JP2000009153A

JP2000009153A - 自在継手用ブ―ツ

Info

Publication number: JP2000009153A
Application number: JP11104834A
Authority: JP
Inventors: Akihiro Mukoda; 明博向田; Seiya Umeno; 誠也梅野
Original assignee: Nok Corp
Current assignee: Nok Corp
Priority date: 1998-04-23
Filing date: 1999-04-13
Publication date: 2000-01-11
Anticipated expiration: 2019-04-13
Also published as: US6209885B1; JP4203688B2

Abstract

(57)【要約】【課題】蛇腹部１の軸方向一端側に自在継手の外輪部
１４にクランプ手段１１をもって装着される装着部２が
設けられ、蛇腹部１と装着部２との間に、高角度屈曲時
における蛇腹同士の接触面圧を下げるとともに蛇腹部１
と軸との当たりを緩和する目的をもって逃げ部６が設け
られている自在継手用ブーツについて、逃げ部６がクラ
ンプ手段１１の緊締部と干渉するのを防止する。【解決手段】装着部２と逃げ部６との間に所定の軸方
向長さを備えたスペーサ部７を設けることにより、逃げ
部６をクランプ手段１１から遠ざけることにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自在継手の作動部
を被覆保護するために用いられる自在継手用ブーツに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図８に示すように、蛇腹部５
１の軸方向一端側に比較的大径の装着部５２を設けると
ともに軸方向他端側に比較的小径の装着部５３を設け、
大径側装着部５２を自在継手の外輪部５４の外周に固定
するとともに小径側装着部５３を軸５５の外周に固定し
て自在継手の作動部を被覆保護するようにした樹脂製の
自在継手用ブーツが知られている。またこのブーツに
は、蛇腹部５１と大径側装着部５２との間に、高角度屈
曲時における蛇腹同士の接触面圧を下げるとともに蛇腹
部５１と軸５５との当たりを緩和する目的をもって、断
面略円弧形の逃げ部５６が設けられている。

【０００３】この種の樹脂製のブーツは、従来のゴム製
のブーツと比較して、耐久性、機能性およびリサイクル
性に優れていることから、近年急速にその普及率が拡大
しているが、ゴム製のブーツと比較して剛性が高いため
に、以下のような不都合を来している。

【０００４】すなわち、樹脂製ブーツの大径側装着部５
２を自在継手の外輪部５４に固定する際に装着部材が用
いられ、この装着部材として一般にクランプ手段が用い
られている。この場合、クランプ手段としては、旧来の
ゴム製ブーツにおける大径側装着部を自在継手の外輪部
に装着するときに使用されていたクランプより剛性の高
いものが使用され、具体的にはカシメタイプのクランプ
が用いられている。

【０００５】しかしながら、このカシメタイプのクラン
プには、その円周上の所定個所に緊締部が設けられてい
て、この緊締部が同じクランプのバンド部の外周面より
径方向外方に大きく突出している。

【０００６】したがって、自在継手の作動時にブーツが
高角度で屈曲すると、クランプの直ぐ隣に位置する逃げ
部５６がその圧縮側でクランプの緊締部と干渉し、これ
が繰り返されるうちに、この逃げ部５６やこれに連なる
蛇腹部５１が損傷することがある。

【０００７】また、自在継手にブーツを装着した状態
で、これらを取り扱う際に自在継手を周辺の物体にぶつ
けると、この物体と自在継手の外輪部の外周端部との間
にブーツが挟まれることがあり、これにより逃げ部５６
やこれに連なる蛇腹部５１が損傷することもある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、高角度屈曲時における蛇腹同士の接触面圧を下げる
とともに蛇腹部と軸との当たりを緩和する目的をもって
設けられる逃げ部がクランプの緊締部と干渉するのを防
止することが可能な自在継手用ブーツを提供することを
目的とし、また、自在継手にブーツを装着した状態で、
これらを取り扱う際に自在継手を周辺の物体にぶつけて
も、この物体と自在継手の外輪部の外周端部との間にブ
ーツが挟まれるのを防止することが可能な自在継手用ブ
ーツを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項１による自在継手用ブーツは、蛇腹
部の軸方向一端側に、自在継手の外輪部にクランプ手段
をもって装着される装着部が設けられ、前記蛇腹部と装
着部との間に逃げ部が設けられている自在継手用ブーツ
において、前記装着部と逃げ部との間に、所定の軸方向
長さを備えたスペーサ部が設けられていることを特徴と
するものである。

【００１０】また、本発明の請求項２による自在継手用
ブーツは、上記した請求項１の自在継手用ブーツにおい
て、スペーサ部が、装着部の外周面に設けたクランプ嵌
着用の溝状凹部の端部側側壁より高い高さの蛇腹側側壁
を備えた張り出し部と、前記張り出し部の外周端部から
軸方向一方に向けて一体成形された立ち上がり部と、前
記立ち上がり部の軸方向端部から斜め外方または径方向
外方に向けて一体成形された拡大部とを有していること
を特徴とするものである。

【００１１】上記構成を備えた本発明の請求項１による
自在継手用ブーツのように、装着部と逃げ部との間に所
定の軸方向長さを備えたスペーサ部が設けられると、こ
のスペーサ部の長さ分だけ、逃げ部がクランプから遠く
に配置されることになる。したがって高角度屈曲時に逃
げ部が圧縮側で倒れ込んでもクランプの緊締部に届かな
いことが多くなり、これにより逃げ部が緊締部と干渉す
るのを回避することが可能となる。尚、逃げ部に代わっ
て新たにスペーサ部が緊締部と干渉することがないよう
に、スペーサ部の径寸法は、これを逃げ部の径寸法より
小さく設定するのが好適である。

【００１２】また同様に、装着部と逃げ部との間に所定
の軸方向長さを備えたスペーサ部が設けられると、この
スペーサ部の長さ分だけ、逃げ部や蛇腹部が自在継手の
外輪部の外周端部から遠くに配置されることになる。し
たがって自在継手にブーツを装着した状態で、これらを
取り扱う際に自在継手を周辺の物体にぶつける等して逃
げ部に対してその径方向外方から内向きの衝撃や斜め内
向きの衝撃が作用して逃げ部が内向きに凹むようなこと
があっても、この逃げ部や蛇腹部が外輪部の外周端部に
届かないことが多く、これによりブーツが上記物体と自
在継手の外輪部の外周端部との間に挟まれるのを回避す
ることが可能となる。

【００１３】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項２による自在継手用ブーツのように、スペー
サ部が、装着部の外周面に設けたクランプ嵌着用の溝状
凹部の端部側側壁より高い高さの蛇腹側側壁を備えた張
り出し部と、張り出し部の外周端部から軸方向一方に向
けて一体成形された立ち上がり部と、立ち上がり部の軸
方向端部から斜め外方または径方向外方に向けて一体成
形された拡大部とを有していると、このスペーサ部が高
角度屈曲時に以下のように作動する。

【００１４】すなわち、スペーサ部に対してこれを倒そ
うとする負荷が作用すると、先ず第一段階の作動とし
て、立ち上がり部の軸方向端部を基点として、これに連
なる拡大部および逃げ部が一体に倒れ込み、引き続き第
二段階の作動として、張り出し部の外周端部を基点とし
て、これに連なる立ち上がり部、拡大部および逃げ部が
一体に倒れ込む。したがって、このような段階作動によ
り負荷が分散されるために各部の倒れ込み角度をそれぞ
れ比較的小さくすることができ、これにより逃げ部が緊
締部と干渉するのを回避することが可能となる。

【００１５】また、クランプ嵌着用の溝状凹部における
蛇腹側側壁の高さが端部側側壁の高さより高く設定され
るとともに、拡大部が斜め外方または径方向外方に向け
て拡大形成されているために、逃げ部がかなり径方向外
方に配置されている。したがって高角度屈曲時に逃げ部
が圧縮側で倒れ込んでもクランプの緊締部とは径方向位
置が合わないことが多くなり、これによっても逃げ部が
緊締部と干渉するのを回避することが可能となる。

【００１６】

【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施形態を図面に
したがって説明する。

【００１７】第一実施形態・・・図１は、当該実施形態に係る自在継手用ブーツの半裁断
面を示しており、その要部装着状態が図２に示されてい
る。

【００１８】図１に示すように、当該ブーツは先ず、多
数の谷部および山部を交互に並べた蛇腹部１を有してお
り、この蛇腹部１の軸方向一端側（図上下側、以下、大
径側とも称する）に円筒状を呈する比較的大径の装着部
２が設けられており、反対側の軸方向他端側（図上上
側、以下、小径側とも称する）に円筒状を呈する比較的
小径の装着部３が設けられている。蛇腹部１は多数の蛇
腹４を軸方向に並べたものであって、蛇腹４は大径側装
着部２から小径側装着部３にかけて径寸法が徐々に縮小
するように形成されている。大径側装着部２の外周面に
は、クランプ嵌着用の環状を呈する溝状凹部（クランプ
溝とも称する）５が設けられている。

【００１９】蛇腹部１と大径側装着部２との間に、断面
略円弧形を呈する環状の逃げ部６が設けられており、こ
の逃げ部６と大径側装着部２との間に、所定の軸方向長
さＬを備えた環状のスペーサ部７が設けられている。

【００２０】このスペーサ部７は、以下のように構成さ
れている。

【００２１】すなわち、図２に示すように先ず、大径側
装着部２の外周面に設けられた溝状凹部５の端部側側壁
（大径側側壁とも称する）５ａの高さｈ_１より高い高さ
ｈ_２の蛇腹側側壁（小径側側壁とも称する）５ｂを備え
た張り出し部８が設けられており、この張り出し部８の
外周端部から軸方向小径側に向けて立ち上がり部（スト
レート部とも称する）９が一体成形されており、この立
ち上がり部９の小径側端部から斜め外方であって軸方向
小径側に向けて拡大部１０が一体成形されており、この
拡大部１０が断面略円弧形の逃げ部６に一連に繋がって
いる。

【００２２】溝状凹部５の小径側側壁５ｂの高さｈ
_２は、クランプ１１のバンド部１１ａの厚さｔの１．５
倍ないし２．０倍の大きさを目安に設定されている。張
り出し部８は、大径側装着部２の小径側端部から径方向
外方に向けて突出するように環状ないし蛇の目状に形成
されており、互いに平行ないし略平行な固有の一対の端
面を備えている。張り出し部８の径方向長さは、実寸で
２ｍｍ以上に設定されている。

【００２３】また、立ち上がり部９は環状ないし円筒状
に形成されており、互いに平行ないし略平行な固有の一
対の周面を備えている。拡大部１０は環状ないしテーパ
状に形成されており、断面形状において略直線状に形成
されている。拡大部１０の自由状態における傾斜角度θ
_１は、蛇腹部１の各谷部から小径側に延びた蛇腹（斜面
部または傾斜部とも称する）４の傾斜角度θ_２（図１参
照）より小さく設定されている。断面略円弧形を呈する
逃げ部６の半径（円弧の半径）は、実寸で２ｍｍ以上に
設定されている。

【００２４】また、大径側装着部２の内周面の軸方向略
中央に、この大径側装着部２を自在継手の外輪部１４に
対して軸方向に位置決めするための係合凸部１５が設け
られており、この係合凸部１５が、外輪部１４の外周面
に凹設された係合凹部１６に係合することによって、大
径側装着部２が外輪部１４に対して位置決めされてい
る。

【００２５】当該ブーツは、ＴＰＥ等の合成樹脂により
全体が一体に成形されている。

【００２６】上記構成を備えた自在継手用ブーツは、大
径側装着部２を自在継手の外輪部１４の外周にカシメタ
イプのクランプ１１をもって固定するとともに小径側装
着部３を軸（図示せず）の外周に固定して自在継手の作
動部を被覆保護するものであって、上記構成により以下
の作用効果を奏する点に特徴を有している。尚、カシメ
タイプのクランプ１１はバンド部１１ａの他に、このバ
ンド部１１ａを締め付けるための緊締部（カシメ部とも
称する、図示せず）を有しており、この緊締部がバンド
部１１ａの円周上一箇所において、バンド部１１ａから
径方向外方に大きく突出している。

【００２７】すなわち先ず第一に、大径側装着部２と逃
げ部６との間に所定の軸方向長さＬを備えたスペーサ部
７が設けられているために、このスペーサ部７の長さ分
だけ逃げ部６がクランプ１１より小径側に遠く離れて配
置されている。したがって高角度屈曲時に逃げ部６が圧
縮側で倒れ込んでも、クランプ１１の緊締部に届かない
ことが多く、これにより逃げ部６が緊締部と干渉するの
を回避することができる。したがって、この逃げ部６や
これに連なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷するのを
防止することができる。

【００２８】また、上記構成のブーツにおいて、スペー
サ部７に対してこれを倒そうとする負荷が作用すると、
スペーサ部７が以下のように作動する。

【００２９】すなわち、上記したように拡大部１０の傾
斜角度θ_１が蛇腹部１の各谷部から小径側に延びた蛇腹
４の傾斜角度θ_２より小さく設定されていて、その柔軟
性が比較的大きく設定されているために、当該ブーツに
対して或る方向に倒れ込む力が作用すると、先ず第一段
階の作動として、立ち上がり部９の小径側端部を基点と
して拡大部１０および逃げ部６が一体に圧縮側で径方向
外方に倒れ込む。このとき、立ち上がり部９はその剛性
が比較的大きいことから、殆んど変形しない。

【００３０】次いで第二段階の作動として、上記第一段
階以上に屈曲角度が大きくなると、立ち上がり部９の大
径側端部ないし張り出し部８の外周端部を基点として、
この立ち上がり部９、拡大部１０および逃げ部６が一体
に径方向外方に倒れ込む。このとき、倒れ込む力は第一
段階および第二段階を通して分散されて小さくなってい
るために、張り出し部８に作用する負荷も小さくなって
いる。したがって結果的に張り出し部８は、殆んど変形
しない。

【００３１】したがって、上記構成のブーツによれば、
高角度屈曲時においても張り出し部８が殆んど変形しな
いために、この張り出し部８がクランプ１１の緊締部と
干渉することがなく、この張り出し部８に支えられた立
ち上がり部９、拡大部１０および逃げ部６がクランプ１
１の緊締部と干渉することもない。したがってこれらの
部分やこれに連なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷す
るのを防止することができる。

【００３２】また、クランプ嵌着用の溝状凹部５におけ
る小径側側壁５ｂの高さｈ_２が大径側側壁５ａの高さｈ
_１より高く設定されるとともに、拡大部１０が斜め外方
に向けて拡大形成されているために、逃げ部６が大径側
装着部２およびこれに嵌着されるクランプ１１に対し
て、かなり径方向外方に配置されている。したがって高
角度屈曲時に逃げ部６が倒れ込んでもクランプ１１の緊
締部とは径方向位置が合わないことが多く、これによっ
ても逃げ部６が緊締部と干渉して損傷するのを防止する
ことができる。

【００３３】また同様に、大径側装着部２と逃げ部６と
の間に所定の軸方向長さＬを備えたスペーサ部７が設け
られているために、このスペーサ部７の長さ分だけ、逃
げ部６や蛇腹部１が自在継手の外輪部１４の外周端部よ
り遠く離れて配置される。したがって自在継手にブーツ
を装着した状態で、これらを取り扱う際に自在継手を周
辺の物体にぶつける等して、逃げ部６に対してその径方
向外方から内向きの衝撃や斜め内向きの衝撃が作用して
逃げ部６が内向きに凹むようなことがあってもこの逃げ
部６や蛇腹部１が外輪部１４の外周端部に届かないこと
が多く、これによりブーツが上記物体と自在継手の外輪
部１４の外周端部との間に挟まれるのを回避することが
できる。したがって逃げ部６やこれに連なる蛇腹部１が
上記物体と自在継手の外輪部１４の外周端部との間に挟
まれて損傷するのを防止することができる。

【００３４】第二実施形態・・・図３は、当該実施形態に係る自在継手用ブーツの要部断
面を示している。

【００３５】同図に示すように、当該ブーツは先ず、多
数の谷部および山部を交互に並べた蛇腹部１を有してお
り、この蛇腹部１の軸方向一端側（図上下側、以下、大
径側とも称する）に円筒状を呈する比較的大径の装着部
２が設けられており、反対側の軸方向他端側（図上上
側、以下、小径側とも称する）に円筒状を呈する比較的
小径の装着部（図示せず）が設けられている。蛇腹部１
は多数の蛇腹４を軸方向に並べたものであって、蛇腹４
は大径側装着部２から小径側装着部にかけて径寸法が徐
々に縮小するように形成されている。大径側装着部２の
外周面には、クランプ嵌着用の環状を呈する溝状凹部
（クランプ溝とも称する）５が設けられている。

【００３６】蛇腹部１と大径側装着部２との間に、断面
略円弧形を呈する環状の逃げ部６が設けられており、こ
の逃げ部６と大径側装着部２との間に、所定の軸方向長
さＬを備えた環状のスペーサ部７が設けられている。

【００３７】このスペーサ部７は、以下のように構成さ
れている。

【００３８】すなわち、同図に示すように先ず、大径側
装着部２の外周面に設けられた溝状凹部５の端部側側壁
（大径側側壁とも称する）５ａの高さｈ_１より高い高さ
ｈ_２の蛇腹側側壁（小径側側壁とも称する）５ｂを備え
た張り出し部８が設けられており、この張り出し部８の
外周端部から軸方向小径側に向けて立ち上がり部（スト
レート部とも称する）９が一体成形されており、この立
ち上がり部９の小径側端部から径方向外方に向けて拡大
部１０が一体成形されており、この拡大部１０が断面略
円弧形の逃げ部６に一連に繋がっている。

【００３９】溝状凹部５の小径側側壁５ｂの高さｈ
_２は、クランプ（図示せず）のバンド部の厚さの１．５
倍ないし２．０倍の大きさを目安に設定されている。張
り出し部８は、大径側装着部２の小径側端部から径方向
外方に向けて突出するように環状ないし蛇の目状に形成
されている。張り出し部８の径方向長さは、実寸で２ｍ
ｍ以上に設定されている。

【００４０】また、立ち上がり部９は環状ないし円筒状
に形成されており、その軸方向長さは実寸で１ｍｍ以上
に設定されている。拡大部１０は環状ないし蛇の目状に
形成されており、断面形状において略直線状に形成され
ている。断面略円弧形を呈する逃げ部６の半径（円弧の
半径）は、実寸で２ｍｍ以上に設定されている。

【００４１】また、大径側装着部２の内周面の軸方向略
中央に、この大径側装着部２を自在継手の外輪部（図示
せず）に対して軸方向に位置決めするための係合凸部１
５が設けられており、この係合凸部１５が、外輪部の外
周面に凹設された係合凹部に係合することによって、大
径側装着部２が外輪部に対して位置決めされている。

【００４２】当該ブーツは、ＴＰＥ等の合成樹脂により
全体が一体に成形されている。

【００４３】上記構成を備えた自在継手用ブーツは、大
径側装着部２を自在継手の外輪部の外周にカシメタイプ
のクランプをもって固定するとともに小径側装着部を軸
（図示せず）の外周に固定して自在継手の作動部を被覆
保護するものであって、上記構成により以下の作用効果
を奏する点に特徴を有している。尚、カシメタイプのク
ランプはバンド部の他に、このバンド部を締め付けるた
めの緊締部（カシメ部とも称する）を有しており、この
緊締部がバンド部の円周上一箇所において、バンド部か
ら径方向外方に大きく突出している。

【００４４】すなわち先ず第一に、大径側装着部２と逃
げ部６との間に所定の軸方向長さＬを備えたスペーサ部
７が設けられているために、このスペーサ部７の長さ分
だけ逃げ部６がクランプより小径側に遠く離れて配置さ
れている。したがって高角度屈曲時に逃げ部６が圧縮側
で倒れ込んでも、クランプの緊締部に届かないことが多
く、これにより逃げ部６が緊締部と干渉するのを回避す
ることができる。したがって、この逃げ部６やこれに連
なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷するのを防止する
ことができる。

【００４５】また、上記構成のブーツにおいて、スペー
サ部７に対してこれを倒そうとする負荷が作用すると、
スペーサ部７が以下のように作動する。

【００４６】すなわち、上記したように拡大部１０が径
方向外方に向けて突出形成されていてその柔軟性が比較
的大きく設定されているために、当該ブーツに対して或
る方向に倒れ込む力が作用すると、先ず第一段階の作動
として、立ち上がり部９の小径側端部を基点として拡大
部１０および逃げ部６が一体に圧縮側で径方向外方に倒
れ込む。このとき、立ち上がり部９はその剛性が比較的
大きいことから、殆んど変形しない。

【００４７】次いで第二段階の作動として、上記第一段
階以上に屈曲角度が大きくなると、立ち上がり部９の大
径側端部ないし張り出し部８の外周端部を基点として、
この立ち上がり部９、拡大部１０および逃げ部６が一体
に径方向外方に倒れ込む。このとき、倒れ込む力は第一
段階および第二段階を通して分散されて小さくなってい
るために、張り出し部８に作用する負荷も小さくなって
いる。したがって結果的に張り出し部８は、殆んど変形
しない。

【００４８】したがって、上記構成のブーツによれば、
高角度屈曲時においても張り出し部８が殆んど変形しな
いために、この張り出し部８がクランプの緊締部と干渉
することがなく、この張り出し部８に支えられた立ち上
がり部９、拡大部１０および逃げ部６がクランプの緊締
部と干渉することもない。したがってこれらの部分やこ
れに連なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷するのを防
止することができる。

【００４９】また、クランプ嵌着用の溝状凹部５におけ
る小径側側壁５ｂの高さｈ_２が大径側側壁５ａの高さｈ
_１より高く設定されるとともに、拡大部１０が径方向外
方に向けて拡大形成されているために、逃げ部６が大径
側装着部２およびこれに嵌着されるクランプに対して、
かなり径方向外方に配置されている。したがって高角度
屈曲時に逃げ部６が倒れ込んでもクランプの緊締部とは
径方向位置が合わないことが多く、これによっても逃げ
部６が緊締部と干渉して損傷するのを防止することがで
きる。

【００５０】また同様に、大径側装着部２と逃げ部６と
の間に所定の軸方向長さＬを備えたスペーサ部７が設け
られているために、このスペーサ部７の長さ分だけ、逃
げ部６や蛇腹部１が自在継手の外輪部の外周端部より遠
く離れて配置される。したがって自在継手にブーツを装
着した状態で、これらを取り扱う際に自在継手を周辺の
物体にぶつける等して、逃げ部６に対してその径方向外
方から内向きの衝撃や斜め内向きの衝撃が作用して逃げ
部６が内向きに凹むようなことがあっても、この逃げ部
６や蛇腹部１が外輪部の外周端部に届かないことが多
く、これによりブーツが上記物体と自在継手の外輪部の
外周端部との間に挟まれるのを回避することができる。
したがって逃げ部６やこれに連なる蛇腹部１が上記物体
と自在継手の外輪部の外周端部との間に挟まれて損傷す
るのを防止することができる。

【００５１】上記第一および第二実施形態で説明した
他、拡大部１０の形状は、以下のようなものであっても
良い。

【００５２】第三実施形態・・・図４に示すように、スペーサ部７において、立ち上がり
部９の小径側端部から斜め外方であって軸方向小径側に
向けて拡大部１０をテーパ状に一体成形し、この拡大部
１０の断面形状を、径方向内方に向けて凸の略円弧形と
する。この拡大部１０の先端部に対して逃げ部６の円弧
が略一連に繋がっている。

【００５３】第四実施形態・・・図５に示すように、スペーサ部７において、立ち上がり
部９の小径側端部から斜め外方であって軸方向小径側に
向けて拡大部１０をテーパ状に一体成形し、この拡大部
１０の断面形状を略直線状とする。この拡大部１０の先
端部に対して逃げ部６の円弧が径方向外方に向けて繋が
っている。

【００５４】第五実施形態・・・図６は、当該実施形態に係る自在継手用ブーツの要部断
面を示している。

【００５５】同図に示すように、当該ブーツは先ず、多
数の谷部および山部を交互に並べた蛇腹部１を有してお
り、この蛇腹部１の軸方向一端側（図上下側、以下、大
径側とも称する）に円筒状を呈する比較的大径の装着部
２が設けられており、反対側の軸方向他端側（図上上
側、以下、小径側とも称する）に円筒状を呈する比較的
小径の装着部（図示せず）が設けられている。蛇腹部１
は多数の蛇腹４を軸方向に並べたものであって、蛇腹４
は大径側装着部２から小径側装着部にかけて径寸法が徐
々に縮小するように形成されている。大径側装着部２の
外周面には、クランプ嵌着用の環状を呈する溝状凹部
（クランプ溝とも称する）５が設けられている。

【００５６】蛇腹部１と大径側装着部２との間に、断面
略円弧形を呈する環状の逃げ部（大径肩山部とも称す
る）６が設けられており、この逃げ部６と大径側装着部
２との間に、所定の軸方向長さＬを備えた環状のスペー
サ部７が設けられている。

【００５７】このスペーサ部７は、以下のように構成さ
れている。

【００５８】すなわち、同図に示すように先ず、大径側
装着部２の外周面に設けられた溝状凹部５の端部側側壁
（大径側側壁とも称する）５ａの高さｈ_１より高い高さ
ｈ_２の蛇腹側側壁（小径側側壁とも称する）５ｂを備え
た張り出し部８が設けられており、この張り出し部８の
外周端部から軸方向小径側に向けて立ち上がり部（スト
レート部とも称する）９が一体成形されており、この立
ち上がり部９の小径側端部から斜め外方であって軸方向
小径側に向けて拡大部１０が一体成形されており、この
拡大部１０が断面略円弧形の逃げ部６に一連に繋がって
いる。

【００５９】溝状凹部５の小径側側壁５ｂの高さｈ
_２は、クランプ１１のバンド部１１ａの厚さｔの１．５
倍ないし２．０倍の大きさを目安に設定されている。張
り出し部８は、大径側装着部２の小径側端部から径方向
外方に向けて突出するように環状ないし蛇の目状に形成
されている。張り出し部８の径方向長さは、実寸で２ｍ
ｍ以上に設定されている。

【００６０】また、この溝状凹部５の小径側側壁５ｂな
いし張り出し部８の外周端部であって立ち上がり部９外
周面の大径側端部に、テーパ状を呈する環状の面取り部
（切欠部またはカット部とも称する）１７が形成されて
いる。

【００６１】また、立ち上がり部９は環状ないし円筒状
に形成されており、その軸方向長さは実寸で１ｍｍ以上
に設定されている。拡大部１０は環状ないしテーパ状に
形成されており、断面形状において略直線状に形成され
ている。拡大部１０の自由状態における傾斜角度θ
_１は、蛇腹部１の各谷部から小径側に延びた蛇腹（斜面
部または傾斜部とも称する）４の傾斜角度θ_２（上記第
一実施形態に係る図１参照）より小さく設定されてい
る。断面略円弧形を呈する逃げ部６の半径（円弧の半
径）は、実寸で１．５ｍｍ以下に設定されている。

【００６２】また、大径側装着部２の内周面の軸方向略
中央に、この大径側装着部２を自在継手の外輪部１４に
対して軸方向に位置決めするための係合凸部１５が設け
られており、この係合凸部１５が、外輪部１４の外周面
に凹設された係合凹部１６に係合することによって、大
径側装着部２が外輪部に対して位置決めされている。

【００６３】当該ブーツは、ＴＰＥ等の合成樹脂ないし
熱可塑性エラストマーにより全体が一体に成形されてい
る。

【００６４】上記構成を備えた自在継手用ブーツは、大
径側装着部２を自在継手の外輪部１４の外周にカシメタ
イプのクランプ１１をもって固定するとともに小径側装
着部を軸（図示せず）の外周に固定して自在継手の作動
部を被覆保護するものであって、上記構成により以下の
作用効果を奏する点に特徴を有している。尚、カシメタ
イプのクランプ１１はバンド部１１ａの他に、このバン
ド部１１ａを締め付けるための緊締部（カシメ部とも称
する、図示せず）を有しており、この緊締部がバンド部
１１ａの円周上一箇所において、バンド部１１ａから径
方向外方に大きく突出している。

【００６５】すなわち先ず第一に、大径側装着部２と逃
げ部６との間に所定の軸方向長さＬを備えたスペーサ部
７が設けられているために、このスペーサ部７の長さ分
だけ逃げ部６がクランプ１１より小径側に遠く離れて配
置されている。したがって高角度屈曲時に逃げ部６が圧
縮側で倒れ込んでも、クランプ１１の緊締部に届かない
ことが多く、これにより逃げ部６が緊締部と干渉するの
を回避することができる。したがって、この逃げ部６や
これに連なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷するのを
防止することができる。

【００６６】また、上記構成のブーツにおいて、スペー
サ部７に対してこれを倒そうとする負荷が作用すると、
スペーサ部７が以下のように作動する。

【００６７】すなわち、上記したように拡大部１０の傾
斜角度θ_１が蛇腹部１の各谷部から小径側に延びた蛇腹
４の傾斜角度θ_２より小さく設定されていて、その柔軟
性が比較的大きく設定されているために、当該ブーツに
対して或る方向に倒れ込む力が作用すると、先ず第一段
階の作動として、立ち上がり部９の小径側端部を基点と
して拡大部１０および逃げ部６が一体に圧縮側で径方向
外方に倒れ込む。このとき、立ち上がり部９はその剛性
が比較的大きいことから、殆んど変形しない。

【００６８】次いで第二段階の作動として、上記第一段
階以上に屈曲角度が大きくなると、立ち上がり部９の大
径側端部ないし張出し部８の外周端部を基点として、こ
の立ち上がり部９、拡大部１０および逃げ部６が一体に
径方向外方に倒れ込む。このとき、倒れ込む力は第一段
階および第二段階を通して分散されて小さくなっている
ために、張り出し部８に作用する負荷も小さくなってい
る。したがって結果的に張り出し部８は、殆んど変形し
ない。

【００６９】したがって、上記構成のブーツによれば、
高角度屈曲時においても張り出し部８が殆んど変形しな
いために、この張り出し部８がクランプ１１の緊締部と
干渉することがなく、この張り出し部８に支えられた立
ち上がり部９、拡大部１０および逃げ部６がクランプ１
１の緊締部と干渉することもない。したがってこれらの
部分やこれに連なる蛇腹部１が緊締部と干渉して損傷す
るのを防止することができる。

【００７０】また、クランプ嵌着用の溝状凹部５におけ
る小径側側壁５ｂの高さｈ_２が大径側側壁５ａの高さｈ
_１より高く設定されるとともに、拡大部１０が斜め外方
に向けて拡大形成されているために、逃げ部６が大径側
装着部２およびこれに嵌着されるクランプ１１に対し
て、かなり径方向外方に配置されている。したがって高
角度屈曲時に逃げ部６が倒れ込んでもクランプ１１の緊
締部とは径方向位置が合わないことが多く、これによっ
ても逃げ部６が緊締部と干渉して損傷するのを防止する
ことができる。

【００７１】更に、当該実施形態に係るブーツは、以下
の作用効果を奏する。

【００７２】すなわち先ず、上記したように大径側装着
部２と逃げ部６との間に所定の軸方向長さＬを備えたス
ペーサ部７が設けられているために、このスペーサ部７
の長さ分だけ、逃げ部６や蛇腹部１が自在継手の外輪部
１４の外周端部（ジョイント大径肩部とも称する）１４
ａより遠く離れて配置されている。したがって自在継手
に当該ブーツを装着した状態で、これらの取り扱いの際
に自在継手を周辺の物体にぶつける等して、逃げ部６に
対してその径方向外方から内向きの衝撃（矢印Ａ）や斜
め内向きの衝撃（矢印Ｂ）が作用して逃げ部６が内向き
に凹むようなことがあっても、この逃げ部６や蛇腹部１
が外輪部１４の外周端部１４ａに届かないことが多く、
これによりブーツが上記物体と自在継手の外輪部１４の
外周端部１４ａとの間に挟まれるのを回避することがで
きる。したがって逃げ部６やこれに連なる蛇腹部１が上
記物体と自在継手の外輪部１４の外周端部１４ａとの間
に挟まれて損傷するのを防止することができる。

【００７３】図７は、その試験方法および試験結果を示
している。

【００７４】すなわち、同図（Ａ）に示すように、自在
継手に装着したブーツに対してその上方の所定の高さＨ
から落錘１８を落とし、ブーツの落下部分に傷や亀裂が
発生するか否かを確認した。試験条件は以下のとおりと
した。

【００７５】ブーツの設定屈曲角度（θ）：０ｄｅｇ，
４０ｄｅｇ回転数：０ｒｐｍグリース状態：グリースなし落錘の重量：１ｋｇ

【００７６】尚、この条件にあってブーツの設定屈曲角
度θにおける「０ｄｅｇ」は図６における矢印Ａ方向の
衝撃に相当し、「４０ｄｅｇ」は図６における矢印Ｂ方
向の衝撃に相当するものである。

【００７７】試験結果は同図（Ｂ）の表に示すとおりで
あり、特に、衝撃が径方向外方から斜め内向きに入る
「４０ｄｅｇ」の場合に効果が大きいことを確認するこ
とができた。またこの場合、逃げ部６の半径（円弧の半
径）ないしアールを小さくすると（実寸で１．５ｍｍ以
下）、効果が一層大きくなる。

【００７８】また、当該ブーツにおいては、上記したよ
うに溝状凹部５の小径側側壁５ｂないし張り出し部８の
外周端部であって立ち上がり部９外周面の大径側端部
に、テーパ状を呈する環状の面取り部１７が設けられて
いるために、以下の作用効果を奏する。

【００７９】すなわち、このように面取り部１７が設け
られていることにより、この部分の表面積が小さくな
り、ブロー成形時のパリソンの伸展が少なくなり、ブロ
ー成形においてもこの部分の肉厚を厚くし易くなるため
に、剛性を確保することができる。したがって、衝撃を
受けた場合でも逃げ部の変形を抑制することができ、そ
の損傷を抑えることができる。

【００８０】

【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。

【００８１】すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の
請求項１による自在継手用ブーツにおいては、装着部と
逃げ部との間に所定の軸方向長さを備えたスペーサ部が
設けられているために、このスペーサ部の長さ分だけ、
逃げ部がクランプから遠く離れて配置される。したがっ
て高角度屈曲時に逃げ部が圧縮側で倒れ込んでもクラン
プの緊締部に届かないことが多く、これにより逃げ部が
緊締部と干渉するのを回避することができる。したがっ
て、この逃げ部やこれに連なる蛇腹部が緊締部と干渉し
て損傷するのを回避することができる。尚、蛇腹部と装
着部の間に逃げ部が設けられているために、その設置目
的である高角度屈曲時における蛇腹同士の接触面圧の低
下や蛇腹部および軸の当たりの緩和は、従来どおり確保
されている。

【００８２】また、上記したように装着部と逃げ部との
間に所定の軸方向長さを備えたスペーサ部が設けられて
いるために、このスペーサ部の長さ分だけ、逃げ部や蛇
腹部が自在継手の外輪部の外周端部から遠く離れて配置
される。したがって自在継手にブーツを装着した状態
で、これらを取り扱う際に自在継手を周辺の物体にぶつ
ける等して、逃げ部に対してその径方向外方から内向き
の衝撃や斜め内向きの衝撃が作用して逃げ部が内向きに
凹むようなことがあっても、この逃げ部や蛇腹部が外輪
部の外周端部に届かないことが多く、これによりブーツ
が上記物体と自在継手の外輪部の外周端部との間に挟ま
れるのを回避することができる。したがって逃げ部やこ
れに連なる蛇腹部が上記物体と自在継手の外輪部の外周
端部との間に挟まれて損傷するのを防止することができ
る。

【００８３】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項２による自在継手用ブーツにおいては、スペ
ーサ部が、装着部の外周面に設けたクランプ嵌着用の溝
状凹部の端部側側壁より高い高さの蛇腹側側壁を備えた
張り出し部と、張り出し部の外周端部から軸方向一方に
向けて一体成形された立ち上がり部と、立ち上がり部の
軸方向端部から斜め外方または径方向外方に向けて一体
成形された拡大部とを有しているために、スペーサ部が
高角度屈曲時に二段階作動し、これによりスペーサ部お
よび逃げ部の各部の傾きを減らして各部がクランプの緊
締部に干渉するのを回避することができる。

【００８４】また、クランプ嵌着用の溝状凹部における
蛇腹側側壁の高さが端部側側壁の高さより高く設定され
るとともに、拡大部が斜め外方または径方向外方に向け
て拡大形成されているために、逃げ部がかなり径方向外
方に配置されている。したがって高角度屈曲時に逃げ部
が圧縮側で倒れ込んでもクランプの緊締部とは径方向位
置が合わないことが多く、これによっても逃げ部が緊締
部と干渉するのを回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施形態に係るブーツの半裁断面
図

【図２】同ブーツの装着状態を示す要部拡大断面図

【図３】本発明の第二実施形態に係るブーツの要部断面
図

【図４】本発明の第三実施形態に係るブーツの要部断面
図

【図５】本発明の第四実施形態に係るブーツの要部断面
図

【図６】本発明の第五実施形態に係るブーツの装着状態
を示す要部断面図

【図７】同ブーツの性能試験（落錘試験）を示すもの
で、（Ａ）は試験方法を示す説明図、（Ｂ）は試験結果
を示す表図

【図８】従来例に係るブーツの断面図

【符号の説明】

１蛇腹部２大径側装着部（装着部）３小径側装着部４蛇腹５溝状凹部５ａ端部側側壁５ｂ蛇腹側側壁６逃げ部７スペーサ部８張り出し部９立ち上がり部１０拡大部１１クランプ（クランプ手段）１１ａバンド部１４外輪部１４ａ外周端部１５係合凸部１６係合凹部１７面取り部１８落錘

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】蛇腹部（１）の軸方向一端側に、自在継
手の外輪部（１４）にクランプ手段（１１）をもって装
着される装着部（２）が設けられ、前記蛇腹部（１）と
装着部（２）との間に逃げ部（６）が設けられている自
在継手用ブーツにおいて、前記装着部（２）と逃げ部（６）との間に、所定の軸方
向長さを備えたスペーサ部（７）が設けられていること
を特徴とする自在継手用ブーツ。
【請求項２】請求項１の自在継手用ブーツにおいて、スペーサ部（７）が、装着部（２）の外周面に設けたク
ランプ嵌着用の溝状凹部（５）の端部側側壁（５ａ）よ
り高い高さの蛇腹側側壁（５ｂ）を備えた張り出し部
（８）と、前記張り出し部（８）の外周端部から軸方向
一方に向けて一体成形された立ち上がり部（９）と、前
記立ち上がり部（９）の軸方向端部から斜め外方または
径方向外方に向けて一体成形された拡大部（１０）とを
有していることを特徴とする自在継手用ブーツ。