WO2019187845A1

WO2019187845A1 - コモンモードチョークコイルおよびその製造方法、コイル部品とそれらを備えた装置

Info

Publication number: WO2019187845A1
Application number: PCT/JP2019/006739
Authority: WO
Inventors: 祐二安岡; 知宏藤田; 力奈良
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2018-03-30
Filing date: 2019-02-22
Publication date: 2019-10-03

Abstract

コイル部品、例えばコモンモードチョークコイルは、被実装物に実装されるように構成されている底面を有する。コモンモードチョークコイルは、巻芯部と鍔部とを有する磁性コアと、磁性コアの前記巻芯部に巻回された巻線と、磁性コアの鍔部に接続された磁性板とを備える。巻芯部は前記コモンモードチョークコイルの上記底面に垂直な巻中心軸に沿って延びる。このコモンモードチョークコイルは、磁束が漏れても他の部品に影響を与えにくい。

Description

コモンモードチョークコイルおよびその製造方法、コイル部品とそれらを備えた装置

　本発明は、コアとワイヤとを備えたコイル部品やコモンモードチョークコイルに関し、特にノイズを除去するコモンモードフィルタに用いて好適なコモンモードチョークコイルに関する。

　電源ラインの不要輻射ノイズ対策や高周波信号のコモンモードノイズ対策等に巻線型コモンモードチョークコイルが用いられる。

　このような従来のコモンモードチョークコイルは、巻芯の両側に鍔部が形成されたフェライト磁性コアと、磁性コアの巻芯にバイファイラ巻等によって数ターン～数十ターン巻回された複数の絶縁被覆銅線からなるワイヤと、磁性コアとほぼ同じ透磁率を有し磁性コアの両方の鍔部間を接着剤により接合した磁性板とによって構成されている。磁性コアおよび磁性板はフェライト粉末に結合剤を混ぜてプレス成型し、これを焼成することによって得られる。さらに、両方の鍔部または一方の鍔部には複数の電極が形成されている。ワイヤの巻始めの端部と巻終りの端部はこれらの電極に対してそれぞれ半田付け、熱圧着等によって導電接続されている。そして、このようなコモンモードチョークコイルでは、コアの巻芯に巻回するワイヤの巻回数を適宜設定することによって所望のインピーダンス値を得る。

　上記のコモンモードチョークコイルに類似の従来のコモンモードチョークコイルは、例えば、特許文献１に開示されている。

特開２００３－１６８６１１号公報

　コイル部品、例えばコモンモードチョークコイルは、被実装物に実装されるように構成されている底面を有する。コモンモードチョークコイルは、巻芯部と鍔部とを有する磁性コアと、磁性コアの前記巻芯部に巻回された巻線と、磁性コアの鍔部に接続された磁性板とを備える。巻芯部は前記コモンモードチョークコイルの上記底面に垂直な巻中心軸に沿って延びる。

　このコモンモードチョークコイルは、磁束が漏れても他の部品に影響を与えにくい。

図１は実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの斜視図である。図２は実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの正面図である。図３Ａは実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの底面図である。図３Ｂは実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの磁性コアを模式的に示す図である。図３Ｃは実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの回路図である。図４は実施の形態における他のコモンモードチョークコイルの斜視図である。図５Ａは図４に示すコモンモードチョークコイルの製造方法を示す概略図である。図５Ｂは図４に示すコモンモードチョークコイルの製造方法を示す概略図である。図５Ｃは図４に示すコモンモードチョークコイルの製造方法を示す概略図である。図５Ｄは図４に示すコモンモードチョークコイルの製造方法を示す概略図である。図５Ｅは図４に示すコモンモードチョークコイルの製造方法を示す概略図である。

　図１は実施の形態におけるコイル部品であるコモンモードチョークコイル５０１の斜視図である。図２と図３Ａはそれぞれコモンモードチョークコイル５０１の正面図と底面図である。コモンモードチョークコイル５０１は磁性コア１４を備える。図３Ｂは磁性コア１４を模式的に示す正面図と側面図と上面図である。図３Ｃはコモンモードチョークコイル５０１の回路図である。

　コモンモードチョークコイル５０１は基板等の被実装物６０１に実装されるように構成されている。コモンモードチョークコイル５０１は被実装物６０１に実装されるように構成され底面５０１ａを有する。被実装物６０１には他の部品６０２が実装されている。コモンモードチョークコイル５０１と被実装物６０１と部品６０２とは装置１００１を構成する。

　磁性コア１４は、巻芯部１１と、巻芯部１１の両端部１１ａ、１１ｂにそれぞれ設けられた鍔部１２、１３からなる。巻芯部１１に１対の絶縁被覆導線１５ｓが巻回されることにより巻線１５ａ、１５ｂを構成している。

　磁性コア１４を以下に詳述する。巻芯部１１は巻中心軸Ａ１１に沿って延び、巻中心軸Ａ１１上で互いに反対側に配列された端部１１ａ、１１ｂを有する。鍔部１２は巻芯部１１の端部１１ａに設けられている。鍔部１２は巻芯部１１に接続されて巻芯部１１に対向する内面１２ａと、内面１２ａの反対側の外面１２ｂと、内面１２ａと外面１２ｂとに繋がる端面１２ｃ～１２ｆとを有する。端面１２ｃ、１２ｄは互いに反対側に位置する。端面１２ｅ、１２ｆは互いに反対側に位置する。内面１２ａと外面１２ｂとは実質的に矩形状を有する。端面１２ｃ、１２ｄはその矩形状の一対の対辺を構成し、端面１２ｅ、１２ｆはその矩形状の他の一対の対辺を構成する。鍔部１３は巻芯部１１に接続されて巻芯部１１に対向する内面１３ａと、内面１３ａの反対側の外面１３ｂと、内面１３ａと外面１３ｂとに繋がる端面１３ｃ～１３ｆとを有する。端面１３ｃ、１３ｄは互いに反対側に位置する。端面１３ｅ、１３ｆは互いに反対側に位置する。内面１３ａと外面１３ｂとは実質的に矩形状を有する。端面１３ｃ、１３ｄはその矩形状の一対の対辺を構成し、端面１３ｅ、１３ｆはその矩形状の他の一対の対辺を構成する。

　磁性板１６ａは内面１１６ａを有する。磁性板１６ａは、巻中心軸Ａ１１の方向で互いに反対側に位置する端３１６ａ、４１６ａと有する。磁性板１６ｂは内面１１６ｂを有する。磁性板１６ｂは、巻中心軸Ａ１１の方向で互いに反対側に位置する端３１６ｂ、４１６ｂと有する。

　巻芯部１１の巻中心軸Ａ１１は、コモンモードチョークコイル５０１の実装面となる底面５０１ａに対して垂直である。鍔部１２は底面５０１ａの側に位置する。磁性コア１４の互いに反対側の両側面には鍔部１２、１３をつなぐように１対の磁性板１６ａ、１６ｂの内面１１６ａ、１１６ｂが接着剤５１ａ、５１ｂにより貼り付けられている。実施の形態では、磁性板１６ａ、１６ｂはフェライトよりなる。図３Ｃに示すように、巻線１５ａ、１５ｂの端部１５ａ１、１５ａ２、１５ｂ１、１５ｂ２は絶縁被覆が除去された状態の導線１５ｓが外部電極１９ａ、１９ｂ、１９ｃ、１９ｄにそれぞれ電気的かつ機械的に接続されている。外部電極１９ａ～１９ｄは鍔部１２に貼り付けられた端子１７ａ～１７ｄと磁性板１６ａ、１６ｂに貼り付けられた端子１８ａ～１８ｄとからなる。端子１７ａ～１７ｄは端子１８ａ～１８ｄとそれぞれ溶接により電気的かつ機械的に接続されている。すなわち、端子１７ａ、１８ａは外部電極１９ａを構成する。端子１７ｂ、１８ｂは外部電極１９ｂを構成する。端子１７ｃ、１８ｃは外部電極１９ｃを構成する。端子１７ｄ、１８ｄは外部電極１９ｄを構成する。以上のように構成することにより、鍔部１２、１３の磁性板１６ａ、１６ｂと接着する接着面が被実装物６０１に実装される実装面である底面５０１ａと平行ではなく垂直である。

　前述の従来のコモンモードチョークコイルでは、磁性コアと磁性板を接着剤で接合しているため、この接着面から磁束が漏れやすい。このコイルでは巻芯の巻中心軸が実装面と平行になり、磁性コアと磁性板との接合面も実装面と平行となり、実装面と平行な方向に磁束が漏れやすい。そのため漏れた磁束が近くの部品に影響を与えやすくなる。

　実施の形態におけるコモンモードチョークコイル５０１では、接着剤５１ａで貼り付けられた鍔部１２、１３の端面１２ｃ、１３ｃのそれぞれと磁性板１６ａの内面１１６ａとの間の接着面に磁性コア１４や磁性板１６ａよりも磁束の通りにくい部分が形成される。さらに、接着剤５１ｂで貼り付けられた鍔部１２、１３の端面１２ｄ、１３ｄのそれぞれと磁性板１６ｂの内面１１６ｂとの間の接着面に磁性コア１４や磁性板１６ｂよりも磁束の通りにくい部分が形成される。これらの部分では磁性コア１４と磁性板１６ａ、１６ｂを通った磁束の一部が漏れる場合がある。漏れた磁束は接着面と垂直な方向に比べて平行の方向により広がる。コモンモードチョークコイル５０１では、前述のように磁性板１６ａ、１６ｂと鍔部１２、１３の接着面が実装面である底面５０１ａに垂直であり、すなわち平行にならない。したがって、接着面からの漏れ磁束による他の部品６０２への影響を小さくすることができる。

　さらに鍔部１２の外面１２ｂよりも磁性板１６ａ、１６ｂの端３１６ａ、３１６ｂが底面５０１ａの方向に約０．１ｍｍだけ突出する。これにより、鍔部１２の磁束が通る部分を実装面である底面５０１ａから浮かせることができ、被実装物６０１である基板の配線パターンへの磁束の影響を減らすことができる。

　実施の形態では、巻線１５ａ、１５ｂを構成する導線１５ｓの線径は６０μｍである。

　次にコモンモードチョークコイル５０１の製造方法について説明する。

　まず、厚さ約０．１ｍｍのリン青銅に曲げ加工と打ち抜き加工を施し、端子１７ａ、１７ｂ、１７ｃ、１７ｄとなる部分を製造する。フェライトからなる磁性コア１４に接着剤を塗布してこの端子１７ａ～１７ｄを磁性コア１４の鍔部１２に接着する。１つの磁性コア１４に４個の端子１７ａ、１７ｂ、１７ｃ、１７ｄが接着剤で貼りあわされる。端子１７ａ～１７ｂの磁性コア１４を接着する面とは反対側の面のみ錫メッキ形成されたメッキ層が設けられており、他の面には他の層は設けられていない。

　次に巻芯部１１に巻線１５ａ、１５ｂを形成する。まず導線１５ｓを鍔部１２の側から巻き始め、鍔部１３の近くで折り返して鍔部１２に向かって巻くことで巻線１５ａを形成し、導線１５ｓを端子１７ａ、１７ｂで仮固定する。そのあと同様に導線１５ｓを鍔部１２の側から巻き始め、鍔部１３の近くで折り返して鍔部１２に向かって巻くことで巻線１５ｂを形成し、導線１５ｓを端子１７ｃ、１７ｄで仮固定する。その後、巻線１５ａ、１５ｂの端部１５ａ１、１５ａ２、１５ｂ１、１５ｂ２を端子１７ａ、１７ｂ、１７ｃ、１７ｂにそれぞれ電気的かつ機械的に接続する。なお、巻線１５ａ、１５ｂを形成するときに、２本の絶縁被覆導線１５ｓを同時に鍔部１２の側から巻き始め、鍔部１３の近くで折り返して鍔部１２に向かって巻くバイファイラ巻きした後、端子１７ａ～１７ｄに接続してもよい。この場合には、巻線１５ａ、１５ｂはバイファイラコイルを構成する。

　図４は実施の形態における他のコモンモードチョークコイル５０２の斜視図である。図４において、図１～３に示すコモンモードチョークコイル５０１と同じ部分には同じ参照番号を付す。コモンモードチョークコイル５０２では、磁性コア１４の鍔部１３の磁性コア１４と接着していない端面１３ｅ、１３ｆに溝２０が設けられている。

　以下にコモンモードチョークコイル５０２の製造方法を説明する。図５Ａから図５Ｅはコモンモードチョークコイル５０２の製造方法を示す概略図である。

　図５Ａに示すように、端子１７ａ～１７ｄが設けられた鍔部１２を有する磁性コア１４を準備する。磁性コア１４の鍔部１３の端面１３ｅ、１３ｆには溝２０が形成されている。溝２０は鍔部１３の内面１３ａから外面１３ｂまで貫通している。

　端子１７ｃに接続された巻線１５ａの部分巻線１１５ａを巻芯部１１に形成し（図５Ｂ参照）、部分巻線１１５ａを囲むように部分巻線１１５ａ上に端子１７ａに接続された巻線１５ｂの部分巻線１１５ｂを形成する（図５Ｃ参照）。次に、部分巻線１１５ｂを囲むように部分巻線１１５ｂ上にすなわち２層重ねた巻線１５ａ、１５ｂの部分巻線１１５ａ、１１５ｂを囲むように折り返して巻線１５ａの部分巻線２１５ａを形成して端子１７ｄに接続する（図５Ｄ参照）。さらに同様に、部分巻線２１５ａを囲むように部分巻線２１５ａの上に巻線１５ｂの部分巻線２１５ｂを形成して端子１７ｂに接続する（図５Ｅ参照）。これにより巻線１５ａ、１５ｂが形成される。図５Ａから図５Ｅに示すように、巻線１５ａ、１５ｂの部分巻線１１５ａ、２１５ａ、１１５ｂ、２１５ｂが交互に形成されているので、巻線１５ａ、１５ｂの線路長差を小さくすることができる。したがって巻線１５ａ、１５ｂのインピーダンスの差を小さくして抑えることができるため、モード変換特性を低減することができる。

　巻線１５ａ、１５ｂを折り返す過程で各々の線と巻線を施すために線を保持するノズルが絡まない位置に導線１５ｓを一時的に移動させて逃がすためのガイドとして溝２０は機能する。溝２０は、鍔部１３の磁性板１６ａ、１６ｂと接着をしない面である端面１３ｅ、１３ｆの少なくとも１つに形成することが望ましい。鍔部１２に形成され溝２０に導線１５ｓを入れて、鍔部１３の上部に巻線１５ａを構成する導線１５ｓを置くことで、巻線１５ｂを巻く過程でノズルの回転範囲から巻線１５ａの干渉を避けることができる。次に、巻線１５ｂを鍔部１３まで形成した後に、溝２０に保持した巻線１５ａと巻線１５ｂを入れ替えることで、巻線１５ｂを鍔部１３の上部に置くことができる。こうすることで、巻線１５ａを巻戻す過程でノズルの回転範囲から巻線１５ｂとの干渉を避けることができる。最後に巻線１５ｂを巻くことで、巻線１５ａ、１５ｂを交互に巻かれた合計４層の巻線を有するコイル部品であるコモンモードチョークコイル５０２を形成することができる。鍔部１３に形成された溝２０は磁性板１６ａ、１６ｂと接着しない端面１３ｅ、１３ｆの１つに形成されていてもよく、図４に示すように、溝２０が端面１３ｅ、１３ｆの両方に形成されていても良い。端面１３ｅ、１３ｆの両方に設けられた溝２０により、巻線１５ａ、１５ｂを構成する２本の導線１５ｓを異なる溝２０に入れて保持することで、導線１５ｓを入れ替える過程でノズル動作の自由度が上がるため、巻線の作業のタクトの低減につながる。

　巻線１５ａの部分巻線１１５ａ、２１５ａを巻線１５ｂの部分巻線１１５ｂ、２１５ｂと以下の方法でも交互に巻くことができる。まず、端子１７ｃに接続された巻線１５ａを２ターン以上の所定のターン数だけ巻き、巻線の互いに隣り合う線間に生じる溝に、端子１７ａに接続された巻線１５ｂを形成する。巻線１５ａを所定のターン数だけ形成した後で、巻線１５ｂが巻線１５ａを追いかける様に巻線１５ａと同時に形成される。巻線１５ａ、１５ｂは鍔部１３で折り返すことで、鍔部１２に向かって巻かれ、巻線１５ａは端子１７ｄに接続され、巻線１５ｂは端子１７ｂに接続される。こうすることで、一台の巻線機で巻線１５ａ、１５ｂを部分的に同時に交互に形成することができるため、生産性を向上させることができる。

　次に、磁性板１６ａに端子１８ａ、１８ｃを接着剤で貼りあわせ、磁性板１６ｂに端子１８ｂ、１８ｄを接着剤で貼りあわせる。端子１８ａ～１８ｄの磁性板１６ａ、１６ｂに貼りあわせる面とは反対側の面のみ錫メッキでメッキ層が形成されている。

　次に磁性板１６ａ、１６ｂを磁性コア１４の互いに反対側の面に接着剤５１ａ、５１ｂ（図２参照）で貼りあわせる。このとき、磁性コア１４の高さすなわち鍔部１２の外面１２ｂと鍔部１３の外面１３ｂとの距離よりも磁性板１６の長さを例えば約０．１ｍｍの所定の値だけ長くする。鍔部１３の外面１３ｂと磁性板１６ａ、１６ｂの端４１６ａ、４１６ｂをほぼ同一の面とすることにより、鍔部１２の外面１２ｂから磁性板１６ａ、１６ｂの端３１６ａ、３１６ｂが底面５０１ａの方向に約０．１ｍｍだけ突出する。これにより、磁束が通る鍔部１２の部分を実装面である底面５０１ａから浮かせる、すなわち被実装物６０１から離すことができ、被実装物６０１である基板の配線パターンへの磁束の影響を減らすことができる。

　最後に、端子１７ａ～１７ｄのメッキ層が形成されている面を端子１８ａ～１８ｄのメッキ層が形成されている面に重ね合わせて溶接することにより電気的かつ機械的に接続して、外部電極１９ａ～１９ｄを形成し、コモンモードチョークコイル５０２を得る。

　実施の形態では、巻線１５ａ、１５ｂを構成する導線１５ｓの線径は６０μｍであり、その線径を有する導線１５ｓを保持する溝２０の幅は線径のおよそ１．５倍である９０μｍである。また、溝２０の深さは導線１５ｓの線径よりも大きく、２倍を超えない範囲が好ましく、実施の形態では深さは６０～１２０μｍが好ましい。

　上述のように、コモンモードチョークコイル５０１（５０２）は被実装物６０１に実装されるように構成されている。コモンモードチョークコイル５０１（５０２）は、巻芯部１１と鍔部１２と鍔部１３とを有する磁性コア１４を備える。巻芯部１１は、巻中心軸Ａ１１に沿って延びており、巻中心軸Ａ１１上で互いに反対側に配列された端部１１ａと端部１１ｂとを有する。鍔部１２は、巻芯部１１の端部１１ａに設けられて、互いに反対側の端面１２ｃと端面１２ｄとを有する。鍔部１３は、巻芯部１１の端部１１ｂに設けられて、互いに反対側の端面１３ｃと端面１３ｄとを有する。コモンモードチョークコイル５０１（５０２）は、巻芯部１１に巻回された巻線１５ａと、巻芯部１１に巻回された巻線１５ｂと、鍔部１２の端面１２ｃと鍔部１３の端面１３ｃとに接続された磁性板１６ａと、鍔部１２の端面１２ｄと鍔部１３の端面１３ｄとに接続された磁性板１６ｂと、巻線１５ａの端部１５ａ１、１５ａ２と巻線１５ｂの端部１５ｂ１、１５ｂ２とに電気的かつ機械的に接続された複数の外部電極１９ａ～１９ｄとをさらに備える。コモンモードチョークコイル５０１は被実装物６０１に実装されるように構成された底面５０１ａを有する。巻中心軸Ａ１１はコモンモードチョークコイル５０１の底面５０１ａと垂直である。

　鍔部１２は鍔部１３よりも底面５０１ａに近い位置にある。鍔部１２は巻芯部１１の反対側の外面１２ｂを有する。磁性板１６ａと磁性板１６ｂとは鍔部１２の外面１２ｂよりコモンモードチョークコイル５０１の底面５０１ａの方向に突出している。

　複数の外部電極１９ａ～１９ｄは磁性板１６ａと磁性板１６ｂとに設けられている。

　巻線１５ａは互いに接続された部分巻線１１５ａと部分巻線２１５ａとを有する。巻線１５ｂは互いに接続された部分巻線１１５ｂと部分巻線２１５ｂとを有する。部分巻線１１５ａは巻芯部１１を囲むように巻回されている。部分巻線１１５ｂは巻芯部１１と部分巻線１１５ａとを囲むように巻回されている。部分巻線２１５ａは巻芯部１１と部分巻線１１５ａと部分巻線１１５ｂとを囲むように巻回されている。部分巻線２１５ｂは巻芯部１１と部分巻線１１５ａと部分巻線２１５ａと部分巻線１１５ｂとを囲むように巻回されている。

　鍔部１３は磁性コア１４と接着していない別の端面１３ｅ（１３ｆ）をさらに有する。コモンモードチョークコイル５０２では、端面１３ｅ（１３ｆ）には溝２０が設けられている。

　磁性板１６ａは鍔部１２の端面１２ｃと鍔部１３の端面１３ｃとに接着剤５１ａで接着されている。磁性板１６ｂは鍔部１２の端面１２ｄと鍔部１３の端面１３ｄとに接着剤５１ｂで接着されている。

　鍔部１２の端面１２ｃと端面１２ｄと、鍔部１３の端面１３ｃと端面１３ｄとは底面５０１ａと垂直である。

　コモンモードチョークコイル５０１（５０２）は以下の方法で製造する。磁性コア１４を準備する。磁性コア１４に複数の端子１７ａ～１７ｄを貼り付ける。巻線１５ａの端部１５ａ１、１５ａ２と巻線１５ｂの端部１５ｂ１、１５ｂ２とが複数の端子１７ａ～１７ｄに電気的かつ機械的にそれぞれ接続されるように巻芯部１１に巻線１５ａと巻線１５ｂとを形成する。磁性板１６ａと磁性板１６ｂとを準備する。磁性板１６ａと磁性板１６ｂの少なくとも一方に複数の端子１８ａ～１８ｄを貼り付ける。磁性板１６ａを鍔部１２の端面１２ｃと鍔部１３の端面１３ｃとに貼り付ける。磁性板１６ｂを鍔部１２の端面１２ｄと鍔部１３の端面１３ｄとに貼り付ける。複数の端子１７ａ～１７ｄを複数の端子１８ａ～１８ｄと溶接により電気的かつ機械的にそれぞれ接続して複数の外部電極１９ａ～１９ｄを形成する。コモンモードチョークコイル５０１（５０２）は被実装物６０１に実装されるように構成された底面５０１ａを有する。底面５０１ａは巻中心軸Ａ１１と垂直である。

　鍔部１３は鍔部１２よりも底面５０１ａから遠い位置にある。磁性板１６ａを鍔部１２の端面１２ｃと鍔部１３の端面１３ｃとに貼り付ける際には、鍔部１２の外面１２ｂを磁性板１６ａの端４１６ａと実質的に同一の面としてかつ鍔部１３の外面１３ｂより磁性板１６ａが底面５０１ａの方向に突出するように磁性板１６ａを位置させている状態で、磁性板１６ａを鍔部１２の端面１２ｃと鍔部１３の端面１３ｃとに貼り付ける。磁性板１６ｂを鍔部１２の端面１２ｄと鍔部１３の端面１３ｄとに貼り付ける際には、鍔部１２の外面１２ｂを磁性板１６ｂの端４１６ｂと実質的に同一の面としてかつ鍔部１３の外面１３ｂより磁性板１６ｂが底面５０１ａの方向に突出するように磁性板１６ｂを位置させている状態で、磁性板１６ｂを鍔部１２の端面１２ｄと鍔部１３の端面１３ｄとに貼り付ける。

　巻線１５ａと巻線１５ｂとを以下のように形成する。巻線１５ａを巻芯部１１に巻き付ける。巻線１５ａの２ターン以上を巻き終えてから、巻線１５ａを巻芯部１１に巻き付ける間に巻線１５ａを囲むように巻線１５ａ上に巻線１５ｂを巻き付ける。

　部分巻線１１５ａを巻芯部１１に巻き付ける。部分巻線１１５ａの２ターン以上を巻き終えてから、部分巻線１１５ａを巻芯部１１に巻き付ける間に部分巻線１１５ａを囲むように部分巻線１１５ａ上に部分巻線１１５ｂを巻き付ける。部分巻線１１５ｂを囲むように部分巻線１１５ｂ上に部分巻線２１５ａを巻き付ける。部分巻線２１５ａを囲むように部分巻線２１５ａ上に部分巻線２１５ｂを巻き付ける。

１１　　巻芯部
１２　　鍔部（第１の鍔部）
１３　　鍔部（第２の鍔部）
１４　　磁性コア
１５ａ　　巻線（第１の巻線）
１５ｂ　　巻線（第２の巻線）
１６ａ　　磁性板（第１の磁性板）
１６ｂ　　磁性板（第２の磁性板）
１７ａ～１７ｄ　　端子（第１の端子）
１８ａ～１８ｄ　　端子（第２の端子）
１９ａ～１９ｄ　　外部電極
２０　　溝
５０１，５０２　　コモンモードチョークコイル
６０１　　被実装物
１００１　　装置

Claims

被実装物に実装されるように構成されているコモンモードチョークコイルであって、
　　　巻中心軸に沿って延びており、前記巻中心軸上で互いに反対側に配列された第１の端部と第２の端部とを有する巻芯部と、
　　　前記巻芯部の前記第１の端部に設けられて、互いに反対側の第１の端面と第２の端面とを有する第１の鍔部と、
　　　前記巻芯部の前記第２の端部に設けられて、互いに反対側の第３の端面と第４の端面とを有する第２の鍔部と、
を有する磁性コアと、
前記巻芯部に巻回された第１の巻線と、
前記巻芯部に巻回された第２の巻線と、
前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに接続された第１の磁性板と、
前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに接続された第２の磁性板と、
前記第１の巻線の端部と前記第２の巻線の端部とに電気的かつ機械的に接続された複数の外部電極と、
を備え、
前記コモンモードチョークコイルは前記被実装物に実装されるように構成された底面を有し、
前記巻中心軸は前記コモンモードチョークコイルの前記底面と垂直である、コモンモードチョークコイル。
前記第１の鍔部は前記第２の鍔部よりも前記底面に近い位置にあり、
前記第１の鍔部は前記巻芯部の反対側の外面を有し、
前記第１の磁性板と前記第２の磁性板とは前記第１の鍔部の前記外面より前記コモンモードチョークコイルの前記底面の方向に突出している、請求項１に記載のコモンモードチョークコイル。
前記複数の外部電極は前記第１の磁性板と前記第２の磁性板とに設けられている、請求項１または２に記載のコモンモードチョークコイル。
前記第１の巻線は互いに接続された第１の部分巻線と第２の部分巻線とを有し、
前記第２の巻線は互いに接続された第３の部分巻線と第４の部分巻線とを有し、
前記第１の部分巻線は前記巻芯部を囲むように巻回されており、
前記第３の部分巻線は前記巻芯部と前記第１の部分巻線とを囲むように巻回されており、
前記第２の部分巻線は前記巻芯部と前記第１の部分巻線と前記第３の部分巻線とを囲むように巻回されており、
前記第４の部分巻線は前記巻芯部と前記第１の部分巻線と前記第２の部分巻線と前記第３の部分巻線とを囲むように巻回されている、請求項１から３のいずれか一項に記載のコモンモードチョークコイル。
前記第１の鍔部は前記磁性コアと接着していない別の端面をさらに有し、
前記第１の鍔部の前記別の端面には溝が設けられている、請求項４に記載のコモンモードチョークコイル。
前記第１の磁性板は前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに接着剤で接着されており、
前記第２の磁性板は前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに接着剤で接着されている、請求項１から５のいずれか一項に記載のコモンモードチョークコイル。
前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の端面と、前記第２の鍔部の前記第３の端面と前記第４の端面とは前記底面と垂直である、請求項１から６のいずれか一項に記載のコモンモードチョークコイル。
被実装物に実装されるように構成されたコモンモードチョークコイルの製造方法であって、
　　　巻中心軸に沿って延びており、前記巻中心軸上で互いに反対側に配列された第１の端部と第２の端部とを有する巻芯部と、
　　　前記巻芯部の前記第１の端部に設けられて、互いに反対側の第１の端面と第２の端面とを有する第１の鍔部と、
　　　前記巻芯部の前記第２の端部に設けられて、互いに反対側の第３の端面と第４の端面とを有する第２の鍔部と、
を有する磁性コアを準備するステップと、
前記磁性コアに複数の第１の端子を貼り付けるステップと、
第１の巻線の端部と第２の巻線の端部とが前記複数の第１の端子に電気的かつ機械的にそれぞれ接続されるように前記巻芯部に前記第１の巻線と前記第２の巻線とを形成するステップと、
第１の磁性板と第２の磁性板とを準備するステップと、
前記第１の磁性板と前記第２の磁性板の少なくとも一方に複数の第２の端子を貼り付けるステップと、
前記第１の磁性板を前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに貼り付けるステップと、
前記第２の磁性板を前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに貼り付けるステップと、
前記複数の第１の端子を前記複数の第２の端子と溶接により電気的かつ機械的にそれぞれ接続して複数の外部電極を形成するステップと、
を含み、
前記コモンモードチョークコイルは前記被実装物に実装されるように構成された底面を有し、
前記底面は前記巻中心軸と垂直である、コモンモードチョークコイルの製造方法。
前記第２の鍔部は前記第１の鍔部よりも前記底面から遠い位置にあり、
前記第１の鍔部は前記巻芯部の反対側の外面を有し、
前記第２の鍔部は前記巻芯部の反対側の外面を有し、
前記第１の磁性板を前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに貼り付ける前記ステップは、前記第１の鍔部の前記外面を前記第１の磁性板の端と実質的に同一の面としてかつ前記第２の鍔部の前記外面より前記第１の磁性板が前記底面の方向に突出するように前記第１の磁性板を位置させている状態で、前記第１の磁性板を前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに貼り付けるステップを含み、
前記第２の磁性板を前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに貼り付ける前記ステップは、前記第１の鍔部の前記外面を前記第２の磁性板の端と実質的に同一の面としてかつ前記第２の鍔部の前記外面より前記第２の磁性板が前記底面の方向に突出するように前記第２の磁性板を位置させている状態で、前記第２の磁性板を前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに貼り付けるステップを含む、請求項８に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法。
前記第１の巻線と前記第２の巻線とを形成する前記ステップは、
　　　前記第１の巻線を前記巻芯部に巻き付けるステップと、
　　　前記第１の巻線を前記巻芯部に巻き付ける前記ステップにおいて前記第１の巻線の２ターン以上を巻き終えてから、前記第１の巻線を前記巻芯部に巻き付ける前記ステップの間に前記第１の巻線を囲むように前記第１の巻線上に前記第２の巻線を巻き付けるステップと、
を含む、請求項８または９に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法。
前記第１の巻線は互いに接続された第１の部分巻線と第２の部分巻線とを有し、
前記第２の巻線は互いに接続された第３の部分巻線と第４の部分巻線とを有し、
前記第１の巻線を前記巻芯部に巻き付ける前記ステップは、前記第１の部分巻線を前記巻芯部に巻き付けるステップを含み、
前記第２の巻線を巻き付ける前記ステップは、前記第１の部分巻線を前記巻芯部に巻き付ける前記ステップにおいて前記第１の部分巻線の２ターン以上を巻き終えてから、前記第１の部分巻線を前記巻芯部に巻き付ける前記ステップの間に前記第１の部分巻線を囲むように前記第１の部分巻線上に前記第３の部分巻線を巻き付けるステップを含み、
前記第１の巻線と前記第２の巻線とを形成する前記ステップは、
　　　前記第３の部分巻線を囲むように前記第３の部分巻線上に前記第２の部分巻線を巻き付けるステップと、
　　　前記第２の部分巻線を囲むように前記第２の部分巻線上に前記第４の部分巻線を巻き付けるステップと、
をさらに含む、請求項１０に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法。
被実装物と、
　　　　　　　巻中心軸に沿って延びており、前記巻中心軸上で互いに反対側に配列された第１の端部と第２の端部とを有する巻芯部と、
　　　　　　　前記巻芯部の前記第１の端部に設けられて、互いに反対側の第１の端面と第２の端面とを有する第１の鍔部と、
　　　　　　　前記巻芯部の前記第２の端部に設けられて、互いに反対側の第３の端面と第４の端面とを有する第２の鍔部と、
　　　を有する磁性コアと、
　　　前記巻芯部に巻回された第１の巻線と、
　　　前記巻芯部に巻回された第２の巻線と、
　　　前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに接続された第１の磁性板と、
　　　前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに接続された第２の磁性板と、
　　　前記第１の巻線の端部と前記第２の巻線の端部とに電気的かつ機械的に接続された複数の外部電極と、
を有するコモンモードチョークコイルと、
被実装物と、
を備え、
前記コモンモードチョークコイルは前記被実装物に実装された底面を有し、
前記巻中心軸は前記コモンモードチョークコイルの前記底面と垂直である、装置。
被実装物に実装されるように構成されているコイル部品であって、
　　　巻中心軸に沿って延びており、前記巻中心軸上で互いに反対側に配列された第１の端部と第２の端部とを有する巻芯部と、
　　　前記巻芯部の前記第１の端部に設けられて、互いに反対側の第１の端面と第２の端面とを有する第１の鍔部と、
　　　前記巻芯部の前記第２の端部に設けられて、互いに反対側の第３の端面と第４の端面とを有する第２の鍔部と、
を有する磁性コアと、
前記巻芯部に巻回された巻線と、
前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに接続された第１の磁性板と、
前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに接続された第２の磁性板と、
前記巻線の端部に電気的かつ機械的に接続された外部電極と、
を備え、
前記コイル部品は前記被実装物に実装されるように構成された底面を有し、
前記巻中心軸は前記コイル部品の前記底面と垂直である、コイル部品。
　　　　　　　巻中心軸に沿って延びており、前記巻中心軸上で互いに反対側に配列された第１の端部と第２の端部とを有する巻芯部と、
　　　　　　　前記巻芯部の前記第１の端部に設けられて、互いに反対側の第１の端面と第２の端面とを有する第１の鍔部と、
　　　　　　　前記巻芯部の前記第２の端部に設けられて、互いに反対側の第３の端面と第４の端面とを有する第２の鍔部と、
　　　を有する磁性コアと、
　　　前記巻芯部に巻回された巻線と、
　　　前記第１の鍔部の前記第１の端面と前記第２の鍔部の前記第３の端面とに接続された第１の磁性板と、
　　　前記第１の鍔部の前記第２の端面と前記第２の鍔部の前記第４の端面とに接続された第２の磁性板と、
　　　前記巻線の端部に電気的かつ機械的に接続された外部電極と、
を有するコイル部品と、
被実装物と、
を備え、
前記コイル部品は前記被実装物に実装された底面を有し、
前記巻中心軸は前記コイル部品の前記底面と垂直である、装置。