明 細 書
NK1受容体拮抗作用を有する化合物の製造方法及びその製造中間体 技術分野
[0001] 本発明は、タキキニン受容体に対して優れた拮抗作用、特に NK1受容体拮抗作 用を有する 2-(4-ァセチルビペラジン- 1-ィル) -6-[3,5_ビス (トリフルォロメチル)フエ二 ルメチル] _4_(2_メチルフヱニル)- 6,7,8,9-テトラヒドロ_5H_ピリミド[4,5_b][l,5]ォキサ ゾシン- 5-オン (以下、「化合物 I」と略す)の製造方法及びその新規な製造中間体に 関する。
京技術
[0002] [化 1]
[0003] 上記化合物 Iはタキキニン受容体に対して優れた拮抗作用、特に NK1受容体拮抗 作用を有する縮合二環式ピリミジン誘導体であり、タキキニン受容体が関与する種々 の病態 (頻尿、尿失禁、嘔吐、炎症、アレルギー、気道疾患、痛み、中枢神経系疾患 等)の治療等の医薬用途に有用であることが知られている(特許文献 1の実施例 16の 化合物)。また化合物 Iの製造方法についても、特許文献 1の国際公開パンフレット中 に具体的に記載されている。しかしながら特許文献 1に示された製造方法は工業的 規模で実施することが難しぐ製造の操作性、精製効率及び収率等について更なる 改善工夫を行い、実生産に適合する製造法を見出す必要があった。
特許文献 1 :W〇03/062245パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] 医薬品として高品質の化合物 Iを工業的に生産していくためには、実生産レベルに 適う製造工程の操作性や収率の改善、純度の向上或いは有害な溶剤等の削減と言 つた課題を解決する必要がある。
課題を解決するための手段
[0005] 本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、新規化合物
4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1 ,6-ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸 を製造中間体に用いることにより化合物 Iが簡便な操作で、収率良く製造できることを 見出し、本発明を完成させたものである。
[0006] すなわち、本発明は、
1) 4-(2_メチルフエ二ル)- 2 -メチルチオ _6_ォキソ -1,6 -ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボ ン酸にクロル化剤を作用させた後、 3-[3,5_ビス (トリフルォロメチル)ペンジノレアミノ] -トプロパノールと反応、続いて塩基を用いて閉環させ、次いでこれを酸化、 N-ァセ チルピペラジンと反応することを特徴とする 2_(4-ァセチルピペラジン _1 -ィル
)-6-[3,5-ビス (トリフルォロメチノレ)フエ二ルメチル]- 4- (2-メチルフエ二ル)- 6,7,8,9-テト ラヒドロ -5H -ピリミド [4,5-b][l,5]ォキサゾシン- 5-オン又はその水和物の製造方法、
2) 4-(2_メチルフエ二ル)- 2 -メチルチオ _6_ォキソ -1,6 -ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボ ン酸又はその水和物力、らなる 2-(4_ァセチルビペラジン- 1-ィル) -6-[3,5-ビス (トリフル ォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) -6,7,8, 9-テトラヒドロ- 5H-ピリミド
[4,5-b][l,5]ォキサゾシン- 5-オン又はその水和物の製造中間体、
3) 2-(2-メチルベンジリデン)マロン酸ジェチルエステルと過剰量の 2-メチル -2-チォ プソイド尿素硫酸塩を溶媒中、塩基の存在下に反応させ、 4-(2-メチルフエニル) -2-メ チルチオ- 6-ォキソ -1,4,5, 6-テトラヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸ェチルエステルとし、 次いでこの化合物を脱水素化し 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6- ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸ェチルエステルとした後、この化合物を加水分解する ことを特徴とする 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5-ピリミ ジンカルボン酸またはその水和物の製造方法、に関するものである。
発明の効果
[0007] 本発明の原料化合物 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ
-5-ピリミジンカルボン酸又はその水和物は具体的開示の無い新規化合物であり、か つその有用性についても知られていなかった。この 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチ ォ -6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5_ピリミジンカルボン酸を製造中間体として用いることによ り、不純物が少なぐ収率が向上し、その後の精製も簡便になることを見出し、化合物 Iの工業的製造方法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
[0008] 本発明は 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5-ピリミジン カルボン酸にォキシ塩化リン、塩化チォニル等のクロル化剤を作用させ 4-クロ口 -6-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボン酸クロリドとした後、
3-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)ベンジルァミノ] -1-プロパノールと反応、続いて塩基 を用いて閉環させ、 6-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエ ニル) -
2-メチルチオ- 6,7, 8, 9-テトラヒドロ- 5H-ピリミド [4,5-b][l, 5]ォキサゾシン- 5-オンとし、 次レ、でこれを酸化、 6-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエ ニル) -
2-メチルスルホニル _6,7,8,9-テトラヒドロ-5^^_ピリミド[4,5_13][1,5]ォキサゾシン_5_ォ ンとした後、 N -ァセチルピペラジンと反応することを特徴とする化合物 Iの工業的スケ ールの製造方法である(下記スキームを参照)。
[0010] 本発明の新規な原料化合物である 4_(2-メチルフヱニル)- 2 -メチルチオ _6_ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5_ピリミジンカルボン酸(7)又はその水和物は次のようにして得られる。
[0011] すなわち、 0-トルアルデヒド (3)とマロン酸ジェチルエステルとの縮合で得られる
2-(2-メチルベンジリデン)マロン酸ジェチルエステル (4)と過剰量の 2-メチル -2-チォ
プソイド尿素硫酸塩をエタノール、 2-プロパノール、ジメチルホルムアミド、 N-メチルビ 口リドン、 Ν,Ν' -ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒及び その含水溶媒中、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ ム等の塩基の存在下、 40°Cから 80°Cに加温し 1から 8時間撹拌後、反応混合物を冷 却水に 22°C以下で滴下撹拌、析出結晶を濾過乾燥、次いで 2-プロパノール一水にて 再結晶することにより 4-(2-メチルフヱニル) -2-メチルチオ _6_ォキソ -1,4,5,6-テトラヒ ドロ- 5_ピリミジンカルボン酸ェチルエステル (5)を得る。これを酢酸ェチル、ジメチルス ルホキシドなどの有機溶媒中、 2, 3-ジクロロ -5, 6-ジシァノ -1,4-ベンゾキノン(DDQ) 等の酸化剤存在下、室温から 50°Cにて反応後、処理し得られる粗結晶をエタノール —水により再結晶することにより 4-(2-メチルフヱニル) -2-メチルチオ _6_ォキソ -1,6 -ジ ヒドロ _5_ピリミジンカルボン酸ェチルエステル (6)を得る。更にこれを水酸化ナトリウム 水溶液などのアルカリ水溶液で加水分解した後、 2-プロパノールで再結晶又は熱時 懸濁洗浄することにより 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ -5-ピリミジンカルボン酸(7)またはその水和物を得ることができる。
次いで、 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5-ピリミジン力 ノレボン酸 (7)にクロル化剤、好ましくはォキシ塩化リンもしくは酢酸ェチル等の有機溶 媒中 N,N-ジメチルホルムアミド存在下の塩化チォニルを加え加熱撹拌(70°C— 90°C 、 1一 3時間)、有機溶媒未使用の場合冷却後氷水中に投入後濾過、使用の場合ァ ルカリ水溶液 (例えば炭酸水素ナトリウム水溶液)で洗浄し、それぞれ 4-クロ口- 6-(2-メ チルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボン酸クロリドを固体又は有機溶媒溶 液として得る。これに 3-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)ベンジルァミノ] -1-プロパノール (2)を酢酸ェチル等の有機溶媒中、トリェチルァミン等の塩基存在下、 0 10°Cで反 応させた後、反応液を水、酸及びアルカリ水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥 、溶媒留去することにより N_[3,5-ビス (トリフルォロメチル)フエ二ルメチル]- N-(3-ヒドロ キシプロピル) -4-クロ口- 6-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ _5_ピリミジンカルボキサ ミドを得る。この油状物又は結晶をジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、トル ェン等の有機溶媒中、 1,8-ジァザビシクロ [5,4,0]ゥンデ力 _7 -ェン(DBU)、 t -ブトキシ カリウム等の塩基の存在下、反応温度 50 80°C、反応時間 1一 3時間で反応を行い、
6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) - 2-メチルチオ- 6,7, 8, 9-テトラヒドロ- 5H-ピリミド [4,5-b][l, 5]ォキサゾシン- 5-オン (8)を 得る。次いでこれをモノペルォキシフタル酸マグネシウム · 6水和物(MMPP)、メタクロ 口過安息香酸 (m_CPBA)、過酸化水素(タングステン等の触媒存在下)などの酸化剤 を用いて酸化を行い、 6-[3,5-ビス (トリフルォロメチノレ)フエ二ルメチル]- 4_(2 -メチルフ ェニル) -
2-メチルスルホニル _6,7,8,9-テトラヒドロ-5^^_ピリミド[4,5_13][1,5]ォキサゾシン_5_ォ ン (9)とした後、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒中、トリメチ ノレアミン、トリエチノレアミン、トリプロピルアミン等の塩基の存在下、 40 60°C、 3 8時 間、 N-ァセチルビペラジンと反応することにより、簡便な操作で収率良ぐかつ高純 度の化合物 Iの原薬を得ることができる。本発明により化合物 Iの優れた工業的生産方 法が提供されたものである。
[0013] 実施例
次に本発明を具体例によって説明するが、これらの例によって本発明が限定される ものではない。
[0014] <参考例 1 > 3-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)ベンジルァミノ] -1-プロパノール (2)
2-プロパノール 4.94Lに 3, 5-ビス (トリフルォロメチル)ベンズアルデヒド
(l)1.65kg(6.80mol)と 3-ァミノ- 1-プロパノール 0.77kg (10.2mol)を投入し、内温 32— 40 °Cで 3時間撹拌した。反応液に水素化ホウ素ナトリウム 0.28kg(7.48mol)をカ卩え、内温 50— 55°Cで 3時間撹拌した。反応液に熱時水 11.5Lを加えた後、氷水冷却して内温 15°Cとし、内温 30°C以下で 4mol/L塩酸 4.75Lを加え pH=lとした後、 0.5時間撹拌し、 室温で一夜放置した。混合物に内温 25 28°Cで 4mol/L水酸化ナトリウム溶液 4.74L をカロえ pH=12とした後、氷水冷却し内温 16°Cで結晶種をカ卩ぇ結晶晶析後、水 4.94Lを 加え、内温 4一 10°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 5%
2-プロパノール水 13.6Lで洗浄した後、 2時間通気乾燥した。得られた湿潤粗結晶 (2.56kg)を水 13.6Lに懸濁し、水冷下、内温 24 27°Cで塩酸 0.56Lを加え pH=1.5とし た後、酢酸ェチル (5.44L、 2.72L X 2)で 3回、 n -へキサン (2.72L)で一回洗浄した。水 層を減圧濃縮して残存する有機溶媒を除去した後、内温 25— 28°Cで 4mol/L水酸化
ナトリウム溶液 1.60Lを加え、 10分間撹拌して結晶晶析させた後、 4mol/L水酸化ナト リウム溶液 0.40Lをカ卩ぇ pH=12とし、氷水冷却して内温 12— 15°Cで 1時間撹拌した。析 出た結晶をろ取し、水 11.5Lで洗浄した後、 2時間通気乾燥した。続いて 40°Cで 13時 間、 48°Cで 10時間送風乾燥し、白色粉末の (2)を 1.73kg (収率 85%)得た。
EI-MSm/z: 227(base peak), 301(M)+.
'H-NMR (400MHZ, CDCl ) δ: 1.77(2H, quint, J=5.4Hz),
3
2.89(2H, t, J=5.9Hz), 3.82(2H, t, J=5.4Hz), 3.93( 2H, s), 7.28(3H, s).
[0015] <参考例 2 > 2-(2_メチルベンジリデン)マロン酸ジェチルエステル (4)
トルエン 4.50Lに 0_トルアルデヒド (3)0.90kg(7.49mol)、マロン酸ジェチルエステル 1.20kg(7.49mol)とピペリジン 0.19kg(2.25mol)を加え溶解し、ディーンスターク管を付 け、共沸脱水しながら 6時間加熱還流した (0.5時間と 1時間後にピぺリジン
0.06kg(0.75mol)を追加した)。反応液を減圧濃縮後、得られた残留物を減圧蒸留し、 淡黄色油状の (4)を 1.67kg(147— 160°C/267— 333Pa、収率 85
%)得た。
EI-MSm/z: 217(base peak), 262(M)+.
JH-NMR (400MHz, CDCl ) δ: 1.17(3H, t, J=7.3Hz), 1.34(3H,
3
t, J=7.3Hz), 2.38(3H, s), 4.22(2H, q, J=7.3Hz), 4.32(2H, q, J=7.3Hz), 7.15(1H, t, J=7.8Hz), 7.21(1H, d, J=6.8Hz), 7.25- 7.29(1H, m), 7.33 (1H, d, J=7.8Hz) , 7.97(1H, s).
実施例 1
[0016] 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,4,5,6-テトラヒドロ- 5-ピリミジンカル ボン酸ェチルエステル (5)
ジメチルスルホキシド 12.7Lに化合物 (4)1.67kg(6.35mol)、 2_メチル _2 -チォプソイド 尿素硫酸塩 3.54kg(12.7mol)と炭酸水素カリウム 2.54kg(25.4mol)を投入し、内温 50 55°Cで 4時間撹拌した。反応液を 20°Cまで水冷した後、 5°Cに冷却した水 63.5Lに内 温 22°C以下で徐々に滴下した後、内温 5— i eで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ 取し、水 4.99Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥した。 2-プロパノール 9.32Lに得られ た湿潤粗結晶 (4.10kg)をカ卩えた後、加熱溶解し (73°Cで完溶)、水 2.34Lをカ卩えた後、
内温 30°Cまで水冷し、続いて内温 10°Cまで氷水冷却した後、内温 8— 10°Cで 0.5時間 撹拌した。析出した結晶をろ取し、氷水冷却した 80%
2-プロパノール水 3.33Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥した。湿潤晶 (1.99kg)を 60°C で 7時間送風乾燥し、白色粉末の (5)を 1.62kg (収率 83%)得た。
EI-MSm/z: 233(base peak), 306(M)+.
'H-NMR (400MHZ, CDCl ) δ: 1.15(3H, t, J=7.3Hz), 2.42(3H,
3
s), 2.44(3H, s), 3.66(1H, d, J=8.3Hz), 4.15(2H, q, J=7.3Hz), 5.44(1H, d,
J=8.3Hz), 7.07-7.10(1H, m), 7.16— 7.20(3H, m), 8.00(1H, s).
実施例 2
4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸 ェチルエステル (6)
酢酸ェチル 8.08Lに化合物 (5)1.62kg(5.27mol)を投入し、この懸濁溶液に 2,3_ジクロ 口- 5,6-ジシァノ -1,4-ベンゾキノン 1.32kg(DDQ、 5.80mol)を加え、室温で 2.5時間撹 拌した (43°Cまで発熱した)。反応液を内温 25°Cまで水冷し、析出固体をろ別した後、 固体を酢酸ェチル 1.62Lで洗浄した。ろ液と洗液を合わせた後、炭酸水素ナトリウム 水溶液 8.08L (炭酸水素ナトリウム 0.
23kgを水に溶解し、 8.08Lとした)で洗浄した。水層を酢酸ェチル 2.02Lで抽出し、先 の有機層と合わせ、水 2.53Lで 2回洗浄した後、減圧濃縮した。得られた粗結晶にェ タノール 4.22Lを加え加熱溶解し (63°Cで完溶)、水 4.22Lを加えた後、 40°Cまで放冷し 、続いて 30°Cまで水冷した後、氷水冷却し、内温 6 10°Cで 1時間撹拌した。析出し た結晶をろ取し、氷水冷却した 30%エタノール水 4.85Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾 燥した。
湿潤晶 (1.85kg)を 60°Cで 17時間送風乾燥し、淡褐色粉末の (6)を 1. 44kg (収率 90%)得 た。
EI-MSm/z: 231(base peak), 304(M)+.
JH-NMR (400MHz, CDCl ) δ: 0.84 (3H, t, J=7.1Hz), 2.24
3
(3H, s), 2.58 (3H, s), 4.02 (2H, q, J=7.1Hz), 7.13—7.15 (1H, m), 7.18—7.24 (2H, m), 7.28-7.33 (1H, m), 12.43 (1H, br).
実施例 3
[0018] 4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6 -ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸 (7)
lmol/L水酸化ナトリウム溶液 18.9Lに化合物 (6)1.44kg(4.71mol)を投入し溶解した後 、内温 80— 85°Cで 2時間撹拌した。反応液を内温 30°Cまで水冷し、その後氷水冷却 して内温 7°Cとした。反応液に内温 5— 15°Cで 2mol/L塩酸 7.82Lを加え pH=4とした後 20分間撹拌し、続いて 2mol/L塩酸 5.30Lを加え pH=2とした後、内温 7— 10°Cで 1時間 撹拌した。析出した結晶をろ取し、水 5.74Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥した。 2- プロパノール 10.0Lに得られた湿潤粗結晶 (1.91kg)を投入し、この懸濁溶液を 1時間 加熱還流した。混合物を 30°Cまで水冷し、その後氷水冷冷却して、内温 6— 10°Cで 1 時間撹拌した。結晶をろ取し、 2-プロパノール 2.87Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥 した。湿潤晶 (1.61kg)を 60°Cで 8時間送風乾燥し、淡褐白色粉末の (7)を 1.26kg (収率 97%)得た。
EI-MSm/z: 231(base peak), 276(M)+.
'H-NMR (400MHZ, DMSO-d ) δ: 2.22 (3H, s), 2.49 (3H, s),
6
7.19-7.35 (4H, m), 13.35 (1H, br).
実施例 4
[0019] 6-[3,5_ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] _4_(2_メチルフエ二ル)- 2 -メチルチオ -6,7,8,9,-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン-5-ォン (8)
化合物 (7)1.26kg(4.55mol)にォキシ塩化リン 2.80kg(18.3mol)を加え、内温 75— 80°C で 1時間撹拌した。反応液を内温 24°Cまで水冷した後、氷水 8.81Lに内温 18°C以下 で加え、その後 18— 24°Cで 0.5時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、水 2.52Lで洗 浄した後、 0.5時間通気乾燥して白色粉末の 4-クロ口- 6-(2-メチルフエニル) -2-メチ ルチオ- 5_ピリミジンカルボン酸クロリドを 2.34kg (湿潤粗結晶)得た。この粗結晶を酢 酸ェチル 22.7Lに溶解した後、水 5.03L X 2、 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 3.77L及び 28%食塩水 2.52Lで順次洗浄した。この溶液を 3-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)ベンジ ルァミノ] -1-プロパノール (2)1.65kg(5.46mol)及びトリェチルァミン 0.92kg(9.11mol)の 酢酸ェチル 2.52L溶液に内温 10°C以下で滴下し、その後内温 4一 10°Cで 0.5時間撹
拌した。反応液を水 3.77L、 0.5mol/L塩酸 3.77L、 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 3.77L 及び 28%食塩水 2.52Lで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、 黄色油状の N-[3,5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -N-(3-ヒドロキシプロピル )-4-クロ口- 6_(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボキサミドを 2.84kg 得た。この油状物をジメチルスルホキシド 8.81Lに溶解し、 1,8-ジァザビシクロ [5,4,0] ゥンデ力- 7-ェン 0.83kg(DBU、 5.46mol)を加えた後、内温 55— 60°Cで 1時間撹拌し、 一夜放置した。反応液を 10°C以下に冷却した水 17.6Lに内温 19°C以下で注加した後 、氷水冷却し、内温 10°C以下で 0.5時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、水 6.29Lで 洗浄した後、 1時間通気乾燥し、湿潤粗結晶 (7.89kg)得た。この湿潤粗結晶を 2_プロ パノール 12.6Lに加え、 60°Cに加熱して溶解した後、水 2.52Lを加え空冷し (内温 52°C で結晶晶析した)、続レ、て内温 50°Cで水冷した後、内温 19一 25°Cで 1時間撹拌した。 析出した結晶をろ取し、 50%
2-プロパノール水 3.77Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥し、湿潤黄色結晶 (2.22kg) 得た。この湿潤結晶を 2-プロパノール 9.46Lに加え、 60°Cに加熱して溶解した後、水 3.77Lを加え空冷し、続いて内温 50°Cで水冷し、内温 20— 25°Cで 1時間撹拌した。析 出した結晶をろ取し、 50%
2-プロパノール水 3.77Lで洗浄した後、 0. 5時間通気乾燥し、湿潤黄色結晶 (1.88kg) を得た。この湿潤結晶を 2-プロパノール 5.66Lに加え、 60°Cに加熱して溶解した後、 水 1.89Lを加え空冷し、続いて内温 50°Cで水冷し、内温 22— 25°Cで 1時間撹拌した。 析出した結晶をろ取し、 50%
2-プロパノール水 2.83Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥し、続いて 60°Cで 19時間送 風乾燥して黄色粉末の (8)を 1.33kg (収率 54%)得た。
EI-MSm/z: 259(base peak), 541(M)+.
'H-NMR (400MHZ, CD CI ) δ: 1.96—2.06 (1H, m), 2.15-2.21
3
(1H, m), 2.24 (3H, s), 2.56 (3H, s), 3.31—3.36 (1H, m), 3.72—3.80 (1H, m), 3.87 (1H, d, J=14.6Hz), 4.37-4.48 (2H, m), 5.31 (1H, d, J=15.1Hz), 6.92 (1H, d,
J=7.3Hz), 7.02-7.06 (1H, m), 7.21-7.25 (2H, m), 7.56 (2H, s), 7.82 (1H, s).
一部単離精製した中間体 2化合物の機器データを記す。
• 4-クロ口- 6-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボン酸クロリド FAB+ m/z: 313[M+H]+.
'H-NMR (400MHZ, CDCl ) δ: 2.30 (3H, s), 2.61 (3H, s),
3
7· 19(1Η , d, J=1.5Hz), 7.25—7.36
(2H, m), 7.41(1H, td, J=1.5, 7.6Hz).
•N-[3, 5-ビス (トリフルォロメチノレ)フエ二ルメチル]- N- (3-ヒドロキシプロピル)- 4-クロ口 -6_(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボキサミド
FAB+ m/z: 578[M+H]+.
'H-NMR (400MHZ, CDCl ) δ: 1.22 (1H, t, J=4.2Hz),
3
1.44-1.48(1H, m), 1.60_1.67(1H, m), 2.29 (3H, s), 2.59 (3H, s), 2.88—3.18(1H, m), 3.20-3.26(lH, m), 3.51(2H,q,
J=5.6Hz), 4.48(1H, d, J=15.1Hz), 4.78(1H, d, J=15.1Hz), 7.04(1H, t, J=7.6Hz), 7.19— 7.31(3H, m), 7.59(2H, s), 7.77(1H, s).
実施例 5
6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) -2-メチルスル ホニル _6,7,8,9,_テトラヒドロ_5H_ピリミド[4,5_b][l,5]ォキサゾシン_5_ォン (9) ァセトニトリル/エタノール (2:1)混液 7.98Lに化合物 (8)1.33kg(2.46mol)を加え溶解し 、水冷する。この溶液にモノペルォキシフタル酸マグネシウム · 6水和物 1.82kg(MMPP 、 3.68mol)を内温 21 28°Cでカ卩えた後、 18— 27°Cで 15.5時間撹拌した (8.5時間後に ァセトニトリル/エタノール (2:1)混液 3.99Lを、 10.5時間後に MMPP
91.1g(0.18mol)を追加した)。反応液に水 16.0Lを加え、内温 13 15°Cで 1時間撹拌し た後、析出した結晶をろ取し、水 3.99Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥した。得られ た湿潤粗結晶 (3.31kg)に酢酸ェチル 7.98Lを加え、加熱溶解した後 (68°C)、 2_プロパ ノール 23.9Lと水 6.65Lをカ卩え、水冷し、内温 23 25°Cで 1時間撹拌した。析出した結 晶をろ取し、 50%
2-プロパノール水 3.33Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥し、続いて 60°Cで 24時間送 風乾燥して白色粉末の (9)を 1.23kg (収率 87%)得た。
EI-MSm/z: 494(base peak), 573(M)+.
JH-NMR (400MHz, CDC1 ) δ: 2.04-2.13(1H, m), 2.23 (3H, s),
2.25- 2.32(1H, m), 3.34 (3H, s), 3.44 (1H, dd, J=4.9, 15.6Hz), 3.67_3.76(1H, m), 3.91(1H, d, J=14.6Hz), 4.48-4.59 (2H, m), 5.29 (1H, d , J=14.6Hz), 6.68(1H, d , J=7.3Hz), 7.00-7.04(lH, m), 7.24— 7.31(2H, m), 7.57(2H, s), 7.84(1H, s).
実施例 6
2-(4-ァセチルピペラジン- 1-ィル) -6-[3,5_ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) - 6,7,8,9,-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン -5-オン (化合物 I)
ジメチルスルホキシド 6.12Lに化合物 (9) 1.22kg(2.14mol)、 N_ァセチルビペラジン 0.38kg(2.99mol)及びトリェチルァミン 0.32kg(3.20mol)を投入し、内温 50— 55°Cで 3.5 時間撹拌した。反応液を水冷して内温 25°Cまで冷却した後、氷水 18.4Lに内温 3— 18 °Cで注加し、その後内温 17— 18°Cで 0.5時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、水 2.45Lで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥した。得られた湿潤粗結晶 (3.74kg)に酢酸ェ チル 12.2Lをカ卩ぇ溶解し、 10%食塩水 3.06Lで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥 し、減圧濃縮した。得られた淡黄色油状物 (1.48kg)に酢酸ェチル 2.45Lを加え、加熱 溶解した後 (52°C)、内温 35°Cまで水冷し、内温 28— 35°Cで n-へキサン 4.90Lを加えた 後、水冷し、内温 18— 25°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 n -へキサン/酢 酸ェチル (4: 1)混液 3.06Lで洗浄した後、 60°Cで 17時間送風乾燥し、白色固体を 0.91kg得た。この固体にアセトン 2.72Lをカ卩え、加熱溶解した後、ろ過し、ろ過器をァ セトン 0.91Lで洗浄した。ろ液と洗液を合わせ、内温 40°Cに加熱した後、水 3.20Lをカロ え、 35— 40°Cで 0.5時間撹拌する (結晶晶析)。更に水 4.04Lをカ卩えた後、水冷し、内 温 23— 25°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 20%
アセトン水 2.26Lで洗浄した後、 60°Cで 25時間送風乾燥、続レ、て 65°Cで 9.5時間減圧 乾燥して白色粉末の (10)を 0.91kg (収率 64%)得た。
mp. : 186— 187°C (熱板法)
IR(KBr) cm—1 : 1631, 1565, 1286.
Anal. Calcd C H F N O :
C, 57.97; H, 4.70; N, 11.27.
Found: C, 57.87; H, 4.60; N, 11.39.
FAB+ m/z: 622[M+H]+.
'H-NMR (400MHZ, CDCl ) 5: 1.94-2.02 (1H, m), 2.13-2.19
3
(1H, m), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 3.30 (1H, dd, J=4.9, 15.1Hz), 3.50 (2H, t, J=4.9Hz), 3.62-3.68 (2H,m), 3.71—3.93 (6H, m), 4.32-4.42 (2H, m), 5.32 (1H, d, J=15.1Hz), 6.95 (1H, d, J=7.3Hz), 7.04-7.08 (1H, m), 7.21—7.25 (2H, m), 7.57 (2H, s), 7.81 (1H, s).
HPLC相対純度: 99.7%
カラム:(商品名: Inertsil ODS_3、ジーエルサイエンス(株)製、 4.6 φ X 250mm), プレカラム:(商品名: Inertsil ODS- 3、ジーエルサイエンス(株)製、 4.0 φ X 10mm), 測定波長: 210nm、
流速: 1.0mL/min、
カラム温度: 30°C、
移動相:ァセトニトリル/リン酸水溶液(1→1000) =60:40、
注入量: 10 /i g.
く参考例 3〉 3-[3, 5-ビス (トリフルォロメチノレ)ベンジルァミノ] -1-プロパノール (2)
3,5-ビス (トリフルォロメチル)ベンズアルデヒド (1) 242g(1.00mol)を 2-プロパノール 726mLに溶解し、撹拌しながら 3-ァミノ- 1-プロパノール 90.1g(1.20mol)を加え、内温 26— 35°Cで 1時間撹拌した。混合物に水素化ホウ素ナトリウム 37.8g(1.00mol)を加え、 45— 53°Cで 5時間撹拌した。反応液に精製水 1.70Lを加えた後、内温 30°Cまで冷却 し、内温 26— 30°Cで 4mol/L塩酸 660mLを加え pH
1.2に調整した後、室温で 0.5時間撹拌し、一晩放置した。混合物に内温 23— 28°Cで 4 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 675mLを加えて pH 12.0に調整し、内温 16°Cまで冷 却した後、結晶種を加え晶析させた後、精製水 726mLを加え、内温 4一 10°Cで 1時間 撹拌した。析出した結晶をろ取し、 5%
2-プロパノール水溶液 726mLで洗浄し、 1時間通気乾燥して湿潤結晶 338gを得た。こ の湿潤結晶に 2-プロパノール 605mL及び精製水 1.82Lを懸濁し、撹拌しながら濃塩 酸 160mLを加え溶解し、 pH
1.2に調整した。混合物に内温 20— 26°Cで 4 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 550mLを 加え pH 12.0に調整し、冷却し内温 16°Cで結晶種を加え、内温 10— 16°Cで撹拌した 。結晶晶析後内温 6— 10°Cで 1時間撹拌し、析出した結晶をろ取した後、 5%2-プロパ ノール水溶液 726mLで洗浄し、 1時間通気乾燥して湿潤結晶 334gを得た。この湿潤 結晶を 2_プロパノール 605mL及び精製水 1.82Lに懸濁し、撹拌しながら濃塩酸 85mL を加えて溶解し、 pH
1.2に調整した。混合物に内温 20 24°Cで 4 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 300mLを カロえて pH 12.0に調整した後、冷却して内温 12— 24°Cで撹拌し、結晶晶析後、冷却し て内温 6— 10°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 5%
2-プロパノール水溶液 726mLで洗浄した後、 1時間通気乾燥して湿潤結晶 340gを得 た。この湿潤結晶を 4日間風乾後、 38°Cで 7時間送風乾燥し、 48°Cで 17時間送風乾 燥し、白色粉末の (2)を 266g (収率 88%)を得た。
mp (熱板法): 60— 61°C
EI- MS m/z : 301(M+), 256(base peak).
- NMR(CDC1 , 400MHz) δ : 1.77(2H, quint, 5.9Hz), 2.89(2H, t,
3
J=5.9Hz), 3.82(2H, t,J=5.6Hz), 3.93(2H, s), 7.78(3H, s).
実施例 7
4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,4,5,6-テトラヒドロ- 5-ピリミジンカル ボン酸ェチルエステル (5)
0-トルアルデヒド 120 g(1.00 mol)、マロン酸ジェチルエステル 160 g(1.00 mol)及びピ ペリジン 8.52 g(100 mmol)をトノレェン 600
mLに溶解し、酢酸 6.01 g(100 mmol)を加え、ディーンスターク管を付け共沸脱水しな がら 5時間加熱還流した。内温 30°Cまで冷却した後、反応液を減圧濃縮した。濃縮残 渣を 90%
ジメチルスルホキシド水溶液 961mLに溶解した後、 2-メチル -2-チォプソイド尿素硫 酸塩 139g(500mmol)及び炭酸ナトリウム 53.0g(500mmol)を加え、内温 50— 55°Cで 6時 間撹拌した。反応液を内温 30°Cまで冷却し、精製水 4.22Lに加えた後、内温 6— 10°C で 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、精製水 360mLで洗浄した後、 0.5時間通
気乾燥し、湿潤結晶 369gを得た。この湿潤結晶を 2-プロパノール
960mLに加熱溶解後 (内温 59°Cで溶解)、精製水 240mLを加えた。内温 10°Cまで冷却 した後 (内温 42°Cで晶析開始)、内温 8— 10°Cで 0.5時間撹拌した。析出した結晶をろ 取し、水冷した 80%
2-プロパノール水溶液 360mLで洗浄し、 0.5時間通気乾燥して湿潤結晶 333gを得た。 この湿潤結晶を 60°Cで 17時間送風乾燥し白色粉末の (5)を 224g (収率 73%)を得た。 mp (熱板法): 134 135°C
EI-MS m/z : 306(M+), 233(base peak).
'H-NMRCCDCl ,400MHZ) δ: 1· 15(3Η, t, J=7.3Hz), 2.43(3H, s),
3
2.44(3H, s), 3.66(1H, d, J=8.3Hz), 4.15(2H, q, J=7.3Hz), 5.44(1H, d, J=8.3Hz), 7.07-7.10(1H, m), 7.16-7.22(3H, m), 7.83(1H, br).
実施例 8
4-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロー 5—ピリミジンカルボン 酸工チルエステル (6)
ジメチルスルホキシド 669mLに化合物 (5) 223g(728mmol)を溶解し、 2,3-ジクロロ -5,6-ジシァノ -1,4-ベンゾキノン 33.0g(146mmol)及び無水酢酸 149g(1.46mol)を加え、 内温 50°C— 60°Cで 2時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム 275g(3.28mol)を精製水 3.35L に溶解した溶液に、反応液に加え、内温 21 25°Cで 0.5時間撹拌した。析出した結 晶をろ取し、結晶を精製水 669mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥して湿潤結晶 296gを得た。この湿潤結晶をエタノール 558mLに熱時溶解し (内温 45°Cで溶解)、内 温 50— 55°Cで精製水 558mLを加えた後、冷却して (49°Cで晶析開始)内温 6— 10°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 30%
エタノール水溶液 669mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥して湿潤結晶 240gを得た。 この湿潤結晶を 60°Cで 20時間送風乾燥し、褐色粉末の (6)を 166g (収率 75%)を得た。 mp (熱板法): 131— 135°C
EI-MS m/z : 304(M+), 231(base peak).
- NMR(CDC1 , 400MHz) δ : 0.83(3H, t, J=7.1Hz), 2.23(3H, s),
3
2.58(3H, s), 4.02(2H, q, J=7.1Hz), 7.12— 7· 14(1Η, m), 7.18- 7.24(2H, m),
7.30(lH,dt, J=1.2Hz, 7.3Hz).
実施例 9
N-[3, 5-ビス (トリフルォロメチノレ)フエ二ルメチル]- N- (4-ヒドロキシプロピル)- 4-クロ口 -6_(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボキサミド
化合物 (7) 134g(485mmol)に酢酸ェチル 670mLを懸濁し、 N,N_ジメチルホルムアミド 6.7mLを加えた。この溶液に塩化チォニル 127g(1.07mol)の酢酸ェチル 670mL溶液を 内温 63— 67°Cで滴下し、滴下後 2時間加熱還流した。反応液を冷却し、内温 20°Cで 精製水 670mLを加え、室温で 0.5時間撹拌した。有機層を分取し、精製水 670mL、 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 670mL及び 28%食塩水 268
mLで順次洗浄した。この溶液を、化合物 (2) 146g(485mmol)及びトリェチルァミン 73.6g(727mmol)の酢酸ェチル 670mL溶液に内温 6— 15°Cで滴下し、滴下後内温 6— 10°Cで 0.5時間撹拌した。反応液を 0.5
mol/L塩酸 670mL、 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 400mL及び 28%食塩水 270mLで順 次洗浄した後、減圧濃縮した。残渣を 2-プロパノール 1.34Lに加熱溶解し、内温 55— 60°Cで精製水 2.68Lを加えた後、冷却して (53°Cで晶析開始)内温 8— 10°Cで 0.5時間 撹拌した。析出した結晶をろ取し、精製水 400mLで洗浄し、 0.5時間通気乾燥後、湿 潤結晶 363
gを得た。この湿潤結晶を 2_プロパノール 1.34Lに加熱溶解し、内温 55 60°Cで精製 水 1.34Lをカ卩えた後、冷却して (55°Cで晶析開始)内温 8— 10°Cで 0.5時間撹拌した。 析出した結晶をろ取し、 30%
2-プロパノール水溶液 400mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥して湿潤結晶 307gを 得た。この湿潤結晶を 60°Cで 14時間送風乾燥し、淡褐色粉末の N-[3,5_ビス (トリフル ォロメチノレ)フエ二ルメチル]- N-(4-ヒドロキシプロピル)- 4_クロ口- 6_(2_メチルフエニル )-2-メチルチオ _5_ピリミジンカルボキサミドを 247g (収率 88%)を得た。
mp (熱板法): 153— 157°C
FAB-MS+ m/z : 578[M+H] + .
- NMR(CDC1 , 400MHz) δ: 1.44-1.66(2H, m), 2.29(3H, s),
3
2.59(3H, s), 2.91(1H, ddd, J=4.9Hz, 9.8Hz, 14.6Hz), 3.16- 3.30(1H, m), 3.52(2H,
q, J=4.9Hz), 4.48(1H, d, J=14.6Hz), 4.78(1H, d, J=15.1Hz), 7.04(1H, t,
J=7.3Hz), 7.19- 7.30(3H, m), 7.59(2H, s), 7.77(1H, s).
実施例 10
[0026] 6-[3,5_ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] _4_(2_メチルフエ二ル)- 2 -メチルチオ -6,7,8,9-テトラヒドロ- 5H-ピリミド [4,5-b][l,5]ォキサゾシン- 5-オン (8)
N_[3,5-ビス (トリフルォロメチル)フエ二ルメチル]- N-(4-ヒドロキシプロピル)- 4_クロ口 -6-(2-メチルフエニル) -2-メチルチオ- 5-ピリミジンカルボキサミド
246g(426mmol)をアセトン 740mLに溶解し、 1,8-ジァザビシクロ [5,4,0]ゥンデ力- 7_ェ ン 77.8g(511mmol)を加え、内温 52— 55°Cで 2時間加熱還流した。反応液を内温 30°C まで冷却した後、氷水冷却した精製水 3.69Lに内温 10— 16°Cでカ卩え、その後内温 6 一 10°Cで 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、精製水 740mLで洗浄した後、 0.5 時間通気乾燥して湿潤結晶 331gを得た。この湿潤結晶を 2-プロパノール 2.46Lにカロ 熱溶解し (57°Cで完溶)、内温 55— 60°Cで精製水 1.23
Lを加えた後、冷却し (53°Cで晶析開始)て内温 13— 20°Cで 0.5時間撹拌した。析出し た結晶をろ取し、 50% 2-プロパノール水溶液 740mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥 して湿潤結晶 236gを得た。この湿潤結晶を 60°Cで 17時間送風乾燥し、淡黄色粉末 の (8)196g (収率 85%)を得た。
mp (熱板法): 146 147°C
FAB-MS+ m/z : 542[M+H] + .
'H-NMRCCDCl ,400MHZ) δ : 1.97-2.07(1H, m), 2.16-2.24(1H, m),
3
2.24(3H, s), 2.55(3H,s), 3.34(1H, dd, J=5.4Hz, 15.6Hz), 3.72- 3.80(1H, m), 3.87(1H, d, J=15.1Hz), 4.37-4.48(2H, m), 5.32(1H, d, J=14.6Hz), 6.93(1H, d, J=7.8Hz), 7.05(1H, t, J=7.3Hz), 7.21— 7.25(2H, m), 7.57(2H, s), 7.82(1H, s).
実施例 11
[0027] 6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) -2-メチルスル ホニル -6,7,8,9-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン-5-ォン(9)
化合物 (8)10.0g(18.5mmol)をァセトニトリル 53.3mL及びエタノール 26.7mLに溶解し、 モノペルォキシフタル酸マグネシウム · 6水和物 17.1g(27.7mmol)を内温 16— 28。Cで加
え、内温 18— 27°Cで 5.5時間撹拌した。反応液を水 172mLに加え、内温 25°C以下で 1 時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、精製水 30.0mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾 燥、 60°Cで 15時間送風乾燥し、白色粉末の (9)を 10.4
g (収率 98%)を得た。
mp (熱板法): 211 212°C
FAB-MS+ m/z : 574[M+H] + .
'H-NMRCCDCl ,400MHZ) δ: 2.06-2.11(1H, m), 2.23(3H, s),
3
2.23-2.27(lH, m), 3.34(3H, s), 3.44(1H, dd, J=5.4Hz, 15.9Hz), 3.67— 3.74(1H, m), 3.91(1H, d, J=14.9Hz), 4.48-4.57(2H, m), 5.29(1H, d, J=14.9Hz), 6.87(1H, d, J=7.6Hz), 7.02(1H, t, J=7.1Hz), 7.24— 7.31(2H, m), 7.57(2H, s), 7.84(1H, s).
実施例 12
2-(4-ァセチルビペラジン- 1-ィル) -6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) - 6,7,8,9,-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン -5-オン (化合物 I)
実施例 11に記載した方法により得られた粗精製の化合物 (9) 5.00g(8.72mmol)、 N- ァセチルピペラジン 1.56g(12.2mmol)及びトリェチルァミン 1.32g(13.1mmol)をジメチル スルホキシド 25mLに溶解し、内温 50 58°Cで 4.5時間撹拌した。反応液を精製水 94.5mLに内温 30°C— 40°Cで加え、内温 20°C以下で 0.5時間撹拌した。析出した結晶 をろ取し、精製水 20mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥して湿潤結晶 10.4gを得た。 この湿潤結晶を 60°Cで 15時間送風乾燥し粗結晶 5.12gを得た。この粗結晶をアセトン 25mUこ溶解し、内温 45°C— 50°Cで精製水 2mLを加えた後(白濁する)、内温 45 50 °Cで 1.5時間撹拌し、更に精製水 13.0mLを加えた。結晶晶析後、内温 45 50°Cで 0.5 時間撹拌し、内温 25°C以下で 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、 20% アセトン水溶液 25. OmLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥、続レ、て 60°Cで 16時間送風 乾燥し、白色結晶を 4.65g得た。この結晶をアセトン 20.0mLに溶解し、ろ過した後、ァ セトン 5.0mLで洗浄した。ろ液及び洗液を合わせ、内温 45— 50°Cで精製水 27mLを加 え(白濁する)、内温 45— 50°Cで 1.5時間撹拌し、更に精製水 13.0mLをカ卩ぇ後、内温 45— 50°Cで 0.5時間続いて内温 25°C以下で 1時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、
アセトン水溶液 25. OmLで洗浄した後、 0.5時間通気乾燥、続レ、て 60°Cで 15時間送風 乾燥し、白色粉末の化合物 (1)を 4.53g (収率 84%)を得た。
mp (熱板法): 182 184°C
FAB-MS+ m/z : 622[M+H] + .
'H-NMRCCDCl ,400MHZ) δ : 1.95-2.02(1H, m), 2.10_2.19(1H, m),
3
2.14(3H, s), 2.25(3H, s), 3.30(1H, dd, J=4.9Hz, 15.1Hz), 3.50(2H, t, J=4.9Hz), 3.65-3.68(2H, m), 3.78_3.93(6H, m), 4.32— 4.41(2H, m), 5.32(1H, d, J=14.9Hz), 6.95(1H, d, J=7.1Hz), 7.06(1H, t, J=7.6Hz), 7.21-7.25(2H, m), 7.57(2H, s), 7.81(1H, s).
実施例 13
[0029] 6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) -2-メチルスル ホニル -6,7,8,9-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン-5-ォン(9)
化合物 (8) 2.00g(3.69mmol)、タングステン (VI)酸ナトリウム · 2水和物
12.2mg(0.0371mmol)、硫酸水素セチルトリメチルアンモニゥム 14.1mg(0.0371mmol)、 フエニルホスホン酸 5.80mg(0.0367mmol)及び 31%過酸化水素水 1.01g(9.23mmol)を酢 酸ェチル 20mLに懸濁し、 50°Cで 2時間撹拌した。反応液を冷却した後、水 30mL及び 酢酸ェチル 40mLをカ卩え、有機層を分取した。有機層を減圧濃縮し、白色結晶の (9) を 2.06g (収率 97%)を得た。
mp (熱板法): 212 213で
'H-NMRCCDCl , 400MHZ) δ: 2.04-2.13(1H, m), 2.23(3H, s),
3
2.23-2.32(lH, m), 3.34(3H,s), 3.44(1H, dd, J=4.9Hz, 16.1Hz), 3.68—3.76(1H, m), 3.91(1H, d, J=14.6Hz), 4.48-4.59(2H, m), 5.29(1H, d, J=15.1Hz), 6.88(1H, d, J=7.3Hz), 7.00-7.04(lH, m), 7.24— 7.31(2H, m), 7.57(2H, s), 7.84(1H, s).
実施例 14
[0030] 6-[3, 5-ビス (トリフルォロメチル)フエニルメチル] -4-(2-メチルフエニル) -2-メチルスル ホニル -6,7,8,9-テトラヒドロ-5^^-ピリミド[4,5-13][1,5]ォキサゾシン-5-ォン(9)
化合物 (8) 20.0g(36.9mmol)をァセトニトリル 80mLに溶解し、タングステン (VI)酸ナトリ
ゥム · 2水和物 122mg(0.369mmol)、酢酸 8.87
g(148 mmol)及び 35%過酸化水素水 14.4g(148mmol)を加え、内温 50— 60°Cで 4.5時間 撹拌した。反応液を 30°Cまで冷却した後、精製水 320mLに加え、内温 10— 15°Cで 0.5 時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、精製水 60mLで洗浄した後、 0.5時間通気乾 燥して湿潤結晶 28.6gを得た。この湿潤結晶を 60°Cで 16時間送風乾燥し、白色粉末 の (9)を 20.6g (収率 97%)を得た。
mp (熱板法): 210 215で
FAB-MS+ m/z : 574[M+H] + .
'H-NMRCCDCl ,400ΜΗΖ) δ : 2.04-2.13(1Η, m), 2.23(3H, s),
3
2.23-2.32(lH, m), 3.34(3H, s), 3.44(1H, dd, J=5.4Hz, 15.6Hz), 3.67— 3.75(1H, m), 3.91(1H, d, J=15.1Hz), 4.48-4.59(2H, m), 5.29(1H, d, J=14.6Hz), 6.88(1H, d, J=7.8Hz), 7.00-7.04(lH, m), 7.22— 7.31(2H, m), 7.57(2H, s), 7.84(1H, s).
産業上の利用可能性
NK1受容体拮抗薬として有望な化合物 Iを製造するにあたり、中間体として 4-(2-メ チルフヱニル) -2-メチルチオ- 6-ォキソ -1,6-ジヒドロ- 5-ピリミジンカルボン酸を用レ、、 クロル化剤を作用させた後、 3_[3,5-ビス (トリフルォロメチル)ベンジルァミノ] -1-プロパ ノーノレと反応させ、次レ、でこれを酸化した後 N-ァセチルビペラジンと反応すると多量 の不純物の生成を伴う事無ぐ高収率で反応が進行することが明らかとなった。これ により高品質な化合物 Iを収率良く提供できることが明らかとなった。