WO2004109735A1

WO2004109735A1 - 多光軸光電スイッチ及びその取付構造並びに取付具

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Publication number: WO2004109735A1
Application number: PCT/JP2003/015698
Authority: WO
Inventors: Yoshihiro Higuchi; Ryousuke Nanba
Original assignee: Sunx Limited
Priority date: 2003-06-06
Filing date: 2003-12-09
Publication date: 2004-12-16
Also published as: EP1560241A4; CN100440413C; US20050122590A1; JP4322561B2; EP1560241A1; CN1613127A; JP2004363057A; AU2003289253A1; US7084387B2

Abstract

　本体ケース１４の端部のキャップ部材１７ｂに装着される第１部材２２の突起部２１を、第２部材２５の凸曲面２５Ａと、第３部材３０の凹曲面３２Ａとの間で挟んだ構造をなす。第２部材２５にネジ挿通孔２６が形成され、第３部材３０にネジ穴３３が設けられている。ネジ挿通孔２６及び突起部２１の長孔２１Ａに通した取付ネジ３５をネジ穴３３に螺着するとともに、第３部材の基板部３１を対向壁Ｗに固着する構造となっている。　これにより、上下のスペースの制約に影響されることなく、所定の取付箇所に取り付けた状態で光軸調整を行うことが可能な多光軸光電スイッチ及びその取付構造並びに取付具を提供することができる。

Description

明細書多光軸光電スィツチ及びその取付構造並びに取付具技術分野

多光軸光電スィッチに関し、特に、その投光器または受光器の本体ケースの取付構造に関するものである。背景技術

例えば多光軸光電スィッチは、複数の投光素子が配列された投光器と、それら複数の投光素子それぞれと対をなす複数の受光素子が配列された受光器とを、所定の検出領域を挟んで対向した状態で配置した構成をなす。投光器及び受光器間に物体が存在すると、その物体により投光器から出射され受光器に向う光が遮られるため、物体が存在しないときに比べて受光器での受光量レベルが低下する。従って、受光器での受光量レベルを測定することで検出領域内を通過する物体を検出することが可能になる。

ところで、この種の多光軸光電スィッチにおいて、投光器及び受光器の各本体ケースは、日本国特開平 1 0— 7 4 4 3 3号公報（以下、「文献 1」という）及び日本国実用新案登録第 2 5 5 4 7 5 5号公報（以下、「文献 2」という）に開示されたもののように、その両端に設けられた断面 L字状の 1対の取付板によつて、上記各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で取付壁に取り付けられるようになつている。これは、取付壁に取付けた状態で、投光器の各投光素子からの出射光が、それと対をなす受光器の各受光素子に受光されるように光軸方向を調整できるようにするためである。

この取付構造について、文献 1のものを例に挙げて具体的に説明すると、上記 L字状の取付板のうち、本体ケースの端面に対面配置される一方の壁部には、揷通孔と、この揷通孔を中心とする円弧状の溝部とが貫通形成されている。また、上記取付壁に対面配置される他方の壁部には、この取付壁に螺着される固定ネジが通される 1対の貫通孔が形成されている。そして、上記一方の壁部上面から挿通孔及ぴ溝部にそれぞれ取付ネジを通して本体ケース端面上に形成されたネジ穴にそれぞれ螺着するとともに、他方の壁部の 1対の揷通孔にそれぞれ固定ネジを通して取付壁のネジ穴に螺着することで本体ケースが取付壁に対して固定される。光軸調整時には、上記溝部側に通された取付ネジを緩めることで、本体ケースが上記揷通孔を中心に回動可能になり、光軸調整が完了した時点で再び取付ネジを締め付けて光軸方向を固定するのである。

ところで、多光軸光電スィッチが設置される取付箇所はさまざまであり、本体ケースの上方側または下方側に十分なスペースがない場合がある。このような場合、上記文献 1， 2のものでは、光軸調整の際、本体ケースの端面上に設けられた上記取付ネジを所定の治具を用いて緩めたり締めたり作業が困難であり、結局、上記固定ネジを外して本体ケースを取付壁から再び取り外さざるを得ない事態が生じ得る。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、上下のスペースの制約に影響されることなく、所定の取付箇所に取り付けた状態で光軸調整を行うことが可能な多光軸光電スィツチ及びその取付構造並びに取付具を提供するところにある。

発明の開示

上記目的を達成するため、請求の範囲第 1項の発明に係る多光軸光電スィツチの取付構造は、複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成される多光軸光電スィツチの投光器または受光器のうち少なくともいずれか一方の本体ケースを、その各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付ける多光軸光電スィッチの取付構造において、本体ケースのうち配列方向における端部に設けられ、配列方向に沿って延出る断面円弧状の突起部を有する第 1部材と、突起部の凹曲面（突起部のうち窪んだ内曲面）と同一曲率で形成された凸曲面を有する第 2部材と、突起部の凸曲面（突起部のうち膨出した外曲面）と同一曲率で形成された凹曲面を有する第 3部材と、取付ネジとを備えて、第 1部材の突起部を、第 2部材の凸曲面と、第 3部材の四曲面との間で挟んだ構造をなすとともに、第 2部材及び第 3部材のいずれか一方の部材には、突起部と対面する曲面から当該曲面とは反対側の外面まで貫通するネジ揷通孔が形成され、他方の部材には、取付箇所に固定される固定部が設けられるとともに、突起部と対面する曲面に、一方の部材の外面からネジ揷通孔を貫いた取付ネジと螺合するネジ穴が形成され、突起部には、ネジ揷通孔とネジ穴とに挟まれる位置を通り、かつ取付ネジの直径より大きい幅をもつて当該突起部の周方向に沿つて延びたガイド用の長孔が貫通形成されているところに特徴を有する。

請求の範囲第 2項の発明は、請求の範囲第 1項に記載の多光軸光電スィツチの取付構造において、凸曲面を有する第 2部材は、本体ケースの端部から導出される信号ケーブルを避けるように外面側が窪んだ形状をなすところに特徴を有する。請求の範囲第 3項の発明は、請求の範囲第 1項又は請求の範囲第 2項に記載の多光軸光電スィッチの取付構造において、第 2部材にネジ揷通孔が形成され、第 3部材に固定部及ぴネジ穴が設けられた構成であって、かつ、突起部は、本体ケースのうち各素子が向けられる前面上において配列方向に沿つて延びる軸線を中心とする断面円弧状に形成されているところに特徴を有する。

請求の範囲第 4項の発明に係る多光軸光電スィツチの取付具は、複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィツチについて、前記第 1部材を備えた前記一方の本体ケースを、その前記各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付けるための多光軸光電スイッチの取付具であって、前記第 2部材、前記第 3部材及ぴ前記取付ネジを備えているところに特徴を有する。

請求の範囲第 5項の発明に係る多光軸光電スィッチの取付具は、複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィツチについて、前記一方の本体ケースを、その前記各素子の配列方向に沿つた回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付けるための多光軸光電スィッチの取付具であつて、前記第 1部材、前記第 2部材、前記第 3部材及ぴ前記取付ネジを備えているところに特徴を有する。

請求の範囲第 6項の発明に係る多光軸光電スィッチは、複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチであって、取付具を備えて、前記本体ケース側に前記第 1部材が設けられ、前記取付具は、前記第 2部材、前記第 3部材及び前記取付ネジを備えて構成されているところに特徴を有する。

請求の範囲第 7項の発明に係る多光軸光電スィツチは、複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチであって、取付具を備えて、前記取付具は、前記第 1部材、前記第 2部材、前記第 3部材及ぴ前記取付ネジを備えて構成されているところに特徴を有する。

請求の範囲第 1項に記載の取付構造によれば、投光器または受光器の本体ケースの端部に設けられた第 1部材の突起部を、第 2部材の凸曲面と、第 3部材の凹曲面との間で挟んだ構造をなす。ここで、上記請求の範囲第 1項の発明には，例えば、次の（a ) ( b ) の構成が含まれる。

( a ) 第 2部材にネジ揷通孔が形成され、第 3部材に固定部及びネジ穴が設けられた構成（第 2部材が「一方の部材」で、第 3部材が「他方の部材」）。

この構成では、第 2部材に形成されたネジ挿通孔及ぴ上記突起部のガイド用の長孔に通した取付ネジを、第 3部材の凹曲面に形成されたネジ穴に螺着するとともに、その第 3部材の固定部を所定の取付箇所に固着する。

( b ) 第 2部材に固定部及びネジ穴が形成され、第 3部材にネジ揷通孔が設けられた構成（第 2部材が「他方の部材」で、第 3部材が「一方の部材」）。

この構成では、第 3部材に形成されたネジ揷通孔及び上記突起部のガイド用の長孔に通した取付ネジを、第 2部材の凸曲面に形成されたネジ穴に螺着するとともに、その第 2部材の固定部を所定の取付箇所に固着する。

これにより、本体ケースを取付箇所に対して取り付けることができる。そして、光軸調整を要する場合には、上記ネジ揷通孔及びガイド用の長孔に挿通された取付ネジを緩めることになるが、この取付ネジは、上記（a ) の構成では、各素子の配列方向に対して側方を向く第 2部材の外面（凸曲面とは反対側の面）に螺着されている。上記（b ) の構成では、やはり各素子の配列方向に対して側方を向く第 3部材の外面（凹曲面とは反対側の面）に螺着されている。

このような構成によれば、光軸調整のために、取付ネジを緩めたり締めたりする作業を行う場合、所定の治具を本体ケースの側方から取付ネジに当てて行うことになる。従って、本体ケースの上方側または下方側のスペースが狭くても、本体ケースを取付箇所に取り付けた状態で取付ネジを緩めたり締めたりして光軸調整を行うことができる。

また、本体ケースの端面から信号ケーブルが導出された構成のものもある。このような構成に対して、請求の範囲第 2項に記載の取付構造によれば、第 2部材は、上記画面（凸曲面とは反対側の面）側がこの信号ケーブルを避けるように窪んだ形状（例えば溝）をなしている。従って、本体ケースが回動される際に、信号ケーブルの外周面に例えば第 2部材が摺接などして損傷させてしまうといった事態を極力防止することができる。

更に、請求の範囲第 3項に記載の取付構造によれば、上記（a ) の構成において、突起部は、本体ケースのうち各素子が向けられる前面上においてそれらの配列方向に沿って延びる軸線を中心とする断面円弧状に形成されている。即ち、本体ケースの前面（投光器であれば投光面。受光器であれば受光面。）上の線を中心に本体ケースが回動する。従って、投光器であれば各投光素子からの光の出射位置を変えずに投光方向（光軸方向）だけを変えることができる。受光器であれば各受光素子に受光される受光可能位置を変えずに受光方向（光軸方向）だけを変えることができる。従って、たとえ投光器から光芒の狭い光が出射されるような構成や、受光器側の受光可能領域を狭くした構成であっても、比較的容易に光軸調整を行うことができる。

なお、本発明の構成とは異なり、本体ケースの開口端に嵌着されたキャップ部材端部から突出した回動軸体と、取付箇所に固定され上記回動軸体の外周面を一方から覆う溝を有する第 1部材と、上記回動軸体の外周面を他方から覆う溝を有する第 2部材とを備えて、上記第 1部材及ぴ第 2部材を、互いの溝部の側方部分において第 1部材の外面から挿通した取付ネジによって固着する構成も考えられる。このような構成であっても上述の本発明と同様の効果を得ることができる。しかしながら、このような回動軸体を設けた構成では、本体ケースの長手方向における端部から信号ケーブルが導出される場合、この信号ケーブルは、この回動軸体を筒状に形成し、ここを通して外部に導出する構成になると考えられる。従って、上記キャップ部材を本体ケースの開口端に装着するには、まず、信号ケ一ブルをキャップ部材の回動軸体内に揷通さなければならず、多光軸光電スィッチの組付け作業が面倒になる。更に、通常、信号ケーブル先端には、そのケープル線よりも径が大きいコネクタが設けられており、このコネクタを揷通可能とするために、回動軸体が大型化し、ひいては取付具全体が大型化してしまうという問題が生じるため望まし、構造とはいえない。

これに対して本発明の取付構造は、信号ケーブル全周を囲む構造とはなっていないので、第 1から第 3の部材を信号ケーブルの側方（信号ケーブルを中心とする前後左右方向）力 ^組付けることができ、組付作業が容易であり、また、信号ケーブル先端のコネクタの径に対応した大きさに取付具を大型化するといった事態も生じない。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明の第 1実施形態に係る多光軸光電スィツチの取付状態を示す斜視図である。

第 2図は、投光器の分解図である。

第 3図は、取付具の分解斜視図である。

第 4図は、第 1部材の側面図、上面図、前面図及ぴ後面図である。

第 5図は、第 2部材の上面図及び側面図である。

第 6図は、第 3部材の上面図、側面図及び正面図である。

第 7図は、取付具の組付け状態を示した斜視図である。

第 8図は、本体ケースの回動状態を示す部分的断面図である。

第 9図は、第 2実施形態の本体ケースの回動状態を示す部分的断面図である。第 1 0図は、変形例の本体ケースの回動状態を示す部分的断面図である。発明を実施するための最良の形態

ぐ第 1実施形態 > 本発明の第 1実施形態を第 1図ないし第 8図によって説明する。

1 . 多光軸光電スィッチの全体概要

本実施形態の多光軸光電スィッチ 1 0は、第 1図に示すように、複数の投光素子 1 1がー列状に配列された投光器 1 2と、それら複数の投光素子 1 1それぞれと対をなす複数の受光素子（図示せず）がー列状に配列された受光器 1 3とを、所定の検出領域を挟んで対向配置した構成をなす。投光器 1 2及び受光器 1 3間に物体が存在すると、その物体により投光器 1 2から出射され受光器 1 3に向う光が遮られるため、物体が存在しないときに比べて受光器 1 3での受光量レベルが低下する。従って、受光器 1 3での受光量レベルを測定することで所定の検出領域内を通過する物体を検出することが可能になる。投光器 1 2及び受光器 1 3 の本体ケース 1 4はそれぞれ、後述する取付構造を有する取付具 2 0によって、矩形状に開口した検出箇所 Eの 1対の対向壁 W， W (本発明の「所定の.取付箇所」に相当）に対して、各素子 1 1の配列方向（同図で紙面上下方向）に沿った回動軸心を中心に回動可能に取付けられている。

以下、これらの構成について投光器 1 2側を例に挙げて詳説する。なお、以下の説明において投光器 1 2及ぴ受光器 1 3の各素子が向けられる対向方向を前方、対向壁 W側を後方として説明する。

2 . 具体的構成

( 1 ) 投光器

投光器 1 2は、第 2図に示すように、例えば 8つの投光素子 1 1がー列状にはいされた投光ュニット 1 5を断面コの字状の本体ケース 1 4内に収容して構成されている。具体的には、投光ユニット 1 5は、筒状をなし一側面側に開口部を透光部'材で封鎖してなる投光窓 1 6 Aが形成された収容ケース 1 6内に、その投光窓 1 6 Aに向けて一列状に配された上記 8つの投光素子 1 1が収容されている。また、上記本体ケース 1 4の両開放端には、箱状をなす 1対のキヤップ部材 1 Ί A, 1 7 Bが嵌着されている。また、本実施形態では、このうちの一方のキヤップ部材 1 7 B (第 1図及び第 2図で下側に装着されるキャップ部材）は、本体ケース 1 4が装着される面とは反対側の面から、基端側が投光ュニット 1 5の內部回路に電気的に接続されるとともに先端側にコネクタ 1 8 Aが装着された信号ケ一プル 1 8が導出されている。なお、投光ュ-ット 1 5の下端側には、光軸合わせに応じた点灯動作をする光軸合わせ表示灯、投光動作の制御に応じた点灯動作をする動作表示灯や異常表示灯など、複数の表示灯 1 6 Bが並設されている。

( 2 ) 取付具の取付構造

本実施形態に係る取付具 2 0は、上記本発明の作用及び効果の欄で説明した構成（a ) に相当する構造となっている。即ち、第 3図に示すように、断面円弧状の突起部 2 1を有する第 1部材 2 2と、本発明のネジ揷通孔が形成された第 2部材 2 5と、本発明の固定部及びネジ穴が設けられた第 3部材 3 0と、 1対の取付ネジ 3 5， 3 5とから構成されている。

①第 1部材

第 1部材 2 2は、上記キヤップ部材 1 7 A， 1 7 Bのうち本体ケース 1 4とは反対側の面に装着される部材である。これは、そのキャップ部材 1 7 A, 1 7 B に装着された状態で、そこから導出された信号ケーブル 1 8の外周面を後方から囲む断面 U字状の U字部 2 3と、その U字部 2 3のうちキャップ部材 1 7 A, 1 7 Bに装着される側とは反対側の端面において延設され、やはり信号ケーブル 1 8を後方から囲むような断面円弧状の突起部 2 1とから構成されている。このうち U字部 2 3は、その両端部分に上記配列方向に沿って貫通する 1対の貫通孔 2 3 A, 2 3 Aが形成され、ここから 1対のネジ 2 4， 2 4がそれぞれ通されてキャップ部材 1 7 A， 1 7 Bに形成された 1対のネジ穴 1 9 A， 1 9 Aに螺合されることでキャップ部材 1 7 A， 1 7 Bに対して固着されるようになっている。なお、キャップ部材 1 7 A, 1 7 8と11字部2 3との対向面には互いに係合する 3 組の凸部 1 9 B及び凹部 2 3 B (第 4図参照）が設けられ、これにより第 1部材 2 2がキャップ部材 1 7 A， 1 7 Bに対して位置決め状態で固定されるようになつている。

また、上記突起部 2 1は、キヤップ部材 1 7 A， 1 7 Bに装着された状態で信号ケーブル 1 8を中心（本発明でいう「回動軸」に相当）とする断面円弧状に形成されている (第 8図参照）。また、突起部 2 1には、上記取付ネジ 3 5， 3 5 の直径よりも大きな幅をもって、かつ当該突起部 2 1の周方向に沿って延びる 1 対のガイド用の長孔 2 1 A, 2 1 Aが縦列状態で貫通形成されている。なお、信号ケーブル 1 8が導出されていないキャップ部材 1 7 A (第 1図及び第 2図において投光器 1 2上端側のキャップ部材）側に装着される取付具 2 0については、第 1部材 2 2は断面 U字状の形状でなくてもよく、箱状体の一端面側に上記突起部 2 1が延設された構成であつてもよい。

②第 2部材

第 2部材 2 5は、第 1部材 2 2の突起部 2 1のうち窪んだ内曲面 2 1 B (本発明の「突起部の凹曲面」に相当）側（前方）に配される部材であって、第 5図に示すように、全体として断面半円状の形状をなし、その外側曲面が本発明の「凸曲面」を構成している（以下「凸曲面 2 5 A」という）。この凸曲面 2 5 Aの曲率は突起部 2 1の内曲面 2 1 Bと略同一に形成されている。また、第 2部材 2 5 のうち凸曲面 2 5 Aとは反対側の平坦面 2 5 B両端には、凸曲面 2 5 Aまで貫通する 1対のネジ揷通孔 2 6， 2 6が平行をなして貫通形成されている。また、本実施形態では、第 2部材 2 5は、その平坦面 2 5 B上において上記 1対のネジ揷通孔 2 6， 2 6に挟まれる部分に、凸曲面 2 5 Aと平行な曲面をなして窪んだ溝 2 7が形成されており、この溝 2 7内に信号ケーブル 1 8が通されるようになつている。なお、信号ケーブル 1 8が導出されていないキャップ部材 1 7 A (第 1 図及び第 2図において投光器 1 2上端側のキャップ部材）側に装着される取付具 2 0については、上記溝 2 7が形成されていない構成であってもよい。

③第 3部材

第 3部材 3 0は、第 1部材 2 2の突起部 2 1のうち膨出した外曲面 2 1 C (本発明の「突起部の凸曲面」に相当）側（後方）に配されるとともに、対向壁に固定される部材である。具体的には、この第 3部材 3 0は、第 6図に示すように、対向壁 Wに取り付けられる矩形の平板部 3 1と、その一端縁部において立ちあがり形成された起立壁部 3 2とが一体的に形成された断面 L字状の形状をなす。このうち上記起立壁部 3 2の上面は、釣り橋状に窪んだ凹曲面 3 2 Aとなっており. この曲率が突起部 2 1の外曲面 2 1 Cと略同一に形成されている。また、この凹曲面 3 2 Aのうち上記第 2部材 2 5の 1対のネジ揷通孔 2 6 , 2 6との対向位置には、上記取付ネジ 3 5， 3 5と螺合する 1対のネジ穴 3 3 , 3 3が形成されている。

一方、平板部 3 1には、 1対の貫通孔 3 1 A, 3 1 Aが形成されており、ここから 1対の固定ネジ 3 4 , 3 4 (第 1図参照）を通して対向壁 Wに形成されたネジ穴（図示せず）に螺合することで、第 3部材 3 0が対向壁 Wに対して固着されるようになっている。なお、本実施形態では、上記 1対の貫通孔 3 1 A， 3 1 A は、投光器 1 2の長手方向（第 1図で上下方向）に延びる長孔となっており、第 3部材 3 0を、上下方向に多少微調整しつつ対向壁 Wに取り付けすることができるようになっている。

以上のような構成により、第 3図に示すように、第 1部材 2 2を 1対のネジ 2 4 , 2 4によってキャップ部材 1 7 A， 1 7 Bに装着しつつ、そこから導出された信号ケーブル 1 8と、突起部 2 1の内曲面 2 1 Bとの間に第 2部材 2 5を配する。そして、更に、突起部 2 1の外曲面 2 1 Cに対して後方から第 3部材 3 0の凹曲面 3 2 Aを宛がつた後に、 1対の取付ネジ 3 5， 3 5を、第 2部材 2 5のネジ揷通孔 2 6， 2 6、及び、第 1部材 2 2の突起部 2 1の長孔 2 1 A, 2 1 Aに挿通させて、第 3部材 3 0のネジ穴 3 3 , 3 3に螺合することで、突起部 2 1が第 2部材 2 5と第 3部材 3 0との間に挾み込まれて固定される。そして、第 1図に示すように第 3部材 3 0を対向壁 Wに取り付けることで投光器 1 2が対向壁 W に取り付けられる。

ここで、投光器 1 2を対向壁 Wに取り付けた状態で投光素子 1 1から出射光の投光方向（光軸方向）を調整したいときには、前方を向いた第 2部材 2 5の平坦面 2 5 Bに設けられている 1対の取付ネジ 3 5， 3 5を所定の治具を用いて緩めることで、第 8図に示すように、投光器 1 2が信号ケーブル 1 8を中心に、突起部 2 1の長孔 2 1 A, 2 1 Aの長さに応じた角度だけ回動させることが可能となる。そして、各投光素子 1 1からの出射光がそれぞれと対をなす受光器 1 3の受光素子に受光される角度になったら、再び取付ネジ 3 5 , 3 5を締め付けて固定する。

なお、受光器 1 3側も上記投光器 1 2と同様の構造で対向壁 Wに回動可能な状態で設定され、もって投光器 1 2の各投光素子 1 1の光軸と、受光器 1 3の各受光素子の光軸とがー致するように互いに回動させて光軸方向の調整を行うことができる。

3 . 本実施形態の効果

本実施形態に係る取付構造によれば、前方を向いた第 2部材 2 5の平坦面 2 5 Bに設けられている 1対の取付ネジ 3 5， 3 5を所定の治具を用いて緩めることで、投光器 1 2または受光器 1 3をそれぞれ回動させて光軸調整を行うことができる。従って、第 1図に示すように投光器 1 2及び受光器 1 3の上方側及び下方側のスペースが狭い検出領域 Eであっても、それらを対向壁 W、 Wに取り付けた状態で取付ネジ 3 5 , 3 5を緩めたり締めたりして光軸調整を行うことができる。また、第 2部材 2 5は、信号ケーブル 1 8を避けるように溝 2 7が形成されているから、本体ケース 1 4が回動される際に、信号ケーブル 1 8の外周面に例えば第 2部材 2 5が摺接などして損傷させてしまうといった事態を極力防止することができる。

<第 2実施形態〉

第 9図は（請求の範囲第 3項の発明に対応する）第 2実施形態を示す。前記実施形態との相違は、第 1部材の突起部、第 2部材の凸曲面及び第 3部材の凹曲面の曲率にあり、その他の点は前記第 1実施形態と同様である。従って、第 1実施形態と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。

第 9図（A) に示すように、突起部 4 0は、投光器 1 2のうち投光窓 1 6 Aが設けられた前面上において投光素子 1 1等の配列方向に沿って延びる軸線 Xを中心とする断面円弧状に形成されている。そして、それに合わせて第 2部材 4 1の凸曲面 4 1 Aは、突起部 4 0の内曲面 4 0 B . (本発明の「突起部の凹曲面」に相当）と同一曲率に形成され、第 3部材 4 2の凹曲面 4 2 Aは、突起部 4 0の外曲面 4 0 C (本発明の「突起部の凸曲面」に相当）と同一曲率に形成されている。従って、第 9図（B ) に示すように、投光器 1 2及び受光器 1 3の投光窓 1 6 Aが設けられた前面（受光器 1 3であれば受光窓が設けれた前面）上の軸線 Xを中心に本体ケース 1 4が回動する。従って、投光器 1 2であれば各投光素子 1 1 からの光の出射位置を変えずに投光方向（光軸方向）だけを変えることができる。受光器 1 3であれば各受光素子に受光される受光可能位置を変えずに受光方向 (光軸方向）だけを変えることができる。従って、たとえ投光器 1 2から光芒の狭い光が出射されるような構成や、受光器 1 3側の受光可能領域を狭くした構成であっても、比較的容易に光軸調整を行うことができる。

ぐ他の実施形態 >

本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。

( 1 ) 上記各実施形態では、本発明の作用及び効果の欄でいう（a ) の構成に相当する構造としたが、（b ) の構成に相当する構造であってもよい。第 1 0図には、その具体的構成が示されている。第 2部材 5 0に固定部 5 1及びネジ穴 5 2が形成され、第 3部材 5 3にネジ揷通孔 5 4が設けられた構成になっている。このような構成であっても上記第 1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。

( 2 ) 上記実施形態では、突起部 2 1に形成されたガイド用の長孔は、例えば、突起部 2 1の両側部を切り欠いてその切り欠き部分に 1対の取付ネジが通される構成であってもよい。

( 3 ) 更に、上記実施形態では、取付ネジを 2本設ける構成としたが、これに限らず、 1本であっても 3本以上であってもよい。 (4) 上記第 1及び第 2の各実施形態並びに第 1 0図に示す変形例は、もちろん受光器 13側についても適用可能であり、同様の効果を得ることができる。

(5) 上記各実施形態では、突起部 21， 40は、投光器 12及ぴ受光器 1 3 (キヤップ部材 1 7 A， 1 7 B) とは別体としての第 1部材 22に設けた構成としたが、これに限らず、投光器 12及び受光器 1 3の構成部品 (例えばキャップ部材 1 7A, 1 7B) に突起部を設けた構成であってもよい（請求の範囲第 4項または請求の範囲第 6項の構成に相当）。この場合にはキヤップ部材が第 1部材となる。産業上の利用可能性

上下のスペースの制約に影響されることなく、所定の取付箇所に取り付けた状態で光軸調整を行うことが可能な多光軸光電スィツチ及びその取付構造並びに取付具を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成される多光軸光電スィツチの前記投光器及び前記受光器のうち少なくともいずれか一方の本体ケースを、その前記各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付ける多光軸光電スィツチの取付構造において、

前記本体ケースのうち前記配列方向における端部に設けられ、前記配列方向に沿って延出する断面円弧状の突起部を有する第 1部材と、

前記突起部のうち凹曲面と同一曲率で形成された凸曲面を有する第 2部材と、前記突起部のうち凸曲面と同一曲率で形成された凹曲面を有する第 3部材と、取付ネジとを備えて、

前記第 1部材の前記突起部を、前記第 2部材の前記凸曲面と、前記第 3部材の前記凹曲面との間で挟んだ構造をなすとともに、

前記第 2部材及び第 3部材のいずれか一方の部材には、前記突起部と対面する前記曲面から当該曲面とは反対側の外面まで貫通するネジ揷通孔が形成され、他方の部材には、前記取付箇所に固定される固定部が設けられるとともに、前記突起部と対面する前記曲面に、前記一方の部材の前記外面から前記ネジ揷通孔を貫いた前記取付ネジと螺合するネジ穴が形成され、

前記突起部には、前記ネジ揷通孔と前記ネジ穴とに挟まれる位置を通り、かつ前記取付ネジの直径より大きい幅をもって当該突起部の周方向に沿って延びたガィド用の長孔が貫通形成されていることを特徴とする多光軸光電スィツチの取付構造。

2 . 前記凸曲面を有する前記第 2部材は、前記本体ケースの端部から導出される信号ケーブルを避けるように前記外面側が窪んだ形状をなすことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の多光軸光電スィツチの取付構造。

3 . 前記第 2部材に前記ネジ揷通孔が形成され、前記第 3部材に前記固定部及ぴ前記ネジ穴が設けられた構成であって、かつ、前記突起部は、前記本体ケースのうち前記各素子が向けられる前面上において前記配列方向に沿って延びる軸線を中心とする断面円弧状に形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1項または請求の範囲第 2項に記載の多光軸光電スィツチの取付構造。

4 . 複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチについて、前記第 1部材を備えた前記一方の本体ケースを、その前記各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付けるための多光軸光電スィツチの取付具であって、

前記第 2部材、前記第 3部材及び前記取付ネジを備えていることを特徴とする多光軸光電スィツチの取付具。

5 . 複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチについて、前記一方の本体ケースを、その前記各素子の配列方向に沿った回動軸を中心に回動可能な状態で所定の取付箇所に取り付けるための多光軸光電スィツチの取付具であって、

前記第 1部材、前記第 2部材、前記第 3部材及ぴ前記取付ネジを備えていることを特徴とする多光軸光電スィツチの取付具。

6 . 複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチであって、

取付具を備えて、

前記本体ケース側に前記第 1部材が設けられ、

前記取付具は、前記第 2部材、前記第 3部材及ぴ前記取付ネジを備えて構成されていることを特徴とする多光軸光電スィツチ。

7 . 複数の投光素子が一列状に配列された投光器と、その投光器に対向して配され前記複数の投光素子のそれぞれと対をなす複数の受光素子が一列状に配列された受光器とを備えて構成され、前記請求の範囲第 1項ないし請求の範囲第 3項のいずれかに記載の取付構造により前記投光器及び前記受光器のうち少なくとも前記一方の本体ケースが前記所定の取付箇所に取り付けられる多光軸光電スィッチであって、

取付具を備えて、

前記取付具は、前記第 1部材、前記第 2部材、前記第 3部材及び前記取付ネジを備えて構成されていることを特徴とする多光軸光電スィッチ。