WO2005115181A1

WO2005115181A1 - シガレット製造装置

Info

Publication number: WO2005115181A1
Application number: PCT/JP2005/009075
Authority: WO
Inventors: Toshio Aizawa; Tomihisa Shiratori; Junichi Ikeda; Masao Nagai; Shinzo Kida
Original assignee: Japan Tobacco Inc.
Priority date: 2004-05-27
Filing date: 2005-05-18
Publication date: 2005-12-08
Also published as: EP1759603A1; CN1956664A; US20070039628A1; RU2006146683A; JPWO2005115181A1; CA2563602A1

Abstract

　シガレットの端部にフィルタタチップを同軸に突き合わせた後、この突き合わせ部の外周面にチップペーパを巻回するフィルタプラグ装着機構と、このフィルタプラグ装着機構に供給するチップペーパの前記シガレットおよびフィルタプラグに対する接着面（裏面）側にレーザ光を照射して該チップペーパに通気孔を開孔するレーザ開孔装置と、通気孔を開孔したチップペーパの通気度を測定する通気度測定装置とを備え、計測した通気度に応じてレーザ開孔装置をフィードバック制御することで、フィルタ付シガレットの通気抵抗Ｖfを調整する。

Description

明細書

シガレット製造装置

技術分野

[0001] 本発明は、シガレットとフィルタプラグとを互いに突き合わせ、その突き合わせ部の外周面にチップべ一パを卷回することで、上記シガレットの端部にフィルタプラグを装着したフィルタ付シガレットを製造するシガレット製造装置に関する。

背景技術

[0002] フィルタ付シガレットは、例えば日本国；特開平 4— 316474号公報に開示されるように、たばこ刻を巻紙にて包被した丸棒状のシガレットの端部にフィルタプラグを同軸に突き合わせ、その突き合わせ部の外周面にチップべ一パを卷回して製造される。この際、例えば米国特許第 6,675,811号明細書に開示されるように、予めチップべーパに通気孔を予め形成しておくことでフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vl^調整することが行われる。或いはシガレットとフィルタプラグとの突き合わせ部にチップべ一パを卷回した後、このチップぺーパに通気孔を形成することで、フィルタ付シガレットの通気抵抗 Vl^調整することも行われる。

[0003] ところでフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vfは、たばこ刻の品質や巻きの硬さ（たばこ刻の充填量)等によって左右される。これ故、前者のように予めチップぺーパに通気孔を形成し、これによつてチップぺーパ自体の通気抵抗（開孔通気度)を調整しても、最終製品であるフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vl^保証することはできない。これに対して後者のようにシガレットとフィルタプラグとの突き合わせ部に卷回したチップぺーパにレーザ光を照射して通気孔を形成すると（ロッド開孔と称する）、例えばその内部のフィルタプラグにまで孔が開けられると言う不具合がある。し力もこの場合、レーザ光の照射によってシガレットの喫味が変化したり、フィルタプラグの焦げに起因する臭みが生じる等の不具合がある。更には通気孔の開孔に伴って発生する灰 (チップぺーパの燃えかす)を除去することが必要となる。

発明の開示

[0004] 本発明は上述した不具合を招来することなくチップぺーパに適正な通気孔を開孔することができ、フィルタ付シガレットにおける通気抵抗 v 簡易に調整することの可能な機能を備えたシガレット製造装置を提供することを目的として!/、る。

[0005] 上述した目的を達成するべく本発明に係るシガレット製造装置は、請求項 1に記載するように

く a〉シガレットの端部にフィルタタチップを同軸に突き合わせた後、この突き合わせ部の外周面にチップべ一パを卷回して上記シガレットの端部にフィルタプラグを装着するフィルタプラグ装着機構と、

く b〉このフィルタプラグ装着機構への上記チップぺーパの供給路に設けられて前記チップぺーパの前記シガレットおよびフィルタプラグに対する接着面 (裏面)側からレ一ザ光を照射して該チップぺーパに通気孔を開孔するレーザ開孔装置と、く c〉このレーザ開孔装置の下流側に設けられて前記通気孔が開孔されたチップべーパの通気度を測定する通気度測定装置と

を具備したことを特徴としてヽる。

好ましくは前記レーザ開孔装置は、請求項 2に記載するように前記通気度測定装置の出力に従って前記レーザ光の出力強度および Zまたはその照射時間がフィードバック制御されるもの力らなる。

[0006] 即ち、本発明に係るシガレット製造装置は、フィルタプラグ装着機構にチップべ一パを供給する途中の過程において該チップぺーパにレーザ光を照射して微小な通気孔を開孔することで、リアルタイムにその通気抵抗（開孔通気度)を調整可能とする。この手法を、ここではプレ開孔と称する。また前記レーザ光をチップぺーパの前記シガレットに対する接着面 (裏面)側力照射することで、通気孔の開孔に伴って該通気孔の周囲に生じる焦げがフィルタ付きシガレットの内側面に巻き込まれるようにし、これによつてフィルタ付きシガレットの外側（外観)からは見えな、ようする。

この場合、製造されたフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vf〖こ応じて、上記チップべ一パの通気抵抗（開孔通気度）をどの程度にするかを制御することが望ま、。

[0007] また本発明に係るシガレット製造装置は、請求項 3に記載するように、更に

く d〉前記レーザ開孔装置の上流側に設けられて前記チップぺーパの幅方向における走行位置を検出する走行位置センサと、く e〉前記レーザ開孔装置の下流側に設けられて上記走行位置センサによる検出結果に基づいて前記チップぺーパの幅方向の走行位置を修正する蛇行修正機構とを備えることを特徴として、る。

好ましくは前記蛇行修正機構は、請求項 4に記載するように前記チップぺーパの幅方向に対して斜めに設けられて該チップぺーパの走行方向を変更するターンバーと、前記走行位置センサによる検出結果に基づいて上記ターンバーを前記チップべ一パの幅方向にスライドさせるスライド機構とを備えたものとして実現される。

[0008] 即ち、本発明に係るシガレット製造装置は、チップぺーパの蛇行を修正しながら前記レーザ開孔装置を用いて該チップぺーパに通気孔を開孔することで、その開孔位置を高精度に規制し、通気孔を開孔したチップぺーパ自体の品質を高めている。同時にフィルタ付きシガレットにおける通気孔の開孔位置を揃えることで、その通気抵抗 Vl^容易に一定ィ匕し得るようにして！/、る。

[0009] 上述した如く構成されたシガレット製造装置によれば、フィルタプラグ装着機構にチップぺーパを供給する過程において該チップぺーパにオンラインで通気孔を形成するので、例えば製造されたフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vfに応じて上記チップべーパの通気抵抗（開孔通気度）をどの程度にするかを即時的（リアルタイム）に制御することが可能となる。従ってたばこ刻の性状等に起因してシガレット自体の通気抵抗が変化した場合であってあっても、最終製品であるフィルタ付シガレットの通気抵抗 Vl^容易に一定ィ匕することができる。

[0010] またチップぺーパの前記シガレットに対する接着面となる裏面側力レーザ光を照射して通気孔を開孔するので、チップぺーパのレーザ光照射面 (裏面）に焦げが生じても、その焦げ部分がフィルタ付シガレットの内側面に巻き込まれることになる。この結果、フィルタ付シガレットの外面からは焦げ部分が見えなくなるので、フィルタ付シガレットの外観品質を向上させることが可能となる。

[0011] また前述した蛇行修正機構を備えたシガレット製造装置によれば、チップぺーパの幅方向に対する変位を容易に修正することができるので、チップぺーパに対する通気孔の開孔位置を適正な位置に安定に揃えることが可能となる。従って予め定められた位置に通気孔を開孔したチップぺーパをフィルタプラグ装着機構に供給することができるので、フィルタ付シガレットの製造品質の安定ィ匕を図ることが可能となる。図面の簡単な説明

[0012] [図 1]本発明の一実施形態に係るシガレット製造装置の概略構成を示す図。

[図 2]図 1に示すシガレット製造装置におけるチップぺーパの搬送路を示す要部平面図。

[図 3]レーザ開孔ユニットの周辺部におけるチップぺーパ搬送路の構成を示す図。

[図 4]レーザ開孔ユニットを形成するレーザユニットの概略的な構成を示す図。

[図 5]レーザユニットの制御形態を示す図。

発明を実施するための最良の形態

[0013] 以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るフィルタ付シガレットの製造装置について説明する。

このシガレット製造装置は、基本的にはたばこ卷上機（図示せず）によりたばこ刻を巻紙にて包被して製造された丸棒状のシガレットの端部にフィルタプラグを同軸に突き合わせた後、片面に糊 (接着剤）を塗布したチップぺーパを上記シガレットとフィルタプラグとの突き合わせ部の外周面に卷回し、これによつて上記シガレットとフィルタプラグとを接合してフィルタ付シガレットを製造するものである。

[0014] このシガレット製造装置は、概略的には図 1にその全体的な構成を示すように複数の搬送ドラムを横方向に連ねたドラム列 1を備えたフィルタプラグ装着機構 10を主体として構成される。このフィルタプラグ装着機構 10における個々の搬送ドラムは、その外周面に該ドラムの軸方向に沿ってシガレットとフィルタプラグと軸方向に連ねて保持する複数の保持溝を、該ドラムの周方向に等間隔に備えている。上記シガレットおよびフィルタプラグは上記各搬送ドラムの回転に伴って隣り合うドラム間で順次受け渡しされて、つまり複数の搬送ドラムを順次乗り移りながら前記ドラム列 1が形成した搬送路を搬送される。

[0015] ちなみに図示しないたばこ卷上機にて製造されて上記フィルタプラグ装着機構 10 に供給されるシガレットは、最終製品におけるシングルシガレットの 2本分の長さを有する、いわゆる倍長シガレットからなる。この倍長シガレットはフィルタプラグ装着機構 10において図示しないロータリナイフにより 2本のシングルシガレットに切断されて互ヽに軸方向に分離される。そして図示しな!、ロッドホツバから供給されるフィルタブラグが上記 2本のシングルシガレット間に位置付けられ、この状態で前記 2本のシングルシガレットをそれぞれ中央に幅寄せすることで上記フィルタプラグの両端に上記各シングルシガレットが同軸に突き合わせられる。シングルシガレット間に位置付けられるフィルタプラグは、最終製品であるフィルタ付シガレットに装着されるフィルタの 2倍の長さを有するものカゝらなる。

[0016] 具体的にはたばこ卷上機により製造された倍長シガレットは、図 1に示すドラム列 1 のセパレートドラム laに供給される。そして上記倍長シガレットは、セパレートドラム la 上においてロータリナイフにより切断され、 2本のシングルシガレットを同軸に突き合わせた状態でホッパドラム lbに移送される。次いでホッパドラム lb上において上記 2 本のシングルシガレットの間にフィルタプラグが同軸に突き合わせられる。

[0017] またこのホッパドラム lbには、後述するガマ一ユニット 2にて片面に糊 (接着剤）が塗布され、且つカツタドラム 3にて所定の長さに切断されたチップべ一パ片が供給されている。このチップべーパ片は、上記ホッパドラム lbに保持された前記フィルタプラグと 2本のシングルシガレットとの突き合わせ部を含む外周面にその先端部が貼付される。そしてホッパドラム lbの回転に伴い、該ホッパドラム lbとその外周面に対畤して設けたローリングプレート 4との間に前述したフィルタプラグおよび 2本のシングルシガレットが挟み込まれて回転することで、その外周面に前記チップぺーパ片が卷回される。このようにしてフィルタプラグとシングルシガレットとの突き合わせ部の外周面に糊付けして卷回されたチップべーパ片にて、フィルタプラグの両端に 2本のシングルシガレットが同軸に接合一体ィ匕され、ダブルフィルタシガレットが形成される。

[0018] 尚、チップぺーパ片を卷回して接合一体ィ匕されたダブルフィルタシガレットは、上記ホッパドラム lbの後段に連なる複数の搬送ドラム lc,〜： Ldを介して順に搬送される。この搬送過程にぉ、て、上記ダブルフィルタシガレットは前記フィルタプラグの中央部において切断されて 2本のシングルフィルタシガレット（フィルタ付シガレット）に分離され、更には不良品が排除された後、卷供給部 5に送り出される。

[0019] この際、 2本に切断されたシングルフィルタシガレットの一方はそのままの状態で前記卷供給部 5に送り出され、他方のシングルフィルタシガレットはターユングドラム le によりその向きが 180° 反転されて前記卷供給部 5に送り出される。この結果、シングルフィルタシガレットの全て力その向きを一方向に揃えられて卷供給部 5に送り出される。そしてこれらのシングルフィルタシガレットは、上記卷供給部 5から図示しないパッケージ装置 (包装装置）に順次送り出される。

[0020] このように構成されたフィルタプラグ装着機構 10については、前述した日本国；特開平 4— 316474号公報等に詳しく紹介されるものである。またドラム列 1の配列構成や搬送ドラム la, lc,〜： Ldおよびホッパドラム lb等の具体的な構成については、その仕様に応じて種々変形可能である。またガマ一ユニット 2についても、チップぺーパの片面に糊 (接着剤）を塗布した後、カツタドラム 3にて所定の長さに切断したチップベーパ片を前記ホッパドラム lbに保持されたシガレットの中間品に順次供給する機能を備えたものであれば十分である。

[0021] さて上述したフィルタプラグ装着機構 10へのチップぺーパの供給は、図 2にこのシガレット製造装置の概略的な平面構成を示すように、卷供給部 5の後側に配置されたチップぺーパ供給部 20から連続して行われる。このチップぺーパ供給部 20は、所定幅で長尺のチップべ一パを卷回したぺーパドラム 21から該チップぺーパを連続して巻き戻しながら、該チップぺーパをその供給路 22を介して前述したフィルタプラグ装着機構 10のガマ一ユニット 2に供給する。上記供給路 22は、図 2に示すようにチップぺーパ供給部 20の出口部力送り出されるチップぺーパをシガレット製造装置の前面側に折り返し、更にシガレット製造装置の前面部にぉ、て前述したフィルタブラグ装着機構 10の前面側下部に向けて折り返しながら前記ガマ一ユニット 2に供給するように構成される。

[0022] 即ち、チップぺーパの供給路 22は、既存のフィルタプラグ装着機構 10における余剰空間を利用して、上記フィルタプラグ装着機構 10の後部 (裏側）に配置されたチップぺーパ供給部 20からチップぺーパの供給方向を適宜変更しながら前記ガマーュニット 2に至るように設定されている。特にチップぺーパの供給路 22の途中には、前記チップぺーパに通気孔を開孔する為の後述するレーザ開孔ユニット 30が設けられている。このレーザ開孔ユニット 30は、前記フィルタプラグ装着機構 10と卷供給部 5 との間の空間を利用して設置される。またこのレーザ開孔ユニット 30の下流側には、上記通気孔を開孔したチップぺーパの通気抵抗 (通気度）を測定する通気度測定ュニット 40が設けられている。

[0023] より具体的にはチップぺーパ Pは、チップぺーパ供給部 20から第 1のリザーバ 23を介して送り出される。そしてチップぺーパ Pは、チップぺーパ供給部 20の出口部からターンバー 22aを介してシガレット製造装置の前面側に向けて折り返えされた後、レ一ザ開孔ユニット 30に導かれる。このレーザ開孔ユニット 30を通過して通気孔が開孔されたチップぺーパ Pは、通気度測定ユニット 40に導かれてその通気度が計測された後、第 2のリザーバ 24を介して前述したガマ一ユニット 2に連続して供給される。

[0024] 上記レーザ開孔ユニット 30の下流側には、図 3に示すようにチップぺーパ Pを一定速度で繰り出す繰り出しローラ 25が設けられて、る。またレーザ開孔ユニット 30の上流側には、シガレット製造装置の前面側に送り出されたチップぺーパ Pの搬送方向を 90° 折り返して前記レーザ開孔ユニット 30に導く為の可動ターンバー機構 26が設けられている。この可動ターンバー機構 26は、チップぺーパ Pの走行方向に対して 4 5° の角度をなして設けられたターンバー 26aを備える。このターンバー 26aは、前記繰り出しローラ 25の幅方向に位置変位することでチップぺーパ Pの走行位置を変化させ、これによつてレーザ開孔ユニット 30を通過するチップぺーパ Pを該チップべ一パ Pの幅方向に変化させる役割を担って、る。

[0025] また繰り出しローラ 25とレーザ開孔ユニット 30との間には、チップぺーパ Pの幅方向における縁部の位置をそれぞれ検出する光センサ 27a,27bが設けられている。これらの光センサ 27a,27bにより、レーザ開孔ユニット 30により通気孔が開孔されたチップぺーパ Pの両端縁の位置力各光センサ 27a,27bの予め設定された基準位置力もの距離 xl,x2としてそれぞれ検出されている。演算コントローラ 28は、上述した如く計測される距離 xl,x2から、例えばその距離差 [xl— x2]が零 (0)となるようにモータ 29を駆動し、前述した可動ターンバー機構 26におけるターンバー 26aの位置を変位させることでチップぺーパ Pの走行位置を幅方向にフィードバック制御して、る。尚、上記距離差 [xl—x2]が制御限界閾値を上回るような場合には、演算コントローラ 28は、チップべ一ノ^の走行位置の幅方向の変位が異常に大きいとしてその排除指令を発する。 [0026] このような可動ターンバー機構 26を用いたチップぺーパ Pの蛇行修正機能により、レーザ開孔ユニット 30に導かれるチップぺーパ Pの幅方向の走行位置 (搬送位置）が高精度に規定される。そしてこのチップぺーパ Pの走行位置制御の下で、前記レ一ザ開孔ユニット 30によってチップべ一ノ^の予め規定された位置に通気孔が順次開孔される。尚、レーザ開孔ユニット 30は、例えば図 3に拡大して示すように、チップぺーパ Pの両端縁の位置 Al ,A2からそれぞれ内側に所定距離だけ入り込んだ位置 B1,B2,C1,C2にレーザ光を間欠的に照射し、チップべ一ノ^の長手方向に 4列に亘つて通気孔を順次形成するように構成される。

[0027] 尚、チップぺーパ Pは、その裏面側がレーザ光の照射源（レーザヘッド）に向くようにして前記レーザ開孔ユニット 30に導かれる。チップぺーパ Pの裏面側とは、ガマ一ユニット 2において糊付けされて、前記フィルタプラグ装着機構 10において前述したシガレットおよびフィルタプラグに巻き付けられる側の面である。換言すればチップべ一ノ^をシガレットおよびフィルタプラグに巻き付けたとき、内側に巻き込まれて外側に露出することにない面がチップぺーパ Pの裏面である。そしてレーザ開孔ユニット 3 0は、チップぺーパ Pに対してその裏面側からレーザ光が照射することで通気孔を開孔するものとなっている。

[0028] 一方、通気孔が開孔されたチップぺーパ Pの通気度を計測する前述した通気度測定ユニット 40は、例えばチップべ一ノ^の搬送路に沿って設けられた吸引テーブル ( 図示せず)を備え、この吸引テーブルに開孔された吸引孔を介して上記吸引テープル上を一定速度で走行するチップべ一ノ^をそのテーブル面に向けて吸引するように構成される。そして通気度測定ユニット 40は、上記チップぺーパ Pを介して一定量の空気を吸弓 Iするに必要な圧力から上記通気孔を介する空気の流入量、ひ、てはチップぺーパ pの通気度 (通気抵抗)を計測するものとなって、る。

[0029] ここで前記レーザ開孔ユニット 30について更に詳しく説明する。このレーザ開孔ュニット 30の主体部をなすレーザユニットは、基本的には、例えば図 4に示すように CO レーザ発振器 31を備える。そしてレーザユニットは、 COレーザ発振器 31にて発生

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させたレーザ光 Lを音響光制御素子 (AOM) 32を介して出力制御し、上記レーザ光 Lの一部だけをパルス状 (矩形状）に波形整形して射出すると共に、出力を阻止したレーザ光 Lの余剰分をレーザ光吸収体力なるダンバ 33にて吸収するように構成される。またレーザユニットは、上記 AOM32を介してパルス状に選択出力したレーザ光 Lを拡大化（ビームエキスパンダ）レンズ 34を介して大径ィ匕した後、集光レンズ 35 を介してビーム状に絞り込んでチップぺーパ Pに照射する如く構成される。

[0030] ちなみに図 4において 36a,36b,〜36gはレーザ光 Lの光路を規定する全反射ミラ一であり、また 37は上記 AOM32から出力されたレーザ光 Lを 2つの光路に分光する分光ミラーである。更に 38,38は、上記分光されたレーザ光 Lの各光路にそれぞれ介挿されたシャツタである。

[0031] 具体的には上記レーザユニットは、特に長尺で大型の COレーザ発振器 31から射

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出されたレーザ光 Lを 2段の全反射ミラー 36a,36bを介して上記 COレーザ発振器 3

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1の上方に折り返し、上記 COレーザ発振器 31の上方に設けられた AOM32に導く

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ものとなっている。そして上記 COレーザ発振器 31の上方において前記 AOM32を

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介して出力制御したレーザ光 Lを分光ミラー 37と全反射ミラー 36eとを用いて水平方向に平行な 2本のレーザビーム光 L,Lに分光し、これらの各レーザビーム光 L,Lを全反射ミラー 36f,36gから集光レンズ 35,35を介して下向きに照射するように構成されている。即ち、このレーザユニットは、長尺で大型の COレーザ発振器 31の上部にそ

2

の光学系を配置して 2階建て構造とすることにより、そのコンパクトィ匕が図られている。

[0032] 前述したレーザ開孔ユニット 30は、図 4に示したようなレーザユニットを 2組並列に備えることで、計 4本のレーザ光 Lをチップぺーパ Pに対して、その幅方向の互いに異なる予め定められた位置にそれぞれ照射し、これによつて前述したように通気孔を 4 列に亘つて開孔するように構成される。またこのレーザ開孔ユニット 30には、その付帯設備として図 2に示すようにクーリングユニット 39が設けられており、このクーリングユニット 39により前述した COレーザ発振器 31やダンバ 33等を冷却してその安定動

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作を確保している。

[0033] ここで前述した AOM32を用いたレーザ光 Lの出力制御について簡単に説明する。レーザ光源である COレーザ発振器 31の駆動は、図 5に示すように矩形状のレー

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ザ起動パルスを印加することにより行われる。このレーザ起動パルスの印加によって

COレーザ発振器 31は或る時間遅れを以てその強度が高まり、上記レーザ起動パルスの消滅に伴って強度が漸減するレーザ光 Lを発する。このような強度変化を呈するレーザ光 Lをチップぺーパ Pに照射して通気孔を開孔すると、その通気孔の開孔形状は図 5に破線 αで示すように長円状 (涙型）になることが否めない。

[0034] そこで上述したレーザユニットにおいては、上記強度変化を呈するレーザ光 Lを音響光制御素子 (ΑΟΜ) 32に入力してパルス状に切り取り、その中央部の安定した強度のレーザ光 Lだけをチップぺーパ Ρに照射するようにしている。この結果、チップべーパ Ρに開孔される通気孔の開孔形状は図 5に斜線部 βとして示すように略円形となる。

[0035] 特にこのレーザユニットにおいては、 COレーザ発振器 31から出力されるレーザ光

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Lの一部を AOM32にて切り取ってチップぺーパ Pに照射するに際して、上記レーザ光 Lの照射により通気孔を開孔したチップぺーパ Pの通気度を計測して、その計測結果に応じて前記 AOM32の駆動条件をフィードバック制御して、る。具体的には前記レーザ起動パルスからの遅れ時間（位相） Pf、 AOM32の駆動時間 Pw、およびその出力強度 Pvをそれぞれ制御し、これによつて通気孔の大きさ'形状を最適化している。

[0036] 即ち、レーザユニットは、上記遅れ時間 (位相） Pfを制御することにより通気孔を形成するに最適なパワーのレーザ光を抽出し、また駆動時間 Pwを制御することで通気孔の開孔長さを調整し、更には出力強度 Pvを制御することにより通気孔の開孔幅を調整している。そして通気孔の開孔長さと開孔幅とを調整することで、通気孔の通気度、ひいてはチップぺーパ Pの通気度を調整している。特に COレーザ発振器 31か

2

ら出力されたレーザ光の強度が安定した部分において、その出力強度と出力時間とをそれぞれ調整することで、所望とする大きさ'形状の通気孔を開孔している。

[0037] 力べして上述した如く構成されたシガレット製造装置によれば、チップぺーパ供給部 20からフィルタプラグ装着機構 10に対して連続してチップぺーパを供給するチップぺーパ搬送路 22の途中に設けたレーザ開孔ユニット 30にて、上記フィルタプラグ装着機構 10のガマ一ユニット 2に供給する前のチップぺーパ Pに連続して通気孔を開孔する（プレ開孔)。従って、仮にシガレット自体の通気抵抗がたばこ刻の性状やその充填量によって変化する場合であっても、前述した通気度測定ユニット 40にて監視するチップぺーパ Pの通気度制御目標値を変更し、チップぺーパ Pに開孔する通気孔の大きさ等を調整するだけで、最終製品であるフィルタ付シガレットに要求される通気抵抗 Vl^満たすことのできる通気孔を開孔したチップぺーパをフィルタプラグ装着機構 10に対してオンライン的に供給することが可能となる。

[0038] また上記シガレット製造装置においては、チップぺーパ Pの裏面側から、つまりチップぺ一ノ^をシガレットに巻き付けたときに内側となる面側力もレーザ光を照射して通気孔を開孔している。従ってチップぺーパ Pにおける通気孔の開口部およびその周辺に焦げが生じたとしても、その焦げがフィルタ付シガレットに卷回されたチップべ一ノ^の内側面に向く。故に、焦げがフィルタ付シガレットの表面側から見えることがないので、フィルタ付シガレットの外観品質を美しく保つことが可能となる。更には前述した如くしてチップぺーパ Pに通気孔を開孔するに際して、可動ターンバー機構 26を用いてチップぺーパ Pの蛇行を抑制しているので、チップぺーパ Pの予め定められた位置に安定に通気孔を形成することができる。従ってフィルタ付シガレットに卷回されたチップぺーパ Pに形成された通気孔が整然と並ぶので、フィルタ付シガレットの外観品質を美しく保つことが可能となる。

[0039] 尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここではチップぺーパ Pに 4列に亘つて通気孔を形成するレーザ開孔ユニット 30について例示した力チップぺーパの両縁に沿ってそれぞれ 1列、計 2列に亘つて通気孔を形成する場合にも同様に適用することができる。また通気孔の開孔ピッチを異ならせてその通気度を制御するようにしても良い。更にはチップぺーパ搬送路 22におけるレーザ開孔ユニット 30の上流側および下流側にそれぞれリザーバ 23,24を設けて上記レーザ開孔ュ- ット 30に供給するチップぺーパ Pの搬送速度と、上記リザーバ 23,24間におけるチップぺーパ pの張力とをそれぞれ一定ィ匕するようにしても良い。またガマ一ユニット 2の上流にもリザーバを設け、ガマ一ユニット 2に供給するチップぺーパ Pの供給速度を一定ィ匕することも有効である。

また連続的に製造されるフィルタ付シガレットをサンプリングしてその通気度 (空気抵抗)をオフラインで計測し、その計測結果をレーザ開孔ユニット 30にフィードバックして通気孔開孔の制御パラメータを修正することも有用である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

Claims

請求の範囲

[1] シガレットの端部にフィルタチップを突き合わせた後、この突き合わせ部の外周面にチップべ一パを卷回して上記シガレットとフィルタプラグとを接合するフィルタプラグ装着機構と、

このフィルタプラグ装着機構への上記チップぺーパの供給路に設けられて前記チップぺーパの前記シガレットおよびフィルタプラグに対する接着面側力レーザ光を照射して該チップぺーパに通気孔を開孔するレーザ開孔装置と、

このレーザ開孔装置の下流側に設けられて前記通気孔が開孔されたチップぺーパの通気度を測定する通気度測定装置と

を具備したことを特徴とするシガレット製造装置。

[2] 前記レーザ開孔装置は、レーザ発振器から出力されるレーザ光の一部だけをパルス状に波形整形して射出する音響光制御素子を備えたものである請求項 1に記載のシガレット製造装置。

[3] 前記レーザ開孔装置は、前記通気度測定装置の出力に従って前記レーザ光の出力強度および Zまたはその照射時間がフィードバック制御されるものである請求項 1に記載のシガレット製造装置。

[4] 請求項 1に記載のシガレット製造装置にぉ、て、

更に前記レーザ開孔装置の下流側に設けられて前記チップぺーパの幅方向における走行位置を検出する走行位置センサと、

前記レーザ開孔装置の上流側に設けられて上記走行位置センサによる検出結果に基づいて前記チップぺーパの幅方向の走行位置を修正する蛇行修正機構とを備えたことを特徴とするシガレット製造装置。

[5] 前記蛇行修正機構は、前記チップぺーパの幅方向に対して斜めに設けられて該チップぺーパの走行方向を変更するターンバーと、前記走行位置センサによる検出結果に基づいて上記ターンバーを前記チップぺーパの幅方向にスライドさせるスライド機構とからなる請求項 4に記載のシガレット製造装置。