WO2007004681A1

WO2007004681A1 - 凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法、凸版印刷用感光性積層印刷原版、および凸版印刷版の製造方法

Info

Publication number: WO2007004681A1
Application number: PCT/JP2006/313424
Authority: WO
Inventors: Syunji Nakazato; Takashi Fujimoto
Original assignee: Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 2005-07-05
Filing date: 2006-07-05
Publication date: 2007-01-11
Also published as: US20090029285A1; EP1901117A1; JP2007015147A

Abstract

　支持体上に形成された所定の波長域の光に感光性を有する感光性樹脂層の上もしくは該感光性樹脂層の上に形成された中間層の上に、前記所定の波長域の光を吸収する遮光物質を含有するとともに所定エネルギーの印加を受けて硬化する印刷インク組成物を所定のパターンに印刷する印刷パターン印刷工程と、前記印刷パターンに前記所定エネルギーを印加することによって硬化させてパターンマスクを形成するパターンマスク形成工程と、を有することにより、輪郭精度の高いパターンマスクを感光性樹脂層上に形成する。これにより、凸版印刷において、従来のネガフィルム類を用いた場合と、感光性樹脂層表面に直接インク組成物によりマスクパターンを形成する場合の問題点を同時に解決することができる。

Description

明細書

凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法、凸版印刷用感光性積層印刷原版、および凸版印刷版の製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、フレキソ印刷版等の凸版印刷版を形成するための凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法、該製造方法により得られる凸版印刷用感光性積層印刷原版、および該印刷原版を用いて凸版印刷版を得る凸版印刷版の製造方法に関するものである。

背景技術

[0002] 周知のように、近年のフレキソ印刷原版には、感光性榭脂が用いられており、この感光性榭脂は、一般にエラストマ一性のバインダーと、少なくとも一つのモノマーおよび光開始剤とから構成されている。この感光性榭脂を用いた印刷原版は、支持体の上に少なくとも前記感光性榭脂層が設けられた板状部材である。

[0003] この印刷原版を用いたフレキソ印刷版の製造では、まず、この印刷原版の感光性榭脂層の上に、印刷しょうとする文字や画像などのイメージのネガパターンを有するフィルム (マスク）を置き、このマスクを介して、化学線を前記感光性榭脂層に照射する。化学線の照射を受けた部分は、光重合反応が生じて硬化 (潜像化)する。その後、未硬化部分 (除去可能部）を現像液にて洗い流すと、前記イメージに対応した凸状ノターンが残留する。その結果、フレキソ印刷版が出来上がる。フレキソ印刷では、前記凸状パターンの先端部分にインクを付着させて、紙などの印刷媒体に押しつけることで、印刷物を得る。

[0004] 前記ネガマスクとして用いるネガフィルムは、慣用の写真技術、すなわち、ハロゲン化銀を用いた光化学反応を用いて製造されるため、その製造には、コストがかかり、かつ製造工程が煩雑である。また、パターン形成工程において、ネガマスクと感光性榭脂層との間に埃などの光入射阻害物質が入りやすぐ入ってしまった場合は、露光および現像処理後に得られるパターンイメージに乱れが生じ、印刷版の印刷品質を低下させること〖こなる。 [0005] これに対して、より簡易かつ安価に製造することのできるネガフィルムに代替可能なネガマスクが提案されている（特許文献 1)。このネガマスクは、ポリエステルフィルムなどの透明支持体の表面にインク受理層というインク定着層を設け、このインク定着層に紫外線吸収性のインクを用いてインクジェットプリンタによりネガパターンを印刷することにより、形成される。しかし、光入射阻害物質が入りやすい点は改善されていなかった。

[0006] 力かる問題点を解決するために、感光性榭脂層の表面に、直接的に前記感光性榭脂層への露光に使用する紫外線に対する吸収性の高ヽインク組成物を用 Vヽてィンクジェットプリンタやレーザプリンタなどの印刷装置により、ネガパターンを印刷する技術が提案されている (特許文献 2, 3)。

特許文献 1：特開 2003— 330158号公報

特許文献 2：特開平 5 - 11445号公報

特許文献 3：特開平 10— 10709号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 前記特許文献 2, 3に記載の凸版印刷原版では、感光性榭脂層をパターン露光するためのマスクとして、感光性榭脂層の表面に直接的に印刷装置を用いて印刷したインク組成物の印刷パターンが用いられる。そのため、従来のネガフィルムをマスクとして用いた場合に生じる問題点は解消できる。

[0008] しカゝしながら、この技術では、インク組成物は、感光性榭脂層の表面に直接印刷され、印刷後、乾燥により定着されるが、インク定着性が悪ぐ乾燥されるまでに短時間ながら時間がかかり、その間に印刷部分に滲みが生じてしまうことになる。この滲みの発生によって、マスクパターンの輪郭精度が低下し、鮮明な印刷パターンが得られな V、と、う解決すべき新たな問題が発生してしまう。

[0009] 本発明は、凸版印刷において、従来のネガフィルムを用いた場合の問題点と、感光性榭脂層表面に直接インク組成物によりマスクパターンを形成する場合の問題点とを同時に解決することのできる凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法と、該製造方法により得られた凸版印刷用感光性積層印刷原版、および該印刷原版を用い凸版印刷版の製造方法を提供することを課題とするものである。

課題を解決するための手段

[0010] 前記課題を解決するために、本発明者らは、鋭意、研究を重ねたところ、以下のような知見を得るに至った。

[0011] すなわち、インク組成物に、所定のエネルギーの印力!]に感応して硬化する特性を付与しておき、印刷パターンの印刷と同時もしくは直後に所定のエネルギーを印加すれば、インク組成物が感光性榭脂層に滲んだり、感光性榭脂層に対してはじきが生じる前に、硬化させることができ、硬化されたパターンマスクの輪郭精度を高めることがでさる。

[0012] 本発明は、前記知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明にかかる凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法は、支持体上に形成された所定の波長域の光に感光性を有する感光性榭脂層の上もしくは該感光性榭脂層の上に形成された中間層の上に、前記所定の波長域の光を吸収する遮光物質を含有するとともに所定エネルギーの印加を受けて硬化する印刷インク糸且成物を所定のパターンに印刷する印刷パターン印刷工程と、前記印刷パターンに前記所定エネルギーを印加することによって硬化させてパターンマスクを形成するパターンマスク形成工程と、を有することを特徴とする。

[0013] 前記所定エネルギーの印加は、前記印刷パターンの印刷と同時もしくは直後に行うことが望ましい。それによつて、印刷インク組成物が感光性榭脂層に滲む前に印刷パターンを硬化させることができ、パターンマスクの輪郭精度を高めることができる。

[0014] 前記所定エネルギーとしては、熱エネルギーと化学線とが望ましくは、使用される。

使用する熱エネルギーとしては、印刷パターンへの印加によって該印刷パターンの温度を 30〜90°Cにする熱エネルギーが好ましい。

[0015] 前記印刷パターン印刷工程にぉ、て、前記印刷インク糸且成物の前記印刷パターンはインクジェット印刷装置を用いて印刷することが、好まし、。

[0016] また、本発明にかかる凸版印刷用感光性積層印刷原版は、前記凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法によって得られたことを特徴とする。

[0017] また、本発明にかかる凸版印刷版の製造方法は、前記凸版印刷用感光性積層印刷原版の感光性榭脂層に、パターンマスクを介して所定の波長域の光を照射する露光工程と、前記感光性榭脂層の除去可能部を現像液により除去する現像工程と、を有することを特徴とする。

発明の効果

[0018] 前記構成によれば、感光性榭脂層表面に形成された印刷インク組成物の印刷バターンは、所定のエネルギーの印加によって、迅速に硬化するので、印刷パターンを構成するインクが滲みを伴うことなく感光性榭脂層表面に定着する。これらにより、輪郭精度の高、パターンマスクを得ることができ、このパターンマスクを介した露光と、その後の現像によって、凸版印刷に好適な感光性榭脂層のパターン形成が可能になる。

発明を実施するための形態

[0019] 以下、本発明の凸版印刷原版の構成要素について、フレキソ印刷原版の場合を例に、さらに詳しく説明する。

[0020] (支持体）

本発明のフレキソ印刷原版を構成する支持体としては、フレキソ印刷版として用いる印刷条件に必要とされる機械的強度などの物理性能を満たす、通常のフレキソ印刷版に用いられる公知の金属、プラスチックフィルム、紙およびこれらの複合化された形態のすべての支持体が使用できる。これらには付加重合ポリマーおよび線状縮合ポリマーにより形成されるようなポリマー性フィルム、透明なフォームおよび織物、不織布、例えばガラス繊維織物、およびスチール、アルミニウムなどの金属が含まれる。支持体はバック露光が容易なように非赤外線に対して透明であることが好ましい。より好適な支持体としては、ポリエチレンまたはポリエステルフィルムが挙げられ、特にポリエチレンテレフタラートフィルムがよい。前記フィルムとしては、厚さ 50〜300 mのフィルム、好ましくは厚さ 75〜200 /ζ πιのフィルムが用いられる。この支持体層は、また、必要に応じて、感光性榭脂層との間を薄い粘着促進層で被覆されていてもよい。この粘着促進層としては、例えば、ポリカーボネートと、フエノキシ榭脂と、多価イソシァネートの混合物力もなるものが好適に使用できる。

[0021] (感光性樹脂層）本発明のフレキソ印刷原版に用いる感光性榭脂層は、エラストマ一性バインダーと

、 1種類以上のモノマーおよび光重合開始剤とを含有する感光性榭脂組成物で形成され、通常フレキソ印刷に適するすべての感光性榭脂組成物が使用できる。前記ェラストマー性バインダーとしては、単一の重合体、共重合体またはそれらの混合物であってエラストマ一性を有し、かつ水性または有機溶剤の現像液に可溶、膨潤または分散し、洗浄除去可能な重合体が挙げられる。これらのバインダーとしては、例えば

、ポリブタジエン、ポリイソプン、ポリジォレフイン、ビュル芳香族化合物 Zジォレフインの共重合体およびブロック共重合体、スチレン Zブタジエン共重合体、スチレン Zィソプレン共重合体、ジォレフイン Zアクリロニトリル共重合体、エチレン Zプロピレン共重合体、エチレン zプロピレン Zジォレフイン共重合体、エチレン Zアクリル酸共重合体、ジォレフイン Zアクリル酸共重合体、ジォレフイン Zアタリレート Zアクリル酸共重合体、エチレン Z (メタ)アクリル酸 Z (メタ)アタリレート共重合体、ポリアミド、ポリビ

-ルアルコール、ポリビュルアルコール zポリエチレングリコールのグラフト共重合体

、両性インターポリマー、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース類、エチレン zビュルアセテート共重合体、セルロースアセテートプチレート、ポリプチラール、環状ゴム、スチレン Zアクリル酸共重合体、ポリビュルピロリドン、ポリビュルピロリドンとビュルアセテートとの共重合体、クロ口プレン重合体、スチレンクロ口プレン共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、ァクリロ-トリルーイソプレン共重合体、アクリロニトリルクロ口プレン共重合体、メタタリル酸メチルーブタジエン共重合体、メタクリル酸メチルーイソプレン共重合体、メタタリル酸メチルークロロプレン共重合体、アクリル酸メチルーブタジエン共重合体、アタリル酸メチルーイソプレン共重合体、アクリル酸メチルークロロプレン共重合体、アタリ口二トリル一ブタジエン一スチレン共重合体、アクリロニトリル一イソプレン一スチレン共重合体、アクリロニトリルクロ口プレンスチレン共重合体、ェピクロルヒドリン重合体、ェピクロルヒドリンエチレンォキシド共重合体、ェピクロルヒドリンプロピレンォキシド共重合体、ェピクロルヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、塩ィ匕ビュル共重合体、塩化ビ-リデン共重合体、塩素化ポリプロピレン、塩素化工チレンプロピレンゴム、アクリル酸ェチルーアクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチルーアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチルーアクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチルースチレンアクリロニトリル共重合体が挙げられる。前記重合体は単独でもまた組み合わせて用いてもよい。その他、水性現像液に可溶または分散可能なノインダーである、米国特許第 3, 458, 311号、同第 4, 442, 302号、同第 4, 361, 640号、同第 3, 794, 494号、同第 4, 177, 074号、同第 4, 431, 723号、同第 4, 517, 279号等の明細書に開示されている榭脂や、有機溶剤現像液に可溶、膨潤または分散可能である米国特許第 4, 323, 636号、同第 4, 430, 417号、同第 4, 045, 231号等の明細書に開示されている榭脂も挙げることができる。

本発明に用いる感光性榭脂層に含まれる 1種類以上のモノマーとしては、透明で、くもりのない感光性榭脂層が形成できるよう上記バインダーと相溶性である必要がある。前記モノマーとしては、例えば、 (X—メチノレスチレン、 m—メチノレスチレン、 p—メトキシスチレンなどの芳香族ビュル単量体；アクリロニトリルゃメタクリロ-トリルなどのひ , β エチレン性不飽和-トリル化合物；メチルアタリレート、ェチルアタリレート、プロピルアタリレート、 η—ブチルアタリレート、イソブチルアタリレート、 t—ブチルアタリレートなどの炭素数 1〜23のアルキルアルコールのアタリレート類および対応するメタクリレート類； 2—ヒドロキシェチルアタリレート、 2—ヒドロキシプロピルアタリレートなどのヒドロキシアルキルアルコールのアタリレート類および対応するメタタリレート類;メトキシエチレングリコール、メトキシプロピレングリコールなどのアルコキシアルキレングリコールのアタリレート類およびメタタリレート類；マレイン酸モノエチル、フマル酸モノメチル、ィタコン酸モノェチルなどの不飽和多価カルボン酸のモノエステル類；マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジェチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジォクチル、フマル酸ジェチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジォクチル、ィタコン酸ジメチル、ィタコン酸ジェチル、ィタコン酸ジブチル、ィタコン酸ジォクチルなどのジエステル類；アクリルアミド、メタクリルアミド、 N, N，ーメチレンビスアクリルアミド、 N, N，一へキサメチレンビスアクリルアミドなどのアクリルアミド類および対応するメタクリルアミド類；エチレングリコールジアタリレート、ポリアルキレングリコール（アルキレングリコール単位 2〜23個 )のグリコールのジアタリレート類および対応するメタタリレート類；グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン（アルカンとしてはメタン、ェタン、プロパン）などの三価以上の多価アルコール類のジアタリレート、トリアタリレート、テトラアタリレート、オリゴアタリレート類および対応するメタタリレート類； 2—ァクリロイルォキシェチルコハク酸、 2—アタリロイルェチルへキサヒドロフタル酸、 2—ァクリロイルォキシェチルアシッドホスフェートなどの酸性官能基をもつアタリレート類および対応するメタタリレート類；等が挙げられる。これらの光重合性エチレン性不飽和単量体は 1種を単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。その他として、米国特許第 4, 323, 636号、同第 4, 753, 865号、同第 4, 726, 877号、同第 4, 894, 315号の各明細書中に記載のモノマーを挙げることができる。

[0023] 上記モノマーは、感光性榭脂層のバインダーを 100質量部とすると、 5〜30質量部、好ましくは 10〜20質量部の範囲がよい。モノマーの含有量が前記範囲未満では非赤外放射線露光硬化後の被膜の耐摩耗性ゃ耐薬品性が低下し、前記範囲を超えると、感光性榭脂層のエラストマ一性が低下し、フレキソ印刷版として好ましくない。

[0024] また、光重合開始剤としては公知のものであれば特に限定されないが、このような開始剤の一例として、ベンゾフエノンのような芳香族ケトン類；ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインェチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、 aーメチロールべンゾインメチルエーテル、 α—メトキシベンゾインメチルエーテル、 2, 2—ジエトキシフヱ-ルァセトフヱノン等のベンゾインエーテル類；置換および非置換の多核キノン類； 1ーヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、 2, 2—ジメトキシー 1, 2—ジフエニルェタン一 1一オン、 2—メチルー 1一〔4一（メチルチオ）フエ-ル〕一 2 モルフォリノプロパン一 1—オン、 2—ベンジル一 2—ジメチルァミノ一 1— (4—モルフォリノフエ-ル）ブタン 1 オン、 2—ヒドロキシ 2—メチルー 1 フエニルプロパン 1 オン、 2 , 4, 6 トリメチルベンゾィルジフエ-ルホスフィンォキシド、 1—〔4— (2—ヒドロキシエトキシ）フエ-ル〕一 2 ヒドロキシ一 2—メチル 1—プロパン一 1—オン、 2, 4 ジェチルチオキサントン、 2 クロ口チォキサントン、 2, 4 ジメチルチオキサントン、 3, 3 ジメチル一 4—メトキシベンゾフエノン、ベンゾフエノン、 1—クロ口一 4 プロポキシチォキサントン、 1— (4—イソプロピルフエ-ル） 2 ヒドロキシ一 2—メチルプロパン— 1—オン、 1— (4—ドデシルフエ-ル）—2—ヒドロキシ— 2—メチルプロパン— 1 オン、 4一べンゾィルー 4，一メチルジメチルスルフイド、 4ージメチルァミノ安息香酸、 4ージメチルァミノ安息香酸メチル、 4ージメチルァミノ安息香酸ェチル、 4ージメチルァミノ安息香酸ブチル、 4 ジメチルァミノ安息香酸 2 ェチルへキシル、 4 ジメチルァミノ安息香酸一 2—イソァミル、 2, 2—ジエトキシァセトフエノン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルー βーメトキシェチルァセタール、 ο ベンゾィル安息香酸メチル、ビス（4—ジメチルァミノフエ-ル）ケトン、 4, 4 '—ビスジェチルァミノべンゾフエノン、 4, 4，一ジクロ口べンゾフエノン、ベンジノレ、ベンゾイン、ベンゾインメチルェ一テル、ベンゾインェチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン η ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、 ρ ジメチルアミノアセトフエノン、 p— tert ブチルトリクロロアセトフエノン、 p— tert—ブチルジクロロアセトフエノン、 2 - (o クロ口フエ-ル） 4, 5 ジフエ-ルイミダゾリル二量体、チォキサントン、 2 ーメチルチオキサントン、 2—イソプロピルチォキサントン、ジベンゾスベロン、 a , a ジクロロ 4 フエノキシァセトフエノン、ペンチル 4 ジメチルァミノべンゾエート、 9 フエ-ルァクリジン、 1 , 7 ビス一（9—アタリジ-ル）ヘプタン、 1 , 5 ビス一（9 —アタリジ -ル）ペンタン、 1 , 3 ビス一（9—アタリジ-ル）プロパンなどが挙げられる。その他、米国特許第 4, 460, 675号および同第 4, 894, 315号の明細書に開示されてヽる開始剤などが挙げられる。前記開始剤は単独でもまた組み合せて使用してもよい。

[0025] 上記開始剤は、感光性榭脂層の全質量に対して 0. 001〜10質量％の範囲で含有するのがよい。

[0026] さらに、感光性榭脂層を形成する感光性榭脂組成物には要求される特性に応じて増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、発色剤等の添加剤を用いることができる。この感光性榭脂組成物の調製法としては様々な方法が使用できるが、例えば、配合される原料を適当な溶剤、例えば、クロ口ホルム、テトラクロロエチレン等の炭化水素類、ジブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジォキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、ジェチルケトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、シクロへキサノン等のケトン類、酢酸ェチル、酢酸 n プロピル、酢酸 n— ブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、等の溶剤 (これら有機溶剤は、単独でもまた混合しても用いることができる）に溶解させて混合し、型枠の中に流延して溶剤を蒸発させ、そのまま板とすることも、また、溶剤を用いず、ニーダーあるいはロールミルで混練し、押出機、射出成形機、プレスなどにより所望の厚さの板に成形することもできる。

[0027] 本発明に用いる印刷インク組成物（以下、「インク組成物」ともいう。 )には、熱硬化型インクや、紫外線硬化型インクが好適に使用できる。前記熱硬化型インクや外線硬化型インクとしては、 300ηπ！〜 400nm波長域の光に対する吸収特性を有する色素を含むインク力好適に用いることができる。 300ηπ！〜 400nm波長域の光は、印刷原版の感光性榭脂層をパターユングする露光光として用いられる光である。これらのインク組成物としては特開 2005— 113147号公報、特開 2004— 114693号公報、特開 2003— 213185号公報、特開 2002— 332433号公報、特開 2002— 332434 号公報、特開 2003— 182204号公報、特開平 10— 230675号公報記載のインク組成物を挙げることができる。

[0028] 前記熱硬化型インクとしては 30°C〜90°Cに熱せられると硬化するインクを好適に用!/、ることができる。

[0029] 前記特性を有する熱硬化型インクとしては、下記の組成のものを好適に用いることができる。

[0030] 例えば、前記熱硬化型インクとしては特開 2005— 113147号に記載されているような液状媒体、着色剤、ポリマーバインダーからなる熱硬化型インクが挙げられる。また、インクは添加物として pH制御剤を含有して、てもよ、。

[0031] 上記液状媒体としては、主溶剤が含有していればよぐ特開 2004— 114693号に記載されて!ヽるような下記水性キヤリヤー媒体でもよ!ヽ。主溶剤と乾燥抑制剤を含有しているものが特に好ましい。前記主溶剤としては、例えば水、脱塩水が挙げられる。また、前記乾燥抑制剤としては、例えば下記の保湿剤としての多価アルコール、詳しくはグリコール、より詳しくはブチルジグリコール、ジエチレングリコール、ソルべノンが挙げられる。

[0032] 前記着色剤としては、上記特性を有する顔料が挙げられる。後述の特願 2004— 1 14693記載の顔料も例としてあげられる力酸化チタン、酸化鉄およびカーボンブラック、ビグメント 'ブラック 7がより好ましい。 [0033] 前記ポリマーバインダーとしては、例えば (メタ)アタリレート榭脂が挙げられる（以下、アタリレート榭脂はメタタリレート榭脂を含む概念であるとする)。アタリレート榭脂は塩基性領域において溶解した状態で存在しているが、他方、アタリレート榭脂は酸性または中性領域においては不溶性である。印刷パターン印刷工程 (以下、「印刷工程」ともいう。）の時点まで本発明のインクの ρΗ値は 7. 5より大きい、好ましくは 8. 5より大きい。よって、バインダーはインク中に溶解した状態で存在する。塩基性領域から酸性領域への pH値の所望の急変により、 pH調整剤の量によって意図的に pH値を制御されたバインダーは硬化する。ァミン、すなわち揮発性物質は印刷工程の後に揮発するので、ァミンの割合が僅かになるために酸性方向へ pH値が変化し、バインダ一が硬化し、そして印刷媒体上に輪郭精度が良好で、耐引搔き性の乾燥インク層 (パターンマスク）を生じさせる。

[0034] 前記 pH制御剤としては、ァミンまたはァミン含有物質が挙げられる。塩基性アミンまたは塩基性のァミン含有物質によって、それを用いて製造されたインクは塩基性になり、それによつてプリントヘッドの磨耗を低減し、並びにインク供給システムの耐久期間を延ばす。この場合、インクは 7. 5より大きい、好ましくは 8. 5より大きな pH値を有している。

[0035] 前記ァミンとしては、例えばエタノールァミン、トリエタノールァミン、アンモニア溶液、ジメチルエタノールァミン並びにこれら上記ァミンの混合物が挙げられる。インク中で使用されるァミンは、下記一般式

N (R R R )

1 2 3

(式中、残基 R 、 Rおよび Rは互いに独立して水素原子 (H)、メチル基 (CH )、ェ

1 2 3 3 チル基、エタノール基（CH CH OH)から選ばれる一種である。）で表すことができる

2 2

[0036] その他の添加剤としては保存剤や湿潤剤を含有してもよ!/ヽ。保存剤としては、例えばトリァジン、イソチアゾリノン誘導体の溶液が挙げられる。市販品の例としては Prox el G、 Grotan BK、 Parmetol K40、 Parmetol A28が挙げられる。湿潤剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、脂肪アルコールポリグリコールエーテルが挙げられる。 [0037] 他にも、例えば、前記熱硬化型インクとしては、特開 2004— 114693号に記載されているような顔料、ポリマー、水性キヤリヤー媒体からなる熱硬化型インクが挙げられる。

[0038] 前記顔料は、米国特許第 5, 630, 868号明細書に記載されて、るもののように自己散性顔料である力または 2001年 3月 30日出願された、出願係属中の米国特許出願第 09Z822, 723号明細書に記載されて、るもののようにカプセル化顔料であつてもよく、あるいは分散剤によって安定ィ匕させていてもよい。本発明においては、広範囲の種々の有機および無機顔料を、単独でまたは組み合わせて、使用することができる。本発明において使用することができる着色剤粒子は、例えば、特開 2004— 114693号、米国特許第 5, 026, 427号明細書、米国特許第 5, 086, 698号明細書、米国特許第 5, 141, 556号明細書、米国特許第 5, 160, 370号明細書および米国特許第 5, 169, 436号明細書 (これらの開示を、引用により本明細書に含める）に開示されているような顔料を含む。顔料の真の選択は、具体的な用途並びにカラ一再生および画像安定性のような性能必要条件に依存する。本発明で使用するのに適している顔料は、例えばァゾ顔料、モノァゾ顔料、ジスァゾ顔料、ァゾ顔料レーキ、 β ナフトール顔料、ナフトール AS顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジスァゾ縮合顔料、金属錯体顔料、イソインドリノンおよびイソインドリン顔料、多環式顔料、フタロシァニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、チォインジゴ顔料、アントラピリミドン顔料、フラバントロン顔料、アンタントロン顔料、ジォキサジン顔料、トリアリールカルボ-ゥム顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、酸化チタン、酸ィ匕鉄およびカーボンブラックを含む。酸化チタン、酸ィ匕鉄およびカーボンブラック、ビグメント ·ブラック 7がより好まし、。

[0039] 前記ポリマーは、水性インク媒体中に安定ィ匕させることができる力溶解しない任意の組成物の本質的に疎水性のポリマーである。これらは、ポリマーラテックスまたは水分散性ポリマーを用いてもよい。このような疎水性ポリマーは、一般的に、縮合ポリマ一または付加ポリマーとして分類される。縮合ポリマーは、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリ酸無水物および上記の種類の組合せカゝらなるポリマーを含む。付加ポリマーは、例えばァリル化合物、ビュルエーテル、ビュル複素環式化合物、スチレン、ォレフィンおよびハロゲン化ォレフイン、不飽和酸およびそれから誘導されるエステル、不飽和-トリル、ビニルアルコール、アクリルアミドおよびメタクリルアミド、ビ-ルケトン、多官能性モノマーを含むビュル型モノマーの重合から形成されるポリマーまたはこれらのモノマーの種々の組合せ力も形成されるコポリマーである。本発明で使用されるポリマー中のモノマー単位の大部分は疎水性であってよぐ親水性モノマーの含有量は、全ポリマーの 25重量％未満、好ましくは全ポリマーの 10重量％未満、最も好ましくは全ポリマーの 5重量％未満である。

[0040] 本発明の好ましい態様において、ポリマーラテックスまたは水分散性ポリマーは、スチレン/アクリルポリマー、ポリエステルまたはポリウレタンである。

好ましいポリマーの第一の種類には、水性ェマルジヨン中でビュルモノマーの遊離基重合により製造された、これらのスチレン Zアクリルポリマーが含まれる。ポリマーラテックスは、水不溶性ホモポリマーを形成するエチレン性不飽和疎水性モノマーからなる、ホモポリマーまたはコポリマーまたは架橋されたポリマーを用いてもよぐこのようなモノマーのコポリマーである限り好ましく用いることができる。また、ポリマー組成物全体が、ラテックスを形成するために十分に水不溶性である場合、水溶性ホモポリマーを与えるエチレン性不飽和親水性モノマーを含んで、てもよ、。

[0041] 本発明の好ましい態様において、エチレン性不飽和モノマーはハロゲン化されている。例えば、塩化ビニル、塩ィ匕ビユリデン、フッ化ビュル、フッ化ビ-リデン、臭化ビ- ル、臭化ビ-リデンおよびクロロメタクリル酸等を挙げることができる。

[0042] 本発明において使用されるポリマーの第二の種類として、水分散性ポリエステルを用いてもよい。本発明において有用な水分散性ポリエステルの例には、イーストマン（ Eastman) AQ (商標）ポリエステル（イーストマン'ケミカル社（Eastman Chemical Company) )が含まれる。イーストマンポリエステル AQ29、 AQ38および AQ55は、変化する量の、イソフタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、ジエチレングリコールおよび 1, 4—シクロへキサンジメタノール力構成されている。これらの熱可塑性無定形イオン性ポリエステルは、高温度および低圧力での溶融相縮合重合によって製造され、溶融生成物は小さいペレットに押し出される。この固体ポリマーは、 70°Cで最小の攪拌で水中に容易に分散して、添加された界面活性剤または溶媒を含有しなヽ透明な低粘度の分散液を与える。イオン性モノマー、すなわちスルホイソフタル酸の量を変化させることによって、粒子サイズを制御することができる。粒子サイズは、 0. 02〜0. 1 μ mの範囲である。

[0043] 本発明において使用されるポリマーの第三の種類として、水性分散性ポリウレタンを用いてもよい。有用なポリウレタンは、 Yacobucciらにより 2000年 4月 13日出願された、米国特許出願第 09Z548, 514号明細書 (その開示を引用により本明細書に含める）に開示されている。これらの材料は、「ポリウレタンハンドブック（Polyurethan e Handbook)」、ハンサー 'パブリツシャーズ社（Hanser Publishers)、ミュンヘンウィーン、 1985年に記載されているようにして製造することができる。水性分散性ポリウレタンの例は、クロンプトン社（Crompton Corp. )による W— 240、 W— 232および W— 254のようなウィットコボンド (Witcobond) (商標）ポリウレタン分散液またはビーエフ.グッドリッチ社（BF Goodrich Company)によるサンキュア（Sancure) ( 商標）ポリウレタンである。

[0044] 前記水性キヤリヤー媒体は、水または水と少なくとも 1種の水混和性共溶媒との混合物である。適当な混合物の選択は、所望の表面張力および粘度、選択された顔料、顔料入りインクジェットインクの乾燥時間並びにインクを印刷する紙の種類のような特定の必要条件に依存する。選択することができる水混和性共溶媒の代表例には、 (1)メチルアルコール、エチルアルコール、 n—プロピルアルコール、イソプロピルァノレコーノレ、 n—ブチノレアノレコーノレ、 sec—ブチノレアノレコーノレ、 tーブチノレアノレコーノレ、イソブチルアルコール、フルフリルアルコールおよびテトラヒドロフルフリルアルコールのようなアルコール、（2)アセトン、メチルェチルケトンおよびジアセトンアルコールのようなケトンまたはケトアルコール、（3)テトラヒドロフランおよびジォキサンのようなェ一テル、（4)酢酸ェチル、乳酸ェチル、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンのようなエステル、（5)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコーノレ、プロピレングリコーノレ、ポリエチレングリコーノレ、グリセローノレ

、 2—メチルー 2, 4—ペンタンジオール、 1, 2, 6—へキサントリオールおよびチォグリコールのような多価アルコール、（6)エチレングリコールモノーメチル（またはーェチル）エーテル、ジエチレングリコールモノーメチル（またはーェチル）エーテル、ジェチレングリコールモノーブチル（またはーェチル）エーテル、プロピレングリコールモノーメチル（またはーェチル）エーテル、ポリ（エチレングリコール）ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノーメチル（またはーェチル）エーテルおよびジエチレングリコールジーメチル（またはーェチル）エーテルのような、アルキレングリコールから誘導される低級アルキルモノーまたはジエーテル、（7)ピロリドン、 N—メチルー 2—ピロリドンおよび 1, 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノンのような窒素含有環式ィ匕合物並びに（ 8)ジメチルスルホキシド、 2, 2'—チォジエタノールおよびテトラメチレンスルホンのような硫黄含有化合物が含まれる。水は種々のイオンを含有する一般の水よりも、ィォン交換水 (脱イオン水）を使用するのが好まヽ。本発明に好適に用いられるインクは水系インクであり、水の含有量としてはインク全質量の 50質量％以上であることが好ましい。

[0045] さらに、界面活性剤、保湿剤、浸透剤、殺生物剤、増粘剤、伝導性増強剤、抗コゲーシヨン剤、 _PH緩衝剤、乾燥剤および脱泡剤を添加してもよい。保湿剤としては多価アルコールが挙げられる。例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリェチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレンダリコール、ポリエチレングリコール、ブチルジグリコール、ソルべノン、グリセロール、 2—メチルー 2, 4—ペンタンジオール、 1, 2, 6—へキサントリオールおよびチォグリコールが含まれる。好ましくはジエチレングリコールまたはグリセロールとジエチレングリコールとの混合物が好ましい

[0046] 例えば、紫外線硬化型インクとしては特表 2000— 504778号に記載されているような官能価アルコキシまたは多官能価ポリアルコキシアタリレート単量体、光重合開始剤、および着色剤からなる紫外線硬化型インクや、特開 2003— 213185号に記載されているようなエネルギーの付与により固体ィ匕するモノマー、重合開始剤、色材、水性液媒体カゝらなる紫外線硬化型インクが挙げられる。また、インクは添加物として分散剤、 pH制御剤、界面活性剤、保湿剤、消泡剤、防腐剤を含有していてもよい。

[0047] 多官能価のアルコキシまたはポリアルコキシアタリレート単量体は、 1種またはそれ以上のジ一またはトリ一アタリレートからなるのが望ましい。しかしながら、より高い官能価を持つアルコキシまたはポリアルコキシアタリレート単量体も、単独あるいは 1種またはそれ以上の二および Zまたは三官能価物とともに使用可能である。多官能価物（アルコキシル化 +ポリアルコキシル化）の合計量が全組成物の 80重量％乃至 95 重量％の範囲にあるとさらに望ましい。アルコキシル基の数力単量体 1分子当り 1個力 20個であることが望ましい。また、アルキレンォキシ基は C2〜C4のアルキレンォキシ基であることが望ましぐエトキシ (EO)またはプロポキシ (PO)基であるとさらに望ましい。

[0048] 好適な多官能価のアルコキシまたはポリアルコキシアタリレートは、アルコキシルイ匕物、望ましくは次のエトキシルイ匕またはプロポキシルイ匕物力も選択することができる。すなわち、ネオペンチルグリコールジアタリレート、ブタンジオールジアタリレート、トリメチルプロパントリアタリレートおよびグリセリルトリアタリレートから選択することができる。

[0049] 本発明の組成物は、また、必要に応じて、単官能価のァリコキシまたはポリアルコキシアタリレート単量体を、例えば全組成物の 10重量％まで含むことができ、この単量体は、 1種またはそれ以上のアルコキシル化物、例えば次のエトキシル化またはプロポキシルイ匕物力も選択することができる。すなわち、テトラヒドロフルフリルアタリレート、シクロへキシルアタリレート、アルキルアタリレート、ノ-ル一フエノールアタリレートおよびポリエチレンまたはポリプロピレングリコールアタリレートから選択することができる

[0050] 本発明の組成物は、また、必要に応じて、例えば、ォクチルアタリレート、デシルァタリレート、 N ビニルピロリドン、ェチルジグリコールアタリレート、イソブチルアタリレート、ェチルーへキシルアタリレート、ラウリルアタリレート、ブタンジオールモノアタリレート、 β カルボキシェチルアタリレート、イソブチルアタリレート、ポリプロピレングリコールモノメタタリレート、 2—ヒドロキシェチルメタタリレート、二官能価 (メタ）アクリル酸エステル、例えば、へキサンジオールジメタタリレート、テトラエチレングリコールジァクリレート、トリプロピレングリコールジアタリレート、ブタンジオールジアタリレート、ポリエチレングリコールジアタリレートおよびトリエチレングリコールジメタタリレートの 1種またはそれ以上力選ばれた単官能価または多官能価のいずれかの非アルコキシ放射線硬化性単量体を、望ましくは全組成物の 5重量％を超えなヽ範囲で含むことができる。し力しながら、このような非アルコキシ単量体を完全に除外することが最も望ましい。

[0051] エネルギーの付与により固体ィ匕するモノマーとしては、紫外線重合モノマーが挙げられ、 1)水に対する溶解度が高い、 2)粘度が低い、 3)光重合成がある、 4)硬化膜の物性に優れて、る等の性能が要求され、ラジカル重合性のアクリルモノマー類が好適に使用できる。

[0052] ラジカル重合性のアクリルモノマー類としては、 N, N—ジメチルアミノエチルメタタリレート、 N, N—ジメチルアミノエチルアタリレート、 N, N—ジメチルァミノプロピルメタタリレート、 N, N—ジメチルァミノプロピルアタリレート、 N, N—ジメチルアミノアクリルアミド、 N, N—ジメチルァミノメタアクリルアミド、 N, N—ジメチルアミノエチルアクリルアミド、 N, N—ジメチルアミノエチルメタアクリルアミド、 N, N—ジメチルァミノプロピルアクリルアミド、 N, N—ジメチルァミノプロピルメタアクリルアミド、および、これらの 4 級化された物質、などが色材染着性に優れており、特に好ましい。また、多価アルコールの（メタ）アクリル酸エステル、多価アルコールのグリシジルエーテルの（メタ）ァクリル酸エステル、ポリエチレングリコールの（メタ）アクリル酸エステル、多価アルコールのエチレンォキシド付加ィ匕合物の (メタ）アクリル酸エステル、多塩基酸無水物と水酸基含有 (メタ)アクリル酸エステルとの反応物など、それ自体公知の紫外線硬化型モノマー、オリゴマーが用いられる。これらの物質の中でインクとの相溶性、親水性の高い物質が適宜選択され、用いられる。

[0053] 重合開始剤としては光重合開始剤を使用できる。光重合開始剤の使用法としては、光開始剤を一種類使用、二種類以上使用、光開始剤と増感剤とを使用しても構わない。主な光開始剤と増感剤の選定、組合せおよび配合比に関しては、使用するモノマー、使用装置によって適宜選定すればよい。

[0054] 光開始剤と増感剤の主なものとして、例えば、光開始剤に関しては、ァセトフエノン、 2, 2—ジエトキシァセトフエノン、 p—ジメチルアミノアセトフェン、 p—ジメチルァミノプロピ才フエノン、ベンゾフエノン、 2—クロ口べンゾフエノン、 pp'—ジクロ口べンゾフエン、 pp'—ビスジェチルァミノべンゾフエノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインェチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン一 n—プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン n ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルフアイド、チォキサンソン、 2—クロ口チォキサンソン、 2—メチルチオキサンソン、ァゾビスイソプチ口-トリル、ベンゾインパーオキサイド、ジ tert ブチルパーオキサイド、 1 -ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、 2 -ヒドロキシ 2—メチル 1—フエ二ルー 1—オン、 1— (4—イソプロピルフエ-ル） 2 ヒドロキシ一 2—メチルプロパン 1 オン、メチルベンゾィルフォーメート、が挙げられる。

[0055] また、カチオン重合型では、芳香族ジァゾ -ゥム塩、芳香族ハ口-ゥム塩、芳香族スルホ -ゥム塩、メタ口センィ匕合物等の光開始剤が用いられる。その具体例としてトリフエ-ノレスノレホニゥムへキサフノレオロフォスフェート、ジフエ-ノレョードニゥムへキサフルォロアンチモネート等が挙げられる。

[0056] 増感剤としては、例えば、 1)ァミン系：脂肪族ァミン、芳香族基を含むァミン、ピペリジン 2)尿素：ァリル系、 o トリルチオ尿素 3)ィォゥ化合物：ナトリウムジェチルジチォホスフェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩 4) -トリル系化合物： N、 N ジ置換 p ァミノべンゾ-トリル 5)リン化合物：トリ n—ブチルホスフィン、ネトリウムジェチルジチォホスフィード 6)窒素化合物：ミヒラーケトン、 N -トリソヒドロキシルァミン誘導体、ォキサゾリジンィ匕合物、テトラヒドロー 1, 3 ォキサジンィ匕合物、ホルムアルデヒドまたはァセトアルデヒドとジァミンの縮合物 7)塩素化合物：四塩化炭素、へキサクロロエタン 8)エポキシ榭脂とァミンの反応生成物の高分子化ァミン、トリエタノールァミントリアタリレートが挙げられる。

[0057] 色材としては、水溶性染料を水性液媒体に溶解したもの、無機顔料または有機顔料を分散剤にて水性液媒体に分散した顔料分散体のいずれもが適用可能であるが、記録後、プリント物に紫外線を照射する場合には、光に対して安定な染料、顔料を使用することが好ましい。使用する染料としては、公知の各種染料を用いることができる。例えば、直接染料としてのァゾ染料、フタロシアニン染料、酸性染料としてのァゾ染料、アントラキノン系染料、反応染料の金属錯体、多価金属塩等が挙げられる。使用する顔料としては、従来公知の有機および無機顔料をすベて使用することができる。例えば、前述の顔料が挙げられる。酸化チタン、酸ィ匕鉄およびカーボンブラック、ビグメント ·ブラック 7がより好まし、。

[0058] 顔料を分散させるために分散剤として水溶性榭脂 (分散榭脂)をインクに含有させることができる。水溶性榭脂は、ァミンあるいは塩基を溶解させた水溶液に可溶で、かつ質量平均分子量が 3000から 30000の範囲のものが好ましい。さらに、好ましくは 5000から 15000の範囲であるものがよぐ例えば、スチレン—アクリル酸共重合体、スチレンアクリル酸アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレンマレイン酸共重合体、スチレンマレイン酸アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレンーメタクリル酸共重合体、スチレンーメタクリル酸アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレンマレイン酸ハーフエステル共重合体、ビュルナフタレンアクリル酸共重合体、ビュルナフタレンマレイン酸共重合体、スチレン無水マレイン酸マレイン酸ノヽーフェステル共重合体ある、は、これらの塩等を使用することができる。

[0059] pH調整剤としては、例えば、ジエタノールァミン、トリエタノールァミン等の各種有機アミンゃ、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有機酸や、鉱酸が挙げられる。

また、水性液媒体としては、例えば、前記の水性キヤリヤー媒体が挙げられる。

[0060] このインク組成物は貯蔵中に沈澱、分離することがな、。従って、このインク組成物をインクジェットプリンタにおいて使用した場合、インクジェット記録ヘッドの吐出口を閉塞することもな、。本発明に用いるインク組成物は連続式インクジェットプリンタによる比較的長い時間一定の再循環下またはオンデマンド式インクジェットプリンタによる断続的な使用においても、物理的性質の変化を起こさない。また、本発明のインクは、インク原液として提供されてもよい。

[0061] このインク組成物は、 350nmを中心とした波長域（300nm〜400nm)の光に対して幅広ぐ高い吸収を持っため、凸版印刷版の製造に使用される露光光を遮光することができる。このインク組成物に好適に用いられる色素は、水性溶剤に対する溶解度が高いため、色素濃度を高くすることができ、それにより遮光能の高いパターンマスクを形成することができる。また、色素の結晶物が析出することがなぐインクジェットの噴射経路が曲ったり、吐出口に目詰まりを起こすことがないため、インクジェットシステムを用いて高精細なパターンマスクを形成することができる。

[0062] 次に、本発明のフレキソ印刷積層原版の製造方法の具体例を示す。まず、エラストマー性バインダー、モノマー、開始剤およびその他の成分を混合して調製した感光性榭脂組成物をホットメルトに成形し、これを所望の厚さとなるようにカレンダー掛けする。または押出機を利用して感光性榭脂組成物を溶融、混合、脱気および濾過した後、支持体と一時的なカバーシートとの間に押し出し、カレンダー掛けして所望の厚さとする。あるいは金型中に支持体とカバーシートを置き、両者の間に感光性榭脂組成物を射出する、等の方法で、支持体の上に感光性榭脂層を形成する。次に、必要に応じて、前記感光性榭脂層上に中間層を形成してもよい。

[0063] 前記中間層は、皮膜形成能を有するポリマーであれば適宜使用することができる。

保存性の観点力実質的に吸湿性を有しない皮膜形成能を有するポリマーが好ましぐ例えばポリアミドが挙げられる。

[0064] 前記製造方法で得られたフレキソ印刷積層原版の感光性榭脂層または中間層の表面に、前記インク糸且成物とインクジェットプリンタとを用いて、印刷パターンを印刷する。この印刷と同時または直後に熱やィ匕学線などの所定のエネルギーを印加して、印刷パターンを迅速に硬化させ、パターンマスクを形成する。そのような所定のエネルギ一としては、熱と、紫外線や電子線などの化学線が好適である。この所定のエネルギ一は、インク組成物が熱硬化型インクである場合には、熱であり、紫外線硬化型インクである場合には、紫外線である。

[0065] このようにして感光'性榭脂層上またはその上の中間層上にパターンマスクが形成された積層印刷原版に対して、 300ηπ！〜 700nmの波長域の光を照射し、この光がパターンマスクに遮られて照射されずに未硬化状態にある前記感光性榭脂層の非照射領域 (除去可能部）を現像液により除去し、印刷版材画像に形成することで、フレキソ印刷版が製造される。

[0066] 前記感光性榭脂層に照射する化学放射線としては、赤外線より波長が短、電磁波、好ましくは可視光線と紫外線領域の電磁波、さらに好ましくは 300〜700nmの電磁波がよぐより好ましくは 300nm〜400nmである。この化学放射線の光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、重水素ランプ、タングステンランプ（タングステンヨウ素ランプ、 WIランプ、 WIランプ）キセノンランプ、ェ

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キシマレーザなどが挙げられる。また、現像処理で使用する現像液としては、感光性榭脂層を溶解する性質を持つものであれば、有機溶媒、水、水性または半水性溶媒のいずれであってもよぐ現像液の選択は、除去されるべき榭脂の化学的性質に依存する。適当な有機溶媒現像液としては芳香族もしくは脂肪族炭化水素および脂肪族もしくは芳香族ハロ炭化水素溶媒またはそれらの溶媒と適当なアルコールとの混合物が挙げられる。また、半水性現像液としては、水または水に混和し得る有機溶媒およびアルカリ性材料を含有している。該水性現像液としては、水と、例えば、へプチルアセテート、 3—メトキシブチルアセテート等のエステル類、石油留分、トルエン、デカリン等の炭化水素類、テトラクロルエチレンなどの塩素系溶媒、モノエタノールアミン、ジエタノールァミン、トリエタノールァミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の水溶液が挙げられる。また、これらの溶媒にプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類を混合したものを用いることも可能であり、洗い出しは浸漬、ノズルからの噴射、ブラシによるブラッシング等任意の方法が採用できる。

[0067] 前記印刷パターンの印刷に好適に用いることのできる印刷装置としては、経済的、効率的なパターンを形成することができるため、インクジェットプリンタが好適に用いられる。インクジェットプリンタによる印刷は、インクをノズル力紙などの記録材料に噴射させて、文字や画像を形成させるものである。この印刷方法としては、インクの噴射方法により、主に、圧電素子を用いてインクに機械的振動を与えて噴射させるピエゾ法、インクを加熱し発砲させて発生した圧力を利用してインクを噴射させるパブルジェット (登録商標)法に大別することができる。

[0068] 先に述べたように、本発明において、インク糸且成物を用いた印刷パターンの印刷を行うための方法は、好ましくはインクジェット記録方法であり、該方法は、インクをノズルより効果的に離脱させて、射程体である記録媒体にインクを付与し得る方式であればいかなる方式でもよい。特に、特開昭 54— 59936号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を受けたインクが発泡により急激な体積変化を生じ、この状態変化による作用力によって、インクをノズルから吐出させるインクジェット方式 (バブルジェット (登録商標)方式）は有効に使用することができる。

[0069] 本発明では、印刷パターンの印刷と同時または直後に、熱や化学線などの所定のエネルギーを印加して、印刷パターンを迅速に硬化させることが重要であり、そのためのエネルギー印加手段をインクジェット印刷装置に設けておくことが望ましい。

[0070] 例えば、熱硬化型インクの場合は、レーザ、加熱板、赤外線加熱器等の加熱装置を備えている印刷システムを用いることが好ましい。加熱装置はプリントヘッドの前または後の直下に配置されていることが好ましぐその際に加熱装置はプリントヘッドが進行する全工程に渡っていることが好ましい。また、加熱装置は、印刷すべき表面の上方に配置されていてもよい。紫外線硬化型インクはプリント後に露光できるよう、プリントヘッドの後に配置されて、ることが好ま、。

[0071] 熱エネルギーとしては、インク組成物に印加した場合に、このインク組成物の温度を 30°C〜90°Cにする熱エネルギーが好ましぐさらに好ましくは 40°C〜70°Cにする熱エネルギーが好ましい。また、インク組成物としては、 30°C〜90°Cに熱せられた時に硬化するものが好ましぐさらに 40°C〜70°Cで硬化するものがより好ましい。

実施例

[0072] 以下、本発明を実施例によって、さらに詳細に説明するが、以下の実施例は、本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではな、。なお、以下の説明において、「部」および「％」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。

[0073] (実施例 1)

以下の実施例で示す光学的濃度は、分光光度計 (商品名 U— 2000、日立製作所製)を用いて測定した。

[0074] 感光性フレキソ版材として東京応化工業株式会社製のエラスロン N284SB (商品名）を用いた。この感光性フレキソ版材のカバーシート側の裏面より 370nmに中心波長を有する紫外線を 75miZcm²の露光量でバック露光した。

[0075] 前記フレキソ版材の感光性榭脂層表面に印刷パターンを印刷するためのインク組成物として、 300ηπ！〜 400nm波長域の光に対する吸収特性を有する色素を含む熱硬化型インク（ニ榭エレクトロニクス社製レジンインク黒)を用いた。 [0076] また、印刷装置として、印刷直後にフレキソ版材の感光性榭脂側の面が加温されるように改良したローランド ·ディー ·ジ一社製フラットヘッドインクジェットプリンタ（FLJ3 00)を用いた。

[0077] 前記バック露光後の感光性フレキソ版材のカバーシートを剥離し、露出した感光性榭脂層表面に、前記インクジェットプリンタを用いて、前記熱硬化型インクを所定のパターンに従って噴射し、所定の印刷パターンを印刷した。この印刷パターンは、通常、文字や絵柄などのイメージである力本実施例では、文字の印刷パターンを印刷した。前記インクジェットプリンタを用いることにより、印刷パターン印刷直後に、印刷パターンは、 40°Cに加温され、硬化しパターンマスクが形成された。

[0078] 前記硬化後のパターンマスクを目視により観察したところ、輪郭線に滲みは認められな力つた。また、パターンマスクの光学的濃度を測定したところ、 3. 0であった。

[0079] 次に、前記パターンマスクを介して感光性榭脂層に 4000mjZcm²のメイン露光を行った。この露光後、芳香族炭化水素系現像液 (商品名 FDO— S2、東京応化工業株式会社製)を用いて、液温 25°Cで 4分間の現像を行った。現像後の版面を目視により観察したところ、版面には現像残渣などの再付着物は認められな力つた。

[0080] 前記現像後、 55°Cで 50分間、乾燥した後、 250nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯ランプを用いて第 1の予備後露光を行い、さらに、 370nmに中心波長を有する紫外線を用いて 3000mjZcm²の露光量でメイン後露光を行った。これらにより、フレキソ印刷版を得た。

[0081] 得られたフレキソ印刷版を用いて印刷したところ、鮮明な文字を有する印刷物が刷り上がった。

[0082] (実施例 2)

感光性榭脂層表面に印刷パターンを印刷するためのインク組成物として、紫外線硬化型インク (NUR社製 UV硬化インク黒)を用い、印刷装置として、印刷直後の印刷パターンに紫外線を照射する機能を有する UVインクジェットプリンタ (三和産業株式会社製フラットヘッド UVインクジェットプリンタ）を用いた以外は実施例 1と同様にして所定の印刷パターンを印刷した。この印刷パターンは、通常、文字や絵柄などのィメージであるが、本実施例では、文字の印刷パターンを印刷した。前記インクジェットプリンタを用いることにより、印刷パターン印刷直後に、印刷パターンは、紫外線を照射され、硬化しパターンマスクが形成された。

[0083] 実施例 1と同様の方法で特性を判定した。硬化後のパターンマスクを目視により観察したところ、輪郭線に滲みは認められな力つた。ノターンマスクの光学的濃度を測定したところ、 3. 0であった。現像後の版面を目視により観察したところ、版面には現像残渣などの再付着物は認められな力つた。得られたフレキソ印刷版を用いて印刷したところ、鮮明な文字を有する印刷物が刷り上がった。

[0084] (実施例 3)

感光性榭脂層表面に印刷パターンを印刷するためのインク組成物として、下記の 3 ΟΟηπ！〜 400nm波長域の光に対する吸収特性を有する色素を含む熱硬化型インクを用いた以外は実施例 1と同様にして所定の印刷パターンを印刷し、ターンマスクを形成した。

[0085] (熱硬化型インクの組成）

水 51. 9%

ジエチレングリコール 12. 0%

アクリル榭脂 5. 0%

ビグメン卜 ·ブラック 7 25. 0%

トリエタノールァミン 5. 0%

フルオラヅ（3M社）（ポリグリコールへキサエーテル） 0. 1%

脂肪アルコールポリグリコールエーテル 1. 0%

[0086] 前記実施例 1と同様の方法で特性を判定した。硬化後のパターンマスクを目視により観察したところ、輪郭線に滲みは認められな力つた。ノターンマスクの光学的濃度を測定したところ、 3. 0であった。現像後の版面を目視により観察したところ、版面には現像残渣などの再付着物は認められなカゝつた。得られたフレキソ印刷版を用いて印刷したところ、鮮明な文字を有する印刷物が刷り上がった。

[0087] (実施例 4)

[0088] (熱硬化型インクの組成）

水 62. 5%

n—プロピルアルコール 1. 6%

ジエチレングリコーノレ 28. 8%

イーストマンポリエステル AQ29 (イーストマン 'ケミカル社） 3. 5%

ビグメント 'ブラック 7 3. 5%

[0089] 実施例 1と同様の方法で特性を判定した。硬化後のパターンマスクを目視により観察したところ、輪郭線に滲みは認められな力つた。ノターンマスクの光学的濃度を測定したところ、 3. 0であった。現像後の版面を目視により観察したところ、版面には現像残渣などの再付着物は認められな力つた。得られたフレキソ印刷版を用いて印刷したところ、鮮明な文字を有する印刷物が刷り上がった。

[0090] (比較例 1)

感光性フレキソ版材として東京応化工業株式会社製のエラスロン N284SB (商品名）を用いた。この感光性フレキソ版材のカバーシート側の裏面より 370nmに中心波長を有する紫外線を 75miZcm²の露光量でバック露光した。

[0091] 前記フレキソ版材の感光性榭脂層表面に印刷パターンを印刷するためのインク組成物として、インクジェットプリンタ用のインクとして慣用の水性インク（エプソン社製水性インク黒)を用いた。

[0092] また、印刷装置として、ローランド ·ディー ·ジ一社製フラットヘッドインクジェットプリンタ（FLJ300)ヘッドインクジェットプリンタを用いた。

[0093] 前記バック露光後の感光性フレキソ版材のカバーシートを剥離し、露出した感光性榭脂層表面に、前記インクジェットプリンタを用いて、前記水性インクを所定のパターンに従って噴射し、所定の印刷パターンを印刷した。この印刷パターンは、通常、文字や絵柄などのイメージである力本比較例では、文字の印刷パターンを印刷した。印刷パターンは、室温乾燥により定着させた。 [0094] 前記乾燥後のパターンマスクを目視により観察したところ、輪郭線に激 U、滲みが生じていた。また、パターンマスクの光学的濃度を測定したところ、 3. 0であった。

[0095] 次に、前記パターンマスクを介して感光性榭脂層に 4000mjZcm²のメイン露光を行った。この露光後、芳香族炭化水素系現像液 (商品名 FDO— S2、東京応化工業株式会社製)を用いて、液温 25°Cで 4分間の現像を行った。現像後の版面を目視により観察したところ、印刷に必要なレリーフパターンが形成されていなかった。

[0096] (比較例 2)

[0097] バーコ一ターを用いてポリビュルプチラール（商品名：エスレック KW— 3、積水化学社製） 5%の水溶液を厚み 100 μ mのカバーシートとなる PETフィルムに乾燥後の塗付膜厚 0. 8 mとなるように塗布し、 100°Cで 5分間乾燥することにより、インク授与層を形成した。このインク授与層の 370nm波長光に対する光学的濃度を測定したところ 0. 0であった。

[0098] 前記感光性フレキソ版材の感光性榭脂層と前記インク授与層の面を合わせて圧着ローラーを用いてラミネートし、支持体—感光性榭脂層—インク授与層—力パーシートが順次積層一体化された多層感光性構成体 (フレキソ印刷原版)を得た。

[0099] 得られたフレキソ印刷原版のカバーシートを剥離し、ローランド'ディー'ジー製フラットベットインクジェットプリンタを用い、 300nm〜400nm波長域の光に対する吸収特性を有する色素を含む水溶性染料インクを所定のパターンに従ってインク授与層上に噴射して、インク授与層に所定のマスクパターンを形成した。このインク授与層に形成したマスクパターンは、文字や絵柄などのイメージである力本比較例では、文字のパターンを形成した。乾燥後のマスクパターンを目視により観察したところ、輪郭線に比較例 1ほどではないが、滲みが生じていた。この遮光インクによるマスクパターン領域の 370nm波長光に対する光学的濃度を測定したところ 3. 0であった。

[0100] 次に、 370nmに中心波長を有する紫外線を支持体側力も照射することにより 75mJ Zcm²のバック露光を行、、引き続、て画像層側力 4000mjZcm²のメイン露光を行った。その後、芳香族炭化水素系現像液 (商品名 FDO— S2、東京応化工業株式会社製)を現像液として、液温 25°Cで 4分間現像を行った。得られた版面には現像残渣などの再付着が認められな力た。現像処理後、 55°Cで 50分間乾燥した後、 2 50nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯ランプを用いて後処理を行い、さらに、 37 Onmに中心波長を有する紫外線を用いて 3000miZcm²の後露光を行い、フレキソ印刷板を得た。このフレキソ印刷板のレリーフ形状は、印刷に適したものとしては、不充分であり、印刷したところ、印刷は可能であつたが、文字の鮮明度は低いものであつた o

産業上の利用可能性

以上説明したように、本発明の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法によれば、感光性榭脂層表面に印刷されたインク組成物の印刷パターンは、所定のエネルギ一の印加によって、迅速に硬化するので、印刷パターンを構成するインクが滲みを伴うことなく感光性榭脂層表面に定着する。これらにより、輪郭精度の高いパターンマスクを得ることができ、このマスクを介した露光と、その後の現像によって、凸版印刷に好適な感光性榭脂層のパターン形成が可能になる。

Claims

請求の範囲

[1] 支持体上に形成された所定の波長域の光に感光性を有する感光性榭脂層の上もしくは該感光性榭脂層の上に形成された中間層の上に、前記所定の波長域の光を吸収する遮光物質を含有するとともに所定エネルギーの印加を受けて硬化する印刷インク糸且成物を所定のパターンに印刷する印刷パターン印刷工程と、

前記印刷パターンに前記所定エネルギーを印加することによって、前記印刷インク組成物を硬化させてパターンマスクを形成するパターンマスク形成工程と、を有することを特徴とする凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[2] 前記所定エネルギーの印加は、前記印刷パターンの印刷と同時もしくは直後に行うことを特徴とする請求項 1に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[3] 前記所定エネルギーが、熱エネルギーであることを特徴とする請求項 1または 2に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[4] 前記熱エネルギー力前記印刷パターンへの印加によって該印刷パターンの温度を 30〜90°Cにする熱エネルギーであることを特徴とする請求項 3に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[5] 前記所定エネルギーが、化学線によるものであることを特徴とする請求項 1または 2 に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[6] 前記印刷パターン印刷工程において、前記印刷インク組成物を前記印刷パターンにインクジヱット印刷装置を用いて印刷することを特徴とする請求項 1に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法。

[7] 請求項 1に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の製造方法によって得られたことを特徴とする凸版印刷用感光性積層印刷原版。

[8] 請求項 7に記載の凸版印刷用感光性積層印刷原版の感光性榭脂層に、パターンマスクを介して所定の波長域の光を照射する露光工程と、

前記感光性榭脂層の除去可能部を現像液により除去する現像工程と、を有することを特徴とする凸版印刷版の製造方法。