WO2010021189A1 - 照明装置、表示装置及びテレビ受信装置 - Google Patents

Abstract

バックライト装置１２は、両端部にアウタリード１８ｂを有する冷陰極管１８と、冷陰極管１８を収容するシャーシ１４と、シャーシ１４に取り付けられるとともにアウタリード１８ｂに対して接続され、且つシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされるコネクタ２２とを備える。このようにすれば、シャーシ１４に対して冷陰極管１８がその軸方向について相対変位した場合でも、コネクタ２２がシャーシ１４に対して同方向に相対変位可能であるから、冷陰極管１８のアウタリード１８ｂとコネクタ２２との接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。これにより、異音や摩耗などが生じるのを防ぐことが可能となる。

Description

照明装置、表示装置及びテレビ受信装置

　本発明は、照明装置、表示装置及びテレビ受信装置に関する。

　例えば、液晶テレビなどの液晶表示装置に用いる液晶パネルは、自発光しないため、別途に照明装置としてバックライト装置を必要としている。このバックライト装置は、液晶パネルの裏側（表示面とは反対側）に設置されるようになっており、液晶パネル側の面が開口したシャーシと、シャーシ内に収容される多数本の冷陰極管と、シャーシの開口部に配されて冷陰極管が発する光を効率的に液晶パネル側へ放出させるための複数枚の光学部材（拡散シート等）と、各冷陰極管に電力を供給可能なインバータ基板とを備える。

　インバータ基板と冷陰極管とを電気的に接続するための構造を開示するものの一例として下記特許文献１に記載されたものが知られている。このものは、インバータ基板と冷陰極管とがコネクタを介して電気的に接続される構成となっている。詳しくは、冷陰極管を構成するガラス管の端部には、アウタリードが外部に突出して設けられるのに対して、コネクタは、シャーシに取り付けられるハウジングと、ハウジングに取り付けられるとともに上記アウタリードとインバータ基板との双方に対して接続される接続端子とからなる。接続端子は、アウタリードを挟み込む一対の接触片を有している。
特開２００７－９５６７１公報

（発明が解決しようとする課題）
　ところで、上記した構成のバックライト装置では、冷陰極管を点灯させると、自身の発熱によってそのガラス管が熱膨張したり、また外部からの振動によってシャーシに対して冷陰極管ががたつくことで、アウタリードがコネクタに対して相対変位する可能性がある。すると、アウタリードと接続端子とに擦れが生じ、それにより軋み音がしたり、両者の接触箇所が摩耗するなどの不具合が生じるおそれがあった。

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、異音や摩耗などが生じるのを防ぐことを目的とする。

（課題を解決するための手段）
　本発明の照明装置は、両端部に外部接続部を有する線状光源と、前記線状光源を収容するシャーシと、前記シャーシに取り付けられるとともに前記外部接続部に対して接続され、且つ前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされるコネクタとを備える。

　このようにすれば、シャーシに対して線状光源がその軸方向について相対変位した場合でも、コネクタがシャーシに対して同方向に相対変位可能であるから、線状光源の外部接続部とコネクタとの接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

　本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
（１）前記コネクタは、前記外部接続部に対して導通接触される接続端子と、前記接続端子を収容するとともに前記シャーシに取り付けられるハウジングとを備えており、前記接続端子及び前記ハウジングが共に、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、端子金具と外部接続部との間で擦れが生じたり、端子金具とハウジングとの間で擦れが生じるのを抑制することができる。

（２）前記コネクタは、前記線状光源を点灯させるのに伴って、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向における外向きに相対変位可能とされる。このようにすれば、線状光源が点灯に伴って熱膨張すると、外部接続部はシャーシに対して線状光源の軸方向における外向きに相対変位することになるが、コネクタがその外部接続部に追従してシャーシに対して同方向に相対変位されることで、外部接続部との間に擦れが生じるのを効果的に抑制できる。

（３）前記コネクタは、弾性的に相対変位可能とされる。このようにすれば、線状光源が点灯に伴って熱膨張するとき、コネクタはシャーシに対して外部接続部に追従して線状光源の軸方向における外向きに弾性的に相対変位される。これに伴い、コネクタには弾性復元力が蓄積される。一方、線状光源が消灯に伴って熱収縮すると、外部接続部はシャーシに対して線状光源の軸方向における内向きに相対変位することになるが、このときそれまでに蓄積された弾性復元力によりコネクタが外部接続部に追従して内向きに相対変位される。これにより、消灯時の擦れの発生をも抑制できる。

（４）前記コネクタが、一端側に前記線状光源の前記外部接続部に対して接続される光源接続部を有するのに対し、他端側に前記シャーシに対して固定化される位置固定部を有しており、前記コネクタは、前記位置固定部を支点として前記光源接続部が前記シャーシに対して相対変位可能とされる。このようにすれば、コネクタのうち位置固定部を支点として光源接続部がシャーシに対して相対変位されることで、外部接続部との間に擦れが生じるのを抑制できる。位置固定部は、シャーシに対して固定化されるので、例えば位置固定部に他の部品を接続した場合にその接続状態を安定化させることができる。

（５）前記コネクタは、前記位置固定部を支点として回動変位可能とされる。このようにすれば、コネクタが位置固定部を支点として回動変位されることで、外部接続部との間に擦れが生じるのを抑制できる。

（６）前記シャーシには、前記線状光源に電力を供給可能な電源回路基板が固定されており、前記位置固定部には、前記電源回路基板に接続される基板接続部が設けられている。このようにすれば、シャーシに固定された電源回路基板に対して接続される基板接続部が位置固定部に設けられているから、コネクタと電源回路基板と電源回路基板との接続状態を安定化することができる。

（７）前記電源回路基板には、前記コネクタに向けて部分的に突出するとともに前記基板接続部に対して接続されるコネクタ接続突部が設けられている。このようにすれば、電源回路基板をコネクタに対して他の接続部品を介することなく直接接続することができる。

（８）前記電源回路基板は、矩形状をなし、その長辺方向が前記線状光源の軸方向と直交する方向と一致する形態とされており、前記コネクタは、前記シャーシに対して前記電源回路基板の長辺方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、電源回路基板がその長辺方向に熱膨張または熱収縮した場合でも、コネクタがシャーシに対して電源回路基板の長辺方向に相対変位することで、コネクタと電源回路基板との接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

（９）前記シャーシには、前記コネクタを保持する保持部材が取り付けられており、前記保持部材は、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、保持部材がシャーシに対して線状光源の軸方向に相対変位されることで、その保持部材に保持されたコネクタが同方向に相対変位され、もって外部接続部との接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

（１０）前記シャーシには、前記コネクタを保持する保持部材が取り付けられており、前記保持部材が前記シャーシに対して固定化されているのに対し、前記コネクタが前記保持部材に対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、シャーシに対して固定化された保持部材に対して、コネクタが線状光源の軸方向に相対変位されることで、外部接続部との接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

　次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える。

　このような表示装置によると、表示パネルに対して光を供給する照明装置が、外部接続部とコネクタとの間で異音や摩耗などが生じ難いものであるため、製品の品質及び信頼性を高めることが可能となる。

　前記表示パネルとしては液晶パネルを例示することができる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばテレビやパソコンのディスプレイ等に適用でき、特に大型画面用として好適である。

（発明の効果）
　本発明によれば、異音や摩耗などが生じるのを防ぐことができる。

本発明の実施形態１に係るテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図 テレビ受信装置に備わる液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図 液晶表示装置の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図 冷陰極管及びコネクタを取り付けたシャーシの平面図 冷陰極管及びコネクタを取り付けたシャーシの底面図 冷陰極管、コネクタ及びインバータ基板の接続構造を示す断面図 コネクタがシャーシに対して相対変位した状態を示す断面図 ハウジングに対して端子加圧部材を第１の組付位置に組み付けた状態を示す正面図 ハウジングに対して端子加圧部材を第１の組付位置に組み付けた状態を示す平面図 本発明の実施形態２に係る冷陰極管、コネクタ及びインバータ基板の接続構造を示す断面図 コネクタがシャーシに対して相対変位した状態を示す断面図 本発明の実施形態３に係るシャーシに対するコネクタの取付構造を示す断面図 コネクタがシャーシに対して相対変位した状態を示す断面図

　１０…液晶表示装置（表示装置）
　１１…液晶パネル（表示パネル）
　１２…バックライト装置（照明装置）
　１４…シャーシ
　１８…冷陰極管（線状光源）
　１８ｂ…アウタリード（外部接続部）
　２１…インバータ基板（電源回路基板）
　２１ａ…コネクタ接続突部
　２２…コネクタ
　２２ａ…光源接続部
　２２ｂ…基板接続部（位置固定部）
　２３…保持部材
　２４…ハウジング
　２５…接続端子
　ＴＶ…テレビ受信装置

　＜実施形態１＞
　本発明の実施形態１を図１から図９によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置１０について例示する。なお、各図面の一部にはＸ軸、Ｙ軸及びＺ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図２及び図３に示す上側を表側とし、図２及び図３に示す下側を裏側とする。

　本実施形態に係るテレビ受信装置ＴＶは、図１に示すように、液晶表示装置１０（表示装置）と、当該液晶表示装置１０を挟むようにして収容する表裏両キャビネットＣａ，Ｃｂと、電源Ｐと、チューナーＴとを備えて構成される。液晶表示装置１０は、全体として横長の方形を成し、図２に示すように、表示パネルである液晶パネル１１と、外部光源であるバックライト装置１２（照明装置）とを備え、これらが枠状をなすベゼル１３などにより一体的に保持されるようになっている。

　次に、液晶表示装置１０を構成する液晶パネル１１及びバックライト装置１２について順次に説明する。液晶パネル１１は、平面視矩形状をなしており、図３に示すように、一対のガラス基板１１ａ，１１ｂが所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板１１ａ，１１ｂ間に液晶層（図示せず）が封入された構成とされる。一方のガラス基板１１ａには、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子（例えばＴＦＴ）と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方のガラス基板１１ｂには、Ｒ（赤色），Ｇ（緑色），Ｂ（青色）等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。このうち、ソース配線、ゲート配線及び対向電極などには、図示しない駆動回路基板から画像を表示するのに必要な画像データや各種制御信号が供給されるようになっている。なお、両ガラス基板１１ａ，１１ｂの外側にはそれぞれ偏光板１１ｃ，１１ｄが配されている。

　バックライト装置１２は、図２及び図３に示すように、液晶パネル１１の背面直下に光源が配置されてなる、いわゆる直下型のバックライトであり、表側（光出射側、液晶パネル１１側）に開口した略箱型をなすシャーシ１４と、シャーシ１４内に敷設される反射シート１５と、シャーシ１４の開口部を覆うようにして取り付けられる複数枚の光学部材１６と、光学部材１６を保持可能なフレーム１７と、シャーシ１４内に並列した状態で収容される複数本の冷陰極管１８（線状光源）と、冷陰極管１８の各端部を遮光するとともに自身が光反射性を備えてなるホルダ１９と、冷陰極管１８の中央部分を保持するランプクリップ２０と、を有する。さらに、このバックライト装置１２は、シャーシ１４の裏側に配されるインバータ基板２１（電源回路基板）と、インバータ基板２１と冷陰極管１８とを電気的に接続するためのコネクタ２２と、コネクタ２２をシャーシ１４に対して取り付けるための保持部材２３とを備えている。

　シャーシ１４は、アルミニウムなどの金属製とされ、液晶パネル１１と同じく平面視矩形状をなす底板１４ａの外周端から側板が立ち上がった構成とされる。この底板１４ａの長辺方向が各図面のＸ軸方向と一致し、短辺方向が同Ｙ軸方向と一致している。底板１４ａは、冷陰極管１８の裏側に対向状に配されており、言い換えると冷陰極管１８における光出射側とは反対側に配されている。反射シート１５は、光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製とされるとともにシャーシ１４の内面のほぼ全域を覆う形で敷設されていて、冷陰極管１８からの光を光学部材１６側（光出射側）へ反射させる機能を有する。

　光学部材１６は、シャーシ１４の底板１４ａや液晶パネル１１と同様に平面視矩形状をなし、透光性を有する合成樹脂製とされるとともに、裏側の冷陰極管１８と表側の液晶パネル１１との間に介在する。光学部材１６は、裏側から順に、例えば拡散板、拡散シート、レンズシート、及び輝度上昇シートにより構成されており、線状光源である各冷陰極管１８から発せられる光を均一な面状の光に変換するなどの機能を有する。

　フレーム１７は、液晶パネル１１や光学部材１６の外周縁部に沿う枠状をなしている。フレーム１７は、光学部材１６の表側に配されるとともにシャーシ１４の側板及びホルダ１９との間で光学部材１６の外周縁部を挟持できるようになっている。また、フレーム１７は、液晶パネル１１を裏側から受けることができるようになっていて、液晶パネル１１の表側に配されるベゼル１３との間で液晶パネル１１を挟持可能とされる。

　冷陰極管１８は、線状光源（管状光源）の一種であり、図４に示すように、その軸方向をシャーシ１４の長辺方向（Ｘ軸方向）と一致させた姿勢でシャーシ１４内に取り付けられており、複数本が互いの軸を略平行にし、且つ互いの間に所定の間隔を空けた状態でシャーシ１４の短辺方向（Ｙ軸方向）に沿って並べられている。

　この冷陰極管１８は、放電管の一種であり、両端部が封止された断面円形の細長いガラス管１８ａと、ガラス管１８ａの両端部の内側に封入された一対の電極（図示せず）と、ガラス管１８ａの両端部から外部に突出する一対のアウタリード１８ｂとを備える。この冷陰極管１８は、ガラス管１８ａが一直線状をなすとともに電極が二方向（図３及び図４に示す右方と左方）に分散配置された、いわゆる直管型とされている。ガラス管１８ａは、内部に発光物質である水銀など（蛍光体共々図示せず）が封入されるとともに、その内壁面に蛍光体が塗布されている。アウタリード１８ｂは、導電性を有する金属製とされ、ガラス管１８ａの端部からその軸方向（Ｘ軸方向）に沿って外向き（電極側とは逆向き）に突出する細長い略円柱状をなしており、その内端部がガラス管１８ａ内の電極に対して接続されることで電極と同電位とされる。

　ホルダ１９は、光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製とされ、図２に示すように、シャーシ１４の短辺方向に沿って延びるとともに、裏側の面が開口した略箱型をなしている。ホルダ１９は、シャーシ１４における長辺方向の両端部に一対取り付けられることで、同位置に並列配置された各冷陰極管１８の端部（非発光部）を一括して覆うことができるようになっている。

　ランプクリップ２０は、光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製とされ、シャーシ１４の底板１４ａにおける内面に対して所定の分布でもって分散配置されている。ランプクリップ２０は、シャーシ１４の底板１４ａに固着されるとともに、各冷陰極管１８の両端部を除いた中央部分（発光部）を保持可能とされる。これにより、冷陰極管１８とシャーシ１４の底板１４ａとの間の間隔を一定に維持可能とされる。

　続いて、各冷陰極管１８への電力供給に必要なインバータ基板２１及びコネクタ２２に関して詳しく説明する。インバータ基板２１は、合成樹脂製（例えば紙フェノール製またはガラスエポキシ樹脂製など）の基板上に所定の回路パターンが形成されるとともに、トランスなどの各種電子部品（回路パターン共々図示せず）が実装されてなる。このインバータ基板２１は、液晶表示装置１０の電源Ｐに対して接続されており、その電源Ｐから入力される入力電圧を昇圧し、入力電圧よりも高い出力電圧を冷陰極管１８へ出力するなどして冷陰極管１８の点灯・消灯を制御する機能を有する。

　インバータ基板２１は、図５に示すように、シャーシ１４の底板１４ａの裏側の面（冷陰極管１８の設置面とは反対側の面）に一対取り付けられており、底板１４ａのうち長辺方向の両端位置に偏在配置されている。インバータ基板２１は、平面視矩形状をなしており、その板面がシャーシ１４の底板１４ａの板面（Ｘ軸方向及びＹ軸方向、液晶表示装置１０の厚さ方向であるＺ軸方向と直交する面）とほぼ平行をなすとともにその長辺方向が底板１４ａにおける短辺方向（Ｙ軸方向、冷陰極管１８の軸方向と直交する方向）と一致する状態で、底板１４ａに対してビスＢなどにより固定されている。インバータ基板２１における両長辺側端部のうち、外向きの長辺側端部（コネクタ２２側を向いた端部）からは、次述する各コネクタ２２に対して個別に嵌合接続されるコネクタ接続突部２１ａが部分的にＸ軸方向に沿って外向き（コネクタ２２側）に突出して設けられている。コネクタ接続突部２１ａは、インバータ基板２１の長辺方向（Ｙ軸方向、冷陰極管１８及びコネクタ２２の並列方向）に複数、等間隔に並んで配されており、全体として略櫛歯状をなしている。

　コネクタ２２は、図３に示すように、インバータ基板２１と各冷陰極管１８とを電気的に中継するためのものであって、一端側に各冷陰極管１８のアウタリード１８ｂに対して接続される光源接続部２２ａを、他端側にインバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａに対して接続される基板接続部２２ｂをそれぞれ有している。インバータ基板２１から出力された出力電圧は、このコネクタ２２を介して冷陰極管１８のアウタリード１８ｂ及び電極に入力可能とされる。このコネクタ２２は、図４及び図５に示すように、シャーシ１４に対して冷陰極管１８の両端部（両アウタリード１８ｂ）に対応した位置、すなわち底板１４ａにおける長辺方向の両端位置に一対一組で配され、且つ底板１４ａの短辺方向（Ｙ軸方向、冷陰極管１８の並列方向）に沿って複数ずつ（冷陰極管１８の本数分）並んで配されている。各コネクタ２２間の配列ピッチは、各冷陰極管１８間の配列ピッチ及び各コネクタ接続突部２１ａ間の配列ピッチとほぼ等しく、等間隔となっている。各コネクタ２２におけるＹ軸方向についての設置位置は、各冷陰極管１８及び各コネクタ接続突部２１ａとほぼ同じに揃えられている。

　詳しくは、コネクタ２２は、全体として略ブロック状をなすとともに、図６に示すように、シャーシ１４の底板１４ａに形成された取付孔１４ｂに対して後述する保持部材２３を介して取り付けられている。コネクタ２２は、取付状態では底板１４ａをその厚さ方向（Ｚ軸方向）に貫通しており、コネクタ２２のうち底板１４ａから表側に突出した部分に上記光源接続部２２ａが、コネクタ２２のうち底板１４ａから裏側に突出した部分に上記基板接続部２２ｂがそれぞれ設けられている。コネクタ２２は、合成樹脂製とされ絶縁性を有するハウジング２４と、ハウジング２４に収容されるとともに金属製とされ導電性を有する接続端子２５と、ハウジング２４に組み付けられる端子加圧部材２６とからなる。

　このうち、ハウジング２４は、一端側に上記光源接続部２２ａを構成するとともに冷陰極管１８の端部を嵌合可能な光源嵌合部２４ａを有するのに対し、他端側に上記基板接続部２２ｂを構成するとともにインバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａを嵌合可能な基板嵌合部２４ｂを有する。光源嵌合部２４ａは、Ｚ軸方向に沿って表向き（光出射側）に開口するとともに、Ｘ軸方向（冷陰極管１８の軸方向）に沿って内向きに開口することで、冷陰極管１８の端部を表側からＺ軸方向に沿って嵌合可能とされる。光源嵌合部２４ａのうち内側部分２４ａ１には、冷陰極管１８のガラス管１８ａの端部が入るのに対し、外側部分２４ａ２には、冷陰極管１８のアウタリード１８ｂが入る。光源嵌合部２４ａの内側部分２４ａ１には、ガラス管１８ａの端部における端面及び周面が当接可能とされる。一方、基板嵌合部２４ｂには、Ｘ軸方向（冷陰極管１８の軸方向）に沿って内向きに開口する基板差込孔２４ｂ１が設けられ、ここにインバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａをＸ軸方向に沿って内側から嵌合可能とされる。また、基板嵌合部２４ｂには、Ｚ軸方向に沿って裏側に開口する端子取付孔２４ｃが設けられており、この端子取付孔２４ｃに対して次述する接続端子２５をＺ軸方向に沿って裏側から挿入可能とされる。この端子取付孔２４ｃは、光源嵌合部２４ａの外側部分２４ａ２にも連通して形成されており、ハウジング２４をＺ軸方向に貫通する形態とされる。

　接続端子２５は、断面Ｌ字型の基部２５ａを備え、この基部２５ａにおける一端側に、上記光源接続部２２ａを構成するとともに冷陰極管１８におけるアウタリード１８ｂに対して導通接触される光源接触片２５ｂが設けられるのに対し、他端側に上記基板接続部２２ｂを構成するとともにインバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａにおける端子部（図示せず）に対して導通接触される基板接触片２５ｃが設けられている。

　光源接触片２５ｂは、ハウジング２４における光源嵌合部２４ａの外側部分２４ａ２内に配されるとともに、Ｙ軸方向（冷陰極管１８の軸方向及びアウタリード１８ｂの嵌合方向の双方と直交する方向）に一対、対向状に配されている（図９）。両光源接触片２５ｂは、互いに離間する方向、つまりＹ軸方向の外向きに弾性変形可能とされる。両光源接触片２５ｂ間には、冷陰極管１８のアウタリード１８ｂが嵌入可能とされ、両光源接触片２５ｂ間にてアウタリード１８ｂを挟圧状態で弾性的に保持可能とされる。なお、ハウジング２４における光源嵌合部２４ａには、ハウジング２４とは別部品である端子加圧部材２６が表側から組み付けられており、この端子加圧部材２６は、光源嵌合部２４ａから表側に突出した第１の組付位置（図８及び図９）では、両光源接触片２５ｂから離間しているものの、光源嵌合部２４ａに収められた第２の組付位置（図６及び図７）では、両光源接触片２５ｂに係合してこれらを互いに接近させる向きに加圧する加圧部（図示せず）を有している。

　基板接触片２５ｃは、基部２５ａの他端部に設けられたＸ軸方向に向けて開口する筒部２５ｄのうちＺ軸方向の外壁部２５ｄ１から折り返し状に突出形成されている。筒部２５ｄ及び基板接触片２５ｃは、ハウジング２４における基板嵌合部２４ｂ内で基板差込孔２４ｂ１に臨んで配されている。基板接触片２５ｃは、Ｚ軸方向の外向きに弾性変形可能とされる。そして、筒部２５ｄのうちＺ軸方向の内壁部２５ｄ２と基板接触片２５ｃとの間でインバータ基板２１におけるコネクタ接続突部２１ａが挟圧状態で弾性的に保持可能とされる。

　上記した構成のコネクタ２２を保持する保持部材２３は、図６に示すように、シャーシ１４の底板１４ａの取付孔１４ｂに対して取付可能とされる。保持部材２３は、合成樹脂製で、表側に向けて開口する略箱型をなしており、コネクタ２２に対してＺ軸方向に沿って裏側から組み付けられている。保持部材２３は、組付状態では、コネクタ２２の裏側約半分、つまり基板接続部２２ｂを取り囲む形態とされる。保持部材２３は、基板接続部２２ｂの裏側に配される底壁２３ａと、底壁２３ａの外周端部から立ち上がるとともに全体として略筒状をなす４枚の側壁２３ｂとから構成される。底壁２３ａは、ハウジング２４における端子取付孔２４ｃを閉塞するとともに接続端子２５を抜け止め状態に保持可能とされる。各側壁２３ｂのうち、Ｘ軸方向の内側の側壁２３ｂ１には、基板差込孔２４ｂ１に対応した部分が切り欠かれており、それによりインバータ基板２１の差し込みが許容されている。各側壁２３ｂのうち、Ｘ軸方向の外側の側壁２３ｂ２は、底壁２３ａ側から先端側にかけて次第に外向きに広がるよう、Ｚ軸方向に対して傾斜した形態とされている。そして、この側壁２３ｂ２の先端（表側の端部）には、Ｘ軸方向に沿って外向きに突出するとともに、取付孔１４ｂの縁部に対して表側から係止することで、保持部材２３をシャーシ１４に対して取付状態に保持可能な係止壁２３ｃが設けられている。また、図示は省略するが、各側壁２３ｂのうちＹ軸方向に並んだ両側壁の先端にも同様の係止壁２３ｃがそれぞれ設けられている。なお、この保持部材２３には、コネクタ２２が所定の保持構造（図示せず）によって組付状態に保持されている。

　さて、本実施形態に係るコネクタ２２は、シャーシ１４に対してＸ軸方向、すなわち冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされている。このコネクタ２２を保持する保持部材２３の一部がシャーシ１４に対してＸ軸方向について相対変位できるようになっており、それに連動してコネクタ２２も同方向に相対変位できるようになっている。

　詳しくは、保持部材２３のうち、Ｘ軸方向の外側の側壁２３ｂ２と、シャーシ１４の底板１４ａにおける取付孔１４ｂとの間には、図６に示すように、所定のクリアランス２７が確保されており、そのクリアランス２７の範囲内で上記側壁２３ｂ２がシャーシ１４の底板１４ａに対してＸ軸方向に相対変位（スライド）するのが許容されている。この相対変位時には、側壁２３ｂ２は、底壁２３ａとの繋ぎ位置を支点として弾性変形されるようになっており、それに伴って弾性復元力が蓄積されるようになっている。つまり、側壁２３ｂ２がシャーシ１４の底板１４ａに対してＸ軸方向の外向きに相対変位しつつ弾性変形した場合は、側壁２３ｂ２には変形量に応じてＸ軸方向の内向きの弾性復元力が蓄積されるようになっている。側壁２３ｂ２は、シャーシ１４の底板１４ａに対してＸ軸方向の外向きに相対変位し、Ｘ軸方向の外面が取付孔１４ｂの内周面に接近するのに伴って、Ｚ軸方向に対する傾斜角度が増すよう弾性変形される。また、上記した側壁２３ｂ２の相対変位に伴って係止壁２３ｃも連動して同方向に相対変位されるようになっている。

　上記した側壁２３ｂ２の内面には、コネクタ２２の一部、詳しくはハウジング２４における光源嵌合部２４ａの外端部が当接されている。従って、コネクタ２２から側壁２３ｂ２に対してＸ軸方向の外向きに押圧するような力が作用すると、その力によって側壁２３ｂ２が同方向に弾性変形しつつ相対変位されるので、それに伴ってコネクタ２２がシャーシ１４に対してＸ軸方向の外向きに相対変位されるようになっている。一方、側壁２３ｂ２が弾性変形した状態（図７）で、コネクタ２２から側壁２３ｂ２に作用していた力が除去されると、それまでに側壁２３ｂ２に蓄積されていた弾性復元力が開放されて側壁２３ｂ２が復元し、それによりコネクタ２２がシャーシ１４に対してＸ軸方向の内向きに相対変位されるようになっている。以上により、コネクタ２２がシャーシ１４に対してＸ軸方向に沿って外側または内側に相対変位するのが可能となっている。

　ここで、コネクタ２２は、その全体が保持部材２３の側壁２３ｂ２と共にシャーシ１４に対して相対変位されるのではなく、一部のみが相対変位されるようになっている。詳しくは、コネクタ２２のうち基板接続部２２ｂがシャーシ１４の底板１４ａに対してほぼ相対変位することなく固定化される位置固定部とされるのに対し、光源接続部２２ａが底板１４ａに対して相対変位可能な可動部となっている。可動部である光源接続部２２ａは、位置固定部である基板接続部２２ｂを支点としてＸ軸方向に沿って回動変位されるようになっている。光源接続部２２ａが基板接続部２２ｂに対してＸ軸方向の外向きに回動変位される際には、光源接続部２２ａは、既述した保持部材２３の側壁２３ｂ２と同様に、弾性復元力を蓄積しつつ基板接続部２２ｂに対して弾性変形されるようになっている。基板接続部２２ｂは、シャーシ１４に対する相対的な位置関係がほぼ固定化されているので、光源接続部２２ａの回動変位の有無に拘わらず、インバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａに対する相対的な位置関係及び接続状態に変化が殆ど生じることがない。

　上記したように、コネクタ２２のうち基板接続部２２ｂに対して光源接続部２２ａが回動変位及び弾性変形可能とされることは、光源接続部２２ａを構成するハウジング２４の光源嵌合部２４ａ及び接続端子２５の光源接触片２５ｂが、基板接続部２２ｂを構成するハウジング２４の基板嵌合部２４ｂ及び接続端子２５の基板接触片２５ｃを支点として、共にＸ軸方向に沿って回動変位及び弾性変形可能とされることを意味する。すなわち、コネクタ２２を構成するハウジング２４及び接続端子２５が共に保持部材２３の側壁２３ｂ２に連動して回動変位及び弾性変形可能とされていると言える。

　本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶表示装置１０を使用するにあたり、液晶表示装置１０の電源をＯＮすると、バックライト装置１２を構成するインバータ基板２１からコネクタ２２を介して各冷陰極管１８に電力が供給されることで、各冷陰極管１８が点灯されるとともに、液晶パネル１１に対して画像信号が供給される。各冷陰極管１８から発せられた光は、光学部材１６を透過することで、ほぼ均一な面状の光に変換されてから液晶パネル１１に照射される。そして、画像信号に基づいて制御される液晶パネル１１における液晶層の液晶分子の配向状態によって光の透過量が制御されることで、液晶パネル１１の表示面に所望の画像が表示されるようになっている。

　ところで、各冷陰極管１８を点灯させると、自身が発熱することで熱膨張が生じ、それによりガラス管１８ａ及びアウタリード１８ｂが僅かながらも延伸する。この延伸は、冷陰極管１８の軸方向（Ｘ軸方向）に沿うものであり、ガラス管１８ａの両端部及び両アウタリード１８ｂは、シャーシ１４に対してＸ軸方向に沿って外向き（図７に示す矢線Ａ方向）に相対変位することになる。このとき、仮にコネクタがシャーシに対して全体が相対変位不能に固定化されていると、互いに接触している接続端子の光源接触片とアウタリードとの間で擦れが生じ、摩耗や軋み音が発生することが懸念される。また、仮にハウジングがシャーシに対して固定化されているのに対して、光源接触片のみがシャーシ及びハウジングに対して相対変位されると、互いに接触している光源接触片とハウジングの光源嵌合部または端子加圧部材の加圧部との間で擦れが生じ、やはり摩耗や軋み音が発生することが懸念される。上記した摩耗は、接続端子とアウタリードとの接触不良の原因となり得る。また上記した軋み音は、液晶表示装置の使用者に不快感を与えるおそれがある。

　その点、本実施形態では、コネクタ２２がシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされているので、冷陰極管１８の軸方向に関して冷陰極管１８に対するコネクタ２２の相対的な位置関係が殆ど変化しないようになっている。詳しくは、冷陰極管１８が熱膨張すると、ガラス管１８ａの端部やアウタリード１８ｂから光源嵌合部２４ａや光源接触片２５ｂに対してＸ軸方向の外向き、すなわちガラス管１８ａからのアウタリード１８ｂの突出方向（冷陰極管１８の軸方向の中央位置から離れる方向）に押圧するような力が作用する。この押圧力が、互いに当接しているガラス管１８ａの端部と光源嵌合部２４ａとの間の摩擦力、及びアウタリード１８ｂと光源接触片２５ｂとの間の摩擦力の双方を超える手前の段階で、図７に示すように、接続端子２５の光源接触片２５ｂ、ハウジング２４の光源嵌合部２４ａ及び保持部材２３のＸ軸方向の外側の側壁２３ｂ２が弾性変形されるようになっている。

　詳しくは、保持部材２３の上記側壁２３ｂ２とシャーシ１４の底板１４ａの取付孔１４ｂとの間には、クリアランス２７が確保されているので、そのクリアランス２７の範囲内で側壁２３ｂ２が底板１４ａに対してＸ軸方向の外向きに相対変位しつつ弾性変形される。それに連動してハウジング２４の光源嵌合部２４ａ及び接続端子２５の光源接触片２５ｂが、底板１４ａに対して同方向に相対変位しつつ弾性変形される。この弾性変形に伴って、保持部材２３の側壁２３ｂ２、ハウジング２４の光源嵌合部２４ａ及び接続端子２５の光源接触片２５ｂには、元の形状に戻ろうとする弾性復元力が次第に蓄積されていく。このとき、コネクタ２２は、基板接続部２２ｂ（基板嵌合部２４ｂ及び基板接触片２５ｃ）を支点として、図７の矢線Ｂに示すように、光源接続部２２ａ（光源嵌合部２４ａ及び光源接触片２５ｂ）が外向きに回動変位する。つまり、光源接続部２２ａは、冷陰極管１８の熱膨張に追従してその膨張方向（Ｘ軸方向の外向き）に回動変位する可動部となっているので、互いに当接しているガラス管１８ａの端部と光源嵌合部２４ａとの位置関係や、アウタリード１８ｂと光源接触片２５ｂとの位置関係がほぼ不変となり、これらの間に擦れが生じるのを抑制することができる。また、光源接続部２２ａを構成する光源嵌合部２４ａ及び光源接触片２５ｂが共に回動していてこれらの位置関係にも殆ど変化が生じないから、これらの間にも擦れが生じるのが抑制されている。そして、基板接続部２２ｂは、シャーシ１４に対する相対的な位置関係が固定化された位置固定部となっているので、冷陰極管１８の熱膨張に連動して光源接続部２２ａが回動しても、シャーシ１４に対して固定されたインバータ基板２１のコネクタ接続突部２１ａと基板接続部２２ｂとの位置関係に殆ど変化が生じることがなく、もってこれらの接続状態を安定的に維持することができる。

　一方、液晶表示装置１０の電源をＯＦＦすると、インバータ基板２１からの電力供給が停止されて各冷陰極管１８が消灯される。それに伴い、各冷陰極管１８からの発熱も収まるので、時間の経過と共に各冷陰極管１８は冷却されることになる。このとき、熱膨張していた各冷陰極管１８は、元の大きさ（図６の状態）に戻ろうと次第に熱収縮するとともに、ガラス管１８ａの端部及びアウタリード１８ｂがシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に沿って内向きに相対変位する。それに伴い、ガラス管１８ａの端部やアウタリード１８ｂから光源嵌合部２４ａや光源接触片２５ｂに対して作用していた外向きの押圧力が解除されることになるので、それによりそれまでに弾性変形していた光源嵌合部２４ａ、光源接触片２５ｂ及び側壁２３ｂ２に蓄積されていた弾性復元力が開放されることになる。この弾性復元力により、コネクタ２２は、冷陰極管１８の熱収縮に追従してシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向の内向き（熱膨張時とは逆向き）に相対変位される。このとき、コネクタ２２は、基板接続部２２ｂを支点として光源接続部２２ａが内向きに回動変位される。つまり、光源接続部２２ａは、冷陰極管１８の熱収縮に追従してその収縮方向（Ｘ軸方向の内向き）に回動変位するので、冷陰極管１８の消灯時にも互いに当接しているガラス管１８ａの端部と光源嵌合部２４ａとの位置関係や、アウタリード１８ｂと光源接触片２５ｂとの位置関係が不変となり、これらの間に擦れが生じるのを抑制することができる。また、光源嵌合部２４ａと光源接触片２５ｂとの間でも位置関係が不変となっているので、擦れの発生が抑制されている。

　以上のように、冷陰極管１８の熱膨張及び熱収縮に追従して、シャーシ１４に対するコネクタ２２の光源接続部２２ａの相対的な位置関係が変化することで、冷陰極管１８とコネクタ２２との相対的な位置関係がほぼ一定に維持されるので、冷陰極管１８とコネクタ２２との接触箇所及びコネクタ２２のうちハウジング２４と接続端子２５との接触箇所に擦れが生じることが抑制されるようになっており、もって上記接触箇所に摩耗が生じたり、軋み音が生じるのが防止されるようになっている。

　なお、上記した説明では、冷陰極管１８がシャーシ１４に対してＸ軸方向について相対変位する原因として冷陰極管１８の熱膨張及び熱収縮を例示しているが、例えば液晶表示装置１０を搬送する際に作用する衝撃や振動によっても、冷陰極管１８はシャーシ１４に対してＸ軸方向について相対変位する場合があり、その場合でもコネクタ２２がシャーシ１４に対してＸ軸方向に相対変位することで、アウタリード１８ｂと接続端子２５との間で擦れが生じたり、ハウジング２４と接続端子２５との間で擦れが生じるのを防ぐことができる。

　以上説明したように本実施形態に係るバックライト装置１２は、両端部にアウタリード１８ｂを有する冷陰極管１８と、冷陰極管１８を収容するシャーシ１４と、シャーシ１４に取り付けられるとともにアウタリード１８ｂに対して接続され、且つシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされるコネクタ２２とを備える。

　このようにすれば、シャーシ１４に対して冷陰極管１８がその軸方向について相対変位した場合でも、コネクタ２２がシャーシ１４に対して同方向に相対変位可能であるから、冷陰極管１８のアウタリード１８ｂとコネクタ２２との接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。もって、異音や摩耗などが生じるのを防ぐことができる。

　また、コネクタ２２は、アウタリード１８ｂに対して導通接触される接続端子２５と、接続端子２５を収容するとともにシャーシ１４に取り付けられるハウジング２４とを備えており、接続端子２５及びハウジング２４が共に、シャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、端子金具とアウタリード１８ｂとの間で擦れが生じたり、端子金具とハウジング２４との間で擦れが生じるのを抑制することができる。

　また、コネクタ２２は、冷陰極管１８を点灯させるのに伴って、シャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向における外向きに相対変位可能とされる。このようにすれば、冷陰極管１８が点灯に伴って熱膨張すると、アウタリード１８ｂはシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向における外向きに相対変位することになるが、コネクタ２２がそのアウタリード１８ｂに追従してシャーシ１４に対して同方向に相対変位されることで、アウタリード１８ｂとの間に擦れが生じるのを効果的に抑制できる。

　また、コネクタ２２は、弾性的に相対変位可能とされる。このようにすれば、冷陰極管１８が点灯に伴って熱膨張するとき、コネクタ２２はシャーシ１４に対してアウタリード１８ｂに追従して冷陰極管１８の軸方向における外向きに弾性的に相対変位される。これに伴い、コネクタ２２には弾性復元力が蓄積される。一方、冷陰極管１８が消灯に伴って熱収縮すると、アウタリード１８ｂはシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向における内向きに相対変位することになるが、このときそれまでに蓄積された弾性復元力によりコネクタ２２がアウタリード１８ｂに追従して内向きに相対変位される。これにより、消灯時の擦れの発生をも抑制できる。

　また、コネクタ２２が、一端側に冷陰極管１８のアウタリード１８ｂに対して接続される光源接続部２２ａを有するのに対し、他端側にシャーシ１４に対して固定化される位置固定部となる基板接続部２２ｂを有しており、コネクタ２２は、基板接続部２２ｂを支点として光源接続部２２ａがシャーシ１４に対して相対変位可能とされる。このようにすれば、コネクタ２２のうち基板接続部２２ｂを支点として光源接続部２２ａがシャーシ１４に対して相対変位されることで、アウタリード１８ｂとの間に擦れが生じるのを抑制できる。基板接続部２２ｂは、シャーシ１４に対して固定化されるので、例えば基板接続部２２ｂにインバータ基板２１を接続した場合にその接続状態を安定化させることができる。

　また、コネクタ２２は、基板接続部２２ｂを支点として回動変位可能とされる。このようにすれば、コネクタ２２が基板接続部２２ｂを支点として回動変位されることで、アウタリード１８ｂとの間に擦れが生じるのを抑制できる。

　インバータ基板２１には、コネクタ２２に向けて部分的に突出するとともに基板接続部２２ｂに対して接続されるコネクタ接続突部２１ａが設けられている。このようにすれば、インバータ基板２１をコネクタ２２に対して他の接続部品を介することなく直接接続することができる。

　また、シャーシ１４には、コネクタ２２を保持する保持部材２３が取り付けられており、保持部材２３は、シャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、保持部材２３がシャーシ１４に対して冷陰極管１８の軸方向に相対変位されることで、その保持部材２３に保持されたコネクタ２２が同方向に相対変位され、もってアウタリード１８ｂとの接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

　また、本実施形態に係る液晶表示装置１０は、上記記載のバックライト装置１２と、バックライト装置１２からの光を利用して表示を行う液晶パネル１１とを備える。このような液晶表示装置１０によると、液晶パネル１１に対して光を供給するバックライト装置１２が、アウタリード１８ｂとコネクタ２２との間で異音や摩耗などが生じ難いものであるため、製品の品質及び信頼性を高めることが可能となる。

　＜実施形態２＞
　本発明の実施形態２を図１０または図１１によって説明する。この実施形態２では、保持部材２３‐Ａがシャーシ１４‐Ａに対して固定化されたものを示す。なお、この実施形態２では、上記した実施形態１と同じ名称の部位の符号の末尾に添え字‐Ａを付すものとし、その他同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　保持部材２３‐Ａは、図１０に示すように、シャーシ１４‐Ａの底板１４ａ‐Ａにおける取付孔１４ｂ‐Ａに対して殆どクリアランスを空けることなく取り付けられている。詳しくは、保持部材２３‐ＡのうちＸ軸方向の外側の側壁２３ｂ２‐Ａと底板１４ａ‐Ａの取付孔１４ｂ‐Ａとの間には、取り付けを許容するだけの僅かなクリアランスが確保されているものの、冷陰極管１８‐Ａの熱膨張を吸収し得るような大きさのクリアランスは確保されていない。

　一方、コネクタ２２‐Ａと保持部材２３‐Ａとの間には、Ｘ軸方向について所定のクリアランス２７‐Ａが確保されており、そのクリアランス２７‐Ａの範囲内でコネクタ２２‐Ａが保持部材２３‐Ａに対してＸ軸方向に相対変位するのが許容されている。詳しくは、クリアランス２７‐Ａは、コネクタ２２‐Ａのうちハウジング２４‐Ａの光源嵌合部２４ａ‐Ａと保持部材２３‐ＡのうちＸ軸方向の外側の側壁２３ｂ２‐Ａとの間に保有されており、その範囲内で光源接続部２２ａ‐Ａが、図１１に示すように、基板接続部２２ｂ‐Ａを支点としてＸ軸方向の外向きに回動変位されるようになっている。コネクタ２２‐Ａと保持部材２３‐Ａとの間のクリアランス２７‐Ａは、冷陰極管１８‐Ａの熱膨張を吸収し得るような大きさとされる。

　以上説明したように本実施形態によれば、シャーシ１４‐Ａには、コネクタ２２‐Ａを保持する保持部材２３‐Ａが取り付けられており、保持部材２３‐Ａがシャーシ１４‐Ａに対して固定化されているのに対し、コネクタ２２‐Ａが保持部材２３‐Ａに対して冷陰極管１８‐Ａの軸方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、シャーシ１４‐Ａに対して固定化された保持部材２３‐Ａに対して、コネクタ２２‐Ａが冷陰極管１８‐Ａの軸方向に相対変位されることで、アウタリード１８ｂ‐Ａとの接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

　＜実施形態３＞
　本発明の実施形態３を図１２または図１３によって説明する。この実施形態３では、インバータ基板２１‐Ｂの熱膨張及び熱収縮にも対応したものを示す。なお、この実施形態３では、上記した実施形態１と同じ名称の部位の符号の末尾に添え字‐Ｂを付すものとし、その他同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　保持部材２３‐Ｂは、図１２に示すように、シャーシ１４‐Ｂの底板１４ａ‐Ｂの取付孔１４ｂ‐Ｂに対してＹ軸方向について所定のクリアランス２８を空けた状態で取り付けられている。詳しくは、保持部材２３‐Ｂを底板１４ａ‐Ｂに取り付けた状態では、保持部材２３‐ＢのうちＹ軸方向の両側壁２３ｂ３と、底板１４ａ‐Ｂの取付孔１４ｂ‐Ｂとの間にそれぞれクリアランス２８が確保されている。従って、コネクタ２２‐Ｂは、各クリアランス２８の範囲内で底板１４ａ‐Ｂに対してＹ軸方向について相対変位可能とされている。

　液晶表示装置をＯＮするのに伴い、冷陰極管１８‐Ｂのみならずインバータ基板２１‐Ｂにも熱膨張は生じ得る。その場合、インバータ基板２１‐Ｂは、Ｙ軸方向に沿って細長い形状であるため（図５参照）、Ｘ軸方向よりもＹ軸方向への熱膨張量が大きくなっており、そのＹ軸方向への熱膨張量の分だけ各コネクタ接続突部２１ａ‐Ｂがシャーシ１４‐Ｂの底板１４ａ‐Ｂに対してＹ軸方向に相対変位する。インバータ基板２１‐Ｂに上記のような熱膨張が生じた場合でも、本実施形態によれば、図１３に示すように、コネクタ２２‐Ｂが底板１４ａ‐Ｂに対してクリアランス２８の範囲内でＹ軸方向に相対変位されるようになっているから、インバータ基板２１‐Ｂの熱膨張を吸収することができる。

　具体的には、例えば、図１２に示す状態から熱膨張に伴いコネクタ接続突部２１ａ‐Ｂが底板１４ａ‐Ｂに対して図１３に示す矢線方向に相対変位した場合、そのコネクタ接続突部２１ａ‐Ｂによってコネクタ２２‐Ｂにおける基板接続部２２ｂ‐Ｂが同方向に押圧されることで、コネクタ接続突部２１ａ‐Ｂに追従してコネクタ２２‐Ｂが底板１４ａ‐Ｂに対してＹ軸方向に相対変位される。また、コネクタ接続突部２１ａ‐Ｂが図１３に示す矢線方向とは逆方向に相対変位した場合も、上記と同様にコネクタ接続突部２１ａ‐Ｂに追従してコネクタ２２‐Ｂが底板１４ａ‐Ｂに対して相対変位される。以上により、インバータ基板２１‐Ｂの熱膨張がコネクタ２２‐Ｂの相対変位動作によって吸収されるとともに、コネクタ２２‐Ｂとコネクタ接続突部２１ａ‐ＢとにおけるＹ軸方向の相対的な位置関係が殆ど一定に保たれる。従って、コネクタ接続突部２１ａ‐Ｂと接続端子２５‐Ｂの基板接触片２５ｃ‐Ｂとの間に擦れが生じるのが抑制されるので、両者間に摩耗が生じたり、軋み音が発生するのを防止することができる。

　なお、液晶表示装置の電源をＯＦＦすることに伴い、インバータ基板２１‐Ｂが熱収縮した場合でも、熱膨張時と同様にクリアランス２８の範囲内でコネクタ２２‐Ｂが底板１４ａ‐Ｂに対してＹ軸方向に相対変位することで、コネクタ接続突部２１ａ‐Ｂとコネクタ２２‐Ｂとの相対的な位置関係を一定に維持することができ、もって摩耗や軋み音の発生を防止することができる。

　以上説明したように本実施形態によれば、インバータ基板２１‐Ｂは、矩形状をなし、その長辺方向が冷陰極管１８‐Ｂの軸方向と直交する方向と一致する形態とされており、コネクタ２２‐Ｂは、シャーシ１４‐Ｂに対してインバータ基板２１‐Ｂの長辺方向に相対変位可能とされる。このようにすれば、インバータ基板２１‐Ｂがその長辺方向に熱膨張または熱収縮した場合でも、コネクタ２２‐Ｂがシャーシ１４‐Ｂに対してインバータ基板２１‐Ｂの長辺方向に相対変位することで、コネクタ２２‐Ｂとインバータ基板２１‐Ｂとの接触箇所に擦れが生じるのを抑制することができる。

　＜他の実施形態＞
　本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

　（１）上記した実施形態１では、コネクタと保持部材との間に冷陰極管の軸方向についての相対変位を許容するクリアランスを設定しなかった場合を示したが、そのようなクリアランスを設定したもの、つまり実施形態１，２を組み合わせたものも本発明に含まれる。このようにすれば、保持部材とシャーシとの間のクリアランスとも相まってより確実に摩耗や軋み音の発生を低減することができる。

　（２）上記した実施形態１，２では、コネクタが弾性変形するものを例示したが、弾性変形を伴うことなくコネクタがシャーシに対して冷陰極管の軸方向に相対変位するものも本発明に含まれる。具体的には、コネクタを基板接続部側と光源接続部側とに二部品化し、それらを冷陰極管の軸方向について相対変位可能な状態で組み付けた構成とすればよい。それ以外にも、例えばコネクタの全体がシャーシに対して冷陰極管の軸方向に相対変位し、弾性復元力が蓄積されないようなものも本発明に含まれる。

　（３）上記した実施形態１，２では、コネクタにおける光源接続部が基板接続部を支点として回動変位されるものを示したが、コネクタの全体がシャーシに対して冷陰極管の軸方向に相対変位し、回動変位を伴わないものも本発明に含まれる。

　（４）上記した各実施形態以外にも、コネクタ（ハウジング、接続端子及び端子加圧部材）及び保持部材の形状やシャーシに対する取付構造は適宜に変更可能である。例えば、保持部材をシャーシの底板に対して表側から取り付けるようにしてもよい。

　（５）上記した各実施形態では、コネクタが端子加圧部材を備えたものを例示したが、端子加圧部材を省略したものも本発明に含まれる。

　（６）上記した各実施形態では、コネクタが保持部材を介してシャーシに対して間接的に取り付けられるものを例示したが、保持部材を省略するとともにコネクタがシャーシに対して直接取り付けられるものも本発明に含まれる。

　（７）上記した各実施形態では、接続端子における基板接触片が筒部の外壁部に設けられたものを例示したが、基板接触片が筒部の内壁部に設けられたものも本発明に含まれる。また、基板接触片を光源接触片と同様に一対にしてもよい。さらには、接続端子における光源接触片が一対備えられたもの以外にも、基板接触片と同様に光源接触片を１本のみとしたものも本発明に含まれる。

　（８）上記した各実施形態では、インバータ基板のコネクタ接続突部が直接コネクタに嵌合接続されるものを示したが、例えばコネクタ接続突部を省略し、インバータ基板に接続したＦＰＣをコネクタに接続するようにし、インバータ基板とコネクタとがＦＰＣを介して接続されるようなものも本発明に含まれる。

　（９）上記した各実施形態では、冷陰極管がガラス管の端部に突出したアウタリードを備え、このアウタリードをコネクタに接続したものを例示したが、例えばガラス管の端部にアウタリードに接続した口金を外装し、口金をコネクタに接続させるようなものも本発明に含まれる。

　（１０）上記した各実施形態では、直管型の冷陰極管を用いたものを例示したが、例えばＵ字型の冷陰極管など湾曲型の冷陰極管を用いたものも本発明に含まれる。

　（１１）上記した各実施形態では、線状光源として冷陰極管を使用した場合を示したが、例えば熱陰極管など他の種類の放電管を用いたものも本発明に含まれる。

　（１２）上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてＴＦＴを用いたが、ＴＦＴ以外のスイッチング素子（例えば薄膜ダイオード（ＴＦＤ））を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。

　（１３）上記した各実施形態では、表示素子として液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示素子を用いた表示装置にも本発明は適用可能である。

　（１４）上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。

Claims (14)

1. 　両端部に外部接続部を有する線状光源と、
   　前記線状光源を収容するシャーシと、
   　前記シャーシに取り付けられるとともに前記外部接続部に対して接続され、且つ前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされるコネクタとを備える照明装置。
2. 　前記コネクタは、前記外部接続部に対して導通接触される接続端子と、前記接続端子を収容するとともに前記シャーシに取り付けられるハウジングとを備えており、
   　前記接続端子及び前記ハウジングが共に、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる請求の範囲第１項記載の照明装置。
3. 　前記コネクタは、前記線状光源を点灯させるのに伴って、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向における外向きに相対変位可能とされる請求の範囲第１項または請求の範囲第２項記載の照明装置。
4. 　前記コネクタは、弾性的に相対変位可能とされる請求の範囲第３項記載の照明装置。
5. 　前記コネクタが、一端側に前記線状光源の前記外部接続部に対して接続される光源接続部を有するのに対し、他端側に前記シャーシに対して固定化される位置固定部を有しており、
   　前記コネクタは、前記位置固定部を支点として前記光源接続部が前記シャーシに対して相対変位可能とされる請求の範囲第１項から請求の範囲第４項のいずれか１項に記載の照明装置。
6. 　前記コネクタは、前記位置固定部を支点として回動変位可能とされる請求の範囲第５項記載の照明装置。
7. 　前記シャーシには、前記線状光源に電力を供給可能な電源回路基板が固定されており、
   　前記位置固定部には、前記電源回路基板に接続される基板接続部が設けられている請求の範囲第５項または請求の範囲第６項記載の照明装置。
8. 　前記電源回路基板には、前記コネクタに向けて部分的に突出するとともに前記基板接続部に対して接続されるコネクタ接続突部が設けられている請求の範囲第７項記載の照明装置。
9. 　前記電源回路基板は、矩形状をなし、その長辺方向が前記線状光源の軸方向と直交する方向と一致する形態とされており、
   　前記コネクタは、前記シャーシに対して前記電源回路基板の長辺方向に相対変位可能とされる請求の範囲第７項または請求の範囲第８項記載の照明装置。
10. 　前記シャーシには、前記コネクタを保持する保持部材が取り付けられており、
    　前記保持部材は、前記シャーシに対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる請求の範囲第１項から請求の範囲第９項のいずれか１項に記載の照明装置。
11. 　前記シャーシには、前記コネクタを保持する保持部材が取り付けられており、
    　前記保持部材が前記シャーシに対して固定化されているのに対し、前記コネクタが前記保持部材に対して前記線状光源の軸方向に相対変位可能とされる請求の範囲第１項から請求の範囲第９項のいずれか１項に記載の照明装置。
12. 　請求の範囲第１項から請求の範囲第１１項のいずれか１項に記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える表示装置。
13. 　前記表示パネルは、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる請求の範囲第１２項記載の表示装置。
14. 　請求の範囲第１２項または請求の範囲第１３項に記載された表示装置を備えるテレビ受信装置。

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