JP2000040658A - ステージ制御方法及び走査型露光装置 - Google Patents

ステージ制御方法及び走査型露光装置

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JP2000040658A
JP2000040658A JP10225245A JP22524598A JP2000040658A JP 2000040658 A JP2000040658 A JP 2000040658A JP 10225245 A JP10225245 A JP 10225245A JP 22524598 A JP22524598 A JP 22524598A JP 2000040658 A JP2000040658 A JP 2000040658A
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Toshio Ueda
稔夫 上田
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • GPHYSICS
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加速によるステージの高周波振動励起を抑制
し、整定時間の短縮化を図る。 【解決手段】 ステージの加速期間におけるステージの
加速度の時間変化率(ジャーク)を連続的に変化させ
る。そして、ステージの加速の終了時点において、加速
度がほぼ0となるとともに、ジャークも0とする。これ
により、ジャークの時間変化における高周波成分を低減
し、ステージの高周波振動の発生を抑制する。この結
果、ステージの振動の減衰時間すなわちステージの整定
時間を短く設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステージ制御方法
及び走査型露光装置に係り、より詳しくは、マスクと感
応基板とを同期移動しつつ、マスクのパターンの像を感
応基板上に転写する走査型露光装置及びこの装置に適用
されるステージ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をリソグ
ラフィ工程で製造する際に、露光光の下でフォトマスク
又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパター
ンを投影光学系を介して感応基板、例えばウエハ上に投
影する投影露光装置が使用されている。かかる装置とし
ては、従来は、ステップ・アンド・リピート方式の縮小
投影型露光装置(いわゆるステッパー)が主流であった
が、半導体素子の高集積化によるパターンの微細化に伴
い、より大面積かつ高精度な露光が可能なステップ・ア
ンド・スキャン方式の走査型露光装置が主流となりつつ
ある。
【0003】この走査型露光装置では、露光前にレチク
ルを保持するレチクルステージとウエハを保持するウエ
ハステージとが相互に正しい位置関係になっているかを
確認した後、これらのステージの制御を速度制御モード
に切り替え、露光のためのスキャン動作を実行してい
た。この速度制御モードでは、双方のステージが、それ
ぞれの目標位置において、それぞれの目標速度となるよ
うに加速され、その後レチクルステージとウエハステー
ジが投影光学系の投影倍率に応じた速度比で互いに逆方
向に同期して移動し、これにより照明光により照明され
た領域のレチクル上のパターンが投影光学系を介してウ
エハ上に逐次転写されるようになっていた。
【0004】上記の加速にあたっては、上記の目標位置
における目標速度の達成と、その後の走査露光中の等速
移動との要請に応じ、加速度の時間波形を折れ線状や放
物線状としてステージを加速し、ステージの移動制御を
行う手法が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなステージ
の移動制御によってステージの加速が行われると、加速
の終了時点において、ステージに振動が発生することが
知られている。したがって、ステージの加速が終了した
時点においては、ステージが振動している状態にあり、
走査方向への安定した等速移動とはなっていない。
【0006】こうしたステージの振動波形は様々な周波
数成分を含むが、ステージの制御系の応答周波数よりも
高い周波数成分が存在すると、この周波数成分を減衰さ
せるためには、ステージを加速されない状態におき、時
間的に振幅が減少するのを待つ必要がある。そこで、走
査型露光装置では、走査露光の開始に先立って、加速後
にステージの整定時間を設け、この整定時間が経過し、
ステージの振動の振幅が許容値以下になった後、走査露
光を開始することにしていた。
【0007】一方、走査型露光装置ではスループットの
向上のため、走査速度の向上や加速時間の短縮が図られ
ているが、このために高加速度による加速を行うと高周
波振動の振幅が大きくなる傾向があるので、ステージの
加速終了から走査露光の開始までに長い整定時間を設け
ることが必要となる。このことが、装置のスループット
向上の障害となっていた。
【0008】本発明は、かかる事情の下になされたもの
であり、その第1の目的は、加速によるステージの高周
波振動励起を抑制できるステージの制御方法を提供する
ことにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、加速による
ステージの高周波振動励起を抑制することによりステー
ジの整定時間を短縮し、スループットを向上しつつ高精
度の露光が可能な走査型露光装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ステージの所定方向への加速を制御するステージ制
御方法であって、第1の時刻から第2の時刻まで、前記
ステージの前記所定方向に関する加速度の時間変化率を
ほぼ0から第1の値へ連続的に増加させつつ、前記ステ
ージを加速する第1工程と;前記第2の時刻から第3の
時刻まで、前記時間変化率を前記第1の値からほぼ0へ
連続的に減少させつつ、前記ステージを加速する第2工
程と;前記第3の時刻以後の時刻である第4の時刻から
第5の時刻まで、前記時間変化率をほぼ0から第2の値
へ連続的に減少させつつ、前記ステージを加速する第3
工程と;前記第5の時刻から第6の時刻まで、前記時間
変化率を前記第2の値からほぼ0へ増加させつつ前記ス
テージを連続的に加速し、前記第6の時刻における前記
ステージの加速度をほぼ0とする第4工程とを含む。
【0011】本発明者が研究の結果から得た知見によれ
ば、加速によってステージに発生する高周波振動の大き
さは、ステージの加速度の時間変化率(以下、「ジャー
ク」とも呼ぶ)の時間変化における高周波成分が大きく
なる程、大きくなる。
【0012】請求項1のステージ制御方法では、これを
考慮して、ステージの加速期間である第1の時刻から第
6の時刻までの間において、ステージの加速度は連続的
に変化させることにしている。そして、ステージの加速
の終了時点である第6の時刻において、加速度がほぼ0
となるとともに、加速度の時間変化率、すなわちジャー
クも0となる。したがって、ジャークの時間変化におけ
る高周波成分が低減され、その結果ステージの高周波振
動の発生が抑制されるので、ステージの加速終了から走
査露光の開始までに設けられる振動の減衰時間すなわち
ステージの整定時間を短く設定することができる。
【0013】請求項1のステージ制御方法において、前
記第4の時刻から前記第6の時刻までのジャーク(前記
時間変化率)の時間変化の態様には様々考えられるが、
請求項2に記載の発明のように、前記第4の時刻から前
記第6の時刻までの前記時間変化率の時間変化を、時間
を変数として微分可能な滑らかな変化とすることが好ま
しい。かかる場合には、ステージの加速終了時点の直前
の加速期間におけるジャークの時間変化が微分可能な滑
らかな変化となっているので、ジャークの時間変化に関
する高周波成分が低減される。したがって、ステージの
加速終了時点におけるステージの高周波振動が抑制され
るので、ステージの整定時間を短くすることができる。
【0014】請求項2のステージ制御方法において、請
求項3に記載の発明のように、前記第1の時刻から前記
第3の時刻までのジャークの時間変化を、時間を変数と
して微分可能な滑らかな変化とすることが好ましい。か
かる場合には、全加速期間においてジャークの時間変化
が連続的であり、かつ、ジャークが正の期間及びジャー
クが負の期間のそれぞれにおいて、ジャークの時間変化
が微分可能な滑らかな変化となっているので、ジャーク
の時間変化に関する高周波成分が更に低減される。した
がって、ステージの加速終了時点におけるステージの高
周波振動が更に抑制されるので、ステージの整定時間を
更に短くすることができる。
【0015】請求項2又は3のステージ制御方法におい
て、前記第4時刻から前記第6の時刻までのジャークの
時間変化の態様又は前記第1時刻から前記第3の時刻ま
でのジャークの時間変化の態様には様々考えられるが、
請求項4に記載の発明のように、前記時間変化率(ジャ
ーク)の時間変化を、時間を変数とする4次関数とする
ことが可能である。
【0016】注目する期間(すなわち、第4時刻から第
6の時刻までの期間又は第1時刻から第3の時刻までの
期間)を時間を変数とする多次関数で表すとき、その関
数が満たすべき境界条件は、一般に、その期間の開始時
刻(すなわち、第4の時刻又は第1の時刻)におけるジ
ャーク値、加速度値、速度値、及び位置、並びにその期
間の終了時刻(すなわち、第6の時刻又は第3の時刻)
におけるジャーク値、加速度値、速度値、及び位置とい
う8つの条件となる。
【0017】そこで、請求項4のステージ制御方法で
は、ジャークの時間変化を時間の4次関数とする、すな
わち、位置の時間変化を時間の7次関数とするので、上
記の8つの境界条件を必ず満足させることができる。
【0018】請求項1のステージ制御方法において、第
3の時刻と第4の時刻とは同一時刻であってもよいが、
請求項5に記載の発明のように、前記第3の時刻と前記
第4の時刻とが、互いに異なる時刻であり、前記第3の
時刻から前記第4の時刻までの前記時間変化率がほぼ0
であるとすることができる。かかる場合には、ステージ
の加速期間中における最大加速度で第3の時刻から第4
の時刻までステージが加速されることから、第3の時刻
と第4の時刻とが一致する場合と比べて、一定の期間で
目標速度まで加速するときに、最大加速度を小さく、す
なわち、ステージに加える力の最大値を低減することが
できるからである。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項1のステ
ージ制御方法において、前記第1の時刻から前記第3の
時刻までの時間は、前記第4の時刻から前記第6の時刻
までの時間よりも短いことを特徴とする。
【0020】これによれば、加速終了前の加速度の減少
期間、すなわちジャークが負の値となっている第4の時
刻から第6の時刻までの時間を十分に確保できる。した
がって、加速終了直前のジャークの時間変化を緩やかな
ものとできるので、ステージに発生する高周波振動の発
生を抑制でき、ステージの整定時間を短くすることがで
きる。
【0021】請求項7に記載の発明は、マスクと感応基
板とを同期移動しつつ、前記マスクに形成されたパター
ンを前記感応基板上に転写する走査型露光装置であっ
て、前記マスクを保持するマスクステージと;前記感応
基板を保持する基板ステージと;前記マスクに形成され
たパターンの前記感応基板上への転写に際し、請求項1
〜6のいずれかのステージ制御方法によって前記マスク
ステージ及び前記基板ステージをそれぞれの同期移動方
向の目標速度まで加速させる制御系とを備える。
【0022】これによれば、マスクに形成されたパター
ンを感応基板上へ転写するために行われる走査露光に先
立って、制御系により、請求項1〜6のいずれかのステ
ージ制御方法によってマスクステージ及び基板ステージ
がそれぞれの同期移動方向の目標速度まで加速される。
したがって、加速終了時におけるマスクステージ及び基
板ステージの高周波振動が抑制され、加速終了後の整定
時間を短くすることができる。この結果、スループット
を向上しつつ高精度の露光が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0024】図1には、第1の実施形態に係る走査型露
光装置10の概略構成が示されている。この走査型露光
装置10は、露光光ILによりマスクとしてのレチクル
Rを照明する照明系12と、レチクルRをY軸方向(図
1における左右方向)に走査するとともにXY面内で微
少駆動するレチクル側ステージ系14と、このレチクル
側ステージ系14の下方に配置された投影光学系PL
と、この投影光学系PLの下方に配置され感応基板とし
てのウエハWをXY面内で2次元移動させるウエハ側ス
テージ系16と、装置全体を統括的に制御するマイクロ
コンピュータ(又はワークステーション)から成る主制
御系18とを備えている。
【0025】前記照明系12は、光源系20、ミラー2
2、視野絞りとしてのレチクルブラインド24、リレー
レンズ26、ミラー28及びコンデンサレンズ30等を
含んで構成されている。この内、光源系20は、例えば
超高圧水銀ランプ又はレーザ光源等の光源及びオプティ
カルインテグレータ等より構成されている。また、レチ
クルブラインド24は、レチクルRの下面のパターン形
成面と共役な位置に配置されている。
【0026】光源系20から出射された露光光ILは、
ミラー22、レチクルブラインド24、リレーレンズ2
6、ミラー28及びコンデンサレンズ30を経て均一な
照度で、レチクルR上のレチクルブラインド24によっ
て規定されたスリット状の照明領域を照明する。この場
合、スリット状の照明領域の長手方向がX方向(図1に
おける紙面直交方向)に設定され、レチクルRとそのス
リット状の照明領域との相対走査の方向はY方向である
とする。
【0027】前記レチクル側ステージ系14は、XY平
面に平行に配置され、その上面に不図示のリニアガイド
がY軸方向に延設されたレチクル側ベース32と、この
レチクル側ベース32上を上記リニアガイドに沿って移
動するマスクステージとしてのレチクル粗動ステージ3
4と、このレチクル粗動ステージ34上に載置されレチ
クルRを保持してXY平面内での微動(回転を含む)す
るレチクル微動ステージ36とを有している。
【0028】レチクル微動ステージ36上には、移動鏡
38が設けられており、この移動鏡38にレーザビーム
を投射し、その反射光を受光することによりレチクル微
動ステージ36の位置を検出するレチクルレーザ干渉計
40が、移動鏡38に対向して設けられている。ここ
で、実際には、移動鏡は、X軸方向に直交する反射面を
有するX移動鏡と、Y軸方向に直交する反射面を有する
2つのY移動鏡の合計3つの移動鏡が設けられ、これに
対応してレチクルレーザ干渉計もX軸方向位置計測用干
渉計と2つのY軸方向位置計測用干渉計との合計3つが
設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡3
8、レチクルレーザ干渉計40として示されている。
【0029】これらの3つのレチクルレーザ干渉計の出
力は、主制御系18に供給されており、主制御系18で
はX軸方向位置計測用干渉計の出力に基づいてレチクル
微動ステージ36のX位置を計測し、2つのY軸方向位
置計測用干渉計の出力の平均値に基づいてレチクル微動
ステージ36のY位置を算出し、2つのY軸方向位置計
測用干渉計の出力の差分に基づいてレチクル微動ステー
ジ36のXY面内での回転角を算出するようになってい
る。
【0030】前記投影光学系PLとしては、その光軸方
向がXY平面に直交するZ軸方向とされ、例えば両側テ
レセントリックで所定の縮小倍率β(ここでは、β=1
/4とする)を有する屈折光学系が用いられている。こ
のため、露光時には、レチクルRのパターン領域内のス
リット状の照明領域のパターンの縮小像が投影光学系P
Lを介してその表面にフォトレジストが塗布されたウエ
ハW上の照明領域に共役な露光領域に投影露光される。
【0031】前記ウエハ側ステージ系16は、XY平面
に平行に配置されたウエハ側ベース42と、このウエハ
側ベース42上をウエハWを保持してXY2次元方向に
自在に移動する基板ステージとしてのウエハステージ4
4とを有している。ここで、ウエハステージ44は、実
際には、ウエハ側ベース42上に不図示のエアパッドを
介して浮上支持され、ベース42上面に沿って2次元移
動するXYステージと、このXYステージ上に設けられ
たレベリング用のステージと、このレベリング用のステ
ージ上に配置され、ウエハを保持するZ・θステージ等
を含んで構成されるが、図1ではこれらが代表的にウエ
ハステージ44として示されている。
【0032】ウエハステージ44上には、移動鏡46が
設けられており、この移動鏡に46にレーザビームを投
射し、その反射光を受光することによりウエハステージ
44の位置を検出するウエハレーザ干渉計48が、移動
鏡46に対向して設けられている。ここで、実際には、
移動鏡は、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡
と、X軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡とが設
けられ、これに対応してウエハレーザ干渉計として、Y
移動鏡からの反射光を受光するY軸方向位置計測用干渉
計と、X移動鏡からの反射光を受光するX軸方向位置計
測用干渉計及び回転計測用干渉計との合計3つが設けら
れているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡46、ウ
エハレーザ干渉計48として示されている。
【0033】これらの3つのウエハレーザ干渉計の出力
は、主制御系18に供給されており、主制御系18では
X軸方向位置計測用干渉計の出力に基づいてウエハステ
ージ44のX位置を計測し、Y軸方向位置計測用干渉計
の出力に基づいてウエハステージ44のY位置を計測
し、X軸方向位置計測用干渉計の出力に対する回転計測
用干渉計の出力に基づいてウエハステージ44のXY面
内での回転角を算出するようになっている。
【0034】主制御系18は、露光時に、例えば、不図
示の相対走査用の駆動装置を介してレチクル粗動ステー
ジ34を所定の走査速度VR0で+Y方向に走査するのと
同期して不図示の駆動装置を介してウエハステージ44
を−Y方向に走査速度VW0(VW0=β・VR0;例えば、
β=1/4又はβ=1/5:本実施形態ではβ=1/
4)で走査し、この際に生ずるレチクル粗動ステージ3
4とウエハステージ44との相対速度誤差を吸収し、レ
チクルRとウエハWとの相対速度と位置が正確に1:β
になるように不図示の微動制御用の駆動装置を介してレ
チクル微動ステージ36の動作を制御する。これによ
り、露光光ILで照明されたスリット状の照明領域に対
してレチクルRが+Y方向に走査されるのと同期して照
明領域と共役な露光領域に対してウエハWが投影光学系
PLの縮小倍率に応じた速度で−Y方向に走査され、レ
チクルRのパターン形成面に形成されたパターンの像が
ウエハW上のショット領域に逐次転写される。なお、こ
の露光時の各ステージの具体的な制御方法については後
に詳述する。
【0035】また、1つのショット領域の露光が終了す
ると、主制御系18では、ウエハステージ44を非走査
方向(X方向に)所定距離移動して、次のショットの露
光開始位置へのステッピング動作を行った後、走査露光
を行い、このようにしてステップ・アンド・スキャン方
式で露光を行なう。
【0036】図2には、本実施形態に係る走査型露光装
置10のステージ制御系の制御ブロック図が示されてい
る。この図2に示されるステージ制御系は、図1の主制
御系18の機能(ソフトウェアにて実現される)を制御
ブロック図にて示したものであるが、各構成要素を対応
する個々のハードウェアにて構成しても良い。
【0037】このステージ制御系は、不図示のメインコ
ンピュータからの指示に応じ、非走査方向(すなわち、
X方向)に関するウエハステージの速度指令値VWX及び
走査方向(すなわち、Y方向)に関するウエハステージ
の速度指令値VWYを出力する移動速度発生器50と、こ
の移動速度発生器50からの速度指令値VWXに基づいて
ウエハステージ44のX方向速度を制御するウエハステ
ージ速度制御系52Xと、移動速度発生器50からの速
度指令値VWY、これを1/β倍(ここでは4倍)した速
度指令値VR にそれぞれ基づいてウエハステージ44、
レチクル粗動ステージ34の速度をそれぞれ制御するウ
エハステージ速度制御系52Y、レチクル粗動ステージ
速度制御系54と、ウエハステージ44の位置を4倍し
た位置情報に基づいてレチクル微動ステージ36の位置
(及び速度)を制御するレチクル微動ステージ制御系5
6とを備えている。ここで、ウエハステージ速度制御系
52X、ウエハステージ速度制御系52Y、及びレチク
ル粗動ステージ速度制御系54から制御系が構成され
る。
【0038】これを更に詳述すると、ウエハステージ速
度制御系52Xは、速度指令値VWXと後述する積分回路
62Xの出力をゲインKRWX 倍したウエハステージ44
のX方向の速度との差であるX方向速度偏差を演算する
減算器58Xと、この減算器58XからのX方向速度偏
差を動作信号として(比例+積分)制御動作を行なうP
Iコントローラ(伝達関数G3 (s)で表示)60X
と、このPIコントローラ60Xからの推力により駆動
されるウエハステージ44のX方向の加速度を積分する
前記第1の積分回路62Xとを含んで構成されている。
ここで、実際には、ウエハステージ44のX方向位置
は、ウエハレーザ干渉計48Xによって計測されてお
り、このウエハレーザ干渉計48Xの計測値を微分する
ことによりウエハステージ44のX方向速度が求められ
るのであって、ウエハステージ44のX方向の加速度が
直接的に計測され、これを積分してウエハステージ44
のX方向の速度が求められるのではないが、説明の便宜
上及び制御ブロック図の書き方の慣習に従って図2のよ
うに示されているものである。従って、第1の積分回路
62X及びこの出力を積分する第2の積分回路64Xは
実際には存在しないものである。
【0039】前記ウエハステージ速度制御系52Yは、
ウエハステージ速度制御系52Xと同様に構成される。
すなわち、ウエハステージ速度制御系52Yは、速度指
令値VWYと後述する積分回路62Yの出力をゲインK
RWY 倍したウエハステージ44のY方向の速度との差で
あるY方向速度偏差を演算する減算器58Yと、この減
算器58YからのY方向速度偏差を動作信号として(比
例+積分)制御動作を行なうPIコントローラ(伝達関
数G2 (s)で表示)60Yと、このPIコントローラ
60Yからの推力により駆動されるウエハステージ44
のY方向の加速度を積分する前記積分回路62Yとを含
んで構成されている。ここで、実際には、ウエハステー
ジ44のY方向の位置は、ウエハレーザ干渉計48Yに
よって計測されており、このウエハレーザ干渉計48Y
の計測値を微分することによりウエハステージ44のY
方向の速度が求められるのであって、ウエハステージ4
4のY方向の加速度が直接的に計測され、これを積分し
てウエハステージ44のY方向の速度が求められるので
はないが、説明の便宜上及び制御ブロック図の書き方の
慣習に従って図2のように示されているものである。従
って、積分回路62Y及びこの出力を積分する積分回路
64Yは実際には存在しないものである。
【0040】前記レチクル粗動ステージ速度制御系54
は、レチクル粗動ステージ34の速度指令値VR と後述
する積分回路70の出力をゲインKRR倍したレチクル粗
動ステージ34の速度との差である速度偏差を演算する
減算器66と、この減算器66からの速度偏差を動作信
号として(比例+積分)制御動作を行なうPIコントロ
ーラ(伝達関数G1 (s)で表示)68と、このPIコ
ントローラ68からの推力により駆動されるレチクル粗
動ステージ34の加速度を積分する前記積分回路70と
を含んで構成されている。
【0041】また、前記レチクル微動ステージ制御系5
6は、積分回路64Yの出力であるウエハステージ44
のY方向の位置情報(ウエハ干渉計48Yの計測値に相
当)に基づいて、同期位置発生器65が出力したY方向
位置情報を目標位置として入力し、この目標位置と後述
する加算器78の出力であるレチクル微動ステージ36
の位置情報(レチクル干渉計40の出力に相当)との差
である位置偏差を算出する減算器74と、この減算器7
4の出力である位置偏差を位置ループのゲインKp倍し
た電圧を入力し、対応する速度情報に変換する速度ルー
プの応答ゲインKvと、この速度ループの応答ゲインK
vを経て出力される速度情報を積分して位置情報(レチ
クル粗動ステージ34上の基準点からのレチクル微動ス
テージ36の相対位置情報)に変換する積分回路76
と、この積分回路76の出力である位置情報と、前述し
た積分回路70の出力を積分した積分回路72の出力で
あるレチクル粗動ステージ34の位置情報とを加算した
位置情報を演算する加算器78とを含んで構成されてい
る。ここで、速度ループの応答ゲインKvは、実際には
レチクル微動ステージ36も含む速度ループの応答ゲイ
ンであって、1V(ボルト)の入力によりレチクル微動
ステージ36が何mm/secで走るかをゲインKvと
して示したもので、実際には前述したレチクル粗動ステ
ージ速度制御系54と同様の速度ループから構成される
が、速度ループの応答ゲインKvとしても大きな誤差が
生じないので簡単のため、このような形で示されてい
る。
【0042】また、ここで、実際には、レチクル微動ス
テージ36は、レチクル粗動ステージ34上を移動する
ので、積分回路72の出力であるレチクル粗動ステージ
34の位置情報が加算器78に入力され、この位置情報
と積分回路76の出力であるレチクル粗動ステージ34
上の基準点からのレチクル微動ステージ36の相対位置
情報とが加算されている。従って、加算器78の出力が
レチクル干渉計40の出力に相当する。すなわち、実際
にはレチクル粗動ステージ34の位置及び速度は直接的
に計測されておらず、レチクル微動ステージ36の位置
がレチクルレーザ干渉計38によって計測されているの
みであるが、説明の便宜上及び制御ブロック図の書き方
の慣習に従って図2のように示されているものである。
従って、積分回路70、この出力を積分する積分回路7
2、及び積分回路76は実際には存在しないものであ
る。
【0043】上述のような構成により、移動速度発生器
50から出力された速度指令値VWXを目標値として、ウ
エハステージ速度制御系50Xがウエハステージ44の
X方向速度を制御し、移動速度発生器50から出力され
た速度指令値VWYを目標値として、ウエハステージ速度
制御系50Yがウエハステージ44のY方向速度を制御
することにより、ウエハステージ44の移動が制御され
る。
【0044】また、移動速度発生器50から出力された
速度指令値VWYの4倍(速度方向は逆である)を目標値
として、レチクル粗動ステージ速度制御系により、レチ
クル粗動ステージ34が制御される。さらに、ウエハレ
ーザ干渉計48によって計測されたウエハステージ44
の位置情報と、前述のレチクル粗動ステージ34の位置
情報とに基づいてレチクル微動ステージ36の位置制御
が行われる。
【0045】次に、本実施形態におけるステージ制御の
原理について、図3及び図4を参照して説明する。ま
ず、Y方向に関するステージ制御について説明する。
【0046】このY方向に関するステージ制御にあたっ
て、時間tの関数として、第1の時刻としての加速開始
時刻tS (=t10)から第6の時刻としての加速終了時
刻tE (=t14)までの間のY位置Y(t)、Y方向速
度VY (t)、Y方向加速度αY (t)、及びY方向ジ
ャークJY (t)を考える。ここで、これらの間には、 JY (t)=d(αY (t))/dt=d2 (VY (t))/d2 t =d3 (Y(t))/d3 t …(1) という関係が成り立っている。
【0047】まず、加速開始時刻t10から加速終了時刻
14までの間において、ジャークJY (t)が0から増
加する期間として、加速開始時刻t10から第2の時刻と
しての時刻t11までの期間を、ジャークJY (t)が0
まで減少する期間として、時刻t11から第3の時刻とし
ての時刻t12までの期間を、ジャークJY (t)が0か
ら減少する期間として、第4の時刻としての時刻t12
ら第5の時刻としての時刻t13までの期間を、また、ジ
ャークJY (t)が0まで増加する期間として、時刻t
13から時刻t14までの期間を設定する。そして、各期間
におけるジャークJY (t)を時間tの1次関数J
LY(t)に設定する。
【0048】すなわち、図3(A)に示されるように、 JLY(t)=a11t+b11 (t10≦t≦t11) …(2) JLY(t)=a12t+b12 (t11≦t≦t12) …(3) JLY(t)=a13t+b13 (t12≦t≦t13) …(4) JLY(t)=a14t+b14 (t13≦t≦t14) …(5) に設定する。ここで、a11、a12、a13、a14、b11
12、b13、b14は定数である。
【0049】本実施形態においては、 (t12−t10)<(t14−t12) …(6) としている。これは、加速終了前の加速度の減少期間、
すなわちジャークが負の値となっている時刻t12から時
刻t14までの時間を十分に確保し、加速終了直前のジャ
ークの時間変化を緩やかなものすることにより、ステー
ジに発生する高周波振動の発生を抑制するためである。
【0050】上記の(2)〜(5)式に基づいて、順次
積分することにより、各時刻における加速度α
LY(t)、速度VLY(t)、及び位置YL (t)を求め
ると、以下のようになる。
【0051】すなわち、加速度αLY(t)は、 αLY(t)=(a11/2)t2 +b11t+c11 (t10≦t≦t11) …(7) αLY(t)=(a12/2)t2 +b12t+c12 (t11≦t≦t12) …(8) αLY(t)=(a13/2)t2 +b13t+c13 (t12≦t≦t13) …(9) αLY(t)=(a14/2)t2 +b14t+c14 (t13≦t≦t14) …(10) となる(図3(B)参照)。ここで、c11、c12
13、c14は積分定数である。
【0052】また、速度VLY(t)は、 VLY(t)=(a11/6)t3 +(b11/2)t2 +c11t+d11 (t10≦t≦t11) …(11) VLY(t)=(a12/6)t3 +(b12/2)t2 +c12t+d12 (t11≦t≦t12) …(12) VLY(t)=(a13/6)t3 +(b13/2)t2 +c13t+d13 (t12≦t≦t13) …(13) VLY(t)=(a14/6)t3 +(b14/2)t2 +c14t+d14 (t13≦t≦t14) …(14) となる(図3(C)参照)。ここで、d11、d12
13、d14は積分定数である。
【0053】また、位置YL (t)は、 YL (t)=(a11/24)t4 +(b11/6)t3 +(c11/2)t2 +d11t+e11 (t10≦t≦t11) …(15) YL (t)=(a12/24)t4 +(b12/6)t3 +(c12/2)t2 +d12t+e12 (t11≦t≦t12) …(16) YL (t)=(a13/24)t4 +(b13/6)t3 +(c13/2)t2 +d13t+e13 (t12≦t≦t13) …(17) YL (t)=(a14/24)t4 +(b14/6)t3 +(c14/2)t2 +d14t+e14 (t13≦t≦t14) …(18) となる(図3(D)参照)。ここで、e11、e12
13、e14は積分定数である。
【0054】こうして、求められた(2)〜(5)式及
び(7)〜(18)式の20個の係数a1i、b1i
1i、d1i、e1i(i=1〜4)を、以下の20個の境
界条件から決定する(図3参照)。 (2)〜(5)式において、ジャークJLY(t)が、
時刻t11、t12、t13で連続となること(境界条件3
個)。特に、JLY(t12)=0[m/s3 ]であるこ
と。 (7)〜(10)式において、加速度αLY(t)が、
時刻t11、t12、t13で連続となること(境界条件3
個)。 (11)〜(14)式において、速度VLY(t)が、
時刻t11、t12、t13で連続となること(境界条件3
個)。 (15)〜(18)式において、位置YL (t)が、
時刻t11、t12、t13で連続となること(境界条件3
個)。 時刻t10の時点では加速は行われておらず、時刻t10
で加速を開始して時刻t14で加速を終了し、以後は加速
を行わないことから、 JLY(t10)=JLY(t14)=0[m/s3 ], αLY(t10)=αLY(t14)=0[m/s2 ] …(19) となること(境界条件4個)。 加速前の速度、すなわち時刻t10における速度をV10
とし、加速後の目標速度、すなわち時刻t14における速
度をVW0[m/s]として、 VLY(t10)=V10[m/s], VLY(t14)=VW0[m/s] …(20) であること(境界条件2個)。 加速開始時のYL 位置をY10とし、加速終了時のYL
位置をY14として、 YL (t10)=Y10[m],YL (t14)=Y14[m] …(21) であること(境界条件2個)。
【0055】以上のようにして、Y方向に加速されてい
ない状態で初期Y位置(=Y10)及び初期Y方向速度
(=V10)にあるウエハステージ44を、Y方向ジャー
クJY(t)を時間的に連続変化させつつ、所望の時刻
(=t14)に所望のY位置(=Y14)で所望のY方向速
度(=VW0)とする、Y方向ジャークJY (t)、Y方
向加速度αY (t)、Y方向速度VY (t)、及びY位
置Y(t)の一例が求まる。
【0056】次に、図4に示されるような、時刻t10
ら時刻t12までのジャーク及び時刻t12から時刻t14
でのジャークを、時間を変数とした場合に微分可能なよ
うに滑らかな変化させつつ、Y方向に加速されていない
状態で初期Y位置(=Y10)及び初期Y方向速度(=V
10)にあるステージを、Y方向ジャークJY (t)を時
間的に連続変化させつつ、所望の時刻(=t14)に所望
のY位置(=Y14)で所望のY方向速度(=VW0)とす
る、Y方向ジャークJY (t)、Y方向加速度α
Y (t)、Y方向速度VY (t)、及びY位置Y(t)
を求める。このとき、時刻t10から時刻t12までの期間
における、Y方向ジャークJY (t)、Y方向加速度α
Y (t)、Y方向速度VY (t)、及びY位置Y(t)
が満足すべき境界条件は、時刻t10における、 JY (t10)=JLY(t10)=0[m/s3 ], αY (t10)=αLY(t10)=0[m/s2 ], VY (t10)=VLY(t10)=V10[m/s], Y(t10)=Y(t10)=Y10[m] …(22) 及び、時刻t12における、 JY (t12)=JLY(t12)=0[m/s3 ], αY (t12)=αLY(t12)=α12[m/s2 ], VY (t12)=VLY(t12)=V12[m/s], Y(t12)=Y(t12)=Y12[m] …(23) の計8個である。
【0057】したがって、Y位置Y(t)を係数が8個
となる7次関数、すなわち、 Y(t)=A177 +A166 +A155 +A144 +A133 +A122 +A11t +A10 …(24) とすることにより、(22)式及び(23)式を満足す
るY方向ジャークJY (t)、Y方向加速度α
Y (t)、Y方向速度VY (t)、及びY位置Y(t)
を決定することができる。
【0058】すなわち、(24)式で表されるY位置Y
(t)を順次微分して、 VY (t)=d(Y(t))/dt =7A176 +6A165 +5A154 +4A143 +3A132 +2A12t +A11 …(25) αY (t)=d(VY (t))/dt =42A175 +30A164 +20A153 +12A142 +6A13t+2A12 …(26) JY (t)=d(αY (t))/dt =210A174 +120A163 +60A152 +24A14t+6A13 …(27) を求め、(24)〜(27)式において、(22)式及
び(23)式を満足する係数A10〜A17を決定すること
により、時刻t10から時刻t12までのY方向ジャークJ
Y (t)、Y方向加速度αY (t)、Y方向速度V
Y (t)、及びY位置Y(t)を決定することができ
る。
【0059】また、時刻t12から時刻t14までの期間に
おける、Y方向ジャークJY (t)、Y方向加速度αY
(t)、Y方向速度VY (t)、及びY位置Y(t)が
満足すべき境界条件は、時刻t12における(23)式、
及び、 JY (t14)=JLY(t14)=0[m/s3 ], αY (t14)=αLY(t14)=0[m/s2 ], VY (t14)=VLY(t14)=VW0[m/s], Y(t14)=Y(t14)=Y14[m] …(28) の計8個である。
【0060】したがって、Y位置Y(t)を係数が8個
となる7次関数、すなわち、 Y(t)=B177 +B166 +B155 +B144 +B133 +B122 +B11t +B10 …(29) とし、上記と同様にして係数B10〜B17を決定すること
により、(23)式及び(28)式を満足するY方向ジ
ャークJY (t)、Y方向加速度αY (t)、Y方向速
度VY (t)、及びY位置Y(t)を決定することがで
きる。
【0061】こうして求めた、Y方向に関するステージ
の制御にあたって必要な各物理量に基づいてステージの
Y方向の移動を制御することにより、ジャークの時間変
化を連続的とするとともに、ジャークが正の期間及びジ
ャークが負の期間のそれぞれにおいてジャークの時間変
化を時間微分可能としているので、加速終了時における
ステージの高周波振動を抑制することができる。この結
果、加速終了時点から確保すべき整定時間を短くするこ
とができる。
【0062】また、X方向に関するステージ制御につい
て必要な各物理量も、上記のY方向のステージ制御と同
様にして、求めることができる。そして、求められたX
方向に関するステージ制御について必要な各物理量に基
づいて、ステージのX方向の移動を制御することによ
り、ジャークの時間変化を連続的とするとともに、ジャ
ークが正の期間及びジャークが負の期間のそれぞれにお
いてジャークの時間変化を時間微分可能としているの
で、加速終了時におけるステージの高周波振動を抑制す
ることができる。この結果、加速終了時点から確保すべ
き整定時間を短くすることができる。
【0063】次に、以上で説明したステージ制御の原理
を使用した、本実施形態の走査型露光装置10におけ
る、レチクル側ステージ14及びウエハ側ステージの制
御について、図5及び図6を参照して説明する。
【0064】ここでは、ウエハステージ44及びレチク
ル粗動ステージ34が、図5に示されるような時刻tに
対応した目標軌道(目標位置の時間的変化)をとり、結
果として図6に示されるような露光領域Efの中心(投
影光学系PLの光軸)の軌道Lで、ウエハW上のショッ
ト領域S1,S2,S3が走査露光される場合を例とし
て説明する。なお、実際には露光領域Efは静止し、ウ
エハステージ44(ウエハ)が移動することによって走
査が行われるが、図6では便宜上ウエハが静止し、露光
領域の中心が移動するものとして示している。また、図
5(A)〜(C)において、横軸は時間、縦軸は目標位
置を示す。また、図5(A)〜(C)において、時間T
0 は露光対象ショットの走査露光における加速時間を示
し、T1は整定時間を示し、T2 は露光時間を示し、T
3 はあるショットの露光が終了してから次ショットの露
光の際に走査速度までの加速が終了するまでの各ステー
ジの移動時間を示す。
【0065】前提として、ウエハステージ44に載置さ
れた不図示の基準板上の基準マークと不図示のレチクル
顕微鏡とを用いたレチクルRのアライメント等の準備段
階の処理は終了し、また、露光領域Efが、図6に示さ
れる初期位置O、すなわち第1番目のショット領域S1
の助走開始位置(走査開始位置)に位置しているものと
する。
【0066】この状態で、前記移動速度発生器50は、
前述のようにして求めた時間T0 の期間、すなわち第1
番目のショット領域S1の走査露光のための加速期間に
おける、速度指令値VWX(t)(=0[m/s])及び
速度指令値VWY(t)を出力する。この速度指令値VWY
(t)は、次に様にして決定される。
【0067】第1番目のショット領域S1に関する走査
露光の期間(時間T2 の期間)では、図5(B)に示さ
れるように、Y方向速度VY (t)をVW0[m/s]と
する必要があるので、ウエハステージ44のY方向速度
Y (t)を0[m/s]からVW0(t)へ加速する。
すなわち、時間T0 の期間は、+Y方向への加速期間と
なる。この+Y方向への加速期間における加速につい
て、前述のステージ制御の原理に基づいて、Y方向に関
するステージ制御において制御対象となる各物理量を求
める。この期間への前述のステージ制御の原理の適用に
あたっては、前述の境界条件〜は同様であるが、
及びの境界条件に代えて、 LY (t10)=LY0,LY (t14(=t10+T0 ))=LY1S , VY (t10)=0 ,VY (t14)=VW0 …(30) とすることにより、前述のステージ制御の原理を適用す
ることができる。
【0068】こうして得られた物理量の内のY方向速度
Y (t)を前述の図2の移動速度発生器50がV
WY(t)として発生し、これに応じて、前述の図2のウ
エハステージ速度制御系52Yは、図5(B)の目標軌
道LY (t)をとるようにウエハステージ44を+Y方
向へ加速駆動する。
【0069】一方、このときのレチクル粗動ステージ3
4のY方向の目標軌道は、図5(C)に示されるL
RC(t)であるが、レチクル粗動ステージ34の目標Y
方向速度VRC(t)は、ウエハステージ44の目標Y方
向速度VY (t)と、 VRC(t)=−4VY (t) …(31) という関係がある。したがって、前述の図2に示される
ように、移動速度発生器50が発生したVWY(t)を4
倍して目標速度VR (t)とするとともに、(31)式
における正負関係をPIコントローラ60Yと帰還係数
RRとで吸収し、これに基づいて主制御系18がレチク
ル粗動ステージ34のY方向への移動を制御することに
より、図5(C)に示される目標位置LRC(t)の移動
軌道でレチクル粗動ステージ34が加速駆動される。
【0070】また、レチクル微動ステージ制御系56
は、ウエハステージ速度制御系52Yによるウエハステ
ージ44の加速駆動と、レチクル粗動ステージ制御系5
4によるレチクル粗動ステージ34の加速駆動との同期
ずれを補正するようにレチクル微動ステージ36を駆動
する。
【0071】こうして、時間T0 の期間の終了時におい
て、ウエハステージ44は、その加速終了位置(=(L
X0,LY1S ))及びその加速終了速度(=(0,
W0))となる。また、レチクル微動ステージ36は、
その加速終了位置(=LRC1S)及びその加速終了速度
(=VR0=−4VW0)となる。
【0072】次に、前記移動速度発生器50は、時間T
1 の期間、すなわち整定期間における速度指令値V
WX(t)(=0[m/s])、及び速度指令値V
WY(t)(=VW0[m/s])を出力する。これに応じ
て、ウエハステージ44とレチクル微動ステージ36と
が等速同期移動される。この整定期間において、ウエハ
ステージ44及びレチクル粗動ステージ34に起因して
レチクル微動ステージ36に発生している振動の低減が
図られる。こうして、時間T1 の期間の終了時におい
て、ウエハステージ44は、その終了位置(=(LX0
Y1T ))に至る。また、レチクル微動ステージ36
は、その終了位置(=LRC1T))に至る。これらの終了
位置が、図5及び図6において位置S1aとして示され
ている。
【0073】以上のような露光領域Efの中心が点Oか
らショット領域S1の露光開始直前の位置S1aの間に
あるときは、照明系12の露光用の照明光ILがレチク
ルR上の照明領域を照明しないようになっており、ウエ
ハW上のレジストの焼き付けは行われないようになって
いる。
【0074】引き続き、前記移動速度発生器50は、時
間T2 の期間、すなわち走査露光期間における速度指令
値VWX(t)(=0[m/s])、及び速度指令値VWY
(t)(=VW0[m/s])を出力する。これに応じ
て、ウエハステージ44とレチクル微動ステージ36と
が等速同期移動される。この走査露光期間が開始し、露
光領域Efの中心が更に軌道Lに沿って進み、ショット
領域S1に掛かった時点から照明系12からの照明光E
LによりレチクルR上の照明領域が照明され、レチクル
Rのパターンの露光が開始する。この走査露光中、ウエ
ハステージ44とレチクル微動ステージ36はY方向を
相互に反対向きに所定の速度比で等速同期移動し、露光
領域の中心がショット領域S1の外部の点S1bに来る
まで、すなわち時間T2 の期間(走査露光期間)の終了
時点まで、レチクルR上の照明領域内のパターンが逐次
ウエハW上のレジストに投影露光される。このような走
査露光により、レチクルR上のパターンの全体がウエハ
W上のショット領域S1に縮小転写される。そして、走
査露光期間が終了すると、照明系12の露光用の照明光
ILがレチクルR上の照明領域を照明しないよう設定さ
れる。
【0075】次に、前記移動速度発生器50は、前述の
ようにして求めた時間T3 の期間、すなわち第2番目の
ショット領域のためのステッピング及び加速期間におけ
る速度指令値VWX(t)及び速度指令値VWY(t)出力
する。これらの速度指令値VWX(t)及び速度指令値V
WY(t)は、次のようにして求められる。
【0076】まず、速度指令値VWX(t)の求め方を説
明する。第1番目のショット領域に関する走査露光が終
了すると、図5(A)の時間T3 の期間において、X方
向(非走査方向)についてステップ距離βX だけ移動す
る。このX方向への移動では、X方向への移動開始時の
X方向速度VX (t)が0[m/s]であり、かつ、X
方向への移動終了時のX方向速度VX (t)が0[m/
s]である必要があるので、時間T3 の期間には図5
(A)に示されるように、まず加速期間Ta を設定し、
その後に減速期間Td を設定する必要がある。なお、図
5(A)では、加速期間Ta の終了の後すぐに減速期間
d が開始することとしているが、加速期間Ta と減速
期間Td との間を空けることも可能である。
【0077】そして、少なくとも減速期間Td につい
て、前述のステージ制御の原理に基づいて、X方向に関
するステージ制御において制御対象となる各物理量を求
める。ここで、少なくとも減速期間Td について、前述
のステージ制御の原理を適用するのは、次の理由によ
る。すなわち、ウエハステージ44の高周波振動が問題
になるのは、時間T3 の期間経過後の時間T2 の期間で
実行される走査露光時であり、この時間T2 以前におい
てウエハステージ44に高周波振動が発生する可能性が
あり、かつ、最も時間T2 の期間に近いのが、減速期間
d だからである。
【0078】なお、加速期間Ta についても前述のステ
ージ制御の原理を適用することは勿論可能である。この
場合には、減速期間Td にのみ適用した場合に比べて、
時間T3 の期間の終了時においてウエハステージ44に
発生している高周波振動を更に低減することができる。
【0079】減速期間Td への前述のステージ制御の原
理の適用にあたっては、前述の境界条件〜は同様で
あるが、及びの境界条件に代えて、 LX (t10)=LX10 ,LX (t14(=t10+Td ))=LX0+βX , VX (t10)=VX10 ,VX (t14)=0 …(32) を境界条件として使用する。なお、定数LX10 、VX10
は、上述の加速期間Taの加速態様によって定まる。
【0080】また、加速期間Ta への前述のステージ制
御の原理の適用を行う場合には、前述の境界条件〜
は同様であるが、及びの境界条件に代えて、 LX (t10)=LX0,LX (t14(=t10+Ta ))=LX10 , VX (t10)=0 ,VX (t14)=VX10 …(33) を境界条件として使用する。
【0081】こうして得られた物理量の内、X方向速度
X (t)を前述の図2の移動速度発生器50が速度指
令値VWX(t)として発生する。
【0082】次に、速度指令値VWY(t)の求め方を説
明する。第1番目のショット領域に関する走査露光が終
了が終了すると、図5(B)に示されるように、時間T
3 の期間において、Y方向(走査方向)についての移動
が行われる。このY方向への移動では、Y方向への移動
開始時のY方向速度VY (t)がVW0[m/s](すな
わち、第1番目のショット領域に関する走査露光時にお
けるウエハステージ44の移動速度)であり、かつ、Y
方向への移動終了時のY方向速度VY (t)が−V
W0[m/s](すなわち、第2番目のショット領域関す
る走査露光時におけるウエハステージ44の移動速度)
である必要があるので、時間T3 の期間は−Y方向への
加速期間となる。
【0083】この−Y方向への加速期間における加速に
ついて、前述のステージ制御の原理に基づいて、Y方向
に関するステージ制御において制御対象となる各物理量
を求める。この期間への前述のステージ制御の原理の適
用にあたっては、前述の境界条件〜は同様である
が、及びの境界条件に代えて、 LY (t10)=LY1E ,LY (t14(=t10+T3 ))=LY2S , VY (t10)=VW0 ,VY (t14)=−VW0 …(32) ここで、LY1E :第1番目のショット領域の走査露光の
終了Y位置 LY2S :第2番目のショット領域の走査露光のための等
速移動開始Y位置 を境界条件として使用する。
【0084】こうして得られた物理量の内、Y方向速度
Y (t)を移動速度発生器50が速度指令値V
WY(t)として発生する。
【0085】こうして移動速度発生器50が発生した速
度指令値VWX(t)及び速度指令値VWY(t)に応じ
て、前述の図2のウエハステージ速度制御系52Xは、
図5(A)の目標軌道LX (t)をとるようにウエハス
テージ44をX方向へ加速・減速駆動するとともに、ウ
エハステージ速度制御系52Yは、図5(B)の目標軌
道LY (t)をとるようにウエハステージ44を−Y方
向へ加速駆動する。また、レチクル粗動ステージ制御系
54は、図5(C)の目標軌道LRC(t)をとるように
レチクル粗動ステージ34を+Y方向へ加速駆動すると
ともに、レチクル微動ステージ56は、ウエハステージ
速度制御系52Yによるウエハステージ44の加速駆動
と、レチクル粗動ステージ速度制御系54によるレチク
ル粗動ステージ34の加速駆動との同期ずれを補正する
ようにレチクル微動ステージ36を駆動する。
【0086】こうして、時間T3 の期間の終了時におい
て、ウエハステージ44は、その加速終了位置(=(L
X0+βX ,LY2S ))及びその加速終了速度(=(0,
−VW0))となる。また、レチクル微動ステージ36
は、その加速終了位置(=LRC 2S)及びその加速終了速
度(=VR0=4VW0)となる。
【0087】次に、前記移動速度発生器50は、時間T
1 の期間、すなわち整定期間における速度指令値V
WX(t)(=0[m/s])、及び速度指令値V
WY(t)(=−VW0[m/s])を出力する。これに応
じて、ウエハステージ44とレチクル微動ステージ36
とが等速同期移動される。この整定期間において、ウエ
ハステージ44及びレチクル粗動ステージ34に起因し
てレチクル微動ステージ36に発生している振動の低減
が図られる。こうして、時間T1 の期間の終了時におい
て、ウエハステージ44は、その終了位置(=(LX0
βX ,LY2T (=LY1E)))に至る。また、レチクル
微動ステージ36は、その終了位置(=LRC2T(=L
RC1E))に至る。これらの終了位置が、図5及び図6に
おいて位置S2aとして示されている。
【0088】引き続き、前記移動速度発生器50は、時
間T2 の期間、すなわち走査露光期間における速度指令
値VWX(t)(=0[m/s])、及び速度指令値VWY
(t)(=−VW0[m/s])を出力する。これによ
り、露光領域Ef、レチクル微動ステージ36、ウエハ
ステージ44の走査方向がショット領域S1とは反対向
きの状態で(図5(B)、図5(C)、図6参照)、シ
ョット領域S1と同様の走査露光により、レチクルR上
のパターンがショット領域S2のレジストに縮小転写さ
れる。こうして、露光領域の中心がショット領域S1の
外部の点S2bに至る。
【0089】この後、各ショット領域のための加速期間
(時間T3 の期間)、整定期間(時間T1 の期間)、及
び走査露光期間(時間T2 の期間)において、上述の第
2番目のショット領域のための場合と同様にして、レチ
クル粗動ステージ34、レチクル微動ステージ、及びウ
エハステージ44が移動駆動され、レチクルR上のパタ
ーンが各ショット領域に縮小転写される。
【0090】以上説明したように、本実施形態おける露
光動作では、前述のように、ジャークの時間変化が連続
的であり、かつ、全加速期間においてジャークの時間変
化が連続的であり、かつ、ジャークが正の期間及びジャ
ークが負の期間のそれぞれにおいて、ジャークの時間変
化が微分可能な滑らかな変化となっているので、ジャー
クの時間変化に関する高周波成分が低減される。この結
果、ステージの加速終了時点におけるステージの高周波
振動が抑制されるので、ステージの整定時間(T1 )を
短くすることができる。したがって、本実施形態によれ
ば、スループットを向上しつつ高精度の露光が可能とな
る。
【0091】《第2の実施形態》以下、本発明の第2の
実施形態を、図7及び図8に基づいて説明する。本実施
形態は、第1の実施形態において、加速期間(前述の図
3及び図4における、時刻t10から時刻t14までの期
間)において、加速方向に関するジャークが正の期間
(図3及び図4における、時刻t10から時刻t12までの
期間)の後、直ちにジャークが負の期間(図3及び図4
における、時刻t12から時刻t14までの期間)を開始し
たのに対して、これらの期間の間にジャークが0[m/
3 ]の期間を設けることに特徴を有する。以下、この
点を中心に説明する。なお、以下の説明にあたって、同
等の要素には同一符号を付し、重複する説明を省略す
る。
【0092】本実施形態の走査型露光装置は、第1の実
施形態と同様に、前述の図1に示した走査型露光装置1
0と同様に構成されるが、主制御系18による、レチク
ル粗動ステージ34及びウエハステージ44の加速態様
が異なる。
【0093】次に、本実施形態におけるステージ制御の
原理について説明する。まず、Y方向に関するステージ
制御について説明する。
【0094】Y方向に関するステージ制御の説明にあた
り、第1の実施形態と同様に、時間tの関数として、第
1の時刻としての加速開始時刻tS (=t20)から第6
の時刻としての加速終了時刻tE (=t25)までの間の
Y位置Y(t)、Y方向速度VY (t)、Y方向加速度
αY (t)、及びY方向ジャークJY (t)を考える。
【0095】まず、加速開始時刻t20から加速終了時刻
25までの間において、ジャークJY (t)が0から増
加する期間として、加速開始時刻t20から第2の時刻と
しての時刻t21までの期間を、ジャークJY (t)が0
まで減少する期間として、時刻t21から第3の時刻とし
ての時刻t22までの期間を設定する。また、ジャークJ
Y (t)が0の期間として、時刻t22から第4の時刻と
しての時刻t23までの期間を設定する。さらに、ジャー
クJY (t)が0から減少する期間として、時刻t23
ら第5の時刻としての時刻t24までの期間を、また、ジ
ャークJY (t)が0まで増加する期間として、時刻t
24から時刻t25までの期間を設定する。そして、ジャー
クJY (t)を0とする時刻t22から時刻t23までの期
間を除いた各期間におけるジャークJY (t)を時間t
の1次関数JLY(t)に設定する。なお、時刻t22及び
時刻t23を未知数として設定する。
【0096】すなわち、図7(A)に示されるように、 JLY(t)=a21t+b21 (t20≦t≦t21) …(33) JLY(t)=a22t+b22 (t21≦t≦t22) …(34) JLY(t)=0 (t22≦t≦t23) …(35) JLY(t)=a24t+b24 (t23≦t≦t24) …(36) JLY(t)=a25t+b25 (t24≦t≦t25) …(37) に設定する。ここで、a21、a22、a24、a25、b21
22、b24、b25は定数である。
【0097】本実施形態においては、 (t22−t20)<(t25−t23) …(38) としている。これは、第1の実施形態と同様に、加速終
了前の加速度の減少期間、すなわちジャークが負の値と
なっている時刻t23から時刻t25までの時間を十分に確
保し、加速終了直前のジャークの時間変化を緩やかなも
のすることにより、ステージに発生する高周波振動の発
生を抑制するためである。
【0098】上記の(33)〜(37)式に基づいて、
順次積分することにより、各時刻における加速度α
LY(t)、速度VLY(t)、及び位置YL (t)を求め
ると、以下のようになる。
【0099】すなわち、加速度αLY(t)は、 αLY(t)=(a21/2)t2 +b21t+c21 (t20≦t≦t21) …(39) αLY(t)=(a22/2)t2 +b22t+c22 (t21≦t≦t22) …(40) αLY(t)=α23 (t22≦t≦t23) …(41) αLY(t)=(a24/2)t2 +b24t+c24 (t23≦t≦t24) …(42) αLY(t)=(a25/2)t2 +b25t+c25 (t24≦t≦t25) …(43) となる(図7(B)参照)。ここで、c21、c22
24、c25は積分定数であり、α23は最大加速度として
与えられる定数である。
【0100】また、速度VLY(t)は、 VLY(t)=(a21/6)t3 +(b21/2)t2 +c21t+d21 (t20≦t≦t21) …(44) VLY(t)=(a22/6)t3 +(b22/2)t2 +c22t+d22 (t21≦t≦t22) …(45) VLY(t)=α23t+d23 (t22≦t≦t23) …(46) VLY(t)=(a24/6)t3 +(b24/2)t2 +c24t+d24 (t23≦t≦t24) …(47) VLY(t)=(a25/6)t3 +(b25/2)t2 +c25t+d25 (t24≦t≦t25) …(48) となる(図7(C)参照)。ここで、d21、d22
23、d24、d25は積分定数である。
【0101】また、位置YL (t)は、 YL (t)=(a21/24)t4 +(b21/6)t3 +(c21/2)t2 +d21t+e21 (t20≦t≦t21) …(49) YL (t)=(a22/24)t4 +(b22/6)t3 +(c22/2)t2 +d22t+e22 (t21≦t≦t22) …(50) YL (t)=(α23/2)t2 +d23t+e23 (t22≦t≦t23) …(51) YL (t)=(a24/24)t4 +(b24/6)t3 +(c24/2)t2 +d24t+e24 (t23≦t≦t24) …(52) YL (t)=(a25/24)t4 +(b25/6)t3 +(c25/2)t2 +d25t+e25 (t24≦t≦t25) …(53) となる(図7(D)参照)。ここで、e21、e22
23、e24、e25は積分定数である。
【0102】こうして、求められた(33)〜(37)
式及び(39)〜(53)式の22個の未知係数a2i
2i、c2i、(i=1,2,4,5)、d2i、e2i(i
=1〜5)及び時刻t22及び時刻t23という24個の未
知数を、以下の24個の境界条件から決定する。 (33)〜(37)式において、ジャークJLY(t)
が、時刻t21、t22、t23、t24で連続となり、特に、
LY(t22)=JLY(t23)=0[m/s3 ]であるこ
と(境界条件4個)。 (39)〜(43)式において、加速度αLY(t)
が、時刻t21、t22、t23、t24で連続となり、特に、
αLY(t22)=αLY(t23)=α23[m/s2 ]である
こと(境界条件4個)。 (44)〜(48)式において、速度VLY(t)が、
時刻t21、t22、t23、t24で連続となること(境界条
件4個)。 (49)〜(53)式において、位置YL (t)が、
時刻t21、t22、t23、t24で連続となること(境界条
件4個)。 時刻t20以前には加速は行われておらず、時刻t20
加速を開始して時刻t25で加速を終了し、以後は加速を
行わないことから、 JLY(t20)=JLY(t25)=0[m/s3 ], αLY(t20)=αLY(t25)=0[m/s2 ] …(54) となること(境界条件4個)。 加速前の速度、すなわち時刻t20における速度をV20
(図7(C)においては、V20=0[m/s])とし、
加速後の目標速度、すなわち時刻t25における速度をV
W0[m/s]として、 VLY(t20)=V20[m/s], VLY(t25)=VW0[m/s] …(55) であること(境界条件2個)。 加速開始時のY位置をY20とし、加速終了時のY位置
をY25として、 YL (t20)=Y20[m],YL (t25)=Y25[m] …(56) であること(境界条件2個)。
【0103】以上のようにして、Y方向に加速されてい
ない状態で初期Y位置(=Y20)及び初期Y方向速度
(=V20)にあるステージを、Y方向ジャークJ
Y (t)を時間的に連続変化させつつ、所望の時刻(=
25)に所望のY位置(=Y24)で所望のY方向速度
(=VW0)とする、Y方向ジャークJY (t)、Y方向
加速度αY (t)、Y方向速度VY (t)、及びY位置
Y(t)の一例が求まる。
【0104】次に、図8に示されるような、時刻t20
ら時刻t22までのジャークの時間変化及び時刻t23から
時刻t25までジャークの時間変化が時間を変数とした場
合に、微分可能な滑らかな変化をさせつつ、Y方向に加
速されていない状態で初期Y位置(=Y20)及び初期Y
方向速度(=V20)にあるウエハステージ44を、Y方
向ジャークJY (t)を時間的に連続変化させつつ、所
望の時刻(=t25)に所望のY位置(=Y25)で所望の
Y方向速度(=VW0)とする、Y方向ジャークJ
Y (t)、Y方向加速度αY (t)、Y方向速度V
Y (t)、及びY位置Y(t)を、第1の実施形態と同
様にして求める。
【0105】すなわち、時刻t20から時刻t22までの期
間におけるY位置Y(t)を時間の7次関数、 Y(t)=A277 +A266 +A255 +A244 +A233 +A222 +A21t +A20 …(57) とすることにより、境界条件を満足するY方向ジャーク
Y (t)、Y方向加速度αY (t)、Y方向速度VY
(t)、及びY位置Y(t)を決定する。また、時刻t
23から時刻t25までの期間におけるY位置Y(t)を時
間の7次関数、 Y(t)=B277 +B266 +B255 +B244 +B233 +B222 +B21t +B20 …(58) とすることにより、境界条件を満足するY方向ジャーク
Y (t)、Y方向加速度αY (t)、Y方向速度VY
(t)、及びY位置Y(t)を決定する。
【0106】本実施形態では、第1の実施形態と同様
に、上で説明した本実施形態のステージ制御の原理を使
用して、レチクル側ステージ14及びウエハ側ステージ
16を制御する。すなわち、前記移動速度発生器50
が、前述の図5における時間T0の期間及び時間T3
期間に相当する期間、すなわち加速期間において、本実
施形態のステージ制御の原理を適用して求めた速度指令
値VWX(t)及び速度指令値VWY(t)を出力すること
により、レチクル粗動ステージ34、レチクル微動ステ
ージ36、及びウエハステージ44の移動動作が制御さ
れる。
【0107】この結果、第1の実施形態と同様に、前述
の図6と同様の軌道Lを露光領域の中心Efが辿りつ
つ、ウエハW上の各ショット領域に関して走査露光が行
われ、各ショット領域に順次レチクルR上のパターンの
全体が縮小転写される。
【0108】以上説明したように、本実施形態おける露
光動作では、第1の実施形態と同様に、ジャークの時間
変化が連続的であり、かつ、全加速期間においてジャー
クの時間変化が連続的であり、かつ、ジャークが正の期
間及びジャークが負の期間のそれぞれにおいて、ジャー
クの時間変化が微分可能な滑らかな変化となっているの
で、ジャークの時間変化に関する高周波成分が低減され
る。この結果、ステージの加速終了時点におけるステー
ジの高周波振動が更に抑制されるので、ステージの整定
時間(T1 )を短くすることができる。したがって、本
実施形態によれば、スループットを向上しつつ高精度の
露光が可能となる。
【0109】また、本実施形態では、加速方向(前述の
図7及び図8における、時刻t20から時刻t25までの期
間)において、加速方向に関するジャークが正の期間
(図7及び図8における、時刻t20から時刻t22までの
期間)の後、直ちにジャークが負の期間(図7及び図8
における、時刻t23から時刻t25までの期間)を開始せ
ずに、これらの期間の間にジャークが0[m/s3 ]の
期間(図7及び図8における、時刻t22から時刻t23
での期間)を設けたので、加速期間中における最大加速
度で時刻t22から時刻t23までステージが加速される。
したがって、第1の実施形態と比べて、一定の期間で目
標速度(VW0)まで加速するときに、最大加速度を小さ
く、すなわち、ステージに加える力の最大値を低減する
ことができる。
【0110】上記の実施形態では、ウエハステージの±
X方向への加速及び±Y方向への加速の双方ともに、加
速期間においてジャークが0[m/s3 ]の期間を設け
る又は設けない例としたが、一方のジャークが0[m/
3 ]の期間を設け、他方にジャークが0[m/s3
の期間を設けないことも可能である。
【0111】また、上記の実施形態では、加速方向に関
するジャークが正の期間及び負の期間において、ジャー
クの時間変化を微分可能なものとしたが、図3(A)や
図7(A)に示されるように、折れ線で示される時間変
化を採用することも可能である。これによっても、ジャ
ークの時間変化は連続的となるので、従来と比べて、加
速終了時点におけるステージの高周波振動を低減するこ
とができる。
【0112】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
〜6に係るステージ制御方法によれば、ステージの加速
期間において、ステージの加速度は連続的に変化し、か
つ、ステージの加速の終了時点において、加速度及びジ
ャークがほぼ0となる。したがって、ジャークの時間変
化について高周波成分が低減され、ステージの振動の発
生が抑制されるので、ステージの加速終了から走査露光
の開始までに設けられる振動の減衰時間すなわちステー
ジの整定時間を短く設定することができる。
【0113】また、請求項7に係る走査型露光装置によ
れば、請求項1〜6のいずれかのステージ制御方法によ
って、ウエハステージ及びレチクルステージの少なくと
も一方の加速駆動を制御するので、スループットを向上
しつつ高精度の露光が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る走査型露光装置の構成を
概略的に示す図である。
【図2】図1の装置におけるステージ制御系の構成を示
すブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるステージ制御の原理を
説明するための図(その1)である(A〜D)。
【図4】第1の実施形態におけるステージ制御の原理を
説明するための図(その2)である(A〜D)。
【図5】ウエハステージのX方向の目標位置、ウエハス
テージのY方向の目標位置の一例、及びレチクル粗動ス
テージのY方向の目標位置の一例を示す線図である(A
〜C)。
【図6】図5の目標値により露光が行われた際の露光領
域の中心の軌跡を示す平面図である。
【図7】第2の実施形態におけるステージ制御の原理を
説明するための図(その1)である(A〜D)。
【図8】第2の実施形態におけるステージ制御の原理を
説明するための図(その2)である(A〜D)。
【符号の説明】
10…走査型露光装置、34…レチクル粗動ステージ
(マスクステージの一部)、36…レチクル微動ステー
ジ、44…ウエハステージ(基板ステージ)、52X…
X方向ウエハステージ制御系(制御系の一部)、52Y
…Y方向ウエハステージ制御系(制御系の一部)、54
…レチクル粗動ステージ制御系(制御系の一部)、56
…レチクル微動ステージ制御系、R…レチクル(マス
ク)、W…ウエハ(感応基板)、PL…投影光学系。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステージの所定方向への加速を制御する
    ステージ制御方法であって、 第1の時刻から第2の時刻まで、前記ステージの前記所
    定方向に関する加速度の時間変化率をほぼ0から第1の
    値へ連続的に増加させつつ、前記ステージを加速する第
    1工程と;前記第2の時刻から第3の時刻まで、前記時
    間変化率を前記第1の値からほぼ0へ連続的に減少させ
    つつ、前記ステージを加速する第2工程と;前記第3の
    時刻以後の時刻である第4の時刻から第5の時刻まで、
    前記時間変化率をほぼ0から第2の値へ連続的に減少さ
    せつつ、前記ステージを加速する第3工程と;前記第5
    の時刻から第6の時刻まで、前記時間変化率を前記第2
    の値からほぼ0へ連続的に増加させつつ前記ステージを
    加速し、前記第6の時刻における前記ステージの加速度
    をほぼ0とする第4工程とを含むステージ制御方法。
  2. 【請求項2】 前記第4の時刻から前記第6の時刻まで
    の前記時間変化率の時間変化は、時間を変数として微分
    可能な滑らかな変化であることを特徴とする請求項1に
    記載のステージ制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の時刻から前記第3の時刻まで
    の前記時間変化率の時間変化は、時間を変数として微分
    可能な滑らかな変化であることを特徴とする請求項2に
    記載のステージ制御方法。
  4. 【請求項4】 前記時間変化率の時間変化は、時間を変
    数とする4次関数であることを特徴とする請求項2又は
    3に記載のステージ制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の時刻と前記第4の時刻とは、
    互いに異なる時刻であり、前記第3の時刻から前記第4
    の時刻までの前記時間変化率はほぼ0であることを特徴
    とする請求項1に記載のステージ制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の時刻から前記第3の時刻まで
    の時間は、前記第4の時刻から前記第6の時刻までの時
    間よりも短いことを特徴とする請求項1に記載のステー
    ジ制御方法。
  7. 【請求項7】 マスクと感応基板とを同期移動しつつ、
    前記マスクに形成されたパターンを前記感応基板上に転
    写する走査型露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記感応基板
    を保持する基板ステージと;前記マスクに形成されたパ
    ターンの前記感応基板上への転写に際し、請求項1〜6
    のいずれかのステージ制御方法によって前記マスクステ
    ージ及び前記基板ステージをそれぞれの同期移動方向の
    目標速度まで加速する制御系とを備える走査型露光装
    置。
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