JP2000038337A - 新規貼付剤 - Google Patents

新規貼付剤

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JP2000038337A
JP2000038337A JP10206658A JP20665898A JP2000038337A JP 2000038337 A JP2000038337 A JP 2000038337A JP 10206658 A JP10206658 A JP 10206658A JP 20665898 A JP20665898 A JP 20665898A JP 2000038337 A JP2000038337 A JP 2000038337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着剤の表裏で粘着力が異なり、表裏の一方
の粘着力が実質的にない新規な粘着剤からなる貼付剤お
よび貼付製剤において、粘着剤表面の均質性が良好な支
持体が不要な貼付剤および貼付製剤を提供する。 【解決手段】 (1)粘着性ポリマー(A)と、(2)
パーフルオロ(メタ)アクリレート25重量%〜85重量
%と該粘着性ポリマー(A)に含有される成分の少なく
とも一成分10重量%〜75重量%とを共重合したパー
フルオロアルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)と
を、A:B=7:3〜1:9の割合でブレンドしたポリ
マー溶液に、該共重合体(B)の貧溶媒を添加して製膜
された粘着剤からなる貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレートをブレンドした粘着剤からなる
貼付剤に関する。更に詳細には、本発明は、粘着剤の表
裏で粘着力が異なって一方の粘着力が実質的になく、支
持体を必ずしも必要としない貼付剤および貼付製剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物を皮膚面を通して生体内に投
与するための経皮吸収貼付剤が各種開発されている。こ
れらの経皮吸収貼付剤は粘着剤層と支持体から構成され
ており、支持体として不織布やポリマーフィルムが用い
られている。しかしながら、これらの支持体を用いた従
来の経皮吸収貼付剤は、皮膚の伸縮に対する追従性にか
けるため貼付剤が剥がれたり、皮膚刺激が生じやすいと
いった問題がある。
【0003】これらを改善するために、柔軟な支持体を
用いる方法が特開平5-238931号公報、特開平6-142178号
公報に提示されているが、支持体に使用されるポリマー
の弾性率は粘着剤層よりも大きいため皮膚刺激の問題は
解決されていない。
【0004】また、支持体のいらない粘着剤として、ア
クリル系ポリマーとアクリル系ポリマーと非相溶なフッ
素ポリマーを用いて非相溶ブレンドを行うことにより傾
斜構造が発現し、粘着剤表裏で粘着性が異なる粘着剤が
得られることが知られている(第35回日本接着学会年次
大会講演要旨集p5-8(1997))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
非相溶ポリマーブレンドを用いた傾斜構造の形成は、使
用するポリマーの種類や製膜条件に大きく制限され、傾
斜構造の形成は容易でないといった問題があった。
【0006】さらにまた、特公昭60-56686号公報にはパ
ーフルオロアルキル(メタ)アクリレートをブレンドし
た粘着剤が知られているが、粘着剤表裏で粘着性が異な
ることは示されていない。また特公昭60-56686号公報に
は、本発明の粘着性ポリマー(A)とパーフルオロアル
キル(メタ)アクリレート共重合体(B)とをブレンドし
た粘着剤については、何の記載も示唆もなされていな
い。
【0007】すなわち、本発明の目的は、粘着剤の表裏
で粘着力が異なり、表裏の一方の粘着力が実質的にない
新規な粘着剤からなる貼付剤および貼付製剤を提供する
ことにある。
【0008】また、本発明の目的は、粘着剤の表裏で粘
着力が異なり、表裏の一方の粘着力が実質的にない新規
な粘着剤からなる、支持体が不要な貼付剤および貼付製
剤を提供することにある。
【0009】さらに本発明の目的は、容易に得ることの
できる、粘着剤の表裏で粘着力が異なり、表裏の一方の
粘着力が実質的になく、支持体が不要な新規な貼付剤お
よび貼付製剤を提供することにある。
【0010】さらにまた本発明の目的は、粘着剤の表裏
で粘着力が異なり、表裏の一方の粘着力が実質的にない
新規な粘着剤からなる貼付剤および貼付製剤において、
粘着剤表面の均質性が良好な支持体が不要な貼付剤およ
び貼付製剤を提供することにある。
【0011】本発明者らは、このような目的を達成する
ために鋭意研究した結果、粘着性ポリマーと、粘着剤ポ
リマーに含有される成分の少なくとも一成分を共重合し
たパーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体とのブレン
をしたポリマー溶液に、パーフルオロ(メタ)アクリレー
ト共重合体の貧溶媒を添加して製膜することにより、上
記本発明の目的が達成されることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1)粘着性ポリマー(A)と、(2)パーフルオロ
(メタ)アクリレート25重量%〜85重量%と該粘着性
ポリマー(A)に含有される成分の少なくとも一成分1
0重量%〜75重量%とを共重合したパーフルオロアル
キル(メタ)アクリレート共重合体(B)とを、A:B=
7:3〜1:9の割合でブレンドしたポリマー溶液に、
該共重合体(B)の貧溶媒を添加して製膜された粘着剤
からなる貼付剤、更に、該粘着剤中に薬物を含有してな
る貼付製剤を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる粘着性
ポリマー(A)としては、皮膚との接着性を有するもの
であれば基本的に制限なく使用可能である。具体的に
は、例えばポリアクリル酸エステル系粘着性ポリマー、
ポリ酢酸ビニル系粘着性ポリマー、ゴム系粘着性ポリマ
ーなどがあげられる。
【0014】好適な具体例としては、例えばポリアクリ
ル酸エステル系粘着性ポリマー、ポリ酢酸ビニル系粘着
性ポリマーを挙げることができ、このような粘着性ポリ
マーから選ばれた1種または2種以上のものが使用でき
る。
【0015】ここで、ポリアクリル酸エステル系粘着性
ポリマーとしては、炭素数1〜20の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを主成分とし、10wt%以下のア
クリル酸を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体が好ましい。これらのなかでも、特に2ーエ
チルヘキシルアクリレートを主成分とする共重合体が粘
着力の点から好ましい。
【0016】また、ポリ酢酸ビニル系粘着性ポリマーと
しては、酢酸ビニルを主成分とし、10wt%以下のア
クリル酸を含有する共重合体が粘着力、凝集力の点から
好ましい。
【0017】本発明において用いられるパーフルオロア
ルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)は、パーフル
オロアルキル(メタ)アクリレートを25重量(以下、
「wt」と記載することもある)%〜85重量(wt)
%、下記粘着性ポリマーに含有される成分の少なくとも
一成分を10重量(wt)%〜75重量(wt)%とを
共重合したものである。
【0018】パーフルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト共重合体(B)において、パーフルオロアルキル(メ
タ)アクリレートが25wt%未満では、粘着剤表裏の
一方の粘着力を実質的になくすことができなかったり、
表裏で粘着力の異なる粘着剤を得ることが困難となる。
一方、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートが85
wt%を超えるとパーフルオロアルキル(メタ)アクリ
レート共重合体の粘着剤ポリマードープに対する溶解性
ないし相溶性が悪くなり、均質な粘着剤ポリマードープ
を得ることが困難となり好ましくない。
【0019】本発明のパーフルオロアルキル(メタ)ア
クリレート共重合体(B)においては、下記粘着性ポリ
マー(A)に含有される成分の少なくとも一成分が、1
0wt%〜75wt%の割合で共重合されていることが
重要である。共重合割合が10wt%未満ではパーフル
オロアルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)と粘
着性ポリマー(A)との相溶性が悪くなり、表裏で粘着
力の異なる粘着剤を容易に得られなくなったり、粘着剤
の凝集力が低下するために糊残りを生じやすくなり好ま
しくない。一方、共重合割合が75wt%を超えると粘
着剤表裏での粘着力の差が発現しにくくなる。
【0020】本発明において用いられるパーフルオロア
ルキル(メタ)アクリレートは、例えば2-パーフルオロ
オクチルエチル(メタ)アクリレート、2-パーフルオロヘ
キシルエチル(メタ)アクリレート、2-パーフルオロデシ
ルエチル(メタ)アクリレート、2-パーフルオロドデシル
エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘプチルメチ
ル(メタ)アクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイ
ソプロピル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0021】これらのなかでも本発明のパーフルオロア
ルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数2〜18
のアルキル基からなるパーフルオロアルキル(メタ)ア
クリレートが好ましく、なかでも炭素数6〜12のアル
キル基からなるパーフルオロアルキル(メタ)アクリレ
ートが好ましい。
【0022】また、本発明のパーフルオロアルキル(メ
タ)アクリレート共重合体(B)に用いる粘着性ポリマ
ー(A)に含有される成分の少なくとも一成分として
は、例えば炭素数1〜20の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル、酢酸ビニル等を挙げることができ、これら
のなかでも2ーエチルヘキシルアクリレートを特に好ま
しいものとして挙げることができる。
【0023】従って、本発明のパーフルオロアルキル
(メタ)アクリレート共重合体を構成するパーフルオロ
(メタ)アクリレートと粘着性ポリマー(A)に含有され
る成分の少なくとも一成分との好ましい組合わせとして
は、前者が炭素数2〜18のアルキル基からなるパーフ
ルオロアルキル(メタ)アクリレートで後者が炭素数1
〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、酢酸ビ
ニル等である場合、なかでも前者が炭素数6〜12のア
ルキル基からなるパーフルオロアルキル(メタ)アクリ
レートで後者が2ーエチルヘキシルアクリレートである
場合を特に好ましい組合わせとして挙げることができ
る。
【0024】この場合のパーフルオロ(メタ)アクリレー
トと粘着性ポリマー(A)に含有される成分の少なくと
も一成分との配合比率としては、前者が25重量%〜8
5重量%で後者が10重量%〜75重量%で共重合した
ものが好ましい。
【0025】本発明において、粘着性ポリマー(A)と
パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート共重合体
(B)とをA:B=7:3〜1:9の割合でブレンドす
ることが重要である。粘着性ポリマーの割合が70重量
%を超えると粘着剤層の表裏での粘着力の差が発現され
にくくなったり、表裏の一方の粘着力が実質的にない粘
着剤を得ることが困難となる。一方、粘着性ポリマーが
10重量%未満になると皮膚に対する十分な粘着力が得
られなくなり、実用的でなくなる。
【0026】本発明において、粘着性ポリマー(A)と
パーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体(B)とをブ
レンドしたポリマー溶液に、該共重合体(B)の貧溶媒
を添加して製膜することが重要である。該パーフルオロ
(メタ)アクリレート共重合体の貧溶媒を該粘着性ポリマ
ーと該パーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体をブレ
ンドしたポリマー溶液に添加することで、粘着剤の表裏
で粘着性が異なる特性を有し、かつ表面均質性の良好な
粘着剤が得られる。この機構は明確ではないが、パーフ
ルオロ(メタ)アクリレート共重合体の貧溶媒を添加する
ことで、ブレンドしたポリマーの相分離速度を高め、核
成長からスピノーダル分解による相分離とすることで表
面均質性の良好な粘着剤が得られると推定される。粘着
性ポリマー(A)とパーフルオロ(メタ)アクリレート共
重合体(B)とをブレンドしたポリマー溶液の溶媒とし
ては、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、N-メチルピロリドンなどが例としてあげられ
る。また、パーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体の
貧溶媒とは、10重量%の該パーフルオロ(メタ)アクリ
レート共重合体溶液1gに液体成分2gを添加した場合
に、該パーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体が沈
殿、析出してくるような液体成分のことをい、例として
は、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン、
キシレンなどがあげられる。
【0027】該パーフルオロ(メタ)アクリレート共重合
体貧溶媒の添加量は、パーフルオロ(メタ)アクリレート
共重合体の共重合体組成や該粘着性ポリマーとのブレン
ド割合によって異なるため、一義的に決めることはでき
ないが、該粘着性ポリマーと該パーフルオロ(メタ)アク
リレート共重合体をブレンドしたポリマー溶液中15〜
70wt%となるように添加するのが好ましい。貧溶媒
の添加量が15重量%未満では、粘着剤の表裏で粘着性
が異なる特性を有し、かつ表面均質性の良好な粘着剤を
得るのが困難となり、また、貧溶媒の添加量が70重量
%を超えると、ポリマー溶液の粘度が低下し、粘着剤の
製膜時に粘着剤の厚みをコントロールするのが難しくな
り、好ましくない。
【0028】本発明の貼付剤は、上記のような粘着性ポ
リマー(A)と、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレ
ート25重量%〜85重量%と、該粘着性ポリマー
(A)に含有される成分の少なくとも一成分10重量%
〜75重量%とを共重合したパーフルオロアルキル(メ
タ)アクリレート共重合体(B)とを、A:B=7:3
〜1:9の割合でブレンドし、例えばこの粘着剤溶液を
シリコーンコートした離型フィルム上に塗工、乾燥して
得ることができる。このようにして得られた本発明の粘
着剤は、粘着剤の表裏で粘着力が異なって一方の粘着力
が実質的になく、このまま支持体を設けることなく本発
明の貼付剤とすることができる。
【0029】本発明の粘着剤は上述のように表裏で粘着
力が異なるが、粘着力が実質的にない面の反対側の面の
粘着力は、40g以上500g以下であることが好まし
い。
【0030】かかる貼付剤には必要に応じて、例えば取
扱いの簡便性を補助するための保護層等を設けることも
できるし、本発明の粘着剤層及び/又は他の粘着剤層や
薬物の放出制御層等を用いる複数の粘着剤層とすること
もできる。
【0031】本発明の粘着剤中に薬物を含有させること
で、本発明の貼付製剤とすることができる。含有される
薬物としては特に限定はないが、具体的には消炎鎮痛
剤、ステロイド類、降圧利尿剤、麻酔剤、抗ヒスタミン
剤、抗腫瘍剤、抗高血圧剤、抗鬱剤、ビタミン剤などが
例示される。また、薬物の含有量は、治療目的に応じて
設定されるが、通常0.1〜40wt%,好ましくは1〜30w
t%である。含有量が0.1wt%未満では、通常治療に
必要な量の薬物の経皮吸収が得られない場合がある。ま
た、含有量が40wt%を超える場合、貼付剤の粘着力が
低下したり、使用後の貼付剤の残存薬物量が増え、不経
済である。また、薬物を含有させる方法としては、溶液
状の粘着剤に薬物溶液をあらかじめ混合して薬物含有粘
着剤層とするか、あるいは含浸、転着、スプレー等の方
法で薬物を含有しないか又は薬物を十分には含有しない
粘着剤層に薬物を経皮吸収に十分な量含有させる等、含
有させようとする薬物の物性等に応じて従来公知の方法
を採用することができる。
【0032】更に本発明の粘着剤中に従来既知の薬物溶
解補助剤、吸収促進剤、安定化剤、抗酸化剤、香料、防
腐剤やpH調整剤などを必要に応じて添加することもで
きる。具体的には、例えばプロピレングリコール、ヘキ
サントリオール、グリセリン、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキシエチレン
ーオキシプロピレン)グリコールなどの多価アルコール
類;例えばモノアセチン、トリアセチン、トリイソオク
タン酸グリセリン、モノカプリル酸ソルビタン、モノオ
レイン酸ソルビタンなどの多価アルコール誘導体;例え
ばオリーブ油、ヒマシ油のような油脂類;例えばミリス
チン酸イソプロピル、パルミチン酸イソオクチル、オレ
イン酸エチル、セバシン酸ジエチルなどの高級脂肪酸エ
ステル類;例えばリノレン酸、リノール酸、オレイン
酸、カプリン酸などの高級脂肪酸;例えばフタル酸ジエ
チル、アジピン酸ジイソプロピルなどの脂肪酸エステ
ル;例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドンなど
の非プロトン性極性有機物;および例えば流動パラフィ
ンなどの炭化水素類などの吸収促進剤や溶解補助剤や例
えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、無
水クエン酸などの安定化剤、例えば、アスコルビン酸、
酢酸トコフェロール、ビタミンEなどの抗酸化剤、例え
ば、メントール、カンフル、ハッカ油、レモン油などの
香料、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、パラオキ
シ安息香酸イソブチルなどの防腐剤、例えばクエン酸ナ
トリウム、クエン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナト
リウム、リン酸水素ナトリウムなどのpH調整剤などを
あげることができる。これらは単独でも、1種または2
種以上の混合系でも使用できる。
【0033】
【発明の効果】上述したように、粘着性ポリマーと粘着
性ポリマーに含有される成分の少なくとも一成分を共重
合したパーフルオロ(メタ)アクリレート共重合体とをブ
レンドしたポリマー溶液に、パーフルオロ(メタ)アクリ
レート共重合体の貧溶媒を添加して製膜することによ
り、表裏で粘着力が異なり、かつ粘着剤表面の均質性が
良好な粘着剤が容易に得られ、支持体の不要な貼付剤お
よび貼付製剤が得られる。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。な
お、実施例中、部および%は重量部および重量%を意味
する。また、実施例中の「粘着力」「表面均質性」は以
下の方法で測定した。
【0035】(1)粘着力 ベークライト板に幅12mm、長さ50mmに切断した
サンプルを貼付し、荷重850gのローラーを1往復さ
せた後、37℃の恒温装置に30分静置させた後、30
0mm/min.の速度で180度方向に剥離し、その
ときの剥離力を粘着力とした。
【0036】(2)凝集力 上記(1)の方法で粘着力を測定した後に、粘着剤がベ
ークライト板上に残るか否かを目視にて判定を行った。
【0037】(3)表面均質性 粘着剤層をガラス板に貼付し、粘着剤層裏面から表面に
透過してくる光の透過性を目視にて判定した。透過して
くる光の強さが粘着剤表面上でムラがなければ表面が均
質であると判定した。
【0038】[実施例1]窒素ガス雰囲気下で2-パーフ
ルオロオクチルエチルメタクリレート40g、2ーエチ
ルヘキシルアクリレート45g,アクリル酸15g、酢
酸エチル100gの溶液に重合開始剤としてアゾビスイ
ソブチロニトリルを上記単量体合計の0.4モル%加え
た後、溶液中に窒素ガスを1時間通じた後、70℃で4
時間重合を行い、パーフルオロアルキルメタクリレート
共重合体を得た。同様にして2ーエチルヘキシルアクリ
レート90部、メタアクリル酸メチル7部、アクリル酸
3部からなるポリアクリル酸アルキルエステル共重合体
を得た。28.5%パーフルオロアルキルメタクリレー
ト共重合体の酢酸エチル溶液23.4g、10%ポリア
クリル酸アルキルエステル共重合体の酢酸エチル溶液6
0g、貧溶媒としてトルエン73.3gを含む溶液をシ
リコーンコートした離型フィルムの上に50ミルの厚み
で塗工し、60℃で30分乾燥し粘着剤層を得た。
【0039】[比較例1]実施例1において、トルエン
の代わりに酢酸エチルを用いた以外は実施例1と同様に
して粘着剤層を得た。表面側(空気側)の粘着力は実質的
になく、裏面側(離型フィルム側)の粘着力は214g/
12mmであった。しかしながら、得られた粘着剤層の光
の透過性は不均一であった。
【0040】[比較例2]実施例1において、トルエン
を添加しなかった以外は実施例1と同様にして粘着剤層
を得た。表面側(空気側)の粘着力は実質的になく、裏面
側(離型フィルム側)の粘着力は221g/12mmであっ
た。しかしながら、得られた粘着剤層の光の透過性は不
均一であった。
【0041】[比較例3]実施例1において、トルエン
の代わりにテトラヒドロフランを用いた以外は実施例1
と同様にして粘着剤層を得た。表面側(空気側)の粘着力
は実質的になく、裏面側(離型フィルム側)の粘着力は2
34g/12mmであった。しかしながら、得られた粘着
剤層の光の透過性は不均一であった。
【0042】[実施例2]窒素ガス雰囲気下で2-パーフ
ルオロオクチルエチルメタクリレート60g、2ーエチ
ルヘキシルアクリレート25g,アクリル酸15g、酢
酸エチル100gの溶液に重合開始としてアゾビスイソ
ブチロニトリルを上記単量体合計の0.5モル%加えた
後、溶液中に窒素ガスを1時間通じた後、70℃で5時
間重合を行い、パーフルオロアルキルメタクリレート共
重合体を得た。28.5%パーフルオロアルキルメタク
リレート共重合体の酢酸エチル溶液23.4g、実施例
1で用いた10%ポリアクリル酸アルキルエステル共重
合体の酢酸エチル溶液60g、貧溶媒としてシクロヘキ
サン73.3gを含む溶液をシリコーンコートした離型
フィルムの上に50ミルの厚みで塗工し、60℃で30
分乾燥し粘着剤層を得た。得られた粘着剤を幅12mm長
さの50mmに切断し粘着力測定のサンプルを得た。表面
側(空気側)をベークライト板に貼り粘着力を測定しよう
としたが粘着力がなく測定ができなかった。裏面側をベ
ークライト板に貼り粘着力を測定したところ291g/
12mmと良好でありかつ凝集力も良好であった。すわな
ち、粘着剤表裏で粘着力が異なり、支持体不要の貼付剤
が得られた。また、得られた粘着剤層の光の透過性は均
一であり、粘着剤層表面は均質であった。
【0043】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 武行 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 Fターム(参考) 4C076 AA74 BB31 DD34 DD45 DD48 DD64 EE07A EE09A EE10A EE12A EE48A FF67 4C081 AA03 AA12 BB04 BC02 CA051 CA081 CC01 DA02 DC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)粘着性ポリマー(A)と、(2)
    パーフルオロ(メタ)アクリレート25重量%〜85重量
    %と該粘着性ポリマー(A)に含有される成分の少なく
    とも一成分10重量%〜75重量%とを共重合したパー
    フルオロアルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)と
    を、A:B=7:3〜1:9の割合でブレンドしたポリ
    マー溶液に、該共重合体(B)の貧溶媒を添加して製膜
    された粘着剤からなる貼付剤。
  2. 【請求項2】 該粘着性ポリマー(A)が、炭素数1〜
    20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分と
    したアクリル系ポリマー、または酢酸ビニルを主成分と
    した酢酸ビニル系ポリマーである請求項1記載の貼付
    剤。
  3. 【請求項3】 該粘着剤の片面の粘着力は実質的にな
    く、他面の粘着力が40g以上500g以下であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】 支持体がなく、実質的に該粘着剤からの
    みなる請求項1〜3のいずれか1項記載の貼付剤。
  5. 【請求項5】 該粘着剤中に薬物を含有してなる請求項
    1〜4のいずれか1項記載の貼付製剤。
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