WO2007058037A1 - 基板検査用治具及び検査用プローブ - Google Patents

Abstract

【課題】　検査対象である被検査基板の電気的特性を検査するために使用される基板検査用治具及び検査用プローブの提供。 【解決手段】　第一端部２３が検査対象である被検査基板１００の所定検査位置１０１と導電接触する検査用プローブ２と、検査用プローブ２の第二端部２４と導電接触する電極部４１を有する接続電極体４と、検査用プローブ２を保持する保持体３とからなる基板検査用治具１であって、保持体３は検査位置１０１へ第一端部２３を案内する第一案内孔３１１を有する第一案内部３１と電極部４１へ第二端部２４を案内する第二案内孔３２１が形成される第二案内部３２を有し、検査用プローブ２は第一端部２３と第二端部２４を有し且つ可撓性を有する線状の導体部２１と、第一端部２３と第二端部２４を除く導体部２１の外周に絶縁被覆された絶縁部２２からなり、第二端部２４の長さが、第二案内孔３２１の長さよりも短く形成されている。

Description

明 細 書

基板検査用治具及び検査用プローブ

技術分野

[0001] 本発明は、検査対象である被検査基板の電気的特性を検査するために使用される 基板検査用治具及び検査用プローブに関する。

尚、本発明は、プリント配線基板に限らず、例えば、フレキシブル基板、多層配線基 板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用 のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板における電気的配線の検査に 適用でき、本明細書では、それら種々の配線基板を総称して「基板」という。

背景技術

[0002] 基板には、複数の配線カゝらなる配線パターンが形成されており、配線パターンが設 計通りに仕上がって 、る力否かを検査するために、従来から種々の基板検査装置が 提案され、実用化されている。

このような基板検査装置として、例えば、配線パターンを構成する複数の配線から 任意の 2組の配線上の検査位置を選択し、これらの検査位置同士が電気的に断線し て 、るか又は導電して 、るか等の電気的特性を検査する装置が存在して 、る。

[0003] このような装置の中には、複数の検査用プローブを保持する基板検査用治具を利 用して、検査用プローブの一端を被検査基板の検査点に接触させ、他端を電極部に 接触させて、検査装置と検査対象基板を電気的に接続する構造を有したものが知ら れている。

このような検査用プローブを保持する基板検査用治具は、検査用プローブと被検 查基板又は基板検査用治具の電極部との接触問題を解消するために、検査用プロ 一ブを軸方向外側に付勢するために、検査用プローブの軸方向に伸縮するパネを 取り付けたり、又は、検査用プローブそれ自体に弾性を持たせたり、検査用プローブ 力 の軸方向に橈むように構成されて 、た。

このような構成とすることによって、検査用プローブが接触部に接触する際に接触 圧が発生することになり、この接続不良の問題を解消していた。 [0004] 例えば、図 6に示される如き基板検査用治具 Jは、可撓性の検査用プローブ Pを被 検査基板 100と電極部 Eとの間で橈むように保持することによって、検査用プローブ Pの軸方向外側に向かって付勢が働き、被検査基板 100の検査位置 101と電極部 E に対して接触圧が発生する。この接触圧を利用して、検査用プローブ Pの被検査基 板 100又は電極部 Eとの接触問題の解決を図っている（例えば、特許文献 1又は 2参 照)。

[0005] し力しながら、特許文献 1又は 2に開示される如き基板検査用治具 Jでは、検査用プ ローブ Pが接触圧を発生して電極部に接触する場合に、検査用プローブ 2が電極部 E表面に対して斜めに傾斜することになり、荷重が負荷される毎に、電極部表面で検 查用プローブの先端が滑り、配線上に搔痕が発生したり、電極部 Eと検査用プローブ Pの接触位置が移動したりするため、安定した接触ではな力つた。

特許文献 1：特許第 3690796号公報

特許文献 2：特許第 3690801号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、検査用プローブを被検査基板 と基板検査用治具の電極部を導電可能に接続するために使用する場合に於いて、 検査用プローブに荷重が負荷されて導電接触状態となる場合に、安定した接触状況 を提供することのできる検査用プローブ及び基板検査用治具を提供する。

課題を解決するための手段

[0007] 請求項 1記載の発明は、第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置 と導電接触する検査用プローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する 電極部を有する接続電極体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置さ れるとともに前記検査用プローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であ つて、前記保持体は、前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する 第一案内孔が形成される第一案内部と、前記電極部へ前記検査用プローブの第二 端部を案内する第二案内孔が形成される第二案内部を有し、前記検査用プローブ は、前記第一端部と前記第二端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と 、前記第一端部と前記第二端部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁部 からなり、前記第二端部の長さが、前記第二案内孔の長さよりも短く形成されているこ とを特徴とする基板検査用治具を提供する。

[0008] 請求項 2記載の発明は、前記電極部が、前記接続電極体の表面と同一面になるよ うに形成されて!ヽることを特徴とする請求項 1記載の基板検査用治具を提供する。

[0009] 請求項 3記載の発明は、前記接続電極体と前記第二案内部は、密接して配置され ていることを特徴とする請求項 1又は 2に記載の基板検査用治具を提供する。

[0010] 請求項 4記載の発明は、前記検査用プローブの最大直径は、前記第二案内部の 直径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項 1乃至 3いずれかに記載の基 板検査用治具を提供する。

[0011] 請求項 5記載の発明は、前記電極部が、円筒形の導線から形成されていることを特 徴とする請求項 1乃至 4いずれかに記載の基板検査用治具を提供する。

[0012] 請求項 6記載の発明は、第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置 と導電接触する検査用プローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する 電極部を有する接続電極体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置さ れるとともに前記検査用プローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であ つて、前記保持体は、前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する 第一案内孔が形成される第一案内部と、前記電極部へ前記検査用プローブの第二 端部を案内する第二案内孔が形成されるとともに前記第一案内部と所定間隔を有し て配置される第二案内部を有し、前記検査用プローブは、前記第一端部と前記第二 端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と、前記第一端部と前記第二端 部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁部からなり、前記第一端部が被検 查基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記第二端部が前記電極部 に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該第二端部に隣接する前 記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一部は微小の間隔を有して 該第二案内孔に挿入されるとともに、挿入される前記絶縁部の長さが前記第二端部 の長さより長く形成され、前記第二端部の長軸方向の長さが、前記検査用プローブ の絶縁部の外径と略同じ又はより短くなるように形成されることを特徴とする基板検査 用治具を提供する。

[0013] 請求項 7記載の発明は、第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置 と導電接触する検査用プローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する 電極部を有する接続電極体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置さ れるとともに前記検査用プローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であ つて、前記保持体は、前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する 第一案内孔が形成される第一案内部と、前記電極部へ前記検査用プローブの第二 端部を案内する第二案内孔が形成されるとともに前記第一案内部と所定間隔を有し て配置される第二案内部を有し、前記検査用プローブは、前記第一端部と前記第二 端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と、前記第一端部と前記第二端 部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁部からなり、前記第一端部が被検 查基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記第二端部が前記電極部 に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該第二端部に隣接する前 記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一部は微小の間隔を有して 該第二案内孔に挿入されるとともに、挿入される前記絶縁部の長さが前記第二端部 の長さより長く形成され、前記第二案内孔の最小径が、前記検査用プローブの絶縁 部の外径よりも大きく形成されていることを特徴とする基板検査用治具を提供する。

[0014] 請求項 8記載の発明は、前記第二案内部は、夫々に前記第二端部を案内する案 内孔が形成される複数の板状部材が積層され、前記第二案内孔は、前記板状部材 の案内孔が同一方向に所定量ずつずれて配置されることにより板面の直角方向に 対して傾斜して形成され、前記第二端部と前記絶縁部の境界が、前記接続電極体と 接する前記板状部材の案内孔内に配置されていることを特徴とする請求項 6又は 7 に記載の基板検査用治具を提供する。

[0015] 請求項 9記載の発明は、検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特性 を検査する検査装置を電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持されると ともに、該被検査基板と該検査基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プ ローブであって、保持体に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触 する第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触する第二端部を備え る、可撓性を有する線状の導体部と、前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の 外周に絶縁被覆する絶縁部力 なり、前記検査用プローブの第二端部の長さは、前 記案内孔の長さよりも短く形成されていることを特徴とする検査用プローブを提供す る。

[0016] 請求項 10記載の発明は、検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特 性を検査する検査装置を電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持される とともに、該保持体が有する該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔と該検 查基板用治具の電極部へ案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と該検査 基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プローブであって、保持体に保持 される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記第一案内孔に揷 通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触するとともに前記 第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状の導体部と、前記 第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部力 なり、前記 第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記第二端 部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該第二端 部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一部が該第 二案内孔に挿入された際に微小の間隔を有するとともに、挿入される前記絶縁部の 長さが前記第二端部の長さより長く形成され、前記第二端部の長軸方向の長さが、 前記検査用プローブの絶縁部の外径と略同じ又はより短くなるように形成されている ことを特徴とする検査用プローブを提供する。

[0017] 請求項 11記載の発明は、検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特 性を検査する検査装置を電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持される とともに、該保持体が有する該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔と該検 查基板用治具の電極部へ案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と該検査 基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プローブであって、保持体に保持 される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記第一案内孔に揷 通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触するとともに前記 第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状の導体部と、前記 第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部力 なり、前記 第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記第二端 部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該第二端 部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一部が該第 二案内孔に挿入された際に微小の間隔を有するとともに、挿入される前記絶縁部の 長さが前記第二端部の長さより長く形成され、前記検査用プローブの絶縁部の外径 力 前記第二案内孔の最小径よりも小さく形成されていることを特徴とする検査用プ ローブを提供する。

これらの発明を提供することによって、上記課題を解決する。

発明の効果

[0018] 請求項 1記載の発明によれば、可撓性の検査用プローブの第一端部が保持体の 第一案内部の第一案内孔に案内されて被検査基板の検査位置に接触するとともに

、検査用プローブの第二端部が保持体の第二案内部の第二案内孔に案内されて接 続電極体の電極部に接触し、検査用プローブの第二端部の長さが第二案内孔の長 さよりも短く形成されているので、検査用プローブが被検査基板と接続電極体の間に 保持されて、検査用プローブが橈んだ場合であっても、第二端部が電極部の表面に 対して略直角になるように接触する基板検査用治具を提供する。

このため、本基板検査用治具は安定した接触状況を提供する。また、第二端部が 電極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発 生させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。

[0019] 請求項 2記載の発明によれば、接続電極体の電極部が接続電極体表面と同一面 に形成されて ヽるので、製造工程に於！ヽて容易に形成される電極部を利用すること ができるとともに、第二端部が電極部の表面とより直角になるように接触する電極部を 形成することになるので第二端部の滑りを防止することができ検査用プローブと電極 部をより安定して接触させることを可能にする。

[0020] 請求項 3記載の発明によれば、接続電極体と第二案内部が密接して配置されること になるので、第二端部の電極部接触面が第二案内部の表面と略同一面で接触する ことを可能にし、検査用プローブと電極部をより安定して接触させることを可能にする [0021] 請求項 4記載の発明によれば、検査用プローブの最大直径が第二案内孔の直径よ りも小さく形成されているので、検査用プローブを基板検査用治具の保持体から容易 に抜き差しすることができ、検査用プローブを容易に交換することを可能にする。

[0022] 請求項 5記載の発明によれば、電極部が円筒形状の導線から形成されて!、るので 、検査用プローブが電極部に接触した場合に、この電極部の孔部に検査用プローブ の一部が嵌入され、検査用プローブと電極部を安定して接触させることを可能にする

[0023] 請求項 6記載の発明によれば、可撓性の検査用プローブの第一端部が保持体の 第一案内部の第一案内孔に案内されて被検査基板の検査位置に接触するとともに

、検査用プローブの第二端部が保持体の第二案内部の第二案内孔に案内されて接 続電極体の電極部に接触し、前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プロ ーブが湾曲する際に、前記第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接する ために、前記第二端部と該第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内 に位置し、該絶縁部の一部は微小の間隔を有して該第二案内孔に挿入されるととも に、挿入される前記絶縁部の長さが第二端部の長さより長く形成され、第二端部の長 軸方向の長さが、検査用プローブの絶縁部の外径と略同じ又はより短くなるように形 成されているので、検査用プローブが被検査基板と接続電極体の間に保持されて、 検査用プローブが橈んだ場合であっても、第二端部が電極部の表面に対して略直 角になるように接触する基板検査用治具を提供する。

このため、本基板検査用治具は安定した接触状況を提供する。また、第二端部が 電極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発 生させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。

[0024] 請求項 7記載の発明によれば、可撓性の検査用プローブの第一端部が保持体の 第一案内部の第一案内孔に案内されて被検査基板の検査位置に接触するとともに

、検査用プローブの第二端部が保持体の第二案内部の第二案内孔に案内されて接 続電極体の電極部に接触し、前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プロ ーブが湾曲する際に、前記第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接する ために、前記第二端部と該第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内 に位置し、該絶縁部の一部は微小の間隔を有して該第二案内孔に挿入されるととも に、挿入される前記絶縁部の長さが第二端部の長さより長く形成され、第二案内孔の 最小径が検査用プローブの絶縁部の外径よりも大きく形成されているので、検査用 プローブが被検査基板と接続電極体の間に保持されて、検査用プローブが橈んだ 場合であっても、第二端部が電極部の表面に対して略直角になるように接触する基 板検査用治具を提供する。

このため、本基板検査用治具は安定した接触状況を提供する。また、第二端部が 電極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発 生させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。 このため、本基板検査用治具は安定した接触状況を提供する。また、第二端部が 電極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発 生させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。

[0025] 請求項 8記載の発明によれば、前記第二案内部は、夫々に前記第二端部を案内 する案内孔が形成される複数の板状部材が積層され、前記第二案内孔は、前記板 状部材の案内孔が同一方向に所定量ずつずれて配置されることにより板面の直角 方向に対して傾斜して形成され、前記第二端部と前記絶縁部の境界が、前記接続 電極体と接する前記板状部材の案内孔内に配置されているので、検査を行う場合に 検査用プローブが略同じ方向に略同じ量だけ橈むように制御することができる。

[0026] 請求項 9記載の発明によれば、可撓性の検査用プローブの第一端部が保持体の 第一案内部の第一案内孔に案内されて被検査基板の検査位置に接触するとともに

、検査用プローブの第二端部が保持体の第二案内部の第二案内孔に案内されて接 続電極体の電極部に接触し、検査用プローブの第二端部の長さが第二案内孔の長 さよりも短く形成されているので、検査用プローブが被検査基板と接続電極体の間に 保持されて、検査用プローブが橈んだ場合であっても、第二端部が電極部の表面に 対して略直角〖こなるように接触する検査用プローブを提供する。

このため、本検査用プローブは安定した接触状況を提供する。また、第二端部が電 極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発生 させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。

[0027] 請求項 10記載の発明によれば、検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電 気的特性を検査する検査装置を電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保 持されるとともに、該保持体が有する該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔 と該検査基板用治具の電極部へ案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と 該検査基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プローブであって、保持体 に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記第一案内 孔に揷通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触するととも に前記第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状の導体部と 、前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部からなり 、前記検査用プローブの第二端部の長さは、前記案内孔の長さよりも短く形成され、 且つ、使用時において、前記第二端部が前記電極部の表面に対して略直角になる ように、前記第二案内孔内部にある前記絶縁部の長さが前記第二端部の長さよりも 長く形成され、第二端部の長軸方向の長さが検査用プローブの絶縁部の外径と略同 じ又はより短くなるように形成されていることを特徴とする検査用プローブを提供する このため、本検査用プローブは安定した接触状況を提供する。また、第二端部が電 極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発生 させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。

[0028] 請求項 11記載の発明によれば、検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電 気的特性を検査する検査装置を電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保 持されるとともに、該保持体が有する該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔 と該検査基板用治具の電極部へ案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と 該検査基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プローブであって、保持体 に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記第一案内 孔に揷通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触するととも に前記第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状の導体部と 、前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部からなり 、前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記 第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該 第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一 部が該第二案内孔に挿入された際に微小の間隔を有するとともに、挿入される前記 絶縁部の長さが前記第二端部の長さより長く形成され、前記検査用プローブの絶縁 部の外径が、前記第二案内孔の最小径よりも小さく形成されていることを特徴とする 検査用プローブを提供する。

このため、本検査用プローブは安定した接触状況を提供する。また、第二端部が電 極部の表面に対して略直角になるので、電極部表面上を滑ることによる搔痕を発生 させることを防止するとともに第二端部と電極部の接触位置のずれを防止する。 発明を実施するための最良の形態

[0029] 本発明の実施例の基板検査用治具 1の構成を図面を参照しつつ説明する。

図 1は、本発明の実施例の基板検査用治具の断面図を示し、図 1 (a)は検査用プロ ーブに荷重が負荷される前の状態を示し、図 1 (b)は検査用プローブに荷重が負荷 された状態を示している。図 2 (a)は、本発明の実施例の基板検査用治具の保持体 の断面図を示しており、図 2 (b)は検査用プローブが挿入された状態を拡大して示し ている。図 3は、本発明の実施例の検査用プローブの側面図を示す。図 4 (a)は、本 発明の実施例の基板検査用治具の接続電極体の断面図を示し、図 4 (b)は他の実 施例の電極部の斜視図を示し、図 4 (c)は (b)の電極部に検査用プローブが接触す る状況を示す。

尚、本明細書中で説明される基板検査用治具の各構成は、一本の検査用プロ一 ブを対象として説明を行っているが、実際には、検査点に応じた本数の検査用プロ ーブが利用され、数本力も数万本程度の検査用プローブが設けられている。

[0030] 基板検査用治具 1は、検査用プローブ 2と保持体 3と接続電極体 4を有してなる。

検査用プローブ 2は、被検査基板 100の検査位置 101に導電接触するとともに、接 続電極体 4の電極部 41に導電接触する。保持体 3は、検査用プローブ 2を所定の検 查位置 101及び電極部 41に案内して保持する。接続電極体 4は、検査装置（図示せ ず)へ検出された信号を伝達する。 [0031] 保持体 3は、被検査基板 100と接続電極体 4との間に配置され、検査用プローブ 2 を保持する。この保持体 3は、検査用プローブ 2の第一端部 23を案内して、被検査基 板 100の所定検査位置 101へ接触させる第一案内孔 311を有する第一案内部 31と 、検査用プローブ 2の第二端部 24を案内して、電極部 41へ接触させる第二案内孔 3 21を有する第二案内部 32を有している。

本明細書の実施例中で示される保持体 3は、図 2に示す如ぐ第一案内部 31と第 二案内部 32と支柱 33から構成されている。この第一案内部 31と第二案内部 32は夫 々別の部材カも形成され、これら部材が支柱 33で一体となるように固定されている。 この支柱 33が設けられる数、形状や長さは、必要に応じて決定される。尚、この支柱 33の長さにより保持体 3の厚み（図 2で示す縦方向の長さ）が決定されることになるの で、検査治具の設計上の要請に応じて設定される。

[0032] 第一案内部 31は、上記の如ぐ検査用プローブ 2の第一端部 23を検査位置 101 へ案内するための第一案内孔 311を有している。この第一案内孔 311の直径 311W は、検査用プローブ 2の絶縁部 22が有する最大直径 (検査用プローブ 2の直径 22W )よりも小さく形成されており、検査用プローブ 2が図面に向力つて上方向に飛び出す ことを防止する。

図 2で示される第一案内部 31は、後述する 3種類の機能を有するために 3枚の板 状体から形成されているが、この枚数に限定されるものではなぐ一枚の板状体から 形成されて ヽても良 、し、 2枚以上の板状体から形成されて ヽても良 、。

この図 2で示される第一案内部 31は、 3枚の板状体 312, 313, 314を有しており、 板状体 312は検査位置 101へ検査用プローブ 2 (の第一端部 23)を案内するための 板状体であり、板状体 313は第一案内部 31の厚みを調整するための板状体であり、 板状体 314は支柱 33を固定するためのネジ穴が形成されている。

尚、この第一案内部 31の厚みは、第一端部 23の長さ 23Lよりも短く形成されている

[0033] 第二案内部 32は、上記の如ぐ検査用プローブ 2の第二端部 24を電極部 41へ案 内するための第二案内孔 321を有している。この第二案内孔 321の直径 321Wは、 検査用プローブ 2が有する最大直径よりも大きく形成されており、検査用プローブ 2を 抜き差しすることができる。

図 2で示される第二案内部 32は、第一案内部 31と同様、 3種類の機能を有するた めに 3枚の板状体力も形成されている力 この枚数に限定されるものではなぐ一枚 の板状体から形成されて 、ても良 、し、 2枚以上の板状体から形成されて 、ても良 ヽ この図 2 (a)で示される第二案内部 32は、 3枚の板状体 322, 323, 324を有してお り、板状体 322は支柱 33を固定するためのネジ穴が形成されるための板状体であり 、板状体 323は第二案内部 32の厚みを調整するための板状体であり、板状体 324 は電極部 41へ検査用プローブ 2 (の第二端部 24)を案内するための板状体である。

[0034] 図 2 (b)は、図 2 (a)で示される点線箇所の拡大図であり、検査用プローブ 2が保持 体 3に挿入された状態を示して 、る。

本発明の実施例の基板検査用治具 1では、この第二案内孔 321内に第二端部 24 と絶縁部 22の境界 26が存在しているので、検査用プローブ 2の橈みの影響を最小 限に抑制することができる。

また、この第二端部 24の長さ 24L (図 3参照）は、第二案内部 32の厚み 32Tよりも 短く形成されているので、検査用プローブ 2に荷重が負荷された場合にもこの境界 2 6が第二案内孔 321内部に存在する。

このように絶縁部 22が第二案内部 321内部に存在することになるため、第二案内 部 321の直径 321Wとの隙間 Sが小さくなり、検査用プローブ 2が橈んだ場合であつ ても、第二端部 24が電極部 41の表面に対して略直角になるように接触するため、検 查用プローブ 2の滑りを防止したり、揺れ動きを抑制したりすることになる。このため、 本基板検査用治具 1は、従来の検査治具よりも安定的な電極部への接触状態を提 供することができる。

[0035] 第二案内孔 321の直径 321Wは、上記の如き検査用プローブ 2が有する最大直径

(図 3で示される 22W)よりも大きく形成されることになる。この直径 321Wは、検査用 プローブ 2の直径 22Wよりも、 1〜50 m、より好ましくは、 10〜30 m大きくなるよう に形成されている。

例えば、検査用プローブ 2の最大直径が 0. 09mmに形成されている場合には、第 二案内孔 321を直径 0. 12mmに形成することができ、検査用プローブ 2と保持体 3と の間で、好適な保持力を有する。

[0036] 図 2で示される保持体 3は、第一案内孔 311と第二案内孔 321が略垂直方向に一 致するが、第一案内部 31又は第二案内部 32を平行方向に所定間隔ずらせて配置 しても構わない。この場合、第一案内孔 311と第二案内孔 321が垂直方向の一直線 上に一致していないので、検査用プローブ 2を挿入した際に、検査用プローブ 2が撓 み、第一案内孔 311又は第二案内孔 321の側部に摩擦接触して係止されることにな り、落下を防止することができる。

[0037] 検査用プローブ 2は、線状の導体部 21と導体部 21の外周に被覆される絶縁部 22 からなる（図 3参照)。

この導体部 21は、可撓性を有する素材で形成されており、導体部 21の軸方向から の荷重が負荷された場合には、軸方向に対して略直角方向に導体部 21が橈むよう に形成されている。この橈みにより、検査用プローブ 2が検査位置と後述する電極部 に接触するための接触力を生み出すことになる。

この導体部 21の素材は、上記の如き可撓性を有する素材であれば、適宜好適な素 材を利用することができる力 例えば、ベリリウム銅 (BeCu)やタングステン (W)を利用 することができる。

尚、検査用プローブ 2の軸方向長さ（導体部 21の長さ）は、図 1で示す如ぐ保持体 3により保持されるため、少なくとも保持体 3の厚みよりも長く形成される必要があると ともに、下記の条件を満たすための長さが必要である。

この検査用プローブ 2の導体部 21の長さ（軸方向長さ）は、保持体 3の大きさや長さ に応じて決定される力 10〜： LOOmm程度に形成されていればよぐ検査基板用治 具 1の大きさに応じて適宜設定される。

[0038] 検査用プローブ 2の導体部 21は、被検査基板 100の検査位置 101に接触する第 一端部 23と、後述する接続電極体 4の電極部 41と接触する第二端部 24とを有して いる。

第一端部 23と第二端部 24は、図 3で示す如ぐ絶縁部 22から露出した導体部 21 に形成される。 この第一端部 23は、図 1で示される如ぐ第一案内部 31の第一案内孔 311から外 側（図面の上方向）に突出するように配置されている。また、後述する第二端部 24は 第二案内部 32の第二案内孔 321から外側（図面の下方向）に突出するように配置さ れている。検査用プローブ 2は、保持体 3の第一及び第二案内孔 311、 321を貫通し て配置されて ヽること〖こなる。

また、第一及び第二端部 23、 24の保持体 3 (第一案内部 31及び第二案内部 32) からの夫々の突出量は、必要に応じて決定されるが、接続電極体 4と被検査基板 10 0が接触して配置された際に、検査用プローブ 2が橈み、接続電極体 4と被検査基板 100が夫々保持体 3に密着して固定することができることが必要である。

[0039] この第一端部 23と絶縁部 22の境界 25は、第一案内部 31よりも内側に配置される。

この第一端部 23の長さ 23Lは、上記の如き条件を満たすのであれば、保持体 3との 関係に応じて適宜設定されるが、 10〜50mm、更に好ましくは、 20〜40mm程度に 形成されることが好ましい。この範囲の長さを有することによって、検査用プローブ 2 が橈んだ際に、検査位置 101と第一端部 23が安定した接触状態を生み出すことが できる力 である。

[0040] 第二端部 24は、接続電極体 4の電極部 41と接触する。第二端部 24を形成する絶 縁部 22との境界 26は、図 1に示す如ぐ第二案内部 32の第二案内孔 321内に配置 される。この第二端部 24も、上記の如ぐ第二案内部 32からの突出量は、検査時に 於ける検査用プローブ 2の橈みの程度に応じて決定されるが、接続電極体 4と被検 查基板 100が接触した際に、検査用プローブ 2が橈み、接続電極体 4と被検査基板 100が夫々保持体 3に密着して固定される。

この境界 26が、第二案内孔 321内部に配置されることによって、電極部 41の表面 に対して検査用プローブ 2の第二端部 24が略直角に接触することができる。このため 、従来のように検査用プローブに荷重が負荷された場合に検査用プローブが電極部 41に対して、傾斜した状態で接触することを防止することができ、検査用プローブが 電極部 41上を滑つたり、電極部 41に搔痕を生じさせることを防止する。

また、この第二端部 24の長さ 24Lは、第二案内孔 321の長さ (厚み)よりも短く形成 されている。このように形成されることによって、検査用プローブ 2に荷重が負荷され た場合であっても、境界 26が第二案内孔 321内部に配されていることになるからであ る。

尚、これら第一端部 23及び第二端部 24の先端は、半球状の如き丸みを帯びるよう 又は、先細りしたテーパ形状を有するよう加工されて 、ることが好ま 、。

[0041] この第二端部 24の長さは、使用時において、この第二端部 24が電極部 41の表面 に対して略直角になるように、第二案内孔 32内部にある絶縁部 22の長さが第二端 部 24の長さよりも長く形成され、第二端部 24の長軸方向の長さが検査用プローブの 絶縁部の外径と略同じ又はより短くなるように形成されて ヽることが好ま 、。

このように第二端部 24が形成されることにより、第二端部 24が第二案内部 32に配 置されて検査用プローブ 2が橈んだ場合であって、電極部 41の表面に対して略直角 に立設させることが可能となるからである。

[0042] 検査用プローブ 2を形成する絶縁部 22は、上記の如ぐ第一端部 23及び第二端 部 24が露出するよう導体部 21に被覆されることになるので、この絶縁部 22を形成す る素材は、絶縁素材であり、加工性に優れた素材であることが好ましい。

上記の如き素材であれば、加工性に応じて適宜好適な素材が選択されるが、例え ば、ポリテトラフルォロエチレン (PTFE) (所謂テフロン (登録商標））やポリウレタン榭 脂を利用することができる。特に、微細加工に優れるポリウレタン榭脂を利用すること により、図 3で示される境界 25, 26を導体部 21に対して略直角に形成することが可 能となる。

尚、本明細書及び図面で説明される検査用プローブ 2は円柱形状に形成されてお り、導体部 21及び絶縁部 22の直径は、被検査基板 100の検査位置 101の大きさ〖こ 応じて好適に決定される力 検査用プローブ 2を基板検査用治具 1から抜き差しする ことができるように、第二案内孔 321を通過できる直径である。

[0043] 接続電極体 4は、電極部 41と基部 42と固着部 43とカゝらなる。この接続電極体 4は、 検査用プローブ 2から得られる電流や電圧等の電気信号を受信する。

この電極部 41は、図 4で示される如ぐ接続電極体 4の表面に対して、同一面となる ように形成されている。このように形成されることによって、第二案内孔 321内部にあ る第二端部 24が電極部 41で安定して接触することができるようになる。 この電極部 41は、図 4で示される如ぐ導線で形成されており、この導線の一端が 接続電極体 4の表面上に位置し、導線の他端が検査装置に接続されている。基部 4 2は、電極部 41を保持する基材である。固着部 43は、電極部 41を配置するため固 定材である。

尚、この接続電極体 4が形成される方法は、例えば、基部 42に予め所望の位置に 電極部 41を形成するための孔部が形成される。次に、電極部 41となる導線が配置さ れ、この導線を固定するために固着部 43を形成する接着剤が充填される。固着部 4 3が形成された後、接続電極体 4の表面 (検査用プローブ 2と接触する面)から突出し ている導線を取り除く。このようにして、接続電極体 4が形成されることになる。

[0044] 電極部 41は、図 4 (b)で示す如ぐ円筒形の導線を利用することもできる。電極部⁴ 1に円筒形の導線を利用することによって、検査用プローブ 2がこの電極部 41に接触 する場合に、検査用プローブ 2の第二端部 24の先端の一部が電極部 41内部に配置 されるようになり、電極部 41の内径 41W2の周縁が第二端部 24に当接し、安定した 接触状況を提供する（図 4 (c)参照)。

このような接触状況を有するために、電極部 41の内径 41W2は、少なくとも第二端 部 24 (導体部 21)の直径 21Wよりも小さく形成されている。尚、電極部 41の外径 41 W1は、検査用プローブ 2の導体部 21の直径 21Wと略同じ長さが好ましい。

[0045] この接続電極体 4は、使用時に於いて保持体 3の第二案内部 32と密接して配置さ れること〖こなるので、保持体 3と接続電極体 4は隙間無く当接している状態となり、第 二端部 24と電極部 41の接触状況を更に安定的なものとすることができる。

[0046] 以下に、本発明の実施例の検査基板用治具 1と検査用プローブ 2の一具体例を説 明する。但し、本発明はこの具体例で示される寸法や形状に限定されるものではな い。尚、この一具体例の概略を図 5に示す。

検査用プローブ 2の導体部 21を長さ約 30mm、直径 0. 07mmの円柱形又は円筒 形 (の線状）に、タングステンを加工して形成する。このとき、導体部 21の両先端が丸 みを帯びるように加工しておく。

この導体部 21の外周を被覆するように絶縁部 22をポリウレタン榭脂で形成する。こ のとき、第一端部 23を 3mmに形成し、第二端部 24を 0. 05mmに形成する。絶縁部 22の直径 22Wは 0. 09mmに形成する。

尚、絶縁部 22が加工形成の容易なポリウレタン榭脂で形成されることになるので、 境界 25, 26を導体部 21に対して略直角に微細加工することができる。

[0047] 保持体 3を形成する第一案内部 31と第二案内部 32には、上記の如ぐ夫々に第一 案内孔 311と第二案内孔 321が形成される。この実施例では、第一案内部 31が 2枚 の板状体 312、 313から形成されている。第一案内孔 311は、 2枚の段差のある板状 体の側部により形成されている。これは第一案内孔 311を形成する場合に、第一案 内孔 311の上端部と下端部を所望する径を有するように形成することにより、所望長 さを有する第一案内孔 311を得ることができるためである。

[0048] 第二案内部 32は、 3枚の段差のある板状体 322、 323、 324から形成されている。

第一案内孔 311を形成する場合と同様、第二案内孔 321を形成するためにこれら 3 枚の板状体が利用されている。また、この実施例では、これら 3枚の板状体 322、 32 3、 324が所定の間隔でずれて配置されている。このことにより第二案内孔 321が斜 め方向の孔部と形成されることになり、検査用プローブ 2が検査基板用治具 1に挿入 された場合に、一定の橈みを有して配置されることになる。このため、この基板検査用 治具 1に挿入される全ての検査用プローブ 2は、略同じ方向に略同じ量だけ橈むこと になる。

尚、この場合、第一案内孔 311は、検査用プローブ 2の導体部 21の直径 21Wより も大きく且つ絶縁部 22の直径 22Wよりも小さい約 0. 08mmに形成されており、第二 案内孔 321は、上記の如き検査用プローブ 2を作成した場合には、約 0. 12mmの直 径に形成される。

[0049] 接続電極体 4の電極部 41は、上記の如き検査用プローブ 2や保持体 3を形成する 場合には、検査用プローブ 2と略同直径の約 0. 09mmの導線で形成される。尚、固 着部 43の接続電極体 4の表面側の直径は約 0. 10mmに形成される。

[0050] このような条件で作成した基板検査用治具 1は、検査毎に検査用プローブ 2を軸方 向から荷重を負荷しても、第二端部 24が電極部 41に略直角を成すように接触するこ とになるので、良好な接触状態を維持することが可能となる。

産業上の利用可能性 [0051] 本発明の実施例の基板検査用治具及び検査用プローブは、複数回の荷重負荷に よる検査用プローブの接触位置の移動を防止することによって、安定した接触状態を 提供することができ、基板検査に於 ヽて有効な効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0052] [図 1]本発明の実施例の基板検査用治具の断面図を示し、（a)は検査用プローブに 荷重が負荷される前の状態を示し、 (b)は検査用プローブに荷重が負荷された状態 を示す。

[図 2] (a)は、本発明の実施例の基板検査用治具の保持体の断面図を示しており、 ( b)は検査用プローブが保持体に挿入された状態を拡大して示して!/、る。

[図 3]本発明の実施例の検査用プローブの側面図を示す。

[図 4] (a)は、本発明の実施例の基板検査用治具の接続電極体の断面図を示し、 (b )は他の実施例の電極部の斜視図を示し、（c)は (b)の電極部に検査用プローブが 接触する状況を示す。

[図 5]本発明の具体例の基板検査用治具の一実施例を示す。

[図 6]従来の基板検査用治具及び検査用プローブを示す。

符号の説明

[0053] 1 基板検査用治具

2 検査用プローブ

21····導体部

22····絶縁部

23····第一端部

24····第二端部

25 · · · .¾界

26 · · ·，¾界

3 保持体

31····第一案内部

311···第一案内孔

32····第二案内部 321···第二案内孔

4 接続電極体

41·…電極部 100···被検査基板 101···検査位置

Claims

請求の範囲

[1] 第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置と導電接触する検査用プ ローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する電極部を有する接続電極 体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置されるとともに前記検査用プ ローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であって、

前記保持体は、

前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する第一案内孔が形成 される第一案内部と、

前記電極部へ前記検査用プローブの第二端部を案内する第二案内孔が形成さ れる第二案内部を有し、

前記検査用プローブは、

前記第一端部と前記第二端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と、 前記第一端部と前記第二端部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁 部からなり、

前記第二端部の長さが、前記第二案内孔の長さよりも短く形成されていることを特 徴とする基板検査用治具。

[2] 前記電極部が、前記接続電極体の表面と同一面になるように形成されていることを 特徴とする請求項 1記載の基板検査用治具。

[3] 前記接続電極体と前記第二案内部は、密接して配置されて!ヽることを特徴とする請 求項 1又は 2に記載の基板検査用治具。

[4] 前記検査用プローブの最大直径は、前記第二案内部の直径よりも小さく形成され ていることを特徴とする請求項 1乃至 3いずれかに記載の基板検査用治具。

[5] 前記電極部が、円筒形の導線力 形成されていることを特徴とする請求項 1乃至 4

V、ずれかに記載の基板検査用治具。

[6] 第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置と導電接触する検査用プ ローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する電極部を有する接続電極 体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置されるとともに前記検査用プ ローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であって、 前記保持体は、

前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する第一案内孔が形成 される第一案内部と、

前記電極部へ前記検査用プローブの第二端部を案内する第二案内孔が形成さ れるとともに前記第一案内部と所定間隔を有して配置される第二案内部を有し、 前記検査用プローブは、

前記第一端部と前記第二端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と、 前記第一端部と前記第二端部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁 部からなり、

前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記 第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該 第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一 部は微小の間隔を有して該第二案内孔に挿入されるとともに、挿入される前記絶縁 部の長さが前記第二端部の長さより長く形成され、

前記第二端部の長軸方向の長さが、前記検査用プローブの絶縁部の外径と略同 じ又はより短くなるように形成されることを特徴とする基板検査用治具。

第一端部が検査対象である被検査基板の所定検査位置と導電接触する検査用プ ローブと、前記検査用プローブの第二端部と導電接触する電極部を有する接続電極 体と、前記被検査基板と前記接続電極体との間に配置されるとともに前記検査用プ ローブを保持する保持体とからなる基板検査用治具であって、

前記保持体は、

前記検査位置へ前記検査用プローブの第一端部を案内する第一案内孔が形成 される第一案内部と、

前記電極部へ前記検査用プローブの第二端部を案内する第二案内孔が形成さ れるとともに前記第一案内部と所定間隔を有して配置される第二案内部を有し、 前記検査用プローブは、

前記第一端部と前記第二端部を有するとともに可撓性を有する線状の導体部と、 前記第一端部と前記第二端部を除く前記導体部の外周に絶縁被覆された絶縁 部からなり、

前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記 第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該 第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一 部は微小の間隔を有して該第二案内孔に挿入されるとともに、挿入される前記絶縁 部の長さが前記第二端部の長さより長く形成され、

前記第二案内孔の最小径が、前記検査用プローブの絶縁部の外径よりも大きく形 成されて!/ヽることを特徴とする基板検査用治具。

[8] 前記第二案内部は、夫々に前記第二端部を案内する案内孔が形成される複数の 板状部材が積層され、

前記第二案内孔は、前記板状部材の案内孔が同一方向に所定量ずつずれて配 置されることにより板面の直角方向に対して傾斜して形成され、

前記第二端部と前記絶縁部の境界が、前記接続電極体と接する前記板状部材の 案内孔内に配置されていることを特徴とする請求項 6又は 7に記載の基板検査用治 具。

[9] 検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特性を検査する検査装置を 電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持されるとともに、該被検査基板と 該検査基板用治具の電極部を電気的に接続する検査用プローブであって、 保持体に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触する第一端部と、 前記被検査基板用治具の電極部と導電接触する第二端部を備える、可撓性を有す る線状の導体部と、

前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部からなり 前記検査用プローブの第二端部の長さは、前記案内孔の長さよりも短く形成されて いることを特徴とする検査用プローブ。

[10] 検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特性を検査する検査装置を 電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持されるとともに、該保持体が有す る該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔と該検査基板用治具の電極部へ 案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と該検査基板用治具の電極部を電 気的に接続する検査用プローブであって、

保持体に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記 第一案内孔に揷通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触 するとともに前記第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状 の導体部と、

前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部からなり 前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記 第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該 第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一 部が該第二案内孔に挿入された際に微小の間隔を有するとともに、挿入される前記 絶縁部の長さが前記第二端部の長さより長く形成され、

前記第二端部の長軸方向の長さが、前記検査用プローブの絶縁部の外径と略同 じ又はより短くなるように形成されていることを特徴とする検査用プローブ。

検査対象となる被検査基板と該被検査基板の電気的特性を検査する検査装置を 電気的に接続する検査基板用治具の保持体に保持されるとともに、該保持体が有す る該被検査基板の検査点へ案内する第一案内孔と該検査基板用治具の電極部へ 案内する第二案内孔に揷通され、該被検査基板と該検査基板用治具の電極部を電 気的に接続する検査用プローブであって、

保持体に保持される時、前記被検査基板の検査位置に導電接触するとともに前記 第一案内孔に揷通される第一端部と、前記被検査基板用治具の電極部と導電接触 するとともに前記第二案内孔に揷通される第二端部を備える、可撓性を有する線状 の導体部と、

前記第一端部と前記第二端部を除く導体部の外周に絶縁被覆する絶縁部からなり 前記第一端部が被検査基板に当接されて検査用プローブが湾曲する際に、前記 第二端部が前記電極部に対して横ずれせずに当接するために、前記第二端部と該 第二端部に隣接する前記絶縁部の一部が第二案内孔内に位置し、該絶縁部の一 部が該第二案内孔に挿入された際に微小の間隔を有するとともに、挿入される前記 絶縁部の長さが前記第二端部の長さより長く形成され、

前記検査用プローブの絶縁部の外径が、前記第二案内孔の最小径よりも小さく形 成されていることを特徴とする検査用プローブ。