JP2000025428A - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2000025428A
JP2000025428A JP11124558A JP12455899A JP2000025428A JP 2000025428 A JP2000025428 A JP 2000025428A JP 11124558 A JP11124558 A JP 11124558A JP 12455899 A JP12455899 A JP 12455899A JP 2000025428 A JP2000025428 A JP 2000025428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
carcass
passenger car
pneumatic tire
ply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11124558A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohisa Nishikawa
智久 西川
Kazutomi Kobayashi
一臣 小林
Kenji Matsuo
健司 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP11124558A priority Critical patent/JP2000025428A/ja
Publication of JP2000025428A publication Critical patent/JP2000025428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行時、特にランフラット走行時において
も、撓みを抑えてタイヤ温度の上昇を抑制しつつ、タイ
ヤの重量増加を最小限に保ちながら、内圧充填時の通常
走行での性能を損なうことなく優れた耐久性を有する乗
用車用空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 乗用車用空気入りタイヤにおいて、カー
カス部が、融点が245℃以上の有機繊維コードがゴム
マトリックス中に埋設された層からなる折り返しカーカ
スプライの少なくとも1枚と、該折り返しカーカスプラ
イの外面とサイドウォール部との間に配置され、スチー
ルコードがゴムマトリックス中に埋設された層からなる
ダウンカーカスプライの少なくとも1枚とからなり、該
ダウンカーカスプライのX線透過により平面として求め
たコード像において、任意に選択したコード軸方向長さ
15mmの部分のコード面積に占めるフィラメント面積
の割合が0.45以上0.95以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車用空気入り
タイヤに関し、詳しくは、タイヤ内部圧力(以下内圧と
いう)充填時の通常走行での性能を損なうことなく優れ
た耐久性を有し、さらに内圧低下時にも安全に走行でき
る乗用車用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤでタイヤ内圧低下時の走
行、いわゆるランフラット走行が可能なタイヤ(空気入
り安全タイヤという)においては、タイヤ車輪として、
タイヤの空気室内におけるリムの部分に金属製または合
成樹脂製の環状中子を取り付けた中子タイプと、タイヤ
サイドウォール部のビード部からショルダー区域にかけ
て、カーカスの内面に断面が三日月状の比較的硬質ゴム
の層を配置して補強したサイド補強タイプとが知られて
いる。これら2つのタイプのうち、中子タイプは、ラン
フラット走行にあたって荷重支持能力が高いことから乗
り心地をあまり問題としない貨物運搬用車両、軍用車両
向けとして、またサイド補強タイプは比較的荷重負担が
軽く、乗り心地を重視する車両向けとして、夫々それな
りに評価を得ている。
【0003】乗用車用空気入りタイヤへの適用に適して
いるサイド補強タイプは、サイドウォール部においてカ
ーカス部の内面に断面が三日月状の比較的硬質の補強ゴ
ム層を、その一方の端部がカーカス部を隔ててベルト部
とオーバーラップし、他方の端部はビードフィラーとオ
ーバーラップするように配置して強化されている。走行
中にタイヤがパンクして空気が抜けてしまうと、補強ゴ
ム層で強化したサイドウォール固有の剛性によって荷重
を支持し、速度は多少落とさなければならないとはい
え、所定の距離ランフラット走行を行なうことができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
サイド補強タイプの空気入り安全タイヤにおいても、ラ
ンフラット走行性はなお十分とは言えないのが現状であ
る。即ち、汎用の乗用車用タイヤの場合荷重負担は比較
的小さいといっても、乗用車も大型になると1本あたり
の荷重は500kgf前後と大きくなる。このような場
合、パンク状態でのサイドウォール部の変形は大きくな
り、走行時に受ける数倍の動荷重によってサイドウォー
ル部は完全に座屈してしまい、これを繰り返しながら走
行することとなる。その結果、サイドウォール部は、屈
曲による自己発熱により高温となり、ゴム補強層の熱劣
化を促進してしまう。又、ビード部は、リムのフランジ
によって突き上げられ、湾曲したフランジとビードフィ
ラーに挟まれた外皮ゴムやカーカス折り返し部が熱によ
って融けたり、断裂してしまい、これにより、パンクの
原因となった部分を修理しても、以後の使用は不可能と
なる。
【0005】汎用タイヤサイズの安全タイヤをランフラ
ット条件で走行させた場合、タイヤの内部温度は200
℃以上の高温になるため、耐熱性に優れているといわれ
ている、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)でさえも、高温時のゴムとの接着性が十分ではな
く、具体的には、PETで補強したカーカスを適用した
タイヤの場合、ランフラット走行での故障はPETとゴ
ムマトリックスのセパレーションや、PETコードの溶
融又は断裂が主なものとなる。そのため、ランフラット
耐久性という点ではより高いレベルが望まれる。
【0006】サイド補強タイプにおいてランフラット耐
久性を向上させる手段としては、補強ゴム層やビードフ
ィラー等のゲージを厚くして撓みを抑制し、発熱温度を
低下させる方法、カーカスの枚数を増加させ、撓みを抑
制して発熱温度を低下させる方法などが考えられるが、
これらの方法を採用するとタイヤは一般に硬くなり、タ
イヤ重量も増加し、内圧充填時の通常走行での性能、例
えば転がり抵抗、振動乗り心地性等が悪化する傾向にあ
り、好ましくない。即ち、タイヤの内圧低下時のランフ
ラット走行時の耐久性と同時に、内圧充填時の通常走行
での性能も当然に要求されるからである。
【0007】そこで本発明の目的は、走行時、特にラン
フラット走行時においても、撓みを抑えてタイヤ温度の
上昇を抑制しつつ、タイヤの重量増加を最小限に保ちな
がら、内圧充填時の通常走行での性能を損なうことなく
優れた耐久性を有する乗用車用空気入りタイヤを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、カーカスの構成を、融
点が245℃以上の有機繊維コードで補強された折り返
しカーカスプライの少なくとも1枚と、スチールコード
で補強されたダウンカーカスプライの少なくとも1枚と
し、かつ、前記スチールコードで補強されたカーカスプ
ライに特定の構造を持たせることにより、ランフラット
走行の耐久性能の向上とともに、従来のゴム補強層を有
する安全タイヤに比べ、内圧充填時の通常走行性能を高
レベルに維持することができることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0009】(1)すなわち、本発明の乗用車用空気入
りタイヤは、左右一対のビードコアと、並列された複数
のコードがゴムマトリックス中に埋設された層からなる
カーカスプライの少なくとも2枚からなるカーカス部
と、該カーカス部のタイヤ半径方向外側に配置された複
数層からなるベルト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向
外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に
配置された一対のサイドウォール部とを具備してなる乗
用車用空気入りタイヤにおいて、前記カーカス部が、融
点が245℃以上の有機繊維コードがゴムマトリックス
中に埋設された層からなる折り返しカーカスプライの少
なくとも1枚と、該折り返しカーカスプライの外面と前
記サイドウォール部との間に配置され、スチールコード
がゴムマトリックス中に埋設された層からなるダウンカ
ーカスプライの少なくとも1枚とからなり、該ダウンカ
ーカスプライのX線透過により平面として求めたコード
像において、任意に選択したコード軸方向長さ15mm
の部分のコード面積に占めるフィラメント面積の割合が
0.45以上0.95以下であることを特徴とする。
【0010】(2)前記乗用車用空気入りタイヤにおい
て、前記スチールコードが、各フィラメントが実質的に
ゴムマトリックスの中で独立して存在する乗用車用空気
入りタイヤである。
【0011】(3)前記乗用車用空気入りタイヤにおい
て、前記スチールコードの撚り構造が1×nまたは1+
nの構造(2≦n≦7)である乗用車用空気入りタイヤ
である。
【0012】(4)前記乗用車用空気入りタイヤにおい
て、前記スチールコードのフィラメントの素線径が、
0.125〜0.275mmの範囲である乗用車用空気
入りタイヤである。
【0013】(5)前記乗用車用空気入りタイヤにおい
て、前記サイドウォール部がゴム補強層で補強されてな
る乗用車用空気入りタイヤである。
【0014】本発明における、スチールコードで補強さ
れたカーカスプライ(以下、スチールプライということ
がある)とその内側の有機繊維コードで補強されたカー
カスプライ(以下、有機繊維プライということがある)
との組み合わせは、以下のように作用する。即ち、タイ
ヤの撓みを抑制する特性は、引張り剛性に優れたスチー
ルプライが外層を受け持ち、タイヤの撓みによるタイヤ
内層の屈曲に関しては有機繊維が役目を担う。また、外
層にスチールプライを配置することで、外部からの耐カ
ット性の向上の効果も合わせ持つことになる。更にタイ
ヤの重量という点からも、1枚のスチールプライと1枚
の有機繊維プライとの組み合わせは軽量化をより一層進
めたものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らは、ダウンカーカスプ
ライとしてのゴム−スチールコード複合体の構造につい
て鋭意検討した結果、ゴムマトリックス中に埋設された
スチールコードのフィラメントの占有率を特定の方法に
基づき特定範囲内とすることにより、即ちダウンカーカ
スプライのX線透過により平面として求めたコード像に
おいて、任意に選択したコード軸方向長さ15mmの部
分のコード面積に占めるフィラメント面積の割合を0.
45以上0.95以下、好ましくは0.50以上0.9
0以下、さらに好ましくは0.55以上0.75以下と
することにより、ゴムのコード内部への進入が容易にな
り、その結果として圧縮による耐久性及び耐腐食性に優
れ、且つ高温時でもゴムとスチールコードとの接着性を
損なうことがないことを見出した。具体的には、スチ
ールコードの各フィラメントとゴムとの接触面積を特定
することができ、接触面積を増加させることでスチール
コード間への水分の進入を抑制することができる。各
フィラメントとゴムとの接触面積の割合を増加させれ
ば、フィラメント同士の摩擦、いわゆるフレッティング
を抑制することができる。また、上記との結果とし
て、スチールコードの耐久性低下の主な原因となる水分
による腐食伝播性を抑制し、更にフレッティングからの
腐食性を大幅に改善できる。
【0016】これに対し、上述のコード面積に占めるフ
ィラメント面積の割合が0.45未満であると、各フィ
ラメントとゴムとの接触面積が大きくなり水分による腐
食伝播性をより抑制することができるが、カーカスとし
ての引張弾性率が低くなり、カーカスとしての剛性要求
を満足することができなくなる。一方、0.95を超え
ると、スチールフィラメント自体の変形が小さくなり、
耐圧縮疲労性の改良効果が小さくなってしまう。
【0017】なお、ダウンカーカスプライのX線透過に
より平面として求めたコード像において、任意に選択し
たコード軸方向長さ15mmの部分とは、実際のコード
の長さとして15mmということであり、またコード面
積に占めるフィラメント面積の割合とは、図1、2に示
す、平面として求めたコード像において、図1に斜線を
引いた範囲で示すコード全体の面積をA、図2に黒く塗
りつぶした範囲で示す全フィラメントの面積をFとした
とき、当該フィラメントの割合(R)は、R=F/Aで
表わされる。ダウンカーカスプライのX線透過は、タイ
ヤ中、またはタイヤから取り出して測定することができ
る。
【0018】本発明においてダウンカーカスプライに用
いられるスチールコードは、コードのフィラメントピッ
チ長さに対して、型付け量を大きくすることにより、引
張り応力を低くし、切断時の伸びを高め、本発明に使用
し得るコードとなる。好ましくは、各フィラメントが実
質的にゴムマトリックスの中で独立して存在する。
【0019】かかるスチールコードは、好ましくは1×
nまたは1+n構造(2≦n≦7)を有し、nは7以
下、より好ましくは6以下3以上の自然数である。nが
7を超えると、フィラメント同士が接触し易くなり、フ
レッティングを起す可能性があり、スチールコードとゴ
ムの接着性、耐久性及び耐腐食性という点で好ましくな
い。また、このスチールコードのフィラメントの素線径
は、好ましくは0.125〜0.275mm、より好ま
しくは、0.125〜0.230mmである。この径が
0.125mm未満では、製造の際、伸線がし難く、抗
張力が出にくいためコードの引張り強さが低下し、結果
として、タイヤのケース部材の強度が低下する。一方、
0.275mmを超えると、耐疲労性が悪化するため、
好ましくない。
【0020】一方、折り返しカーカスプライの補強コー
ドとしては、ランフラット走行時のタイヤ温度が200
℃以上の高温となることから、融点が245℃以上の耐
熱安定性を有する有機繊維の使用が必要となる。具体的
には、66−ナイロン(66Ny)、46−ナイロン
(46Ny)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PE
N)、アラミド、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、
ポリオレフィンケトン(POK)などが挙げられる。
【0021】本発明におけるダウンカーカスプライ、折
り返しカーカスプライ、およびゴム補強層に使用される
ゴム成分は特に限定されないが、ジエン系のゴムが好ま
しく、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレ
ンゴム(IR)を挙げることができる。なお、通常ゴム
業界で使用されている配合剤、例えばカーボンブラック
等の補強剤、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止
剤、軟化剤等を適宜配具することができるのは勿論のこ
とである。
【0022】スチールコードで補強されたカーカスプラ
イに使用するゴム組成物の物性に関しては、50%伸長
時の引張り応力(M50)が1.2〜6.0MPaで、
100%伸長時の引張り応力(M100)が3.0〜1
0.0MPaであることが好ましい。また、有機繊維で
補強されたカーカスプライに関しては、M50が0.9
〜3.0MPaで、M100が1.5〜5.0MPaで
あることが好ましい。さらに、ゴム補強層に関しては、
50が2.0〜9.0MPaで、M100が4.0〜
15.0MPaであることが好ましい。
【0023】本発明において使用するカーカスプライの
打込み数は、有機繊維コードにおいては好ましくは35
〜70本/5cm、さらに好ましくは40〜60本/5
cm、スチールプライのコードにおいては好ましくは2
5〜50本/5cm、さらに好ましくは30〜45本/
5cmである。このカーカスプライを適用してグリーン
タイヤを成型し、これに加硫成型を施す。
【0024】本発明においては、サイドウォール部がゴ
ム補強層で補強されていることが好ましく、具体的には
カーカス層の内面及び/又は外面に三日月状断面のゴム
補強層を配設することによって、特に、内面に配設する
ことによって、ランフラット耐久性がより向上する。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本実施例
に限定されるものではない。図3のタイヤの概略断面図
は、タイヤサイズ225/60 R16サイズの供試乗
用車用タイヤ1の構造例(構造I)を示している。カー
カス部2は下記の表4および表5に示す条件にて、赤道
面とほぼ直交する向きにコードを配列した第1プライ2
aと第2プライ2bとからなり、第1プライ2aの両端
部はビードコア4の周りに巻き上げられ、巻き上げ端を
形成すると共に、ビードコア4上第1プライ2aとその
プライ巻き上げ端部との間には、硬質ゴムのビードフィ
ラー5が先細りに埋設されている。一方、第2プライ2
bはダウンカーカスプライであり、その両端部はサイド
ウォール部6と第1プライ2aの外面との間に配設され
ている。コードの打込み数は第1プライ2aは50本/
5cm、第2プライ2bは36本/5cmである。
【0026】第1プライ2aのサイドウォール部6内周
面には、三日月状断面のゴム補強層7(JIS A硬度
80°、最大厚み13mm、M50:4.5MPa、M
100:10.5MPa)が、第1プライ2aを介して
ビードフィラー5と重なる位置からベルト下にかけてサ
イドウォール部6が全体に亘りほぼ等厚みとなるように
配置されている。ベルト3は、撚り構造が1×5のスチ
ールコードを赤道面に対して26°の角度で傾斜配列し
た2枚を互いのコードが交差するように重ね合わせたも
のである。尚、8はトレッド部を示す。
【0027】図4の構造IIは、第2プライ2bがビード
フィラー5と第1プライ2aの折り返し内面との間に配
設されている他はすべて構造Iと同じである。
【0028】なお、上述の三日月状断面のゴム補強層、
第1プライのコーティングゴム、第2プライのコーティ
ングゴムのゴム組成物の配合内容は下記の表1〜3に示
す通りである。
【0029】
【表1】 1)BR01(商標、JSR(株)製) 2)FEF 3)スピンドルオイル 4)ノクセラーNS(商標、大内新興化学工業(株)
製) 5)ノクラック6C(商標、大内新興化学工業(株)
製) M50=4.5MPa M100=10.5MPa
【0030】
【表2】 1)HAF 2)スピンドルオイル 3)ノクラック6C(商標、大内新興化学工業(株)
製) 4)ノクセラーNZ(商標、大内新興化学工業(株)
製) M50=1.6MPa M100=2.6MPa
【0031】
【表3】 1)HAF 2)スピンドルオイル 3)ノクセラーCZ(商標、大内新興化学工業(株)
製) 4)ノクラック6C(商標、大内新興化学工業(株)
製) 5)有効成分はコバルト金属として10%含有 M50=2.4MPa M100=4MPa
【0032】実施例および比較例のタイヤに用いた各種
の評価方法は次の通りである。ゴム組成物の引張り応力
及び硬度は、JIS K6301−1995に準拠して
測定した。
【0033】カーカスプライの補強スチールコードの切
断荷重及び切断時の全伸びは、JIS G3510−1
992に準拠して測定した。
【0034】カーカスプライスチールコードのフィラメ
ントの面積占有率は、ソフテックス社製K−2型を用
い、タイヤサイドウォール部のタイヤ最大幅付近から取
り出したゴム−スチールコード複合体表面の法線方向か
らX線を照射して得た映像より、10箇所測定し、その
平均値とした。
【0035】タイヤの性能は、以下の方法にて測定し
た。 (1)ランフラット耐久性 内圧3.0kg/cmでリム組みし、38℃の室温中
に24時間放置後、バルブのコアを抜き内圧を大気圧に
して、荷重570kg、速度89km/hrs、室温3
8℃の条件でドラム走行テストを行った。この時の故障
発生までの走行距離をランフラット耐久性とし、コント
ロール(構造I:比較例1、構造II:比較例3)を10
0として指数で表わした。指数が大きいほど、ランフラ
ット耐久性は良好である。
【0036】(2)通常内圧走行耐久性 ドラム表面が平滑な鋼鉄製で直径が1.707mである
ドラム試験機を使用して、周辺温度を30±3℃に制御
し、JATMAで定める標準リムサイズのリムを用い、
JATMA規格の最大内圧において、JATMA規格の
最大負荷能力の2倍の荷重をかけて、耐久性ドラム走行
試験を行い、タイヤが壊れるまでの距離を測定した。タ
イヤの実用化判断の評価として、2万km以下を×、2
万kmを超えるものを○とした。
【0037】(3)水入りドラム耐久性 上記、通常内圧走行耐久性と同様の条件に加え、試験開
始前に水300ccをタイヤに注入して耐久性ドラム走
行試験を行い、タイヤが壊れるまでの距離を測定した。
タイヤの実用化判断の評価として、1.5万km以下を
×、1.5万kmを超えるものを○とした。得られた結
果を下記の表4、5に示す。
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】上記表4および表5から、カーカス部の構
造によらず、いずれの実施例のタイヤにおいても、通常
内圧耐久性およびランフラット耐久性が向上することが
判る。
【0041】
【発明の効果】本発明は、走行時、特にランフラット走
行時においても、良好な接着耐久性を有し、スチールコ
ードで懸念される圧縮による耐久性低下や水分等による
腐食による耐久性低下のない、耐久性に優れた乗用車用
空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線透過により平面として求めたコード像のコ
ード面積を示す説明図である。
【図2】X線透過により平面として求めたコード像のフ
ィラメント面積を示す説明図である。
【図3】実施例で用いた空気入りタイヤ(図I)の概略
断面図である。
【図4】実施例で用いた空気入りタイヤ(図II)の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 2 カーカス部 2a 第1プライ 2b 第2プライ 3 ベルト部 4 ビードコア 5 ビードフィラー 6 サイドウォール部 7 ゴム補強層 8 トレッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 9/00 B60C 9/00 B C D 9/08 9/08 C 13/00 13/00 G 17/00 17/00 B D07B 1/06 D07B 1/06 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のビードコアと、並列された複
    数のコードがゴムマトリックス中に埋設された層からな
    るカーカスプライの少なくとも2枚からなるカーカス部
    と、該カーカス部のタイヤ半径方向外側に配置された複
    数層からなるベルト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向
    外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に
    配置された一対のサイドウォール部とを具備してなる乗
    用車用空気入りタイヤにおいて、 前記カーカス部が、融点が245℃以上の有機繊維コー
    ドがゴムマトリックス中に埋設された層からなる折り返
    しカーカスプライの少なくとも1枚と、該折り返しカー
    カスプライの外面と前記サイドウォール部との間に配置
    され、スチールコードがゴムマトリックス中に埋設され
    た層からなるダウンカーカスプライの少なくとも1枚と
    からなり、該ダウンカーカスプライのX線透過により平
    面として求めたコード像において、任意に選択したコー
    ド軸方向長さ15mmの部分のコード面積に占めるフィ
    ラメント面積の割合が0.45以上0.95以下である
    ことを特徴とする乗用車用空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記スチールコードが、各フィラメント
    が実質的にゴムマトリックスの中で独立して存在する請
    求項1記載の乗用車用空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記スチールコードの撚り構造が1×n
    または1+nの構造(2≦n≦7)である請求項1また
    は2記載の乗用車用空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記スチールコードのフィラメントの素
    線径が、0.125〜0.275mmの範囲である請求
    項1〜3のうちいずれか一項記載の乗用車用空気入りタ
    イヤ。
  5. 【請求項5】 前記サイドウォール部がゴム補強層で補
    強されてなる請求項1〜4のうちいずれか一項記載の乗
    用車用空気入りタイヤ。
JP11124558A 1998-05-01 1999-04-30 乗用車用空気入りタイヤ Pending JP2000025428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11124558A JP2000025428A (ja) 1998-05-01 1999-04-30 乗用車用空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12254398 1998-05-01
JP10-122543 1998-05-01
JP11124558A JP2000025428A (ja) 1998-05-01 1999-04-30 乗用車用空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000025428A true JP2000025428A (ja) 2000-01-25

Family

ID=26459642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11124558A Pending JP2000025428A (ja) 1998-05-01 1999-04-30 乗用車用空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000025428A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501831A (ja) * 2000-06-29 2004-01-22 ブリヂストン/フアイヤーストーン・ノース・アメリカン・タイヤ・エルエルシー ランフラットタイヤ
WO2008044289A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-17 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Pneumatique
JP2008087506A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JP2009179808A (ja) * 2009-05-18 2009-08-13 Bridgestone Corp サイド補強式ランフラットタイヤ
US8353324B2 (en) 2006-10-11 2013-01-15 Toyo Tire Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
US8376005B2 (en) 2006-09-27 2013-02-19 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501831A (ja) * 2000-06-29 2004-01-22 ブリヂストン/フアイヤーストーン・ノース・アメリカン・タイヤ・エルエルシー ランフラットタイヤ
JP4942277B2 (ja) * 2000-06-29 2012-05-30 ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレイションズ エルエルシー ランフラットタイヤ
US8376005B2 (en) 2006-09-27 2013-02-19 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
JP2008087506A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
WO2008044289A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-17 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Pneumatique
JPWO2008044289A1 (ja) * 2006-10-11 2010-02-04 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP4996613B2 (ja) * 2006-10-11 2012-08-08 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
US8353324B2 (en) 2006-10-11 2013-01-15 Toyo Tire Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
US8424578B2 (en) 2006-10-11 2013-04-23 Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
JP2009179808A (ja) * 2009-05-18 2009-08-13 Bridgestone Corp サイド補強式ランフラットタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113474183B (zh) 充气轮胎
JP5294396B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
US9132703B2 (en) Pneumatic vehicle tire with specified bracing plies and bracing bandage
JP5543100B2 (ja) 空気入りタイヤ
CN115362071A (zh) 充气轮胎
US6630241B1 (en) Rubber-steel cord composite and pneumatic tire for passenger cars
JP4015745B2 (ja) 空気入り安全タイヤ
JP3887478B2 (ja) 空気入り安全タイヤ
JPH11227424A (ja) 空気入り安全タイヤ
US20220274445A1 (en) Pneumatic tire
JP2000025411A (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JPH11227425A (ja) 空気入り安全タイヤ
JPH11348512A (ja) 空気入り安全タイヤ
JP2000025423A (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP2000025428A (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP3998164B2 (ja) 空気入り安全タイヤ
CN113474184B (zh) 充气轮胎
JP3982901B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH11310018A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH11310014A (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP3982902B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH11301221A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4171533B2 (ja) 空気入り安全タイヤ
JP4312280B2 (ja) 安全タイヤとリムとの組立体
JPH11227426A (ja) 空気入り安全タイヤ