のうち、少なくとも1つを設定変更可能なことを特徴
    とする電気外科手術装置。
  2. 【請求項2】 生体と接触して処置を施すもので交換可
    能な処置手段と、この処置手段が上記生体と接触したこ
    とを検出する検出手段と、この検出手段で検出された信
    号に基いて所定の値で高周波出力を供給する第1の出力
    手段と、立ち上がり時の初期期間に上記所定の値より高
    い初期設定値で高周波出力を供給する第2の出力手段と
    を備える電気外科手術装置に於いて、 上記第2の出力手段は、上記交換可能な処置手段の種別
    に応じて、上記初期期間及び/または上記初期設定値を
    選択可能であることを特徴とする電気外科手術装置。
  3. 【請求項3】 処置具の電極が生体の組織と接触したか
    を判別する第1の手段と、 この第1の手段で上記処置具の電極が生体の組織と接触
    したと判別された場合に立ち上がり時の規定時間、所定
    の設定出力より大きい初期出力を設定する第2の手段
    と、 上記生体の組織の情報を取込む第3の手段と、 この第3の手段で取込まれた組織の情報が規定値以上で
    あるかを判別する第4の手段と、 この第4の手段により上記組織の情報が上記規定値以上
    であると判別された場合に上記初期出力を上記所定の設
    定出力に変更する第5の手段とを具備することを特徴と
    する電気外科手術装置。
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