JP2000015378A - 回転対称体の製造方法 - Google Patents

回転対称体の製造方法

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JP2000015378A
JP2000015378A JP10192070A JP19207098A JP2000015378A JP 2000015378 A JP2000015378 A JP 2000015378A JP 10192070 A JP10192070 A JP 10192070A JP 19207098 A JP19207098 A JP 19207098A JP 2000015378 A JP2000015378 A JP 2000015378A
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outer peripheral
rotationally symmetric
cylindrical
peripheral side
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JP10192070A
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Tetsuo Ono
哲生 大野
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Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 すり割り加工を用いることなく、円筒部とフ
ランジ部とを有する回転対称体を製造する。 【解決手段】 円盤状の素材1のうちフランジ部に相当
するフランジ相当部1aの外周側を拘束した状態で、フ
ランジ相当部1aを外周側から対称軸側に向けて押圧
し、素材1を塑性流動させて円筒部11を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒部と、この円
筒部から径方向に拡がるフランジ部とを有する回転対称
体を製造する方法に関するもので、歯車等の動力伝達部
品の中間製品の製造方法に用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】円筒部とフランジ部とを一体成型する方
法としては、例えば特開昭56−55754号公報に記
載のごとく、円盤状の素材に対してすり割り加工を施す
ことにより製造する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、すり割り加
工に使用するすり割りローラ300は、図13に示すよ
うに、先端の鋭角部分にて素材1をすり割ながら素材を
塑性流動させるので、すり割りローラ300の先端部分
に応力が集中し、すり割りローラ300の摩耗及び損傷
を招き易い。このため、すり割り加工では、すり割りロ
ーラに対する設備投資額が大きくなるので、製品(回転
対称体)の製造原価低減を図ることが困難である。
【0004】本発明は、上記点に鑑み、すり割り加工を
用いることなく、上記回転対称体を製造することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1に
記載の発明では、素材(1)のうちフランジ部(12)
に相当するフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み
方向両側から挟み込んでフランジ相当部(1a)の外周
側を拘束し、その状態で、フランジ相当部(1a)を外
周側から対称軸側に向けて押圧し、素材(1)を塑性流
動させて円筒部(11)を成形することを特徴とする。
【0006】これにより、すり割り加工を施すことな
く、回転対称体(10)を製造することができるので、
設備投資額を低くすることができ、回転対称体の製造原
価低減を図ることができる。請求項2〜4に記載の発明
では、素材(1)のうちフランジ部(12)に相当する
フランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側か
ら成形ローラ(3)により挟み込み、フランジ相当部
(1a)の外周側を成形ローラ(3)にて挟み込んだ状
態で、フランジ相当部(1a)を外周側から対称軸側に
向けて成型ローラ(3)にて押圧し、素材(1)を塑性
流動させて対称軸方向に張り出す張り出し部(1b)を
成形し、心金(2a、2b)と成型ローラ(3)とによ
り張り出し部(1b)を押し潰し、円筒部(11)を成
形することを特徴とする。
【0007】これにより、請求項1に記載の発明のごと
く、すり割り加工を施すことなく、回転対称体(10)
を製造することができるので、設備投資額を低くするこ
とができ、回転対称体の製造原価低減を図ることができ
る。また、成形ローラ(3)にてフランジ相当部(1
a)を押圧して素材(1)を塑性流動させ、心金(2
a、2b)と成型ローラ(3)とで押し潰すようにして
円筒部(11)を成型しているので、後述するように、
1つの成型ローラにて回転対称体を成型することができ
る。
【0008】請求項5〜8に記載の発明では、フランジ
部(12)と、このフランジ部(12)を挟んでフラン
ジ部(12)の厚み方向両側に延びる第1、2円筒部
(11a、11b)を有するとともに、両円筒部(11
a、11b)の円筒長さ(L)が異なる回転対称体を、
1つの素材(1)から一体成形する場合において、素材
(1)のうちフランジ部(12)に相当するフランジ相
当部(1a)の外周側をその厚み方向両側から挟み込ん
でフランジ相当部(1a)の外周側を拘束し、その状態
で、フランジ相当部(1a)を外周側から回転対称体の
対称軸側に向けて押圧し、素材(1)のうち第1円筒部
(11a)側での塑性流動量と、第2円筒部(11b)
側での塑性流動量とが異なるように素材(1)を塑性流
動させて両円筒部(11a、11b)を成形することを
特徴とする。
【0009】これにより、回転対称体の製造原価低減を
図りつつ、円筒長さ(L)が異なる回転対称体を、1つ
の素材(1)から一体成形することができる。請求項9
〜11に記載の発明では、ランジ相当部(1a)の外周
側を拘束した状態で、フランジ相当部(1a)を外周側
から回転対称体の対称軸側に向けて押圧し、前記素材
(1)のうち前記円筒部(11)と反対側の塑性流動を
規制することにより、素材(1)のうち前記円筒部(1
1)側の塑性流動量を、円筒部(11)と反対側の塑性
流動量より大きくして円筒部(11)を成形することを
特徴とする。
【0010】これにより、回転対称体の製造原価低減を
図りつつ、一方側にのみ円筒部(11)を有する回転対
称体を、1つの素材(1)から一体成形することができ
る。因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
図1に示すような、円筒部11a、11bと、これら円
筒部11a、11b(以下、両円筒部11a、11bを
総称するときは、円筒部11と表記する。)から径方向
に拡がるフランジ部12とを有する回転対称体10の製
造方法に本発明を適用したものである。
【0012】なお、本実施形態では、フランジ部12を
挟んでフランジ部12の厚み方向両側に延びる円筒部1
1a、11bの円筒長さLは、共に等しい長さである。
また、円筒長さLとは、図1に示すように、円筒部11
a、11bの軸方向寸法を言う。因みに、回転対称体1
0は、車両の歯車部品を製造するための中間製品であ
り、フランジ部12又は円筒部11に歯車を成形するこ
とにより、車両の歯車部品を製造する。
【0013】図2は、本実施形態に係る回転対称体の製
造方法を実施するための製造装置の模式図であり、1は
金属製(本実施形態では、冷間圧延鋼板)の円盤状素材
(以下、素材と略す。)である。2a、2bは素材1を
その厚み方向から挟み込んでチャッキング(保持固定)
するとともに、素材1を対称軸(回転軸)RC周りに回
転させる心金(マンドレル)である。なお、心金2a、
2bは、円周状の外周面を有する略円柱状のものであ
る。
【0014】3は素材1を押圧して素材1を塑性変形さ
せる成形ローラである。そして、この成形ローラ3の外
周側には、素材1のうちフランジ部12に相当するフラ
ンジ相当部1aの外周側をその厚み方向両側から挟み込
むようにフランジ相当部1aを拘束する拘束溝3aが形
成されており、この拘束溝3aは、図3に示すように、
底部側(成形ローラ3の回転中心側)の溝幅L1より開
口側(成形ローラ3の外周側)の溝幅L2の方が大きく
なるようにテーパ状に形成されている。
【0015】なお、成形ローラ3は、回転軸CLに対し
て回転可能となっているため、素材1が回転すると、素
材1の回転につられて連れ回りする。次に、製造方法に
ついて図2に基づいて述べる。先ず、図2の(a)に示
すように、素材1を心金2a、2bによりチャッキング
するとともに(チャッキング工程)、フランジ相当部1
aの外周側を成形ローラ3の拘束溝3aに挿入する(拘
束工程)。
【0016】次に、図2の(b)に示すように、フラン
ジ相当部1aの外周側を成形ローラ3(拘束溝3a)に
て挟み込んだ状態で、フランジ相当部1aを外周側から
対称軸RC側に向けて成型ローラ3にて押圧し、フラン
ジ相当部1aを塑性流動させて、フランジ相当部1a
(素材1)の一部を対称軸RC方向に張り出させ、張り
出し部1bを成形する(張り出し工程)。
【0017】その後さらに、成形ローラ3を回転軸RC
側に移動させて、図2の(c)に示すように、心金2
a、2bの外周面と成形ローラ3の外周面とで張り出し
部1bを押し潰すように、張り出し部1bをさらに塑性
流動させ、円筒部11を成形する(円筒部成形工程)。
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0018】本実施形態では、フランジ相当部1aを外
周側から対称軸RC側に向けて押圧してフランジ相当部
1aを塑性流動させているので、上記公報に記載のごと
く、すり割り加工を施す必要がないため、成形ローラ3
に鋭角部分を形成する必要がない。したがって、成形ロ
ーラ3の耐摩耗性及び耐損傷性は、すり割りローラに比
べて高くなるので、設備投資額を低くすることができ、
回転対称体の製造原価低減を図ることができる。
【0019】ところで、上記公報に記載のごとく、すり
割り加工にて回転対称体10を成形するには、図13に
示すように、すり割りローラ300にて素材1をすり割
った後に、円筒外周面を有する仕上げローラ(図示せ
ず)にて円筒部11を仕上げなければならないため、少
なくとも2種のローラを必要とし、1の工程で回転対称
体10を成形することができない。
【0020】これに対して、本実施形態では、成形ロー
ラ3にてフランジ相当部1aを押圧してフランジ相当部
1aを塑性流動させ、心金2a、2bと成型ローラ3と
で押し潰すようにして円筒部11を成型しているので、
上記公報に記載の発明と異なり、ローラを変更すること
なく、1つの成型ローラにて回転対称体10を成型する
ことができる。
【0021】以上に述べたように、本実施形態では、製
造原価低減を図りつつ、1つの成型ローラ3にて円盤状
の素材1から回転対称体10を成型することができる。
また、拘束溝3aは、開口側の溝幅L2が底側の溝幅L
1より大きくなるようにテーパ状になっているので、回
転対称体10の成形終了後、容易にフランジ部12から
成形ローラ3を抜き取ることができる。したがって、回
転対称体10の成形終了後、素早く新たな素材1をチャ
ッキングして次に製品(回転対称体10)を製造するこ
とができる。
【0022】なお、本実施形態は、図1に示すような、
単純な円筒部11を有する回転対称体10の成形にその
適用が限定されるものではなく、図4の(c)に示すよ
うに、円筒部11に複数箇所のフランジ部12a〜12
dを有するものにも適用することができる。この場合、
図4の(a)、(b)に示すように、成形ローラ3の外
周面にフランジ部12a〜12dに対応する溝部3b〜
3eを形成しておく必要がある。
【0023】因みに、図4の(a)は図2の(a)に対
応し、図4の(b)は図2の(b)に対応し、図4の
(c)は図2の(c)に対応するものである。また、本
実施形態は、図5の(c)に示すように、フランジ部1
2を挟んで円筒部11が対称でない回転対称体10に対
しても適用することができる。この場合、成形ローラ3
の外周面は、拘束溝3aを境に成形ローラ3の外径寸法
が異なるように段付き形状とすればよい。
【0024】なお、外径寸法d2を外径寸法d1より過
度に大きくすると、後述する第4実施形態のごとく、外
径寸法d2側に円筒部11(張り出し部1b)が形成さ
れなくなるおそれがあるので、成形ローラ3の外周面を
段付き状とする場合には、この点を考慮して成形ローラ
3の外径寸法を選定する必要がある。因みに、図5の
(a)は図2の(a)に対応し、図5の(b)は図2の
(b)に対応し、図5の(c)は図2の(c)に対応す
るものである。
【0025】また、本実施形態では、拘束溝3aをテー
パ形状としたが、テーパ形状を廃止してもよい。 (第2実施形態)本実施形態は、図6の(a)に示すよ
うに、拘束溝3a全域にわたって素材1の厚みtより拘
束溝3aの溝幅Tを大きくしたものである。
【0026】これによれば、成形ローラ3によりフラン
ジ相当部1aを押圧する際に、図6の(b)に示すよう
に、塑性流動によりフランジ部相当部1aの厚みが拘束
溝3aの溝幅Tまで拡幅させることができる。そして、
円筒部11が成形されて回転対称体10の成形が終了し
たときには、図6の(c)に示すように、フランジ部1
2の厚み(溝幅T)より心金2a、2bにてチャッキン
グされた部位の厚み(素材1の厚みt)が薄くなる。つ
まり、溝幅Tを素材1の厚みtより大きくすることで、
成形後のフランジ部12の厚みを拡幅変化させることが
できる。
【0027】これにより、例えば回転対称体10を成形
後、チャッキングされた部位に機械加工を施し、円筒部
11を貫通させる等の後工程を必要とする場合、チャッ
キングされた部位の厚みを薄くすることができるので、
チャッキングされた部位を容易に機械加工することがで
きる。 (第3実施形態)本実施形態は、図7の(c)に示すよ
うに、フランジ部12を挟んで一方側にのみ円筒部11
を有する回転対称体10を成形する製造方法である。
【0028】すなわち、図7の(a)に示すように、円
筒部11を有していない側の心金2bの径寸法Dを素材
4の径寸法dより大きくするとともに、成形ローラ3と
心金2bとによりフランジ相当部1aの外周側をその厚
み方向両側から挟みんでいる。なお、本実施形態では、
成形ローラ3と心金2bとによりフランジ相当部1aを
挟んでいるので、本実施形態に係る拘束溝部3aでは、
心金2b側が開口した凹状となっている。
【0029】以上の構成により、成形ローラ3にてフラ
ンジ相当部1aを対称軸RC側に向けて押圧してフラン
ジ相当部1a(素材1)を塑性流動させると、張り出し
部1bは、図7の(b)に示すように、心金2a側にの
み成形されるので、円筒部11は、図7の(c)に示す
ように、フランジ部12を挟んで心金2a側にのみ成形
される。
【0030】(第4実施形態)本実施形態は、第3実施
形態と同様に、フランジ部12を挟んで一方側にのみ円
筒部11を有する回転対称体10を成形する製造方法で
ある。すなわち、第3実施形態では、円筒部11がない
側の心金2bと成形ローラ3とによりフランジ相当部1
aを拘束したが、本実施形態は、図8の(a)に示すよ
うに、拘束溝3aによりフランジ相当部1aを拘束する
とともに、成形ローラ3のうち拘束溝3aを挟んで円筒
部11がない側の外径寸法d2を円筒部11がある側の
外径寸法d1より大きくしたものである。
【0031】これにより、成形ローラ3にてフランジ相
当部1aを対称軸RC側に向けて押圧してフランジ相当
部1a(素材1)を塑性流動させると、張り出し部1b
は、図8の(b)に示すように、心金2a側にのみ成形
されるので、円筒部11は、図8の(c)に示すよう
に、フランジ部12を挟んで心金2a側にのみ成形され
る。
【0032】(第5実施形態)本実施形態は、図9の
(d)に示すように、フランジ部12を挟んで円筒長さ
Lの異なる大きさの円筒部11a、11bを有する回転
対称体10を成形する製造方法である。図9は本実施形
態に係る回転対称体10の製造方法及びその製造装置を
示す模式図であり、本実施形態では、フランジ相当部1
aを押圧して張り出し部1b、1cを形成する工程を異
なる2つの成型ローラ30、31にて行うものである。
【0033】すなわち、図9の(a)に示すように、素
材1を心金2a、2bによりチャッキングするとともに
(チャッキング工程)、フランジ相当部1aの外周側を
第1成形ローラ30の拘束溝3aに挿入する(拘束工
程)。このとき、第1成型ローラ30の外周面は、拘束
溝3aを挟んで円筒長さLが大きい側の外径寸法d1が
円筒長さLが小さい側の径寸法d2に比べて小さくなる
ように(d2>d1)、段付き状となっている。
【0034】そして、第1成型ローラ30にてフランジ
相当部1aを押圧していくと、第5実施形態と同様に
(図9の(b)参照)、外径寸法d1側にのみ張り出し
部1b(以下、この張り出し部1bを第1張り出し部1
bと表記する。)が形成されていく(第1張り出し工
程)。次に、第1成型ローラ30に代えて、外径寸法d
1、d2が等しい第2成型ローラ31によりフランジ相
当部1aを押圧していくと、図9の(c)に示すよう
に、第1張り出し部1bの張り出し寸法(円筒長さLに
相当する寸法)が大きくなるとともに、外径寸法d2側
に第2張り出し部1cが形成される。
【0035】その後さらに、成形ローラ31を回転軸R
C側に移動させて、図9の(d)に示すように、心金2
a、2bの外周面と成形ローラ3の外周面とで両張り出
し部1b、1cを押し潰すように、両張り出し部1b、
1cをさらに塑性流動させ、円筒部11a、11bを成
形する(円筒部成形工程)。このとき、第1張り出し部
1bは第2張り出し部1cに比べて塑性流動した素材1
(フランジ相当部1a)の量が大きいため、円筒部11
aの円筒長さLの方が、円筒部11bの円筒長さLより
大きくなる。
【0036】(第6実施形態)本実施形態も第6実施形
態と同様に、フランジ部12を挟んで円筒長さLの異な
る大きさの円筒部11a、11bを有する回転対称体1
0を成形する製造方法である。すなわち、本実施形態で
は、図10の(a)に示すように、心金2a、2bにて
素材1をチャッキングするとともに(チャッキング工
程)、第1成形ローラ32を用いて、フランジ相当部1
aを拘束した状態で押圧する(拘束工程、張り出し工
程)。
【0037】このとき、第1成形ローラ32は、拘束溝
3aの開口側の角部の丸みr1、r2のうち、円筒長さ
Lが大きい方の丸みr1を円筒長さLが小さい方の丸み
r2より大きくなるように構成され、かつ、角部の丸み
が大きいほど塑性流動がし易いため、丸みr1側の張り
出し部1bの張り出し寸法の方が丸みr2側の張り出し
寸法より大きくなる。
【0038】そして次に、両丸みr1、r2が等しい第
2成型ローラ33と心金2a、2bとにより両張り出し
部1b、1cを押し潰すようにして両円筒部11a、1
1bを成形する(円筒部成形工程)。なお、本実施形態
では、円筒部成形工程において両丸みr1、r2が等し
い第2成型ローラ33を用いたが、回転対称体10が完
成した状態において、円筒部11aとフランジ部12と
の連結部の丸みr1と、円筒部11bとフランジ部12
との連結部の丸みr2とが異なってもよいときは、第1
成形ローラ32のみで回転対称体10を成形することが
できる。
【0039】なお、図10の(b)に示すように、2つ
心金2a、2bの角部の丸みr3、r4を各々相違させ
ることにより、素材1のうち第1円筒部11a側での塑
性流動量と、第2円筒部11b側での塑性流動量とを相
違させて両円筒部11a、11bを成形してもよい。 (第7実施形態)本実施形態は、図11に示すように、
同軸状に複数本の円筒部11を有する回転対称体10の
製造方法である。ここで、回転軸RC側の円筒部11を
第1円筒部111と表記し、外周側の円筒部11を第2
円筒部112と表記する。
【0040】そして、本実施形態では、先ず、第1円筒
部111を第1実施形態と同様な工程を経て成形する。
次に、両円筒部111、112の間に相当する部位に、
略円筒状の第2の心金22a、22bを当てがった状態
で、第1実施形態と同様な工程を経て第2円筒部112
を成形する。
【0041】なお、本実施形態では、心金2a、2bに
第1円筒部111が勘合する第1凹部2cを形成し、第
2の心金22a、22bに第2円筒部112が勘合する
第2凹部22cを形成したが、第1凹部2cを第2の心
金22a、22bに形成してもよく、また、第2凹部2
2cを廃止してもよい。ところで、上述の実施形態で
は、円盤状の素材1から回転対称体10を形成したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、図12に示す
ように、プレス加工等により予め所定形状(図12で
は、カップ状)に成形されたものから、円筒部11を成
形してもよい。
【0042】また、上述の実施形態では、心金2a、2
bを回転させて素材1を回転させたが、素材1は停止さ
せた状態で成形ローラ3を素材1(心金2a、2b)回
りに回転させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転対称体の斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る回転対称体の製造方法を示
す模式図である。
【図3】拘束溝の拡大図である。
【図4】第1実施形態の変形例に係る回転対称体の製造
方法を示す模式図である。
【図5】第1実施形態の変形例に係る回転対称体の製造
方法を示す模式図である。
【図6】第2実施形態に係る回転対称体の製造方法を示
す模式図である。
【図7】第3実施形態に係る回転対称体の製造方法を示
す模式図である。
【図8】第4実施形態に係る回転対称体の製造方法を示
す模式図である。
【図9】第5実施形態に係る回転対称体の製造方法を示
す模式図である。
【図10】第6実施形態に係る回転対称体の製造方法を
示す模式図である。
【図11】第7実施形態に係る回転対称体の製造方法を
示す模式図である。
【図12】本発明の変形例に係る回転対称体の製造方法
を示す模式図である。
【図13】すり割り加工による回転対称体の製造方法を
示す模式図である。
【符号の説明】
1…素材、1b…張り出し部、2a、2b…心金、3…
成形ローラ、3a…拘束溝、10…回転対称体、11…
円筒部、12…フランジ部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部(11)と、この円筒部(11)
    から径方向に拡がるフランジ部(12)とを有し、対称
    軸に対して回転対称な回転対称体を、1つの素材(1)
    から一体成形する回転対称体の製造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込んで前記フランジ相当部(1a)の外周側を
    拘束し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記フランジ相当部(1a)を前記外周側から前記
    対称軸側に向けて押圧し、前記素材(1)を塑性流動さ
    せて前記円筒部(11)を成形することを特徴とする回
    転対称体の製造方法。
  2. 【請求項2】 円筒部(11)と、この円筒部(11)
    から径方向に拡がるフランジ部(12)とを有し、対称
    軸に対して回転対称な回転対称体を、1つの素材(1)
    から一体成形する回転対称体の製造方法であって、 円周状の外周面を有する心金(2a、2b)にて前記素
    材(1)をチャッキングする工程と、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から成形ローラ(3)により挟み込む工程と、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を前記成形ローラ
    (3)にて挟み込んだ状態で、前記フランジ相当部(1
    a)を外周側から前記対称軸側に向けて前記成型ローラ
    (3)にて押圧し、前記素材(1)を塑性流動させて前
    記対称軸方向に張り出す張り出し部(1b)を成形する
    工程と、 前記心金(2a、2b)と前記成型ローラ(3)とによ
    り前記張り出し部(1b)を押し潰し、前記円筒部(1
    1)を成形する工程とを有することを特徴とする回転対
    称体の製造方法。
  3. 【請求項3】 外周面に複数本の溝(12a〜12d)
    を有する前記成形ローラ(3)により前記素材(1)を
    押圧することを特徴とする請求項2に記載の回転対称体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 径寸法が異なる2つの前記心金(2a、
    2b)によりチャッキングするとともに、外周面を断付
    き状とした前記成形ローラ(3)により前記素材(1)
    を押圧することを特徴とする請求項2に記載の回転対称
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 フランジ部(12)と、このフランジ部
    (12)を挟んで前記フランジ部(12)の厚み方向両
    側に延びる第1、2円筒部(11a、11b)を有する
    とともに、前記両円筒部(11a、11b)の円筒長さ
    (L)が異なる回転対称体を、1つの素材(1)から一
    体成形する回転対称体の製造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込んで前記フランジ相当部(1a)の外周側を
    拘束し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記フランジ相当部(1a)を前記外周側から前記
    回転対称体の対称軸側に向けて押圧し、前記素材(1)
    のうち前記第1円筒部(11a)側での塑性流動量と、
    前記第2円筒部(11b)側での塑性流動量とが異なる
    ように前記素材(1)を塑性流動させて前記両円筒部
    (11a、11b)を成形することを特徴とする回転対
    称体の製造方法。
  6. 【請求項6】 フランジ部(12)と、このフランジ部
    (12)を挟んで前記フランジ部(12)の厚み方向両
    側に延びる第1、2円筒部(11a、11b)を有する
    とともに、前記両円筒部(11a、11b)の円筒長さ
    (L)が異なる回転対称体を、1つの素材(1)から一
    体成形する回転対称体の製造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込む拘束溝(3a)を有する成形ローラ(3
    2)にて前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束
    し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記成形ローラ(32)を移動させて前記フランジ
    相当部(1a)を前記外周側から前記回転対称体の対称
    軸側に向けて押圧し、 前記拘束溝(3a)の開口側角部の丸み(r1、r2)
    のうち、前記第1円筒部(11a)側の丸み(r1)と
    前記第2円筒部(11b)側の丸み(r2)とを相違さ
    せることにより、前記素材(1)のうち前記第1円筒部
    (11a)側での塑性流動量と、前記第2円筒部(11
    b)側での塑性流動量とが異なるように前記素材(1)
    を塑性流動させて前記両円筒部(11a、11b)を成
    形することを特徴とする回転対称体の製造方法。
  7. 【請求項7】 フランジ部(12)と、このフランジ部
    (12)を挟んで前記フランジ部(12)の厚み方向両
    側に延びる第1、2円筒部(11a、11b)を有する
    とともに、前記両円筒部(11a、11b)の円筒長さ
    (L)が異なる回転対称体を、1つの素材(1)から一
    体成形する回転対称体の製造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込んで前記フランジ相当部(1a)の外周側を
    拘束し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記フランジ相当部(1a)を前記外周側から前記
    回転対称体の対称軸側に向けて押圧し、前記素材(1
    a)をその厚み方向から挟み込んでチャッキングする2
    つ心金(2a、2b)の角部の丸み(r3、r4)を各
    々相違させることにより、前記素材(1)のうち前記第
    1円筒部(11a)側での塑性流動量と、前記第2円筒
    部(11b)側での塑性流動量とが異なるように前記素
    材(1)を塑性流動させて前記両円筒部(11a、11
    b)を成形することを特徴とする回転対称体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 フランジ部(12)と、このフランジ部
    (12)を挟んで前記フランジ部(12)の厚み方向両
    側に延びる第1、2円筒部(11a、11b)を有する
    とともに、前記両円筒部(11a、11b)の円筒長さ
    (L)が異なる回転対称体を、1つの素材(1)から一
    体成形する回転対称体の製造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込んで前記フランジ相当部(1a)の外周側を
    拘束し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記フランジ相当部(1a)を前記外周側から前記
    回転対称体の対称軸側に向けて押圧し、前記素材(1)
    のうち前記両円筒部(11a、11b)のいずれか一方
    側の塑性流動を規制することにより、前記素材(1)の
    うち前記第1円筒部(11a)側での塑性流動量と、前
    記第2円筒部(11b)側での塑性流動量とが異なるよ
    うに前記素材(1)を塑性流動させて前記両円筒部(1
    1a、11b)を成形することを特徴とする回転対称体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 フランジ部(12)と、このフランジ部
    (12)を挟んで前記フランジ部(12)の厚み方向一
    方側にのみに延びる円筒部(11)を有する回転対称体
    を、1つの素材(1)から一体成形する回転対称体の製
    造方法であって、 前記素材(1)のうち前記フランジ部(12)に相当す
    るフランジ相当部(1a)の外周側をその厚み方向両側
    から挟み込んで前記フランジ相当部(1a)の外周側を
    拘束し、 前記フランジ相当部(1a)の外周側を拘束した状態
    で、前記フランジ相当部(1a)を前記外周側から前記
    回転対称体の対称軸側に向けて押圧し、前記素材(1)
    のうち前記円筒部(11)と反対側の塑性流動を規制す
    ることにより、前記素材(1)のうち前記円筒部(1
    1)側の塑性流動量を、前記円筒部(11)と反対側の
    塑性流動量より大きくして前記円筒部(11)を成形す
    ることを特徴とする回転対称体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記素材(1)のうち前記円筒部(1
    1)と反対側の塑性流動を、前記素材(1)をその厚み
    方向から挟み込んでチャッキングする心金(2b)によ
    り拘束することを特徴とする請求項9に記載の回転対称
    体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記素材(1)のうち前記円筒部(1
    1)と反対側の塑性流動を、前記素材(1)を押圧する
    成形ローラ(3)により拘束することを特徴とする請求
    項9に記載の回転対称体の製造方法。
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