WO2007026700A1

WO2007026700A1 - タイムスロット制御方法、通信システム、通信装置、及び記憶媒体

Info

Publication number: WO2007026700A1
Application number: PCT/JP2006/316988
Authority: WO
Inventors: Mitsuharu Senda
Original assignee: Kyocera Corporation
Priority date: 2005-08-29
Filing date: 2006-08-29
Publication date: 2007-03-08
Also published as: JP2007067584A; CN101248598A; CN101248598B; US20090103510A1; US8270386B2

Abstract

　スロット連結転送方式を使用する通信システムにおいて、適切な受信環境が得られるようにすること。　移動体通信システム（１）は、通信信号を含むタイムスロットを順次送信する送信部（１３）と、送信される各タイムスロットの、移動局装置（２０）における受信環境を示す受信環境情報を取得するＳ／Ｎ比取得部（２４）と、取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を１つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する要求生成部（２６）と、判断結果に応じて、基地局装置（１０）がタイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を１つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにするタイムスロット制御部（１８）と、を含む。

Description

明細書

タイムスロット制御方法、通信システム、通信装置、及び記憶媒体技術分野

[0001] 本発明はタイムスロット制御方法、通信システム、通信装置、及び記憶媒体に関する。

背景技術

[0002] 移動体通信システムには、信号を変調する際に、複数の変調方式の中から 1つを選択して変調するようにして、るものがある。この選択を動的に行うようにしたのが適応変調方式と呼ばれる方式であり、適応変調方式を採用して!/、る移動体通信システムでは、各通信装置は、通信相手から受信した信号の受信環境を示す受信環境情報のひとつである受信電力に基づいて、該通信装置が次に送信する信号の変調方式を決定する（例えば、特許文献 1)。変調方式によって受信するために必要な受信電力 (所要受信電力）が異なるからである。

[0003] 通常、この適応変調はタイムスロット単位で行われる。このタイムスロットは、制御用ビット列を含むヘッダ部分と、通信内容を含むペイロード部分と、をこの順で含んで構成される。適応変調方式では、ヘッダ部分は予め定められた変調方式で送受信され、ヘッダ部分に含まれる制御用ビット列に当該タイムスロットの変調方式を示す情報を含めるようにしている。受信装置は、この情報により示される変調方式を使用して、当該タイムスロットのペイロード部分の復調を行う。

特許文献 1 :特開 2004— 297127号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] ところで、出願人は、上記移動体通信システムにおいて、制御用ビット列をまとめたタイムスロット群（以下、連結タイムスロットと、う）を使用するスロット連結転送方式の導入を検討している。このスロット連結転送方式は、連続する複数のタイムスロットについての上記制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させることで、ヘッダ部分を短くペイロード部分を長くし、スルーレートを上げるよう〖こする方式である。

[0005] し力しながら、このスロット連結転送方式にお!、て、連結タイムスロットを構成する各タイムスロットについての上記制御用ビット列のうち、変調方式を通信相手に伝えるための制御用ビット列を 1つのタイムスロットの制御用ビットにより代表させた場合、上述の適応変調方式では、連結タイムスロットを構成する各タイムスロットについては同じ変調方式とならざるを得ない。つまり、スロット連結転送方式を使用すると、使用しない場合に比べ変調方式の制御が粗くなり、適切な受信環境が得られない場合が生じるという問題が生ずる。

[0006] 従って、本発明の課題の一つは、スロット連結転送方式を使用する通信システムにぉ、て、適切な受信環境が得られるようにすることができるタイムスロット制御方法、通信システム、通信装置、及び記憶媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 上記課題を解決するための本発明に係るタイムスロット制御方法は、第 1の通信装置と第 2の通信装置とを含む通信システムにおいて、前記第 1の通信装置が前記第 2 の通信装置に対し送信するタイムスロットの制御方法であって、前記第 1の通信装置から前記第 2の通信装置に対し、通信信号を含むタイムスロットを順次送信する送信ステップと、前記送信される各タイムスロットの、前記第 2の通信装置における受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得ステップと、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるカゝ否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおける判断結果に応じて、前記第 1の通信装置が前記送信ステップにおいてタイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1 つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにするタイムスロット制御ステップと、を含むことを特徴とする。

[0008] これによれば、受信環境の変動量に基づいてスロット連結転送方式を使用するか否かを決定することができるので、スロット連結転送方式を使用する通信システムにおいて、適切な受信環境が得られるようになる。 [0009] また、上記タイムスロット制御方法にぉ、て、前記判断ステップにお、て、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量が所定閾値より大きい場合に、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタィムスロットの制御用ビット列により代表させないと判断する、こととしてもよい。

[0010] さらに、これらのタイムスロット制御方法において、前記取得した受信環境情報により示される受信環境に基づき、前記送信ステップにおヽてタイムスロットを送信する際の変調方式を決定する変調方式決定ステップ、をさらに含み、前記送信ステップにおいては、前記第 1の通信装置が当該送信ステップにおいて送信するタイムスロットについて、前記決定された変調方式で変調する、こととしてもよい。

[0011] さらに、上記各タイムスロット制御方法において、前記受信環境情報取得ステップは、前記受信環境情報として、前記送信される各タイムスロットの、前記第 2の通信装置における受信電力を示す情報を取得する、こととしてもよい。

[0012] また、本発明に係る通信システムは、第 1の通信装置と第 2の通信装置とを含む通信システムにおいて、前記第 1の通信装置は、タイムスロットを順次送信する送信手段、を含み、前記第 2の通信装置は、前記送信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段と、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に応じて、前記第 1の通信装置が前記送信手段によりタイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにするタイムスロット制御手段と、を含む、ことを特徴とする。

[0013] また、本発明に係る通信装置は、他の通信装置力もタイムスロットを順次受信する受信手段と、前記順次受信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段と、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断手段と、前記判断の結果を示す情報を、前記他の通信装置に対して送信する送信手段と、を含むことを特徴とする。

[0014] さらに、本発明に係る記憶媒体は、コンピュータを、他の通信装置力タイムスロットを順次受信する受信手段、前記順次受信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断手段、及び前記判断の結果を示す情報を、前記他の通信装置に対して送信する送信手段、として機能させるためのプログラムを記憶したコンビュータ読み取り可能な記憶媒体である。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明の実施の形態に係る移動体通信システムのシステム構成及び機能プロックを示す図である。

[図 2]本発明の実施の形態に係るタイムスロット制御の説明図である。

[図 3]本発明の実施の形態に係るタイムスロット制御の説明図である。

[図 4]本発明の実施の形態に係るタイムスロット制御の説明図である。

[図 5]本発明の実施の形態に係るタイムスロット制御の説明図である。

[図 6]本発明の実施の形態に係る処理のフローを示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0016] 本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

[0017] 図 1は、本実施の形態に係る移動体通信システム 1のシステム構成及び機能ブロックを示す図である。同図に示すように、移動体通信システム 1は、基地局装置 10と移動局装置 20とを含んで構成される。基地局装置 10及び移動局装置 20は、ともに CP Uとメモリを備えた通信装置である。基地局装置 10と移動局装置 20とは、時分割多重にて通信を行う。

[0018] 時分割多重通信では、所定時間長の上りフレームと、所定時間長の下りフレームと、が連続して交互に送受信される。なお、「上りフレーム」は移動局装置 20から基地局装置 10へ送信されるフレームであり、「下りフレーム」は基地局装置 10から移動局装置 20へ送信されるフレームである。上りフレームと下りフレームとでは、その時間長が異なっている場合もある。

[0019] 上りフレームは、所定時間長の複数のタイムスロット（ここでは、 4つのタイムスロットとする）に分割される。下りフレームも、所定時間長の同数のタイムスロットに分割される。上りフレームに含まれるタイムスロットの n番目と下りフレームに含まれるタイムスロットの n番目とは対応しており（n= 1〜4)、基地局装置 10と移動局装置 20の通信では、対応するタイムスロットを使用して信号の送受信が行われる。

[0020] ところで、ある移動局装置 20と基地局装置 10が通信を行う場合、通常は、上述のように上り下りでそれぞれ対応するタイムスロットを使用して通信が行われるが、本実施の形態では、同じフレーム内の連続する複数のタイムスロットを使用する通信も行われる。このように複数のタイムスロットを 1の通信に使用することにより、本実施の形態では、 1のタイムスロットを使用する場合に比べ通信レートが上がるようにしている。以下では、 1の通信のために使用されるタイムスロット群を連結タイムスロットと称する。

[0021] また、移動体通信では、送信装置は、各タイムスロットに制御用ビット列を含めて送信する。この制御用ビット列は、受信装置において、該制御用ビット列が含まれるタイムスロットを受信するために使用される。この制御用ビット列の具体的な例としては、例えば当該信号の変調方式を示す変調方式情報や、同期をとるための同期ワード、受信装置を特定する情報などがあり、移動体通信システムの方式 (PHS、 iBurst (登録商標）、 CDMA2000など）やそのバージョンにより異なる。

[0022] なお、この変調方式情報は適応変調方式を使用する場合に含められる情報である。すなわち、変調方式情報を含むタイムスロットの先頭部分を予め決められた変調方式で変調し、先頭以外の部分を、適応変調により決定された変調方式を示す変調方式情報により示される変調方式で変調することになる。なお、移動局装置 20からの指示により基地局装置 10が送信するタイムスロットの変調方式を変化させる適応変調方式を採用する場合には、必ずしも変調方式情報を含める必要はないし、タイムス口ットの先頭部分を予め決められた変調方式で変調する必要もない。この場合には、タィムスロットの全体を移動局装置 20から指示された変調方式で変調することとしてもよい。 [0023] 上述のように、制御用ビット列は、通常は各タイムスロットに含まれる。制御用ビット列は、送信装置力も受信装置に伝えるべき情報であるところ、各タイムスロットは、それぞれ異なる移動局装置 20の通信に使用されるものであるからである。この点、上記連結タイムスロットでは、連結タイムスロットを構成する複数のタイムスロットは全て同じ送信装置から同じ受信装置に対し送信される。このため、連結タイムスロットを構成する複数のタイムスロットにそれぞれ制御用ビット列を含める必要はなぐ移動体通信システム 1では、連結タイムスロットを構成する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の一部又は全部を、 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させている。つまり、連結タイムスロットの制御用ビット列は、 1つのタイムスロット分のみとしている。

[0024] 本実施の形態では、移動局装置 20は、基地局装置 10から受信された信号の受信環境により、以上説明したように、基地局装置 10が送信する連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の一部又は全部を、 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させる力否かを決定する。すなわち、下りフレームについて連結タイムスロットを使用するか否かを決定する。以下、このための構成及び機能について、図 1に示す機能ブロック図及び図 2乃至図 5を参照しながら詳細に説明する。

[0025] 図 1に示すように、基地局装置 10は、送信情報取得部 11、タイムスロット生成部 12 、送信部 13、受信部 14、タイムスロット取得部 15、受信情報取得部 16、要求取得部 17、タイムスロット制御部 18を含んで構成される。また、移動局装置 20は、受信部 21 、タイムスロット取得部 22、受信情報取得部 23、 SZN比取得部 24、 SZN比変動量取得部 25、要求生成部 26、送信情報取得部 27、タイムスロット生成部 28、送信部 2 9を含んで構成される。

[0026] 送信情報取得部 11は、基地局装置 10が移動局装置 20に対して送信する情報 (通信信号)を取得し、タイムスロット生成部 12に出力する。

[0027] タイムスロット生成部 12は、後述するタイムスロット制御部 18の決定したタイムスロットに、送信情報取得部 11から入力された通信信号を割り当てることにより、タイムス口ットを生成する。なお、タイムスロット生成部 12は、生成するタイムスロットごと又は生成する連結タイムスロットごとに制御用ビット列を含める。タイムスロット生成部 12は、このようにして生成したタイムスロット又は連結タイムスロットを送信部 13に出力する。

[0028] 送信部 13は、タイムスロット生成部 12から入力されたタイムスロット又は連結タイムスロットを、後述するタイムスロット制御部 18の指定した変調方式で変調し、無線信号として順次送信する。

[0029] 受信部 21は、送信部 13により送信された無線信号を受信し、復調する。受信部 21 は、復調により得られた信号を、タイムスロット取得部 22に出力する。

[0030] タイムスロット取得部 22は、受信部 21から入力された信号から、タイムスロットを抽出し、受信情報取得部 23に出力する。

[0031] 受信情報取得部 23は、入力されたタイムスロットに含まれる制御用ビット列と通信信号とをそれぞれ抽出し、まずタイムスロット取得部 22から入力されたタイムスロットが連結されているカゝ否かを判断する。連結されてないと判断した場合には、受信情報取得部 23は、通信信号を図示しない通信処理部に出力するとともに、各タイムスロットにつ!/、て制御用ビット列に応じた処理を行う。制御用ビット列に応じた処理の具体的な例としては、当該タイムスロットが自分宛に送信されたものかどうかを判断する処理や、変調方式情報により受信部 21における復調に使用する変調方式を決定する処理などが挙げられる (この場合、受信部 21は、変調方式情報を含むタイムスロットの先頭部分を予め決められた変調方式で復調し、先頭以外の部分を受信情報取得部 23が決定した変調方式で復調することになる。 )。

[0032] 一方、連結されていると判断した場合には、受信情報取得部 23は、通信信号を図示しない通信処理部に出力するとともに、連結タイムスロットを構成する各タイムスロットについて、各タイムスロットのうちの 1つに含まれる制御用ビット列に応じた処理を行

[0033] SZN比取得部 24は、タイムスロット取得部 22で取得された各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する。本実施の形態では、この受信環境情報として、受信電力を示す情報である SZN比 (Signal to Noise ratio,信号対雑音比)を用いる力受信電力そのものやエラーレートなども使用することとしてもよい。

[0034] SZN比変動量取得部 25は、 SZN比取得部 24が取得した受信環境情報の、フレーム内における変動量を取得する。以下、この処理について、図 2乃至図 5を参照しながら説明する。

[0035] 図 2乃至図 5は、基地局装置 10と移動局装置 20との間で送受信されるタイムスロット又は連結タイムスロットの模式図である。

[0036] 図 2では、基地局装置 10は、移動局装置 20に対し 32QAMで変調した連結タイムスロットを送信する。移動局装置 20は、送信された連結タイムスロットを受信するが、このとき SZN比取得部 24は、連結タイムスロットを構成する各タイムスロット（タイムスロット R1乃至 R4と表示する。）の SZN比を取得する。すると、 4つの SZN比が取得できることになり、 SZN比変動量取得部 25は、このうち最大のものと最小のものの差 αを変動量として取得する。なお、 SZN比変動量取得部 25は、最先のタイムスロット R1と最後のタイムスロット R4との差を変動量として取得することとしてもよい。図 3も図 2と同様であるが、変動量 |8は αより大きくなつて、る。

[0037] 図 4では、基地局装置 10は、移動局装置 20に対し 32QAMの連結して!/、な!/、タイムスロットを送信する。移動局装置 20は、送信された各タイムスロットを受信するが、このとき SZN比取得部 24は、各タイムスロットの SZN比を取得する。すると、 4つの SZN比が取得できることになり、 SZN比変動量取得部 25は、このうち最大のものと最小のものの差 _αを変動量として取得する。なお、 SZN比変動量取得部 25が最先のタイムスロット R1と最後のタイムスロット R4との差を変動量として取得することとしてもよいのは、図 2の場合と同様である。図 5も図 4と同様であるが、変動量 j8は αより大きくなつている。

[0038] 要求生成部 26は、このようにして取得された変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する。すなわち、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させる力否かを判断する。より具体的には、要求生成部 26は、取得された変動量が所定閾値より大きい場合に、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させないと判断し、取得された変動量が所定閾値より小さい場合に、連続する複数のタィムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させると判断する。 [0039] 要求生成部 26は、また、 SZN比取得部 24が取得した受信環境情報により示される受信環境に基づき、基地局装置 10がタイムスロットを送信する際の変調方式を決定する。変調方式によって通信レートは異なるが、一般的に、通信レートが高い変調方式ほど、タイムスロットが正常に受信されるために、よい受信環境が必要である。そこで、要求生成部 26は、 SZN比取得部 24が取得した受信環境情報により示される受信環境がよいほど、基地局装置 10がタイムスロットを送信する際の変調方式が高い通信レートのものになるよう、変調方式を決定する。

[0040] 以上のようにして、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させるか否かを判断し、通信に使用する変調方式を決定した要求生成部 26は、その判断結果及び決定した変調方式を示す情報を含む要求を生成する。具体的には、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させる場合にはスロット連結転送要求 (連結要求）を、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させない場合には単一スロット転送要求（単一要求）を、それぞれ生成する。また、決定した変調方式が 32Q AMであれば 32QAM要求を、 16QAMであれば 16QAM要求を、というように決定した変調方式を示す要求を生成する。以下、この処理について、図 2乃至図 5を再度参照しながら説明する。なお、変動量 αは、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させる力否かの判断基準となる上記所定閾値より小さぐ変動量 |8は大きいものとして説明する。

[0041] 図 2では、変動量が αであるので、要求生成部 26は、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させると判断する。また、各タイムスロットの SZN比から、要求生成部 2 6は、基地局装置 10が連結タイムスロットを送信する際の変調方式を 32QAMとして決定する。そこで、要求生成部 26は、スロット連結転送要求と 32QAM要求を生成する。図 4においても図 2と同様である。

[0042] 図 3では、変動量が βであるので、要求生成部 26は、基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させないと判断する。また、各タイムスロット（タイムスロット R1乃至 R4) の SZN比から、要求生成部 26は、基地局装置 10が対応する各タイムスロット（次下りフレームのタイムスロット R1乃至 R4)を送信する際の変調方式を、それぞれ 32QA M、 16QAM、 8PSK、 QPSKとして決定する。そこで、要求生成部 26は、単一スロット転送要求、 32QAM要求、 16QAM要求、 8PSK要求、 QPSK要求、をそれぞれ生成する。図 5においても図 3と同様である。

[0043] 以上のようにして、要求生成部 26は、基地局装置 10に対する要求を生成し、送信情報取得部 27に出力する。

[0044] 送信情報取得部 27は、移動局装置 20が基地局装置 10に対して送信する情報 (通信信号)を取得し、タイムスロット生成部 28に出力する。送信情報取得部 27は、この通信信号の一部として、要求生成部 26から入力された各要求を示す情報を取得する。

[0045] タイムスロット生成部 28は、送信情報取得部 11から入力された通信信号を含むタイムスロットを生成する。なお、要求生成部 26が単一スロット転送要求を生成した場合、タイムスロット生成部 28は、図 3又は図 5に示すように、要求生成部 26がタイムス口ット Rn (n= l〜4)について決定した変調方式を示す要求を、対応するタイムスロット Tn (n= l〜4)に含める。タイムスロット生成部 28は、このようにして生成したタイムスロットを送信部 29に出力する。

[0046] 送信部 29は、タイムスロット生成部 28から入力されたタイムスロットを変調し、無線信号として順次送信する。

[0047] 受信部 14は、送信部 29により送信された無線信号を受信し、復調する。受信部 14 は、復調により得られた信号を、タイムスロット取得部 15に出力する。

[0048] タイムスロット取得部 15は、受信部 14から入力された信号から、タイムスロットを抽出し、受信情報取得部 16に出力する。

[0049] 受信情報取得部 16は、入力されたタイムスロットに含まれる制御用ビット列と通信信号とをそれぞれ抽出し、通信信号を図示しない通信処理部に出力するとともに、各タィムスロットについて制御用ビット列に応じた処理を行う。

[0050] 要求取得部 17は、受信情報取得部 16が通信処理部に出力する通信信号から、上記各要求を取得し、タイムスロット制御部 18に出力する。

[0051] タイムスロット制御部 18は、要求取得部 17から入力された各要求に応じて、タイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットにつ、ての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにする。具体的には、要求取得部 17から入力された要求にスロット連結転送要求が含まれていた場合、タイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させる（連結タイムスロットを使用する）ようにする。一方、要求取得部 17から入力された要求に単一スロット転送要求が含まれていた場合、タイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させな、 (連結タイムスロットを使用しな、）ようにする。

[0052] タイムスロット制御部 18は、連結タイムスロットを使用することを決定した場合、制御用ビット列を連結タイムスロットを構成するタイムスロットの 1つの一部に割り当て、通信信号を該タイムスロットの残りの部分と他のタイムスロットに割り当てるよう、タイムスロット生成部 12を制御する。一方、連結タイムスロットを使用しないことを決定した場合、タイムスロット制御部 18は、各タイムスロットに制御用ビット列と通信信号を割り当てるよう、タイムスロット生成部 12を制御する。

[0053] また、タイムスロット制御部 18は、要求取得部 17から入力された各要求に応じて、送信部 13に対し、各タイムスロットの変調方式を指定する。

[0054] 以上の結果として、図 2及び図 4では 32QAMの連結タイムスロットが、図 3及び図 5 では 4つのタイムスロットが、それぞれ続く下りフレームで送信されている。

[0055] 以上説明した処理のうち、連結タイムスロットを使用させるか否かを決定する処理を、移動局装置 20の処理フロー図を参照しながら、再度より詳細に説明する。

[0056] 図 6は、移動局装置 20の処理フローを示す図である。同図に示すように、移動局装置 20は、まず受信状態を判断する（Sl)。すなわち、移動局装置 20は、受信した信号が連結タイムスロットとして受信されたカゝ否かを判断する。連結タイムスロットとして受信された場合、移動局装置 20は、連結タイムスロットに含まれる各タイムスロットのそれぞれ【こつヽて、 S12及び S13の処理を行う（Sl l, S14, S15) _Gなお、ここで【ま、タイムスロットの連結はフレーム単位で行われるものとして説明する。

[0057] 連結タイムスロットとして受信されてヽな、場合も同様に、移動局装置 20は、下りフレームに含まれる各タイムスロットのそれぞれについて、 S22及び S23の処理を行う（ S21, S24, S25)。

[0058] S12の処理では、移動局装置 20は連結前のタイムスロット (連結タイムスロットを構成する各タイムスロット）の SZN比を測定する。移動局装置 20は、このようにして測定した SZN比の、それまでに同様にして測定していた SZN比からの変動量を算出する（S13)。 S12において、連結タイムスロットに含まれる全てのタイムスロットの SZ N比の測定が終了すると、その後の S 13において算出される変動量は、連結タイムスロットに含まれる全てのタイムスロットの SZN比を反映させた変動量となる。ここでは、この変動量を αとする。

[0059] 変動量 αが算出されると、移動局装置 20は、 aと予め記憶している閾値 γとを比較する（S16)。移動局装置 20は、 αが γより大きい場合には、連結タイムスロットを使用させないことを決定し、単一スロット転送を要求する（S30)。ひが γより小さい場合には、移動局装置 20は、連結タイムスロットを使用させることを決定し、スロット連結転送を要求する（S31)。

[0060] S22の処理では、移動局装置 20は各タイムスロット（下りフレームに含まれる各タイムスロット）の SZN比を測定する。移動局装置 20は、このようにして測定した SZN比の、それまでに同様にして測定していた SZN比力もの変動量を算出する（S23)。 S 22において、下りフレームに含まれる全てのタイムスロットの S/N比の測定が終了すると、その後の S23において算出される変動量は、下りフレームに含まれる全てのタイムスロットの SZN比を反映させた変動量となる。ここでは、この変動量を j8とする

[0061] 変動量 j8が算出されると、移動局装置 20は、 j8と予め記憶している閾値 γとを比較する（S26)。移動局装置 20は、 βが γより大きヽ場合には、連結タイムスロットを使用させないことを決定し、単一スロット転送を要求する（S30)。 j8が γより小さい場合には、移動局装置 20は、連結タイムスロットを使用させることを決定し、スロット連結転送を要求する（S31)。

[0062] 以上のようにすることにより、移動局装置 20は、その受信環境の変動量に基づいてスロット連結転送方式を使用するか否かを決定することができるので、スロット連結転送方式を使用する移動体通信システム 1において、移動局装置 20が適切な受信環境が得られるようになる。

[0063] なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では移動局装置 20が、その受信環境の変動量に基づいて基地局装置 10に連結タイムスロットを使用させるか否かを決定しているが、基地局装置 10が、その受信環境の変動量に基づいて移動局装置 20に連結タイムスロットを使用させる力否かを決定してもよいのはもちろんである。また、上記実施の形態では、 1フレームに含まれる全てのタイムスロットから連結タイムスロットを構成した力その一部のみ力も構成するようにしてちょい。

また、本発明は移動体通信システムに限定されるものではなぐ時分割多重を使用する通信システムであれば、本発明を適用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 第 1の通信装置と第 2の通信装置とを含む通信システムにおいて、前記第 1の通信装置が前記第 2の通信装置に対し送信するタイムスロットの制御方法であって、前記第 1の通信装置から前記第 2の通信装置に対し、通信信号を含むタイムスロットを順次送信する送信ステップと、

前記送信される各タイムスロットの、前記第 2の通信装置における受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得ステップと、

前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断ステップと、

前記判断ステップにおける判断結果に応じて、前記第 1の通信装置が前記送信ステツプにおいてタイムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにするタイムスロット制御ステップと、

を含むことを特徴とするタイムスロット制御方法。

[2] 請求の範囲第 1項に記載のタイムスロット制御方法において、

前記判断ステップにお、て、前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量が所定閾値より大きい場合に、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させないと判断する、

ことを特徴とするタイムスロット制御方法。

[3] 請求の範囲第 1項又は第 2項に記載のタイムスロット制御方法において、

前記取得した受信環境情報により示される受信環境に基づき、前記送信ステップにおいてタイムスロットを送信する際の変調方式を決定する変調方式決定ステップ、をさらに含み、

前記送信ステップにおいては、前記第 1の通信装置が当該送信ステップにおいて送信するタイムスロットにつヽて、前記決定された変調方式で変調する、

ことを特徴とするタイムスロット制御方法。

[4] 請求の範囲第 1項乃至第 3項に記載のタイムスロット制御方法において、前記受信環境情報取得ステップは、前記受信環境情報として、前記送信される各タイムスロットの、前記第 2の通信装置における受信電力を示す情報を取得する、ことを特徴とするタイムスロット制御方法。

[5] 第 1の通信装置と第 2の通信装置とを含む通信システムにおいて、

前記第 1の通信装置は、

タイムスロットを順次送信する送信手段、

を含み、

前記第 2の通信装置は、

前記送信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段と、

前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断手段と、

前記判断手段の判断結果に応じて、前記第 1の通信装置が前記送信手段によりタィムスロットを送信する際、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるようにするタイムスロット制御手段と、

を含む、

ことを特徴とする通信システム。

[6] 他の通信装置力タイムスロットを順次受信する受信手段と、

前記順次受信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段と、

前記判断の結果を示す情報を、前記他の通信装置に対して送信する送信手段と、を含むことを特徴とする通信装置。コンピュータを、

他の通信装置力タイムスロットを順次受信する受信手段、

前記順次受信される各タイムスロットの受信環境を示す受信環境情報を取得する受信環境情報取得手段、

前記取得した受信環境情報により示される受信環境の変動量に基づき、連続する複数のタイムスロットについての制御用ビット列の少なくとも一部を 1つのタイムスロットの制御用ビット列により代表させるか否かを判断する判断手段、及び

前記判断の結果を示す情報を、前記他の通信装置に対して送信する送信手段、として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体