JP2000006596A - 水転写シートとその製造方法および水転写方法 - Google Patents

水転写シートとその製造方法および水転写方法

Info

Publication number
JP2000006596A
JP2000006596A JP18240398A JP18240398A JP2000006596A JP 2000006596 A JP2000006596 A JP 2000006596A JP 18240398 A JP18240398 A JP 18240398A JP 18240398 A JP18240398 A JP 18240398A JP 2000006596 A JP2000006596 A JP 2000006596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
printing
layer
water
water transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18240398A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuma Okamoto
一馬 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP18240398A priority Critical patent/JP2000006596A/ja
Publication of JP2000006596A publication Critical patent/JP2000006596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた画像の水転写シートを生産効率よく大
量生産できること。また、水転写後の画像等が被着体と
一体化し、かつ使用感が快適であること。 【解決手段】 水転写シートの製造方法が、印刷シート
基材に水溶解層およびカバー層を設けた印刷シートと、
剥離材に粘着剤層を設けた粘着シートとを形成し、該印
刷シートのカバー層に放射線硬化型インキを用いて印刷
を施し該インキを放射線で硬化させ印刷部分を形成した
後、該粘着シートの粘着剤層面と、前記印刷シート上の
印刷部分とが接触するように貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種被着体に画像
等を水転写するための水転写シートおよびその製造方法
に関し、特に皮膚に対し好適な水転写シートおよびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の転写シートには、有機溶剤転写タ
イプ、熱転写タイプ、粘着転写タイプ、水転写タイプ等
のものがある。画像の転写に水を用いる水転写シート
は、有機溶剤の使用を避けたい場合や、熱を加えること
ができないような場合等に、好んで用いられる。
【0003】近年、スポーツ観戦における応援等の際に
人体に同一マーク等で装飾することが流行している。か
かる場合に使用できるシールはまず、人体に悪影響を及
ぼさないものでなければならず、かつ同一図柄を大量生
産できることが必要である。水転写シートであれば有機
溶剤を使用しないので人体に悪影響を与えず、また、転
写の際に熱を加える必要がないので人間の皮膚への貼付
にも適用できる。
【0004】しかし、従来の水転写シートでは画像の印
刷に熱転写印刷を用いていたため、印刷が乾くまでに時
間がかかりラインスピードを極端に遅くさせなければな
らず大量生産には適していなかった。また、通常の酸化
重合型インキを使用した印刷での多色刷りを施すために
は一色印刷するたびに乾燥させ、その後で次の色を重ね
て印刷しなければならず、更に時間を要するので多色刷
りで大量生産を達成するという要求には到底応えること
はできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべくなされたものであり、本発明は、同一画像を
生産効率よく印刷して大量生産できる水転写シートおよ
びその製造方法を得ることを目的とする。さらに本発明
は、各種被着体、特に皮膚に対する追随性や貼付性に優
れ、画像等が被着体(例えば皮膚)と一体化してよくな
じむ水転写シートおよびその製造方法を得ることを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の水転写シート
の製造方法の発明は、印刷シート基材に水溶解層および
カバー層を設けた印刷シートと剥離材に粘着剤層を設け
た粘着シートとを形成し、該印刷シートのカバー層に放
射線硬化型インキを用いて印刷を施し該インキを放射線
で硬化させて印刷部分を形成した後、該粘着シートの粘
着剤層面と、前記印刷シート上の印刷部分とが接触する
ように貼り合わせることを特徴とする。
【0007】ここで、印刷シートのカバー層に放射線硬
化型インキを用いて印刷を施し該インキを放射線で硬化
させることは、紫外線硬化型インキを用いて印刷し、紫
外線を照射して硬化させてもよい。
【0008】請求項3の水転写シートの発明は、上記水
転写シートの製造方法によって製造されることを特徴と
する。
【0009】請求項4の水転写方法の発明は、上記いず
れかの水転写シートを用いて水転写を行う水転写方法で
あって、前記水転写シートの剥離材を剥がして露出した
粘着剤層を被着体に貼着し、次いで水溶解層を水で溶解
することによって印刷シート基材をカバー層から除去
し、被着体上に粘着層、印刷層およびカバー層からなる
層を形成することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水転写シートの製造方法
は、印刷シート基材に水溶解層およびカバー層を設けた
印刷シートのカバー層に放射線硬化型インキを用いて印
刷を施し、該インキを放射線で硬化させる操作を1回以
上繰り返す工程を有する。本発明において放射線とは広
義の放射線を意味し、電磁波および粒子線を含むものと
する。かかる放射線で硬化する工程においては、印刷さ
れたインキが直ちに放射線で硬化することが必要であ
る。印刷されたインキが直ちに硬化、乾燥するならば、
インキの種類や硬化方法は特に限定されるものではない
が、例えば、紫外線硬化型インキ(UVインキ)を用い
て印刷し、その後で紫外線を照射して印刷部分を硬化さ
せるか、または電子線硬化型インキ(EBインキ)を用
いて印刷し、その後で電子線を照射して印刷部分を硬化
させることが好ましい。
【0011】本発明に好ましく用いられるUVインキと
しては通常市販されているものを用いることができ、例
えばFXシリーズの商品名「UVエース」(久保井イン
キ株式会社製)等が挙げられる。
【0012】熱転写方式のインキでは印字に時間がかか
るため生産効率が悪く、例えばはがきサイズのものを印
刷するのに約3分かかっていたが、本発明によれば1秒
以下で印刷可能となる。また酸化重合によるインキで
は、乾燥に時間がかかるため1つの色の上に別の色を直
ぐに重ねると色が濁ってしまったが、本発明のように例
えばUVインキを用いれば、UVインキは速乾性がある
ので時間を置かずに色を重ねることができ、短時間でフ
ルカラー印刷を施すことができる。
【0013】UVインキを用いた印刷には例えばドラム
タイプの印刷にも適用できる。乾燥の操作を所望の色の
数だけ繰り返すことにより、すなわちドラムの周囲に印
刷部とUV照射部を1組としたセットを所望の色の数だ
け設置することにより多色印刷が可能となる。本発明の
UVインキを用いた印刷には、例えばフレキソ印刷が適
しており、好ましく用いられる印刷機としては、「LP
M−300」(リンテック株式会社製)、「MA−91
0」(リンテック株式会社製)、「MA−2200」
(リンテック株式会社製)等が挙げられる。
【0014】電子線硬化型インキ(EBインキ)とは電
子線の照射により硬化、乾燥するインキのことであり、
電子線の照射により瞬時に硬化、乾燥する。EBインキ
はUVインキとほぼ同様の成分を含有するが、UVイン
キの必須成分である光重合開始剤を配合する必要がな
い。本発明に好ましく用いられるEBインキとしては通
常市販されているものが挙げられる。
【0015】本発明による水転写シートを図1(a)〜
(b)を用いて説明する。図1(a)は印刷シートの模
式的な断面図であり、(b)は粘着シートの模式的な断
面図である。本発明による水転写シートは、印刷シート
4と粘着シート8と印刷層9とからなる。印刷シート4
は、順に印刷シート基材1、水溶解層2およびカバー層
3からなる構造であって、粘着シート8は順に第2の剥
離材7、粘着剤層6および第1の剥離材5からなる構造
である。
【0016】ここで、印刷シート基材1としては、浸水
性のよい基材、また平滑性のよい基材を用いることが好
ましく、例えば、上質紙、コート紙等が挙げられる。ま
た、サイジングをしていない浸水性のよい上質紙、コー
ト紙や、界面活性剤等をサイジングを施した通常の上質
紙、コート紙等に塗布し、浸水性をさらに向上させたも
のがより好ましい。
【0017】印刷シート基材1の片面には水溶解層2が
設けられている。水溶解層2に用いられるものとして
は、デキストリン、α化澱粉、エーテル化澱粉、エステ
ル化澱粉、ポリビニルアルコール、アラビアゴム等があ
り、これらを単独でまたは混合して用いることができ
る。水溶解層2には、ピロリドンカルボン酸ソーダ、乳
酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の保水剤を配
合することができる。保水剤を配合すると、水溶解層2
の保水性が上がり、低湿度でひび割れの発生を抑えるこ
とができる。
【0018】水溶解層2の厚さは、0.5μm以上、6
0μm以下であることが好ましく、さらに3μm以上、
10μm以下であることが好ましい。水溶解層2の厚さ
が0.5μm以上であれば容易に転写を行うことがで
き、60μm以下であれば使用時の水溶解層2の溶解に
時間がかかりすぎることがなく転写時間が長くなりすぎ
ることもないので使用上好ましい。
【0019】本発明に用いられるカバー層3は、印字適
性があり、透明性に優れ、かつ粘着剤層6との接着性に
優れたものであれば特に制限はない。
【0020】カバー層3に用いられる樹脂としては、ス
チレン系樹脂、アクリル系樹脂、エチルセルロースや酢
酸セルロース等のセルロース誘導体、あるいはスチレン
アクリル共重合体等であり、これらを単独または混合し
て用いることができる。また、本発明においてはさらに
エチレン酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂、ポリエ
チレン樹脂、スチレンイソプレンスチレン共重合体等の
熱溶融性を有する樹脂を配合することができる。さらに
カバー層3には、含水ケイ酸(シリカ)、酸化チタン、
水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カオリン等の填
料等を配合することができる。填料をカバー層3の透明
性が損なわれない範囲内で配合すると、カバー層3の印
字面が多孔質となり印刷したときの印字性を向上させる
ことができる。
【0021】カバー層3の厚さは、0.5μm以上、6
0μm以下であることが好ましく、さらに2μm以上、
10μm以下であることが好ましい。カバー層3の厚さ
が0.5μm以上であれば均一のカバー層3を得ること
ができ、60μm以下であれば貼付した後に違和感を感
じることもないからである。
【0022】第1の剥離材5としては、透明性のあるも
のであれば特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレ
ート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ル、トリアセチルセルロース、ポリメチルペンテン等の
フィルム等が挙げられる。なお、これらのフィルムには
シリコーン樹脂やフッ素樹脂等を塗布して剥離処理を施
しておいてもよい。
【0023】粘着剤層6に用いられる粘着剤としては、
アクリル系、ゴム系、シリコーン系の接着剤等が挙げら
れるが、例えばアクリル系の接着剤が好ましく用いられ
る。被着体が皮膚等の場合には、使用感や皮膚に対する
影響等を考慮すると粘着剤層6の厚さは薄ければ薄いほ
どよいが、3μm未満の層厚は製造上困難である。従っ
て、粘着剤層6の厚さは、3μm以上50μm以下であ
ることが好ましく、さらに3μm以上10μm以下であ
ることが好ましい。50μmより厚いと、貼着したとき
画像が皮膚等になじまず画像が皮膚の上に乗っているよ
うに見える。また、衣服との摩擦により剥がれ易くな
る。
【0024】第2の剥離材7としては、隣接する粘着剤
層6との剥離が可能であれば特に制限はない。第2の剥
離材7としては、第1の剥離材5と同様のフィルムや紙
等に、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂のような剥離性
を付与する化合物を塗布処理した基材が挙げられる。な
お、このような塗布処理を施さない未処理の基材でも、
剥離性があれば使用できる。また、第1の剥離材5は両
面剥離可能であることが好ましく、例えば第1の剥離材
5の両面にシリコン処理を施すことが好ましい。第1の
剥離材5が両面剥離可能であれば、粘着シートを作製し
た後第1の剥離材5を外側にしてロール状に巻くことに
より粘着剤層6を第1の剥離材5の他方の面と接した状
態で保持できる。
【0025】本発明の水転写シートの製造方法を図2を
用いて説明する。なお、図2において、矢印の先の円で
囲まれた図は、それぞれ印刷シートまたは粘着シートの
部分拡大図である。
【0026】カバー層3が内側となるようにロール状に
巻いた印刷シート4のロールを、印刷シート巻き出しド
ラム18にセットする。このロールから印刷シート4を
巻き出し、印刷機12の回転ドラムに沿って印刷シート
4が進行するようにセットする。印刷シート4のカバー
層3の表面に印刷部10−1で第1の色を印刷後、放射
線照射部11−1で放射線を照射しインキを硬化させ
る。その後すぐに、印刷部10−2で第2の色を印刷後
放射線を照射してインキを硬化させ、2色刷りの印刷が
施される。同様にして、第3の色を印刷すれば3色刷り
の印刷とすることができ、かかる印刷、放射線硬化の操
作を所望の回数だけ繰り返すことにより、印刷シート4
に所望の多色刷り印刷を施すことができる。
【0027】別途、第1の剥離材5、粘着剤層6および
第2の剥離材7からなる粘着シート8を第2の剥離材7
が外側となるようにロール状に巻いたロールを準備す
る。かかる粘着シート8のロールを粘着シート巻き出し
ドラム19にセットしておく。第2の剥離材7を剥がし
つつ、露出した粘着剤層6と印刷シート4の印刷層9の
面とをプレスロール13でプレスして貼り合わせ、水転
写シートを作製する。なお、剥がされた第2の剥離材7
は、剥離材巻き取りドラム20で巻き取られてもよい。
【0028】ここで、粘着シート8の構成は、粘着剤層
6と第1の剥離材5とからなる構成でもよい。この場
合、すなわち第2の剥離材7がない場合には、第1の剥
離材5が外側となるようにロール状に巻いた粘着シート
8のロールを粘着シート巻き出しドラム19にセットし
て、粘着シート8を巻き出して粘着剤層6を露出させつ
つ印刷シート4の印刷層9と貼り合わせることができ
る。かかる場合には、第2の剥離材7がないので、貼り
合わせの際、第2の剥離材7を剥がす作業は不要にな
る。
【0029】水転写シートとしては、ここまでの状態、
すなわち粘着剤層6と印刷シート4の印刷層9の面とを
プレスロール13で貼り合わせた状態のものを水転写シ
ート巻き取りドラム21でロール状に巻き取って保存し
てもよいが、さらに以下に示すハーフカット等の処理を
施してもよい。すなわち、ハーフカットロール14を用
いて、得られた水転写シートの印刷シート基材1側から
粘着剤層6まで切り込みを入れるハーフカットを行い、
印刷シート基材1、水溶解層2、カバー層3、印刷層9
および粘着剤層6までの不要部分をカス上げロール15
で連続的に取り除く。次いで、水転写シートを水転写シ
ート巻き取りドラム21でロール状となるように巻き取
る。また、水転写シートを巻き取る前に、印刷した画像
の周囲にミシン目用スリッターロール16を用いてミシ
ン目を入れておけば使用の際に水転写シートを切断する
ことが容易となり更に便利である。
【0030】本発明においては、水転写シートをロール
状態で保存してもよいが、シートカット装置17で一定
の寸法に切断して平判状態で保存してもよい。この場
合、水転写シート巻き取りドラム21を水転写シート平
判受装置(図示せず)に変更することができる。
【0031】本発明の水転写シートを用いて水転写する
方法を図3および図1(c)を用いて説明する。図1
(c)で示した水転写シートの印刷層9の画像の中か
ら、所望の画像を選択し、その画像の周囲を切断する。
その後、第1の剥離材5を剥がして粘着剤層6を露出さ
せ、粘着剤層6を被着体22の所定位置に貼着する。次
いで、貼着されたシート全体を水に浸すか、十分に水を
含ませた布等で印刷シート基材1を覆いシート全体を湿
らせる。かかる状態の概略を図3に示す。図3におい
て、水溶解層2は水を含み溶けはじめた状態を示してあ
り、更に水を含めば全部溶解してしまう。水溶解層2が
水で溶解されれば、印刷シート基材1をカバー層3から
除去することができる。被着体22上には、被着体22
側から順に、粘着剤層6、印刷層9およびカバー層3だ
けが残り、印刷画像を有する薄い膜が被着体上に貼着さ
れる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。ただし、以下において含量単位としての%は固形
分重量%を示すものとする。
【0033】実施例1 まず、印刷シート4を作製した。印刷シート基材1であ
る片面アート紙「NKアート」(日本加工製紙株式会社
製)のコート面にヒドロキシアルキルエーテル化澱粉の
「ソルファレックス2350」(松谷化学工業株式会社
製)56%にデキストリンの「アベデックスW−90」
(松谷化学工業株式会社製)39%、ピロリドンカルボ
ン酸ソーダ(味の素株式会社製)5%を加えた混合液
を、エアーナイフコーターを用いて乾燥膜厚が5μmと
なるように塗工し、水溶解層2を形成した。乾燥は、熱
風式ドライヤーを用いて乾燥温度80℃で行った。
【0034】塗工された水溶解層2の表面にエチルセル
ロースの「N−4」(ハーキュレス株式会社製)47.
4%にエチレン酢酸ビニル共重合体「EVA−25」
(興洋化学株式会社製)47.4%、シリカの「ニップ
シールSS−10」(日本シリカ工業株式会社製)5.
2%を加えた混合液を、エアーナイフコーターを用いて
乾燥膜厚が3μmとなるように塗工し、カバー層3を形
成した。乾燥は、熱風式ドライヤーを用いて乾燥温度8
0℃で行った。次に印刷シート基材1のコート面とは反
対側の面に界面活性剤の「ノニポール40」(三洋化成
株式会社製)をグラビアコーターで1g/m2 塗工し、
浸水性のよい印刷シート4を作製した。乾燥は熱風式ド
ライヤーを用いて乾燥温度60℃で行った。
【0035】次いで、粘着シート8を作製した。第1の
剥離材5として、50μm厚のポリエステルフィルムの
片面にシリコーン処理を施した剥離フィルム「SP−P
ET5011」(リンテック株式会社製)を用い、この
シリコーン処理面上にアクリル溶剤系粘着剤「PE−3
00」(日本カーバイド株式会社製)をロールナイフコ
ーターを用いて乾燥膜厚が5μmとなるように塗布し、
乾燥させた。乾燥は、熱風式ドライヤーを用いて温度9
0℃で乾燥させた。その後、粘着剤層6上に第2の剥離
材7として、剥離処理したグラシン紙「KA−85Gア
サギ」(リンテック株式会社製)の剥離処理面を貼着し
て、粘着シート8を作製した。
【0036】次に印刷シート4のカバー層3の表面に複
数の図柄等をUVインキである商品名「UVエース」
(久保井インキ株式会社製)を用いてフレキソ印刷方式
の輪転印刷機である「LPM−300」(リンテック株
式会社製)でフルカラー印刷して画像を形成した。その
後、その画像上に上記粘着シート8の第2の剥離材7を
剥がして露出した粘着剤層6を重ねて水転写シートを作
製した。この場合、印刷速度は20m/分であり、大量
生産が可能であることが分かった。また、得られた水転
写シートの画像は絵柄に白抜け、汚れがなく優れた印字
性を示していることが分かった。
【0037】次いで、得られた水転写シートを用いて以
下のようにして画像の水転写を行った。まず、透明な第
1の剥離材5側から画像の位置を確認しつつ、画像の周
囲を切断した。その後、第1の剥離材5を剥がし粘着剤
層6を露出させ、粘着剤層を介して画像を人間の腕に貼
着した後、水に浸して印刷シート基材1を除去した。こ
のとき、水溶解層2も水に溶けてカバー層3が最外層と
なった。
【0038】転写された画像の皮膚からの剥がれ状態を
24時間後に観察したところ、画像に変化がなく貼付性
は良好であることが分かった。さらにカバー層3、粘着
剤層6および印刷層9の厚さが薄いので追随性がよく皮
膚になじみ易いものであることが分かった。
【0039】比較例1 実施例1において印刷を通常の熱転写方式のインキを用
いて熱転写プリンタにより印刷した以外は実施例1と同
様に行ったところ、印字速度が5cm/分であり非常に
遅く、生産性が極端に低下し、大量生産には不適当であ
ることが分かった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、優れた画像の水転写シ
ートを生産効率よく大量生産することができる。結果的
に、コストの安い水転写シートを得ることができる。ま
た、本発明によれば、粘着剤層、印刷層およびカバー層
の厚さが薄いため、皮膚等に用いた場合には転写画像は
追随性がよく、なじみ易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は印刷シートの断面図であり、(b)は
粘着シートの断面図であり、(c)は被着体への転写前
の水転写シートの状態を示す断面図である。
【図2】水転写シート製造装置の概略図である。
【図3】水転写シートから第1の剥離材を剥がして被着
体に貼着した状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 印刷シート基材 2 水溶解層 3 カバー層 4 印刷シート 5 第1の剥離材 6 粘着剤層 7 第2の剥離材 8 粘着シート 9 印刷層 10−1,10−2,10−3 印刷部 11−1,11−2,11−3 放射線照射部 12 印刷機 13 プレスロール 14 ハーフカットロール 15 カス上げロール 16 ミシン目用スリッターロール 17 シートカット装置 18 印刷シート巻き出しドラム 19 粘着シート巻き出しドラム 20 剥離材巻き取りドラム 21 水転写シート巻き取りドラム 22 被着体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷シート基材に水溶解層およびカバー
    層を設けた印刷シートと、剥離剤に粘着剤層を設けた粘
    着シートとを形成し、該印刷シートのカバー層に放射線
    硬化型インキを用いて印刷を施し該インキを放射線で硬
    化させて印刷部分を形成した後、該粘着シートの粘着剤
    層面と、前記印刷シート上の印刷部分とが接触するよう
    に貼り合わせることを特徴とする水転写シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記印刷シートのカバー層に放射線硬化
    型インキを用いて印刷を施し該インキを放射線で硬化さ
    せることが、紫外線硬化型インキを用いて印刷し、紫外
    線を照射して硬化させることを特徴とする請求項1に記
    載の水転写シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法で製造さ
    れることを特徴とする水転写シート。
  4. 【請求項4】 請求項3のいずれかの水転写シートを用
    いて水転写を行う水転写方法であって、前記水転写シー
    トの剥離材を剥がして露出した粘着剤層を被着体に貼着
    し、次いで水溶解層を水で溶解することによって印刷シ
    ート基材をカバー層から除去し、被着体上に粘着層、印
    刷層およびカバー層からなる層を形成することを特徴と
    する水転写方法。
JP18240398A 1998-06-29 1998-06-29 水転写シートとその製造方法および水転写方法 Pending JP2000006596A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18240398A JP2000006596A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 水転写シートとその製造方法および水転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18240398A JP2000006596A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 水転写シートとその製造方法および水転写方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000006596A true JP2000006596A (ja) 2000-01-11

Family

ID=16117706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18240398A Pending JP2000006596A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 水転写シートとその製造方法および水転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000006596A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018061598A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 株式会社中部メディカル 放射線治療用マーカー及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018061598A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 株式会社中部メディカル 放射線治療用マーカー及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10940682B2 (en) Photosensitive stencils and methods
JP2014159514A (ja) 粘着ラベル、粘着ラベルの製造方法及びラベル発行装置
JPH08337763A (ja) 基材なし粘着剤転写シート及びテープ類
JPH1178389A (ja) 水転写シート
JP2001234130A (ja) 粘着シートおよびその製造方法
JPH10289556A (ja) 光ディスク用ラベル及びそれを貼付した光ディスク
JP2005504650A (ja) インクジェット転写印刷法
JP2000006596A (ja) 水転写シートとその製造方法および水転写方法
JP4970879B2 (ja) 粘着ラベルの製造装置および製造方法、ならびに隠蔽式シートの製造方法
JP2000075791A (ja) ラベルおよびラベルの製造方法
JP2748115B2 (ja) 透過原稿作成用被熱転写シート
JP3018725B2 (ja) 感圧接着性シート
JPH0457871A (ja) 両面粘着テープもしくはフィルム及びその製造方法
JPH07314877A (ja) 印刷用フィルムの補強用シート、及びこれを用いた印刷用シート
JP2015028109A (ja) 粘着ラベル、粘着ラベルの製造方法及びラベル発行装置
JPH0848950A (ja) 剥離紙及びその製造方法
JP2006335517A (ja) 塗膜転写具
JP3566011B2 (ja) 記録材、それを用いたラベルプリンター用記録材及びラベルプリンター用カセット
JP4052988B2 (ja) 光沢フィルム
JP2003202806A (ja) 感熱発色ラベルの連続体およびその製法
JP3403872B2 (ja) 感熱発色ラベルの連続体およびその製法
JP2551656Y2 (ja) 再剥離性感圧接着葉書
JP2003027020A (ja) 粘着シート
JP2002127291A (ja) リフォーム対応化粧材及びリフォーム方法
JPS6335386A (ja) 個別情報カ−ドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050309

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050309

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070418

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070424

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20070530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02